図面 (/)

技術 二次電池の充電方法およびその充電システム,車両,充電設備

出願人 トヨタ自動車株式会社
発明者 和田直之後藤哲
出願日 2009年5月25日 (11年7ヶ月経過) 出願番号 2009-125375
公開日 2010年12月2日 (10年0ヶ月経過) 公開番号 2010-272470
状態 特許登録済
技術分野 電池等の充放電回路 二次電池の保守(充放電、状態検知) 車両の電気的な推進・制動 車両の電気的な推進・制動
主要キーワード 移行電圧 電流コントローラ 走行期間 放電プロセス 限界電圧 休止期間中 各電圧値 供給期間
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2010年12月2日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (11)

課題

ハイレート放電に起因する塩濃度ムラが発生したリチウムイオン二次電池に対し,塩濃度ムラを解消することのできる二次電池充電方法およびその充電システム,車両,充電設備を提供すること。

解決手段

本発明の二次電池の充電方法は,自動車に搭載されている二次電池を停車中に充電する方法であって,充電前における二次電池の残留充電量が予め決めた第1充電量未満であった場合には,少なくとも充電初期に,充電ハイレート電流の供給と休止とを繰り返すハイレートパルス充電を行い,充電前における二次電池の残留充電量が第1充電量以上であった場合には,充電初期から充電終了まで,ハイレート電流電流値より小さい電流値の電流を連続して供給するローレート連続充電を行うものである。

概要

背景

ハイブリッド自動車等には,例えば,リチウムイオン二次電池等の二次電池が搭載されている。通常,二次電池では,充放電を繰り返し行うことや電池長期間放置すること等により,その性能が低下することが知られている。そのため,従来より,二次電池の劣化の程度を判断する手段や,劣化の状態に応じて講じられる種々の回復手段等が数多く提案されている。例えば,特許文献1には,ハイブリッド自動車に搭載された二次電池の劣化状態を評価するシステムが開示されている。

一方,電気自動車では,二次電池によって駆動されるモータ動力のみによって走行する時間が,比較的長期に連続する。その期間中は,時間当たりの放電量が大きく,また,制動時等にいくらか充電はなされるものの,かなり放電過多の状態となっている。ハイブリッド自動車でも,EV走行モードを持つ車両ではそのような状態となることがある。特に,プラグインハイブリッド車では,EV走行モードが比較的多用される。

概要

ハイレート放電に起因する塩濃度ムラが発生したリチウムイオン二次電池に対し,塩濃度ムラを解消することのできる二次電池の充電方法およびその充電システム,車両,充電設備を提供すること。本発明の二次電池の充電方法は,自動車に搭載されている二次電池を停車中に充電する方法であって,充電前における二次電池の残留充電量が予め決めた第1充電量未満であった場合には,少なくとも充電初期に,充電ハイレート電流の供給と休止とを繰り返すハイレートパルス充電を行い,充電前における二次電池の残留充電量が第1充電量以上であった場合には,充電初期から充電終了まで,ハイレート電流電流値より小さい電流値の電流を連続して供給するローレート連続充電を行うものである。

目的

すなわちその課題とするところは,ハイレート放電に起因する塩濃度ムラが発生したリチウムイオン二次電池に対し,塩濃度ムラを解消することのできる二次電池の充電方法およびその充電システム,車両,充電設備を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
1件

この技術が所属する分野

(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

自動車に搭載されている二次電池停車中に充電する二次電池の充電方法において,充電前における前記二次電池の残留充電量が予め決めた第1充電量未満であった場合には,少なくとも充電初期に,充電ハイレート電流の供給と休止とを繰り返すハイレートパルス充電を行い,充電前における前記二次電池の残留充電量が前記第1充電量以上であった場合には,充電初期から充電終了まで,前記ハイレート電流電流値より小さい電流値の電流を連続して供給するローレート連続充電を行うことを特徴とする二次電池の充電方法。

請求項2

請求項1に記載の二次電池の充電方法において,前記ハイレートパルス充電を,休止期間の長さの供給期間の長さに対する比率を1以上として行うことを特徴とする二次電池の充電方法。

