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技術 スパッタリング蒸着した白金および白金合金の電極を有する燃料電池

出願人 本田技研工業株式会社
発明者 クレイドラー、エリック、ローランドヘ、チン
出願日 2008年10月3日 (8年6ヶ月経過) 出願番号 2010-528146
公開日 2010年12月24日 (6年4ヶ月経過) 公開番号 2010-541184
状態 未査定
技術分野 燃料電池(本体) 無消耗性電極
主要キーワード ナノ粉体 取り付け器具 酸素運転 担持粉体 単一流路 全金属含有量 ポリベンズイミダゾ 蒸着パラメータ

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課題

薄膜電極を用いて、白金利用率を高め、さらにスパッタリング蒸着により簡便にかつ廉価で作製されるより活性の高い白金合金を用いることにより燃料電池中の白金含有量を減らす。

解決手段

白金または白金合金薄膜カーボンナフィオン登録商標転写部材上にスパッタリングして、その後、この転写部材をその薄膜触媒を膜に向けて熱圧着する。試験結果から、白金薄膜により、白金質量あたりの性能および触媒利用率が向上することがわかった。また純白金に比べて、PtCo(76:24原子比)およびPtCr(80:20原子比)は、白金質量基準活性度が高くなっていることがわかった。PtCoおよびPtCrの白金質量基準の活性度は、300/350kPa水素酸素運転条件で、それぞれ14mVおよび8mV、同じ白金含有量の純白金よりも高くなった。

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背景

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プロトン交換膜燃料電池(以下、「PEMFC」という)は、エネルギ変換効率が高く、温室効果ガス排出が少なく、運転温度が低いという特徴を有するため、固定型および携帯型製品代替電力源として大きな関心を集めている。現在は、PEMFCは材料コストが高く、長期性能信頼性が不十分なため、大規模なPEMFCを実機に用いることは、困難である。このコストと信頼性の問題の大きな原因は、運転温度での酸素還元反応が遅いという問題を解消するために、極めて高い含有量の白金(従来、およそ0.4mg/cm2)をカソード酸素還元触媒が必要とするということである。さらに、様々な研究結果から、カソードにおいて、白金ナノ粉体が粗くなりカーボン腐食がおきることにより、時間経過とともに性能が低下することがわかっている(例えば、非特許文献1乃至6参照)。

そのため、PEMFCの性能を低下させることなく、白金含有量を減少させ、PEMFCのカソード触媒の安定性を向上させるための研究が熱心になされている。

この研究の中心は、白金含有量を減らし安定性を高めるために、酸素触媒還元に対してより活性な白金合金を見つけることである。本発明の発明者らが以前に、薄膜白金合金の物理蒸着に基づくスループットが高い方法を報告している(非特許文献7および8参照)。この報告された方法では、いくつかの候補の白金合金が、酸素還元に対する高い触媒活性を有することがわかった。

従来のカーボン担持合金ナノ粉体を作製することは極めて時間がかかる。なぜならば、所望の合金粒子径、微細組成均一性およびナノ粉体の分散を実現するため、合金組成ごとに異なる違った作製技術を必要とするからである(非特許文献9参照)。薄膜技術を用いることにより、容易にしかも廉価で、正確に組成制御され、白金含有量を減少させた膜電極接合体(以下、「MEA」という)電極触媒固体溶液構造を作製することが可能になる。

いくつかの研究グループにより、PEMFCに薄膜電極触媒を用いる可能性について報告がなされている。非特許文献10乃至17にその報告がある。これらの文献の報告では、白金をプロトン交換膜ガス拡散層PTF転写シート、および白金層とカーボン/ナフィオン(登録商標)のインクの層が交互に積層される層に直接蒸着すること、並びに、ガス拡散層上に積層される金属蒸着が含まれる。最近最も注目されているのは、薄膜触媒中の白金の利用率を高めることにより、白金含有量を減らすことである。粉体からなる電極触媒に匹敵する性能を有するものはまだ実現していないが、白金含有量比からすれば高い電力密度が可能であることが実証されている。

さらに、結晶性有機ウィスカ上に白金および合金膜を蒸着し、膜表面に移した薄膜電極触媒が作製されている(非特許文献18および19参照)。報告されている薄膜で被覆されたウィスカは、活性度と安定性を確認するために様々な運転条件下で燃料電池を運転して、試験されている。

概要

薄膜電極を用いて、白金の利用率を高め、さらにスパッタリング蒸着により簡便にかつ廉価で作製されるより活性の高い白金合金を用いることにより燃料電池中の白金含有量を減らす。 白金または白金合金薄膜をカーボン/ナフィオン(登録商標)転写部材上にスパッタリングして、その後、この転写部材をその薄膜触媒を膜に向けて熱圧着する。試験結果から、白金薄膜により、白金質量あたりの性能および触媒利用率が向上することがわかった。また純白金に比べて、PtCo(76:24原子比)およびPtCr(80:20原子比)は、白金質量基準の活性度が高くなっていることがわかった。PtCoおよびPtCrの白金質量基準の活性度は、300/350kPa水素/酸素運転の条件で、それぞれ14mVおよび8mV、同じ白金含有量の純白金よりも高くなった。

