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技術 巴布剤用基布およびこれを用いた巴布剤

出願人 東レ株式会社
発明者 小田直規嶋田寛己三木匠藤原清隆
出願日 2008年12月31日 (12年1ヶ月経過) 出願番号 2008-335856
公開日 2010年7月15日 (10年7ヶ月経過) 公開番号 2010-155812
状態 特許登録済
技術分野 医薬品製剤 編地
主要キーワード ダルマ型 製品生地 伸張特性 閉じ目 開き目 定荷重時伸び率 製品密度 シミ出し
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (1)

課題

洗練された表面感とソフトな風合いを有し、かつ優れたストレッチ性伸長回復性を有し、皮膚の動きへの追従性に優れ、さらに、長時間貼り付け時にも、カールや解れによる貼布剤の剥がれや、ランによる薬剤シミ出しの無い、汎用性に富む巴布剤基布およびこれを用いた巴布剤を提供する。

解決手段

縮発現性合成繊維マルチフィラメントを2針オーバーラップしたシングル二目編組織編成した経編地であって、該経編地のウエルコースの積Kが下記式(1)の範囲を満たしている、巴布剤用基布。1500<K<3800・・・・・・・・・・(1)

概要

背景

従来、巴布剤には、貼り付け後の使用中、皮膚の動き追従する、使用感の優れた基布の開発が進められて来た。一般的に巴布剤用基布として使用されているものとしては、高いストレッチ性を有する丸編みムース地や、一方向に高いストレッチ性を有する経編地が用いられて来た。しかし、丸編地は、高いストレッチ性を有するものの、貼り付け時に、生地が柔らかいために、折れ曲りシワ入り、うまく貼れないという問題があった。さらに、巴布剤で要求される薄地の生地では、丸編時の特性上、生地端の解れやランが入り易く、長時間の貼り付け時には、解れた部分からの剥がれや、ランの発生した部分から薬剤シミ出すといという問題があった。また、一方向に高いストレッチ性を有する経編地として、タテ方向伸度の高い生地を製造する方法が提案されている(例えば特許文献1参照)。しかし、この製造法では、デンビー組織トリコット組織等のシングル1目編み組織のため、生地のループ間が粗くなり、表面感の劣った生地になる他、薬剤塗布時の裏ジミが発生する、ランが発生し易く、長時間貼り付け時に薬剤がシミ出するという問題があった。

これらの問題を解決するために、捲縮加工糸を用いた丸編地が提案されている(例えば特許文献2、特許文献3参照)。しかしながら、これらの手法は、2段以上の両面丸編機を用いる、また挿入編用の丸編機を用いる、特殊な編成方法編機が必要であり、編成スピードも上げられない。このため、コスト・生産性に問題があり、実質汎用用途としては適していない。また、ポリトリメチレンテレフタレートを用いることにより、伸長特性に優れたものが提案されている(例えば、特許文献4参照)。ポリトリメチレンテレフタレートは、ポリエステル対比、高いストレッチ性および回復特性を有する。しかし、この伸度特性により、編成が難しく、僅かな糸道バラツキの影響を受け、伸度差が発生する。このため、ヨコ段タテ筋が発生し、高品位の生地を得ることが難しい。また、熱セット性が低く、寸法安定性を得ることが難しいという問題があった。

このように、従来技術では、洗練された表面感とソフトな風合いを有し、かつ優れたストレッチ性と伸長回復性を有し、皮膚の動きへの追従性に優れ、さらに、長時間貼り付け時にも、カールや解れによる貼布剤の剥がれや、ランによる薬剤のシミ出しの無い、汎用性に富む素材を得られていないのが実状であった。
特開平6−56654号公報
特許第2838643号公報
特開2005−154414号公報
特開2002−20272号公報

