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この項目の情報は公開日時点(2011年1月6日)のものです。
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図面 (7)

課題

本発明は、フェライト系高Cr鋼の持つ低熱膨張性をさらに発揮させつつ、耐熱性を向上した耐熱性精密部品を提供することを目的とする。

解決手段

上記課題を解決するために、耐熱性精密部品は、室温から850℃までの温度範囲熱膨張係数が15×10−6以下で、700℃、100MPaでの最小クリープ速度が1×10−4/h以下であることを特徴とする。また、耐熱性精密部品の製造方法は、フェライト系高Cr鋼を所定の部品形状熱間加工を行い、1000℃以上で焼きなまし熱処理をした後、100℃/min以上の急冷にて400℃以下に冷却することを特徴とする手段を採用した。

概要

背景

従来はこの種、耐熱性精密部品は、フェライト系高Cr鋼より構成していたが、タービンが600℃を越える高温下での使用が要求されるに至り、特許文献1に示すように、Ni基合金により構成することが提案されるに至った。
しかし、Ni基合金の物理的性質上、熱膨張係数についてはフェライト系高Cr鋼の値以下に抑えることは不可能であるのみならず、むしろ、耐熱性のさらなる向上は熱膨張率を大きくする傾向にある。
その結果、600℃を越える高温下での使用に耐える耐熱性精密部品を実現することは極めて困難とされていた。

概要

本発明は、フェライト系高Cr鋼の持つ低熱膨張性をさらに発揮させつつ、耐熱性を向上した耐熱性精密部品を提供することを目的とする。 上記課題を解決するために、耐熱性精密部品は、室温から850℃までの温度範囲の熱膨張係数が15×10−6以下で、700℃、100MPaでの最小クリープ速度が1×10−4/h以下であることを特徴とする。また、耐熱性精密部品の製造方法は、フェライト系高Cr鋼を所定の部品形状熱間加工を行い、1000℃以上で焼きなまし熱処理をした後、100℃/min以上の急冷にて400℃以下に冷却することを特徴とする手段を採用した。なし

目的

本発明は、このような実情に鑑み、フェライト系高Cr鋼の持つ低熱膨張性をさらに発揮させつつ、耐熱性を向上した耐熱性精密部品を提供する

効果

実績

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請求項1

Crを13質量%以上含有するフェライト系高Cr鋼からなる耐熱性精密部品であって、室温から800℃までの温度範囲熱膨張係数が15×10−6以下で、700℃、100MPaでの最小クリープ速度が1×10−4/h以下であることを特徴とする耐熱性精密部品。

請求項2

請求項1に記載の耐熱性精密部品の製造方法であって、前記フェライト系高Cr鋼を所定の部品形状熱間加工を行い、1000℃以上で焼きなまし熱処理をした後、100℃/min以上の急冷にて400℃以下に冷却することを特徴とする耐熱性精密部品の製造方法。

技術分野

0001

本発明は、例えば蒸気タービンガスタービン等の高温下で使用される機械構造体であって、そのロータディスク、あるいはブレード等の、熱膨張係数が大きいと他の部品との配置関係狂いが生じてしまう耐熱性精密部品に関し、より詳しくは、フェライト系高Cr鋼からなる耐熱性精密部品に関する。

背景技術

0002

従来はこの種、耐熱性精密部品は、フェライト系高Cr鋼より構成していたが、タービンが600℃を越える高温下での使用が要求されるに至り、特許文献1に示すように、Ni基合金により構成することが提案されるに至った。
しかし、Ni基合金の物理的性質上、熱膨張係数についてはフェライト系高Cr鋼の値以下に抑えることは不可能であるのみならず、むしろ、耐熱性のさらなる向上は熱膨張率を大きくする傾向にある。
その結果、600℃を越える高温下での使用に耐える耐熱性精密部品を実現することは極めて困難とされていた。

発明が解決しようとする課題

0003

本発明は、このような実情に鑑み、フェライト系高Cr鋼の持つ低熱膨張性をさらに発揮させつつ、耐熱性を向上した耐熱性精密部品を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0004

