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課題・解決手段

本発明は、有効量の式Iのテトラヒドロキノリン化合物または薬学的に許容されるこの塩を哺乳類投与することを含む、甲状腺機能亢進症グレーブス病グレーブス眼病、グレーブス病に関連した前脛骨皮膚症結節性甲状腺腫および甲状腺癌などの障害を含めた、TSH受容体媒介経路応答する前記哺乳類における障害の治療または予防のための化合物、医薬組成物、化合物およびキットの使用に関する。

概要

背景

チロトロピンすなわち甲状腺刺激ホルモンTSH)は、代謝および成長の調節に重要な役割を果たす。TSHは、チロトロピン放出ホルモンの影響下で下垂体前葉から放出される。これは、甲状腺を標的にして甲状腺ホルモントリヨードチロニンおよびチロキシンの放出ならびに甲状腺成長を刺激する。TSHの作用は、Gタンパク質に選択的に結合しアデニリルシクラーゼ活性化をもたらす特定のGタンパク質結合受容体により媒介される。このシグナル変換経路は、甲状腺ホルモンの産生および甲状腺細胞の増殖に主に関与する(Krohnら、(2005年)Endocrine Rev.26巻、504−524頁)。

甲状腺上のTSH受容体は、グレーブス病病因および病態生理にも直接関与する。グレーブス病は、TSH受容体を持続的に活性化する、循環するTSH受容体刺激性免疫グロブリン(TSI)の結果としての甲状腺の過刺激によって特徴付けられる(Gerdingら、(2000年)Clin.Endocrinol.52巻、267−271頁)。TSH受容体は、これらの患者眼窩組織および罹患皮膚部位に、それぞれ存在するので、TSIは、グレーブス眼病およびグレーブス病に関連した前脛骨皮膚症(pretibial dermopathy)の病因および病態生理にも直接関与し得る(Gerdingら、(2000年)Clin.Endocrinol.52巻、267−271頁;Daumerieら、(2002)Eur.J.Endocrinol.146巻、35−38頁)。さらに、TSH受容体は、中毒性および非中毒性結節性甲状腺腫に重要な役割を担う。(中毒性)結節性甲状腺腫において、甲状腺は、自律性機能性甲状腺結節を含み、この甲状腺結節は、TSH受容体における変異の結果として過剰な甲状腺ホルモンを分泌し、この過剰な甲状腺ホルモンは、著しく増加したcAMPベルで甲状腺結節を構成的に活性にする(Krohnら、(2005年)Endocrine Rev.26巻、504−524頁)。

TSH受容体を遮断すること、またはTSHもしくはTSIにより媒介された受容体刺激の後に、またはTSH受容体の構成的に活性な変異の結果として誘発されたシグナル伝達阻害することは、甲状腺ホルモン分泌および甲状腺細胞増殖を阻害する。したがって、低分子量TSH受容体拮抗薬は、甲状腺機能亢進症、グレーブス病、結節性甲状腺腫、グレーブス眼病およびグレーブス病に関連した前脛骨皮膚症を治療または予防するために使用することができる。さらに、低分子量TSH受容体拮抗薬は、甲状腺癌の残りまたは転移の増殖の刺激を予防するために使用することができ、これは、TSH受容体の(過剰)刺激によって促進されると考えられている。より一般的な意味で、TSH受容体拮抗薬は、TSH受容体の(過剰な)活性化が役割を担う病気の全てを予防または治療するために使用することができる。

テトラヒドロキノリン誘導体化合物は、WO2003/004028、WO2004/056779およびWO2004/056780に記載されている。これらの化合物は、受胎能力を調節するために使用され得る。

文献に報告されたFSH受容体調節薬は、FSH受容体に対して高い特異性を有する。Yanofskyら(2006年、J.Biol.Chem.281巻、13226−13233頁)およびPelletierら(2005年、Bioorg. & Med.Chem.13巻、5986−5995頁)は、チアゾリジノン骨格を有する低ナノモル効力のあるLMW FSH受容体作動薬は、TSH受容体拮抗薬でも作動薬でもないことを示した。同様に、(ビススルホン酸、(ビス)ベンズアミドは、FSH受容体拮抗薬として確認されているが、これらは、TSH受容体活性を阻害する能力を全くまたは少ししか示さない(Wrobelら、2002年、Biorg.Med.Chem.10巻、639−656頁)。別の一連の低ミクロモルFSH受容体拮抗薬(ジアゾナフチルスルホン酸誘導体)は、TSH受容体に対して結合性を示さなかった(Areyら、2002年、Endocrinology 143巻、3822−3829頁)。

さらに、FSH受容体およびTSH受容体の突然変異誘発試験は、TSH受容体の活性化は、FSH受容体の活性化と異なることを実証しており、FSH受容体拮抗薬は、必ずしもTSH受容体も阻害しないことを示唆している(Schulzら、l999年、Mol Endocrinol 13巻、181−190頁)。この異なった活性化は、TSH受容体は、FSH受容体とは際だって対照的に、甲状腺ホルモン合成に必要であり(Keroら、2007年、J.Clin.Invest.117巻、2399−2407頁)、グレーブス病においてTSIによっても活性化される経路であるGqタンパク質を介してホスホリパーゼCとも効率的に結合するという認識によって強調される。

概要

本発明は、有効量の式Iのテトラヒドロキノリン化合物または薬学的に許容されるこの塩を哺乳類投与することを含む、甲状腺機能亢進症、グレーブス病、グレーブス眼病、グレーブス病に関連した前脛骨皮膚症、結節性甲状腺腫および甲状腺癌などの障害を含めた、TSH受容体媒介経路に応答する前記哺乳類における障害の治療または予防のための化合物、医薬組成物、化合物およびキットの使用に関する。

目的

本発明は、TSH受容体媒介経路に応答する障害を治療するためのキットも提供する

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
0件

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請求項1

一般式Iによる化合物または薬学的に許容されるこれらの塩[式中、R1は、Hもしくはメチルであり、Xは、結合、O、NHもしくはN((1−4C)アルキル)であり、R2は、(1−4C)アルキル、R5(1−4C)アルキルもしくはR9(2−4C)アルキルであり、Xが、NHである場合、R2はさらに、R8(1−2C)アルコキシカルボニルであり、または、Xが、結合である場合、R2はさらに、H、ハロゲンもしくは(2−5C)ヘテロアリールもしくはフェニルであり、両方とも、(1−3C)アルキル、(1−3C)アルコキシもしくはハロゲンから選択される1つ以上の置換基置換されていてもよく、Yは、結合、OもしくはNHであり、一方、Yが、結合である場合、R3は、フェニルでありハロゲン、ヒドロキシメトキシフェノキシ、フェニル、(1−4C)アルキル、ニトロ、アミノ、もしくは(ジ)[(1−4C)アルキル]アミノから選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよく、またはR3は、R6(1−6C)アルキル、R6(3−6C)シクロアルキル、R7オキシ(1−6C)アルキル、もしくは2−ピリジルであり、またはR3は、5員ヘテロアリールであり、(1−3C)アルコキシ、(1−3C)アルキルもしくはハロゲンから選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよく、Yが、Oである場合、R3は、R6(1−6C)アルキル、R7オキシ(2−6C)アルキルもしくは(3−7C)シクロアルキルであり、ならびにYが、NHである場合、R3は、R6(1−6C)アルキル、R7オキシ(2−6C)アルキルであり、R4は、H、(ジ)[(1−3C)アルキル]アミノもしくは(1−3C)アルコキシであり、R5は、CNもしくはピリジルであり、R6は、H、もしくは(3−5C)シクロアルキル、(2−5C)ヘテロアリールもしくはフェニルであり、後者の3つの基は、ハロゲン、(1−4C)アルコキシもしくは(1−4C)アルキルから選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよく、後者の基は、両方とも、1つ以上のハロゲンで置換されていてもよく、R7は、(2−5C)ヘテロアリールもしくはフェニルであり、両方とも、ハロゲン、(1−4C)アルコキシもしくは(1−4C)アルキルから選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよく、R8は、Hもしくは(2−5C)ヘテロアリールもしくはフェニルであり、両方とも、(1−3C)アルキル、(1−3C)アルコキシもしくはハロゲンから選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよく、R9は、(ジ)[(1−4C)アルキル]アミノもしくは(2−6C)ヘテロシクロアルキルである。]のTSH受容体媒介経路応答する障害治療または予防用の薬剤の製造のための使用。

請求項2

式IにおけるXが、結合またはOである、請求項1に記載の使用。

請求項3

Xが結合であり、ならびに式IにおけるR2がHである、請求項2に記載の使用。

請求項4

式IにおけるR2がR5(1−4C)アルキルであり、ならびにXがOである、請求項1および2に記載の使用。

請求項5

式IにおけるR4が、Hまたは(ジ)[(1−3C)アルキル]アミノである、請求項1から4に記載の使用。

請求項6

式Iの化合物が、(+)旋光度を有する、請求項1から5に記載の使用。

請求項7

(+)旋光度を有する、請求項1から5に記載の式Iによる化合物。

請求項8

ヘキサン酸(1−アセチル−2,2,4−トリメチル−4−フェニル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−6−イル)−アミド、1−メチル−1H−ピロール−2−カルボン酸(1−アセチル−2,2,4−トリメチル−4−フェニル−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−6−イル)−アミド、N−(1−アセチル−2,2,4−トリメチル−4−フェニル−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−6−イル)−5−ブロモ−2−メチルアミノベンズアミドピリジン−2−カルボン酸(1−アセチル−2,2,4−トリメチル−4−フェニル−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−6−イル)−アミド、N−(1−アセチル−2,2,4−トリメチル−4−フェニル−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−6−イル)−3,4−ジメチル−ベンズアミド、(1−アセチル−2,2,4−トリメチル−4−フェニル−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−6−イル)−カルバミン酸2−フェノキシ−エチルエステル、(1−アセチル−2,2,4−トリメチル−4−フェニル−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−6−イル)−カルバミン酸ブチルエステル、1−(1−アセチル−2,2,4−トリメチル−4−フェニル−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−6−イル)−3−シクロペンチル尿素、ヘキサン酸[1−アセチル−4−(4−ブロモ−フェニル)−4−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−6−イル]−アミド、N−(1−アセチル−4−メチル−4−フェニル−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−6−イル)−2−フェノキシ−アセトアミド、N−(1−アセチル−4−メチル−4−フェニル−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−6−イル)−3−(3−クロロ−フェニル)−プロピオンアミド、N−(1−アセチル−4−メチル−4−フェニル−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−6−イル)−3−チオフェン−2−イル−プロピオンアミド、1−(1−アセチル−4−メチル−4−フェニル−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−6−イル)−3−(4−クロロ−ベンジル)−尿素、ヘキサン酸{1−アセチル−4−[4−(3−フルオロ−ピリジン−4−イル)−フェニル]−4−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−6−イル}−アミド、[4−(1−アセチル−6−ヘキサノイルアミノ−4−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−4−イル)−フェニル]−カルバミン酸3−クロロ−ベンジルエステル、[4−(1−アセチル−6−ヘキサノイルアミノ−4−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−4−イル)−フェニル]−カルバミン酸メチルエステルシクロペンタンカルボン酸(1−アセチル−7−ジメチルアミノ−2,2,4−トリメチル−4−フェニル−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−6−イル)−アミド、N−(1−アセチル−7−ジメチルアミノ−4−メチル−4−フェニル−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−6−イル)−3−(4−クロロ−フェニル)−プロピオンアミド、1−(1−アセチル−7−ジメチルアミノ−4−メチル−4−フェニル−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−6−イル)−3−(2−メトキシ−ベンジル)−尿素、(1−アセチル−7−ジメチルアミノ−4−メチル−4−フェニル−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−6−イル)−カルバミン酸チオフェン−2−イルメチルエステルビフェニル−4−カルボン酸(1−アセチル−7−メトキシ−2,2,4−トリメチル−4−フェニル−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−6−イル)−アミド、フラン−2−カルボン酸[1−アセチル−7−メトキシ−4−(4−メトキシ−フェニル)−2,2,4−トリメチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−6−イル]−アミド、ビフェニル−4−カルボン酸[1−アセチル−4−(4−シアノメトキシ−フェニル)−2,2,4−トリメチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−6−イル]−アミド、ビフェニル−4−カルボン酸{1−アセチル−2,2,4−トリメチル−4−[4−(ピリジン−4−イルメトキシ)−フェニル]−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−6−イル)−アミド、[4−(1−アセチル−6−ヘキサノイルアミノ−4−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−4−イル)−フェニル]−カルバミン酸フラン−2−イルメチルエステル、N−(1−アセチル−2,2,4−トリメチル−4−フェニル−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−6−イル)−3−(3−クロロ−フェニル)−プロピオンアミド、(1−アセチル−4−メチル−4−フェニル−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−6−イル)−カルバミン酸3−メチル−ブチルエステル、(1−アセチル−4−メチル−4−フェニル−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−6−イル)−カルバミン酸1−メチル−シクロプロピルメチルエステル、(1−アセチル−4−メチル−4−フェニル−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−6−イル)−カルバミン酸シクロブチルメチルエステル、(1−アセチル−4−メチル−4−フェニル−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−6−イル)−カルバミン酸(R)−1,2−ジメチル−プロピルエステル、(1−アセチル−4−メチル−4−フェニル−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−6−イル)−カルバミン酸(1R,2S,4S)−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−イルエステル、(1−アセチル−4−メチル−4−フェニル−1,2,3,4,4a,8a−ヘキサヒドロ−キノリン−6−イル)−カルバミン酸シクロペンチルエステル、N−(1−アセチル−4−メチル−4−フェニル−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−6−イル)−3−(3−トリフルオロメチル−フェニル)−プロピオンアミド、(1−アセチル−4−メチル−4−フェニル−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−6−イル)−カルバミン酸3−クロロ−4−フルオロ−ベンジルエステル、5−ブロモ−チオフェン−2−カルボン酸(1−アセチル−4−メチル−4−フェニル−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−6−イル)−アミド、(+)−1−(1−アセチル−4−メチル−4−フェニル−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−6−イル)−3−(4−クロロ−ベンジル)−尿素、(+)−N−(1−アセチル−2,2,4−トリメチル−4−フェニル−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−6−イル)−3−(3−クロロ−フェニル)−プロピオンアミド、(+)−N−(1−アセチル−4−メチル−4−フェニル−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−6−イル)−3−(3−トリフルオロメチル−フェニル)−プロピオンアミド、(+)−(1−アセチル−4−メチル−4−フェニル−1,2,3,4,4a,8a−ヘキサヒドロ−キノリン−6−イル)−カルバミン酸シクロペンチルエステルまたは(+)−(1−アセチル−4−メチル−4−フェニル−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−6−イル)−カルバミン酸3−クロロ−4−フルオロ−ベンジルエステルの群から選択される化合物。

