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技術 患者のデータを使用した老眼矯正

出願人 ヴィズイクス・インコーポレイテッド
発明者 ダイ、グァンミンイー、キングマン
出願日 2010年5月28日 (11年0ヶ月経過) 出願番号 2010-123563
公開日 2010年10月7日 (10年8ヶ月経過) 公開番号 2010-221050
状態 特許登録済
技術分野 眼の診断装置 眼耳の治療、感覚置換
主要キーワード 付加形状 パラメータユニット 屈折形状 最適化値 球面領域 サブトレー 非線形モード 中間用
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (20)

課題

特定の患者老視緩和または処理するための光学的な表面形状を形成する方法、デバイスおよびシステムを提供する。

解決手段

患者において、遠視近視との組み合わせが、瞳孔の大きさ、残余順応および拡大能の必要性のような入力患者パラメータに基づき改善される。繰り返し最適化が、患者に対して、あつらえられた矯正光学的形状を生成する。典型的に、改良された近見視力と改良された遠視力との間の折衷的なものとなる。

概要

背景

本発明は一般的に光学的矯正に関し、ときに、特定の患者を処理するために、処方の尺度の決定をし、導出し、または生成することにより、老眼および他の視力条件を緩和し、処理するための方法、装置およびシステムに関する。

老眼は、眼の順応特性に影響を与える状態である。対象物若者(眼が適切に機能する)に近づくと、毛様筋収縮毛様小帯の緩和の効果により、眼のレンズが丸く凸状になり、したがって、光学的拡大能が高まり近い距離に焦点が合う。順応により、眼は近傍の対象物と遠方の対象物との間で焦点を合わせ、また再度焦点を合わせることができる。

老視年齢とともに進むもので、ときに“老眼”といわれているが、順応が自然と進行して失われるものである。老視眼は、しばしば距離が変化する対象に対して、素早くそして容易に再度焦点を合わす能力が失われる。また近傍にある対象物に対して焦点を合わすことができなくなる。このような状態は寿命全般について進むが、老視の効果が顕著になるのは45を過ぎてからである。65歳までに、結晶レンズは全ての弾性特性を失い、形状の変化を行えるのみである。残余調節機能は眼に残っている順応である。低度の順応はより進んだ老視に寄与するが、残余の順応の大半は軽度の老視に関連する。

概要

特定の患者の老視を緩和または処理するための光学的な表面形状を形成する方法、デバイスおよびシステムを提供する。患者において、遠視近視との組み合わせが、瞳孔の大きさ、残余の順応および拡大能の必要性のような入力患者パラメータに基づき改善される。繰り返し最適化が、患者に対して、あつらえられた矯正光学的形状を生成する。典型的に、改良された近見視力と改良された遠視力との間の折衷的なものとなる。

目的

屈折矯正手術では、患者の眼の順応を回復することとは反対に、眼の焦点の範囲を増加させることを目的とした

効果

実績

技術文献被引用数
2件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

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請求項1

特定の患者老視緩和または処理する処方を形成するシステムであって、(a)患者のパラメータ受け入れ入力手段と、(b)老視に適した目標関数を使用して、患者のパラメータのセットに基づき特定の患者に対する処方を決定する最適化器モジュールと、を含むシステム。

請求項2

目標関数がよせ運動の範囲を通して光学的な質を示す、請求項1に記載のシステム。

請求項3

目標関数が、眼の光学的パラメータ回折理論のパラメータとの比からなる、請求項1に記載のシステム。

請求項4

目標関数が、シュレール比(Strehl Raito (SR))変調伝達関数MTF)、点広がり関数(PSF)、取り囲んだエネルギー(EE)、MTFボリュームまたはMTF表面のボリューム(MTFV)、複合変調伝達関数(CMTF)およびコントラスト感度(CS)からなるグループから選択される、少なくともひとつのパラメータからなる、請求項3に記載のシステム。

請求項5

目標関数が幾何学的な光学系に基づく、請求項1に記載のシステム。

請求項6

目標関数がレイトレーシングを使用して決定される、請求項5に記載のシステム。

請求項7

患者パラメータのセットが、瞳孔の大きさ、残余順応、および拡大能の必要性からなるグループから選択される少なくともひとつからなる、請求項1に記載のシステム。

請求項8

モジュールが、老視に適した目標関数を使用して、特定の患者の光学的形状を形成すべく、繰り返し最適化のための患者のパラメータのセット、最初の光学的形状、初期条件のセットを使用する、請求項1に記載のシステム。

請求項9

最初の光学的形状が放射方向に対称的である、請求項8に記載の方法。

請求項10

放射方向に対称な光学的形状が少なくともふたつの独立変数を有する多項式のセットに分解される、請求項7に記載のシステム。

請求項11

少なくともふたつの独立変数のひとつが、瞳孔の直径に対する、あつらえられた処方形状の直径の比である、請求項9に記載のシステム。

請求項12

目標関数が、回折理論のパラメータに対する眼の光学的パラメータの比からなる、請求項8に記載のシステム。

請求項13

繰り返し最適化器が、Downhill Simples法、Direction Set 法、およびStimulated Annealing 法からなるグループから選択される方法を用いるように構成されている、請求項8に記載のシステム。

請求項14

患者パラメータのセットが、瞳孔の大きさ、残余の順応、および所望の拡大能からなるグループから選択された少なくともひとつからなる、請求項8に記載のシステム。

請求項15

特定の患者の眼の角膜表面を、第一の形状から、改善された光学的特性をもつ第二の形状に再度輪郭付けするシステムであって、(a)患者のパラメータを受け入れる入力手段と、(b)老視に適した目標関数を使用して、患者のパラメータに基づいて、特定の患者に対する光学的形状を決定するモジュールと、(c)切除輪郭を生成するプロセッサと、(d)角膜の表面を第一の表面から第二の表面に再度輪郭付けするために、切除輪郭にしたがって、角膜上にレーザーエネルギーを向けるレーザーシステムと、を有するシステム。

請求項16

特定の患者に視力状態を処理する処方形状の尺度を定めるシステムであって、(a)視力状態を処理するために特有の処方形状を受け入れる入力手段と、(b)特定の患者の瞳孔の寸法を受け入れる入力手段と、(c)処方形状が特定の患者の視力状態の指標を改善し、当該中央部分が瞳孔の直径の約0.35と約0.55との間の寸法をもつように、処方形状で前に処理された少なくともひとつの眼の属性、および特定の患者の瞳孔の寸法に基づいて処方形状の中央部分の尺度を決定するモジュールと、を含むシステム。

請求項17

(c)切除輪郭を生成するプロセッサと、(d)角膜の表面を処方形状にしたがって再度輪郭付けするために、切除輪郭にしたがって、角膜上にレーザーエネルギーを向けるレーザーシステムと、をさらに有する、請求項16に記載のシステム。

請求項18

眼のための処方を導出するシステムであって、眼の波面に対する入力手段および多項式展開のための出力手段を有する多項式展開モジュールと、該多項式展開モジュールの出力手段に連結される入力手段と、出力手段を有し、多項式展開から有効な拡大能を決定する有効な拡大能モジュールと、関連した、見ている瞳孔のいろいろな大きさにおいて、複数のいろいろな所望の有効な拡大能を与えるように、処方を生成する、有効な拡大能モジュールに連結される処方モジュールと、を含むシステム。

請求項19

見る条件の下で眼の有効な拡大能を決定するシステムであって、眼が第一の瞳孔の大きさをもっている間、眼の波面からのZernike多項式展開の複数の係数のための第一の入力手段と、見る条件の下にある瞳孔の第二の瞳孔の大きさのあめの第二の入力手段と、Zernike多項式の係数の少なくともひとつから、さらに有効な拡大能と瞳孔の大きさとの間の関係から、眼の有効な拡大能を計算する有効な拡大能計算モジュールと、を含むシステム。

技術分野

0001

関連出願
本出願は、米国仮出願第60/519,885号(2003年11月13日出願(米国代理人整理番号18158-022310))、米国仮出願第60/468,387号(2003年5月5日出願(米国代理人整理番号18158-022300))、米国仮出願第60/468,303号(2003年5月5日出願(米国代理人整理番号18158-022210))および米国仮出願第60/431,634号(2002年12月6日出願(米国代理人整理番号18158-022200))(これらはここに参考文献として組み込まれる)に基づく。

背景技術

0003

本発明は一般的に光学的矯正に関し、ときに、特定の患者を処理するために、処方の尺度の決定をし、導出し、または生成することにより、老眼および他の視力条件を緩和し、処理するための方法、装置およびシステムに関する。

0004

老眼は、眼の順応特性に影響を与える状態である。対象物若者(眼が適切に機能する)に近づくと、毛様筋収縮毛様小帯の緩和の効果により、眼のレンズが丸く凸状になり、したがって、光学的拡大能が高まり近い距離に焦点が合う。順応により、眼は近傍の対象物と遠方の対象物との間で焦点を合わせ、また再度焦点を合わせることができる。

0005

老視年齢とともに進むもので、ときに“老眼”といわれているが、順応が自然と進行して失われるものである。老視眼は、しばしば距離が変化する対象に対して、素早くそして容易に再度焦点を合わす能力が失われる。また近傍にある対象物に対して焦点を合わすことができなくなる。このような状態は寿命全般について進むが、老視の効果が顕著になるのは45を過ぎてからである。65歳までに、結晶レンズは全ての弾性特性を失い、形状の変化を行えるのみである。残余調節機能は眼に残っている順応である。低度の順応はより進んだ老視に寄与するが、残余の順応の大半は軽度の老視に関連する。

0006

国際公開第01/67978号パンフレット
米国出願番号第09/808737号明細書

先行技術

0007

Irene E. Loewenfeld著「The Pupil」、Iowa State、University Press出版、 1993年
Press等著、“Numerical Recipes in C++”、Cambridge University Press、2002年
William H Press、Saul A. Teukolsky、William Vetterling、Braian P. Flannery著、「Numerical Recipes in C++」、Cambridge University Press出版、2002年
Jim Schweigerling著“Scaling Zernike Expansion Coefficients to Different Pupil Sizes”、J. Opt. Soc. Am. A19、第1937-1945頁、2002年

発明が解決しようとする課題

0008

既知の老視を処理する方法およびデバイスは、正視眼のものに近い視力を与えようとしている。正視眼では、遠方の対象物と近傍の対象物との両方が眼の順応のために見ることができる。老視に関連した視力の問題に関し、拡大鏡が昔から利用され、眼のジオプトリーを高め、したがって、眼は近傍の対象物に焦点が合い、明瞭な像を維持することができる。このアプローチは老視、または遠視に対する処理も同様である。

0009

老視は二重焦点めがね(レンズの一部が遠視力用のものとなり、レンズの他の部分が近視力用のものとなっている)で対処することができる。二重焦点のめがねで、見下ろすようにすると、近視力用のものとなっているレンズを通して見ることができる。遠方のものを見るときは、二重焦点のめがねの遠視力用になっている部分を通してみると、明瞭に見ることができる。したがって、ほとんど順応を伴わず、遠方の対象物も近傍の対象物も見ることができる。

0010

コンタクトレンズ眼内レンズ(IOL)もまた老視に対処するために使用することができる。ひとつのアプローチは単眼視野を与えること、つまり、ひとつの眼(主な眼に対して)は遠視用に矯正され、他方の眼が近視用に矯正される。残念なことに、単眼視野では、中間に位置する対象について、両眼ともピンぼけとなりはっきり見ることができない。また片方の眼でのみ見る者に対しては問題があり、両眼の間の不均衡許容できない者もいる。単眼視野に加え、他のアプローチは、二重焦点または多重焦点レンズで左右の矯正を行うことである。二重焦点レンズでは、遠点および近点に焦点を合わすことができる。多重焦点レンズでは、近傍の対象から遠方の対象まで合わすことのできる多数の焦点がある。

0011

老視に対して外科的な処置も提案されている。前の強膜切開は、毛様空間を広げ、レンズの移動を容易にする強膜切除に関する。また、強膜拡張帯(SEB)が毛様空間の増加に対して提案されている。しかし、このような技術の問題は矛盾予想できない結果が生ずることである。

0012

屈折矯正手術では、患者の眼の順応を回復することとは反対に、眼の焦点の範囲を増加させることを目的とした切除術が提案されている。これらの切除術は、眼に優れたひとつの焦点を与えるが、遠方に対して最適に明瞭にされ、近傍に対して最適に明瞭にされ、中間に対して受け入れ可能な明瞭度が同時に生ずるように焦点深度を高めるものではない。遠視力と近視力を高める形状(shape)が提案されてはいるが、すべての患者に対して理想的な結果をもたらさない。

0013

上記の観点から、老視または他の光学的な欠陥に対して対処および/または緩和する改良された方法、デバイス、およびシステムが望まれている。また、特定の患者の老視のような視力状況を処理しまたは緩和する、あつらえられ(カスタマイズされ)または最適な処方形状の形をした改良処方を提供することが望まれている。

課題を解決するための手段

0014

本発明は、老視、他の視力状態を緩和または処理するための改良されたデバイス、システムおよび方法に関する。本発明は、特定の患者の老視を緩和し、または処理する処方を形成することである。実施例では、光学的に最適化された形状が患者のデータ入力に基づいて形成され得る。典型的に、改良された近見視力と改良された遠視力との間の折衷的なものとなる。これらの最適化された形状は、瞳孔の大きさ、残余の順応、および所望のよせ運動のような入力患者パラメータ使用して数値的に、導出することができる。老視緩和形状は、ひとつ以上の瞳孔の直径のような患者データ応答して尺度が決定される(あるいは変えられる)。適切な尺度は、異なる瞳孔の大きさおよび/または異なる形状をもつ患者からの前の患者データから少なくとも部分的に決定される。都合良く、老視緩和処方は少なくとも所望の光学的拡大能(および/またはマニフェスト拡大能)を与えるため、ときに見るときのいろいろな状況で、複数の光学的拡大能を与え、その結果、いろいろな距離、明るさの状況といったいろいろな見るときの状況の下、対象物をみる際に、瞳孔の大きさが変化することを利用するために、導出され、尺度が決定され、および/または最適化される。

0015

第一の態様では、本発明は、現にある患者の老視または潜在的な老視を処理する方法を提供する。患者の眼の瞳孔の寸法は、見る距離の変化で変化する。本方法は、第一の見る距離での瞳孔の第一の寸法を測定する工程と、第一の距離での眼に対する第一の所望の拡大能を決定する工程とを含む。瞳孔が第一の寸法をもつとき第一の所望の拡大能を処方が与え、瞳孔の寸法の変化に応じて所望の拡大能の変化をもたらす(所望の拡大能の変化は老視を緩和する)ように、眼の処方が決定される。

0016

多くの実施例では、瞳孔の寸法の変化に対する、所望の拡大能の変化のレートが約0.25D/mmから約5.0D/mmである。患者が45歳かそれより若いと、そのレートは約0.25D/mmから約1.0D/mmである。患者が60歳かそれより若いと、そのレートは約1.0 D/mmから約5.0D/mmである。所望の眼の第二の光学的拡大能を、第二の見る距離で決定することができる。少なくとも、所望の眼の第三の光学的拡大能も決定することができ、各光学的拡大能は関連した、見える条件をもち、瞳孔の寸法の増加変化に対する、所望の光学的拡大能の増加変化のレートは、患者の動瞳孔の大きさの範囲内で変化する。患者の瞳孔寸法の変化は、第二の見る距離での第二の瞳孔寸法を測定することにより測定されてもよく、さらに/または瞳孔の寸法の変化に対する、所望の光学的拡大能の変化のレートは多数の患者に対して、矛盾しないと仮定してもよい。

