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技術 過給機及びこれを備える多段式過給装置

出願人 トヨタ自動車株式会社
発明者 久間啓司
出願日 2009年6月5日 (11年0ヶ月経過) 出願番号 2009-136204
公開日 2010年12月16日 (9年6ヶ月経過) 公開番号 2010-281281
状態 未査定
技術分野 過給機
主要キーワード 迂回配管 内側接続 接続リブ 外側接続 ベアリング室 回転径方向 コンプレッサ室 ホイール収容室
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (8)

課題

過給装置全体の大型化を抑制可能な過給機及びこれを備える多段式過給装置を提供する。

解決手段

高圧過給機3は、吸入する空気を圧縮する高圧コンプレッサ室70が形成されるハウジング40と、同コンプレッサ室70に設けられるコンプレッサホイール52とを備えている。高圧側コンプレッサ室70には、高圧過給機3へ吸入される空気をコンプレッサホイール52に向けて供給する吸入室71と、コンプレッサホイール52から送り出された空気の流速減速させるディフューザ室73とが設けられ、ハウジング40には、吸入室71とは別にディフューザ室73と連通する第1連通部41d及び第2連通部42eが設けられる。

概要

背景

過給特性の向上を図る目的として、吸気通路において高圧段及び低圧段コンプレッサホイール吸気の流れ方向に対して直列に設けられるとともに排気通路において高圧段及び低圧段のタービンホイール排気の流れ方向に対して直列に設けられた、いわゆる多段式過給装置を備えるものが知られている。このような多段式過給装置としては、特許文献1のものが挙げられる。

図7を参照して、特許文献1に記載のものも含め、従来構造の多段式過給装置について説明する。
図7に示すように、内燃機関200は、吸気通路210に設けられたインテークマニホールド211を介して、内燃機関200に設けられた燃焼室(不図示)に空気が供給される。そして燃焼室内にて燃焼した混合気は排気としてエキゾーストマニホールド212を介して排気通路230に排出される。

吸気通路210には、第1接続配管240により低圧過給機250の低圧コンプレッサ室251が接続され、同コンプレッサ室251の吸気下流側には、第2接続配管241により高圧過給機260の高圧側コンプレッサ室261が接続されている。同コンプレッサ室261の吸気下流側には、インテークマニホールド211と接続するための第3接続配管242が設けられている。また、第2接続配管241には、この第2接続配管241から分岐するとともに高圧側コンプレッサ室261を迂回して第3接続配管242に接続する迂回配管である第4接続配管243が設けられている。そして、第4接続配管243には、低圧側コンプレッサ室251からの吸気を高圧側コンプレッサ室261へ供給する状態と、第4接続配管243に供給する状態とを切り替え切替バルブ270が設けられている。

概要

過給装置全体の大型化を抑制可能な過給機及びこれを備える多段式過給装置を提供する。高圧過給機3は、吸入する空気を圧縮する高圧側コンプレッサ室70が形成されるハウジング40と、同コンプレッサ室70に設けられるコンプレッサホイール52とを備えている。高圧側コンプレッサ室70には、高圧過給機3へ吸入される空気をコンプレッサホイール52に向けて供給する吸入室71と、コンプレッサホイール52から送り出された空気の流速減速させるディフューザ室73とが設けられ、ハウジング40には、吸入室71とは別にディフューザ室73と連通する第1連通部41d及び第2連通部42eが設けられる。

目的

本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、過給装置全体の大型化を抑制可能な過給機及びこれを備える多段式過給装置を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
1件

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請求項1

空気を圧縮するコンプレッサ室が形成されるハウジングと、同コンプレッサ室に設けられるコンプレッサホイールとを備える過給機において、前記コンプレッサ室には、前記ハウジングに流入する空気を前記コンプレッサホイールに向けて供給する吸入室と、前記コンプレッサホイールから送り出された空気の流速減速させるディフューザ室とが設けられ、前記ハウジングには、前記ディフューザ室に連通し同ハウジングに流入する空気が前記コンプレッサホイールを迂回して前記ディフューザ室に流通する迂回路が形成されるとともに、前記迂回路内にはその開閉状態切り替え切替バルブが設けられることを特徴とする過給機。

請求項2

請求項1に記載の過給機において、前記ハウジングには、前記吸入室を構成する吸入側接続部が設けられ、前記吸入側接続部は、前記吸入室を区画形成する内側接続部と、同内側接続部を前記コンプレッサホイールの回転径方向から取り囲む外側接続部とが設けられ、前記迂回路は、前記内側接続部の外面と前記外側接続部の内面との間に形成される空間により構成されることを特徴とする過給機。

請求項3

請求項2に記載の過給機において、前記吸入側接続部は、前記コンプレッサホイールの回転軸線方向に延びる態様にて設けられ、前記迂回路は、前記回転軸線方向に延びる態様にて設けられることを特徴とする過給機。

請求項4

請求項2または請求項3に記載の過給機において、前記迂回路は、前記コンプレッサホイールの回転軸を取り囲む円環状に形成されることを特徴とする過給機。

請求項5

請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載の過給機において、前記切替バルブには、前記コンプレッサホイールの回転周方向所定間隔をおいて配列された複数の弁体と、同複数の弁体を回転可能とするシャフトとを含み、前記複数の弁体の回転により前記迂回路の開閉状態を切り替えることを特徴とする過給機。

請求項6

複数の過給機を備えた過給装置において、前記複数の過給機のうちの一の過給機として、請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載の過給機を具備することを特徴とする過給装置。

請求項7

容量の小さい高圧過給機と同高圧過給機よりも容量が大きい低圧過給機と同高圧過給機及び同低圧過給機を互いに接続する接続通路とを備える多段式過給装置において、前記高圧過給機のコンプレッサ室と前記低圧過給機のコンプレッサ室とは互いに空気流通方向において直列に接続されるとともに、前記高圧過給機は前記低圧過給機の同空気流通方向の下流側に設けられ、前記高圧過給機として、請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載の過給機を具備することを特徴とする多段式過給装置。

請求項8

請求項7に記載の多段式過給装置において、前記切替バルブは、前記低圧過給機が停止状態のときに閉弁状態となり、前記低圧過給機が駆動状態のときに開弁状態となることを特徴とする多段式過給装置。

