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技術 切屑処理性に優れたBN快削鋼

出願人 JFE条鋼株式会社
発明者 村上俊之冨田邦和白神哲夫
出願日 2009年9月4日 (11年3ヶ月経過) 出願番号 2009-204171
公開日 2011年3月17日 (9年9ヶ月経過) 公開番号 2011-052299
状態 特許登録済
技術分野
  • -
主要キーワード 硫化物量 切欠き効果 破断歪 工具面 ニッケルクロムモリブデン鋼 アルミナ系酸化物 切削能率 快削性
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課題

切屑処理性に優れたBN快削鋼を提供する。

解決手段

質量%で、C:0.10〜0.50%未満、Si:0.35超え〜1.50%、Mn:0.30〜2.0%、S:0.015超え〜0.2%、Al:0.010〜0.10%、B:0.0050〜0.0150%、N:0.0100〜0.0200%、必要に応じてNi:2.0%以下、Cr:2.0%以下、Mo:2.0%以下の1種または2種以上を含有し、残部Fe及び不可避的不純物からなり、(1)式を満足する鋼。5.1≦[Si]−[N]+3×10−6[B]3−8[B]2+900[B]≦13.9・・・・(1) 但し、[ ]内は記載各元素含有量(質量%)

概要

背景

快削鋼は、鋼中に低融点金属あるいは快削性化合物を含有することにより被削性を向上させた鋼で、低融点金属としてはPb、Bi、快削性化合物として、硫化物サルファイド)、酸化物カルシウム系)、およびBN化合物を用いたものが種々開発されてきた。

これらの快削鋼のうち、Pb快削鋼は安価で性能に優れるため広範囲に使用されてきたが、地球環境保全の観点からPbの適用が制限されるようになり、新たに非鉛快削鋼の一種であるBN快削鋼への関心が高まっている。

特許文献1は、BNを鋼中に含有させた場合に生じる機械的性質や、熱間延性を低下させることなく被削性を向上させた熱間延性に優れたBN快削鋼に関し、エンジン部品足回り部品などの自動車部品として好適なものが記載されている。

特許文献2は、高強度高靭性快削鋼に関し、圧延鋳造により加工方向展伸するBNと一定の角度の方向の疲労強度耐衝撃特性を改善するため、硫化物(サルファイド)を微細に分散させ、硫化物(サルファイド)を析出核とするBNの悪影響を軽減させることが記載されている。

特許文献3は、調質処理を行うことなく切削加工などの仕上加工を施して製品とする非調質型の快削鋼に関し、優れた被削性を強度を低下させることなく得るため、BNを特定量含有したBN快削鋼が記載されている。

特許文献4は、浸炭焼入れ後、従来研削加工仕上げていた表層浸炭焼入れ部をセラミックス工具による切削にて仕上げる場合に優れた被削性を示す浸炭焼入れ用快削鋼に関する。

溶鋼中にBとNを別々に添加することで、BN化合物を直接溶鋼に添加させる際の比重差の問題を解決し、N/B比を特定範囲として強度と被削性を確保する。更に、Si量を低減することにより工具寿命に有害な粒界酸化層の生成を抑制し、浸炭焼入れ部の切削における工具摩耗を大幅に低減したBN快削鋼が記載されている。

特許文献5は、歯車の切削等の機械加工後に実施される浸炭焼入れに代えて高周波焼入れによる表面硬化処理を可能とした高周波焼入歯車用鋼であって、微細粒子となって材料組織中に均等に分散したBNの潤滑効果により被削性を高めたBN快削鋼が記載されている。

概要

切屑処理性に優れたBN快削鋼を提供する。質量%で、C:0.10〜0.50%未満、Si:0.35超え〜1.50%、Mn:0.30〜2.0%、S:0.015超え〜0.2%、Al:0.010〜0.10%、B:0.0050〜0.0150%、N:0.0100〜0.0200%、必要に応じてNi:2.0%以下、Cr:2.0%以下、Mo:2.0%以下の1種または2種以上を含有し、残部Fe及び不可避的不純物からなり、(1)式を満足する鋼。5.1≦[Si]−[N]+3×10−6[B]3−8[B]2+900[B]≦13.9・・・・(1) 但し、[ ]内は記載各元素含有量(質量%)なし