概要

洗練された表面感とソフトな風合いを有し、かつ優れたストレッチ性と伸長回復性を有し、皮膚の動きへの追従性に優れ、さらに、長時間貼り付け時にも、カールや解れによる貼布剤の剥がれや、ランによる薬剤のシミ出しの無い、汎用性に富む巴布剤基布およびこれを用いた巴布剤を提供する。捲縮発現性合成繊維マルチフィラメントを2針オーバーラップしたシングル二目編組織で編成した経編地であって、該経編地のウエルコースの積Kが下記式(1)の範囲を満たしている、巴布剤用基布。1500<K<3800・・・・・・・・・・(1)なし

目的

すなわち、本発明では、上記のような従来の問題点を克服した、洗練された表面感とソフトな風合いを有し、かつ優れたストレッチ性と伸長回復性を有し、皮膚の動きへの追従性に優れ、さらに、長時間貼り付け時にも、カールや解れによる貼布剤の剥がれや、ランによる薬剤のシミ出しの無い、汎用性に富む巴布剤基布およびこれを用いた巴布剤を提供することにある。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

縮発現性合成繊維マルチフィラメントを2針オーバーラップしたシングル二目編組織編成した経編地であって、該経編地のウエルコースの積Kが下記式(1)の範囲を満たしている、巴布剤用基布。1500<K<3800・・・・・・・・・・(1)

請求項2

前記捲縮発現性合成繊維マルチフィラメントは、捲縮加工が施されている合成繊維マルチフィラメントである、請求項1に記載の巴布剤用基布。

請求項3

前記捲縮発現性合成繊維マルチフィラメントは、繊度が20デシテックス以上、100デシテックス以下である、請求項1または2に記載の巴布剤用基布。

請求項4

前記経編地を分解して取り出した96コース分の捲縮発現性合成繊維マルチフィラメントの長さが35cm以上、65cm以下である、請求項1〜3のいずれかに記載の巴布剤用基布。

請求項5

前記経編地の目付けが50g/m2以上、200g/m2以下である、請求項1〜4のいずれかに記載の巴布剤用基布。

請求項6

JIS−L−1018による2.5cm幅当たりの9.8Nの荷重で測定したタテ方向およびヨコ方向定荷重時伸び率が、50%以上、180%以下、およびJIS−L−1018のA法(定伸長法)により測定したタテ方向およびヨコ方向の50%伸長時の伸長弾性率が70%以上、98%以下である、請求項1〜5のいずれかに記載の巴布剤用基布。

請求項7

請求項1〜6のいずれかに記載の巴布剤用基布を用いた巴布剤

技術分野

0001

本発明は、本発明は、洗練された表面感とソフトな風合いを有し、かつ優れたストレッチ性伸長回復性を有し、皮膚の動きへの追従性に優れ、さらに、長時間貼り付け時にも、カールや解れによる貼布剤の剥がれや、ランによる薬剤シミ出しの無い、汎用性に富む巴布剤基布およびこれを用いた巴布剤に関する。

背景技術

0002

従来、巴布剤には、貼り付け後の使用中、皮膚の動きに追従する、使用感の優れた基布の開発が進められて来た。一般的に巴布剤用基布として使用されているものとしては、高いストレッチ性を有する丸編みムース地や、一方向に高いストレッチ性を有する経編地が用いられて来た。しかし、丸編地は、高いストレッチ性を有するものの、貼り付け時に、生地が柔らかいために、折れ曲りシワ入り、うまく貼れないという問題があった。さらに、巴布剤で要求される薄地の生地では、丸編時の特性上、生地端の解れやランが入り易く、長時間の貼り付け時には、解れた部分からの剥がれや、ランの発生した部分から薬剤がシミ出すといという問題があった。また、一方向に高いストレッチ性を有する経編地として、タテ方向伸度の高い生地を製造する方法が提案されている(例えば特許文献1参照)。しかし、この製造法では、デンビー組織トリコット組織等のシングル1目編み組織のため、生地のループ間が粗くなり、表面感の劣った生地になる他、薬剤塗布時の裏ジミが発生する、ランが発生し易く、長時間貼り付け時に薬剤がシミ出するという問題があった。