技術分野

0001

本発明は、空気を圧縮するコンプレッサ室と、同コンプレッサ室に収容されるコンプレッサホイールとを備える過給機及びこれを備える多段式過給装置に関する。

背景技術

0002

過給特性の向上を図る目的として、吸気通路において高圧段及び低圧段のコンプレッサホイールが吸気の流れ方向に対して直列に設けられるとともに排気通路において高圧段及び低圧段のタービンホイール排気の流れ方向に対して直列に設けられた、いわゆる多段式過給装置を備えるものが知られている。このような多段式過給装置としては、特許文献1のものが挙げられる。

0003

図7を参照して、特許文献1に記載のものも含め、従来構造の多段式過給装置について説明する。
図7に示すように、内燃機関200は、吸気通路210に設けられたインテークマニホールド211を介して、内燃機関200に設けられた燃焼室(不図示)に空気が供給される。そして燃焼室内にて燃焼した混合気は排気としてエキゾーストマニホールド212を介して排気通路230に排出される。

0004

吸気通路210には、第1接続配管240により低圧過給機250の低圧側コンプレッサ室251が接続され、同コンプレッサ室251の吸気下流側には、第2接続配管241により高圧過給機260の高圧側コンプレッサ室261が接続されている。同コンプレッサ室261の吸気下流側には、インテークマニホールド211と接続するための第3接続配管242が設けられている。また、第2接続配管241には、この第2接続配管241から分岐するとともに高圧側コンプレッサ室261を迂回して第3接続配管242に接続する迂回配管である第4接続配管243が設けられている。そして、第4接続配管243には、低圧側コンプレッサ室251からの吸気を高圧側コンプレッサ室261へ供給する状態と、第4接続配管243に供給する状態とを切り替え切替バルブ270が設けられている。

先行技術

0005

特開2005−98250号公報

発明が解決しようとする課題

0006

ところで、こうした多段式過給装置にあっては、その高圧過給機と低圧過給機とが、切替バルブ270が設けられる第4接続配管243をはじめとする多くの接続配管により接続されるため、接続構造が複雑となり、その大型化を招いていた。また、このような問題は多段式過給装置に限らず、複数の過給機を備える過給装置にあっても同様に生じ得る。

0007

本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、過給装置全体の大型化を抑制可能な過給機及びこれを備える多段式過給装置を提供することにある。

課題を解決するための手段

0008

以下、上記目的を達成するための手段及びその作用効果について記載する。
(1)請求項1に記載の発明は、空気を圧縮するコンプレッサ室が形成されるハウジングと、同コンプレッサ室に設けられるコンプレッサホイールとを備える過給機において、前記コンプレッサ室には、前記ハウジングに流入する空気を前記コンプレッサホイールに向けて供給する吸入室と、前記コンプレッサホイールから送り出された空気の流速減速させるディフューザ室とが設けられ、前記ハウジングには、前記ディフューザ室に連通し同ハウジングに流入する空気が前記コンプレッサホイールを迂回して前記ディフューザ室に流通する迂回路が形成されるとともに、前記迂回路内にはその開閉状態を切り替える切替バルブが設けられることを要旨とする。

0009

この発明によれば、過給機のハウジングに迂回路が設けられるため、複数の過給機を互いに接続する場合において、ハウジングと迂回路とが各別に設けられる構成と比較して、別途過給機を互いに接続する接続配管を省略することができる。その上、この迂回路内に切替バルブが設けられるため、切替バルブと迂回路とを接続するための外部の通路を省略することができる。以上により、過給装置全体の大型化を抑制することができるようになる。

0010

(2)請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の過給機において、前記ハウジングには、前記吸入室を構成する吸入側接続部が設けられ、前記吸入側接続部は、前記吸入室を区画形成する内側接続部と、同内側接続部を前記コンプレッサホイールの回転径方向から取り囲む外側接続部とが設けられ、前記迂回路は、前記内側接続部の外面と前記外側接続部の内面との間に形成される空間により構成されることを要旨とする。

0011

(3)請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の過給機において、前記吸入側接続部は、前記コンプレッサホイールの回転軸線方向に延びる態様にて設けられ、前記迂回路は、前記回転軸線方向に延びる態様にて設けられることを要旨とする。

0012

この発明によれば、吸入側接続部がコンプレッサホイールの回転軸線方向に延びる態様であるとともに迂回路が同回転軸線方向に延びる態様にて設けられるため、コンプレッサ室の入口から迂回路を介してディフューザ室までの流路屈曲することなく形成することができる。したがって、迂回路を通過する空気流乱れの増大を抑制することができるようになる。

0013

(4)請求項4に記載の発明は、請求項2または請求項3に記載の過給機において、前記迂回路は、前記コンプレッサホイールの回転軸を取り囲む円環状に形成されることを要旨とする。

0014

この発明によれば、複数の過給機を空気流れ方向において直列に接続する構成において、空気流れ方向の下流側の過給機には、空気流れ方向の上流側の過給機から吐出される空気流が上記上流側の過給機と上記下流側の過給機とを接続する接続配管の内壁面に沿った旋回流を含むようになる。そこで、空気流れ方向の下流側の過給機に本発明の構成を用いることにより、接続配管に接続された迂回路内に上記旋回流を含んだ空気流が形成され、その空気流は迂回路の内壁面に沿ってディフューザ室に送り込まれることとなる。したがって、迂回路を円環状に形成することにより、同迂回路を通じて旋回流を含んだ空気流を効率良くディフューザ室に送り込むことができるようになる。

0015

(5)請求項5に記載の発明は、請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の過給機において、前記切替バルブには、前記コンプレッサホイールの回転周方向所定間隔をおいて配列された複数の弁体と、同複数の弁体を回転可能とするシャフトとを含み、前記複数の弁体の回転により前記迂回路の開閉状態を切り替えることを要旨とする。

0016

(6)請求項6に記載の発明は、複数の過給機を備えた過給装置において、前記複数の過給機のうちの一の過給機として、請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載の過給機を具備することを要旨とする。

0017

(7)請求項7に記載の発明は、容量の小さい高圧過給機と同高圧過給機よりも容量が大きい低圧過給機と同高圧過給機及び同低圧過給機を互いに接続する接続通路とを備える多段式過給装置において、前記高圧過給機のコンプレッサ室と前記低圧過給機のコンプレッサ室とは互いに空気流通方向において直列に接続されるとともに、前記高圧過給機は前記低圧過給機の同空気流通方向の下流側に設けられ、前記高圧過給機として、請求項1〜請求項5のいずれか一項に記載の過給機を具備することを要旨とする。

