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技術 スペーサ、その製造方法及びスペーサの成形用金型

出願人 株式会社イノアックコーポレーショントヨタ紡織株式会社
発明者 竹内伸夫浦津政美川島章裕
出願日 2009年6月25日 (11年0ヶ月経過) 出願番号 2009-151579
公開日 2011年1月13日 (9年5ヶ月経過) 公開番号 2011-005744
状態 特許登録済
技術分野 乗員・歩行者の保護 車両の内装・外装、防音・断熱 車両のドア 振動減衰装置 プラスチック等の成形用の型
主要キーワード 鍔状突起 本スペーサ 円柱空間 進出作動 締結用ボス 格子リブ 筒状リブ 締結用孔
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (12)

課題

単なる格子状リブに比べて強度アップが図られ、さらに冷却時間を短くして生産性を高め、低コスト化をも実現させるスペーサ、その製造方法及びスペーサの成形用金型を提供する。

解決手段

板状部1の一方の面に格子リブ2を設け、さらに該格子リブに係る縦リブ21と横リブ22が交差する格子点23の部位に、基部31b側の前記板状部1が開口30aし、筒先端部31a側を有底とした第一筒状リブ3Aと、基部31b側が前記板状部1で有底とされ、筒先端部31a側が開口30aした第二筒状リブ3Bとを一列ごとに交互に配置した樹脂成形品からなるスペーサAを製造する金型であって、前記樹脂成形品のリブ2,3側を成形する側の金型51に、前記第二筒状リブ3Bに対応して該第二筒状リブ内面を成形するスリーブピン53を設けると共に、隣り合う該スリーブピンの間で前記第一筒状リブ3Aに対応する部位に冷却用配管55を通した。

概要

背景

自動車サイドドア内には、側面衝突時の衝撃から乗員を保護すべくエネルギ吸収部材取付けられる。ここで、側面衝突時の初期段階に、該エネルギ吸収部材が素早く衝撃荷重を受け効果的に潰されてエネルギ吸収を円滑に行なえるよう、該エネルギ吸収部材のドアアウタパネル側に荷重伝達用のスペーサが用いられる場合がある(特許文献2)。このスペーサは、板状にして、自らはできる限り破壊されないようにして、その板面でエネルギ吸収部材を潰していくことを目指す。その目的達成のため、例えば図11のような板状部1の一方の面1aに、格子リブ2と、該格子リブ2に係る縦リブ21と横リブ22が交差する格子点23の部位に該板状部1で有底とされ、筒先端部31a側が開口30aした筒状リブ3とを形成するスペーサAが考えられる。該スペーサを製造する金型は、図10のように可動型81側に筒状のリブ3形成するとともに筒状リブ3の筒先端部31a側に開口30aを形成するためのスリーブピン92を備えている。固定型82側には、可動型81と固定型82を型閉めして形成されたキャビティCAV内の溶融樹脂を冷却する為の冷却用配管91を備えている。
しかし、該スペーサAを製造する金型は図10のようになり、可動型81側では、スリーブピン92の間隔が狭いためキャビティCAVに近づけて冷却用配管91を通すことができない。そのため冷却時間が長くなり生産効率が悪くなる。隣り合う筒状リブ3の間隔を単純に広げて、隣り合うスリーブピン92の間に冷却用配管91を通せばよいが、それではスペーサAの必要強度が得られなくなってしまう。こうした冷却時間が長くなる問題に対し、これを改善しようとする発明も提案されている(例えば特許文献1)。

概要

単なる格子状リブに比べて強度アップがられ、さらに冷却時間を短くして生産性を高め、低コスト化をも実現させるスペーサ、その製造方法及びスペーサの成形用金型を提供する。 板状部1の一方の面に格子リブ2を設け、さらに該格子リブに係る縦リブ21と横リブ22が交差する格子点23の部位に、基部31b側の前記板状部1が開口30aし、筒先端部31a側を有底とした第一筒状リブ3Aと、基部31b側が前記板状部1で有底とされ、筒先端部31a側が開口30aした第二筒状リブ3Bとを一列ごとに交互に配置した樹脂成形品からなるスペーサAを製造する金型であって、前記樹脂成形品のリブ2,3側を成形する側の金型51に、前記第二筒状リブ3Bに対応して該第二筒状リブ内面を成形するスリーブピン53を設けると共に、隣り合う該スリーブピンの間で前記第一筒状リブ3Aに対応する部位に冷却用配管55を通した。

