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技術 チオピリミジンベースの化合物およびその使用

出願人 ワイエム・バイオサイエンシズ・オーストラリア・ピーティーワイ・リミテッド
発明者 デイヴィッド・ジェラルド・バークシャンヨン・ブクリストファー・ジョン・バーンズアンソニー・ニコラス・キューザップジョン・トーマス・フュートリルトレイシー・リア・ネロベアータ・マリア・ブラニンジュン・ツェンショーン・パトリック・ゲイナー
出願日 2008年1月31日 (13年4ヶ月経過) 出願番号 2009-547489
公開日 2010年5月20日 (11年0ヶ月経過) 公開番号 2010-516788
状態 特許登録済
技術分野 1,3-ジアジン系化合物 突然変異または遺伝子工学 他の有機化合物及び無機化合物含有医薬 複数複素環系化合物 化合物または医薬の治療活性
主要キーワード 霧化噴霧 エクストラクター 現行モデル 膨張領域 任意比率 ホトダイオードアレイ 最大酸素消費量 血管輪
関連する未来課題
重要な関連分野

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課題・解決手段

本発明は、JAKキナーゼを含むプロテインキナーゼ阻害薬であるチオピリミジンベース化合物に関する。特に、該化合物は、JAK1、JAK2またはJAK3キナーゼ、およびそれら(JAK1とJAK2など)の組合せに対して選択的である。キナーゼ阻害薬は、臓器移植を含む免疫性および炎症性疾患;癌および骨髄増殖性疾患を含む過剰増殖性疾患;ウイルス性疾患;代謝性疾患および血管性疾患などのキナーゼ関連疾患の治療で使用できる。

概要

背景

JAKは、シグナル伝達転写因子(Signal Transduction and Activators of Transcription)またはSTATと呼ばれる一群タンパク質リン酸化するキナーゼである。リン酸化されると、STATは、二量化して核内に移動し、数ある中でも、内皮組織および平滑筋組織の増殖などの組織増殖つながり心筋組織肥大を引き起こす遺伝子の発現活性化する。

JAK/STATに関する文献を調べると、この経路が、ウイルスおよび細菌感染などの環境の傷害原因に対する宿主免疫応答補強および先導するのに重要であるという仮説に対する強力な支持が得られる。遺伝子欠損実験から蓄積された情報は、いくつかの重要な免疫調節サイトカイントリガーとなる組織内シグナル伝達に対するJAKファミリーメンバー重要性を強調している。したがって、JAK/STAT経路の阻害(または増強)に由来する治療可能性は、免疫調節の範囲に含まれ、かくして、この領域のある範囲の病理を治療するための有望な薬物である可能性がある。さらに、JAK阻害薬は、臓器移植喘息および慢性閉塞性肺疾患(COPD)を含む免疫性および炎症性疾患、ならびに全身性エリテマトーデス混合性結合組織病強皮症自己免疫性血管炎多発性硬化症リウマチ様関節炎クローン病I型糖尿病および自己免疫性甲状腺障害などの自己免疫疾患に対して使用できる可能性がある。

いくつかの重要な組織型の増殖および終止機能の双方のサイトカイン依存性調節においてプロテインチロシンキナーゼのJAKファミリーによって果される主要な役割は、JAKキナーゼを阻害することができる薬剤が、これらの酵素に依存する疾患状態の予防および化学療法治療で有用であることを示している。現在知られている4種の各JAKファミリーメンバーの強力で特異的な阻害薬は、上で考察したような免疫性および炎症性疾患をもたらすサイトカインの作用を阻害する手段となる。さらに、多発性骨髄腫;前立腺、乳および肺癌;ホジキンリンパ腫;B組織慢性リンパ球性白血病;転移性黒色腫;神経膠腫;および肝組織腫を含む癌などの過剰増殖性障害のJAK阻害薬による治療が示されている。さらに、ウイルス性疾患および代謝性疾患を治療するためのJAKキナーゼ阻害薬の使用が示されている。

JAK2の強力な阻害薬は、上記に加え、高血圧、肥大、心虚血心不全(収縮期心不全および拡張期心不全を含む)、片頭痛および関連する脳血管障害、脳卒中、レイノー現象、POEMS症候群プリンツメタル型狭心症高安動脈炎およびウェグナー肉芽腫症などの血管炎、末梢動脈疾患心疾患、および肺動脈高血圧などの血管性疾患でも有用である。JAK2阻害薬は、また、真性赤血球増加症(PCV)などの骨髄増殖性障害(MPD)で有用である。

JAK1およびJAK2の双方の強力で特異的な阻害薬は、多発性骨髄腫;前立腺、乳および肺癌;ホジキンリンパ腫;B組織慢性リンパ球性白血病;転移性黒色腫;神経膠腫;および肝組織腫を含めた癌の治療で有用である。

JAK3の強力で特異的な阻害薬は、数ある中でも、臓器移植、ならびに喘息および慢性閉塞性肺疾患などの免疫性および炎症性疾患、加えて全身性エリテマトーデス、混合性結合組織病、強皮症、自己免疫性血管炎、多発性硬化症、リウマチ様関節炎、クローン病などの自己免疫疾患、I型糖尿病および糖尿病由来の合併症、代謝性疾患、および免疫抑制が望ましい可能性のあるその他適応症のための免疫抑制薬として有用である。JAK3のさらなる特異的阻害薬は、JAK3が過剰活性化される白血病およびリンパ腫などの増殖性疾患のための治療的治療に向けた応用を見出す可能性がある。

JAKファミリーの他のメンバーは、本質的にすべての組織によって発現されるが、JAK3の発現は、造血組織に限定されていると思われる。このことは、IL-2、IL-4、IL-7、IL-9およびIL-15のための受容体を介する、JAK3と、これらの多重鎖受容体に共通なガンマ鎖との非共有性会合によるシグナル伝達におけるその必須の役割と一致している。X連鎖重症複合型免疫不全(XSCID)を有する男性は、インターロイキン-2(IL-2)、IL-4、IL-7、IL-9、およびIL-15の受容体の共有必須構成要素をコードする共通のサイトカイン受容体ガンマ鎖(ガンマc)遺伝子中に欠損を有する。変異したまたは激しく低下したレベルのJAK3タンパク質を有する患者が確認されているXSCID症候群は、免疫抑制が、JAK3経路を介するシグナル伝達を遮断することに由来するに相違ないことを示唆している。マウスでの遺伝子欠損実験は、JAK3が、BおよびTリンパ球成熟で決定的な役割を演じるのみならず、JAK3は、T組織の機能を維持するのに恒常的に要求されることを示唆した。IL-2およびIL-4受容体の下流シグナル伝達事象におけるJAK3の関与に関する生化学証拠一緒にして考えると、これらのヒトおよびマウスでの突然変異研究は、JAK3の阻害を介する免疫活性の調節が、移植拒絶および自己免疫疾患などのT組織およびB組織の増殖性障害の治療で有用であることを証明する可能性があることを示唆している。

JAK3シグナル伝達の阻害を介する長期の免疫調節は、JAK3の阻害が、選択的に達成され、かつ他のキナーゼ依存性シグナル伝達過程の阻害を伴わない限り、慢性疾患に対する大きな治療上の潜在能力を有するに相違ない。特に、JAKファミリーキナーゼのメンバーによって共通に保持されている高度の配列同一性は、JAK3を阻害する化合物が、有害な長期的結果を伴ってファミリーの他のメンバーをも阻害する可能性を高める。例えば、JAK2の長期阻害は、エリスロポイエチントロンボポイエチンの双方のための受容体が組織内シグナル伝達にJAK2のみを使用するので、赤血球減少症および血小板減少症をもたらす可能性がある。

本発明の化合物は、また、オーロラキナーゼなどの、治療に関連するその他のキナーゼを標的とするのに有用である可能性がある。セリン/トレオニンプロテインキナーゼオーロラファミリーは、有糸分裂の適切な調節にとって決定的に重要である。哺乳動物は、オーロラキナーゼの3種のパラログを発現し、少なくとも2種のオーロラキナーゼ(オーロラAおよびB)は、乳、結腸卵巣、および膵臓癌を含めたヒトの腫瘍中に共通に過剰発現している。オーロラAの遺伝子は、多くの腫瘍中で増幅され、オーロラAの過剰発現がこれらの腫瘍の増殖に対して選択的な利点を付与する可能性があることを示している。オーロラBの過剰発現は、多核化を生じ、かつ攻撃的転移を誘発することが報告されており、オーロラキナーゼBの過剰発現が、癌の進行において複合的な機能を有することを示唆している。最近の臨床実験、およびそれに続くイマチニブゲフィチニブおよびエルロチニブなどのキナーゼ阻害薬承認は、この部類の酵素が抗癌薬の開発のために有用であることを例示している。オーロラAそれ自体は、それが、異所的に発現されると発癌遺伝子として作用し、組織に形質転換を起こさせる場合があるという観察により特に魅力的薬物標的として確認されている。オーロラAおよびBのキナーゼの強力な阻害薬であるVX-680は、インビボで腫瘍の増殖を抑制することが示されている。これらの知見は、癌治療で使用するためのオーロラキナーゼ阻害薬を突き止めることが望ましいことを強調している。

有用な治療標的である可能性のあるその他のキナーゼには、CK2、TBK1、NEK9、LCK、ACK1、p38キナーゼ、FAK、CAK、CDK4、GSK-3、Abl、PDGF-R、PLK1、PLK2、PLK3、PYK2、c-Kit、NPM-ALK、Flt-3、c-Met、KDR、EGFR、TIE-2、VEGFR-2、VEGFR-3、FMS、HCK、Blk、Bmx、BTK、Flt-1、およびFlt-4が含まれる。

ある領域の疾患状態を標的とする各種タイプのプロテインキナーゼの阻害は、明らかに有益であるが、今までのところ、注目のプロテインキナーゼに対して選択的であり、かつ高い経口での生物学的利用能などの良好な「薬物様」特性を有する化合物の識別は、困難な目標であることが立証されている。さらに、キナーゼ阻害薬の開発における阻害または選択性予測可能性は、標的とされる酵素間の同程度の配列類似性にもかかわらずかなり低いことが十分に確認されている。

臓器移植を含む免疫性および炎症性疾患;癌および骨髄増殖性疾患を含む過剰増殖性疾患;ウイルス性疾患;代謝性疾患;および血管性疾患などのキナーゼ関連疾患の治療で使用するための、治療上適切なJAK1、JAK2またはJAK3阻害薬、あるいはこれらの組合せを開発する上での挑戦には、良好な薬らしさをも有する適切な特異性を備えた化合物を設計することが含まれる。

概要

本発明は、JAKキナーゼを含むプロテインキナーゼの阻害薬であるチオピリミジンベースの化合物に関する。特に、該化合物は、JAK1、JAK2またはJAK3キナーゼ、およびそれら(JAK1とJAK2など)の組合せに対して選択的である。キナーゼ阻害薬は、臓器移植を含む免疫性および炎症性疾患;癌および骨髄増殖性疾患を含む過剰増殖性疾患;ウイルス性疾患;代謝性疾患および血管性疾患などのキナーゼ関連疾患の治療で使用できる。

目的

JAK2およびJAK3の双方が有する1つの活性が、STATタンパク質をリン酸化することである

効果

実績

技術文献被引用数
6件
牽制数
3件

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請求項1

一般式Iの化合物、またはその塩、異性体および/もしくはプロドラッグ[式中、XおよびYは、NおよびCR3から独立に選択され;各R3は、水素、C1〜6アルキル、C2〜6アルケニルヒドロキシルハロゲンニトロ、置換または非置換のアミノシアノ、ニトロ、トリフルオロメチルメトキシトリフルオロメトキシアリール、および1〜2個のN原子を含む置換または非置換の5または6員のヘテロシクリルから独立に選択され;R1は、水素、C1〜6アルキル、C1〜6アルキルCN、C3〜8シクロアルキル、C1〜6アルキレンシクロアルキル、アリール、C1〜6アルキレンアリール、ヘテロシクリル、およびC1〜6アルキレンヘテロシクリルから選択され、ここで、C1〜6アルキル、C3〜8シクロアルキル、ヘテロシクリルおよびアリールは、RまたはR9から選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよく;R9は、ハロゲン、置換または非置換のC1〜6アルキル、OH、(O)、OCN、置換または非置換のOC1〜6アルキル、CN、CF3、CF2CN、SCN、SO2NR5R6、SR7、CHO、CO2R7、COR7、CONR5R6、CONR5R7、NR5COR7、NO2、NR5R6、NR5CN、CH(CN)NR5R6、NR5SO2R7、COCF3、COCH2F、NR5COCOR7、NR5COOR7、NR5CONR6R7、ヘテロシクリル、およびCOヘテロシクリルから独立に選択され、ここで、各ヘテロシクリルは、NH2、CN、OH、CO2R7、CH2CN、および5員のN含有ヘテロシクリルから選択される1〜4個の置換基で置換されていてもよく;Rは、C1〜6アルキレンR9、OC1〜6アルキレンR9(但し、R9がNR5R6またはOC1〜6アルキルである場合、RはOC2〜6アルキレンR9である)であるか;あるいはR9およびRは、それらが結合している基と一緒になって、置換または非置換の5または6員のN含有ヘテロシクリルを形成し;R5およびR6は、それぞれ独立に、H、C1〜6アルキル、C1〜6アルキルCN、C3〜8シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、C1〜6アルキレン、シクロアルキル、置換または非置換のC1〜6アルキレン、SO2C1〜6アルキル、およびC1〜6アルキレンヘテロシクリルから選択されるか;あるいはR5およびR6は、それらが結合している窒素と一緒になって、NR8、O、S(O)m(ここで、mは0、1または2である)から独立に選択される1〜3個のへテロ原子を有する4〜8員の環(ここで、その環は、C1〜6アルキルまたはNR5R6で置換されていてもよい)を形成し;R8は、H、C1〜6アルキル、C2〜6アルキレンOH、C2〜6アルキレンNR5R6、C3〜8シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、C1〜6アルキレンシクロアルキル、C1〜6アルキレンアリール、C1〜6アルキレンヘテロシクリル、およびC1〜6アルキレンCNから選択され;R7は、H、置換または非置換のC1〜6アルキル、置換または非置換のOC1〜6アルキル、置換または非置換のSC1〜6アルキル、CN、OH、C1〜6アルキレンCN、置換または非置換のC3〜8シクロアルキル、置換または非置換のアリール、置換または非置換のヘテロシクリル、C1〜6アルキレンシクロアルキル、C1〜6アルキレンアリール、C1〜6アルキレンヘテロシクリル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、NR5R6、C1〜6アルキレンNR5R6、およびC1〜6アルキレンOR5から選択され;Wは、存在しないか、CO、SO2またはC1〜6アルキレンであり;R2は、H、C1〜6アルキル、C3〜8シクロアルキル、アリール、およびヘテロシクリルから選択され、そのそれぞれは、RおよびR9から選択される1〜4個の置換基で置換されていてもよく;ここで、各アルケニルおよびアルキニルは、C1〜6アルキル、CO2R7、CONR5R6、アリール、ヘテロシクリル、C1〜6アルキレンOH、およびC1〜6アルキレンNH2から独立に選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよい]。

請求項2

XがNであり、かつYがCR3(ここで、R3は請求項1で定義した通りである)である、請求項1に記載の化合物。

請求項3

式Iの化合物が、式Ia(式中、W、R1、R2およびR3は、請求項1で定義した通りである)を有する、請求項1または請求項2に記載の化合物。

請求項4

式Iの化合物が、式Ib(式中、W、R1およびR3は、請求項1で定義した通りであり、R'はHであり、RまたはR9は、請求項1で定義した通りである)を有する、請求項1または請求項2に記載の化合物。

請求項5

式Iの化合物が、式Ic(式中、W、R3およびR'は、請求項1で定義した通りである)を有する、請求項1または請求項2に記載の化合物。

請求項6

Wが、存在しないか、COまたはC1〜6アルキレンである、請求項1に記載の化合物。

請求項7

R1が、アリール;ヘテロシクリル;C1〜6アルキル;またはNR5R6、NR5COR7、CN、OC1〜6アルキル、OH、CO2R7、CONR5R7、CONR5R6、NR5CO2R7、置換または非置換のC1〜6アルキル、SR7、CHO、置換または非置換のヘテロシクリルから選択される1つまたは複数の置換基で置換されたアリール(ここでR5〜R7は、請求項1で定義された通りである)である、請求項1に記載の化合物。

請求項8

R2が、アリール;イミダゾリル;メチレンジオキシフェニル;あるいはN含有5または6員ヘテロシクリルから選択される1つまたは複数の置換基で置換されたアリール;置換または非置換のOC1〜6アルキル;NR5COR7(ここで、R5はHであり、R7は、C1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニルまたはCNである);NH2;ハロ;CO2R7;SO2NR5R6;NO2;NHSO2Me;CHOHCF3CH3;CH2NHSO2Me;OHおよびSH(ここで、R5〜R7は請求項1で定義した通りである)である、請求項1に記載の化合物。

請求項9

R3が、H;C1〜6アルキル;ハロ;C2〜6アルケニル;C2〜6アルケニルで置換されていてもよいアミノ;シアノ;ニトロ;メトキシ;アリール;またはトリメチルカルボキシで置換されていてもよい1もしくは2個のN原子を含む5もしくは6員のヘテロシクリルである、請求項1に記載の化合物。

請求項10

R1およびR2の1つの置換基が、[式中、Dは、OまたはNであり;R10は、Hおよび置換または非置換のC1〜4アルキルから選択され;R11およびR12は、H、置換または非置換のC1〜4アルキル、C1〜4アルキルNR14R15、C1〜4アルキルOR8、置換または非置換のアリールから独立に選択されるか、あるいは、連結されて、O、S、SO2およびNR10から選択される1つまたは複数のへテロ原子を含んでいてもよい置換または非置換の5〜8員環を形成していてもよく;R13は、OH、OC1〜4アルキル、NR14R15から選択され;pは、0〜4であり、R14およびR15は、H、置換または非置換のC1〜4アルキルから独立に選択されるか、あるいは連結されて、O、S、SO2およびNR10から選択される1つまたは複数のへテロ原子を含んでいてもよい置換3〜8員環を形成していてもよい]から選択される、請求項1に記載の化合物。

請求項11

キナーゼ阻害薬である、請求項1に記載の化合物。

請求項12

請求項1に記載の式Iの化合物の調製方法であって、(a)S-R1(ここで、R1は、請求項1で定義した通りである)を式II(式中、X、YおよびR3は、前記式Iで定義した通りであり、LGは脱離基である)の化合物に添加して、式III(式中、X、Y、LG、R1およびR3は、前に定義した通りである)の化合物を調製する段階;および(b)式IIIの化合物をNH-W-R2(ここで、WおよびR2は請求項1で定義した通りである)の供給源カップリングさせる段階を含む、調製方法。