0018

この発明によれば、空気流れ方向の下流側に設けられる高圧過給機のハウジングに迂回路が形成される構成を用いるため、迂回路からの空気がディフューザ室に流入することにより動圧から静圧圧力変換されるようになる。したがって、多段式過給装置の過給特性を向上させることができるようになる。

0019

(8)請求項8に記載の発明は、請求項7に記載の多段式過給装置において、前記切替バルブは、前記低圧過給機が停止状態のときに閉弁状態となり、前記低圧過給機が駆動状態のときに開弁状態となることを要旨とする。

0020

この発明によれば、低圧過給機が停止状態のときに閉弁することにより、低圧過給機から吐出された空気は、高圧過給機の吸入室を介してコンプレッサホイールに送り込まれることになる。したがって高圧過給機が効率よく過給を行うことができるようになる。また、低圧過給機が駆動状態のときに開弁することにより、低圧過給機から吐出された空気は迂回路を介して高圧過給機のディフューザ室に送り込まれるため、低圧過給機から吐出された空気の動圧が静圧に変換されるようになり、低圧過給機による過給を効率よく行うことができるようになる。

図面の簡単な説明

0021

本発明の過給機を備えた多段過給装置の構成を模式的に示す模式図。
同実施形態の過給機について、高圧過給機の断面構造を示す断面図。
同実施形態の過給機について、(a)図2のB−B線に沿った断面構造を示す断面図、(b)図4(a)のC−C線に沿った断面構造を示す断面図。
同実施形態の過給機について、図2の矢視A方向から見た平面構造を示す平面図を示し、(a)切替バルブが閉弁状態にあるときの平面構造を示す平面図、(b)切替バルブが開弁状態にあるときの平面構造を示す平面図。
同実施形態の過給機について、低圧過給機の断面構造を示す断面図。
本発明の過給機を具体化したその他の実施形態について、同過給機の平面構造を示す平面図。
従来の多段式過給装置の構成を模式的に示す模式図。

実施例

0022

図1図5を参照して、本発明の過給機を備えた多段式過給装置をディーゼルエンジン(以下、「エンジン1」)に搭載された多段式過給装置として具体化した一実施形態について説明する。

0023

図1に示すように、エンジン1には、外部からエンジン1内に取り込まれた吸気をエンジン1の燃焼室11へ供給する吸気通路23と、燃焼室11から排出された排気を外部へ排出する排気通路33とがそれぞれ接続されている。燃焼室11には吸気と燃料噴射弁から噴射された燃料との混合気が供給され、燃焼室11内にて同混合気が燃焼されることによりエンジン1は駆動力を得る。また、吸気通路23及び排気通路33のそれぞれには、排気通路33内を流通する排気により吸気通路23内の吸気を過給する多段式過給装置2が設けられている。

0024

吸気通路23には、同吸気通路23の吸気をエンジン1の各気筒に供給するインテークマニホールド22が設けられている。そして、吸気通路23には、吸気上流側から順に外気に含まれる塵埃等の異物捕捉するエアクリーナ24と、吸気を冷却するインタークーラ25と、燃焼室11に供給する吸気の量を調節するディーゼルスロットル26とが設けられている。

0025

排気通路33には、排気上流側から順に燃焼室11からの排気が流入するエキゾーストマニホールド32と、排気を浄化する排気浄化装置34とが設けられている。
多段式過給装置2は、高圧過給機3及び低圧過給機4と、高圧過給機3及び低圧過給機4を互いに接続する吸気側過給通路90及び排気側過給通路100とにより構成されている。低圧過給機4は高圧過給機3よりも体格が大きく設定されるとともに容量が大きく設定されている。また、高圧過給機3は、低圧過給機4と吸気流れ方向に直列に接続されるとともに、低圧過給機4よりも吸気下流側に設けられている。

0026

吸気側過給通路90は、吸気通路23のうちのエアクリーナ24とインタークーラ25との間に設けられている。排気側過給通路100は、排気通路33のうちのエキゾーストマニホールド32と排気浄化装置34との間に設けられている。

0027

高圧過給機3のハウジング40内には、高圧側タービン室80及び高圧側コンプレッサ室70が形成されている。高圧側タービン室80には、排気により回転するタービンホイール53が設けられている。高圧側コンプレッサ室70には、吸気を過給するコンプレッサホイール52が設けられている。これらホイールは、ロータシャフト51により互いに接続されている。

0028

低圧過給機4のハウジング40A内には、低圧側タービン室80A及び低圧側コンプレッサ室130が形成されている。低圧側タービン室80Aには、排気により回転するタービンホイール53Aが設けられている。低圧側コンプレッサ室130には、吸気を過給するコンプレッサホイール52Aが設けられている。これらホイールは、ロータシャフト51Aにより互いに接続されている。

0029

吸気側過給通路90は、入口側吸気通路91、出口側吸気通路92、低圧側吸気通路93、連通用吸気通路94及び迂回通路95により構成されている。またこの迂回通路95には、吸気側切替バルブ110が設けられている。なお、吸気側切替バルブ110及びこれが設けられる迂回通路95は、実際には高圧過給機3のハウジング40内に設けられているが、図1では便宜上、これらがハウジング40の外部にあるものとして示している。

0030

入口側吸気通路91は、エアクリーナ24と低圧側コンプレッサ室130とを接続している。出口側吸気通路92は、高圧側コンプレッサ室70とインタークーラ25とを接続している。低圧側吸気通路93及び連通用吸気通路94は、低圧側コンプレッサ室130と高圧側コンプレッサ室70とを接続している。迂回通路95は、連通用吸気通路94から分岐するとともに、出口側吸気通路92と接続している。吸気側切替バルブ110は、連通用吸気通路94内の吸気を高圧側コンプレッサ室70のコンプレッサホイール52へ供給する状態と迂回通路95により同コンプレッサホイール52を迂回してインタークーラ25に直接供給する状態とを切り替える。

0031

排気側過給通路100は、入口側排気通路101、高圧側排気通路102、低圧側排気通路103、連通用排気通路104及び出口側排気通路105により構成されている。また、低圧側排気通路103には、排気側切替バルブ106が設けられている。

