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技術 磁気記憶媒体、情報記憶装置、および磁気記憶媒体製造方法

出願人 昭和電工株式会社
発明者 松本幸治溝下義文
出願日 2008年12月11日 (12年2ヶ月経過) 出願番号 2008-315968
公開日 2010年6月24日 (10年7ヶ月経過) 公開番号 2010-140558
状態 未査定
技術分野 磁気記録担体 磁気記録媒体の製造
主要キーワード ポジションコード 有機系液体 設定条件下 収束電圧 印加対象 変性層 製膜チャンバ ソフト層
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重要な関連分野

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図面 (20)

課題

ECC構造が適用されつつも効率的に製造することができる上記タイプの磁気記憶媒体と、そのような磁気記憶媒体が搭載された情報記憶装置と、そのような磁気記憶媒体を製造する磁気記憶媒体製造方法とを提供する。

解決手段

磁気ディスク150において、第1磁性層155と、この第1磁性層155が有する保磁力よりも小さい保磁力を有した第2磁性層156とが積層されてなる、情報が磁気的に記録されるトラック160と、第1磁性層155のみからなる、上記のトラック160どうしを分離するガードバンド170とを備えた。

概要

背景

コンピュータの分野では、日常的に多量の情報が取り扱われるようになっており、このような多量の情報を記録再生する情報記憶装置の1つとして、ハードディスク装置(HDD:Hard Disk Drive)が使用されている。HDDは記録容量が大きく情報へのアクセス速度が速いという特徴を持ち、ディスク状の磁気記録媒体、およびこの磁気記録媒体に対して情報記録情報再生を実行する磁気ヘッドを備えている。

図1は、従来、HDDの多くに搭載されている磁気ディスクの内部構造を示す模式的な断面図である。

この図1に示す磁気ディスク500は、アルミニウム製あるいはガラス製の基板510上に、軟磁性裏打ち層520、下地層530、記録層540、および保護層550が、基板510側からこの記載順で積層された構造を有している。

記録層540は磁性材料で形成されており、この記録層540に、情報が磁化の向きで記録される。また、この記録層540には、ディスク面に対して垂直な方向に磁気異方性が付与されており、情報は、この磁気異方性に従って、ディスク面に対して垂直な方向の磁化の向きで記録される。このような記録方式垂直磁気記録方式と呼ばれており、多くの磁気記憶媒体に採用されている。

軟磁性裏打ち層520は軟磁性材料で形成されており、磁気ヘッドによる情報記録時記録磁界が通る磁路としての役割を果たす。また、下地層530は非磁性材料で形成されており、記録層540の形成時に、この記録層540で上記の磁気異方性が生じるための結晶成長を助ける役割を果たす。保護層550は、ダイヤモンドライクカーボン(DLC)等で形成されており、磁気ディスク500のディスク面を保護する役割を果たす。

ここで、磁気ディスクについては、これまでも高い年率面記録密度が高まっており、現在でもさらなる記録密度向上が求められている。しかしながら、図1に示す磁気ディスク500のような構造を有する磁気記憶媒体では、次のような理由によりさらなる記録密度の向上が難しい。

HDDの記録密度を向上させるためには、トラック幅縮小記録ビット長の短縮が必要であるが、トラック幅を縮小させると、隣接するトラックどうしで、いわゆる干渉が生じ易くなる。この干渉とは、記録時において磁気記録情報が目的外の隣接トラックに重ね書きされてしまう現象や、再生時において、目的外の隣接トラックからの漏洩磁界によるクロストークが起きてしまう現象を総称したものである。これらの現象は、いずれも再生信号のS/N比の低下を招き、エラーレート劣化を引き起こす要因となる。

そこで、この干渉を回避して高いトラック密度を実現する方法として、ビットパターンド型の磁気記憶媒体やディスクリートトラック型(例えば、特許文献1〜3参照。)の磁気記憶媒体が提案されている。

図2は、ディスクリート・トラック型の磁気記憶媒体の一例について内部構造を示す模式的な断面図である。ここで、断面図は基板中心から外径に向かって、半径方向に切断した場合の断面図である。

尚、この図2では、図1に示す構成要素と同等な構成要素については、この図1と同じ符号を付して示されており、以下では、それらの構成要素については重複説明を省略する。

この図2の断面図が示す内部構造は、従来のディスクリート・トラック型の磁気記憶媒体における典型的な構造である。

図2の磁気ディスク600では、記録層610が、磁性材料で形成されたトラック611と、非磁性材料で形成され隣接するトラックどうしを分離するガードバンド612とで構成されている。図2の磁気ディスク600では、このようなガード・バンド612による隣接するトラックどうしの分離により、トラック間での磁気的相互作用が低減され、上述した干渉が回避される。