目的

本明細書は、白金および白金合金を蒸着して、MEAを組み立てる方法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項

以下の情報は公開日時点(2010年12月24日)のものです。

請求項1

担持材料とアイオノマ成分とを含む組成物を用意し、少なくとも2つの面を有するキャリア膜基材を用意し、前記組成物を前記キャリア膜基材の少なくとも一つの面上に貼り付けて、前記組成物を乾燥させて、乾燥組成物にし、金属または金属合金を前記乾燥組成物上にスパッタリングして、分散した金属または金属合金からなる膜を作製し、前記乾燥組成物からなる第1面と前記分散した金属または金属合金からなる膜からなる第2面とを含む転写部材を前記キャリア膜基材の前記少なくとも一つの面からはがし、2つの向かい合う面を有するポリマ電解質膜を用意し、前記転写部材上の前記分散した金属または金属合金からなる膜からなる第2面を前記ポリマ電解質膜の第1面に接触させて、前記転写部材を前記ポリマ電解質膜上に熱圧着して、膜薄膜電極接合体を作製することを特徴とする、膜薄膜電極接合体の作製方法

請求項2

請求項1に記載の膜薄膜電極接合体の作製方法において、さらにガス拡散層を用意し、前記ガス拡散層を前記転写部材の前記第1面に接触させ、ガス拡散電極を用意し、前記ガス拡散電極を前記ポリマ電解質膜の前記第2面に接触させて、前記ガス拡散電極を前記ポリマ電解質膜の前記第2面上に熱圧着して、完全電池膜薄膜電極接合体にする完全電池膜薄膜電極接合体の作製方法。

請求項3

前記金属または金属合金の前記スパッタリングを10mTorrよりも高い圧力Ar中で行うことを特徴とする請求項1に記載の膜薄膜電極接合体の作製方法。

請求項4

前記担持材料は、カーボンブラックを含むことを特徴とする請求項1に記載の膜薄膜電極接合体の作製方法。

請求項5

前記アイオノマ成分は、パーフルオロカーボンスルホン酸ポリマパーフルオロカーボンリン酸ポリマとトリフルオロスチレンスルホン酸ポリマからなるグループから選ばれる少なくとも一つの材料を含むことを特徴とする請求項1に記載の膜薄膜電極接合体の作製方法。

請求項6

前記金属は、鉄、コバルトニッケル、銅、ルテニウムロジウムパラジウム、銀および白金からなるグループから選ばれる少なくとも一つの元素を含むことを特徴とする請求項1に記載の膜薄膜電極接合体の作製方法。

請求項7

前記金属は、白金を含むことを特徴とする請求項1に記載の膜薄膜電極接合体の作製方法。

請求項8

前記金属合金は、白金と、チタンバナジウムクロムマンガン、鉄、コバルト、ニッケル、銅、亜鉛セレンモリブデン、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、銀、タングステンレニウムイリジウムと金から選ばれる元素の少なくとも一つと、の組み合わせを含むことを特徴とする請求項1に記載の膜薄膜電極接合体の作製方法。

請求項9

前記金属合金は、白金と、クロムとコバルトとからなるグループから選ばれる元素の少なくとも一つと、の組み合わせを含むことを特徴とする請求項1に記載の膜薄膜電極接合体の作製方法。

請求項10

前記熱圧着は、前記転写部材と前記ポリマ電解質膜とを90℃から150℃の温度加熱して、30MPaから50MPaの圧力を加えることを特徴とする請求項1に記載の膜薄膜電極接合体の作製方法。

請求項11

前記熱圧着は、前記ガス拡散電極と前記ポリマ電解質膜とを90℃から150℃の温度に加熱して、30MPaから50MPaの圧力を加えることを特徴とする請求項2に記載の完全電池膜薄膜電極接合体の作製方法。

請求項12

前記キャリア膜基材は、シリコン被覆されたマイラー(登録商標)、展伸された多孔性ポリテトラフルオロエチレン、多孔性ポリエチレン、多孔性ポリプロピレン、無孔性テトラフルオロエチレン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリエチレンテレフタレートからなるグループから選ばれる少なくとも一つの材料を含むことを特徴とする請求項1に記載の膜薄膜電極接合体の作製方法。

請求項13

担持材料とアイオノマ成分とを含む組成物と、前記組成物上にスパッタリングされた金属または金属合金からなる薄膜とを含む転写部材と、ポリマ電解質膜と、を有し、前記金属または金属合金からなる薄膜が前記ポリマ電解質膜と直接接触していることを特徴とする薄膜電極触媒。

