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課題
解決手段
モニタを有する親機と、人感センサ、ドアホンボタン及び撮影装置を有する子機とから構成される。子機が有する人感センサが人体を検出した場合、その周辺の状況が撮影装置によって所定の距離間隔で撮影され、画像データが生成される。即ち、人感センサが検出した人体に対し、所定の距離間隔で複数回撮影を行い、複数の画像データを生成する。このとき生成した画像データは所定のメモリに保存される。そして、人体が子機に最も近づいた際、所定のメモリに保存された画像データは親機に送信される。親機は、子機から受信した画像データを保存する。ユーザは、親機を操作することにより、保存された任意の画像データをモニタに表示させ、確認することができる。
概要
背景
現在、不審者やピッキングなどによる犯罪は年々増える方向にある。従来から、セキュリティの代表的なものとしてテレビドアホンシステムが知られているが、これはドアホンを押されたときのみ動作するものであり、それ以前の不審な行動を認識することは不可能であった。そのため、ドアホンを押さないピッキング等の犯罪に対しては無防備なものとなっていた。
このような不具合を防止するため、カメラ付き子機に人感センサを設け、子機の近傍に所定時間人が存在したときには、親機に通報し、モニタテレビに外部の映像を映し出すテレビインターホンシステムが特許文献1に記載されている。また、カメラ付き子機に人感センサを設け、子機の近傍に所定時間人が存在したときには、撮像した映像を録画し、収音した音声を録音するテレビインターホンシステムが特許文献2に記載されている。
しかし、これらの文献のドアホンシステムは、所定時間人が存在したときにのみ動作するものであり、当該所定時間が経過する前の不審な行動を認識することはできない。また、子機のカメラに近づきすぎる人物に対してはよく判別できないという問題がある。
概要
人感センサを用いて一定距離間隔にて撮影した画像データを保存し、ユーザ操作によってそれらを表示できるようにすることで、不審者やピッキング等の犯罪に対処することを可能とする。モニタを有する親機と、人感センサ、ドアホンボタン及び撮影装置を有する子機とから構成される。子機が有する人感センサが人体を検出した場合、その周辺の状況が撮影装置によって所定の距離間隔で撮影され、画像データが生成される。即ち、人感センサが検出した人体に対し、所定の距離間隔で複数回撮影を行い、複数の画像データを生成する。このとき生成した画像データは所定のメモリに保存される。そして、人体が子機に最も近づいた際、所定のメモリに保存された画像データは親機に送信される。親機は、子機から受信した画像データを保存する。ユーザは、親機を操作することにより、保存された任意の画像データをモニタに表示させ、確認することができる。
目的
本発明は、人感センサを用いて一定距離間隔にて撮影した画像データを保存し、ユーザ操作によってそれらを表示できるようにすることで、不審者やピッキングなどの犯罪に対処することを課題とする
効果
実績
- 技術文献被引用数
- 0件
- 牽制数
- 1件
この技術が所属する分野
(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成
請求項1
撮影手段と、検出対象の存在を検出するセンサと、前記センサが前記検出対象を検出した時、前記撮影手段に所定時間に渡って複数枚の画像を撮影させる第1撮影制御手段と、前記所定時間の中で撮影された複数枚の画像を互いに関連付ける関連付け手段と、ユーザの操作に応じて、前記関連付け手段により関連付けられた複数枚の前記画像のうち、任意の画像を表示させる表示手段と、を有することを特徴とするドアホンシステム。
請求項2
前記第1撮影制御手段により撮影された複数の画像に対して1の日時を関連付けて保存する保存手段を有することを特徴とする請求項1に記載のドアホンシステム。
請求項3
前記第1撮影制御手段により撮影された複数の画像を、1の管理単位として保存する保存手段を有することを特徴とする請求項1又は2に記載のドアホンシステム。
請求項4
前記センサは、所定距離以内に接近した対象を検出対象として検出することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載のドアホンシステム。
請求項5
前記第1撮影制御手段により前記画像が撮影された場合に、報知する第1報知手段を有することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載のドアホンシステム。
