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技術 互換性を有する光学記録媒体

出願人 トムソンライセンシング
発明者 ヨアキムニッテル
出願日 2008年2月18日 (10年9ヶ月経過) 出願番号 2009-551166
公開日 2010年6月10日 (8年6ヶ月経過) 公開番号 2010-520570
状態 特許登録済
技術分野 光学的記録担体およびその製造 光学的記録再生1
主要キーワード 構造シミュレーション トラックタイプ 回折振幅 記録端末 感応領域 波長略 コピー防止機構 平均位相
関連する未来課題
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この項目の情報は公開日時点(2010年6月10日)のものです。
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図面 (11)

課題・解決手段

本発明は、互換性を有する光学記録媒体に関し、標準的な再生機記録機によっても読み出し可能に構成された記録可能な光記録媒体フォーマットに関する。光記録媒体(10)は、ランド(5)及びグルーブ(4)からなる構造を備える記録層(2)を有し、当該構造は、記録されたマーク(6)が無い記録層(2)の領域において強いプッシュプル信号を発生し、かつ記録されたマーク(6)が有る記録層(2)の領域において小さいプッシュプル信号を発生する。

概要

背景

映画又はソフトウェアの如きデジタルデータの光学記録媒体上での配布は、今日では主要な流通経路として確立されている。しかし、かかる状況は、ストアが大量のタイトルストックすることで、当該ストアの顧客が要求するほとんどのタイトルを発注することなく提供できるようにすることを意味する。

大量ストックの必要性を減らすためには、オンデマンドによる製造やネットワークを介した配布を行う幾つかの解決策が提案されている。顧客によりタイトルが要求されると即座に光学記憶媒体、例えば、典型的にはDVD(デジタル多用途ディスク)に記録がなされる。ストアに備えられる特別な記録機キオスクタイプの記録端末又はネットワークに接続された特別の家庭用記録機を用いて記録がなされる。これら特別な記録機は、特別にファイナライズ処理をされたDVDであるとしても、CSS暗号化されたDVDビデオ(ROM)ディスクの外見を有するように当該DVDにデータ記録を可能とする。光学記録媒体は、光学的ピックアップ装置を当該光学記録媒体に対して導くグルーブ構造を記録のために備えている。

概要

本発明は、互換性を有する光学記録媒体に関し、標準的な再生機や記録機によっても読み出し可能に構成された記録可能な光記録媒体フォーマットに関する。光記録媒体(10)は、ランド(5)及びグルーブ(4)からなる構造を備える記録層(2)を有し、当該構造は、記録されたマーク(6)が無い記録層(2)の領域において強いプッシュプル信号を発生し、かつ記録されたマーク(6)が有る記録層(2)の領域において小さいプッシュプル信号を発生する。

目的

本発明は、このような問題に鑑みてなされたもので、その目的とする

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
1件

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請求項1

ランド及びグルーブからなる構造を有する記録層を備え、前記構造は、記録されたマークが無い前記記録層の領域において強いプッシュプル信号を発生し、かつ記録されたマークが有る前記記録層の領域において小さいプッシュプル信号を発生し、前記記録されたマークは、前記ランド及び前記グルーブからなる構造によって発生されたプッシュプル信号とは位相がずれた付加的なプッシュプル信号を発生することを特徴とする光記録媒体

請求項2

前記強いプッシュプル信号の正規化された絶対値が0.2より高く、前記小さいプッシュプル信号の正規化された絶対値が0.1よりも低いことを特徴とする請求項1に記載の光学記録媒体

請求項3

前記記録されたマークによって発生された付加的なプッシュプル信号は、前記ランド及び前記グルーブからなる構造によって発生されたプッシュプル信号と180±20度の位相のずれがあることを特徴とする請求項1又は2に記載の光学記録媒体。

請求項4

前記ランド及び前記グルーブは、同一幅を有することを特徴とする請求項1,2又は3に記載の光学記録媒体。

請求項5

前記マークが前記ランドに記録される場合に、前記マークの幅は前記グルーブの幅の80%乃至100%内であり、前記マークが前記グルーブに記録される場合に、前記マークの幅は前記ランドの幅の80%乃至100%内であることを特徴とする請求項4に記載の光学記録媒体。

