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技術 水路管廃棄処理方法

出願人 株式会社フジタ
発明者 吉川和行秩父顕美
出願日 2009年2月23日 (11年4ヶ月経過) 出願番号 2009-039515
公開日 2010年9月9日 (9年9ヶ月経過) 公開番号 2010-196273
状態 特許登録済
技術分野 トンネルの覆工・支保 トンネル内の通風・安全装置・運搬 管の敷設
主要キーワード 堆積砂 関連法令 グラウト注入ホース 石綿管 水路管 引き抜き動作 区画整理 部分平面
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (17)

課題

現在使用されていない既設埋設水路管を安全かつ安定して廃棄処理することが可能な水路管廃棄処理方法を提供する。

解決手段

水路管32の真上に位置する地上部の一箇所に地表から水路管32に達しかつ水路管32に開口する立坑36を構築し、水路管32の立坑36内に露出する部分を切断除去した後、立坑36から水平ボーリング技術を利用して水路管32内の堆積砂34に水路管32の廃棄処理区間で、その全長に亘り薬液注入して固結化する。そして、水路管32内に生じる空隙内に、水平ボーリング削孔管42を利用してグラウト注入ホース44を挿入した後、エアモルタルまたは可撓性グラウトを空隙内に圧送し、かつ空隙内をエアモルタルまたは可撓性グラウトで充填しながら、グラウト注入ホース44を空隙から引き出すことで、空隙内を可撓性グラウトで水路管32の全長に亘り充填する。

概要

背景

区画整理された都市部において、使用しなくなった水路管地中埋設されたままになり、不要の水路管として残っている。
このような場合、水路管を撤去することなく、埋め殺しのようにそのまま放置しておくと、時間の経過と共に水路管が腐食または損傷して、地中に空洞が生じ、これによって地盤陥没や沈下変形の原因となるおそれがある。
そこで、使用しなくなった既設埋設水路管の中に充填材詰め込み、水路管が腐食または破損されても充填材によって地中に空洞ができるのを防止している(特許文献1参照)。

以下、従来における水路管の廃棄処理方法の一例について、図1〜図5を参照して説明する。
図1は廃棄処理される水路管が埋設された都市部の部分平面図であり、図2は図1のA−A線に沿う断面図である。
図1及び図2において、2は地上部構築された道路、4は地上部の宅地部分に構築された民家、6は地上部に構築された広場、8は道路2の側部に道路2に沿って植生された街路樹であり、10は地表から2〜3mの深さの地中に埋設された、使用されていない既設の水路管である。水路管10は1〜2mの直径を有し、水路管10内の底部分には骨材を含む土砂堆積砂12として堆積されている。

次に、従来における水路管10の廃棄処理方法について説明する。
まず、図2に示すように、水路管10に対する廃棄処理開始位置P1と廃棄処理終了位置P2で、薬液注入マシン14を用いて、地表から水路管10を貫通する薬液注入用のボーリングを行う。
次いで、ボーリングされた孔を通して薬液注入管を堆積砂12に達するまで挿入した後、薬液注入マシン14から瞬結タイプの薬液15を廃棄処理開始位置P1及び廃棄処理終了位置P2の堆積砂12中に注入して、該位置P1,P2の堆積砂12を部分的に固結化する。ここで、急速に固まる瞬結タイプの薬液のゲルタイム注入薬液流動性を失い、粘性が急激に増加する時間)は、20秒程度以内である。

次に、図3に示すように、廃棄処理開始位置P1から最大10m程度離れた位置の地表から、再度、薬液注入マシン14を用いて水路管10内に達する薬液注入用のボーリングを行い、このボーリング孔を通して薬液注入管を堆積砂12に達するまで挿入した後、薬液注入マシン14から緩結タイプの薬液17を堆積砂12中に注入することにより、水路管10内の堆積砂12を廃棄処理開始位置P1から水路管10の中間部に亘り固結化する。ここで、緩結タイプの薬液17のゲルタイムは、10分程度以上である。
しかる後、廃棄処理開始位置P1で、可撓性グラウト注入マシン16を用いて、地表から水路管10の空隙部10a内に達する可撓性グラウト注入用のボーリングを行う。
その後、ボーリングされた孔を通して可撓性グラウト注入管を水路管10の空隙部10a内に達するまで挿入し、可撓性グラウト注入マシン16から可撓性グラウト18(またはエアモルタル)を水路管10の空隙部10aに注入する。これにより、空隙部10a内を可撓性グラウトで廃棄処理開始位置P1から水路管10の中間部分に向けて、図4に示すように順に充填させていく。

