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技術 粉体処理設備および粉体処理方法

出願人 株式会社アーステクニカ
発明者 上野明紀重國亜沙子
出願日 2009年8月10日 (10年1ヶ月経過) 出願番号 2009-185820
公開日 2011年2月24日 (8年7ヶ月経過) 公開番号 2011-036783
状態 特許登録済
技術分野 破砕・粉砕(3)
主要キーワード 原料供給タンク 連続接続 専用タンク 粉体タンク 配管末端 フィーダホッパ 最適運転条件 粉体供給機
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (18)

課題

粉体を目的の粒度まで粉体処理するもので、球形度の高い粉砕品を効率よく得ることができる粉体処理設備を提供する。

解決手段

粉体供給タンク粉体貯留タンク振り分けられる2基の粉体タンク11a,bと、原料粉体粉砕粒子表面を平滑化する粉砕機31と、粉体供給タンク11aから原料粉体を粉砕機に供給する粉体供給機21aと、粉砕機により粉砕された粉体を受け入れて粉体を捕集する捕集装置41と、捕集された粉体を貯留する粉体貯留タンク11bとを含み、粉体貯留タンク11bに貯留した粉体を粉体供給機21bを介して粉砕機31に供給できるように構成する。

概要

背景

近年、電子技術用材料、光学技術用材料、高分子材料医用材料として使用される樹脂カーボン、金属、鉱物などの微粉体、特に、トナー医薬品など、平均粒径が数100μm以下の、特に平均粒径数μmから数10μmの微粉体において、粉体形状の改善、特に不規則粒形の球形化により、流動性充填性等を向上させる要請が大きくなってきた。

特許文献1には、微粉体の球形化処理に使用できる粉体処理装置が開示されている。開示の粉体処理装置は、高速回転する円筒状の回転子とその外側にたとえば、0.5〜5mmの微小間隙をもって配置された円筒状の固定子を備えて、気流にのせた原料を回転子と固定子の隙間の一端から供給して隙間の他端から球形化した製品粉体を排出する。回転子と固定子には、軸方向や円周方向に連なる溝及び又は螺旋状の溝が形成されている。回転子を例えば、通常周速100〜130m/s、最高周速170m/sなどの高速度で回転させることにより、回転子と固定子の間隙に多数の微小渦流を形成して、気流中に分散した不規則粒径粉体が相互に強力に接触するようにさせる。

開示の粉体処理装置を用いることにより、粒径が数100μm以下の、数μmから数10μmの微粉体の粒子表面の凹凸平滑化し球形化することができる。しかし、回転数を上げても粒子はほとんど細かくならない。
このように、特許文献1記載の粉体処理装置は、粒子径を細化しないため粉砕は極力行わず粒子表面における凹凸を均すように加工するもので、粉体処理後の粉体形状は処理前の粒子形状を大きく変えない。

一方、特殊な溝形状を持ち高速回転する回転子と、接粉部に回転子と同様に特殊な溝形状を持つ固定子と、入口、出口ケーシングで構成された粉砕機がある。この粉砕機は、特殊な溝形状を持つ回転子と固定子の間に発生する無数の渦流によって粒子同士が激しく衝突し接触を繰り返すことにより粉砕が進み、優れた粒度分布の粉体を生み出す。

原料粉体に対して粉体の粒度を整える通常の粉体処理設備は、例えば上記の粉砕機と、粉体供給タンクと、粉体供給機と、捕集装置と、ブロアを含んで構成される。ブロアにより空気が吸引されて、吸気口から原料供給配管と粉砕機と捕集装置を流れる搬送気流が形成される。粉体供給タンクに溜められた原料粉体は、粉体供給機で定量ずつ搬送気流に加えられ、粉砕機の原料供給口に供給される。

原料粉体は、粉砕機内を通過する間に粉砕機の粉体処理を受けて排出口に運ばれ、さらに搬送気流で捕集装置に供給される。捕集装置で気流と分離した処理済粉体は、捕集装置の底に溜まり、底に設けられた排出口から搬出される。

このような粉体処理設備は、粉砕機を1回通過するだけで製品粉体を得るので、開回路方式と呼ぶことができる。開回路方式によるときは、粉砕機を1回通過しただけで製品粉体とする必要があるため、粉砕機における回転子回転数を大きくするなど、処理条件を厳しくし滞留時間を十分に取って、粉体に大きな加工を施さなければならない。

このため、粉体の粒度は大きな分布を持つようになり、また球形度は高くならない。さらに、好ましい粒度分布を持たせるために、製品粉体を分級機選別する場合は、無駄に廃棄する粉体が生じる。また粉体に大きな加工を施すために回転子の回転数を上げると、無負荷動力上がり粉砕に使用できる動力が低下するので、粉体処理量を少なくする必要がある。

また、分級機を使って、粉砕機で処理された粉体を分級機で選別し、所定以上の粒度の粒子を粉砕機に戻して繰り返し粉体処理と選別処理を施し、所定以下の粒度の粒子は分級機から捕集装置に送り、捕集装置で粉砕粉体回収してつぎの工程に送るようにした、閉回路方式の設備がある。図17は、閉回路方式の粉体処理設備の実施例を示すプロセスフロー図である。

分級機は、気流中での固体粒子の沈降速度が粒子の大きさにより異なることを用いて微粒分別する。ただし、粒子の凹凸が大きいと表面積が大きくなるので球形度が小さくなり、球形度が小さいほどレイノルズ数に対する抵抗係数が大きくなって、より小さい粒子と同じ抵抗係数をもつようになる。したがって、分級機では、循環処理を必要とする形状の悪い粒子が小さい粒子と見なされて捕集装置に排出され、処理済粉体に混入するので、球形度が劣化し、粉体処理設備の歩留まりは悪化する。

閉回路方式の粉体処理設備では、粉砕品の粒度は分級機で決まる。なお、一般に弱い力で長時間粉砕する方が粒子形状は球形になりやすいので、粉砕機の処理条件を緩めることにより粒子の球形度を向上させることができる。ただし、粉砕機の回転子速度を低下させて粉砕速度を遅くすると、粉体の循環回数が増え、生産性が低下する。

粉砕機を通過する粉体の量は、原料供給量と粉体循環量の合計である。粉砕機の回転子の回転速度を上げると、粉体は粉砕機でより細かくなるので、粉体循環量は少なくなる。
運転開始時には原料供給量より排出量の方が少なく、その後循環量は増加し続けるが、徐々に増加量が減少し、やがて、供給量と排出量が同じになって安定した連続処理により処理済粉体を製造するようになる。なお、製品粉体の粒度は分級機で決まるので粒度のばらつきが生じないが、球形度はばらつく
また、もし、粉砕機に粉体を所定の粒度まで細かくする能力がなかったときは、循環量が増え続けて動力も増加し続ける。

なお、特許文献2には、表面処理装置上流に粉砕機を設けて、粉砕と表面処理を連続して行う設備が開示されている。開示設備では、2つの工程を1つの設備で連続的に処理することにより、機器点数を少なくし、設備費や運転費を低廉化することができる。
特許文献2記載の設備によって球形度の高い微粉体製品を得るには、粉砕機を通過した段階における粒子の形状が重要になる。特許文献2記載の設備では、原料特性と必要な粒度あるいは粒度分布に適合する粉砕機を選択することになるが、得られる粒子形状の方は粉砕機の特性に依存し、球形度を適宜に調整することは難しい。

特許文献2の図7には、粉砕機に分級機を設けて粒度が大きい粉体を選別し循環させて再度粉砕する閉回路粉砕の例が記載されている。開示の閉回路粉砕部分で粉砕品の球形度を向上させることも可能であるが、球形度の到達限界は低く、連続接続している表面処理装置の運転に影響しないことが条件となるため調整幅が小さい。また、分級機の特性として、球形度が低いと現実の粒度より小さな粒度を持つと見なして分級するので、所定の粒度の粒子を供給する必要がある。

概要

粉体を目的の粒度まで粉体処理するもので、球形度の高い粉砕品を効率よく得ることができる粉体処理設備を提供する。粉体供給タンクと粉体貯留タンク振り分けられる2基の粉体タンク11a,bと、原料粉体を粉砕し粒子表面を平滑化する粉砕機31と、粉体供給タンク11aから原料粉体を粉砕機に供給する粉体供給機21aと、粉砕機により粉砕された粉体を受け入れて粉体を捕集する捕集装置41と、捕集された粉体を貯留する粉体貯留タンク11bとを含み、粉体貯留タンク11bに貯留した粉体を粉体供給機21bを介して粉砕機31に供給できるように構成する。

