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技術 機能性分子及びその製造方法、機能性高分子及びその製造方法、並びに二次元結晶性配列構造体及びその製造方法

出願人 ソニー株式会社
発明者 竹村一郎松居恵理子
出願日 2009年8月4日 (12年4ヶ月経過) 出願番号 2009-181218
公開日 2011年2月17日 (10年10ヶ月経過) 公開番号 2011-035225
状態 未査定
技術分野 ナノ構造物 硫黄原子を含む複素環式化合物 高分子成形体の被覆 ポリオキシメチレン、炭素-炭素結合重合体 有機半導体材料
主要キーワード 配列構造体 機能性構造体 紫外可視光吸収スペクトル 世界初 分子列 ボトムアップ方式 エレクトロニクス装置 二次元結晶
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図面 (8)

課題

自己整列して二次元結晶性配列構造体を生じる性質を有する機能性分子及びその製造方法、この機能分子重合体である機能性高分子及びその製造方法、並びに機能分子又は機能性高分子からなる二次元結晶性配列構造体及びその製造方法を提供する。

解決手段

特定構造置換基を有するチオフェン誘導体を機能性分子として合成する。金属の表面にチオフェン誘導体の溶液被着させ、塗膜を形成した後、塗膜から溶媒蒸発させ、チオフェン誘導体の自己整列作用によって二次元結晶性配列を有する構造膜を生成させることにより、該膜は絶縁性であり、分子素子下地層ゲート絶縁膜として用いることができる。この膜を構成するチオフェン環を互いに重合させることにより、導電性を有する膜が得られ、半導体層として用いることができる。

概要

背景

ナノテクノロジーは、大きさが10-8m(=10nm)程度の微細構造を観察・作製・利用する技術である。1980年代後半に、走査型トンネル顕微鏡STM)が発明され、原子分子を観察できるばかりでなく、1個ずつ操作することができるようになった。例えば、結晶の表面に原子を並べて文字を書いた例などが報告されている。

しかし、原子や分子を操作できると言っても、莫大個数の原子や分子を1個ずつ操作して、新しい材料やデバイスを組み立てるのは実際的ではない。原子や分子やその集団を操作して、目的の構造体を形成するには、それを可能にする新しい加工技術が必要である。そのような分子レベルの加工技術として、原子や分子やその集団を部品としてみたて、これらの部品を自己整列などの方法で構造体に組み上げるボトムアップ方式が注目されている。

金属やセラミックス無機半導体についても、ボトムアップ方式でナノメートルサイズの構造体を作る研究は行われている。しかし、有機分子は、1個1個が独立していて、形の違い、機能の違いなど数100万種類に及ぶ多様性があるので、それを生かせば、従来とはまったく異なる特徴を持つ分子デバイスを作製することができると期待される。

1986年、三菱電機(株)の肥塚裕至は、ポリチオフェンからなる世界初有機トランジスタを開発した。その後、有機薄膜トランジスタ分子スイッチ分子論理回路分子ワイヤなど、様々な機能をもつ分子デバイスが盛んに研究されている。

分子スイッチなどの分子デバイスを開発する目的は、デバイスの超微細化によってエレクトロニクス装置の小型化や低消費電力化高集積化を実現することである。また、分子レベルの微小表面変化が引き起こす特異な現象に基づき、量子効果近接場効果などを利用して、既存の半導体デバイスでは考えられない効果を有する新規なデバイスが実現できるのではないかと期待されている。

分子デバイスの課題の1つは、構成分子電極との接続部分が大きな電気抵抗をもち、これが分子デバイスの特性を制限してしまうことである。例えば、有機電界効果トランジスタでは、チャネル領域の有機分子に作用する電界の変化によって、有機分子中キャリア移動変調されるが、この際、有機分子と電極との界面での接触抵抗が大きく、その接触抵抗がトランジスタ動作特性に強く影響する。

本発明者の一人は、後述の特許文献1および2において、電界の作用によって分子構造が変化し、この分子構造の変化によって電流スイッチングして、分子スイッチとして機能する機能性分子素子を提案した。この新しい原理に基づく分子素子においても、構成分子と電極との界面での接触抵抗が大きい場合には、その接触抵抗が分子素子の動作特性に影響を与える。

図7は、特許文献2に示されている、機能性分子素子101のスイッチング機能発現する形態を分子レベルで説明する概念図である。機能性分子素子101では、非局在化したπ電子によって導電性を示す、線状または膜状の共役系分子(主鎖)102に対して、誘電率異方性または双極子モーメント等を有するペンダント分子(側鎖)103がペンダント状に配置されている。ペンダント分子103は、誘電率異方性又は双極子モーメント等を有するため、電界中では電界の向きに対して特定の方向(具体的には、分子の長軸方向が電界の向きと一致する平行な方向あるいは直交する方向)に配向しようとする傾向を持つ。従って、ペンダント分子103に作用させる電界を変化させることにより、ペンダント分子103の配向を変化させ、その結果として、ペンダント分子103と共役系分子(主鎖)102とがなす構造を変化させ、これを通じて、共役系分子102の導電性を制御することができる

