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技術 機器状態検出装置、機器状態検出サーバー及び機器状態検出システム、並びに機器状態データベース保守サーバー

出願人 三菱電機株式会社
発明者 勝倉真中田成憲久代紀之黒岩丈瑠樋熊利康樋原直之伊藤善朗
出願日 2010年8月30日 (9年10ヶ月経過) 出願番号 2010-192819
公開日 2011年2月3日 (9年4ヶ月経過) 公開番号 2011-022156
状態 特許登録済
技術分野 給配電網の遠方監視・制御 電力、力率、電力量の測定;試験、較正
主要キーワード 稼動機器 パターンマッチングアルゴリズム 一周期間 連続変量 波形フィルタ バンドパス型 基本周波 集中管理端末
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2011年2月3日)のものです。
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図面 (20)

課題

宅内に存在する全機器稼動状態組合せ学習の手間を軽減し、新しい未知の機器が稼動した場合でも、推定誤りを少なくすることができる機器状態検出装置等を提供する。

解決手段

各機器それぞれの機器状態2231b毎にその機器状態における機器特徴量2231aを登録した参照機器エントリ2231を予め機器状態データベース2230に複数記憶しておき、給電線に流れる電流から給電線に接続されている機器の特徴量2210aを算出し、その特徴量2210aと、機器状態データベース2230の各参照機器エントリ2231とを対比させ、前記計算して得られた特徴量2210aに合致する機器特徴量2231aを持つ参照機器エントリ2231を特定することで、機器状態を把握する。

概要

背景

近年、ホームネットワーク技術の普及に伴って、家庭内に接続された電気機器動作状態推定に関するものが提案されている。例えば、「インバータ機器を含んだ電気機器の動作状態を非侵入的な方法で推定可能とする」ことを目的とした技術として、「電力需要家給電線引込口付近に設置した測定センサーと、測定センサーで検出した測定データから基本波並びに高調波電流とそれらの電圧に対する位相に関するデータを取り出すデータ抽出手段と、データ抽出手段からの基本波並びに高調波の電流とそれらの電圧に対する位相に関するデータを基に、当該電力需要家が使用している電気機器の動作状態を推定するパターン認識手段を備える」ものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。

また、「負荷需要推定精度の高い、特に、機器のON又はOFFの変化を確実に判定して負荷状態にある機器の種別を推定可能な負荷需要推定装置を得る」ことを目的とした技術として、「給電線の計測点より下流側にそれぞれ開閉手段を介して接続された複数の機器の内、上記開閉手段が閉路されて負荷状態にある機器の種別を、上記計測点に設置された電気量検出手段の出力から推定する負荷需要推定装置において、予め上記複数の機器それぞれの所定周期における負荷情報を記憶する負荷情報記憶手段、上記電気量検出手段の上記所定周期毎の出力の時間変化を検出する電気量変化検出手段、この電気量変化があったとき上記電気量変化分に基づき作成された検出量変化分と上記負荷情報記録手段に記憶された各負荷情報とを比較し、上記検出量変化分に最も近似した負荷情報を抽出し、当該抽出した負荷情報に相当する機器の種別を開閉変化機器とする開閉変化機器推定手段、および上記開閉変化機器の情報に基づき負荷状態にある機器の種別を上記電気量変化前の状態から変更することにより上記電気量変化後における負荷状態にある機器の種別を推定する第1の負荷機器推定手段を備えた」ものが提案されている(例えば、特許文献2参照)。

ところで、近年、独りで暮らす高齢者世帯数が急速に増加している。このような一人暮らし生活者では、脳梗塞心筋梗塞などの緊急を要する異常事態が発生した場合に発見遅れてしまうといった問題がある。このような問題を解決するために、生活者の異常を検出して、病院救急センターに直接通知するセンサが期待されている。

生活者に何らかのセンサを取り付ける方法は、生活者が監視されているといったプレッシャーを受け、煩わしさ等から結果として装置の利用を拒絶してしまうという問題が発生する。このため、生活者には一切のセンサを取り付けないシステムであることが現実的である。センサを人体に取り付けない場合、生体情報以外の情報、例えば、人の動き生活パターンから異常の有無を推定する。

室内の人の動きから異常を検知する方法としては、送信機を用いないより簡易な構成で、かつ住居内の空間を広く検知することができ、高精度に人物在圏を検知することを可能とする電波を用いた人物在圏検知システムが提案されている。これは、人が住居内に居るにもかかわらず、人の動きがないといった状況から異常を検知している(例えば、特許文献3参照)。

また、生活パターンから異常を検知する方法としては、独居老人等の被監視者が、自律的に一定のパターンに則した生活を営むことを支援する生活監視システムが提案されている。これは、生活の基準パターンを生成し、基準外の状況であると判断した場合に異常と判断するものである(例えば、特許文献4参照)。

概要

宅内に存在する全機器の稼動状態組合せ学習の手間を軽減し、新しい未知の機器が稼動した場合でも、推定誤りを少なくすることができる機器状態検出装置等を提供する。各機器それぞれの機器状態2231b毎にその機器状態における機器特徴量2231aを登録した参照機器エントリ2231を予め機器状態データベース2230に複数記憶しておき、給電線に流れる電流から給電線に接続されている機器の特徴量2210aを算出し、その特徴量2210aと、機器状態データベース2230の各参照機器エントリ2231とを対比させ、前記計算して得られた特徴量2210aに合致する機器特徴量2231aを持つ参照機器エントリ2231を特定することで、機器状態を把握する。

目的

例えば、「インバータ機器を含んだ電気機器の動作状態を非侵入的な方法で推定可能とする」ことを目的とした

効果

実績

技術文献被引用数
3件
牽制数
3件

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請求項1

給電線に繋がる機器の状態を検出する装置であって、給電線に流れる電流計測する電流検出手段と、前記電流検出手段で計測された電流を電圧値に変換する電流電圧変換手段と、前記電流電圧変換手段で電圧値に変換した電流のうち特定周波数の成分を通過させる波形フィルタ手段と、前記波形フィルタ手段を通過した特定周波数成分を含む電流を増幅する波形増幅手段と、前記波形増幅手段によって増幅された電流波形AD変換してデジタル値とするAD変換手段と、前記AD変換後のデジタル値の電流値から特徴量を計算する特徴量計算手段と、各機器それぞれの機器状態毎にその機器状態における機器特徴量登録した参照機器エントリを複数記憶する機器状態データベースと、前記特徴量計算手段が計算した特徴量と、前記機器状態データベース内の参照機器エントリの機器特徴量とを対比させ、前記特徴量計算手段が計算した特徴量に合致する機器特徴量を持つ参照機器エントリを特定する機器状態検出手段と、前記機器状態検出手段で特定された参照機器エントリを機器状態情報として出力する出力装置とを備えたことを特徴とする機器状態検出装置

請求項2

前記給電線の電圧を計測する電圧検出手段と、波形区切り手段と、波形平滑化手段とを更に備え、前記AD変換手段は、前記電圧検出手段で計測した前記給電線の電圧をAD変換してデジタル値とし、前記波形増幅手段によって増幅された電流波形をAD変換したデジタル値とともに前記波形区切り手段に出力し、前記波形区切り手段は、前記AD変換手段がデジタル化した電流波形のデジタル値を前記AD変換手段がデジタル化した電圧の周期で区切り、区切った電流のデジタル値のサンプル数所定数になるように値を挿入又は削除し、前記波形平滑化手段は、電圧一周期毎に前記波形区切り手段が区切った電流のサンプル電流値を、複数の電圧周期分読み込んで畳み込み演算を行うことを特徴とする請求項1記載の機器状態検出装置。

請求項3

前記特徴量計算手段は、前記波形平滑化手段が平滑化した電流値を用いて特徴量を求めることを特徴とする請求項2記載の機器状態検出装置。

請求項4

前記電流電圧変換手段の電圧値を出力インピーダンスを高くして前記波形フィルタ手段に入力させるインピーダンスアッパー手段を有することを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れかに記載の機器状態検出装置。

請求項5

前記波形フィルタ手段は、50Hz又は60Hz以上の高次高調波を通過させることを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れかに記載の機器状態検出装置。

請求項6

前記波形増幅手段は、前記波形フィルタ手段を通過した電流の振幅が前記AD変換手段の入力範囲と同一又は小さくなるように増幅度を設定することを特徴とする請求項1乃至請求項5の何れかに記載の機器状態検出装置。

請求項7

前記特徴量計算手段は、前記AD変換手段で変換された前記電流値をウェーブレット変換してウェーブレット係数を求め、所定の閾値を用いて前記ウェーブレット係数を74値化して特徴量とすることを特徴とする請求項1乃至請求項6の何れかに記載の機器状態検出装置。

請求項8

前記参照機器エントリは、前記機器状態として、機器のON、OFF状態、機器のモード状態又は機器の劣化状態を持つことを特徴とする請求項1乃至請求項7の何れかに記載の機器状態検出装置。

請求項9

請求項1乃至請求項8の何れかに記載の機器状態検出装置の内、前記出力装置を除いた構成を少なくとも2組備え、前記各機器状態検出装置の機器状態情報を一括管理する機器状態検出サーバーであって、前記各機器状態検出装置の機器状態情報を統合する統合手段と、統合結果を出力する出力装置とを有することを特徴とする機器状態検出サーバー。

請求項10

請求項1乃至請求項8の何れかに記載の機器状態検出装置又は請求項9に記載の機器状態検出サーバーにネットワークを介して接続する通信手段と、機器状態情報データベースと、前記機器状態検出装置又は前記機器状態検出サーバーから送信されてくる機器状態検出結果を前記通信手段を介して受信し、機器状態情報として前記機器状態情報データベースに格納し、前記ネットワークに接続された機器状態検出装置又は前記機器状態検出サーバーで検出された機器状態を管理する機器状態情報管理手段とを有することを特徴とする機器状態検出システム

請求項11

前記機器状態検出装置又は機器状態検出サーバーの前記出力装置は、前記機器検出結果を一定時間ごとに電子メールで送信するものであり、本機器状態検出システムは、送信されてきた電子メールを蓄積するメールボックスを備えることを特徴とする請求項10記載の機器状態検出システム。

請求項12

装置外とのデータを送受信する通信手段と、前記機器状態データベースに接続し、前記通信手段を介して外部から受信した参照機器エントリデータにもとづいて、機器状態データベースを更新する機器状態データベース更新手段を備えたことを特徴とする請求項1乃至請求項8の何れかに記載の機器状態検出装置。

請求項13

装置外とのデータを送受信する通信手段と、前記機器状態データベースに接続し、前記通信手段を介して外部から受信した参照機器エントリデータにもとづいて、機器状態データベースを更新する機器状態データベース更新手段を備えたことを特徴とする請求項9記載の機器状態検出サーバー。

請求項14

参照機器エントリデータを記憶する機器状態データベースと、機器状態データベース管理手段を備え、請求項12記載の機器状態検出装置又は請求項13記載の機器状態検出サーバーに参照機器エントリデータを送信し、送信先の機器状態データベースを更新することを特徴とする機器状態データベース保守サーバー

請求項15

請求項14記載の機器状態データベース保守サーバーを備える請求項10又は請求項11記載の機器状態検出システム。

技術分野

0001

本発明は、機器稼働状態を検出する機器状態検出装置機器状態検出方法、機器状態検出サーバー及び機器状態検出システム、並びに住居内生活者の異常を検知する生活者異常検知装置、生活者異常検知システム及び生活者異常検知方法、並びに機器状態データベース保守サーバーに関するものである。

背景技術

0002

近年、ホームネットワーク技術の普及に伴って、家庭内に接続された電気機器動作状態推定に関するものが提案されている。例えば、「インバータ機器を含んだ電気機器の動作状態を非侵入的な方法で推定可能とする」ことを目的とした技術として、「電力需要家給電線引込口付近に設置した測定センサーと、測定センサーで検出した測定データから基本波並びに高調波電流とそれらの電圧に対する位相に関するデータを取り出すデータ抽出手段と、データ抽出手段からの基本波並びに高調波の電流とそれらの電圧に対する位相に関するデータを基に、当該電力需要家が使用している電気機器の動作状態を推定するパターン認識手段を備える」ものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。

0003

また、「負荷需要推定精度の高い、特に、機器のON又はOFFの変化を確実に判定して負荷状態にある機器の種別を推定可能な負荷需要推定装置を得る」ことを目的とした技術として、「給電線の計測点より下流側にそれぞれ開閉手段を介して接続された複数の機器の内、上記開閉手段が閉路されて負荷状態にある機器の種別を、上記計測点に設置された電気量検出手段の出力から推定する負荷需要推定装置において、予め上記複数の機器それぞれの所定周期における負荷情報を記憶する負荷情報記憶手段、上記電気量検出手段の上記所定周期毎の出力の時間変化を検出する電気量変化検出手段、この電気量変化があったとき上記電気量変化分に基づき作成された検出量変化分と上記負荷情報記録手段に記憶された各負荷情報とを比較し、上記検出量変化分に最も近似した負荷情報を抽出し、当該抽出した負荷情報に相当する機器の種別を開閉変化機器とする開閉変化機器推定手段、および上記開閉変化機器の情報に基づき負荷状態にある機器の種別を上記電気量変化前の状態から変更することにより上記電気量変化後における負荷状態にある機器の種別を推定する第1の負荷機器推定手段を備えた」ものが提案されている(例えば、特許文献2参照)。

0004

ところで、近年、独りで暮らす高齢者世帯数が急速に増加している。このような一人暮らしの生活者では、脳梗塞心筋梗塞などの緊急を要する異常事態が発生した場合に発見遅れてしまうといった問題がある。このような問題を解決するために、生活者の異常を検出して、病院救急センターに直接通知するセンサが期待されている。

0005

生活者に何らかのセンサを取り付ける方法は、生活者が監視されているといったプレッシャーを受け、煩わしさ等から結果として装置の利用を拒絶してしまうという問題が発生する。このため、生活者には一切のセンサを取り付けないシステムであることが現実的である。センサを人体に取り付けない場合、生体情報以外の情報、例えば、人の動き生活パターンから異常の有無を推定する。

0006

室内の人の動きから異常を検知する方法としては、送信機を用いないより簡易な構成で、かつ住居内の空間を広く検知することができ、高精度に人物在圏を検知することを可能とする電波を用いた人物在圏検知システムが提案されている。これは、人が住居内に居るにもかかわらず、人の動きがないといった状況から異常を検知している(例えば、特許文献3参照)。

0007

また、生活パターンから異常を検知する方法としては、独居老人等の被監視者が、自律的に一定のパターンに則した生活を営むことを支援する生活監視システムが提案されている。これは、生活の基準パターンを生成し、基準外の状況であると判断した場合に異常と判断するものである(例えば、特許文献4参照)。

先行技術

0008

特開2000−292465号公報(第2頁)
特開2002−152971号公報(第4頁)
特開2006−221213号公報(第5−6頁、図1図9
特開2005−284535号公報(第8−9頁、図8図10

発明が解決しようとする課題

0009

しかし、上記特許文献1に記載の従来技術によれば、家庭内に存在する機器のすべての稼働状態の組み合わせを学習する必要があるので、機器が増えるとその学習量は膨大な数となり、実現は非常に困難である。
また、上記特許文献2に記載の従来技術によれば、未知の機器が家庭内に導入されて稼働しはじめた場合には、誤推定する可能性がある。

0010

また、前述のように生活者の異常を検知する方法が提案されているが、これらは異常を判定する文脈に難点があり、状況によっては誤検知する可能性がある。即ち「人が動かない」といった状況だけから異常を検知すると、就寝中に誤検知してしまう。また、「普段と異なる行動をしている」といった状況だけから異常を検知すると、週末などの平日と異なる生活リズムの場合に誤検知してしまうという課題が残る。