目的

本発明の目的は、粉体を目的の粒度まで粉砕するもので、球形度の高い粉砕品を効率よく得ることができる粉体処理設備と粉体処理方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
1件

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請求項1

少なくとも1基を粉体供給タンクとし他の少なくとも1基を粉体貯留タンクとする少なくとも2基の粉体タンクと、供給された粉体粉砕して粉砕後の粉体を搬出する粉砕機と、前記粉体タンクから原料粉体を前記粉砕機に供給する粉体供給機と、前記粉砕機から搬出された粉砕後の粉体を受け入れて該粉体を搬送気体から分離して捕集する捕集装置と、制御装置とを含み、前記制御装置が、前記粉体貯留タンクに前記捕集装置で捕集された粉体を貯留させ、前記粉体供給機に前記粉体貯留タンクに貯留した粉体を前記粉砕機に供給させるように構成した粉体処理設備

請求項2

前記粉体供給機は粉砕条件設定機能を有し、前記粉体供給機は粉体供給レートの設定機能を有し、前記制御装置が、前記原料粉体を供給する前に前記粉体供給機の粉体供給レートと前記粉砕機の粉砕条件とを調整し、前記粉体供給機に前記粉体貯留タンクに貯留した粉体を直接に又は前記粉体供給タンクに移動させた後に前記粉砕機に供給させることを特徴とする請求項1記載の粉体処理設備。

請求項3

前記制御装置が、粉体処理の終了を判定して、粉体処理が終了したときに、破砕後の粉体を製品として取り出させることを特徴とする請求項1または2記載の粉体処理装置

請求項4

前記粉砕機は、回転軸に支持され外側表面に多数の凸部を形成した回転子と、該回転子の外側に間隙を存して嵌装され内側表面に多数の凸部を形成した固定子と、を備え、気流により機内に搬入された粉体を前記回転子と前記固定子の間で破砕する微粉砕装置である、ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の粉体処理設備。

請求項5

前記粉体供給タンクの上に前記粉体貯留タンクを配置して、該粉体貯留タンクに貯留した粉体を該粉体供給タンクを介して前記粉体供給機に供給することを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の粉体処理設備。

請求項6

前記捕集装置は、下胴部容器化して、該下胴部を前記粉体貯留タンクまたは前記粉体供給タンクとして機能させることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の粉体処理設備。

請求項7

前記粉体供給機は、前記粉体供給タンクと前記粉体貯留タンクのそれぞれに独立に設けられた供給機により構成されることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の粉体処理設備。

請求項8

前記捕集装置は、前記粉体貯留タンクより高い位置に配置することを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の粉体処理設備。

請求項9

前記粉体処理設備は、さらに前記捕集装置から前記少なくとも2基の粉体タンクのうち粉体貯留タンクとして選択された粉体タンクに前記捕集された粉体を移送する移送装置を設けることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の粉体処理設備。

請求項10

前記移送装置は、前記粉体貯留タンクとして選択された粉体タンクの空気を吸引する吸引装置を含み、該吸引装置により生成する気流により前記捕集装置から前記選択された粉体貯留タンクに前記捕集された粉体を移送することを特徴とする請求項9記載の粉体処理設備。

請求項11

前記捕集装置は、サイクロンセパレータバグフィルタ直列に接続して構成されることを特徴とする請求項1から10のいずれか1項に記載の粉体処理設備。

請求項12

前記粉体処理設備は、さらに前記粉砕機と前記捕集装置の間の配管中に設けた粒度計測装置を含み、該粒度計測装置の測定結果目標粒度と比較して、処理の終点を決めることを特徴とする請求項1から11のいずれか1項に記載の粉体処理設備。

請求項13

前記粉体処理設備は、さらに原料粉体を受け入れる原料専用タンクと該原料専用タンクに接続された別の粉体供給機を含み、前記粉砕機に初めに供給する原料粉体は該原料専用タンクから供給することを特徴とする請求項1から12のいずれか1項に記載の粉体処理設備。

請求項14

粉体処理における処理条件を設定するA工程と、粉体供給機により粉体供給タンクから原料粉体を粉砕機に供給するB工程と、粉砕機で原料粉体に粉砕処理を施して処理済粉体にするC工程と、粉砕機で生成された処理済粉体を捕集装置で捕集するD工程と、捕集した処理済粉体を粉体貯留タンクに受け入れるE工程と、粉体処理の完了を判定して、粉体処理が完了しないときは、次のG工程に歩進するF工程と、粉体貯留タンクに貯留された処理済粉体を次回の粉体処理における原料粉体として粉体供給機に供給するG工程とを含む粉体処理方法

請求項15

前記F工程は、設定された繰り返しパス数に達したか否かを判定して、該設定されたパス数に達していないときには前記G工程に歩進することを特徴とする請求項14記載の粉体処理方法。

請求項16

前記F工程は、前記粉砕機で生成された処理済粉体が設定された粒度に達したか否かを判定して、該処理済粉体が該設定された粒度に達していないときには前記G工程に歩進することを特徴とする請求項14記載の粉体処理方法。

技術分野

0001

本発明は、粉体粒子粉砕して所望の粒度を持ち球形度が高い製品粉体を得る粉体処理設備および方法に関する。

背景技術

0002

近年、電子技術用材料、光学技術用材料、高分子材料医用材料として使用される樹脂カーボン、金属、鉱物などの微粉体、特に、トナー医薬品など、平均粒径が数100μm以下の、特に平均粒径数μmから数10μmの微粉体において、粉体形状の改善、特に不規則粒形の球形化により、流動性充填性等を向上させる要請が大きくなってきた。

0003

特許文献1には、微粉体の球形化処理に使用できる粉体処理装置が開示されている。開示の粉体処理装置は、高速回転する円筒状の回転子とその外側にたとえば、0.5〜5mmの微小間隙をもって配置された円筒状の固定子を備えて、気流にのせた原料を回転子と固定子の隙間の一端から供給して隙間の他端から球形化した製品粉体を排出する。回転子と固定子には、軸方向や円周方向に連なる溝及び又は螺旋状の溝が形成されている。回転子を例えば、通常周速100〜130m/s、最高周速170m/sなどの高速度で回転させることにより、回転子と固定子の間隙に多数の微小渦流を形成して、気流中に分散した不規則粒径粉体が相互に強力に接触するようにさせる。

0004

開示の粉体処理装置を用いることにより、粒径が数100μm以下の、数μmから数10μmの微粉体の粒子表面の凹凸平滑化し球形化することができる。しかし、回転数を上げても粒子はほとんど細かくならない。
このように、特許文献1記載の粉体処理装置は、粒子径を細化しないため粉砕は極力行わず粒子表面における凹凸を均すように加工するもので、粉体処理後の粉体形状は処理前の粒子形状を大きく変えない。

0005

一方、特殊な溝形状を持ち高速回転する回転子と、接粉部に回転子と同様に特殊な溝形状を持つ固定子と、入口、出口ケーシングで構成された粉砕機がある。この粉砕機は、特殊な溝形状を持つ回転子と固定子の間に発生する無数の渦流によって粒子同士が激しく衝突し接触を繰り返すことにより粉砕が進み、優れた粒度分布の粉体を生み出す。

0006

原料粉体に対して粉体の粒度を整える通常の粉体処理設備は、例えば上記の粉砕機と、粉体供給タンクと、粉体供給機と、捕集装置と、ブロアを含んで構成される。ブロアにより空気が吸引されて、吸気口から原料供給配管と粉砕機と捕集装置を流れる搬送気流が形成される。粉体供給タンクに溜められた原料粉体は、粉体供給機で定量ずつ搬送気流に加えられ、粉砕機の原料供給口に供給される。

0007

原料粉体は、粉砕機内を通過する間に粉砕機の粉体処理を受けて排出口に運ばれ、さらに搬送気流で捕集装置に供給される。捕集装置で気流と分離した処理済粉体は、捕集装置の底に溜まり、底に設けられた排出口から搬出される。

0008

このような粉体処理設備は、粉砕機を1回通過するだけで製品粉体を得るので、開回路方式と呼ぶことができる。開回路方式によるときは、粉砕機を1回通過しただけで製品粉体とする必要があるため、粉砕機における回転子回転数を大きくするなど、処理条件を厳しくし滞留時間を十分に取って、粉体に大きな加工を施さなければならない。

0009

このため、粉体の粒度は大きな分布を持つようになり、また球形度は高くならない。さらに、好ましい粒度分布を持たせるために、製品粉体を分級機選別する場合は、無駄に廃棄する粉体が生じる。また粉体に大きな加工を施すために回転子の回転数を上げると、無負荷動力上がり粉砕に使用できる動力が低下するので、粉体処理量を少なくする必要がある。