請求項6

前記グルーブの幅は前記ランドの幅とは異なり、前記グルーブの幅が前記ランドの幅より小さい場合に、前記マークの幅は前記グルーブの幅の80%乃至120%内であり、前記ランドの幅が前記グルーブの幅より小さい場合に、前記マークの幅は前記ランドの幅の80%乃至120%内であることを特徴とする請求項1,2又は3に記載の光学記録媒体。

請求項7

前記マークと前記マーク間スペースとによって導入される平均位相シフト量は、前記マークがランドに記録される場合には、前記ランドを基準として前記グルーブによって導入される位相シフト量とほぼ同等であり、前記マークがグルーブに記録される場合には、前記グルーブを基準として前記ランドによって導入される位相シフト量とほぼ同等であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の光学記録媒体。

請求項8

前記マークによって導入される位相シフト量は、前記マークがランドに記録される場合には、前記ランドを基準として前記グルーブによって導入される位相シフト量の1.5倍乃至2倍の間にあり、前記マークがグルーブに記録される場合には、前記グルーブを基準として前記ランドによって導入される位相シフト量の1.5倍乃至2倍の間にあることを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の光学記録媒体。

請求項9

前記記録層は、相変化層又は無機記録層であることを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載の光学記録媒体。

請求項10

前記記録層は、GeSbTe層又はCu/Si二分子層であることを特徴とする請求項9に記載の光学記録媒体。

請求項11

前記強いプッシュプル信号は第1の波長で得られ、前記小さいプッシュプル信号は第2の波長で得られることを特徴とする請求項1乃至10のいずれかに記載の光学記録媒体。

請求項12

前記第1の波長は略405nmであり、前記第2の波長は略650nmであることを特徴とする請求項11に記載の光学記録媒体。

請求項13

ランド及びグルーブからなる構造を有する記録層を備えた光記録媒体であって、前記ランドと前記グルーブとの間の相対的な位相シフト量が、前記記録層に記録された、前記マーク及びスペースとからなるシーケンスから生じる位相シフト量とほぼ同等であることを特徴とする光記録媒体。

請求項14

請求項1乃至13のいずれかに記載の光記録媒体に記録する記録方法であって、前記記録層の非記録領域内にマークを書くことによって、前記光学記録媒体をファイナライズ処理するステップを含むことを特徴とする記録方法。

請求項15

請求項1乃至13のいずれかに記載の光記録媒体に書込みを行う書き込み装置であって、前記記録層の非記録領域内にマークを書くことによって、前記光学記録媒体をファイナライズ処理するように構成されたことを特徴とする書き込み装置。

技術分野

0001

本発明は、互換性(compatible)を有する光学記録媒体に関し、より詳細には、標準的な再生機記録機によっても読み出し可能に構成された記録可能な光記録媒体フォーマット(format)に関する。

背景技術

0002

映画又はソフトウェアの如きデジタルデータの光学記録媒体上での配布は、今日では主要な流通経路として確立されている。しかし、かかる状況は、ストアが大量のタイトルストックすることで、当該ストアの顧客が要求するほとんどのタイトルを発注することなく提供できるようにすることを意味する。

0003

大量ストックの必要性を減らすためには、オンデマンドによる製造やネットワークを介した配布を行う幾つかの解決策が提案されている。顧客によりタイトルが要求されると即座に光学記憶媒体、例えば、典型的にはDVD(デジタル多用途ディスク)に記録がなされる。ストアに備えられる特別な記録機、キオスクタイプの記録端末又はネットワークに接続された特別の家庭用記録機を用いて記録がなされる。これら特別な記録機は、特別にファイナライズ処理をされたDVDであるとしても、CSS暗号化されたDVDビデオ(ROM)ディスクの外見を有するように当該DVDにデータ記録を可能とする。光学記録媒体は、光学的ピックアップ装置を当該光学記録媒体に対して導くグルーブ構造を記録のために備えている。

