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技術 油脂及び油脂の製造方法

出願人 日清オイリオグループ株式会社
発明者 小原淳志
出願日 2008年12月22日 (12年8ヶ月経過) 出願番号 2008-326618
公開日 2010年7月1日 (11年2ヶ月経過) 公開番号 2010-144158
状態 特許登録済
技術分野 食用油脂 菓子 脂肪類、香料
主要キーワード 液状画分 コーティングタイプ 結晶画分 スナップ性 ラウリン酸含量 カカオ風味 多価不飽和脂肪酸含量 RBD
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (5)

課題

融解性状口溶け)及びカカオ脂との相溶性が良好で、トランス脂肪酸含量が低く、かつラウリン酸含量が低いノーテンパー型ハードバター及びその製造方法を提供する。

解決手段

ラウリン系原料油脂原料油脂A又は当該原料油脂Aを分別して得た軟質部(分別オレインa))と、非ラウリン系原料油脂(原料油脂B)とを混合して混合油を得た後、この混合油を分別してノーテンパー型ハードバターとして使用できる混合油軟質部(分別オレインb)とマーガリン等に使用できる混合油硬質部(分別ステアリンb)を得る。

概要

背景

カカオ脂代用として使用されるハードバターは、一般に、テンパー型とノーテンパー型分類される。

テンパー型ハードバターは、カカオ脂とよく似た対称型トリグリセリドの構造を持つ類似脂から作られるので、カカオ脂との配合が容易であり、CBE(cocoa butter equivalent)と呼ばれている。

一方、ノーテンパー型ハードバターは、カカオ脂と融解性状は似ているが、油脂構造は全く異なるものであり、ラウリン酸型と非ラウリン酸型に大きく分けられる。ラウリン酸型及び非ラウリン酸型の何れもカカオ脂との相溶性は低いが、カカオ脂と比べて価格的に安く、煩雑なテンパリング作業が不要で作業性が良いため、製菓製パン領域にて広く使用されている。

ノーテンパー型ハードバターの内、ラウリン酸型ハードバターは、典型的にはパーム核油分別して得られる硬質部(パームステアリン)を水素添加して極度硬化したものが知られている。この種のハードバターの融解性状は極めてシャープであるが、カカオ脂との相溶性が極端に悪いため、カカオ脂の配合率を極力少なくしなければならないことから、これを使用したチョコレートカカオ風味に乏しいものとなる。また、ハードバターを構成する脂肪酸の50%以上がラウリン酸であることから、保存状態が悪くて加水分解が起こると風味が極端に悪くなるという難点がある。

ノーテンパー型ハードバターの内、非ラウリン酸型ハードバターは、トランス酸型ハードバターとも言われ、典型的には、低融点パームオレイン又は大豆油等の液体油異性化水素添加したもの、更に必要に応じて異性化水素添加したものを分別した硬質部又は中融点部が知られている。非ラウリン酸型ハードバターは、融解性状はラウリン酸型と比較してややシャープさに欠けるものの、カカオ脂との相溶性はラウリン酸型よりは良く、カカオ脂をラウリン酸型よりも比較的多く配合することができる。しかしながら、非ラウリン酸型ハードバターは、多量のトランス脂肪酸を含有するため、トランス脂肪酸の健康への悪影響が認識されるようになって以来、使用が敬遠されている。

従って、融解性状(口溶け)及びカカオ脂との相溶性が良好で、トランス脂肪酸含量が低く、かつラウリン酸含量が低いノーテンパー型ハードバターの開発が求められている。

このようなハードバターとしては、例えば、SUS型トリグリセリド富む油脂の微水添加油SSU型トリグリセリドに富む油脂との混合からなるハードバターが知られている(特許文献1参照)。
WO2005/094598号公報

概要

融解性状(口溶け)及びカカオ脂との相溶性が良好で、トランス脂肪酸含量が低く、かつラウリン酸含量が低いノーテンパー型ハードバター及びその製造方法を提供する。ラウリン系原料油脂原料油脂A又は当該原料油脂Aを分別して得た軟質部(分別オレインa))と、非ラウリン系原料油脂(原料油脂B)とを混合して混合油を得た後、この混合油を分別してノーテンパー型ハードバターとして使用できる混合油軟質部(分別オレインb)とマーガリン等に使用できる混合油硬質部(分別ステアリンb)を得る。

目的

従って、本発明の目的は、融解性状(口溶け)及びカカオ脂との相溶性が良好で、トランス脂肪酸含量が低く、かつラウリン酸含量が低いノーテンパー型ハードバター及びその製造方法を提供することである。

効果

実績

技術文献被引用数
5件
牽制数
7件

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請求項1

ラウリン系原料油脂と、非ラウリン系原料油脂とを混合して混合油を得た後、前記混合油を分別して混合油軟質部及び/又は混合油硬質部を得ることを特徴とする油脂の製造方法。

