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技術 3Dレンダリング・グラフィック・パイプラインを向上するためにビデオホログラムをリアルタイムに生成する方法

出願人 シーリアルテクノロジーズソシエテアノニム
発明者 シュヴェルトナー,アレキサンダー
出願日 2008年5月16日 (12年6ヶ月経過) 出願番号 2010-507925
公開日 2010年8月19日 (10年3ヶ月経過) 公開番号 2010-528325
状態 特許登録済
技術分野 ホログラフィ イメージ生成 陰極線管以外の表示装置の制御 表示装置の制御、回路
主要キーワード 許容移動範囲 正規化表現 強度因子 オブジェクト点 モニタ画 傾斜レンズ 参照データセット 変調関数
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課題・解決手段

本発明は、少なくとも1つの光変調器手段(SLM)を有するホログラフィック再生装置HAE)に対して主に機能するビデオホログラムを生成する方法に関する。ここで、オブジェクト点(OP)に分解されるシーン(3D−S)は、完全なホログラム(HΣSLM)としてエンコードされ、可視領域(VR)から再構成として見られることができる。3Dレンダリンググラフィックパイプライン(RGP)は、シーン(3D−S)のオブジェクト点に対する色及び奥行き情報を決定する。ホログラフィックパイプライン(HGP)は、奥行き及び色情報が既に存在するか又は現在更新されている可視オブジェクト点(OPN)毎に、A)その可視オブジェクト点(OPN)に関連付けられるサブホログラム(SHN)及び関連する差分サブホログラム(SD)を迅速に決定し、B)完全なホログラム(HΣSLM)に差分サブホログラム(SD)を加算し、C)少なくとも1つのサブホログラムメモリ(SH−MEM)において呼び出し可能なオブジェクト点(OPN)及びそのサブホログラム(SHN)の情報リンクを作成することにより、それらの色及び奥行き情報から複素ホログラム値を決定する。差分サブホログラム(SD)は、可視オブジェクト点(OPN)の関連するサブホログラム(SHN)とその時点で古いすなわち可視ではないオブジェクト点(OPX)のサブホログラム(SHX)との差として(SD=SHN−SHX)により決定される。

概要

背景

レンダリング処理に関して、本発明は、シーンベクトル数学的記述からモニタ画面上のピクセル画像になるまでのアルゴリズムを含む3Dレンダリングパイプライン又はグラフィックスパイプラインに関する。3次元画像データは、奥行き情報を含み、且つ一般には材料及び表面特性に関する追加の情報を更に含む。例えば、装置座標への画面座標の変換、テクスチャリングクリッピング及びアンチエイリアシングは、3Dレンダリンググラフィックスパイプラインにおいて実行される。3次元シーンの2次元投影を表し且つグラフィックスアダプタフレームバッファに格納されるピクセル画像は、例えばLCディスプレイのようなモニタ画面の制御可能な画素についての画素値を含む。

ホログラフィックデータの生成に関する限り、本発明は、ホログラフィック表示装置光変調器手段上での、オブジェクト点から構成される3次元シーンの表現のためのホログラム値を生成する方法及び装置に関する。

ビデオホログラムに関して、更に本発明はホログラフィックパイプラインに関する。複素ホログラム値は、ホログラフィック表示装置の光変調器についての画素値の形でこのパイプラインにおいて生成される。

ホログラフィック表示装置等は、実質的には、サブホログラム再構成されるシーンの各オブジェクト点と共に規定され且つホログラム全体が少なくとも1つの光変調器手段を使用してサブホログラムの重畳により形成されるという原理に基づく。尚、少なくとも1つの光変調器手段において、オブジェクト点に分割されるシーンはホログラム全体としてエンコードされ、シーンはビデオホログラムの再構成の1周期間隔内に存在する可視領域からの再構成として見られる。一般的に、その原理は、主にオブジェクトから1つ又は複数の可視領域に放射される波面を再構成することである。

詳細には、そのような装置は、個々のオブジェクト点の再構成は、光変調器手段においてエンコードされるホログラム全体のサブセットとしてのサブホログラムのみを必要とするという原理に基づく。ホログラフィック表示装置は、少なくとも1つのスクリーン手段を含む。スクリーン手段は、シーンのホログラムがエンコードされる光変調器自体であるか、あるいは光変調器においてエンコードされたシーンのホログラム又は波面が結像されるレンズ又はミラー等の光学素子である。

可視領域におけるシーンの再構成に対するスクリーン手段の定義及び対応する原理は、本出願人により出願された他の文献において説明される。国際公開第WO2004/044659号及び国際公開第WO2006/027228号においては、光変調器自体がスクリーン手段を形成する。国際公開第WO2006/119760号の「Projection device and method for holographic reconstruction of scenes」においては、スクリーン手段は、光変調器上でエンコードされたホログラムが結像される光学素子である。

独国特許出願公開第10 2006 004 300号の「Projection device for the holographic reconstruction of scenes」においては、スクリーン手段は、光変調器上でエンコードされたシーンの波面が結像される光学素子である。

本出願人により出願された国際公開第WO2006/066919号は、ビデオホログラムを計算する方法を説明している。

「可視領域」は、観察者が十分な可視性でシーンの再構成全体を見れる制限された領域である。可視領域内において、再構成シーンが観察者に対して可視となるように波面が干渉する。可視領域の位置は、観察者の眼において又は眼に近接して特定される。可視領域は、x方向、y方向及びz方向に移動可能であり、周知の位置検出及び追跡システムを使用して実際の観察者の位置に対して追跡される。2つの可視領域、すなわち各眼に対して1つの可視領域を使用できる。一般的に、可視領域の更に複雑な構成も可能である。更に、個々のオブジェクト又はシーン全体が観察者に対して光変調器の後方に存在するように見えるようにビデオホログラムをエンコードできる。

本明細書において、用語「光変調器手段」又は「SLM」は、1つ又は複数の個別の光源により放射された光ビーム切り替えゲート制御、又は、変調を行なうことにより光の強度、色及び/又は位相を制御する装置を示す。ホログラフィック表示装置は、一般的に、ディスプレイパネルを通過する光の振幅及び/又は位相を変調することによりオブジェクト点を再構成する制御可能な画素のマトリクスを含む。光変調器手段は、そのようなマトリクスを含む。光変調器手段は、例えば、音響光学変調器AOM、又は、連続型変調器であってもよい。振幅変調によりホログラムを再構成する一実施形態は、液晶ディスプレイ(LCD)を利用するものである。更に、本発明は、更に、十分にコヒーレントな光を光波面又は光波曲線に変調するために使用される制御可能装置に関する。

用語「画素」は、光変調器の制御可能なホログラム画素を示し、画素は、ホログラムポイント離散値を表し、個別にアドレス指定及び制御される。各画素は、ホログラムのホログラムポイントを表す。LCディスプレイの場合、画素は、個別に制御可能な表示画素である。DLPデジタルライトプロセッサ)等のDMD(デジタル・マイクロミラーデバイス)の場合、画素は、個別に制御可能なマイクロミラー又はそのようなミラーの小さなグループである。連続した光変調器の場合、画素は、ホログラムポイントを表す仮想領域である。カラー表現の場合、一般的に、画素は、原色を表す複数のサブ画素に細分される。

用語「変換」は、変換と同一の又は変換を近似する任意の数学的技術、又は、計算技術を含むものとして解釈される。数学的な意味での変換は、単に物理的な処理の近似であり、これはマクスウェル波動方程式により、更に正確に記述される。フレネル変換又はフレネル変換として周知の特別なグループの変換等の変換は、2次近似を記述する。一般的に、変換は、代数方程式及び非微分方程式により表され、従って、周知の計算手段を使用して高性能に効率的に処理される。更に、変換は、光学系を使用して正確にモデル化される。

本出願人により出願された国際公開第WO2006/066919号は、ビデオホログラムを計算する方法を説明している。一般的に、その方法は、シーンを光変調器の平面に平行なセクション平面にスライスする工程と、観察者平面内の全てのセクション平面を可視領域に変換する工程と、それらを加算する工程とを含む。その後、加算された結果は、光変調器も配設されるホログラム面逆変換され、それによりビデオホログラムの複素ホログラム値を決定する。

