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技術 構造パターンの高解像度リソグラフィのための、複数の個々に成形された粒子ビームによって基板を照射する装置

出願人 ヴィステックエレクトロンビームゲーエムべーハー
発明者 ハンス・ヨアキムデーリングトーマスエルスターヨアキムハイニッツマティアススロドヴスキー
出願日 2009年12月11日 (11年7ヶ月経過) 出願番号 2009-281551
公開日 2010年7月8日 (11年0ヶ月経過) 公開番号 2010-153858
状態 特許登録済
技術分野 電子ビーム露光 荷電粒子線装置
主要キーワード 小型構成 固定ポジション 実パラメータ デジタル演算装置 モニタリングセンサ エッジ寸法 デジタル制御値 デジタル結合
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重要な関連分野

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図面 (10)

課題

構造パターン高解像度リソグラフィ用の、複数の個々に成形された粒子ビームによって基板照射する装置を提供する。

解決手段

第1のアパーチャダイアフラムアレイ41と第2のアパーチャダイアフラムアレイ42が、異なるビーム断面を有する粒子ビームレット118を生成するためのマルチフォーマットのダイアフラムアレイとして構成され、粒子ビームレットを個々に偏向するための少なくとも3つのマルチビーム偏向器アレイ51、52、53がダイアフラムアレイ41とダイアフラムアレイ42に付設し、基板91上の粒子ビームレット118に異なる位置を生じさせる。

概要

背景

各技術ノードによって、約3年ごとに、同じサイズの構成部品面上の構造の量が2倍となってきている。それゆえ、マスクに構造を生み出す像生成方法およびウェーハを直接構造化する方法が必要とする書き込み時間が次第に長くなっている。高性能のマスク作製における高解像度電子ビーム書き込み装置生産性落ちた別の理由は、周知のように、解像度回折により制限されている高生産性スキャナー対物レンズの構造の解像度を改善するために、マスク構造が予め歪んでいる度合いが増えていることである(光近接効果補正−OPC)。

高性能のマスク作製およびウェーハの直接露光において、書き込み回数を減らすことによってコストを削減したいという半導体産業での要望は、現在利用可能な単一ビームによる書き込み技術では、満たされていない。

このため、代わりとなるマルチビームを用いる概念が次第に導入されてきている。マルチ成形ビームリソグラフィ概念は、特に非常に高い集積ベル(<65nmの技術)ではスループットをかなり増大させることを約束する。この概念は複数の粒子ビームを同時に提供し、それら複数の粒子ビームの形状およびサイズを調整することができ、かつそれらの基板上の位置を制御することができるという考えに基づく。粒子ビームリソグラフィ装置でスループットを増大させるための2つの主要な方法は、従来技術から公知である。

一方では、近接して並行して動作しかつ形状およびサイズが固定された、微細集束された粒子ビーム束の大きなアレイ(104〜107個のビーム)を使用するマルチビームシステム(電子ビームピクセル)に関する解決法である。ここでは、粒子ビーム束の大きなアレイは、被露光基板に実質的に集中して案内され(ステージ動きおよび偏向システム)、かつ被露光パターンに対応して定期的にスイッチが入ったり切られたりする。このピクセル概念は、例えば、MAPER非特許文献1参照)、およびPML2(非特許文献2参照)に示されている。これらの概念の欠点は、ビーム変調器が非常に複雑であること(数千〜数十万個の偏向システム/レンズ)、および回路レイアウト損失なく個々のピクセルにまで分解する必要があり、そのためにいずれの階層も圧縮も失われるために、データ伝送速度が高速であることである。

解決法の第2のグループは、異なる領域のビーム断面を基板上に投射することによって、所望の構造を様々な方法で露光するために使用される可変的に成形されたビーム(成形されたプローブとしても公知)に基づいている(VSB−可変成形ビーム)。

特許文献1には、かなり複雑なキャラクタプロジェクション(CP)法が説明されており、そこでは、異なるマスクを2つの平面内で互いに重ね合わせて結像し、かつそれらの間に配置された偏向システムによっておそらく偏向させて、典型的な繰り返しのビームパターンを形成してから縮小して露光に使用するようにする。この方法の欠点は、キャラクタアパーチャジオメトリが作られると、その選択が固定されることにある。異なる導電路距離またはCP寸法を必要とする別の技術レベルには、新しい対のキャラクタアパーチャを必要とする。この露光方法の別の欠点は、原理に伴う事由により、キャラクタ内の電流密度が一定であることにある。従って、特に大きなキャラクタの場合、露光環境に依存する近接効果補正を行うことが困難であり、そのため、生成されるパターン有用性および品質に制限を与える。

特許文献2から、アパーチャプレートによって粒子ビームのアレイを生成することが知られている。この粒子ビームのアレイは、共有放射源集光レンズによってコリメートされて平行に照射される。部分的なビームの全てが補正レンズおよび偏向システムによって個々に補正されて、縮小システムにおいて発生する像面歪みおよび像面湾曲消滅するようになる。次に、このように生成されたスポットビームのアレイを被露光基板に集中させて案内し、および所望のパターンに対応する適切なときに部分的なビームのスイッチを入れたり消したりする(ブランキングアレイ)。

この方法の欠点は、所与のパターンを露光するために大量のピクセルデータが必要なことである。さらに、ターゲット内で、部分的なビームの全ての位置および焦点面を制御するために、レンズアレイおよび偏向アレイなどの多数の複雑な静電補正素子が必要なことである。この方法における別の欠点は、ターゲット面にある個々のビームが同じサイズを有しかつ固定ポジショングリッドに配置されていることである。被露光パターンの位置決め精度に対する現在の条件を満たすために(配置2〜5nm)、わずかに位置をオフセットさせて複数回露光を行う必要があり(いわゆるグレイスケール露光またはグレイビーミング)、周知のように、それは、構造のエッジ劣化をもたらし、かつ生産性を低下させる。

特許文献3および特許文献4には、並行して動作している複数の可変成形ビームの分散型の配置としての電子ビームリソグラフィ装置が記載されている。コンパクト小型装置として考えられているこの概念は、電子光学システム毎に2つのピンホールダイアフラムを用い、それらピンホールダイアフラムは、互いに結像され、ビーム断面を制御するためにそれらの間に偏向システムが配置される。外部にある均一な磁界が、互いの上におよびターゲット上にダイアフラム面焦点像を提供する。ターゲットにおける位置の偏向を、基板ステージを一方向に動かすことによって、および直交方向の集合的な各行毎の静電偏向によって行うことが提案されている。小型化されたVSBシステム(可変成形ビームシステム)は全て、別個電子源エミッタアレイ)によって供給される。

この方法の欠点は、ターゲット面におけるビーム成形ダイアフラムは1:1の結像である。リソグラフィ構造に必要なエッジ粗さは、現在のところ最新技術の場合には数ナノメートルの範囲である。従って、使用されるダイアフラムの品質はさらに良質である必要があり、それは、特にそのように小さな角の丸みを生み出すことに関して、技術的に非常に困難であるように思われる。実動中のダイアフラムのエッジにおける汚染効果も同様に、露光中1:1の比率で効果的であり、それゆえパターンの品質およびダイアフラムの寿命が制限を受ける。さらに、放射源の全アレイを提供するためおよびそれらを個々に監視するために資源が必要である点が欠点である。機械的精度が非常に高くかつ磁界の均一性が高いことが、全ビーム束に対して同時に集束条件を維持するために必要であり、これは、多額の費用を費やしてのみ達成することができる。

さらに、ターゲット(例えば、機械加工されたウェーハ)が、不可避的に残存する不均一性を有しているときに、集合的な集束をいかに行うかが不明瞭なままである。最後に、ターゲット面のビーム全ての集合的な偏向には、露光と同時に使用され得るビームの量に関して厳しい制限があるか、またはその偏向はパターン生成用の固定グリッドを規定する。ビーム束の固定グリッドは、被露光パターンの必要基準位置絶えず整列する必要がある。高精度に描かれたパターンのグリッドの場合、これは実質的に露光装置の生産性および/または柔軟性に制限を加える。

特許文献5には、公知のVSBシステム(単一ビーム)と動作が非常に類似しているマルチビームシステムが記載されている。2つのビーム成形ダイアフラム面の領域において複数の個々に制御可能なビームを分離するために、複数の開口部にストラットを挿入することによって従来の照射領域(ダイアフラムアパーチャ)を細分する位置にダイアフラムを配置することが提案されている。このように形成されたビーム束は全て、電子光学コラム(column)の2つの部分に配置されかつ2つの独立機能を実行する4つの個別の偏向システムを収容する。上部の第1の偏向システムステージはビーム断面を個々に調整する働きをし、第2の偏向システムステージは、ある程度の限度内に隣接するビーム束間の距離を調整する働きをする。これに続く、下部の結像部分におけるビーム束のアレイの縮小および位置決めは、集合的にかつVSBシステムと全く同じように実施される。

この概念は、ビーム束を2つの直交方向に偏向することが一平面においてのみ行われるという欠点を有する。これは、ビームがそのようにごく接近している偏向構成では、2つの直交方向で同時に偏向することが、エッジ品質および照射の均一性を損なう大きな偏向エラーをもたらすためである。これはまた、個々に制御される部分的なビームのアレイにおいて、ビーム相互の距離を個々に制御する偏向システムにも当てはまる。さらに、マルチビームシステムの全ビームに関してビームに近接して、非常に限定された空間に配置された、隣接する偏向システム間のクロストークを回避するための具体的な提案はない。

この概念における別の弱点は、設計レイアウト全体の露光プロセスに、似たようなサイズの複数の変化の小さいビーム断面を使用することである。一般に、被露光レイアウトは最新レベルでの集積においても、非常に小型の構造に限らず、むしろ大きな構造も含む。並行して動作する4〜16個のビームのアレイによって多数の小型構造を露光するときに達成される生産性におけるゲインは、レイアウトが望ましくない間隔のある一連の比較的大きなパターンを含むときには、部分的に無効にできる。

概要

構造パターンの高解像度リソグラフィ用の、複数の個々に成形された粒子ビームによって基板を照射する装置を提供する。第1のアパーチャダイアフラムアレイ41と第2のアパーチャダイアフラムアレイ42が、異なるビーム断面を有する粒子ビームレット118を生成するためのマルチフォーマットのダイアフラムアレイとして構成され、粒子ビームレットを個々に偏向するための少なくとも3つのマルチビーム偏向器アレイ51、52、53がダイアフラムアレイ41とダイアフラムアレイ42に付設し、基板91上の粒子ビームレット118に異なる位置を生じさせる。

