図面 (/)

技術 光ファイバ型光電センサの本体ユニット及び光ファイバ型光電センサ

出願人 株式会社キーエンス
発明者 坂口富一
出願日 2009年3月26日 (11年3ヶ月経過) 出願番号 2009-075982
公開日 2010年10月14日 (9年8ヶ月経過) 公開番号 2010-232275
状態 特許登録済
技術分野 ライトガイドの光学的結合 フオトカプラ・インタラプタ
主要キーワード 設計項目 投光ヘッド 入射光量分布 投光側光ファイバ 受光ヘッド 受光側光ファイバ ファイバセンサヘッド ファイバ型光電センサ
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2010年10月14日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (13)

課題

発光素子投光側光ファイバ光結合効率を向上させるとともに、発光素子及び集光レンズを高精度に位置決めしなくても投光側光ファイバに均一な光を入射させることが可能な光ファイバ型光電センサ本体ユニット及び光ファイバ型光電センサを提供する。

解決手段

LEDチップ17から出射した光を集光レンズ16で集光して投光側光ファイバ3に入射させると共に、集光レンズ16に入射しなかった集光レンズの周囲に出射された光を、集光レンズの周囲に設けられた反射面18で反射させ、反射した光を屈折面19で屈折させて投光側光ファイバ3に入射させる。

概要

背景

従来より、物体の有無、物体の寸法、物体間の間隔、物体の位置、物体の形状、色等を検出するために、光ファイバケーブルが接続されたファイバセンサヘッドと、当該ファイバセンサヘッドを介して検出領域に光を投光し、その透過光または反射光受光する本体ユニットとから構成される光ファイバ型光電センサが用いられている。本体ユニット内部には光ファイバへ光を出射するための投光部と、光ファイバからの光を受光する受光部が備えられている。

投光部としてはLED(light emitting diode)が一般的に用いられる。LEDはリード線に接続された基材の表面に実装されたLEDチップと、LEDチップを覆うように形成された透光性樹脂封止層により構成されている。LEDの樹脂封止層に投光側光ファイバを突き当てて、LEDチップから出射した光が投光側光ファイバ内部に導光される。

ところで、光ファイバ型光電センサの検出能力を示すパラメータとして発光素子の投光側光ファイバに対する光結合効率がある。ここで言う光結合効率とは、発光素子が発光した全発光量に対して検出対象領域に実際に照射される光の割合を示すパラメータである。光結合効率が小さいと検出に寄与する投光量が小さいため高い検出能力は得られない。高い検出能力を得るためには、発光素子に大きな電流を流し発光量を増やす必要がある。しかし、この場合、発光素子のスペックの制限や、消費エネルギーの増大、発光素子の短寿命化が問題となる。

上述した光結合効率を高めるためには、図9に示すように発光素子であるLEDチップ41を投光側光ファイバ3の入射端面近傍に配置することが考えられる。このように配置することでLEDチップ17から発した光の大部分を光ファイバに入射させることができる。しかし、LEDチップ17の光軸に対してある一定以上の入射角度を持って発した光P2は、光ファイバに入射した後に光ファイバの外部に放射されてしまう。これは光P2の光ファイバへの入射角αが光ファイバ内部における反射条件を満たしていないため、内部で反射せずに外部に放出されてしまうためである。したがって、単に発光素子を投光側光ファイバ3端面の近傍に配置しても、発光素子から光ファイバに入射する光量は増えるものの、その分、光ファイバにおける光損失が大きくなるため、結果として光結合効率を高めることはできない。

また、図10に示すようにLEDチップ41の前方に集光レンズ42を設ける構成も考えられる(例えば特許文献1、2参照)。このような構成によれば、集光レンズ42の作用によりLEDチップ41から放射状に放射された光を効率的に投光側光ファイバ3の端面に入射させることが可能である。しかし、一般にLEDチップ41は発光面から放射状に光を発光するものであるため、LEDチップ41から放射された光のうち集光レンズ42に入射しない角度に出射された光P2は集光レンズ42の集光作用を受けず、結果、光ファイバに入射しない。そこで、光P2を光ファイバに入射させるために、LEDチップ41を集光レンズ42に近づけて配置すると、光ファイバへの入射角αが大きくなってしまい、やはり光ファイバにおける光損失が大きくなってしまう。入射角αが大きくならないように、反射面43を大きく傾斜させると、投光側光ファイバ3の突き当て面が確保できなくなり、細い径の光ファイバに対応できなくなる。
特開昭59−180515号公報
特開平9−307144号公報

