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技術 回転角検出装置および回転速度検出装置

出願人 株式会社日立製作所
発明者 鈴木睦三
出願日 2009年6月18日 (11年7ヶ月経過) 出願番号 2009-144863
公開日 2011年1月6日 (10年1ヶ月経過) 公開番号 2011-002311
状態 特許登録済
技術分野 直線速度または角速度の測定、およびその指示装置 感知要素の出力の伝達及び変換
主要キーワード センサ支持台 設置ズレ 回転軸中心線 ゼロ点検出 マイクロコントローラ回路 間断面図 回転軸角度 磁性体構造物
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (20)

課題

磁気抵抗素子を用いた回転角検出装置では、回転角を検出する回転軸基準位置と磁気抵抗素子の位置とを機械的に精度良く合わせることが困難であるという課題があった。

解決手段

回転軸を一定速度で回転させることで回転角検出装置を電気的に校正することで、計測精度が高い回転角検出装置を提供する。

概要

背景

このようなMR素子を用いた回転角検出装置は、例えば以下の特許文献1などにより知られている。

磁気抵抗効果素子(MR素子)には異方性磁気抵抗効果素子(Anisotropic Magnetoresistance、以下「AMR素子」と呼ぶ)と巨大磁気抵抗効果素子(Giant Magnetoresistance、以下「GMR素子」と呼ぶ)などが知られている。以下、GMR素子を用いた磁界検出装置を例に、従来技術の概要を記す。

GMR素子の基本構成を図2に示す。GMR素子は、第1の磁性層固定磁性層、あるいはピン磁性層)と第2の磁性層(自由磁性層)とを有し、両者の磁性層の間に非磁性層スペーサ層)を挟み込んだ構成をとる。GMR素子に外部磁界印加すると、固定磁性層の磁化方向は変化せず固定されたままであるのに対し、自由磁性層の磁化方向20は外部磁界の方向に応じて変化する。

GMR素子の両端に電圧を印加すると素子抵抗に応じた電流が流れるが、その素子抵抗の大きさは固定磁性層の磁化方向θpと自由磁性層の磁化方向θfとの差Δθ=θf−θpに依存して変化する。したがって、固定磁性層の磁化方向θpが既知であれば、この性質を利用してGMR素子の抵抗値を測ることで自由磁性層の磁化方向θf、すなわち外部磁界の方向を検出することができる。

GMR素子の抵抗値がΔθ=θf−θpにより変化するメカニズムは以下の通りである。

薄膜磁性膜中の磁化方向は、磁性体中の電子スピンの方向と関連している。したがって、Δθ=0の場合は自由磁性層中の電子と固定磁性層の電子とでは、スピンの向きが同一方向である電子の割合が高い。逆にΔθ=180°の場合には両者の磁性層中の電子は、スピンの向きが互いに逆向きの電子の割合が高い。

図3は自由磁性層11,スペーサ層12,固定磁性層13の断面を模式的に示したものである。自由磁性層11および固定磁性層13中の矢印は多数電子のスピンの向きを模式的に示したものである。図3(a)はΔθ=0の場合であり、自由磁性層11と固定磁性層13のスピンの向きが揃っている。図3(b)はΔθ=180°の場合であり、自由磁性層11と固定磁性層13のスピンの向きが逆向きになっている。(a)のθ=0の場合、固定磁性層13から出た右向きスピンの電子は、自由磁性層11中でも同じ向きの電子が多数を占めているため自由磁性層11中での散乱が少なく、電子軌跡810のような軌跡を通る。一方、(b)のΔθ=180°の場合は、固定磁性層13から出た右向きスピンの電子は、自由磁性層11に入ると逆向きスピンの電子が多いため、散乱を強く受け、電子軌跡810のような軌跡を通る。このようにΔθ=180°の場合では電子散乱が増えるため、電気抵抗が増加する。

Δθ=0〜180°の中間の場合は、図3(a),(b)の中間の状態になる。GMR素子の抵抗値は

となることが知られている。G/RはGM係数と呼ばれ、数%〜数10%である。

このように電子スピンの向きによって、電流の流れ方(すなわち電気抵抗)を制御できることから、GMR素子はスピンバルブ素子とも呼ばれる。

また、膜厚が薄い磁性膜(薄膜磁性膜)では、面の法線方向の反磁界係数極端に大きいため、磁化ベクトルは法線方向(膜厚方向)に立ち上がることはできず、面内に横たわっている。GMR素子を構成する自由磁性層11,固定磁性層13はいずれも十分薄いため、それぞれの磁化ベクトルは面内方向に横たわっている。

磁界検出装置では、図4に示したように、4個のGMR素子R1(51−1)〜R4(51−4)を使ってホイートストンブリッジを構成する。ここで、R1(51−1),R3(51−3)の固定磁性層の磁化方向をθp=0とし、R2,R4の固定磁化層の磁化方向をθp=180°と設定する。自由磁性層の磁化方向θfは外部磁界で決まるので4個のGMR素子で同一となるため、Δθ2=θf−θp2=θf−θp1−π=Δθ1+πの関係が成り立つ。ここで、Δθ1は、θp=0を基準としているので、Δθ1=θと置き換える。したがって、(数1)式からわかるように、R1,R3では(n=1,3):

となり、R2,R4では(n=2,4):

となる。

図4のブリッジ回路励起電圧e0を印加した時の端子1,2間の差電圧Δv=v2−v1は以下のようになる:

これに(数2),(数3)式を代入し、n=1〜4についてRn0が等しいと仮定し、R0=Rn0とおくと:

となる。このように、信号電圧Δvはcosθに比例するので、磁界の方向θを検出することができる。

このように磁気抵抗素子磁界方向直接検出するという特徴がある。

回転角検出装置としては、レゾルバを用いたものがあり、例えば特開2008−11661号公報(特許文献2)に記載されている。レゾルバは特許文献2に記載の通り、ステータコイルロータコア〜ステータ・コイルの経路インダクタンスの変化を測定している。ロータコアの形状を適切に設定することにより、ロータコアとステータとのエアギャップ長さがロータ回転角により変化して、インダクタンスが変化する。すなわち、このインダクタンス変化を測定することで、ロータコアの回転角を測定する。

このようにレゾルバを代表とするインダクタンス検出型の回転角センサでは、エアギャップの精度が角度計測精度に影響するため、高精度な製作精度組立精度が要求される。また、ロータ軸が太くなると共にレゾルバも大きくなり、コストも増大するという課題を持つ。

これに対し、GMR素子などの磁気抵抗素子は、素子サイズが数mm角程度以下の大きさであり、小型,軽量である。また、磁気抵抗素子は磁界の方向を検出するため、ロータ軸が太くなっても小型のセンサを使用できる。

したがって、小型の回転検出装置を構成したい場合には、より小型・軽量のものが実現できるという特徴がある。また、例えば大型のモータを制御したいという場合には、安価な回転角検出装置を提供できるという特徴がある。

概要

磁気抵抗素子を用いた回転角検出装置では、回転角を検出する回転軸基準位置と磁気抵抗素子の位置とを機械的に精度良く合わせることが困難であるという課題があった。回転軸を一定速度で回転させることで回転角検出装置を電気的に校正することで、計測精度が高い回転角検出装置を提供する。

目的

本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであり、回転角検出装置の補正を、校正用エンコーダを用いることなく電気的に行う装置を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
1件

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請求項1

回転軸に設置された磁石と、磁界の方向に応じて出力信号が変化する磁界センサと、前記回転軸と同期して軸が回転する電動機を有し、前記回転軸の回転角度角度信号として出力する回転角検出装置であって、前記回転角検出装置は補正工程を有し、前記補正工程においては、前記電動機により前記回転軸を、回転速度の時間変化率既知の速度で1周以上回転させて前記角度信号の補正を行う回転角検出装置。

請求項2

前記補正工程においては、前記電動機により前記回転軸を一定速度で1周以上回転させて前記角度信号の補正を行うことを特徴とする請求項1に記載の回転角検出装置。

請求項3

前記磁石は2極磁石であることを特徴とする請求項1ないし請求項2に記載の回転角検出装置。

請求項4

前記磁界センサはセンサ素子部を有し、前記センサ素子部が前記回転軸の回転中心線上に位置することを特徴とする請求項1ないし請求項3に記載の回転角検出装置。

請求項5

前記磁界センサは、磁気抵抗素子で構成されることを特徴とする請求項1ないし請求項4に記載の回転角検出装置。

請求項6

前記磁界センサは、巨大磁気抵抗素子で構成されることを特徴とする請求項1ないし請求項4に記載の回転角検出装置。

請求項7

回転軸に設置された磁石と、磁界の方向に応じて出力信号が変化する磁界センサと、前記回転軸と同期して軸が回転する電動機を有し、前記回転軸の回転角度を角度信号として出力する回転角検出装置であって、前記電動機と前記回転軸と前記磁石とは筐体で覆われており、前記磁界センサは前記筐体の外側に配置されており、前記筐体は前記電動機を覆う筐体主部と前記磁石を覆う筐体ハウジング部とを有し、前記筐体ハウジング部の材料は、磁化率が0.01以下の材料であり、前記回転角検出装置は補正工程を有し、前記補正工程においては、前記電動機により前記回転軸を、回転速度の時間変化率が既知の速度で1周以上回転させて前記角度信号の補正を行う回転角検出装置。

請求項8

前記補正工程においては、前記電動機により前記回転軸を一定速度で1周以上回転させて前記角度信号の補正を行うことを特徴とする請求項7に記載の回転角検出装置。

請求項9

前記磁石は2極磁石であることを特徴とする請求項7ないし請求項8に記載の回転角検出装置。

請求項10

前記磁界センサはセンサ素子部を有し、前記センサ素子部が前記回転軸の回転中心線上に位置することを特徴とする請求項7ないし請求項9に記載の回転角検出装置。

請求項11

前記磁界センサは、磁気抵抗素子で構成されることを特徴とする請求項7ないし請求項10に記載の回転角検出装置。

請求項12

前記磁界センサは、巨大磁気抵抗素子で構成されることを特徴とする請求項7ないし請求項10に記載の回転角検出装置。

請求項13

前記筐体主部と前記筐体ハウジング部とはシール部材を介して接続されていることを特徴とする請求項7ないし請求項12に記載の回転角検出装置。

請求項14

回転軸に設置された磁石と、磁界の方向に応じて出力信号が変化する磁界センサと、前記回転軸と同期して軸が回転する電動機を有し、前記回転軸の回転角度を角度信号として出力する回転角検出装置であって、前記電動機と前記回転軸と前記磁石とは筐体で覆われており、前記磁界センサは前記筐体の外側に配置されており、前記筐体は前記電動機を覆う筐体主部と前記磁石を覆う筐体ハウジング部とを有し、前記筐体ハウジング部の材料は、磁化率が0.01以下の材料であり、前記筐体ハウジング部と前記磁界センサとを遮蔽板で覆い、前記遮蔽板は磁化率1000以上の材料である回転角検出装置。

請求項15

前記磁界センサはセンサ素子部を有し、前記センサ素子部が前記回転軸の回転中心線上に位置することを特徴とする請求項14に記載の回転角検出装置。

請求項16

前記磁界センサは、磁気抵抗素子で構成されることを特徴とする請求項14ないし請求項15に記載の回転角検出装置。

請求項17

前記磁界センサは、巨大磁気抵抗素子で構成されることを特徴とする請求項14ないし請求項15に記載の回転角検出装置。

請求項18

前記筐体主部と前記筐体ハウジング部とはシール部材を介して接続されていることを特徴とする請求項14ないし請求項17に記載の回転角検出装置。

請求項19

回転軸に設置された磁石と、磁界の方向に応じて出力信号が変化する磁界センサと、前記回転軸と同期して軸が回転する電動機を有し、前記回転軸の回転角度を角度信号として出力する回転角検出装置であって、前記電動機と前記回転軸と前記磁石とは筐体で覆われており、前記磁界センサは前記筐体の外側に配置されており、前記筐体は前記電動機を覆う筐体主部と前記磁石を覆う筐体ハウジング部とを有する回転角検出装置であって、前記筐体ハウジング部は磁化率が0.01以下の金属材料であり、前記筐体ハウジング部のうち、前記磁石と前記磁界センサとの間に位置する部分の厚さt(m)は以下の関係式を満たすことを特徴とする回転角検出装置:ここで、Npは前記磁石の着磁極数を2で割った値、f(Hz)は前記回転軸の最高回転周波数χは前記筐体ハウジング部材料の磁化率、ρは前記筐体ハウジング部材料の抵抗率ρ(Ωm)である。