例えば、図7(a)は、共役系分子102の向きがよく揃い、この結果、主鎖に含まれるπ電子の電子状態が揃っている場合を示す。この状態では、非局在化したπ電子は共役系を通じてスムーズに流れることができ、機能性分子素子101は導電性の高い状態にある。他方、図7(b)は、ペンダント分子103の配向が変化したため、これに伴い、ペンダント分子103が配置されている箇所で共役系分子102の向きがねじれている場合を示す。この状態では、主鎖に含まれるπ電子の電子状態が、ねじれのある箇所で他の箇所と異なっており、π電子の非局在化が損なわれている。この結果、π電子が主鎖に沿ってスムーズに流れることができず、機能性分子素子101は導電性の低い状態にある。

このように、機能性分子素子101では、電界は、共役系分子(主鎖)102に直接作用してその導電性を変化させるのではなく、ペンダント分子(側鎖)103を動かし、それに伴う共役系分子(主鎖)102の構造変化によって電子の流れを変化させる。共役系分子102での電子の流れを水道管での水の流れに例えるなら、従来の有機FET等での電界の作用は、水道管の太さを変化させようとするものであるのに対し、特許文献2に示されている機能性分子素子101における電界の作用は、ハンドル(ペンダント分子(側鎖)103に対応する。)を回すことによって、水道管に備えられた弁を開閉する作用に例えられる。

概要

自己整列して二次元結晶性配列構造体を生じる性質を有する機能性分子及びその製造方法、この機能分子重合体である機能性高分子及びその製造方法、並びに機能分子又は機能性高分子からなる二次元結晶性配列構造体及びその製造方法を提供する。特定構造置換基を有するチオフェン誘導体を機能性分子として合成する。金属の表面にチオフェン誘導体の溶液被着させ、塗膜を形成した後、塗膜から溶媒蒸発させ、チオフェン誘導体の自己整列作用によって二次元結晶性配列を有する構造膜を生成させることにより、該膜は絶縁性であり、分子素子の下地層ゲート絶縁膜として用いることができる。この膜を構成するチオフェン環を互いに重合させることにより、導電性を有する膜が得られ、半導体層として用いることができる。

目的

分子スイッチなどの分子デバイスを開発する目的は、デバイスの超微細化によってエレクトロニクス装置の小型化や低消費電力化や高集積化を実現することである

効果

実績

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牽制数
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請求項1

下記一般式(1)で表されるチオフェン誘導体である、機能性分子。チオフェン誘導体の一般式(1):(一般式(1)において、R1、R2、およびR3は、互いに独立した、同一又は異種の、炭素数が6以上のアルキル基である。)

請求項2

3,4,5−トリアルコキシ安息香酸と4−(チオフェン−3−イル)アニリンとのアミド化反応によって、下記一般式(2)で表されるチオフェン誘導体を合成する、機能性分子の製造方法。チオフェン誘導体の一般式(2):(一般式(2)において、R1、R2、およびR3は、互いに独立した、同一又は異種の、炭素数が6以上のアルキル基である。)

請求項3

3,4,5−トリヒドロキシ安息香酸メチルエーテル化して3,4,5−トリアルコキシ安息香酸メチルに変える工程と、その後の加水分解工程とによって、前記3,4,5−トリアルコキシ安息香酸を合成する、請求項2に記載した機能性分子の製造方法。

請求項4

下記一般式(3)で表されるポリチオフェン誘導体である、機能性高分子。ポリチオフェン誘導体の一般式(3):(一般式(3)において、nは重合度を示す正の整数であり、R1、R2、およびR3は、互いに独立した、同一又は異種の、炭素数が6以上のアルキル基である。)

請求項5

請求項2に記載したチオフェン誘導体を酸化重合させて、下記一般式(4)で表されるポリチオフェン誘導体を合成する、機能性高分子の製造方法。ポリチオフェン誘導体の一般式(4):(一般式(4)において、nは重合度を示す正の整数であり、R1、R2、およびR3は、互いに独立した、同一又は異種の、炭素数が6以上のアルキル基である。)

請求項6

請求項1に記載した機能性分子又は請求項4に記載した機能性高分子からなる、二次元結晶性配列構造体

請求項7

請求項2に記載したチオフェン誘導体の溶液を金属表面に被着させ、塗膜を形成する工程と、前記塗膜から溶媒蒸発させることにより、前記チオフェン誘導体の自己整列作用によって、前記チオフェン誘導体からなる二次元結晶性配列を生成させる工程とを有する、二次元結晶性配列構造体の製造方法。

請求項8

前記機能性分子の二次元結晶性配列構造体を酸化重合させ、前記一般式(4)で示されるポリチオフェン誘導体からなる二次元結晶性配列構造体を作製する、請求項7に記載した二次元結晶性配列構造体の製造方法。

