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技術 外観検査装置及び樹脂成形品の製造方法

出願人 NISSHA株式会社
発明者 伊藤忠広
出願日 2009年2月16日 (12年0ヶ月経過) 出願番号 2009-032433
公開日 2010年9月2日 (10年5ヶ月経過) 公開番号 2010-190597
状態 特許登録済
技術分野 光学的手段による測長装置 光学的手段による材料の調査の特殊な応用
主要キーワード 装置運転者 欠陥検出データ 半影領域 オンライン検査 光量検出素子 成形制御 指向性光源 転写柄
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (8)

課題

柄が装飾された表面に生じた凹凸欠陥を検出可能な樹脂成形品外観検査装置を提供する。

解決手段

一定の指向性を有する光源21と反射光撮影するカメラ31を備える。光源は出射光軸22方向に主出射光出射するとともに出射光軸を中心軸として一定の広がり角を有する放射角光を出射するものであり、光源21と被検査物41間の光路遮蔽板25を配置して光源からの主出射光を遮蔽することにより、被検査物の表面上に放射角光照明領域46を作り出す。放射角光照明領域46をカメラ31で撮影して撮影像を得て、撮影像から凹凸欠陥を検査する外観検査装置である。

概要

背景

装飾などのために表面に柄を施した樹脂成形品が製造されている。例えば、携帯電話ラップトップコンピュータ筐体である。この樹脂成形品は、転写層として図柄層が形成された転写シート金型内に送る転写シート送り装置を有する射出成形機により、射出成形と同時に、金型内に送られた転写シートから転写層が樹脂成形品の表面に転写されて成形される。

射出成形機は、A金型、A金型とのパーティング面が形成されたB金型と転写シートをパーティング面に送り込む転写シート送り装置とを備えている。射出成形時に、転写シートはA金型又はB金型のキャビティ面密着するように構成されている。したがって、一方の金型のキャビティ面と樹脂成形品とは直接接触しない。射出成形時に、キャビティ面と転写シートとの間に異物が付着したまま射出成形を行った場合には、成形同時樹脂成形品に凹み傷(当該凹み傷は打痕と呼ばれる)が発生する。

もし異物が樹脂成形品と直接接する金型のキャビティ面に付着すれば、当該異物は樹脂成形品に埋め込み状態となって、射出成形機から取り出されるので、当該単一の樹脂成形品に外観不良が発生するのみであり、製造過程でさほどの損害は発生しない。

一方、転写シートが密着する側の金型キャビティ面に付着した当該異物は、樹脂成形品とともに射出成形機から取り出されることがない。このため、一度打痕が発生すると、複数の樹脂成形品に打痕が連続して発生する。そして、打痕が検出され、異物を取り除く処置が行われるまで、外観不良品が連続して多量に製造されてしまう。

当該打痕の典型的な大きさは直径が10μm〜100μmである。当該直径範囲よりも小さい場合には、打痕が存在しても人の視覚感じられないので外観不良とならない。当該直径範囲よりも大きい場合には、装置運転者が容易に視覚認識できるので、射出成形機の運転を停止するなどの対策が容易である。

従来は、検査者が樹脂成形品を目視して外観不良の検査をおこなっていた。

一方、従来、液晶パネル表面検査装置として、リング照明灯を液晶パネルの上部に配置し、液晶パネルの直上にカメラを配置し、リング照明灯による斜め上方からの光を液晶パネルに照射反射光をカメラで撮影し、液晶パネルの表面の傷、欠け割れを検出する液晶パネル外観検査装置が知られている。(例えば、特許文献1参照)

また、従来、検査対象物表面欠陥を検出する表面検査方法として、拡散光を照射する光源からの出射光を検査対象物の表面に照射し、反射光をカメラで撮影する表面検査方法であって、光路遮光体を配置し、出射光が照射される検査領域を(1)明領域、(2)前記明領域よりも暗い暗領域と、(3)これらの境界領域に分割し、これら領域ごとに照明の条件を変えて、検出される表面状態多様化を図った表面検査方法が知られている。(例えば、特許文献2参照)