この図2の磁気ディスク600は、次のような製造方法により製造される。

図3は、図2に示すディスクリート・トラック型の磁気記憶媒体を製造する製造方法を示す模式図である。

この製造方法では、ステップS10において、まず、基板510(図3では図示が省略されている)上に、上記の軟磁性裏打ち層520と下地層530と所定の磁性層620が形成され、磁性層620上に紫外線硬化樹脂レジスト630が塗布される。また、ステップS10では、上記のガード・バンド612の幅と同じ幅を有する突起がガード・バンド612と同じピッチで形成されたモールド640が用意される。ステップS10では、このモールド640が未硬化状態のレジスト630に押し付けられる。このモールド640の押付けにより、ガード・バンド612に相当する部分の窪みが形成される。そして、このステップS10では、モールド640越しの紫外線照射によってレジスト630が硬化され、その後に、モールド640が外される。このステップS10の次に、上記の窪みの底に残っているレジスト630の残膜反応性イオンミリングRIE)等によって除去され(ステップS11)。これにより、トラック611となる箇所を保護するマスク630が完成する。

続いて、イオンミリングIM)等が実行されて、マスク630で保護されている箇所以外の磁性膜620が除去される(ステップS12)。これにより、トラック611が形成される。

その後、トラック611上のマスク630がRIE等によって除去され(ステップS13)、さらに、SiO2等の非磁性材料の膜650の形成によりトラック611間の溝が埋められる(ステップS14)。

続いて、IM等で余剰なSiO2等が除去されて平坦化が行われて、ガード・バンド612が完成する(ステップS15)。さらに、ディスク面へのDLCのコーティングにより保護層550が形成されて(ステップS16)、図2の磁気ディスク600が完成する。

ところで、以上に説明したディスクリート・トラック型の磁気ディスク以外にも、記録密度の向上が期待できる磁気記憶媒体として、以下に説明するECC(Exchange Coupled Composite)構造を有する磁気記憶媒体が提案されている。

一般に、記録密度向上のためのトラック幅の狭小化等により情報を担持する部分の体積が小さくなると、いわゆる熱揺らぎ等により情報の長期安定性が損なわれてしまう。熱揺らぎに対する耐性を高めるには、情報を担持する部分の保磁力を高めれば良いが、そのような保持力の上昇は磁化を反転し難くし、情報記録を困難なものとしてしまう。ECC構造は、以下に説明するように磁気記憶媒体における情報の長期安定性を担保しつつ情報記録を容易に行えるようにすることで、記録密度の向上を可能とする構造である。

図4は、ECC構造を模式的に示す図である。

この図4にはECC構造を有する記録層700が示されている。

ECC構造は、保持力の大きな磁性層と保持力の小さな磁性層とを、これら2つの磁性層の間に交換相互作用が働くように積層した構造である。図4の記録層700は、硬磁性材料等で形成された保持力の大きな磁性層である下部ハード層701と、軟磁性材料等で形成された保持力の小さな磁性層である上部ソフト層702とを有している。ここで、軟磁性材料とは、下部ハード層701に比べて垂直磁気方性が小さいという意味である。そして、この図4の記録層700では、これら2つの磁性層が、Ru等の導電材料で形成された結合制御層703を間に挟んで積層されている。結合制御層703は、下部ハード層701と上部ソフト層702との間に働く交換結合作用を調整する働きをする。

まず、この記録層700では、下部ハード層701の大きな保持力によって、熱揺らぎに対する強い耐性が実現されている。

また、この記録層700では、上部ソフト層702の保持力が小さいことから、上部ソフト層702の磁化は、記録磁界の印加に対して敏感に反応して反転しようとする。ここで、下部ハード層701と上部ソフト層702との間には交換結合作用が働く。そのため、上部ソフト層702で磁化が反転しようとすると、下部ハード層701の磁化が反転を促される。その結果、下部ハード層701の磁化は、下部ハード層701単体での磁化反転に要する磁界よりも弱い磁界で反転することとなる。

このように、ECC構造によれば、下部ハード層701の大きな保磁力による熱揺らぎに対する強い耐性と、交換相互作用による下部ハード層701での磁化反転に対する促進とによって、情報の長期安定性と情報記録の容易化とを両立させることができる。