目的

本発明は、上記問題を解決するもので、単なる格子状リブに比べて強度アップが図られ、さらに冷却時間を短くして生産性を高め、低コスト化をも実現させるスペーサ、その製造方法及びスペーサの成形用金型を提供することを目的とする。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
1件

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請求項1

板状部の一方の面に格子リブと、該格子リブに係る縦リブ横リブが交差する格子点の部位に該板状部より延出する筒状リブとが形成された、エネルギ吸収部材荷重を伝達する樹脂製スペーサであって、前記筒状リブは、基部側の前記板状部が開口し、筒先端部側を有底とした第一筒状リブと、基部側が前記板状部で有底とされ、筒先端部側が開口した第二筒状リブと、を具備し、且つ両者が一列ごとに交互に配置されたことを特徴とするスペーサ

請求項2

板状部の一方の面に格子リブを設け、さらに該格子リブに係る縦リブと横リブが交差する格子点の部位に、基部側の前記板状部が開口し筒先端部側を有底とした第一筒状リブと、基部側が前記板状部で有底とされ、筒先端部側が開口した第二筒状リブとを一列ごとに交互に配置した樹脂成形品からなるスペーサの製造方法であって、前記樹脂成形品のリブ側成形する側の金型に、前記第二筒状リブ内面を成形するスリーブピンが設けられると共に、隣り合う該スリーブピンの間で前記第一筒状リブに対応する部位に冷却管が配設され、該金型で前記樹脂成形品を射出成形した後、該金型を型開きして前記スリーブピンで前記樹脂成形品を突き出すことを特徴とするスペーサの製造方法。

請求項3

板状部の一方の面に格子リブを設け、さらに該格子リブに係る縦リブと横リブが交差する格子点の部位に、基部側の前記板状部が開口し、筒先端部側を有底とした第一筒状リブと、基部側が前記板状部で有底とされ、筒先端部側が開口した第二筒状リブとを一列ごとに交互に配置した樹脂成形品からなるスペーサの成形用金型であって、前記樹脂成形品のリブ側を成形する側の金型に、前記第二筒状リブに対応して該第二筒状リブ内面を成形するスリーブピンを設けると共に、隣り合う該スリーブピンの間で前記第一筒状リブに対応する部位に冷却用配管を通したことを特徴とするスペーサの成形用金型。

技術分野

0001

本発明は、車両へのエネルギ吸収部材の設置に伴い、該エネルギ吸収部材へ荷重を伝達する樹脂製スペーサ、その製造方法及びスペーサ成形用金型に関する。

背景技術

0002

自動車サイドドア内には、側面衝突時の衝撃から乗員を保護すべくエネルギ吸収部材が取付けられる。ここで、側面衝突時の初期段階に、該エネルギ吸収部材が素早く衝撃荷重を受け効果的に潰されてエネルギ吸収を円滑に行なえるよう、該エネルギ吸収部材のドアアウタパネル側に荷重伝達用のスペーサが用いられる場合がある(特許文献2)。このスペーサは、板状にして、自らはできる限り破壊されないようにして、その板面でエネルギ吸収部材を潰していくことを目指す。その目的達成のため、例えば図11のような板状部1の一方の面1aに、格子リブ2と、該格子リブ2に係る縦リブ21と横リブ22が交差する格子点23の部位に該板状部1で有底とされ、筒先端部31a側が開口30aした筒状リブ3とを形成するスペーサAが考えられる。該スペーサを製造する金型は、図10のように可動型81側に筒状のリブ3形成するとともに筒状リブ3の筒先端部31a側に開口30aを形成するためのスリーブピン92を備えている。固定型82側には、可動型81と固定型82を型閉めして形成されたキャビティCAV内の溶融樹脂を冷却する為の冷却用配管91を備えている。
しかし、該スペーサAを製造する金型は図10のようになり、可動型81側では、スリーブピン92の間隔が狭いためキャビティCAVに近づけて冷却用配管91を通すことができない。そのため冷却時間が長くなり生産効率が悪くなる。隣り合う筒状リブ3の間隔を単純に広げて、隣り合うスリーブピン92の間に冷却用配管91を通せばよいが、それではスペーサAの必要強度が得られなくなってしまう。こうした冷却時間が長くなる問題に対し、これを改善しようとする発明も提案されている(例えば特許文献1)。

