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技術 物体検出装置

出願人 株式会社SOKEN株式会社デンソー
発明者 秋山啓子松浦充保磯貝俊樹吉田貴彦奥田泰行
出願日 2009年2月27日 (10年3ヶ月経過) 出願番号 2009-045617
公開日 2010年9月9日 (8年9ヶ月経過) 公開番号 2010-197342
状態 特許登録済
技術分野 音波、超音波を用いた位置、速度等の測定 乗員・歩行者の保護
主要キーワード 規定時間間隔 合成位相差 輪留め 垂直方位 位相差ベクトル 水平方位 取り付け位置情報 両反射波
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (15)

課題

送信波を送信してから物体が存在すると判定するまでの応答性を良くすることのできる物体検出装置を実現する。

解決手段

送信素子Aから送信され、受信素子C,Dにより受信された受信波は、それぞれ障害物以外からの反射波である不要波RC1〜RC3,RD1〜RD3と、障害物反射波RC4,RD4とから構成される。振幅電圧)が閾値Vthを超えており、かつ、その閾値Vthを超えたときの受信時間の受信素子C,D間における受信時間差Δtが規定時間ta以下である障害物反射波RC4,RD4を検出したときに障害物が存在すると判定する。

概要

背景

従来、この種の物体検出装置として、例えば、特許文献1に記載のものが知られている。このものは、障害物からの反射波を検出したときに障害物までの距離および角度を算出し、その算出したデータを記憶部に記憶する処理を計8回行う。そして、記憶部に記憶した距離の最大値および最小値の差分が5cm以上の場合は、検出した障害物は乱反射体であると判定する。また、角度の最大値および最小値の差分が40°以上の場合も、検出した障害物は乱反射体であると判定する。

また、上記の計8回の処理を行った後に最新距離を調べ、その距離が乱反射判定用距離より遠い場合は、障害物を回避したと判定し、乱反射判定用距離以下の場合は、障害物に接触したと判定する。
さらに、上記距離の最大値および最小値の差分が5cm未満であり、かつ、角度の最大値および最小値の差分が40°未満の場合は、上記の乱反射判定用距離との比較ではなく、検知した障害物の位置と接触判定線とを比較して接触か回避かの判定を行う。

概要

送信波を送信してから物体が存在すると判定するまでの応答性を良くすることのできる物体検出装置を実現する。送信素子Aから送信され、受信素子C,Dにより受信された受信波は、それぞれ障害物以外からの反射波である不要波RC1〜RC3,RD1〜RD3と、障害物反射波RC4,RD4とから構成される。振幅電圧)が閾値Vthを超えており、かつ、その閾値Vthを超えたときの受信時間の受信素子C,D間における受信時間差Δtが規定時間ta以下である障害物反射波RC4,RD4を検出したときに障害物が存在すると判定する。

目的

この発明は、上述の問題を解決するためになされたものであり、送信波を送信してから物体が存在すると判定するまでの応答性を良くすることのできる物体検出装置を実現することを目的とする

効果

実績

技術文献被引用数
3件
牽制数
0件

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請求項1

送信波を送信する少なくとも1つ以上の送信素子と、前記送信波の物体からの反射波受信可能な少なくとも2つ以上の受信素子と、を備えており、各受信素子が受信した各反射波間の位相差に基づいて前記物体の存在を検出する物体検出装置であって、前記各受信素子が受信した各反射波をそれぞれ構成する各波のうち、レベル規定レベルを超えており、かつ、前記レベルが前記規定レベルを超えた時間の各受信素子間における時間差が規定時間以下となる波の組を検出する検出手段と、前記検出手段により、前記レベルが前記規定レベルを超えており、かつ、前記時間差が前記規定時間以下となる波の組が検出された場合に前記物体が存在すると判定する判定手段と、を備えることを特徴とする物体検出装置。

請求項2

前記判定手段は、前記検出手段が、前記各受信素子が受信した各反射波をそれぞれ構成する各波のうち、レベルが規定レベルを超えているが前記時間差が前記規定時間を超えている波の組を検出した場合に、前記物体は、前記送信波を乱反射する乱反射物であると判定することを特徴とする請求項1に記載の物体検出装置。

請求項3

前記乱反射物は地面、網状物および草木のうち少なくとも1つであることを特徴とする請求項2に記載の物体検出装置。

請求項4

前記検出手段は、前記各受信素子が受信した各反射波のレベルを時間的に同期させて加算し、その加算値閾値を超えた波の組を検出するものであることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1つに記載の物体検出装置。

請求項5

前記検出手段は、前記各反射波をそれぞれ構成する各波のうち、相互に対応する波間の相関係数規定時間間隔毎に算出し、その算出した相関係数が規定値を超えた波の組を検出するものであることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1つに記載の物体検出装置。

請求項6

前記検出手段は、前記各受信素子が受信した各反射波をそれぞれ構成する各波のうち、レベルが第1の規定レベルを超えているが、前記レベルが前記第1の規定レベルを超えた時間の各受信素子間における時間差が規定時間を超えた波の組を検出した場合は、さらに、その検出した波の組のレベルが前記第1の規定レベルよりも大きい第2の規定レベルを超えており、かつ、レベルが前記第2の規定レベルを超えた時間の各受信素子間における時間差が規定時間以下であるか否かを検出し、前記判定手段は、前記検出手段により、前記検出した波の組のレベルが前記第2の規定レベルを超えており、かつ、レベルが前記第2の規定レベルを超えた時間の各受信素子間における時間差が前記規定時間以下であることが検出された場合に前記物体が存在すると判定することを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1つに記載の物体検出装置。

請求項7

前記検出手段は、前記時間差が前記規定時間以下であり、かつ、前記加算値が前記閾値を超えている波の組を検出するものであることを特徴とする請求項4に記載の物体検出装置。

請求項8

前記検出手段は、前記時間差が前記規定時間以下であり、かつ、前記相係数が前記規定値を超えている波の組を検出するものであることを特徴とする請求項5に記載の物体検出装置。

請求項9

前記時間差が前記規定時間以下の波の組を検出した検出結果に対して、前記加算値が前記閾値を超えている波の組を検出した検出結果よりも大きく重み付けする重み付け手段を備えることを特徴とする請求項7に記載の物体検出装置。

請求項10

前記時間差が前記規定時間以下の波の組を検出した検出結果に対して、前記相関係数が前記規定値を超えている波の組を検出した検出結果よりも大きく重み付けする重み付け手段を備えることを特徴とする請求項8に記載の物体検出装置。

請求項11

前記時間差は、前記受信素子および物体間の距離に対して受信素子間で生じる距離差に対応することを特徴とする請求項1ないし請求項10のいずれか1つに記載の物体検出装置。

請求項12

前記時間差および前記送信波の速度に基いて前記距離差を算出し、その算出した距離差および規定距離差を前記時間差および規定時間に代えて用いることを特徴とする請求項1ないし請求項10のいずれか1つに記載の物体検出装置。

請求項13

前記規定距離差は、前記受信素子間の間隔であることを特徴とする請求項12に記載の物体検出装置。

請求項14

前記送信波は超音波であり、環境温度を測定する環境温度測定手段を備えており、前記検出手段は、前記環境温度測定手段により測定された環境温度に応じて前記時間差を補正することを特徴とする請求項1ないし請求項11のいずれか1つに記載の物体検出装置。

請求項15

前記送信波は超音波であり、環境温度を測定する環境温度測定手段を備えており、前記検出手段は、前記環境温度測定手段により測定された環境温度に応じて前記送信波の速度を補正することを特徴とする請求項12または請求項13に記載の物体検出装置。