0011

本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、家庭内に存在する全機器の稼動状態の組み合わせを学習する手間が少なく、かつ、未知の機器が稼動した場合でも推定誤りが少ない機器状態検出装置を提供することを目的とする。

0012

また、本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、機器の稼動状態などを示す機器情報と人の活動状態を示す活動情報から生活者の異常有無を検知する生活者異常検知装置、生活者異常検知システム及び生活者異常検知方法を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0013

本発明に係る機器状態検出装置は、機器が設置されている環境の物理量を計測する計測手段と、前記計測手段が計測した計測値の特徴量を計算する特徴量計算手段と、予め前記機器ごとの前記特徴量とこれに対応する機器状態とを辞書データとして記憶する記憶手段と、前記特徴量計算手段が計算した特徴量を検索キーとして前記辞書データに記憶された特徴量を検索し、検索した該特徴量に対応する機器状態に基づいて機器状態を検出する機器状態検出手段とを有するものである。

0014

また、本発明に係る機器状態検出装置は、給電線に繋がる機器の状態を検出する装置であって、給電線に流れる電流を計測する電流検出手段と、電流検出手段で計測された電流を電圧値に変換する電流電圧変換手段と、電流電圧変換手段で電圧値に変換した電流のうち特定周波数の成分を通過させる波形フィルタ手段と、波形フィルタ手段を通過した特定周波数成分を含む電流を増幅する波形増幅手段と、波形増幅手段によって増幅された電流波形AD変換してデジタル値とするAD変換手段と、AD変換後のデジタル値の電流値から特徴量を計算する特徴量計算手段と、各機器それぞれの機器状態毎にその機器状態における機器特徴量登録した参照機器エントリを複数記憶する機器状態データベースと、特徴量計算手段が計算した特徴量と、機器状態データベース内の参照機器エントリの機器特徴量とを対比させ、特徴量計算手段が計算した特徴量に合致する機器特徴量を持つ参照機器エントリを特定する機器状態検出手段と、機器状態検出手段で特定された参照機器エントリを機器状態情報として出力する出力装置とを備えたものである。

0015

また、本発明に係る生活者異常検知装置は、無線通信機からの受信電波の強度を計測する無線通信手段と、無線通信手段により計測された電波強度の時間変化から生活者の活動状態を判定し、その判定結果を活動情報とする活動判定手段と、生活者の周辺に設置された機器の稼動状態を検知し、その状態を機器情報とする稼動機器検知手段と、活動情報及び機器情報から生活者の異常の有無を検知する異常検知手段とを備えたものである。

発明の効果

0016

本発明に係る機器状態検出装置によれば、機器が設置されている環境の物理量に基づいて、該機器の機器状態を検出することができる。

0017

なお、本発明において「環境の物理量」とは、1又は複数の機器の使用に伴う負荷物理量、又は、これらの機器が設置されている環境の物理量の少なくとも何れかをいう。前者の具体例としては、例えば、機器が使用する電流、ガス流量、水道流量、ネットワーク上のデータ転送量である。また、後者の具体例としては、例えば、照度、温度である。

0018

また、本発明に係る機器状態検出装置によれば、各機器それぞれの機器状態毎にその機器状態における機器特徴量を登録した参照機器エントリを予め機器状態データベースに複数記憶しておき、給電線に流れる電流を処理して給電線に繋がる機器の特徴量を計算し、その特徴量と、機器状態データベースの各参照機器エントリとを対比させ、前記計算して得られた特徴量に合致する機器特徴量を持つ参照機器エントリを特定することで、機器状態を把握するので、同時に様々な機器が作動している場合や、未知の機器が作動している場合にも、全機器の組合せ学習の手間なく、また、推定誤りを生じることなく機器の稼動状態を高い精度で検出することができる。

0019

また、本発明に係る生活者異常検知装置によれば、活動判定手段の活動情報及び稼動機器検知手段の機器情報から生活者の異常の有無を検知するようにしたので、生活者の状態を正確に検知することができる。また、例えば照明や空調を消し忘れたまま外出してしまうといった事態を検出することができ、エネルギーの無駄使いを削減することができる。また、従来と比べ、異常検知の信頼度が高く、素早く異常を検知でき、生活者の安全を確保することができる。特に、状況を表す文脈が、異常通知を受け取る人にとってわかりやすい。例えば、異常を通知された人が「IHが動いているのに、人が家にいません」といった情報を受け取ることで、容易に異常事態であることを理解することができる。

図面の簡単な説明

0020

本発明の実施の形態1に係る機器状態検出装置100のシステム構成図である。
本発明の実施の形態1に係る機器状態検出装置100の機能構成図である。
本発明の実施の形態1に係る機器状態検出装置100のデータ構成を示す図である。
本発明の実施の形態1に係る生活行為推定装置400のデータ構成を示す図である。
本発明の実施の形態1に係る機器状態検出装置100の動作フローである。
計測値112aと特徴量122aのデータ構成を示す図である。
本発明の実施の形態2に係る特徴量計算手段120による特徴量計算方法を示す図である。
本発明の実施の形態2に係る計測値112aと特徴量122aの具体例である。
本発明の実施の形態4に係る特徴量計算手段120による特徴量計算方法を示す図である。
本発明の実施の形態5に係る参照機器エントリ辞書210及び合致参照機器エントリ133のデータ構成を示す図である。
本発明の実施の形態5に係る機器状態検出装置100の動作フローである。
本発明の実施の形態6に係る機器状態検出手段130の動作フローである。
本発明の実施の形態7に係るマッチング手段410の動作フローである。
本発明の実施の形態8に係るマッチング手段410の処理を説明する図である。
実施の形態9に係る機器状態検出装置2000を設置した住居2010内の構成を示す図である。
実施の形態9に係る機器状態検出装置2000の機能ブロック図である。
図16の出力装置2250に表示される結果画面の一例を示す図である。
実施の形態9に係る機器状態検出装置2000が、機器を検出する際の動作フローである。
テレビ2130を付けた場合に給電線2140上に流れる電流2502とその時の給電線2140の電圧2501を示す図である。
図19の電流値を波形フィルタ手段でフィルタリングした例を示す図である。
図20フィルタリング後の電流値を波形平滑化手段で平滑化した例を示す図である。
図21平滑化後の電流値をウェーブレット変換した例を示す図である。
図22ウェーブレット変換結果から算出された特徴量を示す図である。
計測した特徴量を元に機器状態データベースから合致する機器エントリを検索する際の動作を示す図である。
実施の形態10における機器状態検出サーバー2100の概略構成を示す模式図である。
図25の機器状態検出サーバー2100の構成を示す機能ブロック図である。
実施の形態11の機器状態検出システム2200の利用形態を示す図である。
図27の機器状態検出システム2200の構成を示す機能ブロック図である。
本発明の実施の形態12に係る生活者異常検知装置を示すブロック図及び外観斜視図である。
無線アクセスポイントから生活者異常検知装置に送信される電波の経路を示す模式図である。
実施の形態12に係る生活者異常検知装置の無線通信手段及び活動判定手段の動作を示すフローチャートである。
無線通信手段によって計測された受信電波の強度を示す図である。
実施の形態12に係る生活者異常検知装置の稼動機器検知手段の動作を示すフローチャートである。
実施の形態12に係る生活者異常検知装置の異常検知手段の動作を示すフローチャートである。
異常検知手段による異常有無の検知例を示す図である。
実施の形態12に係る生活者異常検知装置の設置例を示す図である。
本発明の実施の形態13に係る生活者異常検知装置の外観を示す正面図である。
実施の形態13に係る生活者異常検知装置の稼動機器検出手段の動作を示すフローチャートである。
本発明の実施の形態14に係る生活者異常検知装置の外観を示す正面図である。
実施の形態14に係る生活者異常検知装置の稼動機器検出手段の動作を示すフローチャートである。
本発明の実施の形態15に係る生活者異常検知装置の外観を示す斜視図である。
実施の形態15に係る生活者異常検知装置の稼動機器検出手段の動作を示すフローチャートである。
本発明の実施の形態16に係る生活者異常検知装置の無線通信手段及び活動判定手段の動作を示すフローチャートである。
本発明の実施の形態17に係る生活者異常検知装置の無線通信手段及び活動判定手段の動作を示すフローチャートである。
本発明の実施の形態18に係る生活者異常検知システムの構成を示す図である。
本発明の実施の形態18に係る生活者異常検知装置の異常検知手段の動作を示すフローチャートである。
本発明の実施の形態19に係る生活者異常検知装置の異常検知手段の動作を示すフローチャートである。
本発明の実施の形態21に係る機器状態検出装置の構成を示す図である。
本発明の実施の形態21に係る機器状態検出サーバーの構成を示す図である。
本発明の実施の形態21に係る機器状態検出システムの構成を示す図である。

実施例

0021

実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1に係る機器状態検出装置100を設置した家庭内環境の概略システム構成図である。図1に示すように、機器状態検出装置100は、計測装置300と、生活行為推定装置400とに接続される。
計測装置300は、電力線301の給電口の電流を計測するための装置であり、例えば電流センサーなどを用いる。計測装置300は、電力線301の給電口、あるいは、テーブルタップOAタップのような延長コード上流部分に設置する。

0022

機器状態検出装置100は、計測装置300の計測結果に基づいて家庭内の機器状態を検出するものであり、検出した機器状態は、生活行為推定装置400へ出力される。
生活行為推定装置400は、機器状態検出装置100が検出した機器状態に基づいて家庭内の生活行為を推定するための装置である。生活行為推定装置400は出力装置302に接続されている。出力装置302は生活行為推定装置400が検出した生活行為を出力するための装置であり、例えば、ディスプレイデータ出力装置などを用いる。

0023

図2は、機器状態検出装置100及び生活行為推定装置400の機能構成図である。図2に基づいて、全体の動作概要を説明する。
機器状態検出装置100は、計測手段110、特徴量計算手段120、機器状態検出手段130、記憶装置140により構成される。計測手段110、特徴量計算手段120、機器状態検出手段130はそれぞれ記憶装置140に接続されている。記憶装置140は、計測エントリ112、特徴量エントリ122、合致参照機器エントリ131、機器状態エントリ132、参照機器エントリ辞書200を記憶するためのものである。出力手段150は記憶装置140に接続され、生活行為推定装置400への出力動作を行う。なお、出力手段150は、本発明の「出力手段」及び「警告状態出力手段」に相当する。

0024

図2において、計測手段110はA/D変換機能を有し、計測装置300が計測した電流の瞬時値を一定周期サンプリングして計測する。計測結果は、記憶装置140に計測エントリ112として記憶される。特徴量計算手段120は、計測エントリ112に基づいて所定の方法により特徴量を計算する。特徴量は、特徴量エントリ122として記憶装置140に記憶される。機器状態検出手段130は、特徴量エントリ122と、参照機器エントリ辞書200とを照合する。照合の結果合致したものが、合致参照機器エントリ131として記憶される。合致参照機器エントリ131は、生活行為推定装置400に出力するのに適した形になるよう適宜情報を付加・削除され、新たに機器状態エントリ132として記憶される。

0025

生活行為推定装置400は、マッチング手段410と、出力手段420と、記憶装置430とで構成されている。マッチング手段410、出力手段420は、それぞれ記憶装置430に接続されている。記憶装置430は、参照行為エントリ辞書500、合致参照行為エントリ411を記憶するためのものである。

0026

図2において、マッチング手段410は、機器状態検出装置100から機器状態エントリ132を取得し、これと参照行為エントリ辞書500とを照合する。照合の結果合致したものが、合致参照行為エントリ411として記憶装置430に記憶される。出力手段420は、合致参照行為エントリ411を出力装置302に出力し、出力装置302により合致参照行為エントリ411が出力される。

0027

計測手段110、特徴量計算手段120、機器状態検出手段130、マッチング手段410、及び出力手段420は、これらの機能を実現する回路デバイス等のハードウェアを用いて実現することもできるし、マイコンやCPU等の演算装置上で実行されるソフトウェアとして実現してもよい。
また、記憶装置140及び記憶装置430は、メモリやHDD(Hard Disk Drive)などで構成される。なお、本実施の形態1では、記憶装置140と記憶装置430をそれぞれ1つずつ設ける場合の例について説明するが、複数の記憶装置を設ける構成としてもよい。また、記憶装置140及び記憶装置430は、外部装置として設けて機器状態検出装置100や生活行為推定装置400に接続する構成としてもよい。

0028

図3は、機器状態検出装置100の記憶装置140に記憶されるデータ構成を示すものである。
(A)に示す計測エントリ112は、リングバッファ形式などにより履歴として複数保持されている。各々の計測エントリ112には、計測手段110によって計測された計測値112aと、図示しない付帯情報とが保持されている。付帯情報としては、例えば、計測値112aの整理番号や、値の取得時刻などがある。
(B)に示す特徴量エントリ122もまた、リングバッファ形式などにより履歴として複数保持されている。各々の特徴量エントリ122には、特徴量計算手段120によって計算された特徴量122aと、図示しない付帯情報とが保持されている。付帯情報としては、例えば、特徴量計算手段120による計算方法や計算に用いたパラメータなどがある。なお、計測エントリ112と特徴量エントリ122は、1対1に対応する。
(C)は参照機器エントリ辞書200であり、参照機器エントリ201の集合体である。参照機器エントリ201は、機器特徴量201aとこれに対応する機器状態201bとを1組としたデータにより構成される。機器特徴量201aは、特徴量計算手段120が計算した特徴量に相当するものであり、機器状態201bはこの機器特徴量201aに対応する機器状態である。すなわち、機器特徴量201aが検出されたとき、機器は、機器状態201bに示す状態にあるといえる。参照機器エントリ辞書200は予め記憶装置に保持されており、また、追加・更新することも可能である。
(D)は合致参照機器エントリ131であり、機器特徴量131aとこれに対応する機器状態131b、特徴量距離131cと、図示しない付帯情報とを1組としたデータにより構成される。この合致参照機器エントリ131は、機器状態検出手段130が参照機器エントリ辞書200を検索した結果に、特徴量距離131cを付加したものである。機器特徴量131a、機器状態131bは、それぞれ、参照機器エントリ201の機器特徴量201a、機器状態201bに対応する。特徴量距離131cは、検索に用いた特徴量エントリ122の特徴量122aと、検索の結果合致した参照機器エントリ201の機器特徴量201aとの距離である。
(E)は機器状態エントリ132であり、機器状態時刻132aと機器状態132bとを1組としたデータにより構成される。機器状態時刻132aは現在時刻であり、機器状態132bは、合致参照機器エントリ131の機器状態131bと同じものである。機器状態エントリ132は、リングバッファ形式などにより履歴として複数保持されている。

0029

図4は、生活行為推定装置400の記憶装置430に記憶されるデータ構成を示すものである。
(A)は参照行為エントリ辞書500であり、参照行為エントリ501の集合体である。参照行為エントリ501は、参照行為時刻501aと、参照機器状態501bと、参照生活行為501cと、参照在室場所501dとを1組としたデータにより構成される。参照行為エントリ辞書500は予め記憶装置に保持されており、また、追加・更新することも可能である。
(B)は合致参照行為エントリ411であり、参照行為時刻411aと、参照機器状態411bと、参照生活行為411cと、参照在室場所411dとを1組としたデータにより構成される。この合致参照行為エントリ411は、マッチング手段410が参照行為エントリ辞書500を検索した結果得られた参照行為エントリ501と同じものである。

