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技術 内視鏡システム及び内視鏡

出願人 富士フイルム株式会社
発明者 鳥居雄一新井治彦古賀健彦池田利幸井上正也関正広西野朝春井山勝蔵
出願日 2008年12月24日 (11年11ヶ月経過) 出願番号 2008-327117
公開日 2010年7月8日 (10年4ヶ月経過) 公開番号 2010-148549
状態 未査定
技術分野 内視鏡 内視鏡
主要キーワード 撮影センサ 吸引タンク ウォータージェットノズル 後鼻孔 内部管路 各磁性体 RGBコンポーネント信号 多芯ケーブル
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2010年7月8日)のものです。
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図面 (15)

課題

経鼻内視鏡の挿入部に対して補助具の挿入部を処置内容に応じた位置に適切に配置できるとともに、検査中に処置内容が変わった場合にも迅速に対応できるようにする。

解決手段

内視鏡の挿入部16は、先端硬質部、湾曲部、軟性部からなる挿入部本体と、この挿入部本体の外周に回転自在に取り付けられた外筒部21とで構成されている。外筒部21の外面には、磁石80、82が設けられている。補助具の挿入部40には、外面に磁性体84、86が設けられている。各挿入部16、40を平行に並べると、各磁石80、82と各磁性体84、86とが磁着し、補助具12の挿入部40の先端が外筒部21の外面に固定される。挿入部40を固定した後、外筒部21を回転させることで、内視鏡の挿入部本体に対する補助具の挿入部40の位置を自由に変えることができる。

概要

背景

可撓管状に形成された挿入部を外鼻孔から挿入して被検者体腔内の検査を行う、いわゆる経鼻内視鏡が知られている(特許文献1、特許文献2)。経鼻内視鏡は、挿入部が舌根に触れることなく食道に入っていくので、挿入部を口から挿入する経口内視鏡に比べて咽頭反射が起き難く、ほとんど吐き気を催さないなど被検者に与える負荷が低い。また、経鼻内視鏡には、口呼吸が可能になる、経口内視鏡検査に比べて麻酔薬も少量でよく、検査中に被検者は術者等と会話をすることができるなどの利点もあるため、近年、需要が増加している。

経鼻内視鏡は、経口内視鏡と同様に構成されており、挿入部の内部空間には、各種の処置具挿通するための鉗子管路、空気や水を観察光学系の先端面(観察窓)や体腔内に送り込むための送気・送水用管路、及び光源装置から供給される光を案内して先端部から照明光として照射させるためのライトガイドなどが収容されている。

経鼻内視鏡は、外鼻孔から中鼻道下鼻道)へと狭く曲がりくねった挿入経路を通過させるため、経口内視鏡の挿入部の径が9mm前後であるのに対し、6mm前後と挿入部の径が経口内視鏡よりも細くなっている。このため、経鼻内視鏡には、挿入部内に設けられる鉗子管路などを配置するためのスペースが経口内視鏡よりも狭く、これらの径を細くしたり、いずれかを削除したりしなければならないという問題がある。

鉗子管路の径が細くなると、使用できる処置具の大きさが制限され、生検量の低下などを招いてしまう。また、鉗子管路は、体腔内に溜まった空気や残渣、体液などを吸引するための吸引管路としても用いられている。このため、鉗子管路の径が細くなると、吸引量が低下し、吸引に時間が掛かってしまう。送気・送水用管路の径が細くなると、送り込む空気や水の単位時間当たりの流量が低下する。このため、拡張させて視野を確保したり、観察に邪魔となる血液や粘液を洗い流したりするのに時間が掛かってしまう。ライトガイドの径が細くなると、照明光の光量が低下し、遠景が暗くなってしまう。

このように、経鼻内視鏡には、被検者への負荷が低いなどの利点がある反面、経口内視鏡よりも機能的な制約が多いという欠点がある。このため、経鼻内視鏡による検査において、経鼻内視鏡では処置が難しい病変部などが見付かった際には、経鼻内視鏡から経口内視鏡に切り替えて処置を行わなければならない場合もあり、経鼻内視鏡でも経口内視鏡と同程度の処置を行なえるようにしたいという要望が多い。

こうした要望に応える一案として、経鼻内視鏡と略同一の径の挿入部を有するとともに、この挿入部内に鉗子管路やライトガイドなどを備えた補助具を用いることによって、経鼻内視鏡の機能を補助することが考えられる。例えば、補助具の挿入部に鉗子管路のみを設けるようにすれば、挿入部の径が経鼻内視鏡の挿入部と略同一であったとしても、鉗子管路の径を経口内視鏡に設けられる鉗子管路の径と同程度にすることができる。従って、一方の外鼻孔から経鼻内視鏡の挿入部を挿入するとともに、他方の外鼻孔から補助具の挿入部を挿入し、これらを組み合わせて使用することで、経鼻内視鏡で検査を行う際にも、経口内視鏡と同程度の生検量が得られるようになる。

同様に、補助具の挿入部に送気・送水用管路を設ければ、単位時間当たりの流量を経口内視鏡と同程度にすることができるし、補助具の挿入部にライトガイドを設ければ、照明光の光量を経口内視鏡と同程度にすることができる。このように、補助具を組み合わせて用いるようにすれば、経鼻内視鏡でも経口内視鏡と同程度の処置を行うことができる。

ところで、経鼻内視鏡に対する補助具の挿入部の位置は、処置の内容などによって異なる。例えば、各鉗子管路に処置具を挿入して処置を行う場合(いわゆるダブル鉗子)には、観察視野の両側方から各処置具進入するように補助具の挿入部を配置することが好ましい。また、補助具の鉗子管路を用いてESD内視鏡的粘膜下層切開剥離術)を行う場合には、観察視野の下方から処置具が進入するように補助具の挿入部を配置することが好ましい。さらに、補助具の鉗子管路を吸引管路として利用する場合には、観察視野の下方に鉗子管路の開口が位置するように補助具の挿入部を配置することが好ましい。
特開2006−68030号公報
特開2007−61377号公報