請求項2

前記ラウリン系原料油脂は、ラウリン系油脂、及び/又は、ラウリン系油脂と非ラウリン系油脂とのエステル交換油であることを特徴とする請求項1記載の油脂の製造方法。

請求項3

前記ラウリン系原料油脂は、ラウリン系油脂の分別軟質油、及び/又は、ラウリン系油脂と非ラウリン系油脂とのエステル交換油の分別軟質油であることを特徴とする請求項1記載の油脂の製造方法。

請求項4

前記ラウリン系油脂は、パーム極度硬化油パーム核オレイン極度硬化油又はパーム核ステアリンであることを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の油脂の製造方法。

請求項5

前記非ラウリン系油脂は、パーム極度硬化油、パームステアリン極度硬化油又はヨウ素価5〜25のパームステアリンであることを特徴とする請求項2〜4のいずれか1項に記載の油脂の製造方法。

請求項6

前記非ラウリン系原料油脂は、エステル交換油であり、構成脂肪酸パルミチン酸ステアリン酸合計含量55〜80質量%、オレイン酸含量10〜40質量%、多価不飽和脂肪酸含量0〜15質量%であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の油脂の製造方法。

請求項7

前記非ラウリン系原料油脂は、ヨウ素価15〜45のパーム系油脂原料油脂としたエステル交換油であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の油脂の製造方法。

請求項8

前記ラウリン系原料油脂と前記非ラウリン系原料油脂との混合割合質量比)は、20:80〜80:20であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の油脂の製造方法。

請求項9

前記混合油硬質部は、融点が44〜58℃であり、トランス脂肪酸含量が5質量%以下であり、かつラウリン酸含量が3〜17質量%であることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の油脂の製造方法。

請求項10

前記混合油軟質部は、融点が32〜42℃であり、トランス脂肪酸含量が5質量%以下であり、かつラウリン酸含量が10〜25質量%であることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の油脂の製造方法。

請求項11

ヨウ素価が6〜24であり、構成脂肪酸残基炭素数の合計が28〜36のトリグリセリド(CN28〜36TG)2〜12質量%、構成脂肪酸残基の炭素数の合計が38〜46のトリグリセリド(CN38〜46TG)35〜60質量%、構成脂肪酸残基の炭素数の合計が48〜56のトリグリセリド(CN48〜56TG)30〜55質量%、構成脂肪酸残基の炭素数の合計が38〜46のトリグリセリドと構成脂肪酸残基の炭素数の合計が48〜56のトリグリセリドとの質量比((CN38〜46TG)/(CN48〜56TG))が、0.6〜2.0であることを特徴とする油脂。

請求項12

SUSとS2Uとの質量比(SUS/S2U)が0.34〜0.94であることを特徴とする請求項11記載の油脂。(ただし、Sは炭素数16以上の飽和脂肪酸であり、Uは炭素数16以上の不飽和脂肪酸であり、SUSはトリグリセリドの1,3位置を構成する脂肪酸がSであり、2位置を構成する脂肪酸がUであるトリグリセリドであり、S2Uは位置に関係なく、構成脂肪酸としてSが2個とUが1個からなるトリグリセリドを表す)

請求項13

融点が32〜42℃であり、トランス脂肪酸含量が5質量%以下であり、かつラウリン酸含量が10〜25質量%であることを特徴とする請求項11又は請求項12に記載の油脂。

請求項14

請求項1〜10のいずれか1項に記載の油脂の製造方法により得られる前記混合油軟質部、又は、請求項11〜13のいずれか1項に記載の油脂、を含有することを特徴とする油性食品

技術分野

0001

本発明は、油脂及び油脂の製造方法に関するものであり、特に、トランス脂肪酸含量が低く、かつラウリン酸含量が低いノーテンパー型ハードバター及びその製造方法に関するものである。

背景技術

0002

カカオ脂代用として使用されるハードバターは、一般に、テンパー型とノーテンパー型分類される。

0003

テンパー型ハードバターは、カカオ脂とよく似た対称型トリグリセリドの構造を持つ類似脂から作られるので、カカオ脂との配合が容易であり、CBE(cocoa butter equivalent)と呼ばれている。

0004

一方、ノーテンパー型ハードバターは、カカオ脂と融解性状は似ているが、油脂構造は全く異なるものであり、ラウリン酸型と非ラウリン酸型に大きく分けられる。ラウリン酸型及び非ラウリン酸型の何れもカカオ脂との相溶性は低いが、カカオ脂と比べて価格的に安く、煩雑なテンパリング作業が不要で作業性が良いため、製菓製パン領域にて広く使用されている。

0005

ノーテンパー型ハードバターの内、ラウリン酸型ハードバターは、典型的にはパーム核油分別して得られる硬質部(パームステアリン)を水素添加して極度硬化したものが知られている。この種のハードバターの融解性状は極めてシャープであるが、カカオ脂との相溶性が極端に悪いため、カカオ脂の配合率を極力少なくしなければならないことから、これを使用したチョコレートカカオ風味に乏しいものとなる。また、ハードバターを構成する脂肪酸の50%以上がラウリン酸であることから、保存状態が悪くて加水分解が起こると風味が極端に悪くなるという難点がある。

