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技術 研磨材固定用両面感圧接着シート

出願人 東洋インキSCホールディングス株式会社
発明者 入江剛史
出願日 2009年3月25日 (11年3ヶ月経過) 出願番号 2009-073014
公開日 2010年10月7日 (9年8ヶ月経過) 公開番号 2010-221366
状態 拒絶査定
技術分野 研削盤の構成部分、駆動、検出、制御 仕上研磨、刃砥ぎ、特定研削機構による研削 接着テープ 接着剤、接着方法
主要キーワード がわら B型粘度計 ドライ条件 重合用容器 耐薬液性 対数グラフ 伸張応力 緩和弾性率
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重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2010年10月7日)のものです。
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課題

研磨材研磨装置へ平滑に固定でき、また被研磨体鏡面研磨が容易にできて、さらに研磨液に曝されたときにも密着性を維持できる研磨材固定用両面感圧接着シートを提供すること。

解決手段

プラスチック基材の一方の面に感圧接着剤層(a)が、もう一方の面に感圧接着剤層(b)がそれぞれ設けられてなる研磨材固定用両面感圧接着シートであって、感圧接着剤層(a)の、40℃における緩和弾性率時間依存性を表す近似直線である下記式(1)において、Aが−0.50〜−0.20であることを特徴とする研磨材固定用両面感圧接着シート。log G(t)=Alog t+B ・・・式(1)

概要

背景

従来、自動車光学機器半導体等の分野では様々な部品、部材の表面研磨が行われている。例えば、液晶ディスプレイ用ガラスハードディスク用基板光学レンズシリコンウェハ等の基板鏡面研磨は、硬質樹脂パッド研磨布等の研磨材と両面感圧接着シーを貼り合せた研磨部材を、研磨装置に貼り、研磨液を用いて行われている。

その中でも例えば、被研磨体がハードディスク用基板のときは、表面を鏡面研磨する必要があるが、用いる研磨材や両面感圧接着シートには、表面に数ミクロンベル凹凸(粗さともいう)が存在している。

そして研磨工程は、例えば研磨材を、両面感圧接着シートを介して研磨装置の研磨定盤に貼り付け、研磨材を馴染ませるための「ドレッシング」という仮研磨を行った後に、40℃雰囲気下で研磨が実施される。この研磨中に、両面感圧接着シートを含む研磨部材は数百g/cm2の圧力とせん断方向の力を受けることになる。

両面感圧接着シートは、研磨材への強い密着性を得るために従来からある工業用途向けの凝集力の高い感圧接着剤が用いられていた。このような感圧接着剤は研磨材や研磨定盤への見かけ密着力を得やすいが、凝集力が強すぎて柔軟性に欠けるために、研磨定盤に貼り付けたままの形状を維持し、研磨材に微小な凹凸や粗さがのこったまま、研磨工程が進行する。そして凹凸の存在が研磨後の被研磨体表面の仕上が悪化させ、ハードディスク自体の品質収率を低下させていた。そのため両面感圧接着シートに、研磨材を平滑に固定できる等の特性が求められていた。

そこで、両面感圧接着シートの平滑性、即ち感圧接着剤層表面平滑性を高めるために、感圧接着剤層と接する剥離シートに、表面が平滑なフィルム剥離ライナーを使う方法が行われた。しかし、フィルム剥離ライナーを使用すると、感圧接着剤層の表面が極端に平滑になるため、研磨材を研磨装置に貼る場合に、感圧接着剤層と研磨定盤の界面に大きな空気溜まりが生じやすく、その空気により、研磨材が平滑に固定できなかった。

また、両面感圧接着シートの基材芯材)にウレタン発泡体などの緩衝材を使用して緩和性を得る方法が半導体研磨の分野では採用されている。しかし、前記発泡体は感圧接着剤との密着性が低く、厚みのバラつきが大きいため、ハードディスク研磨では使用することが難しい。

一方、研磨は、研磨液を用いる場合が多く、そのpHは約1〜12で、過酸化水素水を含有する場合もある。そのため両面感圧接着シートに耐薬品性が必要とされる。そして研磨効率の向上の点から、長時間連続使用される場合が多くなってきた。

そのため研磨定盤と接する両面感圧接着シート表面の粗さが大きいままであると、研磨定盤と両面感圧接着シートの界面に研磨液が侵入し、密着性が徐々に低化し、研磨時に加わる力に耐えきれず、研磨定盤から剥がれて被研磨体を損傷する等問題が生じていた。

そこで、特許文献1および2には本発明と用途は異なるが、粗面密着性応力緩和に関する感圧接着シートが提案されている。

特許文献1では、アクリル系光重合性組成物を用い、各感圧接着剤層の溶剤不溶分に差を設ける旨が記載されている。しかし、溶剤不溶分が高いために、研磨材表面の微小な粗さを緩和しにくい。さらに感圧接着剤組成アクリル酸を使用しているため、研磨液耐性が悪く研磨中の振動で研磨材や研磨定盤から剥離する問題があった。

また、特許文献2では、感圧接着シート全体の10%伸張応力が約10Nに調整する旨が記載されている。しかし研磨材とのラミネートを考えた場合、感圧接着シートが柔らかいため、平坦性が要求される研磨材がカールしてしまうという問題があった。また、その柔軟性が原因で研磨時に加わる力に耐えきれずに剥離するという問題があった。