次いで、図4に示すように、緩結タイプの薬液注入位置を廃棄処理終了位置P2寄りの位置P3へ移動し、この位置P3で、再度、薬液注入マシン14を用いて水路管10を貫通する薬液注入用のボーリングを行い、このボーリング孔を通して薬液注入管を堆積砂12に達するまで挿入し、薬液注入マシン14から緩結タイプの薬液を堆積砂12中に注入する。これにより、水路管10内の堆積砂12を水路管10の中間部分から廃棄処理終了位置P2に亘り固結化する。
その後、図4に示すように、水路管10の中間位置で、可撓性グラウト注入マシン16を用いて、地表から水路管10内にグラウトの注入不足で生じている空隙部10a内に達する可撓性グラウト注入用のボーリングを行う。

しかる後、ボーリング孔を通して可撓性グラウト注入管を水路管10の空隙部10a内に達するまで挿入して、可撓性グラウト注入マシン16から可撓性グラウト(またはエアモルタル)を水路管10の空隙部10aに注入する。これにより、水路管10の中間領域に生じている空隙部10a内を可撓性グラウトで充填するとともに、水路管10の残りの空隙部10a内を、図4に示す廃棄処理開始位置P1から水路管10の中間部への充填形態と同様な形態で、上記中間領域から廃棄処理終了位置P2に向けて可撓性グラウトを順に充填させていく。

次いで、水路管10の中間部からの可撓性グラウトの注入作業を停止した後、図5に示すように、可撓性グラウト注入マシン16を廃棄処理終了位置P2寄りに移動し、再度、地表から水路管10内にグラウトの注入不足で生じている空隙部(以下、不足空隙部という)10a内に達する可撓性グラウト注入用のボーリングを行う。
その後、ボーリング孔を通して可撓性グラウト注入管を水路管10の不足空隙部10a内に達するまで挿入して、可撓性グラウト注入マシン16から可撓性グラウトを水路管10の不足空隙部10aに注入する。これにより、図5に示すように、廃棄処理開始位置P1から廃棄処理開始位置P2に至る水路管10の空隙部10a内を可撓性グラウトで完全に充満させる。

上述のように、水路管の真上に位置する地表から薬液注入マシンで水路管内の堆積砂に達するボーリングを行い、そのボーリング孔を利用して堆積砂を固結化する薬液注入を実施し、しかる後、水路管内の空隙部分には、可撓性グラウト注入マシンを用いて可撓性グラウトやエアモルタルを充填するようにしたので、現在使用されていない既設埋設水路管を廃棄処理することが可能になる。

次に、従来における水路管内の堆積砂の固結化処理について、図6〜図8を参照して説明する。
水路管10内の堆積される堆積砂12は、図6に示すように、泥分12aと骨材12bとが混在するものから構成されている。このような堆積砂12の固結化処理に際しては、まず、水路管10の真上に位置する地表からボーリングマシンで水路管10内に達するボーリングを行い、そのボーリング孔を利用して洗浄水を注入することにより、堆積砂12を洗浄して泥分12aを除去し、図7に示すように、骨材12bを水路管10内に残す。しかる後、固結処理剤注入マシンを用いて、エアミルクまたはエアモルタル(例えば、セメント硬化を抑制する遅延剤を添加したもの)などの固結剤を水路管10内に注入し、図8に示すように、水路管10内を固結剤で充填する。これにより、水路管内の堆積砂を固結化することができる。