目的

外部にある均一な磁界が、互いの上におよびターゲット上にダイアフラム面の焦点像を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
2件
牽制数
0件

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請求項1

複数の個々に成形された制御可能な粒子ビーム(118)によって基板照射するための装置であって、粒子ビーム(11)を発する粒子ビーム源(1)と、第1のアパーチャダイアフラムアレイを照射するための前記粒子ビーム(11)を成形しかつ偏向するための照射システム(2)であって、前記アパーチャダイアフラムアレイが、別個粒子ビームレット(118)を生成するためのマルチダイフラアレイである、照射システム(2)と、集光レンズ系(31〜32)によって前記第1のマルチダイアフラムアレイが結像され、かつ前記第1のマルチダイアフラムアレイに適合する一方で結像比率を考慮するダイアフラムアパーチャ(44)を有する第2のマルチダイアフラムアレイと、前記別個の粒子ビーム(118)を個々にビーム偏向するためのマルチビーム偏向器システム(5)と、前記第2のアパーチャダイアフラムアレイによって基板(91)上を通過した前記粒子ビームレット(118)の縮小像のために少なくとも1つのステージを有する縮小光学系(6)とを備える装置において、前記第1のマルチダイアフラムアレイと前記第2のマルチダイアフラムアレイが、異なるビーム断面を有する複数の粒子ビームレット(118)を生成するためにマルチフォーマットのダイアフラムアレイ(41、42)として構成されていること、前記粒子ビームレット(118)を個々に偏向するために少なくとも3つのマルチビーム偏向器アレイ(51、52、53)が、前記第1のマルチフォーマットのダイアフラムアレイ(41)と前記第2のマルチフォーマットのダイアフラムアレイ(42)に付設され、その際に、前記第1のマルチフォーマットのダイアフラムアレイ(41)と前記第2のマルチフォーマットのダイアフラムアレイ(42)との間に少なくとも第1のマルチビーム偏向器アレイ(51)が配置されて、前記個々の粒子ビームレット(118)を個々にビーム偏向することによって、前記第2のマルチフォーマットのダイアフラムアレイ(42)の後ろに前記粒子ビームレット(118)の異なる断面を生成し、前記第2のマルチフォーマットのダイアフラムアレイ(42)の近傍に少なくとも第2のマルチビーム偏向器アレイ(52)が配置されて、部分的な交差点にて個々の粒子ビームレット(118)を個々に偏向するか、下流の交差点(112)に配置された出口開口ダイアフラム(7)で個々の粒子ビームレット(118)を適切にブランキングすること、および前記第2のマルチフォーマットのダイアフラムアレイ(42)の下流に、前記マルチフォーマットのダイアフラムアレイ(42)と交差点(112)との間の距離の10〜20%の距離で少なくとも第3のマルチビーム偏向器アレイ(53)が配置されて、前記基板(91)上で前記粒子ビームレット(118)の異なる位置を生じさせていることを特徴とする装置。

請求項2

前記マルチビーム偏向器アレイ(51、52、53、54)が2つの偏向器チップ(55)から構成され、その2つの偏向器チップ(55)は、重ね合わせて配置され、かつそれぞれの偏向器チップに、光軸(115)に対し側方の同一方向に個々の粒子ビームレット(118)を個々に偏向するために同一の電極対(573)を含む偏向器セルアレイ(57)が設けられており、その際に前記2つの偏向器チップ(55)上の前記偏向器セルアレイ(57)の前記電極対(573)は、相互に実質的に直交方向に向けられていることを特徴とする請求項1に記載の装置。

請求項3

非点収差補正装置(23)が下流に配置された照射群セレクタ(22)が、前記粒子ビーム源(1)が発した前記粒子ビーム(11)用の前記照射システム(2)のビーム経路に配置されて、前記第1のマルチフォーマットのダイアフラムアレイ(41)の照射群(117)を選択することを特徴とする請求項1に記載の装置。

請求項4

前記マルチフォーマットのダイアフラムアレイ(41、42)が、大きなフォーマットの粒子ビームで露光するために、30μm〜200μmの範囲のエッジ長を有する少なくとも2つの大きなダイアフラムアパーチャ(44)と、5μm〜20μmの範囲のエッジ長を有する複数の小さなダイアフラムアパーチャ(44)を含む少なくとも1つのビーム成形ダイアフラム群(45)とを有することを特徴とする請求項1に記載の装置。

請求項5

前記マルチフォーマットのダイアフラムアレイ(41、42)が、異なるビーム成形ダイアフラム群(45)を有し、その際に前記第1のマルチフォーマットのダイアフラムアレイ(41)の複数の異なるビーム成形ダイアフラム群(45)の1つが、前記照射システム(2)の前記照射群セレクタ(22)によって別々に照射されて、粒子ビームレット(118)の寸法の異なる粒子ビームおよびアレイを生成することができることを特徴とする請求項4に記載の装置。

請求項6

前記第1のマルチビーム偏向器アレイ(51)が前記第1のマルチフォーマットのダイアフラムアレイ(41)の後ろ側に配置され、前記第2のマルチビーム偏向器アレイ(52)が前記第2のマルチフォーマットのダイアフラムアレイ(42)の前側に配置され、および前記第3のマルチビーム偏向器アレイが前記第2のマルチフォーマットのダイアフラムアレイ(42)の後ろ側に配置されるように、前記粒子ビームレット(118)を個々に偏向するための前記マルチビーム偏向器アレイ(51、52、53)を配置することを特徴とする請求項1に記載の装置。

請求項7

前記第1のマルチビーム偏向器アレイ(51)が前記第2のマルチフォーマットのダイアフラムアレイ(42)の前側に配置され、前記第2のマルチビーム偏向器アレイ(52)と第3のマルチビーム偏向器アレイ(53)が前記第2のマルチフォーマットのダイアフラムアレイ(42)の後ろ側に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の装置。

請求項8

前記第1のマルチビーム偏向器アレイ(51)が前記第1のマルチフォーマットのダイアフラムアレイ(41)の後ろ側のごく近傍に配置され、前記第2のマルチビーム偏向器アレイ(52)が前記第2のマルチフォーマットのダイアフラムアレイ(42)の前側のごく近傍に配置され、前記第3のマルチビーム偏向器アレイ(53)が前記第2のマルチフォーマットのダイアフラムアレイ(42)の後ろ側に、次の交差点(112)までの距離の10%〜20%に等しい距離で配置されていることを特徴とする請求項6に記載の装置。

請求項9

前記第1のマルチビーム偏向器アレイ(51)が前記第2のマルチフォーマットのダイアフラムアレイ(42)の前側のごく近傍に配置され、前記第2のマルチビーム偏向器アレイ(52)が前記第2のマルチフォーマットのダイアフラムアレイ(42)の後ろ側のごく近傍に配置され、前記第3のマルチビーム偏向器アレイ(53)が前記第2のマルチフォーマットのダイアフラムアレイ(52)の後ろ側に、次の交差点(112)までの距離の10%〜20%に等しい距離で配置されていることを特徴とする請求項6に記載の装置。

請求項10

前記第1のマルチビーム偏向器アレイ(51)が前記第1のマルチフォーマットのダイアフラムアレイ(41)の後ろ側のごく近傍に配置され、前記第2のマルチビーム偏向器アレイ(52)が前記第2のマルチフォーマットのダイアフラムアレイ(42)の後ろ側のごく近傍に配置され、前記第3のマルチビーム偏向器アレイ(53)が前記第2のマルチフォーマットのダイアフラムアレイ(52)の後ろ側に、次の交差点(112)までの距離の10%〜20%に等しい距離で配置されていることを特徴とする請求項6に記載の装置。

請求項11

前記第3のマルチビーム偏向器アレイ(53)と、前記基板(91)に結像する前記縮小システム(6)との間に、少なくとも2つのステージを有する非点収差補正装置(64)が配置されて、許容誤差に依存する歪みを補正することを特徴とする請求項1に記載の装置。

請求項12

前記第1のマルチビーム偏向器アレイ(51)が前記第1のマルチフォーマットのダイアフラムアレイ(42)の後ろ側のごく近傍に配置され、前記第2のマルチビーム偏向器アレイ(52)が前記第2のマルチフォーマットのダイアフラムアレイ(42)の前側のごく近傍に配置され、前記第3のマルチビーム偏向器アレイ(53)が、第1の高精度位置決めアレイとして、前記第2のマルチフォーマットのダイアフラムアレイ(42)の後ろ側のごく近傍に配置され、第4のマルチビーム偏向器アレイ(54)が、第2の高精度位置決めアレイとして、前記第3のマルチビーム偏向器アレイ(53)の後ろ側に配置されていることを特徴とする請求項10に記載の装置。

請求項13

前記偏向器セルアレイ(57)の前記電極対(573)が、互いに重ね合わせられた前記偏向器チップ(55)上で相互に直交して配置されていることを特徴とする請求項2に記載の装置。

請求項14

ビーム成形ダイアフラム群(45)が、フォーマット(n×m)のアレイに使用されるとき、前記マルチビーム偏向器アレイ(51、52、53、54)は、全ての偏向器チップ(55)上に平行な電極対(573)の少なくとも(n+2)行と(m+2)列の偏向器セル(571)を備えた偏向器セルアレイ(57)を有し、かつ外側偏向器セル(572)には電圧が加えられないことを特徴とする請求項13に記載の装置。

請求項15

前記偏向器セルアレイ(57)の隣接する偏向器セル(571)間のクロストーク補償するために、電圧を計算しかつ電圧を調整するための手段が設けられ、偏向器セルアレイ(57)内で偏向電圧補正計算を行うために個々に考慮された各粒子ビームレット(118)に対して、それぞれ8個のすぐ近くにある偏向器セル(571)のクロストーク効果もっぱら考慮することを特徴とする請求項14に記載の装置。

請求項16

前記マルチビーム偏向器アレイ(51、52、53、54)が、各粒子ビームレット(118)のビーム位置断面積および個々の交差点の位置を高速独立制御するための多重チャネル能動部品を含む高速パイプライン構造を有することを特徴とする請求項14に記載の装置。

請求項17

前記マルチビーム偏向器アレイ(51、52、53、54)が、多重DA変換器(58)、デマルチプレクサ(59)、多重演算増幅器を含む高速パイプライン構造を有することを特徴とする請求項16に記載の装置。