概要

発光素子と投光側光ファイバの光結合効率を向上させるとともに、発光素子及び集光レンズを高精度に位置決めしなくても投光側光ファイバに均一な光を入射させることが可能な光ファイバ型光電センサの本体ユニット及び光ファイバ型光電センサを提供する。LEDチップ17から出射した光を集光レンズ16で集光して投光側光ファイバ3に入射させると共に、集光レンズ16に入射しなかった集光レンズの周囲に出射された光を、集光レンズの周囲に設けられた反射面18で反射させ、反射した光を屈折面19で屈折させて投光側光ファイバ3に入射させる。

目的

本発明は上述の問題点に鑑みてなされたものであり、発光素子と投光側光ファイバの光結合効率を向上させるとともに、発光素子及び集光レンズを高精度に位置決めしなくても投光側光ファイバに均一な光を入射させることが可能な光ファイバ型光電センサの本体ユニット及び光ファイバ型光電センサを提供することを目的とする。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

検出領域に向けて投光される光を導光する投光側光ファイバと前記検出領域からの光を受光して導光する受光側光ファイバとを装着する装着部と、該装着部に装着された前記投光側光ファイバに光を投光する投光部と、前記受光側光ファイバに入射した光を受光する受光部とを備え、前記受光部が受光した受光量に基づいて前記検出領域の検出対象物を検出する光ファイバ型光電センサ本体ユニットであって、前記投光部は、光を発光する発光素子と、前記発光素子から発光された光を前記装着部に装着された前記投光側光ファイバの一端面に集光させるように前記発光素子と前記装着部の間に設けられた集光レンズと、前記集光レンズの周囲に前記集光レンズの光軸に対し略同心円状に設けられ、前記発光素子から前記集光レンズの周囲に出射された光を、前記集光レンズの光軸に接近する方向に反射させる反射面と、前記集光レンズと前記反射面との間に前記集光レンズの光軸に対し略同心円状に設けられ、前記反射面で反射した光を前記集光レンズの光軸に接近する方向から当該光軸に沿う方向に屈折し、前記装着部に装着された前記投光側光ファイバの一端面に入射させる屈折面と、を備えることを特徴とする光ファイバ型光電センサの本体ユニット。

請求項2

請求項1に記載の光ファイバ型光電センサの本体ユニットであって、前記投光部は、前記発光素子としての発光ダイオードチップと、当該発光ダイオードチップを封止する透光性樹脂層とを備え、前記集光レンズ、前記反射面及び前記屈折面は前記透光性樹脂層を成形することにより一体的に形成されていることを特徴とする光ファイバ型光電センサの本体ユニット。

請求項3

請求項2に記載の光ファイバ型光電センサの本体ユニットであって、前記透光性樹脂層の前記投光側光ファイバの一端面と対向する面に、前記集光レンズの光軸に対し略同心円状の溝部が設けられ、前記反射面が前記溝部の内周面であることを特徴とする光ファイバ型光電センサの本体ユニット。

請求項4

検出領域に向けて投光される光を導光する投光側光ファイバと、検出領域からの光を受光して導光する受光側光ファイバと、前記投光側光ファイバと前記受光側光ファイバを装着するための装着部と、該装着部に装着された前記投光側光ファイバに光を投光する投光部及び前記受光側光ファイバにて受光した光を受光する受光部とを備え、該受光部が受光した受光量に基づいて前記検出領域の検出対象物を検出する本体ユニットとからなる光ファイバ型光電センサであって、前記投光部は、光を発光する発光素子と、前記発光素子と前記装着部に装着された前記投光側光ファイバの一端面との間に設けられ、前記発光素子から発光された光を前記装着部に装着された前記投光側光ファイバの一端面に集光させる集光レンズと、前記集光レンズの周囲に前記集光レンズの光軸に対し略同心円状に設けられ、前記発光素子から前記集光レンズの周囲に出射された光を、前記集光レンズの光軸に接近する方向に反射させる反射面と、前記集光レンズと前記反射面との間に前記集光レンズの光軸に対し略同心円状に設けられ、前記反射面で反射した光を前記集光レンズの光軸に接近する方向から当該光軸に沿う方向に屈折し、前記投光側光ファイバ内部における反射条件を満たす入射角で前記装着部に装着された前記投光側光ファイバの一端面に入射させる屈折面と、を備えることを特徴とする光ファイバ型光電センサ。

請求項5

前記投光側光ファイバは、前記検出領域に光を投光する端面に投光レンズを備えた多芯光ファイバであることを特徴とする請求項4に記載の光ファイバ型光電センサ。

技術分野

0001

本発明は、検出対象物に向けて光を投光し、その反射光または透過光受光することによって検出対象物の有無、色等の情報を検出する光電センサに関し、特に検出対象物に向けて光ファイバを介して光を投光する光ファイバ型光電センサ本体ユニット及び光ファイバ型光電センサに関する。