0017

眼は残余の順応範囲をもつことができ、所望の眼の第一の光学的拡大能は、所望の光学的拡大能でもって、第一の見る距離で見るとき、眼が残余の順応範囲内で調節されるように、決定される。また、患者の年齢が60歳かそれ以下であるときに、所望の眼の第一の光学的拡大能および/または光学的拡大能における所望の変化は、瞳孔が加齢にともなう、予想した収縮および残余の順応の、予想した縮小に応答して、調節されてもよい。

0018

処方は、少なくとも部分的に目的の機能を繰り返して最適化し、屈折形状の尺度を決定し、および/または関連した複数の見る条件で、複数の所望の光学的拡大能を与える光学的形状分析的にまたは数値的に導出することにより、決定することができる。

0019

システムの態様においては、本発明は、現にある患者の老視または潜在的な老視を処置するシステムを提供する。患者の眼の瞳孔の寸法は、見る距離の変化で変化する。システムは、第一の見る距離でみる間、瞳孔の第一の寸法を測定するための瞳孔計を含む。処方形モジュールは、眼の所望の光学的拡大能および第一の寸法を受け入れ入力手段を含む。モジュールは、瞳孔が第一の寸法をもつときに第一の所望の光学的拡大能を与える、眼に対する処方を決定し、その処方は、瞳孔の寸法の変化に応答して光学的拡大能に所望の変化をもたらす。光学的拡大能の所望の変化は老視を緩和する。

0020

処方を形成するモジュールは、老視に適した目標関数を使用して、瞳孔の直径および所望の光学的拡大能に基づいて処方を決定する最適化器モジュール、処方が老視を改善するように、さらに処方形状の中央部分が瞳孔の寸法の約0.34から約0.55の間の寸法をもつように、瞳孔の寸法に基づいて処方形状の中央部分の尺度を決定する尺度決定モジュール、および/または眼が第一の見る距離に対して適した第一の所望の光学的拡大能をもつように、さらに眼が第二の見る距離に対して第二の所望の光学的拡大能をもつように、瞳孔の寸法および瞳孔の寸法における変化に応答して、眼に対する老視緩和処方を計算する処方計算モジュールを含んでもよい。またレーザーにより眼に処方がなされ、典型的には角膜組織が切除される。

0021

他の態様において、本発明は、特定の患者の老視を緩和し、処理する処方を決定する方法を提供する。本方法は、老視に適した目標関数を選択する工程と、特定の患者に対して特有の患者のパラメータのセットを入力する工程と、患者の老視を緩和しまたは処理するように、目標関数により患者のパラメータのセットに基づいて、いろいろな見える条件に対して適した特定の患者に対する光学的な形状を決定する工程とを含む。

0022

目標関数はよせ運動範囲を通して、光学的な質を示すことができる。目標関数は、眼の光学的パラメータ回折理論のパラメータの比を含むことができる。関連して、目標関数はまた、シュレール比(Strehl Raito (SR))変調伝達関数MTF)、点広がり関数(PSF)、取り囲んだエネルギー(EE)、MTFボリュームまたはMTF表面のボリューム(MTFV)、複合変調伝達関数(CMTF)およびコントラスト感度(CS)からなるグループから選択された、少なくとも1つのパラメータを含んでもよい。目標関数は幾何学的な光学系に基づいてもよい。同様に、目標関数は、レイトレーシング(ray tracing)を使用して決定されてもよい。ここで、用語‘レイトレーシング(ray tracing)’は‘幾何学的な光学系’と同じ意味をもつ。患者のパラメータのセットは、瞳孔の大きさ、残留の順応、拡大能の必要性(power need)、およびよせ運動からなるグループから選択される、少なくとも1つのパラメータを含んでもよい。ここで用語“パワーニード(power need)”は“よせ運動”と同じ意味をもつ。

0023

処方は、特定の患者に特有の患者パラメータを最適化器に入力することにより、決定される光学形状を含んでもよい。形状は患者の老視を緩和し、処理するように目標関数による特定の患者に対して導かれる。放射方向に対称初期の形状が入力される。関連して、放射方向に対称な形状は、少なくともふたつの独立変数をもつ多項式のセットに分解することができる。さらに、少なくともふたつの独立変数のひとつは、瞳孔の直径に対する、特別にあつらえた形状の直径の比であってもよい。繰り返す最適化は、Downhill Simplex法、Direct Set法、Stimulated Annealing法からなるグループから選択されてもよい。患者のパラメータのセットは、瞳孔の大きさ、残余の順応、および拡大能の必要性からなるグループから選択された少なくともひとつのパラメータを含んでもよい。

0024

任意であるが、老視は、光学的形状に対応する角膜形状を与えるために、患者の角膜を切除すること、光学的形状に対応する形状をもつコンタクトレンズまたはめがねレンズを患者に与えること、および光学的形状に対応する形状をもつ眼内レンズを患者に与えることからなるグループから選択される処置を患者に行うことにより、処理されてもよい。光学的形状は、少なくとも部分的に、正則多項式(Even-Power-Term 多項式(“EPTP”)または非EPTP)、Zernike多項式フーリエ級数離散形状エンタイアティのような展開に基づいて決定されてもよい。展開は、三次または四次の非EPTP展開、または六次または八次のEPTP展開であってもよい。光学的形状は少なくとも部分的に、老視アド対瞳孔比(PAR)に基づいて決定され、PARは約0.2から約1.0の範囲である。

0025

他のシステムの態様では、本発明は、特定の患者の老視を緩和または処理する処方を形成するシステムを提供するが、ここでシステムは患者のパラメータのセットを受け入れる入力手段と、老視に適した目標関数を使用して、患者パラメータのセットに基づいて特定の患者用の光学的形状を決定するモジュールとを含む。

0026

モジュールはデータ処理ソフトウエアおよび/またはハードウエアを含んでもよく、他のデータ処理構成要素と一体となってもよい。モジュールは、老視に適した目標関数を使用して、患者パラメータのセットに基づいて特定の患者のための処方を決定する最適化器モジュールを含んでもよい。プロセッサは、切除輪郭を形成し、レーザーシステムは、角膜の表面を第一の形状から第二の形状(第二の形状は所定の光学的形状に対応する)に再度輪郭付けするために、切除輪郭にしたがって、レーザーエネルギーを角膜に向けることができる。瞳孔の直径は、つぎの条件のひとつ以上の下で、入力のために測定することができる。近傍の対象物に焦点を合わすとき、遠方の対象物に焦点を合わすとき、明るい状況のとき、薄明かりの状況のとき、暗い状況のとき。処方形状は、処方形状の中央部分が非球面であるときは、非球面であってもよく、処方形状は、処方形状の中央部分が球面であるときは、球面であってもよく、さらに/または処方形状は、処方形状の中央部分が非球面であって、回復およびLASIKフラップ効果などが眼の最終形状を任意に変化させるときは、球面であってもよい。処方形状の中央部分の寸法は中央部分の直径からなってもよく、特定の患者の瞳孔の直径の約0.4から約0.5の範囲内、または特定の患者の瞳孔の直径の約0.43から約0.46の間の範囲内にあってもよく、中央部分の拡大能は、任意ではあるが、約1.5ジオプトリーから約4.0ジオプトリ(理想的には約3.1ジオプトリ)の間にある。

0027

他の態様では、本発明は患者の眼の老視を処理する方法を提供する。本方法は、第一の見る条件の下で眼の第一の瞳孔の大きさを識別することを含む。眼の第二の瞳孔の大きさは第二の見る条件の下で識別される。老視緩和処方は、眼が第一の瞳孔の大きさで、第一の見る距離に適した第一の拡大能をもち、そして眼が第二の瞳孔の大きさで第二の見る距離に適した第二の拡大能をもつように、瞳孔の大きさに応答して計算される。

0028

処方を計算することは、第一の瞳孔の大きさをもつ眼の第一の有効な拡大能を決定すること、第二の瞳孔の大きさをもつ眼の第二の有効な拡大能を計算することを含む。患者の眼が第一および第二の見える条件でそれぞれ見ている間、第一および第二の瞳孔の直径は、患者の眼から測定することができる。処方はときに、処方形状からなり、本方法は処方形状にしたがって眼の屈折率を変えることを含み得る。眼の屈折率は、レーザー、コンタクトレンズ、眼内レンズ、およびめがねの少なくともひとつを使用して変えることができる。眼のひとつ以上の付加的な瞳孔の直径はひとつ以上の見える条件で決定され、処方は、眼が付加的な見える条件で見るのに適した拡大能をもつように計算され得る。

0029

処方は、Zernike多項式のセットの少なくともひとつ係数を決定することにより導かれる。処方を計算することは、球面収差の複数の選択されたZernike係数を、いろいろな次数で決定することもときには含む。第一の見える条件での眼は、第一の見る距離で見てもよく、第二の見える条件での眼は、第一の距離よりも短い第二の距離で見てもよい。ここで第二の拡大能は第一の拡大能よりもよくない。第一の見える条件での眼は、0.25Dから-0.25Dの間の拡大能をもつことができ、第二の見える条件での眼は、-0.5Dから-3.0Dの間の拡大能をもつことができる。

0030

他の態様では、本発明は眼の処方を導く方法を提供する。本方法は、眼の波面から多項式を決定すること、およびいろいろな見ている瞳孔の大きさにおいて、多項式の複数の係数に基づいて複数の有効な拡大能を計算することを含む。処方は、前記瞳孔の大きにおける、複数の所望で有効な拡大能を与えるように形成され得る。

0031

他の態様では、見える条件の下で、眼の有効な拡大能を決定する方法を提供する。本方法は、眼が第一の瞳孔の大きさをもっている間、眼の波面からZernike多項式の複数の係数を決定すること、および見える条件の下の瞳孔の、第二の瞳孔の大きさを決定することを含む。眼の有効な拡大能は、有効な拡大能と瞳孔の大きさとの間の関係からZernike多項式の係数の少なくともひとつから計算される。

0032

他の態様では、本発明は眼の屈折率を矯正するシステムを提供し、本システムは、第一の見える条件の下の眼の第一の瞳孔の大きさ、および第二の見える条件の下の眼の第二の瞳孔の大きさに対して少なくともひとつの入力手段を含む。処方計算モジュールは、眼が第一の瞳孔の大きさにおける、第一の見える条件に対して第一の拡大能を有し、眼が第二の瞳孔の大きさにおける、第二の見える条件に対して第二の拡大能を有するように、瞳孔の大きさに応答して眼の老視緩和処方を計算する。

0033

他の態様では、本発明は眼の処方を導くシステムを提供し、本システムは、眼の波面に対する入力手段および多項式のための出力手段を有する多項式モジュールを含む。有効な拡大能モジュールが多項式モジュールの出力手段に連結された入力手段、および出力手段を有する。有効な拡大能モジュールは、多項式からの有効拡大能を決定する。処方モジュールは、有効な拡大能モジュールに連結される。処方モジュールは、関連した複数の、いろいろな見ている瞳孔の大きさにおける複数の、いろいろな所望の有効拡大能を与えるように、処方を形成する。

0034

さらに、他の態様では、本発明は、見える条件の下での眼の有効な拡大能を決定するシステムを与え、本システムは、眼が第一の瞳孔の大きさをもつ間、眼の波面からのZernike多項式の複数の係数に対する第一の入力手段を含む。第二の入力手段が見る条件の下の瞳孔の第二の瞳孔の大きさを受け入れる。有効な拡大能計算モジュールが、Zernike多項式の少なくともひとつの係数、および有効な拡大能と瞳孔の大きさとの間の関連から、眼の有効な拡大能を計算する。

0035

本発明の特徴および利点を完全に理解するために、添付部面と関連して以下の記述が参照されるべきである。

図面の簡単な説明

0036

図1Aは、健康な眼がいろいろな見る距離に調節する際に、順応と瞳孔の大きさとの関連を示す。図1Bは、眼の有効な拡大能と患者の瞳孔の大きさとの間の関連に一例を示す(いろいろな見える条件の下での特定患者の瞳孔の大きさの変化と共に、拡大能における所望の変化をもたらす光学的形状を形成することにより、本発明の老視の処方から与えられる)。図1Cはマニフェスト拡大能と瞳孔の直径との間の関連を示す(ととえば、老視を緩和する処方で首尾良く処理された、いろいろな瞳孔の直径をもつ患者から測定された。)(この関連は、特定の患者の対し瞳孔の直径の変化と共に、光学的な拡大能における所望の変化を識別するために使用される。)
図2Aないし図2Cは、老視に対して適切な、眼の光学的な特性を一般的に示す。
図2Bは、老視に対して適切な、眼の光学的な特性を一般的に示す。
図2Cは、老視に対して適切な、眼の光学的な特性を一般的に示す。
図3は老視を緩和する光学的処方を最適化するための例示的な工程を図示するフローチャートである。
図4は、特定の患者の眼に対するふたつの老視を緩和する処方を図示する。
図5Aは、特定の患者の眼に対して最適化された、他の老視を緩和する処方およびそれらの特性を示す。
図5Bは、特定の患者の眼に対して最適化された、他の老視を緩和する処方およびそれらの特性を示す。
図5Cは、4mm、5mmおよび6mmの瞳孔の大きさに対する、偶数次数項の多項式および全項多項式を使用して最適化器の値の比較を示す。
図6Aないし図6Dは、特定の患者の眼に対して最適化された、老視を緩和する他の処方を示す。
図7は特定の患者の眼に対して最適化された、老視を緩和する処方におけるランダムノイズの効果を示す。
図8Aは、いろいろな瞳孔の大きさに対して、老視を緩和する最適化された処方をいろいろな処置と比較する。
図8Bは、いろいろな瞳孔の大きさに対して、老視を緩和する最適化された処方をいろいろな処置と比較する。
図8Cは、いろいろな瞳孔の大きさに対して、老視を緩和する最適化された処方をいろいろな処置と比較する。
図9Aは、見る距離の範囲に対して、老視を緩和する最適化された処方をいろいろな処置と比較する。
図9Bは、見る距離の範囲に対して、老視を緩和する最適化された処方をいろいろな処置と比較する。
図9Cは、見る距離の範囲に対して、老視を緩和する最適化された処方をいろいろな処置と比較する。
図10は、老視を緩和する最適化された処方を他の処置と比較するために、いろいろな距離で見た、シミュレートされたビューイングチャートである。
図11は処方最適化器およびシステムに対する、グラフィカルインターフェースコンピュータスクリーンを示す。
図12は処方最適化器およびシステムに対する、グラフィカルインターフェースコンピュータスクリーンを示す。
図13は処方最適化器およびシステムに対する、グラフィカルインターフェースコンピュータスクリーンを示す。
図14は特定の患者に対する、いろいろな見える条件の下での瞳孔の大きさおよび変化を示す。
図15は特定の患者に対する、いろいろな見える条件の下での瞳孔の大きさおよび変化を示す。
図16は残余の順応のいろいろなレベルに対する、最適化値を図示する。
図17は特定の患者の対する、老視を緩和する最適化された処方での、瞳孔の変化および残余の順応の効果を示す。
図18Aないし図18Cは、特定の患者の対する、老視を緩和する最適化された処方での、瞳孔の変化および残余の順応の効果を示す。
図19は、老視を緩和する最適化された処方で矯正された眼の光学的特性および結果を他の処理と比較する。
図20は、老視を緩和する最適化された処方で矯正された眼の光学的特性および結果を他の処理と比較する。
図21は、老視を緩和する最適化された処方で矯正された眼の光学的特性および結果を他の処理と比較する。
図22は、特定の患者に対して、老視を緩和する処方を決定し、レーザー屈折矯正手術を使用して処置を遂行するシステムを略示する。
図23は中央付加領域をもつ、老視を緩和する形状を略示する。
図24焦点領域を増加させるための、残余の順応および老視処理を略示する。
図25は焦点領域を増加させるための、残余の順応および老視処理を略示する。
図26は患者に対する、老視を緩和する処理の結果を図示する。
図27は患者に対する、老視を緩和する処理の結果を図示する。
図28は患者に対する、老視を緩和する処理の結果を図示する。
図29は患者に対する、老視を緩和する処理の結果を図示する。
図30は患者に対する、老視を緩和する処理の結果を図示する。
図31は患者に対する、老視を緩和する処理の結果を図示する。
図32は患者に対する、老視を緩和する処理の結果を図示する。
図33はさまざまな患者の年齢の範囲での、順応を図示する。
図34は、特定の患者に対して、老視を緩和する処レーザー定し、レーザー屈折矯正手術を使用して処置を遂行する他のシステムを図示する。
図35は、特定の患者に対して、二つの見える条件における、適切な有効拡大能を与えるために導出された、老視を緩和する処方を図示する。
図36は、特定の患者に対して、二つの見える条件における、適切な有効拡大能を与えるために導出された、老視を緩和する処方を図示する。
図37は、特定の患者に対して、三つの見える条件における、適切な有効拡大能を与えるために導出された、老視を緩和する処方を図示する。
図38は、特定の患者に対して、三つの見える条件における、適切な有効拡大能を与えるために導出された、老視を緩和する処方を図示する。
図39は、特定の患者に対して、四つの見える条件における、適切な有効拡大能を与えるために導出された、老視を緩和する処方を図示する。
図40は、特定の患者に対して、四つの見える条件における、適切な有効拡大能を与えるために導出された、老視を緩和する処方を図示する。
図41Aおよび図41Bは、いろいろな見える条件の下での瞳孔の大きさの変化の間、異なる有効な拡大能の変化特性を与える、老視を緩和するいろいろな処方を図示する。
図42は、導出された、老視を緩和する処方でのいろいろな瞳孔の大きさの効果および光学的特徴を図示する。
図43は、導出された、老視を緩和する処方でのいろいろな瞳孔の大きさの効果および光学的特徴を図示する。
図44は、特定の患者に対して導出された、老視を緩和する処方で処理された老眼で見た、シミュレートしたアイチャートレターを示す。
図45Aおよび図45Bは、例示の拡大能/瞳孔の関連、および対応する老視処方を示す。