先行技術

0003

特開2003−53813公報
特開2008−290559公報

発明が解決しようとする課題

0004

しかるに、特許文献1の発明は、「成形用の金型において、冷気を導く冷却管が形成されたことを特徴とする金型」で、具体的には水冷用冷却管に比して小径配管を、該水冷用冷却管よりもキャビティに近接配置する構成であり、次のような問題があった。第一に、冷却発生装置が必要になり、装置が大掛かりである。第二に、冷気に用いる空気,二酸化炭素ガス,窒素ガス等の気体熱伝導度は、水冷用冷却管の液体の熱伝導度に比べて、1ランク下の数値になり小さい。具体的には、水の熱伝導度([kcal/mhr℃])が0℃で0.502、60℃で0.573に対し、空気の熱伝導度([kcal/mhr℃])は−191〜212℃で0.0192になり、熱伝達率が極めて低い。冷気を導く冷却管が形成されても、設備コスト増,運転の煩雑さに比べて、冷却効果が期待するほど得られない。

0005

本発明は、上記問題を解決するもので、単なる格子状リブに比べて強度アップが図られ、さらに冷却時間を短くして生産性を高め、低コスト化をも実現させるスペーサ、その製造方法及びスペーサの成形用金型を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0006

上記目的を達成すべく、請求項1に記載の発明の要旨は、板状部の一方の面に格子リブと、該格子リブに係る縦リブと横リブが交差する格子点の部位に該板状部より延出する筒状リブとが形成された、エネルギ吸収部材へ荷重を伝達する樹脂製スペーサであって、前記筒状リブは、基部側の前記板状部が開口し、筒先端部側を有底とした第一筒状リブと、基部側が前記板状部で有底とされ、筒先端部側が開口した第二筒状リブと、を具備し、且つ両者が一列ごとに交互に配置されたことを特徴とするスペーサにある。
請求項2に記載の発明の要旨は、板状部の一方の面に格子リブを設け、さらに該格子リブに係る縦リブと横リブが交差する格子点の部位に、基部側の前記板状部が開口し筒先端部側を有底とした第一筒状リブと、基部側が前記板状部で有底とされ、筒先端部側が開口した第二筒状リブとを一列ごとに交互に配置した樹脂成形品からなるスペーサの製造方法であって、前記樹脂成形品のリブ側成形する側の金型に、前記第二筒状リブ内面を成形するスリーブピンが設けられると共に、隣り合う該スリーブピンの間で前記第一筒状リブに対応する部位に冷却管が配設され、該金型で前記樹脂成形品を射出成形した後、該金型を型開きして前記スリーブピンで前記樹脂成形品を突き出すことを特徴とするスペーサの製造方法にある。
請求項3に記載の発明の要旨は、板状部の一方の面に格子リブを設け、さらに該格子リブに係る縦リブと横リブが交差する格子点の部位に、基部側の前記板状部が開口し、筒先端部側を有底とした第一筒状リブと、基部側が前記板状部で有底とされ、筒先端部側が開口した第二筒状リブとを一列ごとに交互に配置した樹脂成形品からなるスペーサの成形用金型であって、前記樹脂成形品のリブ側を成形する側の金型に、前記第二筒状リブに対応して該第二筒状リブ内面を成形するスリーブピンを設けると共に、隣り合う該スリーブピンの間で前記第一筒状リブに対応する部位に冷却用配管を通したことを特徴とするスペーサの成形用金型にある。