独国特許出願公開第10 2006 025 096号は、奥行き情報を有する画像データからリアルタイムにビデオホログラムをレンダリング及び生成する方法を説明する。ここで、3Dレンダリング・グラフィックス・パイプラインは、3次元シーンの2次元投影としてのピクセル化画像データへの3次元シーンからの変換を記述し、第1のモードではモニタの制御可能画素の画素値を生成する。パイプラインは切り替え可能に拡張されることを特徴とし、第2のモードでは複素ホログラム値が少なくとも1つのホログラフィックパイプラインにおいて空間光変調器SLMについての画素値として生成されその結果、3次元シーンが空間において干渉により再構成されるように入射波面を変調するために、通常のグラフィック表現と同時に又はその代わりに空間光変調器がホログラム値により制御される。

独国特許出願公開第10 2006 042 324号は、ビデオホログラムをリアルタイムに生成する方法を説明している。その方法は、単一のオブジェクト点の再構成がSLM上でエンコードされるホログラム全体の部分集合であるサブホログラムのみを必要とするという原理を使用する。方法は、オブジェクト点毎にサブホログラムの寄与がルックアップテーブルから検索され、シーン全体を再構成するためにホログラム全体を形成するように前記サブホログラムが蓄積されることを特徴とする。

概要

本発明は、少なくとも1つの光変調器手段(SLM)を有するホログラフィック再生装置HAE)に対して主に機能するビデオホログラムを生成する方法に関する。ここで、オブジェクト点(OP)に分解されるシーン(3D−S)は、完全なホログラム(HΣSLM)としてエンコードされ、可視領域(VR)から再構成として見られることができる。3Dレンダリンググラフィックパイプライン(RGP)は、シーン(3D−S)のオブジェクト点に対する色及び奥行き情報を決定する。ホログラフィックパイプライン(HGP)は、奥行き及び色情報が既に存在するか又は現在更新されている可視オブジェクト点(OPN)毎に、A)その可視オブジェクト点(OPN)に関連付けられるサブホログラム(SHN)及び関連する差分サブホログラム(SD)を迅速に決定し、B)完全なホログラム(HΣSLM)に差分サブホログラム(SD)を加算し、C)少なくとも1つのサブホログラムメモリ(SH−MEM)において呼び出し可能なオブジェクト点(OPN)及びそのサブホログラム(SHN)の情報リンクを作成することにより、それらの色及び奥行き情報から複素ホログラム値を決定する。差分サブホログラム(SD)は、可視オブジェクト点(OPN)の関連するサブホログラム(SHN)とその時点で古いすなわち可視ではないオブジェクト点(OPX)のサブホログラム(SHX)との差として(SD=SHN−SHX)により決定される。

目的

一般的に、その原理は、主にオブジェクトから1つ又は複数の可視領域に放射される波面を再構成することである

効果

実績

技術文献被引用数
2件
牽制数
0件

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請求項1

シーン(3D−S)がホログラム全体(HΣSLM)としてエンコードされる少なくとも1つの光変調器手段(SLM)を有するホログラフィック表示装置HAE)に対して、ビデオホログラムリアルタイムに生成する方法であって、前記シーン(3D−S)はオブジェクト点(OP)に分割され、且つ前記ビデオホログラムの再構成の1周期間隔内に存在する可視領域(VR)から再構成として見られ、前記可視領域(VR)は再構成される前記シーン(3D−S)の各前記オブジェクト点(OP)と共にサブホログラム(SH)を規定し、前記ホログラム全体(HΣSLM)は前記サブホログラム(SH)の重畳により形成され、3Dレンダリンググラフィックスパイプライン(RGP)は前記シーン(3D−S)を前記オブジェクト点(OP)に構造化し、前記シーンは奥行き情報を有する画像データにより表され、その後前記オブジェクト点(OP)に対して少なくとも色及び奥行き情報を決定して提供し、ホログラフィックパイプライン(HGP)は複素ホログラム値を計算し、実際の観察者の位置(VP)から可視であり、且つ奥行き情報及び色情報が初めて提供されるか又は現在更新されているオブジェクト点(OPN)毎に、−(A)(SD=SHN−SHX)である差分サブホログラム(SD)が、前記可視であるオブジェクト点(OPN)の対応するサブホログラム(SHN)と、今や古いすなわち可視ではない前記オブジェクト点(OPX)のサブホログラム(SHX)との差であると定義される場合において、前記可視であるオブジェクト点(OPN)に対応する、前記サブホログラム(SHN)及び対応する前記差分サブホログラム(SD)が迅速に計算され、−(B)前記差分サブホログラム(SD)が前記ホログラム全体(HΣSLM)に加算され、−(C)前記対応するサブホログラム(SHN)への前記オブジェクト点(OPN)の情報リンクが、少なくとも1つのサブホログラムメモリ(SH−MEM)において取得可能であることを特徴とする方法。

請求項2

前記オブジェクト点(OPN、OPX)の前記差分サブホログラム(SD)は、前記更新された奥行き情報に従って、a)前記観察者の位置により近接する前記オブジェクト点(OPN)の前記サブホログラム(SHN)と、前者によって今や覆われているためにもはや可視ではない前記オブジェクト点(OPX)の前記サブホログラム(SHX)と、の差(SD=SHN−SHX)又はその逆により、b)前記観察者の位置からより遠い前記オブジェクト点(OPN)の前記サブホログラム(SHN)と、ここまで可視である前記オブジェクト点(OPX)の前記サブホログラム(SHX)との差(SD=SHN−SHX)により、定義されることを特徴とする、請求項1に記載の方法。

請求項3

前記可視であるオブジェクト点(OPN)と古い前記オブジェクト点(OPX)との前記差分サブホログラム(SD)を(SD=SHN−SHX)によって計算するために、前記古いオブジェクト点(OPX)の前記サブホログラム(SHX)は前記サブホログラムメモリ(SH−MEM)から取得され且つ前記計算において適用されることを特徴とする、請求項2に記載の方法。

請求項4

前記オブジェクト点(OP)とその前記サブホログラム(SH)との情報リンクは、少なくとも1つのルックアップテーブル(LUT)における前記サブホログラムのエントリへの対応する参照によって、又は前記サブホログラムメモリ(SH−MEM)への参照によって、取得可能である請求項1記載の方法。

請求項5

それぞれの前記オブジェクト点(OP)について、前記対応するサブホログラム(SH)の寄与がルックアップテーブル(LUT)から取得されることを特徴とする、請求項1に記載の方法。

請求項6

前記オブジェクト点の前記サブホログラムのホログラム値が決定されるか、又は1つ若しくは複数のルックアップテーブルにおける前記サブホログラムの対応するエントリが、定義されたボリュームにおける可能な前記オブジェクト点のそれぞれに対して事前に生成され、−セクション平面に平行であり且つ有限距離に位置する観察者平面に対して、波フィールドの別々の2次元分布の形で、各トモグラフィック・シーン・セクションの各オブジェクト・データ・セットから回折画像が計算され、全てのセクションの波フィールドが少なくとも1つの共通の可視領域について計算されるステップと、−前記観察者平面に関連して参照されるデータセットにおいて前記可視領域に対する波フィールドの集合を定義するために、全てのセクションレイヤの前記計算された分布が加算されるステップと、−コンピュータにより生成される前記シーンの共通のホログラムを生成するための参照データセットが、前記参照プレーンに平行であり且つ有限距離に位置し前記光変調器手段が存在するホログラム平面へと変換されるステップと、がコンピュータによる支援により実行されることを特徴とする、請求項1に記載の方法。

請求項7

規定された空間における可能なオブジェクト点のそれぞれについて事前に、前記オブジェクト点の前記サブホログラムのホログラム値が決定されるか、又は1つ若しくは複数のルックアップテーブルにおける前記サブホログラムの対応するエントリが生成され、前記サブホログラム(SH)の前記複素ホログラム値は、前記光変調器手段の変調器領域MR)において、再構成される前記オブジェクト点(OP)の波面から決定され、前記変調器領域(MR)に形成される、前記再構成されるオブジェクト点(OP)がその焦点にある結像素子(OS)の、透過率関数又は変調関数が計算及び解析されることを特徴とする、請求項1に記載の方法。

請求項8

前記結像素子(OS)が少なくとも1つのレンズ(L)を含むことを特徴とする、請求項7に記載の方法。

請求項9

前記結像素子(OS)が少なくとも1つのプリズム(P)を更に含むことを特徴とする、請求項8に記載の方法。

請求項10

前記変調器領域(MR)の位置が決定され、再構成される前記オブジェクト点(OP)と前記可視領域(VR)の中心とを通る直線上に前記変調器領域(MR)の中心が存在することを特徴とする、請求項7に記載の方法。