0010

また、分級機を使って、粉砕機で処理された粉体を分級機で選別し、所定以上の粒度の粒子を粉砕機に戻して繰り返し粉体処理と選別処理を施し、所定以下の粒度の粒子は分級機から捕集装置に送り、捕集装置で粉砕粉体回収してつぎの工程に送るようにした、閉回路方式の設備がある。図17は、閉回路方式の粉体処理設備の実施例を示すプロセスフロー図である。

0011

分級機は、気流中での固体粒子の沈降速度が粒子の大きさにより異なることを用いて微粒分別する。ただし、粒子の凹凸が大きいと表面積が大きくなるので球形度が小さくなり、球形度が小さいほどレイノルズ数に対する抵抗係数が大きくなって、より小さい粒子と同じ抵抗係数をもつようになる。したがって、分級機では、循環処理を必要とする形状の悪い粒子が小さい粒子と見なされて捕集装置に排出され、処理済粉体に混入するので、球形度が劣化し、粉体処理設備の歩留まりは悪化する。

0012

閉回路方式の粉体処理設備では、粉砕品の粒度は分級機で決まる。なお、一般に弱い力で長時間粉砕する方が粒子形状は球形になりやすいので、粉砕機の処理条件を緩めることにより粒子の球形度を向上させることができる。ただし、粉砕機の回転子速度を低下させて粉砕速度を遅くすると、粉体の循環回数が増え、生産性が低下する。

0013

粉砕機を通過する粉体の量は、原料供給量と粉体循環量の合計である。粉砕機の回転子の回転速度を上げると、粉体は粉砕機でより細かくなるので、粉体循環量は少なくなる。
運転開始時には原料供給量より排出量の方が少なく、その後循環量は増加し続けるが、徐々に増加量が減少し、やがて、供給量と排出量が同じになって安定した連続処理により処理済粉体を製造するようになる。なお、製品粉体の粒度は分級機で決まるので粒度のばらつきが生じないが、球形度はばらつく
また、もし、粉砕機に粉体を所定の粒度まで細かくする能力がなかったときは、循環量が増え続けて動力も増加し続ける。

0014

なお、特許文献2には、表面処理装置上流に粉砕機を設けて、粉砕と表面処理を連続して行う設備が開示されている。開示設備では、2つの工程を1つの設備で連続的に処理することにより、機器点数を少なくし、設備費や運転費を低廉化することができる。
特許文献2記載の設備によって球形度の高い微粉体製品を得るには、粉砕機を通過した段階における粒子の形状が重要になる。特許文献2記載の設備では、原料特性と必要な粒度あるいは粒度分布に適合する粉砕機を選択することになるが、得られる粒子形状の方は粉砕機の特性に依存し、球形度を適宜に調整することは難しい。

0015

特許文献2の図7には、粉砕機に分級機を設けて粒度が大きい粉体を選別し循環させて再度粉砕する閉回路粉砕の例が記載されている。開示の閉回路粉砕部分で粉砕品の球形度を向上させることも可能であるが、球形度の到達限界は低く、連続接続している表面処理装置の運転に影響しないことが条件となるため調整幅が小さい。また、分級機の特性として、球形度が低いと現実の粒度より小さな粒度を持つと見なして分級するので、所定の粒度の粒子を供給する必要がある。

先行技術

0016

特開2007−130627号公報
特開2009−090255号公報

発明が解決しようとする課題

0017

上記の通り、微粉体の用途の広がりにつれて、粉体形状の改善に対する要請や粉体処理設備の効率化向上の要請が強くなってきた。こうした要請に対して、たとえば粉砕機を用いた閉回路方式の粉体処理設備によれば、粉体の粒度は分級機により決まり、粉体粒子は球形度を多少向上させるが、粉体の循環回数が進むにつれて動力効率が低下する。
そこで、本発明の目的は、粉体を目的の粒度まで粉砕するもので、球形度の高い粉砕品を効率よく得ることができる粉体処理設備と粉体処理方法を提供することである。

課題を解決するための手段

0018

上記課題を解決するため、本発明に係る粉体処理設備は、一方を原料粉体の供給に用いる粉体供給タンクとし他方を処理済粉体の貯留に用いる粉体貯留タンクとする少なくとも2基の粉体タンクと、原料粉体を粉砕する粉砕機と、粉体供給タンクから原料粉体を粉砕機に供給する粉体供給機と、粉砕機により粉体処理された粉体を受け入れて粉体を搬送空気から分離して捕集する捕集装置と、制御装置とを含み、制御装置により、粉体貯留タンクは捕集された粉体を貯留し、貯留した粉体を次の粉体処理のための原料粉体として粉体供給機を介して粉砕機に供給できるように構成することを特徴とする。

0019

本発明に係る粉体処理方法は、次回の粉体処理における粉砕条件を設定する工程と、粉体供給機により粉体供給タンクから原料粉体を粉砕機に供給する工程と、粉砕機で生成された粉砕粉体を捕集装置で捕集する工程と、捕集した粉砕粉体を粉体貯留タンクに受け入れる工程と、粉体処理の完了を判定する工程と、粉体貯留タンクに貯留された粉砕粉体を原料粉体として粉体供給機に供給する工程とを含む。

0020

本発明の粉体処理設備及び粉体処理方法によれば、初めに所定量の原料粉体を粉砕機に供給して粉体処理を施し、捕集装置で捕集した粉砕粉体を貯留し、貯留した粉体を次のパスの原料粉体として粉体処理するパスを繰り返すことにより、目標の粒度を持ち球形度の高い製品を得る粉体処理を行うことができる。
本発明に係る粉体処理設備及び粉体処理方法によれば、各パス毎に処理済粉体の粒度が小さくなり、球形度が向上するので、たとえば粉体の平均粒度が所定の値に到達した時点で、設備の外に粉体を取り出して高い球形度を有する製品粉体とすることができる。

0021

なお、粉体処理装置の運転条件を調整することにより、粉体の到達粒度を選択することができる。たとえば、回転子の回転速度を低速に設定することにより、各パス毎の加工度が小さくなり粒度の変化が小さくなるが、球形度は深化する。また、繰り返しのパス数が大きくなるにつれて、粉体の粒度が減少して加工量が減少するため、単位時間に処理できる粉体量が増加する。さらに、単位時間当たりの粉体供給量を増大し処理時間を短縮させることにより、処理効率を向上させることができる。

0022

本発明の粉体処理設備に使用する粉砕機は、回転軸に支持され外側表面に多数の凸部を形成した回転子と、回転子の外側に間隙を存して嵌装され内側表面に多数の凸部を形成した固定子とを備え、回転子と固定子の間で空気と共に機内に吸引された粉体をより丸く微粉砕する微粉砕装置であることが好ましい。
この微粉砕装置は、回転子の回転速度を低下させることにより、粉体をより弱い力で徐々に粉砕するようになり、表面の凸部を少しずつ平滑化して、丸い形状の粉砕品を得ることができる。また、処理する粉体の粒度が小さくなるにつれて単位時間当たりの処理量が増大するので、粉体供給量を増加させることができる。

0023

なお、パス毎に見出した最適な粉体処理条件を記憶装置に格納しておき、パスが歩進するたびに新しいパスに適合する条件を記憶装置から読み出して自動的に設定するようにすることにより、好ましい粒度をもった粉体を効率的に生成すると共に粉体の球形度を向上させることができる。また、パスが進んで粒度が小さくなれば処理速度が向上するので、粉体処理させる原料粉体の供給レートを増加させて、製品粉体の生産効率を向上させることができる。

0024

粉体貯留タンクの粉体処理済粉体は、一旦粉体供給タンクに移動させて、粉体供給タンクから粉砕機に供給するようにしても良い。また、粉体供給タンクと粉体貯留タンクの配管接続切り換えて、粉体貯留タンクだったタンクから直接に粉体処理済粉体を原料粉体として粉体供給機を介して粉砕機に供給し、捕集装置で捕集した粉体処理済粉体を、内容物を全て送り出して空になっている、粉体供給タンクだったタンクに貯留するようにしてもよい。

0025

なお、粉体供給機は、粉体供給タンクと粉体貯留タンクのそれぞれに専用に設けてもよい。
また、粉体貯留タンクは粉体供給タンクより高い位置に設けて、粉体処理済粉体を粉体供給タンクに落下させることにより移動させるようにしてもよい。
さらに、捕集装置は、粉体貯留タンクより高い位置に配置して、捕集した粉体を粉体貯留タンクに落下させるようにしてもよい。
捕集装置の下部を容器化して粉体貯留タンクあるいは粉体供給タンクとして使用することができる。

