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技術 シングルパスプロセスによるリポソームの製造

出願人 メディゲーネアクチエンゲゼルシャフトルートヴィヒ−マクシミリアンス−ウニヴェルズィテートミュンヘン
発明者 ミハエルヴィッゲンホルンゲルハルトヴィンターハインリッヒハースクラウスドレクスラー
出願日 2007年11月2日 (10年3ヶ月経過) 出願番号 2009-535609
公開日 2010年3月18日 (7年10ヶ月経過) 公開番号 2010-508368
状態 拒絶査定
技術分野 医薬品製剤 蛋白脂質酵素含有:その他の医薬 化合物または医薬の治療活性 マイクロカプセルの製造
主要キーワード ノズル様 超過気圧 構成要素成分 液体構成要素 一定乾燥 不連続プロセス 通常部分 圧力サージ

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図面 (2)

課題・解決手段

本発明はシングルパス様式でリポソーム製造する方法に関する。この方法は、多孔性デバイスを通して溶液または懸濁液を押し出し、続いてノズルを通して前記懸濁液または溶液を通過させることを含む。前記ノズルを通して懸濁液を通過させると、懸濁液または溶液が微粒化されて液滴になり、これをその後の噴霧乾燥または噴霧凍結乾燥プロセスにおいて用いることができる。

概要

背景

概要

本発明はシングルパス様式でリポソーム製造する方法に関する。この方法は、多孔性デバイスを通して溶液または懸濁液を押し出し、続いてノズルを通して前記懸濁液または溶液を通過させることを含む。前記ノズルを通して懸濁液を通過させると、懸濁液または溶液が微粒化されて液滴になり、これをその後の噴霧乾燥または噴霧凍結乾燥プロセスにおいて用いることができる。

目的

非経口適用に好適なサイズおよびサイズ分布を有するリポソーム懸濁液を製造するための連続法を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
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請求項1

リポソームシングルパス様式で製造する方法であって:(a)脂質を含む懸濁液または溶液を提供するステップ、(b)多孔性デバイスを通してステップ(a)の懸濁液または溶液を押し出するステップ、続いて(c)ステップ(b)の前記懸濁液または溶液を、ノズルに通過させるステップ、(d)場合によってステップ(c)後に形成されたリポソームを回収するステップを含む方法。

請求項2

ステップ(c)が懸濁液または溶液を微粒化して、液滴を含むリポソームにすることを含む、請求項1に記載の方法。

請求項3

請求項1または2に記載の方法であって、さらに(d)ステップ(c)のリポソームを脱水するステップ、および(e)場合によって(d)後に形成された脱水リポソームを回収するステップ、および(f)場合によって、ステップ(d)の脱水リポソームを水性媒体中再水和させるステップを含む方法。

請求項4

前記脱水ステップ(d)を噴霧乾燥または噴霧凍結乾燥により行う、請求項3に記載の方法。

請求項5

ステップ(a)の懸濁液または溶液が水性媒体を含む、請求項1から4までのいずれか1項に記載の方法。

請求項6

前記水性媒体が、水と少なくとも部分的に混和性である少なくとも1つのさらなる液体構成要素、好ましくは有機溶媒を含む、請求項5に記載の方法。

請求項7

前記有機溶媒がアルコールまたはケトン、例えばメタノールエタノールプロパノールブタノールアセトンメチルエチルケトンDMFDMSOもしくはこれらの混合物、好ましくはエタノールである、請求項6に記載の方法。

請求項8

ステップ(a)の前記懸濁液または溶液が好ましくは脂質粒子を含む、請求項1から7までのいずれか1項に記載の方法。

請求項9

ステップ(a)の前記懸濁液または溶液の前記脂質粒子がMLVである、請求項1から8までのいずれか1項に記載の方法。

請求項10

ステップ(c)後に得られる前記リポソームの粒子サイズ分布が、ステップ(a)の前記懸濁液の前記脂質粒子の粒子サイズ分布と比較して減少している、請求項1から9までのいずれか1項に記載の方法。

請求項11

ステップ(c)後に得られる前記リポソームが実質的に均一である、請求項1から10までのいずれか1項に記載の方法。

請求項12

ステップ(c)後に得られる前記リポソームが0.3未満、好ましくは0.1未満の多分散性指数を有する、請求項1から11のいずれか1に項記載の方法。

請求項13

ステップ(c)後に得られる前記リポソームが約50nm〜約500nm、好ましくは約50nm〜200nmの平均直径を有する、請求項1から12のいずれか1に項記載の方法。

請求項14

ステップ(c)後に得られる前記リポソームが単層リポソームである、請求項1から13までまでのいずれか1項に記載の方法。

請求項15

ステップ(a)の前記懸濁液または溶液が最高400nMまでの脂質濃度を有する、請求項1から14までのいずれか1項に記載の方法。

請求項16

ステップ(a)の前記懸濁液または溶液が少なくとも1つのカチオン性脂質、好ましくはDOAPを含む、請求項1から15までのいずれか1項に記載の方法。

請求項17

ステップ(a)の前記懸濁液または溶液および/またはステップ(c)後に得られる前記リポソームが少なくとも1つの活性化合物を含む、請求項1から16までのいずれか1項に記載の方法。

請求項18

前記活性化合物が薬学的に活性化合物、例えば抗菌剤抗真菌剤抗ウイルス剤細胞増殖抑制剤または細胞毒性薬である、請求項17に記載の方法。

請求項19

水と前記のさらなる液体構成要素の前記比が約70:30〜約40:60(v/v)、最も好ましくは約80:20〜約60:40(v/v)である、請求項17または18に記載の方法。

請求項20

ステップ(a)の前記懸濁液または溶液が親水性賦形剤を含む、請求項1から18までのいずれか1項に記載の方法。

請求項21

ステップ(b)において、前記懸濁液または溶液の圧力が多孔性デバイスの両側でほぼ同じである、請求項1から21までのいずれか1項に記載の方法。

請求項22

ステップ(b)の前記多孔性デバイスが約50〜約300nm、好ましくは約100〜約200nmの孔サイズを有する、請求項1から21までのいずれか1項に記載の方法。

請求項23

前記多孔性デバイスが膜、好ましくはポリカーボネート膜である、請求項1から22までのいずれか1項に記載の方法。

請求項24

前記多孔性デバイス、好ましくは膜が少なくとも1つのドレインディスクにより少なくとも片面から支持されている、請求項1から23までのいずれか1項に記載の方法。

請求項25

前記の少なくとも1つのドレインディスクが少なくとも1つのフリットにより支持されている、請求項24に記載の方法。

請求項26

ステップ(c)の前記ノズルがオリフィスノズルである、請求項1から25までのいずれか1項に記載の方法。

請求項27

ステップ(c)の前記ノズルが約0.05mm〜約1mm、好ましくは約0.1mm〜約0.2mmの直径を有する、請求項1から26までのいずれか1項に記載の方法。

請求項28

前記懸濁液または溶液を、ステップ(b)において前記多孔性デバイスを通して押し出し、続いてステップ(c)において、約1ml/分〜1000ml/分、好ましくは約20ml/分〜100ml/分の流速でノズルに通過させる、請求項1から27までのいずれか1項に記載の方法。

請求項29

前記懸濁液または溶液を、ステップ(b)において前記多孔性デバイスを通して押し出し、続いてステップ(c)において、約0.5バール〜1200バール、好ましくは約5バール〜600バールの圧力でノズルに通過させる、請求項1から28までのいずれか1項に記載の方法。

請求項30

前記脱水ステップ(d)を、ガス、好ましくは加熱されたガスの流れを用いて行う、請求項3から29までのいずれか1項に記載の方法。

請求項31

前記ガスが不活性ガス、好ましくは窒素である、請求項30に記載の方法。

請求項32

前記脱水ステップ(d)を噴霧乾燥により、好ましくはパススルー操作またはループ操作で行う、請求項3から31までのいずれか1項に記載の方法。

請求項33

前記脱水ステップ(d)を噴霧凍結乾燥により行い、その際、ステップ(c)において得られるリポソームを低温流体と接触させることにより凍結を達成する、請求項3から29までのいずれか1項に記載の方法。

請求項34

前記低温流体が冷却ガスまたは低温液体、好ましくは窒素である、請求項33に記載の方法。

請求項35

前記噴霧凍結の結果得られる凍結粒子を続いて好ましくは減圧下で脱水する、請求項33から34までのいずれか1項に記載の方法。

請求項36

請求項1から35に記載の方法により製造されるリポソーム。

請求項37

請求項3から36までのいずれか1項に記載の方法により製造される脱水されたリポソームであって、前記の脱水されたリポソームを前記水性媒体と混合することによる水性媒体中での再水和後に、約500nm未満、好ましくは約200nm未満の平均直径を有するリポソーム。

請求項38

前記脱水リポソームを前記水性媒体と混合することによる水性媒体中での再水和後に、約0.2未満、好ましくは約0.15未満の多分散性指数を有する、請求項37に記載の脱水されたリポソーム。

請求項39

約10μm〜約1000μm、好ましくは約50μm〜約500μmの平均サイズを有する乾燥粒子中に含まれる、請求項37から38までのいずれか1項に記載の脱水されたリポソーム。

請求項40

医薬品を製造するための、請求項36から39までのいずれか1項に記載のリポソームの使用。

請求項41

ノズルに連結された多孔性デバイスを含む、リポソームを製造するための装置。

請求項42

(i)脂質を含む溶液または懸濁液を供給するための容器、(ii)多孔性デバイス、(iii)ノズル、(iv)前記容器(i)を多孔性デバイス(ii)と導管により連結させるための手段、(v)圧力を発生させるための手段、ならびに(vi)場合によって、リポソームを含む前記溶液または懸濁液を脱水するための手段、および(vii)場合によって、得られたリポソームを回収するための手段を含む、請求項41に記載の装置。