請求項6
前記第1撮影制御手段により撮影された画像が未表示の場合に、報知する第2報知手段を有することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載のドアホンシステム。
請求項7
前記検出対象が所定距離以内に接近した場合に、前記第1撮影制御手段により撮影された画像を前記表示手段に表示可能とすることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載のドアホンシステム。
請求項8
技術分野
背景技術
0002
現在、不審者やピッキングなどによる犯罪は年々増える方向にある。従来から、セキュリティの代表的なものとしてテレビドアホンシステムが知られているが、これはドアホンを押されたときのみ動作するものであり、それ以前の不審な行動を認識することは不可能であった。そのため、ドアホンを押さないピッキング等の犯罪に対しては無防備なものとなっていた。
0003
このような不具合を防止するため、カメラ付き子機に人感センサを設け、子機の近傍に所定時間人が存在したときには、親機に通報し、モニタテレビに外部の映像を映し出すテレビインターホンシステムが特許文献1に記載されている。また、カメラ付き子機に人感センサを設け、子機の近傍に所定時間人が存在したときには、撮像した映像を録画し、収音した音声を録音するテレビインターホンシステムが特許文献2に記載されている。
0004
しかし、これらの文献のドアホンシステムは、所定時間人が存在したときにのみ動作するものであり、当該所定時間が経過する前の不審な行動を認識することはできない。また、子機のカメラに近づきすぎる人物に対してはよく判別できないという問題がある。
先行技術
0005
特開平11−18074号公報
特開平11−225327号公報
発明が解決しようとする課題
0006
本発明が解決しようとする課題には上記のようなものが例として挙げられる。本発明は、人感センサを用いて一定距離間隔にて撮影した画像データを保存し、ユーザ操作によってそれらを表示できるようにすることで、不審者やピッキングなどの犯罪に対処することを課題とする。
課題を解決するための手段
0007
請求項1に記載の発明は、ドアホンシステムであって、撮影手段と、検出対象の存在を検出するセンサと、前記センサが前記検出対象を検出した時、前記撮影手段に所定時間に渡って複数枚の画像を撮影させる第1撮影制御手段と、前記所定時間の中で撮影された複数枚の画像を互いに関連付ける関連付け手段と、ユーザの操作に応じて、前記関連付け手段により関連付けられた複数枚の前記画像のうち、任意の画像を表示させる表示手段と、を有することを特徴とする。
図面の簡単な説明
0008
本発明の実施例に係るドアホンシステムの全体構成を模式的に示す。
ドアホンシステムの構成要素を示すブロック図である。
センサ感度テーブルのデータ構成を模式的に示す図である。
メモリ領域のデータ構成を模式的に示す図である。
画像処理のフローチャートである。
0009
本発明の1つの好適な実施形態では、子機および親機を備えるドアホンシステムであって、前記子機は、人感センサと、ドアホンボタンと、前記人感センサ又は前記ドアホンボタンの少なくとも1つ以上が反応したときに周囲の画像を撮影する撮影装置と、前記人感センサにより人体を検出したときに、前記子機と前記人体までの距離を検出する距離検出手段と、前記距離検出手段が検出した距離に基づいて、前記撮影装置により所定の距離毎に前記人体の撮影を行う第1撮影手段と、前記第1撮影手段が撮影した画像データを保存する第1保存手段と、前記人体が前記子機に最接近したときに、前記第1保存手段が保存した画像データを前記親機に送信する第1送信手段と、前記ドアホンボタンが反応したときに、前記撮影装置により前記人体の撮影を行う第2撮影手段と、前記第2撮影手段が撮影した画像データを前記親機に送信する第2送信手段と、を備え、前記親機は、モニタと、前記第1送信手段が送信した画像データを保存する第2保存手段と、前記第2保存手段が保存した画像データ及び前記第2送信手段が送信した画像データを前記モニタに表示する表示手段と、を備えることを特徴とする。
0010