0006

ノーテンパー型ハードバターの内、非ラウリン酸型ハードバターは、トランス酸型ハードバターとも言われ、典型的には、低融点パームオレイン又は大豆油等の液体油異性化水素添加したもの、更に必要に応じて異性化水素添加したものを分別した硬質部又は中融点部が知られている。非ラウリン酸型ハードバターは、融解性状はラウリン酸型と比較してややシャープさに欠けるものの、カカオ脂との相溶性はラウリン酸型よりは良く、カカオ脂をラウリン酸型よりも比較的多く配合することができる。しかしながら、非ラウリン酸型ハードバターは、多量のトランス脂肪酸を含有するため、トランス脂肪酸の健康への悪影響が認識されるようになって以来、使用が敬遠されている。

0007

従って、融解性状(口溶け)及びカカオ脂との相溶性が良好で、トランス脂肪酸含量が低く、かつラウリン酸含量が低いノーテンパー型ハードバターの開発が求められている。

0008

このようなハードバターとしては、例えば、SUS型トリグリセリド富む油脂の微水添加油SSU型トリグリセリドに富む油脂との混合からなるハードバターが知られている(特許文献1参照)。
WO2005/094598号公報

発明が解決しようとする課題

0009

しかしながら、特許文献1記載のハードバターは、非ラウリン酸型ではあるものの、従来の非ラウリン酸型ハードバターよりも融解性状(口溶け)に優れず、また依然としてトランス脂肪酸を含有するものであった。

0010

従って、本発明の目的は、融解性状(口溶け)及びカカオ脂との相溶性が良好で、トランス脂肪酸含量が低く、かつラウリン酸含量が低いノーテンパー型ハードバター及びその製造方法を提供することである。

課題を解決するための手段

0011

本発明は、上記目的を達成するために、ラウリン系原料油脂と、非ラウリン系原料油脂とを混合して混合油を得た後、前記混合油を分別して混合油軟質部及び/又は混合油硬質部を得ることを特徴とする油脂の製造方法を提供する。
特に、上記混合油軟質部(ノーテンパー型ハードバター)を得ることを特徴とする油脂の製造方法を提供する。

0012

また、本発明は、上記目的を達成するために、ヨウ素価が6〜24であり、構成脂肪酸残基炭素数の合計が28〜36のトリグリセリド(CN28〜36TG)2〜12質量%、構成脂肪酸残基の炭素数の合計が38〜46のトリグリセリド(CN38〜46TG)35〜60質量%、構成脂肪酸残基の炭素数の合計が48〜56のトリグリセリド(CN48〜56TG)30〜55質量%、構成脂肪酸残基の炭素数の合計が38〜46のトリグリセリドと構成脂肪酸残基の炭素数の合計が48〜56のトリグリセリドとの質量比((CN38〜46TG)/(CN48〜56TG))が、0.6〜2.0であることを特徴とする油脂(ノーテンパー型ハードバター)を提供する。

発明の効果

0013

本発明によると、融解性状(口溶け)及びカカオ脂との相溶性が良好で、トランス脂肪酸含量が低く、かつラウリン酸型含量が低いノーテンパー型ハードバター及びその製造方法を提供することができる。

発明を実施するための最良の形態

0014

〔本発明の実施の形態に係る油脂の製造方法〕
本発明の実施の形態に係る油脂の製造方法は、ラウリン系原料油脂と、非ラウリン系原料油脂とを混合して混合油を得た後、当該混合油を分別して混合油軟質部及び/又は混合油硬質部を得る工程を有する。ここで、ラウリン系原料油脂は、ラウリン系油脂、ラウリン系油脂と非ラウリン系油脂とのエステル交換油、及び/又は、これらの分別軟質油であることが好ましい。以下、ラウリン系油脂、及び/又は、ラウリン系油脂と非ラウリン系油脂とのエステル交換油を「原料油脂A」と記載することがある。

0015

図1は、第1の実施の形態に係る油脂の製造フローの概略を示す図であり、図2は、第2の実施の形態に係る油脂の製造フローの概略を示す図である。また、図3は、カカオ脂の代用となるパーム中融点分別油やトランス酸型ハードバターの典型的な製造フローの概略を示す参考図である。

0016

図1に示す第1の実施の形態では、ラウリン系原料油脂(原料油脂Aを分別して得た軟質部(分別オレインa))と非ラウリン系原料油脂(原料油脂B)とを混合して混合油を得ているのに対し、図2に示す第2の実施の形態では、ラウリン系原料油脂(原料油脂A)と非ラウリン系原料油脂(原料油脂B)とを混合して混合油を得ている点で相違しているが、目的物であるハードバターはどちらも軟質部(分別オレイン)に得られる。融解性状(口溶け)が良好な混合油軟質部を得るという点においては、図1に示す第1の実施の形態の方がより好ましい。