0003

これらの問題を解決するために、捲縮加工糸を用いた丸編地が提案されている(例えば特許文献2、特許文献3参照)。しかしながら、これらの手法は、2段以上の両面丸編機を用いる、また挿入編用の丸編機を用いる、特殊な編成方法編機が必要であり、編成スピードも上げられない。このため、コスト・生産性に問題があり、実質汎用用途としては適していない。また、ポリトリメチレンテレフタレートを用いることにより、伸長特性に優れたものが提案されている(例えば、特許文献4参照)。ポリトリメチレンテレフタレートは、ポリエステル対比、高いストレッチ性および回復特性を有する。しかし、この伸度特性により、編成が難しく、僅かな糸道バラツキの影響を受け、伸度差が発生する。このため、ヨコ段タテ筋が発生し、高品位の生地を得ることが難しい。また、熱セット性が低く、寸法安定性を得ることが難しいという問題があった。

0004

このように、従来技術では、洗練された表面感とソフトな風合いを有し、かつ優れたストレッチ性と伸長回復性を有し、皮膚の動きへの追従性に優れ、さらに、長時間貼り付け時にも、カールや解れによる貼布剤の剥がれや、ランによる薬剤のシミ出しの無い、汎用性に富む素材を得られていないのが実状であった。
特開平6−56654号公報
特許第2838643号公報
特開2005−154414号公報
特開2002−20272号公報

発明が解決しようとする課題

0005

すなわち、本発明では、上記のような従来の問題点を克服した、洗練された表面感とソフトな風合いを有し、かつ優れたストレッチ性と伸長回復性を有し、皮膚の動きへの追従性に優れ、さらに、長時間貼り付け時にも、カールや解れによる貼布剤の剥がれや、ランによる薬剤のシミ出しの無い、汎用性に富む巴布剤基布およびこれを用いた巴布剤を提供することにある。

課題を解決するための手段

0006

上記課題を解決するために、本発明者らは鋭意研究を重ねた結果、本発明を成すに至った。すなわち、本発明は以下の構成を有する。

0007

本発明の巴布剤用基布は、捲縮発現性合成繊維マルチフィラメントを2針オーバーラップしたシングル二目編組織で編成した経編地であって、該経編地のウエルコースの積Kが下記式(1)の範囲を満たしている。
1500<K<3800・・・・・・・・・・(1)

0008

前記捲縮発現性合成繊維マルチフィラメントは、捲縮加工が施されていると好ましい。

0009

前記捲縮発現性合成繊維マルチフィラメントは、繊度が20デシテックス以上、100デシテックス以下であるとよい。

0010

前記経編地を分解して取り出した96コース分の捲縮発現性合成繊維マルチフィラメントの長さが35cm以上、65cm以下であるとよい。

0011

前記経編地の目付けが50g/m2以上、200g/m2以下であるとよい。

0012

JIS−L−1018による2.5cm幅当たりの9.8Nの荷重で測定したタテ方向およびヨコ方向定荷重時伸び率が、50%以上、180%以下、およびJIS−L−1018のA法(定伸長法)により測定したタテ方向およびヨコ方向の50%伸長時の伸長弾性率が70%以上、98%以下であるとよい。

0013

本発明は、前記巴布剤用基布を用いた巴布剤である。

発明の効果

0014

本発明の巴布剤用基布は、捲縮性発現性合成繊維マルチフィラメントを2針オーバーラップするシングル二目編組織で、適切な仕上げ性量で布帛とする。この結果、洗練された表面感およびソフトな風合い、かつ優れたストレッチ性および伸長回復性を有し、皮膚の動きへの追従性に優れ、さらに、長時間貼り付け時にも、カールや解れによる貼布剤の剥がれや、ランによる薬剤のシミ出しが無く、汎用性に富む巴布剤用基布を得ることができる。

