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技術 引張試験機

出願人 リンテック株式会社
発明者 岸本喜久雄増田良太早川基行稲男洋一
出願日 2009年1月30日 (12年0ヶ月経過) 出願番号 2009-019900
公開日 2010年8月12日 (10年6ヶ月経過) 公開番号 2010-175450
状態 特許登録済
技術分野 耐候試験、機械的方法による材料調査
主要キーワード 剥離角θ 剥離角度θ シャフトモータ 挟持物 取付台座 ワニ口クリップ ジョイント構造 直動運動
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (8)

課題

種々の剥離角などの引張角度や高速領域での剥離力などの引張力の測定が可能であり、種々の引張状態時の引張力を測定することが可能な引張試験機を提供することにある。

解決手段

駆動可能であるとともに、試験片4を保持する保持手段2と、駆動可能であるとともに、試験片4の一部を挟持可能な挟持部5と、引張荷重を測定する荷重測定部とを有する引張手段3を備え、保持手段2に保持された試験片4と試験片の一部を引張る方向とでなす角である剥離角θ可変可能なように、保持手段2と引張手段3の配置を変動可能とした。

概要

背景

従来から、粘着テープ紙類の研究、製品開発製品品質維持品質劣化の防止、品質向上などを図るために、研究開発時や製品を出荷する前に、粘着テープであれば剥離試験、紙類であれば層間破壊靭性試験など種々の引張試験が行なわれている。

ここで、粘着テープは、オフィス家庭だけでなく、自動車建築エレクトロニクスなどの幅広い分野で使用されていることから、粘着力はその用途に応じて種々のものがある。また、粘着テープは、基材の片側に粘着剤が塗布されているタイプあるいは、粘着剤自身がシート状になり両側に接着力を有するタイプに大別されるが、近年のフラットパネルディスプレイFPD)市場の拡大に伴ない、基材レス両面粘着テープというものも開発されている。この基材レス両面粘着テープは、3層からなり、粘着剤層が2枚の剥離フィルムに挟まれる構造となっており、粘着剤層と剥離フィルムの界面の剥離力には差が設けられている。

FPDは複数枚機能性フィルムが積層された多層構造であり、これらの機能性フィルムにより様々な光学特性を発揮する。ところで、FPDを薄型テレビ等へ適用するため、機能性フィルム同士を貼り合わせる場合、総厚が薄くなるように、上記のような基材レス両面粘着テープが使用される。

具体的な操作としては、まず剥離力の弱い方の剥離フィルム(以下「軽剥離フィルム」と言う)を剥がして粘着剤層を表出させ、一方の機能性フィルムに貼付する。次いで、逆側の剥離フィルム(以下「重剥離フィルム」という)を剥がして別の機能性フィルムへ貼付し、2枚の機能性フィルムを積層する。これを繰り返し行なうことによってFPDが製造される。

ところで、基材レス両面粘着テープの軽剥離フィルムと重剥離フィルムは剥離操作が安定するようにその剥離力に差が設けられている。両剥離フィルムの剥離力差が小さいと、粘着剤層の表出面荒れ光透過性を乱しFPDのような光学部品には使用できなくなったり、軽剥離フィルム上に粘着剤層が一部残存してしまうことがあり、そのような場合には2枚の機能性フィルムを積層するための必要な接着力が不足し、部分的に剥がれてしまったりすることがある。

剥離フィルムと粘着剤層との剥離力は、種々の条件によって変動する。特に剥離速度や剥離角度加工業者加工工場等により様々な条件で行われており、作業効率設備上の観点より一定とすることが困難であり、これらの条件の領域において剥離力差が安定していないと前記のようなトラブルが起こる場合がある。