請求項14

第1面と、向かい合う第2面とを有するポリマ電極膜と、ガス拡散電極と、薄膜電極と、ガス拡散層と、を有し、前記ガス拡散電極は、前記ポリマ電解質膜の前記第1面と接触しており、前記薄膜電極は前記ポリマ電解質膜の前記第2面と接触しており、前記薄膜電極は、前記ポリマ電解質膜の前記第2面と前記ガス拡散層に挟まれており、前記薄膜電極は、担持材料とアイオノマ成分とを含む組成物と、前記組成物上にスパッタリングされた金属または金属合金からなる薄膜とを含む転写部材を含み、前記金属または金属合金からなる薄膜は、前記ポリマ電解質膜の前記第2面と直接接触していることを特徴とする膜電極接合体。

請求項15

前記担持材料は、カーボンブラックを含むことを特徴とする請求項14に記載の膜電極接合体。

請求項16

前記アイオノマ成分は、パーフルオロカーボンスルホン酸ポリマ、パーフルオロカーボンリン酸ポリマとトリフルオロスチレンスルホン酸ポリマからなるグループから選ばれる少なくとも一つの材料を含むことを特徴とする請求項14に記載の膜電極接合体。

請求項17

前記金属は、鉄、コバルト、ニッケル、銅、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、銀および白金からなるグループから選ばれる少なくとも一つの元素を含むことを特徴とする請求項14に記載の膜電極接合体。

請求項18

前記金属は、白金を含むことを特徴とする請求項14に記載の膜電極接合体。

請求項19

前記金属合金は、白金と、チタン、バナジウム、クロム、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、銅、亜鉛、セレン、モリブデン、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、銀、タングステン、レニウム、イリジウムと金から選ばれる元素の少なくとも一つと、の組み合わせを含むことを特徴とする請求項14に記載の膜電極接合体。

請求項20

前記金属合金は、白金と、クロムとコバルトとからなるグループから選ばれる元素の少なくとも一つと、の組み合わせを含むことを特徴とする請求項14に記載の膜電極接合体。

詳細

以下の情報は 公開日時点 (2010年12月24日)のものです。

技術分野

0001

本特許出願は、2007年10月5日に出願された米国仮特許出願第60/977,853号の優先権を主張し、そのすべての内容をあらゆる目的において本出願に包含するものである。

0002

本明細書は、膜薄膜電極接合体作成する方法に関するものである。担持材料アイオノマ成分とからなる組成物キャリア膜上で乾燥し、金属または金属合金を前記した乾燥組成物上にスパッタリングして、分散した金属または金属合金からなる膜を有する転写部材を前記したキャリア膜からはがす。この転写部材は、乾燥組成物からなる第1面と、分散した金属または金属合金からなる膜からなる第2面とを有する。ポリマ電解質膜を用意し、前記転写部材上の分散した金属または金属合金からなる薄膜をこのポリマ電解質膜の一面に接触させて、前記転写部材を前記ポリマ電解質膜に熱圧着して、所望の膜薄膜電極接合体を作製する。

0003

本発明は、担持材料とアイオノマ成分とからなる組成物とこの組成物上にスパッタリングした金属または金属合金からなる膜からできている転写部材とポリマ電解質膜との特徴となっている薄膜電極触媒に関するものである。この前記組成物上にスパッタリングした金属または金属合金からなる膜は、前記ポリマ電解質膜と直接接触しているものである。


背景技術

0004

プロトン交換膜燃料電池(以下、「PEMFC」という)は、エネルギ変換効率が高く、温室効果ガスの排出が少なく、運転温度が低いという特徴を有するため、固定型および携帯型製品の代替電力源として大きな関心を集めている。現在は、PEMFCは材料コストが高く、長期性能信頼性が不十分なため、大規模なPEMFCを実機に用いることは、困難である。このコストと信頼性の問題の大きな原因は、運転温度での酸素還元反応が遅いという問題を解消するために、極めて高い含有量の白金(従来、およそ0.4mg/cm2)をカソード酸素還元触媒が必要とするということである。さらに、様々な研究結果から、カソードにおいて、白金ナノ粉体が粗くなりカーボン腐食がおきることにより、時間経過とともに性能が低下することがわかっている(例えば、非特許文献1乃至6参照)。

0005

そのため、PEMFCの性能を低下させることなく、白金含有量を減少させ、PEMFCのカソード触媒の安定性を向上させるための研究が熱心になされている。

0006

この研究の中心は、白金含有量を減らし安定性を高めるために、酸素の触媒還元に対してより活性な白金合金を見つけることである。本発明の発明者らが以前に、薄膜白金合金の物理蒸着に基づくスループットが高い方法を報告している(非特許文献7および8参照)。この報告された方法では、いくつかの候補の白金合金が、酸素還元に対する高い触媒活性を有することがわかった。

0007

従来のカーボン担持合金ナノ粉体を作製することは極めて時間がかかる。なぜならば、所望の合金粒子径、微細組成の均一性およびナノ粉体の分散を実現するため、合金組成ごとに異なる違った作製技術を必要とするからである(非特許文献9参照)。薄膜技術を用いることにより、容易にしかも廉価で、正確に組成制御され、白金含有量を減少させた膜電極接合体(以下、「MEA」という)電極触媒固体溶液構造を作製することが可能になる。

