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図面 (20)

課題・解決手段

尿サンプル中の少なくとも3つのポリペプチドの存在または非存在または振幅を決定する工程を含む、腎疾患診断方法であって、前記ポリペプチドマーカーが、分子量および移動時間の値によってテーブル1で特徴付けられるマーカーから選択される、診断方法。

概要

背景

近年、腎疾患患者数は著しく増加している。従って、腎疾患は医療制度に対する深刻化する問題を象徴している。

腎疾患は不可逆的であるので、腎疾患の早期診断および鑑別診断は非常に重要である。特定の疾患に正確に適合する早期診断および療法により、患者が透析に依存するようになるリスクを減じ得る。加えて、狙いどころの良い療法もまた、このような患者の心血管疾患発症する高リスクを減じる。

現在、正確な診断または鑑別診断は、主に腎生検に基づく。腎臓の診断において、生検は現在は「究極判断基準」と見なされているが、患者の選別のためのみに実施され、侵襲処置であるという不利点を有する。

尿検査は、腎疾患の診断のためのさらなるアプローチである。しかし、現在は、例えばクレアチニン尿素アルブミン血球(特に白血球および赤血球)、細菌、糖、ウロビリノーゲンビリルビンおよびpH値等、いくつかのパラメータしか測定されない。特に鑑別診断のためには、充分な感度および選択性欠けることから、このような分析の診断の価値は限定的である。

尿中のタンパク質を特性化する、種々の試みがなされている。

V.ソングブーンカード(Thongboonkerd)らは、キドニーインターナシナル(Kidney International)、63巻(2001年)、1461〜1469頁(非特許文献1)において、尿サンプル検査のため、マトリクス支援レーザー脱離イオン化飛行時間型質量分析法(MALDI-TOF)に接続した二次元ポリアクリルアミドゲル電気泳動(2D-PAGE)の後、質量フィンガープリントを行うことを記載している。全部で、47の個別のタンパク質の67の形態が同定された。

C.S.スパー(Spahr)らは、プロテオミクス(Proteomics)、1巻(2001年)、93〜107頁(非特許文献2)において、トリプシンを用いて尿サンプルからタンパク質を分割し、液体クロマトグラフィーおよびタンデム質量分析により、124のタンパク質から751のペプチド解明することができた。

この研究は、健常者のみに関するものであった。この研究では、尿中のポリペプチド組成の変化を検出することが腎疾患の診断または鑑別診断に有用であるかどうかという疑問は扱わなかった。

膜型糸球体腎炎(MGN)の診断のため、尿中のポリペプチドの存在または非存在を使用することが提案されている(フォンノイホフ(von Neuhoff)ら、「異発現タンパク質検出のための質量分析表面増強レーザー脱離イオン化質量分析キャピラリー電気泳動質量分析との比較(Mass Spectrometry for the Detection of Differentially Expressed Proteins: A comparison of Surface-Enhanced Laser Desorption/Ionization and Capillary Electrophoresis/Mass Spectrometry)」、ラピッドコミュニケーションズ・インマススペクトロメトリ(Rapid Communications in Mass Spectrometry)、18巻(2004年)、149-156頁(非特許文献3))。しかし、この研究には8例の患者しか含まれず、実質的に種々の分析法に取り組んでいた。患者数が少ないため、これらのマーカーの実際の診断価値は不明確である。

E.M.ヴァイシンガー(Weissinger)らは、キドニー・インターナショナル(Kidney International)、65巻(2004年)、2426〜2434頁(非特許文献4)において、キャピラリー電気泳動および質量分析を用いた、プロテオームパターン分析を記載している。種々の腎疾患を罹患する患者を区別するために特定されたペプチドの数は少なかった。

M.ホービッツ(Haubitz)らは、キドニー・インターナショナル(Kidney International)、67巻(2005年)、2313〜2320頁(非特許文献5)において、IgA腎症を診断する診断補助としての、尿タンパク質のパターンを記載している。特定されたペプチドは、健常被験者と患者とを区別するために使用し得る。しかし、特定されたペプチドの数は少ない。

H.ミシャク(Mischak)らは、クリニカルサイエンス(Clinical Science)、107巻(2004年)、485〜495頁(非特許文献6)において、糖尿病性腎臓障害の評価のためのプロテオーム分析を記載している。疾病が進行するにつれて、発生頻度がより高くなるか低くなる、少数のペプチドが特定された。

これらの研究では、サンプル数が少ないために、腎疾患の診断、特に鑑別診断に充分な特異性を達成し得ない。従って、腎疾患の診断、特に鑑別診断のための、迅速で簡便な方法が未だに必要とされている。

概要

尿サンプル中の少なくとも3つのポリペプチドの存在または非存在または振幅を決定する工程を含む、腎疾患の診断方法であって、前記ポリペプチドマーカーが、分子量および移動時間の値によってテーブル1で特徴付けられるマーカーから選択される、診断方法。

目的

本発明の目的は、腎疾患の診断、特に腎疾患の鑑別診断のための、方法および手段を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

尿サンプル中の少なくとも3つのポリペプチドの存在または非存在または振幅を決定する工程を含む、腎疾患診断方法であって、前記ポリペプチドマーカーが、分子量および移動時間の値によってテーブル1で特徴付けられるマーカーから選択される、診断方法。