0030

図5に、本実施の形態1に係る機器状態検出装置100の動作フローを示す。図5において、各ステップ間を結ぶ矢印の近傍に記している数字は、ステップ間でやり取りされるデータ(例えば、「112a」であれば計測値112a)を表す。以下、各ステップに沿って、詳細な動作について説明する。

0031

(S601)
計測手段110は、計測値112aを計測する。この計測値112aは、計測装置300が計測した電流の瞬時値を一定周期でサンプリングして計測したものである。
ここで、図6(A)に計測値112aのデータ構成例を示す。計測値112aはベクトルであり、所定の時間の間にサンプリングされた電流値(112a−11、112a−12、・・・112a−1n)である。これら個々の電流値をまとめて計測値112aと呼ぶ。なお、所定の時間とは、電圧の周期である50Hzないし60Hzの波の周期の定数倍の時間である。また、サンプリングの周期は、50Hzないし60Hzの波の周期の定数分の1の時間である。計測値112a内の電流値は、時間順に並んだ状態となっている。
計測手段110は、この計測動作を継続的に行い、計測値112aを順次保持していく。

0032

(S602)
計測手段110は、計測値112aから計測エントリ112を生成する。計測エントリ112は、計測値112aと、例えば計測時刻などの付帯情報により構成される。そして、生成した計測エントリ112を、特徴量計算手段120に順次出力する。

0033

(S603)
特徴量計算手段120は計測エントリ112を取得し、計測エントリ112に保持されている計測値112aに基づいて特徴量122aを計算する。具体的には、計測値112aから、重み付き平均値とその計測値112aとの差分を計算し、これを特徴量121aとする。
ここで、図6(B)に特徴量122aのデータ構成例を示す。特徴量122aはベクトルであり、前述の計測値112aに対応する値により構成されている。計測値112aと特徴量122aとはそれぞれ1対1に対応する。また、個々の計測値112a−1nと122a−1nもそれぞれ1対1に対応する。

0034

(S604)
続けて、計算した特徴量121aから特徴量エントリ122を生成する。特徴量エントリ122は、特徴量122aと、例えば特徴量の計算方法や、計算に用いたパラメータなどの付帯情報により構成される。そして、生成した特徴量エントリ122を、機器状態検出手段130に順次出力する。

0035

(S605)
機器状態検出手段130は特徴量エントリ122を取得し、この特徴量エントリ122に含まれる特徴量122aを検索キーとして参照機器エントリ辞書200を検索する。ここで、参照機器エントリ辞書200は、機器特徴量201aと機器状態201bとを1組とする参照機器エントリ201の集合体である。参照機器エントリ201は、機器特徴量201aが検出されるときには、その機器は機器状態201bで示す状態にあるということを示す。機器状態201bは、例えば、「テレビON」「ポットON」「電子レンジON」などの機器状態や、「漏電中」「異常発生中」などの警告状態が格納されている。
ここで警告状態とは、機器に何らかの異常が発生している可能性が高い状態であること、又は異常発生のおそれが高い状態であることをいう。機器は、経年劣化や何らかのトラブルにより、月単位あるいは年単位の長期に亘って徐々に変化し、劣化していく。この変化の状態は、計測値112aに現れ、ひいては特徴量122aに現れることになる。この警告状態にあるときの機器特徴量201aと機器状態201bを参照機器エントリ201として参照機器エントリ辞書200に保持しておく。
検索した結果、特徴量122aと合致する機器特徴量201aを有する参照機器エントリ201が見つかった場合には次のステップへ進み、見つからなかった場合には本処理を終了する。
ここで、「合致する」とは、必ずしも完全一致のみを意味するものではない。計算された特徴量122aと参照機器エントリ201の機器特徴量201aとから所定の計算方法により両者の距離(以下、特徴量距離と称す)を算出し、該距離が所定の閾値内にある場合には「合致する」ものとしてもよい。

0036

(S606)
機器状態検出手段130は、ステップS605での検索結果に基づいて、合致参照機器エントリ131を生成する。合致参照機器エントリ131は、図3(D)で示すように機器特徴量131aと、機器状態131bと、特徴量距離131cと、図示しない付帯情報により構成される。機器特徴量131aと機器状態131bは、ステップS605で検索された参照機器エントリ201の機器特徴量201aと機器状態201bにそれぞれ対応するものであり、特徴量距離131cはステップS605で算出した特徴量距離である。

0037

ここまでのステップS601からS606において、計測手段110が計測した計測値112aから、機器状態131bを導出したことになる。すなわち、電流の値に基づいて例えば「電子レンジON」「ポットON」などの機器の状態を検出している。
なお、合致参照機器エントリ131において、機器特徴量131aと機器状態131bとを保持する代わりに、参照機器エントリ辞書200から検索した参照機器エントリ201を一意に示す整理番号を保持することとしてもよい。このようにしても、同様の目的を達することができる。また、前記特徴量距離131cを保持することを省略してもよい。

0038

(S607)
機器状態検出手段130は、機器状態エントリ132を生成する。機器状態エントリ132は、図3(E)で示すように機器状態時刻132aと機器状態132bとで構成される。機器状態時刻132aは、現在時刻であり、機器状態132bはステップS606で生成した合致参照機器エントリ131の機器状態131bと同じものである。この機器状態エントリ132により、ある時刻において(機器状態時刻132a)どのような機器状態であるか(機器状態132b)ということがわかる。そして、生成した機器状態エントリ132を出力手段150に出力する。

0039

(S608)
出力手段150は、機器状態エントリ132をマッチング手段410に出力する。

0040

(S609)
マッチング手段410は、機器状態エントリ132を取得し、機器状態131bをキーとして参照行為エントリ辞書500を検索する。ここで、参照行為エントリ辞書500は参照行為エントリ501の集合体であり、参照行為エントリ501は、参照行為時刻501a、参照機器状態501b、参照生活行為501c、参照在室場所501dとを1組とするデータである。参照行為エントリ501は、ある時刻(参照行為時刻501a)において、所定の機器状態(参照機器状態501b)にあるときに、使用者がどのような行為を行っていて(参照生活行為501c)、どこに在室しているか(参照在室場所501d)を示すデータであるといえる。参照行為時刻501aは、例えば、「午前7時10分」などと記憶されている。参照機器状態501bは、例えば、「テレビON」などと記憶されている。警告状態にある場合は、「テレビ異常発生中」などと記憶されている。複数の機器が同時に稼働するような場合には、「テレビON、ポットON」などと複数の機器状態が記憶されている。参照生活行為501cは、生活者がする行為の具体的な内容を表し、例えば、「朝食」や「外出」などと記憶されている。参照在室場所501dは、生活者が参照生活行為501cを行うときに存在する場所を表し、例えば、参照生活行為501cが「朝食」の場合には、参照在室場所501dは「ダイニング」などと記憶されている。
検索した結果、機器状態エントリ132の機器状態132bと一致する参照機器状態501bを有する参照行為エントリ501が1つの場合には、その参照行為エントリ501を検索結果とする。機器状態132bと一致する参照機器状態501bを有する参照行為エントリ501が複数ある場合には、現在時刻又は機器状態時刻132aと、参照行為時刻501aとを比較し、その差分が最も小さいものを検索結果とする。また、機器状態132bと一致する参照機器状態501bを有する参照行為エントリ501が見つからない場合には、本処理を終了する。

0041

(S610)
続けて、マッチング手段410は参照行為エントリ辞書500から検索された参照行為エントリ501を、合致参照行為エントリ411として格納する。参照行為時刻411a、参照機器状態411b、参照生活行為411c、参照在室場所411dはそれぞれ、S609にて検索された参照行為エントリ501のそれに対応する。

0042

ここまでのステップS601からS610において、計測手段110が計測した計測値112aから、機器状態131bを導出し、さらに生活者の参照生活行為411cや参照在室場所411dを導出したことになる。すなわち、電流の値に基づいて、「電子レンジON」「ポットON」などの機器状態を検出し、さらにこの機器状態に基づいて「朝食」などの生活行為を推定している。

0043

(S611)
出力手段420は合致参照行為エントリ411を取得し、出力を行う。出力するデータは、例えば、合致参照行為エントリ411それ自体、又は参照生活行為411cないし参照在室場所411dである。出力手段420により出力されたデータは、例えば、生活者が閲覧するディスプレイなどの出力装置302に出力される。また、参照機器状態411bが「異常発生中」などの警告状態であった場合にのみ、この参照機器状態411bを出力してもよいし、警告状態の場合には通常の機器状態とは出力方法を変えてもよい。このようにすることで、機器に異常が発生していることをより明確に生活者に伝えることができる。

0044

以上のような一連の動作により、計測手段110が計測した計測値112aから機器状態131bを得て、さらに参照生活行為411cや参照在室場所411dを得ることができる。すなわち、家庭内の電流値から、家庭内の機器の状態を推定し、生活者の生活行為及び在室場所を推定することができるのである。

0045

なお、参照行為エントリ辞書500において、参照行為エントリ501を参照行為時刻501aの降順ないし昇順ソートしておくことができる。このようにすることで、検索の結果合致した参照行為エントリ501の前後の参照行為エントリ501をも参照することが可能となる。したがって、ある時刻における使用者の生活行為を推定したときに、その直前にどのような行為をしていたのか、また、次にどのような行為をするのか、ということをも推定することができる。同様に、現在の生活者の在室場所や、直前の在室場所、次の在室場所なども推定することができる。これらの推定結果に基づいて、例えば、機器のON/OFF状態や動作モードなどの運転制御を行うことができる。なお、この活用方法は一例であり、活用方法はこれに限られるものではない。

0046

また、本実施の形態1では、参照行為エントリ501は、参照生活行為501cと参照在室場所501dを別個に保持するものとして説明したが、これらのうち何れか一方のみ保持するように構成してもよいし、両者を一体化させて用いてもよい。例えば、生活者がする行為のみを推定したい場合は、参照生活行為501cのみを保持するような構成とすることもできる。
また、生活者がする行為とそのときの在室場所を一体的に捉えて「生活者の行動」として推定したい場合には、参照生活行為501cと参照在室場所501dを一体化して、「リビング食事をする」「寝室で照明を点灯させる」「リビングに在室している」といったデータとして取り扱ってもよい。
また、本実施の形態1では、家庭内に機器状態検出装置100を設置する場合の例について説明したが、家庭内以外の環境に設置できることは自明である。
これは、以降で述べる他の実施の形態においても同様である。

0047

また、マッチング手段410は、検索の精度を向上させるために、連続する2つ以上の機器状態エントリ132を検索キーとして用いてもよい。この場合、例えば、連続する二つの機器状態エントリ132の持つ機器状態132bと、連続する2つの参照行為エントリ501の持つ参照機器状態501bが、それぞれ合致した場合に、合致した2つの参照機器エントリを検索結果として出力することができる。

0048

以上のように、本実施の形態1に係る機器状態検出装置100によれば、家庭内の電流値に基づいて家庭内の機器状態を検出することができる。また、生活行為推定装置400により、この機器状態に基づいて使用者の生活行為を推定することができる。また、機器状態検出装置100は警告状態を検出することができるので、例えば機器に不具合などの異常が生じている場合に早期発見でき、機器が設置されている環境の安全性を向上させることができる。また、漏電などの異常の早期発見も可能であり、無駄なエネルギーの損失を最小限に食い止めることができる。

0049

生活行為推定装置400においては、マッチング手段410による参照行為エントリ辞書500の検索において、機器特徴量が合致する複数の検索結果が得られた場合には、時刻を加味して検索結果を取得するようにした。そのため、時刻に応じた生活者の行動パターンに即した行動推定を行うことができ、推定精度が高まるという効果を奏する。
また、参照行為エントリ501を、参照行為時刻501aの降順ないし昇順にソートして、参照行為エントリ辞書500に格納するようにしたので、ある時点の生活者の生活行為に加えて、その前後の生活行為も推定することができる。これにより、例えば生活者が次に行うと推定される行動に合わせて電気機器を自動的に稼動させたり、不要な電気機器の消し忘れがあればこれを停止させたりすることができ、生活者の利便性の向上とエネルギー消費量の削減に貢献できる。

0050

実施の形態2.
本実施の形態2では、特徴量計算手段120による特徴量121aの計算方法について説明する。前述の図5におけるステップS603をより詳細に説明するものである。なお、図1に示したシステム構成、図2に示した機器状態検出装置100、生活行為推定装置400の構成は前述の実施の形態1と同じであるので、説明を省略する。

0051

図7は、特徴量計算手段120による特徴量計算方法を示す模式図である。
図7(A)において、計測値112aは、計測手段110が計測した電流の計測値である。特徴量計算手段120は、計測値112aを受け取ると、計測値112aを構成する個々の計測値112a−11、112a−12、・・・112a−1nについて、窓幅2の重み付き平均を求め、この値を計測値平均値1202とする。「窓幅2」とは、「2つ」の値の平均を求めることをいう。具体的には、計測値112a−11と計測値112a−12との重み付き平均を求め、これを計測値平均値1202−11とする。同様の計算を、計測値112aを構成する他の値についても行う。さらに、計測値平均値1202と計測値112aとの差分を求めて計測値差分値1204を得る。具体的には、計測値112a−11と計測値平均値1202−11との差分から計測値差分値1204−11を得る。同様に、計測値112a−12と計測値平均値1202−11との差分から計測値差分値1204−12を得る。以上のような計算を行うことにより、計測値112aを、計測値平均値1202と計測値差分値1204とに分解する。

0052

図7(B)においては、上記と同様の操作を計測値平均値1202に対して行う。図7(B)に示す計測値平均値1202は、図7(A)の計測値平均値1202である。この計測値平均値1202を構成する個々の計測値平均値1202−11、1202−12、・・・について、窓幅2の重み付き平均を求め、この値を第二の計測値平均値1205とする。具体的には、計測値平均値1202−11と1202−12の平均値を求め、これを計測値平均値1205−11とする。同様の計算を、計測値平均値1202を構成する他の値についても行う。さらに、計測値平均値1202と第二の計測値平均値1205との差分を求めて第二の計測値差分値1206を得る。具体的には、計測値平均値1202−11と第二の計測値平均値1205−11との差分から第二の計測値差分値1206−11を得る。

0053

以上のような計算を、平均した値のサンプル数が平均化の窓幅よりも小さくなるまで繰り返し実行することにより、複数の計測値差分値ベクトルと計測値平均値ベクトルが得られる。この複数の計測値差分値ベクトルと計測値平均値ベクトルをあわせて特徴量122aとする。この場合、計測値112aを構成するデータの個数と、特徴量122aを構成するデータの個数は必ずしも一致しない。このような演算を行うことにより、細かい変動成分と大きな変動成分を分けることができるので、計測値112aの特徴を効率よく表現することができる。

0054

図8は、実際にテレビの電流値を計測して計測値112aを得て、前記特徴量計算手段120により特徴量122aを算出した例である。図8(A)は、テレビの電流波形を20msに渡って計測したものである。計測値112aは機器ごとに違った形状となる。図8(B)は、前述の図7で示した方法により、特徴量122aを計算した結果を示すものである。特徴量122aは、機器ごとに異なる計測値112aの特徴量を更に際だたせて表現する。

0055

このようにして求めた特徴量122aを、予め参照機器エントリ辞書200の参照機器エントリ201の機器特徴量201aとして記憶しておくことで、これと合致する特徴量122aが得られた場合にテレビが稼働したと判断することができる。

0056

以上のように本実施の形態2によれば、計測値112aに所定の計算を施して特徴量122aを得ることで、機器に固有の計測値112aの特徴をより顕著に表現することができる。したがって、このようにして求めた特徴量122aを前述の実施の形態1に適用することで、より精度の高い機器状態の検出を行うことができる。

