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技術 心疾患を有する又は心疾患を発症すること又は有することが疑われる患者におけるアミノ末端proANPの決定方法

出願人 ベー.エル.アー.ハー.エム.エスゲゼルシャフトミットベシュレンクテルハフツング
発明者 ベルグマン,アンドレアスパパッソティリオウ,ヤナストルック,ヨアヒムモルゲンタラー,ニルスアンカー,ステファン
出願日 2008年5月6日 (12年7ヶ月経過) 出願番号 2010-506917
公開日 2010年7月29日 (10年5ヶ月経過) 公開番号 2010-526310
状態 特許登録済
技術分野 生物学的材料の調査,分析
主要キーワード 操作特徴 サンドウィッチ構造 変化係数 水泡音 最適閾値 虚血マーカー 救急部 連続計測
関連する未来課題
重要な関連分野

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課題・解決手段

本発明は:心疾患を有する又は心疾患を発症すること又は有することが疑われる患者サンプルを提供すること、アミノ末端proANPの部分配列に特異的に結合する少なくとも1の抗体を用いて前記サンプル中のアミノ末端proANP又は12〜98アミノ酸を有するその部分ペプチドを決定すること、上記決定されたアミノ末端proANP値又はその部分ペプチドの値を臨床像に帰属させることの段階を含む、心疾患を有する又は心疾患を発症すること又は有することが疑われる患者のための医療診断予測及び治療フォローアップのためのインビトロ法に関し、ここで上記帰属は上記患者のBMIに独立に行われる。本発明は本発明に係る方法を行うための迅速試験アッセイ及びキット並びに本発明にしたがう方法及びアッセイに好適な抗体の使用にさらに関する。

概要

背景

心不全(HF)は一般的で、高い罹患率及び死亡率に関連し、及び特に救急部(ED)において診断することが難しい[Cleland, J.G. et al., Eur Heart J, 2003. 24(5):p.442−63; Mosterd, A. et al., Heart, 2007. 93(9):p.1137−46]。呼吸困難はほとんどのHF患者の主な症状である。残念ながら、患者の病歴も身体的検査もHFのための呼吸困難を肺疾患の如き他の原因のための呼吸困難から正確に区別することはできない[Mueller, C. et al., Can J Cardiol, 2005.21(11):p.921−4;Wang, C.S. et al., Jama, 2005, 294(15):p.1944−56]。しかしながら、正確な診断は最も適切な治療選択のために必須である。

B−型ナトリウム利尿ペプチドはHFの診断において非常に有用であることが示されているHFの定量的マーカーである。B−型ナトリウム利尿ペプチド(BNP)及びそのアミノ末端断片、N末端pro−B−型ナトリウム利尿ペプチド(NT−proBNP)の使用はEDにおける診断の正確さを顕著に増加させ[Januzzi, J. L., Jr., et al., Am J Cardiol, 2005. 95(8):p.948−54; Maisel, A. S. et al., N Engl J Med, 2002. 347(3): p.161−7]、及びそれにより患者の診察及び治療を改善する[Moe, G. W. et al.,Circulation, 2007. 115(24):p.3103−10; Mueller, C. et al., N Engl J Med, 2004. 350(7):p.647−54]。

循環中の心房性ナトリウム利尿ペプチド(ANP)の濃度はBNPより約50〜100倍高い[Pandey, K. N., Peptides, 2005. 26(6):p.901−32]。それゆえ、増加されたANPにより反映される生物学的シグナル病態生理的に及びそれゆえ診断的にBNPのシグナルよりさらにより重要でありうる。これにかかわらず、ANP及びその前駆体の診断パフォーマンスについてはほとんど知られていない[Cowie, M.R. et al., Lancet, 1997. 350(9088):p.1349−53]。成熟ANPは前駆体N末端−proANP(NT−proANP)に由来し、それは上記成熟ペプチドより循環中で顕著により安定であり、及びそれゆえより信頼性のある分析物であると考えられる[Vesely, D.L., IUBMB Life, 2002.53(3):p.153−9]。それにもかかわらず、NT−proANPはさらなる断片化を受けうるという事実のために[Cappellin, E. et al., Clin Chim Acta, 2001.310(1):p.49−52]、中間領域proANP(MR−proANP)の計測のための免疫分析は利点を有しうる[Morgenthaler, N. G. et al., Clin Chem, 2004.50(1):p.234−6]。

慢性心不全(CHF)、急性心不全急性冠状動脈症候群及び心筋梗塞の如き心疾患は広く広がり、及びしばしば破壊的な予後を有する。心疾患の初期予測は折よい予防的な及び治療的な計測をとおして患者の転帰を改善しうる[Jortani, S.A. et al., Clin Chem 2004;50:265−278]。豊富なデータは、ナトリウム利尿ペプチドの評価が疑わしい心疾患についての臨床診断及び予測を確実にすることにおける胸部X−線、心電図、及びドップラー超音波心臓検査への有用な追加を示すことを示唆する[Cowie, M.R. et al., Eur Heart J 2003;24:1710−1718]。ナトリウム利尿ペプチドのファミリーの最も重要なメンバーは心房性ナトリウム利尿ペプチド(ANP)及びB−型ナトリウム利尿ペプチド(BNP)である。両方とも心臓機能のマーカーである。CHFの診断の確立を助けることにおける使用に加えて[Cowie, M.R. et al., Lancet, 1997.350(9088):p.1349−53; Mueller, C. et al., N Engl J Med, 2004. 350(7):p.647−54]、それらは安定な又は近代償不全になったCHFを有する[Omland, T. et al.,Circulation 1996;93:1963−1969;, Anand, I.S. et al., Circulation 2003;107:1278−1283; Cheng, V. et al., J Am Coll Cardiol 2001, 37:386−391]又は急性冠状動脈症候群を有する[Morrow, D.A. et al., JAMA 2005, Dec. 14; 294(22):2866−71]患者の危険層別において使用され、及びさらに、CHF治療におけるフォローアップ及びガイダンスにおいて使用される[Troughton, R.W. et al., Lancet 2000, 355:1126−1130]。

BNP及びその前駆体の他の切断生成物、N末端proBNP(NT−proBNP)はCHFを有する患者の診断において現在使用される。ANPはその前駆体proANPの切断から生ずる。他の切断生成物、N末端proANP(NT−proANP)はANPより循環中で顕著により安定である。それゆえ、NT−proANPは先行技術においてより信頼性のある分析物であることが示唆されている[Ala−Kopsala, M. et al., Clin Chem, 2004. 50(9):p.1576−88]。しかしながら、N末端pro−ペプチドのN及びC末端領域は酵素分解をとおして変えられうる[Seidler, T. et al., Biochem Biophys Res Commun 1999,255:495−501]。一般に、BNP及びNT−proBNPはANP及びNT−proANPより心不全を有する患者における診断及び予測に、より好適であると考えられる。この理由はANP及びNT−proANPの決定はあまり再現性がないと考えられること、及びほとんどの適用されるアッセイ設計における概念上の不備循環分析物の量の部分的な過小評価を導くことでありうる[Yoshibayashi, M. et al., Eur J. Endocrinol 1996;135:265−268; Vesely, D. L. et al., IUBMB Life, 2002. 53(3):p.153−9]。

通常、128アミノ酸を含むpro−ホルモン(proANP;配列ID番号:2)のC末端部分の28アミノ酸(99−126)を含むペプチドは実際のホルモンANPと呼ばれる。そのpro−ホルモンproANPからのANPの放出に際して、等モル量のproANPの残りのより大きな部分ペプチド、98アミノ酸から成るN末端proANP(NT−proANP;proANP(1−98))は循環中に放出される。NT−proANPは顕著により大きな半減期及び安定性を有するので、NT−proANPは心疾患における診断、フォローアップ及び治療制御のための研究室パラメーターとして使用されうる。上記主題へのより深い洞察については:Lothar Thomas(Editor), Labor und Diagnose, 5th expanded ed., sub−chapter 2.14 of chapter 2, Kardiale Diagnostik, pages. 116−118、及びその中に引用される文献を参照のこと。

生物学的液体血清血漿、尿)中のNT−proANPの決定についてはもちろん、ANPそれ自体の決定についても両方とも、さまざまな免疫分析が過去に開発されており、及び臨床研究及び実施において適用されている。ANP及びNT−proANPの決定のための上記免疫分析の主要な部分は拮抗免疫分析の既知原理に基づき、その最もよく知られるものは放射性免疫分析(RIA)である。proANP及びANPの決定のための拮抗免疫分析は例えば、[Cappellin, E. et al., Clin Chim Acta, 2001. 310(1):p.49−52]及び[Hiroshi Itoh et al., Journal of Hypertension 1988, 6(suppl 4)S309−S319;Meleagros, L. et al.,;Peptides, Vol.10,545−550,1989; Amir Lerman et al., Lancet 1993, 341:1105−09,1993;John G F Cleland et al., Heart 1996, 75:410−413;Martin G. Buckley et al., Clinical Science(1999)97:689−695]中で示され又は使用される。