実施例

0037

本発明の方法、装置およびシステムが眼のレーザー手術システムに関連して説明されてはいるが、本技術は、コンタクトレンズ、内部接眼レンズ、放射状角膜切除術コラーゲン角膜組織熱改造、除去可能な角膜レンズ構造物ガラスめがねのような他の眼の治療処置およびシステムに使用することもできる。

0038

レーザー屈折矯正角膜切除術(PRK)、現場でのレーザー角膜曲率形成術(LASIK)、レーザーアシスト上皮切除術(LASEK)などの精度および効果を高めるのに有用なものである。本発明は、光学的形状の尺度を決定する方法を改良することにより、または新たな光学的形状を生成または導出することにより、光学的矯正を高めることができる。

0039

本発明の技術は、VISX(米国カリフォルニアサンタクララ)より商業的に入手可能な眼のVISXエキシマ・レーザー手術システムを含む、既存のレーザーとともに使用することができる。本発明は、光学的な欠陥の処理のために、改良された角膜切除輪郭を与えることにより、困難または複雑な処理問題のある患者の処理を高めることができる。本システムおよび方法は、特定の患者に対する処方を決定し、導出し、および/または最適化するために使用されると、ある範囲の患者に対して処方を計算することにより、たとえば患者の特徴の範囲にわたって個々のテーブル・エントリーを計算することにより、患者特有の処方を形成する際に続く使用のために、パラメータの患者の特有/処方の修正を導出または経験的に生成することにより、実行することができる。

0040

図1Aに示されているように、本発明は、眼が見る距離の変化で二通りに変化すること、すなわちレンズの形状が順応して変化し、瞳孔が同時に変化するという事実を利用する。正常で健康な眼において、順応および瞳孔の収縮が遠方から近傍を見るときに調和して生じ、適正な線形関係が、重複する収縮の少なくとも一部と順応範囲との間に存在するが、その効果は対象間で非常に変化する(ジオプトリー当たり0.1から1.1mm)。また、順応に対する刺激が、屈折率を変化させるために、眼の能力を越えて増加するとき、レンズの順応と瞳孔の収縮の間の関係は図示のように、曲線状となる。

0041

それらが調和して生ずるが、瞳孔の収縮および順応は必ずしも関連しているわけではない。これら二つの機能は独立して進行でき、相対する方向に生ずることもあり、特に、見る距離の変化とともに光の強度が極端に変わるときに、患者は同時に影響を受ける。それでもなお、老視に対する処方は、特定の患者に対して、瞳孔の大きさと見る距離の間の関連を利用することができる。老眼を緩和するための処方に有効な時間的範囲は、やがて瞳孔の大きさが徐々に変化すること(年齢とともに徐々に収縮する)、ならびに順応も同時に徐々に減少することが原因で伸びてくる。瞳孔の収縮に関する詳細は、非特許文献1に説明されている。

0042

図1Bおよび図1Cに示されているように、瞳孔の大きさがいろいろに変化するときの有益な全体としての眼の光学的拡大能を作り上げるとき、所望の光学的な拡大能と瞳孔の大きさとの間の関係を認識する必要がある。患者がいろいろな条件での眺めにどのような拡大能が望ましいかを決定するために、見る条件をいろいろに変化させて、患者のマニフェスト球および対応する瞳の大きさを測定する。マニフェスト球は下述するように、老視を処理するために使用される望ましい、または有効な拡大能として使用できる。所望の光学的拡大能も測定されたマニフェスト球から決定されようが、たとえば、所望の拡大能は、残余の順応および/または予測された加齢による効果などに対した調節するために、マニフェスト球の関数である。いずれの場合も、これら患者特有の測定は、図1Bに示された四点のような患者の関連した瞳孔の大きさに対して所望の拡大能を決定するための基礎とすることができる。

0043

これに代えて、老視処方形状で、首尾良く処理された一群の患者のマニフェスト球および瞳孔の大きさ、これら実験データから導出された相関図1Cに略示されている。採用できる他のアプローチでは、いろいろな瞳孔の大きさをもつ一群の患者が、初期の関連(その後、少なくとも一人(特には複数)の患者からの多数の測定で精緻化される)を導くために使用されることが組み合わされる。しかし、所望の光学的拡大能と瞳孔の大きさとの間の関連は決定することができる。詳細は以下で明らかになろうが、いろいろな見る距離で瞳孔は収縮し、眼の全体的な拡大能は、レンズの柔軟性は失われてはいるが、瞳孔の収縮により変化する。たとえば、眼球システムの周囲部分が中央部分とは異なる拡大能をもつようにすることができる。瞳孔の大きさが変化する非球面光学システムの変形を理解することにより、見る距離の範囲にわたって、良好な光学的性能がもたらされる。

0044

以下の説明は、老視の処理に対して屈折を繰り返して最適化するための方法およびデバイスに関する老視の緩和のために、模範的な初期のレーザー切除形状にていての説明が続き、さらに、その形状(または他の形状)を最適化するための技術(形状の尺度を付けるために、実験および/または患者特有の情報が使用される)の説明が続く。適切な、老視緩和処方形状を決定し、選択する一般的な解析および数値技術が示される。

0045

老眼の処理のための処方形状を設計する際に、目標関数として使用する、老視に適した光学的質についての数学的なゲージ(基準)を選択することが有用である。このことにより、形状の定量化および最適化、さらにいろいろな形状の間の比較が可能となる。本発明は、目標関数によりの患者パラメータのセットに基づいて特定の患者に対する、あつらえられた光学的形状を形成する方法を提供する。繰り返し最適化アルゴリズムを組み込むことにより、特定の老視患者に対して、最適なレベルの光学的な質をもつ形状を形成することも可能となる。

0046

老視に対して適切な目標関数の選択

0047

目標関数は、光学的な質に関し、たとえば、シュレール比(Strehl Raito (SR))変調伝達関数(MTF)、点広がり関数(PSF)、取り囲んだエネルギー(EE)、MTFボリュームまたはMTF表面のボリューム(MTFV)、複合変調伝達関数(CMTF)、またはコントラスト感度(CS)のような光学的メトリクス測定基準)、任意であるが、下述する複合変調伝達関数(CMTF)のような老視に適した新しい光学的メトリクスの(または関連した)関するに基づく。光学的な意味で、目標関数は意味をなさなければならない。すなわち、目標関数の最小化および最大化は、予想可能で、最適化された眼の光学的質を与えるべきものである。目標関数は、自由パラメータが、最適化、最小化アルゴリズムにより最適化される関数であってもよい。

0048

本発明とともに使用可能な多くのタイプの目標関数があるが、以下の説明は一般的に、目標関数について二つの場合に触れる。回折理論に基づくアプローチでは、形状は波面収差として考えられている。典型的に、シュレール比(Strehl Raito (SR))変調伝達関数(MTF)、点広がり関数(PSF)、取り囲んだエネルギー(EE)、MTFボリュームまたはMTF表面のボリューム(MTFV)、複合変調伝達関数(CMTF)、またはコントラスト感度(CS)、ならびにこれらパラメータのひとつ以上の組み合わせの場合、特殊な場合(空間周波数のMTF、視野での囲まれたエネルギーのような)のパラメータ値、パラメータの統合(すべての周波数またはカットオフ周波数までのMTF表面の値、たとえば、60サイクル/度が網膜円錐の限定された空間周波数であるので、60サイクル/度または75サイクル/度)のような光学的質に関するパラメータを計算するために、フーリエ変換が使用される。幾何学的な光学アプローチ、またはいわゆるレイトレーシングアプローチでは、光学的効果がレイトレーシングに基づく。回折理論および幾何学的な光学アプローチの両方では、Stiles-Crawford効果、色収差をもつ多色点広がり関数、ならびに網膜スペクトル応答関数を使用することができる。

0049

色点広がり関数(PSF)が、収差をもつ光学システムの光学欠点を説明するために使用されている。インコヒーレント光源に対するPSFと波面収差との間単純な関係のため、一般化された瞳孔のフーリエ変換は点広がり関数の計算において使用された。しかし、多くの光学的な応用例は単色光源を使用しない。人間の視力の場合、光源は基本的に白色光である。したがって、目標関数として、単色PSFの使用に関連する制限がある。適正な色収差、Stiles-Crawford効果をもつ多色点広がり関数(PSF)ならびに網膜応答関数は、人の眼を光学的にモデル化するために使用することができる。ここで、色収差は、異なる波長の光が網膜の前または背後で焦点を結ぶということによる。光の一部のみが、網膜上に焦点を結ぶ。このことは、人に拡張した焦点深度を与える。すなわち、一部に焦点の合わないものがあるとき、眼は少なくとも或る波長に対しては焦点を合わせることができる。したがって、色収差は老視の矯正に役に立つ。焦点深度が十分に大きいと、老視問題はないだろう。残念ながら、色収差は十分に大きくなく、波長とともに変化する。瞳孔アポダイゼーションとして知られるStiles-Crawford効果は、網膜コーン導波管特性による。瞳孔の周囲からの光は、光線微小入射角のために、コーンの底部に到達しないため、網膜によりほとんど検出されない。網膜スペクトル応答関数に関し、昼間視に対して応答可能なコーンがいろいろな波形に異なる感度をもつことは知られている。緑色光のみがほとんど完全に吸収される。青色光および赤色光の両方は部分的に眼に吸収される。

0050

PSFが計算されると、Strehl比の計算は簡単である。Strehl比は、光学システムの点広がり関数(PSF)のピークの、同じ開口大きさをもつ回折制限光学システムのピークに対する比として定義される。Strehl比の例が図2Aに示されている。回折制限光学システムが典型的に、収差や光学的エラーのないシステムである。理想的、完全な光学システムでは、Strehl比は1である。

0051

目標関数は、変調伝達関数(MTF)の関数であってもよい。変調伝達関数は、視機能を予想するために使用することができる。典型的に、ひとつの空間周波数のMTFはターゲットのひとつの角度範囲に対応する。変調伝達関数(MTF)は以下の数1で計算することができる。



ここで、uおよびvは空間周波数を示し、Reは複素数実部を示し、FTはフーリエ変換を示し、GPFは一般化した瞳孔関数を示し、xおよびyは位置または視野を示す。MTFの例は図2Bに示されている。

0052

目標関数の他の例、すなわち複合MTFは以下で定義される。



ここで、MTF1、MTF2およびMTF3はそれぞれ10サイクル/度、20サイクル/度および30サイクル/度でのMTF値である。これらは、スネレン視力表の20/60、20/40および20/22ビジョンに対応する。重み係数α1、α2、α3は、1/α1、1/α2、1/α3がそれぞれこれら空間周波数での回折制限MTFであるように選択される。したがって、回折制限の場合、複合MTF F(ν)は1の最大値をもつことができる。

0053

ひとつの空間周波数でのMTFがターゲットのひとつの角度範囲に対応する場合、複合MTFは、回折制限MTFにより正規化された、異なる空間周波数での線形組み合わせとして定義され、視力結果を予想するために単に使用することができる。CMTFのより一般的な式は以下の通りである。



ここで、αiはi番目の回折制限MTFの逆数である。ある場合では、一度あたり10、20および30サイクルでの三つのMTF曲線が使用される。CMTFの理想値は約1である。良い値は約0.2または約0.3である。健康な眼では、空間周波数の制限は、網膜コーンの形状のために、一度当たり約60サイクルである。老視の処理に際し、処理が遠視と近視との折衷に関するときに、この制限に対応する処理を行う必要はない。任意であるが、最小の遠視ゲージの望ましいターゲットが与えられ、近視が最適化され、必要に応じて折衷となる。

0054

図2Cは、3ジオプトリーのよせ運動にわたる複合MTF対10、20および30cpd(サイクル/度)で対応するMTF曲線の例を示す。複合MTFは少なくとも光学的には、同時に視力およびコントラスト感度と良好に相関できる。

0055

老視に対して良好な、光学的に最適化された形状を形成するために、シュレール比(Strehl Raito (SR))変調伝達関数(MTF)、点広がり関数(PSF)、取り囲んだエネルギー(EE)、MTFボリュームまたはMTF表面のボリューム(MTFV)、複合変調伝達関数(CMTF)、またはコントラスト感度(CS)のような目標関数の少なくともひとつが最大化されるべきである。改良された老視処理に対し、光学的メトリックは、すべてのターゲットのよせ運動において、すなわちすべての距離にあるターゲットに対して、最大化することができる。さらに、目標関数の変動を最小にすることも望まれる。したがって、目標関数(最適化器の最適アルゴリズムに組み込まれる)は以下で定義される。



ここで、Oは目標関数で、c1、c2・・・は多項式の係数で、PARは瞳孔に対する老視(下述する)、νはよせ運動であり、F(ν)は光学的メトリックのひとつであり、σはF(ν)の標準偏差であり、PVはF(ν)のピーク対谷であり、ν0はよせ運動範囲の端点(たとえば、40cmのような、15から10cmの範囲にあり)である。∫dvが一定であることから、より小さいσかまたはより大きな∫F(ν)dvは目標関数を最小化することができる。

0056

ここで与えられた式は、目標関数として使用することができる多くの式の例である。基本的なアプローチは、老視の矯正のために、実施できる解決策を与えるために最適化される目標関数を与えることである。

0057

繰り返し最適化アルゴリズムの選択

0058

多くの最適化アルゴリズムは目標関数の最大化、最小化、あるいは全体的にまたは局所的に最適化するために、最適化器により使用することができる。多くのアルゴリズムが関数最小化の概念を使用することから、目標関数の最小化に使用するには便利ではあるが、しかし必須というものでもない。たとえば、Downhill Simples法、Direction Set法、およびSimulated Annealing法のようなN次元のアルゴリズムが目標関数を最適化するために使用することができる。同様に、非特許文献2に説明されたアルゴリズムもまた使用することができる。上記挙げたアルゴリズムは多次元空間において関数最適化に使用することができる。