発明の効果

0007

本発明のスペーサは、エネルギ吸収部材に当接できる板状部裏面の面積を多く形成しながら、格子リブ及びその格子点に第一,第二筒状リブを立設して板状部の機械的強度を大幅アップさせ、またその格子リブ,筒状リブを文字通りスペーサとして機能させて側突等の衝撃荷重のエネルギ吸収部材への迅速伝達を可能にし、さらに第一筒状リブと第二筒状リブとを一列ごと交互に配設することで、製造時における成形サイクルを短縮化し生産性を高めることができるなど、数々の優れた効果を発揮する。

図面の簡単な説明

0008

本発明のスペーサの斜視図である。
図1の平面図である。
図2のIV-IV線矢視概略図である。
図1のスペーサを下面側から見た斜視図である。
図1のスペーサの成形用金型で、成形時の説明断面図である。
図5の成形を終えた後、型開した説明断面図である。
図6の型開の後、スリーブピンを進出させて、脱型の様子を示す説明断面図である。
図1のスペーサをサイドドア組付けた説明断面図である。
他の実施形態であるスペーサをドアトリムに組み付けた説明断面図である。
従来のスペーサの成形用金型の説明図である。
従来のスペーサの断面図である。

実施例

0009

以下、本発明に係るスペーサ、その金型、及びスペーサの製造方法について詳述する。
(1)スペーサ
図1図4は本発明のスペーサの一形態で、図1がその全体斜視図、図2図1の平面図、図3図2のIV-IV線矢視図、図4が裏面側から見たスペーサの斜視図である。図2は筒先端部に底部分を有する筒状リブの基部の図示を省略し、各図の筒状リブを簡略図示するが、実際の筒状リブは抜き勾配を設け、その筒外径,筒穴は筒先端部に向けて若干小さくなっている。

0010

スペーサAは板状部1と格子リブ2と筒状リブ3と舌片取付部15とを具備する射出成形品である。板状部1の車室外側である天面(一方の面)1aに格子リブ2と、該格子リブ2に係る縦リブ21と横リブ22が交差する格子点23の部位に該板状部より延出する筒状リブ3とが形成された、エネルギ吸収部材6へ荷重を伝達する樹脂製スペーサである。
図8に示すように、自動車のサイドドアSDは車体外側のドアアウタパネル70aと車室側のインナパネル70bとでドア本体70を構成し、該インナパネル70bの車室側にドアトリム71が取付けられる。ここでは、サイドドアSDへの側面衝突などで、衝撃を吸収するエネルギ吸収部材6がその車室側裏面62をドアトリム71に接するように配される。そして、エネルギ吸収部材6が衝撃吸収の役目を効果的に果たせるように、スペーサAが該エネルギ吸収部材6の車室外側でこれを覆うようにしてインナパネル70bに取付けられる。

0011

スペーサAは板状部1と格子リブ2と筒状リブ3とを具備する。
板状部1は、エネルギ吸収部材6に当接することのできる車室内側の面である裏面1bを有する板状当て部である。スペーサAがエネルギ吸収部材6の車室外側の面を覆うようにしてインナパネル70bに取付けられると、板状部1の車室側の裏面1bがエネルギ吸収部材6の表面61に当接する。板状部1には、エネルギ吸収部材6の表面61と平面視大きさがほぼ同じ大きさの本体主要部11が設けられる。エネルギ吸収部材6は平面視でほぼ台形形状をしたブロック状の硬質発泡ウレタン材で、これに対応して、本実施形態の板状部1の本体主要部11も、図2のようなほぼ台形形状をした板状の合成樹脂成形品である。図4で、符号30aは板状部1の裏面1bに現れた筒状リブ3の筒口(開口)を示す。本体主要部11の天面1a側の周縁には鍔状突起リブ12が形成される。本体主要部11からは、他部材(ここではインナパネル70b)に取付けるための舌片状取付部15が複数(ここでは4個)延設される。符号16は取付部15に設けた通孔を示す。板状部1の天面1aには機械的強度を高めるため、また文字通りドアアウタパネル70a(ドアビーム72)とエネルギ吸収部材6との間の空間を埋めるためのスペーサとしても機能するように、格子リブ2,筒状リブ3が設けられる。