請求項16

前記少なくとも1つ以上の送信素子と、前記少なくとも2つ以上の受信素子と、前記検出手段と、前記物体が存在すると判定する判定手段とを車両に備えてなることを特徴とする請求項1ないし請求項15のいずれか1つに記載の物体検出装置。

技術分野

0001

この発明は、送信波を送信し、物体にて反射した送信波の反射波位相差に基づいて物体の存在を検出する物体検出装置に関する。

背景技術

0002

従来、この種の物体検出装置として、例えば、特許文献1に記載のものが知られている。このものは、障害物からの反射波を検出したときに障害物までの距離および角度を算出し、その算出したデータを記憶部に記憶する処理を計8回行う。そして、記憶部に記憶した距離の最大値および最小値の差分が5cm以上の場合は、検出した障害物は乱反射体であると判定する。また、角度の最大値および最小値の差分が40°以上の場合も、検出した障害物は乱反射体であると判定する。

0003

また、上記の計8回の処理を行った後に最新距離を調べ、その距離が乱反射判定用距離より遠い場合は、障害物を回避したと判定し、乱反射判定用距離以下の場合は、障害物に接触したと判定する。
さらに、上記距離の最大値および最小値の差分が5cm未満であり、かつ、角度の最大値および最小値の差分が40°未満の場合は、上記の乱反射判定用距離との比較ではなく、検知した障害物の位置と接触判定線とを比較して接触か回避かの判定を行う。

先行技術

0004

特開2005−70943号公報(第31〜34段落、図4)。

発明が解決しようとする課題

0005

しかし、前述した従来のものは、送信波の送信および反射波の受信を複数回行い、反射波を受信する毎に障害物までの距離および角度を算出しなければ、障害物が存在すると判定することができないため、送信波を送信してから障害物が存在すると判定するまでの応答性が悪いという問題がある。

0006

そこでこの発明は、上述の問題を解決するためになされたものであり、送信波を送信してから物体が存在すると判定するまでの応答性を良くすることのできる物体検出装置を実現することを目的とする。

課題を解決するための手段

0007

この発明の第1の特徴は、送信波を送信する少なくとも1つ以上の送信素子(A)と、前記送信波の物体からの反射波(RC4,RD4)を受信可能な少なくとも2つ以上の受信素子(B,C,D)と、を備えており、各受信素子が受信した各反射波間の位相差に基づいて前記物体の存在を検出する物体検出装置(10)であって、前記各受信素子が受信した各反射波をそれぞれ構成する各波(RC1〜RC4,RD1〜RD4)のうち、レベル(V)が規定レベル(Vth)を超えており、かつ、前記レベルが前記規定レベルを超えた時間の各受信素子間における時間差(Δt)が規定時間(ta)以下となる波の組(RC4,RD4)を検出する検出手段(33,34,35)と、前記検出手段により、前記レベルが前記規定レベルを超えており、かつ、前記時間差が前記規定時間以下となる波の組が検出された場合に前記物体が存在すると判定する判定手段(36)と、を備えることにある。

0008

上記の第1の特徴によれば、レベルが規定レベルを超えており、かつ、レベルが規定レベルを超えた時間の各受信素子間における時間差が、規定時間以下となる波の組が検出された時点で、物体が存在すると判定することができるため、送信波の送信および反射波の受信を複数回行う必要がない。
したがって、送信波を送信してから物体が存在すると判定するまでの応答性を良くすることができる。

0009

この発明の第2の特徴は、前述の第1の特徴において、前記検出手段(33,34,35)が、前記各受信素子(B,C,D)が受信した各反射波をそれぞれ構成する各波(RC1〜RC4,RD1〜RD4)のうち、レベル(V)が規定レベル(Vth)を超えているが前記各受信素子に受信された時間差(Δt)が前記規定時間(ta)を超えている波の組(RC1〜RC3,RD1〜RD3)を検出した場合に、前記物体は、前記送信波を乱反射する乱反射物であると判定することにある。
なお、乱反射物とは、表面に凹凸を有し、送信波を乱反射する性質を有する物であり、例えば、アスファルトコンクリート砂利、土などにより形成された路面などである。

0010

上記の第2の特徴によれば、各受信素子に受信された時間差が規定時間を超える波の組が検出された時点で、物体は乱反射物であると判定することができるため、送信波の送信および反射波の受信を複数回行う必要がないので、送信波を送信してから乱反射物が存在すると判定するまでの応答性を良くすることができる。

0011

この発明の第3の特徴は、前述の第2の特徴において、前記乱反射物は地面、網状物および草木のうち少なくとも1つであることにある。

0012

上記の第3の特徴によれば、地面、網状物および草木のうち少なくとも1つと障害物とを識別することができ、かつ、送信波を送信してから地面、網状物および草木のうち少なくとも1つが存在すると判定するまでの応答性を良くすることができる。

0013

この発明の第4の特徴は、前述の第1ないし第3の特徴のいずれか1つにおいて、前記検出手段(33,34,35)は、前記各受信素子(B,C,D)が受信した各反射波(RC1〜RC4,RD1〜RD4)のレベル(V)を時間的に同期させて加算し、その加算値閾値(Vth)を超えた波の組を検出するものであることにある。

0014

受信素子に受信された時間差が短い波の組ほど、レベルを加算したときの加算値が大きくなる。
そこで、上記の第4の特徴のように、上記の加算値が閾値を超えた波の組を検出すれば、上記の時間差が規定時間以下となる波の組を検出したことになる。

0015

この発明の第5の特徴は、前述の第1ないし第3の特徴のいずれか1つにおいて、前記検出手段(33,34,35)は、前記各反射波をそれぞれ構成する各波(RC1〜RC4,RD1〜RD4)のうち、相互に対応する波間の相関係数規定時間間隔毎に算出し、その算出した相関係数が規定値を超えた波の組を検出するものであることにある。

0016

受信素子に受信された時間差が短い波の組ほど、その波相互の相関係数が大きくなる。
そこで、上記の第5の特徴のように、上記の相関係数が規定値を超えた波の組を検出すれば、上記の時間差が規定時間以下となる波の組を検出したことになる。

0017

この発明の第6の特徴は、前述の第1ないし第3の特徴のいずれか1つにおいて、前記検出手段(33,34,35)は、前記各受信素子(B,C,D)が受信した各反射波をそれぞれ構成する各波(RC1〜RC4,RD1〜RD4)のうち、レベル(V)が第1の規定レベル(Vth1)を超えているが、前記レベルが前記第1の規定レベルを超えた時間の各受信素子間における時間差(Δt)が規定時間(ta)を超えた波の組(RC3,RD3)を検出した場合は、さらに、その検出した波の組のレベルが前記第1の規定レベルよりも大きい第2の規定レベル(Vth2)を超えており、かつ、レベルが前記第2の規定レベルを超えた時間の各受信素子間における時間差が規定時間以下であるか否かを検出し、前記判定手段は、前記検出手段により、前記検出した波の組のレベルが前記第2の規定レベルを超えており、かつ、レベルが前記第2の規定レベルを超えた時間の各受信素子間における時間差が前記規定時間以下であることが検出された場合に前記物体が存在すると判定することにある。