概要

現在使用されていない既設埋設水路管を安全かつ安定して廃棄処理することが可能な水路管廃棄処理方法を提供する。水路管32の真上に位置する地上部の一箇所に地表から水路管32に達しかつ水路管32に開口する立坑36を構築し、水路管32の立坑36内に露出する部分を切断除去した後、立坑36から水平ボーリング技術を利用して水路管32内の堆積砂34に水路管32の廃棄処理区間で、その全長に亘り薬液を注入して固結化する。そして、水路管32内に生じる空隙内に、水平ボーリング削孔管42を利用してグラウト注入ホース44を挿入した後、エアモルタルまたは可撓性グラウトを空隙内に圧送し、かつ空隙内をエアモルタルまたは可撓性グラウトで充填しながら、グラウト注入ホース44を空隙から引き出すことで、空隙内を可撓性グラウトで水路管32の全長に亘り充填する。

目的

そのため、このような場合、石綿の繊維が地下水混入しないように石綿管安定化処理が望まれている

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

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請求項1

地中埋設されている不使用の水路管廃棄処理する方法であって、前記水路管の真上に位置する地上部の一箇所に地表から前記水路管に達しかつ前記水路管に開口する立坑構築する立坑構築工程と、前記立坑内で、前記地上部に設置した水平ボーリング薬液注入マシンの薬液注入兼用の水平ボーリング削孔管を用いて前記水路管内の下部に堆積された堆積砂に前記立坑内に臨む前記水路管の開口から前記堆積砂に前記水路管に沿って水平ボーリングを行ってボーリング孔を削孔するボーリング孔削孔工程と、前記水平ボーリングが終了した時点で前記水平ボーリング兼薬液注入マシンから前記水平ボーリング削孔管、前記ボーリング孔を通して前記堆積砂に薬液注入しながら前記水平ボーリング削孔管を前記ボーリング孔から順次引き抜く薬液注入工程と、前記堆積砂が薬液で固結化された後、グラウト注入ホースを前記水路管内の上部に生じている空隙内に前記水路管の開口から挿入し、前記グラウト注入ホースの先端が前記空隙内の奥部までに達した時点で前記グラウト注入ホースを通して前記空隙を含む前記水路管の内部空間の全域にわたりグラウトを圧送するとともに前記グラウト注入ホースを引き抜きながら前記内部空間をグラウトで充填するグラウト充填工程と、を備えることを特徴とする水路管廃棄処理方法

請求項2

前記グラウト注入ホースの先端を前記水平ボーリング削孔管の先端に取り付けておき、前記グラウト注入ホースの前記水路管内の上部への挿入および上部からの引き抜きは前記水平ボーリング削孔管を挿入、引き抜くことで行われる、ことを特徴とする請求項1記載の水路管廃棄処理方法。

請求項3

前記立坑を挟んで互いに反対方向に延在する前記水路管部分において、それぞれ上記のボーリング孔削孔工程、薬液注入工程、グラウト充填工程を行う、ことを特徴とする請求項1または2記載の水路管廃棄処理方法。

請求項4

前記立坑は、道路建物等がない地上部から構築することを特徴とする請求項1乃至3に何れか1項記載の水路管廃棄処理方法。

請求項5

前記水平ボーリングは、グランドフレックスモール工法で行われることを特徴とする請求項1乃至4に何れか1項記載の水路管廃棄処理方法。

請求項6

前記薬液は急速に固まる瞬結タイプであることを特徴とする請求項1乃至5に何れか1項記載の水路管廃棄処理方法。

技術分野

0001

本発明は、現在使用されていない既設埋設水路管を廃棄処理する方法に関するものである。

背景技術

0002

区画整理された都市部において、使用しなくなった水路管地中埋設されたままになり、不要の水路管として残っている。
このような場合、水路管を撤去することなく、埋め殺しのようにそのまま放置しておくと、時間の経過と共に水路管が腐食または損傷して、地中に空洞が生じ、これによって地盤陥没や沈下変形の原因となるおそれがある。
そこで、使用しなくなった既設埋設水路管の中に充填材詰め込み、水路管が腐食または破損されても充填材によって地中に空洞ができるのを防止している(特許文献1参照)。

