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技術 ペルフルオロ有機物の製造方法

出願人 公益財団法人野口研究所
発明者 水野真盛戸治野真美
出願日 2009年8月21日 (11年2ヶ月経過) 出願番号 2009-192272
公開日 2011年3月3日 (9年8ヶ月経過) 公開番号 2011-042626
状態 特許登録済
技術分野 有機低分子化合物及びその製造
主要キーワード 含酸素基 ブテニルアセテート ペルフルオロオクチルブロミド ブテニルアミン 工業的プロセス ブテノール ホスフィンオキシド基 アリルスルフィド
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この項目の情報は公開日時点(2011年3月3日)のものです。
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課題

ラジカル開始剤の存在下、ペルフルオロ有機ハロゲン化物オレフィン化合物を反応させ、還元剤金属触媒を用いる還元反応を用いることなく、一工程で、ペルフルオロ有機物を製造する方法を提供すること。

解決手段

ペルフルオロ有機ハロゲン化物とオレフィン化合物を反応させるに際して、ラジカル開始剤を、ペルフルオロ有機ハロゲン化物に対して1モル当量以上存在させることを特徴とする、ペルフルオロ有機物の製造方法。

概要

背景

ペルフルオロ有機基有機化合物に導入する手法としては、ラジカル開始剤存在下、ペルフルオロ有機ハロゲン化物オレフィン化合物を反応させる手法が知られている。(特許文献1、非特許文献1参照)
しかし、これらの手法ではヨウ素や臭素などのハロゲン付加体で得られるため、さらに脱ハロゲン化の工程が必要となる。

脱ハロゲン化としては、水素化アルミニウムリチウム水素トリブチルスズ、パラジウム(0)などの還元剤を用いる手法、またはニッケルやパラジウム等の金属触媒による接触水素化還元などが知られている。(非特許文献2参照)
また、合成中間体としてハロゲン付加体を経ない手法も報告されているが、純粋な一工程とはいえないし、やはり水素化トリブチルスズ等の還元剤が必須である。(非特許文献3、4参照)

しかし、還元剤として用いられる水素化アルミニウムリチウムや水素化トリブチルスズは危険性や毒性が非常に高く、工業化にあたっては設備費も増大するなどの不利がある。さらに反応の際に生じるアルミニウム化合物スズ化合物廃棄する際には環境面および安全面に対して十分な注意が必要となる。
また、接触水素化還元ではニッケルやパラジウムなどの高価な貴金属触媒を使用するため、工業化する場合には触媒回収が必要になるという欠点もある。

概要

ラジカル開始剤の存在下、ペルフルオロ有機ハロゲン化物とオレフィン化合物を反応させ、還元剤や金属触媒を用いる還元反応を用いることなく、一工程で、ペルフルオロ有機物を製造する方法を提供すること。 ペルフルオロ有機ハロゲン化物とオレフィン化合物を反応させるに際して、ラジカル開始剤を、ペルフルオロ有機ハロゲン化物に対して1モル当量以上存在させることを特徴とする、ペルフルオロ有機物の製造方法。なし

目的

本発明はラジカル開始剤存在下、ペルフルオロ有機ハロゲン化物とオレフィン化合物を反応させ、還元剤や金属触媒を用いる還元反応を用いることなく、一工程で、ペルフルオロ有機物を製造する方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
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牽制数
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請求項1

一般式(1)Rf−X(1)[式中Rfはペルフルオロ有機基を表し、Xはヨウ素または臭素を表す。]で表わされるペルフルオロ有機ハロゲン化物と、一般式(2)[式中R1、R2は、独立に水素置換基を有してもよい炭素数1〜20の飽和または不飽和の鎖式炭化水素基または脂環式炭化水素基、または置換基を有してもよい芳香族基を表し、R1とR2は環を形成し、脂環式炭化水素基となってもよい。]で表わされるオレフィン化合物を、Rf−Xに対して1モル当量以上のラジカル開始剤の存在下で反応させることを特徴とする、一般式(3)[式中Rf、R1、R2は前記定義に同じ]で表わされるペルフルオロ有機物の製造方法。