請求項20

前記筐体ハウジング部は、厚さ1.3mm以下のアルミニウムで形成したことを特徴とする請求項19に記載の回転角検出装置。

請求項21

前記筐体ハウジング部は、厚さ1.9mm以下の銅−亜鉛合金で形成したことを特徴とする請求項19に記載の回転角検出装置。

請求項22

回転軸に設置された磁石と、磁界の方向に応じて出力信号が変化する磁界センサとを有し、前記回転軸の回転速度を速度信号として出力する回転速度検出装置であって、前記磁界センサは前記回転軸の回転角度の余弦に比例した第1の信号を出力する第1のブリッジと、前記回転角度の正弦に比例した第2の信号を出力する第2のブリッジとを有し、前記第1の信号の時間微分と前記第2の信号との比から前記速度信号を算出する回転速度検出装置。

請求項23

前記時間微分処理を行うアナログ回路を有することを特徴とする請求項22に記載の回転速度検出装置。

請求項24

前記比を出力する回路をアナログ回路で構成したことを特徴とする請求項22ないし請求項23に記載の回転速度検出装置。

請求項25

前記磁界センサはセンサ素子部を有し、前記センサ素子部が前記回転軸の回転中心線上に位置することを特徴とする請求項22ないし請求項24に記載の回転速度検出装置。

請求項26

回転軸に設置された磁石と、磁界の方向に応じて出力信号が変化する磁界センサとを有し、前記回転軸の回転角を角度信号として出力する回転角検出装置であって、前記磁界センサは前記回転軸の回転角度の余弦に比例した第1の信号を出力する第1のブリッジと、前記回転角度の正弦に比例した第2の信号を出力する第2のブリッジとを有し、前記第1の信号の時間微分と前記第2の信号との比を第1の中間信号とし、前記第2の信号の時間微分と前記第1の信号との比を第2の中間信号とし、前記第1の中間信号と前記第2の中間信号との差が、あらかじめ設定した範囲を超えた場合に障害検知信号を出力することを特徴とする回転角検出装置。

技術分野

0001

本発明は、磁気抵抗効果素子(以後、MR(Magnetoresistive)素子と称す)を用いて構成された回転角検出装置に関する。

背景技術

0002

このようなMR素子を用いた回転角検出装置は、例えば以下の特許文献1などにより知られている。

0003

磁気抵抗効果素子(MR素子)には異方性磁気抵抗効果素子(Anisotropic Magnetoresistance、以下「AMR素子」と呼ぶ)と巨大磁気抵抗効果素子(Giant Magnetoresistance、以下「GMR素子」と呼ぶ)などが知られている。以下、GMR素子を用いた磁界検出装置を例に、従来技術の概要を記す。

0004

GMR素子の基本構成図2に示す。GMR素子は、第1の磁性層固定磁性層、あるいはピン磁性層)と第2の磁性層(自由磁性層)とを有し、両者の磁性層の間に非磁性層スペーサ層)を挟み込んだ構成をとる。GMR素子に外部磁界印加すると、固定磁性層の磁化方向は変化せず固定されたままであるのに対し、自由磁性層の磁化方向20は外部磁界の方向に応じて変化する。

0005

GMR素子の両端に電圧を印加すると素子抵抗に応じた電流が流れるが、その素子抵抗の大きさは固定磁性層の磁化方向θpと自由磁性層の磁化方向θfとの差Δθ=θf−θpに依存して変化する。したがって、固定磁性層の磁化方向θpが既知であれば、この性質を利用してGMR素子の抵抗値を測ることで自由磁性層の磁化方向θf、すなわち外部磁界の方向を検出することができる。

0006

GMR素子の抵抗値がΔθ=θf−θpにより変化するメカニズムは以下の通りである。

0007

薄膜磁性膜中の磁化方向は、磁性体中の電子スピンの方向と関連している。したがって、Δθ=0の場合は自由磁性層中の電子と固定磁性層の電子とでは、スピンの向きが同一方向である電子の割合が高い。逆にΔθ=180°の場合には両者の磁性層中の電子は、スピンの向きが互いに逆向きの電子の割合が高い。

0008

図3は自由磁性層11,スペーサ層12,固定磁性層13の断面を模式的に示したものである。自由磁性層11および固定磁性層13中の矢印は多数電子のスピンの向きを模式的に示したものである。図3(a)はΔθ=0の場合であり、自由磁性層11と固定磁性層13のスピンの向きが揃っている。図3(b)はΔθ=180°の場合であり、自由磁性層11と固定磁性層13のスピンの向きが逆向きになっている。(a)のθ=0の場合、固定磁性層13から出た右向きスピンの電子は、自由磁性層11中でも同じ向きの電子が多数を占めているため自由磁性層11中での散乱が少なく、電子軌跡810のような軌跡を通る。一方、(b)のΔθ=180°の場合は、固定磁性層13から出た右向きスピンの電子は、自由磁性層11に入ると逆向きスピンの電子が多いため、散乱を強く受け、電子軌跡810のような軌跡を通る。このようにΔθ=180°の場合では電子散乱が増えるため、電気抵抗が増加する。

0009

Δθ=0〜180°の中間の場合は、図3(a),(b)の中間の状態になる。GMR素子の抵抗値は

0010

となることが知られている。G/RはGM係数と呼ばれ、数%〜数10%である。

0011

このように電子スピンの向きによって、電流の流れ方(すなわち電気抵抗)を制御できることから、GMR素子はスピンバルブ素子とも呼ばれる。

0012

また、膜厚が薄い磁性膜(薄膜磁性膜)では、面の法線方向の反磁界係数極端に大きいため、磁化ベクトルは法線方向(膜厚方向)に立ち上がることはできず、面内に横たわっている。GMR素子を構成する自由磁性層11,固定磁性層13はいずれも十分薄いため、それぞれの磁化ベクトルは面内方向に横たわっている。

0013

磁界検出装置では、図4に示したように、4個のGMR素子R1(51−1)〜R4(51−4)を使ってホイートストンブリッジを構成する。ここで、R1(51−1),R3(51−3)の固定磁性層の磁化方向をθp=0とし、R2,R4の固定磁化層の磁化方向をθp=180°と設定する。自由磁性層の磁化方向θfは外部磁界で決まるので4個のGMR素子で同一となるため、Δθ2=θf−θp2=θf−θp1−π=Δθ1+πの関係が成り立つ。ここで、Δθ1は、θp=0を基準としているので、Δθ1=θと置き換える。したがって、(数1)式からわかるように、R1,R3では(n=1,3):

0014

となり、R2,R4では(n=2,4):

0015

となる。

0016

図4ブリッジ回路励起電圧e0を印加した時の端子1,2間の差電圧Δv=v2−v1は以下のようになる:

0017

これに(数2),(数3)式を代入し、n=1〜4についてRn0が等しいと仮定し、R0=Rn0とおくと:

0018

となる。このように、信号電圧Δvはcosθに比例するので、磁界の方向θを検出することができる。

0019

このように磁気抵抗素子磁界方向直接検出するという特徴がある。

0020

回転角検出装置としては、レゾルバを用いたものがあり、例えば特開2008−11661号公報(特許文献2)に記載されている。レゾルバは特許文献2に記載の通り、ステータコイルロータコア〜ステータ・コイルの経路インダクタンスの変化を測定している。ロータコアの形状を適切に設定することにより、ロータコアとステータとのエアギャップ長さがロータ回転角により変化して、インダクタンスが変化する。すなわち、このインダクタンス変化を測定することで、ロータコアの回転角を測定する。

0021

このようにレゾルバを代表とするインダクタンス検出型の回転角センサでは、エアギャップの精度が角度計測精度に影響するため、高精度な製作精度組立精度が要求される。また、ロータ軸が太くなると共にレゾルバも大きくなり、コストも増大するという課題を持つ。

0022

これに対し、GMR素子などの磁気抵抗素子は、素子サイズが数mm角程度以下の大きさであり、小型,軽量である。また、磁気抵抗素子は磁界の方向を検出するため、ロータ軸が太くなっても小型のセンサを使用できる。

0023

したがって、小型の回転検出装置を構成したい場合には、より小型・軽量のものが実現できるという特徴がある。また、例えば大型のモータを制御したいという場合には、安価な回転角検出装置を提供できるという特徴がある。

先行技術

0024

特許公報第3799270号公報
特開2008−11661号公報
特開2008−151774号公報

発明が解決しようとする課題

0025

磁気抵抗効果素子を用いた従来の回転角検出装置においては、センサ組み付け時に機械的な位置合わせが難しいという課題があった。

0026

従来の回転角検出装置においては、電気的に校正を行う際に、校正用アクチュエータエンコーダを用意して接続する必要があるという課題があった。

0027

また、このため、回転角検出装置をシステム中に組み込んだ後で校正を行うことが困難であるという課題があった。このため、システム中に組み込んだ回転角検出装置を交換すると、校正が困難であり、実質的に回転角検出装置の交換が困難であるという課題があった。

0028

従来の回転角検出装置においては、回転角検出装置の近傍に磁性体や高透磁率材料が存在すると、回転角の計測精度劣化する場合があるという課題があった。

0029

従来の回転角検出装置においては、回転角検出装置の近傍の磁性体や高透磁率材料の存在により磁界分布が複雑に変化すると、補正が十分に行えないという課題があった。

0030

従来の回転角検出装置では、特に防水構造にする場合に、磁界センサ信号配線の取り出し部の校正が複雑になり、組立が複雑になるという課題があった。

0031

従来の回転角検出装置では、磁界センサの出力信号から角度算出に時間を要し、高速回転時の回転速度算出が十分に対応できないという課題があった。

0032

本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであり、回転角検出装置の補正を、校正用のエンコーダを用いることなく電気的に行う装置を提供する。

0033

これにより自動車などのシステムに搭載後、センサ部分のみ交換することが可能になった。交換後に、回転角検出装置自体で校正ができるためである。

課題を解決するための手段

0034

本発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、下記の通りである。

0035

回転軸に設置された磁石と、磁界の方向に応じて出力信号が変化する磁界センサと、前記回転軸と同期して軸が回転する電動機を有し、前記回転軸の回転角度角度信号として出力する回転角検出装置であって、前記回転角検出装置は補正工程を有し、前記補正工程においては、前記電動機により前記回転軸を、回転速度の時間変化率が既知の速度で1周以上回転させて前記角度信号の補正を行う回転角検出装置。

0036

回転軸に設置された磁石と、磁界の方向に応じて出力信号が変化する磁界センサと、前記回転軸と同期して軸が回転する電動機を有し、前記回転軸の回転角度を角度信号として出力する回転角検出装置であって、前記電動機と前記回転軸と前記磁石とは筐体で覆われており、前記磁界センサは前記筐体の外側に配置されており、前記筐体は前記電動機を覆う筐体主部と前記磁石を覆う筐体ハウジング部とを有し、前記筐体ハウジング部の材料は、磁化率が0.01以下の材料であり、前記回転角検出装置は補正工程を有し、前記補正工程においては、前記電動機により前記回転軸を、回転速度の時間変化率が既知の速度で1周以上回転させて前記角度信号の補正を行う回転角検出装置。