請求項2

前記診断が、鑑別診断であることを特徴とする請求項1に記載の方法。

請求項3

決定されるマーカーの存在または非存在または振幅の評価が以下の参照値によって行われることを特徴とする請求項1又は2に記載の方法:−テーブル2による、「健常」と腎疾患の存在との鑑別診断;−テーブル3による、カルシニューリン阻害剤による病変と他の疾病との鑑別診断;−テーブル4による、糖尿病性腎症と他の疾病との鑑別診断;−テーブル5による、巣状分節状糸球体硬化症と他の疾病との鑑別診断;−テーブル6による、IgA腎症と他の疾病との鑑別診断;−テーブル7による、微小変化型疾患と他の疾病との鑑別診断;−テーブル8による、膜型糸球体腎炎と他の疾病との鑑別診断;−テーブル9による、ループス腎炎と他の疾病との鑑別診断;−テーブル10による、急性血管炎と他の疾病との鑑別診断;−テーブル11による、血管炎と他の疾病との鑑別診断;−テーブル12による、カルシニューリン阻害剤による病変と糖尿病性腎症との鑑別診断;−テーブル13による、カルシニューリン阻害剤による病変と巣状分節状糸球体硬化症との鑑別診断;−テーブル14による、カルシニューリン阻害剤による病変と微小変化型疾患との鑑別診断;−テーブル15による、カルシニューリン阻害剤による病変と膜型糸球体腎炎との鑑別診断;−テーブル16による、カルシニューリン阻害剤による病変と正常対照群との鑑別診断;−テーブル17による、カルシニューリン阻害剤による病変とループス腎炎との鑑別診断;−テーブル18による、カルシニューリン阻害剤による病変と急性血管炎との鑑別診断;−テーブル19による、カルシニューリン阻害剤による病変と血管炎との鑑別診断;−テーブル20による、糖尿病性腎症と巣状分節状糸球体硬化症との鑑別診断;−テーブル21による、糖尿病性腎症と微小変化型疾患との鑑別診断;−テーブル22による、糖尿病性腎症と膜型糸球体腎炎との鑑別診断;−テーブル23による、糖尿病性腎症と正常対照群との鑑別診断;−テーブル24による、糖尿病性腎症とループス腎炎との鑑別診断;−テーブル25による、糖尿病性腎症と急性血管炎との鑑別診断;−テーブル26による、糖尿病性腎症と血管炎との鑑別診断;−テーブル27による、巣状分節状糸球体硬化症と微小変化型疾患との鑑別診断;−テーブル28による、巣状分節状糸球体硬化症と膜型糸球体腎炎との鑑別診断;−テーブル29による、巣状分節状糸球体硬化症と正常対照群との鑑別診断;−テーブル30による、巣状分節状糸球体硬化症とループス腎炎との鑑別診断;−テーブル31による、巣状分節状糸球体硬化症と急性血管炎との鑑別診断;−テーブル32による、巣状分節状糸球体硬化症と血管炎との鑑別診断;−テーブル33による、IgA腎症とカルシニューリン阻害剤による病変との鑑別診断;−テーブル34による、IgA腎症と糖尿病性腎症との鑑別診断;−テーブル35による、IgA腎症と巣状分節状糸球体硬化症との鑑別診断;−テーブル36による、IgA腎症と微小変化型疾患との鑑別診断;−テーブル37による、IgA腎症と膜型糸球体腎炎との鑑別診断;−テーブル38による、IgA腎症と正常対照群との鑑別診断;−テーブル39による、IgA腎症とループス腎炎との鑑別診断;−テーブル40による、IgA腎症と急性血管炎との鑑別診断;−テーブル41による、IgA腎症と血管炎との鑑別診断;−テーブル42による、微小変化型疾患と膜型糸球体腎炎との鑑別診断;−テーブル43による、微小変化型疾患と正常対照群との鑑別診断;−テーブル44による、微小変化型疾患とループス腎炎との鑑別診断;−テーブル45による、微小変化型疾患と急性血管炎との鑑別診断;−テーブル46による、微小変化型疾患と血管炎との鑑別診断;−テーブル47による、膜型糸球体腎炎と正常対照群との鑑別診断;−テーブル48による、膜型糸球体腎炎とループス腎炎との鑑別診断;−テーブル49による、膜型糸球体腎炎と急性血管炎との鑑別診断;−テーブル50による、膜型糸球体腎炎と血管炎との鑑別診断;−テーブル51による、ループス腎炎と正常対照群との鑑別診断;−テーブル52による、ループス腎炎と急性血管炎との鑑別診断;−テーブル53による、ループス腎炎と血管炎との鑑別診断;−テーブル54による、急性血管炎と正常対照群との鑑別診断;−テーブル55による、血管炎と正常対照群との鑑別診断。

請求項4

少なくとも5個、少なくとも6個、すくなくとも8個、少なくとも10個、少なくとも20個、又は少なくとも50個の請求項1で定義されたポリペプチドマーカーが使用される請求項1〜3の少なくとも1項に記載の方法。

請求項5

被験者からの前記のサンプルが中間尿サンプルである請求項1〜4のいずれかに記載の方法。

請求項6

キャピラリー電気泳動HPLC気相イオン分光法、および/または質量分析が、前記ポリペプチドマーカーの存在または非存在または振幅を検出するために用いられる請求項1〜5のいずれかに記載の方法。

請求項7

前記ポリペプチドマーカーの分子量を測定する前にキャピラリー電気泳動を行う請求項1〜6のいずれかに記載の方法。

請求項8

前記ポリペプチドマーカーの存在または非存在を検出するために質量分析が用いられる請求項1〜7のいずれかに記載の方法。

請求項9

分子量および移動時間の値によって特徴付けられるテーブル1に従ったマーカーから選択される、少なくとも3つのペプチドマーカーの、腎疾患の診断のための、使用。

請求項10

腎疾患の診断方法であって、a)サンプルを少なくとも3個好ましくは10個のサブサンプルに分離する工程;b)少なくとも5個のサブサンプルをサンプル中の少なくとも1つのポリペプチドマーカーの存在または非存在または振幅を決定するために分析する工程であって、前記ポリペプチドマーカーは、分子量および移動時間(CE時間)によって特徴付けられる、テーブル1のマーカーから選択される工程を含む方法。