概要

経鼻内視鏡の挿入部に対して補助具の挿入部を処置内容に応じた位置に適切に配置できるとともに、検査中に処置内容が変わった場合にも迅速に対応できるようにする。内視鏡の挿入部16は、先端硬質部、湾曲部、軟性部からなる挿入部本体と、この挿入部本体の外周に回転自在に取り付けられた外筒部21とで構成されている。外筒部21の外面には、磁石80、82が設けられている。補助具の挿入部40には、外面に磁性体84、86が設けられている。各挿入部16、40を平行に並べると、各磁石80、82と各磁性体84、86とが磁着し、補助具12の挿入部40の先端が外筒部21の外面に固定される。挿入部40を固定した後、外筒部21を回転させることで、内視鏡の挿入部本体に対する補助具の挿入部40の位置を自由に変えることができる。

目的

本発明は、上記課題を鑑みてなされたものであって、経鼻内視鏡と補助具とを組み合わせて検査を行う場合に、経鼻内視鏡の挿入部に対して補助具の挿入部を処置内容に応じた位置に適切に配置できるとともに、検査中に処置内容が変わった場合にも迅速に対応できるようにすることを目的とする。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

処置具挿通するための鉗子管路が形成された挿入部と、この挿入部の基端部に連設された手元操作部とを有する内視鏡と、前記内視鏡の鉗子管路よりも太い径の鉗子管路が形成された挿入部を有する補助具とを備え、前記内視鏡の挿入部を一方の外鼻孔から挿入するとともに、前記補助具の挿入部を他方の外鼻孔から挿入し、前記内視鏡の鉗子管路の機能を前記補助具で補って検査を行う内視鏡システムにおいて、前記内視鏡の挿入部を、前記鉗子管路が形成された挿入部本体と、この挿入部本体の外周に回転自在に取り付けられた外筒部とで構成し、前記補助具の挿入部の先端を前記外筒部の外面に固定する固定手段を設けたことを特徴とする内視鏡システム。

請求項2

前記外筒部は、前記挿入部本体よりも僅かに長く形成され、先端が前記挿入部本体の先端と揃えられるとともに、後端が前記手元操作部に掛かっていることを特徴とする請求項1記載の内視鏡システム。

請求項3

前記固定手段は、前記各挿入部の先端を揃えた状態で前記補助具の挿入部を前記外筒部に固定することを特徴とする請求項1又は2記載の内視鏡システム。

請求項4

前記補助具は、前記挿入部の基端部を前記手元操作部に着脱自在に取り付けるための取付部を有していることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の内視鏡システム。

請求項5

前記補助具は、前記鉗子管路の他に、照明光照射して体腔内を照明するための照明手段、体腔内に気体送り込むための送気管路、及び体腔内に液体を送り込むための送水管路のうちの少なくとも一つを有していることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の内視鏡システム。

請求項6

処置具を挿通するための鉗子管路が形成された挿入部を有し、この挿入部を一方の外鼻孔から挿入するとともに、前記鉗子管路よりも太い径の鉗子管路が形成された補助具の挿入部を他方の外鼻孔から挿入し、前記鉗子管路の機能を前記補助具で補って検査を行う内視鏡において、前記挿入部を、前記鉗子管路が形成された挿入部本体と、この挿入部本体の外周に回転自在に取り付けられた外筒部とで構成し、前記補助具の挿入部の先端を前記外筒部の外面に固定する固定手段を設けたことを特徴とする内視鏡。

技術分野

0001

本発明は、経鼻内視鏡と、この経鼻内視鏡の機能を補助する補助具とを組み合わせて使用する内視鏡システムに関する。

背景技術

0002

可撓管状に形成された挿入部を外鼻孔から挿入して被検者体腔内の検査を行う、いわゆる経鼻内視鏡が知られている(特許文献1、特許文献2)。経鼻内視鏡は、挿入部が舌根に触れることなく食道に入っていくので、挿入部を口から挿入する経口内視鏡に比べて咽頭反射が起き難く、ほとんど吐き気を催さないなど被検者に与える負荷が低い。また、経鼻内視鏡には、口呼吸が可能になる、経口内視鏡検査に比べて麻酔薬も少量でよく、検査中に被検者は術者等と会話をすることができるなどの利点もあるため、近年、需要が増加している。

0003

経鼻内視鏡は、経口内視鏡と同様に構成されており、挿入部の内部空間には、各種の処置具挿通するための鉗子管路、空気や水を観察光学系の先端面(観察窓)や体腔内に送り込むための送気・送水用管路、及び光源装置から供給される光を案内して先端部から照明光として照射させるためのライトガイドなどが収容されている。

0004

経鼻内視鏡は、外鼻孔から中鼻道下鼻道)へと狭く曲がりくねった挿入経路を通過させるため、経口内視鏡の挿入部の径が9mm前後であるのに対し、6mm前後と挿入部の径が経口内視鏡よりも細くなっている。このため、経鼻内視鏡には、挿入部内に設けられる鉗子管路などを配置するためのスペースが経口内視鏡よりも狭く、これらの径を細くしたり、いずれかを削除したりしなければならないという問題がある。

0005

鉗子管路の径が細くなると、使用できる処置具の大きさが制限され、生検量の低下などを招いてしまう。また、鉗子管路は、体腔内に溜まった空気や残渣、体液などを吸引するための吸引管路としても用いられている。このため、鉗子管路の径が細くなると、吸引量が低下し、吸引に時間が掛かってしまう。送気・送水用管路の径が細くなると、送り込む空気や水の単位時間当たりの流量が低下する。このため、拡張させて視野を確保したり、観察に邪魔となる血液や粘液を洗い流したりするのに時間が掛かってしまう。ライトガイドの径が細くなると、照明光の光量が低下し、遠景が暗くなってしまう。

0006

このように、経鼻内視鏡には、被検者への負荷が低いなどの利点がある反面、経口内視鏡よりも機能的な制約が多いという欠点がある。このため、経鼻内視鏡による検査において、経鼻内視鏡では処置が難しい病変部などが見付かった際には、経鼻内視鏡から経口内視鏡に切り替えて処置を行わなければならない場合もあり、経鼻内視鏡でも経口内視鏡と同程度の処置を行なえるようにしたいという要望が多い。