請求項11

前記変調器領域(MR)のサイズが、前記可視領域(VR)を、前記オブジェクト点(OP)を通って前記ホログラム面HE)まで追跡することにより決定されることを特徴とする、請求項7に記載の方法。

請求項12

変調された前記オブジェクト点の前記サブホログラム(SH)のそれぞれがランダム位相を与えられ、全ての前記サブホログラムの前記ランダム位相が均一に分布することを特徴とする、請求項7に記載の方法。

請求項13

前記サブホログラム(SH)の位置を考慮して、前記ホログラム全体(HΣSLM)に対する重畳が、HΣSLM=ΣSHiを用いて前記サブホログラム(SH)の複素和として計算されることを特徴とする、請求項7に記載の方法。

請求項14

前記複素ホログラム値が前記光変調器手段(SLM)の画素値へと変換されることを特徴とする、請求項1乃至13の何れか1項に記載の方法。

請求項15

前記複素ホログラム値が、Burckhardt成分、二相成分、又は任意の他のコードに変換されることを特徴とする、請求項14に記載の方法。

請求項16

奥行き情報を有する画像データにより表される前記シーン(3D−S)をオブジェクト点(OP)へと構造化し、かつその後前記オブジェクト点(OP)に対して少なくとも色情報及び奥行き情報を計算及び提供する3Dレンダリング・グラフィックス・パイプライン(RGP)を拡張するために、請求項1乃至13の何れか1項に記載の方法を実現するための、ビデオホログラムを生成する計算装置であって、ホログラフィック表示装置(HAE)の光変調器手段(SLM)上で前記シーン(3D−S)を表すために使用されるホログラム値を生成するためのホログラフィックパイプライン(HGP)が、−前記オブジェクト点(OP)の決定された色値及び決定された奥行き値を読み出す手段と、−色情報及び奥行き情報に関して前記オブジェクト点(OP)のサブホログラム(SH)を与える手段と、−ホログラム全体(HΣSLM)を計算及び格納する手段と、−前記オブジェクト点(OP)の差分サブホログラム(SD)を計算する手段と、−前記オブジェクト点(OP)と対応する前記サブホログラム(SH)との情報リンクが格納可能及び取得可能にされる、前記サブホログラムメモリ(SH−MEM)として使用される格納手段とを少なくとも備えることを特徴とする、計算装置。

請求項17

前記3Dレンダリング・グラフィックス・パイプライン(RGP)のフレームバッファ(FB)から前記オブジェクト点(OP)の前記決定された色値を読み出し、且つ前記3Dレンダリング・グラフィックス・パイプライン(RGP)のZバッファ(ZB)から前記決定された奥行き値を読み出す手段を少なくとも備えることを特徴とする、請求項16に記載の計算装置。

請求項18

請求項5に従って、各オブジェクト点(OP)に対する対応する前記サブホログラム(SH)の寄与が、少なくとも1つのルックアップテーブル(LUT)から取得されることができる格納手段を少なくとも備えることを特徴とする、請求項16に記載の計算装置。

請求項19

請求項7から11の何れか1項に従って、各前記オブジェクト点(OP)について前記複素ホログラム値を解析的に決定する専用計算手段を少なくとも備えることを特徴とする、請求項16に記載の計算装置。

請求項20

ホログラフィック表示装置(HAE)の構成データを検出する手段を備えることを特徴とする、請求項12乃至16の少なくとも1項に記載の計算装置。

請求項21

前記光変調器手段(SLM)のサイズ及び解像度、並びにエンコードの種類を少なくとも含む、ホログラフィック表示装置(HAE)の構成データを検出する手段を備えることを特徴とする、請求項20に記載の計算装置。

請求項22

前記複素ホログラム値が、前記光変調器手段(SLM)の画素値へと変換されることを特徴とする、請求項18乃至21の少なくとも1項に記載の計算装置。

請求項23

前記複素ホログラム値が、Burckhardt成分、二相成分、又は任意の他の適切なコードへと変換されることを特徴とする、請求項22に記載の計算装置。

請求項24

請求項1乃至10の少なくとも1項に記載の方法を実現する、スクリーン手段(B)を備えるホログラフィック表示装置であって、前記スクリーン手段(B)は、前記シーン(3D−S)のホログラムがエンコードされる前記光変調器手段(SLM)自体であるか、あるいは前記光変調器上にエンコードされるホログラム又は前記光変調器手段上にエンコードされる前記シーンの波面が結像される光学素子であることを特徴とする、ホログラフィック表示装置。

請求項25

前記光学素子はレンズ又はミラーであることを特徴とする、請求項24に記載のホログラフィック表示装置。

技術分野

0001

本発明は、3Dレンダリンググラフィックスパイプライン拡張するために、奥行き情報を有する3次元画像データからビデオホログラムリアルタイムに生成する方法に関する。

背景技術

0002

レンダリング処理に関して、本発明は、シーンベクトル数学的記述からモニタ画面上のピクセル画像になるまでのアルゴリズムを含む3Dレンダリングパイプライン又はグラフィックスパイプラインに関する。3次元画像データは、奥行き情報を含み、且つ一般には材料及び表面特性に関する追加の情報を更に含む。例えば、装置座標への画面座標の変換、テクスチャリングクリッピング及びアンチエイリアシングは、3Dレンダリング・グラフィックス・パイプラインにおいて実行される。3次元シーンの2次元投影を表し且つグラフィックスアダプタフレームバッファに格納されるピクセル画像は、例えばLCディスプレイのようなモニタ画面の制御可能な画素についての画素値を含む。

0003

ホログラフィックデータの生成に関する限り、本発明は、ホログラフィック表示装置光変調器手段上での、オブジェクト点から構成される3次元シーンの表現のためのホログラム値を生成する方法及び装置に関する。

0004

ビデオホログラムに関して、更に本発明はホログラフィックパイプラインに関する。複素ホログラム値は、ホログラフィック表示装置の光変調器についての画素値の形でこのパイプラインにおいて生成される。

0005

ホログラフィック表示装置等は、実質的には、サブホログラム再構成されるシーンの各オブジェクト点と共に規定され且つホログラム全体が少なくとも1つの光変調器手段を使用してサブホログラムの重畳により形成されるという原理に基づく。尚、少なくとも1つの光変調器手段において、オブジェクト点に分割されるシーンはホログラム全体としてエンコードされ、シーンはビデオホログラムの再構成の1周期間隔内に存在する可視領域からの再構成として見られる。一般的に、その原理は、主にオブジェクトから1つ又は複数の可視領域に放射される波面を再構成することである。

0006

詳細には、そのような装置は、個々のオブジェクト点の再構成は、光変調器手段においてエンコードされるホログラム全体のサブセットとしてのサブホログラムのみを必要とするという原理に基づく。ホログラフィック表示装置は、少なくとも1つのスクリーン手段を含む。スクリーン手段は、シーンのホログラムがエンコードされる光変調器自体であるか、あるいは光変調器においてエンコードされたシーンのホログラム又は波面が結像されるレンズ又はミラー等の光学素子である。

0007

可視領域におけるシーンの再構成に対するスクリーン手段の定義及び対応する原理は、本出願人により出願された他の文献において説明される。国際公開第WO2004/044659号及び国際公開第WO2006/027228号においては、光変調器自体がスクリーン手段を形成する。国際公開第WO2006/119760号の「Projection device and method for holographic reconstruction of scenes」においては、スクリーン手段は、光変調器上でエンコードされたホログラムが結像される光学素子である。

0008

独国特許出願公開第10 2006 004 300号の「Projection device for the holographic reconstruction of scenes」においては、スクリーン手段は、光変調器上でエンコードされたシーンの波面が結像される光学素子である。

0009

本出願人により出願された国際公開第WO2006/066919号は、ビデオホログラムを計算する方法を説明している。

0010

「可視領域」は、観察者が十分な可視性でシーンの再構成全体を見れる制限された領域である。可視領域内において、再構成シーンが観察者に対して可視となるように波面が干渉する。可視領域の位置は、観察者の眼において又は眼に近接して特定される。可視領域は、x方向、y方向及びz方向に移動可能であり、周知の位置検出及び追跡システムを使用して実際の観察者の位置に対して追跡される。2つの可視領域、すなわち各眼に対して1つの可視領域を使用できる。一般的に、可視領域の更に複雑な構成も可能である。更に、個々のオブジェクト又はシーン全体が観察者に対して光変調器の後方に存在するように見えるようにビデオホログラムをエンコードできる。

