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技術 溶剤型再剥離用粘着剤組成物

出願人 株式会社日本触媒
発明者 齊藤允彦
出願日 2009年9月2日 (11年2ヶ月経過) 出願番号 2009-202325
公開日 2011年3月17日 (9年8ヶ月経過) 公開番号 2011-052117
状態 特許登録済
技術分野 接着剤、接着方法 接着テープ
主要キーワード 凹凸高低差 アクリル酸アルキレンオキサイド付加物 B型粘度計 液晶保護フィルム 標準試験板 赤外吸光分析 不揮発分量 ノニオン性帯電防止剤
関連する未来課題
重要な関連分野

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課題

高速剥離性なじみ性及び低速剥離時の粘着力に優れた溶剤型再剥離用粘着剤組成物及び当該溶剤型再剥離用粘着剤組成物で形成された粘着剤層を有する再剥離用粘着製品の提供。

解決手段

粘着性ポリマー及び架橋剤を含有し、前記粘着性ポリマーが炭素数4〜12のアルキル基を有するアルキルメタアクリレート(A)及び官能基含有モノマー(B)を含有するモノマー成分を重合させてなるポリマーであり、厚さ38μmのポリエチレンテレフタレートフィルム基材上に形成された厚さ20μmの粘着剤層を有する粘着製品の180゜粘着力が23℃、相対湿度65%の雰囲気中でアクリル樹脂板に対し、剥離速度0.3m/min(低速剥離)で0.2N/25mm以下であり、剥離速度30m/min(高速剥離)で1.5N/mm以下であり、高速剥離時の粘着力を低速剥離時における粘着力で除した値が15以下である溶剤型再剥離用粘着剤組成物。

概要

背景

液晶ディスプレイプラズマディスプレイなどのディスプレイには、例えば、光学用偏光板(TAC)、位相差板電磁波(EMIシールドフィルム、防眩フィルム反射防止フィルムなどの光学用フィルムが積層されている。ディスプレイを製造するときやディスプレイの性能を検査するときなどに光学用フィルムの表面が損傷しないようにするために、その表面には表面保護フィルムが貼着されており、当該保護フィルムは、最終的には除去される。

表面保護フィルムには、近年、空気を噛みこむことなく速やかに被着体に貼ることができる性質(以下、「なじみ性」という)、被着体に対する粘着性、およびディスプレイの製造時などで、高速剥離することができる性質(以下、「高速剥離性」という)が要求されている。そこで、近年、被着体への濡れ性を保ち、しっとりとした剥離性を与えるために、アルキル基炭素数が16〜22の(メタアクリル酸アルキルエステルを含有するアクリル系共重合体を含む粘着剤組成物が提案されている(例えば、特許文献1参照)。また、高速剥離が可能であり、濡れ性に優れた粘着剤組成物として、(メタ)アクリル酸アルキレンオキサイド付加物、(メタ)アクリル系ポリマーなどを単量体成分とする(メタ)アクリル系重合体架橋剤とを含有する粘着剤組成物が提案されている(例えば、特許文献2参照)。

しかしながら、これらの粘着剤組成物には、高速剥離性や濡れ性を向上させるために、アルキレンオキサイド鎖長鎖アルキル基を有する(メタ)アクリル系モノマーの量を増やすと低速剥離時における粘着力が低下し、低速剥離時における粘着力と高速剥離性を向上させるために重合体架橋度を制御した場合には、なじみ性が低下するという欠点がある。

そこで、近年、高速剥離性、なじみ性および低速剥離時における粘着力のいずれにも優れた溶剤型再剥離用粘着剤組成物の開発が待ち望まれている。

概要

高速剥離性、なじみ性及び低速剥離時の粘着力に優れた溶剤型再剥離用粘着剤組成物及び当該溶剤型再剥離用粘着剤組成物で形成された粘着剤層を有する再剥離用粘着製品の提供。粘着性ポリマー及び架橋剤を含有し、前記粘着性ポリマーが炭素数4〜12のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレート(A)及び官能基含有モノマー(B)を含有するモノマー成分を重合させてなるポリマーであり、厚さ38μmのポリエチレンテレフタレートフィルム基材上に形成された厚さ20μmの粘着剤層を有する粘着製品の180゜粘着力が23℃、相対湿度65%の雰囲気中でアクリル樹脂板に対し、剥離速度0.3m/min(低速剥離)で0.2N/25mm以下であり、剥離速度30m/min(高速剥離)で1.5N/mm以下であり、高速剥離時の粘着力を低速剥離時における粘着力で除した値が15以下である溶剤型再剥離用粘着剤組成物。なし

目的

本発明は、前記従来技術に鑑みてなされたものであり、高速剥離性、なじみ性および低速剥離時における粘着力のいずれにも優れた溶剤型再剥離用粘着剤組成物および当該溶剤型再剥離用粘着剤組成物で形成された粘着剤層を有する再剥離用粘着製品を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
2件

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請求項1

粘着性ポリマーおよび架橋剤を含有する溶剤型再剥離用粘着剤組成物であって、前記粘着性ポリマーが、炭素数4〜12のアルキル基を有するアルキルメタアクリレート(A)および官能基含有モノマー(B)を含有するモノマー成分を重合させてなるポリマーであり、厚さ38μmのポリエチレンテレフタレートフィルム基材上に形成された厚さ20μmの粘着剤層を有する粘着製品の180゜粘着力が、23℃、相対湿度65%の雰囲気中で、アクリル樹脂板に対し、剥離速度0.3m/min(低速剥離)で、0.2N/25mm以下であり、剥離速度30m/min(高速剥離)で、1.5N/mm以下であり、高速剥離時の粘着力を低速剥離時における粘着力で除した値が15以下であることを特徴とする溶剤型再剥離用粘着剤組成物。

請求項2

請求項1に記載された溶剤型再剥離用粘着剤組成物からなる厚さ20μmの粘着剤層が厚さ38μmのポリエチレンテレフタレートフィルム基材上に形成された4cm×4cmの試料を温度23℃、相対湿度65%の雰囲気中で、この試験片一辺の端部から1〜2mm程度の幅の部分を水平状態で載置された凹凸高低差が5〜6μmである表面を有する被着体上に載置したとき、当該積層体の全面が当該フィルムに対して濡れるまでの時間が60秒以下である請求項1に記載の溶剤型再剥離用粘着剤組成物。

請求項3

モノマー成分が、さらにアルキレンオキサイド基含有モノマーおよび長鎖アルキル基含有モノマーからなる群より選ばれた少なくとも1種の長鎖含有モノマーを含有する請求項1または2に記載の溶剤型再剥離用粘着剤組成物。

請求項4

請求項1〜3のいずれかに記載の溶剤型再剥離用粘着剤組成物で形成された粘着剤層が基材の少なくとも片面に形成されてなる再剥離用粘着製品

請求項5

その用途が光学部材用表面保護フィルムである請求項4に記載の再剥離用粘着製品。

技術分野

0001

本発明は、溶剤型再剥離用粘着剤組成物に関する。さらに詳しくは、溶剤型再剥離用粘着剤組成物および当該溶剤型再剥離用粘着剤組成物で形成された粘着剤層を有する再剥離用粘着製品に関する。再剥離用粘着製品としては、例えば、光学用偏光板(TAC)、位相差板電磁波(EMIシールドフィルム、防眩(アンチグレアフィルム反射防止フィルムなどの光学部材の表面を保護するための粘着製品などが挙げられる。

背景技術

0002

液晶ディスプレイプラズマディスプレイなどのディスプレイには、例えば、光学用偏光板(TAC)、位相差板、電磁波(EMI)シールドフィルム、防眩フィルム、反射防止フィルムなどの光学用フィルムが積層されている。ディスプレイを製造するときやディスプレイの性能を検査するときなどに光学用フィルムの表面が損傷しないようにするために、その表面には表面保護フィルムが貼着されており、当該保護フィルムは、最終的には除去される。

0003

表面保護フィルムには、近年、空気を噛みこむことなく速やかに被着体に貼ることができる性質(以下、「なじみ性」という)、被着体に対する粘着性、およびディスプレイの製造時などで、高速剥離することができる性質(以下、「高速剥離性」という)が要求されている。そこで、近年、被着体への濡れ性を保ち、しっとりとした剥離性を与えるために、アルキル基炭素数が16〜22の(メタアクリル酸アルキルエステルを含有するアクリル系共重合体を含む粘着剤組成物が提案されている(例えば、特許文献1参照)。また、高速剥離が可能であり、濡れ性に優れた粘着剤組成物として、(メタ)アクリル酸アルキレンオキサイド付加物、(メタ)アクリル系ポリマーなどを単量体成分とする(メタ)アクリル系重合体架橋剤とを含有する粘着剤組成物が提案されている(例えば、特許文献2参照)。

0004

しかしながら、これらの粘着剤組成物には、高速剥離性や濡れ性を向上させるために、アルキレンオキサイド鎖長鎖アルキル基を有する(メタ)アクリル系モノマーの量を増やすと低速剥離時における粘着力が低下し、低速剥離時における粘着力と高速剥離性を向上させるために重合体架橋度を制御した場合には、なじみ性が低下するという欠点がある。

0005

そこで、近年、高速剥離性、なじみ性および低速剥離時における粘着力のいずれにも優れた溶剤型再剥離用粘着剤組成物の開発が待ち望まれている。

先行技術

0006

特開平9−208910号公報
特開2005−200540号公報

発明が解決しようとする課題

0007

本発明は、前記従来技術に鑑みてなされたものであり、高速剥離性、なじみ性および低速剥離時における粘着力のいずれにも優れた溶剤型再剥離用粘着剤組成物および当該溶剤型再剥離用粘着剤組成物で形成された粘着剤層を有する再剥離用粘着製品を提供することを課題とする。