目的

特許第2733989号公報
特開平6−145890号公報
特開平1−219148号公報
特開平3−10047号公報
特許第3239432号公報






上述したように、BN快削鋼に関して種々の提案がなされているが、一般的にBN快削鋼は、BN化合物が析出物で微細なため、被削性を十分に向上させることが難しく更なる改善が望まれている

効果

実績

技術文献被引用数
3件
牽制数
1件

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請求項1

質量%で、C:0.10〜0.50%未満、Si:0.35超え〜1.50%、Mn:0.30〜2.0%、S:0.015超え〜0.2%、Al:0.010〜0.10%、B:0.0050〜0.0150%、N:0.0100〜0.0200%を含有し、残部Fe及び不可避的不純物からなり、下記(1)式を満足することを特徴とする切屑処理性に優れたBN快削鋼。記5.1≦[Si]−[N]+3×10−6[B]3−8[B]2+900[B]≦13.9・・・・(1)但し、[]内は記載各元素含有量(質量%)

請求項2

更に、Ni:2.0%以下、Cr:2.0%以下、Mo:2.0%以下のうちから選んだ1種または2種以上を含有する請求項1記載の切屑処理性に優れたBN快削鋼。

技術分野

0001

本発明は、BN快削鋼に関し、被削性のうち、特に切屑処理性に優れたものに関する。

背景技術

0002

快削鋼は、鋼中に低融点金属あるいは快削性化合物を含有することにより被削性を向上させた鋼で、低融点金属としてはPb、Bi、快削性化合物として、硫化物サルファイド)、酸化物カルシウム系)、およびBN化合物を用いたものが種々開発されてきた。

0003

これらの快削鋼のうち、Pb快削鋼は安価で性能に優れるため広範囲に使用されてきたが、地球環境保全の観点からPbの適用が制限されるようになり、新たに非鉛快削鋼の一種であるBN快削鋼への関心が高まっている。

0004

特許文献1は、BNを鋼中に含有させた場合に生じる機械的性質や、熱間延性を低下させることなく被削性を向上させた熱間延性に優れたBN快削鋼に関し、エンジン部品足回り部品などの自動車部品として好適なものが記載されている。

0005

特許文献2は、高強度高靭性快削鋼に関し、圧延鋳造により加工方向展伸するBNと一定の角度の方向の疲労強度耐衝撃特性を改善するため、硫化物(サルファイド)を微細に分散させ、硫化物(サルファイド)を析出核とするBNの悪影響を軽減させることが記載されている。

0006

特許文献3は、調質処理を行うことなく切削加工などの仕上加工を施して製品とする非調質型の快削鋼に関し、優れた被削性を強度を低下させることなく得るため、BNを特定量含有したBN快削鋼が記載されている。

0007

特許文献4は、浸炭焼入れ後、従来研削加工仕上げていた表層浸炭焼入れ部をセラミックス工具による切削にて仕上げる場合に優れた被削性を示す浸炭焼入れ用快削鋼に関する。

0008

溶鋼中にBとNを別々に添加することで、BN化合物を直接溶鋼に添加させる際の比重差の問題を解決し、N/B比を特定範囲として強度と被削性を確保する。更に、Si量を低減することにより工具寿命に有害な粒界酸化層の生成を抑制し、浸炭焼入れ部の切削における工具摩耗を大幅に低減したBN快削鋼が記載されている。

0009

特許文献5は、歯車の切削等の機械加工後に実施される浸炭焼入れに代えて高周波焼入れによる表面硬化処理を可能とした高周波焼入歯車用鋼であって、微細粒子となって材料組織中に均等に分散したBNの潤滑効果により被削性を高めたBN快削鋼が記載されている。

先行技術

0010

特許第2733989号公報
特開平6−145890号公報
特開平1−219148号公報
特開平3−10047号公報
特許第3239432号公報

発明が解決しようとする課題

0011

上述したように、BN快削鋼に関して種々の提案がなされているが、一般的にBN快削鋼は、BN化合物が析出物で微細なため、被削性を十分に向上させることが難しく更なる改善が望まれている。