請求項3

請求項1または請求項2に記載の二次電池の充電方法において,前記ハイレートパルス充電の休止期間の終期での充電量が,予め決めた第2充電量以上となったら,前記ハイレートパルス充電を中止して,その後充電終了までローレート連続充電を行うことを特徴とする二次電池の充電方法。

請求項4

請求項1から請求項3までのいずれか1つに記載の二次電池の充電方法において,前記ハイレートパルス充電の供給期間中における二次電池の充電量が,予め決めた上限充電量を超えたら,前記ハイレートパルス充電を中止し,中止後における二次電池の充電量が,目標充電量に到達していれば充電を終了し,目標充電量に達していなければ,その後充電終了までローレート連続充電を行うことを特徴とする二次電池の充電方法。

請求項5

請求項1から請求項4までのいずれか1つに記載の二次電池の充電方法において,前記ハイレートパルス充電の充電ハイレート電流の電流値が5C以上であり,前記ローレート連続充電の電流値が2C未満であることを特徴とする二次電池の充電方法。

請求項6

自動車に搭載されている二次電池を停車中に充電する二次電池の充電システムにおいて,前記二次電池の充電量を取得する充電量取得部と,前記二次電池に充電電流を供給する電流供給部と,前記電流供給部によって供給される充電電流値を制御する制御部とを有し,前記制御部は,充電開始前に,前記充電量取得部によって二次電池の充電量を取得し,取得された二次電池の前記充電量に応じて,前記電流供給部に,前記充電量が予め決めた第1充電量未満であった場合には,少なくとも充電初期に,充電ハイレート電流の供給と休止とを繰り返すハイレートパルス充電を行わせ,前記充電量が前記第1充電量以上であった場合には,充電初期から充電終了まで,前記ハイレート電流の電流値より小さい電流値の電流を連続して供給するローレート連続充電を行わせることを特徴とする二次電池の充電システム。

請求項7

請求項6に記載の二次電池の充電システムにおいて,前記制御部は,前記電流供給部に,前記ハイレートパルス充電を,休止期間の長さの供給期間の長さに対する比率を1以上として行わせることを特徴とする二次電池の充電システム。

請求項8

請求項6または請求項7に記載の二次電池の充電システムにおいて,前記制御部は,前記充電量取得部によって,前記ハイレートパルス充電の休止期間の終期での二次電池の充電量を取得し,取得された前記充電量が予め決めた第2充電量以上である場合には,前記電流供給部に,前記ハイレートパルス充電を中止させて,その後充電終了までローレート連続充電を行わせ,取得された前記充電量が予め決めた第2充電量未満である場合には,前記電流供給部に,前記ハイレートパルス充電を継続させることを特徴とする二次電池の充電システム。

請求項9

請求項6から請求項8までのいずれか1つに記載の二次電池の充電システムにおいて,前記制御部は,前記充電量取得部によって,前記ハイレートパルス充電の供給期間中における二次電池の充電量を取得し,取得された前記充電量が予め決めた上限充電量を超えていたら,前記電流供給部に,前記ハイレートパルス充電を中止させ,中止後に,前記充電量取得部によって,二次電池の充電量を再度取得し,再度取得された前記充電量が目標充電量に到達していれば,充電を終了し,再度取得された前記充電量が目標充電量に達していなければ,その後充電終了まで前記電流供給部に,ローレート連続充電を行わせることを特徴とする二次電池の充電システム。

請求項10

請求項6から請求項9までのいずれか1つに記載の二次電池の充電システムにおいて,前記制御部は,前記電流供給部に,前記ハイレートパルス充電の充電ハイレート電流としては,電流値が5C以上の電流を供給させ,前記ローレート連続充電としては,電流値が2C未満の電流を供給させることを特徴とする二次電池の充電システム。

請求項11

請求項6から請求項10までのいずれか1つに記載の二次電池の充電システムを搭載することを特徴とする車両。

請求項12

請求項6から請求項10までのいずれか1つに記載の二次電池の充電システムを搭載することを特徴とする充電設備

技術分野

0001

本発明は,例えば車両に搭載されるリチウムイオン二次電池などの二次電池充電方法およびその充電システムさらにはその充電システムを搭載した車両,充電設備に関する。さらに詳細には,プラグインハイブリッド自動車等においてEV走行モードによるハイレート放電が行われた後の二次電池の充電をおこなうための二次電池の充電方法およびその充電システム,車両,充電設備に関するものである。