0037

回転軸に設置された磁石と、磁界の方向に応じて出力信号が変化する磁界センサと、前記回転軸と同期して軸が回転する電動機を有し、前記回転軸の回転角度を角度信号として出力する回転角検出装置であって、前記電動機と前記回転軸と前記磁石とは筐体で覆われており、前記磁界センサは前記筐体の外側に配置されており、前記筐体は前記電動機を覆う筐体主部と前記磁石を覆う筐体ハウジング部とを有し、前記筐体ハウジング部の材料は、磁化率が0.01以下の材料であり、前記筐体ハウジング部と前記磁界センサとを遮蔽板で覆い、前記遮蔽板は磁化率1000以上の材料である回転角検出装置。

0038

回転軸に設置された磁石と、磁界の方向に応じて出力信号が変化する磁界センサと、前記回転軸と同期して軸が回転する電動機を有し、前記回転軸の回転角度を角度信号として出力する回転角検出装置であって、前記電動機と前記回転軸と前記磁石とは筐体で覆われており、前記磁界センサは前記筐体の外側に配置されており、前記筐体は前記電動機を覆う筐体主部と前記磁石を覆う筐体ハウジング部とを有する回転角検出装置であって、前記筐体ハウジング部は磁化率が0.01以下の金属材料であり、前記筐体ハウジング部のうち、前記磁石と前記磁界センサとの間に位置する部分の厚さt(m)は以下の関係式を満たすことを特徴とする回転角検出装置:

0039

ここで、Npは前記磁石の着磁極数を2で割った値、f(Hz)は前記回転軸の最高回転周波数χ前記筐体ハウジング部材料の磁化率、ρは前記筐体ハウジング部材料の抵抗率ρ(Ωm)である。

0040

回転軸に設置された磁石と、磁界の方向に応じて出力信号が変化する磁界センサとを有し、前記回転軸の回転速度を速度信号として出力する回転速度検出装置であって、前記磁界センサは前記回転軸の回転角度の余弦に比例した第1の信号を出力する第1のブリッジと、前記回転角度の正弦に比例した第2の信号を出力する第2のブリッジとを有し、前記第1の信号の時間微分と前記第2の信号との比から前記速度信号を算出する回転速度検出装置。

0041

回転軸に設置された磁石と、磁界の方向に応じて出力信号が変化する磁界センサとを有し、前記回転軸の回転角を角度信号として出力する回転角検出装置であって、前記磁界センサは前記回転軸の回転角度の余弦に比例した第1の信号を出力する第1のブリッジと、前記回転角度の正弦に比例した第2の信号を出力する第2のブリッジとを有し、前記第1の信号の時間微分と前記第2の信号との比を第1の中間信号とし、前記第2の信号の時間微分と前記第1の信号との比を第2の中間信号とし、前記第1の中間信号と前記第2の中間信号との差が、あらかじめ設定した範囲を超えた場合に障害検知信号を出力することを特徴とする回転角検出装置。

発明の効果

0042

以上のように、本発明によれば、回転角検出装置の校正を、校正用のアクチュエータ−エンコーダを用いることなくできるようになった。

0043

これにより自動車などのシステムに搭載後、センサ部分のみ交換することが可能になった。交換後に、回転角検出装置自体で校正ができるためである。

0044

本発明により、回転角検出装置の周辺に磁性体や高透磁率材料が配置されたシステム中においても、高精度な角度計測が可能になった。

0045

本発明によれば、高速な回転速度でも追従する応答速度に優れた回転速度検出装置が実現できる。

0046

本発明によれば、回転角検出装置または回転速度検出装置に異常が発生した場合にエラー検知信号を発生することで、信頼性を高めることができる。

図面の簡単な説明

0047

本発明の第5の実施例の回転角検出装置の構成を示す断面図である。
巨大磁気抵抗素子の構成を模式的に示す図である。
巨大磁気抵抗素子中での電子の挙動を模式的に説明する図である。
本発明の第1の実施例の回転角検出装置で用いる磁界センサ内のセンサブリッジを模式的に示す図である。
本発明の第1の実施例の回転角検出装置の構成を示す断面図である。
磁界センサの大きさと設置ズレとの関係を説明する模式図である。
磁界角度ロータ角度の関係を示す図である。
磁界角度とロータ角度とのズレ量δを示す図である。
センサ磁石の外側の磁界方向を模式的に示す図である。
本発明の第1の実施例における磁界センサのオフセット調整方法を示す図である。
本発明の第1の実施例における角度原点調整方法を説明する図である。
参照表を作成する方法を模式的に示す図である。
一定速度で回転時の時間と回転角との関係を示す図である。
本発明の回転角度検出装置が設置されたシステム内での角度座標を示す図である。
本発明の第5の実施例の回転角検出装置の構成を示す断面図である。
回転軸の回転周波数と磁界透過率の関係を示す図である。
本発明の第7の実施例における回転角検出装置の構成を示す断面図である。
本発明の第7の実施例における回転角検出装置の構成を示す側面図である。
本発明の第8の実施例における回転角検出装置の構成を示す断面図である。
本発明の第8の実施例における回転角検出装置の構成を示す側面図である。
本発明の第9の実施例における回転速度検出装置の構成を示す断面図である。
本発明の第9の実施例における回転速度検出装置の信号処理アルゴリズムを示す図である。
本発明の第10の実施例における回転速度検出装置の信号処理アルゴリズムを示す図である。
本発明の第1の実施例におけるセンサ素子部の構成を示す模式図である。
本発明の第1の実施例における磁界センサの構成を示す図である。
本発明の第2の実施例におけるセンサ素子部の構成を説明する図である。
本発明の第3の実施例における励起電圧波形検出タイミングを説明する図である。
本発明の第4の実施例におけるセンサ素子部の構成を模式的に示す図である。
本発明の第4の実施例における励起電圧波形と検出タイミングを説明する図である。
本発明の第11の実施例における磁界センサの構成を示す図である。
本発明の第11の実施例における磁界センサと検出回路部の構成を示す図である。

実施例

0048

以下、本発明の実施形態について、実施例の図面を参照して詳細に説明する。先ず、本発明による磁界検出装置の第1の実施例を、巨大磁気抵抗素子(GMR素子)により構成された磁界検出装置を例として説明する。

0049

図5を用いて、本発明による回転角検出装置の第1の実施例を述べる。

0050

図5は本実施例の回転角検出装置の断面図を示す。本実施例はモータ部100と回転角検出部200とで構成される。

0051

モータ部100は、複数の固定磁極と複数の回転磁極との磁気的作用により複数の回転磁極が回転することにより回転トルクを発生するものであって、複数の固定磁極を構成するステータ110及び複数の回転磁極を構成するロータ120から構成される。ステータ110は、ステータコア111と、ステータコア111に装着されたステータコイル112から構成されている。ロータ120は、ステータ110の内周側に空隙を介して対向配置され、回転可能に支持されている。本実施例では、モータ100として、三相交流式の表面磁石同期モータを用いている。

0052

筐体は、円筒状のフレーム101と、フレーム101の軸方向両端部に設けられた第1ブラケット102および第2ブラケット103から構成されている。第1ブラケット102の中空部には軸受106が、第2ブラケット103の中空部には軸受107がそれぞれ設けられている。これらの軸受は回転軸121を回転可能なように支持している。

0053

フレーム101と第1ブラケット102との間にはシール部材(図示せず)が設けられている。シール部材は、環状に設けられたOリングであり、フレーム101と第1ブラケット102によって軸方向及び径方向から挟み込まれて圧縮する。これにより、フレーム101と第1ブラケット102との間を封止でき、フロント側を防水できる。また、フレーム101と第2ブラケット103との間もシール部材(図示せず)により防水されている。

0054

ステータ110は、ステータコア111と、ステータコア111に装着されたステータコイル112から構成され、フレーム101の内周面に設置されている。ステータコア111は、複数の珪素鋼板を軸方向に積層して形成した磁性体(磁路形成体)であり、円環状のバックコアと、バックコアの内周部から径方向内側に突出して、周方向に等間隔に配置された複数のティースから構成されている。

0055

複数のティースのそれぞれには、ステータコイル112を構成する巻線導体が集中的に巻回されている。複数の巻線導体は、ステータコイル112の一方のコイルエンド部(第2ブラケット103側)の軸方向端部に並置された結線部材によって相毎に電気的に接続され、さらには3相巻線として電気的に接続されている。3相巻線の結線方式にはΔ(デルタ)結線方式とY(スター)結線方式がある。本実施例では、Δ(デルタ)結線方式を採用している。

0056

ロータ120は、回転軸121の外周面上に固定されたロータコアと、ロータコアの外周表面に固定された複数のマグネットと、マグネットの外周側に設けられたマグネットカバー122a,122bとを備えている。マグネットカバー122は、マグネットのロータコアからの飛散を防止するためのものであって、ステンレス鋼俗称SUS)などの非磁性体から形成された円筒部材又は管状部材である。

0057

次に、回転角検出部200の構成を説明する。

0058

回転角検出部200は、磁界センサ201とセンサ磁石202とで構成されている。回転角検出部200はハウジング203と第2ブラケット103とで囲まれた空間に設置されている。センサ磁石202は回転軸121と連動して回転する軸に設置されており、回転軸121が回転位置を変えると、それに応じて発生する磁界方向が変化する。この磁界方向を磁界センサ201で検出することにより回転軸121の回転角(回転位置)を計測できる。

0059

センサ磁石202は、2極着時された2極磁石、あるいは4極以上に着磁された多極磁石である。

0060

磁界センサ201は、磁界の方向に応じて出力信号が変化するものであり、磁気抵抗素子で構成する。磁気抵抗素子には異方性磁気抵抗素子(Anisotropic magnetresisitance、AMR)と巨大磁気抵抗素子(giant magnetoresistance、GMR)、トンネル磁気抵抗素子(tunneling magnetoresistance、TMR)などがある。本実施例では、巨大磁気抵抗素子(GMR素子)を磁界センサ201に用いた。

0061

磁界センサ201は、磁界センサの設置場所の磁界の方向θmを、磁界センサが持つ基準角度θm0を基準として検出する。すなわち、θ=θm−θm0に対応する信号を出力する。本実施例で用いた磁界センサ201は2個のGMR素子で構成されており、それぞれcos(θm−θm0)、およびcos(θm−θm0)に比例した信号を出力する。

0062

磁界センサ201はセンサ支持台206により第2ブラケット103に固定されている。センサ支持台206は磁束方向に影響を与えないように、アルミニウム樹脂など磁化率が1.1以下の材料で構成するのが好ましい。本実施例ではアルミニウムで構成した。

0063

なお、磁界センサ201はモータ部に対して固定されていればよく、第2ブラケット103以外の構成要素に固定してももちろん構わない。モータ部に対して固定されていれば、回転軸121の回転角が変化してセンサ磁石202の方向が変化した場合、磁界センサ201部での磁界方向変化を検出することで回転軸121の回転角を検出することができるからである。

0064

磁界センサ201にはセンサの配線208が接続されている。センサの配線208により磁界センサ201の出力信号を伝送する。

0065

磁界センサ201は、センサ素子部301と検出回路部302とから構成される。センサ素子部301には複数個のGMR型素子がブリッジ構成で入っている。検出回路部302はGMR素子に印加する電圧を供給する駆動回路部とGMR素子の出力信号を検出・処理する信号処理回路で構成される。

0066

センサ素子部301の構成を述べる。

0067

図24に示すように、センサ素子部301は、GMR素子51で構成されるブリッジ構成を2組有する。それぞれのブリッジをCOSブリッジSINブリッジと呼ぶ。2つのブリッジはGMR素子の固定磁化層の磁化方向θpが異なる。COSブリッジでは、θp=0(R1(51A−1)とR3(51A−3))とθp=180°(R2(51A−2)とR4(51A−4))に設定している。したがって、磁界方向θの角度原点をθp=0にとると、前述の通り、信号電圧ΔV=V2−V1はcosθに比例した信号を出力する。