0017

また、図3に示す参考例の形態では、パーム油もしくは選択的水素添加された大豆油等の原料油脂(原料油脂C)から、第1の分別で得た軟質部(分別オレインd)を更に分別して目的物である硬質部(中融点部)を得るものである。目的物であるハードバターが硬質部として得られる場合、分別の際に硬質部(油脂結晶)に残存する軟質部の量により、品質バラつきが生じ易い。特にこれはドライ分別において顕著である。本発明の製造方法におけるハードバターは軟質部に得られるため、分別の際の結晶状態によって収率に多少のぶれが生じることがあっても、得られる軟質部の品質は安定しているという利点があり、特にドライ分別に適したものである。

0018

[ラウリン系原料油脂(原料油脂A)]
本発明の実施の形態において、ラウリン系原料油脂(原料油脂A)とは、油脂を構成する脂肪酸のうちラウリン酸含量が10質量%以上の油脂であり、好ましい態様の1つとして、ラウリン系油脂、及び/または、ラウリン系油脂と非ラウリン系油脂とのエステル交換油が挙げられる。

0019

上記ラウリン系油脂とは、油脂を構成する脂肪酸のうちラウリン酸が30質量%以上の油脂であり、例えば、ヤシ油、パーム核油、これらを分別して得られるパーム核オレイン、パーム核ステアリン等の分別油、これらをエステル交換した油脂、及びこれらの硬化油(例えば、パーム核極度硬化油、パーム核オレイン極度硬化油)等が挙げられる。本実施の形態においては、これらから選ばれる1種又は2種以上を用いることができる。

0020

ラウリン系油脂は、市販されているもの等を使用してもよい。例えば、商品名:精製ヤシ油で日清オイリグループ(株)から市販されているもの、商品名:パーム核硬化油で日清オイリオグループ(株)から市販されているもの、商品名:RBDパーム核油で三菱商事(株)から市販されているもの等がある。

0021

上記非ラウリン系油脂とは、油脂を構成する脂肪酸のうち炭素数16以上の脂肪酸が90質量%を超える油脂であり、具体的には、菜種油、大豆油、コーン油紅花油、綿実油ヒマワリ油パーム系油脂等を例示することができる。本実施の形態においては、これらから選ばれる1種又は2種以上を混合して用いることができる。非ラウリン系油脂は、硬さを得るため飽和脂肪酸含量を高める硬化(水素添加)処理をするのが好ましく、硬化(水素添加)処理は、トランス脂肪酸の生成を抑えるため、ヨウ素価2未満となるまで極度硬化するのが好ましい。特に、パーム系油脂はヨウ素価が低いので、極度硬化の際、水素消費が少なくて済むので好ましい。

0022

上記パーム系油脂としては、パーム油及びパーム油の分別油であれば何れも使用することができる。具体的には、(1)パーム油の1段分別油であるパームオレイン及びパームステアリン、(2)パームオレインを分別した分別油(2段分別油)であるパームオレイン(パームスーパーオレイン)及びパームミッドフラクション、(3)パームステアリンを分別した分別油(2段分別油)であるパームオレイン(ソフトパーム)及びパームステアリン(ハードステアリン)、等が例示できる。パーム系油脂は、飽和脂肪酸含量を高め、トランス脂肪酸の生成を抑えるため、ヨウ素価が2未満となるまで極度硬化して使用することが好ましい。具体的には、パーム極度硬化油、パームステアリン極度硬化油が好ましい。ただし、炭素数16以上の飽和脂肪酸含量の高いパームステアリン(ヨウ素価5〜25、好ましくは5〜15)は、極度硬化せずに用いることができる。

0023

ラウリン系原料油脂(原料油脂A)として特に好ましいものとしては、上記ラウリン系油脂と上記非ラウリン系油脂とのエステル交換油が挙げられる。ラウリン系油脂と非ラウリン系油脂とのエステル交換油を用いることにより、ラウリン酸含量を低減しても良好な口溶けが得られる他、耐熱性も向上する。ここで、ラウリン系油脂は、パーム核極度硬化油、パーム核オレイン極度硬化油、又はパーム核ステアリンであることが好ましく、非ラウリン系油脂は、パーム極度硬化油、パームステアリン極度硬化油、又はパームステアリン(ヨウ素価5〜25)であることが好ましい。

0024

中でも、パーム核極度硬化油(ラウリン系油脂)とパーム極度硬化油(非ラウリン系油脂)とのエステル交換油、或いは、パーム核オレイン極度硬化油(ラウリン系油脂)とパームステアリン極度硬化油(非ラウリン系油脂)とのエステル交換油、パーム核ステアリン(ラウリン系油脂)とヨウ素価5〜25のパームステアリン(非ラウリン系油脂)とのエステル交換油が好ましい。

0025

エステル交換時のラウリン系油脂と、非ラウリン系油脂の混合比は、質量比30:70〜70:30が好ましく、質量比40:60〜60:40がより好ましく、最も好ましくは質量比45:55〜55:45である。混合比が、上記範囲にあると、口溶けと耐熱性とのバランスが取り易くなるので好ましい。