背景技術

0002

従来より、物体の有無、物体の寸法、物体間の間隔、物体の位置、物体の形状、色等を検出するために、光ファイバケーブルが接続されたファイバセンサヘッドと、当該ファイバセンサヘッドを介して検出領域に光を投光し、その透過光または反射光を受光する本体ユニットとから構成される光ファイバ型光電センサが用いられている。本体ユニット内部には光ファイバへ光を出射するための投光部と、光ファイバからの光を受光する受光部が備えられている。

0003

投光部としてはLED(light emitting diode)が一般的に用いられる。LEDはリード線に接続された基材の表面に実装されたLEDチップと、LEDチップを覆うように形成された透光性樹脂封止層により構成されている。LEDの樹脂封止層に投光側光ファイバを突き当てて、LEDチップから出射した光が投光側光ファイバ内部に導光される。

0004

ところで、光ファイバ型光電センサの検出能力を示すパラメータとして発光素子の投光側光ファイバに対する光結合効率がある。ここで言う光結合効率とは、発光素子が発光した全発光量に対して検出対象領域に実際に照射される光の割合を示すパラメータである。光結合効率が小さいと検出に寄与する投光量が小さいため高い検出能力は得られない。高い検出能力を得るためには、発光素子に大きな電流を流し発光量を増やす必要がある。しかし、この場合、発光素子のスペックの制限や、消費エネルギーの増大、発光素子の短寿命化が問題となる。

0005

上述した光結合効率を高めるためには、図9に示すように発光素子であるLEDチップ41を投光側光ファイバ3の入射端面近傍に配置することが考えられる。このように配置することでLEDチップ17から発した光の大部分を光ファイバに入射させることができる。しかし、LEDチップ17の光軸に対してある一定以上の入射角度を持って発した光P2は、光ファイバに入射した後に光ファイバの外部に放射されてしまう。これは光P2の光ファイバへの入射角αが光ファイバ内部における反射条件を満たしていないため、内部で反射せずに外部に放出されてしまうためである。したがって、単に発光素子を投光側光ファイバ3端面の近傍に配置しても、発光素子から光ファイバに入射する光量は増えるものの、その分、光ファイバにおける光損失が大きくなるため、結果として光結合効率を高めることはできない。

0006

また、図10に示すようにLEDチップ41の前方に集光レンズ42を設ける構成も考えられる(例えば特許文献1、2参照)。このような構成によれば、集光レンズ42の作用によりLEDチップ41から放射状に放射された光を効率的に投光側光ファイバ3の端面に入射させることが可能である。しかし、一般にLEDチップ41は発光面から放射状に光を発光するものであるため、LEDチップ41から放射された光のうち集光レンズ42に入射しない角度に出射された光P2は集光レンズ42の集光作用を受けず、結果、光ファイバに入射しない。そこで、光P2を光ファイバに入射させるために、LEDチップ41を集光レンズ42に近づけて配置すると、光ファイバへの入射角αが大きくなってしまい、やはり光ファイバにおける光損失が大きくなってしまう。入射角αが大きくならないように、反射面43を大きく傾斜させると、投光側光ファイバ3の突き当て面が確保できなくなり、細い径の光ファイバに対応できなくなる。
特開昭59−180515号公報
特開平9−307144号公報

発明が解決しようとする課題

0007

上記問題を解決するために、図11に示すように、集光レンズ42に入射しない方向に出射された光を反射する反射面40を設け、LEDチップ41から出射された光を漏れなく光ファイバに入射させる構成が考えられる。しかし、このような構成でも反射面40により反射した光P2は光ファイバに比較的大きな入射角αを持って入射することになるため、この入射角αが光ファイバの反射条件を満たさない場合、光Cはやはり光ファイバの外部に放射されてしまう。したがって、このような構成を採用してもLEDチップ41から出射した光を十分に光ファイバに結合させることはできない。

0008

また上記問題とは別に、一般に光ファイバ型光電センサでは投光側光ファイバ3の入射端面に均一に光が入射しないと、投光側の他端面から出射される光の光軸にずれが生じてしまうという問題がある。図12はLEDチップの中心軸が集光レンズ42の光軸から僅かに左にずれた場合の光線の流れを示した図である。この場合、光ファイバに入射する光の分布は集光レンズ42の光軸に対して右側領域に集中してしまうため、入射光量分布が不均一となる。投光側光ファイバ3に均一に光を入射させるためには、LEDチップ41と集光レンズ42の光軸を正確に位置決めし、且つ投光側光ファイバ3の中心軸をこの光軸に正確に一致するように装着する必要がある。しかし、一般にこれらを正確に位置決めするのは容易ではないため、これが製造の困難化及び製造コストの増大の原因となっていた。