0026

本発明に係る粉体処理設備では、吸引装置が設けられ、粉体供給機の出口から粉砕機を介して捕集装置に至る気流を生成し、生成された気流が原料粉体を粉砕機に供給し粉体処理済粉体を捕集装置に搬送するようにしてもよい。
また、捕集された粉体処理済粉体は捕集装置から粉体貯留タンクに移送される。捕集装置を粉体貯留タンクより高い位置に設置した場合は、自然落下を利用して移動させることができる。また、粉体貯留タンク内を吸引する吸引装置を設けて、捕集装置の下のダクト先端から粉体貯留タンクまで気流を発生させ、捕集装置の下のダブルダンパにより間欠的に排出される処理済粉体をこの気流に搬送させることもできる。気流搬送を利用する場合は、タンク類相互間の高さ関係に制約を受けなくなるので、設備内の配置に自由度が広がる。

0027

本発明に係る粉体処理設備は、シーケンス制御機能を有する制御装置を備えて、設備中のバルブモータなどの操作機器を所定の順序で操作して設備の自動運転を行えるようにすることができる。制御装置は、予め決められた順に操作機器を操作するシーケンサや、入出力インターフェースを備えて論理計算に基づいて操作機器を扱う小型電子計算機であってもよい。
たとえば、粉体処理装置の操作に必要な色々なパラメータに最適な値が予め条件毎に与えられて、記憶装置に格納されていてもよい。

0028

本発明に係る粉体処理設備では、制御装置の指令信号に基づき、粉体供給タンクから送出した原料粉体が、粉砕機により粉砕されて粉体貯留タンクに貯留された後に、今度は、粉体貯留タンクに貯留された粉体処理済粉体を粉体供給タンクに移す。粉体処理済粉体は、原料粉体として粉砕機に供給され、粉砕機で生成された粉体を捕集装置を介して粉体貯留タンクに輸送する。このサイクルを必要回数繰り返すことにより、所望の粒度分布を持った従来より球形度の高い粉体製品を得る。

0029

本発明の粉体処理設備における粉砕機は、特に、弱い力で少しずつ角を削り落とすことにより粉砕する方式であって、処理回数に従って球形度が増進する装置である場合に、本発明の効果が顕著になる。
捕集装置は、サイクロンセパレータ及び又はバグフィルタであってもよい。
製品粉体は、粉体貯留タンクから搬出しても、捕集装置から搬出しても良い。
粉砕機の供給配管中に搬送気流を冷却する冷却装置を備えることができる。

0030

粉体供給タンクと粉体貯留タンクは、同じ構成を有するようにして、配管を切り換えることによって、パス毎に粉体供給と粉体貯留の役割を切り換えて利用することができる。また、粉体供給タンクの上に粉体貯留タンクを配置して、つぎのパスに移行するときに、粉体貯留タンクの中身を粉体供給タンクに移動させるようにしてもよい。
前の工程から原料粉体を受け入れる原料タンク別途設けて、初めのサイクルでは原料タンクから所定量の原料粉体を供給するようにしても良い。原料タンクを備えることにより、サイクルの段階にかかわらず、前工程から継続的に原料供給を受けることができる。

0031

粉砕機の最適な運転条件は、たとえば目標とする粒度により回転子回転速度が異なったり、処理する粉体の粒度が小さくなると粉砕機に供給する量を増やすことができたりするなど、一定ではない。そこで、予め試験などによりパス毎に粉砕機の最適な運転条件を確認して、制御装置の記憶装置に運転条件を記憶させておき、制御装置がパス毎の最適運転条件に従って粉砕機の運転を行うようにすることができる。

0032

また、処理済粉体の粒度をインラインで測定する粒度測定装置を備えて、測定結果を制御装置の品質判定すなわち終点判定に利用するようにしても良い。
途中段階における目標品質を設定しておいて、粉砕機の運転条件を自動変更して目標値に追従するように制御することもできる。
さらに、粉砕機の動力や温度をフィードバックして原料供給量を自動調整することもできる。

図面の簡単な説明

0033

本発明の1実施形態に係る粉体処理設備の第1の実施例を示すプロセスフロー図である。
本実施形態で用いられる代表的な粉砕機の構成を示す断面図である。
図2の回転子および固定子の断面形状を示す要部拡大断面図である。
本実施形態の粉体処理設備における工程を説明する流れ図である。
本実施形態の粉体処理設備におけるパス回数と粉体の粒度と円形度の関係を示すグラフである。
本実施形態の粉体処理設備におけるパス回数と最大処理量の関係を示すグラフである。
本実施形態の粉体処理設備に係る第2の実施例を示すプロセスフロー図である。
本実施形態の粉体処理設備に係る第3の実施例を示すプロセスフロー図である。
本実施形態の粉体処理設備に係る第4の実施例を示すプロセスフロー図である。
本実施形態の粉体処理設備に係る第5の実施例を示すプロセスフロー図である。
本実施形態の粉体処理設備に係る第6の実施例を示すプロセスフロー図である。
本実施形態の粉体処理設備に係る第7の実施例を示すプロセスフロー図である。
本実施形態の粉体処理設備に係る第8の実施例を示すプロセスフロー図である。
本実施形態の粉体処理設備に係る第9の実施例を示すプロセスフロー図である。
本実施形態の粉体処理設備に係る第10の実施例を示すプロセスフロー図である。
本実施形態の粉体処理設備に係る第11の実施例を示すプロセスフロー図である。
従来の閉回路方式の粉体処理設備の実施例を示すプロセスフロー図である。

0034

以下、本発明に係る粉体処理設備及び粉体処理方法の実施形態について、図面を参照しながら詳しく説明する。
本発明に係る粉体処理設備において処理対象とする粉体は、有機無機系を問わず、トナー、黒鉛ナイロン酸化チタン等に代表される、平均粒径が数100μm以下、特に粒径数μmから数10μmの粉体である。なお、粉体処理とは、粉体粒子を粉砕することを含み、粉砕に伴って球形度を高めた粉体粒子を得ることを含む。

0035

本発明の粉体処理設備は、より細かく粉砕するというよりは、球形度の高い微粒子を効率よく得ることを目的として、繰り返し粉体処理を行う。多くの粉砕機において、回転数を高くして目標の粒度まで一挙に粉砕する場合と比較すると、回転数を下げた粉砕機に何回も通して徐々に粉砕する方がより丸い形状の粒子が得られる傾向がある。
そこで、球形度の高い粉体を得るために、緩い粉砕条件の下で繰り返し粉砕機にかけて製品粉体を得る繰り返し粉体処理が考えられる。

0036

なお、本明細書において、繰り返し粉体処理とは、粉砕機を通過した粉体処理品を全量回収して貯留し、この回収品を再度粉砕機に全量供給する手順を繰り返し行う処理をいう。また、粉砕機を通過する工程をパスと呼び、1回通過した粉体を1パス品、2回通過すると2パス品と呼んで区別する。さらに、原料粉体を与えて所定パス数の繰り返し粉体処理を行い製品粉体を取り出す工程をバッチという。

0037

本発明の粉体処理設備は、繰り返し粉体処理を自動的に行うものである。
繰り返し粉体処理を行う場合は、粉砕機の操作条件を、被処理粉体を弱い力で徐々に粉砕することにより丸い形状の処理品を得るように調整することが好ましい。

0038

図1は本発明の1実施形態に係る粉体処理設備の実施例を示すプロセスフロー図、図2は本実施形態で用いられる代表的な粉砕機の構成を示す断面図、図3図2のIII−III断面図で回転子および固定子の断面形状を示す要部拡大断面図、図4は本実施形態における制御装置が実行する制御アルゴリズムを説明するフロー図、図5は本実施形態におけるパス回数と粉体の粒度と円形度の関係を示すグラフ、図6はパス回数と最大処理量の関係を示すグラフである。

0039

図1に示すように、本実施形態における粉体処理設備は、一方を粉体供給タンクとしたときは他方を粉体貯留タンクとする2基の粉体タンク11a,11bと、供給された粉体を粉砕して粉体処理後の粉体を供給する粉砕機31と、粉体供給タンク11a(11b)および粉体貯留タンク11b(11a)から原料粉体を粉砕機31に供給する粉体供給機21a、21bと、粉砕機31から供給された粉体処理後の粉体を受け入れてその粉体を搬送気体から分離して捕集する捕集装置41,42とを含み、粉体貯留タンク11b(11a)が捕集装置41で捕集された粉体を貯留し、粉体供給機21b(21a)が粉体貯留タンク11b(11a)に貯留した粉体を粉砕機31に供給できるように構成されている。