背景技術

0002

ハイブリッド自動車等には,例えば,リチウムイオン二次電池等の二次電池が搭載されている。通常,二次電池では,充放電を繰り返し行うことや電池長期間放置すること等により,その性能が低下することが知られている。そのため,従来より,二次電池の劣化の程度を判断する手段や,劣化の状態に応じて講じられる種々の回復手段等が数多く提案されている。例えば,特許文献1には,ハイブリッド自動車に搭載された二次電池の劣化状態を評価するシステムが開示されている。

0003

一方,電気自動車では,二次電池によって駆動されるモータ動力のみによって走行する時間が,比較的長期に連続する。その期間中は,時間当たりの放電量が大きく,また,制動時等にいくらか充電はなされるものの,かなり放電過多の状態となっている。ハイブリッド自動車でも,EV走行モードを持つ車両ではそのような状態となることがある。特に,プラグインハイブリッド車では,EV走行モードが比較的多用される。

先行技術

0004

特開2008−83022号公報

発明が解決しようとする課題

0005

しかしながら,プラグインハイブリッド車のEV走行モードや電気自動車のように,放電過多の状態で多く使用される二次電池では,通常のハイブリッド自動車のものとはやや異なる劣化状態となる。すなわち,充放電を繰り返し行った場合に,二次電池内部に収容されている電解液塩濃度ムラが発生するのである。この塩濃度ムラの発生は,通常のハイブリッド自動車のように比較的小電流で時間を掛けて行う充電方法を採用した場合には,特に顕著に表れることが分かってきた。

0006

本発明は,前記した従来の充電方法が有する問題点を解決するためになされたものである。すなわちその課題とするところは,ハイレート放電に起因する塩濃度ムラが発生したリチウムイオン二次電池に対し,塩濃度ムラを解消することのできる二次電池の充電方法およびその充電システム,車両,充電設備を提供することにある。

課題を解決するための手段

0007

この課題の解決を目的としてなされた二次電池の充電方法は,自動車に搭載されている二次電池を停車中に充電する二次電池の充電方法であって,充電前における二次電池の残留充電量が予め決めた第1充電量未満であった場合には,少なくとも充電初期に,充電ハイレート電流の供給と休止とを繰り返すハイレートパルス充電を行い,充電前における二次電池の残留充電量が第1充電量以上であった場合には,充電初期から充電終了まで,ハイレート電流電流値より小さい電流値の電流を連続して供給するローレート連続充電を行うものである。

0008

本発明の二次電池の充電方法によれば,ハイレート放電によって残留充電量が低下した二次電池では,内部で塩濃度ムラが発生しているおそれがある。このような二次電池に対してハイレートパルス充電を行うと,内部の塩濃度ムラが解消される。あまり充電量が低下していない二次電池に対しては,ローレート連続充電で構わない。

0009

さらに本発明では,ハイレートパルス充電を,休止期間の長さの供給期間の長さに対する比率を1以上として行うことが望ましい。
十分に休止時間をとることにより,塩濃度ムラが適切に解消される。

0010

さらに本発明では,ハイレートパルス充電の休止期間の終期での充電量が,予め決めた第2充電量以上となったら,ハイレートパルス充電を中止して,その後充電終了までローレート連続充電を行うことが望ましい。
このようにすれば,ハイレートパルス充電を行う期間を,最低限必要なだけにすることができる。

0011

さらに本発明では,ハイレートパルス充電の供給期間中における二次電池の充電量が,予め決めた上限充電量を超えたら,ハイレートパルス充電を中止し,中止後における二次電池の充電量が,目標充電量に到達していれば充電を終了し,目標充電量に達していなければ,その後充電終了までローレート連続充電を行うことが望ましい。
このようにすれば,上限充電量を超えている状態をできるだけ短時間とすることができる。