上記のドアホンシステムは、モニタを有する親機と、人感センサ、ドアホンボタン及び撮影装置を有する子機とから構成されている。通常、親機は室内に、子機は玄関先等に設置されている。子機が有する人感センサとは、例えば超音波センサ等人や動物の動きを検出するものであって、人感センサが人体を検出した場合には、その周辺の状況が第1撮影手段によって所定の距離間隔で撮影され、画像データが生成される。即ち、人感センサが検出した人体に対し、所定の距離間隔で複数回撮影を行い、複数の画像データを生成する。このとき生成した画像データは所定のメモリに保存される。そして、人体が子機に最も近づいた際、所定のメモリに保存された画像データは親機に送信される。親機は、子機から受信した画像データを保存する。ユーザは、親機を操作することにより、保存された任意の画像データをモニタに表示させ、確認することができる。
0011
また、来訪者によりドアホンボタンが押下された場合にも、その周辺の状況が撮影手段によって撮影され画像データが生成される。このとき生成した画像データは直ちに親機に送信される。親機は、ドアホンボタンが押下された場合に受信した画像データをモニタに表示することにより、室内にいながら玄関先の来訪者の姿を確認することができる。
0012
これによれば、子機が撮影した複数の画像データを親機のモニタ上で表示することができるため、来訪者や不審者等の確認を確実に行うことができる。また、来訪者等がドアホンボタンを押下するときだけ隠れても、所定の距離間隔で自動的に撮影しているため同一人物に対して複数の画像データが保存されており、保存された過去の画像データから当該来訪者等を識別することができる。さらに、来訪者等がドアホンボタンを押下せずにピッキング等の犯罪を行った場合であっても、保存された画像データから当該来訪者等を識別することができる。そして、親機がメモリに保存している画像データを犯罪の証拠物件として使用することができる。
0013
上記のドアホンシステムの一態様では、前記子機は、前記撮影装置が撮影する基準となる前記子機と前記人体までの距離を複数規定したセンサ感度テーブルをさらに備え、前記第1撮影手段は、前記距離検出手段が検出した距離が前記センサ感度テーブルに規定された距離と合致した場合に、前記人体の撮影を行う。ここで、センサ感度テーブルに規定された距離とは、1つの値に限らず、所定の幅を持った値とすることもできる。これによれば、センサ感度テーブルに予め規定した複数の距離間隔で、人感センサが検出した人体を撮影することができる。よって、ユーザは、子機の設置場所に合わせた適切な距離間隔で撮影された画像データを確認することができる。
0014
上記のドアホンシステムの他の一態様では、前記子機は、前記センサ感度テーブルに規定された各距離に対応付けて画像データを保存するためのメモリ領域をさらに有しており、前記メモリ領域は、前記各距離に対応付けて画像データが保存されているか否かを示す保存マークを有し、前記第1保存手段は、前記第1撮影手段が撮影した画像データを対応する前記メモリ領域に保存するとともに、対応する前記保存マークを有効とし、前記第1撮影手段は、前記距離検出手段が検出した距離に対応する前記保存マークが無効の場合にのみ撮影を行い、前記保存マークが有効の場合には撮影を行わない。これによれば、第1撮影手段は、人感センサが人体を検出したとしても、子機と当該人体との距離がほぼ同じくらいの位置の場合には1回しか撮影を行わない。即ち、同一の人体に対する同一の距離の撮影は1回しか行わない。そのため、記憶容量を無駄に消費することによって、撮影された画像データを保存する子機のメモリが劣化することを防止することができる。
0015
上記のドアホンシステムの他の一態様では、前記子機は、前記センサ感度テーブルに規定された距離の中で最も短い距離に対応する前記保存マークが有効か否かを判定する判定手段をさらに備え、前記第1送信手段は、前記判定手段が前記保存マークが有効であると判定した場合に、前記第1保存手段が保存した全ての画像データを前記親機に送信する。これによれば、第1送信手段は、センサ感度テーブルに基づいて人体が子機に最も近づいたときに撮影した画像データがメモリ領域に保存された際に、画像データを親機に送信する。このとき送信される画像データは、メモリ領域に保存された全ての画像データである。このように、人体が子機に最も近づいたときに撮影された画像データを、親機への送信のトリガとすることで、単なる通りすがりの人体を撮影した画像データを排除し、ユーザの住まいを目的した蓋然性の高い人体を撮影した画像データのみを適切に親機へ送信することができる。
0016
上記ドアホンシステムの他の一態様では、前記子機は、予め決められた一定の時間を経過した場合に、前記保存マークを全て無効とする無効手段を備える。ここで、予め決められた一定の時間とは、人感センサが検出した人体が同一人物であると推測される時間である。このように、予め決められた一定の時間を基準とすることにより、一連の流れの中で同一人物と推定される人体を撮影した複数の画像データを関連付けて親機へ送信することができる。