0012

格子リブ2は、スペーサAと射出成形により一体成形され、前記板状部1の天面1aに隆起形成され、図1図3のごとく、縦リブ21と横リブ22とで縦横格子を組んだように構成されている。格子リブ2が設けられることによって、板状部1の板面強度が上がる。格子リブ2は、図8のようにスペーサAがエネルギ吸収部材6を覆うようにしてインナパネル70bに取着されたとき、車幅方向の寸法である高さがドアアウタパネル70a(ドアビーム72)にできるだけ近づくような高さに決定される。ドアアウタパネル70a(ドアビーム72)とエネルギ吸収部材6との間を埋めるまさにスペーサ的役割を担わせるためである。本実施形態の格子リブ2は、スペーサAが配設されるサイドドアSDの車両前後方向の形状に合わせて、図3のごとく階段状に設けられる。そして、格子リブ2に係る縦リブ21と横リブ22が交差する各格子点23の部位には筒状リブ3が設けられる。

0013

筒状リブ3は円筒形有底円筒部で、板状部1の天面1aに起立配設される縦リブ21と横リブ22とが交差する格子点23の部位に立設する。各格子点23の部位に筒状リブ3を設けることにより、板状部1の強度が更にアップする。各格子点23に配される筒状リブ3の車幅方向の寸法である高さは、その格子点23を形成するところの縦リブ21と横リブ22の高さに等しい。図3紙面右方向へ行くに従い、前述のごとく格子リブ2は階段状に低くなるが、各格子点23での格子リブ2の高さに筒状リブ3の高さが合わせられる。

0014

筒状リブ3の形成により筒状部31の筒穴30が各格子点23に設けられる。そして、筒状リブ3は、板状部1の基部31b側が開口30aし、筒先端部31a側を有底とした第一筒状リブ3Aと、板状部1の基部31b側が有底とされ、筒先端部31a側が開口30aした第二筒状リブ3Bとを備え、且つ両者が一列ごとに交互に配置される。すなわち、第一,第二筒状リブ3A,3Bを構成する底部分32が、板状部1の天面1aに起立する筒状部31の基部31bと筒先端部31aとに一列ごと交互に配設するようにしている。本実施形態の底部分32は横リブ22方向に筒先端部31aと基部31bとに一列ごと交互に配設される(図1図4)。底部分32が配設されない筒状部31の基部31bと筒先端部31aの方は筒口のままの開口30aになる。筒先端部31aと基部31bとに底部分32を一列ごと交互に配設すると、本スペーサAの製造の際の製造サイクルを短くできる(後述)。ここで、「両者が一列ごとに交互に配置される」とは、筒状リブ3を構成する第一筒状リブ3Aと第二筒状リブ3Bの全てが一列ごと交互に一点の誤りなく綺麗に配設されるところまでは要求せず、過半数以上の第一筒状リブ3Aと第二筒状リブ3Bが一列ごと交互に配設されれば足りる。斯かる場合も、板状部1の強度を上げながら、成形サイクルを短くできるからである。本スペーサAは、図1のように同図左下の最終二列の筒状リブ3を、筒先端部31aの側が開口30aした第二筒状リブ3Bで配設される。
本実施形態は、さらに筒状部31の基部31bに配設される全ての底部分32の底面を、板状部1の裏面1bと面一にする。筒状部31の基部31bに配設される底部分32の底面と、板状部1の裏面1bとを面一にすると、筒状リブ3を設けても、その底面とその周りの板状部1の裏面1bは区別のつかない平らな面となって、両者でエネルギ吸収部材6の表面61全面と当接することができる。

0015

(2)スペーサの成形用金型
前記スペーサを製造する金型の一形態を図5図7に示す。同図のスペーサAは、第一筒状リブ3Aと第二筒状リブ3Bとが交互に配置される図3のスペーサAを簡略図示したものである。図面を判り易くするため横リブ22の相当部分を省略する。