拮抗免疫分析でのNT−proANPの決定のためのNT−proANP(NT−proANP 1−98;配列ID番号:1)のさまざまな配列を認識するさまざまな抗体の使用により、NT−proANP(proANP 1−98)の分解生成物に対応するさまざまなペプチドが生物学的液体、詳細には血液又は尿中に現れることが解釈された。特に、低分子断片、詳細にはproANPのアミノ酸配列1−30、31−67及び79−98がそれらの免疫活性のために示されている断片がNT−proANPから形成されることが解釈されている(cf. 例えば、M. G. Buckley et al., Clinica Chimica Acta, 191(1990)1−14; J.B. Hansen et al., Lab. Invest. 1995, 55:447−452; Rose M. Overton et al., Human Plasma and Serum; Peptides, Vol.17, 1155−1162, 1996;Sreedevi Daggubati et al., Cardiovascular Research 36(1997)246−255;E. F. Macaulay Hunter et al., Scand J Clin Invest 1998;58:205−216; Martina Franz et al., Kidney International, Vol.58(2000),374−383, Fumiaki Marumo et al., Human Plasma and Urine; Biochem. Biophys. Res. Commun. 137:231−236(1985)及び Engelbert Hartter et al., Clin Chem Lab Med 2000, 38(19):27−32)。

上記に挙げられる配列を特異的に認識する拮抗免疫分析は同じ様式で−異なるアビディティに基づく影響又は可能性のあるコンフォメーション上の影響を無視して−全長NT−proANPをいつも認識し、及びそれゆえNT−proANP及びその断片を区別しない。

拮抗免疫分析とは対照的に、非拮抗サンドウィッチ免疫分析はいくつかの利点を示す。例えば、それらはより容易に固体相分析(不均一分析)として解釈されることができ、よりエラー強く、より大きな感度を有する計測結果を提供し、ほとんどクロス反応性を示さず、及び自動化及び連続計測により好適である。さらに、上記サンドウィッチ形成のために使用される抗体についての両方の結合基が同じ分子内に存在する分子及び/又はペプチドのみを認識することにより、サンドウィッチ免疫分析は1つの型のみの抗体を適用する拮抗免疫分析に比較してわずかに異なる結論を導きうる。例えば、上記結合領域が異なる部分ペプチド(分解生成物、断片)上に位置される場合、上記断片への上記抗体の結合は完全な「サンドウィッチ」について典型的な計測シグナルを導かないであろう。

分解生成物及び断片の影響なしに完全なNT−proANPのみを選択的に計測する可能性のためはもちろん、原理におけるサンドウィッチ免疫分析の既知の利点のために、NT−proANPの決定のためのサンドウィッチ免疫分析は臨床研究及び実施において既に示され及び適用されている。例えば、EP 721 105 B1は2つのモノクローナル抗体を用いた、詳細には心疾患及び慢性腎不全診断領域におけるproANPの決定のためのサンドウィッチ免疫分析を示し、上記2つのモノクローナル抗体のうちの1つはproANPのアミノ酸1−25に結合し(EP 350 218 B1と比較せよ)、及びそのうちの他方はproANPのアミノ酸43−66に結合する。この種類のサンドウィッチ免疫分析により、少なくともproANP配列のはじめの66アミノ酸を含む、proANP部分ペプチドのみが検出され又はproANP(1−98)の存在下で共検出される。

この点で同様である他のサンドウィッチ免疫分析は[Mats Stridsberg et al., J. Med. Sci 102, 99−108, Vol. 18:1201−1203]中に示される。このサンドウィッチ免疫分析もまた2つのモノクローナル抗体を使用し、そのうちの1つはproANPのアミノ酸1−30に結合し、一方で他方はアミノ酸79−98に結合する。proANP(1−98)の末端での結合領域の選択のために、このサンドウィッチ免疫分析は無傷のproANP(1−98)のみを検出するであろうことが想定されうる。

WO 00/19207はproANP(1−98)の決定方法を示し、ここでproANP(1−98)配列のアミノ酸配列8−27、31−64又は79−98に結合する3つのポリクローナル抗体のうちの2つが使用される。WO 00/19207の出願者により商業的に提供されるproANP(1−98)の決定のためのアッセイはその固定された抗体がproANPのアミノ酸10−19を認識し、一方でアミノ酸(85−90)を認識する二次ポリクローナル抗体は検出のために使用される、1対のアフィニティ精製ポリクローナルヒツジ抗体を用いる酵素免疫分析である(BIOMEDICA, A−1210 WienによるサンドウィッチアッセイproANP(1−98)の操作マニュアルと比較せよ)。したがって、このアッセイもまた全長proANP(1−98)の末端を含むペプチド種、すなわち、完全な又はほぼ完全なNT−proANPのみを認識する。

先行技術中に示される全ての拮抗アッセイ又はサンドウィッチ原理を適用するアッセイは心臓診断についてのアッセイとして基本的に開発され、又は心臓診断の文脈において使用されていて、それにより慢性腎不全はさらなる診断適用として挙げられている(EP 721 105 B1及び引用[Buckley MG et al., AM. J. Hypertens. 1990 Dec., 3(12Pt1):933−935]と比較せよ)。

さらに、proANPの中心領域(アミノ酸53−73)の決定のための新規サンドウィッチ免疫分析が開発されており、その計測結果は上記ペプチドの推定末端トランケーションにより影響されない[Clinical Chemistry 50, No.1, 2004, pages 234−236]。

特に救急部(ED)における医療実施者に信頼性のある情報を提供する、心疾患を有する又は心疾患を発症すること又は有することが疑われる患者についての医療診断、予測及び治療フォローアップのためのインビトロ法を提供することが本発明の目的であった。

したがって、本発明は、心疾患を有する又は心疾患を発展すること又は有することが疑われる患者についての医療診断、予測及び治療フォローアップのためのインビトロ法であって、以下の段階:
−心疾患を有する又は心疾患を発展すること又は有することが疑われる患者のサンプルを提供すること、
−アミノ末端proANPの部分配列に特異的に結合する少なくとも1の抗体を用いて前記サンプル中でアミノ末端proANP又は12〜98アミノ酸を有するその部分ペプチドを決定すること、
−上記決定されたアミノ末端proANP値又はその部分ペプチドの値を臨床像に帰属させること、ここで上記帰属は上記患者のBMIに独立に行われること
を含むインビトロ法からなる。

好ましくは、本発明にしたがうインビトロ法は行われ、ここで臨床像への帰属はBMIに独立のカットオフ値活用して行われる。

臨床像への帰属は、上記決定されたアミノ末端proANP値又はその部分ペプチドの値が心疾患を有する又は心疾患を発症すること又は有することが疑われる患者についての医療診断、予測又は治療フォローアップに使用されることを意味し、ここで上記使用は上記患者のBMIに独立に行われる。

上記患者の心疾患は、非限定的に、慢性心不全、急性心不全、急性冠状動脈症候群又は心筋梗塞から選択されうる。

本発明の1つの態様において、上記疾患は診断され、したがって、前記方法は医療診断のための方法である。

本発明の1つの好ましい態様において、上記心疾患は心不全である。本発明にしたがうインビトロ法は特に呼吸困難の症状を示し、それゆえ心不全を有することが疑われる患者についてよく適し、且つ信頼性があり、及び上記臨床像は診断される。救急部を訪れる患者の診察及び対応は本発明にしたがう方法により促進される。正確な診断は上記患者にとって最も適切な治療選択のために必須である。それゆえ、本発明は肺疾患の如き他の原因による呼吸困難から心不全による呼吸困難を正確に区別する要求を満たす。本発明にしたがう方法はそれゆえ、心不全についての診断の正確さを顕著に改善する。

BNPの濃度はもちろんNT−proANPの濃度は健康な集団中で増加するBMIと共に減少されることが示されている[Wang, T.J. et al.,Circulation, 2004. 109(5):p.594−600]。上記著者はそれゆえ、ナトリウム利尿ペプチドはむしろ肥満患者におけるマーカーとして好適でないことを推理する(「第2に、研究に値する推測だが、血しょうナトリウム利尿ペプチド濃度は肥満者における心不全又は左心室機能障害有用性の低いマーカーであり得る。」“Second, plasmanatriuretic peptide levels may be a less useful marker for heart failure or left ventricular dysfunction in obese individuals, a speculation that merits investigation.”)。