0003

以下、従来における水路管の廃棄処理方法の一例について、図1図5を参照して説明する。
図1は廃棄処理される水路管が埋設された都市部の部分平面図であり、図2図1のA−A線に沿う断面図である。
図1及び図2において、2は地上部構築された道路、4は地上部の宅地部分に構築された民家、6は地上部に構築された広場、8は道路2の側部に道路2に沿って植生された街路樹であり、10は地表から2〜3mの深さの地中に埋設された、使用されていない既設の水路管である。水路管10は1〜2mの直径を有し、水路管10内の底部分には骨材を含む土砂堆積砂12として堆積されている。

0004

次に、従来における水路管10の廃棄処理方法について説明する。
まず、図2に示すように、水路管10に対する廃棄処理開始位置P1と廃棄処理終了位置P2で、薬液注入マシン14を用いて、地表から水路管10を貫通する薬液注入用のボーリングを行う。
次いで、ボーリングされた孔を通して薬液注入管を堆積砂12に達するまで挿入した後、薬液注入マシン14から瞬結タイプの薬液15を廃棄処理開始位置P1及び廃棄処理終了位置P2の堆積砂12中に注入して、該位置P1,P2の堆積砂12を部分的に固結化する。ここで、急速に固まる瞬結タイプの薬液のゲルタイム注入薬液流動性を失い、粘性が急激に増加する時間)は、20秒程度以内である。

0005

次に、図3に示すように、廃棄処理開始位置P1から最大10m程度離れた位置の地表から、再度、薬液注入マシン14を用いて水路管10内に達する薬液注入用のボーリングを行い、このボーリング孔を通して薬液注入管を堆積砂12に達するまで挿入した後、薬液注入マシン14から緩結タイプの薬液17を堆積砂12中に注入することにより、水路管10内の堆積砂12を廃棄処理開始位置P1から水路管10の中間部に亘り固結化する。ここで、緩結タイプの薬液17のゲルタイムは、10分程度以上である。
しかる後、廃棄処理開始位置P1で、可撓性グラウト注入マシン16を用いて、地表から水路管10の空隙部10a内に達する可撓性グラウト注入用のボーリングを行う。
その後、ボーリングされた孔を通して可撓性グラウト注入管を水路管10の空隙部10a内に達するまで挿入し、可撓性グラウト注入マシン16から可撓性グラウト18(またはエアモルタル)を水路管10の空隙部10aに注入する。これにより、空隙部10a内を可撓性グラウトで廃棄処理開始位置P1から水路管10の中間部分に向けて、図4に示すように順に充填させていく。

0006

次いで、図4に示すように、緩結タイプの薬液注入位置を廃棄処理終了位置P2寄りの位置P3へ移動し、この位置P3で、再度、薬液注入マシン14を用いて水路管10を貫通する薬液注入用のボーリングを行い、このボーリング孔を通して薬液注入管を堆積砂12に達するまで挿入し、薬液注入マシン14から緩結タイプの薬液を堆積砂12中に注入する。これにより、水路管10内の堆積砂12を水路管10の中間部分から廃棄処理終了位置P2に亘り固結化する。
その後、図4に示すように、水路管10の中間位置で、可撓性グラウト注入マシン16を用いて、地表から水路管10内にグラウトの注入不足で生じている空隙部10a内に達する可撓性グラウト注入用のボーリングを行う。

0007

しかる後、ボーリング孔を通して可撓性グラウト注入管を水路管10の空隙部10a内に達するまで挿入して、可撓性グラウト注入マシン16から可撓性グラウト(またはエアモルタル)を水路管10の空隙部10aに注入する。これにより、水路管10の中間領域に生じている空隙部10a内を可撓性グラウトで充填するとともに、水路管10の残りの空隙部10a内を、図4に示す廃棄処理開始位置P1から水路管10の中間部への充填形態と同様な形態で、上記中間領域から廃棄処理終了位置P2に向けて可撓性グラウトを順に充填させていく。