概要

柄が装飾された表面に生じた凹凸欠陥を検出可能な樹脂成形品の外観検査装置を提供する。一定の指向性を有する光源21と反射光を撮影するカメラ31を備える。光源は出射光軸22方向に主出射光出射するとともに出射光軸を中心軸として一定の広がり角を有する放射角光を出射するものであり、光源21と被検査物41間の光路に遮蔽板25を配置して光源からの主出射光を遮蔽することにより、被検査物の表面上に放射角光照明領域46を作り出す。放射角光照明領域46をカメラ31で撮影して撮影像を得て、撮影像から凹凸欠陥を検査する外観検査装置である。

目的

本発明は、打痕などの凹凸欠陥の検出精度を向上させた樹脂成形品の外観検査装置を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
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牽制数
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請求項1

被検査物の表面の凹凸欠陥検査する外観検査装置であって、一定の指向性を有する光源と、前記光源から出射した光が被検査物の表面で反射して生じる反射光撮影するカメラを備え、前記光源は出射光軸方向に主出射光を出射するとともに前記出射光軸を中心軸として一定の広がり角を有する放射角光を出射するものであり、前記光源の出射光軸と前記カメラのレンズ光軸は、被検査物の表面に立てた仮想線である垂直線に対して等しい角度で傾斜し、かつ、対向していて、前記光源と前記被検査物間の光路遮蔽板を配置して前記光源からの主出射光を遮蔽することにより、前記被検査物の表面上に放射角光照明領域を作り出し、前記放射角光照明領域を検査領域として、前記検査領域を前記カメラで撮影して撮影像を得て、前記撮影像から凹凸欠陥を検査することを特徴とする外観検査装置。

請求項2

前記被検査物は、その表面に柄が形成されていて、前記検査領域に柄が含まれていることを特徴とする請求項1に記載した外観検査装置。

請求項3

前記被検査物は、転写層が形成された転写シート金型内に配置し、溶融樹脂を前記金型内に射出して射出成形と同時に前記転写層を転写する成形同時転写法により成形される樹脂成形品であることを特徴とする請求項1乃至2いずれかに記載した外観検査装置。

請求項4

前記凹凸欠陥は、平面に生じた凹部であることを特徴とする請求項1乃至3いずれかにに記載した外観検査装置。

請求項5

前記被検査物と前記検査領域とを相対的に移動し、前記被検査物の表面上の検査対象領域の全領域を順次、前記検査領域として前記カメラで撮影して撮影像を得ることを特徴とする請求項1乃至4いずれかに記載した外観検査装置。

請求項6

前記光源は、レンズを備えたLDEランプ複数個配置した面発光光源であることを特徴とする請求項1乃至5いずれかに記載した外観検査装置。

請求項7

以下のイからハの工程からなる樹脂成形品の製造方法。イ.転写層が形成された転写シートを金型内に送る転写シート送り装置を有する射出成形機により、射出成形と同時に前記転写層を転写して前記樹脂成形品を成形する樹脂成形品製造工程、ロ.前記樹脂成形品製造工程により製造された樹脂成形品を被検査物として、被検査物の表面の凹凸欠陥を検査する工程であって、一定の指向性を有する光源と、前記光源から出射した光が被検査物の表面で反射して生じる反射光を撮影するカメラを有し、前記光源は出射光軸方向に主出射光を出射するとともに前記出射光軸を中心軸として一定の広がり角を有する放射角光を出射するものであり、前記光源の出射光軸と前記カメラのレンズ光軸は、被検査物の表面に立てた仮想線である垂直線に対して等しい角度で傾斜し、かつ、対向していて、前記光源と前記被検査物間の光路に遮蔽板を配置して前記光源からの主出射光を遮蔽することにより、前記被検査物の表面上に放射角光照明領域を作り出し、前記放射角光照明領域を検査領域として、前記検査領域を前記カメラで撮影して検査画像を得て、前記検査画像に対して画像処理を行い、前記検査画像に対応する前記被検査物である前記樹脂成形品の凹凸欠陥を検出して、前記樹脂成形品の良・不良を判定する凹凸欠陥検査工程、ハ.前記凹凸欠陥検査工程により、前記樹脂成形品の不良が連続して所定回数検出された場合に、前記樹脂成形品製造工程を停止する工程。