請求項18

前記マルチビーム偏向器アレイ(51、52、53、54)を制御するために結合マトリクスが設けられて、前記粒子ビームレット(118)の前記基板(91)上の位置およびサイズ、並びに粒子ビームレット(118)のアレイの各粒子ビームレット(118)のX方向とY方向における前記個々の交差点の位置の独立制御を達成することを特徴とする請求項16に記載の装置。

請求項19

少なくとも前記第2のマルチフォーマットのダイアフラムアレイ(42)がさらに、反復構造を露光するための特別なキャラクタ(46)を有することを特徴とする請求項4に記載の装置。

請求項20

前記マルチフォーマットのダイアフラムアレイ(41、42)が、同一のダイアフラムアパーチャ(44)を備える複数の異なるビーム成形ダイアフラム群(45)を有することを特徴とする請求項4に記載の装置。

請求項21

前記マルチフォーマットのダイアフラムアレイ(41、42)が、異なるダイアフラムアパーチャ(44)を備える複数のビーム成形ダイアフラム群(45)を有することを特徴とする請求項4に記載の装置。

請求項22

非点収差補正装置(23)が下流に配置された、前記第1のマルチフォーマットのダイアフラムアレイ(41)の照射群(117)を最適に選択するための前記照射群セレクタ(22)を制御するために、予めプログラム可能制御装置(24)が設けられて、個々の露光ステップの量を最小限にすることを特徴とする請求項3に記載の装置。

技術分野

0001

本発明は、複数の個々に成形された制御可能な粒子ビームによって基板サブストレート)を照射するための装置であって、粒子ビームを発する粒子ビーム源と、第1のアパーチャダイアフラムアレイを照射するための粒子ビームを成形しかつ偏向させるための照射システムであって、アパーチャダイアフラムアレイが、別個粒子ビームレットを生成するためのマルチフォーマットのダイアフラムアレイである照射システムと、集光レンズ系によって第1のマルチフォーマットのダイアフラムアレイが結像され、かつ第1のマルチダイフラアレイ適合される一方で結像比率を考慮に入れるダイアフラムアパーチャを有する第2のマルチフォーマットのダイアフラムアレイと、別個の粒子ビームを個々にビーム偏向するためのマルチビーム偏向システムと、第2のアパーチャダイアフラムアレイによって基板上を通過した粒子ビームレットの縮小像のために少なくとも1つのステージを有する縮小光学系とを備える装置に関する。本発明を、好ましくは電子ビームリソグラフィ、特に半導体産業に適用し、フォトリソグラフィ用にウェーハおよびマスクを直接構造化する。

背景技術

0002

各技術ノードによって、約3年ごとに、同じサイズの構成部品面上の構造の量が2倍となってきている。それゆえ、マスクに構造を生み出す像生成方法およびウェーハを直接構造化する方法が必要とする書き込み時間が次第に長くなっている。高性能のマスク作製における高解像度電子ビーム書き込み装置生産性落ちた別の理由は、周知のように、解像度回折により制限されている高生産性スキャナー対物レンズの構造の解像度を改善するために、マスク構造が予め歪んでいる度合いが増えていることである(光近接効果補正−OPC)。

0003

高性能のマスク作製およびウェーハの直接露光において、書き込み回数を減らすことによってコストを削減したいという半導体産業での要望は、現在利用可能な単一ビームによる書き込み技術では、満たされていない。

0004

このため、代わりとなるマルチビームを用いる概念が次第に導入されてきている。マルチ成形ビームリソグラフィ概念は、特に非常に高い集積ベル(<65nmの技術)ではスループットをかなり増大させることを約束する。この概念は複数の粒子ビームを同時に提供し、それら複数の粒子ビームの形状およびサイズを調整することができ、かつそれらの基板上の位置を制御することができるという考えに基づく。粒子ビームリソグラフィ装置でスループットを増大させるための2つの主要な方法は、従来技術から公知である。

0005

一方では、近接して並行して動作しかつ形状およびサイズが固定された、微細集束された粒子ビーム束の大きなアレイ(104〜107個のビーム)を使用するマルチビームシステム(電子ビームピクセル)に関する解決法である。ここでは、粒子ビーム束の大きなアレイは、被露光基板に実質的に集中して案内され(ステージの動きおよび偏向システム)、かつ被露光パターンに対応して定期的にスイッチが入ったり切られたりする。このピクセル概念は、例えば、MAPER非特許文献1参照)、およびPML2(非特許文献2参照)に示されている。これらの概念の欠点は、ビーム変調器が非常に複雑であること(数千〜数十万個の偏向システム/レンズ)、および回路レイアウト損失なく個々のピクセルにまで分解する必要があり、そのためにいずれの階層も圧縮も失われるために、データ伝送速度が高速であることである。

0006

解決法の第2のグループは、異なる領域のビーム断面を基板上に投射することによって、所望の構造を様々な方法で露光するために使用される可変的に成形されたビーム(成形されたプローブとしても公知)に基づいている(VSB−可変成形ビーム)。

0007

特許文献1には、かなり複雑なキャラクタプロジェクション(CP)法が説明されており、そこでは、異なるマスクを2つの平面内で互いに重ね合わせて結像し、かつそれらの間に配置された偏向システムによっておそらく偏向させて、典型的な繰り返しのビームパターンを形成してから縮小して露光に使用するようにする。この方法の欠点は、キャラクタアパーチャジオメトリが作られると、その選択が固定されることにある。異なる導電路距離またはCP寸法を必要とする別の技術レベルには、新しい対のキャラクタアパーチャを必要とする。この露光方法の別の欠点は、原理に伴う事由により、キャラクタ内の電流密度が一定であることにある。従って、特に大きなキャラクタの場合、露光環境に依存する近接効果補正を行うことが困難であり、そのため、生成されるパターン有用性および品質に制限を与える。

0008

特許文献2から、アパーチャプレートによって粒子ビームのアレイを生成することが知られている。この粒子ビームのアレイは、共有放射源集光レンズによってコリメートされて平行に照射される。部分的なビームの全てが補正レンズおよび偏向システムによって個々に補正されて、縮小システムにおいて発生する像面歪みおよび像面湾曲消滅するようになる。次に、このように生成されたスポットビームのアレイを被露光基板に集中させて案内し、および所望のパターンに対応する適切なときに部分的なビームのスイッチを入れたり消したりする(ブランキングアレイ)。

0009

この方法の欠点は、所与のパターンを露光するために大量のピクセルデータが必要なことである。さらに、ターゲット内で、部分的なビームの全ての位置および焦点面を制御するために、レンズアレイおよび偏向アレイなどの多数の複雑な静電補正素子が必要なことである。この方法における別の欠点は、ターゲット面にある個々のビームが同じサイズを有しかつ固定ポジショングリッドに配置されていることである。被露光パターンの位置決め精度に対する現在の条件を満たすために(配置2〜5nm)、わずかに位置をオフセットさせて複数回露光を行う必要があり(いわゆるグレイスケール露光またはグレイビーミング)、周知のように、それは、構造のエッジ劣化をもたらし、かつ生産性を低下させる。

0010

特許文献3および特許文献4には、並行して動作している複数の可変成形ビームの分散型の配置としての電子ビームリソグラフィ装置が記載されている。コンパクト小型装置として考えられているこの概念は、電子光学システム毎に2つのピンホールダイアフラムを用い、それらピンホールダイアフラムは、互いに結像され、ビーム断面を制御するためにそれらの間に偏向システムが配置される。外部にある均一な磁界が、互いの上におよびターゲット上にダイアフラム面焦点像を提供する。ターゲットにおける位置の偏向を、基板ステージを一方向に動かすことによって、および直交方向の集合的な各行毎の静電偏向によって行うことが提案されている。小型化されたVSBシステム(可変成形ビームシステム)は全て、別個の電子源エミッタアレイ)によって供給される。

0011

この方法の欠点は、ターゲット面におけるビーム成形ダイアフラムは1:1の結像である。リソグラフィ構造に必要なエッジ粗さは、現在のところ最新技術の場合には数ナノメートルの範囲である。従って、使用されるダイアフラムの品質はさらに良質である必要があり、それは、特にそのように小さな角の丸みを生み出すことに関して、技術的に非常に困難であるように思われる。実動中のダイアフラムのエッジにおける汚染効果も同様に、露光中1:1の比率で効果的であり、それゆえパターンの品質およびダイアフラムの寿命が制限を受ける。さらに、放射源の全アレイを提供するためおよびそれらを個々に監視するために資源が必要である点が欠点である。機械的精度が非常に高くかつ磁界の均一性が高いことが、全ビーム束に対して同時に集束条件を維持するために必要であり、これは、多額の費用を費やしてのみ達成することができる。

0012

さらに、ターゲット(例えば、機械加工されたウェーハ)が、不可避的に残存する不均一性を有しているときに、集合的な集束をいかに行うかが不明瞭なままである。最後に、ターゲット面のビーム全ての集合的な偏向には、露光と同時に使用され得るビームの量に関して厳しい制限があるか、またはその偏向はパターン生成用の固定グリッドを規定する。ビーム束の固定グリッドは、被露光パターンの必要基準位置絶えず整列する必要がある。高精度に描かれたパターンのグリッドの場合、これは実質的に露光装置の生産性および/または柔軟性に制限を加える。

0013

特許文献5には、公知のVSBシステム(単一ビーム)と動作が非常に類似しているマルチビームシステムが記載されている。2つのビーム成形ダイアフラム面の領域において複数の個々に制御可能なビームを分離するために、複数の開口部にストラットを挿入することによって従来の照射領域(ダイアフラムアパーチャ)を細分する位置にダイアフラムを配置することが提案されている。このように形成されたビーム束は全て、電子光学コラム(column)の2つの部分に配置されかつ2つの独立機能を実行する4つの個別の偏向システムを収容する。上部の第1の偏向システムステージはビーム断面を個々に調整する働きをし、第2の偏向システムステージは、ある程度の限度内に隣接するビーム束間の距離を調整する働きをする。これに続く、下部の結像部分におけるビーム束のアレイの縮小および位置決めは、集合的にかつVSBシステムと全く同じように実施される。

0014

この概念は、ビーム束を2つの直交方向に偏向することが一平面においてのみ行われるという欠点を有する。これは、ビームがそのようにごく接近している偏向構成では、2つの直交方向で同時に偏向することが、エッジ品質および照射の均一性を損なう大きな偏向エラーをもたらすためである。これはまた、個々に制御される部分的なビームのアレイにおいて、ビーム相互の距離を個々に制御する偏向システムにも当てはまる。さらに、マルチビームシステムの全ビームに関してビームに近接して、非常に限定された空間に配置された、隣接する偏向システム間のクロストークを回避するための具体的な提案はない。