0011

本明細書において、用語「光変調器手段」又は「SLM」は、1つ又は複数の個別の光源により放射された光ビーム切り替えゲート制御、又は、変調を行なうことにより光の強度、色及び/又は位相を制御する装置を示す。ホログラフィック表示装置は、一般的に、ディスプレイパネルを通過する光の振幅及び/又は位相を変調することによりオブジェクト点を再構成する制御可能な画素のマトリクスを含む。光変調器手段は、そのようなマトリクスを含む。光変調器手段は、例えば、音響光学変調器AOM、又は、連続型変調器であってもよい。振幅変調によりホログラムを再構成する一実施形態は、液晶ディスプレイ(LCD)を利用するものである。更に、本発明は、更に、十分にコヒーレントな光を光波面又は光波曲線に変調するために使用される制御可能装置に関する。

0012

用語「画素」は、光変調器の制御可能なホログラム画素を示し、画素は、ホログラムポイント離散値を表し、個別にアドレス指定及び制御される。各画素は、ホログラムのホログラムポイントを表す。LCディスプレイの場合、画素は、個別に制御可能な表示画素である。DLPデジタルライトプロセッサ)等のDMD(デジタル・マイクロミラーデバイス)の場合、画素は、個別に制御可能なマイクロミラー又はそのようなミラーの小さなグループである。連続した光変調器の場合、画素は、ホログラムポイントを表す仮想領域である。カラー表現の場合、一般的に、画素は、原色を表す複数のサブ画素に細分される。

0013

用語「変換」は、変換と同一の又は変換を近似する任意の数学的技術、又は、計算技術を含むものとして解釈される。数学的な意味での変換は、単に物理的な処理の近似であり、これはマクスウェル波動方程式により、更に正確に記述される。フレネル変換又はフレネル変換として周知の特別なグループの変換等の変換は、2次近似を記述する。一般的に、変換は、代数方程式及び非微分方程式により表され、従って、周知の計算手段を使用して高性能に効率的に処理される。更に、変換は、光学系を使用して正確にモデル化される。

0014

本出願人により出願された国際公開第WO2006/066919号は、ビデオホログラムを計算する方法を説明している。一般的に、その方法は、シーンを光変調器の平面に平行なセクション平面にスライスする工程と、観察者平面内の全てのセクション平面を可視領域に変換する工程と、それらを加算する工程とを含む。その後、加算された結果は、光変調器も配設されるホログラム面逆変換され、それによりビデオホログラムの複素ホログラム値を決定する。

0015

独国特許出願公開第10 2006 025 096号は、奥行き情報を有する画像データからリアルタイムにビデオホログラムをレンダリング及び生成する方法を説明する。ここで、3Dレンダリング・グラフィックス・パイプラインは、3次元シーンの2次元投影としてのピクセル化画像データへの3次元シーンからの変換を記述し、第1のモードではモニタの制御可能画素の画素値を生成する。パイプラインは切り替え可能に拡張されることを特徴とし、第2のモードでは複素ホログラム値が少なくとも1つのホログラフィックパイプラインにおいて空間光変調器SLMについての画素値として生成されその結果、3次元シーンが空間において干渉により再構成されるように入射波面を変調するために、通常のグラフィック表現と同時に又はその代わりに空間光変調器がホログラム値により制御される。

0016

独国特許出願公開第10 2006 042 324号は、ビデオホログラムをリアルタイムに生成する方法を説明している。その方法は、単一のオブジェクト点の再構成がSLM上でエンコードされるホログラム全体の部分集合であるサブホログラムのみを必要とするという原理を使用する。方法は、オブジェクト点毎にサブホログラムの寄与がルックアップテーブルから検索され、シーン全体を再構成するためにホログラム全体を形成するように前記サブホログラムが蓄積されることを特徴とする。

0017

説明した方法により、ホログラム値は速い速度で生成可能になる。しかし、3Dレンダリング・グラフィックス・パイプラインを更に考慮に入れる必要がある。3次元シーンから3次元シーンの2次元投影の形式のピクセル化画像データへの変換を記述する、3Dレンダリング・グラフィックス・パイプラインの結果は、2つのメモリセクション、すなわちフレームバッファ及びZバッファに提供される。フレームバッファは、色値又は色情報、すなわち観察者により見られるようなシーンのカラーマップを含む。Zバッファは、観察者の位置から見られるような正規化表現におけるシーンの奥行きマップ又は奥行き情報を含む。これらのデータは、ホログラフィックパイプラインに対する入力情報である。入力情報は、列をなしてあとに続き、光変調器に対する画素値の形式で複素ホログラム値を生成する。3Dレンダリング・グラフィックス・パイプラインの結果が完全に利用可能である場合にのみ、すなわち全てのピクセル画像データがフレームバッファ及びZバッファに書き込まれる場合にのみ、ホログラフィック変換は実行可能である。3次元シーン全体は、3Dレンダリング・グラフィックス・パイプラインによりレンダリングされる必要があり、ピクセル画像データは、ホログラフィック変換が可能になる前に完全に生成される必要がある。上述のパイプラインは、順次実行され、すなわち1つずつ実行され、結果として計算時間が長くなるという不利益をもたらす。計算時間が長くなると、例えばビデオシーケンスには所望のリフレッシュ周波数が提供されない可能性がある。

0018

しかしながら、従来のビデオ技術と同様に高いリフレッシュレートが望まれ、それはビデオホログラムを再生する場合には不可欠である。更に、ビデオホログラムの生成は、必要とされる計算ステップ数が多いため、計算負荷が大きくなる原因となり、高性能でコストのかかる計算ユニットを必要とする。

0019

本発明の目的は、従来技術の欠点を克服し、3Dレンダリング・グラフィックス・パイプライン及びホログラフィックパイプラインが1つずつ実行されることを回避する方法を提供することである。必要とされる計算時間は、大きく短縮される。その結果、計算に対するコスト及び技術的労力も低減される。更に、本方法を実現し、及びそれによりビデオホログラムがリアルタイムに生成されるのを可能にするために、今日市販されているグラフィックスカード又は3Dパイプラインのアーキテクチャは、追加のハードウェア及びソフトウェアモジュールにより拡張される。

0020

本方法は、3次元シーンの2次元投影の形をとるピクセル画像データへの、3次元シーンの変換を記述する3Dレンダリング・グラフィックス・パイプラインを拡張するために、ビデオホログラムをリアルタイムに生成することに対して使用される。

0021

その後、オブジェクト点に分割されたシーンがホログラム全体としてエンコードされ、且つビデオホログラムの再構成の1周期間隔内に存在する可視領域から再構成として見られうる少なくとも1つの光変調器手段を有するホログラフィック表示装置の光変調器に対して、ホログラフィックパイプラインは画素値の形で複素ホログラム値を生成する。ここで、可視領域は再構成されるシーンの各オブジェクト点と共にサブホログラムを規定し、ホログラム全体はサブホログラムの重畳により形成され、奥行き情報を有する画像データにより表されるシーンを3Dレンダリング・グラフィックス・パイプラインはオブジェクト点(OP)に構造化し且つオブジェクト点に対して少なくとも色及び奥行き情報を決定及び提供する。光変調器手段を有するそのようなホログラフィック表示装置は、シーンのオブジェクト点の情報により変調される波面が少なくとも1つの可視領域において重畳されるという原理に基づく。可視領域の定義は、既に上記で与えられている。

0022

そのようなホログラフィック表示装置及び本発明は、シーンの個々のオブジェクト点の再構成が、光変調器手段にエンコードされるホログラム全体のサブセットとしてのサブホログラムのみを必要とするという原理に基づく。

0023

単一の各オブジェクト点は、位置がオブジェクト点の位置に依存し且つサイズが観察者の位置に依存する1つのサブホログラムにより作成される。光変調器手段上のサブホログラムの領域は、以下において変調器領域と呼ばれる。変調器領域は、オブジェクト点を再構成するのに必要とされる光変調器手段のサブ領域である。それと同時に、変調器領域は、オブジェクト点を再構成するためにアドレス指定される必要がある光変調器上の画素を規定する。オブジェクト点が空間中に固定されたオブジェクト点である場合、変調器領域は固定された位置にある。これは、再構成されるオブジェクト点が観察者の位置に依存して位置を変更することを意味する。観察者の位置に依存した変調器領域の変更により、オブジェクト点が固定位置においてエンコードされることが可能になる。すなわち、空間におけるオブジェクト点の位置は観察者の位置に依存して変更されない。本発明に関する限り、それらの原理は同様に適用可能である。最も単純な一実施形態によると、変調器領域の中心は、再構成されるオブジェクト点及び可視領域の中心を通る直線上にある。最も単純な一実施形態において、再構成されるオブジェクト点を通って光変調器手段へと可視領域が逆に追跡されるという交差線法則に基づいて、変調器領域のサイズは決定される。