発明1の耐熱性精密部品は、室温から850℃までの温度範囲の熱膨張係数が15×10−6以下で、700℃、100MPaでの最小クリープ速度が1×10−4/h以下であることを特徴とする。

0005

発明2は、発明1の耐熱性精密部品の製造方法であって、前記フェライト系高Cr鋼を所定の部品形状熱間加工を行い、1000℃以上で焼きなまし熱処理をした後、100℃/min以上の急冷にて400℃以下に冷却することを特徴とする。

発明の効果

0006

発明1により、タービンを代表例とする耐熱性機械構造の部品として、最高の低熱膨張性を維持しながらも、高い耐熱性(クリープ強度)を保有するに至ったものである。

図面の簡単な説明

0007

650℃でのクリープ破断時間に及ぼす冷却速度の影響を示すグラフ
650℃でのクリープ試験結果を示すグラフ。
本発明鋼1と比較鋼6の650℃でのクリープ試験結果を示すグラフ。
700℃、応力100MPaでのクリープ速度と時間との関係を示すグラフ。
750℃、応力50MPaでのクリープ速度と時間との関係を示すグラフ。
750℃におけるクリープ破断時間を示すグラフ。
線膨張係数温度依存性を示すグラフ。

0008

この出願の発明によって、650℃(50℃単位、以下同じ)を越える高温でも優れた高温強度、耐熱性、耐酸化性、高靭性を有し、高温高圧下での長期間使用においても強度の低下が抑制できるタービン用鋼製部品が提供できる。
鋼塊成形時の、熱間加工時の温度は900〜1200℃とし、好ましくは950〜1150℃、より好ましくは1000〜1100℃とする。
この温度範囲を超えると延性の急激な低下が生じる恐れがあり、この温度範囲未満であると変形抵抗が増大して、加工により割れ等の欠陥が生じる危険性がある。
焼きなまし熱処理は、1000〜1250℃とし、好ましくは1000〜1200℃、より好ましくは1050〜1150℃とする。
この範囲を超えると、結晶粒が著しく粗大化してしまい、材料の靭性、延性、溶接性等を損ねる恐れがある。
この範囲未満では、完全に溶体化することができず、十分な強度特性を発揮できなくなる恐れがある。
さらに、400℃以上の温度では、炭化物、窒化物金属間化合物等の第二相析出する速度が大きいため、焼きなまし温度からの冷却中にこれら第二相が析出するのを抑制するため、焼きなまし後の400℃以下までの冷却速度は、100℃/min以上、好ましくは120℃/min以上、より好ましくは150℃/minとする。
この範囲未満では、焼きなまし温度からの冷却中に炭化物、窒化物、金属間化合物等の第二相が析出してしまい、強度向上に有効な第二相の析出状態を制御できず、十分な強度を発現することができなくなる恐れがある。
700℃、応力100MPaでの最小クリープ速度が、1.0×10−4h−1以下、より好ましくは、1.0×10−5h−1以下である。
これ以上であると運転中に発生する荷重によるクリープ変形量が大きく、タービン回転体である動翼(ブレード)と静置部品である静翼ベーン)や容器ケーシング)が接触し、損傷等の不具合を発生させてしまう。
750℃、応力80MPaでのクリープ破断時間が、1,000hr以上
750℃、応力50MPaでのクリープ破断時間が、5,000hr以上
750℃、応力30MPaでのクリープ破断時間が、10,000hr以上
これ未満の破断時間であると、運転中に発生する荷重によるクリープ破断寿命が短く、実用上十分なクリープ破断寿命を確保することができない。
室温から850℃の温度範囲において、線膨張係数の値が15×10−6℃−1以下
これを超えると、起動および停止時の熱膨張および収縮量が大きく、高い寸法精度のタービン部材を設計製作することができない。

