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技術 静電チャック及びプラズマ処理装置

出願人 東京エレクトロン株式会社
発明者 田中宏治
出願日 2009年2月24日 (11年4ヶ月経過) 出願番号 2009-040449
公開日 2010年9月9日 (9年9ヶ月経過) 公開番号 2010-199177
状態 特許登録済
技術分野 ウエハ等の容器,移送,固着,位置決め等 特殊な電動機、発電機 ウエハ等の容器、移送、固着、位置決め等
主要キーワード 凹所領域 チラー装置 ブロック形 FPDパネル モニタリング結果 被覆導体 プロセス雰囲気 上内側
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (12)

課題

被処理基板の大型化に対して低コスト耐久性とを両立させる静電チャックを提供すること。

解決手段

この静電チャック30は、サセプタの載置面上で基板Gの外周エッジよりも内側の領域に配置される中心静電吸着部60と、この中心静電吸着部60を取り囲むようにその周囲に配置される周辺静電吸着部62とで構成されている。中心静電吸着部60は樹脂からなる誘電体層を有しており、周辺静電吸着部62はセラミックスからなる誘電体層を有している。中心静電吸着部60は、マトリクスに分割された複数個矩形静電吸着ブロック64からなる。周辺静電吸着部62は、中心静電吸着部62の外周に沿って1列に配置された複数個の矩形の静電吸着ブロック66からなる。

概要

背景

たとえば、フラットパネルディスプレイFPD)のパネル製造においては、一般にガラスなどの絶縁体からなる基板上に画素デバイスまたは電極配線等が形成される。パネル製造の様々な工程のうち、エッチングCVD、アッシングスパッタリング等の微細加工プラズマが利用されている。このようなプラズマ処理を行う製造装置では、減圧可能な処理容器内で基板を載置台(または試料台)の上に載置し、基板の上面(被処理面)を処理ガスのプラズマに曝して加工処理を行うようにしている。この場合、プラズマからの入熱による温度上昇を抑えて基板の温度を一定に制御する必要があり、このためにチラー装置より温調された冷媒を載置台の中の冷媒通路循環供給すると同時に、Heガスなどの伝熱ガスを載置台の中を通して基板の裏面に供給して基板を間接的に冷却する方式がよく用いられている。この冷却方式は、伝熱ガスの供給圧力に抗して基板を載置台上に固定しておくための保持機構を必要とし、そのような保持機構として静電チャックが多く用いられている。

静電チャックは、典型的には、内部に電極を封入した誘電体層を載置台の上面(載置面)に設け、該電極に所定の直流電圧印加し、基板と誘電体層との間に発生した静電吸着力によって基板を吸着する仕組みになっている。

静電チャックの電極形態ないし電圧印加には、単極型双極型の2種類の方式がある。単極型は、誘電体層の内部に単一または単極性の電極を設け、該電極と基板との間に一定の電位差を与える。双極型は、誘電体層の内部に複数または双極性の電極を設け、それぞれに正または負の電圧を印加する。一般に、静電チャックの誘電体層には、プラズマ耐性の高いAl2O3等のセラミックスが多く用いられている。

概要

被処理基板の大型化に対して低コスト耐久性とを両立させる静電チャックを提供すること。この静電チャック30は、サセプタの載置面上で基板Gの外周エッジよりも内側の領域に配置される中心静電吸着部60と、この中心静電吸着部60を取り囲むようにその周囲に配置される周辺静電吸着部62とで構成されている。中心静電吸着部60は樹脂からなる誘電体層を有しており、周辺静電吸着部62はセラミックスからなる誘電体層を有している。中心静電吸着部60は、マトリクスに分割された複数個矩形静電吸着ブロック64からなる。周辺静電吸着部62は、中心静電吸着部62の外周に沿って1列に配置された複数個の矩形の静電吸着ブロック66からなる。

目的

本発明は、上記のような従来技術の問題点に鑑みてなされたもので、被処理基板の大型化に対して低コストと耐久性とを両立させる静電チャックおよびこれを備えるプラズマ処理装置を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
1件

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請求項1

減圧可能な処理容器内被処理基板静電力により吸着して載置台上に保持するための静電チャックであって、前記載置台の載置面上で前記基板外周エッジよりも内側の領域に配置され、樹脂からなる第1の誘電体層と前記第1の誘電体層の内部に設けられた第1の電極とを有する第1の静電吸着部と、前記載置台の載置面上で前記第1の静電チャック部を取り囲むようにその周囲に配置され、セラミックスからなる第2の誘電体層と前記第2誘電体層の内部に設けられた第2の電極とを有する第2の静電吸着部と、前記第1および第2の電極にそれぞれ所定の直流電圧印加するための直流電源とを有する静電チャック。

請求項2

前記直流電源が、前記第1および第2の電極に独立した直流電圧を個別に印加する、請求項1に記載の静電チャック。

請求項3

前記第1の静電吸着部が、前記載置台の載置面上で一次元方向または二次元方向に分割された複数個の第1静電吸着ブロックからなり、各々の前記第1静電吸着ブロックが、ブロック毎に独立した前記第1の誘電体層と前記第1の電極とを有する、請求項1または請求項2に記載の静電チャック。

請求項4

m×n個(m,nは自然数)の前記第1静電吸着ブロックがm行×n列に配置されるとともに、前記第1静電吸着ブロックにそれぞれ設けられるm×n個の前記第1の電極が前記直流電源に対して電気的に並列に接続される、請求項3に記載の静電チャック。

請求項5

前記第1の静電吸着部における絶縁破壊を検出するために、m×n個の前記第1の電極を行単位または列単位で前記直流電源に電気的に接続するためのスイッチ回路と、前記直流電源の出力端子と前記第1の電極との間、または前記第1の電極と基準電圧端子との間に接続される電流計とを有する請求項4に記載の静電チャック。