課題を解決するための手段

0008

本発明は、粘着性ポリマーおよび架橋剤を含有する溶剤型再剥離用粘着剤組成物であって、前記粘着性ポリマーが、炭素数4〜12のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレート(A)および官能基含有モノマー(B)を含有するモノマー成分を重合させてなるポリマーであり、厚さ38μmのポリエチレンテレフタレートフィルム基材上に形成された厚さ20μmの粘着剤層を有する粘着製品の180゜粘着力が、23℃、相対湿度65%の雰囲気中で、アクリル樹脂板に対し、剥離速度が0.3m/min(低速剥離)であるとき0.2N/25mm以下であり、剥離速度が30m/min(高速剥離)であるとき1.5N/mm以下であり、高速剥離時の粘着力を低速剥離時における粘着力で除した値が15以下であることを特徴とする溶剤型再剥離用粘着剤組成物に関する。

発明の効果

0009

本発明の溶剤型再剥離用粘着剤組成物は、高速剥離性、なじみ性および低速剥離時における粘着力のいずれにも優れている。したがって、本発明の再剥離用粘着製品は、前記溶剤型再剥離用粘着剤組成物で形成された粘着剤層を有するので、高速剥離性、なじみ性および低速剥離時における粘着力のいずれにも優れている。

0010

本発明の溶剤型再剥離用粘着剤組成物は、粘着性ポリマーおよび架橋剤を含有する。粘着性ポリマーは、炭素数4〜12のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレート(A)〔以下、アルキル(メタ)アクリレート(A)という〕および官能基含有モノマー(B)を含有するモノマー成分を重合させることによって得られる。

0011

なお、本明細書において、「(メタ)アクリレート」は、アクリレートおよび/またはメタクリレートを意味する。

0012

アルキル(メタ)アクリレート(A)が有するアルキル基の炭素数は、粘着力を高める観点から、4〜12、好ましくは4〜10、さらに好ましくは4〜9である。なお、前記アルキル基は、シクロアルキル基を含む概念のものである。

0013

アルキル(メタ)アクリレート(A)の具体例としては、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、sec−ブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、n−アミル(メタ)アクリレート、イソアミル(メタ)アクリレート、n−ヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、n−ヘプチル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、n−ノニル(メタ)アクリレート、イソノニル(メタ)アクリレート、n−デシル(メタ)アクリレート、n−ドデシル(メタ)アクリレートなどが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらのアルキル(メタ)アクリレート(A)は、それぞれ単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。これらのアルキル(メタ)アクリレート(A)のなかでは、重合性に優れ、粘着力を任意に調整することができることから、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、sec−ブチル(メタ)アクリレート、tert−ブチル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレートおよびイソノニル(メタ)アクリレートが好ましく、n−ブチル(メタ)アクリレートおよび2−エチルヘキシル(メタ)アクリレートがより好ましい。

0014

官能基含有モノマー(B)において、官能基は、架橋剤と反応する基を意味する。官能基としては、例えば、水酸基カルボキシル基アミノ基、アミド基エポキシ基などが挙げられる。

0015

官能基含有モノマー(B)の具体例としては、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性ヒドロキシ(メタ)アクリレート、α−(ヒドロキシメチルメチルアクリレート、α−(ヒドロキシメチル)エチルアクリレートポリエステルジオールモノ(メタ)アクリレートなどの水酸基含有(メタ)アクリレート;(メタ)アクリル酸ケイ皮酸クロトン酸などの不飽和モノカルボン酸マレイン酸フマル酸イタコン酸シトラコン酸などの不飽和ジカルボン酸;前記不飽和ジカルボン酸のモノエステルなどのカルボキシル基含有モノマー;アミノ基、アミド基またはエポキシ基を有する(メタ)アクリレートなどが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらの官能基含有モノマー(B)は、それぞれ単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。これらの官能基含有モノマー(B)のなかでは、架橋剤との反応性およびなじみ性を向上させる観点から、水酸基含有(メタ)アクリレートが好ましく、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートおよび4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレートがより好ましく、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレートがさらに好ましい。

0016

アルキル(メタ)アクリレート(A)と官能基含有モノマー(B)との比率〔アルキル(メタ)アクリレート(A)/官能基含有モノマー(B):質量比〕は、高速剥離性、なじみ性および低速剥離時における粘着力のバランスを維持する観点から、好ましくは50/50〜99/1、より好ましくは50/50〜98/2、より一層好ましくは65/35〜98/2、さらに好ましくは80/20〜98/2、特に好ましくは90/10〜98/2である。

0017

モノマー成分には、なじみ性を向上させる観点から、さらに、アルキレンオキサイド基含有モノマーおよび長鎖アルキル基含有モノマーからなる群より選ばれた少なくとも1種の長鎖含有モノマーが含まれていることが好ましい。これらの長鎖含有モノマーのなかでは、粘着性ポリマーの分子量を低くしなくても、本発明の粘着剤組成物の粘度を低下させ、なじみ性をより一層向上させる観点から、アルキレンオキサイド基含有モノマーが好ましい。

0018

アルキレンオキサイド基含有モノマーとしては、例えば、アルキレンオキサイド基含有(メタ)アクリレート、式(I):

0019

0020

(式中、R1は炭素数2〜5のアルケニル基、R2は水素原子または炭素数1〜8の1価の炭化水素基、R3およびR4は、いずれかが水素原子でいずれかがメチル基であるか、またはいずれもが水素原子、pは1〜50の数を示す)
で表されるアルキレンオキサイド基含有モノマーなどが挙げられ、これらは、それぞれ単独で用いてもよく、2種以上を用いてもよい。

0021

アルキレンオキサイド基含有(メタ)アクリレートが有するアルキレンオキサイド基としては、例えば、エチレンオキサイド基プロピレンオキサイド基などが挙げられ、これらは、それぞれ単独で用いてもよく、併用してもよい。アルキレンオキサイド基含有(メタ)アクリレートが有するアルキレンオキサイド基の末端は、水酸基であってもよく、あるいはメチル基などの炭素数1〜4のアルキル基などの基であってもよい。

0022

アルキレンオキサイド基含有(メタ)アクリレートとしては、例えば、メトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシトリエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシジプロピレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシトリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、エトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、エトキシトリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ブトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、ブトキシトリエチレングリコール(メタ)アクリレートなどのアルコキシ基の炭素数が1〜4であるアルコキシポリアルキレングリコール(メタ)アクリレート;フェノキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシトリエチレングリコール(メタ)アクリレートなどのアリール基の炭素数が6〜12であるアリールオキシポリアルキレングリコール(メタ)アクリレート;2−エチルヘキシルジグリコール(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコール(メタ)アクリレートなどが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらのアルキレンオキサイド基含有(メタ)アクリレートは、それぞれ単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。

0023

好適なアルキレンオキサイド基含有(メタ)アクリレートとしては、なじみ性を向上させる観点から、エチレンオキサイド基を有する(メタ)アクリレート、プロピレンオキサイド基を有する(メタ)アクリレート、およびエチレンオキサイド基とプロピレンオキサイド基とを有する(メタ)アクリレートが好ましく、式(II):

0024

0025

(式中、R3およびR4は前記と同じ、qは1〜30の数を示す)
で表されるアルキレンオキサイド基含有(メタ)アクリレートがより好ましい。R3およびR4は、前記したように、いずれかが水素原子でいずれかがメチル基であるかまたはいずれもが水素原子である。qは、1〜30の数である。

0026

式(II)で表されるアルキレンオキサイド基含有(メタ)アクリレートにおいて、エチレンオキサイドおよび/またはプロピレンオキサイド付加モル数を示すqは、なじみ性を向上させる観点から、好ましくは1〜30モル、より好ましくは2〜20モル、さらに好ましくは2〜10モルである。

0027

式(I)で表されるアルキレンオキサイド基含有モノマーにおいて、R1は、炭素数2〜5のアルケニル基である。炭素数2〜5のアルケニル基としては、例えば、ビニル(CH2=CH−)基、イソプロペニル〔CH2=C(CH)3−〕基、アリル(CH2=CH−CH2−)基、メタリル〔CH2=C(CH3)−CH2−〕基、3−ブテニル基、2−メチル−1−ブテニル基、3−メチル−1−ブテニル基、2−メチル−3−ブテニル基、3−メチル−3−ブテニル基などが挙げられる。これらのアルケニル基のなかでは、アルキル(メタ)アクリレート(A)との重合性に優れていることから、アリル基およびメタリル基が好ましい。

0028

式(I)で表されるアルキレンオキサイド基含有モノマーにおいて、R2は、水素原子または炭素数1〜8の1価の炭化水素基を示す。炭素数1〜8の1価の炭化水素基としては、例えば、メチル基、エチル基プロピル基イソプロピル基ネオペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基などの炭素数1〜8のアルキル基;フェニル基などの炭素数6〜8のアリール基、ベンジル基などの炭素数7〜8のアラルキル基クレジル基などの炭素数7〜8のアルキルアリール基などが挙げられる。R2のなかでは、取扱い性の観点から、水素原子および炭素数1〜4のアルキル基が好ましく、水素原子およびメチル基がさらに好ましい。

0029

式(I)で表されるアルキレンオキサイド基含有モノマーにおいて、R3およびR4は、いずれかが水素原子でいずれかがメチル基であるかまたはいずれもが水素原子である。pは、エチレンオキサイドおよび/またはプロピレンオキサイドの付加モル数を示す。pは、なじみ性を向上させる観点から、1〜50の数、好ましくは2〜20の数を示す。

0030

式(I)で表されるアルキレンオキサイド基含有モノマーにおいて、なじみ性を向上させる観点から好適なモノマーとしては、式(Ia):

0031

0032

(式中、R3、R4およびpは、前記と同じ)
で表されるアルキレンオキサイド基含有モノマーが挙げられる。

0033

長鎖アルキル基含有モノマーの代表例としては、炭素数16〜22の長鎖アルキル基含有(メタ)アクリレートが挙げられる。炭素数16〜22の長鎖アルキル基含有(メタ)アクリレートの具体例としては、パルミチル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、イソステアリル(メタ)アクリレート、ベヘニル(メタ)アクリレートなどが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらの長鎖アルキル基含有(メタ)アクリレートは、それぞれ単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。

0034

炭素数16〜22の長鎖アルキル基含有(メタ)アクリレートのなかでは、アルキル(メタ)アクリレート(A)との重合性および相溶性に優れていることから、式(III):