驚くべきことに、心疾患(慢性心不全)を有するある患者のサブ集団、すなわち、30kg/cm2以上のBMI(ボディマスインデックス)を有するサブ集団について、詳細にはこれらの患者から生ずる生物学的サンプル中のアミノ末端proANP又はそれに由来する部分ペプチドの決定は信頼性のある予測を可能にすることが本発明の文脈中で発見されている。これはまさにWang et al.がナトリウム利尿ペプチドがあまり有用でないマーカーでありうることを推理したサブ集団である。BNPもまた慢性心不全の入院患者中の肥満患者のサブ群において予測価値を有することが近年の出版物中で示されている[Horwich, T.B. et al., J. Am. Coll. Cardiol. 2006, Jan. 3, 47(1):85−90;Epub 2005, Dec. 15]。本発明の文脈において、NT−proANPはBNPアナログNT−proBNPに比較して患者の前記サブ集団の予測の点でより信頼性があったことが驚くべきことに発見されている。

概要

本発明は:心疾患を有する又は心疾患を発症すること又は有することが疑われる患者のサンプルを提供すること、アミノ末端proANPの部分配列に特異的に結合する少なくとも1の抗体を用いて前記サンプル中のアミノ末端proANP又は12〜98アミノ酸を有するその部分ペプチドを決定すること、上記決定されたアミノ末端proANP値又はその部分ペプチドの値を臨床像に帰属させることの段階を含む、心疾患を有する又は心疾患を発症すること又は有することが疑われる患者のための医療診断、予測及び治療フォローアップのためのインビトロ法に関し、ここで上記帰属は上記患者のBMIに独立に行われる。本発明は本発明に係る方法を行うための迅速試験アッセイ及びキット並びに本発明にしたがう方法及びアッセイに好適な抗体の使用にさらに関する。

目的

本発明は、心疾患を有する又は心疾患を発症すること又は有することが疑われる患者のための医療診断、予測及び治療フォローアップのためのインビトロ(in vitro)法であって、以下の段階:
−心疾患を有する又は心疾患を発症すること又は有することが疑われる患者のサンプルを提供する

効果

実績

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請求項1

心疾患を有する又は心疾患を発症すること又は有することが疑われる患者のための医療診断予測及び治療フォローアップのためのインビトロ法であって、以下の段階:−心疾患を有する又は心疾患を発症すること又は有することが疑われる患者のサンプルを提供すること、−アミノ末端proANPの部分配列に特異的に結合する少なくとも1の抗体を用いて前記サンプル中のアミノ末端proANP又は12〜98アミノ酸を有するその部分ペプチドを決定すること、−上記決定されたアミノ末端proANP値又はその部分ペプチドの値を臨床像に帰属させること、ここで上記帰属は上記患者のBMIに独立に行われることを含むインビトロ法。

請求項2

上記決定されたアミノ末端proANP値又はその部分ペプチドの値の臨床像への帰属がBMIに独立のカットオフ値活用して行われる、請求項1に記載のインビトロ法。

請求項3

上記心疾患は慢性心不全急性心不全急性冠状動脈症候群及び心筋梗塞を含む群から選択される、請求項1又は2に記載のインビトロ法。

請求項4

前記方法は医療診断のための方法である、請求項1〜3に記載のインビトロ法。

請求項5

上記患者は呼吸困難の症状を示し、及びそれゆえ心不全を有することが疑われる、請求項1〜4に記載のインビトロ法。

請求項6

上記患者又は上記患者群は30kg/m2以上のBMIを有し、及び上記サンプルは30kg/m2以上のBMIを有する患者により提供される、請求項1〜5に記載のインビトロ法。

請求項7

上記方法は予測の方法である、請求項6に記載のインビトロ法。

請求項8

上記疾患は慢性心不全である、請求項6又は7に記載のインビトロ法。

請求項9

患者の提供されたサンプルは血漿血清、血液及び尿を含む群から選択される、請求項1〜8に記載のインビトロ法。

請求項10

上記方法は他のマーカー及び/又は方法と共に行われる、請求項1〜9に記載のインビトロ法。

請求項11

少なくとも1の他のマーカーは患者のサンプルにおいて決定され、上記マーカーは炎症マーカー心血管マーカー、及び虚血マーカーを含む群から選択される、請求項1〜10に記載のインビトロ法。

請求項12

上記炎症マーカーはC−反応性タンパク質CRP)、例えば、TNF−アルファのようなサイトカイン、例えば、IL−6のようなインターロイキンプロカルシトニン1−116又は12〜116アミノ酸を有する、好ましくは100−116アミノ酸を有するそのペプチド及び例えば、VCAM又はICAMのような接着分子を含む群から選択される、請求項11に記載のインビトロ法。

請求項13

上記心血管マーカーはミエロペルオキシダーゼ、proBNP全体又はBNP及びNT−proBNPを含む長さが少なくとも12アミノ酸残基のproBNPのペプチド断片、pro−エンドセリン−1、proアドレノメヂュリン、proバソプレッシン、pro−ガストリン放出ペプチド(proGRP)、proレプチン、pro−神経ペプチド−Y、pro−ソマトスタチン、pro神経ペプチド−YY、pro−オピオメラノコルチンを含む群から選択される、請求項11に記載のインビトロ法。

請求項14

上記虚血マーカーはトロポニンI又はT、CK−MB、ミオグロビンを含む群から選択される、請求項11に記載のインビトロ法。

請求項15

上記方法は迅速試験アッセイとして行われる、請求項1〜14に記載のインビトロ法。

技術分野

0001

本発明は、心疾患を有する又は心疾患を発症すること又は有することが疑われる患者のための医療診断予測及び治療フォローアップのためのインビトロ(in vitro)法であって、以下の段階:
−心疾患を有する又は心疾患を発症すること又は有することが疑われる患者のサンプルを提供すること、
アミノ末端proANPの部分配列に特異的に結合する少なくとも1の抗体を用いて前記サンプル中のアミノ末端proANP又は12〜98アミノ酸を有するその部分ペプチドを決定すること、
−上記決定されたアミノ末端proANP値又はその部分ペプチドの値を臨床像に帰属させること、ここで、上記帰属は上記患者のBMIに独立に行われること
を含むインビトロ法に関する。

0002

本発明は本発明に係る方法を行うための迅速試験アッセイ及び本発明にしたがう方法及びアッセイに好適な抗体の使用にさらに関する。

背景技術

0003

心不全(HF)は一般的で、高い罹患率及び死亡率に関連し、及び特に救急部(ED)において診断することが難しい[Cleland, J.G. et al., Eur Heart J, 2003. 24(5):p.442−63; Mosterd, A. et al., Heart, 2007. 93(9):p.1137−46]。呼吸困難はほとんどのHF患者の主な症状である。残念ながら、患者の病歴も身体的検査もHFのための呼吸困難を肺疾患の如き他の原因のための呼吸困難から正確に区別することはできない[Mueller, C. et al., Can J Cardiol, 2005.21(11):p.921−4;Wang, C.S. et al., Jama, 2005, 294(15):p.1944−56]。しかしながら、正確な診断は最も適切な治療選択のために必須である。

0004

B−型ナトリウム利尿ペプチドはHFの診断において非常に有用であることが示されているHFの定量的マーカーである。B−型ナトリウム利尿ペプチド(BNP)及びそのアミノ末端断片、N末端pro−B−型ナトリウム利尿ペプチド(NT−proBNP)の使用はEDにおける診断の正確さを顕著に増加させ[Januzzi, J. L., Jr., et al., Am J Cardiol, 2005. 95(8):p.948−54; Maisel, A. S. et al., N Engl J Med, 2002. 347(3): p.161−7]、及びそれにより患者の診察及び治療を改善する[Moe, G. W. et al.,Circulation, 2007. 115(24):p.3103−10; Mueller, C. et al., N Engl J Med, 2004. 350(7):p.647−54]。