0007

こうした要望に応える一案として、経鼻内視鏡と略同一の径の挿入部を有するとともに、この挿入部内に鉗子管路やライトガイドなどを備えた補助具を用いることによって、経鼻内視鏡の機能を補助することが考えられる。例えば、補助具の挿入部に鉗子管路のみを設けるようにすれば、挿入部の径が経鼻内視鏡の挿入部と略同一であったとしても、鉗子管路の径を経口内視鏡に設けられる鉗子管路の径と同程度にすることができる。従って、一方の外鼻孔から経鼻内視鏡の挿入部を挿入するとともに、他方の外鼻孔から補助具の挿入部を挿入し、これらを組み合わせて使用することで、経鼻内視鏡で検査を行う際にも、経口内視鏡と同程度の生検量が得られるようになる。

0008

同様に、補助具の挿入部に送気・送水用管路を設ければ、単位時間当たりの流量を経口内視鏡と同程度にすることができるし、補助具の挿入部にライトガイドを設ければ、照明光の光量を経口内視鏡と同程度にすることができる。このように、補助具を組み合わせて用いるようにすれば、経鼻内視鏡でも経口内視鏡と同程度の処置を行うことができる。

0009

ところで、経鼻内視鏡に対する補助具の挿入部の位置は、処置の内容などによって異なる。例えば、各鉗子管路に処置具を挿入して処置を行う場合(いわゆるダブル鉗子)には、観察視野の両側方から各処置具進入するように補助具の挿入部を配置することが好ましい。また、補助具の鉗子管路を用いてESD内視鏡的粘膜下層切開剥離術)を行う場合には、観察視野の下方から処置具が進入するように補助具の挿入部を配置することが好ましい。さらに、補助具の鉗子管路を吸引管路として利用する場合には、観察視野の下方に鉗子管路の開口が位置するように補助具の挿入部を配置することが好ましい。
特開2006−68030号公報
特開2007−61377号公報

発明が解決しようとする課題

0010

経鼻内視鏡と補助具とを組み合わせて使用する場合に、各挿入部が分かれていると、それぞれを個別に操作しなければならず、操作性が悪い。このため、両者を組み合わせて検査を行う場合には、各挿入部を別々の外鼻孔から挿入した後、被検者の体腔内(内鼻孔〜食道の辺り)で各挿入部の先端同士を処置内容に応じた位置に固定することが好ましい。

0011

しかしながら、例えば、処置具による処置によって出血が生じてしまった際に、鉗子管路を吸引管路に切り替えて出血した血液を吸引するといったように、検査中に処置の内容を変更したい場合がある。こうした場合に、各挿入部が固定されていると、各挿入部を一度引き抜いて各挿入部の固定位置を調節しなければならず、非常に煩わしいとともに、出血などのように緊急性を要する場合に、迅速に対応することができないという問題が生じる。

0012

本発明は、上記課題を鑑みてなされたものであって、経鼻内視鏡と補助具とを組み合わせて検査を行う場合に、経鼻内視鏡の挿入部に対して補助具の挿入部を処置内容に応じた位置に適切に配置できるとともに、検査中に処置内容が変わった場合にも迅速に対応できるようにすることを目的とする。

課題を解決するための手段

0013

上記目的を達成するため、本発明は、処置具を挿通するための鉗子管路が形成された挿入部と、この挿入部の基端部に連設された手元操作部とを有する内視鏡と、前記内視鏡の鉗子管路よりも太い径の鉗子管路が形成された挿入部を有する補助具とを備え、前記内視鏡の挿入部を一方の外鼻孔から挿入するとともに、前記補助具の挿入部を他方の外鼻孔から挿入し、前記内視鏡の鉗子管路の機能を前記補助具で補って検査を行う内視鏡システムにおいて、前記内視鏡の挿入部を、前記鉗子管路が形成された挿入部本体と、この挿入部本体の外周に回転自在に取り付けられた外筒部とで構成し、前記補助具の挿入部の先端を前記外筒部の外面に固定する固定手段を設けたことを特徴とする。

0014

前記外筒部は、前記挿入部本体よりも僅かに長く形成され、先端が前記挿入部本体の先端と揃えられるとともに、後端が前記手元操作部に掛かっていることが好ましい。

0015

前記固定手段は、前記各挿入部の先端を揃えた状態で前記補助具の挿入部を前記外筒部に固定することが好ましい。

0016

前記補助具は、前記挿入部の基端部を前記手元操作部に着脱自在に取り付けるための取付部を有していることが好ましい。

0017

また、前記補助具は、前記鉗子管路の他に、照明光を照射して体腔内を照明するための照明手段、体腔内に気体を送り込むための送気管路、及び体腔内に液体を送り込むための送水管路のうちの少なくとも一つを有していることが好ましい。

0018

また、本発明は、処置具を挿通するための鉗子管路が形成された挿入部を有し、この挿入部を一方の外鼻孔から挿入するとともに、前記鉗子管路よりも太い径の鉗子管路が形成された補助具の挿入部を他方の外鼻孔から挿入し、前記鉗子管路の機能を前記補助具で補って検査を行う内視鏡において、前記挿入部を、前記鉗子管路が形成された挿入部本体と、この挿入部本体の外周に回転自在に取り付けられた外筒部とで構成し、前記補助具の挿入部の先端を前記外筒部の外面に固定する固定手段を設けたことを特徴とする。

発明の効果

0019

本発明によれば、固定手段によって補助具の挿入部の先端を外筒部の外面に固定した後、外筒部を回転させることで、補助具の挿入部を内視鏡の挿入部の挿入部本体に対して処置内容に応じた位置に適切に配置することができる。また、検査中に処置内容が変わった場合にも、外筒部を回転させて挿入部本体に対する補助具の挿入部の位置を変えることで、処置内容の変化に迅速に対応することができる。

発明を実施するための最良の形態

0020

図1に示すように、内視鏡システム10は、被検者の体腔内を撮影する内視鏡11と、この内視鏡11の機能を補助する補助具12と、体腔内を照明するための照明光を内視鏡11に供給する光源装置13と、内視鏡画像を生成するプロセッサ装置14と、このプロセッサ装置14が生成した内視鏡画像を表示するモニタ15とで構成されている。