0015

この概念における別の弱点は、設計レイアウト全体の露光プロセスに、似たようなサイズの複数の変化の小さいビーム断面を使用することである。一般に、被露光レイアウトは最新レベルでの集積においても、非常に小型の構造に限らず、むしろ大きな構造も含む。並行して動作する4〜16個のビームのアレイによって多数の小型構造を露光するときに達成される生産性におけるゲインは、レイアウトが望ましくない間隔のある一連の比較的大きなパターンを含むときには、部分的に無効にできる。

0016

米国特許第6,703,629B2号明細書
米国特許第7,005,658B2号明細書
米国特許第5,981,962A号明細書
米国特許第6,175,122B1号明細書
米国特許第6,614,035B2号明細書

先行技術

0017

C.Kleinら、「Projection maskless lithography(PML2):proof-of concept setup and first experimental results」、Proceedings SPIEAdvanced Lithography 2008、vol.6921−93
E.Slotら、「MAPPER:high throughput maskless lithography」、Proceedings SPIE Advanced Lithography 2008、vol.6921−92

発明が解決しようとする課題

0018

本発明の目的は、基板のスループットが高く、照射される構造パターンの柔軟性を限定することなく、または照射される構造パターンの柔軟性のために基板の高いスループットを犠牲にすることなく、基板の高解像度の構造化を可能とする複数の個々に成形された制御可能な粒子ビームによって基板を照射する新規の可能性を見出すことにある。

課題を解決するための手段

0019

複数の個々に成形された制御可能な粒子ビームによって基板を照射するための装置であって、粒子ビームを発する粒子ビーム源と、第1のアパーチャダイアフラムアレイを照射するための粒子ビームを成形しかつ偏向するための照射システムであって、アパーチャダイアフラムアレイが、別個の粒子ビームレットを生成するためのマルチダイアフラムアレイである、照射システムと、集光レンズ系によって第1のマルチダイアフラムアレイが結像され、かつ第1のマルチダイアフラムアレイに適合される一方で結像比率を考慮に入れるダイアフラムアパーチャを有する第2のマルチダイアフラムアレイと、別個の粒子ビームを個々にビーム偏向するためのマルチビーム偏向システムと、第2のアパーチャダイアフラムアレイによって基板上を通過した粒子ビームレットの縮小像のために少なくとも1つのステージを有する縮小光学系とを備える装置において、上述の目的は本発明の以下の構成によって満たされる。すなわち、本発明は、第1のマルチダイアフラムアレイおよび第2のマルチダイアフラムアレイが、異なるビーム断面を有する粒子ビームレットを生成するマルチフォーマットのダイアフラムアレイとして構成されており、粒子ビームレットを個々に偏向する少なくとも3つのマルチビーム偏向器アレイが第1のマルチフォーマットのダイアフラムアレイと第2のマルチフォーマットのダイアフラムアレイに関連付けられ、第1のマルチフォーマットのダイアフラムアレイと第2のマルチフォーマットのダイアフラムアレイとの間には少なくとも第1のマルチビーム偏向器アレイが配置されて、個々の粒子ビームレットを個々にビーム偏向することによって第2のマルチフォーマットのダイアフラムアレイの後ろに粒子ビームレットに異なる断面を生じさせ、第2のマルチフォーマットのダイアフラムアレイの近傍には少なくとも第2のマルチビーム偏向器アレイが配置されて、個々の粒子ビームレットの部分的な交差点を個々に偏向するかまたは下流の交差点に配置された出口開口ダイアフラムにおいて故意に個々の粒子ビームレットをブランキングさせ、および第2のマルチフォーマットのダイアフラムアレイの下流には、マルチフォーマットのダイアフラムアレイと交差点との間の距離の10〜20%の距離で少なくとも第3のマルチビーム偏向器アレイが配置されて、基板上の粒子ビームレットに異なる位置を生じさせている構成となっている。

0020

マルチビーム偏向器アレイは、2つの偏向器チップで構成されていることが好都合であり、その2つの偏向器チップは互いに重ね合わされて配置され、かつそれぞれに、光軸に対して横方向の同じ方向に個々の粒子ビームレットを個々に偏向するために同一の電極対を含む偏向器セルアレイが設けられており、2つの偏向器チップ上の偏向器セルアレイの電極対は、相互に実質的に直交方向に向けられている。

0021

好ましい実施形態では、非点収差補正装置(stigmator)が下流に配置された照射群セレクタは、粒子ビーム源が発した粒子ビーム用の照射システムのビーム経路に配置されて、第1のマルチフォーマットのダイアフラムアレイの照射群を選択する。

0022

マルチフォーマットのダイアフラムアレイは、大きなフォーマットの粒子ビームレットを露光するための、エッジ長が30μm〜200μmの範囲である少なくとも2つの大きなダイアフラムアパーチャと、小さなフォーマット粒子ビームレットのアレイを露光するための、エッジ長が5μm〜20μmの範囲である複数の小さなダイアフラムアパーチャを含む少なくとも1つのビーム成形ダイアフラム群とを有することが好都合である。

0023

マルチフォーマットのダイアフラムアレイは、異なるビーム成形ダイアフラム群を有する場合もあり、第1のマルチフォーマットのダイアフラムアレイの複数の異なるビーム成形ダイアフラム群の1つを、照射システムの照射群セレクタによって別々に照射して、異なる寸法の粒子ビームレットおよび粒子ビームレットのアレイを生成することが得策である。

0024

第1の変形例では、粒子ビームレットを個々に偏向するためのマルチビーム偏向器アレイを、第1のマルチビーム偏向器アレイを第1のマルチフォーマットのダイアフラムアレイの後ろ側に配置し、第2のマルチビーム偏向器アレイを第2のマルチフォーマットのダイアフラムアレイの前側に配置し、および第3のマルチビーム偏向器アレイを第2のマルチフォーマットのダイアフラムアレイの後ろ側に配置するように配置することが好ましい。

0025

第2の変形例では、第1のマルチビーム偏向器アレイを第2のマルチフォーマットのダイアフラムアレイの前側に配置することができ、および第2のマルチビーム偏向器アレイおよび第3のマルチビーム偏向器アレイを第2のマルチフォーマットのダイアフラムアレイの後ろ側に配置する。

0026

第3の実施形態では、第1のマルチビーム偏向器アレイを第1のマルチフォーマットのダイアフラムアレイの後ろ側のごく近傍に配置し、第2のマルチビーム偏向器アレイを第2のマルチフォーマットのダイアフラムアレイの前側のごく近傍に配置し、および第3のマルチビーム偏向器アレイを第2のマルチフォーマットのダイアフラムアレイの後ろ側に、次の交差点までの距離の10%〜20%に等しい距離で配置する。

0027

第4の変形例では、第1のマルチビーム偏向器アレイを第2のマルチフォーマットのダイアフラムアレイの前側のごく近傍に配置することができ、第2のマルチビーム偏向器アレイを第2のマルチフォーマットのダイアフラムアレイの後ろ側のごく近傍に配置することができ、および第3のマルチビーム偏向器アレイを、第2のマルチフォーマットのダイアフラムアレイの後ろ側に、次の交差点までの距離の10%〜20%に等しい距離で配置することができる。

0028

第5の有利な変形例では、第1のマルチビーム偏向器アレイを第1のマルチフォーマットのダイアフラムアレイの後ろ側のごく近傍に配置し、第2のマルチビーム偏向器アレイを第2のマルチフォーマットのダイアフラムアレイの後ろ側のごく近傍に配置し、および第3のマルチビーム偏向器アレイを、第2のマルチフォーマットのダイアフラムアレイの後ろ側に、次の交差点までの距離の10%〜20%に等しい距離で配置する。

0029

第6の変形例では、第1のマルチビーム偏向器アレイを第1のマルチフォーマットのダイアフラムアレイの後ろ側のごく近傍に配置し、第2のマルチビーム偏向器アレイを第2のマルチフォーマットのダイアフラムアレイの前側のごく近傍に配置し、第3のマルチビーム偏向器アレイを、第1の高精度位置決めアレイとして、第2のマルチフォーマットのダイアフラムアレイの後ろ側のごく近傍に配置し、および第4のマルチビーム偏向器アレイを、第2の高精度位置決めアレイとして、第3のマルチビーム偏向器アレイの後ろ側に配置する。

0030

上述の変形例全てにおいて、第3のマルチビーム偏向器アレイと、板に結像する縮小システムとの間に、少なくとも2つのステージを有する非点収差補正装置を配置して、許容誤差に依存する歪みを補正することが得策である。

0031

全てのマルチビーム偏向器アレイの偏向器セルアレイの電極対が、互いに重なり合わせられた偏向器チップ上で、相互に直角に配置されていることが有利であることが分かっている。

0032

さらに、フォーマット(n×m)のビーム成形ダイアフラム群をアレイに使用するとき、マルチビーム偏向器アレイが、全偏向器チップ上の平行な電極対の少なくとも(n+2)行および(m+2)列の偏向器セルの偏向器セルアレイを有し、および外側偏向器セルには電圧が加えられないことが得策である。

0033

偏向器セルアレイの隣接する偏向器セル間のクロストークを補償するために、電圧を計算しかつ電圧を調整するための手段が設けられ、偏向器セルアレイ内で偏向電圧補正計算を行うために個々に考慮された各粒子ビームレットに対して、それぞれ8個のすぐ近くにある偏向器セルのクロストーク効果もっぱら考慮されることが好都合である。

0034

これに関連して、マルチビーム偏向器アレイが、各粒子ビームレットのビーム位置断面積、および個々の交差点の位置を高速で独立制御するための多重チャネル能動部品を含む高速パイプライン構造を有することが好ましく、パイプライン構造多重DA変換器デマルチプレクサ、および多重演算増幅器を含むことが得策である。

0035

マルチビーム偏向器アレイの全てを制御するために結合マトリクスを設けて、粒子ビームレットの基板上の位置およびサイズ並びに粒子ビームレットのアレイの各粒子ビームレットのX方向およびY方向における個々の交差点の位置の独立制御を達成することが得策であることが分かっている。

0036

露光可能な構造パターンの柔軟性を増大させるために、少なくとも第2のマルチフォーマットのダイアフラムアレイがさらに、反復構造を露光するための特別なキャラクタ(構造パターン)を有する。