0012

さらに本発明では,ハイレートパルス充電の充電ハイレート電流の電流値が5C以上であり,ローレート連続充電の電流値が2C未満であることが望ましい。
このようにすれば,より適切に塩濃度ムラが解消される。

0013

また本発明は,自動車に搭載されている二次電池を停車中に充電する二次電池の充電システムであって,二次電池の充電量を取得する充電量取得部と,二次電池に充電電流を供給する電流供給部と,電流供給部によって供給される充電電流値を制御する制御部とを有し,制御部が,充電開始前に,充電量取得部によって二次電池の充電量を取得し,取得された二次電池の充電量に応じて,電流供給部に,充電量が予め決めた第1充電量未満であった場合には,少なくとも充電初期に,充電ハイレート電流の供給と休止とを繰り返すハイレートパルス充電を行わせ,充電量が第1充電量以上であった場合には,充電初期から充電終了まで,ハイレート電流の電流値より小さい電流値の電流を連続して供給するローレート連続充電を行わせる二次電池の充電システムにも及ぶ。

0014

さらに本発明の充電システムでは,制御部は,電流供給部による充電方法を以下のように制御することが望ましい。ハイレートパルス充電を,休止期間の長さの供給期間の長さに対する比率を1以上として行わせることが望ましい。また,ハイレートパルス充電の休止期間の終期での充電量が,予め決めた第2充電量以上となったら,ハイレートパルス充電を中止して,その後充電終了までローレート連続充電を行わせることが望ましい。また,ハイレートパルス充電の供給期間中における二次電池の充電量が,予め決めた上限充電量を超えたら,ハイレートパルス充電を中止させ,中止後における二次電池の充電量が,目標充電量に到達していれば充電を終了し,目標充電量に達していなければ,その後充電終了までローレート連続充電を行わせることが望ましい。また,ハイレートパルス充電の充電ハイレート電流の電流値を5C以上とし,ローレート連続充電の電流値を2C未満とすることが望ましい。

0015

さらに本発明は,上記の二次電池の充電システムを搭載する車両および充電設備にも及ぶ。

発明の効果

0016

本発明の二次電池の充電方法およびその充電システム,車両,充電設備によれば,ハイレート放電に起因する塩濃度ムラが発生したリチウムイオン二次電池に対し,塩濃度ムラを解消することができる。

図面の簡単な説明

0017

プラグインハイブリッド車における1日の二次電池の使用状況の例を示す説明図である。
プラグインハイブリッド車の例を示す説明図である。
充電システムの例を示す説明図である。
充電設備の例を示す説明図である。
実施例の充電サイクルと二次電池の電圧の変化を示すグラフ図である。
実施例の充電サイクルと二次電池の電圧の変化を示すグラフ図である。
実施例の充電サイクルと二次電池の電圧の変化を示すグラフ図である。
実施例の充電サイクルと二次電池の電圧の変化を示すグラフ図である。
比較例における充電サイクルと二次電池の電圧の変化を示すグラフ図である。
比較例における充電サイクルと二次電池の電圧の変化を示すグラフ図である。

実施例

0018

以下,本発明を具体化した最良の形態について,添付図面を参照しつつ詳細に説明する。本形態は,プラグインハイブリッド車に搭載されているリチウムイオン二次電池に充電する充電方法を行う充電システムに本発明を適用したものである。

0019

プラグインハイブリッド車は,エンジンを使用しないモータ走行を,通常のハイブリッド車よりかなり長時間連続して行うことができる。本形態の充電システムは,このようなプラグインハイブリッド車に搭載されている二次電池を充電する際に好適なものである。まず,プラグインハイブリッド車に搭載されている二次電池の充電量の変化パターンの例を図1に示す。

0020

このプラグインハイブリッド車は,図1に示すように,充電量が限界電圧V2以上である間は,モータのみで走行するモード(EV走行モード)となる。この限界電圧V2は,車両内に保持する走行制御システムに予め決めて記憶されている。この図の例では,始動から時刻T1まではEV走行モードで走行している期間である。なお,以下では,二次電池の充電量の指標として,電圧値を使用して説明しているが,充電状態値(SOC)を指標としてもほぼ同様の制御が可能である。