請求項43

前記ノズルがオリフィスノズルである、請求項41または42に記載の装置。

請求項44

前記ノズルが約0.05mm〜約1mm、好ましくは約0.1mm〜約0.2mmの直径を有する、請求項41から43までのいずれか1項に記載の装置。

請求項45

前記ノズルが脱水のための手段中に含まれる、請求項41から44までのいずれか1項に記載の装置。

請求項46

前記多孔性デバイスが50nm〜300nm、好ましくは約100nm〜約200nmの孔サイズを有する、請求項41から45までのいずれか1項に記載の装置。

請求項47

前記多孔性デバイスが膜、好ましくはポリカーボネート膜である、請求項41から46までのいずれか1項に記載の装置。

請求項48

前記膜が少なくとも1つのドレインディスクにより少なくとも片面から支持されている、請求項41から47までのいずれか1項に記載の装置。

請求項49

前記の少なくとも1つのドレインディスクが少なくとも1つのフリットにより支持されている、請求項48に記載の装置。

技術分野

0001

本発明はシングルパス様式におけるリポソーム製造法に関する。この方法は、脂質を含む溶液または懸濁液を、多孔質デバイスを通して押し出し、続いて前記溶液または懸濁液を、ノズルに通過させることを含む。

0002

リポソームは水分をトラップした閉鎖二重層脂質ベシクルである。リポソームは、単一の二重層膜により構成される単層ベシクル、または複数の同心二重層により構成される多重膜ベシクル(MLV)であり得る。そのサイズに応じて、単層ベシクルはおおざっぱに、粒子サイズが約25〜100nmである小単層リポソーム(SUV)と、粒子サイズが約100nm〜10μmの大単層リポソーム(LUV)とに分類される。医薬用途に関しては、単層リポソームが多重膜リポソームよりも好適である。

0003

近年、リポソームは薬物を送達するために医薬産業において重要な手段になってきている。疎水性薬物脂質二重層中に組み入れることにより、この薬物をリポソーム中に配合する。親水性物質はリポソームの水性コア中封入することにより配合することができる。リポソームは、薬物の身体への持続放出により薬物動態に影響を及ぼすことができるか、または薬物の遊離濃度を制限することにより副作用を軽減する。リガンドをリポソームと結合させるか、またはこれらの電荷を提供することにより、リポソームは目的とされる薬物の所望作用部位への送達を促進する。薬学的用途に加えて、リポソームは化粧品にもしばしば用いられる。

0004

食品用途に関して、リポソームは食品風味および栄養素付与するために用いられ、最近になって、食品を腐敗菌および病原菌の増殖に対して保護するのに役立つ食品抗菌剤を組み入れる能力について研究されてきた。

0005

リポソーム製剤医薬投与に関して、粒子サイズは重大なパラメータである。非経口投与について最適サイズ範囲は約70〜400nmである。このサイズ範囲内で、リポソームはある標的器官、例えば肝臓脾臓および骨髄中への生体内分布に有利である。さらに、このサイズ範囲内のリポソームは血液中で良好な安定性を有し、予測可能薬物放出速度を示す。400nmより大きいリポソームは凝集する傾向が高い。約5μmのサイズで、循環中に注入されたリポソームは毛細血管閉塞させ得る。したがってサイズ分布はリポソームの適用において重要な問題である。

0006

リポソーム懸濁液を製造するために水性系中へ脂質をまず分散するための様々な主要な方法が開発されてきた。通常用いられる方法としては、乾燥脂質膜の所望の水性媒体での水和化(「フィルム法」、「ハンドシェイク法」)または脂質の有機溶媒溶液水性媒体中への分散(エタノールエーテル注入)が挙げられる。結果として得られるリポソーム懸濁液は通常、広範囲のサイズ分布および異種ラメラ性を有する。主に、MLVは初期生成物として観察できる。所望のサイズ範囲および均一性を有するリポソームを製造するために様々なサイズ処理法が開発されてきた。

0007

リポソームは、より大きな多重膜リポソームの超音波処理によりサイズ別に分類することができる。結果として得られるリポソームは約25〜80nmのサイズ範囲のSUVである。しかし、狭いサイズ分布は約50nmより小さいリポソームサイズでのみ達成できる。SUVは限定された薬物封入能力ならびに望ましくない薬物動態および薬力学的特性を有しているので、超音波処理は薬学的用途に用いられるリポソームについて好適な方法ではない。この方法の他の欠点は、限定された処理体積、長い超音波処理時間、および熱ストレスにより脂質が酸化される可能性があることである。したがって、この方法は通常の工業生産にあまり好適ではない。

0008

あるいは、大多重膜リポソームは高圧法によりサイズ別に分類し、均質化することができる。不連続プロセスでは、リポソーム懸濁液を、高圧最高約160MPaまで)で小オリフィスを通して、例えばHuntおよびPapahadyopoulous(米国特許第4,529,561号)またはBrandl等(国際特許出願公開第96/05808号)により記載されているような「フレンチプレス」装置を用いて押し出す。所望のサイズ分布が達成されるまでこのプロセスを繰り返す。均質化チャンバーまたは均質化ノズルは、例えばドイツ特許第3905354号または米国特許第6,331,314号に開示されている高圧ポンプを用いた使用のために特に設計されている。「高圧均質化」は、有機溶媒を使用することなく脂質/水分散液からリポソームを製造するためにも適している(Brandl,Martin M. et al,Liposome preparation using high−pressure homogenizers. Liposome Technol.(2nd Ed.)(1993),1,49−65)。典型的には、かなり広く多様な分布を有するSUVが得られる。高圧ポンプの使用は、高圧でオリフィスを通る循環を可能にし、さらに大きなバッチサイズの処理を可能にする。さらに、プロセスは不連続方式で行われる。

0009

約100〜400nmの所定のサイズおよび狭いサイズ分布を有するLUVを産生するために、均一孔サイズ膜を通してリポソーム懸濁液を押し出すことに基づくサイズ処理法が開発された(Szoka et al 1979,Olsen et al 1979)。好ましくは、通常約50〜200nmの孔サイズを有するポリカーボネート膜をこの方法において用いる。膜孔サイズの選択により、所望のリポソームサイズをあらかじめ決定することが可能になる。均一性が高いリポソームを得るために、膜を通してリポソームを複数回押し出すことができる(Cullis国際特許出願公開第86/00238号、Goldbach P. et al.,Spray−Drying of Liposomes for a Pulmonary Administration. II. Retention of Encapsulated Materials(1993)Drug Development and Industrial Pharmac,19(9),2623−2636)。さらに大きなバッチサイズを処理するために、所望のサイズおよび多分散性が達成されるまで、ポンプにより膜を通してリポソーム製剤を押し出して連続的に再循環させることができる(Janoff、欧州特許出願公開第0460720号)。一般に、リポソームの多分散性は押し出しサイクル数が増加するとともに減少する。

0010

狭く、明確なサイズ分布の生成物を得、必要な押し出しステップ数を減少させるために、数種の押出膜が従来技術において公知である。クモ構造を有するポリマー膜押出プロセスに適用することにより、Morano等(米国特許第4,927,637号)は良好な多分散性を達成している。Martin等(米国特許第4,737,232号)は非対称膜を開示し、一方、Suddith(米国特許第5,556,580号)はリポソーム押出のために膜の代わりにフリットを使用する。

0011

この方法を最適化するための様々な手段は、押出プロセスに高圧法を用いる。例えば、Sachse等(ドイツ特許第4328331号)は一連スタッガード膜を通した押出に6.5MPaの圧力を使用する。Hill等(米国特許第2005/0260256号)は支持カセットホルダー中で親水性スクリーン膜を使用することにより押出に最高約55MPaまでを使用することを可能にしている。

0012

薬物封入リポソームの薬学的用途に適合する必要がある、好適なサイズおよび狭いサイズ分布を有するリポソームの大規模製造のために、通常、高圧均質化または膜押出法のいずれかによるリポソーム材料繰り返し処理がさらに必要である。したがって、適切なサイズのリポソームを連続して製造するためのシングルパス法は、これらの標準法を用いて実施することができない。

0013

水性リポソーム製剤は通常、工業生産および供給プロセスに必要な長期間にわたって安定ではない。リポソームを保存するための標準法は水性リポソーム製剤の脱水である。脱水は、噴霧乾燥または噴霧凍結乾燥により達成することができ、どちらも懸濁液の微粒化を必要とする。

0014

非経口適用に好適なサイズおよびサイズ分布を有するリポソーム懸濁液を製造するための連続法を提供することが、本発明の基本的な課題であった。かかるリポソーム懸濁液を製造し、その後の乾燥処理のために懸濁液を微粒化する連続法を提供することが本発明の別の課題であった。さらに、確立された標準物質の処理および使用の拡張性が望まれた。
発明の概要
本発明は懸濁液または溶液からリポソームを製造するための連続法を提供する。出発懸濁液または溶液は、好ましくは脂質粒子形態の脂質を含み、好ましくは水性媒体も含む。出発懸濁液中の脂質粒子は不均一なサイズであり、一方、この方法により得られるリポソームは均一なサイズにより特徴づけられる。この方法は、連続様式で、まず多孔質デバイスを通して懸濁液または溶液を押し出し、続いて懸濁液または溶液を、ノズルに通過させることを含む。この方法をシングルパス様式で行い、この場合、懸濁液または溶液を多孔質デバイスおよびノズルに1回だけ通して押し出す。好ましくは、この方法により得られるリポソームは均一なサイズである。本発明の方法により、出発懸濁液の脂質粒子の平均粒子サイズ分布はさらに小さな粒子サイズまで減少する。この方法は、脂質および製造されたリポソームの集団を含む溶液または懸濁液を提供することも含む。