0057

また、図7における特徴量の計算方法において、複数の計測値差分値ベクトルと計測値平均値ベクトルをあわせて特徴量としたが、複数の計測値差分値ベクトルと計測値平均値ベクトルのうち、サンプル数の多い変動の小さな成分を切り捨てて残りを特徴量としてもよい。これにより、特徴量の次元を小さくし、データ量を圧縮することができる。

0058

また、図7における特徴量の計算方法において、複数の計測値差分値ベクトルと計測値平均値ベクトルをあわせて特徴量としたが、複数の計測値差分値ベクトルと計測値平均値ベクトルのうち、機器間差異が大きい次元の成分だけを取り出して特徴量としてもよい。これにより、機器間の特徴量の差異が大きくなり、検索における合致判定の精度を向上させることができる。

0059

また、図7における特徴量の計算方法において、複数の計測値差分値ベクトルと計測値平均値ベクトルをあわせて特徴量としたが、複数の計測値差分値ベクトルと計測値平均値ベクトルのうち、電流値が大きく変化する区間の重み付き平均値や差分値だけを取り出して特徴量としてもよい。
例えば、図8(A)の計測値112aに示すように、実際の機器の電流値は、ほぼ0である区間が大きい。電流値が0である区間を除いて特徴量を生成することにより、特徴量の次元を小さくすることができる。

0060

また本実施の形態2では、計測値差分値ベクトルと計測値平均値ベクトルをあわせて特徴量としたが、計測値平均値ベクトルのみを特徴量としてもよい。このようにしても、特徴量ベクトルのデータ量を削減しつつ、機器の特徴量を得ることができる。

0061

また、特徴量122aの計算方法は、重み付きの平均値を求めるのではなく、計測値112aの周期性を取り出す演算であってもよい。例えば、ピーク間距離、波の波高率立ち上がり時間、立下り時間などの値を、周期ごとに抽出することにより、周期性を抽出することができる。
周期性を取り出すためには、計測値に対しフーリエ変換やウェーブレット変換を行えばよい。
この場合、高調波の成分ごとにその強度と位相を特徴量122aとすることで、高調波成分を効率よく表現することができる。このようにしても、機器ごとの特徴量122aを得ることができる。

0062

また、特徴量122aを求める際に、計測値112aごとに計算するのではなく、連続する複数の計測値112aから特徴量122aを算出することもできる。このようにすることで、周期の異なる機器の特徴量を算出することができる。

0063

実施の形態3.
本実施の形態3では、機器状態検出手段130が参照機器エントリ辞書200を検索する際の検索動作について説明する。前述の図5に示したステップS605をより詳細に説明するものである。なお、図1に示したシステム構成、図2に示した機器状態検出装置100、生活行為推定装置400の構成は前述の実施の形態1と同じであるので、説明を省略する。

0064

本実施の形態3では、機器状態検出手段130は、参照機器エントリ辞書200を検索する際に、特徴量エントリ122と参照機器エントリ201との合致度合いを、特徴量合致度という指標を用いて表す。そして、この特徴量合致度の大小から、合致しているかどうかを判定する。

0065

特徴量合致度は、特徴量エントリ122の特徴量122aと、参照機器エントリ201が保持する機器特徴量201aの次元ごとの値の差を計算することにより求める。図6(B)に示したように、特徴量122aはベクトルである。また、機器特徴量201aもこれと同じ次元のベクトルである。特徴量122aの各要素をAi、機器特徴量201aの各要素をBiとすると、特徴量合致度Sは以下の(式1)により求めることができる。このとき特徴量合致度Sは0〜1の値をとる。

0066

0067

あるいは、特徴量122aと機器特徴量201aのベクトルの内積を計算し、それぞれのベクトルのノルム除算した値を、特徴量合致度Sとしてもよい。

0068

あるいは、特徴量122aと機器特徴量201aのベクトルの各次元の値を比較し、ほぼ一致している個数を数えて、この個数を次元の総数で除した値を特徴量合致度Sとすることもできる。

0069

以上のように、本実施の形態3に係る機器状態検出装置100は、特徴量合致度という指標を用い、特徴量合致度の高い参照機器エントリ201を検索結果とするようにしたので、完全に一致する参照機器エントリ201が存在しないような場合でも、機器状態を推定することができる。また、上述の計算方法を用いることにより、特徴量合致度の精度を高めることができる。

0070

実施の形態4.
本実施の形態4では、複数の機器が同時に稼働している状態において、機器状態検出手段130が参照機器エントリ辞書300を検索する際の検索動作について説明する。前述の図5におけるステップS605をより詳細に説明するものである。なお、図1に示したシステム構成、図2に示した機器状態検出装置100、生活行為推定装置400の構成は前述の実施の形態1と同じであるので、説明を省略する。

0071

図9(A)に示す特徴量1220は、特徴量122aを連続的にグラフ表示したものである。前述のとおり特徴量計算手段120は、特徴量エントリ122を順次、機器状態検出手段130に出力している。したがって、機器状態検出手段130が取得する特徴量エントリ122の特徴量122aは、連続的な値と捉えることができ、この特徴量122aを模式的に示したものが図9(A)である。すなわち、特徴量122aは、特徴量1220を所定の時間単位で分割したものであると言い換えることができる。

0072

機器状態検出手段130は、図5のステップS605で参照機器エントリ辞書200を検索する際において、まず、図9(A)に示す現在の特徴量122aと過去の特徴量122aとの差分を求める。ここで用いる過去の特徴量122aは、現在よりも1周期以上前のものである。図9(B)に、求めた差分の例を示す。図9(B)においては、一点鎖線で示す過去の特徴量122aと破線で示す現在の特徴量122aとの差分を、実線で示している。この差分は、過去から現在までの間に変化した機器の特徴量であるといえる。例えば、過去にある1つの機器が稼働していた場合において、過去から現在までの間に新たに別の機器が稼働を始めたとすると、この新たに稼働を始めた機器の特徴量が、前記差分となる。機器状態検出手段130は、この差分を検索キーとして、参照機器エントリ辞書200を検索する。そして、前記差分と合致する機器特徴量201aを有する参照機器エントリ201を検索結果として特定する。

0073

このように、本実施の形態4によれば、現在の特徴量122aと過去の特徴量122aの差分を検索キーとして用いるので、複数の機器が同時に稼働している場合でも、機器状態を検出することができる。例えば、過去から現在までの間に新たに状態が変化した機器の機器状態を検出することもできる。前記差分の特徴量122aに現れる急峻な変化は機器ごとに固有であるので、前記差分を検索キーとして参照機器エントリ辞書200を検索することで、新たに稼働を始めた機器の機器状態を検出することができるのである。

0074

また、現在の特徴量122aと過去の特徴量122aの差分を検索キーとして機器状態を検出するので、個々の機器状態201bについての機器特徴量201aのみを参照機器エントリ辞書200に保持しておけばよく、複数の機器が同時に稼働している場合の機器状態については参照機器エントリ辞書200に保持しておく必要はない。したがって、予め複数の機器が同時に稼働している場合の機器状態を学習しておくなどの手間が不要となる。また、保持しておく情報量が少ないので、記憶装置140の容量も少なくてすむ。
また、参照機器エントリ辞書200に存在しない未知の機器が稼働している最中に参照機器エントリ辞書200に存在する既知の機器が稼働し始めた場合においても、前記差分を用いることにより、既知の機器の機器状態を検出することができる。

0075

なお、本実施の形態4においては、現在の特徴量122aを参照機器エントリ辞書200に追加するようにしてもよい。この際、現在の特徴量122aを機器特徴量201aとし、検索された機器状態を参照機器エントリ201の機器状態201bとする参照機器エントリ201を新たに作成し、これを参照機器エントリ辞書200に追加する。このように、参照機器エントリ辞書200に参照機器エントリ201を追加することで、以後の検索時においてより精度の高い検索を行うことが可能となる。

0076

また、現在の特徴量122aと過去の特徴量122aとの差分を求める際において、機器操作が行われる前に計算した過去の特徴量122aを用いることができる。機器操作が行われたかどうかは、特徴量122aの持つ周期の長い成分の長さが一定値以上変化したか否かにより判断することができる。したがって、特徴量122aの持つ周期の長い成分に着目し、強さが一定値以上変化した時点より前の特徴量122aと、現在の特徴量122aとの差分を計算することで、新たに操作された機器の機器状態を検出することができる。

0077

また、本実施の形態4で示した機器状態検出方法については、前述の実施の形態1又は2と組み合わせて用いることができる。

0078

実施の形態5.
前述の実施の形態1では、参照機器エントリ辞書200を検索して得られた参照機器エントリ201の機器状態201bが警告状態であった場合に、その機器が警告状態であることを検出していた。本実施の形態5では、機器の警告状態の他の検出方法について説明する。なお、実施の形態1と同一部分については説明を省略する。

0079

図10は、本実施の形態5に係る参照機器エントリ辞書210及び合致参照機器エントリ133のデータ構成である。本実施の形態5では、前述の実施の形態1で示した参照機器エントリ辞書200に代えて参照機器エントリ辞書210を、合致参照機器エントリ131に代えて合致参照機器エントリ133を備える。

0080

図10(A)において、参照機器エントリ辞書210は、参照機器エントリ211の集合体である。参照機器エントリ211は、機器特徴量211aと、機器状態211bと、機器特徴量履歴211cとを1組としたデータにより構成される。機器特徴量211aと機器状態211bは、前述の実施の形態1で述べた機器特徴量201aと機器状態201bと同じものである。機器特徴量201cは、特徴量計算手段120によって計算された特徴量122aの履歴により構成される。
図10(B)に示す合致参照機器エントリ133は、機器特徴量133aとこれに対応する機器状態133b、特徴量距離133c、及び警告状態133dを1組としたデータにより構成される。警告状態133dを備えた点のみ前述の合致参照機器エントリ131と異なり、その他については同一である。

0081

図11に、本実施の形態5に係る機器状態検出装置100の動作フローを示す。図11においては、ステップS611、S612、S606aのみ前述の図5と異なり、その他は同一であるので、同一部分については説明を省略する。以下、各ステップに沿って、詳細な動作について説明する。

0082

(S611)
機器状態検出手段130は、ステップS605で検索した参照機器エントリ211の機器特徴量履歴211cに、検索キーとして用いた特徴量122aを履歴として格納する。前述の実施の形態1で述べた通り、ステップS605では、検索キーとなる特徴量122aと機器特徴量211aとが完全一致する場合のみならず、特徴量合致度の高いものを検索結果としているので、検索結果が同じ参照機器エントリ211となる場合でも、検索キーとして用いられた特徴量122aにはバラツキがある。したがって、機器特徴量履歴211cには様々な特徴量122aが格納されることになる。

0083

(S612)
機器状態検出手段130は、蓄積された機器特徴量履歴211cの平均値を算出し、さらにその平均値が所定の閾値を超えたか否か判定する。そして、閾値を超えた状態を、警告状態と判断する。機器は、月単位あるいは年単位で徐々に変化し、劣化していくものである。この変化の状態は、計測値112aに現れ、ひいては特徴量122aに現れることになる。本ステップS612では、機器特徴量履歴211cの平均値を算出してこの値が閾値を超えたか否か判定することで、特徴量122aに変化が生じてきているか、すなわち警告状態か否かを判定する。

0084

なお、警告状態か否かを判定するにあたっては、機器特徴量履歴211cの平均値ではなく、分散を算出して、この値が所定の閾値を超えたか否かによって判定してもよい。また、平均値と分散値の両方を用いて判定してもよい。このようにしても、警告状態か否かを判定することができる。
また、所定の閾値は、すべての機器で共通する値を設定してもよく、また、機器ごとに独立の値を設定してもよい。

0085

(S606a)
ステップS612で警告状態であると判定された場合には、合致参照機器エントリ131の警告状態131dに警告内容追記する。また、警告内容を追記しなくとも、警告状態であるか否かという情報のみを追記することとしてもよい。

0086

以上のように、本実施の形態5によれば、特徴量122aの履歴から警告状態か否かを判定するようにしたので、機器が稼働中か否か、という状態のみならず、経年変化に伴う劣化状態や、機器の動作不具合等の状態も検出することが可能となる。また、参照機器エントリ辞書210に記憶されていないような特徴量122aが得られた場合でも、本実施の形態5によれば、警告状態であることを検出することができる。

0087

また、ステップS612では以下のようにして警告状態の判定をしてもよい。
検索キーとして用いた現在の特徴量122aと、機器特徴量履歴211cの差分又は比を求め、その値が所定の閾値を超えたか否か判定する。このようにすることで、現在の特徴量122aと過去の特徴量122aとの乖離度合いが分かる。閾値を超えた場合には、警告状態と判定する。なお、所定の閾値は、すべての機器で共通する値を設定してもよく、また、機器ごとに独立の値を設定してもよい。

0088

あるいは、ステップS612では以下のように警告状態の判定をしてもよい。
機器特徴量履歴211cの平均値を算出し、その平均値と現在の特徴量122aとの差分又は比を算出し、その値が所定の閾値を超えたか否か判定する。このようにすることで、現在の特徴量122aと過去の特徴量122aの平均との乖離度合いが分かる。閾値を超えた場合には、警告状態と判定する。なお、所定の閾値は、すべての機器で共通する値を設定してもよく、また、機器ごとに独立の値を設定してもよい。

0089

あるいは、ステップS612では以下のように警告状態の判定をしてもよい。
機器特徴量履歴211cのうち、古い方の履歴の所定回数分の平均値と、新しい方の履歴の所定回数分の平均値とを求め、両方の平均値を比較してその差分又は比を算出し、その差分又は比が所定の閾値を超えたか否か判定する。このようにすることで、連続変量である特徴量122aの変化の様子を適切に捉えることができる。閾値を超えた場合には、警告状態と判定する。なお、所定の閾値は、すべての機器で共通する値を設定してもよく、また、機器ごとに独立の値を設定してもよい。

0090

なお、これら平均又は分散の計算にあたって、すべての特徴量122aの履歴を機器特徴量履歴211cとして保持しておく必要はない。例えば、新たな平均値を求める際には、以下の式のようにして求めることができる。
平均=(追加された値+(過去の平均値*過去の履歴数))/(過去の履歴数+1)
したがって、平均値を求めた際にその平均値と履歴数を保持しておけば、次回も平均値を計算することができるので、必ずしも機器特徴量履歴211cを保持せずともよい。

0091

また、例えば分散を求める際には、以下の式により求めることができる。
分散=Σ(平均値−機器特徴量履歴211c)2=Σ平均値2−2*平均値*Σ機器特徴量履歴+Σ機器特徴量履歴2
したがって、分散を求めた際にその平均値と履歴数と機器特徴量履歴の二乗和を保持しておけば、次回も分散を計算することができるので、必ずしも機器特徴量履歴211cを保持せずともよい。

0092

また、本実施の形態5では、機器特徴量履歴211cとして特徴量122aを保持する場合の例について説明したが、履歴として保存するのは特徴量122aではなく、特徴量122aと機器特徴量211aとの距離であってもよい。このようにしても、上記と同様の効果を得ることができる。

0093

また、本実施の形態5では、合致参照機器エントリ131に警告状態131dを設ける構成としたが、警告状態131dを設けない構成とすることもできる。その際には、機器状態131bに警告状態を追記することで対応できる。例えば、「テレビON・警告状態」などと追記するようにすれば、機器の動作状態と警告状態とを同時に保持することができる。