技術分野

0001

本発明は、金属表面上に自己整列して二次元結晶性配列を形成する性質を有する機能性分子及びその製造方法、この機能性分子の重合体である機能性高分子及びその製造方法、並びに機能性分子又は機能性高分子からなる二次元結晶性配列構造体及びその製造方法に関するものである。

背景技術

0002

ナノテクノロジーは、大きさが10-8m(=10nm)程度の微細構造を観察・作製・利用する技術である。1980年代後半に、走査型トンネル顕微鏡STM)が発明され、原子分子を観察できるばかりでなく、1個ずつ操作することができるようになった。例えば、結晶の表面に原子を並べて文字を書いた例などが報告されている。

0003

しかし、原子や分子を操作できると言っても、莫大個数の原子や分子を1個ずつ操作して、新しい材料やデバイスを組み立てるのは実際的ではない。原子や分子やその集団を操作して、目的の構造体を形成するには、それを可能にする新しい加工技術が必要である。そのような分子レベルの加工技術として、原子や分子やその集団を部品としてみたて、これらの部品を自己整列などの方法で構造体に組み上げるボトムアップ方式が注目されている。

0004

金属やセラミックス無機半導体についても、ボトムアップ方式でナノメートルサイズの構造体を作る研究は行われている。しかし、有機分子は、1個1個が独立していて、形の違い、機能の違いなど数100万種類に及ぶ多様性があるので、それを生かせば、従来とはまったく異なる特徴を持つ分子デバイスを作製することができると期待される。

0005

1986年、三菱電機(株)の肥塚裕至は、ポリチオフェンからなる世界初有機トランジスタを開発した。その後、有機薄膜トランジスタ分子スイッチ分子論理回路分子ワイヤなど、様々な機能をもつ分子デバイスが盛んに研究されている。

0006

分子スイッチなどの分子デバイスを開発する目的は、デバイスの超微細化によってエレクトロニクス装置の小型化や低消費電力化高集積化を実現することである。また、分子レベルの微小表面変化が引き起こす特異な現象に基づき、量子効果近接場効果などを利用して、既存の半導体デバイスでは考えられない効果を有する新規なデバイスが実現できるのではないかと期待されている。

0007

分子デバイスの課題の1つは、構成分子電極との接続部分が大きな電気抵抗をもち、これが分子デバイスの特性を制限してしまうことである。例えば、有機電界効果トランジスタでは、チャネル領域の有機分子に作用する電界の変化によって、有機分子中キャリア移動変調されるが、この際、有機分子と電極との界面での接触抵抗が大きく、その接触抵抗がトランジスタ動作特性に強く影響する。

0008

本発明者の一人は、後述の特許文献1および2において、電界の作用によって分子構造が変化し、この分子構造の変化によって電流スイッチングして、分子スイッチとして機能する機能性分子素子を提案した。この新しい原理に基づく分子素子においても、構成分子と電極との界面での接触抵抗が大きい場合には、その接触抵抗が分子素子の動作特性に影響を与える。

0009

図7は、特許文献2に示されている、機能性分子素子101のスイッチング機能発現する形態を分子レベルで説明する概念図である。機能性分子素子101では、非局在化したπ電子によって導電性を示す、線状または膜状の共役系分子(主鎖)102に対して、誘電率異方性または双極子モーメント等を有するペンダント分子(側鎖)103がペンダント状に配置されている。ペンダント分子103は、誘電率異方性又は双極子モーメント等を有するため、電界中では電界の向きに対して特定の方向(具体的には、分子の長軸方向が電界の向きと一致する平行な方向あるいは直交する方向)に配向しようとする傾向を持つ。従って、ペンダント分子103に作用させる電界を変化させることにより、ペンダント分子103の配向を変化させ、その結果として、ペンダント分子103と共役系分子(主鎖)102とがなす構造を変化させ、これを通じて、共役系分子102の導電性を制御することができる

0010

例えば、図7(a)は、共役系分子102の向きがよく揃い、この結果、主鎖に含まれるπ電子の電子状態が揃っている場合を示す。この状態では、非局在化したπ電子は共役系を通じてスムーズに流れることができ、機能性分子素子101は導電性の高い状態にある。他方、図7(b)は、ペンダント分子103の配向が変化したため、これに伴い、ペンダント分子103が配置されている箇所で共役系分子102の向きがねじれている場合を示す。この状態では、主鎖に含まれるπ電子の電子状態が、ねじれのある箇所で他の箇所と異なっており、π電子の非局在化が損なわれている。この結果、π電子が主鎖に沿ってスムーズに流れることができず、機能性分子素子101は導電性の低い状態にある。

0011

このように、機能性分子素子101では、電界は、共役系分子(主鎖)102に直接作用してその導電性を変化させるのではなく、ペンダント分子(側鎖)103を動かし、それに伴う共役系分子(主鎖)102の構造変化によって電子の流れを変化させる。共役系分子102での電子の流れを水道管での水の流れに例えるなら、従来の有機FET等での電界の作用は、水道管の太さを変化させようとするものであるのに対し、特許文献2に示されている機能性分子素子101における電界の作用は、ハンドル(ペンダント分子(側鎖)103に対応する。)を回すことによって、水道管に備えられた弁を開閉する作用に例えられる。