発明を実施するための最良の形態

0015

以下、本発明の実施の形態を詳細に説明する。
[巴布剤用基布]
(捲縮発現性合成繊維マルチフィラメント)
本発明の巴布剤用基布では、捲縮発現性合成繊維マルチフィラメントを用いる。本明細書において捲縮発現性合成繊維マルチフィラメントとは、仮撚加工(捲縮加工)の施された合成繊維マルチフィラメントや、種類の異なるポリマー、あるいは固有粘度差のあるポリマー、さらには収縮差のあるポリマーを、サイドバイサイド型偏心芯鞘型に複合紡糸した複合紡糸型合成繊維マルチフィラメントを意味する。これらの合成繊維マルチフィラメントの有する捲縮特性により、マルチフィラメントの繊維がより開繊し、ニットを編み上げた時に、よりソフトな風合になる他、嵩高になる為、薬剤を塗布する工程や使用時の、薬剤の裏ジミを防止できる。また、捲縮特性により、生地の伸長性を高くすることができる。

0016

合成繊維マルチフィラメントに仮撚加工を施す方法は、特に制限されるものではなく、ツイスターベルトニップピン等の仮撚加工や、押し込み捲縮加工、デニット加工などを用いることができる。

0017

捲縮発現性合成繊維マルチフィラメントの素材としては、ポリエステルでもポリアミドでも特に種類は限定されるものではない。ナイロン6ナイロン66に代表されるポリアミド系繊維ポリエチレンテレフタレートポリトリメンチレンテレフタレートポリブチレンテレフタレート等のポリエステル系繊維、さらにはこれらの繊維が酸化チタン等の添加物を含んでいてもいいし、吸湿性向上等、機能性付与のためのポリマー改質したものも使用できる。また単繊維単位の断面形状も規定されるものではなく、丸形三角八葉、扁平、Y型、楕円ダルマ型等に代表される様々な異形断面糸を使用できる。

0018

また、捲縮発現性合成繊維マルチフィラメントの繊度は、20デシテックス以上、100デシテックス以下であることが好ましい。20デシテックスより小さいと、編み目の間が空くため、薬剤の裏ジミが発生したり、生地が柔らかくなり過ぎ、シワが入りやすくなるという問題がある他、ランが入りやすいという欠点がある。また100デシテクスよりも大きいと、生地が厚くなり、ごわつき感が強くなり、巴布時の着用感が劣った生地となる。より、好ましくは、30デシッテクス以上、90デシッテクス以下である。

0019

(経編地)
本発明の巴布剤用基布は、捲縮発現性合成繊維マルチフィラメントを2針オーバーラップするシングル二目編組織で編成した経編地である。2針オーバーラップするシングル二目編組織を用いるのは、以下の理由による。

0020

1枚筬の1目編組織、即ちデンビー、コード、アトラス等の組織では、生地が薄くなり、ループ間が粗くなるため、表面感の劣った生地になる他、薬剤塗布時の裏ジミが発生したり、ランが発生し易いという欠点がある。また、2枚筬を用いた1目編組織では、即ち、ダブルデンビー、ダブルアトラスハーフ等の組織では、ストレッチ性を出すためには、フロントの筬に配する糸状の編込み長を長くし、ルーズな組織にしなければならず、これにより、ごわつき感が発生する、またピリング性能スナッグ性能が悪化するという欠点がある。さらには、フロント組織バックの組織の違いや、糸条の編込み長の違いから、一方向にカールし易い特徴があり、貼り付け時のカールや、運動時のカールによる貼布剤の剥がれが発生し易いという欠点がある。その他、優れた伸張特性を有するダブルデンビー組織では、1枚筬の1目組織同様、ランが発生し易いという問題がある。