したがって、基材レス両面粘着テープにおいては、使用される工程において採用される条件の全ての領域で剥離力がどのように変動するかを把握しておく必要があった。

粘着テープの剥離力を測定する手法としては、90度剥離試験(JIS:K6854−1)、180度剥離試験(JIS:K−6854−2)、T字剥離試験(JIS:K6854−3)、浮動ローラ法剥離試験(JIS:K6854−4)などがある。90度、180度、T字剥離試験では、予定した剥離角度における剥離力しか測定することはできない。また90度剥離試験では、正確な90度での剥離力の測定とはならない。浮動ローラ法剥離試験では、任意の剥離角度での剥離力の測定が可能であるが、常に正確な剥離角を維持することは困難であり、さらに剥離速度が高速度での測定が困難である。

概要

種々の剥離角などの引張角度や高速領域での剥離力などの引張力の測定が可能であり、種々の引張状態時の引張力を測定することが可能な引張試験機を提供することにある。駆動可能であるとともに、試験片4を保持する保持手段2と、駆動可能であるとともに、試験片4の一部を挟持可能な挟持部5と、引張荷重を測定する荷重測定部とを有する引張手段3を備え、保持手段2に保持された試験片4と試験片の一部を引張る方向とでなす角である剥離角θ可変可能なように、保持手段2と引張手段3の配置を変動可能とした。

目的

本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであり、その目的は、種々の剥離角などの引張角度や高速領域での剥離力などの引張力の正確な測定が可能であり、種々の引張状態時の引張力を正確に測定することが可能な引張試験機を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
0件

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請求項1

引張手段により試験片の一部を引張って該試験片の分離を図り、その際の引張荷重を測定することにより引張試験を行なう引張試験機であって、駆動可能であるとともに、前記試験片を保持する保持手段を備え、前記引張手段は、駆動可能であるとともに、前記試験片の一部を挟持可能な挟持部と、前記引張荷重を測定する荷重測定部と、を有しており、前記保持手段に保持された試験片と前記試験片の一部を引張る方向とでなす角を可変可能なように、前記引張手段と前記保持手段の配置が変動可能に構成したことを特徴とする引張試験機。

請求項2

前記引張手段を複数設けたことを特徴とする請求項1に記載の引張試験機。

請求項3

前記保持手段は、引張荷重を測定する荷重測定部を有することを特徴とする請求項1あるいは2に記載の引張試験機。

請求項4

前記試験片の分離を図る際の該試験片の分離部分撮像する撮像手段を設けたことを特徴とする請求項1〜3いずれか1項に記載の引張試験機。

技術分野

0001

本発明は、粘着テープ剥離試験紙類層間破壊靭性試験などに用いられる引張試験機に関するものである。

背景技術

0002

従来から、粘着テープや紙類の研究、製品開発製品品質維持品質劣化の防止、品質向上などを図るために、研究開発時や製品を出荷する前に、粘着テープであれば剥離試験、紙類であれば層間破壊靭性試験など種々の引張試験が行なわれている。

0003

ここで、粘着テープは、オフィス家庭だけでなく、自動車建築エレクトロニクスなどの幅広い分野で使用されていることから、粘着力はその用途に応じて種々のものがある。また、粘着テープは、基材の片側に粘着剤が塗布されているタイプあるいは、粘着剤自身がシート状になり両側に接着力を有するタイプに大別されるが、近年のフラットパネルディスプレイFPD)市場の拡大に伴ない、基材レス両面粘着テープというものも開発されている。この基材レス両面粘着テープは、3層からなり、粘着剤層が2枚の剥離フィルムに挟まれる構造となっており、粘着剤層と剥離フィルムの界面の剥離力には差が設けられている。

0004

FPDは複数枚機能性フィルムが積層された多層構造であり、これらの機能性フィルムにより様々な光学特性を発揮する。ところで、FPDを薄型テレビ等へ適用するため、機能性フィルム同士を貼り合わせる場合、総厚が薄くなるように、上記のような基材レス両面粘着テープが使用される。