0018

受信素子と物体との距離が近い状態などの場合は、反射波を構成する波のうち、物体からの反射波と、物体以外からの反射波とが一部重複し、物体からの反射波のレベルを検出することができなくなり、物体が存在しないと判定するおそれがある。
例えば、図12に示すように、受信素子Cにより受信された障害物反射波(物体からの反射波)RC4の後部と、不要波(物体以外からの反射波)RC3の前部とが重複することが起こり得る。この場合、障害物検出装置は、障害物反射波RC4と不要波RC3とを識別できないし、障害物反射波RC4の電圧V(レベル)が第1の閾値Vth1を超えたポイントP2は、不要波RC3の中に隠れているため、障害物反射波RC4が第1の閾値Vth1を超えたことを検出することができない。

0019

このため、不要波RC3の電圧VがポイントP1において第1の閾値Vth1を超えているが、不要波RC3の電圧Vが第1の閾値Vth1を超えた時間の受信素子C,D間における時間差が規定時間を超えているとすると、障害物が存在しないと判定してしまう。
そこで、電圧Vが第1の閾値Vth1を超えているが、各受信素子における受信時間の時間差が規定時間を超えている波の組を検出した場合は、さらに、その検出した波の組の電圧Vが第1の閾値Vth1よりも大きい第2の閾値Vth2を超えており、かつ、電圧Vが第2の閾値Vth2を超えた時間の各受信素子間における時間差が規定時間以下であるか否かを検出し、それが検出された場合に物体が存在すると判定する。
したがって、障害物反射波および不要波が重複することによって、障害物が存在するにも拘わらず、障害物が存在しないと判定する可能性を低くすることができる。

0020

この発明の第7の特徴は、前述の第4の特徴において、前記検出手段(33,34,35)は、前記時間差(Δt)が前記規定時間(ta)以下であり、かつ、前記加算値が前記閾値を超えている波の組を検出するものであることにある。

0021

上記の第7の特徴によれば、時間差が規定時間以下であり、かつ、加算値が閾値を超えている波の組が検出された場合に物体が存在すると判定するため、時間差および加算値の一方のみに基いて物体の存在を判定する場合よりも判定の精度を高めることができる。

0022

この発明の第8の特徴は、前述の第5の特徴において、前記検出手段(33,34,35)は、前記時間差(Δt)が前記規定時間(ta)以下であり、かつ、前記相係数が前記規定値を超えている波の組を検出するものであることにある。

0023

上記の第8の特徴によれば、時間差が規定時間以下であり、かつ、相関係数が規定値を超えている波の組が検出された場合に物体が存在すると判定するため、時間差および相関係数の一方のみに基いて物体の存在を判定する場合よりも判定の精度を高めることができる。

0024

この発明の第9の特徴は、前述の第7の特徴において、前記時間差(Δt)が前記規定時間(ta)以下の波の組を検出した検出結果に対して、前記加算値が前記閾値を超えている波の組を検出した検出結果よりも大きく重み付けする重み付け手段を備えることにある。

0025

時間差が規定時間以下の波の組を検出した検出結果は、加算値が閾値を超えている波の組を検出した検出結果よりも判定の精度が高い。
そこで、上記の第9の特徴のように、時間差が規定時間以下の波の組を検出した検出結果に対して、加算値が閾値を超えている波の組を検出した検出結果よりも大きく重み付けすれば、判定の精度をより一層高めることができる。

0026

この発明の第10の特徴は、前述の第8の特徴において、前記時間差(Δt)が前記規定時間(ta)以下の波の組を検出した検出結果に対して、前記相関係数が前記規定値を超えている波の組を検出した検出結果よりも大きく重み付けする重み付け手段を備えることにある。

0027

時間差が規定時間以下の波の組を検出した検出結果は、相関係数が規定値を超えている波の組を検出した検出結果よりも判定の精度が高い。
そこで、上記の第10の特徴のように、時間差が規定時間以下の波の組を検出した検出結果に対して、相関係数が規定値を超えている波の組を検出した検出結果よりも大きく重み付けすれば、判定の精度をより一層高めることができる。

0028

この発明の第11の特徴は、前述の第1ないし第10の特徴のいずれか1つにおいて、前記時間差(Δt)は、前記受信素子(B,C,D)および物体間の距離に対して受信素子間で生じる距離差に対応することにある。

0029

上記の第11の特徴によれば、時間差に代えて距離差に基いて物体の存在を判定することができる。

0030

この発明の第12の特徴は、前述の第1ないし第10の特徴のいずれか1つにおいて、前記時間差(Δt)および前記送信波の速度に基いて前記距離差を算出し、その算出した距離差および規定距離差を前記時間差および規定時間に代えて用いることにある。

0031

上記の第12の特徴によれば、時間差および規定時間に代えて距離差および規定距離差に基いて物体の存在を判定することができる。

0032

この発明の第13の特徴は、前述の第12の特徴において、前記規定距離差は、前記受信素子間の間隔であることにある。

0033

物体からの反射波を受信する場合、受信素子間での受信経路差が最も大きくなるのは、反射波が受信素子の配列方向から到来するときであり、そのときの受信素子間の受信経路差は、受信素子間の間隔である。
そこで、上記の第13の特徴のように、規定距離差を受信素子間の間隔に設定し、その規定距離差以下となる波の組を検出することで物体の存在を判定することが可能になる。

0034

この発明の第14の特徴は、前述の第1ないし第11の特徴のいずれか1つにおいて、前記送信波は超音波であり、環境温度を測定する環境温度測定手段(15)を備えており、前記検出手段(33,34,35)は、前記環境温度測定手段により測定された環境温度に応じて前記時間差を補正することにある。

0035

超音波は空気を媒体にして伝搬するため、環境温度に応じて伝搬速度が変化する。そこで、上記の第14の特徴のように、環境温度に応じて時間差を補正すれば、環境温度の変化による時間差の変動をなくすことができるため、物体の存在の判定精度を高めることができる。

0036

この発明の第15の特徴は、前述の第12または第13の特徴において、前記送信波は超音波であり、環境温度を測定する環境温度測定手段(15)を備えており、前記検出手段(33,34,35)は、前記環境温度測定手段により測定された環境温度に応じて前記送信波の速度を補正する補正手段を備えることにある。

0037

超音波は空気を媒体にして伝搬するため、環境温度に応じて伝搬速度が変化する。そこで、上記の第15の特徴のように、環境温度に応じて送信波の速度を補正すれば、環境温度の変化による送信波の速度の変動をなくすことができるため、物体の存在の判定精度を高めることができる。

0038

この発明の第16の特徴は、前述の第1ないし第15の特徴のいずれか1つにおいて、前記少なくとも1つ以上の送信素子(A)と、前記少なくとも2つ以上の受信素子(B,C,D)と、前記検出手段(33,34,35)と、前記物体が存在すると判定する判定手段(36)とを車両に備えてなることにある。

0039

車両の周辺に存在する物体には、路上に配置された輪留めポール、壁、他の車両などの障害物が存在し、その大きさおよび形状などは様々であるが、第1ないし第15の特徴のいずれか1つを用いれば、そのような障害物であっても検出することができるため、その検出結果を用いることにより、車両と障害物との接触を回避することが可能になる。

0040

なお、上記各括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。

図面の簡単な説明

0041

この発明の第1実施形態に係る超音波センサの配置例を概略的に示した模式図である。
(a)は、リヤバンパ7の一部を示す正面図、(b)は、超音波センサ10の構造を示す正面図である。
各超音波センサの主な電気的構成ブロックで模式的に示す説明図である。
図3に示す送信制御部20の構成をブロックで模式的に示す説明図である。
障害物の位置を検出する手法を示す説明図である。
図3に示す受信制御部30の構成をブロックで模式的に示す説明図である。
受信素子C,Dの直交復調信号を複素平面IQ平面)上に表した図であり、位相差Δφを生じた直交復調信号を示す。
受信素子B,Dの受信波の一例を示す説明図である。
間隔dで配置された受信素子B,Dにθ方向から反射波が到来したことを示す説明図である。
(a)〜(c)は、複数のサンプルポイント位相差ベクトルを加算することで各素子受信信号の位相差を算出することを説明するための図である。
ECU2に備えられたCPU2aおよび各超音波センサ10〜13が実行する障害物検出処理の流れを示すフローチャートである。
第2実施形態において反射波と2つの閾値との関係を示す説明図である。
(a)は、第3実施形態において2つの受信素子により受信された反射波の説明図であり、(b)は相関係数の変化を示すグラフである。
第5実施形態に係る障害物検出装置の主な電気的構成をブロックで模式的に示す説明図である。