請求項6

前記第2の静電吸着部が、前記載置台の載置面上で一次元方向または二次元方向に分割された複数個の第2静電吸着ブロックからなり、各々の前記第2静電吸着ブロックが、ブロック毎に独立した前記第2の誘電体層と前記第2の電極とを有する、請求項1〜5のいずれか一項に記載の静電チャック。

請求項7

前記処理容器内で前記載置台上の前記基板は所望のプラズマ処理を受けるためにプラズマに曝される、請求項1〜6のいずれか一項に記載の静電チャック。

請求項8

前記載置台の載置面上で、前記第1の静電吸着部の外周エッジは、前記基板の外周エッジから前記プラズマのデバイ長上内側に位置する請求項7に記載の静電チャック。

請求項9

前記載置台の載置面上で、前記第1の静電吸着部の外周エッジは、前記基板の素子形成領域よりも外側に位置する、請求項1〜8のいずれか一項に記載の静電チャック。

請求項10

前記載置台の載置面上で、前記第2の静電吸着部の外周エッジは、前記基板の外周エッジよりも外側に位置している、請求項1〜9のいずれか一項に記載の静電チャック。

請求項11

前記第1の静電吸着部は、前記載置台と前記基板とを熱的に結合するための伝熱ガスを通す第1のガス孔を有する、請求項1〜10のいずれか一項に記載の静電チャック。

請求項12

前記第2の静電吸着部は、前記載置台と前記基板とを熱的に結合するための伝熱ガスを通す第2のガス孔を有する、請求項1〜11のいずれか一項に記載の静電チャック。

請求項13

処理容器内で被処理基板を静電力により吸着して載置台上に保持するための静電チャックであって、前記載置台の載置面上で前記基板の外周エッジよりも内側の領域に配置され、樹脂からなる誘電体層と前記誘電体層の内部に設けられた電極とを有する静電吸着部と、前記載置台の載置面上で前記静電吸着部を取り囲むようにその周囲に配置され、前記処理容器内の雰囲気中で樹脂よりも高い耐久性を有する材料からなる周辺支持部と、前記静電吸着部の電極に所定の直流電圧を印加するための直流電源とを有する静電チャック。

請求項14

前記載置台の載置面上で、前記周辺支持部の外周エッジは、前記基板の外周エッジよりも外側に位置している、請求項13に記載の静電チャック。

請求項15

前記高耐久性材料はセラミックスである、請求項13または請求項14に記載の静電チャック

請求項16

前記セラミックスは、酸化アルミニウム窒化アルミニウムまたは炭化シリコンを含む、請求項1〜12、15のいずれか一項に記載の静電チャック。

請求項17

前記樹脂はポリイミドである、請求項1〜16のいずれか一項に記載の静電チャック。

請求項18

前記被処理基板は、ガラス基板プラスチック基板またはシリコン基板である、請求項1〜17のいずれか一項に記載の静電チャック。

請求項19

減圧可能な処理容器と、前記処理容器内で被処理基板を載置するための載置台と、前記処理容器内で処理ガスのプラズマを生成するためのプラズマ生成部と、前記基板を静電力により吸着して前記載置台上に保持するための請求項1〜18のいずれか一項に記載の静電チャックとを有するプラズマ処理装置

技術分野

0001

本発明は、被処理基板静電力吸着固定する静電チャックおよびこれを用いるプラズマ処理装置に関する。

背景技術

0002

たとえば、フラットパネルディスプレイFPD)のパネル製造においては、一般にガラスなどの絶縁体からなる基板上に画素デバイスまたは電極配線等が形成される。パネル製造の様々な工程のうち、エッチングCVD、アッシングスパッタリング等の微細加工プラズマが利用されている。このようなプラズマ処理を行う製造装置では、減圧可能な処理容器内で基板を載置台(または試料台)の上に載置し、基板の上面(被処理面)を処理ガスのプラズマに曝して加工処理を行うようにしている。この場合、プラズマからの入熱による温度上昇を抑えて基板の温度を一定に制御する必要があり、このためにチラー装置より温調された冷媒を載置台の中の冷媒通路循環供給すると同時に、Heガスなどの伝熱ガスを載置台の中を通して基板の裏面に供給して基板を間接的に冷却する方式がよく用いられている。この冷却方式は、伝熱ガスの供給圧力に抗して基板を載置台上に固定しておくための保持機構を必要とし、そのような保持機構として静電チャックが多く用いられている。

0003

静電チャックは、典型的には、内部に電極を封入した誘電体層を載置台の上面(載置面)に設け、該電極に所定の直流電圧印加し、基板と誘電体層との間に発生した静電吸着力によって基板を吸着する仕組みになっている。

0004

静電チャックの電極形態ないし電圧印加には、単極型双極型の2種類の方式がある。単極型は、誘電体層の内部に単一または単極性の電極を設け、該電極と基板との間に一定の電位差を与える。双極型は、誘電体層の内部に複数または双極性の電極を設け、それぞれに正または負の電圧を印加する。一般に、静電チャックの誘電体層には、プラズマ耐性の高いAl2O3等のセラミックスが多く用いられている。

先行技術

0005

特開2005−136350

発明が解決しようとする課題

0006

ところで、パネル基板は大型化の一途を辿っており、たとえば液晶パネルで現在主流の第8世代はその基板(マザーガラス)のサイズが約2200×2600mmである。このような基板の大型化に対応して、プラズマ処理装置の載置台および静電チャックも大きくなり、たとえば上記第8世代用では2250×2650mmのサイズが必要になる。

0007

ここで問題になるのは静電チャックのコスト高であり、とりわけ誘電体層に用いられているセラミックスがコスト高の主たる要因になっている。静電チャック用のセラミックスは、プラズマ耐性に優れた高純度品で、非常に高価であり、しかも面積に略比例してコストが上昇する。したがって、液晶パネルの第7世代(1870×2200mm)から第8世代への移行に伴って、静電チャックのサイズ(面積)も略1.4倍になり、セラミックスのコストひいては静電チャックのコストが略40%上昇している。