0035

0036

(式中、rは、15〜21の数を示す)
で表される長鎖アルキル基含有(メタ)アクリレートが好ましい。

0037

以上のことから、なじみ性を向上させる観点から、長鎖含有モノマーとしては、アルキレンオキサイド基含有(メタ)アクリレート、式(I)で表されるアルキレンオキサイド基含有モノマーおよび炭素数16〜22の長鎖アルキル基含有(メタ)アクリレートからなる群より選ばれた少なくとも1種のモノマーが好ましい。また、粘着性ポリマーの分子量を低くしなくても、本発明の粘着剤組成物の粘度を低下させ、なじみ性を向上させる観点から、アルキレンオキサイド基含有(メタ)アクリレートおよび式(I)で表されるアルキレンオキサイド基含有モノマーが好ましく、これらのモノマーは、それぞれ単独で用いてもよく、併用してもよい。

0038

アルキル(メタ)アクリレート(A)と官能基含有モノマー(B)との合計量100質量部あたりの長鎖含有モノマーの量は、なじみ性を向上させる観点から、好ましくは3質量部以上、より好ましくは5質量部以上、さらに好ましくは10質量部以上であり、粘着性ポリマーの凝集力を高める観点から、好ましくは40質量部以下、より好ましくは35質量部以下、さらに好ましくは30質量部以下である。

0039

本発明に用いられる粘着性ポリマーは、高速剥離性と低速剥離時における粘着力とをバランスよく向上させる観点から、ガラス転移温度が0℃以上であるポリマーからなるグラフト側鎖を有することが好ましい。

0040

グラフト側鎖を構成しているポリマーのガラス転移温度は、高速剥離性と低速剥離時における粘着力とをバランスよく向上させる観点から、好ましくは0℃以上、より好ましくは0〜160℃、より一層好ましくは5〜80℃、さらに好ましくは5〜40℃である。

0041

グラフト側鎖を構成しているポリマーの質量平均分子量は、高速剥離性を向上させる観点から、好ましくは15000〜10万、より好ましくは2万〜7万である。

0042

粘着性ポリマーにおけるグラフト側鎖を構成しているポリマーの含有量は、高速剥離性を高める観点から、3質量%以上、より好ましくは5質量%以上であり、低速剥離時における粘着力を高めるとともになじみ性を向上させる観点から、好ましくは30質量%以下、より好ましくは25質量%以下である。

0043

グラフト側鎖を構成しているポリマーの原料として、例えば、マクロモノマーを用いることができる。マクロモノマーは、末端にラジカル重合性不飽和二重結合を有する。

0044

マクロモノマーは、例えば、マクロモノマー用原料モノマー連鎖移動剤の存在下で重合させることによってマクロモノマー用ポリマーを調製し、得られたマクロモノマー用ポリマーと、ラジカル重合性の不飽和二重結合を有するラジカル重合性モノマーとを反応させることによって調製することができる。

0045

まず、例えば、マクロモノマー用原料モノマーを連鎖移動剤の存在下で重合させることによってマクロモノマー用ポリマーを調製する。

0046

マクロモノマー用原料モノマーは、ゲル化を防止するために、得られるマクロモノマーが架橋性を有しないようにする観点から、不飽和二重結合を1個有するモノマーであることが好ましい。

0047

好適なマクロモノマー用原料モノマーとしては、例えば、酢酸ビニル〔そのホモポリマーのガラス転移温度(以下、Tgという):30.0℃、以下同様〕、メチルアクリレート(Tg:10.0℃)、アクリル酸(Tg:106.0℃)、メチルメタクリレート(Tg:104.9℃)、シクロヘキシルメタクリレート(Tg:65.9℃)、ベンジルアクリレート(Tg:6.0℃)、イソボルニルアクリレート(Tg:94.0℃)、イソボルニルメタクリレート(Tg:145.0℃)、アクリロニトリル(Tg:95.0℃)、スチレン(Tg:100.0℃)などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらのマクロモノマー用原料モノマーは、それぞれ単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。また、マクロモノマー用原料モノマーには、グラフト側鎖を構成しているポリマーのガラス転移温度が前記温度範囲内となるのであれば、他のモノマーが含まれていてもよい。マクロモノマー用原料モノマーには、塗膜の透明性を高める観点から、酢酸ビニルおよびメチル(メタ)アクリレートの少なくとも1種が50質量%以上含まれていることが好ましい。

0048

なお、前記ホモポリマーのガラス転移温度は、例えば、ポリマーハンドブックなどに記載されている。また、コポリマーのガラス転移温度は、当該コポリマーを構成している各モノマーのホモポリマーのガラス転移温度(絶対温度)とその質量分率から、式:

0049

0050

〔式中、Wnは各モノマーの質量分率、Tgnは各モノマーからなるホモポリマーのガラス転移温度(K)を示す〕
に基づいて求めることができる。

0051

連鎖移動剤としては、例えば、カルボキシル基および/または水酸基と少なくとも1個のチオール基とを有する化合物などが挙げられる。

0052

連鎖移動剤の具体例としては、チオグリコール酸2−メルカプトプロピオン酸、3−メルカプトプロピオン酸チオリンゴ酸メルカプトステアリン酸メルカプト酢酸、メルカプト酪酸、メルカプトオクタン酸、メルカプト安息香酸、メルカプトニコチン酸システイン、N−アセチルシステイン、メルカプトチアゾール酢酸などのカルボキシル基含有メルカプト化合物メルカプトエタノールなどの水酸基含有メルカプト化合物などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。

0053

連鎖移動剤の量は、特に限定されないが、通常、マクロモノマー用原料モノマー100質量部あたり、0.05〜1質量部程度であることが好ましい。

0054

マクロモノマー用原料モノマーの重合方法としては、重合熱の除去が容易であることから、溶液重合法が好ましい。溶液重合法によってマクロモノマー用原料モノマーを重合させる際には、有機溶媒が用いられる。有機溶媒としては、例えば、トルエンキシレンなどの芳香族炭化水素化合物酢酸エチル酢酸ブチルなどの脂肪酸エステルシクロヘキサンなどの脂環式炭化水素化合物ヘキサンペンタンなどの脂肪族炭化水素化合物などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらの有機溶媒は、それぞれ単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。有機溶媒の量は、特に限定されず、溶液重合に適した量が選択される。

0055

マクロモノマー用原料モノマーの重合温度、重合時間などの反応条件は、マクロモノマー用原料モノマーや連鎖移動剤の種類などによって異なるので一概には決定することができないことから、それらの種類などに応じて適宜決定することが好ましい。また、マクロモノマー用原料モノマーを重合させる際の雰囲気は、例えば、窒素ガスなどの不活性ガス雰囲気であることが好ましい。また、その雰囲気の圧力は、常圧(大気圧)、減圧および加圧のいずれであってもよい。

0056

マクロモノマー用原料モノマーを重合させる際には、重合開始剤を用いることができる。重合開始剤としては、例えば、メチルエチルケトンパーオキサイドベンゾイルパーオキサイドジクミルパーオキサイド、tert−ブチルハイドロパーオキサイドクメンハイドロパーオキサイドラウロイルパーオキサイド、tert−ブチルパーオキシオクトエート、tert−ブチルパーオキシベンゾエート、m−トルオイルパーオキサイドとベンゾイルパーオキサイドの混合物〔日油(株)製、商品名:ナイパーBMTERT−K40〕などの有機過酸化物;2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)などのアゾ系化合物などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。

0057

重合開始剤の量は、特に限定されないが、通常、マクロモノマー用原料モノマー100質量部あたり、0.01〜5質量部程度であることが好ましい。

0058

以上のようにして、連鎖移動剤の存在下で、マクロモノマー用原料モノマーを重合させることにより、マクロモノマー用ポリマーが得られる。得られたマクロモノマー用ポリマーには、連鎖移動剤による官能基がその末端に導入されている。

0059

なお、マクロモノマー用原料モノマーとして不飽和二重結合を1個有するモノマーを用いた場合には、得られるマクロモノマー用ポリマーには、連鎖移動剤による官能基がその片末端に導入されている。このように片末端に連鎖移動剤による官能基が導入されているマクロモノマー用ポリマーは、単官能のポリマーであるため、多官能のマクロモノマー用ポリマーとは異なり、重合時のゲル化を防止することができるという利点がある。したがって、マクロモノマー用ポリマーは、単官能のマクロモノマー用ポリマーであることが好ましい。

0060

次に、このようにして得られたマクロモノマー用ポリマーと、ラジカル重合性の不飽和二重結合を有するラジカル重合性モノマー(以下、ラジカル重合性不飽和二重結合含有モノマーという)とを反応させることにより、マクロモノマーを調製することができる。

0061

このラジカル重合性不飽和二重結合含有モノマーは、マクロモノマー用ポリマーを調製することによって得られた反応混合物に添加することができる。その際、ラジカル重合性不飽和二重結合含有モノマーは、必要により、有機溶媒で希釈しておいてもよい。

0062

ラジカル重合性不飽和二重結合含有モノマーの量は、マクロモノマー用ポリマーが有する官能基1モルあたり、通常、0.8〜1モル程度であることが好ましい。

0063

ラジカル重合性不飽和二重結合含有モノマーとしては、例えば、グリシジル(メタ)アクリレート、アリルグリシジルエーテル、4−ヒドロキシブチルアクリレートグリシジルエーテルなどの脂肪族エポキシ系モノマー、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル(メタ)アクリレートなどの脂環式エポキシ系モノマーなどのエポキシ系モノマー;2−(ビニロキシエトキシエチル(メタ)アクリレート;2−イソプロペニル−2−オキサゾリン;N−(メタ)アクリロイルアジリジン;3−(メタ)アクリロキシメチルオキセタン;(メタ)アクリロイルイソシアネート;(メタ)アクリロイルエチルイソシアネート、(メタ)アクリロイルプロピルイソシアネートなどの(メタ)アクリロイルアルキルイソシアネート;2−(メタ)アクリロイルオキシエチルイソシアネート、3−(メタ)アクリロイルオキシプロピルイソシアネートなどの(メタ)アクリロイルオキシアルキルイソシアネート;3−イソプロペニル−α,α’−ジメチルベンジルイソシアネートなどのイソシアネート系モノマー;2−(ビニロキシエトキシ)エチル(メタ)アクリレートなどが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。