0017
上記ドアホンシステムのさらに他の一態様では、前記撮影装置は、前記人感センサの検出範囲内を撮影する位置に配置されている。これにより、人感センサにより動き等が検出された場所の画像を撮影し、送信することができる。よって、異常の状況をより的確に示す画像を撮影することが可能となり、ユーザの状況判断もより正確となる。
0018
以下、本発明の好適な実施例を図面に基づいて説明する。
0019
[基本構成]
図1に、本発明の実施例に係るドアホンシステムの全体構成を示す。図示のように、ドアホンシステム100は、室内に設置された親機110aと、玄関先に設置された子機110bとを備える。モニタを備える親機110aと、カメラを備える子機110bとは、ケーブル103により通信可能に接続されている。ここで、ケーブル103としては、信号線、制御線、通話線、映像線、電源線等種々のものを適用することが可能である。
0020
玄関先に設置された子機110bのドアホンボタンが押下されると、呼出音が親機110aのスピーカから発音される。また、ドアホンボタンが押下されると、子機110bが備えるカメラが動作し、親機110aが備えるモニタに玄関先の画像が映し出される。そして、親機110a及び子機110bのそれぞれのマイクに向かって話し掛けることで通話をすることができる。このように、ドアホンシステムでは、居住者は室内にいたまま、玄関先の来訪者の姿を確認すると共に通話による対応を行うことができる。
0021
本発明では、上記の機能に加えて子機110bに人感センサを設け、一定距離間隔にて撮影した画像データを保存し、ユーザ操作によってそれらを親機110a上で表示できるようにする。
0022
[機能ブロック]
図2は、ドアホンシステムの概略構成を示す機能ブロック図である。図示のように、ドアホンシステム100は、親機110aと子機110bがケーブル103を介して通信可能とされている。
0023
なお、以下の説明において、親機又は子機の構成要素であって、いずれかを区別する必要が無い場合には、添え字を省略して表記する。例えば、「制御部111a」と言った場合は親機の制御部を指し、単に「制御部111」と言った場合は親機又は子機のいずれかの制御部を指すものとする。
0024
親機110aは、制御部111aと、映像信号処理回路112aと、モニタ113aと、メモリ部114aと、復調回路115aと、信号生成部116aと、スピーカ117aと、マイク118aと、多重化回路120aとを備える。
0025
制御部111aは、親機110aから子機110bへ、または逆に子機110bから親機110aへのデータの送受信処理全体にわたる必要な制御を行う。
0026
映像信号処理回路112aは、制御部111aにより多重化回路120aを介して子機110bから受信した映像信号を処理する。ここで、処理する映像信号とは、子機110bが後述するCCD(Charge Coupled Device)カメラ121bにより撮影した映像に関する信号である。
0027
モニタ113aは、例えば液晶パネル等により構成され、映像信号処理回路112aが処理した映像の表示に使用される。なお、モニタ113aには、表示している映像の撮影時刻や現在時刻が表示されることとしてもよい。
0028
メモリ部114aは、映像信号処理回路112aが処理した映像を保存する。映像を保存する際、当該映像の撮影時刻や子機110bからの受信時刻を対応付けて保存することとしてもよい。
0031
スピーカ117aは、復調回路115aが音声信号から復元した音声や、信号生成部116aが生成した呼出音を発音する。
0032
マイク118aは、室内にいる居住者が玄関先にいる来訪者と通話する際の音声を取得する。
0034
一方、子機110bは、制御部111bと、映像信号処理回路112bと、メモリ部114bと、復調回路115bと、信号生成部116bと、スピーカ117bと、マイク118bと、多重化回路120bと、CCDカメラ121bと、人感センサ122bと、ドアホンボタン123bと、を備える。なお、制御部111b、復調回路115bと、スピーカ117bと、マイク118bと、多重化回路120bの働きは親機110aと同様であるため、便宜上説明は省略する。
0035
信号生成部116bは、来訪者によりドアホンボタン123bが押下された際に、「ピンポン」といった呼出音を生成する。
0036