技術分野

0001

この発明は外観検査装置及び樹脂成形品の製造方法に関し、特に表面に柄が施された被検査物外観凹凸欠陥を検出する外観検査装置、及び成形同時転写法により表面に柄が施される樹脂成形品の製造方法に関するものである。

背景技術

0002

装飾などのために表面に柄を施した樹脂成形品が製造されている。例えば、携帯電話ラップトップコンピュータ筐体である。この樹脂成形品は、転写層として図柄層が形成された転写シート金型内に送る転写シート送り装置を有する射出成形機により、射出成形と同時に、金型内に送られた転写シートから転写層が樹脂成形品の表面に転写されて成形される。

0003

射出成形機は、A金型、A金型とのパーティング面が形成されたB金型と転写シートをパーティング面に送り込む転写シート送り装置とを備えている。射出成形時に、転写シートはA金型又はB金型のキャビティ面密着するように構成されている。したがって、一方の金型のキャビティ面と樹脂成形品とは直接接触しない。射出成形時に、キャビティ面と転写シートとの間に異物が付着したまま射出成形を行った場合には、成形同時樹脂成形品に凹み傷(当該凹み傷は打痕と呼ばれる)が発生する。

0004

もし異物が樹脂成形品と直接接する金型のキャビティ面に付着すれば、当該異物は樹脂成形品に埋め込み状態となって、射出成形機から取り出されるので、当該単一の樹脂成形品に外観不良が発生するのみであり、製造過程でさほどの損害は発生しない。

0005

一方、転写シートが密着する側の金型キャビティ面に付着した当該異物は、樹脂成形品とともに射出成形機から取り出されることがない。このため、一度打痕が発生すると、複数の樹脂成形品に打痕が連続して発生する。そして、打痕が検出され、異物を取り除く処置が行われるまで、外観不良品が連続して多量に製造されてしまう。

0006

当該打痕の典型的な大きさは直径が10μm〜100μmである。当該直径範囲よりも小さい場合には、打痕が存在しても人の視覚感じられないので外観不良とならない。当該直径範囲よりも大きい場合には、装置運転者が容易に視覚認識できるので、射出成形機の運転を停止するなどの対策が容易である。

0007

従来は、検査者が樹脂成形品を目視して外観不良の検査をおこなっていた。

0008

一方、従来、液晶パネル表面検査装置として、リング照明灯を液晶パネルの上部に配置し、液晶パネルの直上にカメラを配置し、リング照明灯による斜め上方からの光を液晶パネルに照射反射光をカメラで撮影し、液晶パネルの表面の傷、欠け割れを検出する液晶パネル外観検査装置が知られている。(例えば、特許文献1参照)

0009

また、従来、検査対象物表面欠陥を検出する表面検査方法として、拡散光を照射する光源からの出射光を検査対象物の表面に照射し、反射光をカメラで撮影する表面検査方法であって、光路遮光体を配置し、出射光が照射される検査領域を(1)明領域、(2)前記明領域よりも暗い暗領域と、(3)これらの境界領域に分割し、これら領域ごとに照明の条件を変えて、検出される表面状態多様化を図った表面検査方法が知られている。(例えば、特許文献2参照)

先行技術

0010

特開2003−247953号公報(特に請求項1)
特開2005−208054号公報

発明が解決しようとする課題

0011

目視による外観検査では、検査が遅延することがあり、連続して発生しがちな打痕傷製品オンライン検査として不十分である。そこで、外観検査装置による打痕検査が望まれる。

0012

従来の液晶パネル外観検査装置は、表面に柄のないパネル表面を対象にしている。したがって、異常がない表面領域からの反射光は一定の色(波長領域)である。一方、ここで検査を希望する樹脂成形品は表面に柄が形成されている。そして、打痕の大きさは微細である。樹脂成形品の表面で反射する光は、色を帯び、当該色が表面位置により様々である。したがって、打痕に由来する光が柄に依存する反射光に埋もれる部分が生じて、検出が成功しない。