0064

なお、マクロモノマー用ポリマーに、連鎖移動剤によって官能基としてカルボキシル基が導入されている場合には、マクロモノマー用ポリマーの官能基との反応性を高める観点から、ラジカル重合性不飽和二重結合含有モノマーとして、例えば、グリシジル(メタ)アクリレート、アリルグリシジルエーテル、4−ヒドロキシブチルアクリレートグリシジルエーテルなどの脂肪族エポキシ系モノマー、3,4−エポキシシクロヘキシルメチル(メタ)アクリレートなどの脂環式エポキシ系モノマーなどのエポキシ系モノマー;2−(ビニロキシエトキシ)エチル(メタ)アクリレート;2−イソプロペニル−2−オキサゾリン;N−(メタ)アクリロイルアジリジン;3−(メタ)アクリロキシメチルオキセタンなどを用いることが好ましい。

0065

また、マクロモノマー用ポリマーに、連鎖移動剤によって官能基として水酸基が導入されている場合には、マクロモノマー用ポリマーの官能基との反応性を高める観点から、ラジカル重合性不飽和二重結合含有モノマーとして、例えば、(メタ)アクリロイルイソシアネート;(メタ)アクリロイルエチルイソシアネート、(メタ)アクリロイルプロピルイソシアネートなどの(メタ)アクリロイルアルキルイソシアネート;2−(メタ)アクリロイルオキシエチルイソシアネート、3−(メタ)アクリロイルオキシプロピルイソシアネートなどの(メタ)アクリロイルオキシアルキルイソシアネート;3−イソプロペニル−α,α’−ジメチルベンジルイソシアネートなどのイソシアネート系モノマー;2−(ビニロキシエトキシ)エチル(メタ)アクリレートなどを用いることが好ましい。

0066

連鎖移動剤によって官能基としてカルボキシル基が導入されたマクロモノマー用ポリマーを用い、ラジカル重合性不飽和二重結合含有モノマーとしてエポキシ系モノマーを用いる場合には、通常、反応温度は、70〜120℃程度、反応時間は、2〜10時間程度であることが好ましい。反応の終点は、例えば、酸価を測定することによって決定することができる。なお、カルボキシル基が導入されたマクロモノマー用ポリマーとエポキシ系モノマーとを反応させる際には、エステル化触媒を用いることができる。エステル化触媒としては、例えば、トリエチルアミンなどのアミンテトラエチルアンモニウムクロライドなどの4級アンモニウム塩トリフェニルホスフィンなどのリン化合物などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。

0067

また、連鎖移動剤によって官能基として水酸基が導入されたマクロモノマー用ポリマーを用い、ラジカル重合性不飽和二重結合含有モノマーとしてイソシアネート系モノマーを用いる場合には、通常、反応温度は、50〜100℃程度、反応時間は、30分間〜10時間程度であることが好ましい。反応の終点は、例えば、赤外吸光分析で、NCO基由来の2270cm-1付近ピーク消失によって確認することができる。なお、水酸基が導入されたマクロモノマー用ポリマーとイソシアネート系モノマーとを反応させる際には、金属系触媒アミン系触媒などを用いることができる。金属系触媒としては、例えば、ジブチル錫ジラウレートオクトエ酸錫、ジブチル錫ジ(2−エチルヘキサノエート)、2−エチルヘキサノエート鉛、チタン酸2−エチルヘキシル、2−エチルヘキサノエート鉄、2−エチルヘキサノエートコバルトナフテン酸亜鉛ナフテン酸コバルトテトラ−n−ブチル錫などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。アミン系触媒としては、例えば、テトラメチルブタンジアミンなどの3級アミンなどが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。

0068

なお、マクロモノマー用ポリマーとラジカル重合性不飽和二重結合含有モノマーとを反応させる際には、重合禁止剤を適量で用いることができる。重合禁止剤としては、例えば、ハイドロキノンメチルハイドロキノン、tert−ブチルハイドロキノン、p−メトキシフェノールなどが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。

0069

以上のようにして末端にラジカル重合性の不飽和二重結合を有するマクロモノマーが得られる。マクロモノマーとして単官能のマクロモノマーを用いた場合には、多官能のマクロモノマーとは異なり、重合時のゲル化を防止することができるという利点がある。したがって、本発明においては、マクロモノマーは、単官能のマクロモノマーであることが好ましい。単官能のマクロモノマーは、マクロモノマー用ポリマーとして片末端に連鎖移動剤による官能基が導入されている単官能のマクロモノマー用ポリマーを用いることによって調製することができる。得られたマクロモノマーの反応混合物は、そのままの状態でモノマー成分に用いてもよい。

0070

マクロモノマーの質量平均分子量は、高速剥離性を向上させる観点から、好ましくは15000〜10万、より好ましくは2万〜7万である。マクロモノマーの質量平均分子量は、マクロモノマーに原料として用いられる連鎖移動剤の量を調整することによって容易に調節することができる。

0071

また、マクロモノマーのガラス転移温度は、高速剥離性と低速剥離時における粘着力とをバランスよく向上させる観点から、好ましくは0℃以上、より好ましくは0〜160℃、より一層好ましくは5〜80℃、さらに好ましくは5〜40℃である。

0072

アルキル(メタ)アクリレート(A)と官能基含有モノマー(B)との合計量に対するマクロモノマーの量は、粘着性ポリマーにおけるグラフト側鎖を構成しているポリマーの含有量が、前記したように、高速剥離性を高める観点から、3質量%以上、より好ましくは5質量%以上となるように調整し、低速剥離時における粘着力を高めるとともになじみ性を向上させる観点から、好ましくは30質量%以下、より好ましくは25質量%以下となるように調整することが望ましい。

0073

前記では、マクロモノマーを用いてグラフト側鎖を有する粘着性ポリマーを調製する方法、すなわちマクロモノマー法について説明したが、グラフト側鎖を有する粘着性ポリマーは、マクロモノマー法以外にも、例えば、イオン重合法、重合によってマクロモノマー用ポリマーを導入する方法などによって調製することができる。なお、マクロモノマー法は、幹ポリマーおよびグラフト側鎖を構成しているポリマーの分子量の制御が容易であるとともに、ホモポリマーが生成することを抑制し、幹ポリマーとグラフト側鎖を構成しているポリマーとの結合を容易に行なうことができるという利点を有する。

0074

本発明においては、本発明の目的が阻害されない範囲内で、前記したモノマー以外の他のモノマー(以下、その他のモノマー)をモノマー成分に含有させてもよい。

0075

その他のモノマーとしては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレートなどのアルキル基の炭素数が1〜3のアルキル(メタ)アクリレート;ベンジル(メタ)アクリレートなどの芳香環含有(メタ)アクリレート;エチレンブタジエンなどの脂肪族不飽和炭化水素化合物;塩化ビニルなどのハロゲン化脂肪族不飽和炭化水素化合物;スチレン、α−メチルスチレンなどの芳香族不飽和炭化水素化合物ビニルエーテルアリルアルコール有機酸とのエステル;アリルアルコールと他のアルコールとのエーテル;アクリロニトリルなどの不飽和シアン化合物;酢酸ビニルなどが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらのその他のモノマーは、それぞれ単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。

0076

モノマー成分におけるその他のモノマーの含有量は、本発明の目的が阻害されない範囲内で適宜調整することが好ましいが、通常、10質量%以下である。

0077

モノマー成分の重合方法は、除熱や分子量の調節が容易であることから、溶液重合法が好ましい。

0078

溶液重合法に用いられる溶媒としては、例えば、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素化合物;酢酸エチル、酢酸ブチルなどの脂肪酸エステル;シクロヘキサンなどの脂環式炭化水素化合物;ヘキサン、ペンタンなどの脂肪族炭化水素化合物などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。これらの有機溶媒は、それぞれ単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。

0079

モノマー成分の重合温度、重合時間などの反応条件は、モノマー成分の組成などによって異なるので一概には決定することができないことから、その組成などに応じて適宜決定することが好ましい。また、モノマー成分を重合させる際の雰囲気は、例えば、窒素ガスなどの不活性ガス雰囲気であることが好ましい。また、その雰囲気の圧力は、常圧(大気圧)、減圧および加圧のいずれであってもよい。

0080

モノマー成分を重合させる際には、重合開始剤を用いることができる。重合開始剤としては、例えば、メチルエチルケトンパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、tert−ブチルハイドロパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、tert−ブチルパーオキシオクトエート、tert−ブチルパーオキシベンゾエート、m−トルオイルパーオキサイドとベンゾイルパーオキサイドの混合物〔日油(株)製、商品名:ナイパーBMTERT−K40〕などの有機過酸化物;2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)などのアゾ系化合物などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。

0081

重合開始剤の量は、特に限定されないが、通常、モノマー成分100質量部あたり、0.01〜5質量部程度であることが好ましい。

0082

また、モノマー成分には、必要により、ドデシルメルカプタンなどの連鎖移動剤を用いてもよい。

0083

以上のようにして、モノマー成分を重合させることにより、粘着性ポリマーが得られる。得られた粘着性ポリマーの質量平均分子量は、粘着性ポリマーが使用された被着体をオートクレーブなどによって加熱処理を施したときに粘着力が強くなりすぎるのを抑制する観点から、好ましくは5万以上、より好ましくは10万以上であり、なじみ性を向上させる観点から、好ましくは80万以下、より好ましくは60万以下である。

0084

粘着性ポリマーのガラス転移温度は、アルキル(メタ)アクリレート(A)および官能基含有モノマー(B)を含有するモノマー成分が用いられているので、グラフト側鎖を有する場合であっても、0℃よりも低い。粘着性ポリマーのガラス転移温度は、モノマー成分の組成を調整することによって容易に調節することができる。粘着性ポリマーのガラス転移温度は、本発明の粘着剤組成物の凝集力を高めることによって被着体が汚染されがたくする観点から、好ましくは−20℃以下、より好ましくは−35℃以下であり、凝集力を向上させ、被着体の汚染を防止する観点から、好ましくは−80℃以上、より好ましくは−70℃以上である。