0015

このように、本発明はシングルパス様式でリポソームを製造する方法であって:
(a)脂質を含む懸濁液または溶液を提供し、
(b)多孔性デバイスを通してステップ(a)の懸濁液または溶液を押し出し、次いで
(c)ステップ(b)の前記懸濁液または溶液をノズルに通過させ、
(d)場合によって、ステップ(c)後に形成されたリポソームを回収することを含む方法に関する。

0016

この方法は、好適なポンプにより生じる約1200バールまでの高圧で行うことができる。好適なノズルにより懸濁液または溶液の流れを制限することによって、懸濁液または溶液の圧力は多孔性デバイスの両側でほぼ等しい。好ましくは、これを通してリポソームが押し出される多孔性デバイスは50〜300nm、さらに好ましくは100〜200nmの孔サイズを有する。

0017

膜を通した押出またはノズルもしくはオリフィスを通した高圧押出によるリポソームの均質化は従来知られていたが、2つの方法を組み合わせることにより、狭いサイズ分布および50nm〜500nm、好ましくは約50nm〜約200nmの平均サイズを有するリポソームの製造に好適な連続プロセスが得られることは予測できなかった。後者の生成物特性非経口医薬適用におけるリポソームの使用に好適である。確立された押し出し技法によりこのような特性を得るためには、プロセスの連続セットアップを防止するいくつかの押出ステップを行う必要がある。

0018

所定の孔サイズを有する多孔性デバイスを通したリポソームの押出はリポソームのサイズ分別のための限定法として既知である。したがって、続いてリポソームを、ノズルに通過させることによってリポソームのサイズ分布を改善できることはなおさら意外であった。リポソームのサイズ分布は、多分散性指数により特徴づけられる。このように、多分散性指数の減少は、サイズ分布の幅の減少を示唆する。

0019

脂質を含む懸濁液または溶液が多孔性デバイス後に高圧下に維持されるならば、前記懸濁液または溶液を、ノズルに通過させることにより、噴霧/微粒化が可能になる。微粒化懸濁液を、噴霧乾燥または噴霧凍結プロセスにおいて通常行われるやり方で乾燥するかまたは凍結するかのいずれかに好適なデバイスで微粒化を行うことができる。好ましくは、乾燥/凍結は、その内容が参考として本明細書で援用される、2006年10月27日に出願された共有欧州出願番号06 022 538.0"Percolative drug for the preparation of particles"に開示されているパーコレーティブ乾燥により行うことができる。

0020

リポソームを押し出し、噴霧乾燥または噴霧凍結するための連続法であって、脂質を含む出発懸濁液または溶液を、多孔性デバイスを通して押し出し、続いて懸濁液または溶液を、ノズルに通過させ、これにより懸濁液または溶液を微粒化することを含む方法を提供することは本発明のさらなる態様である。

0021

本発明は、導管によりノズルに連結された多孔性デバイスを含む装置をさらに開示する。この装置は本発明により開示されるような方法を実施するのに好適である。

0022

量の値に関連して「約」とは、表示値に基づいて、最大±20%、好ましくは±10%の平均偏差意味する。例えば、約30モル%のカチオン性脂質の量とは、全脂質両親媒性物質モル濃度に関して30モル%±6モル%、好ましくは30モル%±3モル%のカチオン性脂質を意味する。

0023

活性化合物」とは、ヒトまたは動物病気または疾患の診断、予防、または治療に有用な薬物として有用であることの基礎となる特定の生物活性を有する化合物、または化合物の混合物をいう。製剤原料、診断化合物およびワクチンは本発明の活性化合物の重要な例である。

0024

「水性媒体」または「水性液体」は水を含む液状物質である。この物質は単一の液相、または2相もしくは多相系であり、ここで連続相液体であり、水を含む。連続相が水性である水性懸濁液、分散液またはエマルジョンも水性媒体の例である。コロイド状物質を含む水性媒体は本明細書において以下、水性コロイド分散液または溶液と呼ぶ場合もある。

0025

低温流体」は、水溶液を凍結させるために必要な温度範囲で液状である物質であり、好ましくは−90℃より低い温度で適用される。低温流体は低温流体と接触することによりその場で粒子および/またはペレットを凍結させることができる。

0026

ドレインディスク」とは、隣接する多孔性デバイスの孔サイズよりも大きな孔サイズを有するフィルター様構造を有するデバイスである。

0027

「乾燥」または「脱水」は交換可能に用いられ、蒸発または昇華により水性媒体を除去するプロセスに関する。

0028

「液滴の形成」とは、加圧噴霧二流体噴霧、遠心分離液滴形成ならびにノズル様、例えばピエゾ液滴形成デバイス、音活性化、磁気および静電液滴形成デバイスなどにより微細粒子またはペレットに物質を変換することをいう。

0029

親水性賦形剤」とは、親水性特性を有する、薬学的に許容され、薬理学上実質的に不活性な物質を意味する。親水性とは、親水性賦形剤が実質的に水溶性であることを意味する。

0030

本明細書において用いられる場合「均一性」または「均一な」とは粒子集団の狭いサイズ分布を意味する。高いサイズ均一性または狭いサイズ分布は低い多分散性指数により特徴づけられる。

0031

「脂質」とは、水中に不溶性である脂肪、脂質、原形質アルコール−エーテル可溶性構成要素成分包含する一般名として通常の意味である。脂質は、脂肪、脂肪油精油ワックスステロイドステロールリン脂質糖脂質スルホ脂質、アミノ脂質、色素脂質、および脂肪酸から構成される。この用語は、天然脂質および合成脂質の両方を包含する。本発明に関連する好適な脂質は:ステロイドおよびステロール、特にコレステロール、リン脂質、例えばホスファチジルおよびホスファチジルコリンおよびホスファチジルエタノールアミン、ならびにスフィンゴミエリンである。脂肪酸が存在する場合、これらは、最高6個までの二重結合を含む約12〜24個の炭素鎖の長さであり得る。脂肪酸はグリセロール由来骨格と結合する。1つの脂質内の脂肪酸は異なっているか(不斉)、または1つだけ脂肪酸鎖が存在し得る(例えばリゾレシチン)。特に非カチオン性脂質天然源由来である場合、例えば卵黄ウシ心臓、脳、もしくは肝臓、または大豆から精製されたレシチン(ホスファチジルコリン)である場合、混合配合物も可能である。

0032

「リポソーム」は様々なサイズおよび構造の人工脂質二重層ベシクルである。単層ベシクルは水性空間を閉じ込めた単一脂質二重層により規定されるリポソームである。対照的に、オリゴまたは多重膜ベシクルはいくつかの膜を含む。典型的には、膜はおおよそ厚さ4nmであり、両親媒性脂質、例えば天然源または合成源のリン脂質から構成される。場合によって、膜特性は、他の脂質、例えばステロールまたはコール酸誘導体を組み入れることにより修飾できる。低相転移温度(すなわち体温以下)を有するリン脂質ベースの特に柔軟な膜を有するリポソームは場合によってはトランスフェルソームと呼ばれる。

0033

二重層膜の直径および数に応じて、リポソームは、多重膜ベシクル(MLV、2以上の二重層、典型的には約150〜200nm以上)、小単層ベシクル(SUV、1つの単一二重層、典型的には約100nm以下)、多小胞体ベシクル(MVV、大ベシクル内の複数のベシクル構造)、および大単層ベシクル(LUV、1つの単一二重層、典型的には約100nm以上)に分類することもできる。

0034

リポソームの化粧用途に関して、粒子サイズはあまり重要でないパラメータである。経皮投与のサイズ範囲は約70〜4000nmである。このサイズ範囲内で、リポソームは真皮および経皮用途の適用に有利である。

0035

本明細書において用いられる「ノズル」は、その中を流体加速して高速流になる、様々な断面積を有する導管を意味する。流体をノズル中に送る前に高圧状態圧縮しなければならず、ノズル中で液滴が崩壊して、その結果微粒化される。

0036

パクリタキセル」(本明細書においては類似体配合物、および誘導体、例えば、デアセチルパクリタキセル、デアセチル−7−エピパクリタキセル、ドセタキセルタキソテール(ドセタキセルの配合物)、パクリタキセルの10−デスアセチル類似体およびパクリタキセルの3’N−デスベンゾイル−3’N−t−ブトキシカルボニル類似体を包含すると理解すべきである)は当業者に周知の技法(国際特許出願公開第94/07882号、同第94/07881号、同第94/07880号、同第94/07876号、同第93/23555号、同第93/10076号;米国特許第5,294,637号;第5,283,253号;第5,279,949号;第5,274,137号;第5,202,448号;第5,200,534号;第5,229,529号;および欧州特許出願公開第590,267号も参照)を利用して容易に製造できるか、または例えばSigma ChemicalCo.,St. Louis,Mo.(Taxus brevifoliaのT7402;もしくはTaxus yannanensisのT−1912)をはじめとする様々な商業的供給源から得ることができる。パクリタキセルはパクリタキセルの一般的な化学的入手可能な形態だけでなく、類似体(例えば、前述のようにタキソテール)およびパクリタキセル複合体(例えば、パクリタキセル−PEG、パクリタキセルデキストラン、またはパクリタキセル−キシロース)も意味すると理解するべきである。