0021

内視鏡11は、被検者の体腔内に挿入される挿入部16と、挿入部16の基端部に連設され、医師などの術者が操作を行うための手元操作部17と、手元操作部17に連設され、内視鏡11を光源装置13及びプロセッサ装置14に接続するためのユニバーサルケーブル18とを有している。また、この内視鏡11の内部には、手元操作部17から挿入部16の先端に掛けて、鉗子やスネアなどといった各種の処置具を挿通するための鉗子管路57(図3参照)が設けられている。挿入部16は、約6mmの外径を有する管状に形成されている。鉗子管路57は、約2mmの内径を有する管状に形成されている。

0022

補助具12は、被検者の体腔内に挿入される挿入部40と、この挿入部40の基端部を内視鏡11の手元操作部17に取り付けるための取付部41とを有している。挿入部40は、内視鏡11の挿入部16と略同一もしくは僅かに細い外径を有する管状に形成されている。この補助具12の内部には、取付部41から挿入部40の先端に掛けて、内視鏡11の鉗子管路57よりも太い径を有する鉗子管路74(図5参照)が設けられている。

0023

内視鏡11は、挿入部16を外鼻孔から挿入する、いわゆる経鼻内視鏡である。この内視鏡11は、挿入部を口から挿入する経口内視鏡に比べて挿入部16の径が細い。従って、挿入部16内に設けられる鉗子管路57の径も当然ながら細くなる。このため、内視鏡11では、経口内視鏡に比べて、使用できる処置具の大きさが制限されてしまう。

0024

内視鏡システム10は、一方の外鼻孔から内視鏡11の挿入部16を挿入するとともに、内視鏡11の挿入部16が挿入されていない他方の外鼻孔から補助具12の挿入部40を挿入し、これらを組み合わせて使用する。そして、補助具12の鉗子管路74で内視鏡11の鉗子管路57の機能を補助することにより、経鼻内視鏡である内視鏡11で検査を行う際にも、経口内視鏡と同程度の大きさの処置具を使用できるようにする。なお、一般的な経口内視鏡の鉗子管路の内径は、約3.2mmであるから、補助具12の鉗子管路74の内径は、3.2mm以上であることが好ましい。

0025

内視鏡11の挿入部16は、図2に示すように、周知の内視鏡の挿入部と同様に構成された挿入部本体20と、この挿入部本体20の外周に回転自在に取り付けられた外筒部21とで構成されている。挿入部本体20は、先端から順に、先端硬質部22、湾曲部23、及び軟性部24を有している。先端硬質部22には、硬質な金属材料などで形成された先端部本体の内部に撮像素子や観察光学系、及び照明光学系などが内蔵されている。

0026

湾曲部23は、手元操作部17に設けられた上下用湾曲操作部25、左右用湾曲操作部26の操作に連動して上下左右の4方向に湾曲するように構成されている。これにより、先端硬質部22の先端面を所望の方向に向けて体腔内の観察を行うことができる。軟性部24は、手元操作部17と湾曲部23との間を接続する部分であり、細径かつ長尺な管状に形成され、可撓性を有している。

0027

なお、湾曲部23の湾曲方向は、モニタ15に表示される内視鏡画像の向き(先端硬質部22内に配置される撮像素子や観察光学系の向き)に合わせて定義されている。上下用湾曲操作部25を操作して上方向への湾曲を指示すると、モニタ15に表示された内視鏡画像が上方向に移動する。上下用湾曲操作部25を操作して下方向への湾曲を指示すると、モニタ15に表示された内視鏡画像が下方向に移動する。左右用湾曲操作部26を操作して右方向への湾曲を指示すると、モニタ15に表示された内視鏡画像が右方向に移動する。そして、左右用湾曲操作部26を操作して左方向への湾曲を指示すると、モニタ15に表示された内視鏡画像が左方向に移動する。このように、湾曲部23は、内視鏡画像の表示に応じた方向に湾曲するように構成されている。

0028

外筒部21は、挿入部本体20の外径と略同一の内径を有する筒状に形成されている。この外筒部21には、樹脂材料が用いられており、可撓性を有している。外筒部21の先端は、挿入部本体20の先端と揃えられている。また、外筒部21は、挿入部本体20よりも僅かに長く形成されている。外筒部21の後端には、手元操作部17の形状に応じたテーパ部21aが形成されており、このテーパ部21aが手元操作部17に掛かっている。これにより、テーパ部21aを把持して回すことで、外筒部21を挿入部本体20に対して自由に回転させることができる。

0029

図1に戻って、手元操作部17には、各湾曲操作部25、26の他に、鉗子管路57に処置具を挿入するための鉗子入口27、観察窓62や体腔内に空気や水を送り込む送気・送水を行うための送気・送水ボタン28、体腔内に溜まった空気や残渣、体液などの吸引を行うための吸引ボタン29、及び洗浄水薬液などの液体を観察対象に向けて噴射するためのウォータージェット口(WJ口)30などが設けられている。WJ口30には、シリンジが着脱自在に接続される。観察対象に噴射する洗浄水や薬液などは、このシリンジから供給される。なお、鉗子入口27とWJ口30とは、通常は着脱自在な栓により塞がれている。

0030

ユニバーサルケーブル18には、手元操作部17と反対側の端部に、光源装置13に接続するためのライトガイド用コネクタLGコネクタ)32と、プロセッサ装置14に接続するためのビデオ用コネクタ(電気コネクタ)33とが設けられている。電気コネクタ33は、コード34を介してLGコネクタ32と接続されている。内視鏡11は、これらの各コネクタ32、33を介して各装置13、14に着脱自在に接続される。

0031

また、LGコネクタ32には、送水用の水を貯留する送水タンク35を接続するためのジョイントと、吸引を行うための吸引圧を内視鏡11に供給する吸引装置36を接続するためのジョイントとが設けられている。LGコネクタ32は、送水用のジョイント及び送水チューブ35aを介して送水タンク35と接続されるとともに、吸引用のジョイント及び吸引チューブ36aを介して吸引装置36と接続されている。

0032

吸引用のジョイントは、内視鏡11内に形成された吸引管路と接続されている。この吸引管路は、手元操作部17内で鉗子管路57に接続されるとともに、吸引ボタン29の押下操作に連動するバルブによって閉塞されている。吸引ボタン29を押下操作すると、吸引管路が開通し、鉗子管路57から吸引管路と吸引チューブ36aとを経由して吸引装置36へと至る経路が繋がる。そして、この経路が繋がると、吸引装置36の吸引圧によって吸引が開始され、挿入部16の先端から体腔内に溜まった空気や体液などが吸引される。また、吸引装置36は、洗浄水や体液などの液体を吸引すると、その液体を吸引タンク36bに貯留する。このように、鉗子管路57は、吸引管路としての機能も兼ねている。