0026

ラウリン系原料油脂(原料油脂A)としてのラウリン系油脂と非ラウリン系油脂とのエステル交換油は、エステル交換油脂を構成する脂肪酸としてラウリン酸が12〜34質量%、炭素数16以上の飽和脂肪酸が45〜75質量%であり、ヨウ素価0〜20であることが好ましい。
なお、油脂の脂肪酸組成は、AOCS Ce1f−96に準じて、ガスクロマトグラフィー法で測定できる。

0027

エステル交換の方法は、特に制限はなく、通常の方法により行うことができ、ナトリウムメトキシド等の合成触媒を使用した化学的エステル交換、リパーゼ触媒とした酵素的エステル交換のどちらの方法でも行うことができる。

0028

酵素的エステル交換は、1,3位特異性の高いエステル交換反応、又は、位置特異性の乏しいエステル交換反応のどちらでも行うことができる。1,3位特異性の高いエステル交換反応を行うことのできるリパーゼ製剤としては、リゾムコールミーハイ由来固定化リパーゼノボザイムズ社製のリポザイムTLIM、リポザイムRMIM等)等が挙げられる。位置特異性の乏しいエステル交換反応を行うことのできるリパーゼ製剤としては、アルカリゲネス属由来リパーゼ(例えば、名糖産業株式会社製のリパーゼQLM、リパーゼPL等)、キャンディダ属由来リパーゼ(例えば、名糖産業株式会社製のリパーゼOF等)等が挙げられる。

0029

化学的エステル交換は、例えば、原料油脂を十分に乾燥させ、ナトリウムメトキシドを原料油脂に対して0.1〜1質量%添加した後、減圧下、80〜120℃で0.5〜1時間攪拌しながら反応を行うことができる。

0030

酵素的エステル交換は、例えば、リパーゼ粉末又は固定化リパーゼを原料油脂に対して0.02〜10質量%、好ましくは0.04〜5質量%添加した後、40〜80℃、好ましくは40〜70℃で0.5〜48時間、好ましくは0.5〜24時間攪拌しながら反応を行うことができる。

0031

なお、パーム核油とパーム油とをエステル交換した後に極度硬化した油脂のように、エステル交換後に極度硬化しても同様にラウリン系原料油脂(原料油脂A)として好適に使用できる。硬化(水素添加)の方法は、特に制限はなく、通常の方法により行うことができる。水素添加は、例えば、ニッケル触媒の下、水素圧0.02〜0.3Mpa、160〜200℃の条件にて行うことができる。

0032

[ラウリン系原料油脂(原料油脂Aを分別して得る軟質部(分別オレインa))]
ラウリン系原料油脂の別の好ましい態様の1つとしては、上記の原料油脂A、特にラウリン系油脂と非ラウリン系油脂とのエステル交換油、を分別して得られる軟質部(分別オレインa)が挙げられる。

0033

分別の方法は、特に限定されないが、ドライ分別、乳化分別、溶剤分別等により行なうことができ、特に、ドライ分別により経済的に行なうことができる。

0034

ドライ分別は、一般的には槽内で攪拌しながら分別原料油脂を冷却し、結晶析出させた後、圧搾及び/又はろ過によって硬質部(結晶画分)と軟質部(液状画分)を得ることにより行なうことができる。分別温度は、求められる分別油脂の性状によっても異なるが33〜43℃で行なうことができる。

0035

本実施の形態においては、例えば、パーム核極度硬化油(ラウリン系油脂)とパーム極度硬化油(非ラウリン系油脂)とを50:50(質量比)でエステル交換したエステル交換油をドライ分別(分別温度38〜41℃)することで得られる軟質部(分別オレインa)(融点:約40℃)、或いは、パーム核オレイン極度硬化油(ラウリン系油脂)とパームステアリン極度硬化油(非ラウリン系油脂)とを50:50(質量比)でエステル交換したエステル交換油をドライ分別(分別温度38〜41℃)することで得られる軟質部(分別オレインa)(融点:約40℃)を好適に使用することができる。

0036

[非ラウリン系原料油脂(原料油脂B)]
本発明の実施の形態において、非ラウリン系原料油脂(原料油脂B)とは、上述した非ラウリン系油脂の1種又は2種以上を原料油脂とした構成脂肪酸パルミチン酸ステアリン酸合計含量55〜80質量%(好ましくは60〜80質量%)、オレイン酸含量10〜40質量%(好ましくは15〜40質量%)、多価不飽和脂肪酸含量0〜15質量%(好ましくは0〜10質量%)である油脂である。非ラウリン系原料油脂は、エステル交換油が含まれることが好ましい。構成脂肪酸が上記範囲であると、非ラウリン系原料油脂としてエステル交換油のみを使用する場合において、エステル交換後にジ飽和モノ不飽和トリグリセリドに対してモノ飽和ジ不飽和トリグリセリドの生成を少なくできるので、ラウリン系原料油脂と混合後分別する場合、軟質部に適度な硬度を有するハードバターを得やすい。