0037

本明細書において用いられる「タキサン」という用語は、微小管作用機構を有し、独自のタキサン環構造および細胞増殖抑制作用に必要な立体特異的な側鎖を含む構造を有する抗腫瘍薬の種類を意味する。「タキサン」という用語には、親水性誘導体、および疎水性誘導体のどちらも包含する様々な既知誘導体が含まれる。タキサン誘導体としては、国際特許出願公開第99/18113号に記載されているガラクトースおよびマンノース誘導体;国際特許出願公開第99/14209号に記載されているピペラジノおよび他の誘導体;国際特許出願公開第99/09021号、国際特許出願公開第98/22451号、および米国特許第5,869,680号に記載されているタキサン誘導体;国際特許出願公開第98/28288号に記載されている6−チオ誘導体;米国特許第5,821,263号に記載されているスルフェンアミド誘導体;ならびに米国特許第5,415,869号に記載されているタキソール誘導体が挙げられるが、これらに限定されない。

0038

本明細書において用いられる場合、「熱感受性」、「温度感受性」または「熱不安定性」とは、物質が噴霧乾燥などの熱により水を蒸発させることに基づく乾燥法不適合であることを意味する。言い換えると、熱不安定性物質はこのような熱乾燥法により処理される場合、その構造、活性、機能または化学的純度の少なくともいくつかを失って、生成物が薬学的に許容できなくなり得る。

0039

「薬学的に許容される」とは、活性成分の生物活性の効果を妨げず、投与された宿主に対して有毒でない任意の物質を包含することを意味する。

0040

「多分散性」とは、所定の粒子試料における粒子サイズ分布の幅である。多分散性は多分散性指数により特徴づけられる。

0041

「多分散性指数」(PDI)は所定のリポソーム試料中の粒子サイズ分布の幅の評価である。PDIの計算前に、粒子サイズを動的光散乱(DLS)により決定する。この技法は、粒子がブラウン運動をするために起こる散乱された光の強度における時間依存性変動測定する。これらの強度変動分析により、粒子の拡散係数の決定が可能になり、この拡散係数をサイズ分布に変換する。これらのパラメータの計算は、ISO規格文書13321:1996 Eで定義されている。

0042

「シングルパス様式」または「シングルパスプロセス」とは、処理物質が処理ステップを1回だけ通過する方法をさす。したがって、本発明の方法において用いられる懸濁液、溶液またはリポソームは、本発明において用いられる多孔性デバイスまたはノズルに1回だけ通過する。

0043

本発明において使用される脂質粒子はリポソーム、脂質複合体固体脂質ナノ粒子リポプレックスニオソームミセルもしくは混合ミセル、オリゴ−もしくは多重膜ベシクルであってもよい。好ましくは、脂質粒子はリポソームである。リポソームがカチオン性リポソームであるのが本発明の最も好適な実施形態である。方法は、両親媒性分子、例えば界面活性剤の結合により形成される粒子を用いることもできる。リポソームと対照的に、これらの構造は、安定性が低く、希釈により分解する傾向がある単層に基づく。ミセルは例えば、その教示が参考として本明細書で援用される国際特許出願公開第02/085337号および欧州特許出願公開第730 860(A)号に開示されている。

0044

脂質または脂質粒子は、水性媒体を含む懸濁液または溶液で提供される。水以外に、本発明の水性媒体は、水と少なくとも部分的に混和性である1以上のさらなる液体構成要素、好ましくは有機溶媒、さらに好ましくはアルコール(例えばC1-4アルコール、例えばメタノール、エタノール、プロパノールブタノールおよびこれらの組み合わせなど)またはケトン(例えばC1-4ケトン、例えばアセトンメチルエチル−ケトン、DMFDMSOおよびこれらの組み合わせなど)を含んでもよい。本発明の好適な実施形態において、水性媒体は水または水およびエタノールの混合物である。水とさらなる液体構成要素間の比は好ましくは約99.9:0.1〜約10:90(v/v)、さらに好ましくは約70:30〜約40:60(v/v)、最も好ましくは約80:20〜約60:40(v/v)である。

0045

前記有機溶媒、好ましくはエタノールを記載された比で、本発明のさらなる実施形態と組み合わせて使用することにより、単層リポソームを生成させるための従来公知の系よりも優れた様々な利点、例えば次のようなものが得られる:
1)この方法の結果、非常に小さく均一なリポソームが得られる;
2)高い脂質濃度(例えば、約100mM)を使用して、高い封入効率を容易に達成できる;
3)減少した粘度は流動性の増加につながり、脂質懸濁液または溶液の高い流速を可能にする;
4)有機溶媒の使用は、蒸発プロセスの間の乾燥温度の低下につながる。

0046

本発明により製造されるリポソームは異なるサイズ、ラメラ性および構造を有し得る。好ましくは、本発明の方法により製造されるリポソームは約50nm〜約500nmの平均直径を有する。最も好適なのは、約50〜約200nmのサイズである。好ましくは、リポソームは単層リポソームである。

0047

本発明の文脈の中で用いられる懸濁液または溶液、脂質粒子またはリポソームは、中性アニオン性および/または好ましくはカチオン性脂質を含み得る。カチオン性脂質は好ましくは、全リポソーム形成脂質の少なくとも約30モル%の量、さらに好ましくは少なくとも40モル%の量、そして最も好ましくは少なくとも50モル%の量で含まれる。中性またはアニオン性脂質は、ステロールまたは脂質、例えばコレステロール、リン脂質、リソ脂質、リソリン脂質、スフィンゴ脂質または中性もしくは負の正味電荷を有するペグ化脂質から選択することができる。有用な中性およびアニオン性脂質としてはしたがって:ホスファチジルセリンホスファチジルグリセロールホスファチジルイノシトール(特定の糖に限定されない)、脂肪酸、ステロール、カルボン酸基を含むもの、例えばコレステロール、1,2−ジアシル−sn−グリセロ−3−ホスホエタノールアミン、例えばこれらに限定されないが1,2−ジオレイルホスホエタノールアミン(DOPE)、1,2−ジヘキサデシルホスホエタノールアミン(DHPE)、1,2−ジアシル−グリセロ−3−ホスホコリン、例えばこれらに限定されないが1,2−ジステアリルホスファチジルコリン(DSPC)、1,2−ジパルミチルホスファチジルコリン(DPPC)、1,2−ジミリスチルホスファチジルコリン(DMPC)、ホスファチジルコリン、好ましくはPC、大豆PCおよびスフィンゴミエリンが挙げられる。グリセロール骨格と結合した脂肪酸は特定の長さまたは二重結合の数に限定されない。リン脂質は2つの異なる脂肪酸も有し得る。好ましくは、さらなる脂質は室温で液晶状態であり、使用されるカチオン性脂質とこれらが適用される比で混和性である(即ち、均一相を形成することができ、相分離またはドメイン形成が起こらない)。好ましい実施形態において、中性脂質は1,2−ジオレイルホスファチジルコリン(DOPC)である。さらに、中性および/またはアニオン性脂質はポリエチレングリコール鎖を含み得る。

0048

カチオン性脂質は好ましくはN−[1−(2,3−ジオレオイルオキシプロピル]−N,N,N−トリメチルアンモニウム(TAP)塩、好ましくは塩化物またはメチル硫酸塩を含む群から選択することができる。TAP脂質ファミリーの好適な代表例は、DOTAP(ジオレオイル−)、DMTAP(ジミリストイル−)、DPTAP(ジパルミトイル−)、またはDSTAP(ジステアロイル−)である。本発明の他の有用な脂質としては:DDAB、ジメチルジオクタデシルアンモニウムブロミド;1,2−ジアシルオキシ−3−トリメチルアンモニウムプロパン、(これらに限定されないが:ジオレオイル、ジミリストイル、ジラウロイル、ジパルミトイルおよびジステアロイルを包含し;さらに2つの異なるアシル鎖がグリセロール骨格と結合することができる);N−[1−(2,3−ジオレオイルオキシ)プロピル]−N,N−ジメチルアミンDODAP);1,2−ジアシルオキシ−3−ジメチルアンモニウムプロパン、(これらに限定されないが:ジオレオイル、ジミリストイル、ジラウロイル、ジパルミトイルおよびジステアロイルを包含し;さらに2つの異なるアシル鎖はグリセロール骨格と結合することができる);N−[1−(2,3−ジオレイルオキシ)プロピル]−N,N,N−トリメチルアンモニウムクロリド(DOTMA);1,2−ジアルキルオキシ−3−ジメチルアンモニウムプロパン、(これらに限定されないが:ジオレイル、ジミリスチル、ジラウリル、ジパルミチルおよびジステアリルを包含し;さらに2つの異なるアルキル鎖はグリセロール骨格と結合することができる);ジオクタデシルアミドグリシルスペルミン(DOGS);3β−[N−(N’,N’−ジメチルアミノエタンカルバモイル]コレステロール(DC−Chol);2,3−ジオレオイルオキシ−N−(2−(スペルミンカルボキサミド)−エチル)−N,N−ジメチル−1−プロパンアミニウムトリフルオロアセテート(DOSPA);β−アラニルコレステロール;セチルトリメチルアンモニウムブロミド(CTAB);ジC14−アミジン;N−tert−ブチル−N’−テトラデシル−3−テトラデシルアミノ−プロピオンアミジン;14Dea2;N−(α−トリメチルアンモニオアセチル)ジドデシル−D−グルタメートクロリド(TMAG);O,O’−ジテトラデカノイル−N−(トリメチルアンモニオ−アセチル)ジエタノールアミンクロリド;1,3−ジオレオイルオキシ−2−(6−カルボキシスペルミル)−プロピルアミド(DOSPER);N,N,N’,N’−テトラメチル−N,N’−ビス(2−ヒドロキシルエチル)−2,3−ジオレオイルオキシ−1,4−ブタン−ジアンモニウムヨージド;Solodin等(Solodin et al.,1995)により記載されているような1−[2−(アシルオキシ)エチル]2−アルキルアルケニル)−3−(2−ヒドロキシエチル)−イミダゾリニウムクロリド誘導体、例えば1−[2−(9(Z)−オクタデセノイルオキシ)エチル]−2−(8(Z)−ヘプタデセニル−3−(2−ヒドロキシエチル)イミダゾリニウムクロリド(DOTIM)、1−[2−(ヘキサデカノイルオキシ)エチル]−2−ペンタデシル−3−(2−ヒドロキシエチル)イミダゾリニウムクロリド(DPTIM)、2,3−ジアルキルオキシプロピル第四アンモニウム化合物誘導体、Felgner等(Felgner et al.,1994)により記載されているような第四アミン上にヒドロキシアルキル部分を含むもの、例えば:1,2−ジオレオイル−3−ジメチル−ヒドロキシエチルアンモニウムブロミド(DORI)、1,2−ジオレイルオキシプロピル−3−ジメチル−ヒドロキシエチルアンモニウムブロミド(DORIE)、1,2−ジオレイルオキシプロピル−3−ジメチル−ヒドロキシプロピルアンモニウムブロミド(DORIE−HP)、1,2−ジオレイル−オキシ−プロピル−3−ジメチル−ヒドロキシブチルアンモニウムブロミド(DORIE−HB)、1,2−ジオレイルオキシプロピル−3−ジメチル−ヒドロキシペンチルアンモニウムブロミド(DORIE−Hpe)、1,2−ジミリスチルオキシプロピル−3−ジメチル−ヒドロキシルエチルアンモニウムブロミド(DMRIE)、1,2−ジパルミチルオキシプロピル−3−ジメチル−ヒドロキシエチルアンモニウムブロミド(DPRIE)、1,2−ジステリルオキシプロピル−3−ジメチル−ヒドロキシエチルアンモニウムブロミド(DSRIE);Santaniello等(米国特許第5,498,633号)により報告されているようなアシルカルニチンカチオン性エステル;ホスファチジルコリンのカチオン性トリエステル、即ち1,2−ジアシル−sn−グリセロール−3−エチルホスホコリン(ここで、炭化水素鎖は、C12〜C24の鎖長を有し、飽和または不飽和および分岐または非分岐鎖あってよい)が挙げられるが、これらに限定されない。好ましくは、カチオン性脂質は異なっていても、同一であってもよい2つのアシル鎖を含む。