映像信号処理回路112bは、CCDカメラ121bが撮影した映像を処理する。CCDカメラ121bとは、光情報を電気信号に変換する半導体素子を使用したカメラである。なお、本実施形態では、子機110bがCCDカメラ121bを備えることとしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、CCDカメラ以外の種々の撮影装置を適用することができる。CCDカメラ121bは、来訪者がドアホンボタン123bを押下したときに、子機110bの近傍に存在する来訪者を撮影する。また、CCDカメラ121bは、人感センサ122bと連動して、子機110bの近傍に存在する来訪者や不審者(以下、「来訪者等」と呼ぶ。)を一定距離間隔で撮影する。
0037
ここで、人感センサ122bについて説明する。本実施形態では、人感センサ122bとして、所定の周期で超音波パルスを出力し、当該超音波パルスの反射波の有無や変化によって来訪者等の存在及び子機110bからの距離を検出することができる超音波センサを適用することとする。人感センサ122bは、来訪者等がいないとき、及び、来訪者等が子機110bから所定の距離に位置するときの反射波の到達時間を予めテーブル等に保存している。そして、人感センサ122bは、反射波の到達時間に基づいてテーブルを参照することにより、来訪者等の存在、及び、来訪者等の子機110bからの距離を検出している。
0038
次に、CCDカメラ121bが人感センサ122bと連動して撮影する処理について詳しく説明する。図3は、センサ感度テーブルのデータ構成を模式的に示す図である。センサ感度テーブルは、図3に示すように、識別情報であるIDに対応付けて検出範囲を規定している。本実施形態では、検出範囲を「1.0〜2.0m」、「0.5〜1.0m」及び「0〜0.5m」の3段階に分け、それぞれを識別するIDとして「2」、「1」及び「0」が割り当てられているものとする。なお、検出範囲「1.0〜2.0m」、「0.5〜1.0m」及び「0〜0.5m」は、それぞれ一般的な人間の身長等に基づき、それぞれCCDカメラ121bにより来訪者等の全身、上半身、顔付近の画像を撮影可能な距離として予め決定されている。よって、これら検出範囲の値は例示であり、CCDカメラ121bの設置位置や撮影可能範囲等に応じて適宜変更することが可能である。
0039
CCDカメラ121bは、センサ感度テーブルに基づいて、人感センサ122bが子機110bから2.0m以内に来訪者等を検出した場合、居住者が在宅中であるか否かを問わず自動的に3段階の撮影を行う。具体的に、人感センサ122bが子機110bから「1.0〜2.0m」の範囲内と検出して撮影した場合、来訪者等のほぼ全身の画像データを取得することができる。また、人感センサ122bが子機110bから「0.5〜1.0m」の範囲内と検出して撮影した場合、来訪者等の上半身の画像データを取得することができる。また、人感センサが子機110bから「0〜0.5m」の範囲内と検出して撮影した場合、来訪者等の顔のアップの画像データを取得することができる。
0040
このように、CCDカメラ121bがセンサ感度テーブルに基づいて人感センサ122bと連動して自動的に撮影することで、居住者が留守中の場合やドアホンボタン123bを押下しない不審者が近づいてきた場合であっても、来訪者や不審者を示す画像データを取得することができる。
0041
なお、センサ感度テーブルは、親機110aにおいてユーザが任意に設定することができるものとする。このとき、親機110aにおいて設定されたセンサ感度テーブルは、子機110bに送信される。つまり、親機110aと子機110bがそれぞれ有するセンサ感度テーブルは常に同一のものである。
0042
メモリ部114bは、CCDカメラ121bが人感センサ122bと連動して撮影した画像データを保存する。図4は、メモリ部114bが備えるメモリ領域のデータ構成を模式的に示す図である。メモリ領域は、図4に示すように、ID、画像データ及び保存マークから構成されている。IDとは、センサ感度テーブルと共通の識別情報である。画像データとは、CCDカメラ121bが人感センサ122bと連動して撮影した画像データであって、センサ感度テーブルの各検出範囲に対応して複数存在する。本実施形態では、検出範囲「1.0〜2.0m」で撮影した画像データを「2.0m画像データ」、検出範囲「0.5〜1.0m」で撮影した画像データを「1.0m画像データ」、検出範囲「0〜0.5m」で撮影した画像データを「0.5m画像データ」とする。保存マークとは、所定の画像データがメモリ領域に保存されているか否かを示すマークであり、保存されている場合は「済」、保存されていない場合は空欄となる。
0043