請求項9

請求項1から8に定義される化合物および薬学的に許容される助剤を含む、TSH、TSIまたはTSH受容体の構成的活性の作用に応答する障害の治療または予防のための医薬組成物

請求項10

疾患、状態または障害が、甲状腺機能亢進症グレーブス病グレーブス眼病、グレーブス病に関連した前脛骨皮膚症結節性甲状腺腫および甲状腺癌の群から選択される、請求項1から6の使用。

請求項11

A)請求項1から8に定義される式Iの化合物または薬学的に許容されるこの塩を含む医薬組成物、およびB)TSH受容体媒介経路に応答する障害を治療または予防するための前記医薬組成物の使用方法を記載した指示書を含む、TSH受容体媒介経路に応答する障害の治療または予防における使用のためのキット

技術分野

0001

本発明は、TSH受容体拮抗活性を有する化合物、特にテトラヒドロキノリン誘導体、ならびにTSH受容体に応答する障害治療および予防のためのこの使用、ならびに医薬組成物および同組成物を含むキットに関する。

背景技術

0002

チロトロピンすなわち甲状腺刺激ホルモンTSH)は、代謝および成長の調節に重要な役割を果たす。TSHは、チロトロピン放出ホルモンの影響下で下垂体前葉から放出される。これは、甲状腺を標的にして甲状腺ホルモントリヨードチロニンおよびチロキシンの放出ならびに甲状腺成長を刺激する。TSHの作用は、Gタンパク質に選択的に結合しアデニリルシクラーゼの活性化をもたらす特定のGタンパク質結合受容体により媒介される。このシグナル変換経路は、甲状腺ホルモンの産生および甲状腺細胞の増殖に主に関与する(Krohnら、(2005年)Endocrine Rev.26巻、504−524頁)。

0003

甲状腺上のTSH受容体は、グレーブス病病因および病態生理にも直接関与する。グレーブス病は、TSH受容体を持続的に活性化する、循環するTSH受容体刺激性免疫グロブリン(TSI)の結果としての甲状腺の過刺激によって特徴付けられる(Gerdingら、(2000年)Clin.Endocrinol.52巻、267−271頁)。TSH受容体は、これらの患者眼窩組織および罹患皮膚部位に、それぞれ存在するので、TSIは、グレーブス眼病およびグレーブス病に関連した前脛骨皮膚症(pretibial dermopathy)の病因および病態生理にも直接関与し得る(Gerdingら、(2000年)Clin.Endocrinol.52巻、267−271頁;Daumerieら、(2002)Eur.J.Endocrinol.146巻、35−38頁)。さらに、TSH受容体は、中毒性および非中毒性結節性甲状腺腫に重要な役割を担う。(中毒性)結節性甲状腺腫において、甲状腺は、自律性機能性甲状腺結節を含み、この甲状腺結節は、TSH受容体における変異の結果として過剰な甲状腺ホルモンを分泌し、この過剰な甲状腺ホルモンは、著しく増加したcAMPベルで甲状腺結節を構成的に活性にする(Krohnら、(2005年)Endocrine Rev.26巻、504−524頁)。

0004

TSH受容体を遮断すること、またはTSHもしくはTSIにより媒介された受容体刺激の後に、またはTSH受容体の構成的に活性な変異の結果として誘発されたシグナル伝達阻害することは、甲状腺ホルモン分泌および甲状腺細胞増殖を阻害する。したがって、低分子量TSH受容体拮抗薬は、甲状腺機能亢進症、グレーブス病、結節性甲状腺腫、グレーブス眼病およびグレーブス病に関連した前脛骨皮膚症を治療または予防するために使用することができる。さらに、低分子量TSH受容体拮抗薬は、甲状腺癌の残りまたは転移の増殖の刺激を予防するために使用することができ、これは、TSH受容体の(過剰)刺激によって促進されると考えられている。より一般的な意味で、TSH受容体拮抗薬は、TSH受容体の(過剰な)活性化が役割を担う病気の全てを予防または治療するために使用することができる。

0005

テトラヒドロキノリン誘導体化合物は、WO2003/004028、WO2004/056779およびWO2004/056780に記載されている。これらの化合物は、受胎能力を調節するために使用され得る。

0006

文献に報告されたFSH受容体調節薬は、FSH受容体に対して高い特異性を有する。Yanofskyら(2006年、J.Biol.Chem.281巻、13226−13233頁)およびPelletierら(2005年、Bioorg. & Med.Chem.13巻、5986−5995頁)は、チアゾリジノン骨格を有する低ナノモル効力のあるLMW FSH受容体作動薬は、TSH受容体拮抗薬でも作動薬でもないことを示した。同様に、(ビススルホン酸、(ビス)ベンズアミドは、FSH受容体拮抗薬として確認されているが、これらは、TSH受容体活性を阻害する能力を全くまたは少ししか示さない(Wrobelら、2002年、Biorg.Med.Chem.10巻、639−656頁)。別の一連の低ミクロモルFSH受容体拮抗薬(ジアゾナフチルスルホン酸誘導体)は、TSH受容体に対して結合性を示さなかった(Areyら、2002年、Endocrinology 143巻、3822−3829頁)。

0007

さらに、FSH受容体およびTSH受容体の突然変異誘発試験は、TSH受容体の活性化は、FSH受容体の活性化と異なることを実証しており、FSH受容体拮抗薬は、必ずしもTSH受容体も阻害しないことを示唆している(Schulzら、l999年、Mol Endocrinol 13巻、181−190頁)。この異なった活性化は、TSH受容体は、FSH受容体とは際だって対照的に、甲状腺ホルモン合成に必要であり(Keroら、2007年、J.Clin.Invest.117巻、2399−2407頁)、グレーブス病においてTSIによっても活性化される経路であるGqタンパク質を介してホスホリパーゼCとも効率的に結合するという認識によって強調される。

0008

国際公開第2003/004028号
国際公開第2004/056779号
国際公開第2004/056780号

先行技術

0009

Krohnら、(2005年)Endocrine Rev.26巻、504−524頁
Gerdingら、(2000年)Clin.Endocrinol.52巻、267−271頁
Daumerieら、(2002年)Eur.J.Endocrinol.146巻、35−38頁
Yanofskyら、(2006年)、J.Biol.Chem.281巻、13226−13233頁
Wrobelら、2002年、Biorg.Med.Chem.10巻、639−656頁
Areyら、2002年、Endocrinology 143巻、3822−3829頁
Schulzら、l999年、Mol Endocrinol 13巻、181−190頁
Keroら、2007年、J.Clin.Invest.117巻、2399−2407頁

0010

本発明は、TSH受容体活性化を阻害するテトラヒドロキノリン化合物を記載する。本発明の化合物は、TSH受容体の(部分的な)拮抗薬として使用することができる。

0011

以下のクラスの式Iのテトラヒドロキノリン化合物または薬学的に許容されるこれらの塩は、TSH受容体拮抗活性を有することが、今回見出された。

0012

式中、
R1は、Hもしくはメチルであり、
Xは、結合、O、NHもしくはN((1−4C)アルキル)であり、
R2は、(1−4C)アルキル、R5(1−4C)アルキルもしくはR9(2−4C)アルキルであり、
Xが、NHである場合、R2はさらに、R8(1−2C)アルコキシカルボニルであり、または、
Xが、結合である場合、R2はさらに、H、ハロゲンもしくは(2−5C)ヘテロアリールもしくはフェニルであり、両方とも、(1−3C)アルキル、(1−3C)アルコキシもしくはハロゲンから選択される1つ以上の置換基置換されていてもよく、
Yは、結合、OもしくはNHであり、一方、
Yが、結合である場合、R3は、フェニルであり、任意に、ハロゲン、ヒドロキシメトキシフェノキシ、フェニル、(1−4C)アルキル、ニトロ、アミノ、もしくは(ジ)[(1−4C)アルキル]アミノから選択される1つ以上の置換基であり、または
R3は、R6(1−6C)アルキル、R6(3−6C)シクロアルキル、R7オキシ(1−6C)アルキル、もしくは2−ピリジルであり、または
R3は、5員ヘテロアリールであり、(1−3C)アルコキシ、(1−3C)アルキルもしくはハロゲンから選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよく、
Yが、Oである場合、R3は、R6(1−6C)アルキル、R7オキシ(2−6C)アルキルもしくは(3−7C)シクロアルキルであり、
Yが、NHである場合、R3は、R6(1−6C)アルキル、R7オキシ(2−6C)アルキルであり、
R4は、H、(ジ)[(1−3C)アルキル]アミノもしくは(1−3C)アルコキシであり、
R5は、CNもしくはピリジルであり、
R6は、H、もしくは(3−5C)シクロアルキル、(2−5C)ヘテロアリールもしくはフェニルであり、後者の3つの基は、ハロゲン、(1−4C)アルコキシもしくは(1−4C)アルキルから選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよく、後者の2つは、1つ以上のハロゲンで置換されていてもよく、
R7は、(2−5C)ヘテロアリールもしくはフェニルであり、両方とも、ハロゲン、(1−4C)アルコキシもしくは(1−4C)アルキルから選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよく、
R8は、Hもしくは(2−5C)ヘテロアリールもしくはフェニルであり、両方とも、(1−3C)アルキル、(1−3C)アルコキシもしくはハロゲンから選択される1つ以上の置換基で置換されていてもよく、
R9は、(ジ)[(1−4C)アルキル]アミノもしくは(2−6C)ヘテロシクロアルキルである。

0013

上記の式Iにおいて、2つのR1基は、常に同一であり、Hまたはメチルのいずれかである。

0014

特に、本発明の化合物は、拮抗性TSH受容体活性を示す。

0015

したがって、本発明のTSH受容体拮抗化合物は、TSH受容体媒介経路に応答する障害を有するヒトを含めた哺乳類を治療するために使用することができる。これらは、このようなTSH受容体により媒介される障害を予防するためにも使用することができる。本発明のTSH受容体拮抗化合物は、TSH受容体により媒介されるホスホリパーゼC活性も等しい効力で完全に阻害する。

0016

以下の用語は、本明細書および特許請求の範囲において使用される場合、以下に表された示された意味を有することを意図されている。

0017

定義において使用される(1−3C)アルキルという用語は、メチル、エチルプロピルまたはイソプロピルである、1−3個の炭素原子を有する分枝または非分枝アルキル基を意味する。

0018

定義において使用される(1−4C)アルキルという用語は、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチルイソブチル、sec−ブチルおよびtert−ブチルである、1−4個の炭素原子を有する分枝または非分枝アルキル基を意味する。

0019

定義において使用される(2−4C)アルキルという用語は、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチルおよびtert−ブチルである、2−4個の炭素原子を有する分枝または非分枝アルキル基を意味する。

0020

定義において使用される(1−6C)アルキルという用語は、1−6個の炭素原子を有する分枝または非分枝アルキル基、例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、tert−ブチル、n−ペンチルおよびn−ヘキシルを意味する。(1−5C)アルキル基は、好ましい。

0021

定義において使用される(2−6C)アルキルという用語は、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、ペンチルまたはヘキシルなどの2−6個の炭素原子を有する分枝または非分枝アルキル基を意味する。

0022

(3−6C)シクロアルキルという用語は、シクロプロピルシクロブチルシクロペンチルおよびシクロヘキシルである、3−6個の炭素原子を有するシクロアルキル基を意味する。

0023

(3−5C)シクロアルキルという用語は、シクロプロピル、シクロブチルおよびシクロペンチルである、3−5個の炭素原子を有するシクロアルキル基を意味する。

0024

(3−7C)シクロアルキルという用語は、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシルおよびノルボルニルなどの、3−7個の炭素原子を有するモノまたはビシクロアルキル基を意味する。

0025

(2−5C)ヘテロアリールという用語は、2−5個の炭素原子を有し、N、Oおよび/またはSから選択される1個のヘテロ原子を少なくとも含む芳香族基を意味する。1個を上回るヘテロ原子が、異なるヘテロ原子を含めて、可能であれば、含まれ得る。好ましいヘテロアリール基は、チエニルフリル、ピリジル、イソオキサゾリルピリミジルピロリルである。(2−5C)ヘテロアリール基は、可能であれば、1個の炭素原子または1個のヘテロ原子を介して結合することができる。

0026

5員ヘテロアリールという用語は、2−4個の炭素原子を有し、N、Oおよび/またはSから選択される1個のヘテロ原子を少なくとも含む芳香族基を意味する。1個を上回るヘテロ原子が、異なるヘテロ原子を含めて、可能であれば、含まれ得る。好ましいヘテロアリール基は、チエニル、フリル、イミダゾリル、イソオキサゾリル、ピラゾリル、ピロリル、オキサジアゾリルオキサゾリルまたはチアゾリルである。5員ヘテロアリール基は、可能であれば、1個の炭素原子または1個のヘテロ原子を介して結合することができる。

0027

(1−3C)アルコキシという用語は、1−3個の炭素原子を有するアルコキシ基を意味し、アルキル部分は、先に定義したものと同一の意味を有する。

0028

(1−4C)アルコキシという用語は、1−4個の炭素原子を有するアルコキシ基を意味し、アルキル部分は、先に定義されたものと同一の意味を有する。(1−2C)アルコキシ基は、好ましい。

0029

(1−2)アルコキシカルボニルという用語は、1−2個の炭素原子を有する結合したアルコキシ基を有するカルボニル基を意味する。

0030

(2−6C)ヘテロシクロアルキルという用語は、ヘテロ原子(可能であれば)、またはC原子を介して結合され得る、2−6個の炭素原子を有し、N、Oおよび/またはSから選択される1個のヘテロ原子を少なくとも含むヘテロシクロアルキル基を意味する。1個を上回るヘテロ原子が、異なるヘテロ原子を含めて、可能であれば、含まれ得る。ヘテロ原子の好ましい数は、1−2である。C原子の好ましい数は、3−6である。好ましい基は、モルホリニルホモモルホリニル、ピペリジニルおよびホモピペリジニルである。最も好ましいのは、モルホリニルである。

0031

オキシ(1−6C)アルキルという用語は、1−6個の炭素原子を有するオキシアルキル基を意味し、アルキル部分は、先に定義されたものと同一の意味を有する。

0032

オキシ(2−6C)アルキルという用語は、2−6個の炭素原子を有するオキシアルキル基を意味し、アルキル部分は、先に定義されたものと同一の意味を有する。

0033

本明細書で使用される(ジ)[(1−4C)アルキル]アミノという用語は、アルキル基(これらのアルキル基のそれぞれは、1−4個の炭素原子を含み、先に定義されたものと同一の意味を有する。)で一置換または二置換されたアミノ基を意味する。