0008

いくつかの研究グループにより、PEMFCに薄膜電極触媒を用いる可能性について報告がなされている。非特許文献10乃至17にその報告がある。これらの文献の報告では、白金をプロトン交換膜、ガス拡散層、PTFE転写シート、および白金層とカーボン/ナフィオン(登録商標)のインクの層が交互に積層される層に直接蒸着すること、並びに、ガス拡散層上に積層される金属蒸着が含まれる。最近最も注目されているのは、薄膜触媒中の白金の利用率を高めることにより、白金含有量を減らすことである。粉体からなる電極触媒に匹敵する性能を有するものはまだ実現していないが、白金含有量比からすれば高い電力密度が可能であることが実証されている。

0009

さらに、結晶性有機ウィスカ上に白金および合金膜を蒸着し、膜表面に移した薄膜電極触媒が作製されている(非特許文献18および19参照)。報告されている薄膜で被覆されたウィスカは、活性度と安定性を確認するために様々な運転条件下で燃料電池を運転して、試験されている。


先行技術

0010

S. Ye, M. Hall, H. Cao, and P. He, ECS Trans. 3 (1), 657 (2006)
L. Roen, C. Paik, T. Jarvi, Electrochem. and Sol. StateLetters 7 (1), A19 (2004)
R. Borup, J. Davey, F. Garzon, D. Wood, M. Inbody, J. Power Sources 163, 76 (2006)
H. Colon-Mercado, B. Popov, J. Power Sources 155, 253 (2006)
M. Cai, M. Ruthkosky, B. Merzougiu, S. Swathirajin, M. Bologh, S. Oh, J. Power Sources 160, 977 (2006)
J. Ferreira, G. O’, Y. Shao-Horn, D. Morgan, R. Makharia, S. Kocha, H. Gasteiger, J. Electrochem. Soc. 152 (11), A2256 (2005)
T. He, E. Kreidler, L. Xiong, J. Luo and C.J. Zhong, J. Electrochem. Soc. 153 (9), A1637 (2006)
T. He, E. Kreidler, L. Xiong and E. Ding, J. Power Sources, 165, 87 (2007)
T. He, in Recent Advances in Solution-based ChemicalSynthesis of Semiconductor, Metal, and Oxide Nanocrystals, P.D. Cozzoli, Editor, Research Signpost, in press
S. Cha and W. Lee, J. Electrochem. Soc. 146 (11), 4055 (1999)
R. O’Hayre, S. Lee, S. Cha, F. Prinz, J. Power Sources 109, 483 (2002)
S. Hirono, J. Kim, and S. Srinivasan, Electrochem. Acta 42 (10), 1587 (1997)
A. Haug, R. White, J. Weidner, W. Huang, S. Shi, T. Stoner, N. Rana, J. Electrochem. Soc. 149 (3), A280 (2002)
A. Gulla, M. Saha, R. Allen, S. Mukerjee, Electrochem. and Sol. State Letters 8 (10), A504 (2005)
M. Saha, A. Gulla, R. Allen, S. Mukerjee, Electrochem. Acta 51, 4680 (2006)
T. Nakakubo, M. Shibata, and K. Yasuda, J. Electrochem. Soc. 152 (12), A2316 (2005)
A. Gulla, M. Saha, R. Allen, S. Mukerjee, J. Electrochem. Soc. 153 (2), A366 (2006)
M. Debe, in Handbook of Fuel Cells - Fundamentals Technology and Applications, W. Vielstich, A. Lamm, H. Gasteiger, editors, Vol. 3, Ch. 45, John Wiley and Sons (2003)
A. Bonakdarpour, R. Lobel, R. Atanasoski, G. Vernstrom, A. Schmoeckel, M. Debe, J. Dahn, J. Electrochem. Soc. 153 (10), A1835 (2006)


発明が解決しようとする課題

0011

白金または白金合金の含有量が少なく、しかも性能が優れたMEAを作製する方法が必要とされている。本明細書は、白金および白金合金を蒸着して、MEAを組み立てる方法を提供するものであり、この方法は性能の優れた電極触媒を低コスト製造する応用可能な方法である。


課題を解決するための手段

0012

本明細書は、膜薄膜電極接合体の作製方法を提供するものである。本作製方法は、まず担持材料とアイオノマ成分とを含む組成物を用意し、少なくとも2つの面を有するキャリア膜基材を用意し、前記組成物を前記キャリア膜基材の前記少なくとも一つの面上に貼り付けて、前記組成物を乾燥させて、乾燥組成物にする。この乾燥組成物上に、金属または金属合金をスパッタリングして、分散した金属または金属合金からなる膜を作製する。この後、前記乾燥組成物からなる第1面と前記分散した金属または金属合金からなる膜からなる第2面とを含む転写部材を前記前記キャリア膜基材の前記少なくとも一つの面からはがす。前記転写部材上の前記分散した金属または金属合金からなる膜をポリマ電解質膜の第1面に接触させて、前記転写部材を前記ポリマ電解質膜上に熱圧着して、膜薄膜電極接合体を作製する。