請求項13

請求項1に記載の式Iの化合物および薬学上許容される担体を含む医薬組成物

請求項14

請求項1に記載の式Iの化合物を含むインプラント

請求項15

それを必要とする対象に、治療上有効な量の、請求項1に記載の式Iの化合物または請求項13に記載の医薬組成物を投与する段階を含む、キナーゼ関連疾患の治療方法

請求項16

キナーゼ関連疾患が、免疫性または炎症性疾患;過剰増殖性疾患;ウイルス性疾患;代謝性疾患;または血管性疾患である、請求項15に記載の方法。

請求項17

治療上有効な量の、請求項1に記載の式Iの化合物または請求項13に記載の医薬組成物を投与する段階を含む、対象の免疫系を抑制する方法。

請求項18

細胞を請求項1に記載の式Iの化合物と接触させる段階を含む、細胞中のキナーゼを阻害する方法。

請求項19

キナーゼ関連疾患の治療のための医薬の製造における、請求項1に記載の式Iの化合物または請求項13に記載の医薬組成物の使用。

請求項20

対象の免疫系を抑制するための医薬の製造における、請求項1に記載の式Iの化合物または請求項13に記載の医薬組成物の使用。

技術分野

0001

本発明は、JAKキナーゼを含むプロテインキナーゼ阻害薬であるチオピリミジンベース化合物に関する。特に、該化合物は、JAK1、JAK2またはJAK3キナーゼ、およびそれら(JAK1とJAK2など)の組合せに対して選択的である。キナーゼ阻害薬は、臓器移植を含む免疫性および炎症性疾患;癌および骨髄増殖性疾患を含む過剰増殖性疾患;ウイルス性疾患;代謝性疾患;ならびに血管性疾患などのキナーゼ関連疾患の治療で使用できる。

背景技術

0002

JAKは、シグナル伝達転写因子(Signal Transduction and Activators of Transcription)またはSTATと呼ばれる一群タンパク質リン酸化するキナーゼである。リン酸化されると、STATは、二量化して核内に移動し、数ある中でも、内皮組織および平滑筋組織の増殖などの組織増殖つながり心筋組織肥大を引き起こす遺伝子の発現活性化する。

0003

JAK/STATに関する文献を調べると、この経路が、ウイルスおよび細菌感染などの環境の傷害原因に対する宿主免疫応答補強および先導するのに重要であるという仮説に対する強力な支持が得られる。遺伝子欠損実験から蓄積された情報は、いくつかの重要な免疫調節サイトカイントリガーとなる組織内シグナル伝達に対するJAKファミリーメンバー重要性を強調している。したがって、JAK/STAT経路の阻害(または増強)に由来する治療可能性は、免疫調節の範囲に含まれ、かくして、この領域のある範囲の病理を治療するための有望な薬物である可能性がある。さらに、JAK阻害薬は、臓器移植、喘息および慢性閉塞性肺疾患(COPD)を含む免疫性および炎症性疾患、ならびに全身性エリテマトーデス混合性結合組織病強皮症自己免疫性血管炎多発性硬化症リウマチ様関節炎クローン病I型糖尿病および自己免疫性甲状腺障害などの自己免疫疾患に対して使用できる可能性がある。

0004

いくつかの重要な組織型の増殖および終止機能の双方のサイトカイン依存性調節においてプロテインチロシンキナーゼのJAKファミリーによって果される主要な役割は、JAKキナーゼを阻害することができる薬剤が、これらの酵素に依存する疾患状態の予防および化学療法治療で有用であることを示している。現在知られている4種の各JAKファミリーメンバーの強力で特異的な阻害薬は、上で考察したような免疫性および炎症性疾患をもたらすサイトカインの作用を阻害する手段となる。さらに、多発性骨髄腫;前立腺、乳および肺癌;ホジキンリンパ腫;B組織慢性リンパ球性白血病;転移性黒色腫;神経膠腫;および肝組織腫を含む癌などの過剰増殖性障害のJAK阻害薬による治療が示されている。さらに、ウイルス性疾患および代謝性疾患を治療するためのJAKキナーゼ阻害薬の使用が示されている。

0005

JAK2の強力な阻害薬は、上記に加え、高血圧、肥大、心虚血心不全(収縮期心不全および拡張期心不全を含む)、片頭痛および関連する脳血管障害、脳卒中、レイノー現象、POEMS症候群プリンツメタル型狭心症高安動脈炎およびウェグナー肉芽腫症などの血管炎、末梢動脈疾患心疾患、および肺動脈高血圧などの血管性疾患でも有用である。JAK2阻害薬は、また、真性赤血球増加症(PCV)などの骨髄増殖性障害(MPD)で有用である。

0006

JAK1およびJAK2の双方の強力で特異的な阻害薬は、多発性骨髄腫;前立腺、乳および肺癌;ホジキンリンパ腫;B組織慢性リンパ球性白血病;転移性黒色腫;神経膠腫;および肝組織腫を含めた癌の治療で有用である。

0007

JAK3の強力で特異的な阻害薬は、数ある中でも、臓器移植、ならびに喘息および慢性閉塞性肺疾患などの免疫性および炎症性疾患、加えて全身性エリテマトーデス、混合性結合組織病、強皮症、自己免疫性血管炎、多発性硬化症、リウマチ様関節炎、クローン病などの自己免疫疾患、I型糖尿病および糖尿病由来の合併症、代謝性疾患、および免疫抑制が望ましい可能性のあるその他適応症のための免疫抑制薬として有用である。JAK3のさらなる特異的阻害薬は、JAK3が過剰活性化される白血病およびリンパ腫などの増殖性疾患のための治療的治療に向けた応用を見出す可能性がある。

0008

JAKファミリーの他のメンバーは、本質的にすべての組織によって発現されるが、JAK3の発現は、造血組織に限定されていると思われる。このことは、IL-2、IL-4、IL-7、IL-9およびIL-15のための受容体を介する、JAK3と、これらの多重鎖受容体に共通なガンマ鎖との非共有性会合によるシグナル伝達におけるその必須の役割と一致している。X連鎖重症複合型免疫不全(XSCID)を有する男性は、インターロイキン-2(IL-2)、IL-4、IL-7、IL-9、およびIL-15の受容体の共有必須構成要素をコードする共通のサイトカイン受容体ガンマ鎖(ガンマc)遺伝子中に欠損を有する。変異したまたは激しく低下したレベルのJAK3タンパク質を有する患者が確認されているXSCID症候群は、免疫抑制が、JAK3経路を介するシグナル伝達を遮断することに由来するに相違ないことを示唆している。マウスでの遺伝子欠損実験は、JAK3が、BおよびTリンパ球成熟で決定的な役割を演じるのみならず、JAK3は、T組織の機能を維持するのに恒常的に要求されることを示唆した。IL-2およびIL-4受容体の下流シグナル伝達事象におけるJAK3の関与に関する生化学証拠一緒にして考えると、これらのヒトおよびマウスでの突然変異研究は、JAK3の阻害を介する免疫活性の調節が、移植拒絶および自己免疫疾患などのT組織およびB組織の増殖性障害の治療で有用であることを証明する可能性があることを示唆している。

0009

JAK3シグナル伝達の阻害を介する長期の免疫調節は、JAK3の阻害が、選択的に達成され、かつ他のキナーゼ依存性シグナル伝達過程の阻害を伴わない限り、慢性疾患に対する大きな治療上の潜在能力を有するに相違ない。特に、JAKファミリーキナーゼのメンバーによって共通に保持されている高度の配列同一性は、JAK3を阻害する化合物が、有害な長期的結果を伴ってファミリーの他のメンバーをも阻害する可能性を高める。例えば、JAK2の長期阻害は、エリスロポイエチントロンボポイエチンの双方のための受容体が組織内シグナル伝達にJAK2のみを使用するので、赤血球減少症および血小板減少症をもたらす可能性がある。

0010

本発明の化合物は、また、オーロラキナーゼなどの、治療に関連するその他のキナーゼを標的とするのに有用である可能性がある。セリン/トレオニンプロテインキナーゼオーロラファミリーは、有糸分裂の適切な調節にとって決定的に重要である。哺乳動物は、オーロラキナーゼの3種のパラログを発現し、少なくとも2種のオーロラキナーゼ(オーロラAおよびB)は、乳、結腸卵巣、および膵臓癌を含めたヒトの腫瘍中に共通に過剰発現している。オーロラAの遺伝子は、多くの腫瘍中で増幅され、オーロラAの過剰発現がこれらの腫瘍の増殖に対して選択的な利点を付与する可能性があることを示している。オーロラBの過剰発現は、多核化を生じ、かつ攻撃的転移を誘発することが報告されており、オーロラキナーゼBの過剰発現が、癌の進行において複合的な機能を有することを示唆している。最近の臨床実験、およびそれに続くイマチニブゲフィチニブおよびエルロチニブなどのキナーゼ阻害薬の承認は、この部類の酵素が抗癌薬の開発のために有用であることを例示している。オーロラAそれ自体は、それが、異所的に発現されると発癌遺伝子として作用し、組織に形質転換を起こさせる場合があるという観察により特に魅力的薬物標的として確認されている。オーロラAおよびBのキナーゼの強力な阻害薬であるVX-680は、インビボで腫瘍の増殖を抑制することが示されている。これらの知見は、癌治療で使用するためのオーロラキナーゼ阻害薬を突き止めることが望ましいことを強調している。

0011

有用な治療標的である可能性のあるその他のキナーゼには、CK2、TBK1、NEK9、LCK、ACK1、p38キナーゼ、FAK、CAK、CDK4、GSK-3、Abl、PDGF-R、PLK1、PLK2、PLK3、PYK2、c-Kit、NPM-ALK、Flt-3、c-Met、KDR、EGFR、TIE-2、VEGFR-2、VEGFR-3、FMS、HCK、Blk、Bmx、BTK、Flt-1、およびFlt-4が含まれる。

0012

ある領域の疾患状態を標的とする各種タイプのプロテインキナーゼの阻害は、明らかに有益であるが、今までのところ、注目のプロテインキナーゼに対して選択的であり、かつ高い経口での生物学的利用能などの良好な「薬物様」特性を有する化合物の識別は、困難な目標であることが立証されている。さらに、キナーゼ阻害薬の開発における阻害または選択性予測可能性は、標的とされる酵素間の同程度の配列類似性にもかかわらずかなり低いことが十分に確認されている。

0013

臓器移植を含む免疫性および炎症性疾患;癌および骨髄増殖性疾患を含む過剰増殖性疾患;ウイルス性疾患;代謝性疾患;および血管性疾患などのキナーゼ関連疾患の治療で使用するための、治療上適切なJAK1、JAK2またはJAK3阻害薬、あるいはこれらの組合せを開発する上での挑戦には、良好な薬らしさをも有する適切な特異性を備えた化合物を設計することが含まれる。

先行技術

0014

Greene,T.、Wuts,P.(1999)「Protective Groups in Organic Synthesis」Wiley-Interscience;第3版
J.Marchの著作「Advanced Organic Chemistry:Reactions,Mechanisms and Structure」第4版、352〜357頁、John Wiley & Sons,New York,1992
Remingtonの「The Science and Practice of Pharmacy」第21版、2005年、Lippincott Williams & Wilkins
医師用卓上参考書(Physician Desk Reference)(PDR)
J.S.Yadav、B.V.Subba Reddy、U.V.Subba ReddyおよびA.D.Krishnaの論文「Iodine/MeOH as a novel and versatile reagent system for the synthesis of α-ketothiocyanates」Tetrahedron Letters、48巻、30号、2007年7月23日、5243〜5246頁
Gust,RおよびSchuster,D.P.の論文、Experimental Lung Research、27巻、1〜12頁、2001年

発明が解決しようとする課題

0015

したがって、JAKファミリーのキナーゼを特異的に阻害する化合物、特に、他のJAKキナーゼに比較してJAKキナーゼの1種または複数を優先的に阻害できる化合物を設計および/または同定する必要性が継続的に存在する。ある領域の疾患状態を治療するためのこのような化合物に対する必要性が存在する。

課題を解決するための手段

0016

本発明者らは、マイケル受容体などのアルキル化基を含んでいてもよい、チオピリミジンベースの化合物(ならびにチオピリジンおよびチオトリアジンのようなその類似体)の群が、酵素ヤヌスキナーゼ3の阻害薬であることを見出した。

0017

よって、第1の態様において、本発明は、一般式I

0018

0019

の化合物、またはその塩、異性体および/もしくはプロドラッグを提供し、式中、
XおよびYは、NおよびCR3から独立に選択され;
各R3は、水素、C1〜6アルキル、C2〜6アルケニルヒドロキシルハロゲンニトロ、置換または非置換のアミノシアノ、ニトロ、トリフルオロメチルメトキシトリフルオロメトキシアリール、および1〜2個のN原子を含む置換または非置換の5または6員のヘテロシクリルから独立に選択され;
R1は、水素、C1〜6アルキル、C1〜6アルキルCN、C3〜8シクロアルキル、C1〜6アルキレンシクロアルキル、アリール、C1〜6アルキレンアリール、ヘテロシクリル、およびC1〜6アルキレンヘテロシクリルから選択され、ここで、C1〜6アルキル、C3〜8シクロアルキル、ヘテロシクリルおよびアリールは、RまたはR9から選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよく;
R9は、ハロゲン、置換または非置換のC1〜6アルキル、OH、(O)、OCN、置換または非置換のOC1〜6アルキル、CN、CF3、CF2CN、SCN、SO2NR5R6、SR7、CHO、CO2R7、COR7、CONR5R6、CONR5R7、NR5COR7、NO2、NR5R6、NR5CN、CH(CN)NR5R6、NR5SO2R7、COCF3、COCH2F、NR5COCOR7、NR5COOR7、NR5CONR6R7、ヘテロシクリル、およびCOヘテロシクリルから独立に選択され、ここで、各ヘテロシクリルは、NH2、CN、OH、CO2R7、CH2CN、および5員のN含有ヘテロシクリルから選択される1〜4個の置換基で置換されていてもよく;
Rは、C1〜6アルキレンR9、OC1〜6アルキレンR9(但し、R9がNR5R6またはOC1〜6アルキルである場合、RはOC2〜6アルキレンR9である)であるか;あるいは
R9およびRは、それらが結合している基と一緒になって、置換または非置換の5または6員のN含有ヘテロシクリルを形成し;
R5およびR6は、それぞれ独立に、H、C1〜6アルキル、C1〜6アルキルCN、C3〜8シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、C1〜6アルキレン、シクロアルキル、置換または非置換のC1〜6アルキレン、SO2C1〜6アルキル、およびC1〜6アルキレンヘテロシクリルから選択されるか;あるいは
R5およびR6は、それらが結合している窒素と一緒になって、NR8、O、S(O)m(ここで、mは0、1または2である)から独立に選択される1〜3個のへテロ原子を有する4〜8員の環(ここで、その環は、C1〜6アルキルまたはNR5R6で置換されていてもよい)を形成し;
R8は、H、C1〜6アルキル、C2〜6アルキレンOH、C2〜6アルキレンNR5R6、C3〜8シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、C1〜6アルキレンシクロアルキル、C1〜6アルキレンアリール、C1〜6アルキレンヘテロシクリル、およびC1〜6アルキレンCNから選択され;
R7は、H、置換または非置換のC1〜6アルキル、置換または非置換のOC1〜6アルキル、置換または非置換のSC1〜6アルキル、CN、OH、C1〜6アルキレンCN、置換または非置換のC3〜8シクロアルキル、置換または非置換のアリール、置換または非置換のヘテロシクリル、C1〜6アルキレンシクロアルキル、C1〜6アルキレンアリール、C1〜6アルキレンヘテロシクリル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、NR5R6、C1〜6アルキレンNR5R6、およびC1〜6アルキレンOR5から選択され;
Wは、存在しないか、CO、SO2またはC1〜6アルキレンであり;
R2は、H、C1〜6アルキル、C3〜8シクロアルキル、アリール、およびヘテロシクリルから選択され、そのそれぞれは、RおよびR9から選択される1〜4個の置換基で置換されていてもよく;ここで、各アルケニルおよびアルキニルは、C1〜6アルキル、CO2R7、CONR5R6、アリール、ヘテロシクリル、C1〜6アルキレンOH、およびC1〜6アルキレンNH2から独立に選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよい。

0020

第2の態様では、前に定義した式Iの化合物の調製方法が提供され、この方法は、
(a)S-R1(ここで、R1は、前に式Iで定義した通りである)を式II

0021

0022

(式中、X、YおよびR3は、前に式I中で定義した通りであり、LGは、脱離基である)の化合物に添加して、式III

0023

0024

(式中、X、Y、LG、R1およびR3は、前に定義した通りである)の化合物を調製する段階;および
(b)式IIIの化合物をNH-W-R2(ここで、WおよびR2は、前に式I中で定義した通りである)の供給源カップリングする段階を含む。

0025

式Iの化合物は、キナーゼ阻害薬、好ましくはJAK阻害薬、より好ましくはJAK2またはJAK3阻害薬である。これらの化合物は、キナーゼ関連疾患、好ましくは、免疫性および炎症性疾患;骨髄増殖性疾患を含む過剰増殖性疾患;肺動脈高血圧(PAH)などの血管性疾患;ウイルス性疾患および代謝性疾患などのJAKキナーゼ関連疾患の治療で有用である。

0026

第3の態様では、前に定義した式Iの化合物を含むキナーゼ阻害薬が提供される。

0027

また、前に定義した式Iの化合物のキナーゼ阻害薬としての使用が提供される。

0028

さらに、キナーゼ阻害薬として使用するための前に定義した式Iの化合物が提供される。

0029

式Iの化合物は、好ましくは、選択的JAK2阻害薬、選択的JAK3阻害薬、または選択的なJAK1とJAK2との阻害薬として作用する。

0030

また、式Iの化合物は、薬学上許容される担体と一緒にした医薬組成物の形態で投与できる。

0031

第4の態様では、前に定義した式Iの化合物および薬学上許容される担体を含む医薬組成物が提供される。

0032

一実施形態において、医薬組成物は、また、1種または複数のさらなる治療薬を含む。

0033

式Iの化合物は、薬物溶出性ステントなどのインプラント内に含めることまたはインプラントに結合することができる。例えば、化合物をPAHの治療に使用する場合には、該化合物を、肺動脈ステント内に含めることまたはステントに結合することができ、化合物は、局所的に作用するか、あるいはステントから肺循環中に放出されることがあり、そこで、化合物は、肺脈管構造中でその治療活性を発揮する。

0034

第5の態様では、前に定義した式Iの化合物を含むインプラントが提供される。

0035

第6の態様では、臓器移植を含む免疫性および炎症性疾患;癌および骨髄増殖性疾患を含む過剰増殖性疾患;ウイルス性疾患;代謝性疾患;および血管性疾患などのキナーゼ関連疾患の治療方法が提供され、この方法は、それを必要とする対象に、治療上有効な量の、前に定義した式Iの化合物または医薬組成物を投与する段階を含む。