0013

また、従来の、第2の外観検査装置は、明領域の他に、照明制限領域と暗領域を有している。ここで用いている光源は拡散光照明光源である。そして、照明制限領域は、光源中の一部分である発光領域からの光が届く領域である。また、暗領域は光源からの光は完全に遮光されるものの、カメラは受光信号を発する光量を有する領域である(例えば同公報図6参照)。さらに繰り返しになるが、打痕は微小凹欠陥であり、乱反射を生じる光量が少ない。

0014

したがって、当該外観検査装置によって、柄を有する樹脂成形品の表面を観察すれば、打痕に由来する光が柄に依存する反射光に埋もれる部分が生じて、検出が成功しない。

0015

そこで、本発明は、打痕などの凹凸欠陥の検出精度を向上させた樹脂成形品の外観検査装置を提供することを課題とする。

0016

また、本発明は、オンラインで打痕などの凹凸欠陥の検査を行い、生産性が向上する樹脂成形品の製造方法を提供することを課題とする。

0017

本発明のその他の課題は、本発明の説明により明らかになる。

課題を解決するための手段

0018

本発明の一の態様にかかる外観検査装置は、
被検査物の表面の凹凸欠陥を検査する外観検査装置であって、
一定の指向性を有する光源と、
前記光源から出射した光が被検査物の表面で反射して生じる反射光を撮影するカメラを備え、
前記光源は出射光軸方向に主出射光を出射するとともに前記出射光軸を中心軸として一定の広がり角を有する放射角光を出射するものであり、
前記光源の出射光軸と前記カメラのレンズ光軸は、被検査物の表面に立てた仮想線である垂直線に対して等しい角度で傾斜し、かつ、対向していて、
前記光源と前記被検査物間の光路に遮蔽板を配置して前記光源からの主出射光を遮蔽することにより、前記被検査物の表面上に放射角光照明領域を作り出し、
前記放射角光照明領域を検査領域として、前記検査領域を前記カメラで撮影して撮影像を得て、前記撮影像から凹凸欠陥を検査することを特徴とする。

0019

本発明の好ましい実施態様にかかる外観検査装置にあっては、前記被検査物は、その表面に柄が形成されていて、前記検査領域に柄が含まれていてもよい。

0020

本好ましい実施態様にかかる外観検査装置は、従来は困難であった柄が形成された領域における凹凸欠陥が精度よく検出できるという本発明の特徴がより一層発揮された外観検査装置となる。

0021

本発明の他の好ましい実施態様にかかる外観検査装置にあっては、前記被検査物は、転写層が形成された転写シートを金型内に配置し、溶融樹脂を前記金型内に射出して射出成形と同時に前記転写層を転写する成形同時転写法により成形される樹脂成形品であってもよい。

0022

本好ましい実施態様によれば、成形同時転写法で発生しがちで、かつ、従来オンライン検出が困難であった打痕の検出を行うことができる。

0023

本発明のその他の好ましい実施態様にかかる外観検査装置にあっては、前記凹凸欠陥は平面に生じた凹部であってもよい。

0024

本好ましい実施態様によれば、従来オンライン検出が困難であった打痕の検出という特徴を有する外観検査装置となる。

0025

本発明の好ましい他の実施態様にかかる外観検査装置にあっては、前記被検査物と前記検査領域とを相対的に移動し、前記被検査物の表面上の検査対象領域の全領域を順次、前記検査領域として前記カメラで撮影して撮影像を得るものであってもよい。