0094

また、本実施の形態5で示した警告状態検出方法については、前述の実施の形態1〜4と組み合わせて用いることができる。

0095

実施の形態6.
本実施の形態6では、警告状態を検出するその他の実施例について説明する。なお、本実施の形態6では、機器状態検出手段130の動作のみ異なり、その他の構成については実施の形態5と同じであるため、同一部分については説明を省略する。

0096

図12は、本実施の形態6に係る機器状態検出手段130の動作について、図11のステップS612を詳細に示した動作フローである。以下、各ステップについて説明する。
(S701)
機器状態検出手段130は、図11のステップS612の処理を開始する。
(S702)
機器状態検出手段130は、今回のステップS605での処理実行が、前回のステップS605での処理実行から所定時間以内かどうか判定する。所定時間以内の場合はステップS703へ、所定時間を超えている場合はステップS705へ進む。
(S703)
機器状態検出手段130は、前回のステップS605での参照機器エントリ辞書210を検索した際に、警告状態が検出されたか否か判定する。「警告状態」が検出されていた場合は、ステップS704へ進む。警告状態が検出されていなかった場合は、ステップS705へ進む。
(S704)
現在の機器状態を、警告状態と判定する。例えば、今回のステップS605での参照機器エントリ辞書210の検索により警告状態が検出されていなかった場合であっても、本ステップS704にて警告状態と判定されることになる。
(S705)
前述の実施の形態5で述べた方法にしたがって、警告状態か否か判定する。

0097

以上のように、本実施の形態6では、特徴量122aに基づく参照機器エントリ辞書210の検索により警告状態が検出された場合には、その後所定時間内に検出した機器についても警告状態であると判定するようにしている。

0098

前述の実施の形態1〜6で述べた通り、本発明に係る機器状態検出装置100は、電流値に基づいて計算した特徴量122aと予め記憶した参照機器エントリ辞書210とを照合することにより、警告状態か否か判定することができる。
ここで、前述の通り「警告状態」は、経年劣化や何らかの異常による不具合等が生じている可能性が高いことを指し示すものである。一般的にこのような不具合等は、簡単に治癒することは考えにくいものである。しかし、経年劣化による変化は非常に緩やかに生じる場合も多く、また、計測誤差等が生じる可能性もあり、警告状態が検出された場合でも次回の検索では警告状態ではないとされる場合も考えられる。
本実施の形態6では、このような場合でも、警告状態が検出されてから所定時間内に検出された機器の状態を警告状態であると判定するようにしたので、より確実に警告状態を検出することができる。

0099

なお、ステップS704において、即座に警告状態と判定するのではなく、警告未然状態と判定しておき、この警告未然状態と判定された回数所定数に達した時にはじめて警告状態と判定するようにしても良い。
このようにすることで、警告状態の乱発を防ぎつつ、精度の高い警告状態の判定を行うことができる。

0100

また、本実施の形態6で示した警告状態検出方法については、前述の実施の形態1〜4と組み合わせて用いることができる。

0101

実施の形態7.
本実施の形態7では、マッチング手段410が参照行為エントリ辞書500を検索する際の検索動作について説明する。前述の図5におけるステップS609をより詳細に説明するものである。なお、図1に示したシステム構成、図2に示した機器状態検出装置100、生活行為推定装置400の構成は前述の実施の形態1と同じであるので、説明を省略する。

0102

マッチング手段410は、参照行為エントリ辞書500を検索する際に、機器状態エントリ132と参照行為エントリ501との合致度合いを、参照行為合致度という指標を用いて表す。
例えば、検索キーとなる機器状態132bと参照機器状態501bとが一致する場合であっても、機器状態時刻132aと参照行為時刻501aが大きく違っている場合、エントリ同士の合致している度合い、すなわち参照行為合致度が低いものとして扱う。

0103

合致度の計算は、機器状態時刻132aと参照行為時刻501aの差を用いる。例えば、合致度をY、機器状態時刻132aをX1、参照行為時刻501aをX2として、次の(式2)により計算する。合致度Yは0から1の大きさをとる。

0104

0105

前記実施の形態1では、機器状態132bと参照機器状態501bが同じ参照行為エントリ501が複数存在する場合には、時刻の最も近いものを用いることを説明したが、これをより定量的に評価したものが、上記(式2)であるということができる。
すなわち、機器状態132bと参照機器状態501bとが一致する参照行為エントリ501が複数存在する場合には、上記(式2)を用いて合致度Yを計算し、合致度Yが最も大きくなるような参照行為エントリ501を検索結果とする。

0106

図13に、マッチング手段410が参照行為エントリ辞書500を検索する際の動作フロー詳細を示す。図13は、図5のステップS609をより詳細に説明したものという位置づけである。以下、各ステップについて説明する。

0107

(S801)
ステップS609の処理を開始する。前提として、機器状態エントリ132を取得した状態である。
(S802)
参照行為エントリ辞書500が保持する参照行為エントリ501の個数を変数Nに代入する。
(S803)
繰り返し回数を示す変数iに1を代入する。
(S804)
機器状態エントリ132が保持する機器状態時刻132aと、i番目の参照行為エントリ501が保持する参照行為時刻501aの差分を計算し、変数Xに代入する。
(S805)
機器状態エントリ132が保持する機器状態132bと、i番目の参照行為エントリ501が保持する参照機器状態501bとが一致する場合、ステップS806に進む。一致しない場合はステップS807に進む。

0108

(S806)
機器状態エントリ132とi番目の参照行為エントリ501との合致度Yiを、Yi=1/(X+1)として記録する。
(S807)
i番目の機器状態エントリの合致度Yiを0として記録する。
(S808)
変数iに1を加算する。
(S809)
変数iがNより大きい場合、すなわち、比較処理が参照行為エントリ501のすべてで終了した場合はステップS810に進む。そうでない場合はステップS804に戻り、処理を継続する。
(S810)
番目からN番目までの合致度Yiのうち最も高いものを特定し、この合致度に対応する参照行為エントリ501を検索結果とする。

0109

以上の処理により、マッチング手段410は、機器状態エントリ132との合致度が最も高い参照行為エントリ501を特定することができる。合致度が最も高い参照行為エントリ501は、生活者の生活行為と合致する可能性が高いといえ、精度よい行動推定に資する。

0110

以上のように本実施の形態7によれば、機器状態と時刻とに基づいて生活者の生活行為を推定するようにしたので、より精度の高い推定を行うことができる。

0111

また、本実施の形態7で示した生活行為推定方法については、前述の実施の形態1〜6と組み合わせて用いることができる。

0112

実施の形態8.
本実施の形態8では、マッチング手段410が参照行為エントリ辞書500を検索する際の他の検索動作について説明する。前述の実施の形態7では、現在の機器状態エントリ132に基づいて生活行為を推定する場合の例について説明したが、本実施の形態8では、ある時点から所定時間分の機器状態エントリ132の履歴に基づいて、生活行為を推定する場合の例について説明する。前述の図5におけるステップS609をより詳細に説明するものである。なお、図1に示したシステム構成、図2に示した機器状態検出装置100、生活行為推定装置400の構成は前述の実施の形態1と同じであるので、説明を省略する。

0113

マッチング手段410は、参照行為エントリ辞書500を検索する際に、現時点の機器状態エントリ132だけでなく、現在から所定時間分の機器状態エントリ132の履歴を用いて計算する。本実施の形態8では、この所定時間が20分である場合の例について説明する。

0114

図14は、マッチング手段419の処理内容を説明する図である。図14において、機器状態エントリ132の履歴として、機器状態エントリ132−1、132−2、132−3が記憶されている。
参照行為エントリ501は、1つの参照生活行為501cに対して、複数の参照行為時刻501aと参照機器状態501bの組み合わせが記憶されている。例えば、参照行為エントリ501−1においては、参照生活行為501cが「朝食」であり、このときは参照機器状態501bとして「ポットON」と「トースターON」が記憶されている。

0115

ここで、7:20の時に生活行為を推定する場合には、マッチング手段410は、現在から所定時間である20分を遡って保持されている機器状態エントリ132−1、132−2、132−3と合致する参照行為エントリ501を検索する。
具体的には、機器状態エントリ132−1、132−2、又は132−3と一致する参照機器状態501bを少なくとも1つ以上備えている参照行為エントリ501を検索する。図14に示す例では、参照行為エントリ501−1と501−2の2つが検索された様子を示している。参照行為エントリ501−1との間では「ポットON」と「トースターON」が一致しており、参照行為エントリ501−2との間では「ポットON」が一致している。このように複数の検索結果が得られた場合には、次の(式3)により合致度Zを計算する。

0116

0117

上記の(式3)において、合致度Zは、機器状態エントリ132ごとの合致度Yiの平均を表している。図14の例においては、参照行為エントリ501−1との合致度Zが0.1、参照行為エントリ501−2との合致度Zが0.004であるので、両者を比較して合致度Zが高い参照行為エントリ501−1を検索結果として特定する。なお、本実施の形態8では、合致度Zの計算において時間の単位として分単位を用いたが、時間の単位については任意である。

0118

以上のように、本実施の形態8によれば、所定時間内の一連の機器状態に基づいて生活行為を推定するので、複数の機器を使用するような生活行為をより精度の高く推定することができる。例えば、複数の機器を稼働させて生活行為をする場合において、それぞれの機器の稼働順序が多少変わったとしても、適切な生活行為を推定することができる。

0119

なお、本実施の形態8の他の計算方法として、以下の(例1)〜(例3)を用いることもできる。

0120

(例1)
機器状態エントリ132と参照行為エントリ501との合致度を計算する際に、絶対時刻のみを用いて合致度を計算するのではなく、相対時刻を用いて計算してもよい。例えば、所定時間分の機器状態エントリ132の履歴の中で、基準となるもの(以下、「基準エントリ」と称す)については絶対時刻による合致度を求め、その他の機器状態エントリ132については基準エントリからの相対時刻を計算して合致度を求め、これらすべての平均を全体の合致度とする。基準エントリは、機器状態エントリ132の履歴の中で最も早い時刻のものを用いるなど、任意に定めることができる。

0121

このように、相対時刻によって合致度を求めることで、ある生活行為が通常とは違う時間に行われた場合にも、精度の高い生活行為の推定を行うことができる。例えば、起床時間が30分遅れてその後に行われる生活行為の時刻が30分ずつ繰り下がったような場合でも、相対時刻を用いて合致度を求めることで妥当な推定を行うことができる。

0122

(例2)
機器状態エントリ132と参照行為エントリ501との合致度を計算する際に、時刻を用いて合致度を計算するのではなく、一致した機器状態の個数を用いて合致度を計算してもよい。すなわち、所定時間分の機器状態エントリ132の履歴の中で、参照行為エントリ501内の参照機器状態501bと一致する個数を、機器状態エントリ132の履歴の個数で除算し、これを合致度とする。

0123

このように、一致する機器状態の個数を用いて合致度を求めることで、時間に拘わらず生活行為の推定を行うことができる。例えば、毎日生活時間不規則な生活者の行動を推定する場合にも、精度良く生活行為を推定することができる。

0124

(例3)
機器状態エントリ132と参照行為エントリ501との合致度を計算する際に、連続して一致した機器状態の個数を用いて合致度を計算してもよい。すなわち、所定時間分の機器状態エントリ132の履歴の中で、参照行為エントリ501内の参照機器状態501bと連続して一致する個数を、機器状態エントリ132の履歴の個数で除算し、これを合致度とする。

0125

このように、連続して一致する機器状態の個数を用いて合致度を求めることで、例えば、毎日の生活時間が不規則な生活者の行動を推定する場合にも、一連の機器状態に基づいて生活行為を推定するので、精度の高い推定に資する。

0126

また、本実施の形態8で示した生活行為推定方法については、前述の実施の形態1〜6と組み合わせて用いることができる。

0127

なお、上記実施の形態1〜8では、機器状態検出装置100と生活行為推定装置400とを協同して動作させ、機器状態検出装置100が検出した機器状態を生活行為推定装置400を経由して出力装置302に出力する場合の構成例について説明したが、機器状態の出力方法はこれに限定されるものではない。例えば、生活行為推定装置400を設けない構成とし、機器状態検出装置100から直接出力装置へ出力する構成とすることもできる。
また、機器状態検出装置100と生活行為推定装置400を別個の装置として設けるのではなく、両装置の機能を併せ持つ1つの装置を設ける構成とすることもできる。さらには、出力装置302又は計測装置300の何れか又は両方を、該装置に組み込む構成とすることもできる。

0128

また、上記説明では、計測手段110が電流値を計測する場合の例について説明したが、機器が使用する水道の流量を計測するものとしてもよい。水道の流量においても、電流と同じように機器ごとに使用する水の流量にパターンが存在するため、同様の装置によって水を使用している機器状態を検出することができる。例えば自動洗濯機自動給水のため、ほぼ毎回、同じパターンとなるため容易に検出が可能であり、在室位置と行為の推定の精度を向上させることができる。また、電流と水道の流量とを組み合わせて用いることもできる。

0129

また、機器が使用するガス流量を計測する構成とすることもできる。ガスの流量においても、電流と同じように機器ごとに使用するガスの流量にパターンが存在するため、同様の装置によって使用しているガス使用機器を検出することができる。例えばガスストーブなどは自動制御であり、ほぼ毎回、同じパターンとなるため容易に検出が可能であり、在室位置と行為の推定の精度を向上させることができる。また、電流、水道の流量、ガスの流量を組み合わせて用いることもできる。

0130

また、室内などの環境の照度を計測する構成とすることもできる。光の量である照度も、照明や時間ごとにパターンが存在するため、同様の装置によって使用している照明機器を検出することができる。例えば蛍光灯などは、ほぼ毎回、同じ照度となるため容易に検出が可能であり、在室位置と行為の推定の精度を向上させることができる。また、電流、水道の流量、ガスの流量、照度を組み合わせて用いることもできる。

0131

また、室内などの環境の温度を計測する構成とすることもできる。熱量を示す温度においても、電流と同じように機器ごとにパターンが存在するため、同様の装置によって使用している機器を検出することができる。例えばエアコンなどは、ほぼ毎回、同じ温度とするように設定されているため、容易に検出が可能であり、在室位置と行為の推定の精度を向上させることができる。また、電流、水道の流量、ガスの流量、照度、温度を組み合わせて用いることもできる。

0132

また、計測手段110は、ネットワーク上のデータ転送量を計測する構成とすることもできる。データ転送量において、電流と同じように使用しているアプリケーションごとにパターンが存在するため、同様の装置によって使用しているアプリケーションを検出することができる。例えばIP電話などは、ほぼ毎回、同じデータ転送量となるように設定されているため、容易に検出が可能であり、在室位置と行為の推定の精度を向上させることができる。また、電流、水道の流量、ガスの流量、照度、温度、データ転送量を組み合わせて用いることもできる。

0133

実施の形態9.
図15は、本発明の実施の形態9に係る機器状態検出装置2000を設置した住居2010内の構成を示す図である。ここでは一般的な住居を例に取り、以下の説明を行うものとする。
住居2010内には、照明2120やテレビ2130が設置されており、いずれも給電線2140より電力供給を受けている。また、給電線2140には機器状態検出装置2000が接続されている。
機器状態検出装置2000は、電流センサ2202を備えており、給電線2140に流れる電流の瞬時値を計測することができる。
また、機器状態検出装置2000は、電圧センサ2201を備えており、給電線2140の電圧の瞬時値を計測することができる。
機器状態検出装置2000は電流センサ2202および電圧センサ2201で計測した計測結果(電流および電圧値)150に基づいて機器の状態検出を行う。