0036

また、臓器移植を含む免疫性および炎症性疾患;癌および骨髄増殖性疾患を含む過剰増殖性疾患;ウイルス性疾患;代謝性疾患;および血管性疾患などのキナーゼ関連疾患を治療するための医薬の製造における、前に定義した通りの式Iの化合物または医薬組成物の使用が提供される。

0037

さらに、臓器移植を含む免疫および炎症性疾患;癌および骨髄増殖性疾患を含む過剰増殖性疾患;ウイルス性疾患;代謝性疾患;および血管性疾患などのキナーゼ関連疾患の治療における、前に定義した通りの式Iの化合物または医薬組成物の使用が提供される。

0038

さらに、臓器移植を含む免疫および炎症性疾患;癌および骨髄増殖性疾患を含む過剰増殖性疾患;ウイルス性疾患;代謝性疾患;および血管性疾患などのキナーゼ関連疾患の治療で使用するための、前に定義した通りの式Iの化合物または医薬組成物が提供される。

0039

第7の態様では、それを必要とする対象に、治療上有効な量の、前に定義した通りの式Iの化合物または医薬組成物を投与する段階を含む、対象の免疫系を抑制する方法が提供される。

0040

また、対象の免疫系を抑制するための医薬の製造における、前に定義した通りの式Iの化合物または医薬組成物の使用が提供される。

0041

さらに、対象の免疫系を抑制する際の、前に定義した通りの式Iの化合物または医薬組成物の使用が提供される。

0042

さらに、対象の免疫系を抑制するのに使用するための、前に定義した通りの式Iの化合物または医薬組成物が提供される。

0043

第8の態様では、組織を前に定義した式Iの化合物と接触させる段階を含む、組織中のキナーゼを阻害する方法が提供される。

図面の簡単な説明

0044

選択されたJAKキナーゼのアミノ酸配列アラインメントを示す図である。
システイン残基を示すJAK3キナーゼのATP結合ポケットモデルを示す図である。

実施例

0045

本発明は、キナーゼ、特に、JAK2またはJAK3キナーゼなどのJAKキナーゼを阻害し、臓器移植を含む免疫性および炎症性疾患;癌および骨髄増殖性疾患を含む過剰増殖性疾患;ウイルス性疾患;代謝性疾患;および血管性疾患などのキナーゼ関連疾患の治療で有用である式Iの化合物に関する。

0046

よって、第1の態様において、本発明は、一般式I

0047

0048

の化合物、あるいはその塩、異性体および/またはプロドラッグを提供し、式中、
XおよびYは、NおよびCR3から独立に選択され;
各R3は、水素、C1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、ヒドロキシル、ハロゲン、ニトロ、置換または非置換のアミノ、シアノ、ニトロ、トリフルオロメチル、メトキシ、トリフルオロメトキシ、アリール、および1〜2個のN原子を含む置換または非置換の5または6員のヘテロシクリルから独立に選択され;
R1は、水素、C1〜6アルキル、C1〜6アルキルCN、C3〜8シクロアルキル、C1〜6アルキレンシクロアルキル、アリール、C1〜6アルキレンアリール、ヘテロシクリル、およびC1〜6アルキレンヘテロシクリルから選択され、ここで、C1〜6アルキル、C3〜8シクロアルキル、ヘテロシクリルおよびアリールは、RまたはR9から選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよく;
R9は、ハロゲン、置換または非置換のC1〜6アルキル、OH、(O)、OCN、置換または非置換のOC1〜6アルキル、CN、CF3、CF2CN、SCN、SO2NR5R6、SR7、CHO、CO2R7、COR7、CONR5R6、CONR5R7、NR5COR7、NO2、NR5R6、NR5CN、CH(CN)NR5R6、NR5SO2R7、COCF3、COCH2F、NR5COCOR7、NR5COOR7、NR5CONR6R7、ヘテロシクリル、およびCOヘテロシクリルから独立に選択され、ここで、各ヘテロシクリルは、NH2、CN、OH、CO2R7、CH2CN、および5員のN含有ヘテロシクリルから選択される1〜4個の置換基で置換されていてもよく;
Rは、C1〜6アルキレンR9、OC1〜6アルキレンR9(但し、R9がNR5R6またはOC1〜6アルキルである場合、RはOC2〜6アルキレンR9である)であるか;あるいは
R9およびRは、それらが結合している基と一緒になって、置換または非置換の5または6員のN含有ヘテロシクリルを形成し;
R5およびR6は、それぞれ独立に、H、C1〜6アルキル、C1〜6アルキルCN、C3〜8シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、C1〜6アルキレン、シクロアルキル、置換または非置換のC1〜6アルキレン、SO2C1〜6アルキル、およびC1〜6アルキレンヘテロシクリルから選択されるか;あるいは
R5およびR6は、それらが結合している窒素と一緒になって、NR8、O、S(O)m(ここで、mは0、1または2である)から独立に選択される1〜3個のへテロ原子を有する4〜8員の環(ここで、その環は、C1〜6アルキルまたはNR5R6で置換されていてもよい)を形成し;
R8は、H、C1〜6アルキル、C2〜6アルキレンOH、C2〜6アルキレンNR5R6、C3〜8シクロアルキル、アリール、ヘテロシクリル、C1〜6アルキレンシクロアルキル、C1〜6アルキレンアリール、C1〜6アルキレンヘテロシクリル、およびC1〜6アルキレンCNから選択され;
R7は、H、置換または非置換のC1〜6アルキル、置換または非置換のOC1〜6アルキル、置換または非置換のSC1〜6アルキル、CN、OH、C1〜6アルキレンCN、置換または非置換のC3〜8シクロアルキル、置換または非置換のアリール、置換または非置換のヘテロシクリル、C1〜6アルキレンシクロアルキル、C1〜6アルキレンアリール、C1〜6アルキレンヘテロシクリル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、NR5R6、C1〜6アルキレンNR5R6、およびC1〜6アルキレンOR5から選択され;
Wは、存在しないか、CO、SO2またはC1〜6アルキレンであり;
R2は、H、C1〜6アルキル、C3〜8シクロアルキル、アリール、およびヘテロシクリルから選択され、そのそれぞれは、RおよびR9から選択される1〜4個の置換基で置換されていてもよく;ここで、各アルケニルおよびアルキニルは、C1〜6アルキル、CO2R7、CONR5R6、アリール、ヘテロシクリル、C1〜6アルキレンOH、およびC1〜6アルキレンNH2から独立に選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよい。

0049

一実施形態において、式Iの化合物は、JAK1またはJAK2に比較してJAK3を選択的に阻害する。用語「選択的に阻害する」は、JAK3に対する化合物の見掛けのIC50がJAK1またはJAK2に対するIC50に比べて10分の1未満(すなわち、より強力)であることを意味すると定義される。

0050

JAK3を阻害する式Iの化合物は、可逆的または非可逆的のどちらかでJAK3を阻害する。一般に、酵素の可逆的阻害薬の結合強度は、阻害薬と酵素の活性部位との相互作用平衡定数を反映するIC50値によって測定される。非可逆的阻害薬は、いったん阻害薬が捕捉されると活性部位から離れないので、見掛けのIC50を示し、それゆえ、測定されるIC50は、時間とともに向上する(すなわち、数値は減少する)。

0051

式Iの化合物で、Xは好ましくはNであり、Yは好ましくはCR3であり、ここでR3は前に定義した通りである。

0052

したがって、一実施形態において、式Iの化合物は、式Ia

0053

0054

(式中、W、R1、R2およびR3は、前に定義した通りである)を有する。

0055

別の実施形態において、式IおよびIaの化合物は、式Ib

0056

0057

(式中、W、R1およびR3は、前に定義した通りであり、R'は、H、前に定義した通りのRまたはR9である)を有する。

0058

さらなる実施形態において、式I、IaおよびIbの化合物は、式Ic

0059

0060

(式中、W、R3およびR'は、前に定義した通りである)を有する。

0061

Wは、好ましくは存在しないか、COまたはC1〜6アルキレンである。

0062

R1は、好ましくは、フェニルなどのアリール;N含有ヘテロシクリルなどのヘテロシクリル、例えばインドニル;C1〜6アルキル;またはNR5R6、NR5COR7、CN、OC1〜6アルキル、OH、CO2R7、CONR5R7、CONR5R6、NR5CO2R7、置換または非置換のC1〜6アルキル、SR7、CHO、チオモルホリン-3-オンテトラゾールピロリジン-2,5-ジオンなどの置換または非置換のヘテロシクリル、CF3、OCN、およびCOR7から選択される1つまたは複数の置換基(ここでR5〜R7は前に定義した通りである)で置換されたアリールである。

0063

R2は、好ましくは、フェニルなどのアリール;イミダゾリル;メチレンジオキシフェニル;あるいはモルホリニルピペリジニルピペラジニルピロリジニルまたは1,3-チアゾリジン1,1-ジオキシドなどのN含有5または6員のヘテロシクリル、メトキシなどの置換または非置換のOC1〜6アルキル、NR5COR7(ここで、R5はHであり、R7は、C1〜6アルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、またはCNである)、NH2、クロロまたはフルオロなどのハロ、CO2R7、SO2NR5R6、NO2、NHSO2Me、CHOHCF3CH3、CH2NHSO2Me、OH、およびSH(ここで、R5〜R7は前に定義した通りである)から選択される1つまたは複数の置換基で置換されたアリールである。

0064

R3は、好ましくは、H;C1〜6アルキル;ブロモ、フルオロまたはヨードなどのハロ;C2〜6アルケニル;C2〜6アルケニル、シアノ、ニトロ、メトキシで置換されていてもよいアミノ;フェニルなどのアリール;またはピラゾリル、1,2,3,6-テトラヒドロピリジンおよびピリジニルなどの1個または2個のN原子を含む5または6員のヘテロシクリルであり、ここで、該ヘテロシクリルはトリメチルカルボキシで置換されていてもよい。

0065

式IおよびIaの化合物がJAK3キナーゼを阻害する場合、R1およびR2の1つの置換基は、好ましくは、チオール部分、例えばJAK3のCys963残基のチオール基などと可逆的または非可逆的に反応できる基から選択される。同様に、式Ibの化合物がJAK3キナーゼを阻害する場合、R'およびR2の置換基の1つは、好ましくは、チオール部分、例えばJAK3のCys963残基のチオール基などと可逆的または非可逆的に反応できる基から選択される。さらに、式Icの化合物がJAK3キナーゼを阻害する場合、R'置換基のうちの1つは、好ましくは、チオール部分、例えばJAK3のCys963残基のチオール基などと可逆的または非可逆的に反応できる基から選択される。このような基の例には、マイケル受容体が含まれる。

0066

マイケル受容体は、α,β-不飽和カルボニルまたはチオカルボニル化合物であり、選択される例を下に示す。

0067

0068

式中、
Dは、OまたはNであり;
R10は、Hおよび置換または非置換のC1〜4アルキルから選択され;
R11およびR12は、H、置換または非置換のC1〜4アルキル、C1〜4アルキルNR14R15、C1〜4アルキルOR8、置換または非置換のアリールから独立に選択されるか、あるいは連結されて、O、S、SO2およびNR10から選択される1つまたは複数のへテロ原子を含んでいてもよい置換または非置換の5〜8員環を形成していてもよく;
R13は、OH、OC1〜4アルキル、NR14R15から選択され;
pは、0〜4であり、
R14およびR15は、H、置換または非置換のC1〜4アルキルから独立に選択されるか、あるいは連結されて、O、S、SO2およびNR10から選択される1つまたは複数のへテロ原子を含んでいてもよい置換3〜8員環を形成していてもよい。

0069

チオール部分と可逆的または非可逆的に反応することのできるその他の基には、ケトンアルデヒド、α-アシルオキシケトン、α-フェノキシケトン、ハロメチルケトン、マレイミドニトリル、1,2,4-チアジアゾール、2-ビニルオキサゾール、2-アルキニル-オキサゾール、ケト-オキサゾール、環状ジスルフィドエポキシド、およびO-アシヒドロキサメートが含まれる。

0070

式Iの化合物の例には、限定はされないが、次のものが含まれる:

0071

0072

0073

0074

0075

0076

0077

0078

0079

0080

0081

0082

0083

0084

0085

0086

0087

0088

0089

0090

0091

0092

0093

0094

0095

0096

0097

0098

0099

0100

0101

0102

0103

0104

0105

0106

0107

0108

0109

0110

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0112

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0146

0147

0148

0149

0150

0151

0152

0153

0154

用語「C1〜6アルキル」は、1〜6個の炭素原子を有する直鎖または分枝鎖炭化水素基を指す。例には、エチルプロピルイソプロピルブチルイソブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、ペンチル、ネオペンチル、およびヘキシルが含まれる。

0155

用語「C1〜6アルキレン」は、「C1〜6アルキル」の二価相当体である。

0156

用語「C2〜6アルケニル」は、該当するなら立体化学がEまたはZの少なくとも1つの二重結合および2〜6個の炭素原子を有する直鎖または分枝鎖の炭化水素基を指す。例には、ビニル、1-プロペニル、1-および2-ブテニル、および2-メチル-2-プロペニルが含まれる。

0157

用語「C2〜6アルキニル」は、少なくとも1つの三重結合および2〜6個の炭素原子を有する直鎖または分枝鎖の炭化水素基を指す。例には、エチニル、1-または2-プロピニル、1-、2-または3-ブチニル、およびメチル-2-プロピニルが含まれる。

0158

用語「C3〜8シクロアルキル」は、3〜8個の炭素原子を有する非芳香族環式炭化水素基を指す。例には、シクロプロピルシクロブチルシクロペンチル、およびシクロヘキシルが含まれる。

0159

用語「アリール」は、芳香族炭化水素単核、多核、複合または縮合残基を指す。例には、フェニル、ビフェニルテルフェニルクアテルフェニルナフチルテトラヒドロナフチル、アントラセニル、ジヒドロアントラセニル、ベンズアントラセニル、ジベンズアントラセニル、およびフェナントレニルが含まれる。フェニルなどの5〜7員の単環式芳香族環系が好ましい。

0160

用語「ヘテロシクリル」は、N、O、SおよびSO2からなる群から選択される少なくとも1つのへテロ原子を含む飽和または不飽和の、単環式または多環式の炭化水素基を指す。

0161

適切なヘテロシクリルには、N含有複素環基、例えば、
1〜4個の窒素原子を含む不飽和の3〜6員ヘテロ単環式基、例えば、ピロリル、ピロリニル、イミダゾリル、ピラゾリル、ピリジルピリミジニルピラジニルピリダジニルトリアゾリルまたはテトラゾリル;
1〜4個の窒素原子を含む飽和の3〜6員ヘテロ単環式基、例えば、ピロリジニル、イミダゾリジニル、ピペリジノまたはピペラジニル;
1〜5個の窒素原子を含む不飽和縮合複素環基、例えば、インドリルイソインドリル、インドリジニル、ベンズイミダゾリルキノリルイソキノリル、インダゾリルベンゾトリアゾリルまたはテトラゾロピリダジニル;
酸素原子を含む不飽和の3〜6員へテロ単環式基、例えば、ピラニルまたはフリル;
1〜2個の硫黄原子を含む不飽和の3〜6員へテロ単環式基、例えば、チエニル;
1〜2個の酸素原子および1〜3個の窒素原子を含む不飽和の3〜6員へテロ単環式基、例えば、オキサゾリルイソキサゾリルまたはオキサジアゾリル;
1〜2個の酸素原子および1〜3個の窒素原子を含む飽和の3〜6員へテロ単環式基、例えば、モルホリニル;
1〜2個の酸素原子および1〜3個の窒素原子を含む不飽和の縮合複素環基、例えば、ベンゾキサゾリルまたはベンゾキサジアゾリル;
1〜2個の硫黄原子および1〜3個の窒素原子を含む不飽和の3〜6員へテロ単環式基、例えば、チアゾリルまたはチアジアゾリル;
1〜2個の硫黄原子および1〜3個の窒素原子を含む飽和の3〜6員へテロ単環式基、例えば、チアゾリジニル;および
1〜2個の硫黄原子および1〜3個の窒素原子を含む不飽和の縮合複素環基、例えば、ベンゾチアゾリルまたはベンゾチアジアゾリル
が含まれる。

0162

好ましいヘテロシクリルは、N、O、SおよびSO2から独立に選択される1〜4個のヘテロ原子を有する5〜7員の飽和または不飽和のヘテロシクリル、例えば、モルホリノ、ピペリジニル、ピペラジニル、ピロリジニル、および1,3-チアゾリジン1,1-ジオキシド、あるいはN、O、SおよびSO2から独立に選択される1〜5個のへテロ原子を有する8〜10員の二環式環系である。

0163

用語「ハロゲン」は、フッ素塩素臭素およびヨウ素を指す。

0164

用語「置換または非置換の」は、C1〜6アルキル、C3〜6シクロアルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、C1〜6アルキルアリール、アリール、ヘテロシクリル、ハロ、ハロC1〜6アルキル、ハロC3〜6シクロアルキル、ハロC2〜6アルケニル、ハロC2〜6アルキニル、ハロアリール、ハロヘテロシクリル、ヒドロキシ、C1〜6アルコキシ、C2〜6アルケニルオキシ、C2〜6アルキニルオキシアリールオキシヘテロシクリルオキシ、カルボキシ、ハロC1〜6アルコキシ、ハロC2〜6アルケニルオキシ、ハロC2〜6アルキニルオキシ、ハロアリールオキシ、ニトロ、ニトロC1〜6アルキル、ニトロC2〜6アルケニル、ニトロアリール、ニトロヘテロシクリル、アジド、アミノ、C1〜6アルキルアミノ、C2〜6アルケニルアミノ、C2〜6アルキニルアミノ、アリールアミノ、ヘテロシクリルアミノアシル、C1〜6アルキルアシル、C2〜6アルケニルアシル、C2〜6アルキニルアシル、アリールアシルヘテロシクリルアシルアシルアミノ、アシルオキシ、アルデヒド、C1〜6アルキルスルホニルアリールスルホニル、C1〜6アルキルスルホニルアミノ、アリールスルホニルアミノ、C1〜6アルキルスルホニルオキシ、アリールスルホニルオキシ、C1〜6アルキルスルフェニル、C2〜6アルキルスルフェニル、アリールスルフェニル、カルボアルコキシカルボアリールオキシ、メルカプト、C1〜6アルキルチオアリールチオ、アシルチオ、シアノなどから選択される1つまたは複数の基でさらに置換されていても、されていなくてもよい基を指す。好ましい置換基は、C1〜4アルキル、C3〜6シクロアルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、C1〜6アルキルアリール、アリール、ヘテロシクリル、ハロ、ハロアリール、ハロヘテロシクリル、ヒドロキシ、C1〜4アルコキシ、アリールオキシ、カルボキシ、アミノ、C1〜6アルキルアシル、アリールアシル、ヘテロシクリルアシル、アシルアミノ、アシルオキシ、C1〜6アルキルスルフェニル、アリールスルホニル、およびシアノからなる群から選択される。