0040

粉体処理装置31は、たとえば、図2および図3に示すような構造を有する微粉砕機であってもよい。図2および図3に示された微粉砕機は、駆動ベルト135により回転する回転軸133に支持され多数の凸部136を形成した外側表面を有する回転子129と、回転子129の外側に間隙130を存して嵌装され多数の凸部125を形成した内側表面を有する固定子124とを備える。

0041

固定子124の凸部125と回転子129の凸部136により、間隙130には渦巻く気流が形成される。このため、搬送気流により供給口123から機内に搬入された粉体は、高速回転する回転子129と固定子124の間隙130を移動する間に、僅かに破砕され、処理済粉体として排出口128から排出される。なお、破砕に際して発生する熱を除去して安定な粉体処理をするため冷却水を循環させるジャケットを設けてもよい。

0042

また、本実施例に採用した微粉砕機においては、固定子124の凸部125と回転子129の凸部136は、図3に示すように、いずれも回転子の回転軸と平行な方向に連続する溝を形成するもので、微粉体を僅かずつ粉砕するために適合したものである。しかし、いずれかあるいは両方の溝が回転軸に垂直な方向に連続するものであってもよいし、回転軸に対して適宜の傾きを有するものであってもよい。また、凸部は連続するものでなく分断されたものであってもよい。さらに、ほぼ同様の構成を備えて粉体粒子の表面を円滑化する粉体処理機を採用することもできる。

0043

さらに具体的には、粉砕機31として、株式会社アーステクニカから市販されているクリプトロンシリーズ商標名)の粉砕機を適用することができる。これら粉砕機は、基本的に図2などに示された構造を持ち、回転子外周固定子内周に細かい凹凸があって、回転子と固定子の間に0.5〜2mm程度の隙間が存在し、回転子を通常周速100〜130m/s、最大170m/s程度の高速で回転させる間に、気流により搬送された処理物が隙間を通過すると、粉砕あるいは表面処理を受けるようになっている。
また、その他の粉体用加工装置であっても、粉砕や加工の条件を緩めることにより、粉砕度や加工度が緩和されて粉体粒子の球形化度が向上するような装置であれば、本実施形態の粉体処理設備に適用できる。

0044

本実施形態における粉体処理設備には、制御装置81が付属していて、設備内の各種センサからの信号を収集して設備の状態を判断し、予め与えられたシーケンスに従って、設備内の各種操作機に適宜な操作信号を与えて、設備の自動操作を円滑に行うようになっている。なお、制御装置81には、条件に適合するパラメータ値を記憶する記憶装置82と操作員の指示を入力する操作盤83が付属している。

0045

粉体処理設備は、粉体供給機21a(21b)により粉体供給タンク11a(11b)から原料粉体を粉砕機31に供給する工程と、粉砕機31で原料粉体に粉体処理を施して処理済粉体にする工程と、粉砕機31で生成された処理済粉体を捕集装置41で捕集する工程と、捕集した処理済粉体を粉体貯留タンク11b(11a)に受け入れる工程と、次回の粉体処理における処理条件を設定する工程と、粉体貯留タンク11b(11a)に貯留された処理済粉体を次回の粉体処理における原料粉体として粉体供給機21b(21a)に供給する工程とを含む粉体処理を実行する。

0046

具体的には、制御装置81に備えるシーケンス制御機能を用いて、たとえば、図4に示すような工程を順次、かつ繰り返し実行する。
図4に例示した工程では、初めに、処理すべき原料粉体を外部から粉体供給タンク11a(11b)に受け入れると(S01:原料受入)、始業準備を行う。始業準備では、吸引装置51であるブロワ始動して、冷却器52から粉体供給機21a,21bの排出部を通り、粉砕機31の中を通過して、捕集装置のサイクロンセパレータ41とバグフィルタ42を通る搬送気流を形成させて、粉砕機31を始動する(S02:始業準備)。

0047

つぎに、これから実施しようとするパスの条件を確認して、粉体供給機21a,21bや粉砕機31など設備内の各要素に係るパラメータをそのパスに適合する値に設定する(S03:パス準備)。パス準備が整ったら、粉体供給機21a(21b)に駆動信号を送信して、所定の粉体供給量に調整した粉体を粉砕機31への供給配管中に供給させる(S04:原料供給)。搬送気流に搬送された粉体は粉砕機31内を通過する間に応分の粉体処理を受けて粒度を下げると共に適宜に球形度を向上させて、捕集装置41,42に排出される(S05:粉体処理)。
捕集装置のサイクロンセパレータ41において、気流条件に従って微粉体と分離された処理済粉体はサイクロンセパレータ41の底部に沈降する。微粉体が随伴する場合は、微粉体は搬送気流と共にバグフィルタ42に流れ下って、濾布捕獲される(S06:捕集)。

0048

実行するパスが最終のパスでない場合は(S07:終了判定)、サイクロンセパレータ41の底から粉体貯留タンク11b(11a)に粉体を落下させて移動させる(S08:貯留)。その後、ステップS03:パス準備に戻って、新しいパスのための準備を行うところから操作を繰り返す。一方、このパスが最後のパスである場合は(S07:終了判定)、サイクロンセパレータ41の底から堆積した粉体を取り出して、粉体処理済みの製品として系外に供給し(S09:製品取出)、一連の操作を終了する(S10)。実行するパスが最終であるか否かは、パス数を計数しておいて予め決めたパス回数に達したか否かで決定することができるが、処理済粉体の粒度を測定して目標の値に達しているか否かを判定することによって決めてもよい。

0049

粉体処理設備における処理では、まず、1パス目で、原料を粉体供給機21aにより予定レートで粉砕機31に供給して粉体処理をする。粉体処理後の1パス品は、サイクロンセパレータ41でほぼ全てを回収して、切替弁44を介して粉体貯留タンク11bに貯留する。

0050

原料が粉体供給機21aに付属するフィーダホッパまで空になった後に、今度は粉体貯留タンク11bに貯留した1パス品を原料として粉砕機31に供給する。1パス品は、既に1回粉体処理を受けて粒度が大幅に減少しているので粉砕機31における処理可能量が増加している。したがって、粉体貯留タンク11bの底に設けられたロータリバルブ12bを介して供給される粉体原料は、粉体貯留タンク11bに接続されている粉体供給機21bにより、貯留されていた粉体全量が2パス目の粉体処理量に見合ったレートで供給される。

0051

切替弁44がサイクロンセパレータ41からの流路を、前に空になった原料供給タンク11aの方に切り換えているので、粉体処理後に捕集された2パス品は、今度は、原料供給タンク11aに貯留される。3パス目以降、指定されたパス数に達するまで、パス毎に原料粉体が収納されるタンクと粉体処理後の粉体が収納されるタンクを切り換えながら、上記一連の工程を繰り返す。
指定のパス数に達したときは、サイクロンセパレータ41の下に設けられた切替弁61を排出側に切り換えて、サイクロンセパレータ41で捕集された処理済粉体を製品粉体として系外に搬出する。

0052

本実施形態の工程では、一旦供給された原料粉体は各パス毎に1回、粉砕機31を通過して粉体処理を受けて、貯留される。すなわち、原料粉体と処理済粉体は、パス中で混合しない。したがって、全ての粉体原料は、パス回数だけの粉体処理を平等に受ける。このため、原料粉体の粒度と球形度は、パス回数が増えるに従ってほぼ平等に改善され、製品粉体の粒度分布と球形度分布は比較的狭くなる。

0053

なお、バグフィルタ42は、搬送気流に混じった極微細な粉体を濾布で分離し、適宜の方法で落として底に溜め、底の排出管に設けられた2段のバタフライ弁46a,46bで構成されるダブルダンパを介して、極微粉を回収できるようになっている。
さらに、吸引装置51で大気を吸い込むための開口がある配管末端部には、冷却器52が設けられていて、搬送気流を冷却するようになっている。

0054

また、サイクロンセパレータ41の底に設けられた2段のバタフライ弁43a,43bで構成されるダブルダンパや、原料供給タンク11aと粉体貯留タンク11bの底に設けられたロータリバルブ12a,12bや、粉体供給機21a,21bの排出口に設けられたロータリバルブ22a,22bなどは、それぞれ容器内の圧力を乱さないようにするため必要である。

0055

図5は、本実施形態の粉体処理設備において、パス回数により粒度と球形度が変化する様子を調べた結果を表すグラフである。
図5は、最終パス数を2,5,7,10に選んだときのパス回数と粒度および球形度の関係を比較して示している。粒度は1パス目で大きく減少し、その後は指数関数的に径が減少している。しかし、いずれのケースも、最終段階でほぼ同じ粒度になるように粉体処理装置31の回転子回転数と粉体供給レートを選択しているため、4ケースの到達粒度はほぼ同じになっている。