また、特許文献3には、ドライ条件下における特に研磨材への密着性を向上させるための方法が提案されている。特許文献3には、水酸基熱活性アクリル接着剤フェノール樹脂とからなるガラス転移温度が20℃以上のホットメルト接着剤を用いる旨が記載されている。しかし、ガラス転移温度が高く、架橋剤としてエポキシ樹脂を使用しているため、テープの柔軟性が無く研磨材や研磨定盤側感圧接着剤の微小な粗さを緩和せずに被研磨体の平滑性が得にくいという問題があった。

概要

研磨材を研磨装置へ平滑に固定でき、また被研磨体の鏡面研磨が容易にできて、さらに研磨液に曝されたときにも密着性を維持できる研磨材固定用両面感圧接着シートを提供すること。プラスチック基材の一方の面に感圧接着剤層(a)が、もう一方の面に感圧接着剤層(b)がそれぞれ設けられてなる研磨材固定用両面感圧接着シートであって、感圧接着剤層(a)の、40℃における緩和弾性率時間依存性を表す近似直線である下記式(1)において、Aが−0.50〜−0.20であることを特徴とする研磨材固定用両面感圧接着シート。log G(t)=Alog t+B ・・・式(1)なし

目的

本発明は、研磨材を研磨装置へ平滑に固定できることで被研磨体の鏡面研磨が容易にできて、さらに研磨液に曝されたときにも密着性を維持できる耐薬液性が良好な研磨材固定用両面感圧接着シートの提供を目的とする

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
1件

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請求項1

プラスチック基材の一方の面に感圧接着剤層(a)が、もう一方の面に感圧接着剤層(b)がそれぞれ設けられてなる研磨材固定用両面感圧接着シートであって、感圧接着剤層(a)の、40℃における緩和弾性率時間依存性を表す近似直線である下記式(1)において、Aが−0.50〜−0.20であることを特徴とする研磨材固定用両面感圧接着シート。log G(t)=Alog t+B・・・式(1)〔式(1)中、tは時間を、G(t)は緩和弾性率を、AおよびBは定数をそれぞれ表す。〕

請求項2

プラスチック基材の一方の面に感圧接着剤層(a)が、もう一方の面に感圧接着剤層(b)が、設けられてなる研磨材固定用両面感圧接着シートであって、前記研磨材固定用両面感圧接着シートの、40℃における緩和弾性率の時間依存性を表す近似直線である下記式(2)において、Cが−0.55〜−0.25であることを特徴とする研磨材固定用両面感圧接着シート。logG(t)=Clog t+D・・・式(2)〔式(2)中、tは時間を、G(t)は緩和弾性率を、CおよびDは定数をそれぞれ表す。〕

請求項3

感圧接着剤層(a)が、水酸基含有アクリル系ポリマーと、水酸基価50〜180mgKOH/gのテルペンフェノール系樹脂と、イソシアネート系架橋剤とを含む感圧接着剤から形成されてなることを特徴とする請求項1または2記載の研磨材固定用両面感圧接着シート。

請求項4

感圧接着剤層(a)の溶剤不溶分が5〜30%であることを特徴とする請求項1〜3いずれか記載の研磨材固定用両面感圧接着シート。

技術分野

0001

本発明は、研磨材研磨装置へ固定するための研磨材固定用両面感圧接着シートに関する。

背景技術

0002

従来、自動車光学機器半導体等の分野では様々な部品、部材の表面研磨が行われている。例えば、液晶ディスプレイ用ガラスハードディスク用基板光学レンズシリコンウェハ等の基板鏡面研磨は、硬質樹脂パッド研磨布等の研磨材と両面感圧接着シーを貼り合せた研磨部材を、研磨装置に貼り、研磨液を用いて行われている。

0003

その中でも例えば、被研磨体がハードディスク用基板のときは、表面を鏡面研磨する必要があるが、用いる研磨材や両面感圧接着シートには、表面に数ミクロンベル凹凸(粗さともいう)が存在している。

0004

そして研磨工程は、例えば研磨材を、両面感圧接着シートを介して研磨装置の研磨定盤に貼り付け、研磨材を馴染ませるための「ドレッシング」という仮研磨を行った後に、40℃雰囲気下で研磨が実施される。この研磨中に、両面感圧接着シートを含む研磨部材は数百g/cm2の圧力とせん断方向の力を受けることになる。

0005

両面感圧接着シートは、研磨材への強い密着性を得るために従来からある工業用途向けの凝集力の高い感圧接着剤が用いられていた。このような感圧接着剤は研磨材や研磨定盤への見かけ密着力を得やすいが、凝集力が強すぎて柔軟性に欠けるために、研磨定盤に貼り付けたままの形状を維持し、研磨材に微小な凹凸や粗さがのこったまま、研磨工程が進行する。そして凹凸の存在が研磨後の被研磨体表面の仕上が悪化させ、ハードディスク自体の品質収率を低下させていた。そのため両面感圧接着シートに、研磨材を平滑に固定できる等の特性が求められていた。

0006

そこで、両面感圧接着シートの平滑性、即ち感圧接着剤層表面平滑性を高めるために、感圧接着剤層と接する剥離シートに、表面が平滑なフィルム剥離ライナーを使う方法が行われた。しかし、フィルム剥離ライナーを使用すると、感圧接着剤層の表面が極端に平滑になるため、研磨材を研磨装置に貼る場合に、感圧接着剤層と研磨定盤の界面に大きな空気溜まりが生じやすく、その空気により、研磨材が平滑に固定できなかった。

0007

また、両面感圧接着シートの基材芯材)にウレタン発泡体などの緩衝材を使用して緩和性を得る方法が半導体研磨の分野では採用されている。しかし、前記発泡体は感圧接着剤との密着性が低く、厚みのバラつきが大きいため、ハードディスク研磨では使用することが難しい。