0016

スペーサ用金型Bは射出成形用金型で、成形機固定盤4側と可動盤5側とからなる。固定盤4側の固定側取付板40には固定型41が固着され、可動型51と対向する固定型41の型面42に、板状部1の裏面形成用型面42aと第一筒状リブ3Aの筒内壁形成用型面42bが設けられている。固定型41には板状部1の裏面形成用型面42a沿いに所定ピッチで冷却管45が通されている。
一方、可動盤5側の可動側取付板50には、その両側にスペーサブロック57を介在させて可動型51が固着される。固定型41と対向する可動型51の型面52に、板状部1の天面成形用型面52aと第一筒状リブ3Aの筒外壁形成用型面52bと第二筒状リブ3Bの筒外壁形成用型面52cが設けられ、図示を省略する格子リブ2を形成する溝型面も設けられる。また可動型51には、第二筒状リブ3Bの内面を形成するためのスリーブピン53が、図5のごとく可動型51の移動方向に貫挿するように複数設けられる。スリーブピン53は可動型51に載置した受板54で支持され、受板54が可動側取付板50に載置する状態下、第二筒状リブ3Bの筒外壁形成用型面52cがつくる円柱空間内にスリーブピン53の円柱形の頂部53cが侵入して、第二筒状リブ3Bの筒内壁を形成する。軸本体部53aよりも一回り軸径を小さくした頂部53cが第二筒状リブ3Bの内面、すなわち第二筒状リブ3Bの筒内壁面及び筒先端面を成形する。

0017

前記固定型41と前記可動型51の型閉じ(図5)で、スペーサ用キャビティCAVができる。板状部1の車室外側である天面(一方の面)1aに格子リブ2を設け、さらに格子リブ2に係る縦リブ21と横リブ22が交差する格子点23の部位に、板状部1の基部31b側が開口し、筒先端部31a側を有底とした第一筒状リブ3Aと、板状部1の基部31b側が有底とされ、筒先端部31a側が開口した第二筒状リブ3Bとを一列ごとに交互に配置したスペーサ用キャビティCAVができる。既述のごとく、スペーサAの各リブ2,3側を成形する側の金型(ここでは可動型51)には、第二筒状リブ3Bに対応して第二筒状リブ3B内面を成形するスリーブピン53が設けられる。そして、隣り合うスリーブピン53の間で第一筒状リブ3Aに対応する可動型51の部位には冷却用配管55が通される。第一筒状リブ3Aは、固定型41の型面42と可動型51の型面52だけで成形でき、可動型51側にスリーブピン53を設けなくて済む。これに加え、第一筒状リブ3Aと第二筒状リブ3Bが一列ごとに交互に配置される構成から、図5のごとく隣接するスリーブピン53間にそれぞれ冷却用配管55用スペースが確保される。

0018

可動盤5にはアクチュエータ(図示せず)が接続される。該アクチュエータの進出作動によって、可動盤5全体、すなわち可動側取付板50と共に可動型51、スペーサブロック57、スリーブピン53、及び受板54が図5のように矢印方向に進出する。そして、アクチュエータの退出作動によって、可動盤5全体が図5から図6のように矢印方向に退動する。また、受板54は図示しない他のアクチュエータに接続する。図6の型開状態下、該他のアクチュエータの進出作動によって、受板54が可動側取付板50から離れて図7ごとく上動し、成形されたスペーサAを可動型51から脱型できる。図中、符号48は溶融した合成樹脂をキャビティCAV内へ供給するホットランナ、符号49はホットランナ48を加熱するヒータ、符号PLパーテイングラインを示す。射出成形機(図示せず)からホットランナ48を通り、図5の型閉じのキャビティCAV内へ、溶融状態の合成樹脂を射出成形して、スペーサAが製造される。

0019

(3)スペーサの製造方法
スペーサAは、板状部1の天面1aに格子リブ2を設け、且つ格子リブ2に係る縦リブ21と横リブ22が交差する格子点23の部位に、第一筒状リブ3Aと第二筒状リブ3Bとを一列ごとに交互に配置した樹脂成形品であるが、その製造方法は例えば図5図7のスペーサの成形用金型Bを用い、以下のように製造される。