請求項11

少なくとも10個のサブサンプルが測定される請求項10に記載の方法。

請求項12

前記CE時間が、印加電圧25kVで、長さ90cm及び内径(ID)50μmのガラスキャピラリーに基づくことを特徴とし、ここで、水中の20%アセトニトリル、0.25%ギ酸移動溶媒として用いられる請求項1〜11の少なくとも一項に記載の方法。

請求項13

分子量および移動時間(CE時間)によって特徴付けられるテーブル1のマーカーから選択される少なくとも10個のマーカーを含む、マーカーの組み合わせ。

請求項14

感度が、少なくとも60%であり、特異性が少なくとも60%である請求項1〜8又は請求項10〜12の少なくとも一項に記載の方法。

技術分野

0001

本発明は、腎疾患診断、特に鑑別診断に関する。

背景技術

0002

近年、腎疾患の患者数は著しく増加している。従って、腎疾患は医療制度に対する深刻化する問題を象徴している。

0003

腎疾患は不可逆的であるので、腎疾患の早期診断および鑑別診断は非常に重要である。特定の疾患に正確に適合する早期診断および療法により、患者が透析に依存するようになるリスクを減じ得る。加えて、狙いどころの良い療法もまた、このような患者の心血管疾患発症する高リスクを減じる。

0004

現在、正確な診断または鑑別診断は、主に腎生検に基づく。腎臓の診断において、生検は現在は「究極判断基準」と見なされているが、患者の選別のためのみに実施され、侵襲処置であるという不利点を有する。

0005

尿検査は、腎疾患の診断のためのさらなるアプローチである。しかし、現在は、例えばクレアチニン尿素アルブミン血球(特に白血球および赤血球)、細菌、糖、ウロビリノーゲンビリルビンおよびpH値等、いくつかのパラメータしか測定されない。特に鑑別診断のためには、充分な感度および選択性欠けることから、このような分析の診断の価値は限定的である。

0006

尿中のタンパク質を特性化する、種々の試みがなされている。

0007

V.ソングブーンカード(Thongboonkerd)らは、キドニーインターナシナル(Kidney International)、63巻(2001年)、1461〜1469頁(非特許文献1)において、尿サンプル検査のため、マトリクス支援レーザー脱離イオン化飛行時間型質量分析法(MALDI-TOF)に接続した二次元ポリアクリルアミドゲル電気泳動(2D-PAGE)の後、質量フィンガープリントを行うことを記載している。全部で、47の個別のタンパク質の67の形態が同定された。

0008

C.S.スパー(Spahr)らは、プロテオミクス(Proteomics)、1巻(2001年)、93〜107頁(非特許文献2)において、トリプシンを用いて尿サンプルからタンパク質を分割し、液体クロマトグラフィーおよびタンデム質量分析により、124のタンパク質から751のペプチド解明することができた。

0009

この研究は、健常者のみに関するものであった。この研究では、尿中のポリペプチド組成の変化を検出することが腎疾患の診断または鑑別診断に有用であるかどうかという疑問は扱わなかった。

0010

膜型糸球体腎炎(MGN)の診断のため、尿中のポリペプチドの存在または非存在を使用することが提案されている(フォンノイホフ(von Neuhoff)ら、「異発現タンパク質検出のための質量分析表面増強レーザー脱離イオン化質量分析キャピラリー電気泳動質量分析との比較(Mass Spectrometry for the Detection of Differentially Expressed Proteins: A comparison of Surface-Enhanced Laser Desorption/Ionization and Capillary Electrophoresis/Mass Spectrometry)」、ラピッドコミュニケーションズ・インマススペクトロメトリ(Rapid Communications in Mass Spectrometry)、18巻(2004年)、149-156頁(非特許文献3))。しかし、この研究には8例の患者しか含まれず、実質的に種々の分析法に取り組んでいた。患者数が少ないため、これらのマーカーの実際の診断価値は不明確である。

0011

E.M.ヴァイシンガー(Weissinger)らは、キドニー・インターナショナル(Kidney International)、65巻(2004年)、2426〜2434頁(非特許文献4)において、キャピラリー電気泳動および質量分析を用いた、プロテオームパターン分析を記載している。種々の腎疾患を罹患する患者を区別するために特定されたペプチドの数は少なかった。

0012

M.ホービッツ(Haubitz)らは、キドニー・インターナショナル(Kidney International)、67巻(2005年)、2313〜2320頁(非特許文献5)において、IgA腎症を診断する診断補助としての、尿タンパク質のパターンを記載している。特定されたペプチドは、健常被験者と患者とを区別するために使用し得る。しかし、特定されたペプチドの数は少ない。

0013

H.ミシャク(Mischak)らは、クリニカルサイエンス(Clinical Science)、107巻(2004年)、485〜495頁(非特許文献6)において、糖尿病性腎臓障害の評価のためのプロテオーム分析を記載している。疾病が進行するにつれて、発生頻度がより高くなるか低くなる、少数のペプチドが特定された。

0014

これらの研究では、サンプル数が少ないために、腎疾患の診断、特に鑑別診断に充分な特異性を達成し得ない。従って、腎疾患の診断、特に鑑別診断のための、迅速で簡便な方法が未だに必要とされている。

先行技術

0015

キドニー・インターナショナル(Kidney International)、63巻(2001年)、1461〜1469頁
プロテオミクス(Proteomics)、1巻(2001年)、93〜107頁
ラピッド・コミュニケーションズ・イン・マス・スペクトロメトリ(Rapid Communications in Mass Spectrometry)、18巻(2004年)、149-156頁
キドニー・インターナショナル(Kidney International)、65巻(2004年)、2426〜2434頁
キドニー・インターナショナル(Kidney International)、67巻(2005年)、2313〜2320頁
クリニカル・サイエンス(Clinical Science)、107巻(2004年)、485〜495頁