0049

本発明の方法により得られる脂質、好ましくは脂質粒子、およびリポソームを含む出発懸濁液または溶液が活性化合物を含み得ることは、本発明の一態様である。好ましくは、活性化合物は薬学的に活性な化合物である。活性化合物をリポソームおよび/または脂質粒子内に組み入れることができるか、またはリポソームおよび/または脂質粒子と結合させることができる。例えば、リポソームの場合、親水性活性化合物をリポソームの水性内部空間内に封入することができ、一方、親油性活性化合物は通常、膜形成脂質と結合する。脂質ナノ粒子の場合、親油性化合物はまた、かかるナノ粒子マトリックス内に容易に組み入れられる。

0050

リポソームおよび/または脂質粒子は、活性化合物、特に容易に効率よく送達されない薬学的に活性な化合物、例えば非常に難溶性の化合物、感受性(熱不安定性を含む)活性化合物、ペプチドタンパク質、および核酸、例えばDNA、RNA、iRNA、siRNA、またはオリゴヌクレオチドの特に好適な薬物担体である。別の好適な活性化合物群は、コロイド状形態でさらに効率よく送達されるものであり、その理由は、静脈内注射後の生物におけるコロイドの分布は、有効性または副作用に関して化合物の溶液の投与よりも有利であるからである。薬学的に活性な化合物の好適な例としては、これらに限定されないが、抗菌剤、抗真菌剤抗ウイルス剤、および細胞増殖抑制剤または細胞毒性薬が挙げられる。かかる薬剤の例としては、ドキソルビシンミトキサントロン、およびアンホテリシンBが挙げられる。

0051

本発明の文脈内で用いられるリポソームは疎水性薬物のカプセル化に特に適している。例は、タキサン、カンプトテシン、ドキソルビシン、ミケラミンB、ビンクリスチン、および白金化合物、例えばシスプラチンである。かかる疎水性薬物の好適な例は、パクリタキセル、ドセタキセルおよびカンプトテシンであり、これらは水中の溶解度が低い、および/または熱感受性である。

0052

本発明の特に好適な実施形態において、この方法により得られるリポソームは、DOTAPクロリドの形態で使用されるDOTAP、DOPCおよびパクリタキセルを、好ましくは約50:47:3の比で含む。この配合物はMBT−0206またはEndoTAG−1とも称する。EndoTAG−1は約10%m/mトレハロース二水和物溶液中約10mMの脂質含量を有する。かかるリポソーム製剤の製造は国際特許出願公開第2004/002468号に開示されている。

0053

本発明にしたがって得られるリポソームは、経口、経皮、静脈内、気管支内筋肉内、眼内、皮下および腹腔内投与できる。薬物送達系として、リポソームは、薬物摂取を向上させ、急速に消失する薬物の減少を遅らせ、薬物毒性を減少させることにより、化合物の薬物動態および薬力学的効果を大きく変更できる。これらは癌の治療のための化学療法剤細菌性ウイルス性および寄生虫性疾患の治療のための抗菌剤の送達について、そしてワクチン送達用免疫学的アジュバントとしての使用に関しても広く研究されてきた。

0054

リポソーム中に含まれる活性化合物は、化粧目的について有効な化合物でもあり得る。かかる化合物は特にヒトの皮膚または毛髪に対して効果を有する化合物であり得る。化粧目的を有する化合物はリポソームを構成する1以上の脂質であってもよい。

0055

リポソームは様々な点で不安定である。リポソームの物理的構造は熱に対して感受性であるので、高温乾燥法リポソーム膜の分解、機能の喪失または組み入れられているかもしくは結合した活性化合物の減少につながる。組成に応じて、リポソームは熱に対して化学的に不安定でもあり得る。例えば、ある脂質は水性環境中、高温で急速に加水分解または酸化する。

0056

好ましい実施形態において、脂質または脂質粒子を含む出発懸濁液または溶液は場合によっては親水性賦形剤を含む。有用な親水性賦形剤はモノマーオリゴマーまたはポリマーであってよく、さらにいくつかの化学的分類の化合物において見いだすことができる。本発明の好適な実施形態のうちの一つによると、親水性賦形剤は、糖類、例えば単糖類二糖類オリゴ糖類または多糖類糖アルコールアミノ酸、ペプチド、タンパク質、水溶性ポリマーまたはこれらの組み合わせである。

0057

糖類、または炭水化物は、主に炭素水素、および酸素から構成される化合物として定義される。有用な糖類としては、糖および糖アルコール、オリゴ糖類、水溶性多糖類ならびにこれらの誘導体が挙げられる。本発明の好適な糖類としては、これらに限定されないが、グルコースフルクトースラクトーススクローストレハロースマルトースセロビオース、ガラクトース、マルトトリオースマルトペントースラフィノースデキストリン、デキストラン、イヌリンマンニトールソルビトールキシリトールキトサン水溶性セルロース誘導体、例えばメチルセルロースヒドロキシプロピルセルロースヒドロキシエチルセルロース、およびヒプロメロースアルギネート可溶性デンプンまたはデンプン画分キサンタンガムグアーガムペクチンカラギーンガラクトマンナンジェランガムトラガカント(これらの任意の誘導体を包含する)が挙げられる。特に好適な糖類はグルコースおよびトレハロースである。

0058

他の有用な親水性賦形剤は他の化学的分類、例えば水溶性アミノ酸、ペプチドまたはタンパク質から選択することができる。例えば、グリシンまたは他の天然アミノ酸を使用できる。有用なタンパク質としては、ゼラチンアルブミン乳漿タンパク質大豆タンパク質、または他の食用もしくは植物性タンパク質が挙げられるが、これらに限定されない。

0059

有用な親水性賦形剤のさらに別の例は、ポリマー、例えば水溶性ポリマー、例えば固体ポリエチレングリコールポリビニルアルコールポリアクリレート、またはポリビニルピロリドンである。

0060

本発明によると、2以上の親水性賦形剤の混合物を使用できる。例えば、いくつかのパラメータ、例えばpH、溶解度および湿潤性独立して調節する必要があり得る。この場合、第1の親水性賦形剤をコロイド系の基本的担体物質として選択することができ、1以上のさらなる親水性賦形剤を組み入れて、あるpHおよび/または湿潤性を得ることができる。

0061

親水性賦形剤、または親水性賦形剤の混合物の水性相中の含量は、水溶性および他の検討事項によって広く変化し、最高約80重量%までである。さらに好ましくは、約0.1〜約65重量%である。約3〜約60重量%、特に約5〜約50重量%の含量が好ましい。

0062

もちろん、水性媒体はさらなる賦形剤または補助物質(親水性または水溶性であっても、そうでなくてもよい)を含んでもよい。これらの性質および抽出媒の性質に応じて、すなわちこれらの物質が抽出媒中に可溶性であるかどうか、そして抽出媒により抽出されるかどうかによって、かかる物質は乾燥粒子中に含めることができるか、または水および有機溶媒とともに除去することができる。乾燥粒子中に含められる物質は、薬学的に許容されなければならない。

0063

粒子配合物、特に再構成および場合によって非経口投与に使用される粒子配合物において有用であり得るさらなる賦形剤は、一般に製薬科学者に公知である。好適なさらなる賦形剤としては、安定剤、界面活性剤、湿潤剤充填剤凍結乾燥助剤酸化防止剤キレート剤保存料浸透物質、pHを調節するための酸性またはアルカリ性賦形剤などが挙げられる。