0013

前記ポリマ電解質膜の前記第2面をガス拡散電極に接触させて、ガス拡散層を前記転写部材の前記第1面に接触させ、さらに前記ガス拡散電極を前記ポリマ電解質膜の前記第2面上に熱圧着して、完全電池膜薄膜電極接合体にする。

0014

また、本明細書が開示するのは、担持材料とアイオノマ成分とからなる組成物とこの組成物上にスパッタリングした金属または金属合金からなる薄膜からできている転写部材とポリマ電解質膜の特徴となっている薄膜電極触媒である。この薄膜電極触媒の金属または金属合金からなる薄膜は、前記ポリマ電解質膜と直接接触している。

0015

さらに、本明細書が開示するのは膜電極接合体であって、この膜電極接合体は、第1面と、向かい合う第2面とを有するポリマ電極膜と、ポリマ電解質膜の前記第1面と接触しているガス拡散電極と、前記ポリマ電解質膜の前記第2面と接触している薄膜電極とを有している。この薄膜電極は、前記ポリマ電解質膜の前記第2面と前記ガス拡散層に挟まれている。前記薄膜電極は、担持材料とアイオノマ成分とを含む組成物と、前記組成物上にスパッタリングされた金属または金属合金からなる薄膜と、を含む転写部材を含み、前記金属または金属合金からなる薄膜は、前記ポリマ電解質膜の前記第2面と直接接触している。


図面の簡単な説明

0016

本明細書に添付した図面は、本明細書の内容を理解するのに役立つものであり、本明細書に縫合され、その一部を構成し、本発明の様々な実施形態を説明し、以下の実施形態の詳細な説明とともに本発明の原理を説明する。

0017

図1(a)と図1(b)は異なるPt含有量の薄膜Pt触媒層高圧条件(300/330kPa)特性である電圧電流密度の関係を示すグラフであり、(a)は水素/空気での結果であり、(b)は水素/酸素での結果である。
図2(a)と図2(b)は、図1(a)と図1(b)に示される分極曲線に対するターフェルプロットであり、(a)は水素/空気での結果であり、(b)は水素/酸素での結果である。
図3は、150kPaの圧力条件下での単位Pt質量あたりの異なる金属含有量の薄膜Ptカソードの特性を従来の炭素担持Ptカソードと比較して示したグラフである。
図4は、300/350kPaの圧力条件下での単位Pt質量あたりのPtCo(◆)とPtCr(▲)の特性を純Pt(◇)と比較して示した図であり、(a)は水素/空気雰囲気での結果であり、(b)は水素/酸素雰囲気での結果である。
本発明にかかる完全電池組立品および半電池組立品製造方法の概略図である。

0018

本発明は、膜と薄膜電極の接合体の作製方法を教示するものである。この作製方法は、担持材料とアイオノマ成分を含む組成物と少なくとも2つの面を有するキャリア膜基材とを用意するステップを含む。前記組成物は、前記キャリア膜基材の少なくとも一面の上に載せて、乾燥して乾燥組成物にする。この乾燥組成物上に、金属または金属合金をスパッタリングして、分散した金属または金属合金の薄膜を形成する。転写部材を前記キャリア膜基材の前記一面から取り除く。この転写部材は、乾燥組成物からなる第1面と分散した金属または金属合金の薄膜からなる第2面とを有する。向かい合う2つの面を有するポリマ電解質膜を用意し、前記転写部材上の分散した金属または金属合金の薄膜からなる前記第2面をこのポリマ電解質膜の第1面に貼り付け、前記転写部材をこのポリマ電解質膜に熱圧着して所望の膜と薄膜電極の接合体を作製する。

0019

本発明が開示する膜と薄膜電極の接合体の作製方法は、さらにガス拡散層およびガス拡散電極を用意し、このガス拡散層を前記転写部材の前記第1面、すなわち担持材料とアイオノマ成分を含む前記乾燥組成物からなる面に貼り付けるステップを含んでもよい。前記ガス拡散電極は、前記ポリマ電解質の第2面に貼り付け、前記ガス拡散電極を前記ポリマ電解質の第2面に熱圧着することにより所望の完全な膜薄膜電極電池を作製する。

0020

本発明の作製方法では、前記した金属または金属合金のスパッタリングは、10mTorrよりも高い圧力のAr雰囲気で行えばよく、Arの圧力は50mTorrよりも高くすることもできるし、また75mTorrよりも高くしてもよい。

0021

本発明の作製方法に適した担持材料は、カーボンブラックである。前記アイオノマ成分は、例えばパーフルオロカーボンスルホン酸ポリマ、パーフルオロカーボンリン酸ポリマとトリフルオロスチレンスルホン酸ポリマからなるグループから選ばれる少なくとも一つの材料を含むものとすることができる。前記アイオノマ成分は、通常の燃料電池が動作する環境において使用するのに適し、前記担持材料を適当に結合する能力を与えるバインダならば何でもよい。

0022

本明細書が開示する作製方法に適した金属は、鉄、コバルト、ニッケル、銅、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、銀および白金からなるグループから選ばれる少なくとも一つの元素を含むものである。適した金属合金は、白金と、チタン、バナジウム、クロム、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、銅、亜鉛、セレン、モリブデン、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、銀、タングステン、レニウム、イリジウムと金からなるグループから選ばれる元素の少なくとも一つと、の組み合わせを含む合金とすることができる。