実施例

0042

<第1実施形態>
この発明に係る第1実施形態について図を参照しながら説明する。以下の各実施形態では、この発明に係る物体検出装置として、障害物を検出するために車両に備えられた超音波センサを例に挙げて説明する。

0043

[超音波センサの配置例]
最初に、この実施形態に係る超音波センサの配置例について、それを概略的に示した模式図である図1を参照して説明する。

0044

車両1のリヤバンパ4には、4個の超音波センサ10〜13が取付けられている。各超音波センサ10〜13は、それぞれ超音波を送信し、その反射波に基づいて車両1の後方および斜め後方に存在する障害物を検出する。各超音波センサ10〜13は、リヤバンパ4に沿って配置されている。この実施形態では、リヤバンパ4の直線部分に2個、リヤバンパの左右のコーナ部分にそれぞれ1個の超音波センサ10〜13が所定の間隔で配置されている。

0045

車両1には、各超音波センサ10〜13と接続されたECU(Electric Control Unit:電子制御ユニット)2が備えられている。ECU2および各超音波センサ10〜13は、LAN(Local Area Network:構内通信網)ケーブル40を通じて双方向通信可能に接続されている。ECU2には、障害物までの距離を音や表示などによって報知するための報知装置3が接続されている。

0046

ECU2は、LANケーブル40を通じて各超音波センサ10〜13に対して送信波(超音波)の送信指示および反射波(超音波)の受信指示などを行う。また、ECU2は、LANケーブル40を通じて各超音波センサ10〜13から取得した、障害物の位置を示す情報に基づいて報知装置3を制御する。報知装置3は、リヤバンパ4から障害物までの距離をLCD,LEDなどで報知する表示装置3aと、スピーカなどを用いて音で報知する警報装置3bを備える。

0047

(超音波センサの構造)
次に、超音波センサ10〜13の構造について図2を参照して説明する。図2(a)は、リヤバンパ4の一部を示す正面図、(b)は、超音波センサ10の構造を示す正面図である。

0048

図2(a)に示すように、各超音波センサ10〜13は、リヤバンパ4に間隔L1で配置されている。各超音波センサ10〜13の配列方向は、車両が存在する路面などの面と平行になっている。各超音波センサ10〜13の構成は同一であるため、ここでは、超音波センサ11を代表にして説明する。図2(b)に示すように、超音波センサ11は、超音波を送信する送信素子Aと、送信素子Aから送信され、障害物などで反射した反射波を受信する受信素子B,C,Dとを備える。

0049

送信素子Aおよび受信素子Bは、送信波の波長λに対して半波長(λ/2)の間隔で水平(超音波センサの配置方向と同一方向)かつアレイ状に配置されており、受信素子C,Dも送信素子Aおよび受信素子Bと同じ間隔で水平(超音波センサの配置方向と同一方向)かつアレイ状に配置されている。

0050

送信素子Aおよび受信素子Bの直下に受信素子C,Dが配置されており、送信素子Aおよび受信素子Cも半波長(λ/2)の間隔で垂直(超音波センサの配置方向と直交する方向)かつアレイ状に配置されており、受信素子B,Dも送信素子Aおよび受信素子Cと同じ間隔で垂直(超音波センサの配置方向と直交する方向)かつアレイ状に配置されている。素子A,Bの中心間を結ぶ線と、素子C,Dの中心間を結ぶ線が平行になっている。また、素子A,Cの中心間を結ぶ線と、素子B,Dの中心間を結ぶ線も平行になっている。換言すると、素子A〜Dは、一辺が、車両の存在する面に対して平行になっている正方形状に配置されている。

0051

この実施形態では、各素子A〜Dは、ピエゾ式の圧電振動子および音響整合層を備えており、送信素子Aは、いわゆる超音波スピーカであり、圧電振動子に電圧を印加して電歪効果によって圧電振動子を振動させる(歪ませる)ことにより、送信波を送信する。受信素子B,C,Dは、いわゆる超音波マイクであり、障害物などで反射した送信波の反射波は、受信素子の圧電振動子に伝達され、圧電振動子が歪んだときの圧電効果によって圧電振動子から得られる電圧に基づいて反射波が検出される。なお、容量式の圧電振動子を用いることもできる。

0052

[主な電気的構成]
次に、超音波センサの主な電気的構成について図を参照して説明する。
図3は、各超音波センサの主な電気的構成をブロックで模式的に示す説明図である。各超音波センサ10〜13に搭載された各送信制御部20および受信制御部30は、LANケーブル40を通じてECU2と接続されている。

0053

(ECU)
ECU2はコンピュータであり、CPU2a、ROM2b、RAM2c、I/O2dおよびこれらを接続するバス2eなどによって構成される。
この実施形態では、CPU2aは、各超音波センサの送信素子Aに対して送信波の送信指示を行い、受信素子B,C,Dに対しては反射波の受信指示を行う。例えば、送信波の送信指示は、配列方向の一端の超音波センサ10から配列順に行い、配列方向の他端の超音波センサ13に対して送信指示を行うと、次は、超音波センサ13から折り返して配列順に超音波センサ10まで送信指示を行う。つまり、送信指示は、超音波センサの配列順に往復して行う。

0054

また、送信指示は、配列方向の一端の超音波センサから開始して他端の超音波センサまで行った後、再度、一端の超音波センサから開始してもよい。つまり、送信指示を反復して行ってもよい。なお、最初に送信指示を行う超音波センサは、必ずしも配列方向の端部に配置された超音波センサでなくてもよい。
換言すると、CPU2aは、超音波で障害物を走査して検出するように各超音波センサに指示を行い、その走査方向は往復方向でもよいし、反復方向でもよい。さらには、送信指示の順序ランダムであってもよい。
また、反射波の受信指示は、送信波の送信指示と同時に行ってもよいし、常に受信状態となるように指示してもよい。

0055

また、CPU2aは、各受信制御部30に対して、検出した障害物の位置情報(障害物までの距離および障害物の方向を示す情報)を自身に送信するように指示する。そして、CPU2aは、受信した位置情報に基づいて報知装置3を駆動する。例えば、報知装置3は、表示装置3aを用いて障害物の位置を表示したり、警報装置3bを用いて障害物までの距離に応じた音を発生させる。例えば、距離が短くなるに従って音を大きくしたり、音色を変化させる。

0056

(送信制御部)
送信制御部20は、ECU2の送信指示に基づき送信信号を生成して送信素子Aに出力する部分である。図4は、図3に示す送信制御部20の構成をブロックで模式的に示す説明図である。送信制御部20は、発振回路20aおよび駆動回路20bを備える。

0057

発振回路20aは、ECU2からの送信タイミング信号を受け、予め設定された超音波領域所定周波数正弦波を生成し、それをパルス変調したパルス信号を駆動回路20bに出力する。そして、駆動回路20bは、送信素子Aに入力される電源電圧の供給を受けて駆動し、発振回路20aからのパルス信号(駆動信号)により送信素子Aの圧電振動子を駆動させる。これにより、送信素子Aの圧電振動子が送信振動し、送信素子Aから車両外部に送信波(超音波)が送信される。