0064

本発明の好適な賦形剤には、安定剤および酸化防止剤が含まれる。酸化防止剤は組み入れられた活性化合物の酸化だけでなく、特に酸化に対して感受性である脂質が使用されるならばコロイドの成分の酸化も防止し得る。有用な化合物としては、例えば、脂溶性酸化防止剤、例えばα−、β−、およびγ−トコフェロールユビキノールリコピン、α−およびβ−カロテンノルジヒドログアイアレチン酸ブチルヒドロキシアニソールブチルヒドロキシトルエンエチレンジアミン四酢酸ジエチレントリアミン五酢酸、デスフェラール、p−ヒドロキシ安息香酸バニリン酸シリンガ酸、3,4−ジヒドロキシ安息香酸、p−クマリン酸フェルラ酸シナピン酸およびカフェ酸アスコルビルパルミテートカルノソールエスクレチンエスクリンフラセチン、フラキシンケルセチンモリンなどが挙げられる。特に好適なのは、α−トコフェロールおよびエチレンジアミン四酢酸(その薬学的に許容される誘導体を含む)である。他方、コロイド系の構成に化学的に純粋な半合成または合成飽和脂質を用いるならば、酸化防止剤は必要ない。

0065

前述のように、脂質および/または脂質粒子を含む出発懸濁液または溶液を、多孔性デバイスを通して押し出し、続いて連続様式でノズルに通過させることが本発明の一つの態様である。十分小さな直径を有するノズルを利用することにより、多孔性デバイスから押し出された後の懸濁液の流れを制限し、これにより懸濁液を加圧する。多孔性デバイスおよびノズルを順次使用することにより、本発明の方法を実施する場合に多孔性デバイスの両側でほぼ等しく高圧にすることが可能になる。

0066

本発明の方法を行うのに好適な装置を開示することも本発明の一態様である。この装置は、少なくとも1つのノズルならびに脂質を含む懸濁液または溶液を多孔性デバイスおよびノズルに通過させるのに好適な少なくとも1つのポンプに連結された少なくとも1つの多孔性デバイスを含む。

0067

このように、リポソームを製造するための装置であって:
(i)脂質を含む溶液または懸濁液を供給するための容器
(ii)多孔性デバイス、
(iii)ノズル、
(iv)導管により容器(i)を多孔性デバイス(ii)と連結させるための手段、
(v)圧力を発生させるための手段、ならびに
(vi)場合によってリポソームを含む溶液または懸濁液を脱水するための手段および
(vii)場合によって得られたリポソームを回収する手段
を含む装置を提供することが本発明のさらなる態様である。

0068

本発明の装置の好適な実施形態図を図1および2に示す。

図面の簡単な説明

0069

図1は、1つのデバイスにおいてリポソームを製造し、脱水するための装置を示す。
図2は、リポソームをシングルパス様式で製造するための装置を示す。

0070

本発明の方法によりリポソームを製造するために使用されるか、または本発明の装置の一部である多孔性デバイスは、好ましくは約300nm〜約50nm、さらに好ましくは約200nm〜約100nmの孔サイズを有する。多孔性デバイスは少なくとも1つの多孔性層を含む。即ち、多孔性デバイスは1つの多孔性層または複数の同一もしくは異なる多孔性層を含み得る。多孔性デバイスは膜、フィルター、フリットまたは孔を含む任意の他の制限デバイスおよびこれらの組み合わせであってよい。デバイスはポリマー物質金属ガラスセラミックまたは任意の他の好適な物質から構成され得る。物質は化学的に不活性で、溶液/懸濁液の構成要素について低吸収性であり、湿潤性であり得る。好適な実施形態において、多孔性デバイスは膜、好ましくはポリカーボネート膜である。もう一つ別の実施形態において、多孔性デバイスは滅菌濾過膜であってよい。Osmonics Inc.(米国)により製造されるポリカーボネート膜は本発明の実施においてうまく機能することが判明している。本発明によると、多孔性デバイスの両側の圧力は好ましくは実質的に同一である。

0071

多孔性デバイスシステムに懸濁液を1回だけ通過させるので、多孔性デバイスは孔の目詰まりのために変える必要はない。目詰まりは一般に脂質組成純度および濃度などの変数、ならびに使用される圧力および流速に依存する。多孔性デバイスに2回通過させることは本発明の目的ではない。

0072

押出に使用される多孔性デバイス、好ましくは膜は、多孔性デバイスを埋め込んだ少なくとも片面、好ましくは両面上の少なくとも1つのドレインディスクにより支持される。Osmonics Inc.(米国)により製造される、この種類のドレインディスクは本発明の実施においてうまく機能することが判明している。

0073

少なくとも1つのドレインディスクは、特にノズルに連結された多孔性デバイスの面上の少なくとも1つのフリットによりさらに機械的に支持される。このような種類の膜ホルダーは当業者には一般的に周知である。

0074

フリット成分は一般に、圧縮および/または焼結により通常部分的に結合したビーズ材料から構成される構造部材である。フリット製造において有用な多くの材料には、セラミック、ガラス金属および金属/カーバイドビーズ様材料が含まれ、これらを結合させてフリットにする。金属に対して脂質の親和性は低いので、材料の実質的に全体的な処理量を促進するために金属フリットが好適である。好適な金属フリットはステンレス鋼製のものである。フリットを通るパス直線的パスではなく、パス壁は変則的である。フリットは、棒状または円盤状をはじめとする多くの形態で製造できる。好適なフリットはAce Scientific Company(ニュージャージーイーストブランウィック)、Scientific Systems,Inc.(ペンシルニアステートレッジ)およびRanin Instrument Company(マサチューセッツウォバーン)などの多くの供給源から入手可能である。フリットは孔サイズ範囲全体にわたって不均一な孔サイズを有することを特徴とする。フリット孔サイズ範囲は、フリットを通過するか、またはフリットにより押し出される物質に基づいて実験的に決定することができる。これは、その一部が前記孔サイズ以上および前記孔サイズ以下にある粒子サイズの範囲を規定する。好適な孔サイズは≧1μm、好ましくは1〜50μm、さらに好ましくは5〜20μmである。

0075

埋め込まれた多孔性デバイス、好ましくはドレインディスクおよび場合によっては少なくとも1つのフリットにより支持される埋め込まれた膜の強度の増加は、膜を通る高い流速の押出を可能にする。多孔性デバイス(好ましくは膜)は閉塞せず、押出ステップの圧力により変形しない。驚くべきことに、膜タイプの押出は膜材料の変形に対する最小耐性により速度を制限されない。

0076

本発明の非常に好適な実施形態を図2に示し、図中、好適な多孔性デバイスの組み立てを示す。特に、この好適な多孔性デバイスは膜、好ましくはドレインディスク(13)により両面上で支持されるポリカーボネート膜(14)を含む。さらに、好適な多孔性鎖はさらなる多孔性材料、好ましくはフリットを含み、このフリットはノズルと連結した多孔性デバイスの面上に位置する。

0077

多孔性デバイスを通って押し出した後、脂質/リポソームの懸濁液または溶液を続いてノズルに通過させることは、本発明のさらなる態様である。本発明の方法のこのステップを行うために有用であるか、または本発明の装置の一部であるノズルも当業者には一般的に周知である。これらとしては、例えば、回転ディスクノズル、衝突噴流ノズル、キャピラリーノズル、シングルオリフィスノズル振動型または拍動超音波ノズル二流体ノズル、例えば同軸二流体ノズルなどが挙げられる。本発明の好適な実施形態において、ノズルはオリフィスノズルである。リポソームまたはリポソームの単峰型分布をさらに改善するために用いられるノズルはSchlick atomization technologies,Untersiemau(ドイツ)製造のオリフィスノズル121VG1/4であった。本発明においては、ノズルの好適な孔サイズは約0.05mm〜約1mm、さらに好ましくは約0.1mm〜約0.2mmであるが、さらに大きな孔サイズまたはさらに小さな孔サイズのノズルも使用できる。本発明の装置において、ノズルは、得られたリポソームを脱水するために好適な容器、特に噴霧乾燥または噴霧凍結乾燥による脱水に適した容器中に含まれ得る。

0078

溶液または懸濁液の流速は、約1ml/分〜約1000ml/分の範囲である。さらに典型的には、本発明の方法により、10ml/分〜200ml/分、さらに好ましくは約20ml/分〜約100ml/分の流速を適用して、リポソームを製造した。

0079

別の実施形態によると、多孔性デバイスを通って脂質を含む懸濁液または溶液を押し出すために使用される圧力と、ノズルを通って懸濁液または溶液を通過させるための圧力とは、実質的に同じであり、特に0.5バール〜1200バール(5×104Pa〜1.2×108Pa)である。さらに典型的には、5バール〜600バール(5×105Pa〜6×107Pa)、好ましくは約10バール〜約500バール(1×106Pa〜約5×107Pa)、さらに好ましくは約20バール〜約150バール(2×106Pa〜約1.5×107Pa)でリポソームを本発明の方法により製造できる。

0080

脂質/リポソーム懸濁液または溶液を、前述のような本発明の方法において用いられる圧力および流速を用いてポンプ輸送することは、当該分野において一般的に周知の好適な高圧ポンプにより達成できる。ピストンポンプを用いる場合、懸濁液をポンプヘッド自体の中へ吸い込むことができる。外部ポンプデバイスによりフィード貯蔵容器からのフィードストックへの外部ポンプ輸送が可能である。本発明はピストンポンプに限定されず、隔膜ポンプをはじめとする任意の好適なポンプ手段を使用できる。十分な水圧ヘッドを有し、したがって十分な流速および圧力差がある実施形態においては、ポンプは必要ではない。