0134

図15において、照明2120が点灯している場合、照明2120固有の電流が給電線2140に流れる。また、テレビ2130の電源投入された場合、テレビ2130に固有の電流が給電線2140に流れる。通常、これらの電流は、給電線2140上で混ざり合ってしまうため容易にはどの機器が動いているのか識別できない。しかしながら、本例の機器状態検出装置2000は、後述する構成によって、混ざり合った電流の中から機器ごとに固有の特徴を抽出して機器の状態(オンオフ状態や機器のモード状態)を検出可能となっている。なお、電流センサ2202は、電力の給電口に設置する。テーブルタップやOAタップのような延長コードの上流部分に設置してもよい。また、電流センサ2202は、壁に埋め込まれたコンセントに設置してもよい。また、電流センサ2202は、屋外に設置された電力メーターや柱状トランスなどに設置しても良い。

0135

ここで、機器状態検出装置2000の詳細な説明をするに先立って、機器状態の検出原理について簡単に説明する。ここでは、テレビ2130を付けた場合について説明する。
テレビ2130は、後述の図19に示すようにテレビ固有の電流2502を持っている。また、このような固有波形は、テレビ2130がONしている間、電圧2501の周期(ここでは、商用周波数の50Hz又は60Hz)ごとに繰り返し再現する。テレビ固有の電流2502のような固有の波形はその電源回路固有性によって生み出される。電圧2501が加わった場合、単なる抵抗器負荷の場合には電圧2501と相似な電流が得られる。これがテレビ2130の電流2502のように、電圧2501と相似でない電流が得られるのは、テレビ2130の電源回路としてコンデンサインプット型整流回路などを用いて交流直流に変換しているためである。このような整流回路は、回路自体の違いや機器の負荷の違いなどにより、機器ごとに異なる高調波を発する。このため、電流2502のような特徴的な電流波形が得られるのである。したがって、このような高調波の違いを検出することで、どのような機器が動いているのかや、機器がどのような状態であるのかを判定することができる。

0136

図16は、本実施の形態9に係る機器状態検出装置2000の機能ブロック図である。
機器状態検出装置2000は、1つの電流センサ2202と、1つの電圧センサ2201と、電流センサ2202および電圧センサ2201の計測結果を処理して機器状態を検出する処理部2300と、機器状態データベース2230と、処理結果を出力する出力装置2250とを備えている。

0137

処理部2300は、電流電圧変換手段2203、インピーダンスアッパー手段2204、波形フィルタ手段2205、波形増幅手段2206、AD変換手段2207、波形区切り手段2208、波形平滑化手段2209、特徴量計算手段2210、機器状態検出手段2220および機器状態情報作成手段2240を備えている。

0138

電流センサ2202は、給電線2140に流れる電流の瞬時値を計測するもので、具体的にはリングコアに巻かれたNターンの2次巻き線と貫通電線(給電線2140)の変流比がN対1になる電流トランスで構成されている。電流センサ2202は、貫通電線に流れる電流をN分の1にした電流を2次側回路に流す。

0139

電圧センサ2201は、給電線2140に流れる電圧の瞬時値を計測するもので、具体的にはコアに巻かれたMターンの2次巻き線と貫通電線(給電線2140)の変圧比がM対1になる電圧トランスである。電圧センサ2201は、1次側電線間の電圧をM分の1にした電圧を2次側回路に出力する。

0140

電流電圧変換手段2203は、電流センサ2202で検出された、給電線2140上を流れる電流の波形を電流値から電圧値に変換する。具体的には例えば、精度の高い電気抵抗器を電流センサ2202と並列に挿入した構成である。
なお、電流電圧変換手段2203と電流センサ2202は一つにまとめても良い。例えば、シャント抵抗などを用いて直接、電流を電圧に変換するなどである。

0141

インピーダンスアッパー手段2204は、電流電圧変換手段2203の出力インピーダンスを数倍〜数百万倍に高くする。電流電圧変換手段2203の出力インピーダンスは電流センサ2202を貫通する給電線2140のインピーダンス変動の影響を受けるため、給電線2140上の負荷が変動すると電流電圧変換手段2203の出力インピーダンスも変動する。出力インピーダンスをほぼ一定値にするためには、変動分が無視できる程度に出力インピーダンスを上げればよい。例えば、電流電圧変換手段2203の出力インピーダンスは数十オームに対し、インピーダンスアッパー手段2204によって、出力インピーダンスを数メガオームにあげる。インピーダンスアッパー手段2204は、例えば、オペアンプトランジスタによるバッファーフォロアー回路で構成する。

0142

波形フィルタ手段2205は、インピーダンスアッパー手段2204で増幅された電流波形から、特定の周波数成分のみを抽出する。特定の周波数とは、商用周波数である50Hz又は60Hzの数倍〜数百倍までの範囲である。波形フィルタ手段2205では、後述する理由から、基本周波商用周波)の高調波を抽出し、次の波形増幅手段2206に出力する。その方法としては、例えば、波形フィルタ手段2205の通過帯域を100Hz〜200KHzとすることにより、商用周波数成分減衰し、高調波成分を強調することができる。

0143

また、例えば、波形フィルタ手段2205の通過帯域を500Hz〜200KHzとすることにより、商用周波数成分を大きく減衰し、高調波成分のみを抽出することができる。波形フィルタ手段2205は、例えば、低周波域および高周波域を低減するバンドパス型アナログフィルタ、低周波域を低減するハイパス型のアナログフィルタなどで構成される。

0144

波形増幅手段2206は、電流波形の電圧値を増幅する。増幅度は、電流波形の最大電圧値最小電圧値振幅幅がAD変換手段2207の入力範囲に一致する又はそれより多少小さい程度とする。例えば、電流波形の電圧値の幅が100mVに対して、AD変換手段2207の入力範囲が10Vの場合には、増幅度はおよそ90倍〜100倍にする。このようにすることで、次のAD変換手段2207でデジタル化したときの誤差を少なくすることができる。

0145

AD変換手段2207は、AD変換器であり、増幅された電流波形の電圧値と、電圧センサ2201が計測した電圧値とをそれぞれアナログ値からデジタル値に変換し、記憶手段2212に記録する。アナログ値からデジタル値に変換する際には、時分割量子化を行う。時分割とは、定められた時間周期ごとにアナログ値をデジタル値に変換することである。このためアナログ値は時間的に連続であるが、デジタル値は時間的に離散値となる。量子化とは、所定の電圧分解能に基づき、アナログ値をデジタル値に変換することである。このため、アナログ値は電圧的に連続であるが、デジタル値は電圧的に離散値となる。例えば、10ビット分解能を持ち、0V〜5Vまでの入力範囲を持つADコンバーターの場合、変換されたデジタル値は約4.88mV単位の離散値となる。なお、インピーダンスアッパー手段2204、波形フィルタ手段2205、波形増幅手段2206およびAD変換手段2207は一つの半導体にまとめてあっても良い。

0146

波形区切り手段2208は、記憶手段2212に記録された電流のデジタル値をその電圧周期ごとに区切り、電圧一周期間サンプル値サンプル電流値)の個数が所定の個数になるように調整する手段である。電圧周期は、ここでは商用周波数である50Hz又は60Hzの波の周期であり、AD変換手段2207から入力される電圧センサ2201の計測結果から、電圧値の周期(電圧周期)を把握している。電圧周期は、商用周波数の場合、およそ16ms又は20msである。なお、電圧周期は、AD変換手段2207の時分割の周期の丁度倍数とは限らないため、電圧周期内に収まるサンプル値の個数は常に一定の個数ではなく、プラスマイナス1個の範囲で増減する。

0147

波形区切り手段2208は、サンプル値の個数が所定の個数に満たない場合、「0」を波形の最後に挿入してサンプル値の個数が所定の個数になるようにする。例えば、電圧1周期の間の電流値のサンプル数が200と定められており、あるときの電流値のサンプル数が199個しかなかった場合は、電流値の一番最後に「0」を追加して、サンプル値の個数を200個とする。

0148

また、波形区切り手段2208は、サンプル値の個数が所定の個数を超えている場合、超えたサンプル値を捨て、サンプル値の個数が所定の個数になるようにする。例えば、電圧1周期の間の電流値のサンプル数が200と定められており、あるときの電流値のサンプル数が201あった場合は、電流値の一番最後の値を捨てて、サンプル値の個数を200とする。

0149

波形平滑化手段2209は、波形区切り手段2208によって区切られた電流波形を複数読み込み、畳み込むことによって波形を平滑化する。畳み込むとは、波形を時間的にあわせて平均を取ることである。例えば、時刻Aにおける電圧1周期分の電流の各サンプル値が時間順に1、2、3、4であり、同様に時刻Bにおける電圧1周期分の電流の各サンプル値が時間順に5、6、7、8であった場合、時刻Aにおける電流値と時刻Bにおける電流値を畳み込むとは、(1+5)÷2、(2+6)÷2、(3+7)÷2、(4+8)÷2を計算することであり、畳み込んだ後の電流値は時間順に、3、4、5、6となる。

0150

特徴量計算手段2210は、波形平滑化手段2209が求めた平滑化波形から、所定の演算式により特徴量2210aを計算する。特徴量2210aはベクトルである。所定の演算として、本例では、ウェーブレット変換と二値化を用いる。平滑化した電流波形に対してウェーブレット変換を行い、そのウェーブレット係数を求める。そして、求めたウェーブレット係数を所定の閾値で二値化する。なお、特徴量計算手段2210の特徴量計算結果は、給電線2140に複数の機器が接続されている場合には、そのそれぞれの特徴量2210aが含まれたものとなる。

0151

機器状態データベース2230は、1以上の参照機器エントリ2231を格納している。参照機器エントリ2231は、各機器毎にそれぞれ機器特徴量2231aと機器状態2231bとを組にして保持するものである。機器特徴量2231aは、その機器の状態が機器状態2231bで表される状態にある場合に電流変化として検出される特徴量である。機器状態2231bとしては、機器のON/OFF状態、機器のモード状態、機器の経年劣化状態がある。機器のモード状態とは、例えばエアコンでは、「冷房」、「暖房」、「送風」などがある。機器の劣化状態とは、例えば、「電源破損」、「配線不良」などがある。

0152

それぞれの機器状態2231bにおいて、給電線2140に流れる電流にそれぞれの状態固有の特徴が表れることから、その機器特徴量2231aと機器状態2231bとを組として機器状態データベース2230として保持する。例えば、配線不良の場合、機器の特徴量が通常時とは異なる特異なものになることから、配線不良を示す機器状態2231bと機器状態2231bと対として参照機器エントリ2231として保持する。

0153

機器状態検出手段2220は、特徴量計算手段2210の特徴量計算結果を、機器状態データベース2230内の全ての参照機器エントリ2231と対比させ、特徴量計算手段2210が計算した特徴量2210aに合致(一致又は類似(一致率が所定の値以上)も含む)する機器特徴量2231aを持つ参照機器エントリ2231を特定する。すなわち、各参照機器エントリ2231の機器特徴量2231aと合致する特徴量2210aが特徴量計算結果に含まれているか否かを判断する。含まれていると判断した場合、その参照機器エントリ2231の機器状態にある機器が給電線2140に接続されていると判断でき、その参照機器エントリ2231を合致参照機器エントリ2221として記憶手段2212に格納する。

0154

機器状態情報作成手段2240は、検索結果である合致参照機器エントリ2221に基づき機器状態情報を作成し、出力装置2250に出力する。

0155

出力装置2250は、機器状態情報作成手段2240からの機器状態情報を画面表示する手段で、画面表示の手段として、液晶ディスプレイ、テレビ出力などを備える。

0156

図17は、出力装置2250に表示される結果画面の一例を示す図である。
住居名2303と、機器ごとに機器名2301と機器の状態2302をユーザーが明確にその対応付けが分かる形で表示する。例えば、「入」、「切」の状態を表示する、モードを表示する、点灯時間を表示するなどである。この表示例は一例であって、機器名2301、機器状態2302、住居名2303などの各コンポーネントがこのような配置でなくても良い。また図17に示す出力画面は、各コンポーネントが一部しかなくても良い。

0157

AD変換手段2207、波形区切り手段2208、波形平滑化手段2209、特徴量計算手段2210、機器状態検出手段2220、機器状態情報作成手段2240は、これらの機能を実現する回路デバイス等のハードウェアを用いて実現することもできるし、マイコンやCPU等の演算装置上で実行されるソフトウェアとして実現することもできる。メモリ等の記憶装置は、必要に応じて適宜備える。各手段間で共用してもよい。

0158

機器状態データベース2230は、メモリやHDD(Hard Disk Drive)等の記憶装置にあらかじめ参照機器エントリ2231を格納しておくことにより構成することができる。また、機器状態データベース2230は、各手段の外部に備えていてもよい。また、機器状態データベース2230は遠隔地に設置されたデータサーバーであっても良い。

0159

記憶手段2212は、メモリやHDD(Hard Disk Drive)、フラッシュメモリ等の書き換え可能な記憶装置によって構成することができる。

0160

特徴量2210a、合致参照機器エントリ2221、参照機器エントリ2231は、記憶手段2212に格納されるデータとして構成することができる。

0161

図18は、機器状態検出装置2000が機器の状態を検出するフローである。以下、各ステップについて説明する。ここでは、テレビ2130の電源をONした場合の例で説明する。

0162

図19は、テレビ2130を付けた場合に給電線2140上に流れる電流2502とその時の給電線2140の電圧2501を示す図である。図19において横軸は時間、縦軸右側は電圧[V]、縦軸左側は電流[A]を示している。
テレビ2130は図19のようにテレビ固有の電流2502を持つ。また、このような固有波形は、電圧2501の周期ごとに繰り返し再現することは上述した通りである。

0163

(S2401)
電流電圧変換手段2203は、電流センサ2202で検出した給電線2140上を流れる電流値を電圧値に変換する。電流センサ2202で検出される電流値には、テレビ2130の電源をONしたことによるテレビ固有の電流2520が含まれたものとなっている。
(S2402)
インピーダンスアッパー手段2204は、電流センサ2202側のインピーダンスを高くする。

0164

(S2403)
波形フィルタ手段2205は、インピーダンスアッパー手段2204で増幅された電流波形から、特定周波数成分のみを抽出する。

0165

図20は、波形フィルタ手段2205によって特定周波数のみを抽出したテレビ2130の電流2602とそのときの給電線2140の電圧2601を示す図である。図20において横軸は時間、縦軸右側は電圧[V]、縦軸左側は電流[A]を示している。ここでは、例としてカットオフ周波数500Hzの一次ハイパス線形フィルタを通過させた場合について示す。

0166

波形フィルタ手段2205を通る前の図19の電流2502のうち、高周波域だけが抽出され、比較的パワーの大きい低周波成分が除去されたことにより、波形フィルタ手段2205を通った後である図20の電流2602に示すように高調波成分のみが際立つ。どのような機器も、50Hzや60Hzなどの電圧と同じ周波数の電流成分が最もパワーが大きい。このため、これらの成分を残したまま電流波形を後の処理工程であるAD変換手段2207でAD変換してしまうと、高調波成分の分解能が悪くなる。したがって、波形フィルタ手段2205によってこのような低域の成分を除去し、高調波成分を抽出することにより、AD変換における分解能を向上することが可能となる。

0167

(S2404)
波形増幅手段2206は、波形フィルタ手段2205を通過した特定周波数成分だけを含む電流波形の電圧値を、AD変換手段2207の入力範囲まで増幅する。
(S2405)
AD変換手段2207は、電圧センサ2201が変圧した給電線2140の電圧値と、増幅された電流波形とのそれぞれを、アナログ値からデジタル値に変換して、記憶手段2212に記録する。
(S2406)
波形区切り手段2208は、電圧の周期ごとにデジタル値化された電流波形を区切り、区切った信号のサンプル値の個数が常に所定の個数となるように補正する。この処理については上述した通りである。