0021

EV走行モードの期間には,二次電池は,時間当たり比較的大電流を放電して使用され,二次電池の充電量は全体として大きく低下する。この放電状態をハイレート放電という。例えば,図1中では,EV走行モード期間において,二次電池の充電量は電圧V1から電圧V2へと変化した。なお,この期間中に時折ある小幅電圧上昇は,制動時の回生充電によるものである。

0022

充電量が限界電圧V2を下回ると,このプラグインハイブリッド車は,図1の時刻T1〜T2に示すように,通常のハイブリッド走行へと移行する。通常のハイブリッド走行の期間では,エンジンも併用して走行し,エンジンの回転の余力によって,二次電池を充電する。そして,二次電池の放電と充電とを同程度に行い,二次電池の充電量が予め決めた範囲内に収まり,全体としてはあまり大きく変化しないように走行制御されている。

0023

図1の例では,時刻T2において例えば1日の走行が終了し,プラグインハイブリッド車が電源コンセント等に接続された。すなわち,この図では,始動から時刻T2までは走行期間であり,時刻T2〜T3は停車して充電のみを受けている充電期間である。本形態の充電システムは,この充電期間中の充電方法を制御するための制御部を有する。そして,充電期間が開始されたときの二次電池に残留している充電量(図中の電圧値V3)に応じて,充電の初期に供給する電流値を異なるものとする。

0024

この制御を行うための充電システムは,例えば,図2に示すように,プラグインハイブリッド車の車両200内に搭載して使用されるものでもよい。この車両200は,エンジン240,フロントモータ220及びリアモータ230を併用して駆動するプラグインハイブリッド車である。この車両200は,車体290,エンジン240,これに取り付けられたフロントモータ220,リアモータ230,ケーブル250,コントローラ260及び複数の二次電池を自身の内部に有する組電池210を有している。

0025

コントローラ260は,インバータを含み,組電池210内の二次電池の充電量の検出や充電制御等をも行うものである。そのために,コントローラ260には,後述する図3に示す充電システム300のコントローラ320に相当するものが内蔵されている。さらに,コントローラ260には,外部の電源コンセントに差し込むためのプラグ270が設けられている。

0026

なお,車両としては,その動力源の全部あるいは一部に電池による電気エネルギを使用している車両であって,外部電源から充電可能なものであれば良い。例えば,電気自動車,プラグインハイブリッド自動車,ハイブリッド鉄道車両フォークリフト電気車椅子電動アシスト自転車電動スクータ等が挙げられる。

0027

本形態の充電システムはまた,図3に示すように,電源コンセントとプラグインハイブリッド車との間に配置される充電システム300としてもよい。この充電システム300は,コネクタ310とコントローラ320とプラグ330とを有している。これは,コネクタ310をプラグインハイブリッド車の受電ポートに,プラグ330を電源コンセントにそれぞれ差し込んで,プラグインハイブリッド車内に搭載されている二次電池の充電を行うためのものである。コントローラ320は,例えば電圧計321,電流コントローラ322,昇圧トランス323を有しており,本形態の充電方法を使用して,二次電池を充電する。

0028

あるいは,図4に示すように,充電用電源設備(例えば,充電ステーション400等)に設けても良い。充電ステーション400には,図3中のコントローラ320に相当するものが内蔵されている。また,プラグインハイブリッド車に接続するための接続ライン410を有している。さらに,電力会社から電力の供給を受けるようになっている。プラグインハイブリッド車をこの接続ライン410によって充電ステーション400に接続し,本形態の充電方法を使用して充電することができる。

0029

本形態の充電システムでは,車両200が電源コンセントに接続されて,充電開始が指示されるとまず,その二次電池に残留している充電量(ここでは電圧値)を測定する。その測定結果が予め決めた境界充電量以上であるか否かに応じて,充電の初期の充電方法を異なるものとする。本形態では,充電方法として,ハイレートパルス充電またはローレート連続充電を使用する。また,境界充電量として,充電開始前における二次電池の電圧値またはSOCを用いることができる。充電開始前に電圧値が例えば目標電圧の95%程度以上また例えば3.7V以上であるか否かを判断の基準とすることができる。あるいは,SOC50%を境界充電量としてもよい。