0037

さらに、マルチフォーマットのダイアフラムアレイが、同一のダイアフラムアパーチャを備える複数の異なるビーム成形ダイアフラム群、または異なるダイアフラムアパーチャを備える複数のビーム成形ダイアフラム群を有する場合が得策である。

0038

基板上の個々の露光ステップの量を最小限にするために、予めプログラム可能制御装置が、第1のマルチフォーマットのダイアフラムアレイの照射群の選択を最適にするために非点収差補正装置が下流に配置された照射群セレクタを制御するために設けられることが得策である。

0039

本発明にある基本的な考えは、単一ビーム概念として、ビーム断面の比較的大きな最大面積を、小さなビームレット面積である可変に制御可能な成形ビームのアレイと組み合わせることを可能とする公知の可変成形ビームの概念(VSB概念)である。基板を露光する過程において、高速の偏向処理を使用して、これらのビーム変調の変形例間を電子光学的に切り替えることができる。さらに、各粒子ビームレットに別個に設けられる静電偏向システム間のクロストークを最小限にすることに成功するステップを、可変の微細構造の成形ビームの偏向に関して説明している。

0040

本発明の解決法により、基板のスループットが高く、被照射構造パターンの柔軟性を制限することなく、または照射され得る構造パターンの柔軟性のために基板のスループットを犠牲にすることなく、基板の高解像度構造化を可能とする粒子放射線による基板の照射を実現することが可能となる。

0041

以下、実施形態の例を参照して本発明をより詳細に説明する。

図面の簡単な説明

0042

選択された粒子ビームレットを示す本発明による装置の概略図を示す。
全て第2のマルチフォーマットのダイアフラムアレイの近傍にある、粒子ビームレット用のマルチビーム偏向器アレイ装置を備える本発明の実施形態を示す。
マルチフォーマットのダイアフラムアレイおよびマルチビーム偏向器アレイを、プリント回路基板上の制御電子装置と組み合わせた構造的な変形例(図3a)、およびx方向およびy方向に別個に偏向するための二重の構成の断面図(図3b)を示す。
第1のマルチフォーマットのダイアフラムアレイの実施形態(図4a)および関連するマルチビーム偏向器アレイ備える第2のマルチフォーマットのダイアフラムアレイの実施形態(図4b)を示す。
クロストークを抑制するための電極構造を備えるマルチビーム偏向器アレイを示す図4aからの断面図を示す。
図3aおよび図3bによるマルチビーム偏向器アレイを制御するために提供されたデータを示すフロー図を示す。
第1のマルチフォーマットのダイアフラムアレイ(図7a)および第2のマルチフォーマットのダイアフラムアレイ(図7b)の基本的な実施形態を示す。
第1のマルチフォーマットのダイアフラムアレイの前側において粒子ビームを平行に向けた電子ビームリソグラフィ装置、並びに第2のマルチフォーマットのダイアフラムアレイの前側および後ろ側の第1および第2のマルチビーム偏向器アレイに続くマルチビーム偏向器アレイの別の実施形態を示す。
図8のようなテレセントリック照射および4つのマルチビーム偏向器アレイを備える電子ビームリソグラフィ装置であって、1つのマルチビーム偏向器アレイが第1のマルチフォーマットのダイアフラムアレイの後ろに配置され、1つのマルチビーム偏向器アレイが第2のマルチフォーマットのダイアフラムアレイの前側に配置され、および2つのマルチビーム偏向器アレイが第2のマルチフォーマットのダイアフラムアレイの後段に配置されている装置の実施形態を示す。

実施例

0043

図1に概略的に示すように、複数の個々の粒子ビームによって基板を照射するための装置は基本的に、光軸115を規定する粒子ビーム源1を備え、その光軸に沿って、基板91までの粒子ビームコラム全体が以下の構成要素を有する:選択可能な照射群にある第1のマルチフォーマットのダイアフラムアレイ41を照射する照射システム2、集光システム31〜32に加えて、群偏向システム35と、個々の粒子ビームレット118を個々に偏向および成形するマルチ開口ダイアフラムシステム4と協働するマルチ偏向システム5とを含む複数の粒子ビームレット118を生成するビーム変調システム3である。ビーム変調システム3の後ろには、マルチ開口ダイアフラムシステム4によって透過された粒子ビームレット118を、基板ステージ9上で移動する基板91上に結像する縮小システム6がある。基板ステージ9の真上には、粒子ビームレット118によって基板91に露光される構造パターンを観察するための基板モニタリングセンサ装置8が設けられている。

0044

可変制御可能な粒子ビームレット118のアレイをビーム変調システム3内で生成することは、第1のマルチフォーマットのダイアフラムアレイ41および第2のマルチフォーマットのダイアフラムアレイ42が2つのダイアフラム面に配置され、かついずれの場合も、互いに関連する小さな開口部(5〜20μm)のアレイおよび場合によって追加的な大きな開口部(30〜200μm)を含む等価のビーム成形ダイアフラム群45を備えていることを特徴とする。第1のマルチフォーマットのダイアフラムアレイ41は、集光システム31〜32によって第2のマルチフォーマットのダイアフラムアレイ42に結像される(好ましくは1:1の比率で)。

0045

粒子ビームレット118の、集光システム31〜32を通る第2のマルチフォーマットのダイアフラムアレイ42までの経路において、粒子ビームレット118は、集光システム31〜32に加えて、少なくとも1つの群偏向システム35と、マルチ偏向システム5の少なくとも1つのマルチビーム偏向器アレイ51および52とを通過する。

0046

第1のマルチフォーマットのダイアフラムアレイ41を、照射システム2に設けられた照射群117によってビーム成形ダイアフラム群45の領域において照射すると(図7a参照)、粒子ビームレット118のアレイが生成され、それが、集光システム31〜32を通過しかつその経路上にある集合的な群偏向システム35を通過して、第2のマルチフォーマットのダイアフラムアレイ42に向かう。偏向によって、ビーム方向に対して横方向へ全粒子ビームレット118を個々に変位(偏向)させることは、マルチビーム偏向器アレイ51および52の各々内で2つの座標方向に個々に電界を制御することによって実施し得る。

0047

マルチビーム偏向器アレイ51および52を、マルチフォーマットのダイアフラムアレイ41および/または42の一方の近傍に配置することが得策である。これに続き、次の交差点112までの距離の10%〜20%の距離のところに、個々の粒子ビームレット118を基板9に個々に位置決めする高精度位置決めシステムとしての機能を果たす第3のマルチビーム偏向器アレイ53がある。これに関連して、2つのマルチフォーマットのダイアフラムアレイ41と42との間に少なくとも1つのマルチビーム偏向器アレイ51を配置することが必要である。このマルチビーム偏向器アレイ51を、任意選択的に第1のマルチフォーマットのダイアフラムアレイ41または第2のマルチフォーマットのダイアフラムアレイ42のいずれかの近傍に配置することができる。

0048

それゆえ、それぞれ図1に示すマルチフォーマットのダイアフラムアレイ41および42の近傍へのマルチビーム偏向器アレイ51および52の位置決めを、マルチビーム偏向器アレイ51および52の双方共を第2のマルチフォーマットのダイアフラムアレイ42の近傍に、すなわち、一方をその前側におよび他方をその後ろ側に配置するように調整することもできる。

0049

それゆえ、いずれの場合においても各粒子ビームレット118のクロッピング(cropping)は、第2のマルチフォーマットのダイアフラムアレイ42の位置において、マルチフォーマットのダイアフラムアレイ41と42との間に配置された少なくとも1つのマルチビーム偏向器アレイ51を通るときのビームレットの実際の個々の変位に応じて行われる。

0050

特別に構成されたマルチビーム偏向器アレイ51および52を使用することによって(図3a、図4a、図4bおよび図5にそれらの特定の構成を示す)、粒子ビームレット118のアレイ内部の交差点111における全粒子ビームレット118の追加的な個々の位置制御を行うことを可能とする、すなわち、それらの個々のフォーマットサイズ(ビーム断面)に関わらない。第2のマルチフォーマットのダイアフラムアレイ42の下流にある少なくとも1つのマルチビーム偏向器アレイ51が、その役割を果たす。交差点112におけるビーム位置の補正が、下流に配置された、別の同一に構成されたマルチビーム偏向器アレイ53によって高精度で実施される。

0051

集光システム31〜32の領域における多段式の群偏向システム35が、マルチフォーマットのダイアフラムアレイ41の大きなダイアフラムアパーチャ44(30〜200μmのエッジ寸法)の領域(図7a参照)において照射群117を選択することによって形成された粒子ビームレット118を制御する働きをする。マルチフォーマットのダイアフラムアレイ41および42のダイアフラム板43が、小さなフォーマット(5〜20μm)のダイアフラムアパーチャ44に加えて大きなフォーマットのダイアフラムアパーチャ44(30〜200μm)を備えることによって、基板91に広い面積のパターンを露光するために、時間を節約して同じ露光構成を用いて、基板91により広い照射面を実現することができる。

0052

図1に、簡単にするために、適応型集光器21と、光軸115から粒子ビーム11を偏向させるビーム偏向システムを有する照射群セレクタ22と、非点収差補正装置23とを備える個々の粒子ビーム源1によって照射が行われる本発明の第1の実施形態を示す。照射システム2の集光器21の機能は、粒子ビーム源1のビーム出力ダイアフラム116を第1のマルチフォーマットのダイアフラムアレイ41に結像し、かつ粒子ビーム源1のビーム出力10の第1の中間像を交差点110に生成することである。

0053

基板91上に生成される構造パターンに依存して、第1のマルチフォーマットのダイアフラムアレイ41の、厳密に成形されるダイアフラムアパーチャ44またはビーム成形ダイアフラム群45を選択的に照射する照射群117は、粒子ビーム源1のビーム出口から被露光基板91のターゲットまで線形の光軸115によって特徴付けられる粒子ビームコラムの照射システム2において、自動的に選択されかつ制御される。このビーム成形ダイアフラムの選択は、照射群セレクタ22によって粒子ビーム11を好適に偏向させることによって実施される。