0032

入口側排気通路101は、一端がエキゾーストマニホールド32に接続されている。高圧側排気通路102は、入口側排気通路101の他端と高圧側タービン室80とを接続している。低圧側排気通路103は、入口側排気通路101の他端と低圧側タービン室80Aとを接続している。連通用排気通路104は、高圧側タービン室80と低圧側タービン室80Aとを接続している。排気側切替バルブ106は、入口側排気通路101内の排気を高圧側タービン室80へ供給する状態と同タービン室80を経ることなく低圧側タービン室80Aへ直接供給する状態とを切り替える。また、連通用排気通路104は、低圧側吸気通路93の排気側切替バルブ106より排気下流側において、低圧側排気通路103に接続されている。

0033

次に機関負荷状態に応じて排気側過給通路100及び吸気側過給通路90における排気及び吸気の流れについて説明する。
機関負荷が低負荷のとき、排気側切替バルブ106及び吸気側切替バルブ110はそれぞれ閉弁状態に維持される。これにより、多段式過給装置2内においては次のように排気及び吸気が流れる。

0034

即ち、エキゾーストマニホールド32からの排気は、図中の実線矢印にて示すように入口側排気通路101を介して高圧過給機3のタービン室80に供給される。そして、同タービン室80からの排気は、連通用排気通路104を介して低圧過給機のタービン室80Aに供給される。同タービン室80Aからの排気は、多段式過給装置2の排気下流側(即ち、排気浄化装置34側)に流出する。

0035

一方、エアクリーナ24からの吸気は、図中の実線矢印に示すように、入口側吸気通路91を介して低圧過給機4の低圧側コンプレッサ室130に供給される。同コンプレッサ室130から吐出された吸気は、低圧側吸気通路93及び連通用吸気通路94を介して高圧過給機3のコンプレッサ室70に供給される。そして同コンプレッサ室70から吐出された吸気は出口側吸気通路92を介してインタークーラ25に供給される。

0036

機関負荷が低負荷のときには、排気が低圧過給機4に供給される前に高圧過給機3に供給され、同高圧過給機3において排気の運動エネルギ消費されるため、低圧過給機4のタービンホイール53Aはほぼ停止した状態となる。一方、高圧過給機3はタービンホイール53を通過する排気により駆動される。特に、高圧過給機3はその体格が小さいため、低負荷時の排気の流量が少ない場合であってもタービンホイール53は駆動される。これにより、ロータシャフト51にて接続されたコンプレッサホイール52がタービンホイール53の駆動に伴い駆動するため、高圧過給機3のみにて過給が行われる。

0037

機関負荷が中負荷及び高負荷のとき、排気側切替バルブ106及び吸気側切替バルブ110はそれぞれ開弁状態に維持される。これにより、多段式過給装置2内において次のように排気及び吸気が流れる。

0038

即ち、エキゾーストマニホールド32からの排気は、図中の破線矢印に示すように、入口側排気通路101を介して低圧過給機4のタービン室80Aに供給される。同タービン室80Aから吐出された排気は、多段式過給装置2の排気下流側(即ち、排気浄化装置34側)の排気通路33に流出する。

0039

一方、エアクリーナ24からの吸気は、図中の破線矢印に示すように、入口側吸気通路91を介して低圧過給機4の低圧側コンプレッサ室130に供給される。同コンプレッサ室130から吐出された吸気は、低圧側吸気通路93及び迂回通路95を介して出口側吸気通路92に供給される。即ち低圧側コンプレッサ室130から吐出された吸気は、高圧側コンプレッサ室70を経ずに出口側吸気通路92に供給される。そして、出口側吸気通路92に供給された吸気はインタークーラ25に供給される。

0040

機関負荷が中負荷及び高負荷のときには、排気が低圧過給機4にのみ供給されるため、低圧過給機4のタービンホイール53Aは駆動する。したがって、機関負荷が中負荷及び高負荷のときには、低圧過給機4による過給が行われる。以上により、エンジン1は、機関負荷状態に応じた多段式過給装置2の過給特性を得ることができるようになる。

0041

次に、図2図4を参照して、高圧過給機3の詳細な構造について説明する。なお、図3及び図4においては、第1コンプレッサハウジング41の一部、コンプレッサホイール52及びロータシャフト51を省略している。以降では、ロータシャフト51が延びる方向を「軸線方向」とし、軸線方向において高圧側コンプレッサ室70が形成される側を「コンプレッサ側」とし、高圧側タービン室80が形成される側を「タービン側」とする。また、軸線方向に対して垂直な方向を「径方向」とし、ロータシャフト51に近づく方向を「内側」とし、ロータシャフト51から離れる方向を「外側」とする。

0042

図2に示すように、高圧過給機3のハウジング40は、高圧側コンプレッサ室70を形成する第1コンプレッサハウジング41〜第3コンプレッサハウジング43と、高圧側タービン室80を形成する第1タービンハウジング44及び第2タービンハウジング45と、ベアリング室50を形成するベアリングハウジング46とにより構成されている。このベアリングハウジング46は、第1コンプレッサハウジング41〜第3コンプレッサハウジング43と、第1タービンハウジング44及び第2タービンハウジング45との軸線方向の間に設けられている。

0043

また、ベアリングハウジング46には、ロータシャフト51を回転可能に支持する軸受機構60が設けられている。この軸受機構60には、軸線方向のコンプレッサ側に設けられる第1軸受機構61と、軸線方向のタービン側に設けられる第2軸受機構62とから構成されている。

0044

第1コンプレッサハウジング41には、連通用吸気通路94と接続する略円筒形状の第1吸入側接続部41aが設けられている。第1吸入側接続部41aの軸線方向のタービン側には、第1吸入側接続部41aから径方向の外側に延びる略円環形状の第1スクロール部41bが設けられている。第1スクロール部41bには、出口側吸気通路92に向かい延びる吐出側接続部41cが設けられている。

0045

第2コンプレッサハウジング42には、第1吸入側接続部41aの内周面に取り付けられるとともに、コンプレッサホイール52と近接して配置される第2吸入側接続部42aが設けられている。第2吸入側接続部42aの軸線方向のタービン側には、第2吸入側接続部42aから径方向の外側に延びる略円環形状の第1ディフューザ部42bが設けられている。この第2吸入側接続部42aと第1ディフューザ部42bとの接続部位は、軸線方向のタービン室側に向かい径方向の外側に屈曲する曲面形状にて形成されている。この曲面形状は、コンプレッサホイール52の羽根の上面形状に沿った形状となっている。また、第1ディフューザ部42bの径方向の外側の部位における軸線方向のコンプレッサ側には、第1スクロール部41bに滑らかに接続される曲面形状である第2スクロール部42dが設けられている。この第2スクロール部42dは軸線方向のタービン側に向かい径方向の外側に傾斜する曲面形状にて形成されている。