0030

ハイレートパルス充電とは,充電ハイレート電流を供給する期間と供給しない休止期間とを,交互にパルス状に繰り返す充電方法である。充電ハイレート電流としては,例えば5C(シー)以上とすることが好ましい。さらに,その連続供給期間は10秒以下の短時間とする。そして,各供給期間の間に挟まれる休止期間は,供給期間と同じかそれ以上の時間とする。なお,このハイレートパルス充電における充電ハイレート電流の供給時間は,10秒以下とすることが望ましい。10秒を超える長時間連続した充電を行うと,連続充電との差が小さく,塩濃度ムラを解消する効果が小さいものとなるからである。

0031

一方,ローレート連続充電とは,充電ハイレート電流より小さい充電電流によって,連続的に充電する充電方法である。ローレート連続充電では,充電電流は2C未満であることが好ましい。例えば,1C程度とする。この場合には,休止期間は設けない。なお,この「C」は,電池容量に応じた充電電流値の単位である。電池容量が1Ahの電池では,1Cは1Aである。電池容量が10Ahの電池では,1Cは10Aである。

0032

そして,本形態では,充電開始時の二次電池の残留充電量が予め決めた境界充電量未満であれば,充電初期にハイレートパルス充電を行う。ある程度充電してからは,ローレート連続充電としてもよい。あるいは,ハイレートパルス充電だけで充電を完了させてもよい。また,充電開始時の二次電池の残留充電量が境界充電量以上であれば,充電初期から充電終了までの全期間を通してローレート連続充電を行う。

0033

図1に示したのは,充電開始時の電圧値V3が境界充電量以上であった場合の例である。従って,充電初期からローレート連続充電を行った。すなわち,例えば1Cによって,連続的に充電電流を供給した。これにより,図中の時刻T2〜T3に示すように,二次電池の電圧値は,一定の割合で徐々に上昇している。そして,予め定めた目標電圧V1となったら(時刻T3),充電を終了する。なお,この図では,1日の始動時の電圧をこの目標電圧V1と等しいものとしている。

0034

これに対して,充電開始時の二次電池の電圧値が,境界充電量未満であった場合には,例えば図5に示すように,充電開始後まずハイレートパルス充電を行う。この図中で下方に破線で示すのが充電電流値であり,右端の縦軸に対応している。このときの二次電池の電圧値の変化は,図中で上方に実線で示すようになる。この電圧値は,左端の縦軸に対応している。この図の例では,ハイレートパルス充電として,10Cで10秒の充電と20秒の休止とを繰り返すものを採用した。

0035

このハイレートパルス充電の期間には,図5に示すように,二次電池の電圧値もパルス状に変化する。例えば,時刻TAにおいて充電電流を供給開始すると直ちに急激に電圧値が上昇する(VA→VB)。ハイレート電流を供給する供給期間中(TA〜TC間)にはさらに少し上昇する(VB→VC)。そして,時刻TCにおいて休止期間に入り,電流供給を停止する。すると直ちに,急激に電圧値が下降する(VC→VD)。そして,休止期間中(TC〜TE間)にもさらにやや下降する(VD→VE)。休止期間終了時(時刻TE)は,次回の供給期間の直前であり,その電圧値VEは,前回の休止期間終了時(時刻TA)の電圧値VAよりやや大きい。このようにして二次電池が徐々に充電され,その電圧値が上昇していく。

0036

さらに,二次電池の電圧値が予め決めた条件を満たしたら,ハイレートパルス充電を終了し,その後は,ローレート連続充電を行う。図5では,休止期間終了時の二次電池の電圧が目標電圧V1よりやや小さい移行電圧(ここでは,3.8V)以上となったとき,ハイレートパルス充電を終了している。そのため,充電開始後200秒程度でローレート連続充電へと移行している。ローレート連続充電は,図1の時刻T2〜T3と同じ方法でよい。ここでは,1Cの充電電流を連続供給している。そして,目標電圧V1(ここでは3.9V)となったら,充電を終了する。