発明が解決しようとする課題

0016

従って、本発明の目的は、腎疾患の診断、特に腎疾患の鑑別診断のための、方法および手段を提供することである。

課題を解決するための手段

0017

この目的は、尿サンプル中の少なくとも3つのポリペプチドの存在または非存在または振幅(量)を決定する工程を含む、腎疾患の診断方法であって、ポリペプチドマーカーが、分子量および移動時間の値によってテーブル1で特徴付けられるマーカーから選択される、診断方法によって達成される。

0018

特に、本発明による診断は、鑑別診断である。測定されるポリペプチドは、以下の制限を案したマーカーの存在または非存在または振幅に基づいて評価し得る:

0019

− テーブル2による、「健常」と腎疾患の存在との鑑別診断;
− テーブル3による、カルシニューリン阻害剤による病変と他の疾病との鑑別診断;
− テーブル4による、糖尿病性腎症と他の疾病との鑑別診断;
− テーブル5による、巣状分節状糸球体硬化症と他の疾病との鑑別診断;
− テーブル6による、IgA腎症と他の疾病との鑑別診断;
− テーブル7による、微小変化型疾患と他の疾病との鑑別診断;
− テーブル8による、膜型糸球体腎炎と他の疾病との鑑別診断;
− テーブル9による、ループス腎炎と他の疾病との鑑別診断;
− テーブル10による、急性血管炎と他の疾病との鑑別診断;

0020

− テーブル11による、血管炎と他の疾病との鑑別診断;
− テーブル12による、カルシニューリン阻害剤による病変と糖尿病性腎症との鑑別診断;
− テーブル13による、カルシニューリン阻害剤による病変と巣状分節状糸球体硬化症との鑑別診断;
− テーブル14による、カルシニューリン阻害剤による病変と微小変化型疾患との鑑別診断;
− テーブル15による、カルシニューリン阻害剤による病変と膜型糸球体腎炎との鑑別診断;
− テーブル16による、カルシニューリン阻害剤による病変と正常対照群との鑑別診断;
− テーブル17による、カルシニューリン阻害剤による病変とループス腎炎との鑑別診断;
− テーブル18による、カルシニューリン阻害剤による病変と急性血管炎との鑑別診断;
− テーブル19による、カルシニューリン阻害剤による病変と血管炎との鑑別診断;
− テーブル20による、糖尿病性腎症と巣状分節状糸球体硬化症との鑑別診断;

0021

− テーブル21による、糖尿病性腎症と微小変化型疾患との鑑別診断;
− テーブル22による、糖尿病性腎症と膜型糸球体腎炎との鑑別診断;
− テーブル23による、糖尿病性腎症と正常対照群との鑑別診断;
− テーブル24による、糖尿病性腎症とループス腎炎との鑑別診断;
− テーブル25による、糖尿病性腎症と急性血管炎との鑑別診断;
− テーブル26による、糖尿病性腎症と血管炎との鑑別診断;
− テーブル27による、巣状分節状糸球体硬化症と微小変化型疾患との鑑別診断;
− テーブル28による、巣状分節状糸球体硬化症と膜型糸球体腎炎との鑑別診断;
− テーブル29による、巣状分節状糸球体硬化症と正常対照群との鑑別診断;
− テーブル30による、巣状分節状糸球体硬化症とループス腎炎との鑑別診断;

0022

− テーブル31による、巣状分節状糸球体硬化症と急性血管炎との鑑別診断;
− テーブル32による、巣状分節状糸球体硬化症と血管炎との鑑別診断;
− テーブル33による、IgA腎症とカルシニューリン阻害剤による病変との鑑別診断;
− テーブル34による、IgA腎症と糖尿病性腎症との鑑別診断;
− テーブル35による、IgA腎症と巣状分節状糸球体硬化症との鑑別診断;
− テーブル36による、IgA腎症と微小変化型疾患との鑑別診断;
− テーブル37による、IgA腎症と膜型糸球体腎炎との鑑別診断;
− テーブル38による、IgA腎症と正常対照群との鑑別診断;
− テーブル39による、IgA腎症とループス腎炎との鑑別診断;
− テーブル40による、IgA腎症と急性血管炎との鑑別診断;

0023

− テーブル41による、IgA腎症と血管炎との鑑別診断;
− テーブル42による、微小変化型疾患と膜型糸球体腎炎との鑑別診断;
− テーブル43による、微小変化型疾患と正常対照群との鑑別診断;
− テーブル44による、微小変化型疾患とループス腎炎との鑑別診断;
− テーブル45による、微小変化型疾患と急性血管炎との鑑別診断;
− テーブル46による、微小変化型疾患と血管炎との鑑別診断;
− テーブル47による、膜型糸球体腎炎と正常対照群との鑑別診断;
− テーブル48による、膜型糸球体腎炎とループス腎炎との鑑別診断;
− テーブル49による、膜型糸球体腎炎と急性血管炎との鑑別診断;
− テーブル50による、膜型糸球体腎炎と血管炎との鑑別診断;
− テーブル51による、ループス腎炎と正常対照群との鑑別診断;
− テーブル52による、ループス腎炎と急性血管炎との鑑別診断;
− テーブル53による、ループス腎炎と血管炎との鑑別診断;
− テーブル54による、急性血管炎と正常対照群との鑑別診断;
− テーブル55による、血管炎と正常対照群との鑑別診断。