0059

Downhill Simplex法はN+1点または頂点初期設定で開始し、N次元の調査に対する単体を構成し、すべての試みにおいて、幾何学的変換により単体を反射し、伸張し、収縮され、その結果クローズツーグローバル最小または所定の精度を見つけることができる。光学経路差(OPD)において、0.02μmの標準偏差のガウスランダムノイズが加えられたとき、アルゴリズムは依然として、低下することなしに収束する。

0060

Powell法として知られるDirection Set法の場合、N個の一次元ベクトルが初期化され、N次元調査は、ひとつのN次元ベクトルが選択され、その最小化が或る方向について行われるとともに他の変数(N+1次元)は固定されるようにして、分離される。このプロセスは、すべての次元について終了するまで続けられる。新しい繰り返しは、所定の基準に満たすまで、初期化される。Direction Set法は、Golden調査法のような分離した一次元最小化アルゴリズムを使用することができる。

0061

Stimulated Annealing法(多数の不確定なものを取り扱うのに有用)が初期構成で開始する。目的は、制御パラメータT(たとえば、温度))で与えられるE(たとえば、エネルギー)を最小にすることである。Stimulated Annealing法は、焼き鈍しに似ており、対話可能な問題を解決するための、最新の証明された方法で、レーザー切除問題での切除課題を解くために、使用することができる。このことは、特許文献1のPCT出願に説明されている(ここで、全開示がここに組み込まれる)。Stimulated Annealing法は、関数のパラメータを最小化(または最大化)するために使用することができる方法である。非常に大きく、たちの良くない関数空間の問題に特に適している。Stimulated Annealing法は、どれほど多くの次元が調査空間にあるかにかかわらず、同様に適用できるものである。数字で表わすことができる条件を最適化するためにも使用でき、導関数を必要としない。たとえば、調査空間で、局所的な最小値にもかかわらず正確で全体的な最小値を与える。

0062

図3老視矯正のための形状の最適化の方法全体のフローチャートを示す。老視アドオン(add-on)形状W(r)を形成するために、繰り返し関数最小化アルゴリズムが使用することができ、目標関数(適切な光学メトリックス(たとえば、SR、MTF、EE、CMTF、MTFV、CS)の関数)が未知の形状に対して解くために自ら最適化される。形状は、偶数次数の多項式(EPTP)または非EPTP(すなわち、全次数をもつ多項式)のセットに展開することができる。EPTPは、偶数次数の項のみをもつ多項式、たとえば、F(r)=ar2+br4+cr6である。目標関数は、視機能、少なくとも光学的により関連をもつべきものである。点広がり関数は、付加的および/または他の光学的メトリックスを得るために、計算することができる。老視処方は、老視を処理または緩和するために使用することができる光学表面ということができる。たとえば、それは、めがねのレンズ、コンタクトレンズ、眼内レンズ、屈折矯正手術のための組織切除輪郭などの形状に対応する。

0063

最適化器が、結果、集中、速度のような属性の点に関し、満足のいく成果を与えることが望ましい。図4は、5.6mmの瞳孔、よせ運動3D、よせ運動ステップ0.1Dの入力に対する、Direction SetとDownhill Simplex法の比較を示す。Direction Set法は17の繰り返しを使用し、Downhill Simplex法は152の繰り返しを使用する。各Direction Set法の繰り返しは、各Downhill Simplex法より長い。Direction Set法の最適化器値は2.8であるが、Downhill Simplex法では2.658である。図の左側の形状は、-0.9055r2+6.4188r4-2.6767r6+0.5625r8(比が0.7418)である。

0064

両方アルゴリズムは、形状の深さは異なるものの、同様の形状に収斂するようにみえる。しかし、瞳孔比の違いを考慮すると、瞳孔の半径の70%内の実際の形状では非常に似たものとなっている。発散ステップが小さいと、各繰り返しは、長い時間を要し、繰り返しの数は、全体の数はより小さくなる。

0065

初期の処方を最適化器に入力

0066

初期処方(しばしば光学的表面形状を含む)は、多項式(EPTP、非EPTP)、Zernike多項式、フーリエ級数、または分離形状エンタイラティ(entirety)のような展開により定義されてもよい。分離形状全部エンタイラティは、数値グリッド値により表わされる直接表面(direct surface)と参照することもできる。処方形状は、老眼にかかる目的で、環状にまたは放射方向に対称であると仮定することができる。対称形状は、ひとつ以上の独立変数をもつ多項式のセットに分解することができる。変数のひとつは、老眼アド対瞳孔比(PAR)、または形状の直径の瞳孔直径に対する比であってもよい。中央拡大能アド領域が採用されると(下述する)、PARは、老眼アドの半径の、瞳孔の半径の比であってもよい。ここで議論する比は、面積比、または直径若しくは半径比に基づいている。直径または半径比が議論されるとき、その議論は面積比も考慮している。いずれの場合も、PARは約0.2から約1.0の範囲である。関連して、本発明の方法はPARが約0.2から約1.0の範囲に拘束できる。他の変数は多項式の各項の係数であり得る。たとえば以下の通りである。

0067

形状の直径は、瞳孔の大きさよりも大きくともよい。もし大きいと、特別な考察が必要となる。たとえば、正味の形状が瞳孔内にあることのみを考察する必要がある。

0068

多項式は、通常の多項式または偶数次数の項にみをもつ多項式であってもよい。たとえば、六次または八次までの偶数次数の項からなる多項式(EPTP)が実用的によい出力、すなわち、特定の患者に対する実用的な最適形状を得るために、使用することができる。残余の順応はまた、老視矯正において、実際的な役割を果たすことができる。関連して、通常の老視は、屈折エラーの矯正のための処方とともに、このアプローチで得られた処方で処理することできる。

0069

たとえば、環状または放射状に対称的な、老眼アドに対する瞳孔の大きさに依存する形状が、正視もつ老眼の人に対して仮定される。形状は、六次または八次のオーダーまでの多項式に展開することができる。最適化の手順として、六次または八次のオーダーまでの多項式展開が、老視の矯正のための、実際的で最適な形状を得るために使用することができることが分かった。

0070

収差をもつ波面、W(r,θ)において、波面は、老視矯正のための適切な形状として考えることができる。多色PSFは次のように表せる。



ここでR(λ)は網膜スペクトル応答関数で、つぎのとおりに近似することができる。



P(r)は瞳孔アポダイゼーション(apodization)関数(Stiles-Crawfor)で、次のとおりに書くことができる。



D(λ)は波長λでの色収差であり、次のように書くことができる。



V(l)は距離lでのよせ運動による収差であり、RA(l)は、V(l)と比較して異なる符号をもつ、残余の順応である。収差がないと、RA(l)は、眼の残余の順応が十分である限り、V(l)を消去することができる。ここで、中央波長λは0.55μm(上記式において、波長の単位はμmである)としている。瞳孔アポダイゼーション強度パラメータρは0.06としている。αはジオプトリーから光路差(OPD)への変換因子である。FFT高速フーリエ変換を示し、|*|は複素数のモジュールを示す。

0071

多色点広がり関数、またはPPSFは、自然の多色の入射光を考慮すると、眼の点広がり関数であってもよい。さらに、多色収差、Stiles-Crawford効果、ならびに網膜スペクトル応答関数も考慮することができる。

0072

よせ運動による収差、またはVIAは、よせ運動距離の逆数に等しい。或る距離のあるターゲットが眼により見られると、無限遠にあるターゲットを見るのと同じではあるが、しかし、眼は、付加的な収差、よせ運動による収差をもつ。

0073

正視眼では、最適化される波面が環状に対称であることが望ましい。したがって、これらは次のような多項式のセット(non-EPTP)に分解することができる。

0074

しかし、形状の縁がよりスムーズであることが望ましいときは、次のとおりの偶数次数の項からなる多項式(EPTP)のセットに、波面を分解することの利点がある。

0075

偶数次数の項からなる多項式(EPTP)を使用することは、中央でより丸みのある表面形状を形成するに役立つが、この表面は確かな製造または切除効率を与える。

0076

他のパラメータtが、波面の半径Rの瞳孔の半径R0に対する比であることを示すことは有用である。このことは、D(λ)およびV(l)の両方が瞳孔と同じ大きさをもつことができ、W(r)が通常より小さい大きさをもつからである。計算されたtが1より大きいと、形状は瞳孔よりも大きくなることができる。この場合、瞳孔の大きさまでの形状の部分のみが光学的質の評価として使用することができる。

0077

図5Aに示されているように、通常の多項式が、偶数次数からなる多項式よりも僅かによい最適化器値を与え得るが、処方を実現化することは難しい。図5Aは、通常の多項式(左の図)と偶数次数からなる多項式(右の図)との比較を示す。右の図の形状は、-1.615r + 1.7646r2 + 1.2646r3 + 1.9232r4+ 0.1550r5+ 0.144r5 + 0.1619r6(0.8の比)のように展開することができ、左の図の形状は、-1.1003r2-8.2830r4+0.7305r6-2.2140r8(0.916の比)のように展開することができる。両方とも、5.6の瞳孔大きさおよび0.1Dステップをもつ3Dのよせ運動に対して、Downhill Simplex法を使用して決定された。左の図は通常の多項式の六つの項に対する最適な形状を示し、右の図は、四つのEPTPの項の最適形状を示す。八次のオーダーまでの多項式(四つのEPTPの項)が非常に満足にいく結果を示すことがわかった。

0078

図5Bは、EPTP展開と非EPTP展開の他の比較を示す。左の図は、八次のオーダーの展開(EPTP)に基づく最適形状を示すが、右の図は、三次のオーダーの展開(非EPTP)に基づく最適形状を示す。一般に、EPTPから導き出される形状は、中央領域が平坦で、スムーズな形状をもつ。この平坦な中央領域は、遠方の視機能に対応する。

0079

EPTP展開と非EPTP展開の他の比較が図5Cに示されているが、ここで、3Dよせ運動距離にわたる4、5および6mmの瞳孔に対する、EPTPおよび非EPTPでの最適(最小)値を示す。一般に、非EPTPの最適化が、EPTPよりも僅かに小さな(より最適な)値を与える。六次のオーダーのEPTPは4mmおよび5mmの瞳孔に対して、最も小さな値を与え、八次のオーダーのEPTPは6mmの瞳孔に対して、最も小さな値を与える。三次のオーダーの非EPTPは4mmおよび5mmの瞳孔に対して、最も小さな値を与え、四次のオーダーの非EPTPは6mmの瞳孔に対して、最も小さな値を与える。

0080

偶数次数の項からなる多項式(EPTP)展開を使用することで、非常EPTP展開よりもスムーズな形状を与えることができる。このスムーズな形状は、遠方を見るときの最小の条件であり得る。一般に、六次のオーダーまたは八次のオーダーのEPTP展開および三次のオーダーまたは四次のオーダーの非EPTP展開がよい最適値を与える。残留の順応なしに、より大きな瞳孔が、より小さな瞳孔よりも最適化することが難しい。このことは、図8Aに示されている。

0081

最適化された多重焦点形状は、二重焦点および多重焦点形状よりも、老視の矯正に対して、より均衡のとれた結果を与える。

0082

最適な表面に対する一般的な多項式展開を使用することに加え、表面展開の他の手段を使用することも可能である。たとえば、Zernike多項式展開も使用することができる。次の式はZernik多項式展開の例を示す。



ここでZ4、Z12およびZ24のような放射方向に対称な項を使用することができ、ciはフリーパラメータである。

0083

表面展開の他の方法は、スペクトル展開、またはフーリエ展開によるものである。次の式はフーリエ展開の例を示す。



ここで、ciはフリーパラメータである。フーリエ展開はいろいろな空間周波数をもつ正弦波調和関数のセットに分解できることを前提としている。表面を非常に高い空間周波数に展開する必要はない。

0084

分離した表面、または分離形状エンタイアティが、本発明で使用することができる他のタイプの展開である。分離表面が次の式により表わすことができる。



ここで、Wijはフリーパラメータである(M×M)。

0085

患者のパラメータのセットを最適化器に入力

0086

患者のパラメータのセットもまた、使用者入力パラメータのセットとして参照することができる。入力パラメータは、測定器では測定できない性別、年、民族のような要因によりモデル化できる残余の順応、瞳孔の大きさ、その変化、所望の拡大能、のような患者の特徴を与えることができる。

0087

残余の順応はジオプトリー単位で測定することができる。よせ運動もジオプトリーで測定することができ、典型的に、よせ運動がない場合に対応する無限の距離のような、距離に反比例する。同様に、通常の読書の距離である1/3メートルは、3ジオプトリーのよせ運動に対応し、さらに、10メートルの距離では0.1ジオプトリーに対応する。

0088

最適化工程において、残余の順応のモデル化は有用である。よせ運動、残余の順応、色収差のような条件のセットが与えられると、形状の視覚的な質を最適化することができる。しかし、光学的表面と視覚的な質との間に直接的な関連がなくとも、異なる視覚的なよせ運動の間、順応を決定するために、最小二乗平均根(RMS)エラーを使用することが便利である。たとえば、収差がなく2Dの残余の順応があると、このような患者は2メートルの距離のところにあるターゲットを見るとき、0.5Dの残余の順応を使用する。関連して、患者は、0.5メートルの距離にあるターゲットをみるために、2Dの残余の順応を使用する。患者は、残余の順応を使い尽くし、もはや利用できないとき、0.5メートルより近くのものをみることは困難である。大きな瞳孔または小さな残余の順応をもつ人は処理をすることが難しい。

0089

収差またはさらなるアドオン形状があると、異なる視覚的なよせ運動に対する残余の順応の量は変化する。たとえば、0.5Dの残余の順応をもつ患者において、眼に正確に1D加えられたアドオン形状では、眼は、1メートルの距離にあるターゲットを見るまで、順応する必要はない。ここで、1Dアドオンは、全体的にあるいは部分的に、視覚的よせ運動の第一のジオプトリーに及ぶ。長い距離で、視覚的な質は、間が逆方向に順応することができないことから悪くなる。本発明の技術は、残余の順応を前提として、低度のよせ運動において最適値を高めるようにする。

0090

より複雑なアドオン形状が使用されると、順応を決定する唯一の方法は、全RMSを最小化する、利用可能な残余の順応を計算することである。

0091

形状の最適化は患者に対して特別にあつらえられ得る。このようなあつらえには、明るく遠くを見ること、明るくて近くを見ること、薄暗くて遠方を見ること、薄暗くて近傍をみることのような、さまざまな明るさ、見る条件での患者の瞳孔の大きさが含み得る。最適化はまた、患者の残余の順応、または患者の年齢、あるいは、たとえば患者の勤務、他の条件に起因する患者の視覚的な優先に基づく予想した残余の順応に基づく。つまり、このようなあつらえは、遠方、近傍、または中間を見ることを強調するものである。同様に、あつらえは、薄暗い条件、明るい条件、暗順応の条件を強調するものである。さらに、最適化は、患者がどのくらい長く矯正を続けるかによる。多くの場合、老視の矯正は、妥協して解決することである。患者がより優れた矯正を必要とするとき、患者は、残余の順応が減少し、瞳孔の大きさが小さくなるとき、一両年中に再度処置を必要とする。

0092

初期条件を最適化器に入力

0093

出力の結果、または光学的な表面形状は、初期条件の選択に非常に依存する。Downhill Simplex法の場合、初期条件は、初期のN+1の頂点、ならびにN次元の問題に対する、対応する初期の最適化器値である。言い換えると、条件は、初期の頂点、ならびにN個の独立変数に対して、これらの頂点に関連した値である。Direct Set法の場合、初期条件は、初期のN方向の単位ベクトルおよびN次元の問題に対する初期の点である。