0008

近々、第9世代(2400×2800mm)さらには第10世代(2850×3050mm)も予定されており、上記の問題はますます深刻になっている。

0009

本発明は、上記のような従来技術の問題点に鑑みてなされたもので、被処理基板の大型化に対して低コスト耐久性とを両立させる静電チャックおよびこれを備えるプラズマ処理装置を提供することを目的とする。

0010

さらに、本発明は、メンテナンス性およびメンテナンスコストに優れた静電チャックおよびこれを備えるプラズマ処理装置を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0011

上記の目的を達成するために、本発明の第1の観点における静電チャックは、減圧可能な処理容器内で被処理基板を静電力により吸着して載置台上に保持するための静電チャックであって、前記載置台の載置面上で前記基板の外周エッジよりも内側の領域に配置され、樹脂からなる第1の誘電体層と前記第1の誘電体層の内部に設けられた第1の電極とを有する第1の静電吸着部と、前記載置台の載置面上で前記第1の静電チャック部を取り囲むようにその周囲に配置され、セラミックスからなる第2の誘電体層と前記第2誘電体層の内部に設けられた第2の電極とを有する第2の静電吸着部と、前記第1および第2の電極にそれぞれ所定の直流電圧を印加するための直流電源とを有する。

0012

上記の構成において、第1の静電吸着部は、載置台の載置面上で基板の外周エッジよりも内側の領域に配置され、直流電源より直流電圧を印加される第1の電極とこの第1の電極を封入している第1の誘電体層との静電誘導機能により静電吸着力ジョンソンラーベック力クーロン力もしくはグラディエント力のいずれか)を利用して基板を吸着する。第1の静電吸着部は、下面が載置台で覆われ、上面が基板で覆われ、側面が第2の静電吸着部で覆われるため、処理容器内の雰囲気に直接曝されることはない。これにより、第1の静電吸着部の第1の誘電体層を構成する樹脂が処理容器内の雰囲気、特にプラズマ中で本来は劣化しやすいものであっても、見かけ上の雰囲気耐性は高く、結果的に劣化しにくい。一方、第2の静電吸着部は、第1の静電吸着部の周囲を取り囲むようにその周囲に配置され、直流電源より直流電圧を印加される第2の電極とこの第2の電極を封入している第2の誘電体層との静電誘導機能により静電吸着力(ジョンソン・ラーベック力、クーロン力もしくはグラディエント力のいずれか)を利用して基板を吸着する。第2の静電吸着部は、第1の静電吸着部の代わりに処理容器内の雰囲気に直接曝されるが、第2の静電吸着部の第2の誘電体層を構成するセラミックスは通常のプロセス雰囲気(典型的にはプラズマ)に対して樹脂よりも格段に耐久性が高いため、やはり劣化しにくい。したがって、静電チャック全体として、誘電体層の全部をセラミックスで構成した場合と同等の耐久性を有することができる。

0013

また、コスト面では、第1の静電吸着部が第1の誘電体層を樹脂製とする構成により、そのコストをセラミックス製の場合に比して大幅に下げることができる。しかも、一般に第1の静電吸着部の方が第2の静電吸着部よりも大きな面積を占めるため、静電チャック全体としても大幅なコスト低減を実現できる。

0014

本発明の好適な一態様によれば、第1の静電吸着部に設けられる第1の電極と第2の静電吸着部に設けられる第2の電極とにそれぞれ独立した直流電圧が印加される。

0015

また、本発明においては、第1の静電吸着部が、載置台の載置面上で一次元方向または二次元方向に分割された複数個の第1静電吸着ブロックからなり、各々の第1静電吸着ブロックが、ブロック毎に独立した第1の誘電体層と第1の電極とを有する構成が好適に採られる。この場合、好適には、m×n個(m,nは自然数)の第1静電吸着ブロックがm行×n列に配置されるとともに、第1静電吸着ブロックにそれぞれ設けられるm×n個の第1の電極が直流電源に対して電気的に並列に接続される。さらに、第1の静電吸着部における絶縁破壊を検出するために、m×n個の第1の電極を行単位または列単位で直流電源に電気的に接続するためのスイッチ回路と、直流電源の出力端子と第1の電極との間、または第1の電極と基準電圧端子との間に接続される電流計を有する構成が好適に採られる。

0016

また、本発明においては、第2の静電吸着部が、載置台の載置面上で一次元方向または二次元方向に分割された複数個の第2静電吸着ブロックからなり、各々の第2静電吸着ブロックが、ブロック毎に独立した第2の誘電体層と第2の電極とを有する構成が好適に採られる。

0017

また、本発明の好適な一態様においては、処理容器内で基板にプラズマ処理が施され、載置台の載置面上で第1の静電吸着部の外周エッジは基板の外周エッジからプラズマのデバイ長以上の距離を隔てて内側に位置する構成が採られる。かかる構成によれば、第1の静電吸着部がプラズマに曝される可能性を確実に防止することができる。

0018

また、本発明の好適な一態様においては、載置台の載置面上で第1の静電吸着部の外周エッジは基板の素子形成領域よりも外側に位置する構成が採られる。この構成においては、基板の素子形成領域を専ら第1の静電吸着部を通じて一定の吸着力で吸着し安定に温度制御することができる。

0019

また、本発明の好適な一態様においては、載置台の載置面上で、第2の静電吸着部の外周エッジは、基板の外周エッジよりも外側に位置している構成が採られる。

0020

また、本発明の好適な一態様においては、第1の静電吸着部が載置台と基板とを熱的に結合するための伝熱ガスを通す第1のガス孔を有し、第2の静電吸着部が載置台と基板とを熱的に結合するための伝熱ガスを通す第2のガス孔を有する。

