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技術 試料の重量計測方法、装置及びこれらを用いた六価クロムの分析方法、装置

出願人 富士通株式会社
発明者 野口道子
出願日 2009年6月18日 (10年4ヶ月経過) 出願番号 2009-144943
公開日 2011年1月6日 (8年9ヶ月経過) 公開番号 2011-002316
状態 特許登録済
技術分野 化学的手段による非生物材料の調査、分析 放射線を利用した材料分析
主要キーワード 微小重量 研磨粒度 微小研磨 作業概要 妨害元素 検出元素 皮膜部分 天びん
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2011年1月6日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (13)

課題

分析試料の重量を簡易、且つ正確に計測するとともに、これを用いて分析試料における六価クロム濃度重量濃度で得ることができる技術を提供する。

解決手段

分析試料に励起X線照射し、励起X線の照射によって生ずる散乱X線の強度を検出し、検出された散乱X線強度に基づいて分析試料の重量を算出する。またこの重量で六価クロムの重量を除算することにより六価クロムの濃度を得る。

概要

背景

従来、この種の微小重量計測方法としては、水晶振動子周波数の変化から計測する水晶振動子マイクロバランス法(QCM)(例えば、特許文献1参照)、あるいは、ウルトラミクロ天びんによる方法が知られている。

一方、電子電気製品においては、塗装膜化成処理皮膜中に六価クロムが含まれている場合があることが知られているが、RoHS指令(restriction of the use of certain hazardous substances in electrical and electronic equipment)等の法規制に対応するため、部品や材料中に含まれる六価クロムを簡便かつ迅速に分析する技術が必須である。また、表面処理膜中の六価クロムの定量分析法としてはクロメート皮膜中の六価クロムの定量分析方法考案されている(例えば、特許文献2参照)。

概要

分析試料の重量を簡易、且つ正確に計測するとともに、これを用いて分析試料における六価クロム濃度重量濃度で得ることができる技術を提供する。分析試料に励起X線照射し、励起X線の照射によって生ずる散乱X線の強度を検出し、検出された散乱X線強度に基づいて分析試料の重量を算出する。またこの重量で六価クロムの重量を除算することにより六価クロムの濃度を得る。

目的

この明細書に開示された技術は上述した問題点を解決するためになされたものであり、分析試料の重量を簡易、且つ正確に計測するとともに、これを用いて分析試料の六価クロム濃度を重量濃度で得ることができる技術を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
1件

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請求項1

分析試料励起X線照射し、前記励起X線の照射によって生ずる散乱X線の強度を検出し、検出された散乱X線強度に基づいて前記分析試料の重量を算出する重量計測方法

請求項2

前記分析試料は試料保持材の所定サイズ内に削り取られて保持される請求項1に記載の重量計測方法。

請求項3

前記分析試料の重量の算出は、前記散乱X線強度としてのレイリー散乱強度が試料重量に依存することに基づいて算出されることを特徴とする請求項1に記載の重量計測方法。

請求項4

分析試料に励起X線を照射する励起X線照射手段と、前記励起X線照射手段による励起X線の照射によって生ずる散乱X線の強度を検出する検出手段と、前記検出手段により検出された散乱X線強度に基づいて前記分析試料の重量を算出する算出手段とを有する重量計測装置

請求項5

分析試料に励起X線を照射し、前記励起X線の照射によって生ずる散乱X線の強度を検出するとともに、蛍光X線の強度を検出し、検出された散乱X線強度に基づいて前記分析試料の重量を算出するとともに、検出された蛍光X線の強度に基づいて前記分析試料におけるクロムの有無を判定し、前記クロムが存在すると判定した場合、化学分析法または表面分析法により、六価クロムの重量を得る定量分析を行い、定量分析により得られた六価クロムの重量を算出された前記分析試料の重量で除算して六価クロムの前記分析試料における重量濃度を算出する六価クロムの分析方法

請求項6

分析試料に励起X線を照射する励起X線照射手段と、前記励起X線照射手段によって照射された励起X線によって生ずる散乱X線の強度を検出する散乱X線強度検出手段と、前記励起X線照射手段によって照射された励起X線によって生ずる蛍光X線の強度を検出する蛍光X線強度検出手段と、前記散乱X線強度検出手段により検出された散乱X線強度に基づいて前記分析試料の重量を算出する試料重量算出手段と、前記蛍光X線強度検出手段により検出された蛍光X線の強度に基づいて前記分析試料におけるクロムの有無を判定する判定手段と、前記判定手段によりクロムが存在すると判定された場合、化学分析法または表面分析法を用いて、六価クロムの重量を得る六価クロムの定量分析手段と、前記定量分析手段による定量分析により得られた六価クロムの重量を、前記試料重量産出手段により算出された前記分析試料の重量で除算して六価クロムの前記分析試料における重量濃度を算出する重量濃度算出手段とを有する六価クロムの分析装置