0058

なお、ECU2から送信タイミング信号が送信制御部20に対して出力されている間は、送信制御部20と送信素子Aとが電気的に接続され、送信素子Aから車両外部に超音波が送信される。

0059

(障害物の位置を検出する手法)
図5は、障害物の位置を検出する手法を示す説明図である。送信波が送信された時間と、反射波が受信された時間との時間差に基づいて障害物までの距離を求める。また、水平方向に配列された受信素子C,Dによってそれぞれ受信された反射波の位相差に基づいて障害物の水平方位を求める。さらに、垂直方向に配列された受信素子B,Dによってそれぞれ受信された反射波の位相差に基づいて障害物の垂直方位を求める。

0060

(受信制御部)
図6は、図3に示す受信制御部30の構成をブロックで模式的に示す説明図である。図8は、受信素子C,Dの受信波の一例を示す説明図である。受信制御部30は、受信素子B,C,Dから送られてきた信号に基いて、その信号が障害物の反射波であるか否かを判定し、反射波であると判定したときは、その反射波に基づいて障害物の位置を算出する部分である。

0061

受信制御部30は、受信素子B,C,Dにそれぞれ接続されたアンプ31a,31b,31cと、A/D変換・直交復調部32a,32b,32cと、振幅位相算出部33と、閾値判定部34と、受信時間検出部35と、障害物判定部36と、位置算出部37とを備える。

0062

(アンプ、A/D変換・直交復調部))
アンプ31a〜31cは、それぞれ受信素子B〜Dから出力された信号を所定の増幅率増幅する。A/D変換・直交復調部32a〜32cは、それぞれアンプ31a〜31cから出力された信号をデジタル信号に変換し、その変換されたデジタル信号を直交復調する。

0063

つまり、A/D変換・直交復調部32aは、変換されたデジタル信号に、所定の各周波数の正弦波ならびに余弦波掛け合わせ、その中からローパスフィルタによって高周波成分を除去し、同相成分I1および直交成分Q1を抽出する。また、A/D変換・直交復調部32bは、変換されたデジタル信号に、所定の各周波数の正弦波ならびに余弦波を掛け合わせ、その中からローパスフィルタによって高周波成分を除去し、同相成分I2および直交成分Q2を抽出する。

0064

さらに、A/D変換・直交復調部32cは、変換されたデジタル信号に、所定の各周波数の正弦波ならびに余弦波を掛け合わせ、その中からローパスフィルタによって高周波成分を除去し、同相成分I3および直交成分Q3を抽出する。

0065

図7は、受信素子C,Dの直交復調信号を複素平面(IQ平面)上に表した図であり、位相差Δφを生じた直交復調信号を示す。受信素子C,Dで受信した受信信号を直交復調すると、その復調信号は、所定の各周波数の正弦波に対する同相成分(I)および直交成分(Q)の信号に分離された形で得られる。

0066

これを、同相成分(I)および直交成分(Q)の信号からなるIQ平面(複素平面)に表すと、所定の大きさおよび位相ベクトルとして表すことができる。また、素子C,Dの復調信号は、障害物の方向によって、それぞれ位相が変わってくる。また、素子C,Dの復調信号(Rx_C、Rx_D)をそれぞれIQ平面上にベクトルとして表すと、図7に示すように、障害物の方向に応じて位相差Δφを生ずる。

0067

(振幅・位相算出部)
振幅・位相算出部33は、A/D変換・直交復調部32aによって求めた同相成分I1および直交成分Q1を用いて受信素子Bにおける反射波の振幅および位相を算出し、A/D変換・直交復調部32bによって求めた同相成分I2および直交成分Q2を用いて受信素子Cにおける反射波の振幅および位相を算出し、A/D変換・直交復調部32cによって求めた同相成分I3および直交成分Q3を用いて受信素子Dにおける反射波の振幅および位相を算出する。

0068

(閾値判定部)
この出願の発明者らは、障害物からの反射波形は、各受信素子において略同一となるが、路面などの乱反射物では反射点が複数存在し、無数の反射波が合成、干渉するため、受信素子の位置によって反射波形が異なることに着目した。そして、各受信素子での反射波が閾値を超えたタイミングの各受信素子間で生じる時間差(受信時間差)が規定時間を超えている場合は、障害物が存在しないと判定し、上記の時間差が規定時間以下の場合に、障害物が存在すると判定することができることを開発した。

0069

閾値判定部34は、振幅・位相算出部33において算出された各受信素子における振幅が閾値を超えているか否かを判定する。図8において縦軸は振幅に対応する電圧であり、横軸は受信時間である。図8に示す例では、受信素子Cの受信波は、障害物以外の物で反射した波(以下、不要波ともいう)RC1〜RC3と、障害物で反射した波(障害物反射波)RC4とで構成される。また、受信素子Dの受信波は、波(以下、不要波ともいう)RD1〜RD3と、波(障害物反射波)RD4とで構成される。

0070

閾値判定部34は、受信波を構成する各波の電圧(振幅)が閾値Vthを超えたか否かを判定する。つまり、閾値Vthを超える振幅を有する波は、障害物からの反射波である可能性が高く、逆に、閾値Vth以下の振幅を有する波は、障害物からの反射波である可能性が低いため、閾値Vthを超えたか否かに基いて障害物からの反射波である可能性の有無を判定する。閾値判定部34は、自身の判定結果を示す判定結果データを受信時間検出部35に渡す。

0071

(受信時間検出部)
受信時間検出部35は、送信素子Aが送信波を送信したタイミングから、受信素子B,C,Dが受信した受信波を構成する波のうち、所定の波の振幅が閾値Vthを超えたタイミングになるまでに要した時間を検出する。そして、受信時間検出部35は、検出した受信時間示す受信時間データを障害物判定部36に渡す。この実施形態では、受信時間検出部35が検出した時間を、受信素子が反射波を受信した受信時間として扱う。

0072

(障害物判定部)
障害物判定部36は、受信時間検出部35から受け取った受信時間データに基づいて、障害物が存在するか否かを判定する。障害物判定部36は、受け取った受信時間データのうち、受信素子C,Dの各受信波間で対応する波の組の各受信時間データを参照し、受信時間の時間差Δtを各波の組毎に算出する。そして、その算出した時間差Δtが規定時間ta以下であるか否かを判定する。

0073

この実施形態では、上記の規定時間taは、受信素子C,Dの配置間隔、つまり送信波の半波長(λ/2)に音速を乗じて求まる時間に設定されている。つまり、受信時間の時間差Δtが規定時間ta以下の波の組は、障害物からの反射波である可能性が高く、規定時間Δtが規定時間taを超える波の組は、路面など、障害物以外の物からの反射波である可能性が高い。
従って、障害物判定部36は、算出した時間差Δtが規定時間ta以下の波の組を検出したときに障害物が存在すると判定する。換言すると、時間差Δtが規定時間taを超える波を検出したときは障害物ではなく、送信波を乱反射する乱反射物であると判定する。

0074

例えば、図8において、受信素子C,Dの受信波間で不要波RC1,RD1が対応関係にある。不要波RC1,RD1の受信時間は、それぞれtC1,tD1であるが、受信時間の時間差Δt(=tD1−tC1)は、規定時間taを超えているため、不要波RC1,RD1の組に基いては障害物が存在すると判定しない。不要波RC2,RD2および不要波RC3,RD3の各組についても同様である。