請求項2

R1が水素、または炭素数1〜20の飽和もしくは不飽和の鎖式炭化水素基もしくは脂環式炭化水素基、R2が炭素数1〜20のヒドロキシアルキル基である請求項1に記載の製造方法。

請求項3

ラジカル開始剤がトリアルキルボランである請求項1または2に記載の製造方法。

技術分野

0001

本発明は、ペルフルオロ有機基を含有する有機化合物ペルフルオロ有機物)の製造方法に関する。ペルフルオロ有機物は化学品、医農薬樹脂等の中間体として有用な化合物である。特に置換可能な官能基が結合した炭化水素部位を有するペルフルオロ有機物は機能性材料を製造するためのモノマー成分として有用な化合物である。

背景技術

0002

ペルフルオロ有機基を有機化合物に導入する手法としては、ラジカル開始剤存在下、ペルフルオロ有機ハロゲン化物オレフィン化合物を反応させる手法が知られている。(特許文献1、非特許文献1参照)
しかし、これらの手法ではヨウ素や臭素などのハロゲン付加体で得られるため、さらに脱ハロゲン化の工程が必要となる。

0003

脱ハロゲン化としては、水素化アルミニウムリチウム水素トリブチルスズ、パラジウム(0)などの還元剤を用いる手法、またはニッケルやパラジウム等の金属触媒による接触水素化還元などが知られている。(非特許文献2参照)
また、合成中間体としてハロゲン付加体を経ない手法も報告されているが、純粋な一工程とはいえないし、やはり水素化トリブチルスズ等の還元剤が必須である。(非特許文献3、4参照)

0004

しかし、還元剤として用いられる水素化アルミニウムリチウムや水素化トリブチルスズは危険性や毒性が非常に高く、工業化にあたっては設備費も増大するなどの不利がある。さらに反応の際に生じるアルミニウム化合物スズ化合物廃棄する際には環境面および安全面に対して十分な注意が必要となる。
また、接触水素化還元ではニッケルやパラジウムなどの高価な貴金属触媒を使用するため、工業化する場合には触媒回収が必要になるという欠点もある。

0005

特公昭54−11284号公報

先行技術

0006

Yoshihiro Takeyamaら、 Tetrahedron Lett., 30, 3159-3162, (1989)
Neal O. Brace、J. Fluorine Chem., 20, 313-327 (1982)
Xiao X. Rongら、J. Am. Chem. Soc., 116, 4521-4522 (1994)
Willoam R. Dolbier, Jr.ら、J. Fluorine Chem., 72, 235-240 (1995)

発明が解決しようとする課題

0007

本発明はラジカル開始剤存在下、ペルフルオロ有機ハロゲン化物とオレフィン化合物を反応させ、還元剤や金属触媒を用いる還元反応を用いることなく、一工程で、ペルフルオロ有機物を製造する方法を提供する。

課題を解決するための手段

0008

本発明者らは、ペルフルオロ有機ハロゲン化物とオレフィン化合物を反応させる際に、通常は触媒量で用いるラジカル開始剤を1モル当量以上で反応させることにより、驚くべきことに一工程でペルフルオロ有機物が製造できることを見出し、本発明を完成させた。

0009

すなわち、本発明は、一般式(1)
Rf−X (1)
[式中Rfはペルフルオロ有機基を表し、Xはヨウ素または臭素を表す。]で表わされるペルペルフルオロ有機ハロゲン化物と、一般式(2)



[式中R1、R2は、独立に水素、置換基を有してもよい炭素数1〜20の飽和または不飽和の鎖式炭化水素基または脂環式炭化水素、または置換基を有してもよい芳香族基を表し、R1とR2は環を形成し、脂環式炭化水素基となってもよい。]で表わされるオレフィン化合物を反応させ、一般式(3)



[式中Rf、R1、R2は前記定義に同じ]で表わされるペルフルオロ有機物を合成する際に、Rf−Xに対して1モル当量以上のラジカル開始剤のみ使用することを特徴とする、一般式(3)のペルフルオロ有機物の製造方法に関するものである。

発明の効果

0010

本発明によれば化学品、機能性材料、医農薬、樹脂等として有用なペルフルオロ有機物が、還元剤や触媒を使用せずに、わずか一工程で効率的に得られる。本発明の方法は製造工程が簡略化できる方法であり、更に毒性の高い還元剤や、高価な貴金属触媒を使用しないことから、工業的プロセスとして非常に有用な方法である。