0009

本発明は上述の問題点に鑑みてなされたものであり、発光素子と投光側光ファイバの光結合効率を向上させるとともに、発光素子及び集光レンズを高精度に位置決めしなくても投光側光ファイバに均一な光を入射させることが可能な光ファイバ型光電センサの本体ユニット及び光ファイバ型光電センサを提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0010

本発明の光ファイバ型光電センサは、検出領域に向けて投光される光を導光する投光側光ファイバと、検出領域からの光を受光して導光する受光側光ファイバと、投光側光ファイバ及び受光側光ファイバと接続される本体ユニットとからなる。光ファイバとしては、プラスチックガラス等の各種材質のものが使用できる。ここで、本体ユニットは、投光側光ファイバ及び受光側光ファイバを装着するための一体型若しくは分離型装着部と、装着部に装着された投光側光ファイバに光を投光する投光部及び受光側光ファイバにて受光した光を受光する受光部とを備え、受光部が受光した受光量に基づいて検出領域の検出対象物を検出する。投光部は、光を発光する発光素子(例えば、面発光LED、全発光LED、LD等)と、発光素子と装着部に装着された投光側光ファイバの一端面との間に設けられ、発光素子から発光された光を装着部に装着された投光側光ファイバの一端面に集光させる集光レンズと、集光レンズの周囲に前記集光レンズの光軸に対し略同心円状に設けられ、発光素子から集光レンズの周囲に出射された光を、集光レンズの光軸に接近する方向に反射させる反射面と、集光レンズと反射面との間に集光レンズの光軸に対し同心円状若しくは略同心円状に設けられ、反射面で反射した光を集光レンズの光軸に接近する方向(例えば、発光素子と集光レンズとを結ぶ光軸に対して垂直方向の成分が多い方向)から光軸に沿う方向(例えば、発光素子と集光レンズとを結ぶ光軸に対して水平方向の成分が多い方向)に屈折し、装着部に装着された投光側光ファイバの一端面に入射させる屈折面とを備えることを特徴とする。

0011

これにより、まず発光素子から出射された光のうち、光軸から近い所定方向に出射された光は集光レンズに入射する。集光レンズに入射した光は投光側光ファイバに集光され、光ファイバ内を伝送する。また、発光素子から出射された光の内、光軸から離間し、集光レンズの周囲に出射した光は、集光レンズの周囲に設けられた反射面により光軸に接近する方向に反射し、次いで反射された光は集光レンズと反射面の間に設けられた屈折面により光軸に沿う方向に屈折される。屈折面により屈折された光は比較的小さい入射角αを持って投光側光ファイバに入射するため、光ファイバの反射条件を満たした状態で内部を伝送し、光ファイバの外部に放射されることが無い。本発明の構成によれば集光レンズに入射した光に加えて集光レンズに入射しなかった光も反射面で反射させた上で屈折面で屈折し、全反射条件を満たす比較的小さい入射角αを持って投光側光ファイバに入射させることができるため、発光素子が発光する光を極めて効率良く投光側光ファイバに結合させることができる。

0012

更に本発明の構成によれば、発光素子の中心軸と集光レンズの光軸にずれが生じても、投光側光ファイバの入射面に入射する光量の均一性が維持される。例えば、発光素子の光軸が集光レンズの光軸に対して僅かに左にずれた場合、集光レンズに入射した光は投光側光ファイバの右側に集光する。しかし、発光素子の光軸が集光レンズの光軸に対して左にずれているため、集光レンズの周囲に設けられた反射面により反射し、次いで屈折面により屈折されて投光側光ファイバに入射する光量は左側に集光する。すなわち、集光レンズにより集光した光量と、集光レンズを介さず反射面と屈折面を介して入射する光量が互いに補間関係となるため、発光素子と集光レンズの光軸に多少のずれが生じても極端に光結合効率が低下しない。このような構成により、製造段階で発光素子と集光レンズの光軸調整を高精度に行う必要が無くなり、製造の容易化と製造コストの削減が可能となる。

0013

また、光ファイバ型光電センサの本体ユニットの投光部は、発光ダイオードチップ封止する透光性樹脂層とを備え、集光レンズ、反射面及び屈折面は前記透光性樹脂層を成形することにより一体的に形成してもよい。