0037

上記の構成脂肪酸を満たすため、エステル交換油脂の原料油脂としては、非ラウリン系油脂の極度硬化油と非硬化油との混合油、及び/又は、パーム系油脂であることが好ましい。具体的には、例えば、パーム系油脂を適宜混合し、ヨウ素価を15〜45に調整することにより得られる。また、非ラウリン系油脂の極度硬化油と非ラウリン系油脂でオレイン酸含量が50質量%以上の油脂とを混合し、ヨウ素価を15〜45に調整することにより得られる。

0038

より具体的には、非ラウリン系原料油脂(原料油脂B)は、ヨウ素価15〜45(好ましくは20〜35)である、パームステアリン、又は、パームステアリンとその他パーム系油脂との混合油、のエステル交換油であることが好ましい。また、パーム系油脂の極度硬化油とオレイン酸含量が50%質量%以上の菜種油との質量比65:35〜85:15の混合油をエステル交換した油脂であることが好ましい。

0039

[混合油を得る混合工程]
ラウリン系原料油脂と、非ラウリン系原料油脂とを混合して混合油を得る方法は、特に限定されるものではないが、ラウリン系原料油脂と非ラウリン系原料油脂との混合割合(質量比)が20:80〜80:20であることが好ましく、30:70〜70:30であることがより好ましく、40:60〜60:40であることが更に好ましい。混合は油脂が完全に溶解した状態で行うことが好ましい。

0040

[混合油を分別する工程]
上記混合油を分別して混合油軟質部及び/又は混合油硬質部を得る工程における分別の方法は、特に限定されないが、ドライ分別、乳化分別、溶剤分別等により行なうことができ、特に、ドライ分別により経済的に行なうことができる。ドライ分別の方法は、前述した方法と同様に行なうことができる。軟質部に一般的なハードバターを得る場合、分別温度は35〜41℃が適当である。

0041

以上の工程を経ることにより、混合油軟質部(図1の分別オレインb、図2の分別オレインc)及び/又は混合油硬質部(図1の分別ステアリンb、図2の分別ステアリンc)を得ることができる。

0042

[混合油硬質部]
得られた混合油硬質部は、融点が44〜58℃であり、トランス脂肪酸含量が5質量%以下であり、かつラウリン酸含量が3〜17質量%である。好ましくは、融点が48〜55℃であり、トランス脂肪酸含量が1質量%以下であり、かつラウリン酸含量が5〜15質量%である。当該混合油硬質部は、例えば、マーガリンショートニングフィリング等、可塑性油脂組成物用の硬質油脂として使用できる。

0043

[混合油軟質部]
得られた混合油軟質部は、融点が32〜42℃であり、トランス脂肪酸含量が5質量%以下であり、かつラウリン酸含量が10〜25質量%である。好ましくは、融点が33〜39℃であり、トランス脂肪酸含量が1質量%以下であり、かつラウリン酸含量が13〜22質量%である。当該混合油軟質部は、カカオ脂の代用の油脂、すなわち、ノーテンパー型ハードバターとして使用できる。当該混合油軟質部(ノーテンパー型ハードバター)は、チョコレート類の他、クリーム、フィリング、コーティング等の油性食品に使用でき、油性食品の油脂中に5〜100質量%使用できる。

0044

また、得られた混合油軟質部は、ヨウ素価が6〜24であり、構成脂肪酸残基の炭素数の合計が28〜36のトリグリセリド(CN28〜36TG)2〜12質量%、構成脂肪酸残基の炭素数の合計が38〜46のトリグリセリド(CN38〜46TG)35〜60質量%、構成脂肪酸残基の炭素数の合計が48〜56のトリグリセリド(CN48〜56TG)30〜55質量%、構成脂肪酸残基の炭素数の合計が38〜46のトリグリセリドと構成脂肪酸残基の炭素数の合計が48〜56のトリグリセリドとの質量比((CN38〜46TG)/(CN48〜56TG))が、0.6〜2.0である。

0045

〔本発明の実施の形態に係る油脂(ノーテンパー型ハードバター)〕
上述した通り、本実施の形態に係る上記油脂の製造方法により、上記混合油軟質部、すなわち、ヨウ素価が6〜24であり、構成脂肪酸残基の炭素数の合計が28〜36のトリグリセリド(CN28〜36TG)2〜12質量%、構成脂肪酸残基の炭素数の合計が38〜46のトリグリセリド(CN38〜46TG)35〜60質量%、構成脂肪酸残基の炭素数の合計が48〜56のトリグリセリド(CN48〜56TG)30〜55質量%、構成脂肪酸残基の炭素数の合計が38〜46のトリグリセリドと構成脂肪酸残基の炭素数の合計が48〜56のトリグリセリドとの質量比((CN38〜46TG)/(CN48〜56TG))が、0.6〜2.0である油脂(ノーテンパー型ハードバター)を得ることができる。