0037

ハイレートパルス充電を終了する条件は,1種類とは限らない。本形態では,ハイレートパルス充電を終了する条件の例として,図5図8に示す計4種類のものを挙げている。これらのうちから適切なものを選択して搭載すればよい。これらの図の例ではいずれも,ハイレートパルス充電の波形として,10Cで10秒の充電と20秒の休止とを繰り返すものを採用している。いずれの例でも,ハイレートパルス充電の期間中の二次電池の電圧値の波形はほぼ同様である。ハイレートパルス充電を終了して電流の供給を停止した後においても目標電圧V1が得られている場合は,その後にローレート連続充電を行う必要はない。得られていない場合には,ローレート連続充電へ移行する。

0038

図5の例については,既に説明した。図6の例では,休止期間終了時の電圧が目標電圧V1(3.9V)以上となるまで,ハイレートパルス充電を繰り返して充電を終了した。図7の例では,充電途中の電圧を監視し,上限電圧Vmax(例えば4.2V)に達した時点でハイレートパルス充電を終了した。電流の供給を停止して,電圧が目標電圧V1を下回るようであれば,さらにローレート連続充電を行って,電圧が目標電圧V1となるまで充電する。

0039

また,図8の例では,図6の例と同様に,休止期間終了時の電圧が目標電圧V1以上となったとき,充電を終了した。ただし,図6の例では,充電途中においても上限電圧を超えていないが,図8の例では,充電途中で上限電圧Vmaxを超えた。なお,本形態に係る二次電池では,特に低温環境下において,この上限電圧Vmaxを超える電圧までの充電を行うと,内部で塩の析出が発生するおそれがある。そのため,Vmaxを超える充電を行うことは本来はあまり好ましくない。

0040

発明者は,実験によって,これらの4通りの充電方法(実施例1〜4)と,他に2通りの方法(比較例1〜2)とを比較した。実験の方法は以下の通りである。まず,複数個の同じタイプの二次電池を用意した。この二次電池の抵抗値を測定したところ,いずれも2.9mΩであった。また,この実験では,上限電圧Vmaxが4.2Vの電池を使用した。なお,実施例1,2,比較例1,2は,25℃充電,実施例3,4は,0℃充電を行った。

0041

各二次電池に対し,1回の放電プロセスと1回の充電プロセスとの組であるサイクルを1000回繰り返した。1回の放電プロセスとは,10Cの放電を10秒間行い,その後2Cの充電を10秒行うことを,電圧が3.55Vとなるまで繰り返すものである。この二次電池の電圧値は,境界充電量以下である。放電プロセス中には休止期間は設けていない。また,この放電プロセスは,EV走行モードを模したものとなっている。そのため,この放電プロセスを行うことにより,二次電池の内部には電解液の塩濃度ムラが発生する場合がある。各実施例と各比較例とのいずれにも,各回同じ放電プロセスによって放電を行った。

0042

そして,この電圧値が3.55Vとなった二次電池に対し,各充電方法に相当する充電プロセスによって,1回の充電を行い,目標電圧V1まで充電する。そして,この電圧V1の二次電池に対して,上記と同じ1回の放電プロセスを行って,3.55Vとなるまで再び放電する。これらの放電プロセスと充電プロセスとの組であるサイクルを1000回繰り返し,その後,各二次電池の抵抗値を測定した。なお,本実験では目標電圧V1を,3.9Vに設定した。

0043

各実施例における1回の充電プロセスは,以下の通りである。ただし,ハイレートパルス充電の波形は,いずれも10Cで10秒充電,20秒休止の繰り返しとした。
実施例1(図5):まずハイレートパルス充電,その休止期間終了時の電圧が3.8V以上となったらローレート連続充電,3.9Vで充電終了
実施例2(図6):まずハイレートパルス充電,その休止期間終了時の電圧が3.9V以上となったら充電終了(充電途中の電圧は4.2V未満)
実施例3(図7):まずハイレートパルス充電,充電途中の電圧が4.2V以上となったら休止,休止期間中に電圧が3.9V未満となったらローレート連続充電,3.9Vで充電終了
実施例4(図8):まずハイレートパルス充電,その休止期間終了時の電圧が3.9V以上となったら充電終了(充電途中の電圧は4.2V以上)