0021

本発明の第2の観点における静電チャックは、処理容器内で被処理基板を静電力により吸着して載置台上に保持するための静電チャックであって、前記載置台の載置面上で前記基板の外周エッジよりも内側の領域に配置され、樹脂からなる誘電体層と前記誘電体層の内部に設けられた電極とを有する静電吸着部と、前記載置台の載置面上で前記静電吸着部を取り囲むようにその周囲に配置され、前記処理容器内の雰囲気中で樹脂よりも高い耐久性を有する材料からなる周辺支持部と、前記静電吸着部の電極に所定の直流電圧を印加するための直流電源とを有する。

0022

上記の構成において、静電吸着部は、載置台の載置面上で基板の外周エッジよりも内側の領域に配置され、直流電源より直流電圧を印加される電極とこの電極を封入している誘電体層との静電誘導機能により静電吸着力(ジョンソン・ラーベック力、クーロン力もしくはグラディエント力のいずれか)を利用して基板を吸着する。静電吸着部は、下面が載置台で覆われ、上面が基板で覆われ、側面が周辺支持部で覆われるため、処理容器内の雰囲気に直接曝されることはない。これにより、静電吸着部の誘電体層を構成する樹脂が処理容器内の雰囲気中で本来は劣化しやすいものであっても、見かけ上の雰囲気耐性は高く、結果的に劣化しにくい。一方、周辺支持部は、基板を吸着する機能を有しないが、静電吸着部の代わりになって処理容器内の雰囲気に曝される。しかし、周辺支持部を構成する部材がプロセス雰囲気(典型的にはプラズマ)に対して樹脂よりも耐久性が高いため、劣化しにくい。したがって、静電チャック全体としても高い耐久性を有することができる。

0023

本発明の好適な一態様においては、載置台の載置面上で、周辺支持部の外周エッジは、基板の外周エッジよりも外側に位置している構成が採られる。また、周辺支持部を構成する高耐久性材料としてセラミックスを好適に使用してよく、たとえば酸化アルミニウム窒化アルミニウムまたは炭化シリコンを含むセラミックスを好適に使用できる。

0024

また、静電吸着部の誘電体層を構成する樹脂として、樹脂の中でも耐久性、対薬品性および耐熱性に優れたものが好ましく、たとえばポリイミドを好適に使用できる。

0025

本発明のプラズマ処理装置は、減圧可能な処理容器と、前記処理容器内で被処理基板を載置するための載置台と、前記処理容器内で処理ガスのプラズマを生成するためのプラズマ生成部と、前記基板を静電力により吸着して前記載置台上に保持するための本発明の静電チャックとを有する。

発明の効果

0026

本発明は、上記のような構成および作用を有することにより、被処理基板の大型化に対して低コストと耐久性とを両立させ、さらにはメンテナンス性およびメンテナンスコストに優れた静電チャックおよびこれを備えるプラズマ処理装置を得ることができる。

図面の簡単な説明

0027

本発明の一実施形態におけるプラズマ処理装置の構成を示す断面図である。
実施形態における静電チャックの構成を示す平面図である。
実施形態における静電チャックの端部の構成を示す略断面図である。
実施形態におけるサセプタ内部のガス供給系統およびDC給電系統を模式的に示す略断面図である。
実施形態における静電チャックの中心静電吸着部を構成する静電吸着ブロックの構成を示す断面図である。
上記静電吸着ブロックの構成を示す平面図である。
上記静電吸着ブロック内のDC電極レイアウト例を示す平面図である。
実施形態における静電チャックの周辺静電吸着部を構成する静電吸着ブロックの構成を示す断面図である。
上記静電吸着ブロックの構成を示す平面図である。
実施形態において絶縁破壊を生じている静電吸着ブロックを検出するための検査回路の一実施例を示す回路図である。
検査回路の別の実施例を示す回路図である。

実施例

0028

以下、添付図を参照して本発明の好適な実施形態を説明する。

0029

図1に、本発明の一実施形態におけるプラズマ処理装置の構成を示す。このプラズマ処理装置は、たとえばFPD用の矩形ガラス基板Gを被処理基板とする容量結合型プラズマエッチング装置として構成されており、たとえば表面がアルマイト処理されたアルミニウムからなる角筒形状の減圧可能なチャンバ(処理容器)10を有している。このチャンバ10の底面には、絶縁板または絶縁シート12を介して矩形形状のサセプタ(載置台)14が設置される。チャンバ10は保安接地されている。

0030

サセプタ14は、たとえばアルミニウムからなり、下部電極を兼ねている。たとえば13.56MHzの高周波を出力する高周波電源16が整合器(M)18を介してサセプタ14に電気的に接続されている。

0031

サセプタ14の上方には、それと平行に向き合って、上部電極を兼ねるシャワーヘッド20が設けられている。このシャワーヘッド20はチャンバ10の天井に取り付けられており、ヘッド内部にバッファ室20aが形成されるとともに、サセプタ14と対向するヘッド下面には処理ガスを吐出する多数の噴出孔20bが形成されている。シャワーヘッド20の上面にはガス導入口22が設けられ、処理ガス供給部24からのガス供給管26がガス導入口22に接続されている。シャワーヘッド20は、電気的にはグランド接地されており、サセプタ12と一対の平行平板電極を構成している。

0032

サセプタ14の上面(載置面)には、基板Gを静電力で吸着して保持するための静電チャック30が設けられている。この静電チャック30は、基本形態として、誘電体層32の内部に板状または膜状のDC(直流)電極34を封入してなり、このDC電極34にチャンバ10の外に配置されたDC電源36より高圧たとえば1〜5kVのDC電圧を印加するようにしている。DC電極34とDC電源36との間には、サセプタ14から回り込んでくる漏れ高周波を遮断するための回路たとえばローパスフィルタ(F)38が設けられている。また、DC電極34の電位をDC電源34の出力電圧もしくはグランド電位のいずれかに切り換えるための切換スイッチ40も設けられている。