0012

被削性は工具寿命、切屑処理性、表面粗さ等を含む概念であるが、BN快削鋼における被削性の検討は、主に工具寿命の観点からなされ、切削により発生する切屑連続性で評価される切屑処理性の観点からの検討は少ない。

0013

そこで、本発明は、被削性、特に切屑処理性に優れたBN快削鋼を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0014

快削鋼の被削性向上のメカニズムは大きく分けて次の4つである。
1.切欠き効果により切屑生成を容易にする。
2.材料を脆化させて、せん断領域における切屑生成を容易にする。
3.工具と切屑あるいは被削材の接触面で潤滑性を持たせる。
4.工具と被削材間の拡散反応を防止する。

0015

本発明者等は、これらのうち、特に切屑処理性の向上に重要とされる1及び2のメカニズムの観点から検討を進め、BN快削鋼の場合、鋼中のB量、N量、Si量が特定量で、且つ特定のバランス満足するように添加された時に、切屑のせん断領域における破断歪が小さく、且つBNの晶出が促進されて切屑処理性が飛躍的に向上することを見出した。

0016

本発明は得られた知見を基に更に検討を加えてなされたもので、すなわち、本発明は、
1.質量%で、C:0.10〜0.50%未満、Si:0.35超え〜1.50%、Mn: 0.30〜2.0%、S:0.015超え〜0.2%、Al:0.010〜0.10%、B:0.0050〜0.0150%、N:0.0100〜0.0200%を含有し、残部Fe及び不可避的不純物からなり、下記(1)式を満足することを特徴とする切屑処理性に優れたBN快削鋼。

5.1≦[Si]−[N]+3×10−6[B]3−8[B]2+900[B]≦13.9・・・・(1) 但し、[ ]内は記載各元素含有量(質量%)
2.更に、Ni:2.0%以下、Cr:2.0%以下、Mo:2.0%以下のうちから選んだ1種または2種以上を含有する1記載の切屑処理性に優れたBN快削鋼。

発明の効果

0017

本発明によれば、被削性のうち,特に切屑処理性に優れたBN快削鋼が得られ、切削能率が向上し、産業上きわめて有用である。

0018

以下に本発明における化学成分の限定理由について説明する。説明において%は質量%とする。
C:0.10〜0.50%未満
Cは、強度、ひいては、被削性を確保するために必要な元素である。その含有量が0.10%未満では、フェライト主体組織となり、延性が上昇し過ぎるため、被削性が確保できない。一方、0.50%以上になるとパーライト主体の組織となり、被削性、特に面粗さが低下する。従って、含有量は0.10〜0.50%未満とする。

0019

Si:0.35超え〜1.50%
Siはフェライト組織に固溶し、強度を上昇させると同時にそのことにより材料を脆化させる、本発明の根幹に関わる重要な元素である。切屑処理性は切屑のせん断領域における破断歪を小さくすることにより向上するが、Si添加により材料自体が脆化するため、切屑のせん断領域における破断歪も小さくなり、切屑処理性の向上に寄与する。

0020

また、SiはSi酸化物として、BN介在物の晶出時の核として有効に機能することから、B量、N量とバランスさせた適量のSiを添加することにより、飛躍的に切屑処理性が向上する。その含有率が0.35%以下では、十分な効果が得られず、一方、1.50%を超えるとその効果が飽和するとともに強度の上昇が過度となり、被削性のうち、特に工具寿命を劣化させる。従って、含有量は0.35超え〜1.50%とする。

0021

Mn:0.30〜2.0%
Mnは、快削性化合物であるMnS硫化物を構成し、強度ならびに熱間加工性を確保するために必要な元素である。その含有量が0.30%未満では、MnS硫化物の量が少ないため、被削性を劣化させる。また、低融点のFeS硫化物が生成することにより熱間加工性が低下し、熱間圧延時、あるいは、熱間鍛造時に表面疵が生じやすくなる。一方、2.0%を超えると強度の上昇が過度となり、被削性が劣化する。従って、含有量は0.30〜2.0%とする。

0022

S:0.015超え〜0.2%
Sは、快削性化合物であるMnS硫化物を構成する重要な元素である。その含有量が0.015%以下では、MnS硫化物の量が少ないため、被削性を向上させる効果が小さい。一方、0.2%を超えると熱間加工性が低下し、熱間圧延時、あるいは、熱間鍛造時に表面疵が生じやすくなる。従って、含有量は0.015超え〜0.2%とする。