図面の簡単な説明

0024

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0025

「他の疾病」とは、前記の疾病以外の、(記載した疾病の中の)腎疾患を意味する。

0026

テーブル中、「平均値(mean)」とは、算術平均、即ち、全ての値の合計を、値の数で割ったものを意味する。

0027

中央値(median)」は、リストの中央の値、即ち、リスト中の値の少なくとも半分が超さない、最小の値である。値が奇数個の場合は、中央値は、増加する順に整理したリストの中央の値である。値が偶数個の場合は、中央値は、上記の整理で得られる2つの中央の値の合計を2で割ったものである。

0028

テーブル中、平均値および中央値は、0を含まずに計算し、即ち、実際に測定した値のみについて計算する。測定した0値を含むと、対応して値は下がる。平均値および中央値は、個々の値に頻度の値を掛けて計算し得る。例えば、平均値219.30は、テーブル2において、ID629番のマーカーについて記載される。測定の49%が値0であるので、これらのデータを考慮に入れた場合、「平均値」は111.84である。

0029

特異度は、実際の陰性サンプル数を、実際の陰性サンプル数と偽陽性サンプル数の合計で割ったものと定義される。特異度100%とは、試験が、全ての健常人を健常であると認識すること、即ち、健常被験者が一人も有病識別されないことを意味する。このことは、試験が有病者を認識する信頼性については、全く言及しない。

0030

感度は、実際の陽性サンプル数を、実際の陽性サンプル数と偽陰性サンプル数の合計で割ったものと定義される。感度100%とは、試験が全ての有病者を認識することを意味する。このことは、試験がいかに確実に健常者を認識するかについては、全く言及しない。

0031

本発明のマーカーによって、診断が望まれる上記疾病のそれぞれについて、特異度が少なくとも60%、好ましくは少なくとも70%、より好ましくは少なくとも80%、さらにより好ましくは少なくとも90%および最も好ましくは少なくとも95%に達することが可能である。

0032

本発明のマーカーによって、診断が望まれる上記疾病のそれぞれについて、感度が少なくとも60%、好ましくは少なくとも70%、より好ましくは少なくとも80%、さらにより好ましくは少なくとも90%および最も好ましくは少なくとも95%に達することが可能である。

0033

移動時間は、キャピラリー電気泳動(CE)によって測定し、例えば、実施例中、項目2において説明する通りである。この実施例において、長さ90cm、内径(ID)50μm、外形OD)360μmのガラスキャピラリーを、30kVの印加電圧で操作する。移動溶媒として、例えば、水中の30%メタノールおよび0.5%ギ酸が用いられる。

0034

CE移動時間は変化し得ることが知られている。しかし、ポリペプチドマーカーが溶出される順は、使用されるそれぞれのCE系の記載した条件下で、典型的には同じである。それでも、発生し得る移動時間のあらゆる差異バランスするために、移動時間が正確に知られている標準物質を使用して、システム標準化し得る。これらの標準物質は、例えば、実施例に記載するポリペプチド(実施例、項目3参照)であり得る。

0035

テーブル中に示されるポリペプチドの特性は、キャピラリー電気泳動−質量分析(CE-MS)、例えばノイホフ(Neuhoff)らによって詳細に記載されている方法(Rapid communications in mass spectrometry、2004年、20巻、149-156頁)によって決定される。個々の測定間または種々の質量分析計間の分子量の変化は、検定が正確である場合、相対的に小さく、典型的には(0.01%または (0.005%の範囲内である。

0036

本発明のポリペプチドマーカーは、タンパク質またはペプチド、またはタンパク質またはペプチドの分解産物である。それらは、例えば、グリコシル化リン酸化アルキル化またはジスルフィド架橋等の翻訳後修飾によって、または、例えば分解の範囲内の他の反応によって、化学的に修飾されていてもよい。加えて、ポリペプチドマーカーは、サンプルの精製の過程で、例えば酸化等、化学的に変化していてもよい。

0037

ポリペプチドマーカーを決定するパラメーター(分子量および移動時間)から開始し、従来技術で知られている方法によって対応するポリペプチドの配列を特定することは可能である。

0038

本発明のポリペプチドは、腎疾患を診断するために使用される。

0039

「診断」とは、症状または現象を疾病または傷害帰属させることによって情報を得る一連の行為を意味する。ここでは、特定のポリペプチドマーカーの存在または非存在もまた、鑑別診断のために使用される。ポリペプチドマーカーの存在または非存在は、従来技術において知られているあらゆる方法によって測定し得る。使用することができる方法を以下に例示する。

0040

ポリペプチドマーカーは、その測定値が、少なくともその閾値と同程度であれば、存在すると見なされる。測定値が閾値より低い場合は、ポリペプチドマーカーは非存在と見なされる。閾値は、測定方法の感度(検出限界)により決定されるか、または経験から規定される。

0041

本発明の状況において、閾値は、好ましくは、ある分子量についてサンプルの測定値がブランク(例えば、緩衝液または溶媒のみ)の測定値の少なくとも2倍である場合に、超過すると見なされる。

0042

ポリペプチドマーカーは、その存在または非存在を測定するような方法で使用され、存在または非存在は腎疾患の指標となる。従って、腎疾患を有する患者に典型的に存在するが、腎疾患のない被験者において発生しないか、発生頻度が低い、ポリペプチドマーカーがある。さらに、腎疾患を有する被験者において存在するが、腎疾患のない被験者において発生しないか、発生頻度が低い、ポリペプチドマーカーがある。

0043

頻度マーカー(存在または非存在の決定)に加えて、またはその代わりとしても、振幅マーカーも診断に使用してもよい。振幅マーカーは、存在または非存在は重大ではないが、シグナルが両群に存在する場合にシグナルの高さ(振幅)決定的に重要であるような方法で使用される。テーブル中には、測定した全てのサンプルで平均した、対応するシグナル(質量および移動時間で特性化)の平均振幅を記載する。様々に濃縮されたサンプル間、または種々の測定方法間での同等性を達成するため、2つの正規化法が考えられる。第一のアプローチでは、サンプルの全てのペプチドシグナルを、1ミリオンの全振幅に正規化する。従って、個々のマーカーのそれぞれの平均振幅は、百万分の1(ppm)として示される。