0165

本発明の化合物は、また、薬学上許容される塩として調製できるが、薬学上許容されない塩も、これらの塩は、薬学上許容される塩を調製する際の中間体として有用であるので、本発明の範囲に包含されることを認識されたい。薬学上許容される塩の例には、ナトリウムカリウムリチウムカルシウムマグネシウムアンモニウムおよびアルキルアンモニウムなどの薬学上許容されるカチオンの塩;塩酸オルトリン酸硫酸リン酸硝酸炭酸ホウ酸スルファミン酸および臭化水素酸などの薬学上許容される無機酸の酸付加塩;または酢酸プロピオン酸酪酸酒石酸マレイン酸、ヒドロキシマレイン酸、フマル酸クエン酸乳酸粘液酸グルコン酸安息香酸コハク酸シュウ酸フェニル酢酸メタンスルホン酸トリハロメタンスルホン酸トルエンスルホン酸ベンゼンスルホン酸イセチオン酸サリチル酸スルファニル酸アスパラギン酸グルタミン酸エデト酸ステアリン酸パルミチン酸オレイン酸ラウリン酸パントテン酸タンニン酸アスコルビン酸吉草酸およびオロト酸などの薬学上許容される有機酸の塩が含まれる。アミン基の塩は、また、アミノの窒素原子が、アルキル、アルケニル、アルキニルまたはアラルキル部分などの適切な有機基所持する第4級アンモニウム塩を含むことができる。

0166

塩は、通常の手段、例えば、化合物の遊離塩基形を1当量以上の適切な酸と、その塩が溶けない溶媒または媒質中で、または真空または凍結乾燥で除去される水などの溶媒中で反応させることによって、あるいは現存する塩のアニオンを適切なイオン交換樹脂上で別のアニオンと交換することによって形成できる。

0167

化合物がキラル中心をもつ場合、該化合物は、精製されたエナンチオマーまたはジアステレオマーとして、あるいは立体異性体任意比率の混合物として使用できる。しかし、混合物は、少なくとも70%、80%、90%、95%、97.5%または99%の好ましい異性体を含むことが好ましく、好ましい異性体は、所望されるレベルの効力および選択性を与える。

0168

本発明は、また、式Iの化合物のプロドラッグを包含する。本発明は、また、本発明化合物の薬物またはプロドラッグを投与する段階を含む、JAKなどのプロテインキナーゼを阻害することによって治療できる障害の治療方法を包含する。例えば、遊離のアミノ、アミド、ヒドロキシまたはカルボン酸基を有する式Iの化合物は、プロドラッグに変えることができる。プロドラッグには、アミノ酸残基、または2つまたはそれ以上(例えば、2つ、3つまたは4つ)のアミノ酸残基からなるポリペプチド鎖が、ペプチド結合を介して共有結合で本発明化合物の遊離のアミノ、ヒドロキシおよびカルボン酸基へ連結されている化合物が含まれる。アミノ酸残基には、一般には三文字記号で示される20種の天然に存在するアミノ酸が含まれ、また、4-ヒドロキシプロリンヒドロキシリシンデモシン、イソデモシン、3-メチルヒスチジンノルブリン、β-アラニンγ-アミノ酪酸シトルリンホモシステインホモセリンオルニチンおよびメチオニンスルホンが含まれる。プロドラッグには、また、プロドラッグの側鎖のカルボニル炭素を介して本発明化合物の上記置換基に共有結合で結合されたカルボン酸エステルカルバミン酸エステル、アミドおよびアルキルエステルである化合物が含まれる。プロドラッグには、また、リン-酸素の結合を介して式Iの化合物の遊離ヒドロキシルへ連結された、化合物のリン酸誘導体(酸、酸の塩、またはエステルなど)が含まれる。プロドラッグとしては、また、式Iの適切な窒素および硫黄原子のN-オキシドおよびS-オキシドを挙げることができる。

0169

本発明は、また、本発明化合物の薬物またはプロドラッグを投与する段階を含む、JAKキナーゼなどのプロテインキナーゼを阻害することによって治療または予防することができる障害の治療または予防方法を包含する。

0170

(化合物の製造方法)
化合物は、一般に、ジハロ複素環から出発する3段階法で調製される。

0171

最初の段階は、モノチオ-モノハロ中間体を作り出すための求核性芳香族置換である。

0172

求核性芳香族置換は、典型的には、水、メタノールエタノールイソプロパノール、tert-ブタノールジオキサン、THF、DMFエトキシエタノール、トルエンまたはキシレンなどの溶媒中で、あるいは上に挙げたものから選択される2〜3種の溶媒を含む溶媒混合物中で、ジハロゲン化複素環にチオールを添加することによって実施される。反応は、典型的には、過剰なアミンまたは非求核性塩基、例えば、トリエチルアミンまたはジイソプロピルエチルアミン、あるいは水酸化カリウム炭酸カリウム水酸化ナトリウムまたは炭酸ナトリウムなどの無機塩基存在下に、室温から高められた温度で実施される。別法として、チオールを、保護されたチオール種から、またはチオシアン酸エステル還元によってチオラートインサイチュで生成させることによって導入することができる。保護されたチオール種は、例えば、フッ素アニオンを用いて脱保護できるチオシリコーンでよい。

0173

これらの化合物を合成するための第1段階で採用されるチオールは、購入するか、あるいは当業者に周知の方法を使用して調製する。したがって、例えば、芳香族またはヘテロ芳香族臭化物またはヨウ化物を、Soderquistの方法(Soderquist,1994)または同類の方法に従って、トリイソプロピルシリルチオールとハロゲン化物との間でのパラジウム触媒される反応によって対応するチオールに変えることができる。

0174

第2段階は、必要とされるモノアミン-モノチオ生成物を作り出すための求核性芳香族置換である。

0175

求核性芳香族置換は、典型的には、エタノール、イソプロパノール、tert-ブタノール、ジオキサン、THF、DMF、エトキシエタノール、トルエンまたはキシレンなどの溶媒中で、モノハロゲン化複素環に第1級または第2級アミンを添加することによって実施される。反応は、典型的には、過剰なアミンまたは非求核性塩基、例えば、トリエチルアミンまたはジイソプロピルエチルアミン、あるいは炭酸カリウムまたは炭酸ナトリウムなどの無機塩基の存在下に高められた温度で実施される。反応は、また、ジオキサン、エタノールまたはイソプロパノールなどの溶媒中、p-トルエンスルホン酸およびHClなどの酸を用いて酸性条件下で実施できる。酸性または塩基性条件下で、反応は、例えばマイクロ波加熱を利用して加圧下で実施できる。

0176

別法として、アミノ置換基は、遷移金属で触媒されるアミノ化反応を介して導入できる。このような変換のための典型的な触媒には、Pd(OAc)2/P(t-Bu)3、Pd2(dba)3/BINAP、およびPd(OAc)2/BINAPが含まれる。これらの反応は、典型的には、トルエンまたはジオキサンなどの溶媒中で、炭酸セシウム、またはナトリウムもしくはカリウムtert-ブトキシドなどの塩基の存在下に、室温から還流までの範囲の温度で実施される。

0177

いずれかの反応段階により形成された生成物を、当業者に周知の技術を利用してさらに誘導することができる。別法として、第2のハロ置換反応に先立って、モノハロ中間体の誘導体化着手することもできる。当業者は、上記合成に関して記載した反応の順序は、いくつかの状況下で変更できること、および上記反応のいくつかの事例では、妥当収率および効率で進行させるために、特定の官能基を誘導体化する(すなわち保護する)必要性がある場合もあることを認識するであろう。保護官能基の種類は、当業者に周知であり、例えば、Greeneの著作(Greene,T.、Wuts,P.(1999)「Protective Groups in Organic Synthesis」Wiley-Interscience;第3版)中に記載されている。

0178

脱離基は、参照により本明細書に組み込まれる、J.Marchの著作「Advanced Organic Chemistry:Reactions,Mechanisms and Structure」第4版、352〜357頁、John Wiley & Sons,New York,1992中に開示されているような周知の任意の適切な種類でよい。好ましくは、脱離基は、ハロゲン、より好ましくは塩素である。

0179

(JAKの阻害)
式Iの化合物は、プロテインキナーゼ、特にJAKキナーゼに対する活性を、最も特定的にはJAK1、JAK2またはJAK3キナーゼあるいはこれらの組合せに対する選択的活性を有する。JAK2阻害薬は、JAK2の活性を選択的に阻害する任意の化合物である。JAK3阻害薬は、JAK3の活性を選択的に阻害する任意の化合物である。JAK1/JAK2選択的阻害薬は、JAK1およびJAK2の双方を選択的に阻害する任意の化合物である。JAK2およびJAK3の双方が有する1つの活性が、STATタンパク質をリン酸化することである。したがって、JAK2またはJAK3阻害薬の効果の一例が、1種または複数のSTATタンパク質のリン酸化を低下させることである。阻害薬は、JAK2またはJAK3のリン酸化形態、あるいはJAK2またはJAK3の非リン酸化形態を抑制することができる。

0180

(JAK3の選択的かつ非可逆的な阻害)
PTKは、ATP分子からタンパク質基質上に位置するチロシン残基へのリン酸基移行を触媒する。当技術分野で周知の阻害薬は、通常、ATPまたはキナーゼのタンパク質基質のどちらかと競合的である(Levitzki 2000)。組織中のATP濃度は、常態では極めて高い(mmol)ので、ATPと競合的である化合物は、インビボで活性を欠く可能性がある。なぜなら、前記化合物が、その結合部位からATPを追い払うのに必要とされる組織内濃度に到達できるとは考え難いからである。

0181

EGFRに関して試みられた代替手段は、非可逆的方式でEGFR TKに結合する化合物を設計または選択することである。このような化合物は、Fry 1998;Discafani 1999;Smaill 1999;Smaill 2000;Tsou 2001;Smaill 2001;Wissner 2003の論文中に開示されている。これらの化合物は、それらの化合物が、酵素の活性部位に位置するアミノ酸残基に共有結合を形成できるという事実により、非可逆的阻害薬として機能し、結果として、インビトロでの該化合物の高められた効力、および癌のインビボモデルにおけるヒト腫瘍増殖阻害をもたらす。このような非可逆的阻害薬の可逆的阻害薬と比較した場合のさらなる利益は、非可逆的阻害薬を、受容体の正常な代謝回転速度によってのみ制約される、チロシンキナーゼ長期抑制に使用できることである。

0182

プロテインチロシンキナーゼに属するJAKファミリーの4種のメンバーの配列は、これらのキナーゼのATP結合ポケットを構成するアミノ酸群の範囲内で、潜在的阻害薬をあるファミリーメンバーまたは別のメンバーに送り込むのに使用できるアミノ酸の差異は極めて少ないことを示している。興味深いことに、キナーゼのこのサブファミリーの中で、JAK3のみが、ATPが結合する空洞の前面リップ近接したシステイン残基(Cys963)を有する。マイケル受容体などのアルキル化基、またはこのシステイン残基のチオール部分と可逆的または非可逆的に反応することのできるその他のこのような基を有する官能性を用いてこのシステインを標的とすることによって、高度に選択的なJAK3阻害を達成できる。

0183

(医薬組成物)
本発明は、式Iの化合物の少なくとも1種および薬学上許容される担体を含む医薬組成物を提供する。担体は、「薬学上許容される」ものでなければならず、「薬学上許容される」とは、それが、該組成物中の他の成分と適合性があり、かつ対象に対して有害でないことを意味する。本発明の組成物は、後記のような他の治療薬を含むことができ、例えば、医薬製剤の技術分野で周知であるような技術に従って、従来の固体もしくは液体ビヒクルまたは希釈剤、ならびに所望される投与方式に適切なタイプの医薬添加物(例えば、賦形剤結合剤保存剤、安定剤、風味剤など)を採用することによって製剤することができる(例えば、Remingtonの「The Science and Practice of Pharmacy」第21版、2005年、Lippincott Williams & Wilkinsを参照されたい)。

0184

本発明の化合物は、任意の適切な手段、例えば、錠剤カプセル顆粒または粉末の形態などでの経口で;下で;腔内で;皮下、静脈筋肉内、皮膚内(経皮)、または大槽内注射または点滴技術などの非経口で(例えば、無菌の注射可能な水性または非水性溶液または懸濁液として);吸入スプレーまたは吹き込みなどによる経鼻で;クリームまたは軟膏の形態などでの局所で;溶液または懸濁液の形態での眼内で;ペッサリータンポンまたはクリームの形態での経膣で;あるいは坐剤の形態などでの経直腸で;非毒性の薬学上許容されるビヒクルまたは希釈剤を含有する投与単位製剤の形で投与できる。化合物は、例えば、即時放出または長期放出に適した形態で投与できる。即時放出または長期放出は、本発明の化合物を含む適切な医薬組成物を使用することによって、または特に長期放出の場合には、皮下インプラントまたは浸透圧ポンプなどのデバイスを使用することによって達成できる。

0185

本発明の化合物を投与するための医薬組成物は、好都合には、単位剤形で提供することができ、製薬の技術分野で周知の任意の方法で調製できる。これらの方法は、一般に、式Iの化合物を、1種または複数の補助的成分を構成する担体と一緒にする段階を含む。一般に、医薬組成物は、式Iの化合物を、液体担体または微細粉砕された固体担体、あるいはその双方と均一かつ完全に一緒にすること、次いで、必要なら、生成物を所望の形状に成形することによって調製される。医薬組成物中には、活性のある目的化合物を、疾患の過程または状態に対して所望の効果を生み出すのに十分な量で含める。本明細書中で使用する場合、用語「組成物」は、指定成分を指定量で含む生成物、および指定量の指定成分の組合せから直接または間接的に生じる任意の生成物を包含すると解釈される。

0186

式Iの化合物を含有する医薬組成物は、例えば、錠剤、トローチロゼンジ、水性または油性の懸濁液、分散性の粉末または顆粒、乳液硬質または軟質のカプセル、あるいはシロップまたはエリキシルのような、経口での使用に適した形態でよい。経口での使用を意図した組成物は、医薬組成物の製造に関する技術分野で周知の任意の方法により調製することができ、このような組成物は、例えば、薬学上安定でかつ口に合う調合物を提供するために、甘味剤、風味剤、着色剤および保存剤などの1種または複数の薬剤を含有することができる。錠剤は、式Iの化合物を、錠剤を製造するのに適した非毒性の薬学上許容される賦形剤との混合物として含有する。これらの賦形剤は、例えば、炭酸カルシウム、炭酸ナトリウム、乳糖リン酸カルシウムまたはリン酸ナトリウムなどの不活性希釈剤;例えば、コーンスターチまたはアルギン酸などの顆粒化および崩壊剤;例えば、デンプンゼラチンまたはアラビアゴムなどの結合剤;ならびに例えばステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸またはタルクなどの滑沢剤でよい。錠剤は、非被覆でもよいし、あるいは、胃腸管中での崩壊および吸収を遅延させ、それによってより長期にわたって持続される作用を提供するために、周知の技術により被覆されてもよい。例えば、モノステアリン酸グリセリルまたはジステアリン酸グリセリルなどの時間遅延材料を採用できる。それらの錠剤を被覆して、制御放出のための浸透圧治療用錠剤を形成することもできる。

0187

経口で使用するための製剤は、また、式Iの化合物を不活性固体希釈剤、例えば炭酸カルシウム、リン酸カルシウムまたはカオリンと混合した硬質ゼラチンカプセルとして、あるいは式Iの化合物を水または油性媒体、例えばピーナツ油、流動パラフィンまたはオリーブ油と混合した軟質ゼラチンカプセルとして提供できる。

0188

水性懸濁液は、活性物質を、水性懸濁液を製造するのに適した賦形剤との混合物として含有する。このような賦形剤は、懸濁剤、例えば、カルボキシメチルセルロースナトリウムメチルセルロースヒドロキシプロピルメチルセルロースアルギン酸ナトリウムポリビニルピロリドントラガカントゴムおよびアラビアゴムであり、分散または湿潤剤は、天然に存在するホスファチド、例えばレシチン;またはアルキレンオキシド脂肪酸との縮合生成物、例えばステアリン酸ポリオキシエチレン;またはエチレンオキシド長鎖脂肪族アルコールとの縮合生成物、例えばヘプタデカエチレンオキシセタノール;またはエチレンオキシドと脂肪酸およびヘキシトールに由来する部分エステルとの縮合生成物、例えばモノオレインソルビトールポリオキシエチレン;またはエチレンオキシドと脂肪酸およびヘキシトール無水物に由来する部分エステルとの縮合生成物、例えばモノオレイン酸ソルビタンポリオキシエチレンでよい。水性懸濁液は、また、1種または複数の保存剤、例えば、p-ヒドロキシ安息香酸エチルまたはn-プロピル;1種または複数の着色剤;1種または複数の風味剤;および蔗糖またはサッカリンなどの1種または複数の甘味剤を含有ことができる。

0189

油性懸濁液は、式Iの化合物を、植物油(例えば、ピーナツ油、オリーブ油、ゴマ油またはヤシ油)中に、あるいは流動パラフィンなどのミネラル油中に懸濁させることによって製剤できる。油性懸濁液は、増粘剤、例えば、蜜蝋、硬質パラフィンまたはセチルアルコールを含有することができる。前述のような甘味剤、および風味剤を添加して、口に合う経口調合物を提供することができる。これらの組成物は、アスコルビン酸などの抗酸化剤を添加することによって保存することができる。

0190

水を添加して水性懸濁液を調製するのに適した分散性の粉末および顆粒は、式Iの化合物を、分散または湿潤剤、懸濁剤、および1種または複数の保存剤との混合物として提供する。適切な分散または湿潤剤、および懸濁剤は、前に既述したものによって例示される。付加的賦形剤、例えば、甘味剤、風味剤および着色剤が存在してもよい。

0191

本発明の医薬組成物は、水中油型乳液の形態でもよい。油相は、植物油(例えば、オリーブ油またはピーナツ油)、またはミネラル油(例えば、流動パラフィン)、あるいはこれらの混合物でよい。適切な乳化剤は、天然に存在するゴム(例えば、アカシアゴムまたはトラガカントゴム)、天然に存在するホスファチド(例えば、大豆レシチン)、脂肪酸とヘキシトール無水物とに由来するエステルまたは部分エステル(例えば、モノオレイン酸ソルビタン)、および前記部分エステルとエチレンオキシドとの縮合生成物(例えば、モノオレイン酸ソルビタンポリオキシエチレン)でよい。乳液は、甘味剤および風味剤を含有することもできる。

0192

シロップおよびエリキシルは、甘味剤、例えば、グリセロールプロピレングリコール、ソルビトールまたは蔗糖を用いて製剤できる。このような製剤は、粘滑剤、保存剤、風味剤および着色剤を含有することもできる。