0024

また、サブホログラムが好適に使用される場合、光変調器手段の制御可能な最小単位を表す画素は、単一のサブホログラムの情報だけでなく、重畳の結果として複数のサブホログラムの情報を含む。

0025

3次元シーンの2次元投影の形のピクセル画像データへの3次元シーンの変換を記述する3Dレンダリング・グラフィックス・パイプラインの結果は、2つのメモリセクション、すなわちフレームバッファ及びZバッファに提供される。

0026

本発明は、観察者の位置から可視であり、且つ少なくともそれぞれの色及び奥行き情報が提供されるように3Dレンダリング・グラフィックス・パイプラインのピクセル化処理が完了されるオブジェクト点毎に、そのオブジェクト点に対するサブホログラムが迅速に決定され、且つホログラム全体に加算されるという原理に基づく。ホログラム値は、3Dレンダリング・グラフィックス・パイプラインにより完全にレンダリングされたオブジェクト点毎にサブホログラム又はホログラム全体を使用してホログラフィックパイプラインにおいて迅速に生成される。尚、本発明の概念に従って、シーンは、その時点において3Dレンダリング・グラフィックス・パイプラインにより完全に処理されていないことに留意すべきである。特に可視性、色及び輝度に関するオブジェクト点のその後の変更は依然として可能である。オブジェクト点の可視性は、例えばシーン全体のレンダリング処理の結果として変更されるため、それまで可視であったオブジェクト点は、この時点では観察者により近接するオブジェクト点により覆われる。

0027

本発明は、特性がレンダリング処理中に変更されるオブジェクト点の寄与を用いて、ホログラム全体を補正するという原理に更に基づく。

0028

本発明の一般的な概念の一実施形態において、本方法は以下のステップを含む。観察者の位置から可視であり且つ奥行き及び色情報が最初に提供され又は更新されたオブジェクト点毎に、ホログラフィックパイプラインにおいて、
−(A)現在のオブジェクト点又は可視のオブジェクト点に対応するサブホログラム、及び(SD=SHN−SHX)である対応する差分サブホログラム(SD)は、現在のオブジェクト点に対応するサブホログラムと、この時点で古い又はもはや可視ではないオブジェクト点のサブホログラムとの差として迅速に計算され、
−(B)差分サブホログラムは、ホログラム全体(HΣSLM)に加算され、
−(C)現在のオブジェクト点の対応するサブホログラムへの情報リンクが、少なくとも1つのサブホログラムメモリに読み込むために利用可能にされる。サブホログラムは、サブホログラムメモリに物理的に書き込まれることができる。参照、インデックス及びメモリセクション等によって読み込むために、この情報リンクを利用可能にすることもまた可能である。

0029

ホログラム全体は、所望通り補償される。先行する処理ステップと同様に、現在のオブジェクト点のサブホログラムへの情報リンクは、サブホログラムメモリに読み込むために利用可能にされる。

0030

現在の物体と古いオブジェクト点との差分サブホログラムは、対応する現在のサブホログラムと古いサブホログラムとの差として式(SD=SHN−SHX)を使用して見つけることができる。オブジェクト点の差分サブホログラムは、更新された奥行き情報に従って以下のものによって規定される。

0031

(a)観察者により近接しているオブジェクト点のサブホログラムと、他のオブジェクト点により覆われているために今や可視ではないオブジェクト点のサブホログラムと、の差又はその逆による(SD=SHN−SHX)。

0032

(b)観察者からより遠いオブジェクト点のサブホログラムと、これまで可視であったオブジェクト点のサブホログラムと、の差による(SD=SHN−SHX)。

0033

現在のオブジェクト点と古いオブジェクト点との差分サブホログラムを計算するために、古いオブジェクト点のサブホログラムは、サブホログラムメモリから読み出され且つ計算に使用されるのが好ましい。差分サブホログラムを計算する時、サブホログラムメモリの全てのサブホログラムは計算ステップの前に値「0」で初期化されると仮定する。これは、奥行き情報が初めて提供されるオブジェクト点に(SD=SHN−SHX)である差分サブホログラムが適用されることを保証する。そのような場合、古いオブジェクト点のサブホログラムSHXは「0」であり、従って差分計算に影響を及ぼさない。

0034

アルゴリズムは、奥行き情報が初めて決定されるか又は更新されるかに関わらず、全てのオブジェクト点に対して同一であることが分かる。観察者等に対するオブジェクト点の位置に関する状況の識別は必要ない。それらのアルゴリズムは、専用の計算ユニットにおいて実現されるのが好ましく、それにより高性能計算を保証する。

0035

最後に、処理ステップは、サブホログラムに対するホログラム値が速い速度で生成されるという原理に基づく。この点において特に好適な方法が実施形態において示される。

0036

次に、サブホログラムメモリについて詳細に規定する。3Dレンダリング・グラフィックス・パイプラインにおける処理の結果、3次元シーンは、ピクセル化されてフレームバッファ及びZバッファに書き込まれる。m行×n列のこのピクセル化は、一般にディスプレイパネルの解像度に対応する。このピクセル化は、サブホログラムメモリに対して採用されるのが好ましいため、フレームバッファ及びZバッファの各エントリに対応する格子中の要素エントリもまた、サブホログラムに対応する。一般に、任意の他のメモリアーキテクチャを使用することができる。しかし、オブジェクト点に関する情報はまた、サブホログラムメモリに書き込まれる必要がある場合がある。そのようなオブジェクト点のサブホログラムへの情報リンクは、例えばデータ、各メモリセクションへの参照等を含む。更に、種々の参照フレームにおけるサイズ、位置、インデックスリスト又はインデックスセクション等の補助記述データを使用でき、このことは迅速なデータアクセス及び好適なアルゴリズム技術を可能又は容易にする。

0037

オブジェクト点のサブホログラムは、独国特許出願公開第10 2006 042 324号において説明される原理に従ってルックアップテーブルから検索されるか又は読み出されるのが好ましく、あるいは国際公開第WO2006/066919号において説明される既に引用された方法に従って解析的に生成される。サブホログラムに対するルックアップテーブルは、後者の方法の原理に従って生成され、あるいは事前に作成されることが好ましい。ルックアップテーブルは、観察者の許容移動範囲内の可能なオブジェクト点毎にサブホログラムの各エントリを事前に生成することにより作成され、これらのエントリを読み込みのために利用可能とする。別の特に好適な方法について、実施形態において説明される。本方法を実現するために、3Dレンダリング・グラフィックス・パイプラインは、上述の処理ステップを実現するホログラフィックパイプラインにより拡張される。本明細書において要約して説明される方法の過程は、ホログラム計算に必要とされる計算ユニット(ハードウェア)が物理的に分離しており且つ3D計算のための計算ユニットの後に列をなして配設される必要があることを意味しない。新世代のプログラマブル・グラフィックス・カードを使用して、ホログラム計算が3D計算のための計算ユニット(ハードウェア)において実行されることもまた想像される。この解決策は、3Dレンダリング・グラフィックス・パイプラインの動作がまた実行されるのと同じグラフィックスシステム又はグラフィックスチップにおいて実現されるのが好ましい。しかし、追加のチップ上での実現例は、可能な選択肢を構成する。双方の処理ユニットは、グラフィックスカードの同一の物理メモリアクセスできるため、3Dレンダリング・グラフィックス・パイプラインについてのZバッファ、カラーマップ及び他のデータに加えて、ホログラフィックパイプラインに必要とされるデータもその物理メモリに格納されることができる。

0038

ホログラム値のリアルタイムの生成に対する要求は、特にサブホログラムに対するルックアップテーブルの使用により満たされる。3Dレンダリング・グラフィックス・パイプラインによるオブジェクト点の計算に必要な時間が、オブジェクト点のホログラフィック変換及びエンコードに必要な計算時間以上である場合、ホログラム値の生成は実現されるだろう。従来のビデオ処理技術のように、速い再生速度が計算機生成ビデオホログラムの表示に対して提供される。ここで、リアルタイムの生成は安価で単純な計算ユニットを使用しても可能である。