発明が解決しようとする課題

0012

通常、分子素子は、導電性などの分子の物性が、電界などの外界の作用を受けて変化する効果を利用するので、単数または少数の機能性分子を微小電極間に挟み込み、電極に付着させなければならない。このため、現状では、分子素子の製造歩留まりは低く、分子素子の再現性は著しく悪い。また、電極に付着させる機能性分子は、電極に強い親和性を示す、チオール基などの官能基を有することが必要であるが、これらの官能基は活性が高く、扱いが難しいため、設計上の自由度が低くなる。

0013

本発明は、上述したような問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、金属表面上に自己整列して二次元結晶性配列を形成する性質を有する機能性分子及びその製造方法、この機能性分子の重合体である機能性高分子及びその製造方法、並びに機能性分子又は機能性高分子からなる二次元結晶性配列構造体及びその製造方法を提供することにある。

課題を解決するための手段

0014

本発明者は、鋭意検討した結果、分子素子の作製プロセスを簡易化し、製造歩留まりを向上させ、分子素子の再現性および安定性を向上させることが、分子素子を実用化する上で本質的に重要であると考えた。そこで、強い分子間相互作用を生じ、分子同士を自己整列させる官能基を有し、浸漬や塗布などの簡易なプロセスで金属表面上に配置できる集合性の高いπ電子共役系分子を設計し、その合成法確立し、本発明を完成させるにいたった。

0015

即ち、本発明は、下記一般式(1)で表されるチオフェン誘導体である、機能性分子に係わる。
チオフェン誘導体の一般式(1):



(一般式(1)において、R1、R2、およびR3は、互いに独立した、同一又は異種の、炭素数が6以上のアルキル基である。)

0016

また、3,4,5−トリアルコキシ安息香酸と4−(チオフェン−3−イル)アニリンとのアミド化反応によって、下記一般式(2)で表されるチオフェン誘導体を合成する、機能性分子の製造方法に係わる。
チオフェン誘導体の一般式(2):



(一般式(2)において、R1、R2、およびR3は、互いに独立した、同一又は異種の、炭素数が6以上のアルキル基である。)

0017

また、本発明は、下記一般式(3)で表されるポリチオフェン誘導体である、機能性高分子に係わる。
ポリチオフェン誘導体の一般式(3):



(一般式(3)において、nは重合度を示す正の整数であり、R1、R2、およびR3は、互いに独立した、同一又は異種の、炭素数が6以上のアルキル基である。)

0018

また、前記一般式(2)で示されるチオフェン誘導体を酸化重合させて、下記一般式(4)で表されるポリチオフェン誘導体を合成する、機能性高分子の製造方法に係わる。
ポリチオフェン誘導体の一般式(4):



(一般式(4)において、nは重合度を示す正の整数であり、R1、R2、およびR3は、互いに独立した、同一又は異種の、炭素数が6以上のアルキル基である。)

0019

また、前記機能性分子又は前記機能性高分子からなる、二次元結晶性配列構造体に係わる。

0020

また、
前記一般式(2)で示されるチオフェン誘導体の溶液を金属表面に被着させ、塗膜を 形成する工程と、
前記塗膜から溶媒蒸発させることにより、前記チオフェン誘導体の自己整列作用に よって、前記チオフェン誘導体からなる二次元結晶性配列を生成させる工程と
を有する、二次元結晶性配列構造体の製造方法に係わる。

発明の効果

0021

後に実施の形態2で説明するように、本発明の機能性分子は浸漬法塗布法によって金属表面に堆積させると、容易に二次元結晶性配列を有する単分子膜を形成する。この際、前記機能性分子は分子の長軸方向を互いに平行に揃えて自己整列する。分子列には長軸の配向方向が互いに逆の2種の列があり、これら2種の列が交互に並び、一方の列の分子と他方の列の分子とは、チオフェン環の部分で対向しており、アルコキシ基の部分で重なっている。

0022

チオフェン環は金属表面に結びつき、前記機能性分子を金属表面に固定する働きをする。長鎖アルコキシ基も前記機能性分子を金属表面に固定する上で重要な寄与をしていることは明らかであり、アルコキシ基の炭素数は6以上であることが必要である。

0023

前記機能性分子の集合体が上記の高い配向性を示す原因が完全に明らかになったわけではないが、長鎖アルコキシ基は互いの間の分子内および分子間相互作用によって、ベンゼン環やチオフェン環は立体障害やπ電子相互作用によって、ベンズアニリドに相当する部位に含まれるアミド結合は分子間で水素結合を形成する性質によって、それぞれ、配向性を高める寄与をしていると考えられる。また、チオフェン環とベンゼン環が直結している構造は、立体障害が生じやすくすることによって配向性を高める寄与をしており、チオフェン環同士が重合する際には頭尾結合が形成されるように制御すると考えられる。