0085

なお、本発明においては、本発明の目的が阻害されない範囲内で、前記粘着性ポリマーには、前記粘着性ポリマー以外の他のポリマーを含有させてもよい。

0086

また、不揮発分濃度が50質量%である粘着性ポリマーの溶液の25℃における粘度(B型粘度計ローターNo.3を用いて25℃で測定したときの粘度)は、本発明の粘着剤組成物に含まれる架橋剤、添加剤などの混合が容易となるとともに、塗工ムラを低減し、乾燥速度および塗工速度を高め、本発明の粘着剤組成物のポットライフを長くする観点から、2500mPa・s以下であることが好ましい。不揮発分濃度が50質量%である粘着性ポリマーの溶液の25℃における粘度が2500mPa・s以下となるようにする観点から、本発明においては、モノマー成分に、長鎖含有モノマーおよび/またはマクロモノマーを含有させることが好ましい。

0087

本発明の粘着剤組成物は、粘着性ポリマーおよび架橋剤を含有する。なお、粘着性ポリマーは、粘着剤としての機能を有することから、粘着剤として用いることができる。前記架橋剤として、粘着性ポリマーが有する官能基に対して反応性を有する官能基を1分子中に2個以上有する化合物を用いることができる。

0088

粘着性ポリマーが有する官能基に対して反応性を有する官能基を1分子中に2個以上有する化合物としては、例えば、ポリイソシアネート多官能エポキシ化合物などが挙げられる。

0089

ポリイソシアネートとしては、例えば、キシリレンジイソシアネートジフェニルメタンジイソシアネートトリフェニルメタントリイソシアネートトリレンジイソシアネートなどの芳香族ポリイソシアネートヘキサメチレンジイソシアネートイソホロンジイソシアネート、前記芳香族ポリイソシアネートの水素添加物などの脂肪族または脂環族ポリイソシアネート、これらのポリイソシアネートの2量体または3量体、これらのポリイソシアネートとトリメチロールプロパンなどのポリオールとからなるアダクト体などが挙げられ、これらは、それぞれ単独でまたは2種以上を併用することができる。

0090

ポリイソシアネートは、例えば、「コロネートL」、「コロネートL−55E」、「コロネートHX」、「コロネートHL」、「コロネートHL−S」、「コロネート2234」、「アクアネート200」、「アクアネート210」〔以上、日本ポリウレタン工業(株)製、「コロネート」および「アクアネート」は登録商標〕、「デスモジュールN3400」〔住友バイエルウレタン(株)(現バイエルA.G.社)製、「デスモジュール」は登録商標)、「デュラネートD−201」、「デュラネートTSE−100」、「デュラネートTSS−100」、「デュラネート24A−100」、「デュラネートE−405−80T」〔以上、旭化成(株)製、「デュラネート」は登録商標〕、「タケネートD−110N」、「タケネートD−120N」、「タケネートM−631N」、「MTERT−オレスターNP1200」〔以上、三井武田ケミカル(株)(現三井化学ポリウレタン(株))製、「タケネート」および「オレスター」は登録商標)などとして商業的に容易に入手することができる。これらのポリイソシアネートは、それぞれ単独で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。

0091

多官能エポキシ化合物としては、例えば、エチレングリコールジグリシジルエーテルポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテルビスフェノールA型エポキシ樹脂、N,N,N’,N’−テトラグリシジルm−キシレンジアミン、1,3−ビス(N,N−ジグリシジルアミノメチル)シクロヘキサン、N,N−ジグリシジルアニリン、N,N−ジグリシジルトルイジンなどが挙げられ、これらは、それぞれ単独でまたは2種以上を併用することができる。

0092

粘着性ポリマーが有する官能基に対して反応性を有する官能基を1分子中に2個以上有する化合物のなかでは、なじみ性を維持しつつ、高速剥離性を高める観点から、ポリイソシアネートの2量体、ポリイソシアネートの3量体、ポリイソシアネートの2官能プレポリマーおよびポリイソシアネートのアダクト体からなる群より選ばれた少なくとも1種のポリイソシアネートが好ましく、ポリイソシアネートの3量体がより好ましい。さらに、粘着性ポリマーが有する官能基に対して反応性を有する官能基を1分子中に2個以上有する化合物のなかでは、高速剥離性、なじみ性および低速剥離時における粘着力のバランスを維持する観点から、ヘキサメチレンジイソシアネートの2量体、ヘキサメチレンジイソシアネートのイソシアヌレート体(3量体)およびトリレンジイソシアネートとトリメチロールプロパンとのアダクト体が好ましく、ヘキサメチレンジイソシアネートのイソシアヌレート体がより好ましい。ヘキサメチレンジイソシアネートのイソシアヌレート体は、例えば、旭化成ケミカルズ(株)製、商品名:デュラネート(登録商標)TSE−100、商品名:デュラネート(登録商標)TSS−100などが挙げられる。

0093

架橋剤の量は、粘着性ポリマーが有する官能基の合計量を1当量としたとき、高速剥離性を向上させる観点から、好ましくは0.1当量以上、より好ましくは0.3当量以上であり、なじみ性を向上させる観点から、好ましくは2当量以下、より好ましくは1.5当量以下である。

0094

本発明の溶剤型再剥離用粘着剤組成物は、粘着性ポリマーおよび架橋剤を混合することによって得られる。本発明の溶剤型再剥離用粘着剤組成物における不揮発分の含有量は、特に限定されないが、乾燥性を高め、生産性を向上させる観点から、好ましくは10質量%以上、より好ましくは20質量%以上、より一層好ましくは25質量%以上、塗工性を向上させる観点から、さらに好ましくは50質量%以上であり、適度な粘度とすることによって取扱性および塗工性を向上させる観点から、好ましくは80質量%以下、より好ましくは70質量%以下、さらに好ましくは60質量%以下である。なお、溶剤型再剥離用粘着剤組成物における不揮発分の含有量は、前記溶液重合に用いられる有機溶媒を用いることにより、適宜調整することができる。

0095

なお、本発明の粘着剤組成物には、本発明の目的を阻害しない範囲で、例えば、カチオン性帯電防止剤アニオン性帯電防止剤両性帯電防止剤ノニオン性帯電防止剤イオン導電性重合体などの帯電防止剤、架橋促進剤粘着付与剤改質剤顔料着色剤充填剤老化防止剤紫外線吸収剤紫外線安定剤などの添加剤を含有させてもよい。

0096

本発明の粘着剤組成物は、例えば、再剥離用粘着製品に用いることができる。再剥離用粘着製品としては、例えば、粘着テープ粘着シート離型紙などの基材の片面に粘着剤層が形成されている粘着製品、基材の両面に粘着剤層が形成されている粘着製品、基材を有しない粘着剤層のみを有する粘着製品などが挙げられるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。

0097

再剥離用粘着製品は、例えば、基材上に粘着剤組成物を塗布する方法、離型紙に粘着剤組成物を塗布した後、この塗布物を基材上に転写する方法、離型紙に粘着剤組成物を塗布する方法などによって製造することができるが、本発明は、かかる例示のみに限定されるものではない。

0098

基材としては、例えば、上質紙クラフト紙、クレープ紙グラシン紙などの紙類ポリエチレンポリプロピレンポリエステルポリスチレンポリ塩化ビニルセロファンなどの樹脂からなるフィルム、シートプレートなど;織布、不織布などの繊維製品;これらの積層体などが挙げられる。基材は、光学用フィルムの表面保護に用いる場合、ポリエステルなどの透明性を有する樹脂からなる透明フィルムであることが好ましい。なお、基材には、その表面上で形成される粘着剤層との密着性を向上させる観点から、その表面にコロナ放電処理などの易接着化処理が施されていてもよい。

0099

基材の片面または両面には、剥離時の帯電防止のため、帯電防止層が形成されていてもよい。帯電防止層は、前記帯電防止剤で形成することができる。

0100

基材の厚さは、特に限定されないが、通常、好ましくは200μm以下、より好ましくは5〜100μm、さらに好ましくは10〜50μmである。

0101

基材に本発明の粘着剤組成物を塗布する方法としては、例えば、ロールコーティング法、スプレーコーティング法ディッピング法などが挙げられるが、本発明は、かかる方法によって限定されるものではない。

0102

次に、塗布された粘着剤組成物を乾燥させることにより、基材上に粘着剤層が形成される。乾燥は、例えば、50〜120℃程度の温度で30〜180秒間程度の時間で粘着剤層を加熱することによって行なうことができる。

0103

基材上に形成された粘着剤層には、例えば、離型紙を貼着してもよい。この剥離紙は、粘着製品を使用する際に除去することができる。なお、片面に粘着剤層が形成されている、シート状、テープ状などの形状を有する基材をロール状に巻き取る場合には、粘着剤層の反対面に離型剤層を形成することにより、粘着剤層を保護することができる。

0104

厚さ38μmのポリエチレンテレフタレートフィルム基材上に本発明の粘着剤組成物からなる厚さ20μmの粘着剤層が形成された粘着製品の180゜粘着力は、23℃、相対湿度65%の雰囲気中で、アクリル樹脂板に対し、剥離速度が0.3m/min(低速剥離)であるとき、保護フィルムの端部のめくれやずれを防止する観点から、好ましくは0.08N/25mm(被着体に圧着させた粘着シートの幅が25mmであることを意味する。以下同様)以上、より好ましくは0.11N/25mm以上であり、剥離時の抵抗を小さくし、作業性を高めるとともに、被着体の破損を防止する観点から、好ましくは0.2N/25mm以下、より好ましくは0.18N/mm以下である。

0105

厚さ38μmのポリエチレンテレフタレートフィルム基材上に本発明の粘着剤組成物からなる厚さ20μmの粘着剤層が形成された粘着製品の180゜粘着力は、23℃、相対湿度65%の雰囲気中で、アクリル樹脂板に対し、剥離速度が30m/min(高速剥離)であるとき、保護フィルムの剥がれやずれを防止する観点から、好ましくは0.1N/25mm以上、より好ましくは0.2N/25mm以上であり、剥離時の抵抗を小さくし、作業性を高めるとともに、被着体の破損を防止する観点から、好ましくは1.5N/25mm以下、より好ましくは1.3N/mm以下である。