0046

当該油脂(ノーテンパー型ハードバター)は、好ましくは、ヨウ素価が8〜20であり、構成脂肪酸残基の炭素数の合計が28〜36のトリグリセリド(CN28〜36TG)3〜10質量%、構成脂肪酸残基の炭素数の合計が38〜46のトリグリセリド(CN38〜46TG)40〜56質量%、構成脂肪酸残基の炭素数の合計が48〜56のトリグリセリド(CN48〜56TG)30〜52質量%、構成脂肪酸残基の炭素数の合計が38〜46のトリグリセリドと構成脂肪酸残基の炭素数の合計が48〜56のトリグリセリドとの質量比((CN38〜46TG)/(CN48〜56TG))が、0.8〜1.8である。
なお、構成脂肪酸残基の炭素数による炭素数別トリグリセリド組成は、JAOCS.vol.70,11,1111−1114(1993)に準じて、ガスクロマトグラフィー法で測定できる。

0047

また、当該油脂(ノーテンパー型ハードバター)は、SUSとS2Uとの質量比(SUS/S2U)が0.34〜0.94であることが好ましく、0.34〜0.74であることがより好ましく、0.34〜0.54であることが最も好ましい(ただし、Sは炭素数16以上の飽和脂肪酸であり、Uは炭素数16以上の不飽和脂肪酸であり、SUSはトリグリセリドの1,3位置を構成する脂肪酸がSであり、2位置を構成する脂肪酸がUであるトリグリセリドであり、S2Uは位置に関係なく、構成脂肪酸としてSが2個とUが1個からなるトリグリセリドを表す)。SUSとS2Uとの質量比が上記の範囲の場合、良好な口溶けとブルーム耐性が得られるので好ましい。
なお、SUS/S2U比は、J.High Resolut.Chromatogr.,18,105−107(1995)に準じて、銀イオンカラムクロマトグラフィーによりSUSとSSU(トリグリセリドの1,2位もしくは2,3位を構成する脂肪酸がSであり、3位もしくは1位を構成する脂肪酸がUであるトリグリセリド)との組成比分析することにより求められる。

0048

また、本実施の形態に係る油脂(ノーテンパー型ハードバター)は、25℃におけるSFCが45〜70%であることが好ましく、より好ましくは48〜67%、最も好ましくは52〜65%であり、30℃におけるSFCが23〜48%であることが好ましく、より好ましくは25〜46%、最も好ましくは30〜40%であり、35℃におけるSFCが5〜25%であることが好ましく、より好ましくは5〜20%、最も好ましくは8〜20%である。SFCの値はIUPAC法2.150a Solid Content determination in Fats by NMRに準じて測定することができる。

0049

〔本発明の実施の形態の効果〕
本発明の実施の形態によれば、以下の効果を奏する。
(1)ラウリン酸含量がラウリン酸型ハードバターの半分以下でありながら融解性状(口溶け)が良好で、加工適性に優れた(テンパリング作業が不要)ノーテンパー型ハードバター及びその製造方法を提供することができる。

0050

(2)本実施の形態に係るノーテンパー型ハードバターは、ラウリン酸含量が低いため、ラウリン酸リッチな代用脂特有の欠点であるカカオ脂との相溶性が改善され、カカオ風味が豊かなチョコレートを実現でき、また、同欠点であるソーピー臭(油脂が何等かの原因で加水分解され、遊離脂肪酸が生成すると発生する不快臭)が発生しにくくなる。

0051

(3)本実施の形態に係るノーテンパー型ハードバターは、トランス脂肪酸含量が低いため、トランス脂肪酸による健康への悪影響を心配する必要が無い。

0052

(4)用途によってチョコレートに要求される適性(物性)は異なるが、図1に示す第1の実施の形態に係る製造方法と図2に示す第2の実施の形態に係る製造方法とを使い分けることで、口溶けタイプ(パッキッと割れスナップ性が要求される)やコーティングタイプ(ある種のねばりが要求される)等、各種物性を満たす油脂を製造することができる(第1の実施の形態は口溶けタイプの製造に好適であり、第2の実施の形態はコーティングタイプの製造に好適である)。

0053

(5)混合油軟質部と共に製造される混合油硬質部をマーガリン用などの硬質油脂として利用できるため、効率がよい(コストメリットがある)混合油軟質部の製造方法を提供できる。

0054

したがって、本発明の実施の形態によれば、融解性状(口溶け)及びカカオ脂との相溶性が良好で、トランス脂肪酸含量が低く、かつラウリン酸含量が低いノーテンパー型ハードバター及びその製造方法を提供することができる。

0055

次に実施例により本発明を説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。

0056

〔混合油軟質部及び混合油硬質部の製造〕
図1(第1の実施の形態に係る実施例)及び図2(第2の実施の形態に係る実施例)の製造フローに従って、表1〜3に記載の条件下で、実施例1〜6の混合油軟質部及び混合油硬質部の製造を行なった。