0044

加えて、代わりの正規化法によってさらなる振幅マーカーを規定することが可能である:この場合、1つのサンプルの全てのペプチドシグナルは、通常の正規化因子増減される。従って、個々のサンプルのペプチド振幅と、全ての知られているポリペプチドの参照値との間に、線形回帰が形成される。線形回帰の傾きは、相対濃度にまさに対応し、このサンプルの正規化因子として用いられる。

0045

信頼できる平均振幅を得るため、用いた全ての群は、少なくとも20例の患者または対照サンプルよりなる。診断の決定は、対照群または「有病」群の平均振幅と比較して、患者サンプルにおける各ポリペプチドマーカーの振幅がどの程度高いかの関数としてなされる。値が「有病」群の平均振幅に近い場合は、腎疾患の存在が考えられ、値がむしろ対象群の平均振幅に対応する場合は、腎疾患が存在しないと考えられる。平均振幅からの距離は、ある群に属するサンプルの可能性として解釈し得る。

0046

或いは、測定値と平均振幅との距離が、ある群に属するサンプルの可能性と見なし得る。

0047

頻度マーカーは、いくつかのサンプルにおいて振幅が小さい場合の、振幅マーカーの変形である。検出限界のオーダーに対してマーカーの振幅が非常に小さく、振幅の計算を満たさない、対応するサンプルを包含することによって、このような頻度マーカーを振幅マーカーに変換することは可能である。

0048

1以上のポリペプチドマーカーの存在または非存在を決定するサンプルを採取する被験者は、腎疾患を患い得るどのような被験者であってもよい。好ましくは、被験者は哺乳類であり、最も好ましくはヒトである。

0049

本発明の好ましい態様では、3つのポリペプチドマーカーだけではなく、より多数のポリペプチドマーカーの組み合わせを用いて鑑別診断を可能にする。正確な腎疾患は、それらの存在または非存在から結論付けられる。複数のポリペプチドマーカーを比較することにより、個々の典型的な存在可能性からいくつかが個々に逸脱することによる全体の結果としてのバイアスが、低減または回避され得る。

0050

本発明のペプチドマーカーの存在または非存在を測定するサンプルは、被験者の体から得られるどのようなサンプルであってもよい。サンプルは、被験者の状態についての情報の提供に好適なポリペプチド組成物を有するサンプルである。例えば、サンプルは、血液、尿、滑液組織液、身体分泌液脳脊髄液リンパ液、腸、または膵液胆汁涙液組織サンプル、精液液または糞便サンプルであり得る。好ましくは液体サンプルである。

0051

好ましい態様において、サンプルは尿サンプルである。

0052

尿サンプルは、従来技術において好まれた通り、採取し得る。好ましくは、本発明の状況において、中間尿サンプルを使用する。例えば、尿サンプルは、カテーテルを用いて、または国際特許WO 01/74275号に記載された排尿装置によっても採取し得る。

0053

サンプル中のポリペプチドマーカーの存在または非存在は、ポリペプチドマーカーの測定に好適な、従来技術で知られているどのような方法によって決定してもよい。このような方法は当業者に知られている。原理上、ポリペプチドマーカーの存在または非存在は、質量分析等の直接法、または、例えばリガンドを用いる間接法によって、決定し得る。

0054

必要とされるか望ましい場合、被験者からのサンプル、例えば尿サンプルは、あらゆる好適な手段で前処理してもよく、例えば、ポリペプチドマーカーの存在または非存在を測定する前に、精製または分離してもよい。処理は、例えば、精製、分離、希釈または濃縮を含み得る。方法は、例えば、遠心分離濾過限外濾過、透析、沈殿、またはアフィニティー分離もしくはイオン交換クロマトグラフィーによる分離等のクロマトグラフィー法、または電気泳動分離であり得る。それらの特別な例は、ゲル電気泳動、2次元ポリアクリルアミドゲル電気泳動(2D-PAGE)、キャピラリー電気泳動、金属アフィニティークロマトグラフィー固定化金属アフィニティークロマトグラフィーIMAC)、レクチン系アフィニティークロマトグラフィー、液体クロマトグラフィー、高速液体クロマトグラフィーHPLC)、順相および逆相HPLC、カチオン交換クロマトグラフィーおよび表面への選択的結合である。これらの方法はすべて当業者によく知られており、当業者は、使用されるサンプル、およびポリペプチドマーカーの存在または非存在を決定する方法に応じて、方法を選択することが可能であろう。

0055

本発明の一つの態様において、サンプルは、測定する前に、キャピラリー電気泳動で分離するか、超遠心分離によって精製するか、および/または、限外濾過によって特別な分子サイズのポリペプチドマーカーを含有する分画に分ける。

0056

好ましくは、ポリペプチドマーカーの存在または非存在を決定するために、質量分析法を使用するが、サンプルの精製または分離は、このような方法の上流で実施すればよい。現在使用される方法と比較して、質量分析は、サンプルの多数のポリペプチド(>100)の濃度を一回の分析で定量し得るという利点を有する。どのような種類の質量分析計を使用してもよい。質量分析により、複雑な混合物において、通常約±0.01%の測定精度を有し、10fmolのポリペプチドマーカー、即ち、0.1ngの10kDのタンパク質を測定することが可能である。質量分析計において、イオン形ユニットは、好適な分析装置とつながっている。例えば、液体サンプル中のイオンの測定には、多くはエレクトロスプレイイオン化(ESI)インタフェイスが用いられ、一方、マトリックス中で結晶化したサンプル由来のイオンの測定には、MALDI(マトリックス支援レーザー脱離イオン化)技術が用いられる。形成されたイオンの分析には、例えば、四重極イオントラップまたは飛行時間(TOF)分析器を用いればよい。