0106

また、前記高速剥離における粘着力を前記低速剥離における粘着力で除した値は、剥離速度が大きくなっても容易に剥離することができるようにする観点から、好ましくは15以下、より好ましくは10以下である。前記高速剥離における粘着力を前記低速剥離における粘着力で除した値の下限値は、特に限定されず、0に近いほど好ましい。

0107

また、前記と同様にして粘着製品から切り出された4cm×4cmの試料を温度23℃、相対湿度65%の雰囲気中で、この試験片一辺の端部から1〜2mm程度の幅の部分を水平状態で載置された凹凸高低差が5〜6μmである表面を有する被着体上に載置したとき、当該積層体の全面が当該フィルムに対して濡れるまでの時間(なじみ時間)は、浮きや剥がれが生じたときに自然に復元することから、好ましくは60秒以下、より好ましくは45秒間以下である。なお、なじみ時間を測定する際、試料を被着体上に載置するときにあらかじめ試料の一辺から1〜2mm程度を手で被着体に貼り合わせておいてから、なじみ時間を測定する。

0108

前記表面の凹凸高低差は、例えば、レーザー顕微鏡などによって被着体の表面を解析したときに、凸部の最も高い頂点と凹部の最も低い底部との間の距離を意味する。また、前記「試料の全面が被着体に対して濡れる」とは、粘着製品試料と被着体表面との間に存在する空気が抜け、試料が被着体表面の凹凸密着した状態をいう。より具体的には、粘着製品試料と被着体表面との間に存在する空気が抜け、被着体表面に粘着製品試料が密着していることを意味する。試料の全面が被着体に対して濡れている場合、試料が透き通って見えるため、目視密着状態を観察することができる。

0109

本発明の再剥離用粘着製品は、光学部材の中でもなじみにくいフィルムとされているアンチグレアフィルムにも好適に使用することができる。アンチグレアフィルムとは、液晶ディスプレイ(LCD)や陰極管表示装置(CRT)などの画像表示において、蛍光灯などの外部光源から照射される光線反射を抑制して、視認性を高めるために設けられるフィルムを意味する。アンチグレアフィルムの表面には、眩しさを軽減させるために、反射光拡散させるための微細な凹凸が形成されている。アンチグレアフィルムは、一般にシリカ樹脂ビーズなどの光透過性拡散剤バインダー樹脂に分散させた塗工液をポリエステルなどからなる透明基材の表面に塗布した後、その塗工液を熱硬化紫外線硬化などによって硬化させることによって製造されている。アンチグレアフィルムの表面粗さ(Ra)は、通常、0.05〜0.4μm程度である。

0110

以上説明したように、本発明の粘着剤組成物は、前記粘着性ポリマーが用いられているので、高速剥離性、低速での粘着力、被着体に対するなじみ性に優れている。したがって、本発明の粘着剤組成物が用いられている粘着製品は、光学用偏光板(TAC)、位相差板、電磁波(EMI)シールドフィルム、防眩フィルム、反射防止フィルムなどの光学用部材の表面を保護するための再剥離用粘着製品に好適に使用することができるほか、樹脂基材金属板の表面の保護フィルムなどとして用いることができる。

0111

次に、実施例に基づいて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は、かかる実施例のみに限定されるものではない。

0112

なお、各実施例などで用いられるホモポリマーのガラス転移温度は、以下のとおりである。
ポリメチルアクリレート:10.0℃
ポリエチルアクリレート:−24℃
ポリメチルメタクリレート:105℃
ポリ酢酸ビニル:30℃
ポリn−ブチルアクリレート:−54.2℃
ポリ2−エチルヘキシルアクリレート:−70.0℃
ポリ2−ヒドロキシエチルアクリレート:−15.0℃
ポリ4−ヒドロキシブチルアクリレート:−32.0℃
メトキシトリエチレングリコールアクリレート:−50.0℃

0113

調製例1〔マクロモノマー(E1)の調製〕
メチルアクリレート280部(質量部、以下同じ)、連鎖移動剤として2−メルカプトエタノール0.9部および溶媒として酢酸エチル521部を、温度計撹拌機不活性ガス導入管還流冷却器および滴下ロートを備えたフラスコ内に添加した。撹拌下で窒素ガスをフラスコ内に導入しながら、フラスコの内温を80℃に上昇させ、重合開始剤として、酢酸エチル14部で希釈した2,2’−アゾビスイソブチロニトリル〔日本ファインケム(株)製、品番:ABN−R〕0.14部をフラスコ内に投入し、重合反応を開始させた。

0114

重合反応の開始から10分間経過した後、メチルアクリレート420部、2−メルカプトエタノール1.34部および重合開始剤として、酢酸エチル56部で希釈した2,2’−アゾビスイソブチロニトリル〔日本ファインケム(株)製、品番:ABN−R〕0.14部からなる混合物を1時間かけてフラスコ内に滴下した。滴下終了後、酢酸エチル112部で滴下ロートを洗浄しながら当該酢酸エチルをフラスコ内に添加した。その後、80℃で2時間50分間熟成し、反応を終了し、ポリメチルアクリレートを得た。

0115

次に、前記で得られたポリメチルアクリレートを含む反応溶液1400部、2−イソシアナトエチルメタクリレート〔昭和電工(株)製、商品名:カレンズ(登録商標)MOI〕3.99部、重合禁止剤として2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェノール)〔川口化学工業(株)製、品番:ANTAGE−W400〕0.42部および希釈・洗浄溶剤として酢酸エチル42部を、温度計、撹拌機、ガス導入管、還流冷却器および滴下ロートを備えたフラスコ内に添加した。撹拌下で窒素ガスと酸素ガスとの混合ガスをフラスコ内の内容物に吹き込みながら、フラスコの内温を70℃まで上昇させ、反応触媒として、酢酸エチル14部で希釈したジブチル錫ジラウレート0.98部を添加し、ポリメチルアクリレートへの2−イソシアナトエチルメタクリレートの付加反応を開始した。フラスコの内温を70℃に保った状態で4時間付加反応を行なうことにより、マクロモノマー(E1)溶液を得た。

0116

得られたマクロモノマー(E1)溶液における不揮発分濃度は45.8質量%であり、マクロモノマー(E1)のガラス転移温度は10℃で、質量平均分子量は4.5万であった。なお、質量平均分子量は、以下の方法に基づいて測定した(以下同様)。

0117

〔質量平均分子量の測定方法
ゲルパーミエイションクロマトグラフィー(GPC)の測定装置として、東ソー(株)製、品番:HLC−8220GPCを用い、以下の測定条件で測定し、ポリスチレン標準試料換算値を質量平均分子量とした。
(測定条件)
カラム:東ソー(株)製、品番:TSKgel Super HZM−H×3本
・溶媒:テトラヒドロフラン
・流量:0.35mL/min
注入量:10μL/回
試料濃度:0.2質量%

0118

調製例2〔マクロモノマー(E2)の調製〕
調製例1において、フラスコ内に最初に仕込む2−メルカプトエタノールの量を0.45部に、また、滴下モノマー中の2−メルカプトエタノールの量を0.67部に変更し、2−イソシアナトエチルメタクリレート〔昭和電工(株)製、商品名:カレンズ(登録商標)MOI〕の量を2.00部に変更したこと以外は、調製例1と同様にして、マクロモノマー(E2)溶液を調製した。

0119

得られたマクロモノマー(E2)の溶液における不揮発分濃度は46.0質量%、マクロモノマー(E2)のガラス転移温度は10℃で、質量平均分子量は8.5万であった。

0120

調製例3〔マクロモノマー(E3)の調製〕
メチルアクリレート112部、メチルメタクリレート168部、連鎖移動剤として2−メルカプトエタノール0.9部および溶媒として酢酸エチル521部を、温度計、撹拌機、不活性ガス導入管、還流冷却器および滴下ロートを備えたフラスコ内に添加した。撹拌下で窒素ガスをフラスコ内に導入しながら、フラスコの内温を80℃に上昇させ、重合開始剤として、酢酸エチル14部で希釈した2,2’−アゾビスイソブチロニトリル〔日本ファインケム(株)製、品番:ABN−R〕0.14部をフラスコ内に投入し、重合反応を開始させた。

0121

重合反応の開始から10分間経過した後、メチルアクリレート168部、メチルメタクリレート252部、2−メルカプトエタノール1.34部および重合開始剤として、酢酸エチル56部で希釈した2,2’−アゾビスイソブチロニトリル〔日本ファインケム(株)製、品番:ABN−R〕0.14部からなる混合物を1時間かけてフラスコ内に滴下した。滴下終了後、酢酸エチル112部で滴下ロートを洗浄しながら当該酢酸エチルをフラスコ内に添加した。その後、80℃で2時間50分間熟成し、反応を終了し、ポリメチルアクリレートを得た。

0122

次に、前記で得られたポリメチルアクリレートを含む反応溶液1400部、2−イソシアナトエチルアクリレート〔昭和電工(株)製、商品名:カレンズ(登録商標)AOI〕3.63部、重合禁止剤として2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェノール)〔川口化学工業(株)製、品番:ANTAGE−W400〕0.42部および希釈・洗浄溶剤として酢酸エチル42部を、温度計、撹拌機、ガス導入管、還流冷却器および滴下ロートを備えたフラスコ内に添加した。撹拌下で窒素ガスと酸素ガスとの混合ガスをフラスコ内の内容物に吹き込みながら、フラスコの内温を70℃まで上昇させ、反応触媒として、酢酸エチル14部で希釈したジブチル錫ジラウレート0.98部を添加し、ポリメチルアクリレートへの2−イソシアナトエチルメタクリレートの付加反応を開始した。フラスコの内温を70℃に保った状態で4時間付加反応を行なうことにより、マクロモノマー(E3)溶液を得た。

0123

得られたマクロモノマー(E3)溶液における不揮発分濃度は46.0質量%であり、マクロモノマー(E3)のガラス転移温度は60℃で、質量平均分子量は4.9万であった。

0124

調製例4〔マクロモノマー(E4)の調製〕
酢酸ビニル280部、連鎖移動剤として2−メルカプトエタノール0.9部および溶媒として酢酸エチル521部を、温度計、撹拌機、不活性ガス導入管、還流冷却器および滴下ロートを備えたフラスコ内に添加した。撹拌下で窒素ガスをフラスコ内に導入しながら、フラスコの内温を80℃に上昇させ、重合開始剤として、酢酸エチル14部で希釈した2,2’−アゾビスイソブチロニトリル〔日本ファインケム(株)製、品番:ABN−R〕0.14部をフラスコ内に投入し、重合反応を開始させた。