0008

次いで、水路管10の中間部からの可撓性グラウトの注入作業を停止した後、図5に示すように、可撓性グラウト注入マシン16を廃棄処理終了位置P2寄りに移動し、再度、地表から水路管10内にグラウトの注入不足で生じている空隙部(以下、不足空隙部という)10a内に達する可撓性グラウト注入用のボーリングを行う。
その後、ボーリング孔を通して可撓性グラウト注入管を水路管10の不足空隙部10a内に達するまで挿入して、可撓性グラウト注入マシン16から可撓性グラウトを水路管10の不足空隙部10aに注入する。これにより、図5に示すように、廃棄処理開始位置P1から廃棄処理開始位置P2に至る水路管10の空隙部10a内を可撓性グラウトで完全に充満させる。

0009

上述のように、水路管の真上に位置する地表から薬液注入マシンで水路管内の堆積砂に達するボーリングを行い、そのボーリング孔を利用して堆積砂を固結化する薬液注入を実施し、しかる後、水路管内の空隙部分には、可撓性グラウト注入マシンを用いて可撓性グラウトやエアモルタルを充填するようにしたので、現在使用されていない既設埋設水路管を廃棄処理することが可能になる。

0010

次に、従来における水路管内の堆積砂の固結化処理について、図6図8を参照して説明する。
水路管10内の堆積される堆積砂12は、図6に示すように、泥分12aと骨材12bとが混在するものから構成されている。このような堆積砂12の固結化処理に際しては、まず、水路管10の真上に位置する地表からボーリングマシンで水路管10内に達するボーリングを行い、そのボーリング孔を利用して洗浄水を注入することにより、堆積砂12を洗浄して泥分12aを除去し、図7に示すように、骨材12bを水路管10内に残す。しかる後、固結処理剤注入マシンを用いて、エアミルクまたはエアモルタル(例えば、セメント硬化を抑制する遅延剤を添加したもの)などの固結剤を水路管10内に注入し、図8に示すように、水路管10内を固結剤で充填する。これにより、水路管内の堆積砂を固結化することができる。

先行技術

0011

特開2006−125053

発明が解決しようとする課題

0012

ところで、既設埋設水路管には、土管ヒューム管に限らず、石綿管も使用されている。特に石綿管が昭和30〜40年代にかけて水道管として多く使用された経緯があり、石綿管に破損やひび割れが生じた場合には、石綿の繊維が地下水混入し、その結果、地下水を飲料水に利用している地域では健康上問題となる。そのため、このような場合、石綿の繊維が地下水に混入しないように石綿管の安定化処理が望まれている。
また、石綿管を地上から開削作業で撤去する場合には、石綿障害予防規則及び関連法令に基づく作業となるため、石綿管が地表に露出する作業を最小限に留めることが望まれる。

0013

また、上述した従来の水路管の廃棄処理方法では、既設埋設水路管の真上に位置する地表から薬液注入用及びグラウト注入用のボーリングを一定の間隔で施工する必要があるため、地上部の土地利用状態によっては薬液注入作業やグラウト注入作業に制限が生じ、水路管の安全かつ安定的な廃棄処理に支障を来たす問題がある。特に、地上部に道路や建物がある場合には、薬液注入用及びグラウト注入用のボーリングがほとんど実施できないか、あるいは土地賃借料を支払う必要があった。

0014

本発明は、上記のような従来の問題を解決するためになされたもので、その目的は、現在使用されていない既設埋設水路管を安全かつ安定して廃棄処理することが可能な水路管廃棄処理方法を提供することにある。