0026

本好ましい実施態様によれば、実質的に検査対象領域を広げることができ、より一層使い勝手のよい装置となる。

0027

本発明の他の態様にかかる樹脂成形品の製造方法は、以下のイからハの工程からなる。
イ.転写層が形成された転写シートを金型内に送る転写シート送り装置を有する射出成形機により、射出成形と同時に前記転写層を転写して前記樹脂成形品を成形する樹脂成形品製造工程、
ロ.前記樹脂成形品製造工程により製造された樹脂成形品を被検査物として、被検査物の表面の凹凸欠陥を検査する工程であって、
一定の指向性を有する光源と、
前記光源から出射した光が被検査物の表面で反射して生じる反射光を撮影するカメラを有し、
前記光源は出射光軸方向に主出射光を出射するとともに前記出射光軸を中心軸として一定の広がり角を有する放射角光を出射するものであり、
前記光源の出射光軸と前記カメラのレンズ光軸は、被検査物の表面に立てた仮想線である垂直線に対して等しい角度で傾斜し、かつ、対向していて、
前記光源と前記被検査物間の光路に遮蔽板を配置して前記光源からの主出射光を遮蔽することにより、前記被検査物の表面上に放射角光照明領域を作り出し、
前記放射角光照明領域を検査領域として、前記検査領域を前記カメラで撮影して検査画像を得て、
前記検査画像に対して画像処理を行い、前記検査画像に対応する前記被検査物である前記樹脂成形品の凹凸欠陥を検出して、前記樹脂成形品の良・不良を判定する凹凸欠陥検査工程、
ハ.前記凹凸欠陥検査工程により、前記樹脂成形品の不良が連続して所定回数検出された場合に、前記樹脂成形品製造工程を停止する工程。

0028

以上説明した本発明、本発明の好ましい実施態様、これらに含まれる構成要素は可能な限り組み合わせて実施することができる。

発明の効果

0029

本発明の一の態様にかかる外観検査装置は、表面の凹凸欠陥を検査する外観検査装置であって、その他の構成とともに、指向性を有する光源を用いて、被検査物の表面に放射角光照明領域を作り出し、前記放射角光照明領域を外観検査領域とする。

0030

前記放射角光照明領域に照射される光には、被検査物の表面で正反射してカメラに入る光が全く含まれない。このため、凹凸欠陥のない外観検査領域の撮像暗黒である。たとえ、外観検査領域に柄が形成されていても、カメラに入光する反射光が無いために柄に由来する色などの反射光の性質変化は全く認識されない。一方、通常は暗黒であるために、小量の光であっても、当該領域から発する光があれば、確実にカメラに写り、さらには撮像の白黒2値化などのデータ処理が、外乱を受けることなく進行する。

0031

同時に、前記放射角光照明領域に照射される光には、光源からの放射角光が含まれる。当該放射角光は、凹凸欠陥のない外観検査領域で正反射して、カメラ視野外に放射される。また、当該放射角光は、凹凸欠陥のある外観検査領域で乱反射して、カメラ視野内入り撮像される。

0032

このようにして、表面の色などに妨害されることなく、表面の微小な凹凸欠陥を精度よく検出することができる。例えば、表面に柄が装飾されていても、あるいはまた、表面に高い明度色付けられていても、当該表面に生じた凹凸欠陥を検出することができる。

0033

本発明の他の態様にかかる樹脂成形品の製造方法は、その他の構成とともに、転写シートを用いるいわゆる成形同時転写法と、上記本発明に一の態様にかかる外観検査装置を組み合わせたものである。射出成形機を出た樹脂成形品がオンラインで外観検査され、凹凸欠陥が連続して所定回数検出された場合に射出成形機が停止される。このため、転写法による樹脂成形品の製造過程で発生しがちな外観不良品が連続して多量に製造される不都合が解消される。

図面の簡単な説明

0034

外観検査装置の光学部10を示す斜視図である。
被検査物41上の放射角照明領域46を示す平面説明図である。
光源21、被検査物41とカメラ31などの位置関係を示す断面説明図である。
光源の視野角2θ、放射角θと放射角光照明領域46などの関係を示す説明図である。
光源の放射角θと放射角光照明領域の幅L2の関係を示す説明図である。
外観検査装置1を備えた射出成形装置6の説明図である。
射出成形装置6の制御フローチャートである。

実施例

0035

以下、図面を参照して本発明の実施例にかかる外観検査装置と樹脂成形品の製造方法をさらに説明する。本発明の実施例に記載した部材や部分の寸法、材質、形状、その相対位置などは、とくに特定的な記載のない限りは、この発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではなく、単なる説明例にすぎない。