0005

具体的な操作としては、まず剥離力の弱い方の剥離フィルム(以下「軽剥離フィルム」と言う)を剥がして粘着剤層を表出させ、一方の機能性フィルムに貼付する。次いで、逆側の剥離フィルム(以下「重剥離フィルム」という)を剥がして別の機能性フィルムへ貼付し、2枚の機能性フィルムを積層する。これを繰り返し行なうことによってFPDが製造される。

0006

ところで、基材レス両面粘着テープの軽剥離フィルムと重剥離フィルムは剥離操作が安定するようにその剥離力に差が設けられている。両剥離フィルムの剥離力差が小さいと、粘着剤層の表出面荒れ光透過性を乱しFPDのような光学部品には使用できなくなったり、軽剥離フィルム上に粘着剤層が一部残存してしまうことがあり、そのような場合には2枚の機能性フィルムを積層するための必要な接着力が不足し、部分的に剥がれてしまったりすることがある。

0007

剥離フィルムと粘着剤層との剥離力は、種々の条件によって変動する。特に剥離速度や剥離角度加工業者加工工場等により様々な条件で行われており、作業効率設備上の観点より一定とすることが困難であり、これらの条件の領域において剥離力差が安定していないと前記のようなトラブルが起こる場合がある。

0008

したがって、基材レス両面粘着テープにおいては、使用される工程において採用される条件の全ての領域で剥離力がどのように変動するかを把握しておく必要があった。

0009

粘着テープの剥離力を測定する手法としては、90度剥離試験(JIS:K6854−1)、180度剥離試験(JIS:K−6854−2)、T字剥離試験(JIS:K6854−3)、浮動ローラ法剥離試験(JIS:K6854−4)などがある。90度、180度、T字剥離試験では、予定した剥離角度における剥離力しか測定することはできない。また90度剥離試験では、正確な90度での剥離力の測定とはならない。浮動ローラ法剥離試験では、任意の剥離角度での剥離力の測定が可能であるが、常に正確な剥離角を維持することは困難であり、さらに剥離速度が高速度での測定が困難である。

先行技術

0010

JIS:K6854−4

発明が解決しようとする課題

0011

本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであり、その目的は、種々の剥離角などの引張角度や高速領域での剥離力などの引張力の正確な測定が可能であり、種々の引張状態時の引張力を正確に測定することが可能な引張試験機を提供することにある。

課題を解決するための手段

0012

上記目的を達成するため、本発明は、引張手段により試験片の一部を引張って該試験片の分離を図り、その際の引張荷重を測定することにより引張試験を行なう引張試験機であって、駆動可能であるとともに、前記試験片を保持する保持手段を備え、前記引張手段は、駆動可能であるとともに、前記試験片の一部を挟持可能な挟持部と、前記引張荷重を測定する荷重測定部と、を有しており、前記保持手段に保持された試験片と前記試験片の一部を引張る方向とでなす角を可変可能なように、前記引張手段と前記保持手段の配置が変動可能に構成したことを特徴とする。

0013

前記引張手段を複数設けてもよい。

0014

前記保持手段は、引張荷重を測定する荷重測定部を有するようにしてもよい。

0015

前記試験片の分離を図る際の該試験片の分離部分撮像する撮像手段を設けてもよい。

発明の効果

0016

本発明に係る引張試験機は、駆動可能であるとともに、試験片を保持する保持手段を備え、引張手段は、駆動可能であるとともに、試験片の一部を挟持可能な挟持部と、引張荷重を測定する荷重測定部と、を有しており、保持手段に保持された試験片と試験片の一部を引張る方向とでなす角(引張角度)を可変可能なように、引張手段と保持手段とを配置可能に構成した。これにより、引張試験中にわたって引張角度を一定に保持させながら正確に引張試験を行なうことが出来るとともに、種々の剥離角などの引張角度や高速領域での剥離力などの引張力の測定が可能であり、種々の引張状態時の引張力を正確に測定することが可能といった効果を奏する。