0034

本明細書で使用される(ジ)[(1−3C)]アルキルアミノという用語は、アルキル基(これらのアルキル基のそれぞれは、1−3個の炭素原子を含み、先に定義されたものと同一の意味を有する。)で一置換または二置換されたアミノ基を意味する。

0035

ハロゲンという用語は、フッ素塩素臭素またはヨウ素を意味する。

0036

薬学的に許容される塩という用語は、医学的判断の範囲内で、過度な毒性、刺激、アレルギー反応などを伴わず、ヒトおよび/または動物の組織と接触する使用に好適であり、妥当な利益/リスク比と釣り合う塩を表す。薬学的に許容される塩は、当技術分野で公知である。

0037

本発明の化合物は、少なくとも1個の不斉炭素原子を有し、したがって、純粋な鏡像異性体として、または鏡像異性体の混合物として、またはジアセテレオマーの混合物として得ることができる。

0038

本発明の化合物は、水和物または溶媒和物を形成し得る。荷電化合物は、水と一緒凍結乾燥された場合に水和物種を形成し、適切な有機溶媒との溶液中で濃縮された場合に溶媒和物種を形成することは、当業者に知られている。本発明の化合物には、挙げられた化合物の水和物または溶媒和物が含まれる。

0039

本発明の別の態様は、式Iの化合物および化合物の使用に関する(式中、Yは、結合、OもしくはNHであり、一方、
Yが、結合である場合、R3は、ハロゲン、ヒドロキシ、メトキシ、フェノキシ、フェニル、(1−4C)アルキル、ニトロ、アミノもしくは(ジ)[(1−4C)アルキル]アミノで一/二置換されていてもよいフェニルであり、または
R3は、R6(1−6C)アルキル、R6(3−6C)シクロアルキル、R7オキシ(1−6C)アルキル、もしくは2−ピリジルであり、または
R3は、(1−3C)アルコキシ、(1−3C)アルキルもしくはハロゲンで置換されていてもよい5員ヘテロアリールであり、
Yが、Oである場合、R3は、R6(1−6C)アルキルもしくはR7オキシ(2−6C)アルキルであり、
Yが、NHである場合、R3は、R6(2−6C)アルキル、R7オキシ(2−6C)アルキルであり、
式中、Yは、結合、OもしくはNHであり、一方、Yが、Oである場合、R3は、R6(1−6C)アルキルもしくはR7オキシ(2−6C)アルキルであり、式中、Yが、NHである場合、R3は、R6(2−6C)アルキルもしくはR7オキシ(2−6C)アルキルである。)。

0040

本発明の別の態様は、式I(式中、Xは、結合またはOである。)の化合物および化合物の使用に関する。

0041

本発明のさらに別の態様は、式I(式中、R2は、Hであり、Xは、結合である。)の化合物および化合物の使用に関する。

0042

本発明の別の態様は、式I(式中、R2は、R5(1−4C)アルキルであり、X=Oである。)の化合物および化合物の使用に関する。

0043

本発明は、式I(式中、R4は、H、または(ジ)[(1−3C)アルキル]アミノである。)による化合物および化合物の使用も提供する。

0044

本発明は、式I(式中、Xは、結合、OまたはNHである。)による化合物および化合物の使用も提供する。

0045

本発明は、(+)旋光度を示す鏡像異性体である式Iによる化合物および化合物の使用にも関する。

0046

本発明のさらに別の態様は、本明細書で上記に定義された基R1からR9およびXおよびYの全ての特定の定義が、式Iの化合物において組み合わされる化合物および化合物の使用に関する。

0047

本発明の化合物の調製のために好適な方法は、以下に概略が示されている。

0048

R1=Meである場合、一般式Iの化合物は、定評のあるSkraup反応で開始して調製することができる。N−tert−ブトキシカルボニル(NBoc)保護された1,4−フェニレンジアミン1にこの反応を行うことによって、1,2−ジヒドロキノリン誘導体2が得られる。上記の反応は、一般的に、ヨウ素または塩酸p−トルエンスルホン酸もしくは水性ヨウ化水素などのプロトン酸の存在下で、アセトンまたはメシチルオキシド中において高温で行う。別法として、化合物2は、MgSO4、4−tertブチルカテコールおよびヨウ素の存在下で化合物1をアセトンと反応させることによって調製することができる(L.G.Hamann、R.I.Higuchi、L.Zhi、J.P.EdwardsおよびX.−N.Wang、J.(1998年)Med.Chem.41巻、623−639頁)。さらに別の手順において、反応を、触媒としてランタニドトリフレート(例えばスカンジウムトリフレート)を用いてアセトン中で行うことができる。この場合、反応を、室温において、または通常の加熱またはマイクロ波照射を用いて高温で行うことができる(M.E.TheoclitouおよびL.A.Robinson(2002年)Tetrahedron Lett.43巻:3907−3910頁)。

0049

その後の化合物2の1−N−アセチル化は、標準条件を用いて実施することができる。化合物2は、ピリジンなどの塩基の存在下で、塩化アセチルを用いて、テトラヒドロフランなどの溶媒中でアセチル化して1−N−アセチル−4−メチル−1,2−ジヒドロキノリン3を得ることができる。

0050

当業者に周知の条件下のBoc保護基開裂は、6−アミノ−1,2−ジヒドロキノリン4をもたらす。この反応は、一般的にトリフルオロ酢酸の存在下で、ジクロロメタン中で行われる。

0051

ジヒドロキノリン骨格の4位における必須の置換フェニル基の導入は、化合物4によるベンゼンアニソールまたはブロモベンゼンフリーデルクラフアルキル化を介して達成して一般式5の化合物を得ることができる。

0052

この反応は、ルイス酸(例えば、AlCl3)の触媒作用下で、ベンゼン、アニソールまたはブロモベンゼン中において周囲温度または高温で行う。

0053

一般式5の化合物の次いでの6−N−官能化は、標準条件を用いて行って一般式6(式中、R3は、先に定義した通りである。)の化合物を得ることができる。例えば、式5の化合物は、ジクロロメタン、テトラヒドロフランまたはトルエンなどの溶媒中で、ハロゲン化アシル(R3−C(O)−hal、ここでhal=Cl、BrまたはIである。)と、N,N−ジイソプロピルエチルアミンまたはピリジンなどの塩基の存在下で反応し得る。別法として、アシル化は、O−(ベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムテトラフルオロボレート(TBTU)またはO−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェートHATU)および三級塩基、例えば、N,N−ジイソプロピルエチルアミンなどのカップリング試薬の存在下での、N,N−ジメチルホルムアミドまたはジクロロメタンなどの溶媒中での、周囲温度または高温での適切なカルボン酸(R3−CO2H)との反応によって達成することができる。さらに、一般式5の化合物は、イソシアネート7を介してカルバメート6bまたは尿素6cに変換することができる。1つの典型的な反応において、化合物5は、酢酸エチルなどの溶媒中で、トリクロロメチルクロロホルメートを用いて、活性炭の存在下で、高温でイソシアネート7に変換される。イソシアネート7は、テトラヒドロフランまたはジクロロメタンなどの溶媒中で、トリエチルアミンまたはN,N−ジイソプロピルエチルアミンなどの塩基の存在下で、周囲温度または高温で、適切なアルコールR3−OHを用いてカルバメート6b(式中、R3は、先に定義した通りである。)に、または適切なアミンR3−NH2を用いて尿素6c(式中、R3は、先に定義した通りである。)に変換することができる。別法として、一般式5の化合物は、テトラヒドロフラン、ジクロロメタンまたはN,N−ジメチルホルムアミドなどの溶媒中で、適切なクロロホルメートR3−O−C(O)−ClまたはイソシアネートR3−N=C=Oを用いて、それぞれカルバメート6bまたは尿素6c(式中、R3は、先に定義した通りである。)に、周囲温度または高温で変換することができる。

0054

0055

R1=Hの場合、一般式Iの化合物は、Wittig反応で開始して調製することができる。(ジエトキシホスホリル)−酢酸エチルエステルを用いて一般式8のケトンでこの反応を行うことによって、一般式9のα,β−不飽和エステルが得られ、これを、水酸化ナトリウム(2N)によって、エタノール中で、室温で一般式10のカルボン酸に変換することができる。

0056

一般式10の酸を用いるアニリンの次いでのアシル化は、標準条件を用いて実施して一般式11の化合物を得ることができる。アシル化は、O−(ベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムテトラフルオロボレート(TBTU)またはO−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(HATU)および三級塩基、例えば、N,N−ジイソプロピルエチルアミンなどのカップリング試薬の存在下で、N,N−ジメチルホルムアミドまたはジクロロメタンなどの溶媒中で、周囲温度または高温で達成することができる。

0057

一般式11の化合物の閉環は、室温で濃H2SO4を用いて実施し、一般式12の化合物を得ることができ、次いで、これを、高温でトルエン中のBH3−S(CH3)2を用いて還元し、一般式13のテトラヒドロキノリンを得ることができる。

0058

一般式13の化合物は、標準条件を用いてアセチル化することができる。1つの典型的な実験においては、一般式13の化合物を、ジクロロメタンまたはテトラヒドロフランなどの溶媒中で、塩化アセチルと、トリエチルアミンまたはピリジンなどの塩基の存在下で反応させて一般式14の化合物を得る。

0059

テトラヒドロキノリン14の6位におけるニトロ基の導入は、室温で、溶媒としてのジクロロメタン中で、硝酸および無水酢酸の混合物を用いることによって達成することができる。得られる一般式15の化合物は、0℃における、溶媒としての酢酸およびテトラヒドロフランの存在下での亜鉛を用いる還元によって、アニリン誘導体16に変換することができる。

0060

0061

一般式17a(式中、R3は、先に定義した通りである。)の化合物が得られる一般式16の化合物の次いでの6−N−アシル化は、標準条件を用いて、一般式5の化合物のアシル化について記載されたように実施することができる。同様に、カルバメート17b(式中、R3は、先に定義した通りである。)、および尿素17c(式中、R3は、先に定義した通りである。)は、一般式16の化合物から出発して、カルバメート6bおよび尿素6cについて記載されたように調製することができる。

0062

さらに、一般式20および23の化合物は、一般式17の化合物から出発して、それぞれ一般式30および33の化合物について記載されたように調製することができる。

0063

一般式17および6(R=Brの場合)の化合物は、ボロン酸またはボロン酸エステルを用いる鈴木反応を介して一般式24の化合物に変換することができる。1つの典型的な実験において、一般式17または6の臭化物は、ジメトキシエタンまたはジオキサンなどの溶媒中で、塩基としてのフッ化セシウムまたはリン酸カリウム、およびパラジウムテトラキストリフェニルホスフィンまたはパラジウムジクロロジトリフェニルホスフィンなどのパラジウム触媒を用いて、トリフェニルホスフィンまたはトリフェニルアルシンの存在下で、高温で、ボロン酸またはボロン酸エステルと反応し得る。さらに、一般式17および6(R=Brの場合)の化合物は、Buchwald化学を介して一般式25のアニリンに変換することができる。一般式17または6の化合物は、ジメトキシエタン中で、ベンゾフェノンと、塩基としてのナトリウムtert−ブトキシド、触媒としてのトリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウムおよび2,2’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−1,1’−ビナフチルの存在下で、高温で反応し、次いで、テトラヒドロフラン中で、周囲温度で、水性塩酸加水分解して、一般式25のアニリン誘導体を得ることができる。

0064

一般式27a(式中、R2は、先に定義した通りである。)の化合物を得る、一般式25の化合物のアルキル化は、適切なハロゲン化アルキル(R2−hal、ここで、hal=Cl、BrまたはI)を用いて、エタノール、テトラヒドロフランまたはN,N−ジメチルホルムアミドなどの溶媒中で、トリエチルアミン、炭酸カリウム炭酸セシウムまたは重炭酸ナトリウムなどの塩基を用いて、触媒としてのヨウ化ナトリウムまたはヨウ化カリウムの存在下で実施することができる。さらに、一般式25の化合物は、一般式26のイソシアネートを介して一般式27bのカルバメートに変換することができる。1つの典型的な反応において、一般式25の化合物は、酢酸エチルなどの溶媒中で、トリクロロメチルクロロホルメートを用いて、活性炭の存在下で、高温で、一般式26のイソシアネートに変換される。一般式26のイソシアネートは、テトラヒドロフランまたはジクロロメタンなどの溶媒中で、適切なアルコールを用いて、トリエチルアミンまたはN,N−ジイソプロピルエチルアミンなどの塩基の存在下で、一般式27b(式中、R2は、先に定義した通りである。)のカルバメートに変換することができる。別法として、一般式25の化合物は、テトラヒドロフラン、ジクロロメタンまたはN,N−ジメチルホルムアミドなどの溶媒中で、適切なクロロホルメートを用いて、周囲温度または高温で、一般式27b(式中、R2は、先に定義した通りである。)のカルバメートに変換することができる。

0065

一般式27の化合物へのニトロ基の導入は、周囲温度または高温で、ジクロロメタンまたは濃硫酸中の(発煙)硝酸および酸の混合物を用いるニトロ化を介して達成し、一般式28の化合物を得ることができる。アニリン誘導体29は、亜鉛を用いる、テトラヒドロフラン中での、氷酢酸の存在下での、周囲温度または高温での、一般式28の化合物の還元を介して得ることができる。一般式29の化合物中の一級アミン官能基は、脂肪族アルデヒドを用いる還元的アルキル化を介して、メタノール中で、ナトリウムシアノボヒドリドを用いて、氷酢酸の存在下で、一般式30のアルキル化アニリンに変換することができる。

0066

さらに、一般式29の化合物は、一般式31のジアゾニウム塩を介して、当業者に周知の方法を用いることによって、一般式32のアルコールに変換することができる。1つの典型的な実験において、一般式29の化合物は、水などの溶媒中でNaNO2およびH2SO4と反応し、次いで、0℃または周囲温度で尿素、Cu(NO3)2およびCu2Oの添加で一般式32のアルコールを生ずる。

0067

一般式32の化合物のアルキル化は、ハロゲン化アルキルを用いて、エタノール、テトラヒドロフランまたはN,N−ジメチルホルムアミドなどの溶媒中で、トリエチルアミン、炭酸カリウム、炭酸セシウムまたは重炭酸ナトリウムなどの塩基を用いて、触媒としてのヨウ化ナトリウムまたはヨウ化カリウムの存在下で実施して、一般式33の化合物を得ることができる。