技術分野

0001

この出願に開示される技術は、試料重量計測方法、装置、及びこれらを用いた例えば塗布膜中化成処理皮膜中に含まれる六価クロム濃度重量濃度で測定する六価クロム分析方法及び装置に関する。

背景技術

0002

従来、この種の微小重量計測方法としては、水晶振動子周波数の変化から計測する水晶振動子マイクロバランス法(QCM)(例えば、特許文献1参照)、あるいは、ウルトラミクロ天びんによる方法が知られている。

0003

一方、電子電気製品においては、塗装膜や化成処理皮膜中に六価クロムが含まれている場合があることが知られているが、RoHS指令(restriction of the use of certain hazardous substances in electrical and electronic equipment)等の法規制に対応するため、部品や材料中に含まれる六価クロムを簡便かつ迅速に分析する技術が必須である。また、表面処理膜中の六価クロムの定量分析法としてはクロメート皮膜中の六価クロムの定量分析方法考案されている(例えば、特許文献2参照)。

先行技術

0004

特開2004−205392号公報
特開2007−64862号公報

発明が解決しようとする課題

0005

しかしながら、上記従来技術による微小重量の計測方法には、以下のような課題がある。
まず、水晶振動子マイクロバランス法(QCM)は、安定性が悪く、正確な重量を得るのが難しい。
また、ウルトラミクロ天びんは、振動を受けにくい設置環境を用意する必要があり、設備コストが大きくなる。
さらに、塗装膜や化成処理皮膜中に含まれる六価クロムの定量分析に関する従来技術では、以下のような課題がある。すなわち、六価クロム濃度が、単位面積当たり六価クロム量で得られるだけであることから、上述したRoHS(有害物質使用制限)指令で規定されている重量濃度で得られないという問題があった。

0006

この明細書に開示された技術は上述した問題点を解決するためになされたものであり、分析試料の重量を簡易、且つ正確に計測するとともに、これを用いて分析試料の六価クロム濃度を重量濃度で得ることができる技術を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0007

上述した課題を解決するため、微小重量計測方法は、分析試料に励起X線照射し、前記励起X線の照射によって生ずる散乱X線の強度を検出し、検出された散乱X線強度に基づいて前記分析試料の重量を算出するものである。

発明の効果

0008

この明細書に開示された技術によれば、分析試料の重量を簡易、且つ正確に計測するとともに、これを用いて分析試料における六価クロム濃度を重量濃度で得ることができる技術を得ることができる。

図面の簡単な説明

0009

化成処理皮膜が施された試料の構成を示す断面図である。
サンプリング前試料保持材ラッピングフィルム)のX線スペクトルを示す図である。
サンプリング後のX線スペクトルを示す図である。
化成処理膜から作成した試料のX線スペクトルを示す図である。
図4の4倍の量の試料のX線スペクトルを示す図である。
化成皮膜試料重量レイリー散乱強度の関係を示す図である。
Rh−Kα積分強度エネルギ範囲を示す図である。
実施の形態の全体フローを示す概略図である。
実施の形態の全体フローを示す詳細図である。
図9の主要ステップにおける概要を示す概略図である。
クロム定量時のCr−Kα積分強度のエネルギ範囲を示す図である。
Cr定量用検量線を示す図である。

実施例

0010

以下、本発明の実施の形態について図面を参照しつつ具体的に説明する。
まず、本実施の形態では、分析試料の微小重量を簡便に計測するため、試料保持材上の所望サイズ内に保持した試料に励起X線を照射し、試料から放出される散乱X線強度から試料の重量を計測する。そして、塗装膜や化成処理皮膜中に存在する六価クロムを公知の定量分析方法を用いて行い、得られた六価クロムの重量を試料の重量で除算して六価クロムの濃度を重量濃度として得る。これらの手順について概略すると以下のようになる。

0011

(1)まず、クロムおよび分析妨害元素を含有しない試料保持材上の所望サイズ内に、検体部分(樹脂・塗装膜・化成処理皮膜)である分析試料を保持し、この分析試料に励起X線を照射し、試料から放出される蛍光X線を検出し、蛍光X線分析(XRF; X-ray Fluorescence Analysis)でクロムの有無を調べる。
(2)次に、クロムが検出された場合、試料から放出される散乱X線強度(レイリー散乱強度)から分析試料の重量を計測する。この場合、(1)(2)の順番はいずれでも良い。