0005

循環中の心房性ナトリウム利尿ペプチド(ANP)の濃度はBNPより約50〜100倍高い[Pandey, K. N., Peptides, 2005. 26(6):p.901−32]。それゆえ、増加されたANPにより反映される生物学的シグナル病態生理的に及びそれゆえ診断的にBNPのシグナルよりさらにより重要でありうる。これにかかわらず、ANP及びその前駆体の診断パフォーマンスについてはほとんど知られていない[Cowie, M.R. et al., Lancet, 1997. 350(9088):p.1349−53]。成熟ANPは前駆体N末端−proANP(NT−proANP)に由来し、それは上記成熟ペプチドより循環中で顕著により安定であり、及びそれゆえより信頼性のある分析物であると考えられる[Vesely, D.L., IUBMB Life, 2002.53(3):p.153−9]。それにもかかわらず、NT−proANPはさらなる断片化を受けうるという事実のために[Cappellin, E. et al., Clin Chim Acta, 2001.310(1):p.49−52]、中間領域proANP(MR−proANP)の計測のための免疫分析は利点を有しうる[Morgenthaler, N. G. et al., Clin Chem, 2004.50(1):p.234−6]。

0006

慢性心不全(CHF)、急性心不全急性冠状動脈症候群及び心筋梗塞の如き心疾患は広く広がり、及びしばしば破壊的な予後を有する。心疾患の初期予測は折よい予防的な及び治療的な計測をとおして患者の転帰を改善しうる[Jortani, S.A. et al., Clin Chem 2004;50:265−278]。豊富なデータは、ナトリウム利尿ペプチドの評価が疑わしい心疾患についての臨床診断及び予測を確実にすることにおける胸部X−線、心電図、及びドップラー超音波心臓検査への有用な追加を示すことを示唆する[Cowie, M.R. et al., Eur Heart J 2003;24:1710−1718]。ナトリウム利尿ペプチドのファミリーの最も重要なメンバーは心房性ナトリウム利尿ペプチド(ANP)及びB−型ナトリウム利尿ペプチド(BNP)である。両方とも心臓機能のマーカーである。CHFの診断の確立を助けることにおける使用に加えて[Cowie, M.R. et al., Lancet, 1997.350(9088):p.1349−53; Mueller, C. et al., N Engl J Med, 2004. 350(7):p.647−54]、それらは安定な又は近代償不全になったCHFを有する[Omland, T. et al.,Circulation 1996;93:1963−1969;, Anand, I.S. et al., Circulation 2003;107:1278−1283; Cheng, V. et al., J Am Coll Cardiol 2001, 37:386−391]又は急性冠状動脈症候群を有する[Morrow, D.A. et al., JAMA 2005, Dec. 14; 294(22):2866−71]患者の危険層別において使用され、及びさらに、CHF治療におけるフォローアップ及びガイダンスにおいて使用される[Troughton, R.W. et al., Lancet 2000, 355:1126−1130]。

0007

BNP及びその前駆体の他の切断生成物、N末端proBNP(NT−proBNP)はCHFを有する患者の診断において現在使用される。ANPはその前駆体proANPの切断から生ずる。他の切断生成物、N末端proANP(NT−proANP)はANPより循環中で顕著により安定である。それゆえ、NT−proANPは先行技術においてより信頼性のある分析物であることが示唆されている[Ala−Kopsala, M. et al., Clin Chem, 2004. 50(9):p.1576−88]。しかしながら、N末端pro−ペプチドのN及びC末端領域は酵素分解をとおして変えられうる[Seidler, T. et al., Biochem Biophys Res Commun 1999,255:495−501]。一般に、BNP及びNT−proBNPはANP及びNT−proANPより心不全を有する患者における診断及び予測に、より好適であると考えられる。この理由はANP及びNT−proANPの決定はあまり再現性がないと考えられること、及びほとんどの適用されるアッセイ設計における概念上の不備循環分析物の量の部分的な過小評価を導くことでありうる[Yoshibayashi, M. et al., Eur J. Endocrinol 1996;135:265−268; Vesely, D. L. et al., IUBMB Life, 2002. 53(3):p.153−9]。

0008

通常、128アミノ酸を含むpro−ホルモン(proANP;配列ID番号:2)のC末端部分の28アミノ酸(99−126)を含むペプチドは実際のホルモンANPと呼ばれる。そのpro−ホルモンproANPからのANPの放出に際して、等モル量のproANPの残りのより大きな部分ペプチド、98アミノ酸から成るN末端proANP(NT−proANP;proANP(1−98))は循環中に放出される。NT−proANPは顕著により大きな半減期及び安定性を有するので、NT−proANPは心疾患における診断、フォローアップ及び治療制御のための研究室パラメーターとして使用されうる。上記主題へのより深い洞察については:Lothar Thomas(Editor), Labor und Diagnose, 5th expanded ed., sub−chapter 2.14 of chapter 2, Kardiale Diagnostik, pages. 116−118、及びその中に引用される文献を参照のこと。

0009

生物学的液体血清血漿、尿)中のNT−proANPの決定についてはもちろん、ANPそれ自体の決定についても両方とも、さまざまな免疫分析が過去に開発されており、及び臨床研究及び実施において適用されている。ANP及びNT−proANPの決定のための上記免疫分析の主要な部分は拮抗免疫分析の既知原理に基づき、その最もよく知られるものは放射性免疫分析(RIA)である。proANP及びANPの決定のための拮抗免疫分析は例えば、[Cappellin, E. et al., Clin Chim Acta, 2001. 310(1):p.49−52]及び[Hiroshi Itoh et al., Journal of Hypertension 1988, 6(suppl 4)S309−S319;Meleagros, L. et al.,;Peptides, Vol.10,545−550,1989; Amir Lerman et al., Lancet 1993, 341:1105−09,1993;John G F Cleland et al., Heart 1996, 75:410−413;Martin G. Buckley et al., Clinical Science(1999)97:689−695]中で示され又は使用される。

0010

拮抗免疫分析でのNT−proANPの決定のためのNT−proANP(NT−proANP 1−98;配列ID番号:1)のさまざまな配列を認識するさまざまな抗体の使用により、NT−proANP(proANP 1−98)の分解生成物に対応するさまざまなペプチドが生物学的液体、詳細には血液又は尿中に現れることが解釈された。特に、低分子断片、詳細にはproANPのアミノ酸配列1−30、31−67及び79−98がそれらの免疫活性のために示されている断片がNT−proANPから形成されることが解釈されている(cf. 例えば、M. G. Buckley et al., Clinica Chimica Acta, 191(1990)1−14; J.B. Hansen et al., Lab. Invest. 1995, 55:447−452; Rose M. Overton et al., Human Plasma and Serum; Peptides, Vol.17, 1155−1162, 1996;Sreedevi Daggubati et al., Cardiovascular Research 36(1997)246−255;E. F. Macaulay Hunter et al., Scand J Clin Invest 1998;58:205−216; Martina Franz et al., Kidney International, Vol.58(2000),374−383, Fumiaki Marumo et al., Human Plasma and Urine; Biochem. Biophys. Res. Commun. 137:231−236(1985)及び Engelbert Hartter et al., Clin Chem Lab Med 2000, 38(19):27−32)。

0011

上記に挙げられる配列を特異的に認識する拮抗免疫分析は同じ様式で−異なるアビディティに基づく影響又は可能性のあるコンフォメーション上の影響を無視して−全長NT−proANPをいつも認識し、及びそれゆえNT−proANP及びその断片を区別しない。

0012

拮抗免疫分析とは対照的に、非拮抗サンドウィッチ免疫分析はいくつかの利点を示す。例えば、それらはより容易に固体相分析(不均一分析)として解釈されることができ、よりエラー強く、より大きな感度を有する計測結果を提供し、ほとんどクロス反応性を示さず、及び自動化及び連続計測により好適である。さらに、上記サンドウィッチ形成のために使用される抗体についての両方の結合基が同じ分子内に存在する分子及び/又はペプチドのみを認識することにより、サンドウィッチ免疫分析は1つの型のみの抗体を適用する拮抗免疫分析に比較してわずかに異なる結論を導きうる。例えば、上記結合領域が異なる部分ペプチド(分解生成物、断片)上に位置される場合、上記断片への上記抗体の結合は完全な「サンドウィッチ」について典型的な計測シグナルを導かないであろう。

0013

分解生成物及び断片の影響なしに完全なNT−proANPのみを選択的に計測する可能性のためはもちろん、原理におけるサンドウィッチ免疫分析の既知の利点のために、NT−proANPの決定のためのサンドウィッチ免疫分析は臨床研究及び実施において既に示され及び適用されている。例えば、EP 721 105 B1は2つのモノクローナル抗体を用いた、詳細には心疾患及び慢性腎不全診断領域におけるproANPの決定のためのサンドウィッチ免疫分析を示し、上記2つのモノクローナル抗体のうちの1つはproANPのアミノ酸1−25に結合し(EP 350 218 B1と比較せよ)、及びそのうちの他方はproANPのアミノ酸43−66に結合する。この種類のサンドウィッチ免疫分析により、少なくともproANP配列のはじめの66アミノ酸を含む、proANP部分ペプチドのみが検出され又はproANP(1−98)の存在下で共検出される。