0023

一つの適した合金の例は、白金と、クロムとコバルトからなるグループから選ばれる元素を少なくとも一つ含むものである。本発明の作製方法には、単独の白金は適した金属である。

0024

本発明の作製方法における熱圧着工程において、前記転写部材と前記ポリマ電解質膜を90℃から150℃の範囲の温度に加熱し、30MPaから50MPaの圧力で圧縮する。前記ガス拡散層とポリマ電解質膜とを熱圧着するには、これら材料を90℃から150℃の範囲の温度に加熱し、30MPaから50MPaの圧力で圧縮する。

0025

本発明の作製方法に適したキャリア膜基材には、シリコン被覆されたマイラー(登録商標)、展伸された多孔性ポリテトラフルオロエチレン、多孔性ポリエチレン、多孔性ポリプロピレン、無孔性テトラフルオロエチレン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリエチレンテレフタレートが含まれる。

0026

本発明には、担持材料とアイオノマ成分とからなる組成物とこの組成物の上にスパッタリングされた金属または金属合金の薄膜からなる転写部材を特徴づける薄膜電極触媒とポリマ電解質膜とが含まれている。この組成物の上にスパッタリングされた金属または金属合金の薄膜は、前記ポリマ電解質膜と直接接触している。

0027

第1面とそれに向かい合う第2面とを含むポリマ電解質膜と、ガス拡散電極と、薄膜電極と、ガス拡散層とを含む膜電極接合体も本明細書は開示する。この膜電極接合体において、ガス拡散電極はポリマ電解質膜の第1面と接触している。また、薄膜電極はポリマ電解質膜の第2面と接触しており、ポリマ電解質膜の第2面とガス拡散層の間に挟まれた状態になっている。この薄膜電極は担持材料とアイオノマ成分とからなる組成物と、この担持材料上にスパッタリングされた金属または金属合金からなる薄膜とからなる転写部材からできている。この薄膜電極において、金属または金属合金からなる薄膜はポリマ電解質膜の第2面と直接接触している。

0028

本発明の膜電極接合体に適した担持材料は、カーボンブラックである。前記アイオノマ成分は、例えばパーフルオロカーボンスルホン酸ポリマ、パーフルオロカーボンリン酸ポリマとトリフルオロスチレンスルホン酸ポリマからなるグループから選ばれる少なくとも一つの材料を含むものとすることができる。

0029

本発明が開示する膜電極接合体に用いる金属には、鉄、コバルト、ニッケル、銅、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、銀および白金からなるグループから選ばれる少なくとも一つの元素を含むものとしてよい。白金は、好ましい金属であるが、その価格は極めて高い。本発明の膜電極接合体に用いることができる金属合金は、白金と、チタン、バナジウム、クロム、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、銅、亜鉛、セレン、モリブデン、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、銀、タングステン、レニウム、イリジウムと金から選ばれる元素の少なくとも一つと、の組み合わせを含む合金とすることができる。特に好ましい白金合金には、白金と、クロムまたはコバルトとの合金および白金とクロムとコバルトとの合金が含まれる。

0030

本発明にかかる薄膜カソード電極触媒層は、白金または白金合金とをカーボン/ナフィオン(登録商標)からなる転写部材上に物理蒸着して作製することができる。その後、この転写部材を物理蒸着した触媒膜を膜に向けて熱圧着する。このようにして作製した複数の触媒薄膜の酸素還元に対する性能をこれら触媒薄膜を組み入れた燃料電池を運転して測定し、白金の触媒としての利用率を高めさらに比較的活性な白金金属を用いることにより白金含有量を減少させることが、本発明が開示する薄膜作製方法により容易に達成できるかを調べた。

0031

図5に示すように、カーボンのような担持材料を含んだ組成物をナフィオン(登録商標)と混合し、機械的に成形した層をキャリア膜上、例えば、シリコン被覆されたマイラー(登録商標)上に形成する。このステップ(A)により制御可能な厚さの担持材料を有する均一な基材を作製できる。ステップ(B)では、白金を転写部材の表面上に物理蒸着により蒸着できる。ターゲット電力、蒸着時間および蒸着圧力を制御して、所望の多孔率および触媒含有量白金膜を作製できる。さらにステップ(C)では、電極切断してキャリア膜からはがすことができる。この電極をさらに触媒側をポリマ電極膜と接触した状態になるように配置して、完全電池接合体(ステップ(D)参照)または半電池接合体(ステップ(E)参照)を形成する。図5に示す材料の他の構造または配置も可能である。

0032

本発明では、転写部材をポリマ電極膜の両側に貼り付けて、ポリマ電極膜の片側にガス拡散電極を配置すること不必要にする実施形態も可能である。また、膜電極接合体の片側または両側面をガス拡散層と結合した本明細書で説明した薄膜電極とすることもできる。