課題を解決するための手段

0015

上記目的を達成するために本発明は、地中に埋設されている不使用の水路管を廃棄処理する方法であって、前記水路管の真上に位置する地上部の一箇所に地表から前記水路管に達しかつ前記水路管に開口する立坑を構築する立坑構築工程と、前記立坑内で、前記地上部に設置した水平ボーリング兼薬液注入マシンの薬液注入兼用の水平ボーリング削孔管を用いて前記水路管内の下部に堆積された堆積砂に前記立坑内に臨む前記水路管の開口から前記堆積砂に前記水路管に沿って水平ボーリングを行ってボーリング孔を削孔するボーリング孔削孔工程と、前記水平ボーリングが終了した時点で前記水平ボーリング兼薬液注入マシンから前記水平ボーリング削孔管、前記ボーリング孔を通して前記堆積砂に薬液を注入しながら前記水平ボーリング削孔管を前記ボーリング孔から順次引き抜く薬液注入工程と、前記堆積砂が薬液で固結化された後、グラウト注入ホースを前記水路管内の上部に生じている空隙内に前記水路管の開口から挿入し、前記グラウト注入ホースの先端が前記空隙内の奥部までに達した時点で前記グラウト注入ホースを通して前記空隙を含む前記水路管の内部空間の全域にわたりグラウトを圧送するとともに前記グラウト注入ホースを引き抜きながら前記内部空間をグラウトで充填するグラウト充填工程とを備えることを特徴とする。

発明の効果

0016

本発明の水路管廃棄処理方法によれば、現在使用されていない既設埋設水路管を安全かつ安定して廃棄処理することができる。

図面の簡単な説明

0017

従来における廃棄処理用の水路管が埋設された都市部の部分平面図である。
従来の水路管廃棄処理過程を示す図1のA−A線に沿う断面図である。
従来の水路管廃棄処理過程を示す説明用断面図である。
従来の水路管廃棄処理過程を示す説明用断面図である。
従来の水路管廃棄処理過程を示す説明用断面図である。
従来における廃棄処理用水路管の堆積砂状態を示す断面図である。
従来における廃棄処理用水路管内の堆積砂の処理過程を示す説明用断面図である。
従来における廃棄処理用水路管内の堆積砂の処理過程を示す説明用断面図である。
本発明にかかる廃棄処理用水路管が埋設された都市部の部分平面図である。
本発明にかかる水路管廃棄処理過程を示す図10のB−B線に沿う断面図である。
本発明にかかる水路管廃棄処理過程を示す説明用断面図である。
本発明にかかる水路管廃棄処理過程を示す説明用断面図である。
本発明にかかる水路管廃棄処理過程を示す説明用断面図である。
本発明にかかる水路管廃棄処理過程を示す説明用断面図である。
本発明にかかる水路管廃棄処理過程を示す説明用断面図である。
本発明にかかる水路管廃棄処理過程を示す説明用断面図である。

実施例

0018

次に本発明にかかる実施の形態1について図9図16を参照して詳細に説明する。
図9及び図10において、22は地上部に構築された道路、24は地上部の宅地部分に構築された民家、26は地上部に構築された広場、28は道路22の側部に道路22に沿って植生された街路樹であり、32は地表から2〜3mの深さの地中に埋設された、使用されていない既設の水路管である。水路管32は1〜2mの直径を有し、水路管32内の底部分には骨材を含む土砂が堆積砂34として堆積されている。

0019

次に、本実施の形態における水路管32の廃棄処理方法について説明する。
図9及び図10に示す水路管32の廃棄処理区間で、この廃棄処理区間における水路管32の一端を廃棄処理開始位置P1とし、水路管32の他端を廃棄処理終了位置P2としている。
まず、図9及び図10に示すように、水路管32の真上に位置する地上部の一箇所、例えば道路22や家屋24などの建物がない地上部の一箇所20には、地表から水路管32に達しかつ水路管32の周壁に形成した開口32aを介して水路管32内と連通する立坑36を構築する(特許請求の範囲に記載した立坑構築工程に相当する)。
次に、図11に示すように、立坑36に近傍する地上部に水平ボーリング兼薬液注入マシン38を設置し、この水平ボーリング兼薬液注入マシン38の薬液注入兼用の水平ボーリング削孔管42を用いて廃棄処理開始位置P1側の水路管32内の下部に堆積された堆積砂34に水路管32の開口32aから廃棄処理開始位置P1に向け水平ボーリングを行ってボーリング孔を削孔する(特許請求の範囲に記載したボーリング孔を削孔工程に相当する)。この水平ボーリングは、グランドフレックスモール工法で行われる。このグランドフレックスモール工法は、斜め、曲線及び直線削孔が可能な誘導式の水平ボーリング技術である。