0056

一方、球形度(粒子の投影像の円形度を測定して粒子の球形度を推定するため、図5では、球形度でなく円形度をプロットしている。)のグラフからは、最終パス数が大きいほど到達する円形度(すなわち球形度)が高くなることが分かる。
すなわち、粉体処理において激しい径変化をもたらす条件を使えば、パス回数が少なくても同じ粒度に達することができるが、球形度を十分に高めることができない。したがって、製品粉体の球形度を十分に高めるためには、少しずつ粉砕するような緩い粉体処理条件を採用して、パス回数を増やすことがよいことが分かった。

0057

図6は、本実施形態の粉体処理設備において、粉砕機31で処理可能な粉体の最大処理量がパス回数にしたがって変化する様子を表したグラフである。繰り返すパス回数が多くなるほど、処理すべき粉体の粒度が小さくなり球形度が向上するので、粉砕機31の処理可能量が増加する。パス回数が10回ともなると、処理可能量が3倍以上になることが示されている。
なお、粉砕機31の処理可能量が増大することから、粉砕機31に供給する粉体供給レートを増大させることができる。

0058

このように、本実施形態の粉体処理設備では、各パス毎に粉体処理した粉体の捕集した全量を一旦貯留して、次のパスの原料として粉体処理をすることを繰り返すので、粒度を所望の値まで下げるために緩やかな処理条件にしてパス回数を増大させ、球形度を向上させることができる。また、パスの繰り返し回数が多くなるにつれて処理負荷が小さくなり、粉砕機31の回転数は小さくて済むようになるので、無負荷動力が下がり原単位が下がる。さらに、パスが進むのに合わせて粉砕機31の粉体処理量や回転子回転数を最適な値に設定することで、最適条件による繰り返し処理を行うことができる。

0059

事前テストで各パス毎の最適な処理量や回転数を調べて、その値を記憶装置82に格納しておき、生産運転で各パス毎にこの最適値を読み出して条件設定に使用するようにすれば、最も効率のよい粉体処理を行うことができる。

0060

なお、粉体供給機21a,21bは、計量器が付いて設定値を与えると自動的に設定された供給レートになるように調整する形式のものであることが好ましい。さらに、制御装置81によるシーケンス制御を実施するためには、遠隔操作が可能な形式であることがさらに好ましい。
また、最後のパスを実行しているときは、原料供給側の粉体タンクが空になった時点で次のバッチで処理すべき原料粉体を空いた粉体タンクに投入することができるので、効率がよい。

0061

本実施例の粉体処理設備は、各パス毎に処理した粉体を一旦タンクに貯留して、次のパスにおいて貯留した粉体の全量を再び粉体処理にかける。こうして、多数回繰り返し粉体処理を行うことにより形成される粉体処理により、粉体の球形度を向上させる。このような繰り返し粉体処理を行う粉体処理設備は、分級機も用いず粉砕機を主とした簡素な構成で、球形度の高い粉体の製造が可能である。

0062

図7は、本実施形態の粉体処理設備に係る第2の実施例を示すプロセスフロー図である。なお、同じ機能を有する要素には同じ参照番号を使用することによって、重複する説明を避けている。第3の実施例以降についても同じである。
第1の実施例においては粉体供給機21a,21bを粉体供給タンクと粉体貯留タンクにそれぞれ独立に設けたのに対して、本実施例では、1基の粉体供給機21aのみを設けて2基のタンクで共用するようにしたものである。この他の構成には相違がない。

0063

粉体供給機を用いて原料粉体を供給する工程は、パス毎に1回に過ぎないので、パス切り換え時に、そのパスで原料粉体を供給すべき粉体タンクからの粉体を受け入れて、粉砕機31に供給するようにすればよい。粉体供給レートは、制御装置81により、パス毎に条件に合わせた最適値が設定される。粉体供給機を削減したことにより、設備費の節減をすることができる。ただし、粉体供給機21aの内容物が全て排出された後でないと次の原料粉体をフィーダホッパに受け入れることができないので、次のパスを原料粉体排出後直ちに始めることは難しい。

0064

図8は、本実施形態の粉体処理設備に係る第3の実施例を示すプロセスフロー図である。
第1の実施例(図1)においては捕集装置としてサイクロンセパレータ41とバグフィルタ42を直列に配列していたが、本実施例は、サイクロンセパレータを省き、バグフィルタ42のみを設置して、バグフィルタ42で粉体処理済の粉体を回収するようにしたものである。この他の構成には相違がない。

0065

サイクロンセパレータでは、パス毎に捕集粉体の完全排出ができるので、パス回数の異なる成分が混合するおそれや、処理対象の粉体種類が変わったときのコンタミネーションのおそれが少ない。しかし、サイクロンセパレータでは、総合収率が1パスにおける収率のパス回数乗となるので、パス数が大きくなると収率が低下する問題がある。
これに対して、バグフィルタでは、フィルタ(濾布)や缶体への付着が問題となり、パス回数の異なる粉体が混在したり、成分の異なる材料とのコンタミネーションを起こしたりする心配があるが、所定の粒度以上の成分は全量を捕集して再循環させることができる。

0066

図9は、本実施形態の粉体処理設備に係る第4の実施例を示すプロセスフロー図である。
第1の実施例(図1)においては、粉体貯留タンクと粉体供給タンクになる2基の粉体タンク11の上に捕集装置のサイクロンセパレータ41を配置して、捕集後の粉体を自然落下によりサイクロンセパレータ41から粉体タンクに移送していた。

0067

これに対して、本実施例では、サイクロンセパレータ41を低い位置に設置して、気流搬送などの適宜の粉体輸送手段により捕集後の粉体を粉体タンクに輸送するようにしている。なお、図9においては、製品粉体はサイクロンセパレータ41と粉体タンク11を繋ぐ配管中に設けた切替弁61で管路を切り換え、新たに設けた製品タンク62にも気流搬送などの粉体輸送手段により輸送できるようになっている。また、粉体供給機21aは1台だけ設置して、粉体貯留タンクと粉体供給タンクで共用するようにしている。この他の構成は第1の実施例と相違がない。

0068

本実施例のために設けられた吸引装置53が切替弁54を介して、2基の粉体タンク11a,11bのいずれかの内部空気を吸引する。すると、切替弁54と連動する切替弁44とサイクロンセパレータの底の排出管に設置されたダブルダンパ43a、43bとを介して、いずれかの粉体タンクとサイクロンセパレータ41の下の排出管との間に気流を生成する。そこで、ダブルダンパ43a、43bが開いてサイクロンセパレータ41内の捕集された処理済粉体が気流中に落下すると、処理済粉体は選ばれた粉体供給タンク11aまたは粉体貯留タンク11bに移送される。
本実施例では、サイクロンセパレータ41を床位置に設置することができるので、タンクの上に設置するより設備の高さを抑えることができる。ただし、空送装置の分はエネルギー効率を低下させる。
なお、粉体を輸送する方法には公知の色々な方法があるが、これらも適宜に利用することができる。

0069

なお、製品粉体は、本実施例のために設けられた吸引装置64によりサイクロンセパレータ41から粉体タンク11への空送配管の途中に設けられた切替弁61を介して製品タンク62に気流搬送される。製品タンク62内の製品粉体は底に設けた仕切弁63を通して外部に搬出される。製品タンク62が需要量の変動を吸収するので、次工程が連接されるような設備では効果がある。
また、サイクロンセパレータ41で捕集された粉体を移送する先のタンクは常に1個なので、吸引装置53と吸引装置64は共用することができる。
なお、製品粉体は、サイクロンセパレータ41の底から直接取り出して外部に供給するようにしても良い。

0070

図10は、本実施形態の粉体処理設備に係る第5の実施例を示すプロセスフロー図である。
第1の実施例においては2基の粉体タンクを並列に配置して切替弁44により粉体供給タンクと粉体貯留タンクを切り換えて使用するようになっているが、本実施例では、粉体供給タンク11aの上に粉体貯留タンク11cを配置したところが相違し、この他の構成には相違がない。なお、図面には、制御装置81に係る構成の記載を省いている。

0071

本実施例では、原料粉体と処理済粉体の収納タンクを固定することができる。下側に設けられた粉体供給タンク11aに原料粉末を入れ、粉体処理後の粉体を上側に設けられた粉体貯留タンク11cに貯留する。下の粉体供給タンク11aが空になった後で、仕切弁14を開いて上の粉体貯留タンク11c内の粉体処理後の粉体を粉体供給タンク11aに移す。粉体処理済粉体が粉体貯留タンク11cから排出されれば、次のパス操作を開始することができる。
パスを指定回数繰り返した後に、サイクロンセパレータ41の下に設けた切替弁61を切り換えて、製品粉体として系外に取り出す。