0068

0069

一般式39の化合物を得る1つの手順は、9−フルオレニルメチルクロロホルメート(Fmoc−Cl)を用いる、ジクロロメタン中における、トリエチルアミンの存在下の、0℃における、一般式5または16の化合物の変換で開始して、一般式34の化合物を得る。

0070

次いでのニトロ基の導入は、周囲温度における、ジクロロメタン中の発煙硝酸および氷酸の混合物を用いるニトロ化を介して達成して、一般式35の化合物を得ることができる。アニリン誘導体36は、亜鉛を用いる、テトラヒドロフラン中における、氷酢酸の存在下の、周囲温度における、化合物35の還元を介して得ることができる。化合物36中の一級アミン官能基は、脂肪族アルデヒドを用いる、メタノール中における、ナトリウムシアノボロヒドリドを用いる、氷酢酸の存在下の、還元的アルキル化を介して、一般式37のアルキル化アニリンに変換することができる。Fmoc−基の除去は、ピペリジンを用いてジクロロメタン中で達成して一般式38のアニリン誘導体を得ることができる。

0071

一般式38の化合物の次いでの6−N−アシル化は、標準条件を用いて、一般式5の化合物のアシル化について記載されたように実施して、一般式39a(式中、R3は、先に定義した通りである。)の化合物を得ることができる。同様に、カルバメート39b(式中、R3は、先に定義した通りである。)、および尿素39c(式中、R3は、先に定義した通りである。)は、一般式38の化合物から出発して、カルバメート6bおよび尿素6cについて記載されたように調製することができる。

0072

0073

別法として、一般式39の化合物は、一般式35の化合物から出発して調製することができる。Fmoc−基の除去は、ピペリジンを用いて、ジクロロメタン中で達成して一般式40のアニリン誘導体を得ることができる。

0074

一般式40の化合物の次いでの6−N−官能化は、標準条件を用いて、一般式6の化合物の調製について記載されたように実施して一般式41(式中、R3は、先に定義した通りである。)の化合物を得ることができる。アニリン誘導体42は、亜鉛を用いる、テトラヒドロフラン中における、氷酢酸の存在下の、周囲温度における、化合物41の還元を介して得ることができる。化合物42中の一級アミン官能基は、メタノール中における、ナトリウムシアノボロヒドリドを用いる、氷酢酸の存在下の、アルデヒドを用いる還元的アルキル化を介して一般式39のアルキル化アニリンに変換することができる。

0075

0076

一般式51および52の化合物を得る1つの手順は、テトラヒドロフラン中における、ピリジンの存在下の、0℃における、化合物43の9−フルオレニルメチルクロロホルメート(Fmoc−Cl)との反応で開始し、化合物44を生ずる。アニリン誘導体45は、亜鉛を用いる、テトラヒドロフラン中における、氷酢酸の存在下の、周囲温度における、化合物44の還元を介して得ることができる。ジヒドロキノリン誘導体46は、先に記載したSkraup反応に次いでの、塩化アセチルを用いる、溶媒としてのピリジン/ジクロロメタン(1/1)中における、N,N−ジメチルアニリンの存在下の、N−アシル化を介して調製し、化合物47を得ることができる。Fmoc−基の除去は、ピペリジンを用いてジクロロメタン中で達成してアニリン誘導体48を得ることができる。アミド49a、カルバメート49bおよび尿素49cへの6−アミノ基の修飾は、一般式6の化合物の調製について記載された条件を用いて実施することができる。

0077

ジヒドロキノリン骨格の4位におけるフェニル基の導入は、ベンゼンのフリーデルクラフツアルキル化を介して、一般式49の化合物を用いて達成することができる。この反応は、周囲温度または高温で、ベンゼン中で、ルイス酸(例えば、AlCl3)の触媒作用下で行われる。これらの条件下で、脱メチル化が起こり、一般式50の化合物が生じる。反応が、アニソール中で実施される場合に、一般式52の化合物を、得ることができる。

0078

一般式50のアルコールは、ハロゲン化アルキルを用いて、アセトニトリル、テトラヒドロフランまたはN,N−ジメチルホルムアミドなどの溶媒中で、炭酸カリウム、カリウムtert−ブトキシドまたは水素化ナトリウムなどの塩基の存在下でアルキル化して、一般式51の化合物を得ることができる。

0079

0080

一般式54および57の化合物を得る1つの手順は、一般式6または17(式中、R=OMe)を有する化合物の脱メチル化で開始する。R=OMeの場合、脱メチル化は、ジクロロメタンなどの溶媒中で、三臭化ホウ素(BBr3)の存在下で、周囲温度または高温で実施し、一般式53のアルコールを得ることができる。一般式53の化合物のアルキル化は、ハロゲン化アルキル(R2−hal)を用いて、エタノール、テトラヒドロフランまたはN,N−ジメチルホルムアミドなどの溶媒中で、トリエチルアミン、炭酸カリウム、炭酸セシウムまたは重炭酸ナトリウムなどの塩基を用いて、触媒としてのヨウ化ナトリウムまたはヨウ化カリウムの存在下で実施し、一般式54の化合物を得ることができる。一般式55の化合物を得るための一般式54の化合物へのニトロ基の導入、次いでの一般式56の化合物へのニトロ基の還元および一般式57の化合物を得るためのアミノアルキル化は、一般式27の化合物の一般式30の化合物への変換について記載された条件を用いて達成することができる。

0081

0082

さらに、本発明のいくつかの化合物の調製のための好適な方法は、WO2004/056779およびWO2004/056780に記載されている。

0083

本発明の化合物のいくつかは、遊離塩基の形態であり得るが、薬学的に許容される塩の形態の反応混合物から単離することができる。薬学的に許容される塩は、塩化水素臭化水素、ヨウ化水素、硫酸リン酸、酢酸、プロピオン酸グリコール酸マレイン酸マロン酸メタンスルホン酸フマル酸コハク酸酒石酸クエン酸安息香酸、およびアスコルビン酸などの有機または無機酸を用いて式Iの遊離塩基を処理することによっても得ることができる。

0084

純粋な鏡像異性体を得る方法は、当技術分野において周知であり、例えば、光学活性酸およびラセミ混合物から得られる塩の結晶化、またはキラルカラムを使用するクロマトグラフィーがある。ジアステレオマーについて、順相または逆相カラムを使用することができる。旋光度は、例えば、旋光計を用いて容易に測定することができる。

0085

本発明の化合物は、TSH受容体を阻害する。当業者は、所望のIC50値は、被験化合物によって決まることを理解されよう。例えば、1E−5M未満のIC50値を有する化合物は、一般的に、薬物選択の候補と考えられる。一般的に、IC50値は、好ましくは1E−7M未満である。しかし、より大きなIC50値を有するが、特定の受容体により選択的である化合物は、一層より良い候補であり得る。本発明の化合物は、FSH受容体活性も有し得るが、TSH受容体にまさってFSH受容体選択性を有さない。一般的に、本発明の化合物は、高いTSH受容体活性を有し、FSHおよびTSH受容体に対して少なくとも等しい効力を有することを述べることができる。

0086

受容体結合を求める方法、ならびにチロトロピンすなわちTSH受容体の生物活性を求めるインビトロおよびインビボアッセイは、公知である。インビトロアッセイにおいて、発現されたTSH受容体は、被験化合物と共に温置し、機能的応答の受容体結合または刺激/阻害を測定する。生体外のヒトまたは動物の甲状腺細胞/甲状腺スライスまたは甲状腺細胞株を、使用することができる(Fuhrerら、(2003年)Endocrinology 144巻、4018−4030頁)。別法として、TSH受容体をコードする相補的DNAを、好適な宿主細胞、例えば、チャイニーズハムスター卵巣細胞非相同的に発現することができるが、好ましくは哺乳類起源の他の細胞株も、好適である(Fuhrerら、(2003年)Endocrinology 144巻、4018−4030頁)。組換えTSHRを発現している細胞を構築する方法は、当技術分野において公知である。

0087

部位特異的なDNA突然変異誘発、DNA連結反応PCRおよび好適な発現システムの構築の技法は、当技術分野で公知である。所望の受容体をコードするDNAの部分または全ては、標準固相法の技術を用いて合成的に構築して、好ましくは、連結反応を容易にするための制限部位を含むことができる。挿入されたコード配列転写および翻訳に好適な制限要素は、DNAコード配列に結紮することができる。公知のように、酵母昆虫細胞哺乳類細胞などの細菌および真核細胞宿主を含めた多種多様な宿主に適合可能な発現システムが、利用可能である。

0088

TSH受容体を発現している細胞は、機能的応答の結合、刺激または阻害を観察するために被験化合物と共に温置する。別法として、発現された受容体を含む単離された細胞膜を、被験化合物の結合を求めるために使用することができる。結合の測定について、放射活性標識または蛍光標識された化合物を使用することができる。同様に、競合結合アッセイを実施し得る。別の生化学アッセイは、TSH受容体により媒介されるcAMP蓄積についてのスクリーニングを含む。このようなアッセイは、十分な期間の被験化合物を含むTSH受容体を発現している細胞の温置、およびしばしば、cAMP分解を妨げるcAMPホスホジエステラーゼの存在下のcAMPの測定を含む。cAMPの量は、受容体との結合への被験化合物の阻害または刺激効果に応じて低減または増加することができる。TSH受容体拮抗薬についてのスクリーニングは、固定の、準最大的に有効なTSH濃度(すなわち、化合物の不存在下でcAMP蓄積の最大刺激の約80%を誘発するTSH濃度)の存在下での被験化合物の濃度範囲でのTSH受容体を発現している細胞の温置を含む。TSHの代わりに、グレーブス病患者からの血清、または(部分的に)精製したTSIを使用して、TSH受容体を刺激することができる(Gerdingら、(2000年)Clin.Endocrinol.52巻、267−271頁)。別法として、構成的に活性なTSH受容体は、異種発現することができ、活性受容体への被験化合物の拮抗作用は、増加した基礎cAMPレベルにおける減少をもたらし得る(Fuhrerら、(2003年)Endocrinology 144巻、4018−4030頁)。濃度−効果曲線から、TSH受容体により誘発されるcAMP蓄積のIC50値および阻害百分率を、被験化合物のそれぞれについて求めることができる。

0089

cAMPの直接測定に加えて、受容体相補的DNAによるトランスフェクションに加えて、レポーター遺伝子(このレポーター遺伝子の発現は、cAMPの細胞内濃度に依存する。)をコードする第2の相補的DNAによってもトランスフェクションされた細胞株を使用することができる。このようなレポーター遺伝子は、cAMPにより誘発されることがあり、または新しいcAMP応答エレメントに結合するように構築されることがある。一般的に、レポーター遺伝子発現は、cAMPの濃度変化に反応する任意の応答エレメントにより制御され得る。好適なレポーター遺伝子は、例えば、蛍ルシフェラーゼβ−ガラクトシダーゼアルカリホスファターゼまたはβ−ラクタマーゼをコードする遺伝子である。このようなトランス活性化アッセイの原理は、当技術分野で公知であり、例えば、Evansら、(1999年)J.Clin.Endocrinol.Metab.84巻、374−377頁に記載されている。対照化合物として、ヒト(組換え)TSHまたはウシTSHを使用し得る。

0090

本発明は、薬学的に許容される助剤および任意に他の治療薬と一緒に、一般式Iを有するテトラヒドロキノリン誘導体または薬学的に許容されるこの塩を含む医薬組成物にも関する。上記助剤は、上記組成物の他の成分と適合性があり、これらのレシピエントに有害でないという意味において「許容される」必要がある。

0091

組成物には、例えば、全て投与用の単位剤形での、経口投与、眼への投与、舌下投与皮下投与静脈内投与、筋内投与、局所投与、または直腸投与などに好適なものが含まれる。

0092

経口投与について、活性成分は、錠剤カプセル粉末顆粒、溶液、懸濁液などの個別の単位として与えることができる。

0093

非経口投与について、本発明の医薬組成物は、単位用量容器または複数用量容器(例えば、密封バイアルおよびアンプル中の、例えば、所定量の注射液)で与えることができ、使用前に滅菌液体担体(例えば、水)を添加することのみを必要とする凍結乾燥した(freeze dried)(凍結乾燥した(lyophilized))状態で貯蔵することもできる。

0094

眼科用製剤について、活性成分は、結膜もしくは角膜への適用のための、または球後注射用の溶液、懸濁液、軟膏、またはゲルとして与えることができる。

0095

例えば、標準の参考文献、Gennaro,A.R.ら、Remington:The Science and Practice of Pharmacy(第20版、Lippincott Williams & Wilkins、2000、特に、第5部:Pharmaceutical Manufacturingを参照されたい。)に記載されているような薬学的に許容される助剤と混合して、活性成分は、丸剤、錠剤などの固体用量単位圧縮する、またはカプセルまたは坐剤に加工することができる。薬学的に許容される液体を用いて、活性成分は、液体組成物(例えば、溶液、懸濁液、乳濁液の形態の注射製剤など、またはスプレー、例えば、鼻腔用スプレーなど)として適用し得る。

0096

固体用量単位を作るために、充てん剤着色剤ポリマー結合剤などの通常の添加剤の使用が考えられる。一般的に、活性化合物の機能を妨げない任意の薬学的に許容される添加剤を使用することができる。それと一緒に、本発明の活性薬剤固体組成物として投与し得る好適な担体には、好適な量で使用される、ラクトースデンプンセルロース誘導体など、またはこれらの混合物が含まれる。非経口投与について、(プロピレングリコールまたはブチレングリコールなどの)薬学的に許容される分散剤および/または湿潤剤を含む、水性懸濁液等張食塩水および滅菌注射液を使用することができる。

0097

本発明は、本明細書で前述した医薬組成物を、前記組成物に好適な包装材料と組み合わせてさらに含み、前記包装材料は、本明細書で記載した使用のためのこの組成物の使用についての指示書を含む。

0098

したがって、本発明は、TSH受容体媒介経路に応答する障害を治療するためのキットも提供する。

0099

このキットは、A)式Iの化合物または薬学的に許容されるこの塩を含む医薬組成物、およびB)TSH受容体媒介経路に応答する障害を治療するためのこの医薬組成物を使用する方法を記載した指示書を含む。

0100

別の態様において、このキットは、TSH受容体媒介経路に応答する障害を予防するために使用し得る。

0101

本出願において使用される「キット」は、医薬組成物を収容するための容器を含み、分割されたボトルまたは分割されたホイルパケット(foil packet)などの分割された容器も含み得る。この容器は、薬学的に許容される材料で作られた、当技術分野で知られた任意の通常の形状または形態であり得る。