0024

前記機能性分子からなる前記二次元結晶性配列構造体は絶縁性であるので、分子素子の下地層絶縁膜などとして用いることができる。一方、この配列構造体に含まれるチオフェン環同士を重合させ、前記機能性分子をポリチオフェン誘導体である機能性高分子に変化させると、ポリチオフェン鎖を導電路とする導電膜が得られる。この前記機能性高分子からなる前記二次元結晶性配列構造体は、分子素子の半導体層などとして用いることができる。

0025

本発明の機能性分子の製造方法、及び本発明の機能性高分子の製造方法は、容易な反応工程のみによって構成されているので、確実に高収率で前記機能性分子及び前記機能性高分子を合成することができる。また、本発明の二次元結晶性配列構造体の製造方法は、前記チオフェン誘導体が金属表面上に自己整列して二次元結晶性配列を形成する性質を利用するので、簡易に、確実に二次元結晶性配列構造体を製造することができる。

図面の簡単な説明

0026

本発明の実施の形態1に基づく機能性分子およびその重合体の構造を示す構造式である。
同、機能性分子およびその重合体の合成工程を示す説明図である。
同、機能性分子の光電子生成スペクトルおよび紫外可視光吸収スペクトルである。
同、得られた二次元結晶性配列構造体の熱重量分析の結果を示すグラフである。
実施の形態2に基づく二次元結晶性配列構造体の製造工程を示すフロー図である。
同、得られた二次元結晶性配列構造体の走査型トンネル顕微鏡(STM)による観察像である。
特許文献2に示されている、機能性分子素子のスイッチング機能が発現する形態を分子レベルで説明する概念図である。

0027

本発明の機能性分子の製造方法において、3,4,5−トリヒドロキシ安息香酸メチルエーテル化して3,4,5−トリアルコキシ安息香酸メチルに変える工程と、その後の加水分解工程とによって、前記3,4,5−トリアルコキシ安息香酸を合成するのがよい。

0028

本発明の二次元結晶性配列構造体の製造方法において、前記機能性分子の二次元結晶性配列構造体を酸化重合させ、前記一般式(4)で示されるポリチオフェン誘導体からなる二次元結晶性配列構造体を作製するのがよい。

0029

次に、本発明の好ましい実施の形態を図面参照下に具体的かつ詳細に説明する。

0030

[実施の形態1]
実施の形態1では、主として、請求項1〜5に記載した機能性分子およびその重合体、並びにそれらの製造方法について説明する。

0031

図1は、実施の形態1に基づくチオフェン誘導体である機能性分子、およびポリチオフェン誘導体である機能性高分子の構造の例を示す構造式である。この例では、一般式(1)〜(4)に示したアルキル基R1、R2、およびR3が、ドデシル基−C12H25になっている。機能性高分子は、機能性分子がチオフェン環の2位と4位で頭尾重合した重合体である。図1では、主として機能性分子を示し、機能性高分子は、機能性分子との共通部分を省略して、ポリチオフェン鎖のみを示した。

0032

後に実施の形態2で説明するように、この機能性分子は浸漬法や塗布法によって金属表面上に堆積させると、容易に二次元結晶性配列構造を有する単分子膜を形成する。この際、機能性分子は分子の長軸方向を互いに平行に揃えて自己整列する。分子列には長軸の配向方向が互いに逆の2種の列があり、これら2種の列が交互に並び、一方の列の分子と他方の列の分子とは、チオフェン環の部分で対向しており、アルコキシ基の部分で重なっている。

0033

チオフェン環は金属表面に結びつき、機能性分子を金属表面に固定する働きをする。長鎖アルコキシ基も機能性分子を金属表面に固定する上で重要な寄与をしていることは明らかであり、アルコキシ基の炭素数は6以上であることが必要であると考えられる。例えば、類似構造液晶分子の場合、炭素数がだいたい6〜8以上である場合にバルク液晶の集合体形成が報告されている(Langmuir,(2002),18,6521-6529 参照。)。ただし、本発明の機能性分子の配列構造は表面配向であってバルクの集合ではないことや、アルコキシ基以外のベンズアニリド部位やチオフェン部位も配列形成に寄与している可能性が高く、液晶分子との厳密な比較は難しいとも考えられる。

0034

機能性分子の集合体が上記の高い配向性を示す原因が完全に明らかになったわけではないが、長鎖アルコキシ基は互いの間の分子内および分子間相互作用によって、ベンゼン環やチオフェン環は立体障害やπ電子相互作用によって、ベンズアニリドに相当する部位に含まれるアミド結合は分子間で水素結合を形成する性質によって、それぞれ、配向性を高める寄与をしていると考えられる。また、チオフェン環とベンゼン環が直結している構造は、立体障害が生じやすくすることによって配向性を高める寄与をしており、チオフェン環同士が重合する際には頭尾結合が形成されるように制御すると考えられる。