図面の簡単な説明

0017

本発明の第1実施形態に係る引張試験機の概略構成を説明するための上面から見た模式図。
図1に示す保持手段を説明するための斜視図。
図1に示す引張手段を説明するための斜視図。
図2のA−A断面図。
本発明の第2実施形態に係る引張試験機の概略構成を説明するための上面から見た模式図。
本発明に使用される試験片の他の実施形態を説明するための図。
保持手段と引張手段とのジョイント構造を説明するための図。

実施例

0018

以下、本発明を実施するための形態について、添付した図面を参照しながら詳細に説明する。

0019

<第1実施形態>
図1は、本発明の第1実施形態に係る引張試験機の概略構成を説明するための上面から見た模式図、図2は、図1に示す保持手段を説明するための斜視図、図3は、図1に示す引張手段を説明するための斜視図、図4は、図2のA−A断面図である。

0020

図1に示すように、本発明の第1実施形態に係る引張試験機1は、保持手段2と、引張手段3からなり、引張手段3により試験片4の一部を引張って試験片4の分離を図り、その際の引張荷重を測定することにより引張試験を行なう引張試験機である。図1においては、保持手段2及び引張手段3が一部省略して記載されている。本実施形態においては、試験片4は、いわゆる基材レス両面粘着テープであり、剥離シート42、粘着剤層43、剥離シート41が3層に積層されてなる。なお、引張試験機1の全体の統括制御については(図示しない)パーソナルコンピュータなどの制御部において行なわれる。

0021

まず、図2及び図4を参照して保持手段2の構成について説明する。図2に示すように、保持手段2は、駆動可能であるとともに試験片4を保持する手段である。具体的には、保持手段2は、ベース21、シャフトモータ22、取付台座23、U字鋼材24、リニアエンコーダ取付台25、リニアエンコーダ26及びガイドレールセット27からなる。

0022

ベース21は、シャフトモータ22を固定する台であり、その両端には取付台座23、23がネジ止め固着されている。なお、本実施形態においては扱い易いように、両端が開口した箱状のものを採用しているがこれに限定されるものではない。取付台座23は、側面視L字状であり、その上面中央部に溝が設けられた第1の取付具231と、下面中央部に前記溝に対応する溝が設けられた第2の取付具232からなる。第1の取付具231、231の各溝にシャフトモータ22のシャフト222の両端部が載置された状態で、上から第2の取付具232、232をそれぞれ被せた状態でネジ止めすることにより、シャフトモータ22はベース21に取り付けられる。

0023

シャフトモータ22は、磁石円筒状に構成した形状の直動モータであり、スライダ221と、シャフト222からなる。スライダ221はコイルからなり、一方、シャフト222は磁石をN極同士、S極同士を接合した構造からなり、接合部から強い磁力線が発生する。このシャフト222を取り囲むスライダ221を構成する(図示しない)コイルに電流が流れると磁界が発生し、フレミングの左手の法則により推力が発生し、この推力によって、スライダ221が直動運動を起すように構成されている。シャフトモータ22においては、スライダ221とシャフト222とが非接触で摩擦がないため、高速度、定速性、位置精度に優れている。なお、本実施形態においては、駆動手段としてシャフトモータを用いたが、他の手段、例えば、ボールネジなどを使用してもよい。

0024

図4に示すように、シャフトモータ22のスライダ221には、U字鋼材24及びリニアエンコーダ取付台25を介してリニアエンコーダ26の検出ヘッド262が取り付けられる。具体的には、U字鋼材24を寝かせた状態、すなわち、第1の縦板241及び第2の縦板242を水平に、横板243を垂直にした状態で、スライダ221を囲み、横板243にスライダ221をネジなどにより固着する。一方、リニアエンコーダ取付台25を図4に示すような寝かせた状態、すなわち、長辺板251を水平に、短辺板252を垂直にした状態で、長辺板251の下方側にはガイドレールセット27のガイド部271を長辺板251及び第2の縦板242を介してネジ止め固定し、一方、短辺板252にはリニアエンコーダ26の検出ヘッド262をネジ止め固着する。この際、検出ヘッド262はリニアスケール261の上方で、かつ読み取り可能に配置される。