0057

ラウリン系原料油脂としては、パームステアリン(ヨウ素価36)極度硬化油50質量%とパーム核オレイン極度硬化油50質量%の混合油をエステル交換して得たエステル交換油(原料油脂A)又は原料油脂Aの分別オレインaを使用し、非ラウリン系原料油脂(原料油脂B)としては、パームステアリン(ヨウ素価23、パルミチン酸とステアリン酸の合計含量75.6質量%、オレイン酸含量18.0質量%、多価不飽和脂肪酸含量4.1質量%)のエステル交換油(以下、B1と言う)又はパームステアリン(ヨウ素価25)とパームオレイン(ヨウ素価56)との混合油(質量比70:30、ヨウ素価34、パルミチン酸とステアリン酸の合計含量64.7質量%、オレイン酸含量26.4質量%、多価不飽和脂肪酸含量6.7質量%)のエステル交換油(以下、B2と言う)を使用した。

0058

エステル交換は、常法に従い、原料油脂を十分に乾燥させ、ナトリウムメトキシドを原料油脂に対して0.2質量%添加した後、減圧下、80〜120℃で0.5〜1時間攪拌しながら反応を行った。

0059

実施例1を例として以下に説明する。
まず、図1の製造フローに従って、原料油脂Aを38〜41℃でドライ分別して軟質部(分別オレインa)を得て、この軟質部(分別オレインa)70質量%と原料油脂B(B1)30質量%を完全に溶解混合して混合油(ヨウ素価7.5、融点45.5℃)を得た。次に、当該混合油を36〜39℃でドライ分別して、混合油軟質部(分別オレインb)及び混合油硬質部(分別ステアリンb)を得た。

0060

表1〜3に示した原料油脂A又はその分別オレインaと原料油脂Bの配合にて、実施例2,3,6は、実施例1と同様に図1フローに従って、混合油軟質部(分別オレインb)及び混合油硬質部(分別ステアリンb)を製造し、実施例4,5は、図2のフローに従って、混合油軟質部(分別オレインc)及び混合油硬質部(分別ステアリンc)の製造を行なった。

0061

参考例1は、典型的な高トランス酸型のハードバターの例であり、参考例2は、典型的なラウリン酸型ハードバターの例である。

0062

実施例1〜6で得られた混合油軟質部(分別オレインb,c)及び混合油硬質部(分別ステアリンb,c)について、収率、脂肪酸組成、炭素数別トリグリセリド組成、SUS/S2U比、ジグリセリド含量、ヨウ素価、及び融点の測定を行い、測定結果を表1〜3に示した。また、参考例1,2の脂肪酸組成、ヨウ素価、及び融点を表3に示した。
なお、脂肪酸組成はAOCS Ce1f−96、炭素数別トリグリセリド組成及びジグリセリド含量はJAOCS.vol.70,11,1111−1114(1993)、SUS/S2U比はJ.High Resolut.Chromatogr.,18,105−107(1995)、にそれぞれ準拠した方法により測定した。
また、IUPAC法2.150a Solid Content determination in Fats by NMRに従って、SFCの測定を行い、測定結果を表4〜6に示した。

0063

0064

0065

0066

0067

0068

0069

表1〜3に示した測定結果より、実施例1〜6で得られた混合油軟質部(分別オレインb,c)は、トランス脂肪酸含量が低く、かつラウリン酸型含量が低いものであることが分かる。また、表4〜6に示した測定結果(SFC値)より、実施例1〜6で得られた混合油軟質部(分別オレインb,c)は、融解性状(口溶け)が良好であることが分かる。

0070

〔口溶け評価試験
図4に示したようにSFC値が非常に近似している実施例2及び参考例1について、表7の配合に従ってチョコレートの試作を行い、専門パネラ5名により試食評価したところ、パネラ全員が実施例2使用のチョコレートは参考例1使用のチョコレートと同等以上に口溶けが良好であると評価した。

0071

0072

〔カカオ脂との相溶性の評価試験〕
実施例2及び参考例2について、カカオ脂との相溶性の評価をハードバターとカカオ脂との混合比(ハードバター/カカオ脂)が95/5、90/10、85/15、80/20における各測定温度において測定したSFCに基づいて以下の式に従って相溶度を計算した。各混合比、各温度における相溶度が高いほどカカオ脂との相溶性が良好である。
相溶度(%)=(各混合比各温度における実測SFC)/(該温度におけるハードバター実測SFCとカカオ脂実測SFCとに基づく、該混合比による加重平均SFC)×100
評価結果(測定結果)を表8及び表9に示す。

0073

0074

0075

表8及び表9より、実施例2で得られた混合油軟質部(分別オレインb)は、参考例2のハードバターより良好なカカオ脂との相溶性を有することが分かる。

図面の簡単な説明

0076

第1の実施の形態に係る油脂の製造フローの概略を示す図である。
第2の実施の形態に係る油脂の製造フローの概略を示す図である。
カカオ脂の代用となるパーム中融点分別油やトランス酸型ハードバターの典型的な製造フローの概略を示す参考図である。
実施例2及び参考例1のSFC値を示すグラフである。

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