0035

機能性分子からなる二次元結晶性配列構造体は絶縁性であるので、分子素子の下地層や絶縁膜などとして用いることができる。一方、この配列構造体に含まれるチオフェン環同士を重合させ、機能性分子をポリチオフェン誘導体である機能性高分子に変化させると、ポリチオフェン鎖を導電路とする導電膜が得られる。この機能性高分子からなる二次元結晶性配列構造体は、分子素子の半導体層などとして用いることができる。この際、アミド結合からなる極性部位は、外部から印加される電界に応答する部位として機能し、ポリチオフェン鎖の構造変化を引き起こして、分子の構造変化によって導電性を変化させるスイッチング機能が得られる可能性がある(特許文献1および2参照。)。

0036

重合度nは、とくに限定されるものではなく、二次元結晶性配列構造体に求められる特性に応じて適宜選択するのがよいが、通常、重合度nは十分に大きいことが好ましい。例えば、π共役系の伸張によって効果的に電気伝導性を向上させるためには、重合度がある程度以上の大きさであることが必要であり、例えば5以上、より好ましくは10〜20以上であるのがよい。また、対向電極間を電気伝導性よく接続するには、途中で切れることなく、一続き高分子鎖で電極間を接続することが望ましい。この場合、ギャップ長が数nm以下の対向電極を作製することは非常に困難であるので、高分子鎖の長さは数nm以上であることが必要である。高分子鎖の1構造単位の長さは、チオフェン環の大きさとほぼ同じで0.4nm程度であるので、数nm以上の高分子鎖長を実現するには、10〜15以上の重合度が必要になる。電極作製の生産性コストなどを考慮すると、実際のギャップ長はこの数倍〜数十倍程度であることが好ましく、重合度は数十〜数百程度であることが好ましい。

0037

図2は、実施の形態1に基づく機能性分子およびその重合体の合成工程を示す説明図である。まず、3,4,5−トリオキシ安息香酸メチル(1)を出発物質として、Williamson反応によってドデシル基を導入し、3,4,5−トリドデシルオキシ安息香酸メチル(2)を合成する。次に、塩基性下で加水分解した後、酸性とし、3,4,5−トリドデシルオキシ安息香酸(3)を得る。次に、3,4,5−トリドデシルオキシ安息香酸(3)と4−(チオフェン−3−イル)アニリンとのアミドを合成し、ベンズアニリド誘導体を3位に置換基としてもつチオフェン誘導体である機能性分子(4)を得る。次に、機能性分子(4)のチオフェン環部位を、塩化鉄(III)による酸化重合によって重合させ、ポリチオフェン誘導体である機能性高分子(5)の赤褐色固体を得る。

0038

チオフェン誘導体は合成が容易であり、チオフェン環同士の重合が容易であり、好ましい。また、電解重合が可能であるので、例えば、STMプローブを用いた局所的な電解重合により、超微細電極間にのみ分子スイッチ部、例えば機能性高分子(5)を形成することも可能であると考えられ、好ましい。

0039

図3(a)は、実施の形態1に基づく機能性高分子(5)の光電子収量分光法(PYS)によるスペクトルである。光電子の生成が観察される光子エネルギーのしきい値から、機能性高分子(5)のHOMOのエネルギー準位が、(陽イオンと電子が無限遠に離れて静止している状態をエネルギーの基準として)−6.18eVであることがわかる。

0040

図3(b)は、極性の異なる2種の溶媒、テトラヒドロフラン(THF)およびジクロロメタン(CH2Cl2)中の機能性高分子(5)の紫外可視光吸収スペクトルである。図3(b)に示されているように、溶媒の極性の変化によって、ポリチオフェン主鎖共役のπ−π*遷移に対応する吸収ピークλmax(Chemical Review,(1988),88,183-200 参照。)の位置が435nmから450nmへ変化する。これは、溶媒の極性の変化によって主鎖構造が変化し、電子状態が変化している可能性を示唆し、ひいては電界によって電子状態を変調できる可能性を示唆している。

0041

図4は、実施の形態2で得られた二次元結晶性配列構造体の熱重量分析の結果を示すグラフである。熱分解開始温度は330℃であり、機能性高分子(5)が安定であることを示している。

0042

[実施の形態2]
実施の形態2では、主として、請求項6〜8に記載した二次元結晶性配列構造体について説明する。

0043

図5は、実施の形態2に基づく二次元結晶性配列構造体の製造工程を示すフロー図である。二次元結晶性配列構造体を作製するには、まず、金など、チオフェンが親和性を示す金属の層をマイカなどの基板上に形成し、その表面をオゾン処理した後、エタノール洗浄して清浄にする。次に、チオフェン誘導体である機能性分子(4)の1mM溶液に基板を浸漬し、金属層の表面に機能性分子(4)を吸着させ、単分子膜を形成させる。次に、溶液ごと基板を60℃に加温するアニール処理を行い、単分子膜中の機能性分子(4)の再配向を促進し、機能性分子(4)の整列を促進する。次に、基板をエタノール中に移し、超音波洗浄し、余剰の被着分子を除去する。その後、エタノールを蒸発させて乾燥させる。