0036

図1は外観検査装置の光学部10を示す斜視図であり、図2は被検査物41上の放射角照明領域46を示す平面説明図である。図3は光源21、被検査物41とカメラ31などの位置関係を示す断面説明図であり、図4は光源の視野角2θ、放射角θと放射角光照明領域46などの関係を示す説明図である。図5は光源の放射角θと放射角光照明領域の幅L2の関係を示す説明図である。

0037

外観検査装置1の光学部10は、指向性光源である面光源21、被検査物を載置する移動ステージ13、カメラ31などを備えている。

0038

光源は一定の指向性を有する。すなわち、光源からの出射光の角度分布は角度に依存している。好ましい視野角(2θ)範囲は10度から30度である。ここで視野角(2θ)は発光強度ピーク値の半分になるところで測定した光の出射角度である半値全角表現した。上記の視野角範囲にあれば、放射角光照明領域が好適な幅で出現し、また、柄を反射してしまう不必要な光が少なくなる。

0039

光源21は出射光軸22方向に主出射光23を出射するとともに出射光軸を中心軸として一定の広がり角を有する放射角光24を出射する。出射光軸を中心軸とすれば、一定の広がり角はθであると近似して考察することができる。この場合、放射角光が広がる角度は2θであると近似して考察すればよい。

0040

また、光源はレンズ付のLEDランプを平面状に複数配列した面光源が好ましい。LEDランプは寿命が長い特徴を有する。そして、面光源であれば、放射角光照明領域が好適な広さで出現するからである。面光源の大きさの一例は100mm×100mmである。

0041

光源の出射光軸22とカメラのレンズ光軸32は、被検査物41の表面に立てた仮想線である垂直線42に対して等しい角度で傾斜し、かつ、対向している。光源の出射光軸22は被検査物41の表面と矢印87の角度(α)で交差する。カメラのレンズ光軸32は被検査物41の表面と矢印88の角度(β)で交差する。角度αと角度βは等しい。好ましい角度α(すなわち角度βでもある)の値は10度から80度である。

0042

また、出射光軸22、レンズ光軸32と垂直線42は同一平面内に配置されている。すなわち、カメラ31は光源21から検出領域に入射する光の正反射光を検出できる位置及び角度に配置されている。

0043

好適な被検査物は樹脂成形品であり、本実施例も被検査物の例として樹脂成形品を選択して説明する。被検査物である樹脂成形品41は移動ステージ13に載置されている。

0044

樹脂成形品41は表面に柄が形成されていてもよく、べた塗りであってもよく、無色透明、有色透明であってもよい。本発明にかかる外観検査装置は柄が形成されていても支障なく外観の凹凸を検査できるものである。柄は模様言い換えてもよく、表面に現れる線図、色分けまたはぼかしを意味する。無彩色の模様であってもよく、有彩色の模様であってもよい。さらに、金属色インキあるいは金属粒子による金属色であってもよい。

0045

光源21から被検査物41に向かう出射光の光路には、遮光板25が配置されている。遮光板25は光源21から出射される出射光を遮り、被検査物である樹脂成形品の上に、放射角光照明領域46を作り出し、また、半影領域48と遮光領域47を作り出す。放射角光照明領域46に位置する被検査物表面は検査領域となり、当該検査領域からの反射光がカメラ32で撮影され、解析される。

0046

放射角光照明領域46は、光源21から出射される主出射光23を含まず、放射角光24だけが照射される領域である。図4を参照して、遮光板25の端面では、遮光板の内側(図4の左側)に向かう放射角光24aと出射光軸22に挟まれる領域である放射角光照明領域46が作り出される。一方、遮光板の外側(図4の右側)に向かう放射角光24bと出射光軸22に挟まれる領域である半影領域48が作り出される。半影領域48には、放射角光24が照射されると同時に、主出射光23も照射される。また、遮光板25の内側(図4の左側)に向かう放射角光24aを境界とし、遮光板25の内側に向かう領域である遮光領域47が作り出される。遮光領域47には、遮光板に遮られて放射角光24が届かず、また、遮光板に遮られて主出射光23も届かない。