0039

本発明は、オブジェクト点が任意の不連続な順番で3Dレンダリング・グラフィックス・パイプラインにより処理されることを可能にする。同様に、個々のオブジェクト点に対してパイプラインの結果が最終的に提供されるべき順番への限定は存在しない。複数のオブジェクト点は、並列処理で同時にレンダリングされ、ホログラフィックパイプラインに提供されることができる。どのように、及びどのような順番でオブジェクト点及び最終的にはシーン全体がレンダリングされるかについての方法は、周知の方法及び最適化に基づく。

図面の簡単な説明

0040

添付の図面と共に好適な実施形態を使用して、本発明の物理的形態について以下に詳細に説明する。

0041

ホログラフィック表示装置が基づく原理を示す図である。
出現するオブジェクト点に対する差分サブホログラムを示す図である。
見えなくなるオブジェクト点に対する差分サブホログラムを示す図である。
本発明に係る装置の概略図を含み、本発明に係る方法を示すフローチャートである。

0042

また、サブホログラムから複素ホログラム値を生成する特に好適な方法について、添付の図面を使用して以下に詳細に説明する。

0043

ホログラフィック表示装置が基づく原理及びオブジェクト点を表す変調器領域を示す図である。
レンズ及びプリズムを含む結像素子を有する表示装置を示す側面図である。
変調器領域及び垂直方向有効プリズムを示す図である。
変調器領域及び水平方向有効プリズムを示す図である。
本発明に係る方法を示すフローチャートである。
ホログラム面の後方でオブジェクト点を再構成する方法のオプションを示す図である。

実施例

0044

図1aは、1人の観察者に対するホログラフィック表示装置(HAE)が基づく一般的な原理を示す。原理は、複数の観察者にも適用される。観察者の位置は、観察者の眼、又は、瞳孔(VP)の位置により特徴付けられる。装置は、簡潔にするために本実施形態では、スクリーン手段(B)と同一である光変調器手段(SLM)を含む。これは、少なくとも1つの可視領域(VR)においてシーン(3D−S)のオブジェクト点の情報により変調される波面を重畳する。可視領域は、眼に対して追跡される。シーン(3D−S)の単一のオブジェクト点(OP)の再構成は、光変調器手段(SLM)上でエンコードされるホログラム全体(HΣSLM)の部分集合である1つのサブホログラム(SH)のみを必要とする。変調器領域(MR)は、光変調器(SLM)上のサブホログラムの領域である。この図から分かるように、変調器領域(MR)は、光変調器手段(SLM)の小さなサブセクションのみを含む。最も単純な一実施形態において、変調器領域(MR)のサイズは、可視領域(VR)が再構成されるオブジェクト点(OP)を通って光変調器手段(SLM)まで追跡されるという交差線の定理に基づいて決定される。更に、そのオブジェクト点を再構成することを要求される光変調器手段(SLM)上の画素のインデックスが決定される。

0045

図1b及び図1cは、本方法の以下の説明の一般的な基礎となる原理として、サブホログラムの原理を示す。本発明に係る方法に基づいて、観察者の位置(VP)から可視であり、且つ少なくともそれぞれの色及び奥行き情報が提供されるように3Dレンダリング・グラフィックス・パイプラインのピクセル化処理が完了されるオブジェクト点毎に、そのオブジェクト点に対するサブホログラム(SH)が迅速に、すなわち更なる遅延なしで決定され、ホログラム全体(HΣSLM)に加算される。しかし、対応するサブホログラム(SH)の迅速な処理は、例えばオブジェクト点(OP)の可視性がシーンのレンダリング処理中に変更されることを意味する。例えばオブジェクト点は、観察者により近接するオブジェクト点により覆われる可能性があり、あるいは陰影反射ヘイズ等の多くの画像効果の1つにより再び不可視になる可能性がある。

0046

図1bを参照すると、3Dレンダリング・グラフィックス・パイプラインは、オブジェクト点(OPX)に対して、新しいオブジェクト点(OPN)が観察者により近接して存在することを検出する。一般的に、3Dレンダリング・グラフィックス・パイプラインにより提供される先行する中間結果と比較して、新しいオブジェクト点(OPN)がこのように現在レンダリングされているシーンに現れるが、図示するように、新しいオブジェクト点(OPN)は、観察者の可視性によれば中間結果において可視であったオブジェクト点(OPX)を覆うため、最初に可視であったオブジェクト点は不可視になる。以下に更に詳細に説明するように、本明細書において、オブジェクト点のサブホログラムの重畳を形成するホログラム全体(HΣSLM)から、不可視のオブジェクト点(OPX)の古いサブホログラム(SHX)を減算し、新しく可視となったオブジェクト点(OPN)の新しいサブホログラム(SHN)を加算する必要がある。そのような場合、差分サブホログラム(SD=SHN−SHX)は、古いオブジェクト点(OPX)のサブホログラム(SHX)と新しいオブジェクト点(OPN)のサブホログラム(SHN)との差として規定され、且つこのように計算される。

0047

図1cを参照すると、オブジェクト点(OPX)は、3Dレンダリング・グラフィックス・パイプラインにより提供される先行する中間結果と比較して、現在レンダリングされているシーンにおいて見えなくなるため、図示するように、これまで隠されていたオブジェクト点(OPN)は、観察者の可視性に従うとこの時点で可視になる。その場合、差分サブホログラム(SD=SHN−SHX)は、見えなくなったオブジェクト点(OPX)のサブホログラム(SHX)と新しく可視となったオブジェクト点(OPN)のサブホログラム(SHN)との間の差として規定されるため、計算可能である。図1bの下で説明されたのと同様に、ホログラム全体(HΣSLM)はそれに従って加算される。異なる色及び/又は強度を有する固定オブジェクト点の第3の例について、特定の図を参照せずに以下に説明する。本明細書において、差分サブホログラムは、対応する色又は強度情報を記述する。しかし、一般にはサブホログラムの代わりに記述データを使用してそれらの変更を特定すれば十分である。

0048

図2は、ホログラム全体(HΣSLM)を生成する方法を示し、奥行き情報を有する画像データからホログラフィック表示装置(HAE)の光変調器(SLM)に対する複素ホログラム値を生成するために、3Dレンダリング・グラフィックス・パイプライン(RGP)がホログラフィックパイプライン(HGP)により拡張される方法を示す。それによって、本方法を実行するための装置が同時に簡単に略述される。例えば、画面座標から装置座標への変換、テクスチャリング、クリッピング及びアンチエイリアシングは、3Dレンダリング・グラフィックス・パイプライン(RGP)において実行される。シーンの2次元投影の形式のピクセル化画像データへのシーン(3D−S)からの変換を記述する3Dレンダリング・グラフィックス・パイプライン(RGP)の結果は、2つのメモリセクションに提供される。
−フレームバッファ(FB)は、色値、すなわち観察者により見られるシーンのカラーマップを含む。
−Zバッファ(ZB)は、観察者の位置から見られるような正規化表現におけるシーンの奥行きマップを含む。

0049

理解し易くするために、図2において、グラフィックスパイプラインのそれらのメモリセクションは個別に示され且つ概略的に示される。これらのメモリセクションのデータは、ホログラフィック・カラー・パイプライン(HGP)に対する入力情報である。このホログラフィック・カラー・パイプラインは列をなして続き、3次元シーン全体についての複素ホログラム値を生成する。

0050

本発明によると、シーン全体の完全なZマップ及びカラーマップが利用可能になるまでは待機せず、オブジェクト点に対するホログラフィック計算は、少なくとも3Dパイプラインにより処理されたオブジェクト点の奥行き及び色情報が利用可能になると、すぐに実行される。

0051

本発明に係る方法に基づいて、観察者の位置(VP)から可視であり、且つ少なくともそれぞれの色及び奥行き情報が提供されるように3Dレンダリング・グラフィックス・パイプラインのピクセル化処理が完了されるオブジェクト点(OP)毎に、そのオブジェクト点(OPN)に対するサブホログラム(SHN)が迅速に、すなわち更なる遅延なしで決定され、且つホログラム全体(HΣSLM)に加算される。3Dレンダリング・グラフィックス・パイプライン(RGP)の「ピクセル化」処理グループ及びホログラフィックパイプライン(HGP)のホログラム値の生成のための処理グループは、同時に実行される。