0193

医薬組成物は、無菌の注射可能な水性または油性懸濁液の形態でよい。この懸濁液は、前に挙げた適切な分散もしくは湿潤剤、および懸濁剤を使用して、当技術分野で周知の方法に従って製剤できる。無菌の注射可能な調合物は、また、例えば1,3-ブタンジオール中の溶液のような、非毒性の非経口で許容される希釈剤または溶媒中の無菌の注射可能な溶液または懸濁液でよい。採用され得る許容されるビヒクルおよび溶媒の中には、水、リンガー溶液、および塩化ナトリウム等張液がある。さらに、無菌の不揮発性オイルが、溶媒または懸濁媒体として通常的に採用される。この目的のためには、合成のモノ-またはジグリセリドを含めた任意の刺激の少ない不揮発性オイルを採用できる。さらに、注射可能な製剤の調製では、オレイン酸などの脂肪酸も使用できる。

0194

鼻腔内投与を含む気道投与の場合、活性化合物は、気道投与のために当技術分野で採用される任意の方法および製剤によって投与することができる。

0195

したがって、一般に、活性化合物は、溶液または懸濁液の形態で、あるいは乾燥粉末として投与できる。

0196

溶液および懸濁液は、一般に、水性で、例えば、水単独(例えば、無菌の、または発熱物質を含まない水)、または水と生理学的に許容される補助溶媒(例えば、エタノール、プロピレングリコール、またはPEG400などのポリエチレングリコール)とから調製される。

0197

このような溶液または懸濁液は、その他の賦形剤、例えば、保存剤(塩化ベンザルコニウムなど)、ポリソルベートなどの可溶化剤/界面活性剤(例えば、Tween80、Span80、塩化ベンザルコニウム)、緩衝剤張性調節剤(例えば、塩化ナトリウム)、吸収増強剤、および粘度増強剤をさらに含有することができる。懸濁液は、懸濁剤(例えば、微結晶セルロースおよびカルボキシメチルセルロースナトリウム)をさらに含有することができる。

0198

溶液または懸濁液は、従来の手段、例えば、点滴器、ピペットまたは噴霧器を用いて鼻腔に直接的に適用される。製剤は、単回投与または複数回投与の形態で提供できる。後者の場合、定量投与の手段を準備するのか望ましい。点滴器またはピペットの場合、これは、対象に、適切な所定容積の溶液または懸濁液を投与することによって達成できる。噴霧器の場合、これは、例えば、定量霧化噴霧ポンプを使用して達成できる。

0199

気道への投与は、また、化合物をクロロフルオロカーボン(CFC)(例えば、ジクロロジフルオロメタントリクロロフルオロメタンまたはジクロロテトラフルオロエタン)、二酸化炭素、またはその他の適切な気体などの適切な噴射剤と一緒に加圧容器中に準備したエーロゾル製剤を使用して達成できる。エーロゾルは、好都合には、レシチンなどの界面活性剤を含有することもできる。活性化合物の投与量は、計量バルブを準備することによって調節できる。

0200

別法として、活性化合物は、乾燥粉末の形態、例えば、乳糖、デンプン、デンプン誘導体(ヒドロキシプロピルメチルセルロースなど)およびポリビニルピロリジン(PVP)などの適切な粉末基剤と該化合物との粉末混合物の形態で提供できる。好都合には、粉末担体は、鼻腔内でゲルを形成する。粉末組成物は、それから吸入器を使用して粉末を投与できる、例えばゼラチンのカプセルまたはカートリッジ、またはブリスターパック中の単位投与量の形態で提供できる。

0201

鼻腔内製剤を含む、気道への投与を意図した製剤において、活性化合物は、一般に、例えば5μ以下程度の小さな粒径を有する。このような粒径は、当技術分野で周知の手段、例えばミクロ化によって達成できる。

0202

所望なら、活性化合物の持続放出を提供するように構成された製剤を採用できる。

0203

活性化合物は、経口吸入により、「Diskhaler」(Glaxo Group Ltdの商標)または定量投与エーロゾル吸入器を介する自由流動粉末として投与できる。

0204

本発明の化合物は、また、薬物の直腸投与のための坐剤の形態で投与できる。これらの組成物は、薬物を、常温では固体であるが直腸温度で液体であり、それゆえ、直腸中で溶融して薬物を放出する、適切な非刺激性賦形剤と混合することによって調製できる。このような材料が、カカオバターおよびポリエチレングリコールである。

0205

経膣投与に適した組成物は、活性成分に加えて、当技術分野で周知であるような適切な担体を含有する、ペッサリー、タンポン、クリーム、ゲル、ペースト泡剤または噴霧剤として提供できる。

0206

局所で使用する場合には、本発明の化合物を含有するクリーム、軟膏、ゼリー、溶液または懸濁液などが採用される。(この適用を目的とする場合、局所適用は、口内洗浄剤および含嗽剤を含有するものとする)。

0207

眼へ適用する場合、活性化合物は、適切な無菌の水性または非水性ビヒクル中の溶液または懸濁液の形態でよい。添加物、例えば、緩衝液、殺菌および殺真菌剤(酢酸または硝酸フェニル水銀、塩化ベンザルコニウム、またはクロロヘキシジンなど)を含む保存剤、およびヒプロメロースなどの増粘剤も含めることができる。

0208

本発明の化合物は、また、リポソームの形態で投与できる。当技術分野で周知のように、リポソームは、一般に、リン脂質またはその他の脂質物質から誘導される。リポソームは、水性媒体中に分散された単膜または多重膜水和された液晶によって形成される。リポソームを形成する能力を有する任意の非毒性の生理学的に許容され、かつ代謝可能な脂質を使用できる。リポソーム形態の本発明組成物は、本発明の化合物に加えて、安定剤、保存剤、賦形剤などを含有することができる。好ましい脂質は、天然および合成の双方のリン脂質およびホスファチジルコリンである。リポソームを形成するための方法は、当技術分野で周知である。

0209

この部類の化合物の効力は、薬物溶出性ステントに応用できる。これらの化合物を用いる薬物溶出性ステントの潜在的応用分野には、肺動脈狭窄症肺静脈狭窄症、および冠動脈狭窄症が含まれる。薬物溶出性ステントは、また、伏在静脈移植片または動脈移植片または導管に使用できる。この部類の化合物を放出する薬物溶出性ステントは、また、腸管動脈、大腿動脈または膝窩動脈などの大動脈または末梢動脈狭窄を治療するのに応用できる。その分野で周知の各種方法のいずれかによって、化合物を薬物溶出性ステントに結合できる。このような方法の例には、ポリマーホスホリルコリン、およびセラミックが含まれる。また、化合物を生体吸収性ステント中に含浸することができる。

0210

活性化合物は、また、獣医組成物の形態で使用するために提供することができ、該組成物は、例えば、当技術分野で通常の方法によって調製できる。このような獣医組成物の例には、
(a)経口投与、外面塗布用に構成された組成物、例えば、水薬(例えば、水性または非水性の溶液または懸濁液);錠剤または丸薬;飼料と混合するための粉末、顆粒またはペレット;舌に塗布するためのペースト;
(b)例えば、無菌の溶液または懸濁液のような、例えば、皮下、筋肉内または静脈内注射による、あるいは(適切なら)乳頭を介して懸濁液または溶液を乳房中に導入する乳房内注射による非経口投与用に構成された組成物;
(c)例えば、皮膚に塗布されるクリーム、軟膏または噴霧剤のような、局所適用用に構成された組成物;または
(d)例えば、ペッサリー、クリームまたは泡剤のような、直腸または内用に構成された組成物、が含まれる。

0211

本発明の医薬組成物および方法は、さらに、前述の病理学的状態の治療で通常適用される、治療活性のある本明細書中に示すようなその他の化合物を含むことができる。併用療法で使用するのに適した薬剤の選択は、当業者が通常の薬学的原理に従って行うことができる。治療薬の併用は、相乗的に作用して、前述の各種障害の治療または予防をもたらすことができる。この手段を使用して、より少ない投与量の各薬剤を用いて治療効力を達成し、かくして、有害な副作用の可能性を低減することができる。

0212

他の治療薬の例には、次のもの:エンドセリン受容体拮抗薬(例えば、アンブリセンタンボセンタンシタクスセンタン)、PDE-V阻害薬(例えば、シルデナフィルタダラフィルバルデナフィル)、カルシウムチャネル遮断薬(例えば、アムロジピンフェロジピンベラパミルジルチアゼムメントール)、プロスタサイクリントレプロスチニルイロプロストベラプロスト一酸化窒素、酸素、ヘパリンワルファリン利尿薬ジゴキシンシクロスポリン(例えば、シクロスポリンA)、CTLA4-IgICAM-3などの抗体、抗-IL-2受容体(抗-Tac)、抗-CD45RB、抗-CD2、抗-CD3(OKT-3)、抗-CD4、抗-CD80、抗-CD86、CD40および/またはgp39(すなわちCD154)に特異的な抗体などのCD40とgp39の間の相互作用を遮断する薬剤、CD40およびgp39(CD401gおよびCD8gp39)から構成される融合タンパク質核移行阻害薬などの、デオキシスペルグアリン(DSG)などのNF-κB機能の阻害薬、HMGCoAレダクターゼ阻害薬などのコレステロール生合成阻害薬(ロバスタチンおよびシンバスタチン)、イブプロフェンアスピリンアセトアミノフェンレフルノミド、デオキシスペルグアリンなどの非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)、セレコキシブなどのシクロオキシゲナーゼ阻害薬、プレドニゾロンまたはデキサメタゾンなどのステロイド金化合物サルブタモールなどのβ-作用薬サルメテロールなどのLABA、モンテルカストなどのリューコトリエン拮抗薬メトトレキサート、FK506(タクロリムス、プログラフ)、マイコフェノレートモフェチールなどの抗増殖薬アザチオプリン、VP-16、エトポシドフルダラビンドキルビンアドリアマイシンアムサクリンカンプトテシンシタラビンゲムシタビンフルオロデオキシウリジンメルファランおよびシクロホスファミドなどの組織障害性薬物、メトトレキサートなどの代謝拮抗薬、カンプトテシンなどのトポイソメラーゼ阻害薬シスプラチンなどのDNAアルキル化薬ソラフェニブなどのキナーゼ阻害薬、パクリタキセルなどの微小管毒素、テニダップなどのTNF-α阻害薬、抗-TNF抗体または溶性TNF受容体、ヒドロキシ尿素、およびラパマイシン(シロリムスまたはラパミューン)またはこれらの誘導体が含まれる。

0213

その他の治療薬を、本発明の化合物と組み合わせて採用する場合、それらの治療薬は、例えば、医師用卓上参考書(Physician Desk Reference)(PDR)中に記載されているような、またはそうでなければ当業者によって決定されるような量で使用できる。

0214

(治療方法)
式Iの化合物は、臓器移植を含む免疫性および炎症性疾患;癌および骨髄増殖性疾患を含む過剰増殖性疾患;ウイルス性疾患;代謝性疾患;および血管性疾患などのJAKキナーゼ関連疾患を含む、キナーゼ関連疾患の治療で使用できる。

0215

一般に、用語「治療」は、所望の薬理学的および/または生理学的効果を得るために、対象、組織または組織に影響を及ぼすことを意味し、(a)疾患に罹患し易い可能性があるが、まだ該疾患を有するとは診断されていない対象において該疾患が発生するのを予防すること;(b)疾患を抑制すること、すなわちその進行を阻止すること;または(c)疾患の影響を軽減または改善すること、すなわち疾患の影響の退行を引き起こすことが含まれる。

0216

用語「対象」は、式Iの化合物での治療を必要とする疾患を有する任意の動物を指す。

0217

ヒトなどの霊長類に加えて、その他の各種哺乳動物を、本発明の化合物、組成物および方法を使用して治療できる。例えば、限定はされないが、ウシヒツジヤギウマイヌネコモルモットラット、またはその他のウシ科、ヒツジ科、ウマ科イヌ科ネコ科げっ歯目またはネズミ科の種を含む哺乳動物を治療できる。しかし、本発明は、トリ科の種(例えば、ヒヨコ)などのその他の種でも実施できる。

0218

用語「投与すること」は、治療を必要とする対象に本発明の化合物を提供することを意味すると解されたい。

0219

用語「キナーゼ関連疾患」は、異常なキナーゼ活性、特にJAKキナーゼ活性に直接または間接的に由来する、あるいはそれらの活性によって悪化する、かつ/またはこれらのキナーゼ酵素の1種または複数の阻害によって軽減される障害または障害群を指す。

0220

好ましい実施形態において、キナーゼの関連する疾患状態には、JAKキナーゼ、JAK1、JAK2、JAK3またはTYK2の1種または複数が関連する。特に好ましい実施形態において、疾患にはJAK2またはJAK3キナーゼが関連する。このような疾患には、限定はされないが、下表に挙げるものが含まれる。

0221

0222

0223

用語「免疫性および炎症性疾患」は、例えば、限定はされないが、リウマチ様関節炎、多発性関節炎リウマチ様脊椎炎変形性関節症痛風、喘息、気管支炎アレルギー性鼻炎、慢性閉塞性肺疾患、嚢胞性線維症炎症性腸疾患過敏性腸症候群粘液性大腸炎潰瘍性大腸炎腐食性大腸炎、クローン病、自己免疫性甲状腺障害、胃炎食道炎肝炎膵炎腎炎乾癬湿疹尋常性ざ瘡皮膚炎蕁麻疹、多発性硬化症、アルツハイマー病、ルーゲーリック病、パジェット病敗血症結膜炎、neranlカタル慢性関節リウマチ全身性炎症反応症候群(SIRS)、多発性筋炎皮膚筋炎(DM)、結節性多発動脈炎(PN)、混合結合組織障害(MCTD)、シェーグレン症候群クルーゾン症候群、軟骨形成不全症、全身性エリテマトーデス、硬皮症、血管炎、致死性骨異形成症インスリン抵抗性、I型糖尿病および糖尿病に由来する合併症、ならびに代謝性症候群を含む、免疫性、炎症性または自己免疫性の疾患を指す。

0224

用語「過剰増殖性疾患」には、組織増殖性疾患状態などの癌および骨髄増殖性疾患状態、例えば、限定はされないが、心臓:肉腫(血管肉腫線維肉腫横紋筋肉腫脂肪肉腫)、粘液腫横紋筋腫線維腫脂肪腫および奇形腫;肺:気管支原性肺癌(扁平上皮組織、未分化小組織、未分化大組織、腺癌)、肺胞(細気管支)癌、気管支腺腫、肉腫、リンパ腫、軟骨過誤腫中皮腫;胃腸:食道(扁平上皮組織癌、腺癌、平滑筋肉腫、リンパ腫)、(癌、リンパ腫、平滑筋肉腫)、膵臓(腺管癌インスリノーマグルカゴノーマガストリノーマカルチノイド腫瘍ビポーマ)、小腸(腺癌、リンパ腫、カルチノイド腫瘍、カポジ肉腫平滑筋腫血管腫、脂肪腫、神経線維腫、線維腫)、大腸(腺癌、管状腺腫絨毛腺腫、過誤腫、平滑筋腫;尿生殖器管:腎臓(腺癌、ウィルムス腫瘍[組織腫]、リンパ腫、白血病)、膀胱および尿道(扁平上皮組織癌、移行組織癌、腺癌)、前立腺(腺癌、肉腫)、精巣(精上皮腫、奇形腫、胚性癌、奇形癌絨毛癌、肉腫、間質組織癌、線維腫、線維腺腫種様腫瘍、脂肪腫);肝臓:肝組織腫(肝組織癌)、胆管癌肝芽組織腫、血管肉腫、肝組織腺腫、血管腫;骨:骨原性肉腫(骨肉腫)、線維肉腫、悪性線維性組織球腫軟骨肉腫ユーイング肉腫悪性リンパ腫(細網組織肉腫)、多発性骨髄腫、悪性巨組織腫瘍、脊索腫骨軟骨腫(骨軟骨性外骨腫)、良性軟骨腫、軟骨芽組織腫、軟骨粘液線維腫類骨腫および巨組織腫瘍;神経系:頭蓋(骨腫、血管腫、肉芽腫黄色腫変形性骨炎)、髄膜(髄膜腫、髄膜肉腫、神経膠腫症)、脳(星状組織腫、芽組織腫、神経膠腫、上衣腫腫[松果体腫]、多形神経膠芽組織腫、乏突起神経膠腫シュワン腫、網膜芽組織腫、先天性腫瘍)、脊髄神経線維腫、髄膜腫、神経膠腫、肉腫);婦人科:子宮(子宮内膜癌)、子宮頚部(子宮頚部癌前癌性子宮頚部異形成)、卵巣(卵巣癌[漿液性嚢胞腺癌、粘液性嚢胞腺癌、未分類癌]、顆粒膜-包膜組織腫瘍、セルト・ライディッヒ組織腫、未分化胚組織腫、悪性奇形腫)、外陰部(扁平上皮組織癌、上皮内癌、腺癌、線維肉腫、黒色腫)、膣(明組織癌、扁平上皮組織癌、ブドウ状肉腫[胎児性横紋筋肉腫])、卵管(癌);血液系:血液(骨髄性白血病[急性および慢性]、急性リンパ芽球性白血病、慢性リンパ球性白血病、多発性骨髄腫、骨髄異形
成症候群)、ホジキン病非ホジキンリンパ腫[悪性リンパ腫];皮膚:悪性黒色腫基底組織癌、扁平上皮組織癌、カポジ肉腫、奇胎異形成母斑、脂肪腫、血管腫、皮膚線維腫ケロイド、乾癬;副腎:神経芽組織腫;および骨髄増殖性疾患、例えば、真性赤血球増加症、原発性骨髄線維症血小板血症本態性血小板血症(ET)、特発性骨髄線維症(IMF)とも呼ばれる原因不明骨髄化生(AMM)、および慢性骨髄性白血病(CML)が含まれる。

0225

用語「血管性疾患」は、限定はされないが、心血管疾患、高血圧、肥大、高コレステロール血症高脂血症血栓性障害、脳卒中、レイノー現象、POEMS症候群、狭心症虚血、片頭痛、末梢動脈疾患、心不全、再狭窄アテローム性動脈硬化症左心室肥大心筋梗塞、心臓、腎臓、肝臓および脳の虚血性疾患、ならびに肺動脈高血圧などの疾患を指す。

0226

JAK2選択的阻害薬が好適である疾患には、自己免疫性疾患などの免疫性および炎症性疾患、例えば、アトピー性皮膚炎、喘息、アレルギー性鼻炎、リウマチ様関節炎、若年性関節炎、シェーグレン症候群、強皮症、多発性筋炎、強直性脊椎炎乾癬性関節炎、組織介在性過敏症、例えばアレルギー性接触皮膚炎、および過敏性肺炎、クローン病、乾癬、クルーゾン症候群、軟骨形成不全、全身性エリテマトーデス、強皮症、混合結合組織病、血管炎、致死性骨異形成症および糖尿病;癌などの過剰増殖性障害、例えば、前立腺癌大腸癌乳癌、肝組織腫などの肝癌、肺癌、神経膠腫などの頭頚部癌、転移性黒色腫などの皮膚癌、白血病、リンパ腫、多発性骨髄腫、および真性赤血球増加症などの骨髄増殖性疾患、骨髄線維症、血小板血症、本態性血小板血症(ET)、特発性骨髄線維症(IMF)とも呼ばれる原因不明の骨髄化生(AMM)および慢性骨髄性白血病(CML);ならびに高血圧などの血管性疾患、肥大、脳卒中、レイノー現象、POEMS症候群、狭心症、虚血、片頭痛、末梢動脈疾患、心不全、再狭窄、アテローム性動脈硬化症および肺動脈高血圧が含まれる。