0020

先ず、可動盤5に連結したアクチュエータ(図示せず)で可動盤5を固定型41側へ進出させ、固定型41に可動型51を密着させる。このとき、スリーブピン53の受板54は図5のごとく可動側取付板50に当接状態になっており、可動型51と固定型41との間にキャビティCAVを形成している。次に、キャビティCAV内に、射出成形機からホットランナ48を経由して溶融状態の合成樹脂を射出する。キャビティCAV内へ溶融樹脂を加圧注入充填させる。既述のごとく、樹脂成形品たるスペーサAの各リブ(格子リブ2,筒状リブ3)側を成形する側の可動型51には、第二筒状リブ3B内面を成形するスリーブピン53が設けられ、さらに、隣り合うスリーブピン53の間で第一筒状リブ3Aに対応する部位に冷却用配管55が配設されている。キャビティCAV内に溶融樹脂を充満させた後は、固定型41に設けた冷却用配管45のみならず可動型51に設けた冷却用配管55に水を流し、溶融状態にある合成樹脂を冷却,固化して、スペーサAの射出成形を終了する(図5)。

0021

その後、可動盤5に接続したアクチュエータを退出作動させ、可動側取付板50と一体の可動型51、スリーブピン53等を後退させて、金型Bを型開きする(図6)。可動盤5の後退により、可動型51全体が後退し、図6の型開状態になる。スペーサAの射出成形品は可動型51の型面52上に載って、可動型51と一緒後退移動する。
しかる後、受板54に接続したアクチュエータを進出作動させ、スリーブピン53で射出成形品のスペーサAを突き出す(図7)。可動型51から脱型し所望のスペーサAが取り出される。スペーサAを取り出した後、受板54に接続したアクチュエータを退出作動させ、受板54が可動側取付板50に当接状態となる図6初期状態とする。後は、上記一連の動作を順次繰り返し、スペーサAを次々と製造する。

0022

(4)スペーサの使用例
スペーサAのサイドドアSDへの一取付け方法について説明する。まず、エネルギ吸収部材6をドアトリム71に当接する。本エネルギ吸収部材6は、ウレタン,ビーズ発泡品等で、内部が微細セル構造からなる発泡部材を用いたブロック体になっている。ドアトリム71とスペーサAとの間に挟着され、サイドドアSDに側突等により車両外側方から衝撃荷重が加わった際、押し潰されることで、乗員への衝撃低減が図られる。なお、エネルギ吸収部材6はインナパネル70bの開口Kに対向している。
エネルギ吸収部材6の裏面62に例えば接着剤を塗布した後、ドアトリム71に当接させて接着、あるいはエネルギ吸収部材6に図示しない締結用孔とドアトリム71に設けた締結用ボスを嵌合し、締結用ボスを熱融着する熱カシメにより固定して一体化する。続いて、スペーサAを、開口Kを架橋するように、通孔16を利用して、インナパネル70bに止具mで取付ける。しかる後、ドアトリム71をドア本体70に取付ける。図8のごとく、スペーサAの格子リブ2及び筒状リブ3は、エネルギ吸収部材6を覆うようにして、インナパネル70bの開口Kを通過して、ドアアウタパネル70a近くまで突き出す格好になる。かくして、サイドドアSDへのスペーサAの取付けが完了する。図8中、符号72はドアビーム、符号76はサイドシル、符号75は座席シート、75aはシートバックを示す。

0023

(5)効果
このように構成したスペーサAは、板状部1の裏面1bをエネルギ吸収部材6の表面61に対向させ、エネルギ吸収部材6をドアトリム71とで挟むようにして取付けられるので、サイドドアSDへの側面衝突などでは、エネルギ吸収部材6の全面を板状部1が押し潰す形でエネルギ吸収が有効になされる。スペーサAはエネルギ吸収部材6の表面61に板状部1のほぼ面全体が対向するので、スペーサAとエネルギ吸収部材6とで、側面衝突の衝撃を効果的に緩和できる。