尚、ここでは、結合制御層703によって交換結合作用が調整されたECC構造を例示したが、一般的には、上記のような下部ハード層と上部ソフト層とを直に積層しただけでもこれら2つの磁性層の間には交換結合作用が働く。即ち、ECC構造の中には、上記のような結合制御層を持たないものもある。

ここで、上述したディスクリート・トラック型の磁気記憶媒体のトラックに、上述したECC構造を適用することが考えられる。このような適用により、一層の記録密度向上効果を得ることができる。

この適用では、図2のトラック611が、図4に示すECC構造を有することとなる。そのため、図3の製造方法では、ステップS10において、磁性膜620として、図4に示すECC構造を有する磁性膜が形成されることとなる。
特開平9−97419号公報
特開2000−293842号公報
特開2003−16621号公報

概要

ECC構造が適用されつつも効率的に製造することができる上記タイプの磁気記憶媒体と、そのような磁気記憶媒体が搭載された情報記憶装置と、そのような磁気記憶媒体を製造する磁気記憶媒体製造方法とを提供する。磁気ディスク150において、第1磁性層155と、この第1磁性層155が有する保磁力よりも小さい保磁力を有した第2磁性層156とが積層されてなる、情報が磁気的に記録されるトラック160と、第1磁性層155のみからなる、上記のトラック160どうしを分離するガード・バンド170とを備えた。

目的

このため、ECC構造が適用されたディスクリート・トラック型の磁気記憶媒体の実現のためには、上記のような製造上の困難さを抑えて効率的に製造することができる磁気記憶媒体が望まれている。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

各々に情報が磁気的に記録される複数の記録部と、互いに隣り合う記録部どうしを分離する分離部とを有する磁気記憶媒体において、第1磁性層と、前記第1磁性層が有する保磁力よりも小さい保磁力を有し、前記記録部において所定の厚みに形成され前記分離部において厚み方向に部分的あるいは全て除去された第2磁性層とを有することを特徴とする磁気記憶媒体。

請求項2

前記第1磁性層と前記第2磁性層との間に形成され、該第1磁性層と該第2磁性層との間の磁気的な相互作用を調整する制御層を有することを特徴とする請求項1記載の磁気記憶媒体。

請求項3

前記分離部が、磁化の向きが1方向に揃えられたものであることを特徴とする請求項1又は2記載の磁気記憶媒体。

請求項4

当該磁気記憶媒体が、前記記録部と前記分離部とで構成されたサーボパターンを有し、前記サーボパターンを構成する記録部における磁化の向きと、該サーボパターンを構成する分離部における磁化の向きとが互いに逆向きとなっていることを特徴とする請求項1から3のうちいずれか1項記載の磁気記憶媒体。

請求項5

各々に情報が磁気的に記録される複数の記録部と、互いに隣り合う記録部どうしを分離する分離部とを有する磁気記憶媒体が搭載された情報記憶装置において、前記磁気記憶媒体が、第1磁性層と、前記第1磁性層が有する保磁力よりも小さい保磁力を有し、該第1磁性層に対して磁気的な相互作用を有する、前記記録部において所定の厚みを有し前記分離部において厚み方向に部分的あるいは全て除去された第2磁性層とを有し、前記磁気記憶媒体に対し、情報記録及び/又は情報再生を行うヘッドを備えたことを特徴とする情報記憶装置。

請求項6

各々に情報が磁気的に記録される複数の記録部と、互いに隣り合う記録部どうしを分離する分離部とを有する磁気記憶媒体を製造する磁気記憶媒体製造方法において、第1磁性層と、該第1磁性層が有する保磁力よりも小さい保磁力を有し、該第1磁性層に対して磁気的な相互作用を有する磁性膜とからなる積層物を形成する積層物形成過程と、前記磁性膜を、局所的に、該磁性膜の厚み方向に部分的あるいは全て除去することで、前記記録部が所定の厚みを有し前記分離部が厚み方向に部分的あるいは全て除去された第2磁性層を形成する除去過程とを有することを特徴とする磁気記憶媒体製造方法。

請求項7

前記分離部の磁化の向きを1方向に揃える磁化配向過程を、さらに有することを特徴とする請求項6記載の磁気記憶媒体製造方法。

請求項8

前記磁化配向過程が、前記積層物形成過程で形成され、前記除去過程を経た積層物に磁界印加しながら、該積層物を加熱する過程であることを特徴とする請求項7記載の磁気記憶媒体製造方法。

技術分野

0001

本件は、情報が磁気的に記録される磁気記憶媒体、そのような磁気記憶媒体を搭載した情報記憶装置、および、そのような磁気記憶媒体を製造する磁気記憶媒体製造方法に関する。