0046

第3コンプレッサハウジング43には、第2吸入側接続部42aと軸線方向に対向するとともにコンプレッサホイール52の一部が収容されるホイール収容部43aが設けられている。ホイール収容部43aの径方向の外側には、略円環状の平板にて形成されるとともに、第1ディフューザ部42bと軸線方向において対向する第2ディフューザ部43bが設けられている。第2ディフューザ部43bの径方向の外側には、第1スクロール部41bと接続するスクロール接続部43cが設けられている。

0047

第1タービンハウジング44には、連通用排気通路104と接続する略円筒形状の第1吐出側接続部44aが設けられている。第1吐出側接続部44aの軸線方向のコンプレッサ側には、第1吐出側接続部44aから径方向の外側に延びる第1排気流路部44bが設けられている。この第1排気流路部44bの径方向の外側には、略円環形状の第1スクロール部44cが設けられている。この第1スクロール部44cには、高圧側排気通路102に向かい延びる吸入側接続部44dが設けられている。

0048

第2タービンハウジング45は、略円環形状に形成されている。この第2タービンハウジング45には、第1排気流路部44bと軸線方向に対向する第2排気流路部45aが設けられている。

0049

ベアリングハウジング46には、軸線方向に沿って延びる略円筒形状の円筒部46aが設けられている。この円筒部46aの軸線方向のコンプレッサ側には、第3コンプレッサハウジング43にボルトBにより固定される固定部46bが設けられている。この固定部46bの径方向の内側には、第1軸受機構61を保持する第1軸受保持部46cが設けられている。この第1軸受保持部46cの軸線方向のタービン側には、第2軸受機構62を保持する第2軸受保持部46dが設けられている。第2軸受保持部46dの軸線方向のタービン室側には、円筒部46aの軸線方向のタービン側の端部を形成するとともにタービンホイール53を収容するホイール収容部46eが設けられている。また、円筒部46aにおいて、第2軸受保持部46dと軸線方向の略同位置には、径方向の外側に延びるとともに、第1タービンハウジング44及び第2タービンハウジング45の軸線方向のコンプレッサ側の面に接触するベアリング保持部46fが設けられている。

0050

ここで、高圧側コンプレッサ室70及び高圧側タービン室80は以下のように構成されている。
即ち、高圧側コンプレッサ室70は、吸気上流側より吸入室71とホイール収容室72とディフューザ室73とスクロール室74と吐出室75とにより構成されている。

0051

吸入室71は、第1コンプレッサハウジング41の第1吸入側接続部41a内の通路により構成されている。またホイール収容室72は、第2コンプレッサハウジング42の第2吸入側接続部42aと第3コンプレッサハウジング43のホイール収容部43aとにより軸線方向及び径方向に囲まれた空間として構成されている。ディフューザ室73は、第2コンプレッサハウジング42の第1ディフューザ部42bと第3コンプレッサハウジング43の第2ディフューザ部43bとの軸線方向に囲まれた空間として構成されている。またスクロール室74は、第1コンプレッサハウジング41の第1スクロール部41bと第2コンプレッサハウジング42の第2スクロール部42dとにより囲まれた空間として形成されている。また吐出室75は吐出側接続部41c内の通路により構成されている。

0052

以上の構成により、吸入室71に吸い込まれた吸気は、軸線方向に沿ってコンプレッサホイール52に向かい流れる。そして、コンプレッサホイール52から送り出された空気は、ディフューザ室73において動圧から静圧へ変換され、スクロール室74により吐出室75に向かい送り出される。吐出室75から流出した吸気は、出口側吸気通路92に流出する。

0053

また、高圧側タービン室80は、排気上流側より吸入室81とスクロール室82と環状排気流路室83とホイール収容室84と吐出室85とにより構成されている。
吸入室81は、第1タービンハウジング44の吸入側接続部44d内の通路により構成されている。スクロール室82は、第1タービンハウジング44の第1スクロール部44c内の通路により構成されている。環状排気流路室83は、第1タービンハウジング44の第1排気流路部44bと第2タービンハウジング45の第2排気流路部45aとの軸線方向に囲まれた空間として構成されている。ホイール収容室84は、第1タービンハウジング44の第1吐出側接続部44aの軸線方向のコンプレッサ側の部位とベアリングハウジング46のホイール収容部46eとにより囲まれた空間として構成されている。吐出室85は、第1タービンハウジング44の第1吐出側接続部44aの軸線方向のタービン側の部位内の通路により構成されている。

0054

以上の構成により、吸入室81に流入した排気は、軸線方向に対して垂直方向に沿ってスクロール室82に向かい流れる。スクロール室82に送り込まれた排気は、環状排気流路室83を介してホイール収容室84のタービンホイール53に向かい流れる。ホイール収容室84に送り込まれた排気は、タービンホイール53の回転により軸線方向に沿って吐出室85に流れ込む。吐出室85から流出した排気は、連通用排気通路104に流出する。

0055

ところで、多段式過給装置2の高圧過給機3及び低圧過給機4を接続する吸気側過給通路90には、入口側吸気通路91〜迂回通路95の5種類の通路が必要となり、これを各別の配管にて形成する場合、配管の配置が複雑となるとともに、多段式過給装置2が装置全体として大型化してしまう問題がある。

0056

その点において、本実施形態では、上記通路のうち、迂回通路95を高圧過給機3のハウジング40内に設けることにより、配管の数を低減して、多段式過給装置2の装置全体としての大型化を抑制している。以下に、その構造の詳細について図2図4を用いて説明する。

0057

第1吸入側接続部41aは、第1内側接続部41eと第1外側接続部41fとに区分される。第1内側接続部41eは、第1吸入側接続部41aの径方向の内側に位置し、第2コンプレッサハウジング42の第2吸入側接続部42aが取り付けられている。第1外側接続部41fは、第1吸入側接続部41aの径方向の外側に位置し、第1スクロール部41bが接続されている。そして、ハウジング40の第1コンプレッサハウジング41には、これら第1内側接続部41eの外面と第1外側接続部41fの内面とにより区画されて軸線方向に伸びる第1連通部41dが形成されている。