0125

重合反応の開始から10分間経過した後、酢酸ビニル420部、2−メルカプトエタノール1.34部および重合開始剤として酢酸エチル56部で希釈した2,2’−アゾビスイソブチロニトリル〔日本ファインケム(株)製、品番:ABN−R〕0.14部からなる混合物を1時間かけてフラスコ内に滴下した。滴下終了後、酢酸エチル112部で滴下ロートを洗浄しながら当該酢酸エチルをフラスコ内に添加した。その後、80℃で2時間50分間熟成し、反応を終了し、ポリメチルアクリレートを得た。

0126

次に、前記で得られたポリメチルアクリレートを含む反応溶液1400部、2−イソシアナトエチルアクリレート〔昭和電工(株)製、商品名:カレンズ(登録商標)AOI〕3.63部、重合禁止剤として2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェノール)〔川口化学工業(株)製、品番:ANTAGE−W400〕0.42部および希釈・洗浄溶剤として酢酸エチル42部を、温度計、撹拌機、ガス導入管、還流冷却器および滴下ロートを備えたフラスコ内に添加した。撹拌下で窒素ガスと酸素ガスとの混合ガスをフラスコ内の内容物に吹き込みながら、フラスコの内温を70℃まで上昇させ、反応触媒として、酢酸エチル14部で希釈したジブチル錫ジラウレート0.98部を添加し、ポリメチルアクリレートへの2−イソシアナトエチルメタクリレートの付加反応を開始した。フラスコの内温を70℃に保った状態で4時間付加反応を行なうことにより、マクロモノマー(E4)溶液を得た。

0127

得られたマクロモノマー(E4)溶液における不揮発分濃度は43.0質量%であり、マクロモノマー(E4)のガラス転移温度は30℃で、質量平均分子量は3.5万であった。

0128

調製例5〔マクロモノマー(E5)の調製〕
エチルアクリレート112部、メチルメタクリレート168部、連鎖移動剤として2−メルカプトエタノール0.9部および溶媒として酢酸エチル521部を、温度計、撹拌機、不活性ガス導入管、還流冷却器および滴下ロートを備えたフラスコ内に添加した。撹拌下で窒素ガスをフラスコ内に導入しながら、フラスコの内温を80℃に上昇させ、重合開始剤として、酢酸エチル14部で希釈した2,2’−アゾビスイソブチロニトリル〔日本ファインケム(株)製、品番:ABN−R〕0.14部をフラスコ内に投入し、重合反応を開始させた。

0129

重合反応の開始から10分間経過した後、エチルアクリレート168部、メチルメタクリレート252部、2−メルカプトエタノール1.34部および重合開始剤として酢酸エチル56部で希釈した2,2’−アゾビスイソブチロニトリル〔日本ファインケム(株)製、品番:ABN−R〕0.14からなる混合物を1時間かけてフラスコ内に滴下した。滴下終了後、酢酸エチル112部で滴下ロートを洗浄しながら当該酢酸エチルをフラスコ内に添加した。その後、80℃で2時間50分間熟成し、反応を終了し、ポリメチルアクリレートを得た。

0130

次に、前記で得られたポリメチルアクリレートを含む反応溶液1400部、2−イソシアナトエチルアクリレート〔昭和電工(株)製、商品名:カレンズ(登録商標)AOI〕3.63部、重合禁止剤として2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−tert−ブチルフェノール)〔川口化学工業(株)製、品番:ANTAGE−W400〕0.42部および希釈・洗浄溶剤として酢酸エチル42部を、温度計、撹拌機、ガス導入管、還流冷却器および滴下ロートを備えたフラスコ内に添加した。撹拌下で窒素ガスと酸素ガスとの混合ガスをフラスコ内の内容物に吹き込みながら、フラスコの内温を70℃まで上昇させ、反応触媒として、酢酸エチル14部で希釈したジブチル錫ジラウレート0.98部を添加し、ポリメチルアクリレートへの2−イソシアナトエチルメタクリレートの付加反応を開始した。フラスコの内温を70℃に保った状態で4時間付加反応を行なうことにより、マクロモノマー(E5)溶液を得た。

0131

得られたマクロモノマー(E5)溶液における不揮発分濃度は45.5質量%であり、マクロモノマー(E5)のガラス転移温度は40℃で、質量平均分子量は5.2万であった。

0132

製造例1〔粘着性ポリマーAの製造〕
マクロモノマー(E1)を不揮発分で120部、2−エチルヘキシルアクリレート368部、n−ブチルアクリレート20部、2−ヒドロキシエチルアクリレート12部、連鎖移動剤としてn−ドデシルメルカプタン0.6部および酢酸エチル320部を十分に混合し、得られた混合物を、温度計、撹拌機、不活性ガス導入管、還流冷却器および滴下ロートを備えたフラスコ内に添加した。撹拌下で窒素ガスをフラスコ内に導入しながら、フラスコの内温を89℃に上昇させ、重合開始剤として、酢酸エチル4部で希釈した2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)〔日本ファインケム(株)製、品番:ABN−E〕0.08部をフラスコ内に投入し、重合反応を開始させた。

0133

重合反応の開始から1時間経過後、重合開始剤として、酢酸エチル4部で希釈した2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)〔日本ファインケム(株)製、品番:ABN−E〕0.04部をフラスコ内に添加した。重合反応の開始から3時間経過時から4時間経過時にかけて、ブースター後添加重合開始剤)として、酢酸エチル36.8部で希釈した2,2’−アゾビスイソブチロニトリル〔日本ファインケム(株)製、品番:ABN−R〕1.2部を3つに分割して添加した。その後、さらにフラスコの内温を78℃に調整しながら2時間熟成することにより、粘着性ポリマーAの反応溶液を得た。

0134

得られた粘着性ポリマーAの反応溶液における不揮発分濃度は50.8質量%であり、その不揮発分濃度が50質量%のときの粘度(B型粘度計、ローターNo.3を用いて25℃で測定したときの粘度)は1600mPa・sであり、得られた粘着性ポリマーAの質量平均分子量は13.8万、ガラス転移温度は−68℃であり、粘着性ポリマーAにおけるマクロモノマーの割合は23.1質量%であった。

0135

製造例2〔粘着性ポリマーBの製造〕
製造例1において、混合物として、マクロモノマー(E1)80部(不揮発分量)、2−エチルヘキシルアクリレート308部、2−ヒドロキシエチルアクリレート12部、メトキシトリエチレングリコールアクリレート〔共栄社化学(株)製、品番:MTG−A〕80部、連鎖移動剤としてn−ドデシルメルカプタン0.08部および酢酸エチル320部を十分に混合することによって得られた混合物を用いたことを除き、製造例1と同様にして粘着性ポリマーBの反応溶液を得た。

0136

得られた粘着性ポリマーBの反応溶液における不揮発分濃度は50.5質量%であり、その不揮発分濃度が50質量%のときの粘度(B型粘度計、ローターNo.3を用いて25℃で測定したときの粘度)は2200mPa・sであり、得られた粘着性ポリマーBの質量平均分子量は26.3万、ガラス転移温度は−65℃であり、粘着性ポリマーBにおけるマクロモノマーの割合は16.7質量%であった。

0137

製造例3〔粘着性ポリマーCの製造〕
製造例1において、混合物として、マクロモノマー(E2)80部(不揮発分量)、2−エチルヘキシルアクリレート368部、n−ブチルアクリレート20部、2−ヒドロキシエチルアクリレート12部、メトキシトリエチレングリコールアクリレート〔共栄社化学(株)製、品番:MTG−A〕80部、連鎖移動剤としてn−ドデシルメルカプタン0.8部および酢酸エチル320部を十分に混合することによって得られた混合物を用いたことを除き、製造例1と同様にして粘着性ポリマーCの反応溶液を得た。

0138

得られた粘着性ポリマーCの反応溶液における不揮発分濃度は50.2質量%であり、その不揮発分濃度が50質量%のときの粘度(B型粘度計、ローターNo.3を用いて25℃で測定したときの粘度)は1850mPa・sであり、得られた粘着性ポリマーCの質量平均分子量は14.2万、ガラス転移温度は−68℃であり、粘着性ポリマーCにおけるマクロモノマーの割合は16.7質量%であった。

0139

製造例4〔粘着性ポリマーDの製造〕
製造例1において、マクロモノマー(E2)120部(不揮発分量)の代わりに、マクロモノマー(E3)120部(不揮発分量)を用いたことを除き、製造例1と同様にして粘着性ポリマーDの反応溶液を得た。

0140

得られた粘着性ポリマーDの反応溶液における不揮発分濃度は50.6質量%であり、その不揮発分濃度が50質量%のときの粘度(B型粘度計、ローターNo.3を用いて25℃で測定したときの粘度)は1700mPa・sであり、得られた粘着性ポリマーDの質量平均分子量は14.6万、ガラス転移温度は−68℃であり、粘着性ポリマーDにおけるマクロモノマーの割合は23.1質量%であった。

0141

製造例5〔粘着性ポリマーEの製造〕
製造例1において、混合物として、マクロモノマー(E4)120部(不揮発分量)、2−エチルヘキシルアクリレート365部、n−ブチルアクリレート20部、2−ヒドロキシブチルアクリレート15部、連鎖移動剤としてn−ドデシルメルカプタン0.6部および酢酸エチル320部を十分に混合することによって得られた混合物を用いたことを除き、製造例1と同様にして粘着性ポリマーEの反応溶液を得た。

0142

得られた粘着性ポリマーEの反応溶液における不揮発分濃度は50.5質量%であり、その不揮発分濃度が50質量%のときの粘度(B型粘度計、ローターNo.3を用いて25℃で測定したときの粘度)は1900mPa・sであり、得られた粘着性ポリマーEの質量平均分子量は13.9万、ガラス転移温度は−68℃であり、粘着性ポリマーEにおけるマクロモノマーの割合は23.1質量%であった。