0014

これにより、発光ダイオードチップを封止する透光性樹脂層を成形することにより集光レンズ、反射面及び屈折面が形成されるため、少ない部品点数で容易に製造が可能となる。

0015

また、光ファイバ型光電センサの本体ユニットは、透光性樹脂層の投光側光ファイバの一端面と対面する面に、集光レンズの光軸に対し略同心円状の溝部が設けられ、反射面が前記溝部の集光レンズと近接する内周面としても良い。

0016

これにより、透光性樹脂層の投光側光ファイバと対面する面に溝部を設けることで容易に反射面が形成でき、反射面を形成するために反射板等の別部材が不要となる。また、透光性樹脂層の投光側光ファイバと対面する面に、投光側光ファイバとの突き当て面を確保できる。

0017

また、投光側光ファイバは、検出領域に光を投光する端面に投光レンズを備え、複数のファイバ束ね多芯光ファイバであっても良い。

0018

これにより、多芯光ファイバは単芯の光ファイバに比べ折り曲げに強いため、光ファイバケーブルの引き回しが便利になる。また、光ファイバへの入射光量が均一なので、多芯光ファイバを用い、投光レンズを介して検出領域に光を出射しても出射端面で光軸のずれが生じない。

発明の効果

0019

本発明によれば、光ファイバへの光結合効率を高めるとともに、LEDチップに位置ずれが生じても光ファイバに均一に光を入射することが可能な光ファイバ型光電センサを簡易な構成で提供することができる。

発明を実施するための最良の形態

0020

以下、本発明の一実施の形態について、図を参照して詳細に説明する。以下に示す実施の形態においては、投光部として面発光ダイオードチップ(以下、LEDチップ17)が樹脂モールドされた発光ダイオード(以下、LED)と受光素子としてフォトダイオード(以下、PD)を利用した透過型の光ファイバ型光電センサを例として説明する。

0021

図1は、本発明の実施の形態における光ファイバ型光電センサの全体を示す概略斜視図である。本実施の形態における光ファイバ型光電センサは、本体である本体ユニット1と、本体ユニット1に挿入され、検出領域に投光する光を導光する投光側光ファイバ3と、検出領域からの光を受光する受光側光ファイバ5とを備える。各々の光ファイバの先端部には夫々、光を投光する投光ヘッド2、光を受光する受光ヘッド4が取り付けられている。本体である本体ユニット1は、幅狭の比較的細長ボックス状ケーシングを有し、前壁には投光側光ファイバ3と受光側光ファイバ5を装着するための開口が設けられている。

0022

投光ヘッド2は、投光側光ファイバ3によって導光された光を検出対象領域に向けて投光する。受光ヘッド4は検出領域からの光を捉え、受光側光ファイバ5を介して本体ユニット1に伝送する。本体ユニット1は受光側光ファイバ5を介して受光した受光量に基づいて、検出領域における検出対象物の有無を検出する。

0023

図2は、本体ユニット1の全体概要を示すブロック図である。本体ユニット1は、投光部としてのLED10と、LED10を駆動するための投光回路21を備える。また、受光部としてのPD20(フォトダイオード)と、PD20を駆動するための受光回路22と、この受光回路22からの出力信号をA/D変換するA/D変換器28と、表示部24や操作部25を制御するゲートアレイやCPUからなる制御部23と、この制御部23からの信号を外部に送出する出力回路26とを備えている。制御部23は投光回路21を制御してLED10を駆動し、投光側光ファイバ3を介して検出領域に光を投光する。検出領域からの光は受光側光ファイバ5に入射し、PD20が受光する。PD20が受光した光は受光回路22を介して、A/D変換器28でA/D変換され、制御部23に入力される。制御部23は入力された受光量に基づいて、検出領域における物体の有無を判定し、出力回路26に出力する。

0024

続いて、本発明の主要部であるLED10の構成ならびに機能について詳細に説明する。図3は、投光部であるLED10の外観斜視図であり、図4は、LED10の断面図である。LED10は金属からなるアノードリード14b、同じく金属からなるカソードリード14a、発光素子である面発光LEDチップ17、LEDチップ17を搭載する基材31、これらをモールドする透光性樹脂15からなる。透光性樹脂15は例えば難燃性に優れるエポキシ樹脂からなる。透光性樹脂15には、本体ユニット1内部で安定して保持されるために水平部13が設けられている。また、図示していないがアノードリード14bからLEDチップ17にはボンディングワイヤが接続されている。なお、本実施の形態では発光素子を面発光LEDチップとしたが、全面発光型のLEDやその他のLEDを用いてもよいことは云うまでもなく、その場合はLEDチップの周囲に反射面を設けて前方への光発光効率を高める構成を採用してもよい。