0075

一方、障害物反射波RC4,RD4の受信時間の時間差Δt(=tD4−tC4)は、規定時間ta以下であるため、障害物反射波RC4,RD4の組に基いて障害物が存在する判定する。
なお、受信時間差に音速(超音波の伝搬速度)を乗じて距離差Δxを算出し、その距離差Δxが規定距離差d以下の場合に、障害物が存在すると判定することもできる。

0076

(位置算出部)
位置算出部37は、障害物の位置(超音波センサ10から障害物までの距離および障害物の方位)を算出する。障害物の位置を算出する対象となるのは、障害物判定部36において障害物が存在すると判定されたときの判定の対象となった波の組である。超音波センサ10から障害物までの距離は、送信素子Aが送信波を送信したときのタイミングから、基準とする受信素子、たとえば受信素子Cの受信波形において、障害物として判定された波の振幅が閾値Vthを超えたタイミングまでに要した時間tc4に送信波の伝搬速度を乗じて算出する。

0077

また、位置算出部37は、基準素子とする受信素子Cの受信波形において、障害物として判定された波の振幅が閾値を超えたタイミングにおける受信素子C,Dの各復調信号の位相差に基づいて水平方位を算出する。また、位置算出部37は、受信素子Cの受信波形において障害物と判定された波の振幅が閾値を超えたタイミング以降の複数のサンプルポイントにおいて、受信素子C,Dで受信する受信信号の位相差を、その受信信号の大きさを反映した位相差ベクトル(水平方位を示す位相差ベクトル)として算出する。

0078

さらに、位置算出部37は、障害物判定部36の肯定判定の対象となった波の組に対してA/D変換・直交復調部32a,32cが算出した同相成分I1,I3および直交成分Q1,Q3に基いて障害物の垂直方位を算出する。つまり、位置算出部37は、A/D変換・直交復調部32aによって直交復調された同相成分I1および直交成分Q1の位相と、直交復調部32cによって直交復調された同相成分I3および直交成分Q3の位相とを入力し、両位相の位相差を算出し、その位相差に基づいて垂直方位を算出する。

0079

また、位置算出部37は、受信素子Cの受信波形において障害物と判定された波の振幅が閾値を超えたタイミングにおける受信素子B,Dの各復調信号の位相差に基づいて垂直方位を算出する。さらに、位置算出部37は、受信素子Cの受信波形において障害物と判定された波の振幅が閾値を超えたタイミング以降における複数のサンプルポイントにおいて、受信素子B,Dで受信する受信信号の位相差を、その受信信号の大きさを反映した位相差ベクトル(垂直方位を示す位相差ベクトル)として算出する。

0080

図9は、間隔dで配置された受信素子C,Dにθ方向から反射波が到来したことを示す説明図である。受信素子C,D間の距離をd、各復調信号の位相差をΔφ、反射波の波長をλとすると、反射波の到来方向θは次の式(1)で表される。

0081

θ=sinー1(Δφ*λ/(2π*d)) ・・・(1)

0082

上記式(1)に反射波の波長λ(送信波の波長λと同じ)と、2素子間の距離d(λ/2)と、各復調信号の位相差Δφとを代入すれば、反射波の到来方向θを算出することができる。
ここで、各復調信号の位相差Δφを算出するために、先ず、基準素子とする受信素子Cの受信波形において障害物と判定された波の振幅が閾値を超えたタイミング以降の複数のサンプルポイントにおいて、各復調信号の位相差を示す位相差ベクトルDefを算出する。位相差ベクトルDefは、受信信号の大きさを反映したものであり、次の式(2)により算出する。

0083

Def=X*Y*exp(j(φ1ーφ2))=X*Y*exp(j(Δφ)) ・・・(2)

0084

なお、X、Yは、各復調信号の強度を示し、φ1、φ2は各復調信号の位相を示す。ここで、各復調信号Rx_C,Rx_Dをそれぞれ次の式(3),(4)のように同相成分(I)および直交成分(Q)の和で表す。図10(a)〜(c)は、複数のサンプルポイントの位相差ベクトルを加算することで各素子の受信信号の位相差を算出することを説明するための図である。

0085

Rx_C→X*exp(jφ1)=X*(a+jb)=(X*a)+j(X*b) ・・・(3)

0086

Rx_D→Y*exp(jφ2)=Y*(c+jd)=(Y*c)+j(Y*d) ・・・(4)

0087

なお、上記式(3),(4)において、a+jbおよびc+jdは、それぞれ単位ベクトルである。上記式(3),(4)を式(2)に代入すると、位相差ベクトルDefの同相成分Def_Iと直交成分Def_Qは、それぞれ次式(5),(6)のように表される(図10(a)参照)。

0088

Def_I=(X*a)*(Y*c)+(X*b)*(Y*d) ・・・(5)

0089

Def_Q=(X*b)*(Y*c)−(X*a)*(Y*d) ・・・(6)

0090

したがって、各復調信号の成分を上記式(5),(6)に代入することにより、位相差ベクトルDefを算出することができる(図10(b)参照)。そして、各サンプルポイントにおいて算出した位相差ベクトルを加算して、合成位相差ベクトルSum_Defを算出し(図10(c)参照)、この合成位相差ベクトルSum_Defの位相から、障害物Pの方向を算出するための、各復調信号の位相差Δφを算出する。

0091

このように、受信信号の大きさを反映した位相差ベクトルを合成することで、受信信号の大きさを重みとしてもつ位相差の平均が可能となり、正確に位相差Δφを算出することができる。このΔφに基づき式(1)から反射波の到来方向θを算出する。また、受信素子B,Dの各受信信号に基く反射波の到来方向も、上記と同様に算出することができる。

0092

さらに、位置算出部37は、算出した障害物までの距離と、水平方位を示す位相差ベクトルと、垂直方位を示す位相差ベクトルとから、障害物の位置を示す位置情報(3次元座標)を作成する。そして、位置算出部37は、ECU2からの位置情報要求指示に基づいて上記の3次元座標をECU2へ送信する。

0093

[障害物検出処理]
次に、ECU2に備えられたCPU2aおよび各超音波センサ10〜13が実行する障害物検出処理の流れについて、それを示す図11のフローチャートを参照して説明する。例えば、CPU2aは、車両の変速機後退バック)に選択されたことをトリガーとして以下に示す障害物検出処理を実行する。

0094

CPU2aは、予め設定されている送信タイミングになったか否かを判定し(ステップ(以下、Sと略す)1)、送信タイミングになったと判定すると(S1:Yes)、超音波センサ10〜13に対して送信波(超音波)を送信するように指示する(S2)。この指示は、所定の順序で各超音波センサに対して行う。

0095

続いて、CPU2aからの送信指示を受けた超音波センサは、自身に備えられた送信制御部20を駆動し、送信素子Aから送信波を送信する。そして、送信波を送信した超音波センサは、自身に備えられた受信制御部30により、受信レベルが閾値を超えたか否か、つまり、受信波を構成する波のうち、閾値Vthを超えた電圧(振幅)を有する波が存在するか否かを判定する(S3)。

0096

続いて、受信制御部30は、肯定判定すると(S3:Yes)、その肯定判定の対象となった波の組に対する受信時間および位相を検出し、それらをRAMなどの記憶内容書換可能な記憶媒体に記憶する(S4)。続いて、受信制御部30は、先のS4において記憶媒体に記憶した受信時間に基いて、組となる波の受信時間差Δtを算出する(S5)。