0094

多項式の係数に対する初期の値、瞳孔の比の両方またはいずれかが低くセットされると、結果としての実際の数は、特に瞳孔の比の場合、少なくともよい。一例として、初期条件は、全ての係数を1.75で、瞳孔比が0.26であるように選択される。図6Aないし図6Dは、異なる初期条件を使用して決定されたいろいろな形状を示す(Downhill Simplex 法により計算)。瞳孔の大きさが5.6mmで、0.1Dステップをもつ3Dのより運動が測定される。図6Aの形状は、4.12r + 0.235r2 + 0.08r3 - 6.9r4 + 4.81r5 + 2.157r6で、図6Bの形状は、2.6165r2 + 4.1865r4 + 6.9123r6 - 9.6363r8で、図6Cの形状は、1.7926r + 5.0812r2 - 2.163r3 - 2.3766r4- 1.1226r5 + 1.6845r6で、図6Dの形状は、- 1.5178r2 + 7.2303r4 −2.4842r6 −1.7458r8+ 1.899r10である。

0095

初期条件に対して、全体としてランダムな入力および固定した比は、アルゴリズムが全体的な最小または最大に収束する助けとは必ずしもならない。

0096

特定の患者の老視を処理または緩和するために、目標関数により特定の患者に対し、あつらえた光学的形状を形成するために、最適化器を実施すること

0097

繰り返し最適化アルゴリズムは、遠視力および近見視力に対して、特定の患者の光学的な質を最適化する形状を計算するために採用することができる。言い換えると、矯正された光学的表面は最適化器により与えられた出力パラメータのセットに対応する。出力パラメータは形状を記述する多項式の係数、ならびに形状の直径の、瞳孔の直径に対する比である。これらの出力パラメータは、最終的にあつらえられ、または最適化された光学的表面形状を定義することができる。このアプローチは、老視の状況に対する光学的な表面形状の一般的な最適化のために数値法を与える。屈折矯正手術、コンタクトレンズ、めがねレンズ、眼内レンズに対して、このアプローチは非常に有用である。屈折異常をもつ老視に対して、光学的な形状は、屈折異常たとえば患者の測定された波面異常を矯正する形状と組み合わせることができる。

0098

実際上、このような偏差をモデル化するために、ノイズがあるときは、アルゴリズムの性能がテストされるように、ガウス分布のノイズが形状に付加される。たとえば、0.02μmOPDの標準偏差のガウス分布ノイズが導入される。これは、レーザー手術の場合、ほぼ0.06μmの組織の深さに対応する。これは、このような形状に対するVariable Spot Scanning(VSS)アルゴリズムのための一般的なRMS閾値よりも大きい。図7は、ノイズのない(ダーク)条件で計算され形状と、波面におけるOPDのガウスランダムノイズの標準偏差が0.02μmで計算された形状との比較を示す。ノイズのない場合は、184回の繰り返しで、3.008の最適化器値をもち、ノイズのある場合は、5000回の繰り返しで、2.9449の最適化器値をもつ。両方ともDownhill Simplex法が使用された。瞳孔の大きさが5mmである(3Dのより運動、0.1Dステップ)。ノイズの付加は、アルゴリズムの安定性補償するのに有益である。

0099

収束、最適化器値および形状が、瞳孔の大きさのいろいろな入力でもってどのように働くかをテストすることは可能である。このようなテストの結果の例が表1に示されている。瞳孔がより小さいときは、形状は全瞳孔を覆うことができる。すなわち、形状は、瞳孔の大きさよりも大きくなり得る。また、深さは瞳孔が小さくなると小さくなる傾向をもつ。



表1 瞳孔に依存する形状(3Dよせ運動、0.1Dステップ)

0100

本発明のアプローチにより決定されたとき、1つの望ましい光学的な表面形状は、中央の切除されない領域および近くを見ること、または読書することができる点について改良する外側領域をもつ。図4に示された例に基づき、中央の平坦な領域の直径は1.96mmである。回復の効果が中央領域を減少させることから、回復された平坦な領域が1.96mmとなるように、平坦にする切除は2mmを超えて行われる必要がある。このようなことは、瞳孔の大きさが約5.6mm(実際の大きさ)に対してである。本発明は、アプローチにおいて、実際の瞳孔の傾向を考慮することができる。本発明の一実施例では、光学的領域は、瞳孔の大きさ(約5.1mm)の約0.91倍でまでのものである。さらに、本発明は、可変スポット走査(VSS)に使用されるように、VISX標準遷移領域技術のように、遷移領域を組み込んでもよい。さらに、本発明は、切除されない領域の外側の光学的表面に対して明確な数学的説明を提供する。

0101

関連して、図8Cは、最適化器値と瞳孔の大きさとの間に傾向があることを示す。図8Cはまた、好適な最適化器値(最良)を示す。最適化器値は、最適化された後目標関数の値であってもよい。理論的に、この値は、1よりも小さくなってはならない。最適または最小化、アルゴリズムは、最適化器値が可能か限り1に近くなうように、フリーパラメータ値を選択するために使用され得る。

0102

本発明は、老視がより小さな瞳孔の大きさの変化をもつ傾向となっているが、瞳孔の大きさを変化させることを組み込むことができる。固定した瞳孔の大きさに対する最良の形状が、瞳孔の形状が変化するならば、もはや最適化されないので、本発明は、瞳孔の大きさの変化を可能にするアプローチを提供することができる。最終的な光学的形状は、瞳孔の大きさがある範囲にわたって変化するとき、よせ運動にわって最良な光学的な質を与えるものである。

0103

光学的なメトリックスに関して解決策がどの程度有効かを示すために、MTFは、図8Aないし図8Cに示されているように、異なる空間周波数で示すことができる(いろいろな矯正に対し、最適化器値を与える)。明らかに、光学的曲線は、すべての瞳孔の大きさに対して、最小(最適)値を与える。大きな瞳孔をもつ眼は、最適化することがより難しい。さらに、注意深く設計された多重焦点の矯正は、図8Aないし図8Cに示されているように、最良なものに近い。すなわち、多重焦点の矯正に対する最適化器値は、最適化された矯正のものに近く、したがって、その結果は非常に似たものとなる。この成果はまた図10に示されている。図8Cの下方の回帰線は最適化器値に対して実際上の制限を与える。

0104

他のアプローチでは、光学的なメトリックスに関して解決策がどの程度有効かを示すために、複合MTFは、図9A、図9Bに示されているように、グラフで示されている。ここで、3Dのよせ運動にわって、5mmの瞳孔についていろいろな処理に対する複合MTFはグラフで示されている。複合MTFのレベルを、すべてのよせ運動の距離で、または所望のよせ運動にわたって最適に均衡をとることは有益である。図9Cは二重焦点の矯正と最良な矯正の比較を示し、シミュレートされた眼のチャートは、異なるターゲット距離で見ている(順応がなく瞳孔の大きさが5mm)。眼のチャートはそれぞれ、2/100、20/80、20/40、および20/20の線をもつ。

0105

図10は、異なるターゲット距離で見た、シミュレートされた眼のチャートであり、最適な場合(下端)から矯正のない場合(上端)を比較する。二番目は、読書めがねの場合で、三番目は二重焦点レンズの場合(読書用に内側半部、遠方用に外側半分)で、四番目は、多重焦点レンズの場合(瞳孔の中央は最大の拡大能をもつ読書用、瞳孔の周囲は拡大能がなく、遠方用で、線形な拡大能が変化する中間用)である。最適化の効果は比較により明瞭である。順応がないこと、または屈折異常が、いずれの場合も仮定されている。眼のチャートは20/100、20/80、20/60および20/20線をもつ。

0106

上記アプローチを使用して、瞳孔よりも大きいばかりでなく、実際に機能する形状を得ることも可能である。しばしば、瞳孔の内側の形状の一部のみが(このことは条件ではないが)、光学的な質に対して評価される。たとえば、瞳孔にわたって全領域は切除されないままで、瞳孔の外側領域が切除される。このようにして、遠視力は影響されず、近見視力に対しては、非常に変形した周囲により、瞳孔の外側を通る光で改善される。幾何学的な光学系、またはレイトレーシングに基づく目標関数は、このような形状を決定するのに有益である。

0107

残余の順応はまた、どのよせ運動でも、組み合わされた波面上のリップルを除去できることから、最適化に影響を与える。

0108

本発明のアプローチは、いろいろなコンピュータシステム(200MHzのCPU、64MBのメモリがあり、典型的には、CまたはC++のようなコンピュータ言語コード化される)で実行される。シミュレーションは、1.2GHzのCPU、256MBのメモリをもつラップトップコンピュータで首尾よく行えた。本発明の技術は、より早くおよび強いコンピュータシステムで実行することもできる。

0109

本発明は臨床の分野で、最適器を実行するソフトウエアを含む。最適化器は、機械可読媒体に埋め込まれた最適化器プログラムコードを含み、任意であるが、ソフトウエハモジュールおよび/またはソフトウエアとハードウエアの組み合わせを有してもよい。図11ないし図13に示されているように、ソフトウエハのインターフェースは、二つの主要なパネル、すなわちパラメータパネルとディスプレーパネルを含む。パラメータパネルは二つのサブパネル、すなわち最適化部分と証明部分とに分けられる。ディスプレーパネルもまた、二つのサブパネル、すなわち、グラフパネルと、画像パネルとに分けられる。ソフトウエハはメニューバーツールバーステータスバーを含む。ツールバーでは、小さなアイコンが、動作を容易にするために使用される。

0110

最適化サブパネルは、多数のパラメータユニットを含む。たとえば、第一のパラメータユニットは、瞳孔の情報グループである。図11ないし図13に図示の例では、ユーザーまたは操作者は、特別な眼に対し、四つの異なる瞳孔の大きさを与えることができる。特に、瞳孔の情報グループは、(a)明るくて遠くをみる条件、(b)明るくて近くを見る条件、(c)薄暗く遠くを見る条件、さらに(d)薄暗く近くをみる条件での瞳孔の大きさを含む。これら異なる瞳孔の大きさは最適化プロセスにおいて使用することができる。

0111

最適化サブパネルの第二のパラメータユニットはディスプレーグループである。図11ないし図13に図示の実施例では、ユーザーまたは操作者は、(a)なし、(b)形状、(c)メトリックを含む表示のための、三つの異なる選択をもつ。ディスプレーグループは、どの種類のディスプレーは各繰り返しに対して望ましいかに関し、ソフトウエアに指示を与える。たとえば、なしは表示をしないことを示し、形状は、現在の形状を表示することを示し、メトリックはこの現在の形状に対して、所望のよせ運動にわたって現在の光学的メトリックを表示することを示す。選択は、最適化手順の間、変化させることができ、この意味で双方的である。

0112

最適化サブパネルの第三のパラメータユニットは、光学的なメトリックグループである。図11ないし図13に図示の例において、ユーザーは、(a)Shrehl比、(b)所望の空間周波数でのMTF、(c)所望の視野での取り囲まれたエネルギー、(d)特別な組み合わせのセットをもつ複合MTF(CMTF)(異なる空間周波数における多数のMTF曲線からなり、“自動”クリックボックスがクリックされると、たとえば、10、20、および30サイクル/度)のような三つの周波数をもつデフォルトCMTFを使用することができる)、さらに(e)特別な空間周波数までのMTFボリュームを含むメトリックに対する五つの選択をもつ。よせ運動にわたる25%のCMTFが最適化のための良いターゲット値の例である。

0113

最適化サブパネルの第四のパラメータユニットは、最適化アルゴリズムグループである。図11ないし図13に図示の例において、ユーザーは、(a)Direction Set(パウエル)法、(b)Downhill Simplex法、および(c)Stimulated Annealing法を含む、最適化器により使用される最適化アルゴリズムに対して三つの異なる選択をもつ。最適化器は、関数最適化(最小化、または最大化)のための標準または誘導アルゴリズムを使用することができる。多重次元、非線型、および繰り返しアルゴリズムである。

0114

多数の他のパラメータが、最適化サブパネルに含み得る。図11ないし図13に図示の例では、これらの他のパラメータはそれぞれに対して、多数の選択とともに、分離して(任意であるが、ComboBoxのように)、実施されてもよい。これらは、(a)多項式展開の項の数、(b)フレームサイズ、(c)PSFタイプ(単色、RGBまたは多色)、(d)形状がEPTPまたは非EPTPであるか、(e)よせ運動の条件、(f)よせ運動ステップ、および(g)余剰の順応のようなパラメータを含む。ソフトウエハは、多項式の計数PAR値、最適化器値、ならびに繰り返しの現在の数を表示するStringGridテーブルを含むことができる。これらの数は、繰り返しごとに更新することができる。

0115

証明サブパネルは複数のパラメータユニットを含むことができる。たとえば、第一のパラメータユニットは“どちらか(which)”グループである。図11ないし図13に図示の例では、操作者は、このグループを使用して、組み込み眼のチャート文字、または全体の眼のチャートまたはシーンのいずれかを選択する。証明サブパネルの第二のパラメータユニットは左イメージである。ユーザーは、左イメージグループにおいて、RSFおよびインポートシーンから選択を行う。第三のパラメータユニットは、右イメージグループであり、ユーサーは、インポートシーンおよび近くて不鮮明から選択を行う。二つのイメージディスプレーグループは、イメージサブパネルにおける左および右サブパネル用である。

0116

図11ないし図13に図示されているように、文字のためのComboBoxは異なる眼のチャート文字のリストを与え、「VA」の ComoboBoxは期待した「視覚」明瞭度を、20/12から20/250へと与える。「Contrast」のComboboxはコントラストの感度選択を100%から1%のリストを与える。ふたつのチェックボックスを含んでもよい。「Add」チェックボックスは、チェックされると、老視をシミュレートされた眼に加える。「Test」チェックボックスは、チェックされたとき、遠方(ゼロのよせ運動)を実施する。下方には、すべての蓄えておいたイメージ(たとえば、PSFおよび関連イメージ)をレビューするためのスライダーがある。

0117

瞳孔の大きさに影響を与えることができる多数の要因があり、これらの要因は、本発明の最適化のアプローチである。たとえば、形状はいろいろな明るさや、順応の条件に対してあつらえることができる。図14に示されているように、表2で議論されているように、瞳孔の大きさは明るさの条件とともに変化することができる。ここで議論した老視の緩和および/または処理方法、デバイスおよびシステムは瞳孔の大きさの変化について利点がある。特定の患者の瞳孔の大きさはときどき測定され、いろいろな見る条件下での多数の瞳孔の大きさはこれら技術のために、入力される。

0118

患者が表3に示されたような明るさの条件と関連した仕事関連の視覚上の好ましさをもち、あつらえはこられ仕事関連の視覚上の好ましさに基づく。

0119

図15は瞳孔の大きさが順応と共に変化することを示し、図16は、いろいろな順応に対して、最適化器値を与えることにより、矯正の比較を示す。3ジオプトリー以上の残余の順応でもって、最適化器値は瞳孔の大きさに関わらず、約1.0の制限を達成できる。典型的に、より大きな残余の順応は最適化後、より小さな最適化器値に対応する。制限線は、約5.0の最適化器値に対応する。言い換えるならば、約5.0の最適化器値が実施上で良好な制限である。すべてのよせ運動の距離が良好な視力機能をもつように最適化するために、より小さな瞳孔であるか、より大きな残余の順応があるかである。

0120

図17および図18は、いろいろな順応条件の下での最適化を示す。図18Aおよび図18Bは、瞳孔の大きさが変化し、残余の順応(RA)がモデル化されたときのCMTFおよび最適化器値を示す。図18Cは、最適化後いろいろなターゲット距離でみた、シミュレートされた眼のチャートを示す(すべて5mmの最大の瞳孔の大きさと仮定している)。各眼のチャートは2/100、20/80、20/60、20/40および20/20線をもつ。一番上の部分は、順応も瞳孔の大きさの変化もないものをシミュレートしている。中間の部分は、順応はないが、瞳孔の大きさが5mm(薄暗く遠方))から2.5mm(明るく近傍)に変化することを仮定している。一番下の部分では、シミュレーションは、1Dの順応を仮定し、瞳孔の大きさは、5mm(薄暗く遠方))から2.5mm(明るく近傍)に変化する。