0025

リニアエンコーダ26は、ベース21に取り付けられるとともに、磁気的又は光学的に読取り可能な位置情報を記録したリニアスケール261と、このリニアスケール261を読み取る検出ヘッド262からなり、リニアエンコーダ26は、(図示しない)制御部により制御される。該制御部は、検出ヘッド262をリニアスケール261に対して相対的に移動させつつ検出ヘッド262からの信号を入力して演算処理する。

0026

U字鋼材24の横板243には、試験片4が両面テープなどを用いて保持されており、上記説明した通り、U字鋼材24はシャフト222に対し駆動可能に取り付けられたスライダ221に取り付けられているので、その結果、保持手段2に対し試験片4は移動可能に保持されることとなる。

0027

ガイドレールセット27は、ベース21に取り付けられた一軸のガイドレール272と、このガイドレール272に対しスライド可能に取り付けられたガイド部271からなり、シャフトモータ22のスライダ221を一軸(ガイドレール271)方向の往復運動規制するものである。

0028

次に、引張手段3の構成について図3を参照して説明するが、本実施形態においては、大略保持手段2と同様の構造のものを採用しているので、相違する点のみ説明し、同一の構成については同一の符号を付して詳細な説明は省略する。

0029

引張手段3と保持手段2との相違点は、上記説明した保持手段2の構成の他に、試験片4の一部である剥離シート41及び粘着剤層43を挟持可能な挟持部5と、引張荷重を測定する荷重測定部であるロードセル6と、ロードセル6を回動可能に支持するベアリング部7とを備えている点である。以下これら相違する構成について説明する。

0030

挟持部5は、試験片4である基材レス両面粘着テープの剥離シート41及び粘着剤層43を挟持可能に構成された部材であり、例えばワニ口クリップからなる。さらに二枚の板からなり、二枚の板の間に挟持物を挟持し、二枚の板はネジやエアシリンダにより開閉するような構成でもよい。

0031

ロードセル6は、力(質量、トルク)を検出するセンサーであり、力を加えるとそれを電気信号に変換するセンサーである。本実施形態においては、このロードセル6により、引張荷重の1つである剥離力を測定し電気信号に変換する。さらに荷重測定部としては、バネばかり等の引張荷重を数値に変換できるものであればよい。

0032

ベアリング部7は、ベアリングを採用した平板状の回転板であり、U字鋼材24の第1の縦板241の表面上に取り付けられるとともに、U字鋼材24に対しロードセル6を回動可能に取り付ける部材である。なお、回転する方向は時計回り、半時計回りの双方に回転可能である。ベアリング部7を採用することで、測定時のロードセル6可動時の引張手段の挟持する方向と進行方向とのズレを速やかに解消又は測定誤差とならないように抑制でき、正確な剥離力が測定可能となる。

0033

本発明の第1実施形態においては、上記のように構成された保持手段2と、引張手段3と、試験片4の剥離部分撮影する撮像手段であるCCDカメラ8とを図1のように配置することが好ましい。そしてこの状態で、引張手段3の挟持部5により、試験片4の剥離シート41及び粘着剤層43を一体として挟持する。この状態が剥離開始状態である。なお、保持手段2と引張手段3との間のなす角は、引張手段3のベース21と保持手段2のベース21との配置を変えることによって任意に設定することが出来る。その結果、本実施形態においては、ユーザにおいて剥離角θ図1のZ1矢印部分拡大図におけるX方向とY方向とでなす角度)を任意に設定して剥離試験を行なうことができる。なお撮像手段としては、デジタルビデオカメラなど視覚的に撮影できるものであれば特に限定されない。