0054

図7aによる第1のマルチフォーマットのダイアフラムアレイ41を使用するとき、個々の大きな、異なる形状に成形された粒子ビームを大きなダイアフラムアパーチャ44によって選択することができ、小さな、異なる形状の粒子ビームレット118のアレイをビーム成形ダイアフラム群45によって選択することができる。さらに、ダイアフラム板43が第1のマルチフォーマットのダイアフラムアレイ41と同じダイアフラムアパーチャ44を有していない、図7bによる第2のマルチフォーマットのダイアフラムアレイ42を使用するとき、図7bを参照してさらに十分に説明されるように、例えば変形例として、菱形三角形などの他のビーム形状(DD241 500 A1号明細書による生成の原理)または特別なキャラクタ46(図7b)のビーム形状を生成することもできる。

0055

2つのダイアフラム間にビーム偏向システムを配置してこれら2つのダイアフラムを互いに重ねて結像することによる、比較的広い可変面積を有する個々の粒子ビーム断面のビーム形状の他の変形例を、従来技術から既知の方法で得る(例えば、米国特許第6,175,122B1号明細書、米国特許第6,614,035B2号明細書)。さらに、特別なキャラクタ46(図7b参照)を生成および投影すること、または第1のマルチフォーマットのダイアフラムアレイ41の大きな開口部44の1つと第2のマルチフォーマットのダイアフラムアレイ42のキャラクタ46を通ってもたらされる(選択された)その一部とを結像することは公知である。

0056

非点収差補正装置23は、照射システム2の交差点111において起こり得る非点収差を補正するために設けられている。

0057

本発明の主な新しい点は、マルチフォーマットのダイアフラムアレイ41および42の少なくとも1つの近傍のマルチビーム偏向器アレイ51、52によって粒子ビームレット118のアレイ(群)のビーム断面を追加的に制御できるようにしたことであり、そのため、小さなビーム断面積(5〜20μm)を有する異なる形状に成形された粒子ビームレット118を、ダイアフラムを機械的に変更することなく同じ粒子ビームコラム内で同時にまたは連続的に、個々に制御して生成できることにある。

0058

ビーム方向に対して横方向の2つの座標方向における個々のビーム断面のサイズを完全に独立して制御すること、および基板91上で粒子ビームレット118のそれぞれの位置を追加的に個々に横へずらす(deflection)ことにより、基板91に露光されるチップ設計の複数の異なる構造を実質的により迅速に同時露光することが可能となる。

0059

しかしながら、基板91に露光されるチップ設計は、通常いくつかの大きな構造または頻繁に発生するキャラクタ46も含むので、マルチフォーマットのダイアフラムアレイ41および42の一方または双方を交換する必要なく、そのような構造の領域の露光に関して最も生産的なビーム成形ダイアフラム群45(図7a、図7b参照)を選択できることが有利であることが多い。このダイアフラムの選択は、初めに照射群セレクタ22によって照射システム2内で行われる。

0060

第1のマルチフォーマットのダイアフラムアレイ41を、照射システム2に取り付けられた照射群117によって、ビーム成形ダイアフラム群45(図7a参照)の領域において照射するとき、粒子ビーム118のアレイが生成され、そのアレイは、集光システム31〜32を通る第2のマルチフォーマットのダイアフラムアレイ42までの経路において少なくとも1つのマルチビーム偏向器アレイ51、3つの集合的な群偏向システム351、352、および353、および2つの集光レンズ31および32に加えて補正レンズ33を通過する。

0061

下図3a、図3b、図4aおよび図4bを参照して詳細に説明するように、少なくとも1つのマルチビーム偏向器アレイ51、52によって、第1のマルチフォーマットのダイアフラムアレイ41によって生成された個々の粒子ビームレット118全てを2つの座標方向に個々に変位することが可能となる。

0062

図7bに、部分的なビーム断面47のより細かい網掛けによって示すように、個々の横方向の変位に依存する各粒子ビームレット118のクロッピングは、第2のマルチフォーマットのダイアフラムアレイ42の位置において実施され、個々の粒子ビームレット118が、部分的なビーム断面の平均面積およびマルチフォーマットのダイアフラムアレイ42の各ダイアフラムアパーチャまで縮小される。

0063

特別に構成されたマルチビーム偏向器アレイ51、52およびおそらく追加的なマルチビーム偏向器アレイ53または54(それらの特定の構成を図3b、図4a、図4bおよび図5に示す)を使用することにより、それらの個々のフォーマットサイズに関わらず、(小さなフォーマットの)粒子ビームレット118のアレイ内で各粒子ビームレット118の交差点111および112の位置決め制御を個別的に追加的に行うことが可能になる。従って、粒子ビーム11を粒子ビームレット118に分割した後は、通常狭く制限された交差点111、112または113を、もはや空間的に一致しない部分的な交差点として分布させることができる。さらに、個々の部分的な交差点が好都合にも意図された空間分布をするにも関わらず、用語交差点111、112または113を、光軸115に対する直交面の個々の交差点の位置に関連付けるために、以下引き続き使用する。

0064

マルチフォーマットのダイアフラムアレイ41の大きなダイアフラムアパーチャ44(30〜200μm)の領域にある照射群117が選択されるときに、二重集光システム31〜32の領域にある多段式の群偏向システム35は、粒子ビームレット118を制御する働きをする。

0065

図1図2図8および図9に群偏向システム351〜353によってより正確に示すように、3段式の群偏向システム35を使用するとき、中間の偏向システム352は好ましくは第2のマルチフォーマットのダイアフラムアレイ42においてビーム断面を制御すること(フォーマットサイズ制御)または特別なダイアフラム構造46の選択(図7b)を制御することが可能となり、かつ偏向システム351および353は、個々の粒子ビームレット118が、既に第2のマルチフォーマットのダイアフラムアレイ42に直接当たっているか、またはビーム経路に沿ったさらに遠くの交差点113に位置決めされた開口ダイアフラム7に当たっているかのいずれとなるように、個々の粒子ビームレット118をブランキングするために設けられている。

0066

マルチフォーマットのダイアフラムアレイ41および42は、粒子ビーム11および粒子ビームレット118による一定の衝撃を受けるため、複数のマルチフォーマットのダイアフラムアレイ41、42が、組み合わせられた、すなわちチップにエッチングされたマルチフォーマットのダイアフラムアレイ(それぞれ41’、41”...および42’、42”...)として求められる(例えば、摩耗または他の設計条件のために)場合には、光軸に対して横方向に変位可能であって、それゆえ、粒子ビームコラムを再調整する必要なく交換可能であるように、複数のマルチフォーマットのダイアフラムアレイ41、42を配置することが有利である。図9にこの種の変形例を、交換可能な、同一のマルチフォーマットのダイアフラムアレイ41’および42’によって一例として示す。

0067

さらに、補正レンズ33を集光レンズ31と32との間のビーム変調システム3に設けることができる。この補正レンズ33により、機械的な調整許容範囲を補償するための、第2のマルチフォーマットのダイアフラムアレイ42の位置に第1のマルチフォーマットのダイアフラムアレイ41の像を非常に正確な角度での方向付け(angular orientation)が可能となる。

0068

上述の照射制御およびマルチ成形ビーム制御の部分に続いて、さらに基板ステージ9の方向に粒子ビームコラムのビーム経路に沿って、基板ステージ9に配置された基板91に、電磁レンズ61および62によって第2のマルチフォーマットのダイアフラムアレイ42を縮小して結像する縮小システム6がある。図示の2段式の縮小光学系61〜62は別として、レンズを1つのみまたはレンズを3つ備える光学系を使用することもできる。

0069

縮小システム6は、ビームリターンシステム63、ビームトラッキング65、マイクロビーム偏向器66およびマクロビーム偏向器67並びに非点収差補正装置64および69および高速集束レンズ68など、基板91上の粒子ビーム位置を制御するために多様な偏向システムを備える。第2のマルチフォーマットのダイアフラムアレイ42を基板91に縮小して結像する結像比率は一般に30:1〜100:1である。

0070

(粒子ビームレット118のそれぞれを基板91上の位置の高精度位置決めシステムとして)第3のマルチビーム偏向器アレイ53を、第2のマルチフォーマットのダイアフラムアレイ42と次の交差点112との間の距離の約10〜20%の距離に配置する。この高精度位置決めシステム53は、原理上、マルチビーム偏向器アレイ51および52と同一のものであるが、倍率が異なる。このシステム53は、ビーム方向に対して横方向への粒子ビームレット118のそれぞれの小さな位置変位(5〜20μm)を個別的に可能にする。

0071

マルチビーム偏向器アレイ51、52および53の各々内での2つの各偏向器セルアレイ57の電子制御は、個々に較正された結合マトリクスによって実施される。この結合マトリクスは、図6によれば、アレイの粒子ビームレット118の全てに、個々のフォーマットサイズ(Sxi、Syi)、個々の高精度位置決め(SMxi、SMyi)および交差点112の個々の位置を決めるために、生成されかつ好適にさらに処理される。このために、被露光チップ設計から導かれる実パラメータ(フォーマットサイズ(Sxi、Syi)および高精度位置決め(SMxi、SMyi))が、デジタル結合マトリクス演算装置37において、個々の粒子ビームレット118に好適な変換係数およびブランキング信号で、合計6個の偏向器セルアレイ57の全偏向器(電極対573)の個々の偏向値に変換される。偏向器セルアレイ57がごく近接した構造であるために、結合マトリクス演算装置37からの個々の偏向値は次にクロストーク補正演算装置38において、偏向器セルアレイ58の特定の構造を考慮に入れかつデータマルチプレクサ39に供給されるクロストーク係数で補正偏向値に変換される。データマルチプレクサ39は、6個の個別の偏向器チップ55の個々のデマルチプレクサ59に偏向値の高速データストリームを生成する(図3参照)。個々の補正偏向値を演算するための手順全体を、マルチ偏向器アレイ51、52および53(パイプライン構造)の全てに対してリアルタイムで演算装置37および38において実施する。

0072

2段式のビームリターンシステム63および2段式の非点収差補正装置64がビーム経路の第1の縮小ステージ(レンズ61)の前側に配置される。ビームリターンシステム63は、使用される各ビーム成形ダイアフラム群45(これは光軸115の外側に配置されているのが得策である)によって、光軸115に沿った交差点112の位置には影響を与えずに、粒子ビームレット118を光軸115の方へ再び確実に偏向するようにする。これは収差を低減する働きをする。さらに、非点収差補正装置64は歪みを低減させるのに役立ち得る。

0073

ダイアフラムアパーチャ44を通過しかつ第1のマルチフォーマットのダイアフラムアレイ41(図7a)によって照射域117に規定され、群偏向システム35およびマルチビーム偏向器アレイ51および52の個々の偏向システムによって個々に変更され、並びに第2のマルチフォーマットのダイアフラムアレイ42により形状およびサイズの変更がされた部分的なビーム断面47の部分の縮小された中間像119が、第2の縮小ステージ(レンズ62)によって再度基板91に縮小されて結像される。