0024

また、板状部1の天面1aには隆起形成される格子リブ2が設けられるので、側突時の衝撃で破損し易い板状部1を保形維持できる。さらに、格子リブ2に係る縦リブ21と横リブ22が交差する格子点23の部位に筒状リブ3が設けられるので、一段と板状部強度がアップし、板状部1の形状維持が磐石となり、サイドドアSDへの側面衝突時には、板状部1がその形状を保ったまま、エネルギ吸収部材6を圧迫して押し潰すことになる。エネルギ吸収部材6は、押し潰されて変形し、衝撃エネルギをより効率良く吸収して、座席シート75に座る乗員を側面衝突時の衝撃から護る。筒状リブ3が設けられても、筒状部31の基部31bに配設される底部分32の底面は、板状部1の下面1bと面一にするので、エネルギ吸収部材6の表面61に板状部1のほぼ面全体が対向でき、効果的なエネルギ吸収をなし得る。

0025

さらに、筒状リブ3を構成する底部分32が、天面1aに起立する筒状部31の筒先端部31aと基部31bとに一列ごと交互に配設される射出成形品とするので、製造時の成形サイクルを短縮でき、生産性を高めることができる。図10のごとく、筒状リブ3の底部分32を全て板状部1側に設けると、筒状リブ3は短いピッチで配設されていることから、筒状リブ用スリーブピン92が邪魔になって、可動型81に冷却用配管を通すことができない。固定型82の冷却用配管91に頼るだけなので、成形時の冷却時間が長くなり、成形サイクルが長くなってしまう。これに対し、底部分32が、天面1aに起立する筒状部31の筒先端部31aと基部31bとに一列ごと交互に配設される本スペーサAは、図5のように可動型51に冷却用配管55を通せるようになり、スペーサAの成形時の冷却を速め、成形サイクルを大幅に短縮できる。生産性向上を果たし、スペーサAの低コスト化につながるメリットがある。

0026

加えて、板状部1の天面1aに格子リブ2,筒状リブ3を立設するので、スペーサAとドアアウタパネル70a(ドアビーム72)との距離が縮まり、スペーサAがエネルギ吸収部材6とドアアウタパネル70aの間を埋める文字通りスペーサの役割をも果たす。ドアアウタパネル70a(ドアビーム72)とエネルギ吸収部材6との間にスペーサAが配設されることによって、これがスペーサとして機能し、側面衝突等によりドアアウタパネル70aに入力した衝撃荷重が、スペーサAを介して迅速にエネルギ吸収部材6に伝わる。板状部1の天面1aに起立する格子リブ2,筒状リブ3が板状部1の強度を高めるだけでなく、ドアアウタパネル70a(ドアビーム72)へ加えられた側突等の衝撃荷重が、いち早くスペーサAに伝達され、そのままエネルギ吸収部材6へと伝達できる。
このように、本スペーサAは上述した様々な優れた効果を発揮し、極めて有益である。

0027

尚、本発明においては前記実施形態に示すものに限られず、目的,用途に応じて本発明の範囲で種々変更できる。例えば、実施形態では底部分32を横リブ22方向に筒先端部31aと基部31bとに一列ごと交互に配設したが、これに代え、底部分32を縦リブ21方向に筒先端部31aと基部31bとに一列ごと交互に配設できる。また、図9に示すように、舌片状取付部15をインナパネル70bには取付けず、ドアトリム71側へ延長した脚部151とし、この脚部151をドアトリム71に設定した締結用ボス71aに取り付け締結することで、エネルギ吸収部材6の側部を支持し、エネルギ吸収部材6をより安定的に支持することができる。板上部1,講師リブ2,舌片状取付部15,エネルギ吸収部材6等の形状,大きさ,個数,材質等は用途に合わせて適宜選択できる。

0028

1 板状部
1a 天面(一方の面)
1b 下面
2格子リブ(リブ)
21縦リブ
22横リブ
23格子点
3筒状リブ(リブ)
3A 第一筒状リブ
3B 第二筒状リブ
31a筒先端部
31b 基部(基端部分)
32 底部分
41固定型(金型)
51可動型(樹脂成形品のリブ側を成形する側の金型)
54スリーブピン
55冷却用配管
6エネルギ吸収部材
61 表面
Aスペーサ
B 金型(射出成形用金型)

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