0227

JAK1およびJAK2の双方を選択的に阻害する化合物が好適である疾患は、癌などの過剰増殖性疾患、例えば、前立腺癌、大腸癌、乳癌、ヘパトーマなどの肝癌、肺癌、神経膠腫などの頭頚部癌、転移性黒色腫などの皮膚癌、白血病、リンパ腫および多発性骨髄腫である。

0228

JAK3の選択的阻害薬が好適である疾患は、自己免疫疾患を含む免疫性および炎症性疾患、例えば、全身性エリテマトーデス、混合結合組織病、強皮症、多発性硬化症、自己免疫性神経炎、リウマチ様関節炎、乾癬、インスリン抵抗性、I型糖尿病および糖尿病由来合併症、代謝性症候群、喘息、アトピー性皮膚炎、自己免疫性甲状腺障害、潰瘍性大腸炎、クローン病、アルツハイマー病、ならびに臓器移植および移植片対宿主病などの免疫抑制が望ましい可能性のあるその他の徴候である。さらに、JAK3の特異的阻害薬は、JAK3が過剰活性化される白血病およびリンパ腫などの過剰増殖性疾患に対する治療処置のための応用を見出すことができる。

0229

式の化合物は、また、対象の免疫系を抑制する方法の中で使用できる。一実施形態において、免疫系の抑制方法は、対象中への移植に対する免疫系の応答改変することである。より好ましくは、移植は、臓器移植または組織移植である。

0230

好ましくは、免疫系を抑制する方法は、アレルギー性喘息、アトピー性皮膚炎(湿疹)およびアレルギー性鼻炎などのアトピー;アレルギー性接触皮膚炎および過敏性肺炎などの組織媒介性過敏症;多発性硬化症、糸球体腎炎、全身性エリテマトーデス(SLE)、リウマチ様関節炎、若年性関節炎、シェーグレン症候群、強皮症、多発性筋炎、強直性脊椎炎、乾癬性関節炎、潰瘍性大腸炎、クローン病などの自己免疫疾患;I型糖尿病、自己免疫性甲状腺障害およびアルツハイマー病などのその他の自己免疫疾患;同種移植片拒絶および移植片対宿主病などの移植関連疾患;エプスタイン-バーウイルス(EBV)、B型肝炎C型肝炎HIVHTLV I、水痘-帯状疱疹ウイルス(VZV)、ヒト乳頭腫ウイルス(HPV)などのウイルス性疾患;白血病、リンパ腫および前立腺癌などの癌から選択される疾患状態を治療するために存在する。

0231

(投与量)
用語「治療上有効な量」は、研究者獣医師、医師またはその他の臨床医学者が求める、組織、系、動物またはヒトの生物学的または医学的応答を誘発する式Iの化合物の量を指す。

0232

キナーゼの阻害を必要とする状態の治療または予防において、適切な投与量レベルは、一般に、1日につき患者の体重1kg当たり約0.01mg〜500mgであり、単回または複数回投与で投与できる。好ましくは、投与量レベルは、1日につき、約0.1mg/kg〜約250mg/kg、より好ましくは約0.5mg/kg〜約100mg/kgである。適切な投与量レベルは、1日につき、約0.01mg/kg〜250mg/kg、約0.05mg/kg〜100mg/kg、または約0.1mg/kg〜50mg/kgでよい。この範囲内で、投与量は、1日につき、0.05mg/kg〜0.5mg/kg、0.5mg/kg〜5mg/kg、または5mg/kg〜50mg/kgでよい。経口投与の場合、組成物は、好ましくは、1.0mg〜1000mgの活性成分、詳細には、1.0、5.0、10.0、15.0、20.0、25.0、50.0、75.0、100.0、150.0、200.0、250.0、300.0、400.0、500.0、600.0、750.0、800.0、900.0および1000.0mgの活性成分を含む錠剤の形態で提供される。投与量は、治療すべき患者に対する投与量を、治療効果および/または症状によって調節して、例えば、これらの範囲のいずれかの範囲内の任意の用量に選択できる。化合物は、好ましくは、1日1〜4回、好ましくは1日に1回または2回の投与計画で投与される。

0233

任意の個々の患者に対する具体的な用量レベルおよび投与頻度は変えることができ、採用される具体的化合物の活性、その化合物の代謝安定性および作用期間、年齢、体重、全般的健康状態性別食事、投与の方式および時刻排泄速度併用薬物、個々の状態の重症度、および当人が受けている療法を含む様々な要因によって決まることを理解されたい。

0234

本発明をより明瞭に理解できるように、本発明の本質を例示するために、以下の非制限的実施例を提供する。

0235

(実施例)
(化合物の合成)
本発明の化合物は、当業者に周知の方法によって、および選択した化合物に関する以下に示す合成および実験手順中に記載のように調製できる。

0236

(定義)
PyBOPベンゾトリアゾール-1-イルオキシトリピロリジノホスホニウムヘキサフルオロホスフェート
DMFN,N-ジメチルホルムアミド
DMAP 4-ジメチルアミノピリジン
DCMジクロロメタン
NMP 1-メチル-2-ピロリジノン
n-PrOHn-プロパノール
ACNアセトニトリル
EDC・HCl 1-エチル-3-(ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩
HOBTN-ヒドロキシベンゾトリアゾール
TEAトリエチルアミン
DIPEAジイソプロピルエチルアミン
p-TsOHp-トルエンスルホン酸
HATU o-(7-アザベンゾトリアゾール-1-イル)-N,N,N',N'-テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート
THF テトラヒドロフラン

0237

(包括的実施例)
(アニリンからチオシアネートの合成、それに続く還元、およびジクロロピリミジンとの反応)

0238

0239

(段階A)
4-アミノ-2-クロロ-3-メチルフェニルチオシアネート
(J.S.Yadav、B.V.Subba Reddy、U.V.Subba ReddyおよびA.D.Krishnaの論文「Iodine/MeOH as a novel and versatile reagent system for the synthesis of α-ketothiocyanates」Tetrahedron Letters、48巻、30号、2007年7月23日、5243〜5246頁)

0240

0241

イソシアン酸アンモニウム(1.61g、0.02mol)とヨウ素(1.79g、7.1mmol)との撹拌されたメタノール溶液に、3-クロロ-2-メチルアニリン(0.84mL、7.1mmol)を滴加した。混合物を室温で2日間撹拌したままにし、その後、水(50mL)を添加し、混合物をジクロロメタン(4×50mL)で抽出した。抽出物を、15%チオ硫酸ナトリウム水溶液(100mL)で洗浄し、次いで乾燥(Na2SO4)し、溶媒を真空で除去して、褐色固体として4-アミノ-2-クロロ-3-メチルフェニルチオシアネートを得た(1.26g、90%)。材料はそのまま次の段階で使用した。

0242

(段階B、C)
3-クロロ-4-[(2-クロロピリミジン-4-イル)チオ]-2-メチルアニリン

0243

0244

粗4-アミノ-2-クロロ-3-メチルフェニルチオシアネート(600mg、3.0mmol)をメタノール:水(2:1、22mL)の混合物中に溶解し、0℃まで冷却した。水硫化ナトリウム一水和物(338mg、4.6mmol)および水素化ホウ素ナトリウム(447mg、11.8mmol)を添加し、次いで、混合物を室温まで温まるままにして、一夜撹拌した。その後、水酸化ナトリウム(96mg、2.4mmol)を添加し、続いて2,4-ジクロロピリミジン(360mg、2.4mmol)を添加し、混合物をさらに24時間撹拌したままにした。メタノールを真空で除去し、次いで、混合物を酢酸エチルで抽出した。抽出物を、乾燥(Na2SO4)し、蒸発させ、次いで残留物フラッシュクロマトグラフィーで精製して3-クロロ-4-[(2-クロロピリミジン-4-イル)チオ]-2-メチルアニリンを得た(353mg、41%)。

0245

(ハロゲン化アリールからのチオールの合成、およびそれに続くジクロロピリミジンとの反応)

0246

0247

(実施例I)
4-[(2-クロロ-5-メチルピリミジン-4-イル)チオ]-2-(トリフルオロメチル)アニリン

0248

0249

Pd[PPh3]4(75mg、0.065mmol)とCs2CO3(550mg、1.69mmol)との混合物を、排気し、窒素でパージした。次いで、トルエン(12mL)、続いて4-ブロモ-2-(トリフルオロメチル)アニリン(187μL、1.33mmol)およびトリイソプロピルシランチオール(TIPS-SH)(363μL、1.69mmol)を添加した。混合物を、100℃で24時間加熱し、次いで、室温まで冷却した。飽和NH4Cl水(5mL)を添加し、次いで、水で希釈し、EtOAcで2回抽出した。合わせた抽出物を、水、食塩水で洗浄し、次いで乾燥(Na2SO4)した。溶媒を減圧下で除去し、暗赤色オイルとして粗TIPSチオフェノールを得た(675mg)。このオイルをTHF(13mL)に溶解し、2,4-ジクロロ-5-メチルピリミジン(190μL、1.62mmol)を添加し、溶液を0℃まで冷却した。テトラブチルアンモニウムフロリド(TBAF)(1.0M/THF、2.6mL、2.6mmol)を滴加し、混合物を室温まで温まるままにして3時間撹拌した。水を添加し、混合物をEtOAcで3回抽出した。合わせた抽出物を、水、食塩水で洗浄し、次いで乾燥(Na2SO4)した。減圧下で溶媒を除去し、得られた残留物を、溶離液として30%EtOAc/石油を用いるシリカゲルクロマトグラフィーで精製して、4-[(2-クロロ-5-メチルピリミジン-4-イル)チオ]-2-(トリフルオロメチル)アニリンを得た(410mg、95%)。1H NMR(CDCl3, 300MHz) δ 8.07 (d, J = 0.9Hz, 1H)、7.58 (d, J= 2.4Hz, 1H)、7.43 (dd, J = 8.7, 2.4Hz, 1H)、6.81 (d, J = 8.4Hz, 1H)、4.43 (br s, 2H)、2.25 (d, J= 0.6Hz, 3H); LRMS (ESI): m/z [M+H]+ 320.0の計算値実測値320.2。

0250

(実施例II)

0251

0252

4-ブロモ-2-シアノピリミジン(280mg、1.52mmol)、Pd[PPh3]4(86mg、0.074mmol)およびCs2CO3(628mg、1.93mmol)の混合物を、排気し、窒素でパージした。次いで、トルエン(15mL)、続いてTIPS-SH(413μL、1.92mmol)を添加した。混合物を100℃で22時間加熱し、次いで、得られた橙色の懸濁液を0℃まで冷却した。次いで、2,4-ジクロロ-5-メチルピリミジン(267μL、2.28mmol)、続いてテトラブチルアンモニウムフロリド(1.0M/THF、3.8mL、3.8mmol)を滴加した。混合物を0℃で30分間撹拌し、次いで、室温まで温まるままにして6時間撹拌した。飽和NH4Cl水で反応を停止し、混合物をEtOAcで3回抽出した。合わせた抽出物を、水、食塩水で洗浄し、次いで乾燥(Na2SO4)した。減圧下で溶媒を除去し、溶離液として100%ジクロロメタン、次いで1%EtOAc/ジクロロメタンを用いるシリカゲルクロマトグラフィーで精製して、淡黄色固体として5-(2-クロロ-5-メチルピリミジン-4-イルチオ)ピリミジン-2-カルボニトリルを得た(327mg、82%)。1H NMR(300MHz, CDCl3): δ 8.97 (s, 2H)、8.25 (s, 1H)、2.35 (s, 3H); Std LC-MS; rt 6.30分; m/z 264.1 [M+H]+; 254nmでの純度96%。

0253

(実施例1)
2-クロロ-4-(フェニルチオ)ピリミジン
2,4-ジクロロピリミジン(1.00g、6.71mmol)の撹拌された無水エタノール(10mL)溶液に、ベンゼンチオールナトリウム塩(0.89g、6.73mmol)を小部分に分割して添加した。混合物を、室温で2時間、次いで40℃で16時間撹拌した。混合物を酢酸エチル(20mL)で希釈し、濾過した。濾液を真空で濃縮し、残留物を、溶離液として酢酸エチル:石油エーテル(1:99→25:75)を使用するシリカゲルでのフラッシュクロマトグラフィーにかけて、所望の生成物を得た(498mg、36%)。
1H-n.m.r. (CDCl3): δ 6.62 (d, 1H, J=5.4Hz, ピリミジン-H)、7.47〜7.54 (m, 3H, Ar-H)、7.59〜7.62 (m, 2H, Ar-H)、8.18 (d, 1H, J = 5.4Hz, ピリミジン-H)。

0254

少量異性体、4-クロロ-2-(フェニルチオ)ピリミジンも得られた(274mg、20%)。
1H-n.m.r. (CDCl3): δ 7.58〜7.63 (m, 2H, Ar-H)、7.69〜7.73 (m, 1H, Ar-H)、8.03 (d, 1H, J = 4.8Hz, ピリミジン-H)、8.06〜8.09.(m, 2H, Ar-H)、8.92 (d, 1H, J = 4.8Hz, ピリミジン-H)。

0255

(実施例2)
メチル4-(2-クロロピリミジン-4-イルチオ)ベンゾエート
水酸化ナトリウム(2.38g、59mmol)のメタノール(50mL)と水(5mL)との溶液に、メチル4-メルカプトベンゾエート(9.00g、54mmol)のメタノール(100mL)溶液を滴加した。混合物を室温で1時間撹拌し、これに2,4-ジクロルピリミジン(8.77g、59mmol)のメタノール(100mL)溶液を5分間で添加した。全体を室温で16時間撹拌した。メタノールを真空で除去し、残留物を、酢酸エチル(200mL)と水(100mL)との間に分配した。有機層を分離し、乾燥(Na2SO4)した。溶媒を真空で除去して生成物を得た(14.60g、97%)。

0256

(実施例3a)
4-(2-クロロピリミジン-4-イルチオ)ベンゼンアミン
水素化ナトリウム(60%ミネラルオイル分散液、0.97g、24mmol)の無水テトラヒドロフラン(80mL)懸濁液に、テトラヒドロフラン(20mL)に溶解した4-アミノベンゼンチオール(2.77g、22mmol)を5分間で添加した。混合物を室温で30分間撹拌し、これに、テトラヒドロフラン(20mL)に溶解した2,4-ジクロロピリミジン(3.00g、20mmol)の溶液を5分間で添加した。得られた混合物を、室温で64時間撹拌し、酢酸エチル(100mL)で希釈し、水および食塩水で洗浄した。乾燥(Na2SO4)した後、有機溶液を真空で濃縮した。残留物を、溶離液として5%アセトン/ジクロロメタンを使用するシリカゲルでのフラッシュクロマトグラフィーにかけて、生成物を得た(3.60g、75%)。

0257

(実施例3b)
4-[(2-クロロ-5-メチルピリミジン-4-イル)チオ]アニリン
水酸化ナトリウム(2.38g、5.9mmol)を水(10mL)に溶解し、4-アミノチオフェノール(6.77g、5.4mmol)をメタノール(25mL)溶液として添加し、反応物を室温で30分間撹拌した。2,4-ジクロロ-5-メチルピリミジン(7.05g、4.3mmol)をメタノール(25mL)溶液として徐々に添加し、反応物を室温でさらに1時間撹拌すると、その間に沈殿が生成した。この沈殿を、濾過により分離し、最小量の氷冷ジエチルエーテルで洗浄し、真空下で乾燥して、4-[(2-クロロ-5-メチルピリミジン-4-イル)チオ]アニリンを得た(8.49g、92%)。

0258

(実施例4)
3-(2-クロロピリミジン-4-イルチオ)ベンゼンアミン
実施例3に類似の手順で、4-アミノベンゼンチオール(4.62g、37mmol)と2,4-ジクロロピリミジン(5.00g、34mmol)との反応から、生成物を得た(7.98g、100%)。

0259

(実施例5)
2-クロロ-4-(ピリミジン-2-イルチオ)ピリミジン
実施例3に類似の手順で、ピリミジン-2-チオール(415mg、3.70mmol)と2,4-ジクロロピリミジン(500mg、3.36mmol)との反応から、生成物を得た(705mg、93%)。

0260

(実施例6)
N1-(4-(フェニルチオ)ピリミジン-2-イル)ベンゼン-1,3-ジアミン
2-エトキシエタノール(2mL)中の2-クロロ-4-(フェニルチオ)ピリミジン(300mg、1.35mmol)とジイソプロピルエチルアミン(0.35mL、2.02mmol)との撹拌された混合物に、1,3-フェニレンジアミン(291mg、2.70mmol)を一度に添加した。全体を、還流下で20時間加熱した。混合物を、室温まで冷却し、酢酸エチル(20mL)で希釈し、水および食塩水で洗浄した。有機溶液を、乾燥(Na2SO4)し、真空で濃縮した。残留物を、溶離液として酢酸エチル:石油エーテル(20:80→50:50)を使用するシリカゲルでのフラッシュクロマトグラフィーにかけ、生成物を得た(167mg、42%)。

0261

(実施例7)
N1-(4-(ピリジン-2-イルチオ)ピリミジン-2-イル)ベンゼン-1,3-ジアミン
実施例6に類似の手順で、2-クロロ-4-(ピリジン-2-イルチオ)ピリミジン(100mg、0.45mmol)と1,3-フェニレンジアミン(193mg、1.78mmol)との反応から生成物を得た(40mg、30%)。

0262

(実施例8)
メチル4-(2-(4-モルホリノフェニルアミノ)ピリミジン-4-イルチオ)ベンゾエート(化合物66)
メチル1,4-ジオキサン(100mL)中の4-(2-クロロピリミジン-4-イルチオ)ベンゾエート(3.80g、14mmol)と4-モルホリノアニリン(2.89g、16mmol)との撹拌された混合物に、p-トルエンスルホン酸一水和物(2.57g、14mmol)を一度に添加した。全体を、100℃で16時間加熱し、室温まで冷却し、水(200mL)中に注いだ。沈殿物を、濾過により捕集し、2%クエン酸水、水、および酢酸エチルで繰り返し洗浄した。次いで、それを高真空下で乾燥して、生成物を得た(2.90g、51%)。

0263

(実施例9)
N-(4-(2-(4-モルホリノフェニルアミノ)ピリミジン-4-イルチオ)フェニル)アクリルアミド(化合物25)
実施例8に類似の手順で、N-(4-(2-クロロピリミジン-4-イルチオ)フェニル)アクリルアミド(540mg、1.85mmol)と4-モルホリノアニリン(400mg、2.24mmol)との反応から、生成物を得た(430mg、54%)。