0168

(S2407)
波形平滑化手段2209は、一つの区切りごとに同じサンプル数になった電流波形をL周期分を畳み込む。この処理の詳細も、上述した通りである。

0169

図21は、波形平滑化手段2209によって波形を平滑化した後のテレビ2130の電流2702とそのときの給電線の電圧2701である。図21において横軸は時間、縦軸右側は電圧[V]、縦軸左側は電流[A]を示している。
波形平滑化手段2209による波形の畳み込み効果により、電圧周期ごとの再現性がない波の成分については打ち消される。図21の電流2702に示すように、波形平滑化手段2209を通す前である図20の電流2602から環境ノイズが除去されている。

0170

電流の高調波成分は非常に小さいため、環境ノイズに埋もれやすく、確実に計測することは難しい。このため、時間的にランダム印加される環境ノイズと、電圧周期と同じ周期で繰り返し再現する高調波成分を分離するためには、電圧周期ごとに畳み込みを行って確率的に環境ノイズのパワーを押さえ込むことが有効である。波形平滑化手段2209は、このような畳み込みを数回〜数百回行うことにより、環境ノイズを除去することができる。

0171

(S2408)
特徴量計算手段2210は、畳み込まれた電流波形に対してWavelet変換を行い、その係数を所定の複数の閾値を用いて2値化し、特徴量2210aとする。

0172

図22は、特徴量計算手段2210によってテレビ2130の電流波形に対してWavelet変換を行い、ウェーブレット係数2802とそのときの給電線2140の電圧2801を示したものである。ここでは、例として、一つのレベルのウェーブレット係数のみ示す。ウェーブレット係数には、テレビ固有の位置にテレビ固有のピーク2803があらわれる。この固有のピーク箇所は機器ごとに異なるため、ピークがどの位置に現れたかを観測することにより、どのような機器が稼動しているかを検出することができる。

0173

なお、複数の機器が同時に稼動している場合、それぞれの機器ごとの固有のピークが観測されるが、特徴量計算手段2210では、Wavelet変換を用いることで、ピークの幅が非常に狭くなるように変換できるため、機器ごとのピークの位置が重なってしまう可能性を小さくし、機器の誤検知を少なくすることができる。特徴量計算に用いる変換方法は、Wavelet変換に限られたものではないが、Wavelet変換は、時間領域の情報を残すことができる特徴を有することから、本例の場合のように、電圧周期内におけるピーク発生イミングを特徴量として検出したい場合に有効な手段である。また、Wavelet変換を用いることにより、他の変換方法(例えばフーリエ変換)を用いた場合に比較して計算量を少なくできるため、小型のマイコンで対応できるという利点もある。

0174

図23は、特徴量計算手段2210によって、テレビ2130の二値化したウェーブレット係数2902とその時の給電線の電圧2901を示したものである。横軸は時間、縦軸右側は電圧[V]、縦軸左側はウェーブレット係数2902の二値化後の値を示している。ここでは例として、ウェーブレット係数を0.1を閾値として二値化したものを示す。
時間軸に対して、テレビ固有のピークが出る位置は「1」となり、ピーク値が出ない部分に関しては「0」となる。ウェーブレット係数の値自体は変動があるため、それをそのまま参照機器エントリ2231とのマッチングの判定に用いるのは誤検知の原因となり、適していない。しかし、図23に示す2値化したウェーブレット係数2902を用いることで、誤差変動に強く、安定したマッチングを行うことができる。

0175

なお、二値化後のウェーブレット係数で示される特徴量2210aとは、すなわちピーク数と、各ピーク間時間間隔とによって表されるものである。また特徴量を2値化することにより、機器状態データベース2230に登録する機器特徴量2231aのデータ量を大幅に小さくすることができる。すなわち、特徴量2210aを計測値で登録するのに比べて、データサイズを大幅に小さくすることができる。なお、図23には、テレビ2130の電流波形に基づく特徴量計算結果しか示されていないが、給電線2140には、多様な機器が接続されていることから、他の機器が同時に動いている場合にはそれぞれの機器のピークが両方とも表れることになる。しかしながら、特徴量2210a(ピーク数および各ピーク間の時間間隔)は、その機器固有のものであり、他の機器や他の機器状態の特徴量と一致することはなく、区別できるものである。また、上述したように、給電線2140に多様な機器が接続されている場合、特徴量計算手段2210では、複数の異なる特徴量2210aを有する特徴量計算結果が取得されることになる。

0176

(S2409),(S2410)
機器状態検出手段2220は、特徴量計算手段2210で取得された特徴量計算結果と機器状態データベース2230内の参照機器エントリ2231とを対比させて、給電線2140に接続されている各機器の状態を取得する。
すなわち、機器状態データベース2230の各参照機器エントリ2231の機器特徴量2231aと一致又は類似する機器特徴量が特徴量計算結果に含まれているかを順次検索し、含まれている場合、その機器特徴量を有する参照機器エントリ2231を、合致参照エントリとして抽出し、ステップ(S2411)に進む。図24に、その検索動作の模式図を示す。ここでは、テレビ2130がONされた場合の例を示している。

0177

ここで、計測された特徴量2210aと、機器特徴量2231aが合致するかどうかの計算方法の代表例について説明する。機器特徴量2231aは2値化され、「0」と「1」を要素に持つ時系列のベクトルである。このとき、機器特徴量2231aが「1」の位置において、計測された特徴量も「1」であるかどうかを比較する。そして、計測された特徴量も「1」である位置の割合(スコア)を計算する。例えば、スコアが50%以上である場合には、合致したと判断する。給電線2140に複数の機器が接続されている場合は、特徴量計算結果には複数の異なる特徴量2210aが含まれているため、合致する参照機器エントリ2231も複数存在する。この場合、合致した全ての参照機器エントリ2231を合致参照機器エントリ2221として記憶手段2212に記録する。

0178

なお、検索の結果、合致するものが存在しなかった場合は処理を終了する。ここで、合致するものが存在しなかった場合とは、すなわち、特徴量計算手段2210で取得された特徴量計算結果内に、機器状態データベース2230に登録されている参照機器エントリ2231の機器特徴量2231aと一致又は類似する特徴量2210aがない場合である。具体的には参照機器エントリ2231として登録されていなかった新たな機器がONされた場合が該当する。このように、新しい未知の機器がONした場合に、その機器の特徴量2210aに対応する参照機器エントリ2231は存在しないことから、例えば別の機器がONしているといった誤推定を防止することができ、機器の稼動状態を高い精度で検出することができる。

0179

(S2411)
機器状態情報作成手段2240は、検索結果である合致参照機器エントリ2221に基づいて機器状態情報を作成する。
(S2412)
出力装置2250は、機器状態情報を例えば図17に示す表示画面で出力する。

0180

このように本実施の形態9によれば、給電線2140に流れる電流から給電線2140に接続されている機器の特徴量2210aを算出し、その特徴量2210aと、機器状態データベース2230に予め記憶された参照機器エントリ2231とを対比させて機器状態を特定するため、機器状態データベース2230には、機器状態毎にその機器状態2231bにおける機器特徴量2231aを登録しておけばよく、従来のように宅内に存在する全機器の組み合わせを意識する必要がなく、全機器の稼働状態の組み合わせ学習の手間を軽減することが可能となる。また、全機器の組み合わせ分の登録データが必要であった従来に比べ、登録データ数(ここでは参照機器エントリ数)が格段に少なくて済むため、特徴量2210aと機器状態データベース2230とを対比する際の処理計算量も少なくて済む。したがって、マイコンの能力が低くて済み、小型のマイコンで対応可能となる。

0181

また、機器状態データベース2230を特徴量計算と明確に分離することにより、機器状態データベース2230の更新のみによって新しい機器を登録したり、間違った参照機器エントリ2231を削除したりすることが簡単にできる。また、機器状態データベース2230をインターネットなどで接続されたサーバーからデータをダウンロードして更新することにより、常に最新の機器エントリを保つことができる。

0182

また、新たな未知の機器が稼働した場合、その機器の特徴量は機器状態データベース2230に登録されていないことから、他の機器と誤推定することを防止することが可能である。

0183

なお、出力装置2250として、本例では表示手段として説明したが、これに限られたものではなく、データ出力する手段としてもよい。すなわち、例えばインターネットに接続され、SMTPサーバーに接続して、指定したメールアドレス宛に機器状態検出手段2220の検索結果である機器状態情報を送信する手段としても良い。この場合、一定周期ごとに機器状態情報を送信する。また、データ出力の手段として、無線通信装置赤外線通信装置、Ethernet(登録商標)、RS-232Cなどの有線通信装置を備える。送信する機器状態情報は最後にメールを送信してから現在までに得た全ての新しい機器状態情報を送信しても良い。また、最新の機器状態情報のみを送信してもよい。また更に、小型の無線通信機を用いてホームゲートウェイを経由して、全体を集中管理するセンターサーバーへデータを送信するようにしてもよい。図17に示す出力画面は、センターサーバーにある集中管理端末上の画面であっても良い。

0184

実施の形態10.
本発明の実施の形態10は、建物内に給電線が複数ある場合に好適な技術に関する。具体的には例えば、一般的な家庭では、オール電化の普及により、現在単相3線による220Vの引き込み主体となりつつある。このため、一戸の中に二つの給電線が存在する状況は頻繁に存在する。また、工場などでは、複数の給電線が存在することが一般的である。そこで、実施の形態10では、このように二つの給電線に繋がった機器の状態を一括して検出することを可能とするものである。

0185

図25は、本実施の形態10における機器状態検出サーバー2100の概略構成を示す模式図である。
機器状態検出サーバー2100は、給電線2101に接続された電圧センサ2102および電圧センサ2103に接続された機器状態検出装置2107と、電圧センサ2105および電流センサ2106に接続された機器状態検出装置2108とを備えた構成である。各機器状態検出装置2107,2108の内部構成は、実施の形態9で説明したものとほぼ同じである。機器状態検出装置2107は給電線2101に繋がる機器の状態を検知し、機器状態検出装置2108は給電線2104に繋がる機器の状態を検知する。なお、ここでは機器状態検出装置を2組備えた例を示しているが、更に複数であってももちろん良い。

0186

図26は、機器状態検出サーバー2100の構成を示す機能ブロック図である。図26において、図16と同一部分には同一符号を付し、説明を省略する。
機器状態検出サーバー2100は、機器状態検出装置2107と、機器状態検出装置2108と、機器状態検出装置2107,2108のそれぞれで得られる機器状態を統合する統合手段2310と、統合結果を出力する出力装置2250と、機器状態検出サーバー2100全体を制御する制御手段2320とを備えている。なお、機器状態検出サーバー2100に備える各機器状態検出装置2107,2108は、実施の形態9で説明したようにそれぞれ出力装置2250を備えていてもよいが、出力装置2250は機器状態検出サーバー2100として少なくとも1つあれば十分であるため、ここでは、機器状態検出装置2107,2108内の各構成から出力装置2250を除いた構成を機器状態検出サーバー2100に備えているものとする。

0187

統合手段2310は、機器状態検出装置2107により検索された機器情報に対して機器状態検出装置2107を示すIDを付与し、機器状態検出装置2108によって検索された機器情報に機器状態検出装置2108を示すIDを付与し、これらを両方ともまとめて一つの機器状態情報として保持するものである。

0188

機器状態検出サーバー2100は、これら複数の給電線2101,1104にそれぞれ繋がる機器の状態を、それぞれ対応の機器状態検出装置2107,2108で同時に検出し、それぞれで検出した機器情報を、統合手段2310で統合して一つの出力装置2250でまとめて出力する。その結果、例えば給電線2101 にテレビと電子レンジが接続され、給電線2104に掃除機と照明とが接続されている場合、図17に示したような一つの表示画面でまとめて機器状態を表示することが可能となる。

0189

また、220V機器、例えばIH調理器などは、給電線2101と給電線2104にまたがって接続される。このため、機器状態検出装置2107と機器状態検出装置2108とでは同じ機器の状態が重複して検出される。機器状態検出サーバー2100は、これら重複した機器状態の情報を用いることで、機器状態情報の信頼性を向上させることができる。具体的には例えば、IH調理器は給電線2101側と給電線2104側の両方から検出される機器であることを、参照機器エントリ2231に更に追加情報として加えておき、機器状態検出装置2107と機器状態検出装置2108の一方でIH調理器が検出され、他方で検出されない場合には、その情報が誤っていると判断する、などである。

0190

実施の形態11.
本発明の実施の形態11は、複数の建物や各部屋それぞれに設置された機器の機器状態をまとめて遠隔監視する際に好適な技術に関する。

0191

図27は、実施の形態11の機器状態検出システム2200の利用形態を示す図である。
機器状態検出システム2200は、上記実施の形態9と同様の構成を有する機器状態検出装置2201A,2202Aとネットワーク2204Aを介して接続されている。ネットワーク2204Aは専用線電話線、インターネットなどである。機器状態検出装置2201A,2202Aのそれぞれは、別の建物や階、部屋に設置され、機器状態検出システム2200は、機器状態検出装置2201A,2202Aの設置場所から例えば遠隔地に設置されている。機器状態検出システム2200は、機器状態検出装置2201A,2202Aのそれぞれで取得した機器状態情報をネットワーク2204Aを介して受信し、機器状態検出装置2201A,2202Aの設置場所である各建物や各部屋の機器状態を監視し、この監視結果に基づき、省エネアドバイスをするなどの新しいサービスの提供を可能とするものである。

0192

機器状態検出装置2201A,2202Aと、機器状態検出システム2200とは、ネットワーク2204Aを介して電子メールの送受信が可能に構成されており、機器状態検出装置2201A,2202Aは、電子メールにより、リアルタイムに機器状態の検出結果を機器状態検出システム2200に送信する。また、機器状態検出装置2201A,2202Aは、機器状態情報を送る際、送信者を特定することができるIDと機器状態を検出した時刻とを付与して送信する。

0193

図28は、機器状態検出システム2200の構成を示す機能ブロック図である。
機器状態検出システム2200は、ネットワーク2204Aを介して機器状態検出装置2201A,2202Aと通信するための通信手段2210Aと、機器状態検出装置2201A,2202Aから送信されてくるメールを蓄積するメールボックス2211と、メールボックス2211内に蓄積されたメールに基づき機器状態検出装置2201A,2202Aが設置された場所における機器状態を機器状態情報として管理する機器状態情報管理手段2212Aと、機器状態情報を記憶する機器状態情報データベース2213と、管理結果を表示する表示手段2214と、機器状態検出システム2200全体を制御する制御手段2215とを備えている。機器状態情報データベース2213で管理された情報は、表示手段2214に管理結果として表示される以外に、各種サービスを行うための情報として使用される。機器状態検出システム2200は、図示しないマイクロコンピュータ(以下、マイコンという)を備えており、マイコン内のCPUおよび内部メモリに記憶された所定の演算プログラムに基づいて制御手段2215および機器状態情報管理手段2212Aが実現されている。

0194

機器状態検出システム2200は、機器状態検出装置2201A,2202Aから送信されてくるメールを通信手段2210Aを介して一定周期ごとに受信し、メールボックス2211内に蓄積する。なお、機器状態検出装置2201A,2202Aからの機器状態検出結果の通知は、メールによる方法に限られず、機器状態検出装置2201Aと直接通信できる場合は直接通信によってデータをやり取りしても良い。