0052

本実施形態において、可視領域(VR)への光波の伝播についてのサブホログラム(SH)は、図1に示すようにルックアプテーブル(LUT)から取得される。サブホログラムを生成する特に好適な更なる方法について、以下に詳細に説明する。3Dレンダリング・グラフィックス・パイプラインにより完全にレンダリングされ、且つ奥行き情報及び色情報が初めて提供されるか又は現在更新されているオブジェクト点(OP)毎に、その現在のオブジェクト点(OPN)に対するサブホログラム(SHN)及び対応する差分サブホログラム(SD)が迅速に計算される。図1b及び図1cに関連して上述したように、(SD=SHN−SHX)である差分サブホログラム(SD)は、現在のオブジェクト点(OPN)の対応するサブホログラム(SHN)と、古くなったオブジェクト点(OPX)のサブホログラム(SHX)との差として決定される。差分計算に必要とされる古いオブジェクト点(OPX)のサブホログラム(SHX)は、サブホログラムメモリ(SH−MEM)から読み出される。オブジェクト点の個々のサブホログラムは重畳可能であり、且つホログラム全体を形成するように複素数的に加算されることができる。

0053

ホログラム全体=サブホログラムの複素
HΣSLM=ΣSHi
差分サブホログラムは、同様に重畳可能である。

0054

最後に、現在のオブジェクト点(OPN)の計算されたサブホログラム(SHN)は、サブホログラムメモリ(SH−MEM)に書き込まれ、読み込むために利用可能にされる。オブジェクト点(OPN)が3Dレンダリング・グラフィックス・パイプラインにより出力された更新データのために再度古くなった場合、あるいは他の特性が変更されてホログラム全体(HΣSLM)が補正されるのを必要とする場合、サブホログラムメモリ(SH−MEM)の対応するサブホログラム(SH)は再度提供される。

0055

ホログラム全体(HΣSLM)の補正については、オブジェクト点の可視性の例を使用して説明した。本方法は同様に、さらにオブジェクト点の他の特性、すなわち色、輝度、光度に関する。更に、ホログラフィック表現の全体の品質を向上するために、補正はホログラム全体(HΣSLM)に対して行なわれることができる。

0056

別の実施形態において、全て又はほぼ全てのオブジェクト点に対する対応するサブホログラムが計算され且つ対応する情報リンクが格納された後、ホログラム全体(HΣSLM)を加算できる。しかし、続くホログラム全体の生成のために、理想的に必要とされる計算時間を越える。

0057

ホログラム値のリアルタイムの生成に対する要求は、特にサブホログラムに対するルックアップテーブルの使用により満たされる。3Dレンダリング・グラフィックス・パイプラインによりオブジェクト点をレンダリングするのに必要な時間が、本発明に従うオブジェクト点のホログラフィック変換及びエンコードに必要な計算時間以上である場合、ホログラム値の生成が実現されるだろう。

0058

図2を参照すると、基本的な原理を適切に理解することを保証するために、3Dレンダリング・グラフィックス・パイプライン(RGP)及びホログラフィックパイプライン(HGP)が別個に示されている。しかし、これは、計算手段が空間的に別個にされることを必ずしも意味しない。本方法は、3Dレンダリング・グラフィックス・パイプラインの動作がまた実行されるのと同じプロセッサ又はグラフィックスチップ上で実現されるのが好ましい。3Dレンダリング・グラフィックス・パイプラインは、ハードウェア及びソフトウェアの点で拡張されるのが好ましい。しかし、追加のチップ上でのホログラフィックパイプラインの実現例は、可能な好適な選択肢を構成する。双方の処理ユニット、すなわち3Dレンダリング・グラフィックス・パイプライン及びホログラフィックパイプラインは、グラフィックスカードの同一の物理メモリにアクセスしてもよいため、3DパイプラインについてのZバッファ、カラーマップ及び他のデータに加えて、他のデータもその物理メモリにおいて格納又は交換される。例えば、サブホログラムに対するルックアップテーブルは、メモリセクションに格納されるのが好ましい。

0059

本発明の好適な一実施形態において、ホログラフィック表示装置は、本方法を実現する装置に構成データを提供する。それらのデータは例えば、光変調器のサイズ、その解像度、画素、並びに必要に応じてBurckhardtエンコーディング二相エンコーディング若しくは他の適切なエンコード方法等のエンコード方法に関する記述データを特定する。ホログラム値の生成は、所定の又は検出されたホログラフィック表示装置に対して構成及び適応される。方法を実現する装置は、特定のホログラフィック表示装置に限定されないだけでなく、サブホログラムの基本的な原理を好適に利用する装置において一般に使用される。

0060

サブホログラムを生成する特に好適な方法について、図B1図B4を使用して以下に説明する。本方法は、複数のオブジェクト点から構成され且つ色及び奥行き情報を有する3次元シーン(3D−S)に基づく。サブホログラムが好適に使用される場合、光変調器の制御可能な最小単位を表す画素は、単一のサブホログラムの情報だけでなく、重畳の結果として複数のサブホログラムの情報を含む。

0061

好適な方法は、変調器領域においてモデル化され且つ再構成されるオブジェクト点が焦点にある結像素子の、透過率関数又は変調関数が計算及び解析されるという点において、サブホログラムの複素ホログラム値が、再構成されるオブジェクト点の波面から光変調器手段の変調器領域において計算されるという概念に基づく。ホログラム面はスクリーン手段の位置により規定され、簡潔にするために、以下の説明においてスクリーン手段は光変調器自体である。

0062

本方法の好適な一実施形態によると、結像素子は、ホログラム面に配設され、焦点距離fを有し且つ傾斜しているレンズを含む。傾斜レンズは、ホログラム面に対して傾斜していないレンズと、水平方向及び垂直方向の双方において有効なプリズムとから構成される。厳密には、非焦点プリズムの機能のためにオブジェクト点は再構成されないため、プリズムはサブホログラムを規定しない。しかし、プリズムはまた変調器領域の複素ホログラム値の一部を提供するため、本発明の考察をある程度明確にするために、これはそのように説明される。以下において、レンズ及びプリズムの例を用いて本方法を詳細に説明する。当然、本方法はレンズ又はプリズム単独にも適用される。そのような場合、処理ステップ又は対応する項は実行されないか又は無視される。サブホログラムの複素値を計算するために、本方法のこの詳細は、シーンの各可視オブジェクト点に対して以下のステップを含む。

0063

A:上述のように、変調器領域のサイズ及び位置を決定し、変調器領域はローカル座標系を与えられる。ローカル座標系において、原点はその中心に位置付けられ、x軸は横座標を示し、y軸は縦座標を示す。「a」は変調器領域の半分の幅であり、「b」は半分の高さである。ここで、それらの間隔の境界は以下の項に含まれる。

0064

B:ホログラム面においてレンズのサブホログラムを決定する。

0065

B1:レンズの焦点距離fを決定する。レンズの焦点距離fは、ホログラム面から再構成されるオブジェクト点の標準的な距離であるのが好ましい。

0066

B2:レンズの対応するサブホログラムの複素値。対応するサブホログラムの複素値は以下の式を使用して決定される。
zL=exp{+/−i*[(π/λf) * (x2+y2)]}
式中、λは基準波長であり、fは焦点距離であり、(x,y)は対応する座標対である。本明細書において、負符号凹レンズの特性のためである。凸レンズは、正符号により識別される。

0067

B3:x軸及びy軸に関して対称であるため、1つの象限において複素値を決定し且つ符号の規則を使用して他の象限に値を適用するので十分である。

0068

C:ホログラム面においてプリズム(P)のサブホログラムを決定する。選択されたプリズムは、以下の図に示すように、横座標又は縦座標を通る。

0069

C1:水平な有効方向を有するプリズム(PH)の線形因子Cxを決定する。これは、間隔x∈[−a,a]において以下の式により示される。
Cx=M*(2π/λ)
式中、Mはプリズムの傾斜である。

0070

C2:垂直な有効方向を有するプリズム(PV)の線形因子Cyを決定する。これは、間隔y∈[−b,b]において以下の式により示される。
Cy=N*(2π/λ)
式中、Nはプリズムの傾斜である。

0071

C3:組み合わされたプリズムの対応するサブホログラムの複素値を決定する。対応するサブホログラムに対する複素値は、2つのプリズムの項を重畳することにより決定される。
zP=exp{i*[Cx*(x−a)+Cy*(y−b)]}
重畳されたプリズムは、ローカル座標系の原点を通る。

0072

C4:プリズムの項は、ホログラフィック表示装置が光源を可視領域に映し出す特性を示す場合にはなくなる。

0073

D:レンズ及びプリズムに対するサブホログラムを変調する。レンズ及びプリズムの複素値は、組み合わされたサブホログラムを決定するために複素乗算される。
zSH=zL*zP
あるいは、符号では以下の通りである。
SH=SHL*SHP