先行技術

0004

光学記録(Optical Recording)」の第7章(1990年にアディソンウェズリー社により出版されたマーチャント(A. Marchant)著

発明が解決しようとする課題

0005

上述した解決策をさらなる流通経路として確立するために、記録された光学記憶媒体は、可能な限り多くの標準的な再生機及び記録機と互換性を備えなければならない。かかる状況は再生機では普通問題とはならないが、記録機については状況が異なる。コピー防止機構のように、記録機に用いられる光ピックアップによっては、事実上、記録可能な光学記録媒体であっても読出専用メモリとして表示される光学記憶媒体からデータを検索できるようにしてはいない。かかる非互換性は避けられなければならない。

0006

本発明は、このような問題に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、ほとんどの再生機や記録機にとって読出専用光記録媒体の外見を有する記録可能な光学記録媒体を提供することにある。

課題を解決するための手段

0007

本発明によれば、かかる目的はランド(land)及びグルーブ(groove)の構造を有する記録層を備える光学記録媒体によって達成され、かかる構造は、記録されたマークが無い記録層の領域において強い(strong)プッシュプル信号を発生し、記録されたマークが有る記録層の領域において小さい(small)プッシュプル信号を発生する。利点として、強いプッシュプル信号の正規化された絶対値は0.2より大きく、小さいプッシュプル信号の絶対値は0.1より小さい。本発明による解決策は、当該記録層のうちで記録されていない領域がプッシュプルトラッキングに充分なプッシュプル信号を発生する優位性がある。同時に、当該グルーブ構造から発生するプッシュプル信号が記録可能な光学記録媒体のしるし(indication)であることから、当該記録された領域の低減されたプッシュプル信号は、再生機及び記録機との互換性を改善する。当該記録された領域によって発生するプッシュプル信号は、記録可能な光学記録媒体のしるしとして検出されるには単純にあまりに小さい。

0008

優位点として、当該記録されたマークは付加的なプッシュプル信号を発生し、当該信号は、ランド及びグルーブの構造によって生じるプッシュプル信号とは位相がずれている。当該光学記録媒体の層スタック(layer stack)は、書き込まれたマークによって導入される位相シフト量の平均が当該グルーブによって導入される位相シフト量とほぼ同等なように構成されている。マークがランド領域に位置している場合、当該マークは、ランド及びグルーブの構造に対してトラックピッチを半分にすることによってシフトされる回折格子(grating)を生じる。結果として、当該マークは付加的なプッシュプル信号を生成し、かかる信号はランド及びグルーブの構造によって生じるプッシュプル信号とは、好ましくは180±20度の位相のずれがある。これは総プッシュプル振幅を低減する。

0009

光学記録媒体のランド及びグルーブが同じ幅を有する場合、マークがランドに記録されるとき当該マークの幅は優位点として当該グルーブの幅の80%乃至100%内にある。マークがグルーブに記録されるとき当該マークの幅は優位点としてランドの幅の80%乃至100%内にある。かかる態様は、ランド及びグルーブの構造の対称性が壊れ、より高次への回折が増大するという優位性を有する。かかる態様は、プッシュプル信号に寄与する±1次への回折を低くする。その結果、プッシュプル振幅が低減される。マークの幅がグルーブ/ランドの幅の100%であるとき、当該ランド及びグルーブの構造によって生じる回折格子は平均しては残存しない。

0010

2つのトラックタイプ(track type)の幅が異なる場合、すなわちグルーブ及びランドが同じ幅を有しない場合、マークはより大きいトラックタイプ内に書かれ、当該マークの幅は、好ましくはより小さいトラックタイプの幅の80%乃至120%内にある。かかる態様は、光学記録媒体のトラックピッチが除数2で減少するという優位性がある。より小さいトラックピッチはより大きい回折角度を生じる。結局、かかる態様は、±1次の回折が当該光学記録媒体によって反射された光線集光する対物レンズ瞳孔にもはや到達しないことから、当該プッシュプル信号がの近くにあることを意味する。

0011

優位点として、マークによって導入される位相シフト量は、当該マークがランドに記録されるとき、当該ランドを基準として当該グルーブによって導入される位相シフト量の1.5倍乃至2倍の間にあり、当該マークがグルーブに記録されるとき、当該グルーブを基準として当該ランドによって導入される位相シフト量の1.5倍乃至2倍の間にある。