0009

本発明の部品を構成する鋼は、以下のような各成分にて調整された高クロムフェライト耐熱鋼である。(以下%は、別途断りがない限り、重量%で示す)
C:1×10−3〜1×10−1%
クリープ強度向上のために、1×10−3%以上の添加が必要である。また、過剰添加は靭性を低下させるため、上限は1×10−1%とするとともに、1×10−2%以上添加する場合は、Ni>10(C+N)を満足する必要がある。
Cr:13〜30%
Crは13%以上であることが欠かせないが、実際的にはフェライト相を70体積%以上確保するとともに、耐酸化性向上のために13.5%以上が好ましい。また、30%以上では靭性の低下が著しいため、上限を30%とする。
N:1×10−3〜1×10−1%
クリープ強度向上のために、1×10−3%以上の添加が必要である。また、過剰添加は靭性を低下させるため、上限は1×10−1%とするとともに、1×10−2%以上添加する場合は、Ni>10(C+N)を満足する必要がある。
Ni:1×10−1〜2.5%
靭性向上のために1×10−1%以上の添加が好ましい。とくに、CあるいはNの添加量が1×10−2重量%以上である場合は、靭性確保のため、Ni>10(C+N)の添加が必要である。また、過剰添加はフェライト相の体積率を低下させるため、上限は2.5%とする。表2から明らかなように、Niの添加量がNi>10(C+N)未満の比較鋼6〜9は、冷却速度の違いによらずシャルピー衝撃値は小さいが、本発明鋼の水冷材は高いシャルピー衝撃値を示す。
フェライト相が70体積%以上を占める、焼き戻しマルテンサイト組織は、高温で不安定である。これに対してフェライト相は高温での組織定性が高い。そのため、クリープ強度向上のためにフェライト相が70体積%以上含有されていることが望ましい。表2から明らかなように、本発明鋼3〜5を炉冷するとフェライト相の体積率は70%未満となるが、水冷によりフェライト相の体積率は70%以上となり、図1から明らかなように、本発明鋼3〜5の水冷材は炉冷材よりも約10倍の長いクリープ破断時間を示す。また図2から明らかなように、クロム量が13重量%未満で、フェライト相の体積率が70%未満の比較鋼10〜16に対して、本発明鋼の方が長いクリープ破断時間を示す。
金属間化合物や炭化物および窒化物の1種以上の析出によって強化されている。クリープ強度を高めるためには、金属間化合物や炭化物および窒化物の1種以上を析出させることが有効である。図3から明らかなように、本発明鋼1はW添加量が多く、金属間化合物の析出量が多いため、W添加量が少ない比較鋼6よりも約100倍の長いクリープ破断時間を示す。

0010

さらに、上記成分に加え、以下のものを含有させることが望ましい。
Mo:5×10−1〜5%
クリープ強度を高めるために必要な金属間化合物を析出させるために、5×10−1%以上含有するのが好ましい。また、過剰添加は靭性を低下させるため、上限は5%とする。
W:5×10−1〜1×10%
クリープ強度を高めるために必要な金属間化合物を析出させるために、5×10−1%以上含有するのが好ましい。また、過剰添加は靭性を低下させるため、上限は1×10%とする。
V:5×10−2〜4×10−1%
クリープ強度向上に有効な炭化物、窒化物を形成させるために、5×10−2%以上含有するのが好ましい。また、過剰添加は炭化物、窒化物の形成に有効ではないので、上限は4×10−1%とする。
Nb:1×10−2〜1×10−1%
クリープ強度向上に有効な炭化物、窒化物を形成させるために、1×10−2%以上含有するのが好ましい。また、過剰添加は炭化物、窒化物の形成に有効ではないので、上限は1×10−1%とする。
Co:1×10−1〜1×10%
炭化物、窒化物及び金属間化合物などの析出物微細化し、クリープ強度向上に有効なため、1×10−1%以上含有するのが好ましい。また、過剰添加はフェライト相の体積率を低下させるため、上限は1×10%とする。
B:2×10−3〜4×10−3%
析出物を微細化かつ安定化させるとともに、粒界強化に有効なため、2×10−3%以上含有するのが好ましい。また、過剰添加は窒化ボロンを生成してしまい、クリープ強度の向上に有効ではないので、上限は4×10−3%とする。