0008

一方、研磨は、研磨液を用いる場合が多く、そのpHは約1〜12で、過酸化水素水を含有する場合もある。そのため両面感圧接着シートに耐薬品性が必要とされる。そして研磨効率の向上の点から、長時間連続使用される場合が多くなってきた。

0009

そのため研磨定盤と接する両面感圧接着シート表面の粗さが大きいままであると、研磨定盤と両面感圧接着シートの界面に研磨液が侵入し、密着性が徐々に低化し、研磨時に加わる力に耐えきれず、研磨定盤から剥がれて被研磨体を損傷する等問題が生じていた。

0010

そこで、特許文献1および2には本発明と用途は異なるが、粗面密着性応力緩和に関する感圧接着シートが提案されている。

0011

特許文献1では、アクリル系光重合性組成物を用い、各感圧接着剤層の溶剤不溶分に差を設ける旨が記載されている。しかし、溶剤不溶分が高いために、研磨材表面の微小な粗さを緩和しにくい。さらに感圧接着剤組成アクリル酸を使用しているため、研磨液耐性が悪く研磨中の振動で研磨材や研磨定盤から剥離する問題があった。

0012

また、特許文献2では、感圧接着シート全体の10%伸張応力が約10Nに調整する旨が記載されている。しかし研磨材とのラミネートを考えた場合、感圧接着シートが柔らかいため、平坦性が要求される研磨材がカールしてしまうという問題があった。また、その柔軟性が原因で研磨時に加わる力に耐えきれずに剥離するという問題があった。

0013

また、特許文献3には、ドライ条件下における特に研磨材への密着性を向上させるための方法が提案されている。特許文献3には、水酸基熱活性アクリル接着剤フェノール樹脂とからなるガラス転移温度が20℃以上のホットメルト接着剤を用いる旨が記載されている。しかし、ガラス転移温度が高く、架橋剤としてエポキシ樹脂を使用しているため、テープの柔軟性が無く研磨材や研磨定盤側感圧接着剤の微小な粗さを緩和せずに被研磨体の平滑性が得にくいという問題があった。

先行技術

0014

特開2009−13361号公報
特開2005−272558号公報
特開2001−354926号公報

発明が解決しようとする課題

0015

本発明は、研磨材を研磨装置へ平滑に固定できることで被研磨体の鏡面研磨が容易にできて、さらに研磨液に曝されたときにも密着性を維持できる耐薬液性が良好な研磨材固定用両面感圧接着シートの提供を目的とする。

課題を解決するための手段

0016

以上の課題を解決するために、本発明者は鋭意研究し、本発明に至った。

0017

即ち、第1の発明は、プラスチック基材の一方の面に感圧接着剤層(a)が、もう一方の面に感圧接着剤層(b)がそれぞれ設けられてなる研磨材固定用両面感圧接着シートであって、
感圧接着剤層(a)の、40℃における緩和弾性率時間依存性を表す近似直線である下記式(1)において、Aが−0.50〜−0.20であることを特徴とする研磨材固定用両面感圧接着シートに関する。
log G(t)=Alog t+B ・・・式(1)
〔式(1)中、tは時間を、G(t)は緩和弾性率を、AおよびBは定数をそれぞれ表す。〕

0018

また、第2の発明は、プラスチック基材の一方の面に感圧接着剤層(a)が、もう一方の面に感圧接着剤層(b)が、設けられてなる研磨材固定用両面感圧接着シートであって、
前記研磨材固定用両面感圧接着シートの、40℃における緩和弾性率の時間依存性を表す近似直線である下記式(2)において、Cが−0.55〜−0.25であることを特徴とする研磨材固定用両面感圧接着シートに関する。
logG(t)=Clog t+D ・・・式(2)
〔式(2)中、tは時間を、G(t)は緩和弾性率を、CおよびDは定数をそれぞれ表す。〕

0019

また、第3の発明は、感圧接着剤層(a)が、水酸基含有アクリル系ポリマーと、水酸基価50〜180mgKOH/gのテルペンフェノール系樹脂と、イソシアネート系架橋剤とを含む感圧接着剤から形成されてなることを特徴とする上記発明の研磨材固定用両面感圧接着シートに関する。

0020

さらに、第4の発明は、感圧接着剤層(a)の溶剤不溶分が5〜30%であることを特徴とする上記発明の研磨材固定用両面感圧接着シートに関する。

発明の効果

0021

本発明は、研磨材を研磨装置へ平滑に固定でき、また被研磨体の鏡面研磨が容易にできて、さらに研磨液に曝されたときにも密着性を維持できる研磨材固定用両面感圧接着シートの提供することができるようになった。

0022

本発明の両面感圧接着シートは、感圧接着剤層(a)/プラスチック基材/感圧接着剤層(b)という構成である。

0023

本発明の研磨材固定用両面感圧接着シートは、研磨材を研磨装置に固定した後の研磨工程中において、研磨材および両面感圧接着シートの微小な粗さを緩和する機能を有する。

0024

本発明の研磨材固定用両面感圧接着シートは、プラスチック基材の一方の面に感圧接着剤層(a)が、他の面に感圧接着剤層(b)がそれぞれ設けられてなる研磨材固定用両面感圧接着シートであって、
感圧接着剤層(a)の、40℃における緩和弾性率の時間依存性を表す近似直線である下記式(1)において、傾きAが−0.50〜−0.20であることが好ましい。より好ましくは、−0.45〜−0.25である。前記数値範囲にAが入ることで、感圧接着剤(a)層に存在する粗さがドレッシング工程中に緩和され、研磨部材全体として平滑性を得ることができる。また感圧接着剤層(a)は研磨定盤と良好な密着性が得られることで、感圧接着剤層(a)と研磨定盤の界面に研磨液の侵入がない。そのため、長時間の研磨が可能になった。ここで傾きAが−0.20を超える場合は、微小な粗さを緩和しにくい。−0.50より小さい場合は、柔軟になりすぎて研磨材を長時間固定することが難しい。
log G(t)=Alog t+B ・・・式(1)
〔式(1)中、tは時間を、G(t)は緩和弾性率を、AおよびBは定数をそれぞれ表す。〕
なお、研磨工程における標準的な温度は40℃である。