0102

本発明のテトラヒドロキノリン誘導体は、放出速度を制御する膜によって包まれた活性物質コアからなる埋め込み型薬剤デバイスの形態でも投与し得る。このようなインプラントは、皮下または局所に適用され、比較的長期間(例えば、数週間から数年)にわたって、ほぼ一定速度で活性成分を放出する。埋め込み型薬剤デバイスこれ自体の調製のための方法は、例えば、欧州特許第0,303,306号明細書(AKZO Nobel N.V.)に記載されているように、当技術分野で周知である。

0103

上記活性成分、またはこの医薬組成物の投与の的確な用量および投薬計画は、達成すべき治療効果によって必然的に決まり、特定の化合物、投与の経路、薬剤が投与される個々の対象の年齢および状態で変化し得る。

0104

一般的に、非経口投与は、吸収により多く依存する他の投与方法に比べてより低い用量を必要とする。しかし、ヒトの用量は、好ましくは体重1kg当たり0.0001−25mgを含む。所望の用量は、単回用量として、または1日に適切な間隔で投与される複数の部分用量(subdose)として与えることができる。

0105

本発明のさらなる一態様は、TSH受容体媒介経路に応答する障害の治療のために使用される薬剤の製造のための、本明細書で上述した一般式Iを有するテトラヒドロキノリン誘導体化合物の使用に属する。したがって、これを必要とする患者は、好適な量の本発明による化合物の投与を受けることができる。

0106

別の態様において、本発明は、TSH、TSIまたはTSH受容体の構成的活性の作用を阻害する必要のある患者の治療のために使用される薬剤の製造のための、一般式Iを有するテトラヒドロキノリン誘導体化合物の使用に属する。

0107

別の態様において、本発明は、甲状腺機能亢進症の治療のための、一般式Iを有するテトラヒドロキノリン誘導体化合物の使用に属する。

0108

さらに別の態様において、本発明は、グレーブス病の治療のための、一般式Iを有するテトラヒドロキノリン誘導体化合物の使用に属する。

0109

さらに別の態様において、本発明は、グレーブス眼病の治療のための、一般式Iを有するテトラヒドロキノリン誘導体化合物の使用に属する。

0110

本発明の別の態様は、グレーブス病に関連した前脛骨皮膚症の治療のための、一般式Iを有するテトラヒドロキノリン誘導体化合物の使用に属する。

0111

本発明のさらに別の態様は、結節性甲状腺腫の治療のための、一般式Iを有するテトラヒドロキノリン誘導体化合物の使用に属する。

0112

本発明による化合物は、甲状腺癌の治療のためにも使用することができる。

0113

別の態様において、本発明は、本明細書で上記に特定した障害の予防のための、一般式Iを有するテトラヒドロキノリン誘導体化合物の使用に属する。

0114

本発明を以下の実施例によって例証する。

0115

一般的解説
以下の略語が、実施例において使用される。DMA=N,N−ジメチルアニリン、DIPEA=N,N−ジイソプロピルエチルアミン、TFA=トリフルオロ酢酸、DtBAD=ジ−tert−ブチルアゾジカルボキシレート、TBTU=O−ベンゾトリアゾール−1−イル−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムテトラフルオロボレート、HATU=O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート、Fmoc=9−フルオレニルメトキシカルボニル、Fmoc−Cl=9−フルオレニルメトキシカルボニルクロリドDMF=N,N−ジメチルホルムアミド、Boc=tert−ブトキシカルボニル、THF=テトラヒドロフラン、DMAP=ジメチル−ピリジン−4−イル−アミン、HOAc=酢酸、Et3N=トリエチルアミン、EtOAc=酢酸エチル、DCM=ジクロロメタン、MeOH=メタノール、MeI=ヨウ化メチルDME=1,2−ジメトキシエタン。

0116

実施例に記載される最終生成物名称は、Beilstein Autonomプログラムバージョン:4.01.304)を用いて付与する。

0117

特に指定のない限り、以下の実施例の全ての最終生成物は、水/1,4−ジオキサン混合物または水/アセトニトリル混合物から凍結乾燥する。化合物が、HClまたはTFA塩として調製された場合、それぞれの酸を、凍結乾燥前溶媒混合物に適切な量で添加した。

0118

(実施例1)
ヘキサン酸(1−アセチル−2,2,4−トリメチル−4−フェニル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−6−イル)−アミド
(a)(2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロ−キノリン−6−イル)−カルバミン酸tert−ブチルエステル
N2雰囲気下で、メシチルオキシド(40ml、367mmol)中のN−boc−1,4−フェニレンジアミン(13.33g、63.9mmol)の撹拌している溶液に、5分間かけて少しずつヨウ素(3.47g、12.8mmol)を添加した。この反応物を、100℃で3時間撹拌し、次いで周囲温度に冷却し濃縮して粗製の褐色の油(18.4g、100%)として表題化合物を得た。この生成物を、さらに精製することなく使用した。

0119

(b)(1−アセチル−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロ−キノリン−6−イル)−カルバミン酸tert−ブチルエステル
N2雰囲気下で、THF(200ml)およびピリジン(5.07ml、63mmol)中の実施例1(a)に記載した化合物(16.4g、57mmol)の撹拌している溶液を、0℃(氷/水浴)に冷却した。次いで、THF(50ml)中の塩化アセチル(4.46ml、63mmol)を、15分間にわたって滴下添加した。冷却をやめて、この反応混合物を、周囲温度にゆっくりと温め、3時間撹拌した。次いで、反応を、水でクエンチした。有機物を、EtOAcで抽出し、水で洗浄し、乾燥(Na2SO4)し、濾過し油に濃縮した。この油を、フラッシュクロマトグラフィーヘプタン/EtOAc 8:2)によって精製して表題化合物(11.95g、57%)を得た。

0120

(c)1−(6−アミノ−2,2,4−トリメチル−2H−キノリン−1−イル)−エタノン
N2雰囲気下で、DCM(250ml)中の実施例1(b)に記載した化合物(11.95g、36mmol)の撹拌している溶液を、0℃(氷/水浴)に冷却した。次いで、トリフルオロ酢酸(27.7ml、360mmol)を、15分間かけて滴下添加した。冷却をやめて、この反応混合物を、周囲温度にゆっくりと温め、1時間撹拌した。次いで、反応を、激しい撹拌下の炭酸ナトリウムの添加(複数可)によってクエンチし、水を添加した。有機物を、EtOAcで抽出し、水で洗浄し、乾燥(Na2SO4)し、濾過し油に濃縮した。この油を、フラッシュクロマトグラフィー(ヘプタン/EtOAc 6:4)で精製して表題化合物(2.67g、32%)を得た。

0121

(d)1−(6−アミノ−2,2,4−トリメチル−4−フェニル−3,4−ジヒドロ−2H−キノリン−1−イル)−エタノン
N2雰囲気下で、無水ベンゼン(2ml)中の実施例1(c)に記載した化合物(100mg、494μmol)の撹拌している溶液を、0℃(氷/水浴)に冷却した。次いで、三塩化アルミニウム(198mg、1.48mmol)を、15分にわたって少しずつ添加した。冷却をやめて、この反応混合物を、周囲温度にゆっくりと温め、16時間撹拌した。次いで、反応を、水性塩化アンモニウムでクエンチした。有機物を、EtOAcで抽出し、水で洗浄し、乾燥(Na2SO4)し、濾過し濃縮して、粗製の褐色の泡沫として表題化合物(124mg、81%)を得た。生成物泡沫を、さらに精製することなく使用した。

0122

(e)ヘキサン酸(1−アセチル−2,2,4−トリメチル−4−フェニル−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−6−イル)−アミド
N2雰囲気下で、無水DCM(7.5ml)中の実施例1(d)に記載した化合物(880mg、2.85mmol)およびトリエチルアミン(477μL、3.42mmol)の撹拌している溶液を、0℃(氷/水浴)に冷却した。次いで、塩化ヘキサノイル(479μL、3.42mmol)のDCM(2.5ml)中溶液を、15分かけて滴下添加した。冷却をやめて、この反応混合物を、ゆっくりと周囲温度に温め、1時間撹拌した。次いで、反応を、1N水性塩酸でクエンチした。有機物を、DCMで抽出し、NaHCO3のH2O中溶液で洗浄し、次いで水で洗浄し、乾燥(PEフィルター)し、濃縮して油を得た。この油を、フラッシュクロマトグラフィーで精製し、次いで生成物を、EtOAcから結晶化して、白色固体として表題化合物(871mg、75%)を得た。データ:(m/z)=407.3(M+H)+。

0123

(実施例2)
1−メチル−1H−ピロール−2−カルボン酸(1−アセチル−2,2,4−トリメチル−4−フェニル−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−6−イル)−アミド
DCM(0.75m1)中のDIPEA(70.6μL、405μmol)、HATU(46.2μL、122μmol)およびN−メチルピロール−2−カルボン酸(15.2mg、122μmol)を、N2雰囲気下で15分間、一緒に撹拌した。次いで、この反応混合物を、0℃(氷/水浴)に冷却し、次いで、無水DCM(0.25ml)中の実施例1(d)に記載した化合物(25mg、81.1μmol)の溶液を、3分かけて滴下添加した。冷却をやめて、反応混合物を、周囲温度にゆっくりと温め1時間撹拌した。次いで、反応を、1N水性塩酸でクエンチした。有機物を、DCMで抽出し、NaHCO3のH2O中溶液で洗浄し、次いで水で洗浄し、次いで乾燥(PEフィルター)し、濃縮して油を得た。この油を、フラッシュクロマトグラフィーで精製して白色固体として表題化合物(15mg、46%)を得た。データ:(m/z)=416.3(M+H)+。

0124

(実施例3)
N−(1−アセチル−2,2,4−トリメチル−4−フェニル−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−6−イル)−5−ブロモ−2−メチルアミノ−ベンズアミド
本化合物を、実施例1(d)に記載した化合物から、実施例2に記載したものと類似の方法で調製した(264mg、78%)。データ:(m/z)=521(M+H)+。

0125

(実施例4)
ピリジン−2−カルボン酸(1−アセチル−2,2,4−トリメチル−4−フェニル−1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−6−イル)−アミド
本化合物を、実施例1(d)に記載した化合物から、実施例2に記載したものと類似の方法で調製した(320mg、46%)。データ:(m/z)=414(M+H)+。

0126

(実施例5)
N−(1−アセチル−2,2,4−トリメチル−4−フェニル−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−6−イル)−3,4−ジメチル−ベンズアミド
本化合物を、実施例1(d)に記載した化合物から、実施例1に記載したものと類似の方法で調製して表題化合物を得た(320mg、46%)。データ:(m/z)=414(M+H)+。

0127

(実施例6)
(1−アセチル−2,2,4−トリメチル−4−フェニル−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−6−イル)−カルバミン酸2−フェノキシ−エチルエステル
N2雰囲気下で、無水EtOAc(4.6ml)中の実施例1(d)に記載した化合物(124mg、402μmol)および触媒量の活性炭の撹拌溶液に、トリクロロメチルクロロホルメート(97μl、804μmol)を添加した。この反応物を、2時間還流撹拌し、次いで周囲温度に冷却し、ジカライト上で濾過し、減圧下で濃縮して粗製油としてイソシアネート(134mg、100%)を得た。

0128

次いで、THF(1ml)中のイソシアネート(48.8mg、146μmol)を、N2雰囲気下で2−フェノキシエタノール(182μl、1.46mmol)およびTEA(211μl、1.46mmol)のTHF(2ml)中溶液に添加した。この反応物を、周囲温度で15時間撹拌し、次いで、水でクエンチし、EtOAcで抽出し、ブラインで洗浄し、乾燥(Na2SO4)し、濾過し、油に濃縮した。この油を、フラッシュクロマトグラフィー(ヘプタン/EtOAc)で精製して表題化合物(51mg、74%)を得た。データ:(m/z)=473.5(M+H)+。

0129

(実施例7)
1−アセチル−2,2,4−トリメチル−4−フェニル−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−6−イル)−カルバミン酸ブチルエステル
N2雰囲気下で、DCM(2ml)中の実施例1(d)に記載した化合物(20mg、65μmol)の撹拌している溶液を、0℃(氷/水浴)に冷却した。N−ブチルクロロホルメート(16.7μl、130μmol)を添加し、冷却をやめて、この反応混合物を、周囲温度にゆっくりと温め、16時間撹拌した。次いで、反応を、水でクエンチし、EtOAcで抽出し、ブラインで洗浄し、乾燥(Na2SO4)し、濾過し、油に濃縮した。この油を、フラッシュクロマトグラフィー(ヘプタン/EtOAc)で精製して表題化合物(10mg、37%)を得た。データ:(m/z)=409.3(M+H)+。

0130

(実施例8)
1−(1−アセチル−2,2,4−トリメチル−4−フェニル−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−6−イル)−3−シクロペンチル−尿素
N2雰囲気下で、無水DCM(0.75ml)中の実施例1(d)に記載した化合物(25mg、81.1μmol)およびトリエチルアミン(16.9μL、122μmol)の撹拌している溶液を、0℃(氷/水浴)に冷却した。次いで、シクロペンチルイソシアネート(11.0mg、97.3μmol)のDCM(0.25ml)中溶液を、3分かけて滴下添加した。冷却をやめて、この反応混合物を、周囲温度にゆっくりと温め、1時間撹拌した。反応を、1N水性塩酸でクエンチした。有機物を、DCMで抽出し、NaHCO3のH2O中溶液および水で洗浄し、次いで、乾燥(PEフィルター)し、濃縮して油を得た。この油を、フラッシュクロマトグラフィーで精製して白色固体として表題化合物(3mg、9%)を得た。データ:(m/z)=420.5(M+H)+。

0131

(実施例9)
ヘキサン酸[1−アセチル−4−(4−ブロモ−フェニル)−4−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−6−イル]−アミド
(a)(E)−3−(4−ブロモ−フェニル)−ブト−2−エン酸エチルエステル
カリウムtert−ブトキシド(10.45g、90.43mmol)のTHF(250ml)中溶液を、窒素雰囲気下で撹拌した。次いで、トリエチルホスホアセテート(18.1ml、90.43mmol)のTHF(100ml)中溶液を、添加し、反応混合物を室温で30分間撹拌した。次いで、1−(4−ブロモ−フェニル)−エタノン(6g、30.14mmol)のTHF(100m1)中溶液を、5分かけて滴下添加した。この反応混合物を、加熱還流した。3時間後、この反応混合物を、周囲温度に冷却し、THFを、減圧下で除去した。この反応混合物を、H2Oに溶解し、EtOAcで抽出し、H2Oおよびブラインで洗浄し、乾燥(Na2SO4)し、減圧下で濃縮した。粗生成物を、シリカ上のカラムクロマトグラフィー(Hept:EtOAc 8:2)で精製して表題化合物(8.1g、99%)を得た。