0025

投光側光ファイバ3の端面に対向する面であるLED10の上面には、光を発光する部位である発光部11と、該発光部11の周囲に環状に設けられた溝部12が形成されている。発光部11はLEDチップ17が出射する光を外部に放射する部位であり、投光側光ファイバ3に光を導光する部位である。溝部12は発光部11の周囲に環状に溝が形成されたものであり、この溝部の機能については後述する。

0026

基材31に配置されたLEDチップ17の光の出射方向前方には、LEDチップ17の中心軸と光軸がほぼ一致するように集光レンズ16が形成されている。集光レンズ16はLEDチップ17から出射された光を集光し、投光側光ファイバ3の端面に集光する。集光レンズ16の周囲には、集光レンズ16の光軸に対して略同心円状に反射面18が形成され、集光レンズ16と反射面18の間には同じく略同心円状に屈折面19が形成されている。これら集光レンズ16、反射面18、屈折面19はいずれもLEDチップ17を封止する透光性樹脂15の一部分であり、透光性樹脂15を成形することにより形成されている。

0027

図5はLEDチップ17から発した光線の流れを模式的に示した図である。LEDチップ17の発光面は実際にはある一定の面積を有しているが、分かり易くするために、ここではLEDチップ17上のある一点から出射した光線の流れだけを模式的に示している。

0028

図5に示すようにLEDチップ17から発した光線は放射状に広がりを見せる。集光レンズの光軸に近い方向に出射された光線P1は、集光レンズ16に入射し、次いで集光レンズ16の集光作用を受けて投光側光ファイバ3に入射する。光線P1は集光レンズ16の集光作用により、各光線が比較的小さな入射角で投光側光ファイバ3に入射する。したがって、集光レンズ16の集光作用を受けて投光側光ファイバ3に入射した光は光ファイバの反射条件を満たさず、投光側光ファイバ3の外部に放射されてしまう虞がない。

0029

一方、LEDチップ17の中心軸から離間した方向に出射した光線P2は集光レンズ16に入射せず、集光レンズ16の集光作用を受けない。上述したように、集光レンズ16の周囲には環状に溝部12が形成されている。詳細については後述するが、一般にエポキシ樹脂等の透光性樹脂15の屈折率は空気よりも大きく、所定以上の入射角で入射した光領域P2に対して透光性樹脂15と空気中である溝部12の界面は全反射面18として機能する。したがって、集光レンズ16に入射しない光線P2は、この反射面18に入射し、反射されて光軸に接近する方向に進路をとる。

0030

集光レンズ16と反射面18の間には、反射面18が反射した光を集光レンズ16の光軸に向かう方向から光軸に沿う方向に屈折する屈折面19が、集光レンズ16の光軸に対して略同心円状に形成されている。この屈折面は透光性樹脂15と空気中である発光部11の界面である。反射面18により反射した光は、屈折面19により投光側光ファイバ3に向かう方向に屈折されてから投光側光ファイバ3に入射する。

0031

図6は集光レンズ16に入射しない光の光路を詳細に説明するための図である。透光性樹脂15の屈折率をN、反射面18が集光レンズ16の光軸と平行とし、反射面18へのLEDチップ17からの光の入射角度を∠Bとすると、LEDチップ17から出射した光が全反射する条件は、
N*SinB≧Sin90° ・・(1)
であり、屈折率N=1.53とすると、
SinB≧0.65 ・・(2)
B≧40.7 ・・(3)
となる。したがって、反射面18への入射角がこの条件を満たすように、LEDチップ17及び反射面18の相対位置を決定する。

0032

続いて、屈折面19と集光レンズ16の光軸と平行な方向との角度を∠Aとすると、反射面18で反射した光が屈折面19で反射をおこさず、光ファイバへ入射角度∠Cで入射するように、各角度の関係を式にすると、
N*Sin(B-A)=Sin(90-A-C) ・・(4)
上記の数値使い、この式を解くと、
A=Arctan((1.16+CosC)/(1-SinC)) ・・(5)
となる。光ファイバ内で全反射させながら伝送させ、且つ屈折面19にて屈折させた光を投光側光ファイバ3の周辺部分に集中させずに入射させるためには光ファイバへの入射角が30度程度であることが好ましい。よって、∠Cに30度を入れて上記の∠Aを求めると約11.4度となる。すなわち、角度∠Aが約11.4度となるように屈折面19を設けることで、投光側光ファイバ3に30度の入射角で光を入射させることができる。これらの値と、集光レンズ16の焦点位置、装着しようとする光ファイバの最外形とその位置に合わせてLEDチップ17の配置位置を決定する。