0074

その際、開口ダイアフラム7は基板のアパーチャを規定し、かつ一時的に使用されない粒子ビームレット118に対するブランキングダイアフラムとしての機能を果たす。使用されているビーム成形ダイアフラム群45の縮小像のビーム位置を、マイクロビーム偏向器66およびマクロビーム偏向器67によって従来のように基板91に位置決めすることができる。

0075

さらに、図1に示す構成によれば、連続的に動く基板ステージ9上の基板91の露光中のビームトラッキング用の偏向システム65は有利であり得る。別の非点収差補正装置69と協働する高速集束レンズ68が、高さセンサ81によって測定された値に基づいて基板91に粒子ビームレット118を連続的に正確に集束させる働きをする。基板91の典型的なむらおよび起こり得る偏向の集束ずれを、このようにして補正できる。後方散乱粒子検出器82はマークを検出する働きをし、かつビーム較正に役立つ。

0076

図2に、他の点では同じままである図1による粒子ビームコラムの構造を用いて、マルチビーム偏向システム5の別の構成を示す。この例では、マルチビーム偏向器アレイ51の全てを、マルチフォーマットのダイアフラムアレイ42の近傍に位置決めする。その際、第2のマルチフォーマットのダイアフラムアレイ42の前側に配置されたマルチビーム偏向器アレイ51は、粒子ビームレット118にビーム偏向をもたらして、マルチフォーマットのダイアフラムアレイ42によってその断面に個々に異なるクロッピングを施す。マルチビーム偏向器アレイ52は、個々の粒子ビームレット118の傾斜を、第1のマルチビーム偏向器アレイ51によって偏向された量に対抗する量だけリセットさせる(第2のマルチフォーマットのダイアフラムアレイ42によるフォーマットクロッピングのために)。基板91上の位置に関して個々の粒子ビームレット118を高精度に偏向させることを、第3のマルチビーム偏向器アレイ53によって高精度位置決めアレイの形式で実施する。

0077

図8に、多形のビームリソグラフィ装置用粒子光学結像システムの別の実施形態の瞳のビーム経路を示す。図1または図2による変形例のように、粒子ビーム源1の照射は、ビーム出口110および出口開口ダイアフラム116によって決定される。

0078

しかしながら、この構造的な変形例では、照射システム2の集光レンズ21は、第1のマルチフォーマットのダイアフラムアレイ41のテレセントリック照射をもたらす。照射群セレクタ22は、マルチフォーマットのダイアフラムアレイ41(図7a)での定められたビーム成形ダイアフラム群45のビームの整列および特定の選択(すなわち、空間的に規定された照射)に役立つ。交差点111に発生する可能性のある非点収差を補正するために非点収差補正装置23が設けられる。

0079

第1の変形例におけるように、集光レンズ系31〜32は、第2のマルチフォーマットのダイアフラムアレ
イ42上に第1のマルチフォーマットのダイアフラムアレイ41の1:1の結像を提供する。マルチビーム偏向器アレイ51および52によって、第2のマルチフォーマットのダイアフラムアレイ42によって生成された粒子ビームレット118の各々を2つの座標方向のアレイ内で個々に変位させることが可能となる。その個々の変位に従って行われる粒子ビームレット118のそれぞれのクロッピングを、第2のマルチフォーマットのダイアフラムアレイ42の位置で実施する。第1の変形例におけるように、集光レンズ系31〜32の領域にある3つの他の偏向システム351、352、353が、大きなビーム断面を有するビーム成形ダイアフラム群45を制御する働きをする。さらに、レンズ33を再び使用して、第2のマルチフォーマットのダイアフラムアレイ42の位置における第1のマルチフォーマットのダイアフラムアレイ41の像を非常に正確な角度での方向付けを行う。

0080

図1の第1の構造的な変形例とは対称的に、図8では3段式の縮小光学系(60、61、62)が使用されている。レンズ60は、交差点111の中間像を生成し、かつ第2のマルチフォーマットのダイアフラムアレイ42に対して連続したテレセントリックビーム経路をもたらす。縮小システム6はさらに、図1および図2による変形例を参照して上述したようにレンズ61および62を含み、かつ基板91に第2のマルチフォーマットのダイアフラムアレイ42の対応する縮小像(30:1〜100:1)をもたらす。図1および図8による変形例の双方とも、同じ従来の位置決め、測定および補正システムを使用する。

0081

図1および図2の構成に対する図8による変形例の主な利点は、基板91にビームレット118を個々に高精度に位置決めするための第3のマルチビーム偏向器アレイ53を、2つのマルチビーム偏向器アレイ51および52と同一に構成し得ることである。これにより、整列処理が容易になる。

0082

図8に示す結像変形例の重要な利点は、(図1による)第1の変形例では交差点110として発生する、第1のマルチフォーマットのダイアフラムアレイ41の前側にある粒子源1のビーム出口10の中間像を、回避することにある。

0083

粒子の全流量は常に照射システム2において、続く結像ステージにおけるよりも高いため、粒子ビームレット118の交差点110で著しい相互作用が発生する。そのような相互作用は、ビームにおける破壊的なエネルギの拡大をもたらし、それは、後に続くレンズにおける追加的な色の誤差の原因となり、それゆえ究極的には解像度を損ない得る。それゆえ、図8を参照して上述した粒子コラムの配置は、図1および図2による変形例よりも、この点においてより好都合である。

0084

図9に、図8によるテレセントリック照射を備える粒子ビームコラムの修正変形例を示す。ビーム変調システム3に元々設けられていた3つのマルチビーム偏向器アレイ51〜53の代わりに、4つのそのようなマルチビーム偏向器アレイ51〜54を設けている。第1のマルチビーム偏向器アレイ51は、交差点111に粒子ビームレット118の個々の位置決め制御を行って個々の粒子ビームレット118間の相互作用をできる限り少なくする一方、第2のマルチビーム偏向器アレイ52は、第2のマルチフォーマットのダイアフラムアレイ42によってそれらのフォーマットをクロッピングするために個々の粒子ビームレット118を別個に方向付けするために設けられている。第3のマルチビーム偏向器アレイ53は、リセットされるフォーマットクロッピングの過程において粒子ビームレット118の方向を個々に変化させ、および第4のマルチビーム偏向器アレイ54は、高精度位置決めアレイとして、再び基板91に粒子ビームレット118を個々に位置決めする。

0085

以下、マルチビーム偏向器アレイ51および52並びに高精度位置決めアレイ53および54の構成および動作に関し詳細に説明する。後者は、マルチビーム偏向器アレイ51および52と実質的に同じ構成および動作を有するように構成されるが、倍率は小さくされている。

0086

マルチビーム偏向器アレイ51〜54は各々、粒子ビームレット118のビーム方向に互いに非常に近接している(<1mm)2つの偏向器セルアレイ57を有し、かつ横方向に、実質的に互いに直角に向けられており、実質的に電極対573およびスクリーン電極574の均一な配置を含む。図4に電極対573の90度の配置を示し、図5にその拡大図を示す。図4aの偏向器チップ55は、電極573および574に配置されている偏向器チップ55の表面が互いに向かい合うようにして、図4bに示す偏向器チップ55を図面の中心に沿ってひっくり返すと想像する必要がある。

0087

図6に示すように、図3aにハードウェアの実施形態を示すマルチビーム偏向器アレイ51、52、53の制御を、パイプライン構造にある電子演算ユニットによって実施する。上述した結合マトリクスは、ビームレットアレイにある粒子ビームレット118の全てが個別の断面サイズ(Sxi、Syi)、個別の高精度位置決め(SMxi、SMyi)、および交差点112における個別の位置を有し得ることを保証する。

0088

基本的に、交差点112における粒子ビームレット118の個々の位置に対して、対象となる2つの位置調整がある:
a)露光のために、厳密に光軸115上にあること、または
b)出口開口ダイアフラム7において粒子ビームレット118をブランキングするために、光軸115からできる限り離れていること。

0089

全粒子ビームレット118の個々のフォーマットサイズ(Sxi、Syi)および個々の高精度な位置決め(SMxi、SMyi)の値から個々の結合マトリクスによって複数のマルチビーム偏向器アレイ51、52、53(およびおそらく54)の個々の偏向器セル571の偏向値を決定してから、平面において隣接した偏向器セル571によって引き起こされたクロストークの補償を実施するために、乗算および加算からなる線形変換を実行する1つ以上のデジタル演算装置が必要である。偏向器セルアレイ57の設計に設けられるダミーの偏向器セル572は、粒子ビームレットアレイのエッジおよびコーナーにある粒子ビームレット118を特別に取り扱う必要性を排除するので、同じアルゴリズムに従って(このアルゴリズムが個々の変換係数または結合係数に依存するにも関わらず)全偏向値を演算することができる。偏向器セルアレイ57の設計の性質によって、演算および制御電子装置における高度の並行処理能力が保証され、それにより、粒子ビームレット118をそれぞれ偏向する能動的な偏向器セル571の周りに、受動的な偏向器セル(ダミーの偏向器セル572)の外側の行が配置される。

0090

結合係数は粒子ビームレット118の偏向器セルアレイ57の実際の整列状態に依存するため、オフラインデータ処理の一部として変換処理を行うことはできず、露光中にリアルタイムで実施する必要がある。

0091

生産性の理由で、純粋に逐次的方法で動作する(偏向値の次も偏向値、ビームレットの次もビームレット)コンピューティングアーキテクチャを使用することができない。並列動作し、かつ例えば、いずれの場合も3つまたは4つのマルチビーム偏向器アレイ51〜54を含むマルチビーム偏向システムにおいて粒子ビームレット118または粒子ビームレット118の行もしくは列と関連する演算ブロックが、十分なスループット率を達成するために必要である。さらに、アルゴリズムを、並列動作するブロックにおいて実行される加算および乗算の下位演算まで減らすことによって、演算機能をデータ伝送の演算機能と組み合わせることが可能となるため、パイプライン構造またはシストリックプロセッサアレイを使用することができる。このタイプのアレイを、著しく大規模集積回路を有する近プログラム可能な論理回路FPGA)において実現することができ、それは、入出力に必要な帯域ももたらす。