0033

光源装置13には、照明光を照射する光源ランプが内蔵されている。光源ランプは、接続されたLGコネクタ32の光入射面と対面するように配置されており、その光入射面に照明光を入射させる。LGコネクタ32に入射した照明光は、内視鏡11内に設けられたライトガイドによって先端硬質部22内の照明光学系に導かれ、先端硬質部22の先端面に配置された照明窓63、64(図4参照)から照射される。

0034

また、光源装置13には、送気・送水用の空気を内視鏡11に供給するためのポンプが設けられている。光源装置13から供給される空気は、LGコネクタ32を介して内視鏡11内に形成された送気管路に送り込まれるとともに、送水チューブ35aに送り込まれる。

0035

送水チューブ35aには、光源装置13から供給される空気を送水タンク35に送り込んで送水タンク35内に圧力を加える送気用管路と、加えられた圧力によって押し出される送水タンク35内の水を送り出す送水用の管路とが形成されている。この送水用の管路は、LGコネクタ32で内視鏡11内に形成された送水管路に接続される。

0036

内視鏡11の送気管路、及び送水管路は、送気・送水ボタン28の押下操作に連動するバルブによって閉塞されている。送気・送水ボタン28の中央には、光源装置13から供給される空気をリークする穴が設けられている。バルブは、送気・送水ボタン28の押下操作に応じて各管路の閉塞及び開通を切り替える。送気・送水ボタン28の穴を指で塞ぐと、光源装置13から供給された空気が送気管路に送られ、挿入部16の先端に配置された送気・送水ノズル66から吐出される。そして、送気・送水ボタン28を押下操作すると、送気管路が閉塞して送水管路が開通し、送水タンク35から送り出された水が送気・送水ノズル66から吐出される。

0037

なお、内視鏡11の送気管路、及び送水管路は、バルブよりも下流側の部分で送気・送水管路58(図3参照)として1本にまとめられている。挿入部16内では、光源装置13からの空気と送水タンク35からの水とが同じ送気・送水管路58内を通って挿入部16の先端に送られる。

0038

プロセッサ装置14には、内視鏡11に設けられた撮像素子から出力される撮像信号に各種の画像処理を施して内視鏡画像を生成する画像処理回路が設けられている。画像処理回路は、内視鏡画像をコンポジット信号RGBコンポーネント信号エンコードし、モニタ15に出力する。これにより、モニタ15に内視鏡画像が表示される。

0039

補助具12の挿入部40は、先端部42と軟性部43とで構成されている。先端部42は、内視鏡11の先端硬質部22と同様に、金属などの硬質な材料で形成されている。軟性部43も、内視鏡11の軟性部24と同様に構成されており、細径かつ長尺な管状に形成されるとともに、可撓性を有し、先端部42と取付部41との間を接続する。

0040

取付部41は、略T字の三又管状に形成されており、中央部の管路を介して挿入部40と接続されている。取付部41の一端部は、略円筒状に形成された鉗子入口27の外径と略同一の内径に形成されている。取付部41は、この一端部を鉗子入口27に嵌合させることによって、補助具12を手元操作部17に着脱自在に取り付ける。

0041

取付部41の他端部は、内視鏡11の鉗子管路57及び補助具12の鉗子管路74に処置具を挿入するための鉗子入口44になっている。このように、補助具12は、取付部41によって内視鏡11の鉗子入口27に取り付けられた後、鉗子入口44及び三又管状に形成された取付部41の内部管路を介して内視鏡11の鉗子管路57と補助具12の鉗子管路74とに処置具を選択的に挿入することができるように構成されている。また、鉗子入口44は、内視鏡11の鉗子入口27と略同一の形状に形成されている。これにより、内視鏡11の鉗子入口27に用いられる鉗子栓を鉗子入口44に取り付けることができる。

0042

前述のように、内視鏡11の鉗子管路57は、吸引管路としての機能も有している。鉗子入口27に補助具12を取り付けて吸引ボタン29を押下操作した場合、三又管状に形成された取付部41を介して内視鏡11の鉗子管路57と補助具12の鉗子管路74とが接続されているため、各鉗子管路57、74から同時に吸引が行われる。これにより、補助具12を併用して吸引を行った場合には、単位時間当たりの吸引量を増やすことができる。

0043

なお、補助具12の取付部41を鉗子入口27に取り付けるタイミングとしては、各挿入部16、40を体腔内に挿入する前と挿入後とが考えられる。この際、後者の場合には、補助具12の挿入部40の長さを内視鏡11の挿入部16よりも長くしておくと作業がし易いので望ましい。

0044

図3に示すように、内視鏡11の軟性部24は、内側より順に可撓性を保ちながら内部を保護するフレックスと呼ばれる螺管50と、この螺管50の上に被覆され外層52の樹脂を保持するブレードと呼ばれるネット51と、このネット51上に樹脂を被着した外層52との3層からなる可撓性管53で構成されている。

0045

可撓性管53の内部には、ライトガイド54、55、アングルワイヤ56、鉗子管路57、送気・送水管路58、多芯ケーブル59、及び、ウォータージェット管路(WJ管路)60などが設けられている。各ライトガイド54、55は、光源装置13から供給される照明光を先端硬質部22の照明光学系に導く。アングルワイヤ56は、上下用と左右用との2本のアングルワイヤを各湾曲操作部25、26の操作に連動する2つのプーリに各々掛け回してそれら先端を湾曲部23に向けて挿通しているので可撓性管53の内部には4本あり、それぞれが密着コイルパイプ56aの中に挿通されている。

0046

鉗子管路57は、鉗子入口27又は鉗子入口44から挿入された処置具を先端硬質部22に案内する。送気・送水管路58は、送気・送水ボタン28の押下操作に応じて供給される空気や水を先端硬質部22に送る。多芯ケーブル59は、主に、映像信号処理部から撮像センサを駆動するための信号を送るとともに、撮影センサから得られる撮像信号を映像信号処理部に送るためのケーブルであり、複数の信号線保護被膜で覆った断面形状になっている。WJ管路60は、WJ口30に接続されたシリンジから供給される水や薬液などの液体を先端硬質部22に送る。