0012

1つの記録された光学記録媒体において、トラックに沿った利用可能なスペースの平均50%だけは、記録されるマークがスペースと交互するように記録される。位相シフトされた回折格子によってプッシュプル信号をキャンセルするために、当該信号の平均振幅がランド及びグルーブの構造からの振幅とほぼ同等であることを必要とする。かかる態様は、乗数1.5〜2によって各マークの回折振幅を増やすことによって好ましくは達成される。位相シフト量が小さい値の場合(<π/8)、かかる態様は当該マークの位相シフト量を乗数1.5〜2によって増やすことと相当する。データ周波数(>10MHz)に比較してプッシュプル信号が低周波信号(<5kHz)であることから、マークパターンを変化せしめることに起因する変動は何ら影響を与えない。

0013

記録されていない領域によって発生するプッシュプル信号は、一部の再生機または記録機との互換性問題に繋がる場合がある。本発明による光学記録媒体の記録方法によって、かかる問題は好ましく克服され、当該光学記録媒体は、記録層のうち記録されていない領域にマークを書き込むことによってファイナライズ処理(finalize)される。これら記録されていない領域にマークを常に書くようにすることが、記録ソフトウェアを修正するのに十分である。

0014

より良い理解のために、本発明が引き続く記載において図を参照して更に詳細に説明される。本発明は、かかる例示的な実施形態に限られないことが理解され、指定された形態は、本発明の範囲から逸脱することなく、適宜結合されるか及び/または修正され得る。

図面の簡単な説明

0015

本発明に係る光学記録媒体の概括的な構造図である。
本発明に係る光学記録媒体の実施例1を説明するための図で、書き込まれたマークを有する光学記録媒体を示す図である。
書き込まれたマークが如何にして付加的なグルーブによって表されるかを示す図である。
図2の光学記録媒体の非記録状態における構造シミュレーションを示す図である。
図4位相シフト量分布から生じる対物レンズの瞳孔内強度分布を示す図である。
図2の光学記録媒体の記録状態における構造シミュレーションを示す図である。
図6の位相シフト量分布から生じる対物レンズの瞳孔内強度分布を示す図である。
本発明による光学記録媒体の実施例2を説明するための図で、書き込まれたマークを有する光学記録媒体を示す図である。
書き込まれたマークが基のグルーブの2倍の深さを有する付加的なグルーブによって如何に表されるかを示す図である。
基のグルーブと付加的なグルーブとが平均して如何にほぼ同等であるかを示す図である。

実施例

0016

以下、図面を参照して本発明の実施例について説明する。
以下において、本発明がDVDのような光学記録媒体を参照して説明され、かかる媒体は、波長略650nmを用いて読まれる。もちろん、本発明の概括的な概念は他のタイプの光学記録媒体にも適用され得る。

0017

図1は、本発明に係る光学記録媒体の概括的な構造図である。光学記録媒体10は、ランド5及びグルーブ4からなる構造を有する記録層2を備えている。被覆層1は記録層2を保護し、記録層2は反射基板3の上に位置する。記録層2は、波長略650nmでの記録に感応し、かつ波長略650nmでの読み出しを可能とするような色素材料無機材料または相変化材料から成る。もちろん、記録層2は、異なる記録波長、例えば405nmに感応する同様のものであってもよい。記録層2はグルーブ4及びランド5からなる構造を有する。対物レンズ8によって集束するレーザー光線7で生成及び記録されたマーク6は、複数のグルーブ4の間に位置する。

0018

光学記録媒体10は、標準的などのDVD再生機又は記録機によって読出し可能に構成される。かかる構成では、記録前ではトラッキングに必要なことから光学記録媒体10のプッシュプル信号が強いことが求められる。しかし、記録後では何らかの光学ピックアップ、特に、記録機ピックアップコピー防止形態がプッシュプル信号によって光学記録媒体からのビデオ内容再生許可しないことから、当該プッシュプル信号はほぼ零である必要はある。これらの場合のトラッキングは、位相差検出法DPD;Differential Phase Detection)を用いてなされる。