0132

(b)(E)−3−(4−ブロモ−フェニル)−ブト−2−エン
エタノール(50ml)中の実施例9(a)に記載した化合物(8.16g、30.3mmol)の撹拌している溶液に、2N水性水酸化ナトリウム(50ml)を添加した。この反応混合物を、室温で終夜撹拌した。この反応混合物を、冷却し、2N水性塩酸でクエンチした。有機物を、EtOAc中に抽出し、H2Oおよびブラインで洗浄し、乾燥(Na2SO4)し、減圧下で濃縮して白色固体として表題化合物(7.42g、99%)を得た。生成物を、さらに精製することなく使用した。

0133

(c)(E)−3−(4−ブロモ−フェニル)−ブト−2−エン酸フェニルアミド
N2雰囲気下で、CH2Cl2(40ml)中の実施例9(b)に記載した化合物(2g、8.296mmol)の撹拌している溶液に、DIPEA(2.89ml、16.59mmol)およびo−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−1,1,3,3−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(3.79g、9.96mmol)を添加した。この反応混合物を、室温で30分間撹拌し、アニリン(910μl、9.96mmol)のCH2Cl2(30ml)中溶液を滴下添加した。この反応混合物を、3.5時間撹拌し、次いで、3%水性クエン酸(100ml)でクエンチし、CH2Cl2で抽出し、H2Oで洗浄し、乾燥(Na2SO4)し、減圧下で濃縮した。粗生成物を、シリカ上のカラムクロマトグラフィー(Hept:EtOAc 8:2)で精製して表題化合物(2.48g、95%)を得た。

0134

(d)4−(4−ブロモ−フェニル)−4−メチル−3,4−ジヒドロ−1H−キノリン−2−オン
実施例9(c)に記載した化合物(2.28g、7.2mmol)を、濃硫酸(20ml)に溶解し、45分間撹拌した。この反応混合物を、氷/水混合物中に注ぎ、有機物を、CH2Cl2中に抽出し、水性NaHCO3およびH2Oで洗浄し、乾燥(Na2SO4)し、減圧下で濃縮した。粗生成物を、シリカ上のカラムクロマトグラフィー(Hept:EtOAc 8:2)で精製して黄色固体として表題化合物(1.9g、83%)を得た。

0135

(e)4−(4−ブロモ−フェニル)−4−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン
N2雰囲気下で、実施例9(d)に記載した化合物(9.09g、28.75mmol)のトルエン(475ml)中溶液に、トルエン(37.4ml、74.74mmol)中のボラン硫化メチル錯体の2M溶液を、20分かけて滴下添加した。この反応混合物を、2時間加熱還流し、次いで周囲温度に冷却し、H2Oでクエンチし、室温で50分間撹拌した。有機物を、CH2Cl2中に抽出し、H2Oで洗浄し、乾燥(Na2SO4)し、減圧下で濃縮して油として表題化合物(8.6g、99%)を得た。この生成物を、さらに精製することなく使用した。

0136

(f)1−[4−(4−ブロモ−フェニル)−4−メチル−3,4−ジヒドロ−2H−キノリン−1−イル]−エタノン
N2雰囲気下で、CH2Cl2(240ml)中の実施例9(e)に記載した化合物(8.69g、28.75mmol)の撹拌している溶液に、ピリジン(4.64ml、57.5mmol)および塩化アセチル(3.08ml、43.13mmol)を添加し、室温で3時間撹拌した。次いで、この反応混合物を、氷水中に注いだ。有機物を、CH2Cl2中に抽出し、H2Oで洗浄し、乾燥(Na2SO4)し、減圧下で濃縮して油として表題化合物(9.8g、99%)を得た。この生成物を、さらに精製することなく使用した。

0137

(g)1−[4−(4−ブロモ−フェニル)−4−メチル−6−ニトロ−3,4−ジヒドロ−2H−キノリン−1−イル]−エタノン
N2雰囲気下で、CH2Cl2(210ml)中の実施例9(f)に記載した化合物(9.8g、28.47mmol)の撹拌している溶液に、無水酢酸(267μl、2.85mmol)を添加した。次いで、発煙硝酸(7.17ml、0.17mol)のCH2Cl2(10ml)中溶液を、15分かけて滴下添加し、この反応混合物を、室温で終夜撹拌した。次いで、この反応混合物を、氷水中に注いだ。有機物を、CH2Cl2中に抽出し、水性NaHCO3およびH2Oで洗浄し、乾燥(Na2SO4)し、減圧下で濃縮した。粗生成物を、シリカ上のカラムクロマトグラフィー(Hept:EtOAc 9:1)で精製して表題化合物(7.2g、65%)を得た。

0138

(h)1−[6−アミノ−4−(4−ブロモ−フェニル)−4−メチル−3,4−ジヒドロ−2H−キノリン−1−イル]−エタノン
N2雰囲気下で、THF(690m1)中の実施例9(g)に記載した化合物(7.3g、18.8mmol)および酢酸(10.73ml、187.6mmol)の撹拌している溶液を、0℃(氷/水浴)に冷却した。次いで、亜鉛(粉末)(38.1g、0.56mol)を、15分かけて少しずつ添加した。この反応混合物を、0℃で30分間撹拌した。次いで、冷却をやめて、この反応混合物を、周囲温度にゆっくりと温め、16時間撹拌した。固体を、濾別し、濾液を、EtOAcおよび水で希釈した。有機層を、水性NaHCO3およびH2Oで洗浄し、乾燥(Na2SO4)し、減圧下で濃縮して橙色の油として表題化合物(6.67g、99%)を得た。この生成物を、さらに精製することなく使用した。

0139

(i)ヘキサン酸[1−アセチル−4−(4−ブロモ−フェニル)−4−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−6−イル]−アミド
N2雰囲気下で、CH2Cl2(750ml)中の実施例9(h)に記載した化合物(7.54g、21.0mmol)およびトリエチルアミン(3.52ml、25.2mmol)の撹拌している溶液を、0℃(氷/水浴)に冷却した。次いで、N−ヘキサノイルクロリド(3.54ml、25.2mmol)を、5分かけて滴下添加し、この反応混合物を、0℃で1時間撹拌した。次いで、冷却をやめて、この反応混合物を、室温で終夜撹拌した。次いで、反応を、水性NaHCO3でクエンチした。有機物を、CH2Cl2中に抽出し、H2Oで洗浄し、乾燥(Na2SO4)し、減圧下で濃縮した。粗生成物を、シリカ上のカラムクロマトグラフィー(Hept:EtOAc 1:1)で精製して黄色泡沫として表題化合物(5.66g、59%)を得た。データ:(m/z)=457.3/459.3(M+H)+。

0140

(実施例10)
N−(1−アセチル−4−メチル−4−フェニル−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−6−イル)−2−フェノキシ−アセトアミド
(a)1−(6−アミノ−4−メチル−4−フェニル−3,4−ジヒドロ−2H−キノリン−1−イル)−エタノン
本化合物を、実施例9(h)について記載したものと類似の方法で調製した。

0141

(b)N−(1−アセチル−4−メチル−4−フェニル−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−6−イル)−2−フェノキシ−アセトアミド
フェノキシ酢酸(19.5mg、0.13mmol)のDCM(1ml)中溶液に、TBTU(52mg、0.16mmol)およびDIPEA(26μl、0.15mmol)を添加し、この反応混合物を、室温で撹拌した。10分後、実施例10(a)に記載した化合物(30mg、0.11mmol)のDCM(1ml)中溶液を添加した。この反応混合物を、室温で終夜撹拌した。反応を、H2O中の飽和NaHCO3溶液でクエンチし、DCMで抽出した。有機層を、乾燥(Na2SO4)し、減圧下で濃縮した。粗生成物を、シリカ上のカラムクロマトグラフィーで精製して表題化合物(36mg、81%)を得た。データ:(m/z)=415.5(M+H)+。

0142

(実施例11)
N−(1−アセチル−4−メチル−4−フェニル−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−6−イル)−3−(3−クロロ−フェニル)−プロピオンアミド
本化合物を、実施例10(a)に記載した化合物から、実施例10について記載したものと類似の方法で調製して表題化合物(15mg、32%)を得た。データ:(m/z)=447.3(M+H)+。

0143

(実施例12)
N−(1−アセチル−4−メチル−4−フェニル−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−6−イル)−3−チオフェン−2−イル−プロピオンアミド
本化合物を、実施例10(a)に記載した化合物から、実施例11について記載したものと類似の方法で調製して表題化合物(21mg、47%)を得た。データ:(m/z)=419(M+H)+。

0144

(実施例13)
1−(1−アセチル−4−メチル−4−フェニル−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−6−イル)−3−(4−クロロ−ベンジル)−尿素
本化合物を、実施例10(a)に記載した化合物から、実施例19(d)に記載したものと類似の方法で調製して表題化合物(55mg、87%)を得た。データ:(m/z)=448(M+H)+。

0145

(実施例14)
ヘキサン酸{1−アセチル−4−[4−(3−フルオロ−ピリジン−4−イル)−フェニル]−4−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−6−イル}−アミド
N2雰囲気下で、ジオキサン(3ml)中の実施例9に記載した化合物(50mg、0.11mmol)、3−フルオロピリジン−4−ボロン酸(42mg、0.30mmol)、リン酸三カリウム七水和物(44mg、0.13mmol)、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II)クロリド(4.6mg、6.6μmol)、トリフェニルアルシン(2.3mg、7.6μmol)およびH2O(0.5ml)の撹拌している溶液を、5時間加熱還流した。次いで、この反応混合物を、周囲温度に冷却し、水性NaHCO3でクエンチし、EtOAcで希釈した。有機層を、H2Oおよびブラインで洗浄し、乾燥(Na2SO4)し、減圧下で濃縮した。粗生成物を、シリカ上のカラムクロマトグラフィーで、次いで分取HPLCで精製した。凍結乾燥して表題化合物(10mg、19%)を得た。データ:(m/z)=474.5(M+H)+。

0146

(実施例15)
[4−(1−アセチル−6−ヘキサノイルアミノ−4−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−4−イル)−フェニル]−カルバミン酸3−クロロ−ベンジルエステル
(a)ヘキサン酸[1−アセチル−4−(4−アミノ−フェニル)−4−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−6−イル]−アミド
N2雰囲気下で、DME(200ml)中の実施例9に記載した化合物(5.08g、11.1mmol)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)クロロホルム付加化合物(850mg、0.82mmol)、2,2’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−1,1’−ビナフチル(850mg、1.37mmol)およびナトリウムtert−ブトキシド(2.13g、22.2mmol)の撹拌している溶液に、ベンゾフェノンイミン(2.8ml、16.8mmol)を添加し、80℃で16時間加熱した。次いで、この反応混合物を、周囲温度に冷却し、EtOAcで希釈し、固体を濾別した。濾液を、減圧下で濃縮し、シリカ上のカラムクロマトグラフィー(Hept:EtOAc 7:3)で精製して橙色の固体を得た。N2雰囲気下で、THF(21ml)中のこの橙色の固体の撹拌している溶液に、2N水性塩酸を添加した。3時間後、この反応混合物を、EtOAcでクエンチし、2N水性水酸化ナトリウムを用いて塩基性にし、H2Oおよびブラインで洗浄し、乾燥(Na2SO4)し、減圧下で濃縮して橙色の油として表題化合物(3.95g、90%)を得た。この生成物を、さらに精製することなく使用した。

0147

(b)4−(1−アセチル−6−ヘキサノイルアミノ−4−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−4−イル)−フェニル]−カルバミン酸3−クロロ−ベンジルエステル
本化合物を、実施例15(a)に記載した化合物から、実施例6に記載したものと類似の方法で調製して表題化合物(16mg、54%)を得た。データ:(m/z)=562(M+H)+。

0148

(実施例16)
[4−(1−アセチル−6−ヘキサノイルアミノ−4−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−4−イル)−フェニル]−カルバミン酸メチルエステル
本化合物を、実施例15(a)に記載した化合物から、実施例6に記載したものと類似の方法で調製して表題化合物(10mg、41%)を得た。データ:(m/z)=452(M+H)+。

0149

(実施例17)
シクロペンタンカルボン酸(1−アセチル−7−ジメチルアミノ−2,2,4−トリメチル−4−フェニル−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−6−イル)−アミド
(a)(1−アセチル−2,2,4−トリメチル−4−フェニル−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−6−イル)−カルバミン酸9H−フルオレン−9−イルメチルエステル
N2雰囲気下で、無水DCM(15ml)中の実施例1(d)に記載した化合物(2.39g、7.75mmol)およびピリジン(660μL、8.14mmol)の撹拌している溶液を、0℃(氷/水浴)に冷却した。次いで、9−フルオレニルメチルクロロホルメート(2.11g、8.14mmol)の無水DCM(10ml)中溶液を、15分かけて滴下添加した。30分後、反応を、H2Oでクエンチした。有機物を、抽出し濃縮して油を得た。この油を、フラッシュクロマトグラフィーで精製した。この生成物を、MeOH/DCMから結晶化し、次いで、濾別して黄色固体として表題化合物(3.94g、96%)を得た。

0150

(b)(1−アセチル−2,2,4−トリメチル−7−ニトロ−4−フェニル−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−6−イル)−カルバミン酸9H−フルオレン−9−イルメチルエステル
N2雰囲気下で、氷酢酸(20ml)および無水DCM(10ml)中の実施例17(a)に記載した化合物(3.94g、7.42mmol)の撹拌している溶液に、3分かけて一滴ずつ濃硝酸(310μL、7.42mmol)を添加した。周囲温度で30分間撹拌し、次いで濃硝酸(100μL、2.36mmol)を添加した。周囲温度で15分間撹拌し、次いで、反応をH2Oでクエンチした。有機物を抽出した。MeOH(2ml)を、有機物に添加し、DCMを、ロータリーエバポレータで除去した。この生成物を、MeOH/DCMから結晶化し、次いで、濾別して黄色固体として表題化合物(2.62g、61%)を得た。

0151

(c)(1−アセチル−7−アミノ−2,2,4−トリメチル−4−フェニル−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−6−イル)−カルバミン酸9H−フルオレン−9−イルメチルエステル
N2雰囲気下で、無水THF(3ml)中の実施例17(b)に記載した化合物(100mg、173μmol)および氷酢酸(100μL、1.73mmol)の撹拌している溶液を、0℃(氷/水浴)に冷却した。亜鉛粉末(227mg、3.47mmol)を、10分かけて少しずつ添加した。冷却をやめて、この反応物を、周囲温度に温め、2時間撹拌した。新しい氷酢酸(100μL、1.73mmol)および亜鉛粉末(227mg、3.47mmol)を添加した。10分後、この反応物を、デカライトを通して濾過した。DCMを添加した。有機物を、NaHCO3、ブラインで洗浄し、乾燥(MgSO4)し、濾過し、濃縮して橙色の油として表題化合物(95mg、100%)を得た。