背景技術

0002

コンピュータの分野では、日常的に多量の情報が取り扱われるようになっており、このような多量の情報を記録再生する情報記憶装置の1つとして、ハードディスク装置(HDD:Hard Disk Drive)が使用されている。HDDは記録容量が大きく情報へのアクセス速度が速いという特徴を持ち、ディスク状の磁気記録媒体、およびこの磁気記録媒体に対して情報記録情報再生を実行する磁気ヘッドを備えている。

0003

図1は、従来、HDDの多くに搭載されている磁気ディスクの内部構造を示す模式的な断面図である。

0004

この図1に示す磁気ディスク500は、アルミニウム製あるいはガラス製の基板510上に、軟磁性裏打ち層520、下地層530、記録層540、および保護層550が、基板510側からこの記載順で積層された構造を有している。

0005

記録層540は磁性材料で形成されており、この記録層540に、情報が磁化の向きで記録される。また、この記録層540には、ディスク面に対して垂直な方向に磁気異方性が付与されており、情報は、この磁気異方性に従って、ディスク面に対して垂直な方向の磁化の向きで記録される。このような記録方式垂直磁気記録方式と呼ばれており、多くの磁気記憶媒体に採用されている。

0006

軟磁性裏打ち層520は軟磁性材料で形成されており、磁気ヘッドによる情報記録時記録磁界が通る磁路としての役割を果たす。また、下地層530は非磁性材料で形成されており、記録層540の形成時に、この記録層540で上記の磁気異方性が生じるための結晶成長を助ける役割を果たす。保護層550は、ダイヤモンドライクカーボン(DLC)等で形成されており、磁気ディスク500のディスク面を保護する役割を果たす。

0007

ここで、磁気ディスクについては、これまでも高い年率面記録密度が高まっており、現在でもさらなる記録密度向上が求められている。しかしながら、図1に示す磁気ディスク500のような構造を有する磁気記憶媒体では、次のような理由によりさらなる記録密度の向上が難しい。

0008

HDDの記録密度を向上させるためには、トラック幅縮小記録ビット長の短縮が必要であるが、トラック幅を縮小させると、隣接するトラックどうしで、いわゆる干渉が生じ易くなる。この干渉とは、記録時において磁気記録情報が目的外の隣接トラックに重ね書きされてしまう現象や、再生時において、目的外の隣接トラックからの漏洩磁界によるクロストークが起きてしまう現象を総称したものである。これらの現象は、いずれも再生信号のS/N比の低下を招き、エラーレート劣化を引き起こす要因となる。

0009

そこで、この干渉を回避して高いトラック密度を実現する方法として、ビットパターンド型の磁気記憶媒体やディスクリートトラック型(例えば、特許文献1〜3参照。)の磁気記憶媒体が提案されている。

0010

図2は、ディスクリート・トラック型の磁気記憶媒体の一例について内部構造を示す模式的な断面図である。ここで、断面図は基板中心から外径に向かって、半径方向に切断した場合の断面図である。

0011

尚、この図2では、図1に示す構成要素と同等な構成要素については、この図1と同じ符号を付して示されており、以下では、それらの構成要素については重複説明を省略する。

0012

この図2の断面図が示す内部構造は、従来のディスクリート・トラック型の磁気記憶媒体における典型的な構造である。

0013

図2の磁気ディスク600では、記録層610が、磁性材料で形成されたトラック611と、非磁性材料で形成され隣接するトラックどうしを分離するガードバンド612とで構成されている。図2の磁気ディスク600では、このようなガード・バンド612による隣接するトラックどうしの分離により、トラック間での磁気的相互作用が低減され、上述した干渉が回避される。

0014

この図2の磁気ディスク600は、次のような製造方法により製造される。

0015

図3は、図2に示すディスクリート・トラック型の磁気記憶媒体を製造する製造方法を示す模式図である。

0016

この製造方法では、ステップS10において、まず、基板510(図3では図示が省略されている)上に、上記の軟磁性裏打ち層520と下地層530と所定の磁性層620が形成され、磁性層620上に紫外線硬化樹脂レジスト630が塗布される。また、ステップS10では、上記のガード・バンド612の幅と同じ幅を有する突起がガード・バンド612と同じピッチで形成されたモールド640が用意される。ステップS10では、このモールド640が未硬化状態のレジスト630に押し付けられる。このモールド640の押付けにより、ガード・バンド612に相当する部分の窪みが形成される。そして、このステップS10では、モールド640越しの紫外線照射によってレジスト630が硬化され、その後に、モールド640が外される。このステップS10の次に、上記の窪みの底に残っているレジスト630の残膜反応性イオンミリングRIE)等によって除去され(ステップS11)。これにより、トラック611となる箇所を保護するマスク630が完成する。