0021

一方、1枚筬のシングル二目編組織とすると、2本の針に糸が掛かるため、編み目の密度が密になり、上記問題を解消できる。

0022

二目編組織の詳細としては、2針オーバーラップする二目編組織とすれば良いが、好ましくは、2−0/2−0、2−0/1−3、2−0/2−4で示される閉じ目の二目編組織とすることが好ましい。2−0/2−0等の開き目の二目編組織にすると、ループが動き易く、組織的に不安定になるため、品位が劣る他、伸長後の回復が悪くなる、すなわち生地のわらいが発生したり、さらには、ランが生じ易くなる。

0023

本発明の巴布剤用基布は、ウエルとコースの積Kが下記式(1)の範囲を満たしている経編地である。
1200<K<3800・・・・・・・・・・(1)

0024

1枚筬でかつ2針オーバーラップするシングル二目編組織において、1400より小さいと、生地のループ間が粗くなる。このため、薬剤の裏ジミが発生する、また組織がずれ易く、生地伸長後、生地が戻らない、すなわち回復性の低い運動追従性の劣った生地となる。また、3800より大きいと、生地のループ間が詰まり過ぎるため、生地のごわつき感が強くなり、使用時の着用感が劣った生地となる。より好ましくは、1500以上、3700以下である。

0025

本発明の巴布剤用基布に用いる経編地は、生地を分解して取り出した96コース分の捲縮発現性合成繊維マルチフィラメントの長さが35cm以上、65cm以下であることが好ましい。65cmより長いと、合成繊維マルチフィラメントの生地表面に浮き出す糸量が多くなり、表面品位の悪い生地となる、または生地のごわつきが生じ、風合いが悪化する他、ピリング性能やスナッグ性能が低下する。また35cmより短いと、ループが締まり過ぎるため、伸びが小さい生地となり、運動追従性劣った生地となる。より好ましくは、40cm以上、60cm以下である。

0026

本発明の経編地は、目付けが50g/m2以上、200g/m2 以下であることが好ましい。50g/m2より低いと実質生地が薄くなり過ぎ、生地が柔らかく成りすぎるため、巴布時の折れ曲がりやシワが発生し易くなる。また200g/m2より大きいと、生地が厚く成り過ぎるため、巴布時の不快感や、生地が硬くなるため、皮膚の動きへの追従性が劣る原因となる。より好ましくは、70g/m2以上、180g/m2以下である。

0027

本発明の経編地は、JIS−L−1018による2.5cm幅当たりの9.8Nの荷重で測定したタテ方向およびヨコ方向の定荷重時伸び率が、50%以上、180%以下であることが好ましい。タテ方向、ヨコ方向の定荷重時伸び率が50%よりも小さいと、関節が動いた時に生地が伸びず、運動追従性に劣った生地になり、180%よりも大きいと、実質回復力の弱い生地になるため、ワライが生じる生地となる。より好ましくは、60%以上、170%以下である。

0028

また、本発明の経編地は、JIS−L−1018のA法(定伸長法)により測定したタテ方向およびヨコ方向の50%伸長時の伸長弾性率が70%以上、98%以下であることが好ましい。70%より小さいと、生地の回復力の弱い生地になるため、ワライが生じる生地となる。また、本開発を進める中で、様々な条件で試作を実施したが、実質98%を越える布帛は開発できなかった。より好ましくは、80%以上、98%以下である。

0029

本発明の経編地は、トリコット編機ラッセル編機にて編成可能であり、編機のゲージや編成条件については、特に限定されるものではないが、密度の高い編機で、繊度の太い糸を編成すると、生地が厚くなり、ごわつき感が発生し、風合いの劣る原因となり、逆に、密度の低い編機で、細繊度の糸を編成すると、生地が粗くなり、薬剤の裏ジミ、シワ、またランが入りやすい原因となるため、前述の編地のウエルとコースの密度の積Kが目標とする範囲を満たすように、かつ要求される厚みや、伸度特性等を考慮し、編機のゲージ、糸繊度、編条件を適宜選択すれば良い。