0195

機器状態検出システム2200と機器状態検出装置2201A,2202Aとのやりとりをメールで行う場合には、非常に多くの機器状態検出装置がネットワーク2204A上に繋がったとしても、ネットワーク2204A上のトラフィック増加によって通信負荷が増大するといった問題を回避することができる。すなわち、機器状態検出装置2201A,2202Aと、機器状態検出システム2200との間の通信を、セッション確立して通信を開始する形態に比べて、通信負荷を軽減することが可能である。

0196

また、一般的な家庭のネットワークでは通常ファイアウォールが設定されているため、専用のポートによる通信はこれらの設定変更の煩雑さが発生する。しかしながら、メール通信の場合、非常に一般的なプロトコルとポートを使用するためこのような手間を省くことができる。

0197

このように構成された機器状態検出システム2200では、機器状態検出装置2201A,2202Aをそれぞれ各家庭に設置することにより、複数の家の機器状態を機器状態情報データベース2213で一括して管理することが可能となる。このため、省エネアドバイスなどの新しいサービスを提供することが可能となる。例えば、冷房機器が付けっぱなしになっていたり、外気温に対して冷房温度が必要以上に低く設定されている等を機器状態検出システム2200側で検知できるため、その状態に応じた適切な省エネアドバイスが可能となる。

0198

なお、ネットワーク2204Aに接続される装置を機器状態検出装置としたが、実施の形態10で説明した機器状態検出サーバー2100としても良い。この場合も上記と同様の作用効果が得られる。

0199

実施の形態12.
図29は本発明の実施の形態12に係る生活者異常検知装置を示すブロック図及び外観斜視図である。
実施の形態12の生活者異常検知装置3001は、無線アクセスポイント3020からの電波をアンテナ3003を介して受信する無線通信手段3002と、活動判定手段3004と、活動判定手段3004からの信号に基づいて点灯/消灯するLED表示部3005と、各種の機器3030からの電波をアンテナ3007を介して受信する稼動機器検知手段3006と、稼動機器検知手段3006からの信号に基づいて点灯/消灯するLED表示部3008と、機器3030を制御する制御信号をアンテナ3010を介して送信する異常検知手段3009と、異常検知手段3009からの信号に基づいてブザー音を発する警報ブザー3011とを備えている。

0200

生活者異常検知装置3001の外部に存在する無線アクセスポイント3020は、例えば、特定の周波数の電波を一定の電波強度で発信する無線LANルーター、コードレス電話無線LAN機能付きノートパソコン設備制御用の通信機などの無線通信機器である。無線アクセスポイント3020からは無線電波が一定期間かつ断続的に送信されている。

0201

前述の無線通信手段3002は、無線アクセスポイント3020からの電波(同一周波数)が受信されたときに電波強度を計測する通信機、CPU、通信機が計測を開始した際にCPUが無線通信手段3002として実行するためのプログラム、このプログラムが保存されたROM、CPUの実行により得られたデータを一時的に保存するためのRAM等で構成されている。この無線通信手段3002は、無線アクセスポイント3020からの電波がアンテナ3003を介して受信されると、一定期間、受信電波の強度を計測し、それをデータとしてRAMに保存する。そして、所定時間の間の電波強度を読み出して電波強度の最小値最大値の差から電波強度の変化値を算出し、データとして受信時刻と共にRAMに保存する。一定期間及び所定時間は、前記のROMに保存されている。

0202

活動判定手段3004は、例えば、CPU、無線通信手段3002が動作を開始した際にCPUが活動判定手段3004として実行するためのプログラム、このプログラムが保存されたROM、CPUの実行により得られたデータを一時的に保存するためのRAM等で構成されている。この活動判定手段3004は、無線通信手段3002によって算出された電波強度の変化値を読み込んで、予め設定された閾値と比較する。電波強度の変化値が閾値以上のときは生活者が活動していると判定し、その変化値が閾値より低いときは生活者が活動していないと判定し、この何れかの判定結果を活動情報としてRAMに保存する。また、生活者が活動していると判定したときはLED表示部3005を点灯し、生活者が活動していないと判定したときはLED表示部3005を消灯する。前述した閾値はROMに保存されている。

0203

稼動機器検知手段3006は、例えば、検知対象の機器3030からの電波を受信する通信機、CPU、通信機が検知対象の機器3030からの電波が受信した際にCPUが稼動機器検知手段3006として実行するためのプログラム、このプログラムが保存されたROM、CPUの実行により得られたデータを一時的に保存するためのRAM等で構成されている。この稼動機器検知手段3006は、周辺に設置された検知対象の機器3030からの電波がアンテナ3007を介して受信されると、その受信電波から機器3030の稼動状態の情報を取得し、機器情報としてRAMに保存する。また、その機器情報に基づいてLED表示部3008を点灯/消灯する。例えば、検知対象の機器3030が稼動しているときはLED表示部3008を点灯し、その機器3030が稼動していないときはLED表示部3008を消灯する。

0204

前述の機器3030は、例えば、照明、空調装置音響装置AV装置、IHクッキングヒーター、エアコン、テレビ、ドライヤー温水便座等である。各機器3030は、ON/OFFの状態や稼動状態を無線通信で稼動機器検知手段3006に通知する通信機能を有している。例えばエアコンにおいては、リモコンによって「OFF」から「暖房」に変わった場合、「エアコン、暖房」といった稼動状態を稼動機器検知手段3006に送信する。

0205

異常検知手段3009は、例えば、CPU、活動判定手段3004が動作した際にCPUが異常検知手段3009として実行するためのプログラム、このプログラムが保存されたROM、CPUの実行により得られたデータを一時的に保存するためのRAM、CPUによって生成された機器3030に対する制御信号を無線で送信する通信機等で構成されている。この異常検知手段3009は、活動判定手段3004のRAMに保存された活動情報から住居内に生活者が居ると判定したとき異常なしと判定する。また、住居内に生活者が居ないことを確認したときは稼動機器検知手段3006のRAMに保存された機器情報から検知対象の機器3030が稼動しているかどうかを判定する。例えば、生活者が居ないのに照明がON状態であったり、エアコンが稼働していたり、また、IHクッキングヒーターが稼動していた場合は、異常と判定して警報ブザー3011を作動すると共に、ON状態の照明をOFFしたり、エアコンの出力を下げたり、また、IHクッキングヒーターの稼動を停止させる制御信号をその機器3030に送信する。

0206

次に、前記のように構成された生活者異常検知装置の動作について図30図36を用いて説明する。
まず最初に、無線アクセスポイント3020から生活者異常検知装置3001に送信される電波の強度について説明する。図30は無線アクセスポイントから生活者異常検知装置に送信される電波の経路を示す模式図である。
無線アクセスポイント3020から放射された電波は、図中に示すように、直進する電波と、部屋3040内の床面や天井、壁等にぶつかって反射する電波とがあり、この様々な経路をたどって生活者異常検知装置3001に到達する。各経路をたどって生活者異常検知装置3001に到達した電波は、その経路長が異なるため、位相がずれた状態で無線通信手段3002により受信される。位相の異なる電波は、互いに打ち消しあったり強めあったりする。

0207

例えば、障害物3050のある部屋3040では、電波は障害物3050に当たって弱くなるが、無線通信手段3002における受信電波の強度は、必ずしも弱くなるわけではなく、障害物3050の位置によってその電波強度の値は大きく上下する。障害物3050が移動する場合、無線通信手段3002における受信電波の強度は激しく変動する。例えば、障害物3050が生活者であった場合、生体活動に伴う微小なゆれや振動であっても、受信電波の強度は計測可能なレベルで十分大きく変動する。このため、生活者が就寝中であった場合でも、無線通信手段3002における受信電波の強度に十分な揺らぎが発生し計測可能である。

0208

次に、無線通信手段及び活動判定手段の動作について図31及び図32を用いて説明する。図31は実施の形態12に係る生活者異常検知装置の無線通信手段及び活動判定手段の動作を示すフローチャート、図32は無線通信手段によって計測された受信電波の強度を示す図である。なお、図32に示す電波強度は、0に近いほど弱く、100に近いほど強いことを示し、午前0時から翌日の午前0時までの24時間の間に計測された一例である。

0209

無線通信手段3002は、無線アクセスポイント3020からの電波をアンテナ3003を介して受信すると(S3031)、一定期間、受信電波の強度を計測し(S3032)、データとしてRAMに保存する。この無線通信手段3002により計測された電波強度は、図32に示すように、生活者が外出していた時間帯では殆ど変化がないが、生活者が住居内に居る時間帯では時々刻々と変化している。また、生活者が就寝中のときは、受信電波の強度は、生活者の寝返りなどの動きに伴って、時々刻々と変化している。

0210

無線通信手段3002は、受信電波の強度の計測が終了すると、所定時間の間の電波強度をRAMから読み出して電波強度の最小値と最大値の差から電波強度の変化値を算出し(S3033)、受信時刻と共に前記のRAMに保存する。この動作は、無線アクセスポイント3020から電波が送信される毎に繰り返し行われる。

0211

一方、活動判定手段3004は、電波強度の変化値が算出されると、無線通信手段3002のRAMに保存された電波強度の変化値を読み出して、予め設定された閾値と比較する(S3034)。変化値が閾値以上のときは、生活者の活動有りと判定してその結果を活動情報としてRAMに保存する。そして、LED表示部3005を点灯して、ユーザーに対し活動有りと判定した旨を明示し(S3035)、前述した一連の処理を終了する(S3037)。

0212

また、電波強度の平均値が閾値より低いときは、生活者の活動無しと判定してその結果を活動情報としてRAMに保存する。そして、LED表示部3005を消灯して、ユーザーに対し活動無しと判定した旨を明示し(S3036)、前述した一連の処理を終了する(S3037)。

0213

以上のように、受信した電波強度の変化値が所定の閾値以上のときに生活者の活動が有ると判定することにより、物や扉の開け閉めといった物体の位置の変化の影響を受けずに生活者の活動を検知することができる。

0214

次に、稼動機器検知手段の動作について図33を用いて説明する。
図33は実施の形態12に係る生活者異常検知装置の稼動機器検知手段の動作を示すフローチャートである。
稼動機器検知手段3006は、検知対象の機器3030からの電波をアンテナ3007を介して受信すると(S3051)、受信電波から機器3030の稼動状態を示す状態通知を抽出して、その状態通知をRAMに保存する。そして、そのRAMに保存した状態通知を参照して機器3030が稼動しているかどうかを判定する(S3052)。状態通知から機器3030が稼動していると判定したときは、その結果を機器情報としてRAMに保存する。そして、LED表示部3008を点灯して、ユーザーに対し機器3030の稼動を検知した旨を明示し(S3053)、前述した一連の処理を終了する(S3055)。

0215

また、稼動機器検知手段3006は、状態通知から機器3030が稼動していないと判定したときは、その結果を機器情報としてRAMに保存する。そして、LED表示部3008を消灯して、ユーザーに対し機器3030が稼動していない旨を明示し(S3054)、前述した一連の処理を終了する(S3055)。

0216

以上のように、検知対象の機器3030からの状態通知を受信することにより、物理的に離れた位置にある機器3030の状態を取得することができる。

0217

図34は実施の形態12に係る生活者異常検知装置の異常検知手段の動作を示すフローチャートである。
異常検知手段3009は、活動判定手段3004のRAMから生活者の活動情報を読み出して、異常検知の処理を開始する(S3071)。先ず、活動情報から住居内で生活者が活動しているかどうかを判定し(S3072)、その活動情報から生活者が活動していると判定したときは異常検知の処理を終了する(S3075)。

0218

また、異常検知手段3009は、活動情報から生活者が活動していないと判定したときは、稼動機器検知手段3006のRAMから機器情報を読み出して、検知対象の機器3030(例えば、テレビやエアコン等)が稼動しているかどうかを判定する(S3073)。検知対象の機器3030が稼動していないと判定したときは異常検知の処理を終了する(S3075)。一方、生活者が活動していないときに、機器情報から検知対象の機器3030が稼動していると判定したときは、警報ブザーを作動し、かつ検知対象の機器3030に対して稼動を停止、或いは出力を下げさせる制御信号を送信し(S3074)、異常検知の処理を終了する(S3075)。
前述した一連の異常検知処理は、活動判定手段3004が自己のRAMに活動情報を、また、稼動機器検知手段3006が自己のRAMに機器情報をそれぞれ保存する毎に行われる。

0219

ここで、具体的に異常有無の検知例について図35を参照しながら説明する。
図35は異常検知手段による異常有無の検知例を示す図である。なお、図35の(1)〜(4)に示す黒の四角は、生活者が活動している状態と機器が稼動している状態を示し、白の四角は、生活者が活動していない状態と機器が稼動していない状態を示している。
図中の(1)は、例えば生活者が就寝しているときで、検知対象の機器3030が使用されていない状態であり、(2)は、例えばお昼時などに検知対象の機器3030が使用された状態である。これらの場合、異常検知手段3009は、生活者の活動有りを検知して、検知対象の機器3030が稼動しているか否かに関係なく正常と判定する。
(3)は、例えば生活者が外出中で、検知対象の機器3030が使用されていない状態である。この場合、異常検知手段3009は、生活者の活動無しを検知し、検知対象の機器3030が稼動していないと検知し、正常と判定する。
(4)は、検知対象の機器3030が使用された後に、生活者の活動が途中でなくなった状態である。この場合は、例えば、機器3030を使っていたが、途中で具合が悪くなってうずくまってしまった、或いは倒れて動けなくなった、又は機器を使用したまま外出してしまったといった状態である。このような場合、異常検知手段3009は、途中において生活者の活動無しを検知し、検知対象の機器3030が稼動していると検知し、異常と判定する。

0220

次に、生活者異常検知装置3001の設置例について図36を用いて説明する。
図36は実施の形態12に係る生活者異常検知装置の設置例を示す図である。
住居内に生活者異常検知装置3001と検知対象の機器3030が設置され、生活者3050が住居内で暮らしている。住居内は周り外壁に囲まれているため、機器3030や生活者異常検知装置3001が発する無線信号が外に漏洩することはない。無線アクセスポイント3020は住居内に設置される。生活者3050が住居内を動き回っているときに、無線アクセスポイント3020から一定の出力で送信された電波は、生活者異常検知装置3001に到達し、無線通信手段3002における受信電波の強度は時々刻々と変化する。これにより、活動判定手段3004は住居内に生活者3050が居ることが容易に推定できる。また、生活者3050が検知対象の機器3030を操作した場合、その機器3030から操作に応じた状態通知が生活者異常検知装置3001に送信される。この時、稼動機器検知手段3006は、これを受信することにより、機器3030が操作されたということを把握することができる。生活者異常検知装置3001は、設置された住居内に異常がないかどうかを監視し続ける。

0221

以上のように実施の形態12によれば、生活者の活動がないときに、検知対象の機器3030の稼動を検知したとき異常ありと判定して警報ブザー3011を作動させるようにしたので、周囲に対して異常を報知することができる。また、異常と判定した際に、検知対象の機器3030をOFF、或いは出力を下げるようにしたので、エネルギーの無駄使いを減らすことが可能になり、省エネアプリケーションを提供することができる。さらに、生活者の活動がなく、機器3030の稼動があるという状態を異常と判断することにより、アルゴリズムを簡略化し、記憶容量の少ないROMやRAMを備えたマイコンなどに実装することができる。

0222

実施の形態13.
実施の形態12では、稼動機器検知手段3006が機器3030からの状態通知に基づいて機器3030の稼動状態を判定するようにしたものであるが、実施の形態13は、検知対象の機器3030に流れる電流から機器3030の稼動状態を検知するようにしたものである。
図37は本発明の実施の形態13に係る生活者異常検知装置の外観を示す正面図である。なお、生活者異常検知装置3001の構成は、稼動機器検知手段3006及び異常検知手段3009を除き、実施の形態12と同様である。

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