0033

なお、高周波電源16からの高周波とDC電極34からのDC電圧とを合成または重畳してサセプタ14あるいはDC電極34に導入する構成も可能である。

0034

サセプタ14の内部には冷媒流路42が設けられており、チラー装置(図示せず)からの温調された冷媒が冷媒流路42を流れるようになっている。また、サセプタ14にはその載置面で開口する多数のガス流路44が形成され、静電チャック30にはサセプタ14のガス流路44と接続する多数の貫通孔またはガス孔(図示せず)が設けられている。伝熱ガス供給部46からの伝熱ガスたとえばHeガスがサセプタ14のガス流路44および静電チャック30のガス孔を通ってガラス基板Gの裏面に所定の圧力で供給されるようになっている。

0035

サセプタ14の上面(載置面)の外周縁部つまり基板Gの周囲の部分およびサセプタ14の側面は、たとえば石英からなる誘電体カバーまたはフォーカスリング47で覆われている。

0036

チャンバ10の底部に設けられた排気口には、排気管48を介して真空ポンプ(図示せず)を有する排気機構50が接続されている。この排気機構50によりチャンバ10の室内が排気され、プラズマ処理中にチャンバ10内が所定の真空圧力に維持される。チャンバ10の側壁には基板搬入出口が形成され、ゲートバルブ52によって基板搬入出口を開閉できるようになっている。

0037

制御部54は、マイクロコンピュータで構成されてよく、このプラズマエッチング装置の各部すなわち高周波電源18、処理ガス供給部24、DC電源36、スイッチ40、伝熱ガス供給部46、排気機構50等を個別に制御するとともに、装置全体動作シーケンスを制御する。

0038

このプラズマエッチング装置において、プラズマエッチングを行うには、先ずゲートバルブ52を開状態にして加工対象のガラス基板Gをチャンバ10内に搬入して、静電チャック30の上に載置する。DC電源36より所定のDC電圧を静電チャック30のDC電極34に印加して、ガラス基板Gを静電吸着力(ジョンソン・ラーベック力、クーロン力もしくはグラディエント力のいずれか)によって静電チャック30上に固定する。そして、処理ガス供給部24より処理ガスつまりエッチングガス(一般に混合ガス)を所定の流量および流量比でチャンバ10内に導入し、排気機構50によりチャンバ10内を設定圧力にする。また、伝熱ガス供給部46よりHeガスをサセプタ14のガス流路42および静電チャック30のガス孔を通して基板Gの裏面に供給する。さらに、高周波電源16より所定のパワーで高周波をサセプタ14に印加する。シャワーヘッド20より吐出されたエッチングガスが両電極14,20間で放電してプラズマが生成され、このプラズマ中のラジカルイオンがガラス基板G表面のエッチングマスクを通して被エッチング膜と反応し、被エッチング膜が所望のパターンにエッチングされる。

0039

このプラズマエッチング装置においては、静電チャック30に本発明を適用することができる。以下、図2図11を参照して、本発明の一実施形態における静電チャック30の構成および作用を詳細に説明する。

0040

図2に示すように、本発明による静電チャック30は、サセプタ14(図1)の載置面上で、そこに載置される基板Gに対して、基板Gの外周エッジよりも内側の領域に配置される中心静電吸着部60と、この中心静電吸着部60を取り囲むようにその周囲に配置される周辺静電吸着部62とで構成されている。ここで、中心静電吸着部60と周辺静電吸着部62とは、好ましくは互いに密着して隙間なく配置されていてよいが、少し隙間を空けて配置されてもよい。

0041

中心静電吸着部60と周辺静電吸着部62との主たる違いは、誘電体層32(図1)の材質にある。すなわち、中心静電吸着部60は樹脂からなる誘電体層32Aを有しており(図5)、周辺静電吸着部62はセラミックスからなる誘電体層32Bを有している(図8)。

0042

中心静電吸着部60は、複数個たとえば7行×6列のマトリクスに分割された42個の矩形の静電吸着ブロック64からなる。これらの静電吸着ブロック64は、好ましくは互いに密着して隙間なく配置されてよいが、少し隙間を空けて配置されてもよい。また、各静電吸着ブロック64は、サセプタ14に接着剤で固着されてもよいが、好ましくはボルト等によりブロック単位着脱可能に取り付けられてよい。

0043

周辺静電吸着部62は、中心静電吸着部62の外周に沿って1列に配置された複数個たとえば30個の矩形の静電吸着ブロック66からなる。これらの静電吸着ブロック66も、好ましくは互いに密着して隙間なく配置されてよいが、少し隙間を空けて配置されてもよい。また、各静電吸着ブロック66は、サセプタ14に接着剤等で固着されてもよいが、好ましくはボルト等によりブロック単位で着脱可能に取り付けられてよい。

0044

図示の例では、中心静電吸着部60の静電吸着ブロック64と周辺静電吸着部62の静電吸着ブロック66とを同一形状かつ同一サイズに形成している。たとえば、基板Gが液晶パネルの第8世代であり、静電チャック30のサイズが2250×2650mmである場合、静電吸着ブロック64,66のサイズを約281×295mmに選んでよい。

0045

この実施形態において、サセプタ14上で中心静電吸着部60が基板Gの外周エッジよりも内側の領域に配置される構成は重要であり必須である。その中でも、図3に示すように、中心静電吸着部60の外周エッジ60eが、基板Gの外周エッジGeからプラズマのデバイ長λD以上の距離を隔てて内側に位置する構成、さらには基板Gの素子形成領域よりも外側に位置する構成(つまり図3のMの範囲内に位置する構成)が特に好ましい。