0121

図19は、いろいろな矯正に対するCMTF値を示す。5mmの瞳孔の眼を仮定し、さらに最も小さな瞳孔の大きさが2.5mm(明るい読書の条件)で、残余の順応が1Dとしている。図20は、残余の順応が1ジオプトリーとして、二重焦点、最適、および多重焦点矯正を比較する。これらのシミュレートした眼のチャートは最適化後のいろいろなターゲット距離で見られた。1Dの順応および5mm(薄暗く遠方))から2.5mm(明るく近傍)に変化する5mmの瞳孔が仮定されている。眼のチャートは2/100、20/80、20/60、20/40および20/20線をそれぞれもつ。図21は、いろいろなターゲット距離で見た、シミュレートした眼のチャートを示す。図のデータは、瞳孔の大きさが5mmから2.5mmに減少し、全ての場合残余の順応が1Dであるという仮定に基づいている。

0122

本発明のあつらえた形状方法およびシステムは、他の光学的な処理のアプローチと関連して使用することができる。たとえば、本出願人による米国仮出願第60/431,634号(2002年12月6日出願)(米国代理人番号第018158-022200US)、米国仮出願第60/468,387号(2003年5月5日出願)(米国代理人番号第018158-022300US)(開示内容は、ここの参考文献として組み込まれる)に、特定の患者の視力条件を処理するための処方形状を定義するアプローチが説明されている。アプローチは、視力条件を処理するための処方屈折形状を決定することに関し、その処方形状は、内側または中央“アド”(付加)領域および外側領域を含む。アプローチはまた、特定の患者の瞳孔の直径を決定すること、および中央領域を有する処方形状を決定することを含み、中央領域は、瞳孔の直径に基づく寸法を有し、処方屈折形状をもち、少なくともひとつの眼の属性が、処方屈折形状で前に処理される。

0123

したがって、本発明は、上記した、尺度が定められた中央部分を含む、あつらえられた形状を決定する方法を含み、あつらえたれた形状は、既存の方法より、少なくとも良好な結果をもたらす。

0124

システム
本発明はまた、特定の患者における、老視および他の視覚上の状況を緩和または処理する、あつらえられ最適化された、現実的な処方形状を与えるシステムを提供する。システムは、上記した方法および原理にしたがって構成される。

0125

たとえば、図22に示されているように、システム100は特定の患者の眼150の角膜の表面を、第一の形状から、正確に改善された光学的特性をもつ第二の形状に再度輪郭づけするために使用される。システム100は患者のパラメータのセットを受け入れる入力手段110、患者のパラメータのセットに基づいて特定の患者に対する光学的表面形状を、老眼に適した目標関数を使用して、決定するモジュール120、切除輪郭を形成するプロセッサ130、および角膜の表面を第一の形状から第二の形状に再度輪郭付けするために、切除輪郭にしたがって角膜にレーザーエネルギーを向けるレーザーシステム140を有し、ここで、第二の形状は処方形状に対応する。

0126

視力状況に対して、尺度が定められた処方形状の定義
処方形状の決定

0127

処方屈折形状が視力状況において有効的で、処理される特定の患者に、形状の尺度を定めることにより有効な処方形状を与えることは可能である。光学的形状は、異なる瞳孔の大きさに対して測定されたマニフェスト拡大能のような、一様な処方光学的形状で、前に処理された対象から収集されたデータの基づき、尺度が定められる。形状はまた、いろいろな見る条件の下で、所望の眼の光学的な拡大能全体に基づいて尺度が決定される。

0128

視力状況に対して適した、初期の処方屈折形状を選択または構成することは有用である。たとえば、図23に示されているような処方処理形状が、老視を緩和するために、良好な焦点範囲を眼に与えるために見出された。この特別な処方形状は、二つの要素の形状、すなわち、直径が約6mmの外側領域を画成する基本曲線処理、直径が2.5mmをもつ内側領域を画成する屈折率の付加の和である。このような処方形状は、内側領域において、約1.0ジオプトリーから約4.0ジオプトリーの間の範囲にある、球形の拡大能の付加(アド)を与える。さらに、球形の拡大能の付加が約3.1ジオプトリーであってもよい。内側領域と外側領域との組み合わせは、全体的に処方屈折形状は非球面であり得る。しかし、処方形状の寸法および特性は、形状の意図する目的に依存して変えることもできる。

0129

老視の処理は、ときに眼の焦点範囲を広げることに関する。図24に示されているように、正常な眼において、光学系の焦点距離は、鮮明な画像を形成する焦点10をもたらす。この点で、角膜およびレンズの屈折拡大能は眼の長さと一致している。したがって、眼に入った光線20は網膜30上に収束する。しかし、眼の長さと屈折拡大能との間に差があると、光線は、網膜の前方または後方の点40に収束し、焦点からずれる。この不一致が、気が付かないほど十分に小さいと、焦点範囲50または焦点深度内にある。言い換えると、像が網膜の前方または後方の或る範囲内で焦点を合わせると、依然として鮮明で、明瞭なものとなっている。

0130

図25に示されているように、対象が眼から離れた距離60にあると、光線20は網膜30の焦点10に収束する。対象が近くの距離70へと移動すると、光線20’は網膜を越えた焦点80に収束する。像が焦点深度50からずれるため、像は不鮮明になる。順応のプロセスを通して、レンズは眼の拡大能を増加させるべく形状を変化させる。拡大能は、眼が不鮮明をなくそうとして、焦点80を網膜へと移す。

0131

老眼において、順応のメカニズムは十分に機能せず、眼は、焦点を網膜30へと(焦点範囲50内でさえも)もたらすことができなくなる。このような環境下で、広げられた焦点範囲50’をもつ光学系をもつことが望ましい。このことを達成する方法は、非球面形状をもつ光学系を提供することである。たとえば、非球面形状は、眼の表面の切除により可能で、その表面はときに、角膜上皮の少なくとも一部、または角膜上皮、ブラウン薄膜、およびストロマからなるフラップを移動または除去することにより、形成されまたは露出する。関連して、形状は、正確なレンズにより与えられる。光学系では、形状の一部のみが非球面でもよい。非球面形状でもって、すぐれたひとつの焦点はない。変わりに、良好な焦点範囲がある。ひとつも最も良い明瞭な焦点について、焦点範囲の拡張のために妥協したものとなる。焦点範囲50を拡張した焦点範囲50’に広げることにより、3D以上の残余の順応に必要性なしに、遠方の対象および近傍の対象を見ることができるようになる。

0132

特定の理論によるものではないが、図23に示された内側領域での拡大能の付加は、近見視力の焦点を網膜の近くにもたらす一方で、周囲は遠視力を変化させず、近見視力を助けて近視効果を与える。この意味で、この処方形状の適用は二重焦点(内側領域が外側領域対して近視眼となる)の場合となる。別の方法として、眼は近くを見るときには中央領域を使用し、遠くを見るときには全体領域を使用する。

0133

レーザー切除処理において、処方屈折形状は相当突然の変化をもつことができるが、切除後、局所解剖学上では、眼の回復によりスムーズな遷移が示されている。形状は、その形状を屈折矯正切除形状に重ね合わせることにより、付加的に必要な屈折の矯正に加え、適用することができる。このような手順は、本出願人による米国特許出願である(米国代理人番号第018158-013210US)特許文献2(開示内容は、ここに参考文献として組み込まれる)に開示されている。

0134

他の老視の形状は、ここで開示した技術を使用して(任意ではあるが、本出願人による米国仮出願第60/468,387号(2003年5月5日出願)(米国代理人番号第018158-022300)、米国仮出願第60/431,634号(2002年12月6日出願)(米国代理人番号第018158-022200)、米国仮出願第60/468,303号(2003年5月5日出願)(米国代理人番号第018158-0222)(開示内容は、ここに参考文献として組み込まれる)を参照することで理解できるであろう他の患者用にあつらえ修正と組み合わせて)、縮尺が定められる。他の老視の形状は、瞳孔の周囲または外側にそって、内側と外側との間の中間領域にそって、中間の環状帯にそって、または同様(非対称(しばしは上方または下方)の付加領域、同中心または非対称なサブトレース、または非球面領域など)に、同心円の拡大能の付加(アド)を含んでもよい。本出願は老視を処理するために使用される、付加的な、あつらえた屈折形状を提供する。

0135

特定の患者の瞳孔の直径を決定

0136

特定の患者を処理するために、屈折形状について尺度を定めるとき、処理されるべき特定の患者の瞳孔の直径を決定することは有益である。いくつかの方法(Wavescan(商標)(カリフォルニア州、サンタクララ、ヴィスクス・インコーポレイテッド波面測定のような波面測定および像分析技術を含む)が瞳孔の直径を測定するために使用することができる。瞳孔の大きさは、眼に入る光の光量を決定する役割をもち、眼に入る光の質に影響を与えることができる。瞳孔が非常に収縮していると、角膜に当たる全光の、比較的少ないレートのものが眼に入ることができる。対照的に、瞳孔が拡張していると、眼に入ることができる光は角膜の広い範囲に対応する。関連して、角膜の中央領域は、角膜の周囲領域の場合より、眼に入る光に対して優先した効果を及ぼす。

0137

瞳孔の大きさは、眼に入る光に影響を及ぼす。瞳孔の大きさがより小さいと、角膜の中央を通過する光の量は眼に入る全光の大部分である。しかし、瞳孔の大きさが大きいと、角膜の中央を通過する光の量は眼に入る全光の一部である。角膜の中央部分および角膜の周囲部分のそれぞれの屈折特性が異なることから、小さな瞳孔に入る屈折した光の質は、大きな瞳孔に入る光のものと異なる。下述するように、異なる瞳孔の大きさをもつ眼は、異なる縮尺が定められた屈折処理形状を必要とする。

0138

処方屈折形状の内側領域

0139

前に処理された眼からの実験データは、特定の患者に対する屈折処理形状の縮尺を定めるための有用な情報を提供することができる。たとえば、特定の患者のための屈折形状の尺度が、対象の眼を処理するために使用された形状の特徴または寸法に基づいて決定され得る。上述した老視の処方形状の有用な寸法が、内側領域または屈折の付加(アド)の大きさまたは直径である。処方形状の屈折の付加の直径に基づいて特定の患者に対する処理形状の縮尺を定めることは可能である。他の技術が、内側、外側または中間の領域の拡大能、外側または中間の領域の大きさなどの縮尺を定めることができる。

0140

屈折の付加の直径が小さいと、それは瞳孔にわたる全屈折形状の僅かなレートを占める。逆にいうと、屈折の付加の直径が大きいと、それは瞳孔にわたる全屈折形状の大部分のレートを占める。後者の場合、周囲の領域が比較的小さいので、遠方での拡大能は減少する。言い換えると、付加の領域は、遠視力のために使用された全屈折形状の大部分を占める。

0141

処方屈折形状で前に処置された眼のセットの属性

0142

上述したように、前の処方の眼の処理からの実験データは、特定の人の処理の尺度を定める際に有用である。老視の処理形状の尺度を定めるとき、遠視および近視に対応する固定した処理の大きさをもつ、前に処理された眼のセットの間から瞳孔の直径の測定を識別することは有用である。このような瞳孔の直径を決定するために、処理された眼のセットからの明瞭度および拡大能の測定を使用することは可能である。固定した処理の大きさ(たとえば、2.5mmの内部領域)は識別された瞳孔の直径に対して適しているといえる。

0143

図26および図27は処方屈折形状、たとえば、-2.5ジオプトリーで、2.5mmの中央付加領域をもつ形状で処理された対象について、遠方でも近傍でも明瞭度をもつという効果を示す。図26に示されているように、瞳孔の大きさの値は、対象が薄明かりまたは薄暗い条件下で、無限遠を見たとき、対象のグループから得られた。六ヶ月の、矯正されていない遠方の明瞭度値が、明るい条件の下で、同じ対象のグループから得られた。図27に示されているように、瞳孔の大きさの値は、対象が薄明かりまたは薄暗い条件下で、近くを見たとき、対象のグループから得られた。六ヶ月の、矯正されていない近くの明瞭度値が、明るい条件の下で、同じ対象のグループから得られた。

0144

最適な瞳孔の直径の測定を決定する方法は、近くの明瞭度のグラフを遠方の明瞭度のグラフに重ね合わせし、線の交差に対応する瞳孔の直径を確かめることによる。

0145

相当の距離および近くの明瞭度に対応する瞳孔の直径を決定する方法は、数学的に、各勾配を定義することである。
近くの明瞭度=-2.103+0.37879*瞳孔の大きさ(薄暗い)(図27
遠方の明瞭度=0.40001-0.0677*瞳孔の大きさ(薄暗い)(図26
グラフから二つの式を等しいとして、交差点に対して解くことができる。
-2.103+0.37879*瞳孔の大きさ(薄暗い)=0.40001-0.0677*瞳孔の大きさ(薄暗い)
瞳孔の大きさ(薄暗い)=2.4/0.45=5.33mm

0146

最適な点の重複は、約4.0mmから約6.0mmの間の範囲で生じる。さらに、最適な点の重複は、約5.0mmから約5.7mmの間の範囲で生じる。これらの測定値は、中央の付加領域の直径が2.5mmであるとき、遠視力および近見視力の両方に対応する、前に処理された眼からの瞳孔の直径の測定に対応する。

0147

瞳孔の大きさの関数として特定の患者の明瞭度を処理するための屈折形状を定義

0148

本発明は特定の患者の視力を処理するための処方(処方は任意であるが、屈折形状からなる)を定義する方法およびシステムを提供する。この方法は、(a)内側領域を含む、視力を処理するための処方屈折形状、(b)特定の患者の瞳孔の直径、および(c)処方形状で前に処理された眼のセットの属性に基づいている。

0149

たとえば、処方形状は図23に図示の形状であってもよい。形状の内側領域は、直径が2.5mmの屈折付加部(アド)であってもよい。図示の目的であるが、特定の患者の瞳孔の直径が7mmと仮定されている。眼に処理された眼のセットの属性は、図26および図27に示された、直径5.3mmの処理された瞳孔の例のように、遠方および近傍の視力に対応する、眼の瞳孔の直径であってもよい。したがって、処方屈折付加部(アド)の、処理された瞳孔に対する比(PAR)が2.5/5.3と表せる。

0150

PARは屈折形状の尺度を決定するために、特定の患者の瞳孔の直径と関連して使用することができる。たとえば、尺度が決定された屈折形状の中央部分がつぎのように計算され得る。
中央部分の直径=PSR*特定の患者の瞳孔の直径
上記例では、特定の患者を処理するための、尺度が決定された屈折形状の中央部分の直径はつぎの通りである。
(2.5/5.3)*7mm=3.3mm

0151

この例で、この尺度が定められた中央部分は、定義された屈折形状の屈折付加部の直径に対応する。屈折形状のおよび屈折形状の中央部分が球面でも、非球面でもよりものである。たとえば、屈折形状が非球面で、屈折形状の中央部分が非球面でもよい。屈折形状が非球面で、屈折形状の中央部分が球面でもよい。また、屈折形状が球状で、屈折形状の中央部分が非球状でもよい。

0152

上記のように、PARは約2.5/5.3または0.47である。PARは変化しても良いものである。たとえば、PARは約0.35と0.55との間の範囲にある。実施例では、PARは約0.2と約0.8との間の範囲にある。任意であるが、PARは約0.4と約0.5との間の範囲にある。また、PARは約0.43と約0.46との間の範囲にある。ここで議論した比は、面積比または直径比に基づいてもよい。直径比が議論されるときは、その議論は面積比も考慮している。