0017

続いて、イオンミリングIM)等が実行されて、マスク630で保護されている箇所以外の磁性膜620が除去される(ステップS12)。これにより、トラック611が形成される。

0018

その後、トラック611上のマスク630がRIE等によって除去され(ステップS13)、さらに、SiO2等の非磁性材料の膜650の形成によりトラック611間の溝が埋められる(ステップS14)。

0019

続いて、IM等で余剰なSiO2等が除去されて平坦化が行われて、ガード・バンド612が完成する(ステップS15)。さらに、ディスク面へのDLCのコーティングにより保護層550が形成されて(ステップS16)、図2の磁気ディスク600が完成する。

0020

ところで、以上に説明したディスクリート・トラック型の磁気ディスク以外にも、記録密度の向上が期待できる磁気記憶媒体として、以下に説明するECC(Exchange Coupled Composite)構造を有する磁気記憶媒体が提案されている。

0021

一般に、記録密度向上のためのトラック幅の狭小化等により情報を担持する部分の体積が小さくなると、いわゆる熱揺らぎ等により情報の長期安定性が損なわれてしまう。熱揺らぎに対する耐性を高めるには、情報を担持する部分の保磁力を高めれば良いが、そのような保持力の上昇は磁化を反転し難くし、情報記録を困難なものとしてしまう。ECC構造は、以下に説明するように磁気記憶媒体における情報の長期安定性を担保しつつ情報記録を容易に行えるようにすることで、記録密度の向上を可能とする構造である。

0022

図4は、ECC構造を模式的に示す図である。

0023

この図4にはECC構造を有する記録層700が示されている。

0024

ECC構造は、保持力の大きな磁性層と保持力の小さな磁性層とを、これら2つの磁性層の間に交換相互作用が働くように積層した構造である。図4の記録層700は、硬磁性材料等で形成された保持力の大きな磁性層である下部ハード層701と、軟磁性材料等で形成された保持力の小さな磁性層である上部ソフト層702とを有している。ここで、軟磁性材料とは、下部ハード層701に比べて垂直磁気方性が小さいという意味である。そして、この図4の記録層700では、これら2つの磁性層が、Ru等の導電材料で形成された結合制御層703を間に挟んで積層されている。結合制御層703は、下部ハード層701と上部ソフト層702との間に働く交換結合作用を調整する働きをする。

0025

まず、この記録層700では、下部ハード層701の大きな保持力によって、熱揺らぎに対する強い耐性が実現されている。

0026

また、この記録層700では、上部ソフト層702の保持力が小さいことから、上部ソフト層702の磁化は、記録磁界の印加に対して敏感に反応して反転しようとする。ここで、下部ハード層701と上部ソフト層702との間には交換結合作用が働く。そのため、上部ソフト層702で磁化が反転しようとすると、下部ハード層701の磁化が反転を促される。その結果、下部ハード層701の磁化は、下部ハード層701単体での磁化反転に要する磁界よりも弱い磁界で反転することとなる。

0027

このように、ECC構造によれば、下部ハード層701の大きな保磁力による熱揺らぎに対する強い耐性と、交換相互作用による下部ハード層701での磁化反転に対する促進とによって、情報の長期安定性と情報記録の容易化とを両立させることができる。

0028

尚、ここでは、結合制御層703によって交換結合作用が調整されたECC構造を例示したが、一般的には、上記のような下部ハード層と上部ソフト層とを直に積層しただけでもこれら2つの磁性層の間には交換結合作用が働く。即ち、ECC構造の中には、上記のような結合制御層を持たないものもある。

0029

ここで、上述したディスクリート・トラック型の磁気記憶媒体のトラックに、上述したECC構造を適用することが考えられる。このような適用により、一層の記録密度向上効果を得ることができる。

0030

この適用では、図2のトラック611が、図4に示すECC構造を有することとなる。そのため、図3の製造方法では、ステップS10において、磁性膜620として、図4に示すECC構造を有する磁性膜が形成されることとなる。
特開平9−97419号公報
特開2000−293842号公報
特開2003−16621号公報