0264

(実施例10)
N-(3-(2-(4-モルホリノフェニルアミノ)ピリミジン-4-イルチオ)フェニル)アクリルアミド(化合物23)
実施例8に類似の手順で、N-(3-(2-クロロピリミジン-4-イルチオ)フェニル)アクリルアミド(1.10g、3.77mmol)と4-モルホリノアニリン(806mg、4.52mmol)との反応から、生成物を得た(690mg、43%)。
1H-n.m.r. (CDCl3): δ P84、ブック155

0265

(実施例11)
N-(3-(2-(3,4,5-トリメトキシフェニルアミノ)ピリミジン-4-イルチオ)フェニル)アクリルアミド(化合物51)
実施例8に類似の手順で、N-(3-(2-クロロピリミジン-4-イルチオ)フェニル)アクリルアミド(100mg、0.34mmol)と3,4,5-トリメトキシアニリン(75mg、0.41mmol)との反応から、生成物を得た(20mg、14%)。

0266

(実施例12)
(E)-N-(3-(2-(4-モルホリノフェニルアミノ)ピリミジン-4-イルチオ)フェニル)ブト-2-エンアミド(化合物54)
実施例8に類似の手順で、(E)-N-(3-(2-クロロピリミジン-4-イルチオ)フェニル)ブト-2-エンアミド(103mg、0.26mmol)と4-モルホリノアニリン(47mg、0.26mmol)との反応から、生成物を得た(81mg、69%)。

0267

(実施例13)
メチル3-(2-(4-モルホリノフェニルアミノ)ピリミジン-4-イルチオ)ベンゾエート(化合物48)
実施例8に類似の手順で、メチル3-(2-クロロピリミジン-4-イルチオ)ベンゾエート (310mg、1.84mmol)と4-モルホリノアニリン(394mg、2.21mmol)との反応から、生成物を得た(410mg、87%)。

0268

(実施例14)
4-(4-(1H-テトラゾール-1-イル)フェニルチオ)-N-(4-モルホリノフェニル)ピリミジン-2-アミン(化合物80)
実施例8に類似の手順で、4-(4-(1H-テトラゾール-1-イル)フェニルチオ)-2-クロロピリミジン(100mg、0.34mmol)と4-モルホリノアニリン(75mg、0.41mmol)との反応から、生成物を得た(56mg、38%)。

0269

(実施例15)
N-(3-(4-(フェニルチオ)ピリミジン-2-イルアミノ)フェニル)アクリルアミド(化合物16)
N1-(4-(フェニルチオ)ピリミジン-2-イル)ベンゼン-1,3-ジアミン(80mg、0.27mmol)とアクリル酸(37μL、0.54mmol)との撹拌された無水ジクロロメタン(2mL)溶液に、1-[3-(ジメチルアミノ)プロピル]-3-エチルカルボジイミド塩酸塩(78mg、0.41mmol)、トリエチルアミン(114μL、0.82mmol)および4-ピロリジノピリジン(5mg)を添加した。得られた混合物を窒素雰囲気下に室温で16時間撹拌した。それを、ジクロロメタン(20mL)で希釈し、水、2.0M炭酸ナトリウム水溶液で洗浄し、乾燥(Na2SO4)した。溶媒を真空で除去した後、残留物を、溶離液として酢酸エチル:石油エーテル(50:50→100:0)を使用するシリカゲルでのフラッシュクロマトグラフィーにかけて、所望の生成物を得た(31mg、33%)。

0270

(実施例16)
N-(3-(4-(フェニルチオ)ピリミジン-2-イルアミノ)フェニル)-2-シアノアセトアミド(化合物17)
実施例15に類似の手順で、N1-(4-(フェニルチオ)ピリミジン-2-イル)ベンゼン-1,3-ジアミン(80mg、0.27mmol)とシアノ酢酸(46mg、0.54mmol)との反応から、生成物を得た(46mg、47%)。

0271

(実施例17)
N-(3-(4-(ピリジン-2-イルチオ)ピリミジン-2-イルアミノ)フェニル)アクリルアミド(化合物2)
実施例15に類似の手順で、N1-(4-(ピリジン-2-イルチオ)ピリミジン-2-イル)ベンゼン-1,3-ジアミン(35mg、0.12mmol)とアクリル酸(16μL、0.24mmol)との反応から、生成物を得た(18mg、43%)。

0272

(実施例18)
N-(3-(2-(4-モルホリノフェニルアミノ)ピリミジン-4-イルチオ)フェニル)-2-シアノアセトアミド(化合物24)
実施例15に類似の手順で、4-(3-アミノフェニルチオ)-N-(4-モルホリノフェニル)ピリミジン-2-アミン(50mg、0.13mmol)とシアノ酢酸(23mg、0.26mmol)との反応から、生成物を得た(38mg、64%)。

0273

(実施例19)
N-(4-(2-(4-モルホリノフェニルアミノ)ピリミジン-4-イルチオ)フェニル)-2-シアノアセトアミド(化合物26)
実施例15に類似の手順で、4-(4-アミノフェニルチオ)-N-(4-モルホリノフェニル)ピリミジン-2-アミン(60mg、0.16mmol)とシアノ酢酸(46mg、0.32mmol)との反応から、生成物を得た(48mg、68%)。

0274

(実施例20)
N-(3-(2-クロロピリミジン-4-イルチオ)フェニル)アクリルアミド
実施例15に類似の手順で、3-(2-クロロピリミジン-4-イルチオ)ベンゼンアミン(300mg、1.26mmol)とアクリル酸(173μL、2.52mmol)との反応から、生成物を得た(250mg、68%)。

0275

(実施例21)
N-(4-(2-クロロピリミジン-4-イルチオ)フェニル)アクリルアミド
実施例15に類似の手順で、4-(2-クロロピリミジン-4-イルチオ)ベンゼンアミン、2-クロロ-4-(4'-アミノチオフェニル)ピリミジン(800mg、3.37mmol)とアクリル酸(463μL、6.74mmol)との反応から、生成物を得た(550mg、56%)。

0276

(実施例22)
N-(4-(4-(4-メトキシフェニルチオ)ピリミジン-2-イルアミノ)フェニル)アクリルアミド(化合物39)
実施例15に類似の手順で、N1-(4-(4-メトキシフェニルチオ)ピリミジン-2-イル)ベンゼン-1,4-ジアミン(80mg、0.23mmol)とアクリル酸(24μL、0.46mmol)との反応から、生成物を得た(48mg、55%)。

0277

(実施例23)
N-(4-(4-(4-メトキシフェニルチオ)ピリミジン-2-イルアミノ)フェニル)メタクリルアミド(化合物41)
実施例15に類似の手順で、N1-(4-(4-メトキシフェニルチオ)ピリミジン-2-イル)ベンゼン-1,4-ジアミン(80mg、0.23mmol)とメタクリル酸(50mg、0.46mmol)との反応から、生成物を得た(42mg、47%)。

0278

(実施例24)
N-(4-(2-(4-モルホリノフェニルアミノ)ピリミジン-4-イルチオ)ベンジル)アクリルアミド(化合物111)
実施例15に類似の手順で、4-(4-(アミノメチル)フェニルチオ)-N-(4-モルホリノフェニル)ピリミジン-2-アミン(70mg、0.18mmol)とアクリル酸(19mg、0.27mmol)との反応から、生成物を得た(22mg、27%)。

0279

(実施例25)
4-(2-(4-モルホリノフェニルアミノ)ピリミジン-4-イルチオ)-N-(シアノメチル)ベンズアミド(化合物72)
実施例15に類似の手順で、4-(4-(アミノメチル)フェニルチオ)-N-(4-モルホリノフェニル)ピリミジン-2-アミン(70mg、0.18mmol)とシアノ酢酸(23mg、0.27mmol)との反応から、生成物を得た(5mg、6%)。

0280

(実施例26)
N-(3-(2-(4-モルホリノフェニルアミノ)ピリミジン-4-イルチオ)ベンジル)アクリルアミド(化合物112)
実施例15に類似の手順で、4-(3-(アミノメチル)フェニルチオ)-N-(4-モルホリノフェニル)ピリミジン-2-アミン(60mg、0.15mmol)とアクリル酸(16mg、0.23mmol)との反応から、生成物を得た(21mg、31%)。

0281

(実施例27)
(3-(2-(4-モルホリノフェニルアミノ)ピリミジン-4-イルチオ)フェニル)メタノール(化合物62)
無水テトラヒドロフラン中のメチル3-(2-(4-モルホリノフェニルアミノ)ピリミジン-4-イルチオ)ベンゾエート(4.00g、9.46mmol)の撹拌された混合物に、混合物を穏やかに40℃まで温めながら、水素化リチウムアルミニウム(360mg、9.46mmol)を小部分に分割して添加した。混合物をこの温度で約4時間撹拌した。次いで、それを氷浴上で冷却し、冷10%重炭酸ナトリウム水溶液を徐々に添加して反応を止めた。全混合物を、酢酸エチルと10%重炭酸ナトリウム水溶液との間に分配させた。水層を、酢酸エチルで再抽出した。合わせた有機層を、食塩水で洗浄し、乾燥(Na2SO4)した。溶媒を真空で除去して生成物を得た(2.50g、80%)。

0282

(実施例28)
4-(3-(ブロモメチル)フェニルチオ)-N-(4-モルホリノフェニル)ピリミジン-2-アミン(化合物132)
ジクロロメタン(10mL)中のテトラブロモメタン(370mg、1.12mmol)とトリフェニルホスフィン(293mg、1.12mmol)との撹拌された混合物に、(3-(2-(4-モルホリノフェニルアミノ)ピリミジン-4-イルチオ)フェニル)メタノール(400mg、1.01mmol)を小部分に分割して添加した。室温で1時間撹拌した後、混合物に、テトラブロモメタン(370mg、1.12mmol)とトリフェニルホスフィン(293mg、1.12mmol)とのもう1つのバッチを添加し、全体を室温で1時間撹拌した。すべての揮発物を真空で除去し、残留物を、溶離液として酢酸エチル:ジクロロメタン(0:100→10:90)を使用するシリカゲルでのフラッシュクロマトグラフィーにかけて、生成物を得た(208mg、45%)。

0283

(実施例29)
2-(1-(3-(2-(4-モルホリノフェニルアミノ)ピリミジン-4-イルチオ)ベンジル)-1H-イミダゾール-4-イル)アセトニトリル(化合物128)
ジメチルホルムアミド(2mL)中の4-(3-(ブロモメチル)フェニルチオ)-N-(4-モルホリノフェニル)ピリミジン-2-アミン(100mg、0.22mmol)と4-シアノメチルイミダゾール(47mg、0.44mmol)との撹拌された混合物に、炭酸セシウム(154mg、0.44mmol)を一度に添加した。混合物を室温で16時間撹拌した。それを濾過して存在する無機物を除去し、ジメチルホルムアミド溶液を真空で濃縮した。残留物を、溶離液としてメタノール:ジクロロメタン(4:96)を使用するシリカゲルでのカラムクロマトグラフィーにかけて、生成物を得た(50mg、47%)。

0284

(実施例30)
2-(1-(4-(2-(4-モルホリノフェニルアミノ)ピリミジン-4-イルチオ)ベンジル)-1H-イミダゾール-4-イル)アセトニトリル(化合物90)
実施例29に類似の手順で、4-(3-(ブロモメチル)フェニルチオ)-N-(4-モルホリノフェニル)ピリミジン-2-アミン(100mg、0.22mmol)と1,3-イミダゾール(30mg、0.44mmol)との反応から、生成物を得た(43mg、44%)。

0285

(化合物の分析)
1H NMRのデータは、Bruker 300MHz NMR分光計を用いて得られた。

0286

(LC-EI-MSおよびEI-MS)
(全般的パラメーター)
LC-EI-MSおよびEI-MSのデータは、Waters Millenium32ソフトウェアバージョン4.0の制御下で操作する、以下に概略を示す設定値のWaters 2996ホトダイオードアレイ検出器および統合型TMD電子衝撃質量分光計に連結されたWaters 2795 AllianceHPLCを用いて得られた。

0287

(質量分光計のパラメーター)
ほぼ0.36L/分のヘリウム流量;集積モードを走査に設定;1スペクトル/秒のサンプリング速度;ソース温度200℃;ネブライザー温度80℃;膨張領域温度75℃;所望により質量範囲m/z100〜550、m/z100〜650またはm/z100〜700。

0288

(HPLCのパラメーター)
LC-MSのパラメーターは、後に概略を示す方法のそれぞれについて記載する通りとした。EI-MSのサンプルは、カラムなしで0.25mL/分の溶媒流量で注入され分析される。

0289

(LC-ESI-MS)
(全般的パラメーター)
LC-ESI-MSのデータは、Masslynxソフトウェア・バージョン4.1を備え、以下に概略を示す設定値の、Waters 2996ホトダイオードアレイ検出器およびエレクトロスプレーイオン化条件下で操作するWaters ZQ質量分光計に連結されたWaters 2695XeHPLCを用いて得られた。

0290

(質量分光計のパラメーター)
質量範囲: m/z100〜650
走査時間: 0.5
中間走査遅れ: 0.1
脱溶媒ガス: 500L/hN2キャピラリー: +3.3kV
コーンガス: 100L/hN2コーン電圧: +30v
脱溶媒温度: 400℃エクストラクター: 3v
ソース温度: 120℃ RFレンズ: 0.0v

0291

(HPLCパラメーター)
後に概略を示す方法のそれぞれについて記載する通りとした。

0292

(具体的なLC-MS法の詳細)
方法A(LC-EI-MS)
溶媒グラジエント:

0293

0294

流速:0.25mL/分
カラムヒーター:35℃
カラム:次のものの1つ
・Alltima HP C18、2.1×150mm、5μ
・XTerra MS C18、3.0×100mm、3.5μ
・XBridge C18、3.0×100mm、3.5μ

0295

方法B(LC-EI-MS)
溶媒グラジエント

0296

0297

流速:0.25mL/分
カラム:次のものの1つ
・Alltima HP C18、2.1×150mm、5μ
・XTerra MS C18、3.0×100mm、3.5μ
・XBridge C18、3.0×100mm、3.5μ

0298

方法C(LC-ESI-MS)
溶媒グラジエント

0299

0300

流速:0.25mL/分
カラム:XTerra MS C18、2.1×50mm、3.5μ

0301

方法D(LC-ESI-MS)
溶媒グラジエント

0302

0303

流速:0.25mL/分
カラム:XTerra MS C18、2.1×50mm、3.5μ

0304

方法E(LC-ESI-MS)
溶媒グラジエント

0305

0306

流速:0.25mL/分
カラム:次のものの1つ
・Alltima HP C18、2.1×150mm、5μ
・XBridge C18、3.0×100mm、3.5μ

0307

方法F(LC-ESI-MS)
溶媒グラジエント

0308

0309

流速:0.25mL/分
カラム:Alltima HP C18、2.1×150mm、5μ

0310

方法G(LC-ESI-MS)
溶媒グラジエント

0311

0312

流速:0.25mL/分
カラム:Alltima HP C18、2.1×150mm、5μ

0313

方法H(EI-MS)
流速:0.25mL/分ACN
カラム:なし

0314

方法I(LC-ESI-MS)
溶媒グラジエント

0315

0316

流速:0.25mL/分
カラム:XTerra MS C18、3.0×100mm、3.5μ

0317

(実施例31-酵素スクリーニング)
(化合物の希釈)
スクリーニングを目的とする場合には、使用前に、化合物(100%DMSO中の)を37℃で少なくとも20分間温めた。まず、アッセイ緩衝液で20μMの原液(DMSOの最終濃度は0.3%であった)を製造した。次いで、該原液を、384ウェルのOptiplate(Packard)中で希釈した(化合物の最終濃度は5Mであった)。

0318

(チロシンキナーゼ領域の産生)
次の手順を使用してキナーゼ領域を産生した。

0319

JAK1
ヒトJAK1のキナーゼ領域は、次のプライマーを用いるポリメラーゼ連鎖反応を利用してU937mRNAから増幅した:
XHOI-J1 5'-CCGCTC GAG ACT GAAGTG GAC CCC ACACAT-3'[SEQ.ID.NO.5]
J1-KPNI 5'-CGG GGTACCTTATTTTAA AAGTGCTTCAAA-3'[SEQ.ID.NO.6]。
JAK1のPCR産物を、目的ベクターpDest20 (Gibco)中にクローニングした。次いで、JAK1プラスミドコンピテントDH10Bac組織(Gibco)中に導入して形質転換し、Sf9昆虫組織へのトランスフェクションを介して組換えバキュロウイルスを調製した。

0320

JAK2
ヒトJAK2のキナーゼ領域は、次のプライマーを用いるポリメラーゼ連鎖反応を利用してU937mRNAから増幅した:
SALI-jk2 5'-ACGCGT CGA CGGTGCCTT TGA AGA CCG GGA T-3'[SEQ.ID.NO.7]
jk2-NOTI 5'-ATAGTTTAG CGG CCG CTC AGA ATG AAGGTC ATT T-3'[SEQ.ID.NO.8]。
JAK2のPCR産物を、目的ベクターpDest20 (Gibco)中にクローニングした。次いで、JAK2プラスミドをコンピテントDH10Bac組織(Gibco)中に導入して形質転換し、Sf9昆虫組織へのトランスフェクションを介して組換えバキュロウイルスを調製した。

0321

JAK3
ヒトJAK3のキナーゼ領域は、次のプライマーを用いるポリメラーゼ連鎖反応を利用してU937mRNAから増幅した:
XHOI-J3 5'-CCGCTC GAGTATGCCTGCCAA GAC CCCACG-3'[SEQ.ID.NO.9]
J3-KPNI 5'-CGG GGTACCCTA TGA AAA GGA CAG GGA GTG-3'[SEQ.ID.NO.10]
JAK3のPCR産物を、目的発現ベクターpDest20(Gibco)中にクローニングした。次いで、JAK3プラスミドをコンピテントDH10Bac組織(Gibco)中に導入して形質転換し、Sf9昆虫組織のトランスフェクションを介して組換えバキュロウイルスを調製した。

0322

HCK:
L212とP505との間のヒト造血組織プロテインチロシンキナーゼ(HCK)のキナーゼ領域(受託番号M16592)を、ポリメラーゼ連鎖反応を利用してU937mRNAから増幅した。PCR産物を、目的ベクターpDest20(Gibco)にクローニングした。次いで、プラスミドをコンピテントDH10Bac組織(Gibco)中に導入して形質転換し、HCKバクミドを産生した。バクミドDNAを用いるSf9昆虫組織のトランスフェクションを介して組換えバキュロウイルスを調製した。

0323

CSF-1R(FMS)
コドンI553〜Q961からなるヒトCSF1-Rのキナーゼ領域を、発現ベクターpDest20(Invitrogen)中にクローニングした。次いで、CSF1-RプラスミドをコンピテントDH10Bac組織(Gibco)中に導入して形質転換し、Sf9昆虫組織中にトランスフェクトするための組換えバキュロウイルスを調製した。