0097

続いて、受信制御部30は、先のS5において算出した受信時間差Δtが規定時間差ta以下であるか否かを判定し(S6)、肯定判定した場合は(S6:Yes)、障害物が存在すると判定する(S7)。続いて、受信制御部30は、先のS4において検出した位相およびS5において算出した受信時間差Δtに基いて障害物の位置を算出し(S8)、その算出した位置情報をECU2へ送信する(S9)。

0098

[第1実施形態による効果]
上述の第1実施形態に係る障害物検出装置10を用いれば、振幅(電圧)が閾値Vthを超えており、かつ、振幅が閾値Vthを超えた時間の各受信素子間における時間差Δtが規定時間ta以下となる波の組が検出された場合に障害物が存在すると判定することができる。
したがって、送信波の送信および反射波の受信を複数回行う必要がないため、送信波を送信してから障害物が存在すると判定するまでの応答性を良くすることができる。

0099

〈第2実施形態〉
次に、この発明の第2実施形態について図を参照して説明する。この実施形態に係る障害物検出装置は、反射波に対して複数の閾値を用いてレベル判定を行うことにより、障害物の判定精度を高めることを特徴とする。図12は、反射波と2つの閾値との関係を示す説明図である。

0100

障害物からの反射波と、障害物以外からの反射波とが一部重複する状態が起こり得る。そのような状態は、例えば、受信素子と障害物との距離が近い場合に起こり得る。図12に示す例では、受信素子Cにより受信された反射波(障害物の反射波)RC4と、障害物以外からの反射波(不要波)RC3とが一部重複しており、反射波RC3,RC4が一体化して1つの波を形成している。同様に受信素子Dにより受信された反射波(障害物の反射波)RD4と、障害物以外からの反射波(不要波)RD3とが一部重複しており、反射波RD3,RD4が一体化して1つの波を形成している。

0101

反射波の重複がなく、反射波RC4,RD4が単独に発生している場合は、両反射波には、閾値Vth1を超えるポイントP2が共に存在するため、そのポイントP2における受信時間tの時間差Δtが規定時間ta以下であると、障害物が存在すると判定される。
しかし、反射波が重複しており、各ポイントP2は、反射波RC3,RD3の中に隠れているため、各ポイントP2は、閾値Vth1を超えたポイントとしては処理できない。

0102

従って、一体化した波のうち反射波RC3,RD3の部分が、共にポイントP1において閾値Vth1を超えているため、両反射波のポイントP1における受信時間tの時間差Δtが規定時間taを超えていると、障害物が存在しないと判定されることになる。
つまり、本来であれば、障害物が存在すると判定されるべきところ、反射波が重複しているために障害物が存在しないと判定されるという事態が起こり得る。

0103

そこで、この第2実施形態では、閾値Vth1に加えて、閾値Vth1よりも大きい閾値Vth2を設定する。そして、閾値Vth1を超える波の組が検出されたことに基づいて障害物が存在しないと判定された場合は、その判定の対象となった波の組が閾値Vth2を超えているか否かを判定し、肯定判定した場合に、障害物が存在すると判定する。

0104

図12に示す例では、一体化した波の組の中で、反射波RC4,RD4の部分がポイントP3においてそれぞれ閾値Vth2を超えているため、そのポイントP3における受信時間tの時間差Δtが規定時間ta以下であれば、障害物が存在すると判定されることになる。

0105

以上のように、第2実施形態に係る障害物検出装置を用いれば、障害物反射波および不要波が重複していることが原因で、障害物が存在するにも拘わらず、障害物が存在しないと判定する可能性を低くすることができる。

0106

〈第3実施形態〉
次に、この発明の第3実施形態について図を参照して説明する。この実施形態に係る障害物検出装置は、2つの受信素子により受信された反射波間の相関係数に基づいて障害物の存在を判定することを特徴とする。図13(a)は、2つの受信素子により受信された反射波の説明図であり、同図(b)は相関係数の変化を示すグラフである。

0107

信号x(t),y(t)の離散データx(i){i=1,2,・・・,n}、y(i){i=1,2,・・・,n}の相関係数は、次の式(7)を用いて求められることが知られている。

0108

0109

また、上記の式(7)によって求めた相関係数が正のときは両信号間には正の相関があり、相関係数が負のときは負の相関がある。また、相関係数が0のときは相関が無い。
したがって、正の相関があるときに一方の受信素子の受信波の振幅(電圧)が増加すると、他方の受信素子の受信波の振幅(電圧)も増加する。一方、負の相関があるときに一方の受信素子の受信波の振幅が増加すると、他方の受信素子の受信波の振幅は減少する。

0110

図13(a)に示すように、同じ障害物からの反射波は、各受信素子において略同時間に略同一の波形で受信されるため、各受信素子における受信波の振幅の相関係数が大きくなる。一方、路面などの乱反射物からの反射波は、各受信素子における受信時間も異なり、受信される波形も異なる。

0111

したがって、図13(b)に示すように、各受信素子が同じ障害物からの反射波を受信したときの各受信波の相関係数は、乱反射物からの反射波を受信したときの各受信波の相関係数よりも大きくなる。換言すると、相関係数が大きくなる波の組は、各受信素子における反射波の受信時間の差が小さい波の組である。

0112

そこで、この第3実施形態では、各受信素子における反射波の受信時間の差が規定時間以下になる波の組を相関係数を用いて検出する。
つまり、各受信素子の受信波に対する規定時間間隔毎の相関係数を算出し、その算出した相関係数が規定値以上か否かを判定する。そして、その判定において肯定判定した場合に障害物が存在すると判定する。

0113

以上のように、第3実施形態に係る障害物検出装置を用いれば、各受信素子の受信波に対する規定時間間隔毎の相関係数を算出し、その算出した相関係数が規定値を超える波の組を検出することにより、障害物の存在を判定することができる。

0114

[第3実施形態の変更例]
各受信素子における受信波のうち、振幅が閾値を超えた波の組であって相互に対応する波の受信時間差Δtが規定時間ta以下であり、かつ、相関係数が規定値を超えた波の組を検出した場合に障害物が存在すると判定することもできる。
この判定手法を用いれば、受信時間差および相関係数の一方のみに基いて障害物の存在を判定する場合よりも判定の精度を高めることができる。

0115

また、相関係数が規定値を超えている波の組を検出することにより、障害物の存在を判定する手法は、受信素子間の受信時間差Δtが規定時間ta以下の波の組を検出することにより、障害物の存在を判定する手法に取って代わることができるものであるが、受信素子間の受信時間を直接測定し、受信時間差Δtが規定時間ta以下の波を検出する手法の方が障害物の判定精度が高い。

0116

そこで、各受信素子間の受信時間差Δtが規定時間ta以下の波の組を検出し、かつ、相関係数が規定値を超えている波の組を検出するようにし、前者の検出結果に対して後者の検出結果よりも大きく重み付けすることにより、障害物の判定精度をより一層高めることができる。例えば、前者の検出結果に対して後者の検出結果よりも大きい重み付け係数を乗じ、その結果得られた両者の数値を加算し、その加算値が閾値を超えた場合に障害物が存在すると判定する。

0117

〈第4実施形態〉
次に、この発明の第4実施形態について説明する。この実施形態に係る障害物検出装置は、各受信素子における受信波の振幅を時間的に同期させて加算し、その加算値が閾値を超えた波の組を検出した場合に障害物が存在すると判定する。

0118

同じ障害物からの反射波は、各受信素子における受信時間差が小さいため、各受信素子における受信波の振幅を加算した加算値が大きくなる。一方、路面などの乱反射物からの反射波は、各受信素子における受信時間差が異なるため、加算値も小さくなる。