0023

Al:0.010〜0.10%
Alは脱酸に必要な元素で、またBN快削鋼の場合、工具面上にAlN皮膜を生成させ、切削時の工具の拡散摩耗を抑制することから、BN快削鋼の工具寿命の向上に対して重要な元素である。0.010%未満ではその効果が得られないため、0.010%以上とする。一方、0.10%を越えるとその効果が飽和するとともに硬質アルミナ系酸化物が増加し、被削性、特に工具寿命が低下するため、含有量は0.010〜0.10%とする。

0024

B:0.0050〜0.0150%
Bは、被削性を向上させるBN介在物を生成させるために必要な元素で、本発明の根幹に関わる重要な元素である。被削性のうち、切屑処理性を切欠き効果により向上させるのに有効で、特に、B量、N量とバランスさせた適量のSiと共存することにより、飛躍的に切屑処理性が向上する。

0025

その含有量が0.0050%未満では切屑処理性を含めて被削性を向上させるのに十分な量のBN介在物を生成することが出来ない。一方、0.0150%を超えると熱間加工性が低下し、熱間圧延時、あるいは、熱間鍛造時に表面疵が生じやすくなる。従って、含有量は0.0050〜0.0150%とする。

0026

N:0.0100〜0.0200%
Nは、被削性を向上させるBN介在物を生成させるために必要な元素であり、本発明の根幹に関わる重要な元素である。被削性のうち、切屑処理性を切欠き効果により向上させるのに有効で、特に、B量、N量とバランスさせた適量のSiと共存することにより、飛躍的に切屑処理性が向上する。その含有量が0.0100%未満では切屑処理性を含めた被削性を向上させるのに十分な量のBN介在物を生成することが出来ない。一方、0.0200%を超えると熱間加工性が低下し、熱間圧延時、あるいは、熱間鍛造時に表面疵が生じやすくなる。従って、含有量は0.0100〜0.0200%とする。

0027

5.1≦[Si]−[N]+3×10−6[B]3−8[B]2+900[B]≦13.9
[Si]−[N]+3×10−6[B]3−8[B]2+900[B]は、鋼中のSi量、B量およびN量のバランスを規定する本発明の根幹に関わる重要なインデックスである。この値が5.1未満、あるいは、13.9を超える場合、工具面上に安定なAlN皮膜を生成させることができない。また、Si酸化物がBN介在物の晶出時の核として有効に機能しないことから切屑処理性が向上しないため、本インデックスは5.1以上、13.9以下とする。なお、[ ]内は記載各元素の質量%表示の数値とする。

0028

本インデックスを満足するように、上述した添加量上下限の範囲内でSi量、B量およびN量を添加することにより、工具面上にAlN皮膜が生成、ならびに、BN介在物の切欠き効果が向上するとともに材料の脆化が著しくなるため、切屑処理性が飛躍的に向上する。

0029

本発明に係るBN快削鋼は、Si添加により材料が脆化している状態においてBN介在物の切欠き効果で、BN介在物を起点として亀裂が発生するため、その亀裂が伝播しやすく、切屑処理性が格段に向上する。加えて、SiはSi酸化物として、BN介在物が晶出時の核として有効に機能することから、亀裂発生の起点となるBN介在物の量を増加させる。 以上が本発明の基本成分組成であるが、更に特性を向上させるため、Ni、Cr、Moの1種または2種以上を含有することが可能である。

0030

Ni:2.0%以下、Cr:2.0%以下、Mo:2.0%以下の1種または2種以上
Ni,Cr,Moは、焼入性を向上させ、強度上昇に寄与する。Ni:2.0%、Cr: 2.0%、Mo:2.0%を超えて添加すると強度の上昇が過度となり、被削性を劣化させ、経済的に不利になる。そのため、添加する場合は、Ni:2.0%以下、Cr:2.0%以下、Mo:2.0%以下とする。以下に本発明を実施例に従って詳細に説明する。