0324

(キナーゼ領域の大規模産生)
コンストラクトからのバキュロウイルス調製物を、SF-900培地(Invitrogen)中でほぼ1〜2×106組織/mLの組織密度まで増殖した1または5リットルのSf9組織(Invitrogen)に感染させた。組織は、0.8〜3.0のMOIでウイルスに感染した。組織を回収し、溶解した。チロシンキナーゼ領域を、グルタチオン-アガロースカラム(Scientifix Pty.Ltd.カタログ番号:GSH-200)でのアフィニティークロマトグラフィーで精製した。

0325

FLT-3チロシンキナーゼ酵素は、米国カリフォルニア州のUpstate Cell Signalling Solutionsから購入した(flt-3、カタログ番号:14-500)。

0326

(アッセイプロトコール)
キナーゼのアッセイは、384ウェルのOptiplate(Packard)中でAlphascreenプロテインチロシンキナーゼPY100検出キットを使用して実施した。化合物を、ホスホチロシンアッセイ用緩衝液(10mMHEPES、pH7.5、100mM MgCl2、25mM NaCl、200mMバナジン酸ナトリウム、および0.1%Tween20)の存在下に親和性で精製したPTK領域と20分間プレインキュベートした。次いで、化合物を、ATPの存在下に基質インキュベートした。使用した基質は、配列、ビオチン-EGPWLEEEEEAYGWMDF-NH2[SEQ.ID.NO.13]を有する基質-1であった(最終濃度111 M)。HCKの場合には、80μMのATPを使用し、60分間インキュベートした。Alphascreenホスホチロシン受容体ビーズ、続いて停止緩衝液中1/100の濃度のストレプトアビジン供与体ビーズを、各ウェルに減光の下で添加し、2〜3時間インキュベートした。Alphascreenプレートを、Packard Fusion Alpha装置で読み取った。

0327

(結果)
選択された化合物に関する酵素アッセイの結果を下表2に示すが、+++は<100nMであり、++は<500nMであり、+は<1μMである。

0328

(実施例32-組織スクリーニング)
(化合物の希釈)
スクリーニングを目的として、化合物を、96ウェルプレート中で20μMの濃度に希釈した。アッセイを実施する前に、プレートを37℃で30分間温めた。

0329

(TEL:JAK2組織系確立)
TELのヌクレオチドl-487を包含するコード領域を、オリゴヌクレオチド5TEL(5'-GGA GGA TCC TGA TCT CTC TCGCTG TGA GAC-3')[SEQ.ID.NO.14]および3TEL(5'-AGGCGTC GACTTCTTC TTC ATGGTTCTG-3')[SEQ.ID.NO.15]、ならびに鋳型としてのU937mRNAを使用するPCRによって増幅した。5TELプライマー中にはBamH1制限部位を組み込み、3TELプライマー中にはSal1制限部位を組み込んだ。JAK2のキナーゼ領域を包含する領域(ヌクレオチド2994〜3914;JAK2F 5'-ACGC GTC GAC GGT GCCTTTGAA GAC CGG GAT-3'[SEQ.ID.NO.16];JAK2R 5'-ATA GTT TAG CGG CCG CTC AGA ATG AAG GTC ATT T-3')[SEQ.ID.NO.17]、およびJAK3(ヌクレオチド2520〜3469;JAK3F 5'-GAA GTC GACTATGCCTGCCAA GAC CCC ACGATCTT-3')[SEQ.ID.NO.18]を、TaqDNAポリメラーゼ(Gibco/BRL)および鋳型としてのU937mRNAを使用するPCRによって作出した。JAK2およびJAK3の順方向プライマー中にはSal1制限部位を組み込み、JAK2の逆方向プライマーにはNot1部位を組み込み、JAK3の逆方向プライマーにはXba1部位を付加した。

0330

TEL/JAK2融合プラスミドpTELJAK2を得るために、TEL/JAK2融合物を、TELのPCR産物のBamH1/Sal1制限酵素での消化、JAK2のPCR産物のSal1/Not1制限酵素での消化、それに続く連結、および連結産生物の、BamH1-Not1制限酵素での消化によって調製される哺乳動物発現ベクターpTRE2(Clontech)中へのサブクローニングによって作出した。

0331

TEL/JAK3融合プラスミドpTELJAK3を得るために、TEL/JAK3融合物を、JAK3 Sal1/Not1で開裂されたキナーゼ領域のPCR産物のBamH1/Sal1制限消化TEL産生物での連結、それに続く連結産生物の、BamH1/Not1で消化されたpTRE2中への連結によって調製した。

0332

pTET-offプラスミドを保持する増殖因子依存性骨髄単核組織系、BaF3(Clontech)をpTELJAK2またはpTELJAK3のどちらかで形質転換し、形質転換組織を増殖因子非依存性組織増殖について選択した。BaF3野生型組織を、10%FCS、10%WEHI 3Bで調整された培地を含むDMEM中で培養した。BaF3 TELJAK組織(BafT_J2またはBafT_J2)をDMEM10%Tet-System Approved FBS(WEHI3Bで調整された培地を含まない)中で培養した。

0333

(組織アッセイは次のように実施した)
培養物から組織を収集することによって、組織懸濁液を調製した(この試験で使用される組織は、高い生存能を有する後期対数増殖期にあった)。組織を、前述のような適切な増殖培地で、1.1×最終濃度(組織系に応じて50,000組織/mL〜200,000組織/mL)に希釈した。

0334

平底96ウェルプレートに供試化合物を添加した(10μL、10×最終濃度)。次いで、組織懸濁液(ウェル当たり90μL)を添加し、プレートを5%CO2下に37℃で40時間インキュベートした。各ウェルに10μLのアラマーブルーを添加し、プレートをインキュベーター中にさらに4〜6時間戻した。次いで、プレートを544nmで読み取った。

0335

(結果)
組織アッセイの結果を表2に示すが、+++は<1μMであり、++は<5μMであり、+は<20μMである。

0336

0337

0338

0339

0340

0341

(さらなる酵素スクリーニング)
Upstate Biotechnology(英国、Dundee)において、KinaseProfiler(商標)アッセイシステム中でさらなる酵素アッセイを実施した。

0342

全般的なプロトコールは次の通りである。すべてのキナーゼを、アッセイ物に添加するに先立って10×分析(working)濃度まで予備希釈する。キナーゼ用希釈緩衝液の組成は、20mM MOPS pH7.0、1mMEDTA、0.1%β-メルカプトエタノール、0.01%Brij-35、5%グリセロール、1mg/mLBSAである。すべての基質を、脱イオン水に溶解、希釈して分析(working)原液とする。

0343

結果は%阻害として表し、概略を表3に示す。

0344

0345

0346

(実施例33)
腫瘍の開始、進行および転移に対する化合物の効果は、インビボでの動物効力モデルに関連させて評価できる。モデルは、ヒト腫瘍組織系からの、または好ましくは原発性もしくは転移性ヒト腫瘍からの、免疫不全マウス中のヒト腫瘍異種移植片モデルでよい。その他のモデルは、同種部位中で増殖したヒト腫瘍異種移植片、播種性疾患モデル、および形質転換または標識された腫瘍モデルでよい。モデルは、また、原発性腫瘍外科切除および転移性疾患の評価を含むことができる。

0347

モデルは、標的とする分子薬物が発現されることを確実にするように選択できる。JAK/STAT経路の調節解除を示す腫瘍の例には、白血病、リンパ腫を含む前立腺癌、乳癌、大腸癌、骨髄腫卵巣腫瘍、黒色腫、肺癌、神経膠腫、腎組織腫瘍が含まれる。これらのモデルにおいて、効力は、腫瘍型(固形、白血病または転移性)に応じて種々の結果によって測定することができ、標識された組織または試薬生存率血管形成組織病理学を含む各種のアプローチによる、腫瘍開始、腫瘍増殖速度、腫瘍量、腫瘍増殖の遅延、腫瘍組織死滅、転移の発生率、腫瘍の画像化、および侵襲性/転移の測定を含むことができる。

0348

インビボでの動物効力モデルは、また、他の薬物との併用における該化合物の相加または相乗効果の測定に使用できる。

0349

リウマチ様関節炎(RA)は、活動的でない滑液増殖および炎症組織内膜浸潤によって特徴付けられる慢性の破壊的な炎症性多関節性関節疾患である。病因解明されていないが、RAは自己免疫疾患であり、関節炎は軟骨に特異的な自己抗原に対する耐容性喪失の結果であると一般には認められている。この文脈で、動物モデルは、(1)II型コラーゲン誘導関節炎(CIA)、および(2)グラム陰性細菌からの抗原(LPS)の4種のモノクローナル抗体(mAb)パネルとの組合せなどの自己抗原によりRAの誘導を引き出すことが確立されている。関節炎の第3のモデルは、主としてラットで実施されるアジュバント誘導関節炎(AIA)である。AIAの基礎をなす機序は、なお議論されている。しかし、65kDのマイコバクテリア熱ショックタンパク質が、プロテオグリカンコアタンパク質分子中のノナペプチド配列を共有していることが示され、AIAも、自己抗原によって誘導可能な疾患であることを示唆している。

0350

AIAにおいて、8週齢のLewisラットに、流動パラフィン中に熱殺菌されたマイコバクテリウムブチリカム(Mycobacterium butyricum)を12mg/mLのエマルジョンとして懸濁させることによって調製された完全フロイントアジュバント(CFA)を与えた。CFA誘導関節炎は、50μLのCFAエマルジョンを足蹠部または尾基部に皮内で注射することによって刺激され得る。7日目(関節炎の開始)から、ラットは、0〜4等級臨床的関節炎評点、すなわち、0=正常、1=極微の腫脹、2=中度の腫脹、3=重度の腫脹、4=重度で体重を支えられない、について毎日検査する。それぞれの肢、中前肢足首関節指関節中肢足首、および指関節について、1尾のラットにつき48点の最大臨床評点を与えて評点化する。ラットを、17日目に屠殺し、後肢を切断し、7.4%ホルマリン中で固定する。脱石灰およびパラフィン包埋の後、肢を中央矢状面薄片切りエオシンおよびヘマトキシリンで染色し、顕微鏡的にパンヌス形成(軟骨および骨の侵食および破壊)、血管分布(CD31染色による血管形成)、および単核組織浸潤(T、Bおよびマクロファージ)を調べる。

0351

H-2qMHCハプロタイプをもつDBA/1マウスは、CIAに対してより敏感なので、CIAでは、それらのマウスが使用される。一般に、異種性コラーゲンは、同種II型コラーゲンに比べより免疫原性/関節炎誘発性であるので、それらのコラーゲンが使用される。マウスを、比率が1:1のウシII型コラーゲンおよび完全フロインドアジュバントからなるエマルジョン(最終濃度=2mg/mL)で抗原刺激する。エマルジョン(0.1mL)を、各マウスの基部からほぼ1〜2cmの尾部に注射する。真皮下に白っぽい丸い塊が視認されるはずである。21日目に、II型コラーゲンの追加抗原刺激(マウス当たり200μg)を、PBS腹腔内に投与する。CIAに高度に敏感なマウス(DBA/1)は、一般に、最初の抗原刺激の4〜5週後に関節炎を発症する。発赤および腫脹肢を含む完全発症関節炎は、開始後3〜5日目に観察することができ、活動性炎症性関節炎は、3〜4週間を超えて持続する。炎症は、結局、鎮まるが、強直のようなそれとわかる関節傷害は永続する。CIA症候の評価は、臨床徴候が、該疾患の重症度に基づいて割り振られる臨床評点(0〜4)であるAIAモデルに本質的に同様である。ホルマリンで固定された関節に関して組織学的測定を実施して、侵食、細胞浸潤物および過形成を評価することもできる。

0352

混合LPS-mAb誘導関節炎では、II型コラーゲンのCB11領域内に位置する83アミノ酸ペプチド断片内に群生した個々のエピトープを認識するLPSおよびmAbカクテルの組合せによって、マウスに重症で確実な関節炎が誘導され得る。このモデルは、GI管を介して吸収される細菌毒素(群)が、RAをトリガーする際に関節炎を誘導するレベル以下のII型コラーゲンに対する自己抗体とともに相乗的および病理学的役割を演じるという仮説に基づいて開発された。このモデルの利点は、(1)同調性関節炎(100%)が7日以内に迅速に誘導されること;(2)抗II型コラーゲンmAbカクテルの投与がII型コラーゲンへの宿主での自己抗体の生成に対する要求を回避するので、各種のマウス系統を使用することができ、かくしてCIAに敏感なMHCハプロタイプを所持しないマウスに関節炎を誘導できること;(3)静脈内および腹腔内経路でのmAbおよびLPS投与が容易であることである。

0353

クローン病(CD)および潰瘍性大腸炎(UC)を含む炎症性腸疾患(IBD)は、胃腸管の炎症を特徴とする一群の慢性障害を代表する。CDは、消化管の任意の部分に影響を及ぼし得るが、UCは、結腸および直腸のみに影響を及ぼす。UCは、通常、S字結腸および直腸で炎症および潰瘍を引き起こす。組織浸潤は複雑であり、CDおよびUCでは炎症促進性サイトカインが明らかに認められる。

0354

UCの実験モデルは、ロイコノストック(Leuconostoc)種から単離されるデキストラン硫酸ナトリウム(3%DSS)を飲料水へ投与することによって、Balb/Cマウスにおいて確立されている。実験は、比較的短い時間経過(8日間)を有し、大腸炎を評価するためのパラメーターには、体重減少便通直腸出血、結腸長の短縮、結腸輪の陰窩傷害およびサイトカイン分析が含まれる。

0355

CDでは、Balb/Cマウスを、0日目に剪毛された腹部および肢部の皮膚上に連続する2日間、5mg/mLのジニトロフルオロベンゼン(DNFB)の2×50μLで感作する。DNFBは、典型的には、アセトン:オリーブ油(4:1)中に可溶化される。5日目に、マウスは、10%エタノール中6mg/mLのジニトロベンゼンスルホン酸(DNS)50μLを用いて結腸内で攻撃される。8日目にマウスを屠殺する。測定すべきパラメーターには、総血液組織数および組織型の抑制、血清中粘膜マスト組織プロテアーゼ1(MMCP-1)、結腸ホモジネート中のTNFα濃度、便通、血管透過性、および結腸パッチ数が含まれる。結腸傷害および組織流入の指標である好中球およびマスト組織の数も、組織学的および顕微鏡的検査によって評価される。

0356

喘息はヒト種に限定されるが、このヒト疾患の特定の態様を調べるために動物モデルが使用されることが多い。気管支生検および喘息患者から取り出した気管支肺胞洗浄(BAL)液は、増大した数の活性化したT組織、B組織、好酸球およびマスト組織を含むことがわかっている。多くの喘息患者は、1種または複数の吸入アレルゲンに対して、感作され、かつ該アレルゲンに特異的な免疫グロブリンE(IgE)抗体を有する。アトピーは、喘息の主要原因であると考えられる。アトピー性の個体において、アレルゲンの吸入は、優先的にT-ヘルパー2組織(Th2)の応答を誘導する。大部分の現行モデルにおいて、マウスは、多くの場合、アルムなどのTh2に傾斜したアジュバントと一緒の卵白アルブミン(OVA)の腹膜内(ip)注射によって感作される。喘息のための古典的なマウスモデルにおいて、C57/BL6マウスは、1mgのアルム上に吸収された10μgのOVAの腹膜内注射によって0日目に活発に感作される。14〜21日目に、マウスは、エーロゾル化されたOVAに毎日30分間にわたって曝露される。22日目に、気道炎症が現われる。これらのマウスから取り出されたBAL液は、単核組織および好酸球の混合組織浸潤物からなる細気管支周囲空間の増加を立証する。OVAに特異的なIgE抗体は、感作された動物の血清中で存在を明らかにすることができる。単核組織集団は、サイトカインIL-4およびIL-5を分泌するTh2フェノタイプの組織から主として構成される。IL-4は、B組織をIgE合成にスイッチするイソタイプを促進し、IL-5は、好酸球の産生、成熟および活性化に影響を及ぼす。

0357

化合物は、JAK2V617F-陽性骨髄増殖性疾患(MPD)のネズミモデルでも試験することができる。
(JAK2V617F-陽性MPDの確立)
5-フルオロウラシルで治療された雄性Balb/cマウスからの骨髄を、JAK2-V617F-GFPレトロウイルスで感染し、致死的照射された雌性受容者中に眼窩後で注射することができる。21日目から、マウスを、毎日の検査および毎週2回のGFP-陽性組織についての血球数+FACSによって観察できる。ヘマトクリットの上昇は、28日目ごろに、白血球数の上昇は40日目ごろに起こり得ると予想される。

0358

(化合物での治療)
早期介入群:治療は、経口経管栄養により与えられる化合物または担体を用い、21日目に開始する(各群12尾のマウス)。マウスを、毎日の検査および毎週2回のGFP-陽性組織についての血球数+FACSによって観察できる。60日目に最終薬物投与の8〜12時間後にマウスを屠殺する。瀕死のマウス、または白血球数が200,000/nLを超えるもしくは体重減少>20%のマウスは、より早期に屠殺できる。

0359

後期介入群:3匹のマウスからなる群を、29、36、43、50および57日目に屠殺し、骨髄および脾臓をレティキュリン線維症について分析できる。治療は、3/3マウスに線維症が記録されると直ぐに経口経管栄養で与えられる化合物または担体を用いて開始できる。マウスを、毎日の検査および毎週2回のGFP-陽性組織についての血球数+FACSによって観察できる。療法30日目に最終薬剤投与の8〜12時間後にマウスを屠殺できる。瀕死のマウス、または白血球数が200,000/nLを超えるもしくは体重減少>20%のマウスは、より早期に屠殺できる。マウスには剖検を行うことができる。

0360

(組織および生存率の分析)
肝臓および脾臓の重量を測定できる。骨髄、肝臓および脾臓からの組織切片を、HE染色によって分析できる。骨髄および脾臓は、レティキュリン線維症を評価するために銀で染色することもできる。脾臓および骨髄組織は、GFPについてのFACS、組織系譜マーカー、JAK2およびSTAT5のリン酸化によって分析できる。血液は、心穿刺によって収集され、血漿は、分離され、薬物濃度測定のため凍結され得る。群間の生存率は、カプラン-マイヤー法を用いて比較できる。

0361

(ヒト造血組織のコロニー形成アッセイにおけるJAK2阻害薬の活性評価)
JAK2V617F突然変異を伴う、および伴わないMPD(主として骨髄線維症)患者(それぞれN=10)および5人の正常対照(市販供給業者)からの末梢血液単核組織を、密度勾配遠心分離法(Ficoll)によって単離できる。前駆組織を富化するための市販キットを使用してCD34+組織を選択できる。CD34+組織を、ウシ胎児血清およびサイトカイン(+/-EPO)で補足されたメチルセルロースに三つ組播種できる。プレートを2週間インキュベートした後、赤血球および骨髄のコロニー形成を、倒立顕微鏡下で評価できる。

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