0152

(d)(1−アセチル−7−ジメチルアミノ−2,2,4−トリメチル−4−フェニル−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−6−イル)−カルバミン酸9H−フルオレン−9−イルメチルエステル
メタノール(2ml)および氷酢酸(135μl、2.36mmol)中の実施例17(c)に記載した化合物(103mg、189μmol)の撹拌している溶液に、ナトリウムシアノボロヒドリド(18.8mg、302μmol)を添加し、次いで水(14μL、189μmol)中のホルムアルデヒドの37%溶液を添加した。2時間後、反応を、NaHCO3でクエンチし、有機物を、EtOAc中に抽出した。次いで、有機物を、ブラインで洗浄し、乾燥(MgSO4)し、濾過し、濃縮して赤色固体として表題化合物(106mg、100%)を得た。

0153

(e)1−(6−アミノ−7−ジメチルアミノ−2,2,4−トリメチル−4−フェニル−3,4−ジヒドロ−2H−キノリン−1−イル)−エタノン
無水DCM(5ml)中の実施例17(d)に記載した化合物(380mg、662μmol)の撹拌している溶液に、ピペリジン(1ml)を添加した。2分後、この反応混合物を、ロータリーエバポレータによって油に濃縮した。油を、フラッシュクロマトグラフィーで精製して色固体として表題化合物(232mg、100%)を得た。
シクロペンタンカルボン酸(1−アセチル−7−ジメチルアミノ−2,2,4−トリメチル−4−フェニル−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−6−イル)−アミド
DCM(5ml)中のHATU(224mg、590μmol)およびDIPEA(340μL、1.96mmol)の撹拌している溶液に、シクロペンタンカルボニルクロリド(128μL、1.18mmol)を添加した。N2雰囲気下で15分間撹拌し、次いでDCM(5ml)中の実施例17(e)に記載した化合物(138mg、393μmol)の溶液を、滴下添加した。18時間後、反応を、0.5N塩酸でクエンチした。有機物を、NaHCO3、H2Oで洗浄し、次いで乾燥(PE−フィルター)し、濃縮して油を得た。この油を、フラッシュクロマトグラフィーで精製して白色固体として表題化合物(147mg、85%)を得た。データ:(m/z)=448.5(M+H)+。

0154

(実施例18)
N−(1−アセチル−7−ジメチルアミノ−4−メチル−4−フェニル−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−6−イル)−3−(4−クロロ−フェニル)−プロピオンアミド
本化合物を、実施例10aに記載した化合物から、実施例17に記載したものと類似の方法で調製して表題化合物(14mg、46%)を得た。データ:(m/z)=490(M+H)+。

0155

(実施例19)
1−(1−アセチル−7−ジメチルアミノ−4−メチル−4−フェニル−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−6−イル)−3−(2−メトキシ−ベンジル)−尿素
(a)(1−アセチル−4−メチル−4−フェニル−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−6−イル)−カルバミン酸9H−フルオレン−9−イルメチルエステル
本化合物を、実施例10(a)に記載した化合物から、実施例17(a)に記載したものと類似の方法で調製して表題化合物(2.2g、82%)を得た。

0156

(b)(1−アセチル−4−メチル−7−ニトロ−4−フェニル−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−6−イル)−カルバミン酸9H−フルオレン−9−イルメチルエステル
本化合物を、実施例19aに記載した化合物から、実施例17(b)に記載したものと類似の方法で調製して表題化合物(1.1g、58%)を得た。

0157

(c)1−(6−アミノ−4−メチル−7−ニトロ−4−フェニル−3,4−ジヒドロ−2H−キノリン−1−イル)−エタノン
CH2Cl2(2ml)中の実施例19(b)に記載した化合物(112mg、0.2mmol)の撹拌している溶液に、ピペリジン(0.2ml、2mmol)を添加した。この反応物を、室温で終夜撹拌した。この反応混合物を、H2Oに注ぎ、CH2Cl2中に抽出した。有機物を、H2Oおよびブラインで洗浄し、乾燥(Na2SO4)し、減圧下で濃縮した。この生成物を、シリカ上のカラムクロマトグラフィーで精製して表題化合物(50mg、76%)を得た。データ:(m/z)=326(M+H)+。

0158

(d)1−(1−アセチル−4−メチル−7−ニトロ−4−フェニル−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−6−イル)−3−(2−メトキシ−ベンジル)−尿素
EtOAc(3ml)中の実施例19(c)に記載した化合物(20mg、61.5μmol)の撹拌している溶液に、触媒量の活性炭およびジホスゲン(15μl、123μmol)を添加した。この反応物を、4時間加熱還流し、次いで、デカライト上で濾過し、減圧下で濃縮した。粗製イソシアネートを、CH2Cl2(1ml)に溶解し、CH2Cl2(2ml)中の2−メトキシベンジルアミン(16μl、123μmol)およびEt3N(17μl、123μmol)の撹拌している溶液に添加した。この反応物を、室温で3日間撹拌した。この反応混合物を、H2Oでクエンチし、2N HClで酸性化した。この生成物を、CH2Cl2中に抽出し、乾燥し、シリカ上のカラムクロマトグラフィーで精製して表題化合物(23mg、77%)を得た。データ:(m/z)=489(M+H)+。

0159

(e)1−(1−アセチル−7−アミノ−4−メチル−4−フェニル−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−6−イル)−3−(2−メトキシ−ベンジル)−尿素
無水THF(2ml)中の実施例19(d)に記載した化合物(23mg、47μmol)の撹拌している溶液に、HOAc(27μl、470μmol)および亜鉛(62mg、940μmol)を添加した。この反応物を、室温で3時間撹拌した。この反応混合物を、デカライト上で濾過し、H2O中に注いだ。この生成物を、EtOAc中に抽出した。有機物を、水性NaHCO3およびブラインで洗浄し、乾燥(Na2SO4)し、減圧下で濃縮して表題化合物(22mg、100%)を得た。データ:(m/z)=459(M+H)+。

0160

(f)1−(1−アセチル−7−ジメチルアミノ−4−メチル−4−フェニル−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−6−イル)−3−(2−メトキシ−ベンジル)−尿素
MeOH(3ml)およびHOAc(30μ、588μmol)中の実施例19(e)に記載した粗製化合物(22mg、47μmol)の撹拌している溶液に、ホルムアルデヒド(H2O中37%、(8μl、94μmol))およびNaCNBH3(6mg、94μmol)を添加した。この反応物を、室温で終夜撹拌した。この反応混合物を、H2Oに注ぎ、EtOAc中に抽出した。有機物を、ブラインで洗浄し、乾燥(Na2SO4)し、減圧下で濃縮した。この生成物を、シリカ上のカラムクロマトグラフィーで精製して表題化合物(15.7mg、69%)を得た。データ:(m/z)=487(M+H)+。

0161

(実施例20)
(1−アセチル−7−ジメチルアミノ−4−メチル−4−フェニル−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−6−イル)−カルバミン酸チオフェン−2−イルメチルエステル
本化合物を、実施例19(c)に記載した化合物から、第1段階で2−チオフェンメタノールを用いて、実施例19に記載したものと類似の方法で調製して表題化合物(12mg、56%)を得た。データ:(m/z)=464(M+H)+。

0162

(実施例21)
ビフェニル−4−カルボン酸(1−アセチル−7−メトキシ−2,2,4−トリメチル−4−フェニル−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−6−イル)−アミド
(a)(2−メトキシ−4−ニトロ−フェニル)−カルバミン酸9H−フルオレン−9−イルメチルエステル
2−メトキシ−4−ニトロアニリン(3g、17.8mmol)を、THF(60ml)に溶解し、ピリジン(1.6ml、19.6mmol)を添加した。この反応混合物を、0℃に冷却し、Fmoc−Cl(5.07g、19.6mmol)を少しずつ添加した。この反応物を、周囲温度に到達させ、5時間保持した。この反応混合物を、減圧下で濃縮した。この粗生成物を、CH2Cl2およびMeOHからの再結晶化によって精製して表題化合物(6.08g、88%)を得た。データ:(m/z)=391(M+H)+。

0163

(b)(4−アミノ−2−メトキシ−フェニル)−カルバミン酸9H−フルオレン−9−イルメチルエステル
実施例21(a)に記載した化合物(64.8g、0.17mol)を、THF(1.5l)に溶解し、酢酸(95ml、1.7mol)を添加した。この反応混合物を、0℃に冷却し、亜鉛(217.1g、3.4mol)を少しずつ添加した。この反応物を、周囲温度に到達させ、0.5時間保持した。この反応混合物を、デカライト上で濾過し、濾液を、飽和NaHCO3のH2O中溶液(2×)およびブライン(1×)で洗浄し、乾燥(MgSO4)し、減圧下で濃縮した。この粗生成物を、CH2Cl2およびMeOHからの再結晶化によって精製して表題化合物(55.6g、93%)を得た。データ:(m/z)=361(M+H)+。

0164

(c)(7−メトキシ−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロ−キノリン−6−イル)−カルバミン酸9H−フルオレン−9−イルメチルエステル
実施例21(b)に記載した化合物(4.45g、12.4mmol)、I2(157mg、0.62mmol)、MgSO4(7.4g、62mmol)およびカテコール(61mg、0.37mmol)を、アセトン(350ml)に溶解/懸濁した。この反応混合物を、加熱還流し5時間保持した。この反応物を、周囲温度に冷却し、デカライト上で濾過した。濾液を、減圧下で濃縮した。粗生成物を、シリカ上のカラムクロマトグラフィーで精製して表題化合物(4.24g、78%)を得た。データ:(m/z)=441(M+H)+。

0165

(d)(1−アセチル−7−メトキシ−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロ−キノリン−6−イル)−カルバミン酸9H−フルオレン−9−イルメチルエステル
実施例21(c)に記載した化合物(4.24g、9.5mmol)を、CH2Cl2(25ml)に溶解した。最初のピリジン(25ml)および触媒量のDMAPを添加し、次いで、塩化アセチル(2.0ml、28.5mmol)のCH2Cl2(20ml)中溶液を、滴下添加した。この反応混合物を、周囲温度で15分間保持した。この反応混合物を、CH2Cl2で希釈し、H2O(3×)、H2O中の0.1M HCl(3×)、H2O中の0.5M HCl(1×)で抽出し、乾燥(MgSO4)し、減圧下で濃縮した。粗生成物を、シリカ上のカラムクロマトグラフィーで精製して表題化合物(3.91g、85%)を得た。データ:(m/z)=483(M+H)+。

0166

(e)1−(6−アミノ−7−メトキシ−2,2,4−トリメチル−2H−キノリン−1−イル)−エタノン
実施例21(d)に記載した化合物(236mg、0.49mmol)を、CH2Cl2(4ml)に溶解した。ピペリジン(485μl、4.9mmol)を添加し、この反応混合物を、周囲温度で1時間保持した。この反応混合物を、減圧下で濃縮し、トルエン(2×)と同時蒸発した。粗生成物を、シリカ上のカラムクロマトグラフィーで精製して表題化合物(90mg、71%)を得た。データ:(m/z)=261(M+H)+。

0167

(f)ビフェニル−4−カルボン酸(1−アセチル−7−メトキシ−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノリン−6−イル)−アミド
実施例21(e)に記載した化合物(2.22g、8.5mmol)を、トルエン(48ml)およびピリジン(2ml)に溶解した。4−ビフェニルカルボニルクロリド(2.21g、10.2mmol)を添加し、この反応物を、周囲温度に3時間保持した。追加の等量の4−ビフェニルカルボニルクロリドを添加し、この反応物を、周囲温度で1時間保持した。この反応混合物を、減圧下で濃縮し、トルエン(2×)で同時蒸発した。残渣を、EtOAcに溶解し、H2O中の飽和NaHCO3溶液、H2O、およびH2O中の1M HCl溶液で抽出し、乾燥(MgSO4)し、減圧下で濃縮した。粗生成物を、CH2Cl2およびMeOHからの再結晶化によって精製して表題化合物(3.1g、82%)を得た。データ:(m/z)=441(M+H)+。

0168

(g)ビフェニル−4−カルボン酸(1−アセチル−7−ヒドロキシ−2,2,4−トリメチル−4−フェニル−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−6−イル)−アミド
実施例21(f)に記載した化合物(3.1g、7.05mmol)を、ベンゼン(100ml)に溶解した。AlCl3(5.6g、42.3mmol)を添加し、この反応物を、周囲温度で20時間保持した。反応を、H2Oでクエンチし、この反応混合物を、H2O(63ml)中の2M NaOH溶液の添加によってpH8にし、抽出した。有機物を、H2Oおよびブラインで洗浄し、乾燥(MgSO4)し、減圧下で濃縮した。粗生成物を、アセトニトリルからの再結晶化によって精製して表題化合物(195mg、5%)を得た。データ:(m/z)=505(M+H)+。

0169

ビフェニル−4−カルボン酸1−アセチル−7−メトキシ−2,2,4−トリメチル−4−フェニル−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−6−イル)−アミド
実施例21(g)に記載した化合物(600mg、1.2mmol)を、アセトニトリル(50ml)に溶解した。K2CO3(821mg、5.9mmol)を添加し、この反応混合物を、45℃に加熱し15分間保持した。MeI(84μl、1.3mmol)を添加し、この反応混合物を、45℃に3時間保持した。追加の0.2当量のMeIを添加し、反応を0.5時間かけて完了した。この反応混合物を、減圧下で濃縮し、EtOAcに溶解し、H2Oおよびブラインで洗浄し、乾燥(MgSO4)し、減圧下で濃縮した。粗生成物を、ヘプタン/EtOAcからの再結晶化によって精製して表題化合物(351mg、56%)を得た。データ:(m/z)=519(M+H)+。

0170

(実施例22)
フラン−2−カルボン酸[1−アセチル−7−メトキシ−4−(4−メトキシ−フェニル)−2,2,4−トリメチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−6−イル]−アミド
(a)フラン−2−カルボン酸(1−アセチル−7−メトキシ−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロ−キノリン−6−イル)−アミド
実施例21(e)に記載した化合物(406mg、1.56mmol)を、CH2Cl2(5ml)に溶解した。2−フランカルボニルクロリド(170μl、1.72mmol)およびDIPEA(815μl、4.68mmol)を添加し、この反応混合物を、周囲温度に15時間保持した。反応を、H2Oでクエンチし、抽出した。有機物を、減圧下で濃縮し、粗生成物を、シリカ上のカラムクロマトグラフィーで精製して表題化合物(370mg、67%)を得た。データ:(m/z)=355(M+H)+。