0044

図6(a)〜(c)は、実施の形態2で得られた二次元結晶性配列構造体を走査型トンネル電子顕微鏡(STM)によって観察した観察像である。図は(a)、(b)、(c)の順で拡大倍率が大きくなっており、いずれも液体窒素温度に冷却して得られたものである。なお、図6と同様の観察像は、液体窒素温度にある試料をいったん室温に戻し、再び液体窒素温度に冷却しても、再現性よく観察される。

0045

図6から、機能性分子(4)が、きわめて規則正しく、二次元結晶性配列構造を有する単分子膜を形成していることがわかる。分子列には長軸の配向方向が互いに逆の2種の列(A列とB列)があり、これら2種の列が交互に並び、一方の列(例えばA列)の分子と他方の列(例えばB列)の分子とは、チオフェン環の部分で対向しており、アルコキシ基の部分で重なっている。このような規則正しい二次元結晶性配列構造を有する単分子膜が、本発明の機能性分子を浸漬法や塗布法によって金属表面に堆積させるだけで容易に形成できることは驚きに値する。

0046

チオフェン環は金属表面に結びつき、機能性分子(4)を金属表面に固定する働きをする。長鎖アルコキシ基も機能性分子(4)を金属表面に固定する上で重要な寄与をしていることは明らかであり、アルコキシ基の炭素数は6以上であることが必要であると考えられる。

0047

機能性分子(4)が高い配向性を示す上で、長鎖アルコキシ基は互いの間の分子内および分子間相互作用によって、ベンゼン環やチオフェン環は立体障害やπ電子相互作用によって、ベンズアニリドに相当する部位に含まれるアミド結合は分子間で水素結合を形成する性質によって、それぞれ寄与していると考えられる。また、チオフェン環とベンゼン環が直結している構造は、立体障害が生じやすくすることによって配向性を高める寄与をしていると考えられる。

0048

機能性分子(4)からなる分子膜は絶縁性であるので、分子素子のゲート絶縁膜などとして用いることができる。また、その規則正しい構造を生かして、その上に規則しい分子素子構造を形成する下地層として用いることができる。この際、この下地層は、金属の表面を有機物層からなる表面に変え、金属に親和性を示さない有機物を配置可能にする表面改質材としても機能する。

0049

一方、分子膜に含まれるチオフェン環同士を重合させ、機能性分子をポリチオフェン誘導体である機能性高分子(5)に変化させると、ポリチオフェン鎖を導電路とする導電膜が得られる。この機能性高分子(5)からなる分子膜は、分子素子の半導体層などとして用いることができる。

0050

例えば、金属の表面に、機能性分子(4)からなる分子膜と、機能性高分子(5)からなる分子膜とを積層して形成すると、容易に金属(Metal)−絶縁層(Insulator)−半導体層(Semiconductor)からなるMIS構造を形成することができる。この際、アミド結合からなる極性部位は、外部から印加される電界に応答する部位として機能し、ポリチオフェン鎖の構造変化を引き起こして、分子の構造変化によって導電性を変化させるスイッチング機能が得られる可能性がある(特許文献1および2参照。)。

0051

機能性分子(4)からなる分子膜と機能性高分子(5)からなる分子膜とを積層して形成するには、例えば、まず、機能性分子(4)からなり、二次元結晶性配列構造を有する単分子膜を前述した湿式法によって形成する。次に、その上に機能性分子(4)を蒸着し、2層目を形成する。この際、2層目の分子配列は、1層目の分子配列によって制御され、1層目の分子配列と同様の二次元結晶性配列構造を形成すると考えられる。この後、二次元結晶性配列構造の形成を確実にするために、アニール処理などを行ってもよい。次に、2層目の分子を化学重合または電解重合によって重合させ、2層目を機能性高分子(5)からなる層に変える。また、1層目をアルカンチオールからなる単分子層として形成してもよい。

0052

以下、ベンズアニリド誘導体を3位に置換基としてもつチオフェン誘導体(機能性分子)(4)、およびその重合体であるポリチオフェン誘導体(機能性高分子)(5)を合成した例を、反応工程ごとに詳述する。

0053

<3,4,5−トリドデシルオキシ安息香酸メチル(2)の合成>

0054

炭酸カリウム6.88g(50mmol)、1−ヨードドデカン8.86g(30mmol)、および、3,4,5−トリオキシ安息香酸メチル(ガリック酸メチル)(1)1.84g(10mmol)を、20mLのN−メチルピロリドン(NMP)に加え、60℃で12時間反応させた。反応液を200mLの純水中に滴下し、生じた褐色沈殿回収し、水およびメタノールで洗浄した。褐色の固体をジクロロメタンに溶解させ、ヘキサン中にて再結晶させて精製し、白色固体状の3,4,5−トリドデシルオキシ安息香酸メチル(2)5.53gを得た(収率80%)。

0055

生成物が3,4,5−トリドデシルオキシ安息香酸メチル(2)であることを確認するデータ)
1H NMR(400MHz,CDCl3):δ 7.24 (s, 2H, Ph), 4.00 (m, 6H, OCH2), 3.84 (s, 3H, COOCH3), 1.80-1.29 (m, 60H, CH2), 0.87 (t, 9H, CH3).
IR(液体フィルム,cm-1):2924, 2854(νC-H), 1772(νC-O).