0068

0069

ここでe0は、図24のe端子に印加する電圧であり、ブリッジの励起電圧と呼ぶ。一方、SINブリッジでは、固定磁化層の磁化方向θpをθp=90°(R1(51B−1)とR3(51B−3))とθp=270°(R2(51B−2)とR4(51B−4))に設定している。そのため、磁界方向θの角度原点をθp=0にとると:

0070

となり、sinθに比例した信号を出力する。したがって、2つのブリッジの出力信号の比をとるとtanθになるので、磁界方向θは以下のように求まる:

0071

0072

ArcTan関数は±90°の範囲しか出力しないが、後述のようにΔVsとΔVcの符号を適切に考慮することで、0〜360°の全角度範囲にわたって磁界角度θを計測することができる。

0073

次に、検出回路部302の構成を図25を用いて述べる。

0074

図25は本実施例の検出回路部302の構成を示すブロック図である。検出回路部302は駆動回路部340と信号処理部350から構成される。駆動回路部340はセンサ素子部301のブリッジの励起電圧を供給する回路群であり、正極性出力回路341をブリッジのe端子に接続し、負極性出力回路345をg端子に接続する。本実施例では、正極性出力回路341は5Vの直流電圧を出力し、負極性出力回路345はアース電位を出力するようにした。

0075

なお、負極性出力回路345は、励起電圧印加時に、正極性出力回路と比べて「負電位」の電圧を出力するという意味で「負極性」と呼ぶものであり、必ずしもアース電位に対して負の電圧を出力するわけではない。

0076

また、GMR素子ブリッジを励起しない期間、すなわち、磁界方向θmに応じたセンサ出力を測定しない期間においては、正極性出力回路との正負の状態は不問である。例えば、後述の実施例では、GMR素子ブリッジを励起しない期間には、正極性出力回路と負極性出力回路の出力電圧を等しくしている。

0077

信号処理部350は、センサ素子部301の出力信号を検出・処理する。センサ素子部301内のCOSブリッジのV2,V1端子の信号は検出回路351Aで差動検出され、10倍程度に増幅される。この信号をAD変換器アナログ−デジタル変換器)352Aでデジタル信号に変換した後、角度算出部371に入力される。SINブリッジの出力信号も同様に処理され、角度算出部371に入力される。

0078

角度算出部371での演算処理について述べる。式(数8)からわかるように、ArcTan[ΔVs/(−ΔVc)]を計算すれば、磁界角度θは求まる。しかし、これには2つの問題がある:(a)第1は、ArcTan( )関数は−90°〜90°の範囲しか求まらないため、360°の全方向を知ることができない。(b)第2は、ΔVcの絶対値が小さくなると、ΔVcの誤差の影響が大きくなり、θの算出精度が悪くなる。

0079

問題(b)に対処するため角度算出部371では以下の方法でθを求める。まず、ΔVcとΔVsの絶対値の大小関係を判定する。|ΔVc|が|ΔVs|より大きい場合には、

0080

より角度θを求める。逆に、|ΔVc|が|ΔVs|より小さい場合には、

0081

により角度θを求める。このようにすることで、分母が小さくなることによる計算誤差拡大を防ぐ。

0082

問題(a)には以下の方法で対処する。ΔVcとΔVsの正負から、θが第何象限に入っているかを判定し(象限判定)、それと(数9),(数10)で算出する値とを組み合わせることで、0〜360°の範囲にわたってθを正しく算出する。

0083

以上の方法で、磁界の角度θが求まる。しかし、後述の通り、回転軸121の回転角度と磁界の角度とは、必ずしも一致しない。両者を明確に区別するために、本明細書ではこれ以降、磁界の角度(方向)を磁界角度θmと表し、回転軸121の回転角度をロータ角θrと表す。

0084

後述の通り、磁気抵抗素子を用いた回転角検出装置においては、磁界角度θmとロータ角θrとを明確に区別することが本質的に重要である。

0085

また、高精度な回転角検出装置を実現するには、磁界角度θmとロータ角θrとを正しく対応づけることが必要であり、この方法を次に述べる。

0086

次に、磁界センサ201の出力信号の補正方法について述べる。

0087

磁気抵抗型素子を用いた磁界センサ201の大きさはレゾルバと比べると小さく、典型的には5mm角程度である。このように磁界センサの大きさが小さいことにより、設置誤差による角度誤差が増大する課題がある。以下に具体的に述べる。

0088

今、図6に示すように、長さL[mm]の磁界センサを取り付ける際、長さL方向に垂直な方向の取付誤差をδx[mm]とする。以下の議論では、磁界センサの基準角度θm0は長さL方向であると考えても一般性を失わない。すると、取付誤差δxによる設置角度ズレδθは以下の式で表される。

0089

0090

磁界角検出装置が示す回転角にδθmだけの誤差が含まれることになる。

0091

磁界センサの機械的な取付誤差δxは典型的には0.2mmである。磁界センサの長さL=100mmの場合、角度誤差δθmは0.1°(degree)となり許容範囲の精度である。一方、L=5mmの場合、角度誤差δθmは2.3°となる。これは回転角検出装置として十分な精度が得られないことを示す。

0092

取付誤差の許容度を増大する目的で、磁界センサ201のモジュール長さLを100mm程度に大きくすることは可能である。しかし、そのような場合であっても、モジュール内での磁気抵抗素子ブリッジ55の設置、ワイヤボンディングモールド工程において上記のδxに相当する取付誤差が発生する。モジュール内の磁気抵抗素子ブリッジ44の大きさはさらに小さいので、δxによる角度ズレの影響は大きい。

0093

また、モジュールサイズを大きくすることは、取付誤差の許容度を増大できるという点で利点はあるが、一方、小型・軽量であるという磁気抵抗素子型磁気センサの利点を十分に生かせないという問題がある。

0094

センサ磁石202が発生する磁界の方向θmと回転軸の回転角度θrとは、必ずしも一致しない。これには少なくとも以下の3つがある。(1)磁界方向θmの原点(ゼロ点)と回転軸の回転角度θrの原点とが一致していない要因、(2)磁石が発生する磁界が平行磁界からズレていることによる要因、(3)磁石の着磁誤差による要因、である。

0095

(1)の磁界方向θmの原点と回転角度θr原点の不一致の原因は、上記ような磁気センサの設置誤差,センサ磁石202を回転軸121に設置する際の機械誤差などがある。これら2つの原点を合わせる方法については、後述する。ここでは、θmとθrの原点は一致している場合を考える。

0096

(2)センサ磁石202が発生する磁界が平行磁界の場合は、回転軸の回転角度θrと磁界角度θmとが一致する。しかし、平行磁界ではない場合にはθrとθmとでズレが生じる。このことを図7を用いて説明する。図7はセンサ磁石202の周辺部近傍P点に磁界センサ201を配置した際の、P点での磁界方向を模式的に示したものである。いま、センサ磁石が生成する磁界が平行磁界であれば、センサ磁石202が角度θrだけ回転した場合、P点での磁界方向は点線矢印511で図示した方向になり、磁界角度θmはセンサ磁石202の回転角度θrと等しくなる。一方、磁界が平行磁界でない場合にはP点での磁界方向は磁界512のようになり、回転角度θrとズレが生じる。このズレ量をδと定義する。すなわち、δ=θm−θrと定義する。

0097

一般に、磁石から動径方向漏れ出る磁界は平行磁界ではない。例えば、特開2008−151774(特許文献3)に記載されているように、磁石の回転面内で測定した磁界強度ベクトル動径成分Hrと径方向成分Hθとは以下の式で表される:

0098

0099

ここで、定数Cは、1〜2程度の値の定数である。ここで、高調波成分A3=A5=0で、かつC=1の場合は、Hr=A1cosθ,Hθ=A1sinθとなり、平行磁界を表す。この場合は回転軸角度θrと磁界角度θmとが一致する。

0100

ここで、磁界方向角度θmのθrからのズレ量δを次式で定義する:

0101

0102

例えば、A1=1,A3=−0.12,A5=0.014,C=1.268の場合について、(数12),(数13)を用いて計算される磁界方向角度θmとロータ角θrとのズレ量δを計算した結果を図8に示す。この条件では、ズレ量δは±15°程度であり、かなり大きい。また、回転軸の回転角度θrの位置によりズレ量δが変化するため、単純な方法、例えば0°と360°との間の線形補間では補正できないことがわかる。

0103

図8のズレ量分布をもとにしてセンサ磁石202の近傍の磁界方向分布を模式的に示したのが図9である。このように、図8のズレ量分布は、磁界がセンサ磁石の周辺で広がっていることに対応している。また、θr=0,90°,180°,270°においてズレ量δがゼロになることは、図9からわかるように磁界の対称性に起因する。

0104

(3)センサ磁石を着磁する際の着磁誤差があると、回転軸の回転角度θrと磁界角度θmとの対応関係に誤差が生じる。

0105

(回転角検出装置の校正方法
以上(1)〜(3)で述べたように、磁気抵抗素子を用いた磁界検出装置では、磁界角度θmという実体を伴う物理量があること、そしてその物理量θmとセンサ磁石の回転角度θrとは別の物理量なので、条件によってはズレが生じると理解することが重要である。本明細書では、この差をズレ量δと定義している。

0106

言い換えると、磁界センサ201が正しく調整されている場合、磁界センサ201は磁界角度θmを正しく計測している。したがって、(a)磁界センサ201を正しく調整することと、(b)磁界角度θmとセンサ磁石202の回転角度θrとの対応関係を正しく求めることが重要である。

0107

以下に、これら(a),(b)の調整をするための具体的手段を述べる。

0108

まず(a)「磁界センサを正しく調整する」については、具体的にはオフセットの調整が重要である。ここでオフセットには、磁界センサ201を構成する磁気抵抗素子のバラツキなどに起因する磁界センサのオフセットと、磁界センサの出力信号を検出・処理する検出回路のオフセットがある。

0109

いずれのオフセットも、磁界センサの出力信号にオフセットが重畳されることになる。すると、COSブリッジの出力信号とSINブリッジの出力信号との比をとってもtanθと等しくならない。したがって、磁界角度θmを正しく計測できない。

0110

オフセット調整の具体的手順は、θm=0においてSINブリッジの信号出力のオフセットをゼロに調整し、θm=90°においてCOSブリッジの信号出力のオフセットをゼロに調整する。

0111

したがって、磁界角度θmの原点を知る必要がある。しかし、設計上は回転軸の回転角θrと磁界角度θmとの対応関係が既知であっても、磁界センサ201の取付誤差、またはセンサ磁石202の取付誤差や製造誤差のために、正確なθm原点が不明である。

0112

本実施例では以下の手段で磁界角度原点を求める。その手段のフロー図10に示した。

0113

まず回転軸121の回転角θrの原点を任意の位置に設定する。この任意に原点を設定した回転軸座標をθr′とする。

0114

次に、回転軸121を一定速度でN回転させる。ここでN≧1である。回転させながら回転角度θr′と磁界角度θmとの関係を測定する。ここで、磁界角度θmの値は磁界センサ201の信号から計算する。回転角度θrの値は、実際には時刻tを測定して計算する。その方法は後で詳述する。

0115

N回転分のθr′とθmとの関係を測定するには、始点位置終点位置を知る必要があるが、これには磁界角度θmの測定を用いる。すなわち、測定開始時のθm値と同じθm値が得られるまでの期間計測すればよい。なお、N回転分計測する際には、同じθm値がN回繰り返されるまで計測する。