発明が解決しようとする課題

0031

しかしながら、ECC構造が適用されたディスクリート・トラック型の磁気記憶媒体では、製造時に2層構造あるいは3層構造で形成される磁性層が厚くなりがちである。その結果、ガード・バンドのための非磁性材料で埋められる窪みをエッチングで形成することが困難になることがある。このようなエッチングの困難さは、作業効率の低下を招いてしまう。

0032

さらに、磁性層が厚くてエッチングで形成された窪みが深い場合、この窪みがトラックの高さよりも低い高さまでしか非磁性材料で埋められず、磁気ディスクのディスク面に凹凸が生じてしまうことがある。このような凹凸は、磁気ヘッドの浮上特性に悪影響を与えてしまう。このような事態を回避するためには、例えば、図3のステップS14での非磁性材料の膜650の形成を厚めに実行し、その後に平坦化を行うことが考えられる。しかしながら、これら一連の作業によって、エッチングによる深い窪みを埋めて、良好な磁気ヘッドの浮上に必要な10nm以下の平坦さを実現することは技術的に極めて難しい。そのため、このような作業には、複雑なプロセスが必要で作業効率の低下を招き、延いては製造コストが嵩むこととなる。

0033

このため、ECC構造が適用されたディスクリート・トラック型の磁気記憶媒体の実現のためには、上記のような製造上の困難さを抑えて効率的に製造することができる磁気記憶媒体が望まれている。

0034

尚、ここまで、ECC構造が適用される磁気記憶媒体として、ディスクリート・トラック型の磁気記憶媒体を例示し、効率的に製造することができる磁気記憶媒体が望まれているという課題について説明してきた。しかしながら、このような課題は、例えばビットパターンド型の磁気記憶媒体のように、情報が記録される記録部と、互いに隣り合う記録部どうしを分離する分離部とを有するタイプの磁気記憶媒体に共通に適用できる課題である。

0035

本件は、上記事情に鑑み、ECC構造が適用されつつも効率的に製造することができる上記タイプの磁気記憶媒体と、そのような磁気記憶媒体が搭載された情報記憶装置と、そのような磁気記憶媒体を製造する磁気記憶媒体製造方法とを提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0036

上記目的を達成する磁気記憶媒体の基本形態は、各々に情報が磁気的に記録される複数の記録部と、互いに隣り合う記録部どうしを分離する分離部とを有する磁気記憶媒体である。この磁気記憶媒体の基本形態は、第1磁性層と、第2磁性層とを有している。そして、この磁気記憶媒体の基本形態では、第2磁性層が、上記第1磁性層が有する保磁力よりも小さい保磁力を有し、上記記録部において所定の厚みに形成され上記分離部において厚み方向に部分的あるいは全て除去されている。

0037

また、上記目的を達成する情報記憶装置の基本形態は、各々に情報が磁気的に記録される複数の記録部と、互いに隣り合う記録部どうしを分離する分離部とを有する磁気記憶媒体が搭載された情報記憶装置である。この情報記憶装置の基本形態では、上記磁気記憶媒体が、第1磁性層と、第2磁性層とを有している。そして、この情報記憶装置の基本形態では、第2磁性層が、上記第1磁性層が有する保磁力よりも小さい保磁力を有し、上記記録部において所定の厚みに形成され上記分離部において厚み方向に部分的あるいは全て除去されている。

0038

また、上記目的を達成する磁気記憶媒体製造方法の基本形態は、各々に情報が磁気的に記録される複数の記録部と、互いに隣り合う記録部どうしを分離する分離部とを有する磁気記憶媒体を製造する磁気記憶媒体製造方法である。この磁気記憶媒体製造方法の基本形態は、積層物形成過程と、除去過程とを有している。積層物形成過程は、第1磁性層と、その第1磁性層が有する保磁力よりも小さい保磁力を有し、その第1磁性層に対して磁気的な相互作用を有する磁性膜とからなる積層物を形成する過程である。また、除去過程は、上記磁性膜を、局所的に、その磁性膜の厚み方向に部分的あるいは全て除去することで、上記記録部が所定の厚みを有し上記分離部が厚み方向に部分的あるいは全て除去された第2磁性層を形成する過程である。

発明の効果

0039

本件によれば、ECC構造が適用されつつも効率的に製造することができる磁気記憶媒体と、そのような磁気記憶媒体が搭載された情報記憶装置と、そのような磁気記憶媒体を製造する磁気記憶媒体製造方法とを得ることができる。