0034

上記のように構成された引張試験機1の図1を基に動作説明を行う。剥離シート41と剥離シート42の間に粘着剤層43が有する基材レス両面テープを準備し、これを長方形短冊状とした試験片4を用意する。この試験片4の剥離シート42を、保持手段2のシャフトモータ22の横板243に両面テープ等を用いて貼り合わせて、固定する。次に試験片4のX方向側の先端の剥離シート41と粘着剤層43を一体として剥離シート42から数cm剥がし、剥がした剥離シート41と粘着剤層43の先端を引張手段3の挟持部5に挟持する。このとき剥がした剥離シート41と粘着剤層43がたるまない様に注意する。

0035

このように試験片4を準備した後、引張手段3を保持手段2に対して、剥離角度θが所望の角度になるように調整し、引張手段3のシャフトモータ22を駆動させスライダ221を矢印Y方向に移動させる。これと同時に保持手段2のシャフトモータ22を駆動させスライダ221を矢印X方向に同速で移動させる。なお、これら動作制御は、保持手段2及び引張手段3の双方に電気的に接続された(図示しない)制御部において行なわれる。

0036

本実施形態においては、保持手段2及び引張手段3双方のシャフトモータ22のスライダ221を連動させて同速で移動させるが、これら連動の制御は次のようにして行なわれる。すなわち、引張手段3のスライダ221の移動に連動して、U字鋼材24及びリニアエンコーダ取付台25を介してリニアエンコーダ26の検出ヘッド262はリニアスケール261上を移動する。すると、制御部がリニアエンコーダ26から引張手段3のスライダ221の位置情報が検出される。この検出された位置情報に基づいて保持手段2のスライダ221の移動を同期させれば、その結果、保持手段2及び引張手段3双方のスライダ221を同速で移動させることができる。

0037

本実施形態においては、このように、保持手段2及び引張手段3双方のスライダ221を連動して同速で移動させながら、剥離試験が行なえるので、よって、剥離角θを一定にした状態で、しかも、剥離ポイントもずれることなく定点観測状態で剥離試験を行なうことができるとともに、余計な摩擦力などが混在することがない。その結果、剥離試験の精度が向上する。

0038

本装置では駆動手段としてシャフトモータ22を使用しているので、JIS法試験条件より高速での試験が可能であり、高速においても正確な剥離角度の制御が可能である。

0039

また、本実施形態においては、剥離試験の際に、CCDカメラ8により、剥離状態を撮影し撮影した画像を制御部に取り込むことが出来るように構成しているので、剥離試験の際の剥離状態を剥離試験の結果とともに保存することが可能となる。

0040

<第2実施形態>
本発明の第2実施形態について図5を参照して説明するが、上記第1実施形態と相違する点についてのみ説明し、同一の構成については同一の符号を付して詳細な説明は省略する。また、図5においても、各構成、すなわち、保持手段2A、引張手段3A、3Bは一部省略して記載されている。なお、第2実施形態においても試験片は基材レス両面粘着テープを使用している。

0041

図5は、本発明の第2実施形態に係る引張試験機の概略構成を説明するための上面から見た模式図である。第2実施形態に係る引張試験機1Aと、上記引張試験機1の主な相違点は、保持手段にも挟持部5を設けると共に引張手段により試験片の一部を引っ張られた際の引張荷重を測定する荷重測定部を有するように構成した点と、引張手段を複数(ここでは2台)設けた点である。以下詳細に説明する。

0042

第2実施形態に係る引張試験機1Aに用いられる保持手段2Aは、図1に示す第1実施形態における引張手段3と同一の構成である。更に、引張手段3A、3Bも保持手段2Aと同一の構成である。本実施形態においては、保持手段2Aにより、試験片4の一端、すなわち、剥離シート41、42及び粘着剤層43の全てが一体となったものの一端を挟持し、引張手段3Aにより試験片4の一部である剥離シート41の一端を挟持し、引張手段3Bにより試験片4の一部である剥離シート42及び粘着剤層43の一体となったものの一端を挟持する。この状態が図5に示す状態である。