0033

実験手順
1.カーボン/ナフィオン(登録商標)転写部材の準備
カーボン/ナフィオン(登録商標)インクをKペイントアプリケータ(RK Print Coat Instruments Ltd.製)を用いてシリコン被覆マイラー上で成形した。カーボン/ナフィオン(登録商標)インクは、Vulcan XC72R カーボン(Cabot)と希釈したナフィオン(登録商標、5重量%、アルドリッチ社製)と1−プロパノールフィッシャー社製)を混合して、乾燥転写部材中のカーボンとナフィオンとの重量比率が4:1となるようにした。この転写部材を大気雰囲気で乾燥して最終的な厚さを約10μmにした。

0034

2.触媒膜の蒸着
前記したように作製した転写部材上に、Kurt J.Lesker CMS−18物理蒸着システムを用いて膜中の孔形成を促進するため比較的高い圧力(75mTorr)でしかも低ターゲット電力で触媒薄膜を蒸着した。膜厚を均一にするために基材を回転した、またすべての蒸着工程は室温で行った。

0035

純白金カソード触媒膜作製のため、白金ターゲット電力を30Wに保持し、蒸着量は蒸着時間を変化させて調節した。PtCo合金とPtCr合金は、Co、CrとPtとを同時にスパッタリング蒸着して、合金固溶体にした。合金組成は、白金のターゲット電力を30Wに保持する一方、CoとCrのターゲット電力を変化させることにより調節した。合金蒸着量は蒸着時間を変化させて調節した。

0036

薄膜組成および金属蒸着量は、Varian高周波誘導結合プラズマ発光分光分析(ICP−OES装置により決定した。表1は、報告するカソード触媒膜の各の蒸着パラメータとICP−OES分析結果を示している。

0037

0038

3.膜電極接合体(以下、「MEA」という)の作製
触媒薄膜を蒸着した転写部材を、その触媒薄膜をナフィオン(登録商標)膜(NRE−212、Dupon社製)のようなポリマ電解質膜に向けて、110℃の温度で2分間、34MPaから42MPaの圧力を加えて熱圧着して作製した。

0039

このポリマ電解質膜はポリマ電解質から作製されるが、このポリマ電解質には特に少なくとも一部がフッ素化したポリマ骨格を有するフッ素化ポリマまたはポリマ骨格中フッ素を含まない炭化水素ポリマが含まれ、さらにイオン交換基を有しているものが好ましい。イオン交換基の種類は用途にしたがって選択されるが、特に限定されるものではない。例えば、スルホン酸カルボン酸やリン酸や他の当業者に知られているイオン交換基を少なくとも一種類有しているポリマ電解質を用いることが可能である。

0040

イオン交換基を有し、ポリマ骨格の一部がフッ素化されたフッ素化電解質である、ポリマ電解質としては、ナフィオン(登録商標)のようなパーフルオロカーボンスルホン酸ポリマ、パーフルオロカーボンリン酸ポリマ、トリフルオロスチレンスルホン酸ポリマおよび当業者に知られている他のポリマ電解質がある。これらのイオン交換基を有するポリマ電解質の中で、ナフィオン(登録商標)を用いるのが好ましい。

0041

イオン交換基を有し、フッ素を含まない炭化水素ポリマである、ポリマ電解質としては、具体的にポリスルホン酸ポリアクリルエーテルケトンスルホン酸、ポリベンズイミダゾレンアルキルリン酸および当業者に知られている他のポリマ電解質が含まれる。

0042

ガス拡散電極(以下、「GDE」という)となる、例えば、0.5mg/cm2の白金を含有するE−TEKLT−120E−w/stdNをアノードに用いた。E−TEK LT−1200Wのガス拡散層(以下、「GDL」という)をカソード側に用い、前記した転写部材に結合させた。GDEとGDLとは、110℃で2分間、34MPaから42MPaの圧力を加えて同時に熱圧着した。このようにして組み立てたMEAを、単一流路コーフロー構造を有する単一電池取り付け器具(Fuel Cell Tecnologies,Inc.)に組み入れた。すべての試験は、テレダイン890C燃料電池システムを用いて行った。

0043

作製したすべてのMEAは、電池温度を70℃にしアノードとカソードの加湿器をそれぞれ70℃と65℃にして評価した。アノードとカソードのガス流量化学量論比である1.5/2.0で1000mA/cm2に相当するガス流量で一定に保たれた。

0044

4種類の異なる試験条件を用いた。
(1)水素/空気の背圧を150/150kPaとする運転
(2) 水素/空気の背圧を300/350kPaとする運転
(3) 水素/酸素の背圧を150/150kPaとする運転
(4) 水素/酸素の背圧を300/350kPaとする運転

0045

MEAの調整は水素/空気の背圧を150/150kPaとして400mVで一晩運転して行った。各試験条件につき、試験の前に数時間をかけて平衡にした。MEAの試験は前記した各条件で分極曲線を安定した曲線が得られるまで繰り返し測定して行った(50から100サイクル)。