0143

製造例6〔粘着性ポリマーFの製造〕
製造例5において、マクロモノマー(E4)120部(不揮発分量)の代わりに、マクロモノマー(E5)120部(不揮発分量)を用いたことを除き、製造例5と同様にして粘着性ポリマーFの反応溶液を得た。

0144

得られた粘着性ポリマーFの反応溶液における不揮発分濃度は50.8質量%であり、その不揮発分濃度が50質量%のときの粘度(B型粘度計、ローターNo.3を用いて25℃で測定したときの粘度)は2100mPa・sであり、得られた粘着性ポリマーFの質量平均分子量は15.2万、ガラス転移温度は−68℃であり、粘着性ポリマーFにおけるマクロモノマーの割合は23.1質量%であった。

0145

製造例7〔粘着性ポリマーGの製造〕
2−エチルヘキシルアクリレート265.12部、n−ブチルアクリレート80部、4−ヒドロキシブチルアクリレート14.9部、メトキシトリエチレングリコールアクリレート〔共栄社化学(株)製、品番:MTG−A〕40部、連鎖移動剤としてn−ドデシルメルカプタン0.32部および酢酸エチル384部を十分に混合し、得られた混合物を、温度計、撹拌機、不活性ガス導入管、還流冷却器および滴下ロートを備えたフラスコ内に添加した。撹拌下で窒素ガスをフラスコ内に導入しながら、フラスコの内温を92℃に上昇させ、重合開始剤として、酢酸エチル0.9部で希釈した2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)〔日本ファインケム(株)製、品番:ABN−E〕0.1部をフラスコ内に投入し、重合反応を開始させた。

0146

重合反応の開始から1時間経過後、重合開始剤として、酢酸エチル1.8部で希釈した2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)〔日本ファインケム(株)製、品番:ABN−E〕0.2部をフラスコ内に添加した。重合反応の開始から3.5時間経過時から5時間経過時までにかけて、ブースター(後添加重合開始剤)として、酢酸エチル7.2部で希釈した2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)〔日本ファインケム(株)製、品番:ABN−V〕0.8部を4つに分割して添加した。その後、さらにフラスコの内温を78℃に調整しながら2時間熟成することにより、粘着性ポリマーGの反応溶液を得た。

0147

得られた粘着性ポリマーGの反応溶液における不揮発分濃度は50.0質量%であり、その不揮発分濃度が50質量%のときの粘度(B型粘度計、ローターNo.3を用いて25℃で測定したときの粘度)は2400mPa・sであり、得られた粘着性ポリマーGの質量平均分子量は48.5万、ガラス転移温度は−64℃であり、粘着性ポリマーGにおけるマクロモノマーの割合は、マクロモノマーが使用されていないので、0質量%であった。

0148

製造例8〔粘着性ポリマーHの製造〕
製造例7において、混合物として、2−エチルヘキシルアクリレート268部、n−ブチルアクリレート120部、2−ヒドロキシエチルアクリレート12部、連鎖移動剤としてn−ドデシルメルカプタン0.32部および酢酸エチル384部を十分に混合することによって得られた混合物を用いたことを除き、製造例7と同様にして粘着性ポリマーHの反応溶液を得た。

0149

得られた粘着性ポリマーHの反応溶液における不揮発分濃度は50.8質量%であり、その不揮発分濃度が50質量%のときの粘度(B型粘度計、ローターNo.3を用いて25℃で測定したときの粘度)は5600mPa・sであり、得られた粘着性ポリマーHの質量平均分子量は49.8万、ガラス転移温度は−64℃であり、粘着性ポリマーHにおけるマクロモノマーの割合は、マクロモノマーが使用されていないので、0質量%であった。

0150

実施例1〜11および比較例1〜2(粘着剤組成物の調製)
各製造例で得られた粘着性ポリマーの反応溶液における不揮発分の含有量が34質量%となるように、酢酸エチルで粘着性ポリマーの反応溶液を希釈した後、粘着性ポリマー100部と、架橋促進剤としてジブチル錫ジラウレート250ppm(質量基準)および表1に示す架橋剤を混合して十分に攪拌することにより、粘着剤組成物を調製した。

0151

なお、表1に記載の「水酸基に対する当量」は、粘着性ポリマーが有する水酸基に対する架橋剤のイソシアネート基の当量を意味する。

0152

実施例12
実施例5において、粘着性ポリマーBを構成するモノマー成分に使用されているマクロモノマー(E1)の量を80部(不揮発分量)から40部(不揮発分量)に変更し、メトキシトリエチレングリコールアクリレート〔共栄社化学(株)製、品番:MTG−A〕の量を80部から120部に変更したもの(粘着性ポリマーI)を用いたこと以外は、実施例5と同様にして粘着剤組成物を調製した。

0153

実施例13
実施例5において、粘着性ポリマーBを構成するモノマー成分に使用されているマクロモノマー(E1)の量を80部(不揮発分量)から120部(不揮発分量)に変更し、メトキシトリエチレングリコールアクリレート〔共栄社化学(株)製、品番:MTG−A〕の量を80部から40部に変更したもの(粘着性ポリマーJ)を用いたこと以外は、実施例5と同様にして粘着剤組成物を調製した。

0154

実験
基材として、厚さが38μmであるポリエチレンテレフタレートフィルム〔東レ(株)製〕を用い、各実施例または各比較例で得られた粘着剤組成物を乾燥後の厚さが20μmとなるように塗布した後、100℃で2分間乾燥させることにより、粘着フィルムを作製した。

0155

得られた粘着フィルムの粘着剤組成物の層が形成されている面に、離型処理が施されたポリエチレンテレフタレートフィルムを貼着した後、23℃の雰囲気中で1週間養生した。

0156

次に、養生された粘着フィルムを23℃で相対湿度65%の雰囲気中で24時間放置した後、25mm幅で適当な長さに切断し、試験テープを作製した。得られた試験テープを用いて以下の物性を測定した。その結果を表1に示す。

0157

(1)低速剥離時における粘着力
温度23℃、相対湿度65%の雰囲気中で、厚さ3mmのアクリル樹脂板〔日本テストパネル(株)製、標準試験板〕に試験テープをゴムローラ(質量:2kg)で1往復させて圧着させ、25分間放置した。

0158

その後、23℃の雰囲気中でJIS K 6854の規定に準じて、0.3m/minの剥離速度で180゜剥離粘着力を測定し、以下の評価基準に基づいて評価した。

0159

(評価基準)
○:粘着力が0.11N/25mm以上
△:粘着力が0.08N/25mm以上0.11N/25mm未満
×:粘着力が0.08N/25mm未満

0160

(2)高速剥離性
温度23℃、相対湿度65%の雰囲気中で、厚さ3mmのアクリル樹脂板〔日本テストパネル(株)製、標準試験板〕に試験テープをゴムローラ(質量:2kg)で1往復させて圧着させ、25分間放置した。

0161

その後、23℃の雰囲気中でJIS K 6854の規定に準じて、30m/minの剥離速度で180゜剥離粘着力を測定し、以下の評価基準に基づいて評価した。

0162

(評価基準)
○:粘着力が1.3N/25mm以下
△:粘着力が1.3N/25mmを超え1.5N/25mm以下
×:粘着力が1.5N/25mmを超過

0163

(3)高速剥離時の粘着力と低速剥離時における粘着力との比(表1における「高速/低速」)
前記(1)および(2)で求められた高速剥離時の粘着力と低速剥離時における粘着力の結果に基づいて、高速剥離時の粘着力を低速剥離時における粘着力で除することにより、高速剥離時の粘着力と低速剥離時における粘着力との比の値を求め、以下の評価基準に基づいて評価した。

0164

(評価基準)
○:高速剥離時の粘着力と低速剥離時における粘着力との比の値が10以下
△:高速剥離時の粘着力と低速剥離時における粘着力との比の値が10を超え、15以下
×:高速剥離時の粘着力と低速剥離時における粘着力との比の値が15を超過

0165

(4)なじみ性
試験テープを裁断し、4cm×4cmの試験片を作製し、温度23℃、相対湿度65%の雰囲気中で、この試験片の一辺の端部から1〜2mm程度の幅の部分を水平状態で載置されたアンチグレアフイルムである液晶保護フィルム〔(株)バッファロー製、品番:BOF−H141S、表面粗さ(Ra):0.35μm、凹凸の高低差:5.7μm(レーザー顕微鏡:キーエンス社製、品番:VK−9710で測定したときの値〕の粗面上に貼り合わせた後、この試験片を液晶保護フィルム上に静かに置き、試験片が液晶保護フィルムに濡れ始めてから試験片全体が液晶保護フィルムに完全になじむまでに要する時間(以下、なじみ時間という)を測定し、以下の評価基準に基づいて評価した。

0166

(評価基準)
○:なじみ時間が40秒未満
△:なじみ時間が40秒以上60秒未満
×:なじみ時間が60秒以上

0167

なお、表1中の略号は、以下のことを意味する。
・C1:ヘキサメチレンジイソシアネート2官能プレポリマー〔旭化成(株)製、商品名:デュラネート(登録商標)D−201〕
・C2:ヘキサメチレンジイソシアネートアダクト体〔日本ポリウレタン工業(株)製、商品名:コロネートHL〕
・C3:ヘキサメチレンジイソシアネートのイソシアヌレート体〔旭化成(株)製、商品名:デュラネート(登録商標)TSE−100〕
・C4:ヘキサメチレンジイソシアネートのイソシアヌレート体〔旭化成(株)製、商品名:デュラネート(登録商標)TSS−100〕
・C5:トリレンジイソシアネートアダクト体〔日本ポリウレタン工業(株)製、商品名:コロネートL〕
・C6:ヘキサメチレンジイソシネートビウレット体〔旭化成(株)製、商品名:デュラネート(登録商標)24A−100〕

0168

実施例

0169

表1に示された結果から、各実施例によれば、高速剥離性、低速剥離時における粘着力およびなじみ性のバランスに優れた粘着剤組成物が得られることがわかる。それらのなかでも、実施例3〜9および実施例12〜13で得られた粘着剤組成物は、架橋剤としてイソシアヌレートが用いられているので、高速剥離性、低速剥離時における粘着力およびなじみ性のバランスにより一層優れていることがわかる。

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