0056

<3,4,5−トリドデシルオキシ安息香酸(3)の合成>

0057

20mLのテトラヒドロフラン(THF)に、3,4,5−トリドデシルオキシ安息香酸メチル(2)5.53g(8.0mmol)を溶解させ、30mLの1M水酸化カリウム水溶液と20mLのメタノールとを加え、65oCで2時間反応させた。反応後、反応液から有機溶媒減圧留去した溶液に、50mLの1M塩酸をゆっくり滴下すると、白色沈殿が生成した。得られた沈殿をメタノールで洗浄し、減圧下にて溶媒を蒸発させて乾燥させ、白色固体状の3,4,5−トリドデシルオキシ安息香酸(3)5.38gを得た(収率99%)。

0058

(生成物が3,4,5−トリドデシルオキシ安息香酸(3)であることを確認するデータ)
1H NMR(400MHz,CDCl3):δ 6.95 (s, 2H, Ph), 3.77-3.62 (m, 6H, OCH2), 1.66-1.25 (br, 60H, CH2), 0.86 (t, 9H, CH3).
IR(液体フィルム,cm-1):2919, 2853(νC-H), 1684(νC-O).

0059

<チオフェン誘導体(機能性分子)(4)の合成>

0060

3,4,5−トリドデシルオキシ安息香酸(3)5.0g(7.4mmol)、4−(チオフェン−3−イル)アニリン1.17g(6.7mmol)、およびDMAP(N,N-ジメチル-4-アミノピリジン、別名 4-(ジメチルアミノ)ピリジン)1.35g(11mmol)を30mLのジクロロメタンに溶解させる。この溶液にBOP試薬ヘキサフルオロリン酸ベンゾトリアゾール-1-イルオキシトリス(ジメチルアミノ)ホスホニウム)4.9g(11mmol)を加え、室温下にて24時間反応させた。残渣をジクロロメタンと水とを用いて溶媒抽出し、濃縮後、ジクロロメタン層をエタノール中へ滴下したところ、白色沈殿が生じた。この白色沈殿をエタノールで洗浄した後、溶媒を減圧下で蒸発させて乾燥させ、白色固体状のチオフェン誘導体(機能性分子)(4)3.84gを得た(収率62%)。なお、BOP試薬は、カルボン酸と反応して活性エステルを生成し、カルボン酸とアルコールまたはアミンとの縮合反応補助する試薬である。DMAPは、エステル化反応などの、酸が遊離する反応において、酸をトラップし、反応を促進する試薬である。

0061

(生成物がチオフェン誘導体(機能性分子)(4)であることを確認するデータ)
1H NMR(400MHz,CDCl3):δ 7.85 (s, 1H, Th), 7.69, 7.62(d, 4H, Ph), 7.46, 7.41 (m, 2H, Th), 7.08 (s, 2H, Ph), 4.05 (m, 6H, OCH2), 1.86, 1.51-1.29 (br, 60H, CH2), 0.89 (t, 9H, CH3).
IR(液体フィルム,cm-1):3285(νN-H), 2918, 2851(νC-H), 1649(νC-O).

0062

<ポリチオフェン誘導体(機能性高分子)(5)の合成>

0063

25mLのジクロロメタンに酸化鉄(III)0.324g(2mmol)を分散させた分散液に、25mLのジクロロメタンにチオフェン誘導体(機能性高分子)(4)0.416g(0.5mmol)を溶解させた溶液を徐々にゆっくり滴下し、滴下後、室温にて48時間反応させた。反応後、黒褐色溶液を200mLのメタノール中へ滴下したところ、褐色沈殿が生じた。この褐色沈殿を回収し、メタノールで洗浄した後、減圧下で溶媒を蒸発させて乾燥させ、褐色固体状のポリチオフェン誘導体(5)0.333gを得た(収率80%)。

0064

(生成物がポリチオフェン誘導体(機能性高分子)(5)であることを確認するデータ)
1H NMR(400MHz,CDCl3):δ 7.10-5.79 (s, 7H, Ar), 3.92 (br, 6H, OCH2), 1.66, 1.23-0.86 (br, 75H, Alkyl).
IR(液体フィルム,cm-1):3300(νN-H), 2924, 2854(νC-H), 1647(νC-O).

実施例

0065

以上、本発明を実施の形態および実施例に基づいて説明したが、上述の例は、本発明の技術的思想に基づき、発明の主旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能であることは言うまでもない。

0066

本発明の機能性分子、機能性高分子、および二次元結晶性配列構造体、並びにその製造方法は、従来困難であったナノメートルサイズの機能性構造体の配置を容易にし、機能性分子素子の実現に寄与できる。

先行技術

0067

特開2004−221553号公報(第2及び7頁、図1及び4)
特開2006−108627号公報(第8頁、図2

0068

101…機能性分子素子、102…主鎖、103…ペンダント分子(側鎖)

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