0072

本実施例では、サイクロンセパレータ41と粉体貯留タンク11cと粉体供給タンク11aと粉体供給機21aの相互間の配管部が短くなるので、むしろ第1の実施例(図1)におけるタンク並列配置の場合より設備の高さを抑えることができる。また、粉体供給機21aのフィーダホッパが空になるまでの間に粉体貯留タンク11cから粉体供給タンク11aへの移動を完了させれば、パスの進行におけるロスタイムを無くすことができる。

0073

図11は、本実施形態の粉体処理設備に係る第6の実施例を示すプロセスフロー図である。
第5の実施例(図10)においてはサイクロンセパレータ41と粉体貯留タンク11cと粉体供給タンク11aと粉体供給機21aを垂直方向に重ねて配置し、自然落下により粉体移送をするが、本実施例では、粉体貯留タンク11dを床上に配置して、粉体貯留タンク11dから粉体供給タンク11aへの粉体輸送を気流搬送によって行うようにした点が主として相違し、この他の構成には大きな相違がない。

0074

本実施例では、移送用に、吸引装置53と粉体貯留タンク11dの下の切替弁65が設けられる。切替弁65を切り換えて粉体供給タンク11aと粉体貯留タンク11d排出部の間の配管を導通させて、粉体供給タンク11aの内を吸引すると、配管中に搬送気流が生成する。搬送気流は、粉体貯留タンク11d底のロータリバルブ15によって送り出されてくる粉体を粉体供給タンク11aに移送する。

0075

各パス操作において、粉体供給機21aにより原料粉体が全て送り出されるまでは、粉体貯留タンク11dの底に設けられたロータリバルブ15を停止させて、処理済の粉体が原料粉体に混入しないようにする。一方、指定パス回数に達して製品粉体を排出するときは、切替弁65を切り換え、サイクロンセパレータ41下のダブルダンパ43a,43bを開放し、ロータリバルブ15を回転させて、サイクロンセパレータ41で槽底に落下する製品粉体が粉体貯留タンク11dを通過して、そのまま系外に排出されるようにする。

0076

本実施例では、設備の高さを抑えることができる。さらに、図9に示したように製品粉体を気流搬送によって製品タンクに移送するようにすれば、粉体貯留タンク11dを床面近く水準に設置することができるので、設備高さはさらに抑制することができる。
なお、捕集装置として、サイクロンセパレータ41とバグフィルタ42を直列に接続して用いているが、第3の実施例(図8)と同様に、サイクロンセパレータ41を省略して、バグフィルタ42を粉体貯留タンク11dの上に設置してもよい。

0077

図12は、本実施形態の粉体処理設備に係る第7の実施例を示すプロセスフロー図である。
本実施例は、第1の実施例(図1)に対して、粉体貯留タンクと粉体供給タンクになる2基の粉体タンクに並列に原料専用タンクを配設したところが相違し、この他の構成には差異がない。
本実施例では、粉体供給タンク11aと粉体貯留タンク11bに並列に原料専用タンク16を設けている。これらのタンク11a,11b,16は底部にロータリバルブ12a,12b,17を備え、それぞれ独立に設けられた粉体供給機21a,21b,21cを介して、粉砕機31の供給配管に並列接続されている。なお、原料専用タンク16のために設けられる粉体供給機21cの排出配管にもロータリバルブ22cが設けられている。

0078

原料専用タンク16は、本実施例の粉体処理設備で繰り返し粉体処理する原料粉体を前の工程から受け入れて貯留し、各バッチ毎に必要な量の原料粉体を供給するためのタンクである。
バッチを開始した1回目のパスにおいて、粉体供給機21cによって原料粉体を粉砕機31に供給する。粉体処理を受けた粉体は、サイクロンセパレータ41で捕集し、粉体供給タンク11aに貯留する。粉体処理済みの粉体が粉体供給タンク11aの上限に達した時点で,原料専用タンク16用の粉体供給機21cを停止する。粉体供給タンク11aや粉体貯留タンク11bの上限は、タンクに設けた重量計13a,13bやレベル計感知することができる。

0079

粉砕機31では、粉体の粒度が小さいほど処理負荷が小さくなるので、1回目のパスがこのバッチの最大負荷を示すことになる。
粉体処理済粉体を粉体供給タンク11aに貯留するとき、粉体供給タンク11aに付帯する粉体供給機21aのフィーダホッパに粉体処理済粉体の一部を貯留しておいてもよい。フィーダホッパに粉体を入れておくと、次に粉体供給機21aを始動するときに時間のロスがない。

0080

次に、第2のパスとして、粉体供給タンク11aから供給される粉体を粉体供給機21aで所定量ずつ粉砕機31に供給し、2度目の粉体処理を受けた粉体をサイクロンセパレータ41で捕集し、今度は粉体貯留タンク11bに貯留する。さらに、供給中の粉体供給機21aに粉体処理済粉体がなくなった時点で、粉体貯留タンク11bに貯留された粉体を原料粉体として、3度目のパスを開始する。
こうして粉体処理を繰り返し行って、最後のパスになったら、サイクロンセパレータ41の底に繋がる配管中の切替弁61を切り換えて、製品粉体を外部に取り出す。

0081

このように、原料専用タンク16および原料専門タンクに付随する粉体供給機21cは、各バッチの始動時に作動するだけで、後は粉体供給タンク11aと粉体貯留タンク11bを切り換えながら使用して作業が行われる。
したがって、原料専用タンク16は、原料粉体を粉砕機31に供給する間も原料粉体を受け入れることができるので、原料粉体は常時原料専用タンク16に投入することができる。連続して原料粉体の受け入れができるので、前工程が連続処理を行う場合にも対応できる。

0082

なお、サイクロンセパレータ41を省略して、第3の実施例(図8)と同様に、バグフィルタ42を粉体供給タンク11aと粉体貯留タンク11bの上に設置してもよい。また、本実施例では、粉体供給タンク11aと粉体貯留タンク11bと原料専用タンク16の各々に粉体供給機21a,21b,21cを付帯させているが、三者を共通の1台で兼用させてもよい。

0083

図13は、本実施形態の粉体処理設備に係る第8の実施例を示すプロセスフロー図である。
本実施例は、第5の実施例(図10)に対して、粉体貯留タンクと粉体供給タンクになる2基の粉体タンクに並列に原料専用タンクを配設したところが相違し、この他の構成には差異がない。
本実施例では、粉体供給タンク11aと粉体貯留タンク11cの直列接続に並列に原料専用タンク16を設けている。粉体供給タンク11aと原料専用タンク16はそれぞれ粉体供給機21aと粉体供給機21cを介して、粉砕機31の供給配管に並列接続されている。

0084

バッチを開始した1回目のパスにおいて、粉体供給機21cによって原料粉体を粉砕機31に供給する。粉体処理を受けた粉体は、サイクロンセパレータ41で捕集し、上段の粉体貯留タンク11cを通過させて下段の粉体供給タンク11aおよび粉体供給機21aのフィーダホッパに貯留する。粉体処理済体が粉体供給タンク11aの上限に達した時点で、原料専用タンク16用の粉体供給機21cを停止し、粉体貯留タンク11cの排出口に設けられた仕切弁12cを閉じる。

0085

2回目のパスでは、粉体供給タンク11aから原料粉体を供給し、処理済粉体を粉体貯留タンク11cに貯留しておいて、粉体供給タンク11aの原料粉体が空になった後で、粉体供給機21aを停止し、仕切弁12cを開けて粉体貯留タンク11cに貯留していた粉体と新たに入ってくる粉体を粉体供給タンク11aに貯留する。
最後のパスでは、切替弁61を切り換えて、粉体処理済粉体をサイクロンセパレータ41の底から直接に系外に取り出して製品粉体とする。
なお、第5実施例(図11)と同様に、サイクロンセパレータ41から粉体貯留タンク11cへの粉体搬送を気流搬送によって行うようにしてもよい。この場合は、設備高が低くなる利点が生じる。

0086

図14は、本実施形態の粉体処理設備に係る第9の実施例を示すプロセスフロー図である。
本実施例は、第6の実施例(図11)の構成に対して、直列に配置した2基の粉体タンクの下段の粉体供給タンク11aに直接投入していた原料粉体を一旦貯留させる原料専用タンク16を配設したことと、粉砕機31からサイクロンセパレータ41に処理済粉体を導く配管中にインライン粒度測定装置68を設けたことが相違し、この他の構成には差異がない。