0020

次いで、図11に示すように、水平ボーリング削孔管42の削孔によるボーリング孔が廃棄処理開始位置P1に到達した時点で、水平ボーリング兼薬液注入マシン38による水平ボーリング動作を停止した後、水平ボーリング兼薬液注入マシン38から水平ボーリング削孔管42を通して廃棄処理開始位置P1側の堆積砂34のボーリング孔内に瞬結タイプの薬液を注入しながら水平ボーリング削孔管42を廃棄処理開始位置P1側の堆積砂34のボーリング孔から、図12に示すように、順次引き抜く(特許請求の範囲に記載した薬液注入工程に相当する)。これにより、廃棄処理開始位置P1側の水路管32に沿った堆積砂34の全長に亘り瞬結タイプの薬液40を注入して、廃棄処理開始位置P1側の堆積砂34を固結化する。ここで、急速に固まる瞬結タイプの薬液40のゲルタイム(注入薬液が流動性を失い、粘性が急激に増加する時間)は、20秒程度以内である。

0021

次に、廃棄処理開始位置P1側の堆積砂34が薬液40で固結化された後、グラウト注入ホース44の先端部を水平ボーリング削孔管42の先端部分に取付具44aによって固定する。この状態のグラウト注入ホース44を、引き抜かれた水平ボーリング削孔管42の水平ボーリング兼薬液注入マシン38による挿入動作で廃棄処理開始位置P1側の水路管32内の上部に生じている廃棄処理開始位置P1側の空隙321内に、図13に示すように、水路管32の開口32aから廃棄処理開始位置P1に達するまで挿入する。
次いで、グラウト注入ホース44の先端が廃棄処理開始位置P1に達した時点で、図14に示すように、グラウト注入ホース44を通して、図示省略のグラウト注入マシンから廃棄処理開始位置P1側の空隙321内にエアモルタルまたは可撓性グラウト46を圧送するとともに、グラウト注入ホース44を、水平ボーリング兼薬液注入マシン38による水平ボーリング削孔管42の引き抜き動作で空隙321から順次引き抜きながら廃棄処理開始位置P1側の空隙321内を、図14に示すように、エアモルタルまたは可撓性グラウト46で充填する(特許請求の範囲に記載したグラウト充填工程に相当する)。

0022

次に、廃棄処理開始位置P1側の空隙321内がエアモルタルまたは可撓性グラウト46で充填されたならば、図11に示す場合と逆に、廃棄処理開始位置P1と反対の廃棄処理終了位置P2側に対する水路管32への薬液注入及びエアモルタルまたは可撓性グラウトの充填を行う。
すなわち、図16に示すように、図11に示す場合と反対側である立坑36に近傍する地上部に水平ボーリング兼薬液注入マシン38を設置し、この水平ボーリング兼薬液注入マシン38の薬液注入兼用の水平ボーリング削孔管42を用いて廃棄処理終了位置P2側の水路管32内の下部に堆積された堆積砂34に水路管32の開口32aから廃棄処理終了位置P2に向け水平ボーリングを行ってボーリング孔を削孔する(特許請求の範囲に記載したボーリング孔削孔工程に相当する)。

0023

次いで、水平ボーリング削孔管42の削孔によるボーリング孔が廃棄処理終了位置P2に到達した時点で、水平ボーリング兼薬液注入マシン38による水平ボーリング動作を停止した後、水平ボーリング兼薬液注入マシン38から水平ボーリング削孔管42を通して廃棄処理終了位置P2側の堆積砂34のボーリング孔内に瞬結タイプの薬液40を注入しながら水平ボーリング削孔管42を廃棄処理終了位置P2側の堆積砂34のボーリング孔から順次引き抜く(特許請求の範囲に記載した薬液注入工程に相当する)。これにより、廃棄処理終了位置P2側の水路管32に沿った堆積砂34の全長に亘り瞬結タイプの薬液40を注入して、廃棄処理終了位置P2側の堆積砂34を固結化する。