0046

すなわち、樹脂からなる誘電体層32Aを有する中心静電吸着部60のコストは非常に低く、セラミックスからなる誘電体層32Bを有する周辺静電吸着部62のコストの1/10以下である。したがって、静電チャック30において中心静電吸着部60の占める面積を大きくすればするほど、静電チャック30全体のコストは下がる。しかしながら、サセプタ14上で中心静電吸着部60の外周エッジ60eが基板Gの外周エッジGeにデバイ長λD以下の距離で近接していると、チャンバ10内で生成されるプラズマが基板G裏面と静電チャック30との隙間を通って中心静電吸着部60まで及んでくるおそれがある。そうすると、中心静電吸着部60の外周エッジ60e付近の樹脂製誘電体層32Aがプラズマに曝されて劣化しやすくなる。

0047

なお、プラズマのデバイ長λDは、λD=(ε0・kBTe/Nee2)1/2で表される。ここで、ε0は真空中の誘電率、kBはボルツマン定数、Teはプラズマの電子温度、Neはプラズマの電子密度、eは電子電荷である。通常のプラズマ処理に用いられるプラズマのデバイ長λDは数mm以下である。

0048

一方、静電チャック30において中心静電吸着部60の占める面積を過度に小さくするのは、コスト面だけでなくプロセス面でも望ましくない。すなわち、基板Gに対する中心静電吸着部60および周辺静電吸着部62の吸着力や界面特性(特に伝熱特性)には違いがあるのが常であるから、基板Gの素子形成領域または製品領域の中に中心静電吸着部60と周辺静電吸着部62が混在するのは好ましくない。一般に、基板Gの素子形成領域は外周エッジGeより数cm内側に設定される。

0049

図4に、サセプタ14内部のガス供給系統およびDC給電系統を模式的に示す。ガス供給系統において、サセプタ14の下面にはHeガスを導入するための伝熱ガスポート70が設けられ、この伝熱ガスポート70から中心静電吸着部60および周辺静電吸着部62のそれぞれのガス孔72A,72Bまで延びるガス流路44がサセプタ14の内部に形成される。この実施形態では、中心静電吸着部60および周辺静電吸着部62の各静電吸着ブロック64,66が、ブロック毎に1つまたは複数のガス孔72A,72Bを有している。

0050

また、サセプタ14の下面には、DC電源36からのDC給電導体たとえば被覆線(図示せず)と電気的に接続するコネクタ74A1,74A2、74Bが設けられている。この実施形態では、中心静電吸着部60を双極型に構成し、周辺静電吸着部62を単極型に構成しており、中心静電吸着部60には2つのDC電圧VA1,VA2がコネクタ74A1,74A2を介して給電され、周辺静電吸着部62には単一のDC電圧VBがコネクタ74Bを介して給電される。なお、DC電圧VA1,VA2の中の一方がグランド電位(0ボルト)であってもよい。また、中心静電吸着部60を単極型に構成し、周辺静電吸着部62を双極型に構成することも可能であり、中心静電吸着部60と周辺静電吸着部62に共通のDC電圧を印加してもよい。

0051

サセプタ14の内部には、コネクタ74A1,74A2から中心静電吸着部60の双極型DC電極76A1,76A2の端子TA1,TA2(図5)まで延びる被覆導体78A1,78A2が配線されるとともに、コネクタ74Bから周辺静電吸着部62の単極型DC電極76Bの端子TB(図5)まで延びる被覆導体78Bが配線されている。

0052

図5図7に、中心静電吸着部60の静電吸着ブロック64の構成を示す。図5および図6はそれぞれ静電吸着ブロック64の断面図および平面図であり、図7は静電吸着ブロック64内に設けられる双極型DC電極34A1,34A2のレイアウトを示す図である。

0053

静電吸着ブロック64の誘電体層32Aは、図5に示すように、耐熱性の高い樹脂たとえばポリイミドのフィルムからなる上部誘電体層32AUおよび下部誘電体層32ALの積層構造を有し、両誘電体層32AU,32ALの間にたとえば銅箔あるいは導電性フィルムからなる双極型のDC電極34A1,34A2を挿んでいる。これら双極型DC電極34A1,34A2は、図7に示すように、たとえば櫛歯状に形成され、相互に入り組んで対称に配置される。

0054

上部誘電体層32AUの上面には、図5および図6に示すように、たとえばエンボス加工によって形成される円柱状の突部80が離散的に多数設けられている。静電チャック30上で、基板Gの裏面は突部80と密着し、突部80以外の凹所ディンプル)領域でHeガスに触れるようになっている。突部80の形状は円柱状に限定されず、たとえば角柱状あるいは半球状であってもよい。

0055

図8および図9に、周辺静電吸着部62の静電吸着ブロック66の構成を示す。図5および図6はそれぞれ静電吸着ブロック66の断面図および平面図である。

0056

静電吸着ブロック66の誘電体層32Bは、図8に示すように、セラミックスたとえばアルミナまたは酸化アルミニウム(Al2O3)、窒化アルミニウム(AlN)あるいは炭化シリコン(SiC)からなる上部誘電体層32BUおよび下部誘電体層32BLの積層構造を有し、両誘電体層32BU,32BLの間にたとえば導電ペーストからなる単極型DC電極34Bを挿んでおり、たとえばグリーンシート印刷積層法により作製される。セラミックス材料として、他にジルコニア(ZrO2)も好適に使用できる。

0057

静電吸着ブロック66においても、図8および図9に示すように、上部誘電体層32BUの上面に円柱状の突部82が離散的に多数設けられてよい。静電チャック30上で、基板Gの裏面は突部82と密着し、突部82以外の凹所領域でHeガスに触れるようになっている。さらに、上部誘電体層32BUの上面の周縁部84は平坦面に形成され、その上に基板Gの外周エッジGeが密着して載るようになっている。これにより、Heガスが基板Gの外周エッジGeから外へ漏れない構造になっている。

0058

なお、図9に示す静電吸着ブロック66は、静電チャック30の辺部を構成するものであり、平坦周縁部84は直線状に形成される。静電チャック30の角隅部を構成する静電吸着ブロック66においては、平坦周縁部84はL状に形成される。つまり、図9斜線部分の領域86も平坦周縁部84になる。