0087

本実施例では、原料専用タンク16を用いたので原料粉体受入のタイミングが自由になり、前工程との接続が容易になった。
また、インライン粒度測定装置68でリアルタイム粒度測定することができるので、各パス毎に到達した粒度を確認して、目標の粒度範囲に達したときに最終パスと判定して、繰り返し処理を終了し、製品粉体として排出させることができる。
他の実施例においても、機器の電力測定などによって負荷動力あるいは原単位の変化を観察しておいて、次のパスにおける処理量(供給レート)あるいは粉砕機31の回転子回転数などを決定することができた。

0088

しかし、本実施例では、インライン粒度測定装置68を設置したことにより、さらに、各パスにおける粉体処理済粉体の粒度に基づいて、より正確に目標の繰り返し数になるように、次のパスの運転条件を制御装置81により自動的に決定することができる。繰り返し回数を多くすると粉体の球形度が向上するので、制御装置81は、繰り返し数を多くする方向で運転条件を決定するように設計することが好ましい。
なお、原料専用タンク16は、原料粉体の供給量に関する自由を広げるので、自動運転を支援する上で有用である。

0089

図15は、本実施形態の粉体処理設備に係る第10の実施例を示すプロセスフロー図である。
本実施例は、本質的には第8の実施例(図13)の構成に類似するが、大きな特徴は、バグフィルタを大きくして底部を粉体貯留タンクと兼用したことである。このため、一見粉体供給タンクと粉体貯留タンクのどちらかになる2基の粉体タンクが存在しないかのように見えるが、バグフィルタの下部領域は粉体貯留タンクとして機能するのであるから、上記の2基の粉体タンクが存在することになる。なお、粉砕機31からバグフィルタ71に処理済粉体を導く配管中にインライン粒度測定装置68が設けられている。

0090

本実施例では、粉体供給タンク11aと底部を粉体貯留タンクと兼用したバグフィルタ71の直列接続に並列に原料専用タンク16を設けている。粉体供給タンク11aと原料専用タンク16はそれぞれ粉体供給機21aと粉体供給機21cを介して、粉砕機31の供給配管に並列接続されている。
第1回目のパスでは、原料粉体が粉体供給機21cにより原料専用タンク16から粉体処理装置31に供給され、粉砕機31で粉体処理を受けた処理済粉体は、バグフィルタ71で捕集されバグフィルタ71の下の仕切弁72を介して粉体供給タンク11aに貯留される。なお、処理済粉体は、一旦バグフィルタ71内に貯留させて、適当なタイミングで粉体供給タンク11aに移送してもよい。

0091

2回目以降の各パスにおいて、粉体供給タンク11aと粉体供給機21aのフィーダホッパの原料粉体が全て排出されるまでは、粉砕機31で粉体処理を受けた処理済粉体は、バグフィルタ71で捕集されバグフィルタ71の底部に貯留される。フィーダホッパの原料粉体が全て排出された後に、バグフィルタ71下の仕切弁72を開いてバグフィルタ71の底部に貯留されていた処理済粉体を全て粉体供給タンク11aに移動する。
したがって、バグフィルタ71の底部は他の実施例における粉体貯留タンクと同じ機能を有する。

0092

最後のパスでは、粉体供給タンク11aの排出配管中に設けた切替弁66で管路を切り換えて、粉体供給タンク11aを介して製品粉体を排出する。なお、バグフィルタ71と粉体供給タンク11aの間から排出させることもできるが、この場合は排出先密閉タンクでなければならないため煩わしい作業が必要になる。
なお、本実施例では、インライン粒度測定装置68を設置したことにより、さらに、各パスにおける粉体処理済粉体の粒度に基づいて、より正確に目標の繰り返し数になるように、次のパスの運転条件を制御装置81により自動的に決定することができる。

0093

図16は、本実施形態の粉体処理設備に係る第11の実施例を示すプロセスフロー図である。
本実施例は、第10の実施例と同じく、バグフィルタを大きくして底部を粉体タンクと兼用するようにした、粉体供給タンクと粉体貯留タンクに対応する2基のバグフィルタを備えて、交互に切り換えて運転するところに特徴がある。

0094

本実施例の粉体処理設備では、図16に示すように、原料専用タンク16が粉体供給機21cを介して粉砕機31の原料供給配管に接続されている。粉砕機31の処理済粉体の排出配管は、切替弁32を介して2基のバグフィルタ73a,73bの吸気口に接続されている。2基のバグフィルタ73a,73bは、下部空間が拡大され、捕集した粉体を多量に貯留できる粉体タンクを形成している。
2基のバグフィルタ73a,73bの底部に接続された配管には、それぞれ、仕切弁74a,74bが設けられ、さらにロータリバルブ75a,75b、切替弁67a,67bが設けられている。切替弁67a,67bは、管路を粉体供給機21a,21bと製品粉体の取出口に切り換えるものである。粉体供給機21a,21bの粉体供給口は、ロータリバルブ22a,22bを介して粉砕機31の原料供給配管に接続されている。

0095

吸引装置51が冷却器52から原料供給配管を通り、粉砕機31の中を通って、切替弁32で選択されたバグフィルタ73a,73bのいずれかを通り、バグフィルタ73a,73bの排気管を通り、吸引装置51で大気に放出される搬送気流を形成する。なお、バグフィルタ73a,73bの排気管中の切替弁55は、切替弁32と連動して、一方のバグフィルタの底部を粉体原料供給タンクとして機能させ、他方のバグフィルタの底部を粉体貯留タンクとして機能させる。

0096

本実施例の粉体処理設備では、第1パスにおいて、原料専用タンクから所定量の原料粉体を供給すると、粉砕機31で生成される処理済粉体は一方のバグフィルタに供給され、捕集された粉体は底部に落ちて1パス品として貯留する。第2パスにおいて、処理済粉体が貯留したバグフィルタの底部を粉体供給タンクとして、1パス品を適当な供給レートで粉砕機31に供給する。粉砕機31で粉体処理を受けた粉体は、切替弁32で流路を変更され、今度は前回使用しなかったバグフィルタに供給され、捕集されてバグフィルタ底部に2パス品として貯留する。

0097

第3パスにおいては、2パス品が溜まったバグフィルタを粉体供給タンクとして、粉砕機31に供給され、粉体処理を受けた粉体は、切替弁32で流路を変更され、今度は第2パスで使用しなかったバグフィルタに供給され、捕集されてバグフィルタ底部に3パス品として貯留する。
このようにして、最後のパスを迎えると、製品粉体がいずれかのバグフィルタから切替弁67a(または67b)を介して外部に搬出される。底部に粉体を貯留したバグフィルタから製品粉体を排出するようにする場合は、大気圧下で排出することができ、また排出時間を確保することができる。なお、粉体供給機21は、原料専用タンク16とバグフィルタ73a,73bにそれぞれ独立して3基設けられているが、1基の粉体供給機21aで兼用させることもできる。

実施例

0098

本実施例の粉体処理設備は、2基のバグフィルタ73a,73bの気流搬送配管を切替弁32,55で切り換えて、粉体供給タンクと粉体貯留タンクに振り替え使用するもので、機器類の数が減少し、設備が簡素化する。
ただし、バグフィルタでは、濾布から完全に分離させることが容易でないこと、処理粉体品種切換などでは新旧製品の混合が問題になることなどに問題がある。しかし、サイクロンセパレータを使用して繰り返し処理をする場合に収率が大きく低下することと比較すると、バグフィルタを使ったことにより収率は大きく改善することができる。

0099

本発明の粉体処理設備および粉体処理方法は、食品医薬原料、黒鉛やコークスなどの炭素系材料、樹脂あるいはトナーなど樹脂ベース化成品、その他金属や鉱物系、有機と無機を問わず様々な微細粉体材料の球形度を向上させるために利用することができる。

0100

11粉体タンク
11a,11b,11c,11d粉体供給またはタンク粉体貯留タンク
12a,12bロータリバルブ
13a,13b重量計
14仕切弁
15 ロータリバルブ
16原料専用タンク
17 ロータリバルブ
21a,21b,21c粉体供給機
22a,22b,22c ロータリバルブ
31粉砕機
32切替弁
41,42捕集装置
41サイクロンセパレータ
42バグフィルタ
43a,43bダブルダンパ
44 切替弁
46a,46b ダブルダンパ
51吸引装置
52冷却器
53 吸引装置
54 切替弁
55 切替弁
61 切替弁
62製品タンク
63 仕切弁
64 吸引装置
65 切替弁
66 切替弁
67a,67b 切替弁
68インライン粒度測定装置
71 バグフィルタ
72仕切り弁
73a,73b バグフィルタ
74a,74b 仕切弁
75a,75b ロータリバルブ
81制御装置
82記憶装置
83操作盤
123 供給口
124固定子
125 凸部
128 排出口
129回転子
130間隙
133回転軸
135駆動ベルト
136 凸部

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