0011

次に、本発明について更に詳しく説明する。
なお本明細書においては、式(1)で表わされる化合物を、化合物(1)と記す。他の式で表わされる化合物においても同様に記す。

0012

化合物(1)におけるRfはペルフルオロ有機基である。ここで有機基とは、C−H部分を必須とする基をいう。有機基としては、飽和炭化水素基エーテル性酸素原子含有飽和炭化水素基が好ましい。

0013

Rfの炭素数は1〜150が好ましく、特に1〜50が好ましく、4〜16が最も好ましい。
Rfの構造は直鎖構造であっても、分岐構造であっても、環構造であっても、または部分的に環構造を有する構造であってもよく、化合物(1)の入手のしやすさの点から直鎖構造、または分岐構造であるのが好ましい。

0014

Rfの具体例としては次の例が挙げられる。

0015

化合物(2)は分子内にヒドロキシル基エーテル基カルボキシル基エステル基等の含酸素基アミノ基等の含窒素基メルカプト基スルフィド基等の含硫黄基、ホスフィン基ホスフィンオキシド基等の含リン基、またはフェニル基等の置換基を有していてもよい。

0016

これらの代表的なオレフィン化合物として、例えば、エチレンプロピレン、1−ブテン、2−ブテン、イソブテン、1−ペンテン1−ヘキセン2−エチル−1−ブテン、1−ヘプテン1−オクテン、1−ノネン、1−デセンシクロヘキセンシクロオクテンノルボルネン等の脂肪族モノオレフィン類スチレンアリベンゼン、4−フェニル−1−ブテン等の芳香族モノオレフィン類、ブタジエン、1,5−ヘキサジエン、1,7−オクタジエン等のジオレフィン類アリルアルコール、2−ブテノール、3−ブテノール、3−ヘキセノール、4−ヘキセノール、5−ヘキセノール、7−オクテノール、10−ウンデセノール等の不飽和アルコール類、アリルエチルエーテルジアリルエーテル等の不飽和エーテル類、3−ブテン酸、5−ヘキセン酸、7−オクテン酸、10−ウンデセン酸等の不飽和カルボン酸、3−ブテン酸メチル、3−ブテン酸エチル、5−ヘキセン酸メチル、10−ウンデセン酸メチル等の不飽和カルボン酸エステル類、アリルアセテート、3−ブテニルアセテート等のカルボン酸不飽和アルコールエステル類アリルアミンジアリルアミントリアリルアミン、3−ブテニルアミン、5−ヘキセニルアミン等の不飽和アミン類、アリルメルカプタン、3−ブテニルメルカプタン、5−ヘキセニルメルカプタン等の不飽和メルカプタン類アリルスルフィド等の不飽和スルフィド類、アリルジメチルホスフィン、アリルジフェニルホスフィン等の不飽和ホスフィン類、アリルジフェニルホスフィンオキシド等の不飽和ホスフィンオキシド類等が挙げられる。
これらのオレフィン化合物の使用量は、通常、Rf−Xに対して0.1〜5モル当量、好ましくは0.2〜0.5モル当量である。

0017

本発明において使用されるラジカル開始剤としては、ラジカルを発生させるものであれば特に制限されない。代表的なラジカル開始剤としては、例えば、アゾビスイソブチロニトリル、ジメチル−2,2’−アゾビスイソブチレート、2,2’−アゾビス(4−メト
キシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)、等のアゾ化合物過酸化ベンゾイル、ジtert−ブチルパーオキシド等のパーオキシド化合物、トリメチルボラントリエチルボラン等のトリアルキルボラン等が挙げられるが、トリアルキルボランが好ましい。

0018

トリアルキルボランの具体例としては、トリメチルボラン、トリエチルボラン、トリ(n−プロピル)ボラン、トリ(iso−プロピル)ボラン、トリ(n−ブチル)ボラン、トリ(sec−ブチル)ボラン、トリ(iso−ブチル)ボラン、トリ(tert−ブチル)ボラン、トリ(1−メチルブチル)ボラン、トリ(2−メチルブチル)ボラン、トリ(neo−ペンチル)ボラン、トリ(1,2−ジメチルプロピル)ボラン、トリ(1−エチルプロピル)ボラン、トリ(n−ヘキシル)ボラン、トリ(シクロヘキシル)ボランなどが挙げられる。この中では、工業的な入手容易性の点から、トリエチルボランが好ましい。