0059

上記のように、この実施形態における静電チャック30は、サセプタ14上に載置される基板Gに対して略同一形状で一回り大きなサイズを有し、基板Gの外周エッジよりも内側の領域に配置され、樹脂からなる誘電体層32Aを有する中心静電吸着部60と、中心静電吸着部60を取り囲むようにその周囲に配置され、セラミックスからなる誘電体層32Bを有する周辺静電吸着部62とで構成される。

0060

かかるハイブリッド型の静電チャック構造において、中心静電吸着部60の誘電体層32Aは樹脂製であるため本来はプラズマ耐性の低い基材である。しかし、中心静電吸着部60は、基板Gを吸着している時は基板Gの下に完全に隠れるため、プラズマ処理中にプラズマに曝されることはなく、したがってプラズマプロセスに多数回供されても樹脂製誘電体層32Aが劣化しにくい構成となっている。

0061

一方、周辺静電吸着部62は、サセプタ14の載置面上で基板Gの外周エッジGeから外へはみ出るため、プラズマ処理中にプラズマに曝されるが、その誘電体層32Bがプラズマ耐性の高いセラミックスで作られているので、やはりプラズマプロセスに多数回供されても劣化しにくい構成となっている。

0062

このように、中心静電吸着部60および周辺静電吸着部62は見掛け上または実質上の違いはあっても結果的にはどちらもプラズマプロセスに十分耐えられる構成となっている。これにより、静電チャック30は、その誘電体層32の全部をセラミックス製にした場合と同等の耐久性を具有することができる。

0063

また、コスト面では、静電チャック30の中で中心静電吸着部60および周辺静電吸着部62のそれぞれ占める面積の比率が、そのまま樹脂製誘電体層32Aおよびセラミックス製誘電体層32Bの面積比率となり、静電チャック30の全体コストに反映される。たとえば、図2に示す構成例においては、中心静電吸着部60と周辺静電吸着部62の面積比は42:30であり、中心静電吸着部60が全体の約6割を占める。つまり、誘電体層32の全部をセラミックス製にした場合と比較して、約6割のセラミックスをコストが1/10以下の樹脂に置き換えていることになる。これによって、静電チャック30の全体コストを大幅に(たとえば数分の1以下まで)低減することができる。

0064

さらに、この実施形態では、ブロック毎に独立した誘電体層(32A,32B)およびDC電極(34A,34B)を有する静電吸着ブロック64,66を一次元方向または二次元方向に敷き詰めて中心静電吸着部60および周辺静電吸着部62を構成している。かかるモジュール型の静電チャック構造は、基板Gのサイズに合わせて静電チャックのサイズを自在に変更できるので、汎用性に優れており、たとえばFPDパネルの第9世代や第10世代にも容易に対応することができる。

0065

また、いずれかの静電吸着ブロック64,66で故障が生じた場合、特に経時変化等によって誘電体層32の分極性能が劣化した場合には、その絶縁不良になった静電吸着ブロック64,66のみを部品交換すればよく、静電チャック全体の交換を要しないので、メンテナンスコストを著しく低減できるという利点もある。

0066

図10および図11に、この実施形態において絶縁破壊を生じた静電吸着ブロック64,66を検出するための検査回路の例を示す。なお、説明と図解の簡略化を図るため、周辺静電吸着部62の静電吸着ブロック66を省略して、中心静電吸着部60の静電吸着ブロック64を4行×4列のマトリクスに配置した例について説明する。

0067

図10の検査回路は、静電吸着ブロック64を単極型に構成した場合のものであり、たとえば行単位で絶縁破壊を生じた静電吸着ブロック64を検出する機能を有している。より詳細には、各行の静電吸着ブロック64(i,1)〜64(i,4)(ただし、i=1,2,3,4)のDC電極34と直列オンオフ・スイッチ86(1)〜86(4)が接続されるとともに、DC電源36とオン/オフ・スイッチ86(1)〜86(4)との間に切換スイッチ40および電流計85が並列に接続される。

0068

オン/オフ・スイッチ86(1)〜86(4)は、定常時、特にプラズマ処理が行われている間は、すべてオン状態を保ち、DC電源36からのDC電圧を各行のDC電極34に給電する。しかし、この検査回路が使用される時は、一時にオン/オフ・スイッチ86(1)〜86(4)の中のいずれか1つが選択的にオンし、他は全部オフ状態を保つようになっている。

0069

オン/オフ・スイッチ88は、静電チャック30が動作している間はオフ状態で電流計85をDC給電回路から切り離しており、この検査回路が使用される時にオン状態になって電流計42をDC給電回路に挿入するようになっている。

0070

サセプタ14とグランド電位端子との間にもオン/オフ・スイッチ90が接続される。このオン/オフ・スイッチ90も、定常時は、特にプラズマ処理が行われている間はオフ状態を保ち、この検査回路が使用される時にオン状態になってサセプタ14を接地するようになっている。

0071

制御部54(図1)は、この検査回路における全てのスイッチ類を制御し、電流計85の測定値読み取りモニタリング結果ディスプレイ等を通じて出力してよい。

0072

この検査回路において、図10に示すように、切換スイッチ40を遮断位置に切り換え、たとえば第3行のオン/オフ・スイッチ86(3)を選択的にオンにすると、DC電源36からのDC電圧はオン/オフ・スイッチ88、電流計85およびオン/オフ・スイッチ86(3)を介して第3行の静電吸着ブロック64(3,1),64(3,2),64(3,3),64(3,4)のDC電極34に印加される。これら第3行の静電吸着ブロック64(3,1)〜64(3,4)がいずれも正常であるときは、DC給電回路に電流は流れず、電流計85は電流値を示す。しかし、第3行の静電吸着ブロック64(3,1)〜64(3,4)の中のいずれかが絶縁不良を来たしているとき、特に下部誘電体層32ALが絶縁破壊しているときは、当該静電吸着ブロックのDC電極34Aとグランド電位のサセプタ14との間で漏洩電流が流れる。つまり、DC給電回路に電流が流れ、電流計85は漏洩電流の電流値を示す。この場合、制御部54(図1)は、第3行の静電吸着ブロック64(3,1)〜64(3,4)のいずれかが絶縁破壊を生じている旨のモニタリング結果を出力する。