0012

なお、塗装膜や化成処理皮膜中の六価クロムの定量分析において、重量濃度を求める際の分母(マトリクス)は塗装膜または化成処理皮膜となる。基材分析対象に含まれない。ここでは、分母(マトリクス)となる塗装膜または化成処理皮膜の重量を、上記(2)の方法で計測する。

0013

(3)そして、(1)に於いてクロムが検出された場合、検出元素から、分析妨害元素の有無を調べる。

0014

(4)次に、化学分析法表面分析法により、分析試料中の六価クロムの定量分析を行い、(2)で計測した分析試料の重量を用いて、六価クロム濃度を重量濃度で算出する。

0015

なお、塗装膜や化成処理皮膜中の六価クロムの定量分析において、重量濃度を求める際の分子となる、六価クロム量を(4)の方法で求め、最終的に(分子/分母)=(塗装膜や化成処理皮膜中の六価クロム重量/塗装膜または化成処理皮膜の重量)から、塗装膜や化成処理皮膜中の六価クロム重量濃度を得る。

0016

また、上述の説明において、化成処理皮膜とは、化成処理により形成した皮膜のことである。また、化成処理とは、耐食性塗装性能潤滑性向上を目的として、化学的作用により金属表面に皮膜を形成する処理のことであり、リン酸塩化成処理クロメート化成処理などがある。なお、クロメート化成処理により形成されたクロメート化成処理皮膜には、通常六価クロムが含まれており、EU−RoHS指令等で規制対象になっている。

0017

また、クロメート化成処理の種類においては、化成処理により皮膜を析出、形成させる処理法としての反応型クロメート処理と、陰極電解により皮膜を析出、形成させる処理法としての電解型クロメート処理と、浸せきやスプレーにより塗布したクロメート液エアーナイフによって絞るか、ロールコータで塗布して焼付けを行う処理法としての塗布型クロメート処理とが知られている。

0018

図1は実施の形態による微小重量計測方法の分析対象となる化成処理皮膜が施された試料の構成を示す断面図である。

0019

図示のように、本例において、分析試料の対象となる六価クロムの化成処理皮膜1は保持部材となる金属基材3上にめっき膜2を介して形成されている。ここで、化成処理皮膜とは、耐食性、塗装性能、潤滑性向上を目的として、化学的作用により金属表面に形成された皮膜のことである。この化成処理皮膜には、上述したリン酸化成処理、クロメート化成処理などが知られる。

0020

クロメート化処理により得られるクロメート膜は、金属材に施す三価クロムおよび六価クロムを主成分とする複合水和酸化物皮膜であり、六価クロムを含有していることから、従来技術の欄で述べたようにEU−RoHS指令等で規制対象となっている。

0021

しかるに従来は、図1の化成処理皮膜1中の六価クロムを分析しようとする場合、基材ごと分析していたため、六価クロム濃度が単位面積当たりの六価クロム量でしか得られていなかった。しかし、RoHSなどで規制されている六価クロム濃度の閾値は、1000ppmと重量濃度であるため、この規制に適正に対応できる六価クロム分析法が無いことが問題となっていた。

0022

本発明者は、ここにはじめて散乱X線強度(レイリー散乱(弾性散乱)強度)が化成処理皮膜などの試料の重量にほぼ比例して強く検出されることを見出し、この散乱X線強度を検出して試料の微小重量計測を可能とするとともに、得られた微小重量を用いて六価クロムの微小重量濃度の計測を可能にした。

0023

まず、図1の化成処理皮膜部分を、所望領域内に選択的にサンプリングし、サンプリングした試料に励起X線を照射し、試料から放出される散乱X線強度から試料の重量を計測する。ここでは、「試料保持材上の所望サイズ内に保持した試料」の一例として、分析対象とする塗装膜または皮膜部分のみをラッピングフィルム上に削り写し取った試料を分析試料として用いる。サンプリング前後のX線スペクトルを図2、3に示している。

0024

図2は、サンプリング前のX線スペクトルの取得状況を示す図であり、図2(a)はサンプリング前の試料保持材(ラッピングフィルム)の光学像(概略)を示し、図2(b)は試料保持材(ラッピングフィルム)のX線スペクトルを示している。図3はサンプリング後のX線スペクトルの取得状況を示す図であり、図3(a)はサンプリング後の図2(a)に対応する光学像(概略)を示し、図3(b)はサンプリング後の図2(b)に対応するX線スペクトルを示している。