0014

この点で同様である他のサンドウィッチ免疫分析は[Mats Stridsberg et al., J. Med. Sci 102, 99−108, Vol. 18:1201−1203]中に示される。このサンドウィッチ免疫分析もまた2つのモノクローナル抗体を使用し、そのうちの1つはproANPのアミノ酸1−30に結合し、一方で他方はアミノ酸79−98に結合する。proANP(1−98)の末端での結合領域の選択のために、このサンドウィッチ免疫分析は無傷のproANP(1−98)のみを検出するであろうことが想定されうる。

0015

WO 00/19207はproANP(1−98)の決定方法を示し、ここでproANP(1−98)配列のアミノ酸配列8−27、31−64又は79−98に結合する3つのポリクローナル抗体のうちの2つが使用される。WO 00/19207の出願者により商業的に提供されるproANP(1−98)の決定のためのアッセイはその固定された抗体がproANPのアミノ酸10−19を認識し、一方でアミノ酸(85−90)を認識する二次ポリクローナル抗体は検出のために使用される、1対のアフィニティ精製ポリクローナルヒツジ抗体を用いる酵素免疫分析である(BIOMEDICA, A−1210 WienによるサンドウィッチアッセイproANP(1−98)の操作マニュアルと比較せよ)。したがって、このアッセイもまた全長proANP(1−98)の末端を含むペプチド種、すなわち、完全な又はほぼ完全なNT−proANPのみを認識する。

0016

先行技術中に示される全ての拮抗アッセイ又はサンドウィッチ原理を適用するアッセイは心臓診断についてのアッセイとして基本的に開発され、又は心臓診断の文脈において使用されていて、それにより慢性腎不全はさらなる診断適用として挙げられている(EP 721 105 B1及び引用[Buckley MG et al., AM. J. Hypertens. 1990 Dec., 3(12Pt1):933−935]と比較せよ)。

0017

さらに、proANPの中心領域(アミノ酸53−73)の決定のための新規サンドウィッチ免疫分析が開発されており、その計測結果は上記ペプチドの推定末端トランケーションにより影響されない[Clinical Chemistry 50, No.1, 2004, pages 234−236]。

0018

特に救急部(ED)における医療実施者に信頼性のある情報を提供する、心疾患を有する又は心疾患を発症すること又は有することが疑われる患者についての医療診断、予測及び治療フォローアップのためのインビトロ法を提供することが本発明の目的であった。

0019

したがって、本発明は、心疾患を有する又は心疾患を発展すること又は有することが疑われる患者についての医療診断、予測及び治療フォローアップのためのインビトロ法であって、以下の段階:
−心疾患を有する又は心疾患を発展すること又は有することが疑われる患者のサンプルを提供すること、
−アミノ末端proANPの部分配列に特異的に結合する少なくとも1の抗体を用いて前記サンプル中でアミノ末端proANP又は12〜98アミノ酸を有するその部分ペプチドを決定すること、
−上記決定されたアミノ末端proANP値又はその部分ペプチドの値を臨床像に帰属させること、ここで上記帰属は上記患者のBMIに独立に行われること
を含むインビトロ法からなる。

0020

好ましくは、本発明にしたがうインビトロ法は行われ、ここで臨床像への帰属はBMIに独立のカットオフ値活用して行われる。

0021

臨床像への帰属は、上記決定されたアミノ末端proANP値又はその部分ペプチドの値が心疾患を有する又は心疾患を発症すること又は有することが疑われる患者についての医療診断、予測又は治療フォローアップに使用されることを意味し、ここで上記使用は上記患者のBMIに独立に行われる。

0022

上記患者の心疾患は、非限定的に、慢性心不全、急性心不全、急性冠状動脈症候群又は心筋梗塞から選択されうる。

0023

本発明の1つの態様において、上記疾患は診断され、したがって、前記方法は医療診断のための方法である。

0024

本発明の1つの好ましい態様において、上記心疾患は心不全である。本発明にしたがうインビトロ法は特に呼吸困難の症状を示し、それゆえ心不全を有することが疑われる患者についてよく適し、且つ信頼性があり、及び上記臨床像は診断される。救急部を訪れる患者の診察及び対応は本発明にしたがう方法により促進される。正確な診断は上記患者にとって最も適切な治療選択のために必須である。それゆえ、本発明は肺疾患の如き他の原因による呼吸困難から心不全による呼吸困難を正確に区別する要求を満たす。本発明にしたがう方法はそれゆえ、心不全についての診断の正確さを顕著に改善する。

0025

BNPの濃度はもちろんNT−proANPの濃度は健康な集団中で増加するBMIと共に減少されることが示されている[Wang, T.J. et al.,Circulation, 2004. 109(5):p.594−600]。上記著者はそれゆえ、ナトリウム利尿ペプチドはむしろ肥満患者におけるマーカーとして好適でないことを推理する(「第2に、研究に値する推測だが、血しょうナトリウム利尿ペプチド濃度は肥満者における心不全又は左心室機能障害有用性の低いマーカーであり得る。」“Second, plasmanatriuretic peptide levels may be a less useful marker for heart failure or left ventricular dysfunction in obese individuals, a speculation that merits investigation.”)。

0026

驚くべきことに、心疾患(慢性心不全)を有するある患者のサブ集団、すなわち、30kg/cm2以上のBMI(ボディマスインデックス)を有するサブ集団について、詳細にはこれらの患者から生ずる生物学的サンプル中のアミノ末端proANP又はそれに由来する部分ペプチドの決定は信頼性のある予測を可能にすることが本発明の文脈中で発見されている。これはまさにWang et al.がナトリウム利尿ペプチドがあまり有用でないマーカーでありうることを推理したサブ集団である。BNPもまた慢性心不全の入院患者中の肥満患者のサブ群において予測価値を有することが近年の出版物中で示されている[Horwich, T.B. et al., J. Am. Coll. Cardiol. 2006, Jan. 3, 47(1):85−90;Epub 2005, Dec. 15]。本発明の文脈において、NT−proANPはBNPアナログNT−proBNPに比較して患者の前記サブ集団の予測の点でより信頼性があったことが驚くべきことに発見されている。

図面の簡単な説明

0027

NT−proANPの配列を示す。
proANPの配列を示す。
287人の患者の基礎的な特徴を示す表;cGRF=見積もられた腎糸球体ろ過率;MR−proANP=中間領域pro−心房性ナトリウム利尿ペプチド;NT−proBNP=N末端pro−B−型ナトリウム利尿ペプチド
図3−1の続き
心不全により引き起こされる呼吸困難を有する患者(n=154)及び他の原因に帰することができる呼吸困難を有する患者(n=133)についてのNT−proBNP及びMR−proANPの値を示すボックスプロット;全てp<0.001。

0028

NT−proBNP=N末端pro−B−型ナトリウム利尿ペプチド;MR−proANP=中間領域pro−心房性ナトリウム利尿ペプチド。

0029

ボックスは25パーセント〜75パーセントを示すが、一方で線は、分離された点として示されるアウトライアーを除いた、最小〜最大濃度を示す。
MR−proANP及びNT−proBNPによる心不全の予測についてのロジスティック回帰分析を示す表;MR−proANP=中間領域pro−心房性ナトリウム利尿ペプチド;NT−proBNP=N末端pro−B−型ナトリウム利尿ペプチド。MR−proANP及びNT−proBNPによる心不全の予測についてのロジスティック回帰分析を示す表。
呼吸困難を有する患者における心不全を診断するためのNT−proBNP及びMR−proANPの正確さについてのレシーバー操作特徴的(ROC)曲線曲線下領域(AUC):NT−proBNPについて=0.92;MR−proANPについて=0.92(比較のためにp=0.791)。
心不全の検出における救急部(ED)可能性、MR−proANP、及び両方についてのレシーバー操作特徴的(ROC)曲線。(曲線下領域(AUC):MR−proANPについて=0.92;ED可能性について=0.90;組み合わせについて=0.96;ED可能性及びED可能性とMR−proANPの組み合わせの比較についてp=0.016)
心不全の検出における臨床判断(心不全についての高い救急部可能性)、206pmol/Lのカットオフ値を用いたMR−proANP、及び両方の組み合わせの診断の正確さ(p<0.001)。
ボディマスインデックス(BMI)によりグループ化された、心不全を有する及び有しない患者における平均NT−proBNP及びMR−proANP値。