0073

そのようなモニタリング結果が出された場合は、たとえばテスタを用いてマニュアル的に不良ブロック割り出し、その不良ブロックを部品交換すればよい。

0074

図11の検査回路は、静電吸着ブロック64を双極型に構成した場合に好適に適用できるものであり、自動的に静電吸着ブロック64(1,1)〜64(4,4)を1個ずつ検査して良否判定を行える機能を有している。

0075

より詳細には、DC電源36と各行の静電吸着ブロック64(i,1)〜64(i,4) (ただし、i=1,2,3,4)に設けられる一方のDC電極34A1と直列にオン/オフ・スイッチ86(1)〜86(4)が接続されるとともに、端子と各列の静電吸着ブロック64(1,j)〜64(4,j) (ただし、j=1,2,3,4)に設けられる他方のDC電極34A2と直列にオン/オフ・スイッチ87(1)〜87(4)が接続される。検査時にサセプタ14を接地するためのオン/オフ・スイッチ90(図10)は設けらず、代わりにオン/オフ・スイッチ92が設けられる。

0076

各列のオン/オフ・スイッチ87(1)〜87(4)は、定常時、特にプラズマ処理が行われている間はオン状態を保ち、各列のDC電極34A2をグランド電位に保つ。この場合、グランド電位の代わりに、各列のDC電極34A2にたとえば負のDC電圧を印加することも可能である。そして、この検査回路が使用される時は、一時にオン/オフ・スイッチ87(1)〜87(4)の中のいずれか1つが選択的にオンし、他は全部オフ状態を保つようになっている。

0077

この検査回路において、図11に示すように、たとえば第2行、第3列の静電吸着ブロック64(2,3)を検査するときは、第2行のオン/オフ・スイッチ86(3)と第3列のオン/オフ・スイッチ87(3)とをそれぞれ選択的にオンにする。そうすると、当該静電吸着ブロック64(2,3)においてのみ、一方のDC電極34A1と他方のDC電極34A2とがDC電源36とグランド電位端子との間で電流計85と直列に接続される。したがって、当該静電吸着ブロック64(2,3)において誘電体層32Aのどこかで絶縁破壊を生じている場合は、両DC電極34A1,34A2の間で漏洩電流が流れ、電流計85にも同じ電流が流れる。この場合、制御部54(図1)は、第2行、第3列の静電吸着ブロック64(2,3)が絶縁破壊を生じている旨のモニタリング結果を出力する。他の全ての静電吸着ブロックについても上記と同様の検査を行うことができる。

0078

また、周辺静電吸着部62の静電吸着ブロック66についても上記と同様の検査を行うことができる。

0079

上記実施形態では、中心静電吸着部60のみならず、周辺静電吸着部62も基板Gを静電力で吸着する機能を有しているので、基板Gに反りや撓みがあっても静電チャック30上でそれを十全に補正し、基板Gを水平に保持することができる。そのような基板保持力の強度や精度・安定性の低下を伴うが、一変形として、周辺静電吸着部62をDC電極34Bの無いセラミックス材(32B)だけの周辺支持部に置き換える構成も可能である。

0080

さらに、上記実施形態に係るプラズマエッチング装置では、サセプタ14が高周波電極を兼ねていることから、周辺静電吸着部62あるいは周辺支持部の誘電体層には高周波を良好に透過しかつプラズマ耐性の高いセラミックス材を好適に使用することができる。しかしながら、本発明は、上記実施形態のプラズマエッチング装置に限定されるものではなく、プラズマ生成方式の異なる他のプラズマエッチング装置にも適用可能であり、プラズマプロセスの異なる他のプラズマ処理装置たとえばプラズマCVD装置プラズマアッシング装置等にも適用可能であり、さらにはイオン注入装置等のようなプラズマを利用しない真空装置にも適用可能である。また、チャンバのプロセス雰囲気次第では、周辺静電吸着部62あるいは周辺支持部の誘電体層としてセラミックス以外の誘電体材料を使用することも可能であり、周辺支持部の誘電体を他の部材たとえば金属に置き換えることも可能である。

0081

上記実施形態では、各々の静電吸着ブロック64,66が伝熱ガスを通すガス孔72A,72Bを有したが、離散的に一部のブロックだけがガス孔72A,72Bを有する構成も可能である。

0082

また、上記実施形態における静電吸着ブロック64,66の形状、配置形態・レイアウト、個数・サイズは一例であり、任意または複数種類ブロック形状、任意の配置形態・レイアウト、任意の個数・サイズを選ぶことができる。したがって、たとえば静電吸着ブロック66あるいは周辺支持部材を、4辺の長尺体を枠状に接続する構成や、あるいは一体的な1つの枠体として構成することも可能である。

0083

本発明の静電チャックによって載置台に保持される被処理基板は、ガラス基板に限定されず、プラスチック基板等の他の絶縁基板であってもよく、またシリコン基板等も可能である。

0084

10チャンバ
14サセプタ(載置台、下部電極)
16高周波電源
20シャワーヘッド(上部電極)
24処理ガス供給部
30静電チャック
32誘電体層
32A (中心静電吸着部)の誘電体層
32B (周辺静電吸着部)の誘電体層
34DC電極
34A (中心静電吸着部)のDC電極
32B (周辺静電吸着部)のDC電極
36 DC(直流)電源
50排気機構
52 制御部
60 中心静電吸着部
62 周辺静電吸着部
64 (中心静電吸着部)の静電吸着ブロック
66 (周辺静電吸着部)の静電吸着ブロック

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