0116

θr′とθmの関係を測定したら、次式によりズレ量δ′を計算する。

0117

0118

このようにしてズレ量δ′が回転角θr′の関数として求まる。図11(a)はこれを模式的に示したものである。

0119

(δ′,θr′)の測定データの個数は、1回転につき100点程度取得すればよい。

0120

次に、δ′値のθr′に関する加重平均値を求める。

0121

0122

実際の(δ′,θr′)の測定データは離散的データなので、(数6)において積分処理積算処理として処理される。

0123

なお、回転軸を一定速度で回転させているので、(δ′,θr′)の測定データを等時間間隔サンプリングすれば、θr′のサンプリング点は等間隔になるので、(数6)は次式のようにδ′の平均値算出に簡略化される。

0124

0125

したがって、回転軸を一定速度で回転させ、かつ等時間間隔で(δ′,θr′)の測定値をサンプリングすると、より好ましい。

0126

(数6)または(数7)で求めたδ′av値を用いて、回転角座標を次式で定義し直す。

0127

0128

0129

このように定義すると、δ値とθr値との関係は図11(b)のようになる。すなわち、δの加重平均値はゼロになる。これは、(数6)または(数7)から明らかである。

0130

このようにズレ量δの加重平均値がゼロの場合、θrとθmの原点が一致する。これは、図9に示したような磁界分布の対称性によるものである。

0131

次に、この回転角座標θrにおいて、θr=θm=0の位置で回転軸を停止させ、磁界センサ201のSINブリッジ信号がゼロになるようにオフセット調整する。次に、θr=90°の位置で回転軸を停止させ、磁界センサのCOSブリッジ信号がゼロになるようにオフセット調整する。

0132

このようにして、磁界センサ201のオフセット調整を完了する。

0133

以上の説明から明らかなように、θr原点とθm原点とを精度良く一致させるには、δ′avを精度よく求めることが重要である。本方法では、(数6)または(数7)で表される通り、全ての測定データ点を用いてδ′av値を算出するので、個々の測定誤差測定ノイズによる影響を受けにくく、2つの原点を精度よく一致させることができる。

0134

また、回転軸の回転回数Nを増やすほど、測定データ点数が増えるため、測定誤差やノイズの影響が低減され、精度が向上する。

0135

次に、(b)「磁界角度θmとセンサ磁石202の回転角度θrとの対応関係を正しく求める」方法を述べる。

0136

(a)に述べた方法により磁界センサ201のオフセット調整は完了しているので、磁界センサ201の信号から求めた磁界角度θmは、磁界センサ201の設置場所での磁界方向を正しく表している。したがって、(数14)で定義されるズレ量δと磁界角度θmとの関係から、次式により回転角θrが求まる。

0137

0138

具体的な方法を以下に述べる。

0139

回転軸121を一定速度で1回転以上回転させ、1回転に対応する期間で回転軸θrと磁界角度θmとを測定する。ここで、θrは時刻から算出し、磁界角度θmは磁界センサ201の出力信号から算出する。

0140

測定するデータ点数サンプリング点数)は、本実施例では1回転で100点にした。サンプリング点数は大きいほど回転角度θrが精度良く求まる。一方、サンプリング点数が多いと補正演算を行う信号処理回路のメモリを多く消費する。したがって、両者のバランスから適当な大きさに設定する。

0141

測定した(θr,θm)のデータ点から、各データ点でのズレ量δを(数19)式により求めることで、δをロータ角θrの関数として得る。これを図12(a)に示す。次に、このデータを基にして、δを磁界角度θmの関数に変換する。これを図12(b)に示す。このようにして、磁界角度θmを引数としたδの参照表(Look-up Table)を得る。

0142

このように、磁界角度θmを引数にした参照表にすることで、実測データから算出した磁界角度θmから、そのθmに対応したズレ量δを算出できるようになる。これが、本実施例のポイントである。

0143

この参照表を、磁界センサ201の信号処理回路のメモリ部に記憶・保持させる。これで校正を完了する。

0144

回転角検出回路の動作時、すなわち、回転角度を計測する際の信号処理方法を次に述べる。

0145

まず、磁界センサ201からの出力信号に基づいて磁界角度θmを算出する。具体的には、磁界センサからは−cosθmに比例した信号Vcosと、sinθmに比例した信号Vsinとが出力されるので、次式を用いてθmを算出する。

0146

0147

次に、(δ,θm)の参照表を用いてθm値に対応するズレ量δを求める。参照表にθm値と等しい値がない場合には、近傍の値から補間して対応するδ値を算出する。本実施例では、補間法として線形補間を用いた。線形補間法はCPUの演算時間を要する乗算回数が少ないため、高速に演算できるという利点がある。

0148

回転角θrは、θr=θm−δとして求まる。

0149

この方法により、従来の方法では電気角で±10°程度の計測誤差があったのに対し、本方法を用いると、計測誤差は電気角で±0.6°に減少し、計測精度が向上した。

0150

本実施例で重要なことは、参照表の引数をロータ角θrではなく、磁界角度θmにしていることである。この理由は、計測時に磁界センサ201が計測するのは磁界角度θmだからである。このため、実測値θmから直接、対応するズレ量δを知ることができる。

0151

(δ,θm)の参照表として、θmを等間隔で作成することで参照表の読み出し処理の高速化と参照表用メモリの低減を達成できる。その具体的方法を以下に述べる。以下の説明では、参照表の入力変数θmを変数「x」とし、参照表から読み出される値(関数値)δを「f(x)」とする。

0152

入力変数xの最小値をxmin=x[0]、最大値をxmax=x[Nmax]とし、この範囲をNmax個に等間隔で分割する。f(x)を離散化した関数をfn[n]とし、f(x)=f(x[n])=fn[n]と定義する。すると、任意の入力値xに対し、

0153

を計算し、得られた値ixの整数部をn、小数部をrとする。すると

0154

これは、入力値xの最近傍値x[n]とx[n+1]とに対応する参照表値fn[n]とfn[n+1]とを用いて、1次関数で補間したものである(すなわち、線形補間した)。

0155

(数32)の「Nmax/(xmax−xmin)」値は、参照表作成時(すなわち、校正時)に計算しておき定数として処理回路のメモリに保管しておく。このようにすると、回転角検出装置の動作時の処理では、除算処理が不要になる。一般に、マイクロコントローラでは除算処理には長時間を要するので、本方法により高速化する。

0156

また、この方法では、任意の入力値xに対して参照表の参照位置を(数22)で表される1回の演算で特定できるので、高速化できる。

0157

本方法では、参照表に保存するデータはfn[n](n=0〜Nmax),xmin,xmax,Nmax/(xmax−xmin)のみであり、x[n](n=0〜Nmax)のデータは不要である。したがって、保管用メモリが低減できる。

0158

回転軸121の回転角度θrを求める方法を以下に述べる。

0159

図13は、回転軸121が一定速度ωで回転している時の測定時刻tと回転軸121の回転角度θrとの関係を示したものである。一定速度ωで回転しているので、tとθrは比例関係にある。

0160

図13からわかるように、任意の時刻tでの回転角θr(t)は次式で表される:

0161

ここでTは1回転に要する時間(周期)である。周期Tは、磁界センサ201で測定される磁界角度θmが開始時(t=0)と同じ値になるまでの時間を測定することで求まる。

0162

一定速度で回転している場合には、(数24)を用いて回転角θrを知ることができる。ここで重要なことは、θrを設定するのにあらたにエンコーダなどの校正装置を必要としないことである。

0163

図13および(数24)では、時刻t=0でのθr位置をゼロとしたが、任意の値であってもθrの原点位置がシフトするだけで相対位置は同様に求まることは明らかである。θrとθmとの原点位置の関係は上述の方法で一致させることができる。

0164

次に、回転速度が時刻により既知の割合で変化する場合を考える。回転速度ω変化率A(t)が時間変化すると考えて、ω(t)=ω0*A(t)とする。この場合、時刻tでの回転角θr(t)は次式で求まる。

0165

0166

例えば、一定加速度で回転速度が変化する場合や、回転速度が既知の割合で変動する(リップルがある)場合などは、(数25)を用いることで、時刻tでの回転角θrを求めることができる。

0167

本実施例では、磁界センサ201で実測された磁界角度θmを用いて参照表からズレ量δを算出し、ロータ角θrを求める。したがって、磁界角度θmに対してズレ量δが一義的に決まる必要がある。

0168

センサ磁界201が2極磁石の場合は、この条件を満たす。2極磁石とは1個のN極と1個のS極とを有する磁石である。2極磁石では、回転軸121が1回転した際、磁界角度θmも1周期変化するので、上記の条件を満たす。

0169

したがって、本発明は、センサ磁石として2極磁石を用いた場合には、磁石,センサの設置誤差,磁石の着磁誤差、など任意の誤差要因を補正できるため、特に大きな効果を得ることができる。

0170

センサ磁石として多極磁石を用いた場合を述べる。N極とS極をN組有する(2N)極磁石を考える。この場合、磁石が1回転すると磁界角度はN周期変化する。ここで、各周期をセクタと呼ぶ。すなわち、(2N)極磁石はNセクタを有する。

0171

1セクタの範囲では、磁界角度θmに対してズレ量δは一義的に決まる。したがって、(2N)極磁石で、セクタ間の着磁誤差が無視できる範囲の場合には、本発明の補正方法は有効である。

0172

また、回転軸121の使用範囲が1セクタよりも小さい場合にも、使用範囲内でθmからδが一義的に決定するので、有効である。

0173

セクタ間の着磁誤差が無視できない多極磁石を用いる場合には、光学的エンコーダなどの回転位置検出器を回転軸121に取り付けて、現在どのセクタに属しているかのセクタ情報を取得する。そして、このセクタ情報を用いて磁界角度θmに対応するズレ量δを求めればよい。この場合の回転位置検出器に必要な角度分解能は、どのセクタに属しているか認識できるだけの分解能で十分である。

0174

また、回転角度移動量から、現在の所属セクタは算出できるので、どのセクタに所属しているかの所属情報を検出回路部302内に記憶しておいてもよい。所属セクタ情報と実測された磁界角度θmとからズレ量δを算出できる。この場合、センサ磁界201の複数のセクタのうちのひとつに、機械的な切り欠きを形成するなどして、磁界分布を変えることで、特定のセクタを磁気的に識別できるようにしておくとよい。

0175

磁気抵抗素子を用いて回転角を検出する装置において、回転軸の回転角と磁界センサの出力値との対応関係を測定し、それを用いて補正を行う方法は、例えば特許公報第3799270号に記載されている。

0176

しかしながら、この従来例では回転軸の回転角と磁気抵抗素子の出力電圧との関係を近似式で表して補正をおこなっている。近似式を用いた場合には、回転角と磁気抵抗素子の出力電圧との関係は、複雑な場合、すなわち、本実施例の図12に即して言えば、δとθmの関係(以下「δ−θm分布」と呼ぶ)が複雑な形状の場合には、近似式も複雑にしなければならず、補正計算に必要な演算時間が増加してしまうという問題がある。本実施例では、δ−θm分布が複雑な形状であっても、近傍データ点間の線形補間で処理できるので、演算時間が短くてすむ。

0177

また、近似式で表す場合には、δ−θm分布が複雑な形状な場合、近似式では誤差が大きくなる傾向がある。本実施例では、δ−θm分布がどのような形状であっても対応できる。

0178

本発明において、簡単な磁界分布補正法を併用してもよい。すなわち、参照表作成時には、磁界角度θmの代わりに、何らかの補正処理を施した角度(補正角度)θadjを用いて、

0179

としてズレ量を算出し、δと補正角度θadjとの関係を(θadjを引数にして)参照表を作成する。計測時には、磁界センサ201から計測される磁界角度θmから補正角度θadjを計算した後、θr=θadj−δにより、正しいロータ角θrが求まる。