0025

G(t)とは、微小な歪みを加えたときの応力から計算される緩和弾性率であり、感圧接着剤のような粘弾性体では、一般的に時間と共に徐々に低下するが、この低下の仕方(傾き)が研磨部材の平滑性向上のための指標となることを見出した。

0026

さらに、研磨材固定用両面感圧接着シートの、40℃における緩和弾性率の時間依存性を表す近似直線である下記式(2)において、Cが−0.55〜−0.25であることが好ましく、さらに好ましくは−0.50〜−0.25である。上記同様の理由で、Cが−0.25を超える場合は、微小粗さを緩和しにくい。−0.50より小さい場合は、柔軟になりすぎて研磨材を長時間固定することが難しい。
logG(t)=Clog t+D ・・・式(2)
〔式(2)中、tは時間を、G(t)は緩和弾性率を、CおよびDは定数をそれぞれ表す。〕

0027

本発明において、感圧接着剤層(a)と感圧接着剤層(b)は、それぞれ異なる感圧接着剤を用いても良いし、同じ感圧接着剤を用いても良い。

0028

感圧接着剤層(a)に用いる感圧接着剤としては、アクリル系、ゴム系、ウレタン系またはポリエステル系のポリマーが挙げられるが、応力緩和性と耐薬品性の面からアクリル系が好ましい。前記アクリル系ポリマーラジカル重合性不飽和モノマーを、例えば溶液重合法塊状重合法乳化重合法等によって重合することにより得られる。

0029

本発明の研磨材固定用両面感圧接着シートが使用される環境は、長時間にわたり強酸性から強アルカリ性の研磨液に曝されながらも、研磨材や研磨定盤から剥がれてはならないため、感圧接着剤層は大きな接着力と耐薬品性が必要である。そのためラジカル重合性不飽和モノマーの選択は大変重要である。

0030

ラジカル重合性不飽和モノマーとしては、アルキル基炭素数が1〜14の(メタ)アクリル酸アルキルエステルを主成分とすることが好ましい。かかる(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸iso−プロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸iso−ブチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸ドデシル等の直鎖または分岐脂肪族アルコールアクリル酸エステル及び対応するメタクリル酸エステル等が挙げられる。使用される(メタ)アクリル酸アルキルエステルのアルキル基の炭素数は1〜10がより好ましく、1〜8がさらに好ましい。

0031

上記(メタ)アクリル酸アルキルエステルは、ラジカル重合性不飽和モノマーの合計100重量%中70〜99.9重量%含有されることが好ましく、また1種または2種以上含有することができる。
そして、大きな接着力を得るためには、ラジカル重合性不飽和モノマーの合計100重量%中、アクリル酸ブチルが50〜95重量%含有されることが好ましい。

0032

本発明における研磨材固定用両面感圧接着シートは大きな接着力が必要である。接着性を得るために極性基を有するモノマーが使用される。その中でも水酸基含有モノマーカルボキシル基含有モノマーが好ましい。研磨液がアルカリ性である場合、カルボキシル基含有モノマーを用いた感圧接着剤は中和されることにより接着力が低下しやすい。従って、本発明においては極性基を有するモノマーが水酸基含有モノマーであることが好ましい。

0033

前記水酸基含有モノマーはラジカル重合性不飽和モノマーの合計100重量%中0.1〜10重量%含有することが好ましく、0.2〜5重量%含有することがより好ましく、0.3〜4重量%含有することがさらに好ましい。水酸基含有モノマーとしては、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシブチル、ポリエチレングリコール(メタ)アクリレート等のアルコール性水酸基含有モノマーが挙げられる。

0034

水酸基含有モノマーの割合が0.1重量%未満の場合、感圧接着剤層の研磨材等への強い接着性が得られにくい。一方、水酸基含有モノマーの割合が10重量%を超えると、特に強アルカリ性の研磨液に曝された場合に研磨材や研磨装置から剥がれやすくなる。

0035

また、前記ジカル重合性不飽和モノマーとして、上記以外のモノマーを必要に応じて使用することもできる。
具体的には、例えばグリシジルアクリレートグリシジルメタクリレート等のエポキシ基含有モノマー。N−ヒドロキシアルキル(メタ)アクリルアミド、N—アルコキシアルキル(メタ)アクリルアミド、メチロール化アクリルアミド、N−(1,1−ジメチル−3オキソブチル)アクリルアミド、ダイアセトンアクリルアミド等の(メタ)アクリルアミドモノマー燐酸基含有ビニルモノマー酢酸ビニルスチレンブタジエン等のビニルモノマーアセトアセトキシエチルメタクリレートアルコキシシリル基含有モノマー等が挙げられ、ラジカル重合性不飽和モノマーの合計100重量%中0〜10重量%の割合で用いることができ、これらは1種または2種以上使用できる。

0036

前記アクリル系ポリマーのガラス転移温度は0℃以下が好ましく、−70℃〜−5℃がより好ましく、−60℃〜−10℃がわらに好ましい。ガラス転移温度が0℃を超えると、十分な接着性が確保できない傾向にある。