0081

約10バール〜約500バール(1×106Pa〜約5×107Pa)の圧力を使用することにより、最高約400mM脂質までの高い脂質濃度を含む出発懸濁液または溶液を用いてリポソームを製造することが可能になるということは、本発明のもう一つ別の態様である。多孔性デバイス押出のために高圧を使用することにより、高い脂質濃度でも押出多孔性デバイスの目詰まりを防止することができる。ポリカーボネート多孔性デバイスを用いる従来のリポソームサイズ分別技法は7バールより低い圧力を使用し、したがって60μmol/mlの脂質濃度に限定された。本発明のプロセスにおいて、約20ml/分以上の急速な押し出し速度は、圧力がさらに高い場合、例えば20バール〜150バール(2×106Pa〜1.5×107Pa)の範囲の圧力が使用される場合に、高い脂質濃度でも達成される。

0082

本発明の実施形態において記載される本発明の方法は、多孔性デバイスを通って1回押し出し、続いてノズルに通過させることによる、連続した再現性のある様式でのリポソームの急速製造を可能にする。この方法を実施するために使用される圧力が増加すると、このプロセスにより製造されるリポソームのサイズが減少し、サイズ分布が狭くなる。

0083

本発明の方法により製造されるリポソームが、狭いサイズ分布により具体化される高いサイズ均一性を有することは本発明のもう一つ別の態様である。高いサイズ均一性または狭いサイズ分布は低い多分散性指数により特徴づけられる。好ましくは、本発明により製造されるリポソームは、約0.3より低い多分散性指数、さらに好ましくは約0.2より低い多分散性指数、最も好ましくは約0.1より低い多分散性指数により特徴づけられる。リポソームの多分散性(PI)はMalvern Zetasizer Nano(Malvern Instruments、英国)を用いて光子相関分光法PCS)により決定できる。

0084

本発明のもう一つ別の態様において、さらに長期間リポソームを保存するために、製造後にリポソームを脱水できる。リポソームを脱水するための好適な方法としては、噴霧乾燥または噴霧凍結乾燥が挙げられる。リポソームを含む懸濁液の微粒化による液滴の形成は、両脱水法の最初のステップである。リポソームを減圧下で脱水することもできる。特に好適な実施形態において、2006年10月27日に出願された共有欧州特許出願第06 022 538.0号"Percolative drying for the preparation of particles"に記載されるようにパーコレーティブ乾燥によりリポソームを脱水することができる。

0085

脂質、好ましくは脂質粒子、最も好ましくはリポソームを含む懸濁液または溶液を、好ましくは高圧でノズルに通過させることが本発明の一つの目的であることはすでに記載した。この方法で懸濁液を微粒化し、これにより懸濁液または溶液から液滴を形成できる。

0086

したがって、脂質を含む出発懸濁液または溶液からリポソームを製造し、噴霧乾燥または噴霧凍結乾燥により前記リポソームを脱水することを含む連続法を提供することは本発明のもう一つ別の態様であり、これによりこの方法は脂質を含む懸濁液または溶液を、多孔性デバイスを通して押し出し、続いてこの懸濁液または溶液を、ノズルに通過させ、これにより懸濁液を微粒化して液滴を形成する。

0087

液滴形成後のリポソームの乾燥は、液滴をガス流れ、好ましくは加熱されたガス流れと接触させることにより行うことができ、固体粒子を得る。好ましくは、使用されるガス流れは不活性ガスである。乾燥ガスは、好ましくは、0.1容量%未満、好ましくは0.05容量%未満の酸素を含む低酸素ガスまたは無酸素ガスである。不活性気体は、酸素と置換するために窒素二酸化炭素ヘリウムネオンアルゴンクリプトンキセノンおよびラドンまたは他の不活性ガスをポンプで供給することにより、可燃性の高い溶液を含む加熱乾燥系の安全性を増加させる。これらの系の効果は、酸素を完全に除去すること、または無視できるレベルまで減少させることのいずれかである。本発明の好ましい実施形態において、窒素を不活性気体として使用する。本発明の他の実施形態において、不活性ガスは配合物中に含まれる活性成分および賦形剤を保護する。好ましくは、噴霧乾燥は、噴霧乾燥に適したデバイス中で行う。噴霧乾燥は例えば乾燥塔で行うことができる。脱水されたリポソームをガス流れから分離し、回収する。

0088

本発明の方法を、当業者に不活性噴霧乾燥デバイスとして公知のパススルーまたはループ操作で行うことができる。パススルーまたはループ操作において、不活性ガスを乾燥ガスとして加熱することができる。乾燥ガスを次いで、懸濁液をリポソームとともに含む懸濁液の乾燥器フィードを噴霧乾燥するために使用できる。噴霧乾燥を過剰圧力標準圧力または不完全真空下で行うことができる。乾燥ガスを用いて許容できる最高システム温度および最大容量で規格準拠した粉末を産生するならば、有利なプロセス圧力範囲が存在し得る。酸素のシステム中への導入は回避しなければならないので、プラントは好ましくは標準圧力または常圧より0〜200mバール(2×104Pa)高い若干超過気圧下で行うことができる。プロセスチャンバー内部の加熱された乾燥ガスは10℃〜500℃の温度を示し得るので、乾燥器フィードが乾燥ガスと接触すると溶媒が蒸発する。さらに典型的には、懸濁液を本発明の方法により30℃〜250℃、さらに好ましくは約80℃〜約200℃で乾燥した。

0089

乾燥したリポソーム生成物の分離は生成物を排出しながら行うことができる。生成物流れを好適な手段により、例えばフィルターまたはサイクロンを用いて廃ガス流れから分離することができ、場合によって冷却し、必要ならば保護ガス雰囲気下または包装して保存することができる。集塵のために圧力サージクリーニング備え表面フィルターを使用する場合、クリーニングは任意の無酸素ガスを用いて、好ましくは予熱された不活性ガスまたは乾燥ガスのスプリット流れを用いて行うことができる。

0090

溶媒を濃縮し、不活性ループを通して処理することにより排気を再循環させることができる。パススルー操作において新鮮な乾燥ガスを繰り返しプロセスチャンバー中に供給し、プロセスチャンバーから出る排ガス廃棄する。本発明の方法は、ループ操作におけるガス再循環操作で行うこともでき、使用済み乾燥ガスは溶媒を含まない。パススルー操作との違いは、排ガスを乾燥ガスとして再度使用できるような方法でエネルギー入力により再循環し、調節することができることである。調節中、プロセスチャンバー中で蒸発した液体成分を排ガスから部分的に分離して、これらも再循環することができる。過剰な溶媒および不活性ガスを除去しながら、できるだけ完全にガスリサイクルすることが経済観点から望ましい。

0091

本発明の乾燥リポソームを製造するための装置の好適な実施形態を図1に示す。

0092

液滴を噴霧凍結ステップで凍結することは、前記液滴を低温流体と接触させることにより行うことができる。低温流体は冷却ガスまたは低温液体であり得る。低温液体は冷却された液体、例えばアルゴン、ヘリウム、水素、窒素、酸素、メタン、二酸化炭素、亜酸化窒素イソペンタンヘキサン、またはエタノールおよび他の流体、例えば炭化水素流体またはこれらの混合物である。本発明の好ましい実施形態において、窒素を低温液体として使用する。液滴が低温流体と接触すると、凍結粒子が形成される。重要な可変操作パラメータとしては、ローター速度、微粒化ガス圧環状間隙ガス圧、空気体積、溶液スプレー速度およびスプレーガンノズル直径、流動床スリット幅ならびに入口および出口空気温度が挙げられる。

0093

凍結ステップにより得られる粒子中に含まれるリポソームを、前記粒子を解凍することなく減圧下で脱水できることは本発明の一つの特性である。減圧下で、水および他の溶媒を凍結粒子から昇華により除去する。減圧により熱不安定化合物の乾燥時間を短縮することが可能になる。

0094

リポソームが組み入れられているか、または埋め込まれている固体粒子を得るために、許容できる程度のコロイドの組み入れに有利な親水性賦形剤のコロイド系に対する重量比を選択することが有用である。例えば、水性液体が親水性賦形剤より多くのコロイド系を含むならば、コロイド系の一部は本発明の方法により産生される固体粒子中に組み入れられていないかまたは埋め込まれていなくてもよい。したがって、親水性賦形剤のコロイド系に対する重量比は少なくとも約1、さらに好ましくは少なくとも約2、例えば約3〜約5またはさらにはそれ以上であるのが好適である。一方、非常に高い比は避けるべきである。その理由は、コロイド系の特定の含量にしては粉末体積がかなり大きくなり、したがって再構成後液体組成物体積が大きくなるからである。したがって、約50以上、またはさらには100以上の比はあまり好ましくない。本発明によると、約50未満、特に約20未満の比が特に好適である。

0095

指摘したように、本発明の方法はシングルパス操作で懸濁液中のリポソームの製造および乾燥粉末への変換も可能にする。乾燥粒子は、乾燥粒子中に埋め込まれているかまたは組み入れられているリポソームの担体として作用する親水性賦形剤を含む。この方法は比較的低温で行うことができるので、噴霧乾燥に関連して熱不安定性であるかまたは熱不安定性活性剤を含むリポソームの乾燥および安定化には特に有利である。

0096

本発明の方法により脱水されたリポソームを好適な水性媒体中で再水和することができる。意外にも、リポソームおよび/または脂質粒子を含む懸濁液を製造し、容易に再構成できるような方法で本発明の方法により可能なワンステップ操作でさらに乾燥できることが見いだされた。穏やかな条件、特に水性有機溶液を不活性ガスと組み合わせて用いる低噴霧乾燥温度は、この方法を熱不安定性リポソームの製造および乾燥に関して非常に有用にする。