0058

第2吸入側接続部42aは、第2内側接続部42fと第2外側接続部42gとに区分される。第2コンプレッサハウジング42には、これら第2内側接続部42fの外面と第2外側接続部42gの内面とにより区画されて軸線方向に伸びる第2連通部42eが形成されている。第1連通部41dの径方向の幅H1と第2連通部42eの径方向の幅H2とは、互いに等しい大きさに設定されている。

0059

第2内側接続部42fは、第2吸入側接続部42aの径方向の内側の部位であるとともに、第1コンプレッサハウジング41の第1内側接続部41eに取り付けられるものである。

0060

第2外側接続部42gは、第2吸入側接続部42aの径方向の外側に位置し、第1コンプレッサハウジング41の第1外側接続部41fに取り付けられている。また、第2外側接続部42gは、第1ディフューザ部42bと第2スクロール部42dとにより構成されている。

0061

この第2連通部42eは、第1ディフューザ部42bに設けられている。これにより、第2連通部42e内の通路は、ディフューザ室73に連通している。特に、第2連通部42e内の通路は、ディフューザ室73における径方向の内側に連通している。

0062

ここで、迂回通路95は、第1連通部41dと第2連通部42eとにより構成されている。即ち、迂回通路95は、第1内側接続部41e及び第2内側接続部42fの外面と第1外側接続部41fと第2外側接続部42gの内面との径方向の間の空間により構成されている。これにより、迂回通路95は、ディフューザ室73に連通することになる。これら第1連通部41d及び第2連通部42eは、軸線を中心とした円環形状として設けられている。これらの構成により、迂回通路95は、吸入室71を径方向の外側から取り囲む態様にて設けられている。

0063

図3(a)に示すように、第1内側接続部41eと第1外側接続部41fとは、周方向に略等角度間隔にて設けられた4つの第1接続リブ41gにより互いに接続されている。また、図示していないが、第2内側接続部42fと第2外側接続部42gとも同様に、周方向に略等角度間隔にて設けられた4つの第2接続リブにより互いに接続されている。これら第1接続リブ41gと第2接続リブとは、互いに軸線方向に離間した態様にて設けられるとともに、第2接続リブが第1接続リブ41gよりも軸線方向のタービン側に設けられている。

0064

図3(b)に示すように、第1接続リブ41gは、軸線方向のタービン側に対して周方向に傾斜する形状にて形成されている。これは第2接続リブも同様である。これら第1接続リブ41g及び第2接続リブは、第1連通部41d及び第2連通部42e内を流通する吸気の流れ方向に沿った形状となるようにそれぞれ形成されている。

0065

図4に示すように、第1連通部41d内には、吸気側切替バルブ110が設けられている。この吸気側切替バルブ110は、周方向に配置された12個の円弧状に形成された平板の弁体111と、各弁体111に挿入されるとともに弁体111を回転可能にするシャフト112と、これら弁体111及びシャフト112を駆動させるアクチュエータ機構113とにより構成されている。アクチュエータ機構113は、各シャフト112に設けられたリンク機構部114と、リンク機構部114を互いに接続するリング体115と、リング体115を周方向に移動可能とするアクチュエータ本体116とにより構成されている。このアクチュエータ本体116は、エンジン1の制御装置からの開弁及び閉弁の指令信号により駆動する。

0066

図4(a)に示すように、吸気側切替バルブ110が閉弁状態となるときには、各弁体111が径方向に沿った方向となる態様にて制御される。具体的には、閉弁の指令信号を受けたアクチュエータ本体116が駆動することにより、リング体115を周方向に移動させる。このリング体115の周方向の移動に伴い、各リンク機構部114が各シャフト112を回転させるように作用する。これにより各シャフト112に取り付けられた各弁体111がシャフト112の回転に伴い回転する。この場合では、各弁体111が径方向に沿った方向となるように回転する。

0067

図4(b)に示すように、吸気側切替バルブ110が開弁状態となるときには、同様に各弁体111が軸線方向に沿った方向となる態様にて制御される。以上により、吸気側切替バルブ110により、第1連通部41d及び第2連通部42e内の通路(即ち、低圧側吸気通路93)の連通及び遮断が行われる。

0068

次に、図5を参照して、低圧過給機4の構造について説明する。なお、高圧過給機3と低圧過給機4とは、その構造が概ね共通しているため、共通する部材については符号の最後に「A」を付してその説明を省略する。以降では、構成の異なる第1コンプレッサハウジング121〜第3コンプレッサハウジング123について説明する。

0069

図5に示すように、低圧過給機4のハウジング120には、低圧側コンプレッサ室130を形成する第1コンプレッサハウジング121〜第3コンプレッサハウジング123が設けられている。

0070

第1コンプレッサハウジング121には、入口側吸気通路91と接続する略円筒形状の第1吸入側接続部121aが設けられている。第1吸入側接続部121aの軸線方向のタービン側には、第1吸入側接続部121aから径方向の外側に延びる略円環形状の第1スクロール部121bが設けられている。第1スクロール部121bには、低圧側吸気通路93に向かい延びる吐出側接続部121cが設けられている。

0071

第2コンプレッサハウジング122には、第1吸入側接続部121aの内周面に取り付けられるとともに、コンプレッサホイール52Aと近接して配置される第2吸入側接続部122aが設けられている。第2吸入側接続部122aの軸線方向のタービン側には、第2吸入側接続部122aから軸線方向のタービン側に向かうにつれて径方向の外側に延びる湾曲状の第2スクロール部122bが設けられている。この第2スクロール部122bにおけるコンプレッサホイール52Aと対向する対向面122cは、軸線方向のタービン室側に向かい径方向の外側に屈曲する曲面形状にて形成されている。この対向面122cの曲面形状は、コンプレッサホイール52Aの羽根の上面形状に沿った形状にて形成されている。

0072

第3コンプレッサハウジング123には、第2吸入側接続部122aと軸線方向に対向するとともにコンプレッサホイール52Aの一部が収容されるホイール収容部123aが設けられている。ホイール収容部123aの径方向の外側には、第1スクロール部121bと接続するスクロール接続部123bが設けられている。