0025

次に、サンプリング量を変えてX線管球由来の散乱X線を測定した結果を図4、5に示す。図4図5はそれぞれ、測定試料のサンプリング量を変えて測定した結果を示しており、図5の測定試料は、図4における測定試料の4倍(重量比)としている。また、図4,5において、サンプリング前後のRh管球の散乱X線スペクトルを(a)に、研磨前後の差スペクトルを(b)に示している。

0026

図4、5において、サンプリング前後の差スペクトルより求めた散乱X線強度の試料重量依存性を調べた結果を図6に示す。散乱X線強度は、日本電子エネルギ分散型蛍光X線分析装置JSX−3202EVを用い、管電圧50kV・管電流1mA・クロム測定用一次X線フィルタコリメータ径 3mmの条件で30分間測定し、Rh-Kα(20.165 keV)強度は図7に示すように、19.89〜20.37 keVの積分強度から得た。また、試料重量は、ウルトラミクロ天びんを用いて計測した。

0027

上より図6に示す試料重量とX線管球由来のレイリー散乱強度との関係式を用いて、分析試料の重量を算出することが可能となることが理解される。

0028

本実施の形態では、以上の発見を用いて、以下に示すような方法により、簡易な六価クロムの重量濃度計測を可能として、適正にRoHSに対応できる六価クロム分析を可能とする場合について説明する。

0029

図8は、以上に示した微小重量測定方法を用いて行う、六価クロムの分析方法の概要を示すフローチャートである。以下、まずこの図8に従って、本実施の形態における測定作業の概要を説明する。

0030

まず、図8のステップS1では、図1に示す分析試料を作製し、この分析試料に対して重量測定及び蛍光X線分析を行う(ステップS2)。この処理の詳細は後述する。

0031

次に、ステップS2の蛍光X線分析の結果、クロムが検出されたかどうか判定し(ステップS3)、検出されない場合には、六価クロム検出が予め定められている範囲の下限以下である旨を表示装置(図示せず)に表示して(ステップS8)、この測定作業を終了する。

0032

一方、ステップS3の結果、クロムが検出された場合には(ステップS3、YES)、さらに妨害元素の有無を判定し(ステップS4)、六価クロムの正確な分析を妨げる妨害元素が検出された場合には(ステップS4、YES)、妨害元素の除去を行い(ステップS5)、六価クロムの定量分析を行い(ステップS6)、この結果得られた六価クロムの定量値を表示装置に表示し(ステップS7)、この測定作業を終了する。

0033

以上のようにして、化成処理皮膜1に含まれる六価クロムの定量分析を行うことができる。

0034

次に本実施の形態における分析試料に対するX線分析について詳細に説明する。図9はこの作業手順を示すフローチャートである。なお、図9において、ステップS11〜ステップS17は蛍光X線による微小重量計測と、定量分析を示すステップであり、その他のステップが微小重量計測結果を用いた六価クロムの定量分析を示している。

0035

まず、分析試料をサンプリングしていない研磨フィルム(ここでは、ブランクフィルムという)をX線の照射部にセットし(ステップS11)、図2(b)に示したように、X線照射によるX線スペクトルを測定し、X線管球由来のレイリー散乱強度を取得する(ステップS12)。

0036

図10は、分析試料のサンプリングとX線照射による微小重量計測を行う場合の作業概要及び構成を示す説明図である。図10(a)は図2(a)に示したものに対応している。また、図10(b)がブランクフィルムのX線照射と分析の動作概要を示している。

0037

次に分析試料のサンプリングを行う(ステップS13:削取(FL)フィルム作製)。ここでは、図1に示した化成処理皮膜1が設けられた試料を図10(c)に示す検査試料11であるネジ頭部からサンプリングする例を示している。ネジ頭部の表面を研磨フィルム(ブランクフィルム10)によって微小量削り取ることによってサンプリングを行う。この場合、試料保持材として好ましくは粒度9〜12μmのラッピングフィルムを用い、そのマーク15が設けられた分析領域内に部品を載せ、フィルム上の分析領域内にできる限り均一に化成処理皮膜1を削り写し取る。