0047

図4に示すように、内視鏡11の先端硬質部22の先端面22aには、観察窓62、一対の照明窓63、64、鉗子出口65、送気・送水ノズル66、及びウォータージェットノズル(WJノズル)67などが設けられている。観察窓62には、観察対象からの像光を取り込むための観察光学系の一部が配されている。照明窓63、64は、観察窓62を挟んだ両側に設けられ、ライトガイド54、55を介して供給される光源装置13からの光を観察対象に向けて照射する。

0048

鉗子出口65は、鉗子管路57に挿入された処置具の先端を導出させる。送気・送水ノズル66は、送気・送水ボタン28の押下操作に応じて送気・送水管路58から送られる空気や水を噴射する。送気・送水ノズル66の噴射口は、噴射する空気や水が観察窓62に向かうように形成されている。これにより、送気・送水ノズル66から噴射された空気や水によって観察窓62が洗浄され、観察窓62に付着した汚れなどを洗い流すことができる。WJノズル67は、WJ管路60から送られる洗浄水や薬液などの液体を噴射する。WJノズル67の噴射口は、観察窓62の光軸方向に向いて形成されており、噴射する液体を観察対象に直接吹き付ける。

0049

図5に示すように、補助具12の軟性部43は、内視鏡11の軟性部24と同様、螺管70、ネット71、及び外層72との3層からなる可撓性管73で覆われている。螺管70は、可撓性を保ちながら内部を保護する。ネット71は、螺管70の上に被覆され、外層72の樹脂を保持する。外層72は、ネット71上に樹脂を被着したものである。

0050

この可撓性管73内には、合成樹脂製のフレキシブル管からなる鉗子管路74が設けられている。鉗子管路74は、鉗子入口44から挿入された処置具を先端部42に案内する。また、図6に示すように、先端部42の先端面42aには、鉗子管路74に挿入された処置具の先端を導出させる鉗子出口76が形成されている。

0051

図7に示すように、内視鏡11の挿入部16には、外筒部21の外面に矩形状に形成された2つの磁石(固定手段)80、82が設けられている。各磁石80、82は、外筒部21の外面の曲率に応じて曲げられるとともに、外筒部21に埋め込まれるように取り付けられており、外筒部21の外面と略面一になっている。また、各磁石80、82は、挿入部16の軸方向に一直線上に並べられ、かつ湾曲部23の両端付近に位置するように、それぞれ配置されている。

0052

一方、補助具12の挿入部40には、図8に示すように、軟性部43の外面にリング状に形成された2つの磁性体84、86が設けられている。これらの各磁性体84、86には、例えば、鉄などが用いられており、磁石と磁着する性質を有している。各磁性体84、86は、軟性部43に埋め込まれるように取り付けられており、軟性部43の外面と略面一になっている。また、各磁性体84、86の幅は、各磁石80、82の幅と略一致している。

0053

各磁性体84、86は、図8(a)に示すように、各先端面22a、42aを揃えて各挿入部16、40を平行に並べた際に、各磁石80、82と対面するように、それぞれ配置されている。これにより、各先端面22a、42aを揃えて各挿入部16、40を平行に並べると、図8(b)に示すように、各磁石80、82と各磁性体84、86とが磁着し、各挿入部16、40の先端を揃えた状態で補助具12の挿入部40の先端が外筒部21の外面に固定される。

0054

このように挿入部40の先端を外筒部21の外面に固定すれば、各湾曲操作部25、26の湾曲操作にともなう湾曲部23の湾曲に追従して挿入部40の軟性部43が湾曲し、内視鏡11の先端面22aと補助具12の先端面42aとが同じ方向を向くようになる。これにより、内視鏡11と補助具12とを組み合わせて使用する際にも、内視鏡11の湾曲操作だけでよくなるので、操作が煩雑になることを防止することができる。また、外筒部21は、挿入部本体20に対して自由に回転する。これにより、挿入部40の先端を外筒部21の外面に固定した後、外筒部21を回転させることで、内視鏡11の挿入部本体20に対する補助具12の挿入部40の位置を自由に変えることができる。

0055

挿入部本体20に対する挿入部40の位置は、内視鏡11と補助具12とを組み合わせて使用する際に行う処置の内容によって異なる。例えば、補助具12の鉗子管路74に高周波ナイフなどを挿入してESDを行う際には、図9に示すように、観察窓62の下方に挿入部40が配置される。ここで、「下」とは、上下用湾曲操作部25を操作して下方向への湾曲を指示した際に、湾曲部23が湾曲する方向である。

0056

前述のように、湾曲部23の湾曲方向は、モニタ15に表示される内視鏡画像の向きに合わせて定義されている。従って、図9のように挿入部40を配置すると、図10に示すように、内視鏡画像90の下側から高周波ナイフ92が観察視野内に進入するようになる。こうすれば、切開する粘膜と高周波ナイフ92とが上から観察できるとともに、高周波ナイフ92を左右に移動させて粘膜を切開する際に、内視鏡11の挿入部16が邪魔になることがないので、処置を行いやすい。

0057

また、内視鏡11の鉗子管路57と補助具12の鉗子管路74とのそれぞれに処置具を挿入して処置を行う際には、図11に示すように、観察窓62に対して湾曲方向右側に挿入部40が配置される。このように挿入部40を配置すると、図12に示すように、内視鏡11の鉗子出口65から導出された鉗子94と、補助具12の鉗子出口76から導出された鉗子96とが、内視鏡画像90の両側から観察視野内に進入するので、各鉗子94、96が操作しやすくなる。

0058

なお、上記のように鉗子管路57、74のそれぞれに処置具94、96を挿入する場合には、取付部41を鉗子入口27に取り付けず、鉗子入口27、44の両方から鉗子94、96を挿入する。

0059

また、現在市販されている内視鏡の種類の1つに、約3.8mmの内径を有する鉗子管路を備えた、いわゆる大鉗子処置用の内視鏡がある。こうした大鉗子処置用の内視鏡は、観察窓に対して湾曲方向左側(左右用湾曲操作部26を操作して左方向への湾曲を指示した際に、湾曲部23が湾曲する方向)に鉗子管路が配置されている。