0180

磁界角度θmの代わりに補正角度θadjを用いることでズレ量δが小さくなれば、補正の精度が向上する。また、特に、補正角度を用いることで、ズレ量δの角度依存性が小さくなれば、補間によるδ値算出の精度が向上するため、参照表のデータ点数が少なくても正確な補正が可能になる。したがって、参照表のデータ点数を削減でき、少ないメモリ量で補正が可能になる。

0181

また、特許公報第3799270号に記載された方法では、回転軸の回転角と磁気抵抗素子の出力電圧との関係を計測する際、回転軸の回転角を既知の値に設定する必要があるため、ロータリーエンコーダ別途用意して補正のための計測を行う。これに対して、本発明では、エンコーダを別途用意することなく、上述の通り補正を完了できる。

0182

以上のように製作した回転角検出装置をシステムに組み込む際の構成を述べる。本実施例では、自動車の電動パワーステアリング装置に回転角検出装置を組み込む場合を述べる。

0183

図14は電動パワーステアリング装置を模式的に示したものである。

0184

電動パワーステアリング装置のシステムとしての角度原点(システム原点)にシステムを設定し、その状態での回転軸121の回転角θr0を読み出す。具体的には、磁界センサ201の信号を測定して磁界角度θmを求め、ズレ量δの参照表を用いることで回転軸121の回転角θrが求まる。そして、システム原点に対応する回転角θr0を、電動パワーステアリング装置の制御装置(電子コントロールユニットECU)に記憶・保管する。

0185

回転角検出装置のシステムへの設置時に組み付け誤差があった場合でも、システム原点に対応する回転角θr0値がわかっていれば誤差の補償ができる。

0186

パワーステアリング装置などのシステムにおいて必要な情報は、システムとしての角度θsysである。本実施例によれば、磁界センサ201の出力信号から得られる磁界角度θmから、システムとしての角度θsysが正確に得られる。

0187

本発明による第2の実施例を図26および図27を用いて述べる。本実施例は、磁界センサ201の温度特性を大幅に改善させる方法である。

0188

磁気抵抗素子を用いた回転角センサでは、温度がわかると計測精度が劣化するという課題があった。すなわち、温度特性が悪いという課題である。本実施例では磁界センサ201の検出方法を改善することで磁界センサ201の温度特性を改善する。

0189

磁気抵抗素子での温度特性の劣化の原因は、磁界センサ201を構成するセンサ素子部301の出力信号にオフセット電圧が重畳するためである。この点を説明する。(数6)においてGMR係数G/Rは温度変化するので、ΔVcの値は温度が変わると変化する。しかし、(数6),(数7),(数8)からわかるように、磁界角θmは、ΔVsとΔVcの比から算出されるため、係数G/Rの温度変化は相殺されるため、計測値から算出されるθ値は、理想的には温度変化しないはずである。

0190

しかし、実際のGMR素子のブリッジではΔVcやΔVsにオフセット電圧が重畳する。

0191

0192

したがって、比ΔVs/ΔVcがtanθに等しくならず、また、比ΔVs/ΔVcを求めても分子と分母のGMR係数G/Rは相殺せず温度により変化することになる。

0193

このため、室温において検出回路351Aにおいてオフセット調整して、オフセット電圧ΔVc(ofs)を除去して正しい磁界角度θmが求まるようにしても、温度を変えるとオフセット値が変化するため、正しいθm値が得られない。これが温度特性が劣化する原因である。

0194

信号電圧ΔVcにオフセット電圧が発生する原因は、ブリッジを構成する素子の特性にバラツキがあるため、θ=90°(すなわち、cosθ=0)においても4個の素子の抵抗値が等しくならないためである。

0195

図26は本実施例で用いる磁界センサ201内のブリッジの構成を示す模式図である。

0196

本実施例では磁界センサ201を構成するセンサ素子部301内のCOSブリッジは、4個のGMR素子51−1,51−2,51−3,51−4を有する。図26はこれらの素子の結線方法を示したものである。また、図26では図示を省略したが、SINブロックについても同様である。以下、COSブロックを用いて説明する。

0197

GMR素子51−1と51−4とを有するハーフブリッジは、正極性出力回路e1(341)と負極性出力回路g1(345)に結線され、GMR素子51−1と51−4の接続部を信号端子V1とする。

0198

GMR素子51−2と51−3とを有するハーフブリッジは、正極性出力回路e2(342)と負極性出力回路g2(346)に結線され、GMR素子51−2と51−3の接続部を信号端子V2とする。

0199

信号端子V1と信号端子V2とは検出回路351に結線され、それらの差動電圧ΔV=V2−V1を信号として検出する。

0200

本実施例の特徴は、4個のGMR素子で構成されるブリッジ回路に供給する電源電圧として、2つのハーフブリッジでそれぞれ異なる電圧e1,e2を供給することにある。このような構成にすることで後述のようにオフセット電圧を除去することが可能になる。

0201

図26に記したように、GMR素子51−1,51−2,51−3,51−4の抵抗値をそれぞれR1,R2,R3,R4とする。

0202

GMR素子R1(51−1)とR3(51−3)の固定磁性層13の磁化方向をθp=0とする。また、GMR素子R2(51−2)とR4(51−4)の固定磁性層13の磁化方向をθp=180°とする。自由磁性層の磁化方向θfは外部磁界で決まるので4個のGMR素子で同一となるため、Δθf2=θf−θp2=θf−θp1−π=Δθ1+πの関係が成り立つ。Δθ1は、θp=0を基準としているので、Δθ1=θとする。したがって、(数1)式からわかるように、R1,R3では(数2)式が成り立つ(n=1,3)。また、R2,R4では(数3)式が成り立つ(n=2,4)。

0203

図26のブリッジ回路での端子1,2間の差電圧Δv=v2−v1は以下のようになる:

0204

0205

ここで、GMR素子以外のケースにも拡張し、一般的な以下のケースを考える。ブリッジ回路で対向する1組であるR1,R3は以下のように変化する場合を考える(n=1,3):

0206

0207

対向する別の組であるR2,R4は以下のように変化する場合を考える(n=2,4):

0208

0209

具体的な例としてGMR素子の場合を考えると、磁界の方向がθ=90°の時の値がRn0に対応する。これは式(数2),(数3)と式(数29),(数30)を比較すれば明らかである。

0210

まず、ΔR=0の場合の図26のブリッジ回路端子1,2間の差電圧Δv=v2−v1は、式(数28)から以下のように求まる:

0211

ΔR=0の時の値なので、Δv0と定義する。次に、ΔR≠0の場合を求めると以下のようになる:

0212

0213

0214

式(数32)の第1項の分子は、式(数31)の分子と同一である。したがって、Δv0=0とすれば、式(数32)から以下の比例関係が得られる。

0215

ここで、比例係数Cは式(数33)である。

0216

すなわち、電圧差(e2−e1)を調整することで式(数31)で定義されるΔv0がゼロにすれば、図26のブリッジ回路の信号電圧Δvにはオフセット電圧が取り除かれ、Δvは変化量ΔRに比例するという望ましい特性が実現できる。

0217

本実施例では2組のハーフブリッジ回路に印加する励起電圧e1,e2を個別に調整できることが本質的である。この点を明確にするために、従来例との違いを明確にする。

0218

従来の構成(図4)では、4個のGMR素子のバラツキなどの原因により、θ=90°の場合でも関係式「R1R3=R2R4」が満たされず、式(数4)の分子がゼロにならない。すなわち、信号電圧Δvにオフセット電圧が残る。式(数31)に即して述べると、関係式「R1R3=R2R4」が満たされた理想的なブリッジでは、e1=e2の時(数31)の第1項と第2項がともにゼロになる。しかし、素子のばらつきなどの要因で関係式「R1R3=R2R4」が満たされない場合には、(数31)の第1項はゼロにならず、オフセット電圧が発生する。これに対し、本実施例では、式(数31)からわかるように、電圧差(e2−e1)を調整することでθ=90°の時点でΔv0をゼロに設定することができる。これにより、上記の通りオフセット電圧を除去できるわけである。

0219

次に図26の構成のセンサ素子ブリッジについて、温度特性を考察する。

0220

物質の抵抗値の温度特性は以下の形で表される。

0221

式(数32)の第1項の分子に式(数35)を代入して数式を整理すると、(1+aΔT)倍になることがわかる。したがって、ある温度でΔv0=0としてあれば、任意の温度についてΔv0=0になる。

0222

すなわち、本実施例によれば、ある温度、例えば室温でΔv0=0になるように電圧差(e2−e1)を調整すれば、任意の温度についてΔv0=0となり、式(数34)の比例関係が得られる。すなわち、オフセットがない信号を広い温度範囲で実現できる。

0223

このように本実施例によれば、磁界検出装置を作成後の検査・調整工程を1つの温度、例えば室温にて調整するのみでよいので、検査・調整工程の工程数を大幅に低減できる。

0224

次に、GMR素子を使った磁界検出装置を考える。R1,R3は式(数2)より以下のようになる:

0225

式(数29)とを比較すると、GMR素子を用いた場合の差電圧信号は以下のようになる。

0226

すなわち、磁界方向θの余弦(cosine)に比例した信号が得られる。そこで、これをΔVcと記す。

0227

定数Cは式(数33)から求まる値である。

0228

本実施例の回転角検出装置では、モータ部100の構成は実施例1と同じである。回転角検出部200の構成は実施例1と同様であるが、磁界センサ201を上記の構成に置き換えたものである。また、磁界センサ201が計測する磁界角度θmとロータ角θrとを対応づける補正方法は実施例1と同じである。

0229

本実施例によれば、温度特性が改善され、かつ磁界補正により高精度なロータ角度計測ができるため、広い温度範囲で高精度に動作する回転角検出装置を実現できる。

0230

本実施例では、磁界センサ201の検出回路部302のバイアス電圧設定(Δe=e2−e1の調整)を室温において行うだけで、広い温度範囲で正確なロータ角度計測ができるため、製品の校正・調整工程が少なくて済み、低コストな回転角検出装置を提供できる。

0231

次に、本発明による第3の実施例として、検出回路部302の回路的なオフセットを低減する構成を述べる。本実施例の回転角検出装置では、モータ部100の構成は実施例1と同じである。回転角検出部200の構成は実施例2と同様である
図27を用いて本実施例を述べる。

0232

本実施例では検出回路に起因するオフセット電圧を除去することで高精度に磁界検出を行う。

0233

図27は、図26に示した構成のGMR素子のハーフブリッジに印加する励起電圧波形を示したものである。図26のe1,e2端子に印加する励起電圧波形をそれぞれVe(1),Ve(2)とし、g1,g2端子に印加する励起電圧波形をそれぞれVg(1),Vg(2)とする。またこのときの差電圧信号ΔV=V2−V1も図27に示した。

0234

時刻t1においては、Ve(i),Vg(i)端子ともに基準電圧Vagを印加する(i=1,2)。すなわち、ブリッジ回路の正極性側端子e1と負極性側端子g1とが共に同一電位Vagであるから、V1端子,V2端子ともに信号電圧はVagになる。したがって、差電圧信号ΔV=V2−V1はゼロになる。

0235

したがって、検出回路351の出力電圧Vdet(t)が時刻t1で示す電圧Vdet(t1)は、検出回路351に起因するオフセット電圧である。時刻t2において、正極性出力回路341からは正極性パルス611が出力され、負極性出力回路345からは負極性パルス612が出力される。これにより、差電圧信号ΔV=V2−V1には磁界方向に応じた信号電圧が発生する。

0236

時刻t2とt1との差信号:ΔVdet=Vdet(t2)−Vdet(t1)は、検出回路351に起因するオフセット電圧を除去した信号電圧となる。このようにして、検出回路系に起因するオフセット電圧を除去し、高精度な磁界検出ができる。