0030

製編された編地の精練、染色、仕上げセット等の加工は、通常の経編地の加工方法に準じて行えばよいが、前述の編地のウエルとコースの積Kが目標とする範囲を満たすように、適宜仕上げ性量を調整すれば良い。

0031

さらに、染色段階での付帯加工として、防汚加工抗菌加工消臭加工防臭加工吸水加工吸湿加工など、さらに、後加工としてカレンダー加工エンボス加工シワ加工起毛加工、など、最終的な要求特性に応じて適宜付与すれば良い。

0032

[巴布剤]
本発明の巴布剤は、上記巴布剤用基布の一面に膏体を塗布延展した後、この塗布面を剥離性フィルムで覆って保護したものを裁断包装して完成される。

0034

以下に、実施例に基づいて本発明を詳細に説明するが、本発明は必ずしもこれらに限定されるものではない。

0035

測定方法
本実施例における特性の測定・評価は、以下に記載の方法を用いた。

0036

(1)ウエルとコース
ウエルとコースの測定は、JISL1018の密度の測定方法に準じて行った。すなわち、試料平らな台の上に置き、不自然しわ張力を除いて、異なる5ヶ所について、1インチ間のウエル及びコースを数え、ウエル及びコースそれぞれの平均値を算出した。

0037

(2)繊度
生地を分解して、合成繊維マルチフィラメントを3本取り出す。5gの荷重下で、30cmの試験片切り出し、その重量(g)を測定し、3本の平均値を求めた後、1万m当たりの重量(g/万m)に換算し、繊度を求めた。

0038

(3)生地を分解して取り出した96コース分の合成繊維マルチフィラメントの長さ
生地の同一ウエルに沿って、96コース分を数え、印を付ける。生地を分解して、ポリエステル系合成繊維を3本取り出す。5gの荷重下で、印間の長さを測定し、3本の平均値を算出した。

0039

(4)目付
目付は、JISL1018の標準状態における単位面積当たりの質量の測定方法に準じて測定した。すなわち、25cm×25cmの試験片を3枚採取し、それぞれの標準状態での質量(g)を量り、その平均値を算出し、小数点以下1けたに丸め、1m2当たりの質量(g/m2)で表す。
Sm=W/A
ここに、Sm:標準状態における単位面積当たりの質量(g/m2)
W :標準状態における試験片の質量(g)
A :試験片の面積(m2)

0040

(5)定荷重時伸び率(伸び率
伸び率の試験法はJIS−L−1018の定荷重時伸び率のカットスリップ法に準じて行った。すなわち、2.5cm×20cmの試験片をタテ、ヨコ方向にそれぞれ5枚ずつ採取し、自記記録装置定速伸長引張試験機を用い、つかみ間隔10cm、初荷重29mN、引っ張り速度20cm/minの試験条件で、静かに9.8Nの荷重を加えたまま1分間放置し、その後つかみ間隔の長さ(cm)を計り、次式により伸び率(%)を求め、タテ、ヨコ、それぞれ、平均値を算出した。
EP=(L1−L)/L×100
ここに、EP:定荷重時伸び率(%)
L :もとのつかみ間隔(20cm)
L1:9.8N荷重を加え1分間放置後のつかみ間隔の長さ(cm)

0041

(6)伸長弾性率(弾性率)
伸長弾性率は、JIS−L−1018A法の定伸長法に準じて行った。すなわち、5cm×30cmの試験片をタテ、ヨコ方向にそれぞれ5枚ずつ採取し、自記記録装置付定速伸長形引張試験機を用い、つかみ間隔(印間)20cm、初荷重29mN、引っ張り速度20cm/minの試験条件で、50%まで引き伸ばし、1分間放置し、次に同じ速度で元の位置まで戻し3分間放置する。この操作を2回繰り返した後、荷重−伸び率線を描き、この曲線から残留伸びを測り、次式によって、伸長弾性率(%)を求め、タテ、ヨコ方向それぞれの平均値を算出した。
Ee=(Ln−Ln’)/Ln×100
ここに、Ee :伸長弾性率
Ln :一定伸び(mm)
Ln’ :残留伸び(mm)