0024

次に、廃棄処理終了位置P2側の堆積砂34が薬液で固結化された後、図13に示す場合と同様に、グラウト注入ホース44の先端部を水平ボーリング削孔管42の先端部分に取付具44aによって固定した状態で、グラウト注入ホース44を、引き抜かれた水平ボーリング削孔管42の水平ボーリング兼薬液注入マシン38による挿入動作で廃棄処理終了位置P2側の水路管32内の上部に生じている廃棄処理終了位置P2側の空隙322内に水路管32の開口32aから廃棄処理終了位置P2に達するまで挿入する。
次いで、グラウト注入ホース44の先端が廃棄処理終了位置P2に達した時点で、グラウト注入ホース44を通して、図示省略のグラウト注入マシンから廃棄処理終了位置P2側の空隙322内にエアモルタルまたは可撓性グラウト46を圧送するとともに、グラウト注入ホース44を、水平ボーリング兼薬液注入マシン38による水平ボーリング削孔管42の引き抜き動作で空隙322から引き抜きながら廃棄処理終了位置P2側の空隙322内を、図16に示すように、エアモルタルまたは可撓性グラウト46で充填する(特許請求の範囲に記載したグラウト充填工程に相当する)。

0025

このような本実施の形態における水路管の廃棄処理方法によれば、水路管32の真上に位置する地上部の一箇所に,地上部の地表から水路管32に達しかつ水路管32の開口32aを介して水路管32内と連通する立坑36を構築し、立坑36から水平ボーリング技術を利用して水路管32内の下部に堆積した堆積砂34に水路管32の廃棄処理区間で、その全長に亘り瞬結タイプの薬液を注入して固結化し、そして、水路管32内の上部に生じる空隙内に、水平ボーリング技術の水平ボーリング削孔管42を利用してグラウト注入ホース44を挿入した後、エアモルタルまたは可撓性グラウトを空隙内に圧送し、かつ空隙内をエアモルタルまたは可撓性グラウトで充填しながら、グラウト注入ホース44を空隙から引き出すことで、空隙内をエアモルタルまたは可撓性グラウトで水路管32の全長に亘り充填するようにしたので、現在使用されていない既設埋設水路管が石綿管からなるものであっても、石綿管を含む水路管を安全かつ安定して廃棄処理することができる。

0026

また、本実施の形態によれば、薬液の注入及びエアモルタルまたは可撓性グラウトの充填に要する水路管の切断作業は立坑36内で行われるため、水路管が石綿管で構成されていても、石綿管が地表に露出する作業を最小限に留めることができる。
また、本実施の形態によれば、従来のような薬液注入用及びグラウト注入用のボーリングを地中に施す必要がないため、水路管の廃棄処理を簡便に、かつ高効率で行うことができる。

0027

なお、上記実施の形態では、立坑36を挟んで互いに反対方向に延在する廃棄処理開始位置P1側の水路管32の部分と、廃棄処理終了位置P2側の水路管32の部分との両方において、それぞれ上述したボーリング孔削孔工程、薬液注入工程、グラウト充填工程を行う場合について説明したが、本発明はこれに限らず、廃棄処理開始位置P1側の水路管32または廃棄処理終了位置P2側の水路管32の一方を有する水路管32についても、上記実施の形態と同様に行うことができる。
また、上記実施の形態では、水路管32内の下部に水路管32の全長にわたり堆積砂34が堆積し、かつ水路管32内の上部に空隙が水路管32の全長にわたり生じている場合について説明したが、水路管32内の下部に堆積される堆積砂34は水路管32の長手方向に連続して堆積されことなく分断されて存在する場合もあり、このような場合であっても、本発明の水路管廃棄処理方法により、水路管32内の上部に生じた空隙を含む水路管32の内部空間の全域をエアモルタルまたは可撓性グラウトで充填させることができる。

0028

22……道路、24……民家、26……広場、28……街路樹、32……水路管、321,322……空隙、32a……開口、34……堆積砂、36……立坑、38……水平ボーリング兼薬液注入マシン、40……薬液、42……水平ボーリング削孔管、44……グラウト注入ホース、46……エアモルタルまたは可撓性グラウト。

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