0153

瞳孔の大きさの関数である拡大能

0154

他の例では、前に処理された眼のセットの属性は、球状のマニフェストに対して、遠方および近傍の値に対応する眼の瞳孔の直径である。瞳孔の大きさが変化する人々のグループが、同じ処方屈折形状で処理され、その形状は、直径が約25mmの一定の老視屈折付加部をもつ。瞳孔の大きさは、Vavescan(商標)デバイスにより得ることができる。処理後六ヶ月での球状マニフェストは図28のように瞳孔の大きさの関数となっているように見える。ここで、球状マニフェストは、内側領域および外側領域を含む全処方形状からの結果として、有効な遠方における拡大能を示す。

0155

図28に示されているように、処方処理形状に対して、個人のマニフェストの及ぼす形状の効果は個人の瞳孔の直径に依存する。処理された対象の瞳孔の大きさに依存して、屈折付加部は拡大能に、異なる相対的な寄与をもたらす。変化する瞳孔の大きさのために、処理された瞳孔に対する処方屈折付加部の比(PAR)は一定でなくともよい。したがって、同じ処方処理では、効果的な拡大能は、患者の間で変化する。単純化したモデルでは、処理された眼の中央部分から周囲部分への拡大能の変化は線形であるとする。この単純化は、データから正当なものである。拡大能の変化は、以下の式(ジオプトリー単位)におより表わすことができる。
MRS(有効な遠方での拡大能)=-2.87 + 0.42*瞳孔の大きさ(薄暗い)(ジオプトリー)

0156

有効な拡大能のレートの変化は遠視力に対して0.42Dである。瞳孔の直径は、約0.45D/mmのレートで変化できる。付加部の拡大能は-2.87ジオプトリーである。

0157

特定の理論に基づくものではないが、有効な遠方での拡大能と瞳孔の直径との間の線形関係がある。したがって、次の線形コア式で有効な遠方での拡大能対瞳孔の直径の比を特徴付けることは可能で、ここで、C0およびAは一定である。
式A:有効な遠方での拡大能=C0 + A(「瞳孔直径」)

0158

瞳孔の直径が小さな個人については、処方形状の外側領域の寄与は減少し、マニフェスト屈折はより近眼的であり、有効な拡大能はより小さい。MRS値がより近眼的な屈折に対応することから、高いMRS値は、軽度の近眼の屈折に対応する。マニフェスト屈折(拡大能に関して表わされる)はしばしば、遠視(明瞭度または分解能の角度の最小値のアルゴリズム(LogMAR)に関して表わされる)に比例する。

0159

上述したように、PARは瞳孔の大きさの関数として、明瞭度の測定に基づいて決定することができる。同様にして、瞳孔の大きさの関数として、拡大能の測定に基づいてPARを決定することは可能である。

0160

斜行(skewing)

0161

有効な遠方での拡大能の上記式Aは、屈折形状の大きさをあつらえるために良好な近似を見出すひとつのアプローチを表わす。つまり、式の遠視力と式の近見視力との交点は、瞳孔の直径の測定(PARに対して分母を形成する(処方形状付加部の直径/処理された眼の瞳孔の直径))を決定するために解かれる。PARを調節することにより、正視眼または他の屈折状態を達成するために形状を調節することは可能である。

0162

処方形状付加部の大きさを修正

0163

図28に示されているように、直径が約5.4mmの処理された瞳孔が約-0.6ジオプトリーの球状マニフェストをもつ。処方形状付加部の大きさはより大きくなると、線は下降する。その結果、尺度が定められた屈折形状で処理された特定の患者における効果は、たとえば、-2.0のより近視の球状マニフェストであろう。他方、付加部の大きさがより小さいと、線は上昇し、その効果はたとえば、-2.0の球状マニフェストであろう。付加部の直径が減少すると、尺度が定められた屈折形状で処理された特定の患者のマニフェストは、より遠方視覚へと歪む。付加部の直径が増加すると、マニフェストはより近傍視覚へと歪む。

0164

PARを固定

0165

PARを固定することにより、すべての患者に対して近くのマニフェストをセットすることは可能である。図26および図27の例では(式Aの交点は約5.3mm)、2.5/5.3の比で、近傍の線および遠方の線は5.3mm点で水平に回転する。言い換えると、2.5/5.3のPARで処理された特定の患者の分析により、より水平に向く線を有する、マニフェスト対瞳孔の大きさの点が得られる。これに代え、近傍マニフェストにわたって遠方マニフェストを最適化するために(またはその反対)別の回転点を選択することは可能である。たとえば5.0mmを回転の点として選択すると、よりより近傍マニフェストが遠方マニフェストを犠牲にして与えられる。

0166

図26および図27を比較すると、遠方明瞭度と近傍明瞭度の傾斜は変化する。これらの図に示されているように、近見視力は遠視力より僅かに高い率で変化する。言い換えると、近見視力は、遠視力よりも、瞳孔の直径の変化に敏感であるようにみえる。測定中使用される遠方矯正補正するために、図27の近傍測定について、調節がなされる。

0167

非線形モード

0168

有効な遠方拡大能対瞳孔の直径はまた以下の非線形方程式で表わすことができる。
方程式B:拡大能=C0+A(「瞳孔直径」)+B(「瞳孔直径」)2+C(「瞳孔直径」)3+・・・
ここで、C0、A、B、Cは定数。この方程式は、所望の関係をモデル化するために使用することができる多くのもののひとつである。同様の非線形方程式が下述するように、所望の有効拡大能をモデル化するために使用することができる。また、線形および非線形方程式の両方が、下述するように、ターゲットマニフェストをモデル化するために使用することができる。

0169

ターゲットマニフェスト(拡大能の関数としての明瞭度)

0170

特定の見る距離でのターゲットマニフェストまたは所望の拡大能は正視でもそうでなくともよい。たとえば、近視力は僅かな近視のマニフェストにより改善される。瞳孔の大きさ依存に対して、上記と同様に分析して、最適なターゲット屈折は、所定の屈折形状で処理された眼のセットにおいて、拡大能の関数としての明瞭度に基づいて計算することができる。図29および図30は、マニフェストの関数として、遠方および近傍の明瞭度をそれぞれ示す。遠方および近傍の明瞭度対マニフェストは以下の非線形方程式により表わすことができる。
近傍明瞭度=A0+A(「マニフェスト」)+B(「マニフェスト」)2+C(「マニフェスト「」」3+・・・
遠方明瞭度=A0+A(「マニフェスト」)+B(「マニフェスト」)2+C(「マニフェスト」)3+・・・

0171

第一次の近似を上記式に適用し、前のデータからの測定値を使用して、マニフェストの関数として、近傍および遠方明瞭度はつぎの通りに表わすことができる。
近傍明瞭度=0.34+0.67A(マニフェスト)
遠方明瞭度=-0.04-0.13(マニフェスト)

0172

ふたつの関数の交点はつぎの通りに解くことができる。
0.34+0.67A(マニフェスト)=-0.04-0.13(マニフェスト)
マニフェスト=(-0.04-0.34)/(0.67+0.13)=-0.48[ジオメトリー]

0173

ふたつの線が出合う点は約-0.5Dである。したがって、ターゲットマニフェストを-0.5Dにセットすることは有用である。ターゲットマニフェスト方程式は屈折形状で処理された患者から収集された付加的なデータに基づき精緻化され得る。図23に関連して上述したように、処方形状はベース曲線処理と、中央屈折付加部とが合わさったものである。遠方マニフェストへの中央屈折付加部により寄与した拡大能のずれを補償するために、ベース形状を変化させることが可能である。

0174

特定患者に適用されるPAR改良

0175

付加的なデータが累積されることから、方程式Bの高次の項を計算することができる。特に、一定で線形の項の調節に対応する屈折形状で処理された付加的な対象から高次の項を計算することができる。たとえば、患者のグループは、上記した2.5/5.3のPARにしたがって処理され得る。

0176

患者のグループは、上記した分析からの結果に基づき処方の老視形状の調節を行った。患者は、-0.5Dのターゲットマニフェストとともに、中央付加形状に適用される、2.5/5.6の一定のPARに基づいた形状で処理された。これらの調節により、近傍の効果が一定であることから、方程式が5.6mmの線を中心に水平方向へと回転する。たとえば、瞳孔が5mmの患者が、瞳孔が6mmの患者と同じ近傍の矯正を受ける(両者の近傍の明瞭度が同じ、すなわち、近傍の明瞭度対瞳孔の大きさのグラフが実質的に平坦な線となる)。図31および図32はこのグループの患者になしたこれら調節の結果を示す。予想通り、線は回転する。これら患者の八人の七人の遠方明瞭度は20/20(logMAE0)またはそれ以上で、八番目は20/20+2であった。かれらの近傍明瞭度の傾斜もまた平坦で、八人中七人の患者が一斉に20-30-2の明瞭度またはそれ以上をもち、八番目は20/40であった。表4は明瞭度と拡大能の測定値を示す。

0177

PAR調節されたグループは老視処理に対して良好な結果となった。

0178

視力条件に対して屈折形状を最適化

0179

特定の患者を処理するために、最適化される、あつらえられた屈折形状を定義することができる。最適化された屈折形状を定義するひとつのアプローチにおいて、屈折形状の拡大能は処方形状の中央拡大能の付加、および特定の患者の拡大能の変化の要求に基づいている。他のアプローチは、瞳孔の大きさの変化を利用して、いろいろな見る条件で、眼の所望の、全体として有効な拡大能を与えるように、適切な処方を導出することに関する。

0180

視力状態を処理するための処方屈折形状について所望の中央拡能の付加を決定

0181

処方形状が特定の患者の視力状態を処理するために選択することができる。たとえば、図23に示された処方形状は老視の特定の患者を処理するために選択することができる。前述したように、この例の処方形状の中央拡大能の付加は約-3.1ジオプトリーである。

0182

特定の患者の拡大能の変化を決定

0183

特定の患者の、所望の拡大能の変化は広範囲に可能であり、しばしば視覚に関する専門家推薦、または患者が望む処理に依存する。たとえば、老視の特定の患者の、所望の拡大能の変化は約-2.5ジオプトリーである。所望の拡大能の変化は線形でも、非線形でもよい。

0184

特定の患者の瞳孔の直径パラメータの決定

0185

特定の患者の視力状態を処理するための屈折形状を定義する際、特定の患者の瞳孔の直径パラメータを決定することが有用である。瞳孔のパラメータがたとえば、瞳孔計により測定される。瞳孔の直径パラメータは、たとえば患者の瞳孔の直径で、この直径は、患者が無限遠を凝視している間明順応(遠方明順応)のような、ある距離で明るい状況の下で、測定される。瞳孔の直径パラメータまた、遠方薄明かり、遠方暗い、近傍明るい、近傍薄明かり、まパラメータいといった他の条件の下で、瞳孔の直径の測定値に関する。中間の距離および/または適度に明るい条件といった他の見る状況で、さらに測定されてもよい。しばしば、瞳孔直径パラメータはふたつの瞳孔直径の測定に基づく。たとえば、瞳孔の直径パラメータは、遠方で明るい条件下の特定の患者の瞳孔の直径から遠方で暗い状況の患者の瞳孔の直径を引いたものである。この例にしたがって、遠方で明るい状況での瞳孔の直径が0.7mmで、遠方で暗い状況での瞳孔の直径が0.2mmであるとき、瞳孔の直径パラメータは0.7mmマイナス0.2mm、すなわち0.5mmである。

0186

特定の患者を処理するための屈折形状の定義(屈折形状の拡大能は、処方屈折形状の中央拡大能の付加、特定の患者の拡大能の変化の要求、および特定の患者の瞳孔の直径パラメータに基づいた、パラメータづく)

0187

屈折処理形状を定義する際、処方屈折形状の中央拡大能の付加、および特定の患者の拡大能の変化の要求にもとづく、或る直径での屈折形状の拡大能(拡大能/形状要求)に基づくことは有益である。たとえば、屈折形状の拡大能は以下の式で表せるように、直径の関数である。
拡大能/形状要求=C0+A(「瞳孔直径」)
ここで拡大能/形状要求は特定の「瞳孔直径」での屈折形状の拡大能であり、C0は処方屈折形状の中央拡大能の付加であり、Aは次のように計算される。
A=(PRC-C0)/PDP
ここでPRCは特定の患者の拡大能の変化要求であり、PDPは瞳孔の直径パラメータ(たとえば、患者が無限遠を凝視したとき、測定された瞳孔の直径を、患者が、同じ明るさの条件の下で近傍にある対象を見たとき、測定された瞳孔の直径から引くことにより得られる)である。上記の値が与えられたとき、拡大能/形状要求(PRS)は次の通りに計算される。
PSR=+-3.1ジオプトリー+[(-2.5ジオプトリー--3.1ジオプトリー)/0.5mm](「瞳孔直径」)
すなわち
PSR=-3.1ジオプトリー+1.2(「瞳孔直径」)

0188

他の瞳孔直径パラメータ

0189

たとえば、明るさの状況が明るい状況から暗い状況に変化する間、患者が遠方を凝視するときに、ある距離および明るさの条件の下で測定されたときの瞳孔の直径の変化勾配に基づいて瞳孔の直径パラメータを計算することは可能である。瞳孔の直径パラメータは、近傍で明るい状況から暗い状況、明るい状況で遠方から近傍、薄明かりの状況で遠方から近傍、または暗い状況で遠方から近傍のような瞳孔の直径の変化勾配に関してもよい。

0190

有効な拡大能

0191

有効な拡大能(たとえば、線形の拡大能モデルまたは高次のモデル)は次のパラメータに任意に基づいて、老視の形状を計算または導出するために使用することができる。
F.1遠方で正視(明るい条件および薄明かりの条件)
a. これは付加部の最大直径を決定する。
F.2 近傍で、-2.5ジオプトリー(患者が望めばそれ以上)の有効な拡大能をもつ
F.3 付加と処理の組み合わせに対して拡大能の変化のレートが次の四つのうちのひとつである。
i. 明るい状況で遠方から近傍と同じ拡大能の変化のレート
ii. 薄明るい状況で遠方から近傍と同じ拡大能の変化のレート
iii.暗い状況で遠方から近傍と拡大能の変化のレート
iv. 上記と同様の非線形の変化のレート、ただし、遠方の視力と近傍の視力とが同時によくなるように最適化

0192

明るい状況で、無限遠を凝視する眼に対して、明るい状況での理論的な瞳孔の大きさは集まりの中で変化できる。さらに、瞳孔の直径は、異なる仕事に対して眼を使用するとき、さらに変化する。たとえば、瞳孔の直径は、眼が無限遠から近傍の対象を凝視するとき、減少する。眼が遠方の凝視から近傍の凝視へと変化するとき、典型的な瞳孔の直径は減少する。瞳孔の直径のこのような変化は、収束と共に線形であり、順応のともにS字状になる。例示の処方形状で処理された眼において、近傍を凝視する瞳孔の直径は典型的に、優勢屈折要素として、処方形状の内側領域をもつ。結果として、瞳孔の大きさが大きなものから小さなものへの変化することは、拡大能における変化と同等である。相対的に、遠方を凝視する瞳孔は、処方形状の外側領域と内側領域との組み合わせに基づいて有効な拡大能をもつが、ここで外側領域はより優勢な屈折要素となる。したがって、各屈折形状は、多くのさまざまな組み合わせが可能であることから、特定の個人に対してあつらえることができる。たとえば、「遠方」の瞳孔の大きさをもつ正視から「近傍」の瞳孔の大きさに対して約-1.0ジオプトリーから約-4.0ジオプトリーの近視の範囲内に角膜の拡大能を変化させることにより、老視を緩和することができる。