0073

ここで、低圧側コンプレッサ室130は以下のように構成されている。
即ち、低圧側コンプレッサ室130は、吸気上流側より吸入室131とホイール収容室132とスクロール室133と吐出室134とにより構成されている。即ち、低圧側コンプレッサ室130は、ホイール収容室132とスクロール室133とが直接連通するディフューザレス式の構成となっている。

0074

吸入室131は、第1コンプレッサハウジング121の第1吸入側接続部121a内の通路により構成されている。またホイール収容室132は、第2コンプレッサハウジング122の第2吸入側接続部122a及び対向面122cと第3コンプレッサハウジング123のホイール収容部123aとにより軸線方向及び径方向に囲まれた空間として構成されている。またスクロール室133は、第1コンプレッサハウジング121の第1スクロール部121bと第2コンプレッサハウジング122の第2スクロール部122bとにより囲まれた空間として形成されている。また吐出室134は吐出側接続部121c内の通路により構成されている。

0075

以上の構成により、吸入室131に吸い込まれた吸気は、軸線方向に沿ってコンプレッサホイール52Aに向かい流れる。そして、コンプレッサホイール52Aから送り出された空気は、スクロール室133により吐出室134に向かい送り出される。吐出室134から流出した吸気は、低圧側吸気通路93に流出する。

0076

本実施形態によれば、以下の効果を奏することができるようになる。
(1)本実施形態によれば、高圧過給機3のハウジング40内に迂回通路95を構成する第1連通部41d及び第2連通部42eが設けられている。これにより、別途過給機を互いに接続する接続配管を省略することができる。したがって、多段式過給装置2において、ハウジング40と迂回通路95を構成する配管とが各別に設けられる場合と比較して、多段式過給装置2の装置全体としての大型化を抑制することができるようになる。

0077

また、第1連通部41d内に吸気側切替バルブ110が設けられている。これにより、吸気側切替バルブ110と第1連通部41dとを接続するための外部の通路を省略することができる。したがって、第1連通部41dとは別の配管内に吸気側切替バルブ110が設けられる構成と比較して、多段式過給装置2の装置全体としての大型化を抑制することができるようになる。

0078

また、特に高圧過給機3のハウジング40に第1連通部41d及び第2連通部42eから構成されるとともにディフューザ室73に連通する迂回通路95が形成される。したがって、迂回通路95がディフューザ室73に連通するため、迂回通路95からの吸気がディフューザ室73に流入することにより動圧から静圧へ圧力変換されるようになる。したがって、多段式過給装置2の過給特性を向上させることができるようになる。

0079

(2)本実施形態によれば、高圧過給機3のハウジング40における吸入室71を構成する第1コンプレッサハウジング41の第1吸入側接続部41aが略円筒形状に設けられるとともに、第1連通部41d及び第2連通部42eがともに軸線方向に伸びる空間形状として設けられている。したがって、第1吸入側接続部41aに接続される配管は、連通用吸気通路94と迂回通路95とを兼ねるようになる。その結果、多段式過給装置2に用いる配管を削減することができるようになり、多段式過給装置2の装置全体としての大型化を抑制することができるようになる。

0080

(3)また、第1連通部41d及び第2連通部42eから構成される迂回通路95が屈曲せずにディフューザ室73に連通するため、低圧過給機4から連通用吸気通路94を介して高圧過給機3へ向かい吐出された吸気を効率よくディフューザ室73に供給することができるようになる。したがって、迂回通路95内の吸気の乱れの増大を抑制することができるようになる。

0081

(4)低圧過給機4から連通用吸気通路94を介して高圧過給機3へ向かい吐出された吸気は、コンプレッサホイール52Aの回転により旋回流を含むようになる。即ち、連通用吸気通路94内を旋回しながら高圧過給機3に向かい流通する。その点において、本実施形態によれば、第1連通部41d及び第2連通部42eは、吸入室71を径方向から取り囲む円環形状に設けられているため、迂回通路95内には、上記旋回流を含んだ空気流が形成される。そしてその空気流は迂回通路95の内壁面を構成する第1連通部41dの内周面及び第2連通部42eの内周面に沿ってディフューザ室73に送り込まれることとなる。したがって、この旋回流を含む空気流である吸気を効率よくディフューザ室73に供給することができるようになる。

0082

(5)本実施形態によれば、吸気側切替バルブ110の開閉動作が、低圧過給機4が停止状態のときには閉弁状態とし、低圧過給機4が駆動状態のときには開弁状態とする。したがって、低圧過給機4が停止状態のときには、迂回通路95とディフューザ室73とが遮断されるため、低圧過給機4からの吸気は、高圧過給機3のコンプレッサホイール52に向かい流れるようになる。したがって、高圧過給機3の過給を効率よく行うことができるようになる。一方、低圧過給機4が駆動状態のときには、迂回通路95とディフューザ室73とが連通されるため、低圧過給機4からの吸気の動圧が静圧に変換されるようになり旋回流を含む吸気を効率よくディフューザ室73に供給することができるようになる。

0083

(6)本実施形態によれば、第2連通部42eはディフューザ室73の径方向の内側を連通するように設けられている。したがって、迂回通路95を通過する吸気は、ディフューザ室73に供給されることにより、流速が減少するとともに静圧が向上するようになる。その結果、このディフューザ室73が低圧過給機4のディフューザ室の役割を兼ねることとなるため、低圧過給機4においてディフューザ室を省略することができるようになる。したがって、低圧過給機4の低圧側コンプレッサ室130の小型化を図ることができるようになり、ひいては多段式過給装置2の装置全体としての大型化を抑制することができるようになる。

0084

(7)本実施形態によれば、第1接続リブ41g及び第2接続リブがともに吸気の流れ方向に沿った形状となるように設けられている。したがって、第1接続リブ41g及び第2接続リブを通過する吸気の損失を低減することができるようになり、迂回通路95からディフューザ室73に吸気を効率よく供給することができるようになる。

0085

(その他の実施形態)
本発明の過給機及びこれを備える多段式過給装置の具体的な構成は、上記実施形態に例示した構成に限定されることなく、例えば以下のように変更することもできる。また以下の変形例は、上記実施形態についてのみ適用されるものではなく、異なる変形例同士を互いに組み合わせて実施する場合にも適用することができる。