0019

ラジカル開始剤の使用量はRf−Xに対して1モル当量以上であれば特に制限されないが、好ましくはRf−Xに対して1〜10モル当量、より好ましくは1〜5モル当量である。

0020

反応は、無溶媒で実施しても、溶媒の存在下に実施してもよい。溶媒を用いる場合は、該反応において不活性な溶媒の1種または2種以上を用いうる。溶媒としては、シクロヘキサンイソオクタンn−ヘキサン等の炭化水素系溶媒ジクロロメタンジクロロエタン四塩化炭素クロロホルム等のハロゲン化炭化水素系溶媒ジエチルエーテルジイソプロピルエーテル、メチル−tert−ブチルエーテルエチレングリコールジメチルエーテルテトラヒドロフランジオキサン等のエーテル系溶媒アセトニトリル等のニトリル系溶媒が用いられる。また用いる溶媒の量に特に制限はない。

0021

反応の圧力は、減圧下、大気圧下、または加圧下のいずれであってもよい。
反応時間、反応温度にも何ら制限はない。いずれも化合物(1)、化合物(2)の構造により適宜変更しうるが、30分〜72時間が好ましい。また反応温度も化合物(1)、化合物(2)の構造により適宜変更しうるが、0℃〜200℃が好ましい。
以下に、本発明を、実施例を用いて更に詳細に説明するが、これらの実施例は本発明の概要を示すもので、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。

0022

3‐ブテン1‐オール(71.7 mg, 0.99 mmol)とペルフルオロ-2,5,8-トリオキサドデシルブロミド(1.1 g, 1.8 mmol)をヘキサン-イソオクタン(1:1)混合溶液(10 mL)に溶解させた。75℃に昇温し、攪拌しながら1.0 Mトリエチルボランヘキサン溶液(2.5 mL, 2.5 mmol)を加え、更に75℃で攪拌した。15時間後、溶液を室温にし、溶媒を濃縮した。得られた残査シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製(n-ヘキサン→n-ヘキサン:酢酸エチル=4:1)することにより、目的物である1H,1H,2H,2H,3H,3H,4H,4H-ペルフルオロ-6,9,12-トリオキサヘキサデカン-1-オール(264 mg, 45%)が得られた。
1H NMR(CDCl3, 600MHz;内部標準TMSδ ppm) δ 1.25 (brs, 1H), 1.61-1.67 (m, 4H), 2.09-2.18 (m, 2H), 3.64-3.68 (m, 2H)

実施例

0023

3‐ブテン1‐オール(73.6 mg, 1.02 mmol)とペルフルオロオクチルブロミド(1.2 g, 2.3 mmol)をヘキサン-イソオクタン(1:1)混合溶液(10 mL)に溶解させた。75℃に昇温し、攪拌しながら1.0 Mトリエチルボランヘキサン溶液(2.5 mL, 2.5 mmol)を加え、更に75℃で攪拌した。15時間後、溶液を室温にし、溶媒を濃縮した。得られた残査をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製(n-ヘキサン→n-ヘキサン:酢酸エチル=4:1)することにより、目的物である1H,1H,2H,2H,3H,3H,4H,4H-ペルフルオロドデカン-1-オール(246 mg, 48%)が得られた。
1H NMR(CDCl3, 600MHz;内部標準TMSδ ppm)δ 1.26 (brs, 1H), 1.62-1.70 (m, 2H), 1.70-1.76 (m, 2H), 2.05-2.16 (m, 2H), 3.70 (t, J = 6.2 Hz, 2H).

0024

本発明は、ペルフルオロ有機物の製造方法を提供するものであり、ペルフルオロ有機物は化学品、医農薬、樹脂等の中間体として有用な化合物である。特に、置換可能な官能基が結合した炭化水素部位を有するペルフルオロ有機物は、機能性材料を製造するためのモノマー成分として有用な化合物である。

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