0193

一般的な処方は次のとおりに進む。まず、いろいろな距離の条件および明るさの条件(遠方—明るい、遠方—薄明かり、遠方—薄暗い、近傍—明るい、近傍—薄明かり、および/または近傍—薄暗いの少なくともひとつ(任意ではあるが、場合によっては、ふたつ以上))での、瞳孔の大きさおよび/または大きさの連続的な変化を測定する。瞳孔の大きさは、明るさの条件ならびに見る距離により影響を受ける。屈折形状は、明るさの調節および/または最適化を含む。明るい条件で、瞳孔は典型的に収縮する。暗い条件で、瞳孔は通常拡張する。薄暗い条件で、瞳孔は、薄暗い状況に依存していろいろに拡張または収縮する。第二に、次の組み合わせに対して瞳孔の直径の変化の連続したレートを計算する。遠方—明るい条件から暗い条件、近傍—明るい条件から暗い条件、明るい条件—遠方から近傍、薄明るい条件—遠方から近傍、および/または暗い条件—遠方から近傍。瞳孔の大きさが典型的に、範囲内で、大きいものから小さいものへ移るとき、患者が実質的に正視となるように、形状および切除大きさを設計することが可能である。

0194

老視のレンズの拡大能は、そのレンズが瞳孔の変化のレートに反比例するように焦点を補償する。このことを行うために、拡大能は、瞳孔の異なる直径に対して変化する(たとえば、-3D)。
「拡大能」/「形状要求」
=C0+A(「瞳孔直径」)+B(「瞳孔直径」)2+C(「瞳孔直径」)3+…

0195

上記方程式の「拡大能」/「形状要求」は有効な拡大能、および/またはマニフェスト拡大能である。拡大能は、瞳孔の直径の変化とともに変化できる。線形の拡大能の形状に対して、係数Aは次のとおりに計算される。
d(「拡大能」)/d(「瞳孔直径」)=A
線形の係数を解くと
A=(「拡大能要求」-C0)/(「瞳孔の直径の変化レート」)

0196

ターゲットマニフェストは“ターゲットマニフェスト”のところで上述したように、有効な遠方拡大能方程式を使用することにより、患者の要求または医者の推薦に対し、目標に定められた。

0197

多重焦点形状

0198

近傍の付加は“有効な”拡大能をもつ(多重焦点形状では、ひとつの拡大能をもたない)。周囲および中央の付加部の合計が遠方の拡大能を与え、また多重焦点形状では、ひとつの拡大能をもたない。

0199

年齢に依存する老視形状

0200

上記したように、年齢とともに、順応が減少する。これは図33に示されている。60歳で、順応は著しく減少し、ほとんどゼロとなる。研究は瞳孔の大きさが年齢を重ねるとともに減少することを示している。図に示されているように、順応の変化の勾配またはレートも年齢とともに変化する。年齢に関連した順応の変化に対する瞳孔の依存性を最適化することは可能である。中央付加部に対する遠方および近傍の明瞭度のレートはつぎの通りである。
「近傍明瞭度」=-2.103+0.37879*瞳孔の大きさ(薄暗い)
「遠方明瞭度」=0.40001-0.0677*瞳孔の大きさ(薄暗い)

0201

これらの方程式にしたがって、瞳孔の大きさが減少すると、近傍の明瞭度は、1mm当たり0.37線のレートでよくなる。遠方の明瞭度は悪くなり、1mm当たり0.07線のレートよりも低下する。したがって、軽度の近視に対する処理を対象とすることにより、患者の年齢に対して処理のパラメータを最適化することが可能である。処理のあつらえにおいて、残余の順応を考慮することにより、“範囲”の中央にシフトさせることが可能である。

0202

最適形状が、上述したように“線形”の拡大能の近似(しかし、高次のもの)とすることが可能である。有効な拡大能が上記式で得ることができるが、形状は、たとえば、2.5mmの中央部にわたって一定で、中央付加部から周囲領域へとまがって、曲面勾配をもつ。この形状でもって、近傍の瞳孔が、最も小さいときに、中央付加部のみを取り囲み、勾配が患者の瞳孔の大きさの変化のレートに合うようにあつらえられるように、患者の近傍の瞳孔と整合するように中央付加部の直径を選択することは有益である。

0203

残余の順応をモデル化することにより、瞳孔の変化の範囲は“寿命”の長い老視の矯正を最適化するためにずらしてもよい。

0204

システム

0205

本発明はまた、屈折形状の尺度を定め、老視や他の患者の状態を緩和または処理する、実用的な、あつらえられまたは最適化された屈折形状を提供するシステムを提供する。本システムは、上記方法および原理にしたがって構成される。

0206

たとえば、図34に示されているように、システム1000は、特定の患者の眼1600の角膜の表面を、第一の形状から、正しく矯正された光学的特性をもつ第二の形状に再度輪郭付けるために使用することができる。システム1000は、視力の状態を処理するのに適した処方形状を受け入れる入力手段1100、特定の患者の瞳孔の大きさを受け入れる入力手段1200、特定の患者の瞳孔の寸法、および処方形状で前に処理された少なくともひとつの眼の属性に基づいて屈折形状の中央部分の寸法の尺度を定めるモジュール1300、切除の輪郭を形成するプロセッサ1400、角膜の表面を第一の形状から第二の形状(第二の形状は屈折形状に対応する)に再度輪郭付けするために、切除輪郭にしたがって角膜にレーザーエネルギーを向けるレーザーシステム1500を含む。

0207

老視緩和する処方の計算

0208

ここで記述した方法、システムおよびデバイスは、屈折異常の処理、特に老視の処理のための処方を形成するために使用される。このような処理は、老視のみを緩和し、または老視と他の屈折異常との組み合わせを処理してもよい。

0209

上述したように、老視は、順応の程度が年齢とともの減少する状態をいう。ほとんどの人は、約45歳までに、ある程度の老視となる。

0210

老視の処理は、受動的および/または能動的処置に関連する。受動的な処理では、処理または緩和は、近見視力と遠視力の間のバランスを改善し、維持するように達成される。能動処置では、順応の全部または一部の回復が目標である。これまでのところ、老視の矯正に対する能動的な処置は全くうまくいっていない。

0211

受動的処置では、近視と遠視との間の、改良されかつ/または最適なバランスを与えることが望ましい。このことを行うために、患者が改良された近視を得るために、遠視については犠牲をはらう。さらに、患者は眼の新たな光学系の非球状率の導入のため、コントラスト感度については犠牲をはらう。都合良く、遠視およびコントラスト感度についての犠牲は、眼が順応するとき、瞳孔の収縮を領して緩和することができる。

0212

下述するように、老視の形状に対する分析的な解決策は、異なる瞳孔の大きさで異なる拡大能を望むことに基づいて達成される。このことを理解するために、瞳孔の大きさの変換に依存し、また焦点のぼけよりも波面収差に依存する光学的拡大能の観念を利用することができる。瞳孔の大きさの依存性について特に記述される。

0213

以下のアプローチは中央付加部をもつ“部分的な瞳孔”矯正ではなく、“完全な瞳孔”矯正としての矯正についてである。回復効果、フラップ効果、有効な拡大能がマニフェスト屈折とどのように関連するかは、実験により研究で分かるのであるが、これらの効果を、以下の計算および/または最適化された現実上の結果を与えるのに適したレーザー切除計画プログラムフィードバックすることができる。

0214

有効な拡大能および老視への適用

0215

ここで使用する“有効な拡大能”は、或る瞳孔の大きさにおいて、マニフェスト球にもっとも整合する光学的な拡大能を意味する。波面による眼性収差では、焦点のずれによる有効な拡大能は次のように書くことができる。



ここで、Rは、有効な拡大能(ジオプトリー単位)を得るために、C02がZernike係数(ミクロン)であるとき瞳孔の半径(mm)を示し、Peffは有効拡大能である。波面マップがZernike多項式のセットでもって、定義されるとき(半径R)、瞳孔が収縮すると、より小さなマップは、新しいZernike多項式でもって再度定義されると、最初のセットとは異なるZernike係数をもつ。都合よく、Zernike係数の新しいセットの分析的、アルゴリズム上の解が存在する。Zernike係数の元のセットが瞳孔の半径riに対応する{ci}により表せると、瞳孔の半径r2に対応するZernike係数{bi}の新しいセットは次のように帰納的式により表すことができる。



ここでe=r2/rlで、nは最大の半径の次数である。例として、i=1で、n=4のとき、次の式となる。

0216

したがって、瞳孔の大きさをもつ屈折力の輪郭が、老視矯正のための光学的表面を得るために、ある条件で与えられる。

0217

老視処方(ここでは光学的な形状である)を得るために、老視を緩和するために、異なる、見る条件に対して拡大能の輪郭、または有効な光学的拡大能を知っているとする。拡大能の輪郭から、波面形状を計算するために、一般的に積分を実行することができる。以下のように、二つ、三つ、または四つの点(異なる関連した有効な光学的拡大能、ときに異なる、見る距離および/または瞳孔の直径)が知られている三つの場合を考える。

0218

ツー・パワー・ポイント

0219

焦点のずれの項に対するZernike係数の新しいセットが次のように元々の係数と関連づけられることから、瞳孔の半径がRからeRに変化するとき(eは1よりも大きくない尺度因子である)、放射方向に対照的な項Z02およびZ04を考える。



方程式2を使用して、方程式1において、c02をb02で、R2をe2R2で置換すると、次の式となる。



半径e0Rで拡大能p0、半径e1Rで拡大能p1を求めるとすると、元々の波面形状の解析的な解(c02およびc04で表せる)は次のとおりである。

0220

例として、6mmの大きさをもつ薄暗く遠方での瞳孔を考え、大きさが6mmの瞳孔における0Dの有効な拡大能を求め、4.5mmの大きさをもつ読書の明るさでの瞳孔を考え、-1.5Dの有効な拡大能を求める。e0=6/6=1、e1=4.5/6=0.75、p0=0、p1=-1.5を代入して、c02=0およびc04=-1.15が得られる。図35および図36は老視の形状および瞳孔の大きさの関数として有効な拡大能を示す。非常に線形関係に見える。

0221

スリー・パワー・ポイント解

0222

焦点のずれの項に対するZernike係数の新しいセットが次のように元々の係数と関連づけられることから、瞳孔の半径がRからeRに変化するとき(eは1よりも大きくない尺度因子(倍率)である)、放射方向に対照的な項Z02、Z04およびZ06を考える。



式5をつかって、式1において、c02をb02で、R2をe2R2で置換すると、次の式となる。



半径e0Rで拡大能p0、半径e1Rで拡大能p1、半径e2Rで拡大能p2を求めるとすると、元々の波面形状の解析的な解(c02 、c04およびc06で表せる)は次のとおりである。

0223

例として、6mmの大きさをもつWaveScanで、さらに6mmの大きさをもつ薄暗く遠方での瞳孔を考え、0Dの有効な拡大能を求め、3.5mmの大きさをもつ読書の明るさでの瞳孔を考え、-1.5Dの有効な拡大能を求める。薄暗い読書の場合と明るい遠方の場合の間で、-0.5Dの有効な拡大能をもつ、瞳孔の大きさが4.5mmのものと組み合わせる。e0=6/6=1、e1=4.5/6=0.75、e2=3.5/6=0.583、p0=0、p1=-0.6、p2=-1.5を代入して、c02=0、c04=-0.31814、c06=-0.38365が得られる。図37および図38は老視の形状および瞳孔の大きさの関数として有効な拡大能を示す。

0224

フォー・パワー・ポイント解

0225

焦点のずれの項に対するZernike係数の新しいセットが次のように元々の係数と関連づけられることから、瞳孔の半径がRからeRに変化するとき(eは1よりも大きくない尺度因子(倍率)である)、放射方向に対照的な項Z02、Z04、Z06およびZ08を考える。



式8をつかって、式1において、c02をb02で、R2をe2R2で置換すると、次の式となる。



半径e0Rで拡大能p0、半径e1Rで拡大能p1、半径e2Rで拡大能p2、半径e3Rで拡大能p3を求めるとすると、元々の波面形状の解析的な解(c02 、c04、c06およびc08で表せる)は次のとおりである。



ここで、次のとおりとなる

0226

例として、6mmの大きさをもつWaveScanで、さらに6mmの大きさをもつ薄暗く遠方での瞳孔を考え、0Dの有効な拡大能を求め、3.5mmの大きさをもつ読書の明るさでの瞳孔を考え、-1.5Dの有効な拡大能を求める。明るい遠方の瞳孔の大きさが5mmで、薄暗い読書の場合の瞳孔の大きさが4.5mmで、それぞれ-0.2Dおよび-0.5Dの有効な拡大能を求める。e0=6/6=1、e1=5/6=0.833、e2=4.5/6=0.75、e3=3.5/6=0.583、p0=0、p1=-0.2、p2=-0.5、p3=-1.5を代入して、c02=0、c04=-0.2919、c06=-0.3523、c08=-0.105が得られる。図39および図40は老視の形状および瞳孔の大きさの関数として有効な拡大能を示す。これら老視の形状および拡大能は図37および図38に示されたものと似ていることが分かる。しかし、4項解で与えられた形状および拡大能はなめらかで、大きな瞳孔の大きさでは、平坦な拡大能となっている。

0227

四つ以上のパワーポイントを使用する条件に対する、解析的な解を得るために同じアプローチを使用することは可能である。たとえば、五つのパワーポイントを使用するときは、五つのパワーポイントで定義される拡大能を満足させる非球面形状を記述する、Zernike係数を十次まで使用する。同様に、六つのパワーポイントでは、Zernike係数の十二次まで使用する非球面形状が定義される。より多くのパワーポイントは解析的な解を求めることが難しくなり、解を求める他の方法は、より複雑な数値アルゴリズムによる。帰納的式の有用性により、解析的な解をもたらす方程式は固有システム問題(数値解をもち、任意であるが非特許文献3に示された方法を使用することができる)に変換される。このような解は、離散パワーポイントを使用するよりもより正確なものである。

0228

議論

0229

最初に議論したいことは、老眼形状を決定するためにどのぐらいの数の項が使用されるべきかである。二パワーポイント解では、瞳孔の大きさならびに対応する所望の拡大能が使用される。明らかに、ひとつが遠方の瞳孔の大きさおよび拡大能(眼を正視に維持するためにゼロとなるべきもの)で、もうひとつが読書の場合の瞳孔の大きさおよび対応する拡大能をもつ、多少“二重焦点”の設計に対して、この解を使用することができる。図35および図36から、有効な拡大能は、瞳孔の大きさの変化に対して線形の関係となる。これは利用的なものではなく、遠方の拡大能が近視となる傾向をもつ。三パワー項の解では、中間の瞳孔の大きさでの拡大能を選択する自由はあり、事実上、その解は、注意深く設計されたとき、四パワー項の解と近い。残念ながら、三パワー項の解では、明るい遠方の瞳孔および薄暗い読書のときの瞳孔は平均化され、対応する拡大能もそうである。これは理想的な形状を設計するためには柔軟なものではない。したがって、四パワー項解(より好ましい逆Z曲線を与える傾向をもつ)が、実際上使用されるべきものである。図41Aに示されたような逆Z曲線(特定の眼の瞳孔の大きさが変化する範囲内で、二つの非常になだらかな傾斜(平坦)領域の間に正の勾配領域がある)は、老視の緩和に対して有益な、有用な拡大能となる。

0230

四パワー項の解でさえも、薄暗い遠方の瞳孔と明るい読書の場合の瞳孔の間での有効な拡大能を選択することは、注意深く考察されるべきである。たとえば、レストランメニューを読めるように、薄暗いなかで読むために拡大能の増加が望まれる。この場合図41Aに示されているように、この好ましくないS字曲線である。S字曲線およびZ曲線形状に対応する、老視緩和形状は図41Bに示されている。これらの結果は、6mmの瞳孔の大きさ(薄暗く遠方での瞳孔が6mmで0Dの拡大能をもち、明るく遠方での瞳孔が5mmで-0.2Dおよび-0.7Dの拡大能をもち、薄暗く読書の場合の瞳孔が4.5mmで-1.2Dの拡大能をもち、明るく読書の場合の瞳孔が3.5mmで-1.5Dの拡大能をもち)に対して生成された。有効な拡大能の変動を減少させるために、明るく遠方での拡大能を増加させることができ、この場合、遠視は影響を受ける(さらに、非球面度のためにコントラストが低下)。

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