0119

したがって、各受信素子が同じ障害物からの反射波を受信したときの受信波振幅の加算値は、乱反射物からの反射波を受信したときの受信波振幅の加算値よりも大きくなる。換言すると、振幅の加算値が大きくなる波の組は、各受信素子における反射波の受信時間の差が小さい波の組である。

0120

そこで、この第4実施形態では、各受信素子における反射波の受信時間の差が規定時間以下になる波の組を振幅の加算値を用いて検出する。
つまり、各受信素子における受信波の振幅を時間的に同期させて加算し、その加算値が閾値を超えたか否かを判定する。そして、その判定において肯定判定した場合に障害物が存在すると判定する。

0121

以上のように、第4実施形態に係る障害物検出装置を用いれば、各受信素子における受信波の振幅を時間的に同期させて加算し、その加算値が閾値を超えた波の組を検出することにより、障害物の存在を判定することができる。

0122

[第4実施形態の変更例]
各受信素子における受信波のうち、振幅が閾値を超えた波の組であって相互に対応する波の受信時間差Δtが規定時間ta以下であり、かつ、振幅の加算値が閾値を超えた波の組を検出した場合に障害物が存在すると判定することもできる。
この判定手法を用いれば、受信時間差および振幅の加算値の一方のみに基いて障害物の存在を判定する場合よりも判定の精度を高めることができる。

0123

また、振幅の加算値が閾値を超えている波の組を検出することにより、障害物の存在を判定する手法は、受信素子間の受信時間差Δtが規定時間ta以下の波の組を検出することにより、障害物の存在を判定する手法に取って代わることができるものであるが、受信素子間の受信時間差Δtが規定時間ta以下の波の組を直接検出する手法の方が障害物の判定精度が高い。

0124

そこで、各受信素子間の受信時間差Δtが規定時間ta以下の波の組を検出し、かつ、振幅の加算値が規定値を超えている波の組を検出するようにし、前者の検出結果に対して後者の検出結果よりも大きく重み付けすることにより、障害物の判定精度をより一層高めることができる。例えば、前者の検出結果に対して後者の検出結果よりも大きい重み付け係数を乗じ、その結果得られた両者の数値を加算し、その加算値が閾値を超えた場合に障害物が存在すると判定する。

0125

〈第5実施形態〉
次に、この発明の第5実施形態に図を参照して説明する。図14は、この実施形態に係る障害物検出装置の主な電気的構成をブロックで模式的に示す説明図である。
この実施形態に係る障害物検出装置10は、障害物検出装置10の環境温度を測定する温度センサ15を備える。

0126

送信素子Aが送信する超音波は、伝搬の媒体である空気の温度によって速度が変化するため、環境温度が変化すると、受信素子B〜Dの受信時間に誤差が生じる。
そこで、受信時間検出部35は、温度センサ15によって測定された環境温度に応じて受信時間を補正するようにする。そして、障害物判定部36は、補正された受信時間に基いて各受信素子間の受信時間差をΔtを算出する。

0127

以上のように、第5実施形態に係る障害物検出装置10を用いれば、環境温度の変化の影響を受けることなく、障害物の判定精度を高めることができる。また、受信時間差Δtに代えて距離差Δxを用いて障害物を判定する手法を用いる場合も、環境温度に応じて音速を補正して距離差Δxを補正することにより、環境温度の影響を受けることなく、障害物の判定精度を高めることができる。

0128

<他の実施形態>
(1)前述の各実施形態では、素子Aを送信用として用い、素子B,C,Dを受信用として用いたが、どの素子を送信用または受信用とするかは、使用状況に応じて変更することができる。また、素子A〜Dを送受信兼用とすることもできる。例えば、素子Aを送受信用として用い、素子B,C,Dを受信用として用いる。そして、素子A,Bおよび素子C,Dにおける各位相差平均値を求め、その平均値に基づいて障害物の水平方位を求める。また、素子A,CおよびB,Dにおける各位相差の平均値を求め、その平均値に基づいて障害物の垂直方位を求める。この構成によれば、障害物の位置の検出精度をより一層高めることができる。

0129

(2)超音波センサを地表面に対して縦方向に配列することもできる。この構成によれば、障害物の検出範囲を縦方向に広げることができる。例えば、ワンボックスカー、バス、トラックなど、後部の車高が高い車両に適用する場合、車両の後方角部に沿って超音波センサを縦方向に配列する。
この構成によれば、障害物の検出範囲を縦方向に広げることができるため、地表面から離れた位置に存在する障害物を高精度で検出することができる。例えば、駐車場の壁面から前方へ突出した障害物や上方から下方へ突出した障害物などを検出することができる。

0130

(3)超音波に代えて電波や光などの電磁波を用いることもできる。
(4)超音波センサ10〜13が実行する処理の一部または前部をECUが実行するように構成することもできる。

0131

(5)前述の各実施形態にて説明した障害物検出装置は、車両を駐車するときにドライバー支援するための駐車支援システムに用いることもできる。この駐車支援システムに備えられたECU2には、超音波センサ取付位置記憶部および走行状態取得部が接続されている。超音波センサ取付位置記憶部は、各超音波センサ10〜13の車両に対する取り付け位置情報を記憶する超音波センサ取付位置記憶部を備える。

0132

この超音波センサ取付位置記憶部は、車両の中心点原点としたときの3次元座標および姿勢を記憶している。走行状態取得部は、車速センサ地磁気センサジャイロスコープおよび操舵角センサなどから、車両の各時刻における車速および方位などを示す走行状態を取得する。

0133

ECU2のCPU2aは、障害物を検出する際には、走行状態取得部から取得する走行状態に基づき、車両の中心点の移動軌跡を時刻に対応付けてRAM2cに記憶して行く。また、各受信制御部30から送られてきた障害物の位置情報を、車両の中心点を基準とした位置情報に変換し、時刻に対応付けてRAM2cに記憶しておく。このように、障害物の位置情報を車両の中心点を基準とした位置情報に変換しているのは、各超音波センサ10〜13から取得した複数の位置情報を統合して取り扱うためである。

0134

そして、RAM2cに記憶した車両中心点の移動軌跡に基づいて、RAM2cに記憶した各時刻に対応する障害物の位置情報を、現在地を基準とした位置に変換する。つまり、CPU2aは、各時刻で検出した障害物の位置情報を現在の時刻、位置を基準にして認識している。これによって、走行中において検出した複数の障害物の位置情報から障害物の形状を認識することができる。

0135

例えば、棒状の障害物の場合は、一点として算出し、棒状の障害物として認識でき、平面状の障害物の場合、移動に応じて異なる点を算出し、障害物が平面状であることを認識できる。例えば縦列駐車時スペース検索する用途で使用した場合、駐車車両の形状を検出し、駐車に使用できるスペースを検索することができる。同様に並列駐車スペース検索に適用した場合でも、駐車車両の形状を検出し、駐車に使用できるスペースを検索し、スペース有無の判定や、自動駐車目標位置設定に使用することができる。

0136

前述の各実施形態では、この発明に係る物体検出装置として車両に備えた障害物検出装置を説明したが、この発明に係る物体検出装置は、ロボットなどにも用いることができる。例えば、ロボットの腕、足、頭部、胴体などに超音波センサを配列することにより、ロボットが動作するときに障害物を広範囲かつ高精度で検出することができる。なお、ロボットには、二足歩行ロボット工業用ロボット産業用ロボットなどを含む。

0137

1・・車両、4・・リヤバンパ、10〜13・・超音波センサ(物体検出装置)、
A・・送信素子、B,C,D・・受信素子。

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