0031

機械構造用炭素鋼成分組成:SC系)>
表1に示す、本発明の範囲内の化学成分組成を有する鋼(以下、本発明例)No.1〜10、および本発明の範囲外の化学成分組成を有する鋼(以下、比較例)No.11〜26を溶製し、鋳造断面400×310(mm)の鋼塊に鋳造後、それぞれ直径90mmの棒鋼に熱間圧延し、被削性試験引張試験および表面疵試験を行った。

0032

0033

被削性試験は、表2に示す条件で実施し、工具寿命、切屑処理性、仕上げ面粗さを評価した。試験は、最初に外周を1mm切削して、スケール脱炭層を除去してから開始した。また、工具寿命は丸棒の直径が44mmになった時点で、そのサンプルの使用を終了した(直径90mmの丸棒の半径方向で表面下1mmから23mmの範囲を使用)。

0034

引張試験は、被削性試験を実施した領域からJIS4号引張試験片採取(表面下12mmが引張試験片の長手方向の中心軸に一致)して実施し、引張強さ(強度)、絞り(延性値)を測定した。また、表面疵試験は300mm長さに切断した丸棒を酸洗し、目視にて表面疵個数を測定した。表面疵試験では熱間延性を調査する。

0035

0036

表3に試験結果を示す。本発明範囲は、外側寿命:20min以上、切屑評点:20点以下、面粗さ(Rz):8μm以下、表面疵個数:5個以下とした。本発明例(No.1〜10)は引張強さ(強度)、絞り(延性値)、表面性状のいずれかまたは複数の特性が比較例(No.11〜26)より優れている。以下に各比較例について記述する。

0037

比較例No.11は、C量が本発明の請求範囲の下限値以下のため、フェライト主体の組織となり、延性が上昇し過ぎるため、被削性が本発明例に比較して劣っている。比較例No.12は、C量が本発明の請求範囲の上限値以上のため、パーライト主体の組織となるため、被削性、特に、面粗さが本発明例に比較して劣っている。

0038

比較例No.13は、Si量が本発明の請求範囲の下限値以下のため、被削性のうち、切屑処理性が本発明例に比較して劣っている。比較例No.14は、Si量が本発明の請求範囲の上限値以上のため、強度が高くなり過ぎ、そのため、工具寿命が劣っており、被削性が本発明例に比較して劣っている。

0039

比較例No.15は、Mn量が本発明の請求範囲の下限値以下のため、被削性ならびに表面疵個数が多く熱間延性が本発明例に比較して劣っている。比較例No.16は、Mn量が本発明の請求範囲の上限値以上のため、強度が高くなり過ぎ、そのため、工具寿命と切屑処理性が劣っており、被削性が本発明例に比較して劣っている。

0040

比較例No.17は、S量が本発明の請求範囲の下限値以下のため、被削性を向上させる硫化物量が少ないことにより、工具寿命と切屑処理性の被削性が本発明例に比較して劣っている。比較例No.18は、S量が本発明の請求範囲の上限値以上のため、被削性を向上させる硫化物量が多いことにより被削性は向上しているが、S量が多いため熱間延性が劣化しており、表面性状が不良である。なお、表面性状が不良であると、面粗さに悪影響を及ぼすとともに工具寿命を劣化させることから、切屑処理性を劣化させ、被削性に対しても悪影響を与える。

0041

比較例No.19は、Al量が本発明の請求範囲の下限値以下のため、工具面上に安定なAlN皮膜が生成されないことにより、被削性が本発明例に比較して劣っている。比較例No.20は、Al量が本発明の請求範囲の上限値以上のため、硬質のアルミナ系酸化物が増加し、被削性が本発明例に比較して劣っている。

0042

比較例No.21は、B量が本発明の請求範囲の下限値以下のため、工具面上に安定なAlN皮膜、ならびに、十分な量のBN介在物が生成されないことにより、被削性が本発明例に比較して劣っている。比較例No.22は、B量が本発明の請求範囲の上限値以上のため、被削性は向上しているが、熱間延性が低下してしまい、表面性状が不良である。なお、表面性状が不良であると、面粗さに悪影響を及ぼすとともに工具寿命を劣化させることから、切屑処理性を劣化させ、被削性に対しても悪影響を与える。