0237

同様にして、ΔVdet=Vdet(t4)−Vdet(t3)は時刻t4における信号電圧となる。

0238

このように、本実施例においては、図26に示すブリッジ回路において4つの端子e1,e2,g1,g2を同一の電圧(図27ではVag)に設定し、この時点の検出回路の電圧Vsig(t1)を基準信号として差し引くことが本質的である。これにより、GMR素子に起因するオフセット電圧と検出回路に起因するオフセット電圧とを確実に分離することができる。

0239

また、本実施例では、基準信号Vdet(t1)を先に測定してから、GMR素子を励起した信号電圧Vdet(t2)を求め、信号電圧ΔVdet=Vdet(t2)−Vdet(t1)を求めている。このような順序にすることで、信号測定時(サンプリング時)と信号処理後の出力信号との時間遅れタイムラグ)を最小化している。これは、例えばモータの回転角の計測など高速応答性が要求される磁界検出回路において特に重要な構成である。

0240

本実施例では、GMR素子を励起して通電するのは、正極性パルス611および負極性パルス612を印加する期間のみである。したがって、低消費電力な磁界検出装置が実現できる。具体的には、印加電圧期間のデューティ比を10%に設定すると、消費電力は10分の1になる。

0241

本実施例では、GMR素子で消費される電力を低減することができるため、通電によるGMR素子の熱発生ジュール熱)を低減でき、温度上昇によるGMR素子の特性変化も抑制できる利点がある。

0242

また、本実施例においては、正極性パルス611の電圧振幅と負極性パルス612の電圧振幅とを概ね等しい値に設定した。このようにすると、信号電圧V1,V2の電圧値ゼロ点検出時(図27の時刻t1)と信号検出時(時刻t2)とで大きく変化しないので、差動検出器351の同相信号除去比CMRR要求性能が少なくて済む、という利点がある。

0243

本発明による第4の実施例を図28図29を用いて述べる。本実施例は、第2の実施例と同様の構成において、磁界センサ201の構成を下記の通り変更したものである。

0244

図28は本実施例で用いる磁界センサ201のセンサ素子部301の構成を示す図である。図29は本実施例で用いる励起電圧波形と検出タイミングを示す図である。

0245

図28に示すように、本実施例ではセンサ素子部301から出る端子数を減らし、センサ素子部301と検出回路部302との間の配線数を少なくした構成である。図28に図示したように、GMR素子で構成された各ハーフブリッジのg端子を共通に結線する。また、COSブリッジのe2端子とSINブリッジのe2端子とを共通にする。

0246

前述の通り、磁界センサ201の温度特性劣化の要因である信号オフセット電圧は、GMR素子の特性バラツキにより生じるものである。したがって、オフセット電圧をゼロにするためのバイアス電圧Δe=e2−e1の最適値は、COSブリッジ用の値とSINブリッジ用の値とで異なる。

0247

そこで、本実施例では、COSブリッジ用の励起電圧とSINブリッジ用の励起電圧を時間的にずらして印加することで、配線の共通化を可能にし、センサ素子部301の端子数の削減を可能にした。

0248

図29は、本実施例で用いる励起電圧波形と検出タイミングを示す図であり、第3の実施例における図27に対応するものである。COSブリッジとSINブリッジの共通e2端子への印加電圧は、COS用正極性パルス621とSIN用正極性パルス622とを時間的にずらして印加する。g端子には、負極性パルス612を印加する。

0249

このようにすると、COSブリッジの信号電圧ΔVcとSINブリッジの信号電圧ΔVsとは図29に示したように変化する。時刻t0でゼロ点信号Vzを測定する。そして、時刻t1でCOSブリッジの信号を取得し、時刻t2でSINブリッジの信号を取得する。

0250

このようにして、COSブリッジとSINブリッジとも、各々のブリッジに最適な励起電圧バイアスΔeを印加した状態で信号を測定しているので、信号電圧のオフセットは除去される。したがって、第2の実施例に記載した通り、良好な温度特性を持った磁界センサ201が得られる。

0251

なお、本実施例ではセンサ素子部301の構成を図28のようにしたが、これは一例にすぎず、e端子あるいはg端子を共通化する、その他の組み合わせにおいても本実施例が適用できることは言うまでもない。

0252

本発明による第5の実施例を図1を用いて述べる。

0253

本実施例は、磁界センサを回転角検出装置筐体の外側に設置したものである。このような構成にすることで、磁界センサの取り付けを容易にする。また、磁界センサの配線を回転角検出装置筐体の外側に取り出す必要がなくなるので、特に防水構造の回転角検出装置において組み立て・製作が容易になる。

0254

本実施例の回転角検出装置はモータ部と回転角検出部200とから構成されている。モータ部の構成は第1の実施例1のモータ部と同様である。

0255

回転角検出部200は、回転軸121に設置されたセンサ磁石202と、モータ部筐体に取り付けられたハウジング203と、磁界センサ201とで構成されている。

0256

本実施例では防水仕様の回転角検出装置としている。そのため、ハウジング203と第2ブラケット103との間にシール部材210を挿入している。これにより、ハウジング203−第2ブラケット103−フレーム101−第1ブラケット102とで防水性を確保している。本明細書では、このように外部環境から防水性を確保する境界を「防水境界」と呼ぶ。

0257

防水境界を構成する部材間にはシール部材などを挿入することで、その内部に水が入り込まないような構造にする。したがって、防水境界に電気配線を通す場合には、樹脂でモールドしたコネクタで防水境界を構成し、その内部と外部にそれぞれ電気配線を接続するなどの方法で構成しなければならない。

0258

磁界センサ201は、ハウジング203の外側に設置する。本実施例においては、このように防水境界の外側に磁界センサ201が設置されているため、その信号の配線208も防水境界の外側にあり、防水境界を交差する必要がない。したがって、信号の配線208の構成が簡単な構成ですむという利点がある。

0259

センサ磁石202と磁界センサ201との間にハウジング203が位置しているため、ハウジング203の材料と形状は、一定の条件を満たす必要がある。

0260

ハウジング203には、磁化率χが0.01以下の材料を用いる。このようにすると、比透磁率μr=1+χは0.99〜1.01の範囲になり、空気の比透磁率1とほぼ同じになる。したがって、静磁界はハウジング203の存在に影響されない。このような材料としては、アルミニウム(χ=2×10-5),銅(χ=−9×10-6)や銅の合金黄銅白銅など),樹脂などがある。

0261

ハウジング材料として金属材料を用いることが好ましい場合がある。樹脂材料と比較して、金属材料の方が機械強度が強い、加工が容易であるなどの理由による。ハウジングとして金属を用いる場合には、磁化率の条件に加えて以下の制約がある。すなわち、時間的に変化する磁界を検出できなくてはならない。

0262

回転軸121が周波数f[Hz]で回転すると、センサ磁石202も回転するため、ハウジング203を横切る磁界は時間変化をする。磁界センサが十分に磁界を検出できるようにするために、ハウジング203のうちセンサ磁石202と磁界センサ201の間の部分の厚さt(単位は[m])は以下の条件を満たすように設定した。

0263

ここで、δskin(単位は[m])はハウジング203の構成材料表皮の厚さ(skin depth)であり、ρはハウジングの抵抗率[Ωm]、μ0は真空透磁率(=4π×10-7)、μrはハウジング203の材料の比透磁率で、磁化率χとはμr=1+χの関係がある。また、fは回転軸121の最高回転周波数であり、Npはセンサ磁石の磁極数を2で除したものである。すなわち、Np*fは1秒間に磁界が変化する繰り返し周波数を表す。

0264

(数38)式から、ハウジング203のうちセンサ磁石202と磁界センサ201の間の部分の厚さt(単位は[m])について、次式が導かれる:

0265

具体的には、Np=4(8極磁石)、回転周波数15,000rpm、材料としてアルミニウム(抵抗率ρ=2.75×10-8Ωm)を用いた場合、ハウジング203の板厚の条件は(数39)から1.3mm以下になる。

0266

また、Np=4(8極磁石),回転周波数15,000rpm,材料として真鍮、すなわちCu(65%)−Zn(35%)合金(抵抗率ρ=6×10-8Ωm)を用いた場合、ハウジング203の板厚の条件は(数39)から1.9mm以下になる。

0267

時間的に変動する磁界が物質中を通過すると、物質内の自由電子渦電流を発生するため物質を通過する磁界の強度が減衰する。図16は、板厚1.3mmの種々の材料について、実効的回転周波数と磁界の透過率との関係を示したものである。図16横軸の実効的回転周波数とはNp×fであり、1秒間に磁界が回転する回数に等しい。低抵抗な材料ほど表皮効果厚さδskinが減少し、通過する磁界が弱まることがわかる。磁界センサ201で磁界方向を検出できるような十分な磁界強度を得るには、磁界透過率を0.6以上にする必要がある。これが(数38)の条件である。

0268

この理由から、ハウジング203の構成部分のうち、センサ磁石202と磁界センサ201の間の部分について上記の条件を満たせばよいことがわかる。つまり、その他の部分は、より厚くても良い。

0269

以上の解析に基づき、本実施例ではハウジング203の材料をアルミニウムを用い、センサ磁石202と磁界センサ201の間の部分についてはその板厚を1.3mmにした。これにより回転軸が15,000rpmで回転させた場合でも、回転角を十分精度よく検出する回転角検出装置が得られる。

0270

また、図1に示したように磁界センサ201は回転軸中心線226上に配置するのが好ましい。さらに正確に言うと、磁界センサ201内のセンサ素子部301が回転軸中心線226上に配置されるようにするのが好ましい。この理由は、センサ磁石202が形成する磁界分布は、回転軸中心線226上において、最も平行磁界に近づくため、磁界分布の補正量が少なくなるためである。磁界分布に起因する磁界角度θmとロータ角θrとのズレ量が許容範囲に入る場合は、補正が不要になり、さら好ましい。

0271

本発明による第6の実施例を述べる。

0272

本実施例で用いる回転角度検出装置は図1に示したものと同じである。

0273

この回転角検出装置では、磁界センサ201がハウジング203の外側に設置されている。そのため、回転角検出装置を設置した場所の近傍に鉄などの磁性体構造物があると、それによりセンサ磁石202が発生する磁界の空間分布が影響を受ける場合がある。磁界の空間分布が変化すると、回転軸121の回転角θrと磁界センサ201が検知する磁界角度θmとの関係が変わってしまう。

0274

このような場合、従来例のように校正用のアクチュエータ−エンコーダを用いて回転角検出装置を校正してからシステムに組み込む方法では、システムに組み込んだ後、正しい回転角θrを計測することができない。

0275

本実施例では、回転角検出装置をシステム内に組み込んだ状態で、回転軸121を一定速度でN回転させることでθrとθmとの対応関係を計測する。その具体的方法は、第1の実施例に記載した通りである。

0276

このように本実施例では、回転角検出装置をシステム中に組み込んだ状態で校正を行うので、近傍の磁性体構造物の影響で磁界の空間分布が変化した場合でも、変化した空間分布でのθrとθmとの対応関係を計測する。したがって、正しいシステム中でも正しい回転角θrを計測することができる。

0277

本発明による第7の実施例を図17および図18を用いて述べる。

0278

図17は本実施例による回転角検出装置の断面図である。図18図17の右側から見た側面図であり、図18のA−B間断面図図17である。

0279

本実施例のモータ部100の構成は第3の実施例と同様である。

0280

回転角検出部200は、磁界センサ201,センサ磁石202,ハウジング203,カバー221などで構成される。

0281

本実施例の特徴は、回転角検出部200がカバー221を有することである。カバー221は磁化率χが100以上の材料を用いる。

0282

磁化率χが100以上の材料で構成したカバー221で回転角検出部200を覆うことで、磁気シールド効果が生じる。このため、回転角検出装置の周辺近傍に磁性体が配置された場合でも、センサ磁石202が形成する磁界の空間分布は影響を受けにくくなる。このようにして、回転角検出装置が設置される環境の影響が大幅に低減し、正確な回転角を計測できる。