0019

光学記録媒体10のランド及びグルーブ構造は、回折格子を構成し、当該回折格子は、集束されたレーザビームを、当該回折格子の異なる回折次数に各々対応する幾つかのビームに回折する。戻り経路上において、異なる回折次数が対物レンズ8によって分光され、2つの感応領域A及びBを備える分岐検出器上へ送られる。当該光学記録媒体10の横方向の位置に依存して、回折次数間で相対的な位相が変化する。建設的な干渉が一方の感応領域上の強度を増やすと共に、破壊的な干渉が他方の感応領域を暗くする。A及びBの信号との差を求めることによって、プッシュプル・トラッキング信号PP=A−Bが得られる。当該プッシュプル信号PPに加えて、正規化されたプッシュプル信号NPPが導出され、これはNPP=(A−B)/(A+B)として定義される。更なる詳細については、非特許文献1を参照されたい。

0020

好ましくは、光学記録媒体10は、記録されていない状態で0.2より大きい絶対値を有する正規化されたプッシュプル信号を有し、記録されている状態で0.1より小さい絶対値を有する正規化されたプッシュプル信号を有する。換言すれば、当該記録された状態のプッシュプル振幅は、記録されていない状態のプッシュプル振幅と比較して除数2で低減される。

0021

プッシュプル信号の上述した挙動は、書き込まれたマーク6によって導入される位相シフト量がグルーブ4によって導入される位相シフト量とほぼ同等であるように、光学記録媒体10の層スタックを構成することによって成し遂げられる。もしマーク6がランドの領域5に位置している場合、マーク6は、ランド−グルーブ構造に対する当該トラックピッチを半分にすることによってシフトされる回折格子を生む。従って、マーク6は付加的なプッシュプル信号を生成し、当該信号は当該ランド及びグルーブ構造からのプッシュプル信号とは位相が180度(π)ずれている。かかる態様は総プッシュプル振幅を低減する。

0022

図2は、本発明に係る光学記録媒体の実施例1を説明するための図で、書き込まれたマークを有する光学記録媒体を示す図である。本実施例1において、ランド5及びグルーブ4は同じ幅を有する。この対称性に起因して、矢印によって示される入射の比較的大部分は、グルーブ4によって導入される位相シフト量φiに依存して±1次で回折され、より高い次数では回折されない。この結果、大きいプッシュプル信号を生じる。もしマーク6が光学記録媒体10のランド5に書き込まれた場合、マーク6は位相シフト量φ2を導入する。結果として、対称性は崩れ、より高次への回折が増加する。これは、プッシュプル信号に寄与する±1次の回折に低減される。結果として、プッシュプル振幅が低減される。

0023

図3は、書き込まれたマークが如何にして付加的なグルーブによって表されるかを示す図である。図3に図示されるように、マーク6によって導入される位相シフト量φ2は、また、書き込まれたマーク6と同じ幅を有する付加的なグルーブ6’によっても表され得るものであり、すなわち、これら付加的なグルーブ6’によって生じる位相シフト量φ'2がマーク6によって生じる位相シフト量φ2とほぼ同等であるならば、マーク6によって導入される位相シフト量φ2は付加的なグルーブ6’によっても表され得る。

0024

図4乃至図7は、上述した光学記録媒体のシミュレーション結果を示す図である。図4は、図2の光学記録媒体の非記録状態における構造シミュレーションを示す図で、図5は、図4の位相シフト量分布から生じる対物レンズの瞳孔内強度分布を示す図で、図6は、図2の光学記録媒体の記録状態における構造シミュレーションを示す図で、図7は、図6の位相シフト量分布から生じる対物レンズの瞳孔内強度分布を示す図である。

0025

つまり、図4及び図6は、記録されていない状態の光学記録媒体10の構造と、書き込まれたマークで記録された状態の光学記録媒体10の構造とを各々示している。また、図5及び図7は、対物レンズ8の瞳孔内に、すなわち検出器上に結果として生じる強度分布IXmaxを、最大プッシュプル振幅の場合について示している。図5及び図7においてIXmaxの各々につき異なる尺度が使われている点に注意されたい。図5の上部の強度ピーク9はプッシュプル信号に対応する。残りのピークは特別な意義を有しない。