なお、CCDカメラ121bは、予め決められた一定時間以内であれば、各検出範囲内で1回ずつしか撮影を行わない。ここで、予め決められた一定時間とは、人感センサ122bが検出した来訪者等が同一人物であると推測される時間である。つまり、予め決められた一定時間内に、同一検出範囲内で複数回撮影を行うことは、同一人物の画像データを複数取得することになり、メモリ部114bの記憶容量を無駄に消費することとなる。よって、これを防止するため、予め決められた一定時間以内であれば、各検出範囲内で1回ずつしか撮影を行わないこととする。
0044
また、制御部111bは、撮影した「0.5m画像データ」をメモリ領域に記憶し、保存マークを「済」とした際に、予め決められた一定時間内に撮影された他の画像データをペアにして親機110aに送信する。つまり、制御部111bは、「0.5m画像データ」が撮影された際に、保存マークが「済」となっている「2m画像データ」及び「1m画像データ」をメモリ領域から抽出し、ペアにして親機110aに送信する。もし、「0.5m画像データ」が撮影された際に、「2m画像データ」及び「1m画像データ」のいずれも保存されていない場合には、「0.5m画像データ」のみを親機110aに送信する。このように、子機110bからの距離が最も短い画像データを、親機110aへの送信のトリガとしたのは、確実に居住者の住まいを目的としている来訪者等を撮影した画像データのみを送信するためである。つまり、通りすがりの人等を撮影した画像データを親機110aへ送信しないためである。通常、通りすがりの人等は子機110bから遠い場所を通るだけで、子機110bには接近しないので、「2m画像データ」や「1m画像データ」は撮影されても、「0.5m画像データ」は撮影されないことが多い。よって、子機110bに接近した来訪者等のみを「0.5m画像データ」として撮影し、そのような来訪者等の画像データのみを親機110aへ送信する。このようにして、制御部111bは、一連の流れの中、所定の距離間隔で撮影された複数の画像データを親機110aに送信する。親機110aに送信されなかった画像データは、所定の時間が経過すると自動的に消去される。
0045
なお、本実施形態では、来訪者等を自動的に検出するために人感センサ122bとして超音波センサを適用しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、子機110bに備えること及び来訪者等を検出することが可能であれば赤外線センサ等任意のセンサを適用することができる。
0046
[画像処理]
次に、CCDカメラ121b及び人感センサ122bを利用した画像処理について説明する。本実施形態では、予め設定されたセンサ感度テーブルに基づいて人感センサ122bが来訪者等を検出した場合、子機110bが備えるCCDカメラ121bは自動的に撮影を行う。一定時間内に撮影された画像データは、メモリ領域に保存され、所定の条件(上記の例では「0.5m画像データの撮影」)に従って親機110aに送信される。ユーザは、親機110aを操作することにより、子機110bから受信した画像データをモニタ113aに表示させる。これによれば、ユーザは、留守中に訪れた来訪者や、ドアホンボタンを押下しない不審者等を確認することができる。
0047
図5に本実施形態による画像処理のフローチャートを示す。このフローチャートは、子機110bの処理を示している。なお、これらの処理は、子機110bの制御部111bが、予め用意されたプログラムを実行することにより実現することができるものとする。
0048
フローチャートによると、制御部111bは、まず、メモリ領域の全ての保存マークを無効にセットする(ステップS1)。ここで、保存マークが有効とは「済」となっていること、保存マークが無効とは空欄となっていることをいう。そして、人感センサ122bが来訪者等を検出したか否かを判定する(ステップS2)。人感センサ122bが来訪者等を検出していない場合(ステップS2;N)、制御部111bは、予め決められた一定時間以内であるか否かを判定する(ステップS3)。ここで、予め決められた一定時間とは、人感センサ122bが検出した来訪者等が同一人物であると推測される時間である。このような予め決められた一定時間は、後述するステップS10においてセットされる。予め決められた一定時間以内である場合(ステップS3;N)、来訪者等を検出するまで人感センサ122bによる検出が行われる。一方、予め決められた一定時間を超過している場合(ステップS3;Y)、制御部111bは、ステップS1に戻り、メモリ領域の全ての保存マークを無効にセットする。
0049