0057

エレクトロスプレイイオン化(ESI)において、溶液中に存在する分子は、とりわけ高電圧(例えば1〜8kV)の影響下で細分化され、溶媒の蒸発によりさらに小さくなる、帯電液滴を形成する。最終的に、いわゆるクーロン爆発により、遊離イオンが形成され、遊離イオンはその後分析および検出することができる。

0058

TOFによるイオンの分析では、イオンに等量の運動エネルギーを与える、特定の加速電圧が適用される。その後、それぞれのイオンが飛行管を通って特定のドリフト距離を移動する時間を、非常に正確に測定する。等量の運動エネルギーを有するので、イオンの速度はその質量に依存し、故に、後者を決定することができる。TOF分析器は、走査速度が非常に高速であるので、良好な分解能に達する。

0059

ポリペプチドマーカーの存在または非存在の好ましい測定方法は、レーザー脱離イオン化質量分析、MALDI-TOF MS、SELDI-TOF MS(表面増強レーザー脱離イオン化)、LC MS(液体クロマトグラフィー質量分析)、2D-PAGE/MSおよびキャピラリー電気泳動質量分析(CE-MS)等の、気相イオン分光法を含む。記載した全ての方法は、当業者に知られている。

0060

特に好ましい方法はCE-MSであり、キャピラリー電気泳動は質量分析とつながっている。この方法は、例えばドイツ国特許出願DE 10021737号、カイザー(Kaiser)ら(J. Chromatogr A、2003年、1013巻、157-171頁およびElectrophoresis、2004年、25巻、2044-2055頁)およびヴィッケ(Wittke)ら(J. Chromatogr. A、2003年、1013巻、173-181頁)に詳細に記載されている。CE-MS技術により、サンプルの数百のポリペプチドマーカーの存在を、短時間内に同時に、小容量において高感度で、決定することが可能になる。サンプルを測定した後、測定したポリペプチドマーカーのパターンを調製し、このパターンを、有病または健康な被験者の参照パターンと比較し得る。ほとんどの場合、UASの診断には、限定数のポリペプチドマーカーを用いることで充分である。ESI-TOF MSとオンラインでつながっているCEを含む、CE-MS法が、さらに好ましい。

0061

CE-MSには、揮発性溶媒の使用が好ましく、実質的に無塩の条件下で実施することが最良である。好適な溶媒の例としては、アセトニトリル、メタノール等が挙げられる。検体、好ましくはポリペプチドをプロトン化するため、溶媒を水または酸(例えば、0.1%〜1%のギ酸)で希釈し得る。

0062

キャピラリー電気泳動を用い、分子を電荷および大きさによって分離することが可能である。中性粒子は、電流の適用に際し、電気浸透流速で移動するであろうが、一方、カチオンカソードに向けて加速され、アニオンは遅くなる。電気泳動におけるキャピラリーの利点は、表面の容量に対する割合が好ましいことであり、この割合により、電流が流れる間に生成されるジュール熱が良好に消散され得る。このことは、同様に、高電圧(通常30kV以下)の適用を可能にし、ひいては高分離性能および短時間の分析を可能にする。

0063

キャピラリー電気泳動では、典型的には内径が50〜75μmのシリカガラスキャピラリーが通常使用される。使用される長さは30〜100cmである。加えて、キャピラリーは通常、プラスチックでコートしたシリカガラスで作られる。キャピラリーは、未処理、即ち、内部表面上にその親水基が剥き出しになっていてもよく、内部表面上がコートされていてもよい。分解能を向上させるため、疎水性コーティングを使用してもよい。電圧に加えて、圧力も適用し得るが、典型的には0〜1psiの範囲である。圧力は、分離の間のみ適用してもよく、または、合間に変えてもよい。

0064

好ましいポリペプチドマーカーの測定方法において、サンプルのマーカーは、キャピラリー電気泳動によって分離し、その後、直接イオン化し、つながった検出用の質量分析計中に、オンラインで移される。

0065

本発明の方法において、診断用のいくつかのポリペプチドマーカーを使用することは有利である。

0066

少なくとも5、6、8または10のマーカーを使用することが好ましい。

0067

一つの態様において、20〜50のマーカーを使用する。

0068

より好ましくは、米国特許US 2006/028660211号に記載されるマーカーだけが使用されるのではない。

0069

いくつかのマーカーを使用する場合、疾病の存在の可能性を決定するために、当業者に知られている統計方法を使用してもよい。例えば、ヴァイシンガー(Weissinger)らによるランダムフォレスト法(Kidney Int.、2004年、65巻、2426-2434頁)を、S-Plus等のコンピュータプログラム、または、同文献に記載されたサポートベクターマシンを使用することによって、使用してもよい。

0070

1.サンプルの調製
診断用のポリペプチドマーカーの検出のため、尿を使用した。健康なドナー(対照群)および腎疾患を罹患する患者から、尿を採取した。

0071

その後のCE-MS測定のため、アルブミンおよび免疫グロブリン等の、患者の尿中に高濃度で含有されるタンパク質を、限外濾過によって分離しなければならなかった。従って、700μlの尿を採取し、700μlの濾過緩衝液(2M尿素、10mMアンモニア、0.02% SDS)と混合した。この1.4mlのサンプル容量を限外濾過した(20kDa、サルトリウス(Sartorius)、独国ゲッティゲン)。限外濾過は、1.1mlの限外濾過液が得られるまで、3000rpmの遠心において実施した。