実施例

0030

以下に、本発明の好ましい態様はインビトロ法に関して示され、ここで上記患者又は上記患者群は30kg/m2以上のBMIを有し、及び上記サンプルは30kg/m2以上のBMIを有する患者により提供される。

0031

本発明の主題は本発明にしたがうインビトロ法であり、ここで上記患者又は上記患者群は30kg/m2以上のBMIを有し、及び上記サンプルは30kg/m2以上のBMIを有する患者により提供される。

0032

したがって、本発明の主題は以下の段階:
−心疾患を有する又は心疾患及び30kg/m2以上のBMIを来たすこと又は有することが疑われる患者のサンプルを提供すること、及び
−アミノ末端proANPの部分配列に特異的に結合する少なくとも1の抗体を用いて前記サンプル中のアミノ末端proANP又はその部分ペプチドを決定すること
を含む、心疾患を有する又は心疾患を発症すること又は有することが疑われる患者及び30kg/m2以上のBMIを有する患者についての医療診断、予測及び治療フォローアップのためのインビトロ法である。

0033

本発明にしたがう方法は慢性心不全を有する患者における診断、予測及び治療フォローアップに特に好適である。

0034

本発明にしたがう方法は慢性心不全を有する及び30kg/m2以上のBMIを有する患者における診断、予測及び治療フォローアップに特に好適である。本発明にしたがう方法は心疾患を有する又は心疾患を発症すること又は有することが疑われる及び30kg/m2以上のBMIを有する患者についての予測に、特に上記疾患が慢性心不全である場合、特によく適合される。

0035

この患者群、すなわち、心疾患を有する又は心疾患を発症すること又は有することが疑われる及び30kg/m2以上のBMIを有する患者において、特に上記疾患が慢性心不全である場合、本発明にしたがう方法は好ましくは(推定上)無症候性でない患者について行われる。

0036

特に好ましい態様において、30kg/m2以上のBMIを有する患者群における死亡率予測についての最適閾値は190〜210、好ましくは195〜205の範囲内、最も好ましくは199pmol/lである。群BMI<30についての最適閾値は231pmol/lであった。自然に、閾値の絶対値は使用されるアッセイ及び較正方法に因り変化する。本明細書中で挙げられる閾値は[Clinical Chemistry 50, No.1, 2004, pages234−236]中の結果を決定するために使用されたのと同じアッセイ及び同じ較正により見積もられた。

0037

驚くべきことに、本発明にしたがう方法においてBMI>30の患者についての最適閾値はBMI<30の患者についてより低いことがわかった。したがって、本発明の主題の本質は詳細にはBMI>30の患者についての根底にある閾値がBMI<30の患者についてより低い本発明にしたがうインビトロ法である。

0038

1つの反応バッチにおける10倍の定量からある計測値をもたらす変化係数として定義される上記アッセイのイントラ−アッセイ変化係数は好ましくは全ての計測値について最大10%である。この値を超えることは閾値についての計測値の誤った帰属を導き、それゆえ誤った結論を導きうるので、この値を超えることは不利益である。

0039

それゆえ、本発明にしたがうインビトロ法は30kg/m2未満のBMIを有する患者で及び30kg/m2以上のBMIを有する患者で行われうる。190〜260pmol/lの、好ましくは195〜240pmol/lの閾値は患者のBMIに独立に本発明に係る方法に好適である。しかしながら、本発明の好ましい態様において、30kg/m2以上のBMIの患者についての閾値はそれが190〜210、好ましくは195〜205の範囲内、最も好ましくは199pmol/lであるように選択される。群BMI<30についての最適閾値は231pmol/lである。

0040

詳細には、患者により提供されるサンプルは血漿、血清、血液又は尿である。

0041

本発明にしたがって、上記抗体はポリクローナル抗体はもちろんモノクローナルである。したがって、少なくとも1つの抗体はモノクローナル又はポリクローナル抗体である。

0042

ポリクローナル抗体、詳細にはアフィニティ精製ポリクローナル抗体が好ましい。

0043

アミノ酸50〜アミノ酸90にまたがるアミノ末端proANPの中間領域がサンプル中のアミノ末端proANP又はその部分ペプチドの決定のために使用される、本発明にしたがう方法は特に好ましい。

0044

他の特に好ましい態様において、サンプル中のアミノ末端proANP又はその部分ペプチドは2つの抗体を適用するサンドウィッチ免疫分析で決定される。詳細には、これはアミノ末端proANP又はその部分ペプチドがN末端proANPの異なる部分配列に特異的に結合する2つの抗体の使用により決定される場合好ましい。

0045

上記抗体のうち1つはproANPのアミノ酸53−72を含む合成ペプチド配列を含む抗原動物免疫性を与えることにより得られること、及び上記他方の抗体はproANPのアミノ酸73−90を含む合成ペプチド配列を含む抗原で動物に免疫性を与えることにより得られることが特に好ましい。他の態様において、proANPのアミノ酸53−72を含む合成ペプチド配列は追加のN末端システイン基を有する。他の好ましい態様において、上記他方の抗体は追加のN末端システイン基を伴うproANPのアミノ酸72−90又は73−83を含む合成ペプチド配列を含む抗原で動物に免疫性を与えることにより得られる。proANP配列の完全な中間領域部分を共に代表する、前記合成ペプチドの使用により得られる抗体はそれゆえ、NT−proANPのアミノ酸53−83の範囲内の結合領域のみを認識し、及び完全にポリクローナル抗体の形態で前記範囲を検出しうる。

0046

本発明にしたがうインビトロ法の好ましい態様において、上記抗体の1つは標識化され、もう1つのものは固体相に結合され又は選択的に結合されうる。

0047

上記アッセイの特に好ましい態様において、上記抗体の1つは標識化され、一方で上記他方は固体相に結合される又は固体相に選択的に結合されうる。好ましい態様において、上記方法は不均一なサンドウィッチ免疫分析として実行され、ここで上記抗体の1つは任意に選択される固体相、例えば、コーティングされた試験管(例えば、ポリスチロール試験管;コーティングされた管;CT)の壁又は例えば、ポリスチロールから成るマイクロタイタープレート上に或いは例えば、磁気粒子の如き粒子に固定され、それにより上記他方の抗体は検出可能な標識に似ている又は標識への選択的結合を可能にする基を有し、及びそれは形成されたサンドウィッチ構造の検出に役立つ。好適な固体相を用いる一時的に遅延した又はそれに続く固定もまた可能である。

0048

本発明にしたがう方法はさらに抗体/抗体及び検出されるべきproANP又はproANP部分ペプチドにより形成されるサンドウィッチ複合体が液相中に懸濁されたままである、均一な方法として具体化されうる。この場合、2つの抗体が使用されるとき、両方の抗体が単一のサンドウィッチに統合される場合、両方の抗体はシグナルの生成又はシグナルの誘発を引き起こす検出系の部分で標識化されることが好ましい。上記技術は詳細には蛍光エンハンシング又は蛍光クエンチング検出法として具体化されるべきである。特に好ましい態様は例えば、USA−4 882 733、EP−B1 0 180 492又はEP−B1 0 539 477及びその中に引用される先行技術中で示されるものの如き、対様式で使用されるべき検出試薬の使用に関する。このようにして、直接的に上記反応混合物中で単一の免疫複合体中に標識化成分両方を含む反応生成物のみが検出される計測は可能になる。例えば、上記技術は上記に引用される適用の教示を実行して、商標TRACE(商標)(Time Resolved Amplified Cryptate Emission)又はKRYPTOR(商標)下で提供される。

0049

原則として、詳細にはPoint−of−Care(POC)又は迅速試験において使用される、放射性同位体、酵素、蛍光−、化学発光−又は生物発光標識での標識化及び金原子及び色素粒子の如き直接的光学的に検出可能な色標識の如き、前記型のアッセイにおいて適用されうる全ての標識化技術が使用されうる。不均一なサンドウィッチ免疫分析の場合、両方の抗体は均一なアッセイの文脈中の本明細書中に示される型にしたがう検出系の部分を示しうる。

0050

好ましい代替において、上記一次及び二次抗体は両方とも液体反応媒体中に分散され、それにより蛍光−又は化学発光クエンチング又はエンハンスメントに基づく標識化システムの部分である一次標識化成分は一次抗体に結合され、及びそれによりこの標識化システムの二次標識化成分は二次抗体に結合され、それにより検出されるべきアミノ末端proANPへの両方の抗体の結合後、上記計測溶液中で形成されたサンドウィッチ複合体の検出を可能にする検出可能なシグナルが生成される。この代替の1つの態様は蛍光又は化学発光色素を伴う標識化システム希土類クリプテート又はキレートを含む。特に好ましい態様において、上記標識化システムは蛍光又は化学発光色素を伴う希土類クリプテートを含む。