0026

当該シミュレーションに用いられた光学記録媒体10の構造は、以下の層を有する。
1.屈折率n=1.6を有するプラスチック基板
2.n=2.3を有する50nm厚のZnS−SiO2誘電体層
3.n=4.6+i*4.2を有する30nm厚のGeSbTe記録層
4.n=2.3を有する50nm厚のZnS−SiO2誘電体層
5.n=0.5+i*3.81を有する200nm厚のアルミニウム反射層

0027

グルーブ4及びランド5の双方は、幅370nmを有し、トラックピッチ740nmを与える。グルーブ4は深さ26nmを有する。0.65の開口数NAと波長650nmとが光学記録媒体10の読み出しに用いられる。書き込まれた(非晶質の)GeSbTeからなるマーク6の屈折率はn=4.2+i*1.9である。書き込まれたマーク6は、長さ390nm及び幅320nmを有する。GeSbTe相変化層代替として、当該記録層は無機質の記録層、例えば、Cu/Si二分子層であってもよい。

0028

MMリサーチ社によるソフトウェア「ディフラクト(Diffract)」を用いたシミュレーション結果では、図4に示される記録されていない状態の場合で、−0.214の正規化されたプッシュプル信号を与える。図6に示される記録された状態の場合で、正規化されたプッシュプル信号は、当該レーザスポットビット上にあるとき+0.049であり、当該レーザスポットが2つのピット間にあるとき−0.205である。当該トラックの50%がマークで覆われていると仮定すると、平均のプッシュプル信号は−0.078である。グルーブ4の深さを最適化することによって、記録された状態でのプッシュプル信号をさらに低減することが可能である。

0029

図8は、本発明による光学記録媒体の実施例2を説明するための図で、書き込まれたマークを有する光学記録媒体を示す図である。本実施例2において、書き込まれたマーク6の幅はグルーブ4の幅とほぼ同等であり、マーク6によって導入される位相シフト量φ2は、グルーブ4によって導入される位相シフト量の略2倍である。結果として、プッシュプル信号は記録された状態で零近くにある。

0030

上述したように、書き込まれたマーク6によって導入される位相シフト量φ2は、書き込まれたマーク6と同じ幅を有する付加的なグルーブ6’によって表され得る。

0031

図9は、書き込まれたマークが基のグルーブの2倍の深さを有する付加的なグルーブによって如何に表されるかを示す図である。これら付加的なグルーブは、図9において破線表示されたグルーブである。

0032

図10は、基のグルーブと付加的なグルーブとが平均して如何にほぼ同等であるかを示す図である。理想的には、マーク6によって導入される位相シフト量は、図10に示されるように、グルーブ4の1つとほぼ同等であるべきである。しかし、マーク6が記録されていないスペースと交互することから、マーク6はランド5の長さの50%に沿って存在するだけである。かかる態様を補償するために、マーク6の位相シフト量または等価的には付加的なグルーブ6’の深さが実際のグルーブ4の深さの略2倍であるべきである。したがって、平均して基のグルーブ4と付加的なグルーブ6’とはほぼ同等である。かかる態様は、図10に示されている。もちろん、マーク6がランドの長さの50%以上又は以下で存在するとき、これに従ってマーク6の位相シフト量が適応されなければならない。換言すると、マーク6及びスペースからなるシーケンスよって生じる平均位相シフト量は、グルーブ4によって生じる位相シフト量とほぼ同等でなければならない。図8と比較して、光学記録媒体10のトラックピッチは除数2で低減される。より小さいトラックピッチはより大きい回折角を生じる。結局、かかる態様は、±1次の回折が対物レンズ8の瞳孔にこれ以上到達しないことから、当該プッシュプル信号が零近くにあることを意味する。

0033

上述した例示的な実施例において、ランド5内に書き込まれるマーク6によって導入される位相シフト量がグルーブ4によって生じる位相シフト量と同一の正負符号を有すると仮定されている。換言すると、ランド5が基準として用いられる。もしマーク6によって導入される位相シフト量が反対方向にある場合、マーク6は好ましくはグルーブ4に書き込まれる。この場合、マーク6の位相シフト量はランド5によって生じる位相シフト量とほぼ同等でなければならず、すなわち、グルーブ4が基準として働くことになる。換言するとランド5及びグルーブ4の役割交替される。

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