0037

なお、アクリル系ポリマーのガラス転移温度は、それを構成するラジカル重合性不飽和モノマーの組成比と、それぞれのモノマーからなるホモポリマーのガラス転移温度を基に、公知の方法により算出することができる。

0038

さらにアクリル系ポリマーは、重量平均分子量が40万〜90万であることが好ましく、50万〜85万であることがより好ましく、さらに好ましくは60万〜80万である。重量平均分子量が40万より小さい場合には、感圧接着剤層(a)の凝集力が低く、研磨時に加わるせん断力に耐え切れずに、研磨材や研磨装置から剥がれる恐れがある。一方、重量平均分子量が90万よりも大きい場合には、感圧接着剤層(a)の粗さ緩和性能が低下しやすい。なお重量平均分子量はゲルパーミエイションクロマトグラフィー(GPC)による、標準のポリスチレン換算の値である。

0039

アクリル系ポリマーは、種々の重合開始剤を用い、その量、重合温度等の重合諸条件を適宜調整することにより得ることができる。ラジカル重合性不飽和モノマーを重合する際には、開始剤として過酸化物アゾ系化合物が用いられる。

0041

本発明では、感圧接着剤が、水酸基と反応し得る化合物を架橋剤として含有することが好ましい。水酸基と反応し得る架橋剤としては、エポキシ系架橋剤やイソシアネート系架橋剤等が挙げられる。エポキシ系架橋剤を単独で使用した場合には感圧接着剤層が強固になりやすく、本発明ではイソシアネート系架橋剤を用いることが好ましい。

0042

イソシアネート系架橋剤は、アクリル系ポリマー100重量部に対して、0.01〜10重量部用いることが好ましく、0.05〜5重量部用いることがより好ましい。0.01重量部未満は、感圧接着剤層の凝集力が不足する恐れがあり、100重量部を超えると、感圧接着剤層(a)が微小な表面粗さを緩和しにくくなる恐れがある。

0043

前記イソシアネート系架橋剤としては、ジイソシアネート化合物、ジイソシアネート化合物を3官能ポリオール成分で変性したいわゆるアダクト体、ジイソシアネート化合物が水と反応したビュレット体、ジイソシアネート化合物3分子から形成されるイソシアヌレート環を有する3量体イソシアヌレート体)を使用することができる。ジイソシアネート化合物としては、芳香族ジイソシアネート脂肪族ジイソシアネート芳香脂肪族ジイソシアネート脂環族ジイソシアネート等が挙げられる。

0044

芳香族ジイソシアネートとしては、1,3−フェニレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルジイソシアネート、1,4−フェニレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、4,4’−トルイジンジイソシアネートジアニシジンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルエーテルジイソシアネート等を挙げることができる。

0045

脂肪族ジイソシアネートとしては、トリメチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネートペンタメチレンジイソシアネート、1,2−プロピレンジイソシアネート、2,3−ブチレンジイソシアネート、1,3−ブチレンジイソシアネート、ドデカメチレンジイソシアネート、2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート等を挙げることができる。

0046

芳香脂肪族ジイソシアネートとしては、ω,ω’−ジイソシアネート−1,3−ジメチルベンゼン、ω,ω’−ジイソシアネート−1,4−ジメチルベンゼン、ω,ω’−ジイソシアネート−1,4−ジエチルベンゼン、1,4−テトラメチルキシリレンジイソシアネート、1,3−テトラメチルキシリレンジイソシアネート等を挙げることができる。

0047

脂環族ジイソシアネートとしては、3−イソシアネートメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルイソシアネート、1,3−シクロペンタンジイソシアネート、1,3−シクロヘキサンジイソシアネート、1,4−シクロヘキサンジイソシアネート、メチル−2,4−シクロヘキサンジイソシアネート、メチル−2,6−シクロヘキサンジイソシアネート、4,4’−メチレンビスシクロヘキシルイソシアネート)、1,4−ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサン、1,4−ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサン等を挙げることができる。

0048

本発明に用いられるジイソシアネート化合物としては、2,4−トリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、3−イソシアネートメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルイソシアネート(別名:イソホロンジイソシアネート)が好ましい。また、これらのジイソシアネート化合物のアダクト体、ビュレット体、イソシアヌレート体も好適に使用することができる。

0049

本発明で用いる感圧接着剤は、フェノール骨格のある樹脂を含むことで、上記緩和弾性率と耐薬品性等を実現しやすくなることを見出した。

0050

フェノール骨格を有する樹脂としては、例えばロジン変性フェノール樹脂フェノール変性キシレン樹脂およびテルペンフェノール樹脂が好ましい。その中でも水添テルペンフェノールは耐薬品性に優れるためより好ましい。前記水添テルペンフェノールは、水酸基価が50〜180mgKOH/gであることが好ましく、60〜160mgKOH/gであることがより好ましく、65〜150mgKOH/gがさらに好ましい。水酸基価が50mgKOH/gより小さい場合には、研磨材やプラスチック基材への密着性が低くなりやすい。一方、180mgKOH/gを超える場合には、感圧接着剤層が硬くなりすぎて、感圧接着剤層の微小な表面粗さを緩和しにくくなる恐れがある。

0051

また、フェノール骨格を有する樹脂の軟化点は、60〜180℃であることが好ましく、70〜160℃であることが好ましく、さらに好ましくは100〜150℃である。

0052

フェノール骨格を有する樹脂は、アクリル系ポリマー100重量部に対して5〜50重量部使用することが好ましく、5〜45重量部使用することがより好ましく、10〜45重量部使用することがさらに好ましい。