0051

さらに好ましい態様において、上記検出は拮抗免疫分析で行われる。特に好ましい態様において、放射性免疫分析が使用される。

0052

本発明にしたがう方法は他のマーカー及び/又は方法と共に行われうる。これは本発明にしたがう計測方法は多パラメーター診断として特に有利に行われうることを意味する。これによって、好ましくは炎症マーカー心血管マーカー又は虚血マーカーの群から選択される少なくとも1つのさらなるマーカーはさらに決定される。

0053

上記方法の好ましい態様において、上記炎症マーカーはC−反応性タンパク質CRP)、TNF−アルファの如きサイトカインIL−6の如きインターロイキンプロカルシトニン(1−116又はその部分ペプチド)及びVCAM又はICAMの如き接着分子を含む群から選択される。

0054

上記方法の好ましい態様において、上記心血管マーカーは群ミエロペルオキシダーゼ、proBNP、pro−エンドセリン−1、proアドレノメヂュリン、proバソプレッシン、pro−ガストリン放出ペプチド(proGRP)、pro−レプチン、pro−神経ペプチド−Y、pro−ソマトスタチン、pro−神経ペプチド−YY、pro−オピオメラノコルチンの完全ペプチド又は部分ペプチドの少なくとも1つのマーカーを含む群から選択される。

0055

上記方法の好ましい態様において、上記虚血マーカーは群トロポニンI又はT、CK−MB、ミオグロビンの少なくとも1つのマーカーを含む群から選択される。

0056

それにより、上記マーカーは本発明にしたがう方法において並行して又は同時に決定されうる。上記に挙げられる多パラメーター決定において、いくつかのパラメーターについての計測結果は例えば、パラメーターの診断的に有意な相関を用いてコンピュータープログラムの助けを伴って、同時に又は並行して評価されることが構想されうる。

0057

本発明にしたがう方法において、超音波心臓検査又は心電図は追加の方法として記録されうる。

0058

上記に概略されるように、上記患者の心疾患は、非限定的に、慢性心不全、急性心不全、急性冠状動脈症候群又は心筋梗塞でありうる。

0059

上記に議論されるように、それゆえ、迅速試験−アッセイとして本発明にしたがう方法を開発することは本発明の範囲内である。

0060

それにより、心疾患を有する又は心疾患を発症すること又は有することが疑われる及び場合により30kg/m2以上のBMIを有する患者により提供されるサンプルは:
−迅速試験システムのサンプル適用ゾーンに適用され、
反応ゾーン中でアミノ末端proANPの部分配列に特異的に結合する少なくとも1つの抗体と接触され、及びそれにより
−上記抗体(単数)/抗体(複数)が結合されるアミノ末端proANP又はそれに由来する部分ペプチドは検出ゾーンで検出される。

0061

好ましくは、上記迅速試験システムは微量流体試験システムでありうる。

0062

さらに好ましい態様において、上記迅速試験システムは側流試験装置でありうる。この迅速試験システムは固体相側流試験装置でありうる。

0063

本発明にしたがう方法は免疫移動及び/又はクロマトグラフィーに基づく迅速試験システムにおいて実行されうる。

0064

したがって、本発明のさらなる態様は心疾患を有する又は心疾患を発症すること又は有することが疑われる及び場合により30kg/m2以上のBMIを有する患者のサンプル中のアミノproANP又はその部分ペプチドの決定について本明細書中に示される全ての態様における本発明にしたがう方法の実行のための迅速試験システムであり、ここでアミノ末端proANPの部分配列に特異的に結合する少なくとも1つの抗体が使用される。好ましくは、上記部分配列は長さが少なくとも12アミノ酸である。より好ましくは、上記部分配列は長さが50〜98アミノ酸である。

0065

したがって、本発明のさらなる主題はまた心疾患を有すること又は発症することが疑われる及び場合により30kg/m2以上のBMIを有する患者についての医療診断、予測及び治療フォローアップのためのアミノ末端proANPの部分配列に特異的に結合する少なくとも1つの抗体の使用である。

0066

以下に、本発明は患者の生物学的サンプル中のNT−proANP及びNP−proBNPの決定の得られた結果の説明により、より詳細に説明される。
実施例
実施例1
[Morgenthaler, N.G. et al., Clin Chem,2004. 50(1):p.234−61]中に示されるアッセイをアミノ末端proANPの計測に使用した。NT−proBNPをマニュアルにしたがってRocheによる商業的に入手可能な試験(Elecsys)を用いて決定した。

0067

両方のマーカーを慢性心不全を有する患者の血漿サンプル中で決定した。詳細には、ボディマスインデックス>=30kg/m2の患者のサブ群(n=144)をさらに調査した。これらの144人の患者のうち、26人の患者は心血管事件のために24ヶ月の過程中に亡くなった。両方のマーカーの予測効率の評価のために、データをCox−回帰(StatView 5.0ウィンドウズ(登録商標)用ソフトウェア;Abacus Concepts, Berkley, CA)により分析した。NT−proBNPについての値(pg/mlで)の中央値はアミノ末端proANPについて(pmol/lで)より5倍大きかった。それゆえ、MR−proANPに比較したNT−proBNPについての危険率はCox−分析において濃度における5倍大きな増加と計算された。

0068

単変量 Cox Proportional Hazard Analysisの結果:
MarkerChiSquare/RiskRatio(95% Cl)/p
NT−proANP(100pmol/l増加)/14.414 1.503(1.217−1.855)/<0.0001
NT−proBNP(500pg/ml増加)/0.662 1.024(0.963−1.094)/0.416
NT−proBNPについて顕著な結果が得られなかった(p=0.416)という事実に独立して、NT−proBNP(1.024)に比較したNT−proANPについての1.503の危険率はBMI>=30の患者のサブ群における利点を明らかに示す。1.000の危険率は濃度単位当たりの死の危険は増加しないことを示す。NT−proANPについて、1.503の危険率はそれゆえ濃度単位(ここでは100pmol/l)当たりの死の危険は50.3%増加することを意味する。NT−proBNPに比較して、これは上記危険の21倍大きな増加である。

0069

多変量Cox Proportional Hazard Analysisの結果:
MarkerChiSquare/RiskRatio(95% Cl)/p
LNNT−proANP/7.198 2.776(1.317−5.854)/0.007
LN NT−proBNP/0.005 0.985(0.644−1.506)/0.943
再び、上記結果は、NT−proANPがNT−proBNPを伴うモデルにおいてBMI>=30の患者のサブ群における死の独立した予測変数として持続するので、NT−proANPの利点を示す(p=0.007)。それとは対照的に、NT−proBNPは独立した予測変数ではない。