0097

本発明は、開示された方法により得られた脱水されたリポソームを開示する。これらのリポソームは、水性媒体中、好ましくは製薬用途に好適な媒体中、最も好ましくは注射用水中でのリポソームの再水和後に、約500nmより小さく、好ましくは約200nmより小さい平均直径を有する。脱水されたリポソームを水性媒体と単に混合することによりリポソームを再水和することができる。開示された脱水リポソームは再水和後に約0.5より低く、好ましくは約0.2より低く、最も好ましくは約0.15より低い多分散性指数を有する。リポソームは、約10μm〜約1000μm、好ましくは約50μm〜約500μmの平均サイズを有する乾燥粒子中に含まれ得る。

0098

本発明の方法により得られるリポソーム、乾燥粒子、またはこれを含む粉末を医薬または診断用製剤の製造において用いることができる。粒子が薬物投与形態の全ての要件を満たすならば、そのように使用し、適切な第1包装容器中に直接充填することができる。あるいは、粒子をさらに加工することができる。例えば、粒子をさらなる活性および/または不活性成分、例えば薬学的に許容される担体として混合することができるか、または圧縮して薬物錠剤にすることができる。

0099

リポソームを含む乾燥粒子を、例えば注射用水または他の緩衝系で再構成した後、結果として得られた配合物を非経口(例えば、静脈内または局所領域)注射、経口投与または吸入に用いることができる。溶媒を、製造法において用いる場合、本発明の方法の間に許容限界または検出可能限界以下で抽出され、このことは従来公知の方法よりも特に優れた本発明の利点である。

0100

実施例
次の実施例は本発明およびその好適な実施形態のいくつかを、その範囲を制限することなくさらに説明することを意味する。さらなる実施例および実施形態は、説明から、場合によっては一般的に公知の技術情報と組み合わせて、特にコロイド状薬物担体系の設計および使用ならびに噴霧乾燥、不活性噴霧乾燥または噴霧凍結乾燥の既知原則と組み合わせて容易に誘導されるであろう。

0101

リポソームの分析
リポソームの粒子サイズ(Z平均)および多分散性(PI)を、Malvern Zetasizer Nano(Malvern Instruments、英国)を用いた光子相関分光法(PCS)により分析した。DOTAP−ClおよびDOPCの脂質濃度を、205nmでUV/VIS検出器を用いたHPLCにより分析した。成分の分離および定量化を、C18プレカラムを有するC8 LiChrospher 60 RP選択Bカラム(250×4mm、5μm粒子サイズ)を用いて行った。

0102

リポソーム製造
合計脂質含量が10〜400mMであるカチオン性リポソームを、水性有機相中へのエタノール注入により製造した。DOTAP−Cl(1,2−ジオレオイル−3−トリメチルアンモニウム−プロパン−クロリド)およびDOPC(1,2−ジオレオイル−sn−グリセロ−3−ホスホコリン)をどちらもAvanti Polar Lipids(Alabaster、米国)から入手し、エタノール中に溶解させた。10.5%トレハロース溶液(Ferro Pfanstiehl,米国)中に最高30%までの有機物含量で注入すると、多重膜リポソームが自発的に形成された。所定のサイズ分布を有するリポソームを得るために、懸濁液を、100または200nmの孔サイズを有するポリカーボネート膜ならびに0.1および0.2のオリフィス直径を有するノズルに1回通過させた。

0103

粒子の分析
残存する水分を、ヘッドスペースオーブンを有するクーロンKarl Fischer滴定装置(Analytic Jena AG、ドイツ)により測定した。粒子サイズ分布を、He−Neレーザビーム装備レーザー回折分析器(Mastersizer X、Malvern、ドイツ)を用いて測定した。

0104

実施例1
例えば、Mundus等により国際特許出願公開第2004/002468号で開示されているようなエタノール注入により、10mMの合計脂質含量を有するカチオン性リポソームを製造した。DOTAP−Cl(1,2−ジオレオイル−3−トリメチルアンモニウム−プロパン−クロリド)5mMおよびDOPC5mM(1,2−ジオレオイル−sn−グリセロ−3−ホスホコリン)(どちらもAvanti Polar Lipids(Alabaster、米国)から入手)をエタノール中に溶解させた。10.5%トレハロース溶液(Ferro Pfanstiehl、米国)中に注入すると、多重膜リポソームが自発的に形成された。

0105

エタノール注入により製造される水性有機多重膜リポソーム分散液を、ISCODM260シリンジポンプを用いてオリフィスノズルに連結された多孔性デバイスを通過させた。適用された流速および結果としての圧力を第1表に表示する。多孔性デバイスは、ポリエステルドレインディスク(Osmonics Inc.、米国)により両面から支持された200nmの孔サイズを有するポリカーボネート膜(Osmonics Inc.、米国)と、それに続いて連結されたノズルに面する膜/ドレインディスク面をさらに支持する5μmの濾過孔を有するステンレス鋼フリットから構成されていた。0.1mmのオリフィス直径を有する121VG1/4ノズル(Schlick、ドイツ)を使用した。ノズルに通した後にリポソームを集め、分析した。
記載の方法により、異なる脂質濃度、流速および圧力を用いて製造されたリポソームの特性を第1表に示す。

0106

第1表

0107

実施例2
100nmの孔サイズを有するポリカーボネート膜を用いて実施例1にしたがって方法を行った。異なる流速および圧力を用いて、記載の方法により製造されたリポソームの特性を第2表に示す。

0108

第2表

0109

実施例3
実施例1にしたがい、0.2mmのオリフィスを有するノズルを用いて方法を行った。異なる脂質濃度、流速および圧力を用いて、記載の方法により製造されたリポソームの特性を第3表に示す。

0110

第3表

0111

実施例4
水性有機分散液のエタノール濃度を10%〜30%[w/v]の間で変える以外は実施例1にしたがって方法を行った。異なるエタノール濃度、流速および圧力を用いて、記載の方法により製造されたリポソームの特性を第4表に示す。

0112

第4表

0113

実施例5
200nmの孔サイズを有するポリカーボネート膜を用いる以外は実施例4にしたがって方法を行った。異なるエタノール濃度、流速および圧力を用いて、記載の方法により製造されたリポソームの特性を第5表に示す。

0114

第5表

0115

実施例6
200nmの孔サイズを有するポリカーボネート膜を通して水性有機分散液をポンプで供給し、20ml/分の流速、10または30%[w/v]のエタノール濃度で、0.1mmまたは0.2mmの直径のオリフィスを有するノズルに通過させる以外は、実施例1と同様にして方法を行った。結果としての噴霧圧力は20〜22バールであった。

0116

ノズル(4)を通過させて分散液を微粒化して液滴にした後、液滴を不活性乾燥ガスと乾燥塔(5)(B−290およびB−295、Buchi(スイス))中で接触させることにより、水分を蒸発させた。得られた乾燥粒子をサイクロン(Buchi、スイス)により不活性ガスから分離した。ヒーター(Buchi B290の機構)を用いて200℃の入口温度まで乾燥不活性ガス温度を加熱し、その結果出口温度が約75℃になった。不活性乾燥ガス、ガス状窒素を38m3/時の一定乾燥体積流速で供給した。分離した固体状なめらかな粒子は50〜500μmの範囲の粒子サイズを有し、残存水分は3%未満であった。注射用水で再構成した後、リポソーム分散液を得た。結果として得られたリポソームの平均直径および多分散性指数を第6表に示す。デバイスのセットアップ図1に図示する。

0117

第6表

0118

実施例7
実施例1に記載のトレハロース溶液中にエタノール性脂質溶液を注入することによりリポソームを形成した後、エタノール、またはメタノール、またはアセトンをリポソーム懸濁液に添加して、溶媒の最終濃度40%[w/v]を得た。結果として得られた分散液を、200nmの孔サイズを有するポリカーボネート膜を通して20ml/分の流速でポンプを用いて通過させ、続いて前述のように0.1mmオリフィスノズルに通過させた。

0119

分散液を微粒化して液滴にした後、前記液滴を、120℃の入口温度を使用する以外は実験例6に記載したようにして脱水した。再水和リポソームの特性を前述のように分析した。結果として得られる出口温度、平均サイズおよび多分散性指数を第7表に示す。

0120

アセトンを共溶媒として使用することにより、わずか45℃の非常に低い乾燥温度を達成できた。特に、アセトンの使用によっても0.13の低い多分散性指数が得られた。このように、前述の方法でアセトンを共溶媒として使用することは温度感受性活性剤を含むリポソームの製造に特に有益であると思われる。

0121

第7表

0122

図の説明
図1:1つのデバイスにおいてリポソームを製造し、脱水するための装置。
(1)シリンジポンプ
(2)多孔性デバイス
(3)入口温度
(4)ノズル
(5)乾燥塔
(6)出口温度
(7)サイクロン
(8)生成物
(9)不活性ループ(場合によって)
図2:リポソームをシングルパス様式で製造するための装置
(10)ストック溶液
(11)ポンプ
(12)フィルターホルダー
(13)ドレインディスク
(14)膜、好ましくはポリカーボネート膜
(15)多孔性物質、好ましくはフリット
(16)ノズル

0123

1シリンジポンプ、 2多孔性デバイス、 3入口温度、 4ノズル、 5乾燥塔、 6出口温度、 7サイクロン、 8生成物、 9 不活性ループ(場合によって)、 10ストック溶液、 11ポンプ、 12フィルターホルダー、 13ドレインディスク、 14 膜、好ましくはポリカーボネート膜、 15多孔性物質、好ましくはフリット、 16 ノズル

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