0053

また、本発明においては、上記緩和弾性率と耐薬品性等を低下させない範囲内で、フェノール骨格を有する粘着付与樹脂以外のロジン系樹脂テルペン系樹脂芳香族石油系樹脂および脂肪族系石油樹脂等を併用することもできる。

0055

テルペン系樹脂としては、α−ピネン樹脂、β−ピネン樹脂、等が挙げられる。

0057

さらに本発明における感圧接着剤は各種の添加剤等を含有することが可能である。例えば、シランカップリング剤界面活性剤消泡剤可塑剤着色剤フィラー撥水剤等である。

0058

本発明における感圧接着剤層(a)の溶剤不溶分は、5〜30%であることが好ましく、10〜25%であることがより好ましい。5%未満のときは、感圧接着剤層(a)の凝集力が不足する恐れがある。一方、10重量部を超えると、研磨材や感圧接着シートの微小な表面粗さを緩和しにくくなる。

0059

本発明の両面感圧接着シートは、プラスチック基材の一方の面に感圧接着剤層(a)を形成し、他方の面に感圧接着剤層(a)を形成されたものである。前記プラスチック基材としては、平坦な形状のプラスチックシートを用いることができる。

0060

前記プラスチックシートは、例えばポリビニルアルコールフィルムトリアセチルセルロースフィルムポリプロピレンポリエチレンポリシクロオレフィンエチレン酢酸ビニル共重合体などのポリオレフィン系樹脂フィルムポリエチレンテレフタレートポリブチレンテレフタレートなどのポリエステル系樹脂のフィルム、ポリカーボネート系樹脂のフィルム、ポリノルボルネン系樹脂のフィルム、ポリアリレート系樹脂のフィルム、アクリル系樹脂のフィルム、ポリフェニレンサルファイド樹脂のフィルム、ポリスチレン樹脂のフィルム、ビニル系樹脂のフィルム、ポリアミド系樹脂のフィルム、ポリイミド系樹脂のフィルム、エポキシ系樹脂のフィルムなどが使用できる。またこれらは単独でも用いることもできるし、複数を積層して用いることもできる。さらにその表面をコロナ処理マット処理したものを用いることもできる。

0061

プラスチック基材は、研磨工程における応力や熱によって変形しにくいものがよく、ヤング率が1GPa〜6GPaが好ましく、2GPa〜6GPaがより好ましい。さらに好ましくは3GPa〜5GPaである。

0062

プラスチック基材は厚みムラの無いものが好ましく、厚み精度は±10%以内が好ましく、±5%以内がより好ましく、±3%以内がさらに好ましい。

0063

本発明の研磨材固定用両面感圧接着シートは、感圧接着剤を剥離シート上にコーティングし、乾燥し、感圧接着剤層を設けた後、該感圧接着剤層とプラスチック基材とを貼り合わせ、感圧接着剤層をシート基材上に転写する方法、あるいはプラスチック基材に直接感圧接着剤をコーティング、乾燥して剥離シートを張り合わせる方法、あるいは両方の方法を片方ずつ用いて得られることが好ましい。また感圧接着剤層(a)および(b)の片面あるいは両面には、剥離処理された紙剥離シートが積層されることが好ましい。

0064

感圧接着剤をコーティングする方法としては、例えば、コンマコーターブレードコーターグラビアコーター等のロールコータースロットダイコーターリップコーターカーテンコーター等のコーティング装置を用いることができる。

0065

感圧接着剤層(a)の乾燥厚さは、10〜100μmであることが重要であり、15〜90μmであることが好ましく、20〜80μmであることがより好ましい。

0066

以下に、本発明の具体的な実施例を比較例と併せて説明するが、本発明は、下記実施例に限定されない。また、下記実施例および比較例中、「部」および「%」は、それぞれ「重量部」および「重量%」を表す。

0067

(合成例1)
ラジカル重合性不飽和モノマーとしてアクリル酸ブチル:30部、アクリル酸2−エチルヘキシル:15部、アクリル酸メチル:4部、アクリル酸:1部を、さらに酢酸エチル:46部、ベンゾイルパーオキサイド:0.02部を混合し、滴下槽仕込んだ。
加熱装置撹拌機還流冷却装置、温度計窒素導入管および滴下槽を備えた重合用容器にアクリル酸ブチル:30部、アクリル酸2−エチルヘキシル:15部、アクリル酸メチル:4部、アクリル酸:1部、酢酸エチル:18部、トルエン:18部、ベンゾイルパーオキサイド:0.02部を仕込み重合槽内の空気を窒素ガス置換した後、攪拌しながら窒素雰囲気下、還流温度下で滴下を開始した。滴下終了後、さらに攪拌しながら重合率が80%に達したところで、ベンゾイルパーオキサイド0.04部を添加し、重合率が99%以上になるまで5時間反応を続けた。

0068

次いで、酢酸エチル40部を加えて室温まで冷却し、反応を終了した。この反応溶液は、無色透明固形分44.8重量%、粘度20000mPa・sであり、共重合体の重量平均分子量は650,000であった。尚、上記ラジカル重合性不飽和モノマーの組成から得られるポリマーの、理論的に求められるガラス転移温度は−53.5℃である。不揮発分、重量平均分子量は以下の方法に従って求めた。