0033

このように、本実施の形態ではLEDチップ17から出射した光のうち集光レンズ16に入射しなかった光を、適切な位置及び角度で設けられた反射面18により集光レンズ16の光軸に接近する方向に反射する。ところが、反射面18により反射した光をそのまま投光側光ファイバ3に入射させても、光ファイバ内を伝送せずに外部に放射されてしまう。そこで、反射面18により反射した光を適切な位置及び角度で設けられた屈折面19を介して投光側光ファイバ3に入射させることで、投光側光ファイバ3から外部に放射されない比較的小さな入射角で光を入射させることができる。このような構成により、本実施の形態ではLEDチップ17から出射した光のうち、集光レンズ16に入射した光とその周囲の反射面18に入射した光の大部分を投光側ファイバ3に結合させることができるため、飛躍的に投光側光ファイバ3への光結合効率を高めることができる。特にLEDチップ17として前方への光発光効率の高い面発光LEDを用いれば、発光量の大部分を投光側光ファイバ3に結合させることができる。

0034

なお、ここでは反射面18が集光レンズ16の光軸とほぼ平行に形成され、透光性樹脂15の屈折率が1.53であると仮定した場合の一例を示したが、反射面18の角度や位置、採用する樹脂の屈折率、採用する光ファイバの反射条件等によって、各々の相対位置関係は複雑に変化する。また、上記例ではLEDチップ17のある一点から出射され、角度∠Bで反射面18に入射した場合の例を示したが、実際のLEDチップ17の発光面はある所定の面積を有しており、反射面18には様々な入射角で光が入射する。したがって、LEDチップ17と集光レンズ16の距離関係、反射面18や屈折面19の位置や角度等の詳細な設計項目の決定は、光ファイバへの光結合効率及び後述する光量分布の均一化の効果を計測しながら実験的に決定される。

0035

また、本実施の形態では、反射面18がLED10上面に対して垂直な例を示したが、必ずしも垂直である必要はなく、LEDチップ17からの光を一部反射できる角度であれば傾斜していてもよい。実際には反射面18は光ファイバに近づけば近づくほど光軸から離れる方向に傾斜する傾斜面の方が、反射光の光ファイバへの入射角が小さくなり好ましい。しかし、これは製造上困難であるため、本実施の形態では反射面18を垂直に形成している。また、本実施の形態では反射面18や屈折面19を平面で構成したが、必ずしも平面である必要はなく、曲面であってもよい。

0036

また、本実施の形態では反射面18をLED10上面に環状に設けられた溝部12の内周面により形成している。上述したように、透光性樹脂15と空気の界面は反射条件を満たす入射角で入射した光に対して反射面として機能するので、溝部12の内周面を反射面18とすることができる。このような構成により、反射面18を形成するために別途反射板等を用意する必要がない。また、LED10の上面における溝部12の周囲部分は投光側光ファイバ3の突き当て面33となる。

0037

投光側光ファイバ3の突き当て面33を確保するという意味で、本実施の形態は、例えば図7に示すL字状の切欠部32により反射面18を形成する構成よりも好ましい。ただし、図7に示す構成でも切欠部32に反射体34を配置することで、確実に光を反射させるとともに上記突き当て面33を確保することが可能である。この場合、透光性樹脂を直接加工する場合とは異なり、反射体34に図7に示す傾斜面35を形成することができる。傾斜面35は反射面18で反射せずに透光性樹脂15から外部に放出されてしまった光を反射し、光ファイバに小さな入射角で入射させることができる。また、反射面18は透光性樹脂の外周面反射性コーティングを施すことで形成することも可能である。

0038

ところで、光ファイバ型光電センサでは投光側光ファイバ3に均一に光が入射しないと、検出領域に投光される他端側での照射光輝度ムラが生じてしまうという問題がある。この輝度ムラを防ぐためには、集光レンズ16ならびにLEDチップ17の配置位置は互いの軸が一致するように、高精度に位置決めされる必要がある。近年は光ファイバの高密度化に伴う細径化が進んでおり、光ファイバ型光電センサとしてのサイズの制限がある中で、これらの位置決めはセンサとしての検出能力を大きく左右する。したがって、このことが製造の困難化ならびに製造コストの増大を招いていた。