0046

図1(a)と図1(b)は、水素/空気と水素/酸素の条件下での異なる白金含有量の純白金薄膜カソードの高圧分極曲線を測定結果である。電池温度は70℃で、アノードとカソードの温度はそれぞれ70℃と65℃であり、アノードとカソードのガス流量は化学量論比である1.5/2.0で1000mA/cm2に相当するガス流量であった。MEAの性能は、白金含有量を増大させるとともに概して向上した。図2(a)と図2(b)は、図1に示す分極曲線に対応するターフェル曲線を示している。

0047

これらのターフェルプロットは、空気で運転した場合には濃度過電圧による損失が確実にあることを示している。

0048

濃度過電圧が高くなっているのは、本発明の転写部材層の形態と従来型の粉体電極触媒を有する転写部材の形態の相違によるものと考えることができる。それぞれの条件においてMEAに対して開路電圧OCV)から一定の電流密度になるまでのサイクルを行った。各条件に対する電流密度の上限の選択によって、性能が影響を受けるのは当然である。

0049

図3に従来型のカーボン担持白金触媒と比較した純白金触媒膜の白金質量あたりの性能を示す。従来型の粉体MEAの作製は、乾燥ナフィオン(登録商標)と白金の重量比が0.5/1であり、カソード全体での白金含有量が0.365mg/cm2となるように、Vulcan XC−72Rカーボン上に担持した40%の白金を用いて、本明細書で開示する転写方法で行った。薄膜MEAの性能結果はすべて、粉体電極触媒を用いたMEAの性能結果よりも劣るものではあるが、白金質量あたりの性能でいえば極めて高く、薄膜の場合触媒利用率が高いことを示している。図3には、平行線によりこれらの粉体電極触媒を用いたMEAのターフェル傾きが同じであることが示されている。

0050

試験はさらに白金コバルト(PtCo)合金膜と白金クロム(PtCr)合金膜についても実施した。0.05mg/cm2の白金含有量の純白金MEAと比較するため、PtCo合金膜とPtCr合金膜全金属含有量が0.05mg/cm2となるように蒸着した。全体として、これらの合金膜は電圧と濃度分極傾向が純白金と同様であり、純白金と極めて近い性能を有することを示している。しかし、これらの合金中の白金の含有量は純白金よりも減少している(PtCo合金膜とPtCr合金膜の白金含有量は、それぞれ0.039mg/cm2と0.048mg/cm2)。したがって、これらの合金膜の質量あたりの触媒活性度が向上している。図4(a)と図4(b)は、これら合金のターフェル領域で、それぞれ水素/空気運転条件および水素/酸素運転条件での質量あたりの性能(白金基準)を、純白金と比較して示している。曲線が上方にシフトしているのは、それだけ酸素還元反応に対する活性度が高いことを示すものである。純白金と比べたときのこれら合金の触媒活性度はMEA間のオーミック抵抗の違いを除き、濃度分極の影響を最小限にする、または除くために、IR損フリー電池電圧電流遮断法)を用いて決定した。測定した試験条件下においては、PtCo膜とPtCr膜は純白金に比べて、白金含有量あたりそれぞれ14mVと8mV向上している。粉体からなるPtCoとPtCr触媒については、約20mVのシフトが過去に報告されている(非特許文献:T.R. Ralph and M.P. Hogan, Platinum Metals Rev. 46, 3 (2002) 参照)。

0051

薄膜と担持粉体触媒の性能向上が類似しているので、カーボン担持ナノ粉末を作製しなくても純白金と比較した白金含有量あたりの活性度測定が可能である。

0052

スパッタリング蒸着した白金と、PtCo(80:20)と、PtCr(76:24)のそれぞれからなるカソード触媒を有するPEMFCの性能を評価して、白金をより有効に利用し、薄膜技術を用いて簡単に作製される、より活性な白金合金を用いることによって白金含有量を減少させる薄膜作製技術の応用可能性を調べた。

0053

すべての公開文献、記事論文、公開特許公報および他の本明細書中の引例は、そのすべてがありゆる目的のために本明細書に組み入れられるものとする。

0054

前記した内容は本発明の好ましい実施形態を提供するためのものであるが、本発明の技術的範囲を逸脱しない範囲にある他の実施形態や変形例もあることは当業者には自明のことである。

0055

実施例を提供したのは、本発明につきより完全に理解してもらうためである。本発明の原理を説明するために示した具体的な技術、条件、材料および報告データは、例示したものであり、本発明の技術的範囲を制限するものと解釈してはならない。


実施例

0056

前記した本発明の様々な実施形態の詳細な説明は、例証と説明の目的で提供したものであり、本発明の実施形態が他にはないことや、本発明を開示したそのまま実施形態に限定することを意図するものではない。他の実施形態や変形例が多数あることは、当業者には自明である。本発明の原理とその実用的な応用を最もよく説明するために本明細書中の実施形態を選び、説明している。これによって、他の当業者は他にも様々な本発明の実施形態があり、また特定の実施に対して都合のよい変形例があることがわかる。本発明の技術的範囲は、特許請求の範囲の請求項とそれらの均等の範囲によって定まるものである。


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