0069

<不揮発分の測定>
各反応溶液約1gを金属容器量し、150℃オーブンにて20分間乾燥して、残分を秤量して残率計算をし、不揮発分濃度とした。

0070

<粘度の測定>
各反応溶液を25℃中でB型粘度計(東京計器社製)にて、12rpm、1分間回転の条件で測定した。

0071

<重量平均分子量の測定>
GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー;HPC−8020 東ソー社製)を用いた。GPCは溶媒テトラヒドロフラン)に溶解した物質をその分子サイズの差によって分離定量する液体クロマトグラフィーであり、重量平均分子量の決定はポリスチレン換算で行った。

0072

(合成例2)
ラジカル重合性不飽和モノマーとしてアクリル酸ブチル:30部、アクリル酸2−エチルヘキシル:15部、アクリル酸メチル:4部、アクリル酸2−ヒドロキシエチル:1部を、さらに酢酸エチル:46部、ベンゾイルパーオキサイド:0.02部を混合し、滴下槽に仕込んだ。
加熱装置、撹拌機、還流冷却装置、温度計、窒素導入管および滴下槽を備えた重合用容器にアクリル酸ブチル:30部、アクリル酸2−エチルヘキシル:15部、アクリル酸メチル:4部、アクリル酸2−ヒドロキシエチル:1部、酢酸エチル:18部、トルエン:18部、ベンゾイルパーオキサイド:0.02部を仕込み、重合槽内の空気を窒素ガスで置換した後、攪拌しながら窒素雰囲気下、還流温度下で滴下を開始した。滴下終了後、さらに攪拌しながら重合率が80%に達したところで、ベンゾイルパーオキサイド0.04部を添加し、重合率が99%以上になるまで5時間反応を続けた。

0073

次いで、酢酸エチル40部を加えて室温まで冷却し、反応を終了した。この反応溶液は、無色透明で固形分44.6重量%、粘度7000mPa・sであり、共重合体の重量平均分子量は550,000であった。尚、上記ラジカル重合性不飽和モノマーの組成から得られるポリマーの、理論的に求められるガラス転移温度は−54.6℃である。

0074

(実施例1)
合成例1で得られたアクリル系ポリマー溶液100重量部に対して水酸基価:140mgKOH/g、軟化点112℃のテルペンフェノール系樹脂であるシルレスTP300(Arizona Chemical社製)を15重量部、酢酸エチル:15重量部、架橋剤としてトリレンジイソシアネートトリメチロールプロパンアダクト体:0.7重量部を添加及び混合して感圧接着剤を作製した。
この感圧接着剤を紙剥離ライナー(以下、剥離ライナーという)に塗工乾燥して、乾燥膜厚40μmの感圧接着剤層が形成された感圧接着剤層キャストフィルムを得た。

0075

一方、上記感圧接着剤を紙剥離ライナーに塗工、乾燥し、乾燥膜厚40μmの感圧接着剤層を形成した。そしてプラスチック基材として厚み25μmのPETフィルム(ヤング率4GPa)をラミネートし、紙剥離ライナー/感圧接着剤層(a)/プラスチック基材の片面感圧接着シートを得た。さらに、厚さ38μmのフィルム剥離ライナーに上記感圧接着剤を乾燥膜厚が40μmになるように塗工乾燥させ、得られた片面感圧接着シートのプラスチック基材面にラミネートして、両面感圧接着シートを得た。

0076

<溶剤不溶分の測定>
感圧接着剤キャストフィルムを秤量した200メッシュステンレス製金網(重量W0)に貼り付け秤量した重量W1と、ステンレス製金網に貼り付けた試料を酢酸エチル中で5時間還流抽出後、100℃で1時間乾燥させ秤量した重量W2とから、下記の式で溶剤不溶分を算出した。
溶剤不溶分(%)=[(W2−W0)/(W1−W0)]×100

0077

<感圧接着剤層の緩和弾性率測定>
感圧接着剤キャストフィルムを数回重ね合わせることで厚さが約1mmの感圧接着剤層サンプルを作製した。
緩和弾性率測定はTA Instruments社製ARESにて、40℃雰囲気下、歪み20%、1時間の条件で行った。
対数グラフから近似直線log G(t)=−0.19log t+Bを得た。

0078

<両面感圧接着シートの緩和弾性率測定>
両面感圧接着シートを10枚重ね合わせて厚さが約1mmのサンプルを作製した。
緩和弾性率測定はTA Instruments社製ARESにて、40℃雰囲気下、歪み20%、1時間の条件で行った。
両対数グラフから近似直線log G(t)=−0.27log t+Dを得た。

0079

<接着力評価試料作製>
両面感圧接着シートを幅25mm、長さ100mmに裁断し、非測定面であるフィルム剥離ライナー側感圧接着剤層に厚さ25μmのPETフィルムを貼り合せた。

0080

<耐薬品性>
薬品浸漬前接着力
上記接着力評価試料を40℃雰囲気下に約1時間放置した後、同雰囲気下で紙剥離ライナー側感圧接着剤層をステンレス板に貼り、2kgロールを1往復通過して圧着した。
圧着して20分後、引張試験機を用いて、180度方向へ300mm/分の速度で引き剥がし、その強度を記録した。
薬品浸漬後接着力
上記接着力評価試料の紙剥離ライナーを剥がして、pH11のKOH水溶液及びpH1.5の硫酸中にそれぞれ40℃で24時間浸漬した。40℃雰囲気下で各薬品から取り出してすぐにステンレス板に上記同様の条件で貼り合わせ、圧着して20分後、引張試験機を用いて、180度方向へ300mm/分の速度で引き剥がし、その強度を記録した。