0011

又さらに、上記成分に加え、以下のものを含有させることが望ましい。
クリープ強度を高めるために必要な金属間化合物の析出量を十分に確保するため、MoおよびWをそれぞれ5×10−1重量%以上含有し、Mo+0.5W≧3.0重量%以上含有する。図3から明らかなように、Mo+0.5Wが3重量%以上の本発明鋼1は、Mo+0.5Wが3.0重量%未満の比較鋼6に比べて約100倍のクリープ破断時間を示している。 以下の実施例では、丸棒を持って部品と仮定して、各種特性を測定したが、各部品形状に成形された後のものであっても、丸棒の測定結果をもって容易に予測できるものである。

0012

表1に示されている1〜9の組成の材料について、それぞれ10kgの鋼塊を作製し、熱間鍛造により直径15mmの丸棒に成形して、1,200℃で焼きなまし熱処理後、それぞれを、炉冷及び水冷により冷却した。また、表1に示されている10〜16の組成の材料は既存のフェライト系耐熱鋼であり、比較鋼として用いた。

0013

このようにして成形した試験片について、100℃でシャルピー衝撃試験を行った。その結果を示したものが表2である。Ni量が少なく、本発明鋼の範囲外である比較鋼6〜9は、焼きなまし熱処理後の冷却速度の大小によらず衝撃値は小さいのに対し、本発明鋼1〜5は冷却速度が小さい炉冷では衝撃値が小さいが、冷却速度が大きい水冷では衝撃値が224J/cm2以上と炉冷熱処理材および比較鋼6〜9に比べて桁違いに大きい。

0014

図1は本発明鋼3〜5の、650℃でのクリープ破断時間に及ぼす冷却速度の影響を示したものであり、冷却速度の小さな炉冷材に比べて、冷却速度の大きな水冷材は約10倍の長いクリープ破断時間を示すことがわかる。
表3は図1を作成した測定データである。

0015

図2は650℃でのクリープ試験結果を例示した図である。クロム量が13重量%未満で、フェライト相の体積率が70%未満の比較鋼10〜16に対して、本発明鋼2〜5の方が高いクリープ強度を有することがわかる。
冷却速度の要求条件
1×103℃以上で焼きなまし熱処理をした後、金属間化合物や炭化物および窒化物等が実質的に析出しない低温度である400℃になるまで、その析出が生じない高速度、具体的には1×102℃/min以上で冷却する。
表4は図2を作成した測定データである。

0016

図3は650℃でのクリープ試験結果を例示した図である。Mo+0.5Wが3重量%以上の本発明鋼1は、Mo+0.5Wが3.0重量%未満の比較鋼6に比べて約100倍のクリープ破断時間を示すことがわかる。
表5は図3を作成した測定データである。

0017

図4は700℃、応力100MPaでのクリープ速度と時間との関係を例示した図である。本発明鋼3および5は、比較鋼10〜12に比べて約1000分の1の小さなクリープ速度を示し、約100倍以上の長いクリープ破断時間を示すことがわかる。

0018

図5は750℃、応力50MPaでのクリープ速度と時間との関係を例示した図である。本発明鋼5は未破断であり、試験進行中であるが、本発明鋼3および5は比較鋼10および14に比べて100分の1以下の小さなクリープ速度を示し、約100倍以上の長いクリープ破断時間を示すことがわかる。
表7は図5を作成した測定データである。

0019

図6は750℃におけるクリープ破断時間を例示した図である。本発明鋼3および5は、応力50および30MPaでの試験は未破断であり、進行中のクリープ試験時間である。応力80および50MPaでは、本発明鋼3および5のクリープ破断時間は、比較鋼10〜16の約100倍以上も長く、オーステナイト耐熱鋼であるSUS316よりも長いクリープ破断時間を示す。また、応力30MPaでも本発明鋼3および5は、オーステナイト耐熱鋼であるSUS316と同等以上のクリープ破断時間を示すことがわかる。
表8は図6を作成した測定データである。

実施例

0020

本発明鋼と実用耐熱材料の線膨張係数の比較を図7に示す。
本発明鋼を1000℃/hの速度で室温から1000℃まで昇温し、試験片の熱膨張を測定することにより、各温度における本発明鋼の線膨張係数を求めた。実用耐熱材料の線膨張係数は、米国機械学会(ASME)ボイラ圧力容器規格に規定されている値である。
表9は図7を作成した測定データである。

先行技術

0021

特開2007−332412号公報

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