0171

フラン−2−カルボン酸[1−アセチル−7−メトキシ−4−(4−メトキシ−フェニル)−2,2,4−トリメチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−6−イル]−アミド
実施例22(a)に記載した化合物(260mg、0.73mmol)およびAlCl3(触媒量)を、アニソール(5ml)に溶解し、周囲温度に15時間保持した。この反応混合物を、H2OおよびEtOAcで抽出した。粗生成物を、シリカ上のカラムクロマトグラフィーで精製して表題化合物(301mg、89%)を得た。データ:(m/z)=463(M+H)+。

0172

(実施例23)
ビフェニル−4−カルボン酸[1−アセチル−4−(4−シアノメトキシ−フェニル)−2,2,4−トリメチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−6−イル]−アミド
(a)ビフェニル−4−カルボン酸[1−アセチル−4−(4−メトキシ−フェニル)−2,2,4−トリメチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−6−イル]−アミド
本化合物を、実施例1cに記載した化合物から、実施例22に記載したものと類似の方法で調製して表題化合物(466mg、60%)を得た。データ:(m/z)=519(M+H)+。

0173

(b)ビフェニル−4−カルボン酸[1−アセチル−4−(4−ヒドロキシ−フェニル)−2,2,4−トリメチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−6−イル]−アミド
実施例23(a)に記載した化合物(466mg、0.9mmol)を、CH2Cl2(7ml)に溶解し、この反応混合物を、0℃に冷却した。BBr3(680mg、2.7mmol)を添加し、この反応物を周囲温度にし、3時間保持した。この反応混合物を、0℃に冷却し、H2OおよびEtOAc中の1M NaOH溶液を、ゆっくりと添加した。この混合物を、酸性化し、抽出した。有機物を、乾燥(MgSO4)し、減圧下で濃縮した。粗生成物を、シリカ上のカラムクロマトグラフィーで精製して表題化合物(125mg、28%)を得た。データ:(m/z)=505(M+H)+。

0174

ビフェニル−4−カルボン酸[1−アセチル−4−(4−シアノメトキシ−フェニル)−2,2,4−トリメチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−6−イル]−アミド
実施例23(b)に記載した化合物(118mg、0.2mmol)を、DMF(5ml)に溶解した。CsCO3(325mg、0.84mmol)および(2−クロロ−エチル)−ジエチルアミン塩酸塩(43.3mg、0.25mmol)を添加し、この反応混合物を、周囲温度で15時間保持した。反応を水でクエンチし、EtOAcで抽出した。有機物を、乾燥(MgSO4)し、減圧下で濃縮した。粗生成物を、分取HPLCで精製して表題化合物(61mg、51%)を得た。データ:(m/z)=596(M+H)+。

0175

(実施例24)
ビフェニル−4−カルボン酸{1−アセチル−2,2,4−トリメチル−4−[4−(ピリジン−4−イルメトキシ)−フェニル]−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−6−イル}−アミド
本化合物を、実施例23(b)に記載した化合物から、実施例23に記載したものと類似の方法で調製して表題化合物(320mg、46%)を得た。データ:(m/z)=414(M+H)+。

0176

(実施例25)
[4−(1−アセチル−6−ヘキサノイルアミノ−4−メチル−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−4−イル)−フェニル]−カルバミン酸フラン−2−イルメチルエステル
本化合物を、実施例15(a)に記載した化合物から、実施例6に記載したものと類似の方法で調製して表題化合物(13mg、47%)を得た。データ:(m/z)=518(M+H)+。

0177

(実施例26)
N−(1−アセチル−2,2,4−トリメチル−4−フェニル−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−6−イル)−3−(3−クロロフェニル)−プロピオンアミド
本化合物を、実施例1(d)に記載した化合物から、実施例2に記載したものと類似の方法で調製した(12mg、4%)。データ:(m/z)=475(M+H)。

0178

(実施例27)
(1−アセチル−4−メチル−4−フェニル−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−6−イル)−カルバミン酸3−メチル−ブチルエステル
N2雰囲気下で、無水EtOAc(4.6ml)中の実施例10(a)に記載した化合物(124mg、402μmol)および触媒量の活性炭の撹拌している溶液に、トリクロロメチルクロロホルメート(97μl、804μmol)を添加した。この反応物を、2時間撹拌還流し、次いで周囲温度に冷却し、ジカライト上で濾過し、減圧下で濃縮して粗製油(134mg、100%)を得た。この油(20mg、0.065mmol)を、THF(1ml)に溶解し、N2雰囲気下で、3−メチル−1−ブタノール(70.8μl、0.65mmol)およびTEA(94μl、0.65mmol)のTHF(2ml)中溶液に添加した。この反応物を、周囲温度で終夜撹拌し、次いで、水でクエンチし、EtOAcで抽出し、ブラインで洗浄し、乾燥(Na2SO4)し、濾過し、油に濃縮した。この油を、フラッシュクロマトグラフィー(ヘプタン/EtOAc)で精製して表題化合物(10.9mg、42.5%)を得た。データ:(m/z)=395(M+H)。

0179

(実施例28)
(1−アセチル−4−メチル−4−フェニル−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−6−イル)−カルバミン酸1−メチル−シクロプロピルメチルエステル
本化合物を、1−メチルシクロプロパンメタノールを用いて、実施例27について記載したものと類似の方法で調製した(19.1mg、68%)。データ:(m/z)=393(M+H)。

0180

(実施例29)
(1−アセチル−4−メチル−4−フェニル−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−6−イル)−カルバミン酸1シクロブチルメチルエステル
本化合物を、シクロブタンメタノールを用いて、実施例27について記載したものと類似の方法で調製した(11mg、40%)。データ:(m/z)=393(M+H)。

0181

(実施例30)
(1−アセチル−4−メチル−4−フェニル−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−6−イル)−カルバミン酸(R)−1,2−ジメチル−プロピルエステル
本化合物を、(R)−(−)−3−メチル−2−ブタノールを用いて、実施例27について記載したものと類似の方法で調製した(6mg、2%)。データ:(m/z)=395(M+H)。

0182

(実施例31)
(1−アセチル−4−メチル−4−フェニル−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−6−イル)−カルバミン酸(1R,2S,4S)−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−2−イルエステル
本化合物を、endo−ノルボネオールを用いて、実施例27について記載したものと類似の方法で調製した(8mg、27%)。データ:(m/z)=419(M+H)。

0183

(実施例32)
(1−アセチル−4−メチル−4−フェニル−1,2,3,4,4a,8a−ヘキサヒドロ−キノリン−6−イル)−カルバミン酸シクロペンチルエステル
本化合物を、ペンテノールを用いて、実施例27について記載したものと類似の方法で調製した(46%)。データ:(m/z)=393(M+H)。

0184

(実施例33)
N−(1−アセチル−4−メチル−4−フェニル−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−6−イル)−3−(3−トリフルオロメチル−フェニル)−プロピオンアミド
本化合物を、実施例10(a)に記載した化合物から、実施例10について記載したものと類似の方法で調製して表題化合物(35%)を得た。データ:(m/z)=481(M+H)+。

0185

(実施例34)
(1−アセチル−4−メチル−4−フェニル−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−6−イル)−カルバミン酸3−クロロ−4−フルオロ−ベンジルエステル
本化合物を、(3−クロロ−4−フルオロ−フェニル)−メタノールを用いて、実施例27について記載したものと類似の方法で調製した(73.3%)。データ:(m/z)=467(M+H)。

0186

(実施例35)
5−ブロモ−チオフェン−2−カルボン酸(1−アセチル−4−メチル−4−フェニル−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−6−イル)−アミド
本化合物を、5−ブロモ−チオフェン−2−カルボン酸を用いて、実施例10について記載したものと類似の方法で調製した(66%)。データ:(m/z)=470(M+H)。

0187

(実施例36)
(+)−1−(1−アセチル−4−メチル−4−フェニル−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−6−イル)−3−(4−クロロベンジル)−尿素
本化合物を、実施例13から出発してキラルHPLCによって得た。カラムAD−H(5μ)25×0.46cm。溶離液:ヘプタン/イソプロピルアルコール90/10。保持時間:26.8分。[α]20D=+243°(エチルアルコール、5mg/ml)

0188

(実施例37)
(+)−N−(1−アセチル−2,2,4−トリメチル−4−フェニル−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−6−イル)−3−(3−クロロフェニル)−プロピオンアミド
本化合物を、実施例26から出発してキラルHPLCによって得た。カラムAD−H(5μ)25×0.46cm。溶離液:ヘプタン/イソ−プロピルアルコール80/20。保持時間:7.0分。[α]20D=+349°(エチルアルコール、5mg/ml)

0189

(実施例38)
(+)−N−(1−アセチル−4−メチル−4−フェニル−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−6−イル)−3−(3−トリフルオロメチル−フェニル)−プロピオンアミド
本化合物を、実施例33から出発してキラルHPLCによって得た。カラムAD−H(5μ)25×0.46cm。溶離液:ヘプタン/イソ−プロピルアルコール90/10。保持時間:26.8分。[α]20D=+229°(エチルアルコール、5mg/ml)

0190

(実施例39)
(+)−(1−アセチル−4−メチル−4−フェニル−1,2,3,4,4a,8a−ヘキサヒドロ−キノリン−6−イル)−カルバミン酸シクロペンチルエステル
本化合物を、実施例32から出発してキラルHPLCによって得た。カラムOD−H(5μ)25×0.46cm。溶離液:ヘプタン/エチルアルコール85/15。保持時間:6.6分。[α]20D=+278°(エチルアルコール、5mg/ml)

0191

(実施例40)
(+)−(1−アセチル−4−メチル−4−フェニル−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−6−イル)−カルバミン酸3−クロロ−4−フルオロ−ベンジルエステル
本化合物を、実施例34から出発してキラルHPLCによって得た。カラムOD(10μ)25×0.46cm。溶離液:ヘプタン/エチルアルコール80/20。保持時間:8.1分。[α]20D=+236°(エチルアルコール、5mg/ml)

0192

(実施例41)
CHO細胞に発現されたヒトTSH受容体におけるTSHに対する化合物の拮抗活性
ヒトTSH受容体におけるTSHに対する化合物の拮抗活性を、ヒトTSH受容体をコードするプラスミド、およびcAMP応答エレメント(CRE)/蛍ルシフェラーゼレポーター遺伝子の発現を指示するプロモーターを有する第2のプラスミドを安定的にトランスフェクションしたチャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞で試験した。G共役TSH受容体へのウシTSHの結合は、cAMPの増加をもたらし、これは、同様に、ルシフェラーゼレポーターのトランス活性化増加を誘導する。ルシフェラーゼ活性は、発光カウンターを用いて定量化した。細胞を、18nMウシTSH(これは、被験化合物の不存在下におけるこの濃度で、最大ルシフェラーゼ刺激の80%を誘導した。)と一緒に被験化合物(0.316nMから10μMの間の濃度)と温置した。IC50(化合物によるルシフェラーゼ刺激の最大達成可能阻害の半最大(50%)阻害を引き起こす被験化合物の濃度)および化合物の効能を、XLfit(Excelバージョン4.1、ID Business Solutions Limited)を用いて求めた。前述の実施例に記載した化合物は全て、10−6M未満のIC50を有する。実施例12、13、23、18、1、4、20、7、6、11、26、27、28、29、30、33、31、32、34、35、36、37、38、39および40は、1E−7M未満のIC50を示している。

0193

(実施例42)
CHO細胞に発現されたヒトTSH受容体におけるヒトTSIに対する化合物の拮抗活性
ヒトTSH受容体におけるヒトTSIに対する3種の被験化合物の拮抗活性を、TSH受容体およびCRE駆動蛍ルシフェラーゼレポーター遺伝子を安定的に発現している(アッセイ前に血清の不存在下で16時間培養された)チャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞において試験した。TSIを、GD患者の血清から、0.45mmフィルター上の濾過、タンパク質Gセファロースカラムクロマトグラフィー、リン酸緩衝生理食塩水に対する透析および次いでの10K Amiconフィルターによる濃縮によって部分的に精製した。TSI試料は、ヒトTSHRを欠いている対照CHO細胞におけるルシフェラーゼ活性を活性化しないことが確認された。cAMPホスホジエステラーゼ阻害剤であるロリプラムを、アッセイ培地(10μM)に含み、TSHRにより誘導されたCRE−ルシフェラーゼ合成を補い、これを、発光カウンターを用いて定量化した。細胞を、3.16mg/mlのTSI(または18nMと等しく有効な濃度におけるウシTSH)と一緒に、化合物A、BまたはC(0.316nM−10μM)と温置した。化合物Aは、ヘキサン酸(1−アセチル−2,2,4−トリメチル−4−フェニル−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−6−イル)−アミド(実施例1参照)である。化合物Bは、(1−アセチル−4−メチル−4−フェニル−1,2,3,4,4a,8a−ヘキサヒドロ−キノリン−6−イル)−カルバミン酸シクロペンチルエステル(実施例39参照)の鏡像異性体である。化合物Cは、(1−アセチル−4−メチル−4−フェニル−1,2,3,4−テトラヒドロ−キノリン−6−イル)−カルバミン酸3−クロロ−4−フルオロベンジルエステル(実施例40参照)の鏡像異性体である。全ての3種の化合物は、完全拮抗剤であり、10−6M未満のIC50を示している(表I)。

0194

実施例

0195

(実施例43)
CHO細胞に発現された構成的に活性なヒトTSH受容体における化合物の拮抗活性
2種の化合物の拮抗活性を、甲状腺機能亢進症を引き起こす自律性機能性甲状腺結節において特定された、5つの最も優勢な構成的に活性なヒトTSHR変異体(Thr632Ile、Ala623Val、Ile568Thr、Asp619GlyおよびAsp633Glu)(van Sandeら、(1995年)J.Clin.Endocrinol.Metabol.80巻、2577−2585頁)の1つをコードするプラスミドを一過性にトランスフェクションしたチャイニーズハムスター卵巣(CHO)細胞で試験した。細胞を、10μMのロリプラムの存在下で実施例35または実施例1のいずれかの化合物の10−6Mと温置した。TSH受容体変異体の活性を、PackardcAMPAlphascreenアッセイを用いて定量化した。両方の化合物が、10−6Mの濃度で全ての5つの受容体変異体の構成的活性を>80%阻害した。

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