0042

(実施例1)
カールマイヤー製の28ゲージのシングルトリコット編機を用い、捲縮発現性合成繊維マルチフィラメントとして、ツイスタータイプの仮撚機で仮撚加工を施した56デシテックス36フィラメントのポリエステル仮撚加工糸を、1枚筬で全通し、かつ1−3/2−0(図1のA参照)の2目編み組織で、該ランナーを270(cm/Rack)、機上コース42(C/Inch)で編成し、生機を得た。

0043

この生機を通常の染色加工仕上げに従い、精練、130℃染色、170℃で仕上げセットを実施し、製品の密度37ウエル、59コースの製品生地とした。

0044

得られた製品生地のウエルとコースの積Kは2183、目付は115g/m2、編目を分解して取り出した96コース分の糸条の長さは49.4cm、伸び率は、タテ方向が66.2%、ヨコ方向が102.5%、また、伸長弾性率は、タテ方向が91.8%、ヨコ方向が93.5%であった。

0045

本製品生地に薬剤を塗布したところ、裏ジミも無く、加工性は良好であった。また、本巴布剤を、被験者の2箇所に貼り、実用テストを実施したところ、貼り易く、かつ貼った後の運動追従性にも優れており、長時間の運動でも剥がれもなく、さらに、風合いもソフトであり、良好との評価を得た。

0046

(実施例2)
カールマイヤー製の28ゲージのシングルトリコット編機を用い、捲縮発現性合成繊維マルチフィラメントとして、実施例1で用いた56デシテックス36フィラメントのポリエステル仮撚加工糸を、1枚筬で全通し、かつ1−3/2−0(図1のA参照)の2目編み組織で、該ランナーを250(cm/Rack)、機上コース50(C/Inch)で編成し、生機を得た。

0047

この生機を通常の染色加工仕上げに従い、精練、130℃染色、170℃で仕上げセットを実施し、製品の密度43ウエル、65コースの製品生地とした。

0048

得られた製品生地のウエルとコースの積Kは2795、目付は124g/m2、編目を分解して取り出した96コース分の糸条の長さは47.6cm、伸び率は、タテ方向が82.2%、ヨコ方向が137.5%、また、伸長弾性率は、タテ方向が87.8%、ヨコ方向が88.6%であった。

0049

本製品生地に薬剤を塗布したところ、裏ジミも無く、加工性は良好であった。また、実用テストを実施したところ、貼り易く、かつ貼った後の運動時には、弾性率低下による若干の生地の弛みが発生したものの、問題無いレベルであり、長時間の運動でも剥がれもなく、さらに、風合いもソフトであり、良好との評価を得た。

0050

(比較例1)
カールマイヤー製の32ゲージのシングルトリコット編機を用い、捲縮発現性合成繊維マルチフィラメントとして、実施例1で用いた56デシテックス36フィラメントのポリエステル仮撚加工糸を、1枚筬で全通し、かつ1−3/2−0(図1のA参照)の2目編み組織で、該ランナーを183(cm/Rack)で編成し、生機を得た。

0051

この生機を実施例1と同様に染色加工を施し、製品密度52ウエル、79コース、即ちウエルとコースの積は4108、また目付133g/m2の製品生地とした。

0052

本製品生地に薬剤を塗布したところ、裏ジミも無く、加工性は良好であったが、実用テストでは、生地のループ間が詰まり過ぎていることによるごわつき感が強く、被験者より、運動時に、違和感が強いとの意見があり、風合いの劣った生地であった。

0053

(比較例2)
カールマイヤー製の28ゲージのシングルトリコット編機を用い、捲縮発現性合成繊維マルチフィラメントとして、実施例1で用いた56デシテックス36フィラメントのポリエステル仮撚加工糸を、1枚筬で全通し、かつ1−3/2−0(図1のA参照)の2目編み組織で、該ランナーを293(cm/Rack)で編成し、生機を得た。