0043

また、動作においては、保持手段2Aを矢印X1方向、引張手段3Aを矢印Y1方向、引張手段3Bを矢印Y2方向に全て同速で移動させる点が上記第1実施形態と相違する点である。動作制御においても、制御対象同期対象が1つ増える(引張手段が1台増加)だけで、その他の点については上記第1実施形態と同様であるので、詳細な説明は省略する。なお、第2実施形態においても、剥離角(この場合は、θ1+θ2。図5のZ2矢印部分拡大図におけるY1方向とY2方向とでなす角度)を任意に設定することが可能であり、また、上記第1実施形態において奏する効果も同様に得ることができる。
第2実施形態においては、Y1方向とY2方向とでなす角度θ1+θ2を任意に設定できるだけでなく、試験片を延長した線を中心として各々の角度を表したθ1、θ2を各々独立して任意の角度に設定することができる。

0044

なお、上記実施形態においては、試験片を基材レス両面粘着テープとしたが、その他の試験片を使用しても剥離試験、引張試験は可能である。その一例を図6(a)、(b)、(c)に示す。(a)は試験片を中芯としての基材を有する両面粘着テープ、すなわち、剥離シート41A、42A、粘着剤層43A、44A及び基材45Aが図のように積層された両面粘着テープ4Aであり、この場合、図5に示す構成に更に一台引張手段を増設し、保持手段2Aにより両面粘着テープ4Aの一端を挟持し、剥離シート41A、42Aの一端を図5に示す引張手段3A、3Bにより挟持し、更に、粘着剤層43A、44A及び基材45Aが一体となったものの一端を増設した引張手段により挟持し、それぞれ図示された矢印方向に移動させる。これにより、剥離試験が行なえる。

0045

また、(b)は一葉の紙が記載されており、図5に示す本発明の引張試験機1Aを用いて紙類の層間破壊靭性試験を行なった場合の状態が図示されている。この場合には、図5に示す引張試験機1Aを使用して、紙4Bの一端を保持手段2A、紙4Bの層間破壊された一部41Bの一端を引張手段3A、42Bの一端を引張手段3Bでそれぞれ挟持し図示する方向に上記第2実施形態のようにして動作させれば、本発明の引張試験機を紙類の層間破壊靭性試験にも適用することができる。

0046

(c)は、紙やフィルム等の表面基材41Cに粘着剤層42Cを積層した粘着ラベル43Cをステンレス板ポリエチレン板段ボール厚紙等から選ばれる被着体100A(貼着対象物)に貼着した試験片4Cが記載されており、図1に示す本発明の引張試験機1を用いて、粘着ラベル43Cの粘着力試験を行なった場合の状態が図示されている。この場合には、図1に示すのと同様の操作を行なえばよい。但し、この粘着力試験においては、図1に示す試験片4の代わりに図6(c)に示す試験片4Cを使用し、剥離シート42の代わりに被着体100AをU字鋼材24の横板243に両面テープなどを用いて保持し、剥離シート41及び粘着剤層43の代わりに表面基材41Cに粘着剤層42Cを積層した粘着ラベル43を引張手段3の挟持部5により挟持する。その他の点については、上記第1実施形態と同様である。

0047

なお、上記第1及び第2実施形態においては、保持手段と引張手段とは物理的に分離している形態であったが、お互いをジョイントさせる形態を使用すれば剥離角の調整が容易となる。このようなジョイント構造の一例について図7を参照して説明する。