発明を実施するための最良の形態

0040

以下、上記に基本形態について説明した磁気記憶媒体、情報記憶装置、および磁気記憶媒体製造方法の具体的な実施形態について、図面を参照して説明する。

0041

まず、磁気記憶媒体および情報記憶装置の第1実施形態について説明する。

0042

図5は、基本形態について説明した情報記憶装置の具体的な一実施形態に相当するハードディスク装置(HDD)を示す図である。

0043

この図5に示すハードディスク装置(HDD)100は、パーソナルコンピュータ等といった上位装置に組み込まれ、その上位装置における情報記憶手段として利用されるものである。

0044

このハードディスク装置100には、円盤状の磁気ディスク150が、図の奥行き方向に重なって複数枚搭載されている。この磁気ディスク150は、上記で基本形態について説明した磁気記憶媒体の第1実施形態に相当する。

0045

ここで、上述の磁気記憶媒体および情報記憶装置の基本形態に対し、次の応用形態が考えられる。この応用形態では、上記記録部が帯状のトラックであり、上記分離部が、互いに隣り合うトラックどうしを分離するものである。

0046

この応用形態は、上述のディスクリート・トラック型の磁気記憶媒体に相当する。ここで、この応用形態では、上記トラックが、上述のECC構造を有していることから、このトラック内において、熱揺らぎに対する耐性と情報記録の容易さとを両立させることができる。

0047

図5の磁気ディスク150は、同心円状の複数本のトラック160を有するディスクリート・トラック型の磁気記憶媒体であり、この応用形態の具体的な一実施形態にも相当している。

0048

また、この磁気ディスク150は、各トラック160において、ディスク面に対して垂直な方向の磁化による磁気パターンで情報が記録されるいわゆる垂直磁気記憶媒体でもある。ハードディスク装置100には、スピンドルモータ101が搭載されており、磁気ディスク150は、このスピンドルモータ101によって回転される。

0049

さらに、ハードディスク装置100には、磁気ディスク150のディスク面に沿って移動するアーム102、アーム102の駆動に用いられるボイスコイルモータ103も搭載されている。

0050

アーム102は、磁気ディスク150に対して情報の書き込みと読み出しとを行う磁気ヘッド104を先端に保持している。そして、このアーム102が、ボイスコイルモータ103によって所定角度の範囲内で回動されることによって、磁気ヘッド104が磁気ディスク150のディスク面に沿って動かされる。この磁気ヘッド104が、上述した情報記憶装置の基本形態における磁気ヘッドの一例に相当する。

0051

図6は、図5に示す磁気ディスクの内部構造を示す模式的な断面図である。

0052

この図6には、磁気ディスク150から切り出された一部についての、トラック160に直交する切断線に沿った断面図が示されている。

0053

本実施形態の磁気ディスク150は、基板151上に、密着層152、軟磁性裏打ち層153、下地層154、第1磁性層155、および第2磁性層156が、基板151側からこの記載順で積層された構造を有している。

0054

基板151は、直径が2.5インチ(63.5mm)のディスク形状を有した板厚が0.635mmのガラス基板である。

0055

密着層152は、基板151上における後述の軟磁性裏打ち層153の成膜を助ける役割を果たすもので、基板151と軟磁性裏打ち層153との双方の材料に対して密着性がたかいCrで形成された、厚さが5nmの層である。

0056

軟磁性裏打ち層153は、磁気ヘッド104からの記録磁界の磁路として働くものである。本実施形態では、軟磁性裏打ち層153は、厚さが20nmの2枚のCo80Zr10Nb10膜で、厚さが0.8nmのRu膜を挟んだ3層構造を有している。尚、「Co80Zr10Nb10」という記載における下付きの数字は、各数字が添えられている元素組成比を表わしている。各Co80Zr10Nb10膜は、ディスク面に平行で半径に沿った方向の磁化容易軸を有している。また、両者に挟まれたRu膜は、2枚のCo80Zr10Nb10膜を互いに反強磁性的に結合させる働きをし、これにより各Co80Zr10Nb10膜の磁化は互いに逆方向を向くこととなる。この構造は、アンチパラレル構造(APS:Anti−Parallel−Structure)と呼ばれている。このアンチパラレル構造により、各Co80Zr10Nb10膜の磁化が発する漏れ磁界は互いに打ち消しあうこととなり、軟磁性裏打ち層153からの漏れ磁界が抑制され、情報再生時ノイズが抑えられることとなっている。この軟磁性裏打ち層153が有する飽和磁化は約1200emu/ccであり、異方性磁界は120Oeとなっている。