0072

次に、得られた1.1mlの濾液を、PD 10カラム(アマルシャム・バイオサイエンス、スウェーデン、ウプサラ)に適用し、2.5mlの0.01% NH4OHで脱塩し、凍結乾燥した。CE-MS測定のため、次に、ポリペプチドを20μlの水(HPLCグレードメルク)に再懸濁した。

0073

2.CE-MS測定
ベックマンコールター・キャピラリー電気泳動システム(P/ACE MDQSystem; Beckman Coulter Inc.、米国カリフォルニアフラートン)およびブルカーESI-TOF質量分析計(micro-TOF MS, Bruker Daltonik、独国ブレーメン)を用い、CE-MS測定を実施した。

0074

CEキャピラリーはベックマン・コールターより提供され、ID/ODは50/360μmであり、長さは90cmであった。CE分離用移動相は、水中、20%のアセトニトリルおよび0.25%のギ酸より構成された。MSに対する「シースフロー」には、30%イソプロパノールと0.5%ギ酸を使用し、ここでの流速は2μl/分であった。CEとMSの連結は、CE-ESI-MSスプレイヤーキット(Agilent Technologies、独国ヴァルトブロン)により実現させた。

0075

サンプル注入には、1〜最大6psiの圧力を適用し、注入期間は99秒であった。これらのパラメータで、約150μlのサンプルをキャピラリーに注入したが、これはキャピラリー容量の約10%に相当する。スタッキング技術を用いて、キャピラリー中のサンプルを濃縮した。このように、サンプルを注入する前に、1M NH3溶液を7秒間注入し(1psiにて)、サンプル注入後、2Mギ酸溶液を5秒間注入した。分離電圧(30kV)を適用し、検体をこれらの溶液間で自動的に濃縮した。

0076

その後、圧力法でCE分離を実施した:0psiで40分間、その後、0.1psiで2分間、0.2psiで2分間、0.3psiで2分間、0.4psiで2分間、最後に0.5psiで32分間。従って、分離工程の全期間は80分であった。

0077

MS側で可能な限り良好なシグナル強度を得るために、噴霧気体最低可能値となった。エレクトロスプレーを発生させるためにスプレーニードルに適用される電圧は3700〜4100Vであった。質量分析計のその他の設定は、メーカー使用説明書に従って、ペプチド検出用に最適化した。スペクトルは、m/z 400〜m/z 3000の質量範囲で記録し、3秒毎に累積した。

0078

3.CE測定基準
CE測定の検査および標準化には、選択された条件下、記載したCE移動時間によって特徴付けられる以下のタンパク質またはポリペプチドを使用した:

0079

タンパク質/ポリペプチド移動時間
アプロチニン(SIGMA, 独国タウフキルヒェン, Cat. # A1153) 19.3分
リボヌクレアーゼ(SIGMA, 独国タウフキルヒェン, Cat. # R4875) 19.55分
リゾチーム(SIGMA, 独国タウフキルヒェン, Cat. # L7651) 19.28分
"REV", 配列: REVQSKIGYGRQIIS 20.95分
"ELM", 配列: ELMTGELPYSHINNRDQIIFMVGR 23.49分
"KINCON", 配列:TGSLPYSHIGSRDQIIFMVGR 22.62分
"GIVLY", 配列: GIVLYELMTGELPYSHIN 32.2分

0080

タンパク質/ポリペプチドは、それぞれ、水中10pmol/μlの濃度で使用した。"REV"、"ELM"、"KINCON"および"GIVLY"は合成ペプチドである。

0081

ペプチドの分子量およびMSに現れる個々の荷電状態のm/z比を以下の表に記す:

0082

0083

原理上、キャピラリー電気泳動による分離において、移動時間のわずかな変化が起こり得ることは、当業者には知られている。しかし、記載した条件下では、移動順序は変わらない。記載した質量およびCE時間を知る当業者には、本発明のポリペプチドマーカーに対して、それぞれの測定を割り当てることは、難なく可能である。例えば、測定は以下のように進行し得る:最初に、測定において検出されるポリペプチドの1つを選択し(ペプチド1)、記載したCE時間のタイムスロット(例えば、(5分)において1以上の一致する質量を探す。この間隔内で見つかる一致する質量が1つだけの場合は、割り当ては完了する。いくつかの質量が適合する場合は、割り当ての決定はなおも行われなければならない。従って、測定からもう一つのペプチド(ペプチド2)を選択し、適当なポリペプチドマーカーの特定を試み、再度対応するタイムスロットを勘案する。

0084

再度、対応する質量にいくつかのマーカーを見つけ得る場合には、最も可能性の高い割り当ては、ペプチド1のシフトとペプチド2のシフトの間に実質的に直線関係があるものである。

0085

割り当ての問題の複雑さによっては、例えば10のタンパク質等、割り当てのサンプルからさらなるタンパク質を任意に使用することを、当業者は考えつく。典型的には、移動時間は、特別の絶対値によって延長または短縮されるか、経過全体の圧縮または拡張が起こる。しかし、共に移動するペプチドは、このような条件下でまた共に移動するであろう。

0086

加えて、当業者は、エレクトロフォレシス(Electrophoresis)、27巻(2006年)、2111-2125頁において、ツェルビッヒ(Zuerbig)らが記載した移動パターンを使用し得る。簡単な図表(例えば、MSエクセル)を用いて、m/z対移動時間の形態で測定値をプロットすると、記載される線のパターンも現れる。ここで、個々のポリペプチドの簡単な割り当ては、線を数えることによって可能である。

実施例

0087

割り当ての他のアプローチも可能である。基本的に、当業者は、上記のペプチドを、CE測定値を割り当てるための内部標準として使用することもあり得る。

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