0043

比較例No.23は、N量が本発明の請求範囲の下限値以下のため、工具面上に安定なAlN皮膜、ならびに、十分な量のBN介在物が生成されないことにより、切屑処理性を含めた被削性が本発明例に比較して劣っている。比較例No.24は、N量が本発明の請求範囲の上限値以上のため、被削性は本発明例と同等であるが、熱間延性が低下して、表面性状が不良である。なお、表面性状が不良であると、面粗さに悪影響を及ぼすとともに工具寿命を劣化させることから、切屑処理性を劣化させ、被削性に対しても悪影響を与える。

0044

比較例No.25は、[Si]−[N]+3×10−6[B]3−8[B]2+900[B]式の値が本発明の請求範囲の下限値以下のため、工具面上に安定なAlN皮膜が生成しないため切削工具寿命が本発明例より劣り、また切屑処理性も向上しないことから、被削性が本発明例に比較して劣っている。比較例No.26は、[Si]−[N]+3×10−6[B]3−8[B]2+900[B]式の値が本発明の請求範囲の上限値以上のため、工具面上に安定なAlN皮膜が生成しないため切削工具寿命が本発明例より劣り、切屑処理性も向上しないことから、被削性が本発明例に比較して劣っている。

0045

0046

クロム鋼(成分組成:SCr系)>
表4に示す、本発明の範囲内の化学成分組成を有する鋼(以下、本発明例という)No.27〜29、および本発明の範囲外の化学成分組成を有する鋼(以下、比較例という)No.30〜32を溶製し、鋳造断面400×310mm鋼塊に鋳造後、それぞれ直径90mmの棒鋼に熱間圧延し、実施例1に準じて、被削性試験、引張試験および表面疵試験を行った。

0047

0048

表5に試験結果を示す。本発明範囲は、外側寿命:10min以上、切屑評点:20点以下、面粗さ(Rz):8μm以下、表面疵個数:5個以下とした。本発明例No.27〜29と比較すると、比較例No.30〜32は、Cr量が本発明の請求範囲の上限値以上のため、強度が高く、被削性が劣っている。また、No.30<No.31<No.32の順にCr量が多くなっているが、強度上昇の効果は飽和しており、2.0%超えの含有は経済的にも不利である。

0049

0050

クロムモリブデン鋼(成分組成:SCM系)>
表6に示す、本発明の範囲内の化学成分組成を有する鋼(以下、本発明例)No.33〜35、および本発明の範囲外の化学成分組成を有する鋼(以下、比較例)No.36〜38を溶製し、鋳造断面400×310mm鋼塊に鋳造後、それぞれ直径90mmの棒鋼に熱間圧延し、実施例1に準じて、被削性試験、引張試験および表面疵試験を行った。

0051

0052

表7に試験結果を示す。本発明範囲は、外側寿命:10min以上、切屑評点:20点以下、面粗さ(Rz):8μm以下、表面疵個数:5個以下とした。本発明例No.33〜35と比較すると、比較例No.36〜38は、Mo量が本発明の請求範囲の上限値以上のため、強度が高く、被削性が劣っている。また、No.36<No.37<No.38の順にMo量が多くなっているが、強度上昇の効果は飽和しており、2.0%超えの含有は経済的にも不利である。

0053

0054

ニッケルクロムモリブデン鋼(成分組成:SNCM系)>
表8に示す、本発明の範囲内の化学成分組成を有する鋼(以下、本発明例)No.39〜41、および本発明の範囲外の化学成分組成を有する鋼(以下、比較例)No.42〜44を溶製し、鋳造断面400×310mm鋼塊に鋳造後、それぞれ直径90mmの棒鋼に熱間圧延し、実施例1に準じて、被削性試験、引張試験および表面疵試験を行った。

0055

0056

表9に試験結果を示す。本発明範囲は、外側寿命:10min以上、切屑評点:20点以下、面粗さ(Rz):8μm以下、表面疵個数:5個以下とした。本発明例No.39〜41と比較すると、比較例No.42〜44は、Ni量が本発明の請求範囲の上限値以上のため、強度が高く、被削性が劣っている。また、No.42<No.43<No.44の順にNi量が多くなっているが、強度上昇の効果は飽和しており、2.0%超えの含有は経済的にも不利である。

実施例

0057

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