0047

被検査物41の表面に主出射光23が照射されると、その正反射光がカメラ31に検出される。当該正反射光の光量は被検査物表面の色柄により変化する。このため、半影領域48は、本発明にかかる外観検査装置に使用することはできない。

0048

放射角光照明領域46は主出射光23が照射されない。このため、その正反射光がカメラ31に向けて反射されることがない。このため、被検査物の表面に凹凸欠陥が無ければ、カメラの撮像画像は暗黒となる。

0049

被検査物の表面に凹欠陥431が存在すれば、放射角光照明領域46に照射された放射角光が凹欠陥431で乱反射され、当該乱反射光がカメラに到達し、カメラの撮影画像は明部分を含むものになる。

0050

カメラは、多数の光量検出素子が一次元的に配列されているラインセンサを備えたラインセンサカメラであってもよく、また、二次元的に配列されているエリアカメラであってもよい。

0051

放射角光照明領域46は細長い形状で作り出されるので、ラインセンサカメラが相応しい。単一の撮像を行った後に移動ステージ13を移動し、隣接する被検査物の表面反射を撮影し、順次移動と撮影を繰り返して、望む検査領域をカバーすればよい。

0052

以上述べた、放射角光照明領域46が満たされれば、本発明の外観検査装置は実現されるが、迷光などによる誤作動、精度低下を避けるために、遮光板は、被検査物表面を全て覆う面積以上であることが好ましい。

0053

光源21と被検査物41間の距離83(k1)は15mmから1500mmにすることができる。カメラ31と被検査物41間の距離84(k2)は15mmから1500mmにすることができる。

0054

放射角光照明領域46の幅(L2)は1mmから5mmにすればよい。

0055

これまで述べてきた、光源の範囲や光源と被検査物の距離範囲で、好ましい配置を定めて実施することができる。

0056

例えば、光源の視野角81(2θ)が30度、出射光軸と被検査物の角度87(α)が60度で、放射角光照明領域46の幅86(L2)を5mmに設定する場合に、遮蔽板と被検査物の距離85(L1)を求めてみる。

0057

この場合、放射角82(θ)は15度である。

0058

図5を参照して、点91、92、93に囲まれる直角三角形を考えると式(1)が成立する。

0059

0060

式(1)を変形して式(2)を導く。

0061

0062

続いて、式(2)からL2を求めると式(3)が成立する。

0063

0064

式3に、
α=60度
θ=15度
L2=5mmを代入する。このとき、(α—θ)=45度=π/4である。

0065

0066

よって、L1は13.66mmとなる。

0067

放射角光照明領域46の幅86(L2)は1mmから5mmと狭いため、樹脂成形品の表面を覆うには領域が不足する。このため、被検査物と検査領域とを相対的に移動し、被検査物の表面上の検査対象領域の全領域を順次、検査領域としてカメラで撮影して複数の撮影像を得る。相対移動は、移動ステージ13を移動させることにより、被検査物を移動させて行うことが好ましい。

0068

次に撮影像から凹凸欠陥を検査する方法を説明する。

0069

すでに説明したように、検査領域が平面であれば撮影像は暗黒となる。検査領域に凹部があれば撮影像に小さな明領域が写りこむ。凹部は、例えば打痕である。明領域は白色領域と言い換えることができる。

0070

例えば、撮影像の各画素を白黒2値に変換し、白が生じた画素数閾値以上であれば、凹欠陥であると判断することができる。また、例えば、公知の画像認識手段を採用して、一定大きさの画像が写りこんだ場合に、凹欠陥であると判断してもよい。

0071

図6は外観検査装置1を備えた射出成形装置6の説明図であり、図7は射出成形装置6の制御フローチャートである。

0072

射出成形装置6は機械部60と成形制御部61からなる。外観検査装置1は光学部1と検査制御部11からなる。成形制御部61と検査制御部11は全体制御部72により制御される。射出成形装置6で製造される樹脂成形品は移送手段であるロボットアーム71により射出成形装置6から取り出され、光学部10の移動ステージに載せられる。ロボットアーム71は外観検査終了後の樹脂成形品を取り出して、ストックヤードに移動する役目も行う。