0092

各偏向器チップ55の個々の偏向値をデジタル演算した後、デジタルアナログ変換を実施して個々の偏向器セル571に偏向ポテンシャル(deflection potential)をもたらす必要がある。どの偏向器セル571も電極対573を含むので、接地電位(スクリーン電極574)に対して対称的な2つの制御電圧を必要とし、合計12nの電圧のポテンシャルを生成して、第1および第2のマルチビーム偏向器アレイ51および52並びに高精度位置決めアレイとして動作する第3のマルチビーム偏向器アレイ53の6つの偏向面において(すなわち、偏向方向XおよびYを有する3つの二重偏向器アレイにおいて)n個の粒子ビームレット118を制御する必要がある。この回路部品実装する場合、対応する多重演算増幅器を備える多重DA変換器58などの多重チャネル能動部品を使用することが有用である。

0093

制御粒子ビームレット118の数量nが増大するにつれ、粒子ビームコラムの真空領域にある電子光学コラムの外部に配置されたDAC基板の12nの電圧を供給するための構成および接続技術が次第に困難になる。それゆえ、n>64となった後、個々のアナログ電圧を別々に伝送する代わりに、1ギガバイト/秒より速いデータ伝送速度であるいくつかのシリアル高速接続を介して多重化することによって、粒子ビームコラムの真空領域にデジタル制御値を伝送する解決法が好ましい。この点において、伝送を、差動の電気信号によってまたは光学的にガラス繊維や自由空間光通信によって実現できる。次に、制御データおよびそのD−A変換の逆多重化を、マルチビーム偏向システム5の各偏向器チップ55において直接実行できる。

0094

図3に、上述の種類の制御を概略的に示す。2つの集積デマルチプレクサチップ59が、右側におよび左側にそれぞれある4つの集積多重DA変換器85に制御信号を供給して、ほぼ中心に位置決めされた偏向器チップ55を制御する。同一のエレクトロニクスモジュールを備えかつそれぞれが偏向器チップ55を保持しかつ別々の制御信号が供給される2つの独立偏向板を、重ね合わせて配置された2つの偏向器セルアレイ57用に使用して、重ね合わせられた偏向器セルアレイ57の2つの平面内において互いに直角にして向けられた電極対574によって、別個の粒子ビームレット118のX偏向およびY偏向を個々に実現する。

0095

この回路装置によって、信号供給の問題が解決され、かつまた、小型構成および非常に短い低静電容量制御ラインによる偏向器セルアレイ57の設定時間を短くするための条件を満たす。

0096

図4a、図4bおよび図5に示すように、偏向器チップ55の特定の構成では、偏向器チップ切欠き部56が偏向器セルアレイ57に組み込まれており、これら偏向器チップ切欠き部56は、マルチフォーマットのダイアフラムアレイ41の小さなフォーマット粒子ビームレット118(5〜20μm)のビーム成形ダイアフラム群45と関連し、かつ同一の形状にされているかまたはより大きな偏向プレートの切欠き部56を有しているので、マルチフォーマットのダイアフラムアレイ41によってもたらされた個々の粒子ビームレット118はクロッピングされないが、それらのビーム方向に対して故意に個別的に影響が与えられる。

0097

このために、図4aの拡大図として図5に概略的に示すように、電極対573および2つのスクリーン電極574を含む個々の偏向器セル571が、マルチフォーマットのダイアフラムアレイ41または42のビーム成形ダイアフラム群45の個々のダイアフラムアパーチャ44と関連する。

0098

これに関連して、2つの偏向器セル571の平行に向けられた電極対573の間に配置されたスクリーン電極574の各々が、2つの隣接する偏向器セル571を同時に遮蔽することができる。スクリーン電極574にもかかわらず、マルチビーム偏向器アレイ51、52および高精度位置決めアレイ53上の個々の偏向器セル571のフィールドは、関連する個々の偏向器セル571を通過する粒子ビームレット118のみならず、近接する粒子ビームレット118にも作用する(クロストーク)。このクロストークを以下のように補正する。

0099

8×8のビーム成形ダイアフラム群45を有利な方法で使用するとき、例えば、偏向器チップ55に10×10偏向器セル571、572を備えることが好ましいことが分かっている。最適な偏向器セルアレイ57の構成をより単純におよびより明確に提示するために、図4aおよび図4bに示すマルチビーム偏向器アレイ51および52には、1つのダミーの偏向器セル572の外枠内に、4×4の能動的な偏向器セル571を備える6×6の偏向器セルアレイ57が配置され、ダミーの偏向器セル572の電極対573間には偏向プレート切欠き部56は設けられていない。従って、16個の偏向プレート切欠き部56のフィールドの周囲の全ての辺にダミーの偏向器セル572を配置するようにして、偏向器セル571の4×4のアレイを補う。

0100

偏向器セルアレイ57のクロストーク挙動に関する以下の予想は、能動的な偏向器セル571の8×8のアレイと同様にこのスキームを使用する実際の10×10の偏向器セルアレイ57に対して与えられる。

0101

差し当たりクロストークを無視して、10×10の偏向器セル571での電圧は:
Uij0 i,j=0…9
である。

0102

偏向器セルアレイ57の外側の行は、電圧が加えられないダミーの偏向器572である。すなわち:
U0j0=U9j0=Ui00=Ui90=0 i,j=0…9
である。

0103

能動的な偏向器セル571に対する実際の偏向器の電圧は:
Uij0 i,j=1…8
である。

0104

ダミーの偏向器572を挿入することによって、どの能動的な偏向器セル571も同じものに「囲まれる」こととなる。それゆえ、「能動的な偏向器セルアレイ」57は、クロストークのために電圧を補正される必要のある内側の8×8の能動的な偏向器セル571のみを含む。補正電圧を:
Uij i,j=0…9
とする。

0105

能動的な偏向器セル571の周囲の外枠はダミーの偏向器572であるため:
U0j=U9j=Ui0=Ui9=0 i,j=0…9
である。

0106

個々の偏向器セル571の偏向作用を、偏向器セルアレイ57の他の偏向器セル571の干渉効果によるクロストークによって変更する。クロストーク効果は小さいため、対象となる偏向器セル571の8個のすぐ近くにあるセルの干渉効果を可能とするのに十分であると考えることができる。クロストークを補正するための最も単純な可能な方法は、8個のすぐ近くにある偏向器セル571の電圧のクロストーク効果を補償する対象となる偏向器セル571に補正電圧を加えることにある。

0107

この点において、以下の例外がある:
1.さらに遠くに位置する偏向器セル571(8個のすぐ近くにあるセルの外側)のクロストーク効果は無視される。2.対象となる偏向器セル571に加えられる補正電圧自体がクロストークに曝される(二次効果)という事実は無視される。3.内側の偏向器セル571は、8個のすぐ近くにある偏向器セル571からのクロストークによってもっぱら影響を受ける。

0108

9個の隣接する偏向器セル571および572のフィールド内にあるどの偏向器セル571も、上述の例外によって十分に規定されているとみなすことができる。

0109

選択された内側の偏向器セル571の8個の隣接するセルを、以下のスキームに従って8個の隣接するセルの位置を特定するシンボルLO、LM、LU、MO、MU、RO、RM、RUによって指定する。

0110

0111

対象となる9個の偏向器セル571の内側の偏向器セル571のみが制御されかつ「その」粒子ビームレット118に対して偏向「1」を引き起こすと仮定すると、これは、8個の隣接する粒子ビームレット118に対するクロストークによる以下の大きさの偏向を与える。
CLO、CLM、CLU、CMO、CMU、CRO、CRM、CRU

0112

量CLO、CLMなどはクロストーク係数である。均一な、構造的に同一の偏向器セル571、572を含む偏向器セルアレイ57の場合、これらの量は一般に5%未満である。理論上は、それらを好適なモデリングによってまたは経験的にも決定できる。

0113

さらに、これらの係数が内側の偏向器セル571全てに対して同一であると仮定する。

0114

上述の10×10の偏向器セルアレイ57の内側の偏向器セル571が、補正されていない制御電圧Uij0を有するものとする。すると補正された制御電圧は:
Uij=Uij0−CRU*Ui−1,j−10−CMU*Ui−1,j0
−CLU*Ui−1,j+10−CRM*Ui,j−10
−CLM*Ui,j+10−CRO*Ui+1,j−10
−CMO*Ui+1,j0−CLO*Ui+1,j+10 i,j=1…8
となる。

0115

この点において、(上述の第1の例外によれば)隣接する偏向器セル571の制御電圧の補正も、クロストークのために(高次の効果を無視する)1つの571または572を除いて隣の偏向器セルに作用することを考慮していない。これは、係数CLO、CLMなどが量的に0.05未満であるため、許容可能であると思われる。

0116

1粒子ビーム源
10 粒子ビーム源のビーム出口
11粒子ビーム
110 ビーム出口の中間像
111〜114交差点
115光軸
116 (粒子ビーム源の)出口開口ダイアフラム
117ビームレットを生成する照射群
118粒子ビームレット
119 中間像 2照射システム
21照射適応型集光器
22 照射群セレクタ
23 照射非点収差補正装置
24 (照射群セレクタ用の)制御装置
3ビーム変調システム
31〜32集光システム
31〜14集光レンズ
35 群偏向システム(全体)
351〜353 群偏向システム
36結合マトリクス演算装置
37クロストーク補正演算装置
38データマルチプレクサ4マルチフォーマットのダイアフラムシステム
41、42 第1、第2のマルチフォーマットのダイアフラムアレイ
43ダイアフラム板
44 ダイアフラムアパーチャ
45ビーム成形ダイアフラム群
46キャラクタ(特別なダイアフラム構造)
47 (マルチフォーマットのダイアフラムアレイ41によって与えられる)ビームレット断面 5マルチビーム偏向システム
51、52 第1、第2のマルチビーム偏向器アレイ
53、54 第3、第4のマルチビーム偏向器アレイ(高精度位置決めアレイ)
55偏向器チップ
56 偏向器チップ切欠き部
57偏向器セルアレイ
571 能動的な偏向器セル
572ダミーの偏向器セル
573電極対
574スクリーン電極
58 D−A変換器
59デマルチプレクサ6縮小システム
60 (追加的な)縮小レンズ
61〜62 縮小システム
63 ビームリターンシステム
64 非点収差補正装置
65ビームトラッキング用の偏向システム
66マイクロビーム偏向システム
67マクロビーム偏向システム
68高速集束レンズ
69 非点収差補正装置 7 開口ダイアフラム 8基板モニタリングセンサ装置
81 高さセンサ
82後方散乱粒子検出器9ステージシステム
91 基板

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