0070

ROC分析でもまた、NT−proANPは0.66のAUCでBMI>=30の患者のサブ群の死亡率予測についてNT−proBNP(AUC=0.61)にまさった。上記予測についてのNT−proANPの最適閾値は199pmol/lであった。
実施例2
研究集団
私たちはEDへ連続して搬送される患者を予想して登録した。上記研究について適格であるために、患者は最も顕著な症状として呼吸困難を有しなければならなかった。18未満の患者、血液透析中の患者及び外傷患者を除外した。上記研究はヘルシンキ宣言(Declaration of Helsinki)の原則にしたがって行われ、及び地域の倫理委員会により承認された。
患者の臨床評価
患者は病歴、身体検査ECGパルス酸素測定動脈血ガス分析(示されるとき)を含む血液試験及び胸部x−線を含む初期臨床評価を受けた。超音波心臓検査及び肺機能試験は外来患者基礎についてはEDで又は上記患者が入院した場合院内で強く推奨された。上記研究に登録された各患者について、ED医師は身体検査、ECG、胸部x−線及びBNPを含む血液試験の全ての入手可能な情報を含めて、彼の又は彼の呼吸困難の原因として(0〜100パーセント臨床確実性の値を割り当てることにより)上記患者がHFを有した可能性を評価した。
心不全のリファレンス(「金」)標準定義
実際の診断を決定するために、2人の独立した心臓学者は上記患者に属する全ての医療記録を検討し、及びHFのための呼吸困難又はHF以外の他の原因のための呼吸困難として上記診断を独立に分類した。両方の心臓学者はEDチャート及びED内での評価中又は評価後に入手可能になる追加の情報へのアクセスを有した。この情報はBNP値、胸部x−線、ED医師に入手可能でなかった病歴、超音波心臓検査、放射性核種イメージング又は心臓カテーテル挿入時に行われる左心室造影の如き続く試験の結果、肺機能試験、CTスキャン肺塞栓症の評価についての加圧超音波診断右心カテーテル挿入、上記病院に入院した患者についての入院過程、治療への応答死亡した患者における解剖データ及び臨床事件又は90日フォローアップ中の再入院についての情報を含んだ。上記BNP値はHFの定量的マーカーと考えられ、それゆえこの試験により提供される情報を最もうまく使用するための連続的な変数として解釈された。上記BNP値が高ければ高いほど、HFが存在する及びHFが呼吸困難の原因である可能性は高い。絶対BNP値を診断の正確さを最大限にするために腎臓病及び肥満の存在について調節した(Mueller, C. et al., Swiss Med Wkly, 2007.137(1−2):p.4−12)。
ナトリウム利尿ペプチドの計測
初期評価中、血液サンプルカリウムEDTAを含む管に回収した。MR−proANP及びNT−proBNPを分析まで−80℃で直ちに凍結された血漿サンプルから分析した。MR−proANPの検出を他の箇所に詳細に示されるように(Morgenthaler, N.G., et al., Clin Chem, 2004. 50(1):p.234−6)サンドウィッチ免疫分析(MR−proANP LIA, B.R.A.H.M.S, Hennigsdorf/Berlin, Germany)を用いて行った。以前の調査における325人の健康な個体における中央値MR−proANPは45pmol/l(95%信頼区間CI)43〜49pmol/l)であった(Morgenthaler, N.G., et al., Clin Chem, 2004. 50(1):p.234−6)。NT−proBNP値を定量的電気化学発光免疫分析(Elecsys proBNP, Roche Diagnostics AG, Zug, Switzerland)により決定した。BNPを微粒子酵素免疫分析(AxSym, Abbott Laboratories,IL, USA)により計測した。
統計分析
個体群統計及び臨床的特徴についての単変量データを適切なように非パラメーターMann−Whitney U試験又はFisher’s exact試験によりHFのために呼吸困難を有する患者及びHFのためではなく呼吸困難を有する患者の間で比較した。MR−proANP及びNT−proBNPを連続的な変数として考え、及び正規性を達成するためにlog変換した。第一の目的はMR−proANPの正確さをNT−proBNPのそれと比較することであった。BNP値はHFのリファレンス(「金」)標準診断について入手可能であったので、MR−proANPのBNPとの比較はBNPに偏りがあると考えられ、それゆえBNPはROC分析に含まれなった。第二の目的は、胸部x−線及びBNP情報を含むEDにおける臨床判断へのMR−proANPの追加は診断の正確さをさらに増加させうるかどうかを調査することであった。HFについてのMR−proANP及びNT−proBNPの診断の正確さを決定するために、レシーバー操作特徴的(ROC)曲線を分析し、及び曲線下領域(AUCs)を両方のマーカーについて計算した。AUCsをHanley and McNeilによる方法(Hanley, J.A. et al., Radiology, 1983. 148(3):p.839−43)にしたがって比較した。最適カットオフ点は感度及び特異性の両方を最大限にするROC曲線上の点を選択することにより達せられた。HFのED臨床正確さについての最適カット点は≧80%で選択された(a cut point providing reasonable and actionable certainty McCullough, P.A., et al.,Circulation, 2002. 106(4):p.416−22)。ROC分析により決定される最適カットオフ濃度での両方のアッセイの診断の正確さをMcNemar試験により比較した(不正確生化学的分類の一致しない対の比較)。最も高い診断の正確さのMR−proANP及びNT−proBNP閾値についてのHFの検出の確率を決定するために、ロジスティック回帰分析を顕著な共通変量(年齢、以前のCHF、以前の心筋梗塞、見積もられた腎糸球体ろ過率、ヘモグロビン水泡音末梢浮腫及び頸静脈膨張)について調節しないで及び調節して行った。ランク相関のSpearman’s係数を上記研究集団中のMR−proANP及びNT−proBNP濃度の関係を評価するために使用した。ボディマスインデックス(BMI)を身長(メートル)の二乗で割った体重(キログラム)の慣用の式を用いて計算した。世界保健機関(World Health Organization)の定義にしたがって、正常体重をBMI<25kg/m2として、超過体重を25kg/m2〜29.9kg/m2のBMIとして及び肥満を30kg/m2以上のBMIとして定義した。腎糸球体ろ過率をModification of Diet in Renal Disease(MDRD)式を用いて計算した(Stevens, L.A. et al., N Engl J Med, 2006. 354(23):p.2473−83)。データをSPSS15.0ソフトウェア(SPSS Inc, Chicago Illinois, USA)及びMedCalc 9.3.9.0 package(MedCalc Software, Mariakerke, Belgium)で統計的に分析した。全ての可能性を両側検定し、及びp<0.05を有意とみなした。
結果
全部で287人の患者をこの研究に登録した(図3)。中央年齢は77歳であった。149人の男性(52%)及び138人の女性(48%)がいた。動脈性高血圧は上記患者の68%に存在し、28%は冠状動脈心疾患を有し、及び34%は慢性閉塞性肺疾患を有した。利尿薬(52%)は最もよく処方された長期医薬であり、続いてACE−阻害剤又はAT−II−受容体ブロッカー(49%)及びベータ−ブロッカー(39%)であった。検査に際して、54%の患者は肺下部領域内に水泡音を有し、42%は下肢の浮腫を有し、及び28%は頸静脈膨張を有した。

0071

金標準診断の判定は154人(54%)の患者においてHF、71人(25%)の患者において慢性閉塞性肺疾患、33人(11%)の患者において肺炎、10人(3%)の患者において悪性疾患、8人(3%)の患者において肺塞栓症、7人(2%)の患者において過度呼吸及び14人(5%)の患者において間隙性肺疾患、喘息又は気管支炎の如き他の原因であった。慢性閉塞性肺疾患の悪化及び肺炎の如き呼吸困難について2つの主な理由を有する何人かの患者がいた。

0072

HFの金標準診断の判定を伴う又は伴わない患者におけるMR−proANP及びNT−proBNPの値は図4中に示される。HFを有するそれらの患者の中央値MR−proANP濃度(400pmol/L、IQR 246−642pmol/l)はHFを有しない患者のそれ(92pmol/L、IQR 92−173pmol/l;差についてp<0.001)より顕著に高かった。HFを有する患者における中央値NT−proBNP濃度は5757pg/ml(IQR 1924−13243pg/ml)であり、それに対してHFを有しない患者においては300pg/ml(IQR 76−974pg/ml)であった(差についてp<0.001)。ランク相関のSpearman’s係数はMR−proANP及びNT−proBNPの間で0.899であった(p<0.001)。

0073

MR−proANPのAUCはHFの診断について0.92(95%CI0.88−0.95)であり、0.92(95% CI 0.89−0.95;p=0.791;図6a)のNT−proBNPのAUCと同一であった。ROC分析に基づいて、最も高い診断の正確さに達するためのMR−proANP及びNT−proBNPについての最適診断カットオフ値はそれぞれ、206pmol/l及び1540pg/mlであった。このカットオフで、MR−proANPについての正確さ、感度及び特異性は全て84%であった。ロジスティック回帰分析はMR−proANPを単変量及び多変量分析の両方においてHFの有力な予測変数として確認した(図5)。

0074

MR−proANPとED可能性の組み合わせについてのAUCはED可能性単独についてより顕著に高かった(p=0.016、図6b)。HFの高いED可能性(80%〜100%臨床確実性)を伴う臨床判断についての診断の正確さは79.4%であった。それゆえ、診断値の全体的な計測として、ED可能性に加えられたMR−proANP値>206pmol/Lは87.8%までかなり診断の正確さを増加させうる(p<0.001、図7)。全体として、206pmol/Lのカットオフ値でのMR−proANP及び≧80%確実性のED可能性は0.47のCohens Kappa値により反映されるように、比較的独立した表示であった(p<0.001)。

0075

図8中に示されるように、MR−proANP及びNT−proBNPはBMIとのそれらの関係に関して異なった。HFを有する患者において、平均MR−proANP値は正常BMIの個体と比較して超過体重及び肥満患者において異ならなかったが(両方についてp=0.346)、一方でNT−proBNP値は正常体重患者におけるより超過体重及び肥満患者において低かった(両方についてp=0.025)。

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