0073

機械部60はA金型62とB金型63を含んでいる。帯状基材シート転写柄が連続的に形成された転写シート64が、供給ロール65にロール状に保持されている。転写シート64がA金型62に対して所定位置に配置されると、A金型62がB金型63に密着され、溶融状態樹脂が金型のキャビティ内に射出され、当該樹脂が成形される。同時に転写シート64上の転写柄が樹脂成形品の表面に転写され、成形同時転写樹脂成形品となる。

0074

冷却後にB金型63からA金型62が離れ、ロボットアーム71により樹脂成形品41がキャビティから取り出され、光学部10の移動ステージに載置される。

0075

また、転写柄が転写した後の転写シート64は基材シートのみが残置されるので、当該基材シートが基材シート巻取部66に巻き取られる。同時に新たな転写シート部分がA金型62のキャビティ面に配置される。

0076

転写シート64をキャビティ面に配置し一定長さ送り出す、供給ロール65や基材シート巻取部が転写シート送り装置である。転写シート送り装置は枚葉の転写シートを一枚ずつキャビティ面に位置づけるものであってもよい。

0077

A金型62の移動、樹脂の射出、転写シートの巻上げなどは、成形制御部61が行う。

0078

検査制御部11は、移動ステージ13の移動、カメラ31による検査画像の撮影、検査画像の画像処理(例えば、白黒2値化処理)、凹凸欠陥の検出による樹脂成形品の良・不良判定などを行う。

0079

検査制御部11、成形制御部61と全体制御部72は、例えばコンピュータプログラムから構成される。

0080

図7に示した全体制御部72が行う処理のフローチャートを参照して、外観検査装置1を備えた射出成形装置6の制御動作を説明する。不良品が所定回数連続した場合に射出成形機を止めるために、所定回数として例えば3の数字回数Pとして、予め入力される。

0081

S100にて動作を開始する。S101で連続不良カウンターの数字(n)をゼロにリセットする。この後、射出成形機6が動作して一の樹脂成形品を製造し、外観検査装置1が当該樹脂成形品の外観検査を行う。

0082

S102で、全体制御部72は検査制御部から欠陥検出データを取得する。欠陥があり不良品である場合にはS103に進み、連続不良カウンターの数字(n)と所定回数Pが比較される。

0083

S102で欠陥がなく良品である場合にはS101に戻り、連続不良カウンターの数字(n)が再びゼロにリセットされS102の処理が繰り返される。

0084

S103でn=Pであれば、全体制御装部72は成形制御部61に停止信号を送り、成形制御部61は射出成形機を停止する。S103でn<Pであれば、S110に進み、連続不良カウンターの数字(n)に1が加算される。その後S102に進み処理が繰り返される。

0085

以上のようにして、外観不良品が連続してP回検出されれば、射出成形動作が停止されるので、外観不良が打痕に由来するものであっても、外観不良品が連続して多量に製造されてしまう事態が防止される。

0086

1外観検査装置
6射出成形機
10光学部
11検査制御部
12暗室
13移動ステージ
21指向性光源である面光源
22出射光軸
23主出射光
24放射角光
25遮光板
31カメラ
32レンズ光軸
41被検査物である樹脂成形品
42仮想線である垂直線
431、432、433凹欠陥
46放射角光照明領域
60機械部
61成形制御部
62 A金型
63 B金型
64転写シート
65供給ロール
66基材シート巻取部
71移送手段であるロボットアーム
72 全体制御部
81 指向性光源21の視野角2θ
82 指向性光源21の放射角θ
83光源と被検査物の距離 k1
84 カメラと被検査物の距離 k2
85遮蔽板と被検査物の距離 L1
86 放射角光照明領域の幅 L2
87 出射光軸と被検査物の角度 α
88 レンズ光軸と被検査物の角度 β

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