人感センサ122bが来訪者等を検出した場合(ステップS2;Y)、制御部111bは、子機110bから来訪者等までの距離、即ち検出範囲に基づいてセンサ感度テーブルを参照することによりID「n」を特定し、変数nをセットする(ステップS4)。そして、制御部111bは、メモリ領域におけるID「n」の保存マークが有効か否かを判定する(ステップS5)。ID「n」の保存マークが有効な場合(ステップS5;Y)、制御部111bはステップS2に戻る。一方、ID「n」の保存マークが無効な場合(ステップS5;N)、CCDカメラ121bが撮影した画像データを取得し(ステップS6)、当該画像データをID「n」のメモリ領域に保存する(ステップS7)。そして、制御部111bは、ID「n」の保存マークを有効にする(ステップS8)。
0050
次に、制御部111bは、ID「0」の保存マークが有効か否かを判定する(ステップS9)。ID「0」の保存マークが無効な場合(ステップS9;N)、制御部111bは、人感センサ122bが検出した来訪者等が同一人物であると推測される時間をセットしてタイマーを起動させる(ステップS10)。このようにタイマーを起動させることにより、一連の流れの中で同一人物と推測される人物を撮影した画像を関連付けることができる。つまり、子機110bによる画像処理は、同一人物と推測される1人の人物単位で行われる処理である。よって、画像処理は、同一人物と推測される一定時間を超過した際にステップS1においてメモリ領域の保存マークを無効とすることにより初期化され、繰り返し行われることとなる。
0051
一方、ID「0」の保存マークが有効な場合(ステップS9;Y)、メモリ領域から保存マークが有効な画像データを全て読み出す(ステップS11)。そして、制御部111bは、読み出した画像データを親機110aに送信する(ステップS12)。メモリ領域から読み出した画像データが複数ある場合には、同一人物を撮影した画像データとしてペアにし、親機110aに送信する。そして、制御部111bは、ステップS1に戻り、ステップS1乃至S12の処理を繰り返し行う。
0052
なお、メモリ領域に保存された画像データは、ステップS1の処理において全ての保存マークを無効とする際に同時に消去してもよいし、所定の時間メモリ部114bに保存した後消去することとしてもよい。
0053
また、ステップS5の処理において、ID「n」の保存マークが有効であると判定した場合、人感センサ122bが検出した来訪者等を撮影するか否かは任意に設定することが可能であるが、たとえ撮影した場合であっても画像データはメモリ領域に記憶されない。
0054
親機110aの制御部111aは、子機110bから取得した画像データを撮影日時や受信日時に対応付けて人物毎にメモリ部114aに保存する。よって、ユーザは、親機110aを操作することにより、メモリ部114aに保存された画像データをモニタ113aに自由に表示させることができる。そのため、ユーザは、留守中に訪れた来訪者や、ドアホンボタンを押下しない不審者等を確認することができる。
0055
なお、親機110aは、子機110bから画像データを取得した際に呼出音を発音させたり、ランプを点灯させたりするように設定してもよい。また、未表示の画像データが保存されている場合にはその旨をメッセージとしてモニタ113aに表示させるように設定してもよい。
0056
以上のように、本実施形態によれば、子機110bが撮影した複数の画像データを親機110aのモニタ113a上で表示することができるため、来訪者や不審者等の確認を確実に行うことができる。また、来訪者等がドアホンボタンを押下するときだけ隠れても、所定の距離間隔で撮影しているため同一人物に対して複数の画像データが保存されており、保存された過去の画像データから当該来訪者等を識別することができる。
実施例
0057
さらに、来訪者等がドアホンボタンを押下せずにピッキング等の犯罪を行った場合であっても、保存された画像データから当該来訪者等を識別することができる。そして、親機110aがメモリ114aに保存している画像データを犯罪の証拠物件として使用することができる。
0058
100ドアホンシステム
103ケーブル
110a親機
110b子機
111a、111b 制御部
112a、112b映像信号処理回路
113aモニタ
114a、114bメモリ部
115a、115b復調回路
116a、116b信号生成部
117a、117bスピーカ
118a、118bマイク
120a、120b多重化回路
121bCCDカメラ
122b人感センサ
123b ドアホンボタン
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