0044

比較例における1回の充電プロセスは,以下の通りである。
比較例1:電圧が3.9V以上となるまでローレート連続充電(1Cでの連続充電)
比較例2:まず,10Cで10秒充電,5秒休止を繰り返し,休止期間終了時の電圧が3.9V以上となったら充電終了
これらの比較例の充電プロセスの波形の例を図9(比較例1),図10(比較例2)に示す。比較例2は,実施例のハイレートパルス充電とは異なり,供給期間が休止期間より長いものである。

0045

上記のように充電プロセスと放電プロセスとの組を1000回繰り返した後,各二次電池の抵抗値を測定した。結果は以下の通りであった。
実施例1:3.1mΩ
実施例2:3.1mΩ
実施例3:3.2mΩ
実施例4:3.6mΩ
比較例1:5.3mΩ
比較例2:5.0mΩ
この結果に示すように,実施例1〜4は,いずれも,初期(2.9mΩ)からの抵抗値の上昇幅は小さかったが,比較例1,2は,かなり抵抗値が上昇した。

0046

このようになった理由は,以下のようなものであると考えられる。いずれの二次電池においても,各放電プロセスにおいて塩濃度ムラが発生する場合があると予想される。しかし,実施例1〜4ではいずれも,充電プロセスにより塩濃度ムラは適切に解消された。そのため,抵抗値の上昇幅は小さく抑えられた。しかし,比較例1,2では,充電プロセスによっても,塩濃度ムラが適切に解消されなかったため,抵抗値がかなり大きくなった。

0047

なお,実施例3は,塩濃度ムラは適切に解消されているが,充電プロセス中に電圧が4.2V以上となる瞬間があった。この電圧は,内部で塩の析出が発生しないギリギリの電圧(上限電圧Vmax)であり,その影響によって,実施例1,2に比較して僅かに抵抗値が上昇したものであろうと推察される。また,実施例4は,充電プロセス中に電圧が4.2Vを超えているため,内部でいくらか塩の析出が発生したと考えられる。そのため,実施例1〜3に比較してさらにやや抵抗値が高いものとなった。しかし,比較例1,2に比較すればかなり小さい抵抗値であり,この程度は許容範囲内である。

0048

この実験により,このようにEV走行モードで使用され,限界充電量以下の残留充電量まで使用された二次電池では,充電開始初期にハイレートパルス充電を行うことが好ましいことが確認できた。特に,各パルスごとに充電電流の供給時間以上の長さの休止時間を設けることが望ましい。また,より好ましくは,ハイレートパルス充電の途中であっても,最大許容される上限電圧Vmaxを超えないこととする。このようにすれば,塩濃度ムラは適切に解消されるとともに,二次電池内部での塩の析出は抑制して,適切に充電を行うことができる。そして,二次電池の抵抗値の上昇を抑制できる。

0049

以上詳細に説明したように,本形態の二次電池の充電方法によれば,例えばEV走行モード等の使用によってハイレート放電が行われる二次電池において,充電開始時の残留充電量が境界充電量以下であれば,充電開始後まずハイレートパルス充電を行う。そして,目標電圧V1,あるいはそれ以下の移行電圧まで到達したら充電を終了する。または,充電途中の電圧が上限電圧Vmaxまで到達したら,ハイレートパルス充電を終了する。その後,ローレート連続充電によって目標電圧V1まで充電する。このようにすることにより,塩濃度ムラは適切に解消され,内部での塩の析出は抑制されているので,二次電池の長寿命化を図ることができる。

0050

なお,本形態は単なる例示にすぎず,本発明を何ら限定するものではない。したがって本発明は当然に,その要旨を逸脱しない範囲内で種々の改良,変形が可能である。
例えば,各電圧値や電流値等の数値はいずれも例示であり,これに限らない。

0051

260コントローラ
300充電システム
400 充電ステーション

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

関連する公募課題

ページトップへ

技術視点だけで見ていませんか?

この技術の活用可能性がある分野

分野別動向を把握したい方- 事業化視点で見る -

(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

新着 最近 公開された関連が強い技術

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する社会課題

関連する挑戦したい社会課題一覧

この 技術と関連する公募課題

関連する公募課題一覧

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