0048

図7は保持手段と引張手段とのジョイント構造を説明するための図であり、(a)は第1実施形態におけるジョイント構造を説明するための斜視図、(b)は(a)のジョイント構造部分を拡大した平面図、(c)及び(d)は第2実施形態におけるジョイント構造を説明するための図であり、(c)は斜視図、(d)は平面図である。なお、図7は、ジョイント構造部分を説明するためのものであるので、各手段は省略して図示している。

0049

まず、第1実施形態にジョイント構造を適用した場合について図7(a)、(b)を参照して説明するが、図7(a)においては保持手段2を背面側から見た場合の状態が図示されている。第1実施形態にジョイント構造を適用した場合には、保持手段2のベース21の側板21Aに、2枚の取付板210、211を設ける。この2枚の取付板210、211の間には円柱状の支柱212が取り付けられている。

0050

一方、引張手段3は、図3に示す引張手段3の構成に、固定手段32が設けられた構造である。よって、ここでは、図3に示す引張手段3の開口部hを塞ぎ、固定手段32を取り付けるための固定手段取付板31が引張手段3の開口部h側に設けられている。

0051

固定手段32は、図7(b)に示すように、アーム32Aと、アーム32Aの一端側に設けられるとともに支柱212と接続するための円弧状のジョイント部32Bとからなる。なお、ジョイント部32Bの円弧の径は支柱212の径に合わせて設定される。

0052

図7(a)及び(b)には固定手段32と支柱212の接続状態が図示されており、固定手段32は、支柱212に対して矢印方向に回動可能に接続される。

0053

このようなジョイント構造を設けることにより、剥離角を設定する際に操作性がよくなる。

0054

次に、図7(c)及び(d)を参照して、第2実施形態に上記説明したジョイント構造を採用した場合について説明する。この場合には、保持手段2A、引張手段3A及び引張手段3B全てに図7(a)及び(b)に示すような固定手段32を設ける。なお、固定手段32のジョイント部32Bの径の大きさは、全て同一である。固定手段32の各手段2A、3A、3Bへの取り付け手法は上記と同様である。なお、3つの固定手段32の高さ(床面からの取り付け位置)は、同一とならないように設定される。ここでは、後述するポールPLに3つの固定手段32が接続された状態で、一番低い位置に引張手段3Bの固定手段32、一番高い位置に保持手段2Aの固定手段32、中間に引張手段3Aの固定手段32が位置するように設定されている。なお、各固定手段32を昇降可能な構造としてもよい。

0055

更に、全ての固定手段32のジョイント部32Bの径と同一の径の円柱状のポールPLを用意する。このポールPLが3つのジョイント部32Bを接続するための仲介具となる。具体的には、ポールPLに、各手段2A、3A、3Bそれぞれの固定手段32のジョイント部32Bを図7(c)及び(d)に示すように接続する。このようなジョイント構造を採用することにより上記同様、剥離角を設定する際に操作性がよくなる。
ジョイント構造は上記に限定されず、ポールPLの替わりにネジを利用したり、上記ではジョイント部32は円周の一部が切断された形状をしているが、切断されていない完全な円周状のものでもよく、固定手段と引張手段が任意の方向の位置となるように、回動可能であればよい。

0056

1、1A引張試験機
100A被着体
2保持手段
21ベース
210、211取付板
212支柱
22シャフトモータ
221スライダ
222シャフト
23取付台座
231 第1の取付具
232 第2の取付具
24 U字鋼材
241 第1の縦板
242 第2の縦板
243横板
25リニアエンコーダ取付台
251 長辺板
252 短辺板
26 リニアエンコーダ
261リニアスケール
262検出ヘッド
27ガイドレールセット
271ガイドレール
272ガイド部
3 引張手段
31 固定手段取付板
32 固定手段
32Aアーム
32Bジョイント部
4、4A、4B、4C試験片
41剥離シート
41C表面基材
42 剥離シート
43、42C粘着剤層
43C粘着ラベル
5 挟持部
6ロードセル(荷重測定部)
7ベアリング部
8CCDカメラ(撮像手段)
PLポール

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