0081

保持力
接着力評価試料の紙剥離ライナー側感圧接着剤層をJIS−Z1528準拠で測定した(80℃、荷重1kg、貼り付け面積25mm×25mm、対ステンレス板)。

0082

<微小粗さ緩和前の表面粗さ測定>
両面感圧接着シートの紙剥離ライナーを剥がし、感圧接着剤層の表面粗さRaをレーザー変位計LT−8010(キーエンス社製)にて測定した。

0083

<微小粗さ緩和後の表面粗さ測定>
両面感圧接着シートの紙剥離ライナーを剥がし、フィルム剥離ライナー(表面粗さRa=0.2μm)の剥離処理面を貼りあわせ、200g/cm2の圧力で1時間圧着した。圧着後、このフィルム剥離ライナーを剥がし、感圧接着剤層の表面粗さRaをレーザー変位計にて測定した。
評価基準として、緩和後のRaは小さいほど平滑であることを意味しており、緩和前後の変化量が大きいことがよい。

0084

これらの測定結果を表1に示す。

0085

(実施例2)
実施例1で用いた感圧接着剤を紙剥離ライナーに塗工乾燥して、乾燥膜厚40μmの感圧接着剤層が形成された感圧接着剤層キャストフィルムを得た。

0086

また、上記感圧接着剤を紙剥離ライナーに塗工、乾燥し、乾燥膜厚40μmの感圧接着剤層を形成した。そしてプラスチック基材として厚み25μmのPETフィルム(ヤング率4GPa)をラミネートし、紙剥離ライナー/感圧接着剤層(a)/プラスチック基材の片面感圧接着シートを得た。

0087

さらに、厚さ38μmのフィルム剥離ライナーにゴム系感圧接着剤(緩和弾性率logG(t)=−0.14log t+D')を塗工乾燥させ、得られた片面感圧接着シートのプラスチック基材面にラミネートして、両面感圧接着シートを得た。

0088

(実施例3)
プラスチック基材として、厚み30μmのポリプロピレンフィルム(ヤング率2GPa)を使用した他は、実施例1と同様にして、感圧接着剤キャストフィルムと両面感圧接着シートを得た。

0089

(実施例4)
合成例2で得られたアクリル系ポリマー溶液100重量部に対して水酸基価:140mgKOH/g、軟化点112℃のテルペンフェノール系樹脂であるシルバレスTP300を15重量部、酢酸エチル:15重量部、架橋剤としてトリレンジイソシアネートトリメチロールプロパンアダクト体:0.43重量部を添加及び混合して感圧接着剤を作製した。この感圧接着剤を紙剥離ライナーに塗工乾燥して、乾燥膜厚40μmの感圧接着剤層が形成された感圧接着剤層キャストフィルムを得た。

0090

次に上記感圧接着剤を紙剥離ライナーに塗工、乾燥し、乾燥膜厚40μmの感圧接着剤層を形成した。そしてプラスチック基材として厚み25μmのPETフィルム(ヤング率4GPa)をラミネートし、紙剥離ライナー/感圧接着剤層(a)/プラスチック基材の片面感圧接着シートを得た。さらに、厚さ38μmのフィルム剥離ライナーに上記感圧接着剤を乾燥膜厚が40μmになるように塗工乾燥させ、得られた片面感圧接着シートのプラスチック基材面にラミネートして、両面感圧接着シートを得た。

0091

(実施例5)
実施例3の架橋剤の添加量を0.22重量部に変更して感圧接着剤を作製した。他は、実施例1と同様にして、感圧接着剤キャストフィルムと両面感圧接着シートを得た。

0092

(比較例1)
合成例2で得られたアクリル系ポリマー溶液100重量部に対して水酸基価:140mgKOH/g、軟化点112℃のテルペンフェノール系樹脂であるシルバレスTP300を15重量部、酢酸エチル:15重量部、架橋剤としてN,N,N',N',−テトラグリシジル−メタ−キシリレンジアミン:0.5重量部を添加及び混合して感圧接着剤を作製した。他は、実施例1と同様にして、感圧接着剤キャストフィルムと両面感圧接着シートを得た。

0093

(比較例2)
架橋剤を使用せずに感圧接着剤を作製し、他は、実施例1と同様にして、感圧接着剤キャストフィルムと両面感圧接着シートを得た。

0094

(比較例3)
プラスチック基材として、厚み50μmのポリエチレンフィルム(ヤング率0.5GPc)を使用した他は、実施例1と同様にして、感圧接着剤キャストフィルムと両面感圧接着シートを得た。

0095

(比較例4)
合成例2で得られたアクリル系ポリマー溶液100重量部に対して水酸基価:0mgKOH/g、酸化:12mg/g、軟化点125℃のロジンエステル系樹脂であるペンセルD−125(荒川化学社製)を15重量部、酢酸エチル:15重量部、架橋剤としてトリレンジイソシアネートトリメチロールプロパンアダクト体:0.43重量部を添加及び混合して感圧接着剤を得た。他は、実施例3と同様にして、感圧接着剤キャストフィルムと両面感圧接着シートを得た。

0096

実施例2〜5および比較例1〜4は、実施例1と同様の評価を行った。結果を表1に示す。

0097

実施例

0098

表1の結果より、比較例1〜4は、緩和弾性率の近似直線が所定の傾きが得られなかったため、表面の粗さが緩和できない結果や、感圧接着剤層界面に薬液が侵入し、接着力測定で糊残りが発生する結果が得られたため研磨材固定用として用いるのは困難である。
これに対して、実施例1〜5は、緩和弾性率の近似直線が所定の傾きであったことで、耐薬液性や表面の粗さの緩和について良好な結果が得られた。したがって研磨材固定用両面感圧接着シートとして好適に使用できることがわかる。

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