0086

・本実施形態では、ハウジング40において、コンプレッサ室70を形成するハウジングとして、第1コンプレッサハウジング41〜第3コンプレッサハウジング43の3つのハウジングにより構成したが、ハウジングの個数はこれに限定されることはない。例えば、第1コンプレッサハウジング41及び第2コンプレッサハウジング42を単一部材として構成することもできる。また、第1コンプレッサハウジング41〜第3コンプレッサハウジング43を単一部材として構成することもできる。

0087

・本実施形態では、第1連通部41d及び第2連通部42eがそれぞれ円環形状に設けられる構造であったが、第1連通部41d及び第2連通部42e(迂回通路95)の形状はこれに限定されることはない。例えば、図6に示すように、第1連通部41d及び第2連通部42eの形状は、複数の円弧形状により構成することもできる。これにより、上記実施形態の効果(1)〜(3)、(5)及び(7)に準じた効果を奏することもできる。またこの場合においては、この円弧形状内に吸気側切替バルブ110が設けられる。また、これら第1連通部41d及び第2連通部42eをディフューザ室73の径方向の内側に連通させることにより、上記実施形態の効果(6)に準じた効果を奏することもできる。

0088

・本実施形態では、第1連通部41d内に吸気側切替バルブ110が設けられる構成であったが、吸気側切替バルブ110が設けられる位置はこれに限定されることはない。吸気側切替バルブ110は迂回通路95内に設けられる構造であればよいため、第2連通部42e内に吸気側切替バルブ110が設けられる構造であってもよい。

0089

・本実施形態では、第1接続リブ41gと第2接続リブとが軸線方向に離間した態様にて設けられたが、第1接続リブ41gと第2接続リブとは軸線方向において互いに接続した態様にて設けることもできる。この場合、第1接続リブ41gから第2接続リブまでに亘り滑らかな傾斜を構成することが望ましい。即ち、第1接続リブ41g及び第2接続リブを一体の接続リブとして、軸線方向のタービン側に向かい周方向に傾斜する構造であることが望ましい。

0090

・本実施形態では、第1連通部41d及び第2連通部42eが軸線方向に沿った態様にて設けられる構成であったが、第1連通部41d及び第2連通部42eの態様はこれに限定されることはない。例えば、第1連通部41d及び第2連通部42eは、同連通部41d,42eの吸気上流側において径方向に屈曲する態様にて構成することもできる。

0091

・本実施形態では、第1連通部41d及び第2連通部42eがディフューザ室73の径方向の内側に連通する態様であったが、第1連通部41d及び第2連通部42eは、ディフューザ室73の径方向の中央または外側に連通する態様とすることもできる。この構成により、上記実施形態の効果(1)及び(3)〜(5)に準じた効果を奏することもできる。またこの場合においては、第1連通部41d及び第2連通部42e内に吸気側切替バルブ110を設けられる。

0092

・本実施形態では、多段式過給装置2の高圧過給機3の内部に迂回通路95を設ける構成であったが、本発明の迂回路が設けられた過給機はこの装置への適用のみに限定されることはない。例えば、圧縮比が同等の複数の過給機のうちの一つに上記過給機を用いることもできる。これにより、本実施形態の効果に準じた効果を奏することもできる。

0093

・上記実施形態では、ディーゼルエンジンの多段式過給装置に適用したが、例えばガソリンエンジンの多段式過給装置に適用してもよい。
・上記実施形態では、多段式過給装置2のような複数の過給機を備える過給装置に適用したが、例えば過給機単体としても用いることができる。この場合においては、過給機の迂回通路(迂回路)は、PCV流量導入部及びEGRガスの導入部として適用することができる。

0094

B…ボルト、1…エンジン、2…多段式過給装置、3…高圧過給機、4…低圧過給機、11…燃焼室、22…インテークマニホールド、23…吸気通路、24…エアクリーナ、25…インタークーラ、26…ディーゼルスロットル、32…エキゾーストマニホールド、33…排気通路、34…排気浄化装置、40…ハウジング、41…第1コンプレッサハウジング、41a…第1吸入側接続部(吸入側接続部)、41b…第1スクロール部、41c…吐出側接続部、41d…第1連通部、41e…第1内側接続部(内側接続部)、41f…第1外側接続部(外側接続部)、42…第2コンプレッサハウジング、42a…第2吸入側接続部(吸入側接続部)、42b…第1ディフューザ部、42d…第2スクロール部、42e…第2連通部、42f…第2内側接続部(内側接続部)、42g…第2外側接続部(外側接続部)、43…第3コンプレッサハウジング、43a…ホイール収容部、43b…第2ディフューザ部、43c…スクロール接続部、44,44A…第1タービンハウジング、44a…第1吐出側接続部、44b…第1ディフューザ部、44c…第1スクロール部、44d…吸入側接続部、45,45A…第2タービンハウジング、45a…第2ディフューザ部、46,46A…ベアリングハウジング、46a…円筒部、46b…固定部、46c…第1軸受保持部、46d…第2軸受保持部、46e…ホイール収容部、46f…ベアリング保持部、50…ベアリング室、51,51A…ロータシャフト、52,52A…コンプレッサホイール、53,53A…タービンホイール、60,60A…軸受機構、61,61A…第1軸受機構、62,62A…第2軸受機構、70…高圧側コンプレッサ室、71…吸入室、72…ホイール収容室、73…ディフューザ室、74…スクロール室、75…吐出室、80,80A…タービン室、81,81A…吸入室、82,82A…スクロール室、83,83A…環状排気流路室、84,84A…ホイール収容室、85,85A…吐出室、90…吸入側過給通路(接続通路)、91…入口側過給通路、92…出口側過給通路、93…低圧側過給通路、94…連通用過給通路、95…迂回通路(迂回路)、100…排気側過給通路、101…入口側排気通路、102…高圧側排気通路、103…低圧側排気通路、104…連通用排気通路、105…出口側排気通路、106…排気側切替バルブ、110…吸気側切替バルブ、111…弁体、112…シャフト、113…アクチュエータ機構、114…リンク機構部、115…リング体、116…アクチュエータ本体、120…ハウジング、121…第1コンプレッサハウジング、121a…第1吸入側接続部、121b…第1スクロール部、121c…吐出側接続部、122…第2コンプレッサハウジング、122a…第2吸入側接続部、122b…第2スクロール部、122c…対向面、123…第3コンプレッサハウジング、123a…ホイール収容部、130…コンプレッサ室、131…吸入室、132…ホイール収容室、133…スクロール室、134…吐出室。

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