0039

特に、投光側光ファイバ3が複数のファイバを束ねた多芯の光ファイバである場合には、光ファイバへの入射光量の輝度ムラはより重大な問題となる。光ファイバが単芯の光ファイバである場合、入射光量分布が不均一でも、光ファイバ内の伝送過程で光がミキシングされ、出射端全体からはある程度均一な光が照射される。しかし、多芯の光ファイバでは各々のファイバに入射した光が各々のファイバ内を伝送するため、不均一に入射した入射光量分布はそのまま出射端における不均一な出射光量分布となり、投光レンズを介して検出領域に照射される光に光軸ずれが生じてしまう。一方、単芯の光ファイバに対して、多芯の光ファイバは複数のファイバを束ねた構成であるため、ケーブル曲げに強く、折れにくい。そのため、ケーブルの引き回しができない狭領域に投受光ヘッドを設置しなければならない使用環境等では特に好んで使用される。

0040

図8は本実施の形態において、LEDチップ17の中心軸が集光レンズ16の光軸に対して水平方向(図では左)にずれている場合の光線の流れを示す図である。LEDチップ17の光軸が集光レンズ16の光軸に対して僅かに左にずれた場合、図8に示すように集光レンズ16に入射した光は投光側光ファイバ3の右側領域に集中してしまう。逆に言えば、投光側光ファイバ3の左側領域に光が入射しなくなる。しかし、LEDチップ17の中心軸が集光レンズ16の光軸に対して左にずれているため、集光レンズ16に入射せずに反射面18により反射し、次いで屈折面19により屈折されて投光側光ファイバ3に入射する光量は投光側光ファイバ3の左側領域に集中する。すなわち、集光レンズ16を介して投光側光ファイバ3に入射する光と、集光レンズ16を介さず反射面18と屈折面19を介して入射する光が互いに補間関係(一方が粗のとき他方が密)となるため、発光素子と集光レンズ16の光軸に多少のずれが生じても極端に結合効率が低下しない。

0041

なお、集光レンズ16をLEDチップ17に更に接近させて配置した場合、集光レンズ16の出射面から投光側光ファイバ3の入射面までの距離が広がるため、全体としての光量は低下する。しかし、LEDチップ17と集光レンズ16に光軸ずれが生じた場合に、上述したように屈折面19を介して入射する光はLEDチップ17が位置ずれした方向に多く集光する一方で、集光レンズ16を介して入射する光は、集光レンズ16の出射面から投光側光ファイバ3の入射面までの距離が長くなる分、LEDチップ17の位置ずれ方向とは逆方向により多く集光する。すなわち、集光レンズ16とLEDチップ17を接近させて配置することで、全体としての光量が低下する一方、屈折面19を介して照射される光と、集光レンズ16を介して照射される光の相互の補間関係が強くなり、投光側光ファイバ3に入射する光量分布をより均一化させることができる。したがって、投光側光ファイバ3への入射光量及び光量の均一性のバランスを考慮して、集光レンズ16及びLEDチップ17の相対位置関係は定められる。

0042

以上、本発明を透過型のファイバ型光電センサを例に説明したが、投光ヘッドと受光ヘッドが一体である反射型のファイバ型光電センサに対しても適用可能であることは言うまでもない。本発明はここに説明した実施例のみに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱することなく必要に応じて種々の変形及び変更を実施し得る。

図面の簡単な説明

0043

本実施の形態のファイバ型光電センサの全体構成を示す外観斜視図
本実施の形態のファイバ型光電センサの内部構成を示すブロック図
本実施の形態のLEDの外観を示す外観斜視図
本実施の形態のLEDの内部構造を示す断面図
本実施の形態のLEDの光線の流れを説明するための模式図
本実施の形態のLEDの光線の流れを説明するための拡大模式図
本実施の形態の別の実施形態におけるLEDの模式図
本実施の形態のLEDの光線の流れを説明するための模式図
従来のLEDの光線の流れを説明するための模式図
従来のLEDの光線の流れを説明するための模式図
比較例のLEDの光線の流れを説明するための模式図
比較例のLEDの光線の流れを説明するための模式図

0044

1本体ユニット
2投光ヘッド
3投光側光ファイバ
4受光ヘッド
5受光側光ファイバ
10LED
11発光部
12 溝部
13水平部
14aカソードリード
14bアノードリード
15透光性樹脂
16集光レンズ
17LEDチップ
18反射面
19屈折面
20 PD
21投光回路
22受光回路
23 制御部
24 表示部
25 操作部
26出力回路
27装着部
28 A/D変換器
31基材
32切欠部
33突き当て面
34反射体
35 傾斜面

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

関連する公募課題

該当するデータがありません

ページトップへ

おススメ サービス

おススメ astavisionコンテンツ

新着 最近 公開された関連が強い技術

この 技術と関連性が強い技術

関連性が強い 技術一覧

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する社会課題

関連する挑戦したい社会課題一覧

この 技術と関連する公募課題

該当するデータがありません

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