0074

E:ランダム位相の適用。工程Dの各変調サブホログラムは、可視領域において均一な輝度分布を保証するためにランダム位相を割り当てられる。ランダム位相は、複素乗法によりサブホログラムに加算される。
zSH:=zSHexp(iΦ0)
あるいは、符号では以下の通りである。
SH:=SHexp(iΦ0)
ランダム位相は、各サブホログラムに個々に割り当てられる。全体的に、全てのサブホログラムのランダム位相は均一に分布されるのが好ましい。

0075

F:強度変調。複素値は、追加の乗法因子を与えられる。これは、強度又は輝度を表す。
zSH=C*zSH
あるいは、符号では以下の通りである。
SH:=C*SH

0076

G:ホログラム全体が計算される場合、サブホログラムは、ホログラム全体を形成するように重畳される。単純な一実施形態において、サブホログラムはホログラム全体に複素加算され、サブホログラムの位置を考慮する。
ホログラム全体=全てのサブホログラムの複素和
HΣSLM=ΣSHi
あるいは、符号では以下の通りである。
zSLM=ΣzSHi
グローバル座標系に関して)

0077

方法は、可視オブジェクト点に対してのみ使用されるのが好ましい。オブジェクト点の可視性は、3Dレンダリング・グラフィックス・パイプラインによるシーンのレンダリング処理の結果として決定され、それは眼の瞳孔の位置に依存し、従って、瞳孔の位置に対して追跡される可視領域の位置からの観察者の位置に依存する。

0078

詳細な説明は、可能な最適な解決策の計算に関する。当然、低下された再構成品質受け入れられるか、又は、望まれる場合、一般的に、上述の関数の項を更に単純な関数の項で置換できる。しかし、再構成品質を向上するために、更新された処理工程が適用されることが分かる。レンズ又はプリズムは、例えば、光変調器手段の収差許容差等を補正するように選択される。同様のことが例示的に説明された変調器領域を決定する方法にも当てはまる

0079

図1に基づく図B1から分かるように、変調器領域(MR)は、原点がその中心に位置し、x軸が横座標を示し、且つ、y軸が縦座標を示す座標系を与えられる。変調器領域(MR)は、半分の幅「a」及び半分の高さ「b」を有する。

0080

図B2aは、ホログラフィック表示装置(HAE)を示す側面図であり、方法の一般的な原理を示す。図B1と同様に、変調器領域(MR)は可視領域(VR)から導出される。この領域の位置は、光変調器(SLM)が配設されるホログラム面(HE)において特定される。変調器領域は、上述の座標系を与えられる。集束レンズ(L)及びプリズム(P)から成る結像素子(OS)は、変調器領域(MR)にある。図は、垂直方向有効プリズムウェッジのみを示し、明確にするために、結像素子(OS)はホログラム面(HE)の前方に示される。

0081

図B2bは、使用される座標及び寸法と共に、変調器領域(MR)の前方の水平方向有効プリズムウェッジ(PH)を示す。本明細書において、プリズムウェッジは縦座標を通る。

0082

図B2cは、同様に、横座標を通る垂直方向有効プリズムウェッジ(PV)を示す。2つのプリズムウェッジは、以下に説明するように重畳される。

0083

図B3は、好適な方法を示すフローチャートである。方法の開始点は、複数のオブジェクト点(OP)から構成される3次元シーン(3D−S)である。色及び奥行き情報は、オブジェクト点(OP)に対して有効である。オブジェクト点の可視性は、観察者の位置、すなわち観察者の眼の瞳孔の位置に依存して奥行き情報に基づいて決定される。

0084

工程(A)において、ホログラム面(HE)又は光変調器手段における各変調器領域(MR)のサイズ及び位置は、可視オブジェクト点毎に決定される。本発明の概念によると、再構成されるオブジェクト点(OP)は、ホログラム面にある結像素子の焦点として解釈される。本明細書における結像素子は、集束レンズ(L)と図2b、図2cに示すような垂直方向又は水平方向有効プリズム(PH、PV)との組合せとして解釈される。工程(B1)において、レンズ(L)の焦点距離は、ホログラム面(HE)からのオブジェクト点(OP)の標準的な距離として可視オブジェクト点毎に決定される。工程(B2)において、対応するサブホログラム(SHL)に対する複素値は、以下の式を使用して決定される。
zL=exp{−i*[(π/λf)*(x2+y2)]}
式中、λは基準波長であり、fは焦点距離であり、(x,y)は対応するローカル座標対である。座標系は、上述のように規定される。

0085

工程(C)において、ホログラム面におけるプリズム(P)のサブホログラム(SHP)が決定される。水平な有効方向を有するプリズム(PH)の線形因子Cxの決定には、Mがプリズムの傾斜と定義される場合に式Cx=M*(2π/λ)を用いる。垂直方向有効プリズムの線形因子Cyは、傾斜Nの同様の式により見つけられる。対応するサブホログラム(SHP)の複素値は、2つのプリズムの項を重畳することにより決定される。
SHP:=zP=exp{i*[Cx*(x−a)+Cy*(y−b)]}

0086

ホログラフィック表示装置が光源を可視領域(VR)に映し出す特性を示す場合、1つのプリズムの項はなくなる。

0087

ここで、レンズ(L)のサブホログラム(SHL)及びプリズム(P)のサブホログラム(SHP)が有効であり、それらのサブホログラムは、工程(D)においてレンズ及びプリズムの複素値を複素乗算することにより組合せサブホログラム(SH)を形成するように、重畳される。
zSH=zL*zP
あるいは、符号では以下の通りである。
SH=SHL*SHP

0088

工程(E)において、サブホログラム(SH)は、均一に分布されたランダム位相を与えられる。工程(F)において、強度変調が実行され、サブホログラム(SH)は強度因子乗算される:
zSH=C*zSH
あるいは、符号では以下の通りである。
TH:=C*TH

0089

所望されるように、この時点でオブジェクト点(OP)の組合せサブホログラム(SH)は、完全に有効である。追加の処理工程(G)において、ホログラム全体(HΣSLM)を形成するようにオブジェクト点のサブホログラムを加算できる。オブジェクト点の個々のサブホログラム(SHi)は、重畳可能であり且つホログラム全体(HΣSLM)を形成するように複素加算される。

0090

ホログラム全体=オブジェクト点の全てのサブホログラムの複素和
HΣSLM=ΣSHi
あるいは、
zSLM=ΣSHi
(グローバル座標系に関して)

0091

ホログラム全体(HΣSLM)は、全てのオブジェクト点のホログラムを表す。従って、それはシーン全体(3D−S)を表し且つ再構成する。

0092

この方法により、対話型リアルタイムホログラフィック再構成に対するサブホログラムは、今日市販されている標準的なハードウェアコンポーネントを使用して再構成ボリュームの任意の位置のオブジェクト点に対して生成される。好適な方法は、サブホログラムを決定し、それらのサブホログラムでルックアップテーブルを満たすために使用されるのが好ましい。本発明に係る方法及び装置と同様に、好適な方法は、サブホログラムの原理を好適に利用するホログラフィック表示装置に適する。これは、上述のように、国際公開第WO2004/044659号、国際公開第WO2006/027228号、国際公開第WO2006/119760号及び独国特許出願公開第10 2006 004 300号において説明される装置を特に含む。

0093

HAEホログラフィック表示装置
RGP 3Dレンダリング・グラフィックス・パイプライン
FB 3Dレンダリング・グラフィックス・パイプラインのフレームバッファ
ZB 3Dレンダリング・グラフィックス・パイプラインのZバッファ
HGPホログラフィックパイプライン
3D−Sオブジェクト点(OP)により構成されるシーン
SLMHAEの光変調器手段
B HAEのスクリーン手段
VR可視領域
OP オブジェクト点(全般)
OPn,OPn+1,... オブジェクト点(特に参照インデックス付き)
OPN新しく可視になったオブジェクト点
OPX 古いオブジェクト点
SHN 新しいオブジェクト点のサブホログラム
SHX 古いオブジェクト点のサブホログラム
SH サブホログラム(全般)
SHi サブホログラム(全般)(インデックス付き
MR変調器領域
SHn,SHn+1,... サブホログラム(参照インデックス付き)
SD差分サブホログラム
SH−IND サブホログラム(SH)の追加の情報
HΣSLMホログラム全体
LUTルックアップテーブル
SH−MEMサブホログラムメモリ
OS結像素子
Lレンズ
Pプリズム
PH 水平な有効方向を有するプリズム
PV垂直な有効方向を有するプリズム

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