0038

これにより、六価クロムの含有可能性を有する微小研磨粉を試料としてサンプリングしこの微小研磨粉を保持した研磨フィルムをX線光源(例えばRhランプ)の照射部にセットし(ステップS14)、X線照射による散乱X線スペクトル強度の測定を行う(ステップS15)。その測定結果は例えば図3(b)に示したものとなる。また、その測定概要を図10(e)に示す。

0039

上述の図2(b)では、試料保持材(ラッピングフィルム)からのみのRh管球に由来する散乱X線強度が測定され、コンプトン散乱非弾性散乱)及びレイリー散乱(弾性散乱)が生じていることが分かる。一方、図3(b)でもコンプトン散乱及びレイリー散乱が生じているが、試料保持材(ラッピングフィルム)上に保持された微小研磨粉試料の影響によって図2(b)とは異なる波形でレイリー散乱が生じていることが分かる。

0040

次に、図4(b)、図5(b)に示したように、これら2つの波形の差を取ることにより、試料の重量に対応する差スペクトルを抽出する(ステップS16)。この結果は例えば図4(b)または図5(b)のいずれかに示したようになり、その差スペクトルが明確に確認できる。

0041

この差スペクトルに基づいて、化成処理皮膜重量と管球由来のレイリー散乱強度との関係を予め調べておき、試料(未知試料)の重量を重量濃度として算出する(ステップS17)。これは、図6に関して上述したように、本発明者によって発見されたレイリー散乱強度が試料の重量濃度に比例することによるものである。

0042

この後、蛍光X線分析によるクロムの検出を行い、検出されたクロムの検出結果を予め決められている基準値と比較し(ステップS18)、下限値以下(ステップS18、NO)なら、下限値以下である旨を表示装置(図示せず)に表示して(ステップS114)、この測定作業を終了する。図11は、クロム定量時のCr−Kα積分強度のエネルギ範囲を示した図であり、照射されたX線エネルギに対するクロム(Cr)のエネルギ範囲で検出されたX線強度からクロムの量を得ることができる。このクロムの量を図12で示されるクロムの検量線(クロム定量用検量線)で定量し、この定量値が下限値以上となる場合にクロムが存在するものと判定する。

0043

ステップS18で、クロムの測定結果が下限値以上となる場合(ステップS18,YES)、さらに試料内の基材成分検出及び妨害物質検出を行う(ステップS109)。すなわち、上述したサンプリング時に試料内に不純物が混じる場合も考えられる。たとえば研磨時に金属基材まで削ってしまう場合もある。そして、このような混入物によって適正な測定が妨げられている可能性もある。そこで本例では、このような場合に対処するため、サンプリングした試料内の不純物検査を行う。

0044

まず、基材成分を検出しない場合には(S109,YES)、妨害元素検出の有無判定を行う(S110)。そして検出された場合には、妨害元素の除去を行い(ステップS111)、六価クロムの定量分析を再度行う(ステップS112)。この後、測定した六価クロムの定量値を表示装置(図示せず)に表示して(ステップS113)、この測定作業を終了する。なお、ステップS111における妨害元素の除去は公知であり、その説明は省略する。また、ステップS112における六価クロムの定量分析においては、例えば一般的手法としての化学分析法が用いられる。一例としてアルカリ分解処理後、シフェニカルバジド吸光光度法またはイオンクロマト法等でクロムを定量する。

0045

なお、ステップS109において、基材成分が検出されたい場合(S109,NO)は、ステップS103に進み研磨粒度下げ、研磨フィルムを再度作製し、ステップS13に戻る。

0046

以上により、極めて簡単な設備と作業によって、分析試料中の六価クロム量を重量濃度の形で測定することができる。

0047

以上の実施の形態に説明した方法によれば、六価クロム及び分析妨害元素を含有しない試料保持部に分析試料(検体部分:樹脂・塗装膜・化成処理皮膜)を保持し、励起X線を照射し、試料から放出される蛍光X線を検出することで、クロムの有無を調べ、そしてクロムが検出された場合、検出元素から、さらに分析妨害元素の有無を調べて公知の方法で除去し、一方試料から放出される散乱X線強度(レイリー散乱(弾性散乱)強度)から分析試料の重量を計測するとともに、その分析試料を化学分析法や表面分析法により、分析試料中の六価クロムの定量分析を行い、計測した分析試料の重量を用いて、六価クロム濃度を重量濃度で算出することができる。これにより、塗装膜や化成処理皮膜中に含まれる六価クロムの定量分析として、六価クロムを重量濃度で得ることができる。

0048

1化成処理皮膜、2 めっき膜、3金属基材、10ブランクフィルム、11検査試料、15マーク。

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