0283

磁化率χが100以上の材料としては、軟鉄(χ=2000),鉄(χ=5000),珪素鋼(χ=7000),ミューメタル(χ=100,000)などがある。本実施例では、鉄を用いた。

0284

ハウジング203はセンサ磁石202と磁界センサ201との間に位置するので、その材料として磁化率が0.01以下の材料を用いる。本実施例ではハウジング材料として厚さ1.3mmのアルミニウムを用いた。

0285

ハウジング203とモータ部100との間にはシール部材210を挿入することで、防水性をもたせている。すなわち、本実施例では、ハウジング203およびモータ部100とで防水境界を構成している。

0286

磁界センサ201はセンサ支持台206を介して第2ブラケット103に固定されている。センサ支持台206は、磁化率が0.01以下の材料で構成することにより磁界分布の擾乱を防いでいる。

0287

磁界センサ201は、防水境界の外側に設置されているので、組み立てが容易になる。特に、センサ信号の配線208の回転角検出装置からの取り出しが容易になっている。

0288

カバー221には孔223が設けられている。孔223は配線208の取り出し口としての機能と、水抜き機能とを兼ねている。すなわち、回転角検出部200の内部に水がたまった場合に、水が抜け出せるようにしている。水の磁化率はχ=−9×10-6なので、静磁界の分布に影響は与えない。しかし、長期間にわたって水が入っていると、回転角検出装置内のサビ発生絶縁不良などの問題を引き起こす可能性があるので、侵入した水は外部に出すことが好ましい。

0289

なお、本実施例では図18に示したように、孔を3方向に設けることで、回転角検出装置がどのような方向に設置された場合でも、内部の水が抜けるようにしている。

0290

高透磁率材料で構成したカバー221を回転角検出部200に設置すると、センサ磁石202から発生する磁界の空間分布が変化する。具体的には、磁石から発生した磁束は、高透磁率材料中を通りやすいからである。

0291

この場合、カバー221を設置した後で、先に述べた方法で回転軸121の回転角θrと磁界角度θmとの関係を測定し、校正すればよい。

0292

本実施例では、回転角検出装置を設置する外部環境からは磁界分布の影響が十分小さいので、システム中に設置した後に再度校正しなくても十分な計測精度が得られる。

0293

本発明による第8の実施例を図19および図20を用いて述べる。

0294

図19は本実施例による回転角検出装置の断面図である。図20図19の右側から見た側面図であり、図20のA−B間断面図が図19である。

0295

本実施例のモータ部100の構成は第3の実施例と同様である。

0296

回転角検出部200の構成は第4の実施例と同様である。但し、本実施例では磁界センサ201をセンサ磁石202の回転軸中心線226上に設置していることが特徴である。

0297

センサ磁石の回転軸中心線上では磁界の空間分布は平行磁界に近いので、磁界の補正量が低減する利点がある。

0298

また、本実施例では、ハウジング203に直接、磁界センサ201を設置しているため、センサ支持台206が不要になり、簡単な構成になる利点がある。

0299

(回転速度検出装置)
本発明による第9の実施例を図21図22を用いて述べる。

0300

図21は本発明による回転速度計測装置の構成を示す断面図である。

0301

本実施例は、回転速度を計測しようとする対象と同期して回転する回転軸121と、回転軸121に固定されたセンサ磁石202,センサ磁石が発生する磁界の方向を検出する磁界センサ201とから構成されている。回転軸121は軸受262を介して筐体261に回転支持されている。磁界センサ201はハウジング203に固定されている。

0302

ハウジング203は磁界の空間分布を歪ませないために磁化率0.01以下の材料を用いており、本実施例では樹脂をモールド成型した構造体を用いた。

0303

磁界センサ201はセンサ磁石202の回転軸中心線226上に位置するように設置されている。センサ磁石202が発生する磁界は回転軸中心線226上では、平行磁界に近いので、この位置に磁界センサ201を設置すると回転軸の回転角度θrと磁界角度θmとのズレ量が小さくなるので好ましい。

0304

磁界センサ201はCOSブリッジとSINブリッジとから構成されており、それぞれcosθmおよびsinθmに比例した信号を発生する。ここで比例係数をBとすると、COSブリッジが発生する信号電圧Vx=Bcosθmであり、SINブリッジが発生する信号電圧Vy=Bsinθmと表される。

0305

信号Vxの時間微分は以下のようになる。

0306

0307

したがって、磁界角度θmの回転速度ωm=dθm/dtは以下のように求まる。

0308

0309

同様にして、SINブリッジの信号電圧Vyの時間微分からも以下のように回転速度が求まる。

0310

0311

このようにして磁界角度θmの回転速度が求まる。この方式には以下の特徴がある。

0312

第1に、ArcTan処理(逆正接処理)を行うことなく回転速度が求まることである。さらに、信号電圧に含まれる比例定数Bもキャンセルされているので、Vxの時間微分とVyとの除算のみで回転速度が求まる。一般に、ArcTan処理は計算時間を多く必要とするので、本方法では特に高速回転にまで追従する回転速度計測装置を実現できる。

0313

第2に、(数41)と(数42)は異なった信号処理を行っているが、両者の結果はいずれも磁界角度θmの回転速度である。したがって、ωm1とωm2とは同一の値になるはずである。言い換えれば、両者の値が異なる場合には、回転速度検出装置に異常が発生したことを示す。

0314

具体的には、測定精度も考慮して、両者の値が一定範囲以上異なった場合に、エラー検知信号を発生する。

0315

図22は、上記の動作で回転速度を検出する具体的な処理方法を示す処理フロー図である。「Z-1」は1クロック毎の遅延処理を示す。遅延処理により信号の微分処理を行う。(数41)と(数42)に対応する処理を行い、VxとVyの絶対値を比較して、大きい方で除算した回転速度値を採用する。このようにすることで、ゼロ近傍値での除算による誤差の増大を回避する。

0316

同時にωm1とωm2の差を演算し、その差の絶対値が一定値ε以上になった場合はエラー検知信号を発生する。

0317

上記では、回転速度検出装置の構成を示したが、先の実施例の回転角検出装置と組み合わせた構成も有用である。具体的には、先の実施例の検出回路部302の中に図22の信号処理を組み込めばよい。このようにすると、回転角θrと回転速度ωを同時に取得することができるので、電動機のベクトル制御のセンサとして有用である。

0318

また、先の実施例の回転角検出装置の中に、図22の方法での障害検知構成のみを取り込んだ構成も有用である。これにより、障害検知機能をもった回転角検出装置が得られる。本方式の障害検知方式は、少ない演算量で障害検知ができるので、障害発生から検出までの遅れ時間が短縮でき、回転角検出装置の信頼性が高まる。

0319

本発明の第11の実施例を図23を用いて述べる。本実施例は、図21の構成の回転速度検出装置であるが、処理回路をアナログ回路で構成したものである。処理回路のブロック図を図23に示す。

0320

処理回路は、アナログ回路で実装した微分回路除算回路で構成される。障害検知処理は、コンパレータ回路を用いて行う。

0321

本実施例では、アナログ回路のみで処理回路を実現できるため、リアルタイム処理が可能である。また、マイクロコントローラ回路を必要としないため、高温環境などの耐環境性に優れた回転角度検出装置を提供できる。

0322

本発明の第12の実施例を図30を用いて述べる。

0323

本実施例は、第1の実施例で磁界センサ201内の検出回路部302の設置位置を変えたものである。

0324

第1の実施例では、図30(a)に示したように、磁界センサ201内にセンサ素子部301と検出回路部302を有する構成とした。

0325

これに対して本実施例では、図30(b)に示したように、センサ素子部301のみを図5の磁界センサ201の位置に設置する。そして、図5のハウジング203よりも外側に検出回路部302を設置する(図5には図示せず)。図30(b)のように、検出回路部302の駆動回路部340で励起電圧を生成し、信号の配線208を経由してセンサ素子部301に印加する。センサ素子部からの信号は信号の配線208を経由して検出回路部302に入力する。それ以降の、信号処理方法や補正方法は実施例1と同様である。

0326

本実施例は、検出回路部302をモータ部100から離れた位置に設置している。検出回路部302を構成する信号処理回路は一般に高温超低温に弱く、−40℃〜125℃程度が動作可能範囲である。一方、モータ部100は高温な環境に設置されたり、またモータ部100自体が発熱する使用条件もある。したがって、本実施例のように、検出回路部302を離れた位置に設置することで、モータ部100の許容温度を広げることが可能になるという利点がある。

0327

本実施例の回転角検出装置は、図5のモータ部100,回転角検出部200、そして、ハウジングの外側に配置した検出回路部302により構成される。

0328

検出回路部302は、回転角検出装置を組み込むシステムの電子制御ユニット(Electronic Control Unit、ECU)内に組み込んでも良い。また、システムのECUのマイコンを用いて、角度算出や補正などの信号処理を行ってもよい。このような構成にすることにより、信号処理部の冗長的な無駄を無くし、低コストな回転角検出装置を提供することができる。

0329

また、図30の(a)と(b)の中間的な構成として、図31に示した構成も使用条件によっては有用な構成である。図31の構成は、駆動回路部340と、検出回路351,AD変換器352までをハウジング内の磁界センサ201に入れる。そして、検出回路部302を離れた位置に設置する。

0330

検出回路部302をハウジング203より外側に設置する例を示したが、ハウジングの内側に設置してもよい。

0331

また、第5の実施例のように、磁界センサ201をハウジングの外側に設置する場合にも、図30(b)の構成は有用である。有用な理由は、検出回路部302を高温環境から遠ざけることが可能なことや、システムのECUの機能を共用して信号処理を行うことで冗長的な無駄を省くことなどである。

0332

検出回路部302には、角度算出部371と補正部372とタイミング信号発生器331が含まれる。タイミング信号発生器331は磁界センサ201内のAD変換などを実行するタイミング信号を生成するためのロジック信号である。

0333

磁界センサ201はセンサ素子部301と駆動回路部340、そして検出回路351とAD変換器353とから構成される。駆動回路部340はタイミング信号発生器B332を持ち、タイミング信号発生器A331からの信号に基づき、磁界センサ201内のタイミング制御を行う。具体的には、励起電圧をパルス化するためのタイミング信号を生成して、正極性出力回路341と負極性出力回路345に入力する。そして、それと同期してセンサ信号を検出するために、AD変換器352A,352Bに信号を入力する。

0334

センサ素子部301から出力される信号は、検出回路351Aで差動増幅された後、AD変換器352Aでデジタル信号に変換される。このデジタル信号を信号の配線208を経由して検出回路部302に伝送する。デジタル信号はシリアル信号の形で伝送すると、信号の配線208の本数を低減できるので好ましい。

0335

この構成では、センサ素子部301からの信号をデジタル信号に変換してから、デジタル信号の形で信号の配線208内を伝送する。したがって、ノイズの影響を受けにくくなるという利点がある。

0336

磁界センサ201の構成として図30(a),(b),図31の3種を述べたが、これらの中間の形態もあり、それらも本発明に含まれることは言うまでもない。

0337

また、実施例1以外の実施の形態についても、検出回路部302を分離した構成が有用な形態になることも言うまでもない。

0338

本明細書においては、磁気抵抗素子として巨大磁気抵抗素子(GMR素子)を例に述べた。磁気抵抗素子として、異方性磁気抵抗素子(AMR素子、Anisotropic Magneto-Registance素子)があるが、これを用いた回転角検出装置も本発明の範囲である。

0339

11 自由磁性層
12スペーサ層
13固定磁性層
51GMR素子
100モータ部
101フレーム
102 第1ブラケット
103 第2ブラケット
111ステータコア
112ステータコイル
120ロータ
121回転軸
200 回転各検出部
201磁界センサ
203ハウジング
206センサ支持台
208配線
221カバー
226 回転軸中心線

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