0054

この生機を実施例1と同様に染色加工を施し、製品密度28ウエル、50コース、即ちウエルとコースの積Kは1400、また目付74g/m2の製品生地とした。

0055

伸び率は、タテ方向が22.2%、ヨコ方向が26.5%であった。

0056

本製品生地に薬剤を塗布したところ、Kが1400と式(1)の範囲より小さく、ループ間が粗いため、裏ジミが発生した。また、伸び率が本発明の範囲より小さく、実用テストでは、生地の伸びが小さく、運動追従性の劣った生地であった。

0057

(比較例3)
カールマイヤー製の28ゲージのシングルトリコット編機を用い、捲縮発現性合成繊維マルチフィラメントとして、ツイスタータイプの仮撚機で仮撚加工を施した33デシテックス12フィラメントのポリエステル仮撚加工糸を、フロントの筬およびバックの筬に全通し、かつフロントの組織を1−0/1−2/2−3/2−1、バックの組織を2−3/2−1/1−0/1−2とするアトラス組織で、該フロントおよびバックのランナーを115(cm/Rack)、機上コース60(C/Inch)で編成し、生機を得た。

0058

この生機を通常の染色加工仕上げに従い、精練、130℃染色、170℃で仕上げセットを実施し、製品の密度44ウエル、85コースの製品生地とした。

0059

得られた製品生地の目付は91g/m2、伸び率は、タテ方向が67.2%、ヨコ方向が97.5%、また、伸長弾性率は、タテ方向が92.3%、ヨコ方向が93.0%であった。

0060

本製品生地に薬剤を塗布したところ、裏ジミ発生は無く、加工性は良好であった。しかし、2枚筬を用いた一目編組織で編成した本巴布剤の実用テストを実施したところ、張り付け時に、貼布剤の端がカールし、貼りにくかった他、運動追従性には優れているものの、長時間の運動時に、生地端のカールによる剥がれが発生した。

0061

(比較例4)
カールマイヤー製の32ゲージのシングルトリコット編機を用い、捲縮発現性合成繊維マルチフィラメントとして、実施例1で用いた56デシテックス36フィラメントのポリエステル仮撚加工糸を、1筬で全通しし、かつ1−0/2−3のコード組織で、該ランナーを144(cm/Rack)、機上コース64(C/Inch)で編成し、生機を得た。

0062

この生機を実施例1と同様に染色加工を施し、製品密度34ウエル、62コース、目付54g/m2の製品生地とした。

0063

1枚筬を用いた一目編組織で編成した本製品生地に薬剤を塗布したところ、裏ジミが発生した。また、本巴布剤の実用テストを実施したところ、運動時にランが発生し、薬剤のシミ出しが発生した。

0064

(比較例5)
福原精機製作所製の28ゲージダブル丸編機を用い、捲縮発現性合成繊維マルチフィラメントとして、実施例1で用いた56デシテックス36フィラメントのポリエステル仮撚加工糸をスムース組織で編成し、この生機を通常の染色加工仕上げに従い、精練、130℃染色、170℃で仕上げセットを実施し、製品の密度42ウエル、58コース、目付105g/m2の製品生地とした。

0065

伸び率は、タテ方向が85.5%、ヨコ方向が148.5%、また、伸長弾性率は、タテ方向が96.0%、ヨコ方向が94.0%であった。本製品生地に薬剤を塗布したところ、裏ジミの発生は無く、加工性は良好であった。しかし、スムース組織で編成した基布を用いた本比較例の発布剤について実用テストを実施したところ、運動追従性には優れているものの、長時間の運動で、生地端の解れが生じ、端部の剥がれが発生した他、ランが生じ、薬剤のシミ出しが発生した。

図面の簡単な説明

0066

実施例1の編地の編方図である。

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