0060

従って、補助具12の鉗子管路74を用いて大鉗子処置を行う場合には、図13に示すように、観察窓62に対して湾曲方向左側に挿入部40が配置される。こうすれば、既存の大鉗子処置用の内視鏡の操作に慣れた術者に対して違和感を与えることなく操作を行わせることができる。

0061

さらに、補助具12の鉗子管路74のみを用いて吸引を行う場合には、内視鏡11の挿入部16の下方に補助具12の挿入部40が配置される(図9参照)。こうすれば、内視鏡11の挿入部16が邪魔になることなく、内視鏡11で観察を行いながら体腔内に溜まった洗浄水や体液などに挿入部40の鉗子出口76を近づけることができる。従って、上述のように挿入部40を配置することで、補助具12の鉗子管路74による吸引を効率よく行うことができる。

0062

次に、図14に示すフローチャートを参照しながら上記構成による内視鏡システム10の作用について説明する。経鼻内視鏡検査では、まず前処置として、内視鏡11の挿入部16を挿入するために外鼻孔の奧の鼻腔から中(下)鼻道麻酔を行うとともに挿通テストを行い、挿入部16が挿通可能な挿入経路のある鼻腔を決定する。前処置は座位又は仰臥位で行い、その後に、仰臥位又は左側臥位で挿入部16を一方の外鼻孔に挿入していく。挿入部16は、外鼻孔から挿入された後、中鼻道又は下鼻道、後鼻孔(内鼻孔)、食道を経由して胃もしくは十二指腸へと到達する。

0063

十二指腸や胃を観察して処置や治療が必要ないと判断された場合は、内視鏡11の挿入部16を体腔から引き抜いて検査を終了する。また、病変が見つかった場合で、かつ内視鏡11の小径の鉗子管路57を使って処置又は治療を行える場合には、その鉗子管路57を使って小型のスネアや生体鉗子などの処置具を挿入して処置又は治療を行う。

0064

内視鏡11の鉗子管路57では処置又は治療が行えないと判断された場合には、補助具12を併用する。補助具12を内視鏡11と併用する場合、まず補助具12の挿入部40を他方の外鼻孔に挿入するため、他方の外鼻孔の奧の鼻腔に麻酔を行う。次に、補助具12の挿入部40の先端を内視鏡11の挿入部16の先端に固定するため、後鼻孔から食道までの範囲に先端面22aが位置するように、内視鏡11の挿入部16を引き戻す。この後、他方の外鼻孔から補助具12の挿入部40を挿入し、その先端面42aを後鼻孔から食道までの範囲に位置させる。

0065

各挿入部16、40を挿入した後、各磁石80、82と各磁性体84、86とを磁着させ、各挿入部16、40の先端を揃えた状態で補助具12の挿入部40の先端を外筒部21の外面に固定する。挿入部40を外筒部21に固定したら、手元操作部17とテーパ部21aとを把持して外筒部21を回転させ、内視鏡11の挿入部16の挿入部本体20に対して補助具12の挿入部40を処置内容に応じた位置に配置する。このように、内視鏡システム10では、外筒部21を回転させることで、挿入部40を挿入部本体20に対して処置内容に応じた位置に適切に配置することができる。

0066

挿入部40を処置内容に応じた位置に配置した後、補助具12の取付部41を内視鏡11の鉗子入口27に取り付け、各挿入部16、40の挿入を開始する。各挿入部16、40を挿入する場合には、モニタ15の画面を見ながら各湾曲操作部25、26を操作し、内視鏡11の湾曲部23を湾曲させながら挿入を行っていく。この際、補助具12の軟性部43は、各磁石80、82と各磁性体84、86との磁着によって内視鏡11の湾曲部23に密着しているため、内視鏡11の湾曲部23と一緒に湾曲する。また、内視鏡11の挿入部16の挿入に追従して挿入される。これにより、内視鏡11の挿入部16のみを持って挿入していくだけで補助具12の挿入部40も一緒に挿入される。

0067

各挿入部16、40を挿入して、モニタ15の画面に処置又は治療を施す必要のある患部が映し出されると、スネアや生検鉗子などの処置具を、取付部41に設けられた鉗子入口44から補助具12の鉗子管路74に挿入する。そして、処置具の先端処置部材、例えば一対の鉗子カップ絞扼ループなどを補助具12の鉗子出口76から導出させて処置又は治療を行う。

0068

処置具の一例として説明した生検鉗子は一般に、先端に一対の鉗子カップが開閉自在に取り付けられた操作ワイヤを可撓性シース内に挿通し、操作ワイヤの後端を鉗子入口の外で軸線方向に進退操作することによって、可撓性シースの先端部内に設けられたリンク構造により鉗子カップを状に開閉駆動する。生検鉗子は、主に組織採取を目的として使用されており、適合する鉗子管路の内径としては、例えば2.8mm以上必要になるものが多い。

0069

また、スネアは一般に、弾性ワイヤを曲げて形成された絞扼用ループがシースの手元側からの操作によりシースの先端内に出入りするように構成されていて、その絞扼用ループが、シース内に引き込まれた状態では窄まった状態に弾性変形し、シース内から前方に押し出されるとループ状に膨らんだ形状に広がるようになっている。スネアでポリープ切除を行う場合には、ポリープ根元部分を絞扼用ループで適度に締め付けた状態にしてから絞扼用ループに高周波電流通電することにより、絞扼用ループに接触している部分の生体組織焼灼して切断と凝固を同時に行う。このスネアも、適合する鉗子管路の内径が、例えば2.8mm以上必要になるものが多い。

0070

このようなスネアや生検鉗子などの処置具を補助具12の鉗子管路74を使用して、例えば組織を採る組織採取(バイオプシ)、異物摘出、出血を止める、腫瘍の摘出、胆石破砕等の治療や処置を行う。また、体内汚物や血液その他の体液などを吸引したい場合、手元操作部17の吸引ボタン29を押下操作すると、内視鏡11の鉗子出口65のみならず、補助具12の鉗子出口76からも吸引するため、迅速な吸引を行うことができ、また、双方の鉗子出口65、76から同時に吸引することができるので、生体組織を多く採取することができる。

0071

上述のように補助具12の鉗子管路74を用いて処置を行っている途中で処置内容が変わった場合には、外筒部21を再び回転させ、変更後の処置内容に応じた位置に補助具12の挿入部40を配置する。

0072

例えば、観察窓62に対して湾曲方向左側に挿入部40を配置(図13参照)し、挿入部40を大鉗子用として処置を行っている際に、不意に出血が生じてしまう場合がある。こうした場合には、鉗子管路74から処置具を引き抜いて外筒部21を回転させ、内視鏡11の挿入部16の下方に補助具12の挿入部40を配置(図9参照)する。こうすれば、内視鏡11で出血部位を確認しながら、内視鏡11の鉗子管路57よりも吸引量の多い補助具12の鉗子管路74を用いて、出血した血液を効率よく吸引することができる。このように、内視鏡システム10では、外筒部21を回転させて挿入部40の位置を変えることで、検査中に処置内容が変わった場合にも迅速に対応することができる。

0073

治療又は処置を終了した後には、補助具12の鉗子入口44から処置具を引き抜き、しかる後に、双方の挿入部16、40をゆっくりと引き抜いていく。この途中、例えば後鼻孔から食道までの範囲を通過するまでに、双方の挿入部16、40の先端の固定を解除する。固定の解除は、例えば、各挿入部16、40の一方を保持した状態で他方を強く引き、各磁石80、82と各磁性体84、86との磁着を解除することによって行われる。各挿入部16、40の固定を解除した後には、補助具12、内視鏡11の順に各挿入部16、40を個別に引き抜く。最後に、補助具12の取付部41を手元操作部17の鉗子入口27から外す。

0074

以上により、内視鏡11と補助具12とを組み合わせて使用した場合の検査が終了する。なお、内視鏡11の鉗子管路57を使って処置又は治療が行えないことが初めから分かっている場合には、最初から補助具12を使えばよい。

0075

上記実施形態では、外筒部21を挿入部本体20よりも僅かに長く形成するようにしたが、外筒部21の長さは、これに限ることなく、挿入部本体20と同一でもよいし、挿入部本体20よりも僅かに短くてもよい。すなわち、外筒部21の長さは、挿入部16を体腔内に挿入した際に、後端付近が体腔外に露呈し、体腔外から外筒部21の回転操作を行うことができる長さであればよい。

0076

但し、上記のように外筒部21を挿入部本体20よりも僅かに長く形成し、後端を手元操作部17に掛けるようにすれば、硬質に形成された手元操作部17の部分を把持して外筒部21を回転させることができるため、外筒部21の回転操作をしやすくすることができる。

0077

上記実施形態では、内視鏡11の挿入部16に磁石80、82を設け、補助具12の挿入部40に磁性体84、86を設けるようにしたが、これに限ることなく、挿入部16に磁性体を設け、挿入部40に磁石を設けるようにしてもよいし、両者を磁石としてもよい。また、各磁石80、82は、永久磁石に限らず、電磁石としてもよい。

0078

また、上記実施形態では、各磁石80、82を固定手段として示したが、固定手段は、これに限ることなく、補助具12の挿入部40の先端を外筒部21の外面に固定できるものであれば、如何なるものでもよい。

0079

上記実施形態では、補助具12に鉗子管路74を設け、内視鏡11の鉗子管路57の機能を補助するようにしたが、これに限ることなく、例えば、補助具12にライトガイドを設け、内視鏡11の各ライトガイド54、55の機能を補助してもよいし、補助具12に送気・送水管路を設け、内視鏡11の送気・送水管路58の機能を補助してもよいし、補助具12にWJ管路を設け、内視鏡11のWJ管路60の機能を補助してもよい。さらには、これらを組み合わせて補助具12に設け、内視鏡11の複数の機能を補助するようにしてもよい。

0080

経鼻内視鏡である内視鏡11は、鉗子管路57と同様に、各ライトガイド54、55、送気・送水管路58などの径も、経口内視鏡に比べて細くなっており、経鼻内視鏡としては、WJ管路60、WJノズル67を備えていないものが多い。各ライトガイド54、55の小径化は、照明光の光量や配光特性の低下を招き、遠景が暗くなる。また、送気・送水管路58の小径化は、送り込む空気や水の単位時間当たりの流量の低下を招き、胃の拡張、及び血液や粘液などの洗浄に時間が掛かってしまう。そして、WJ管路60を備えていないと、洗浄水や薬液などの噴射を行うことができない。

0081

そこで、補助具12にライトガイドを設ければ、照明光の光量を向上させ、経口内視鏡と同程度の明るさ、配光特性で検査を行うことができる。また、補助具12に送気・送水管路を設ければ、送り込む流体の単位時間当たりの流量を経口内視鏡と同程度にすることができる。さらに、補助具12にWJ管路を設ければ、経口内視鏡と同様にウォータージェットとして液体の噴射を行うことができる。

0082

上記実施形態では、取付部41を介して挿入部40の基端部が内視鏡11の手元操作部17に着脱自在に取り付けられるようにしたが、これに限ることなく、挿入部の基端部を取り付けない構成としてもよい。

図面の簡単な説明

0083

内視鏡システムの構成を概略的に示す説明図である。
内視鏡の挿入部の構成を概略的に示す説明図である。
内視鏡の軟性部内の構成を概略的に示す断面図である。
内視鏡の挿入部の先端面の構成を概略的に示す平面図である。
補助具の軟性部内の構成を概略的に示す断面図である。
補助具の挿入部の先端面の構成を概略的に示す平面図である。
内視鏡の挿入部の先端の構成を概略的に示す部分斜視図である。
各挿入部が固定された状態を示す説明図である。
観察窓の下方に補助具の挿入部を配置した例を示す説明図である。
ESDを行う際の内視鏡画像の一例である。
観察窓に対して湾曲方向右側に挿入部を配置した例を示す説明図である。
ダブル鉗子で処置を行う際の内視鏡画像の一例である。
観察窓に対して湾曲方向左側に挿入部を配置した例を示す説明図である。
内視鏡システムの検査手順を概略的に示すフローチャートである。

符号の説明

0084

10内視鏡システム
11内視鏡
12補助具
16 挿入部
17手元操作部
20 挿入部本体
21外筒部
40 挿入部
41取付部
57鉗子管路
74 鉗子管路
80、82磁石(固定手段)

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