0057

下地層154は、後述の第1磁性層155の形成時に、この第1磁性層155で、垂直磁気記録方式に即した、ディスク面に垂直な磁気異方性が生じるための結晶成長を助ける役割を果たすものである。この下地層154は、Ptで形成された、厚さが5nmの層であり、第1磁性層155の形成時に上記のような結晶成長を促すために(111)配向している。

0058

第1磁性層155は、ディスク面に垂直な磁気異方性を有する磁性層であり、Co50Pt50−8TiO2で形成された厚さが7nmの層である。この第1磁性層155の磁気特性は、飽和磁化が350emu/cc、異方性磁界が42kOe、異方性定数が7.4×106erg/ccとなっている。この第1磁性層155は、異方性磁界や異方性定数の上記のような大きな値から分かるように、大きな磁気異方性を有している。このように大きな磁気異方性を有しているということは、この第1磁性層155が、大きな保持力を有していることを意味している。この第1磁性層155は、上述の基本形態における第1磁性層の一例に相当する。

0059

第2磁性層156も、第1磁性層155と同様にディスク面に垂直な磁気異方性を有する磁性層である。さらに、本実施形態では、第2磁性層156は、一様な磁性層から、トラック160に相当する同心円状の領域を残して他の領域が、第1磁性層155が露出するまで除かれた形状を有している。また、この第2磁性層156は、Co80Cr14Pt6で形成された厚さが6nmの層であり、その磁気特性は、飽和磁化が1056emu/cc、異方性磁界が1.6kOe、異方性定数が8.5×105erg/ccとなっている。この第2磁性層156は、異方性磁界や異方性定数が上記の第1磁性層155の異方性磁界や異方性定数よりも大幅に小さくなっている。即ち、この第2磁性層156は、第1磁性層155よりも磁気異方性が小さく、延いては第1磁性層155よりも保持力が小さくなっている。この第2磁性層156は、上述の基本形態における第2磁性層の一例に相当する。

0060

また、図6では図示が省略されているが、本実施形態では、第2磁性層156における間隙が非磁性材料であるSiO2で埋められており、さらに、その上層に、ディスク面保護のためのDLC製で厚さが3nmの保護層が形成されている。また、保護層の上には、ディスク面に対する磁気ヘッド104の滑りを良くするための潤滑剤が厚さ1nmで塗布されている。

0061

本実施形態の磁気ディスク150では、上記の第1磁性層155と第2磁性層156とが積層されている同心円状の箇所が、情報記録や情報再生の対象であるトラック160となっている。このトラック160は、上述したように大きな保持力を有する第1磁性層155と、この第1磁性層155の保磁力よりも小さな保磁力を有する第2磁性層とが積層されている。そして、これら積層された2つの磁性層の間には、いわゆる交換相互作用が働くことから、このトラック160では、上述のECC構造を有することとなっている。このECC構造より、トラック160では、熱揺らぎに対する高い耐性と、情報記録の容易さとが両立されることとなっている。このトラック160が、上記の基本形態における記録部の一例に相当する。また、このトラック160は、ディスクリート・トラック型の磁気記憶媒体に相当する上述の応用形態におけるトラックの一例にも相当している。

0062

一方で、本実施形態の磁気ディスク150では、トラック160どうしの間には、磁性層としては、上記の第1磁性層155のみが存在することとなっている。以下、この部分を、ガード・バンド170と呼ぶ。このガード・バンド170では、上記の交換相互作用は働かないので、第1磁性層155の大きな保磁力に起因する情報記録の困難さがそのまま残されている。その結果、このガード・バンド170は、互いに隣り合うトラック160どうしを分離する役割を果たすこととなっている。このガード・バンド170が、上記の基本形態における分離部の一例に相当する。また、このガード・バンド170は、ディスクリート・トラック型の磁気記憶媒体に相当する上述の応用形態における分離部の一例にも相当している。

0063

図6には、磁気ディスク150の断面図の上に、磁化反転に要する磁界である反転磁界の、トラック160に直行する方向についての分布を示すグラフG1が示されている。尚、保磁力も、磁化反転に要する磁界であるが、以下では、この保持力と反転磁界とを特に区別せずに用いて説明を行う。

0064

上述のようにトラック160では、交換相互作用によって第1磁性層155での磁化反転が第2磁性層156での磁化反転による補助を受ける。このため、トラック160における第1磁性層155および第2磁性層156の双方での磁化反転に要する反転磁界は、第1磁性層155単体での磁化反転に要する反転磁界よりも小さなものとなっている。一方で、ガード・バンド170での磁化反転には、第1磁性層155単体での磁化反転に要する大きな反転磁界が必要となる。具体的には、図6のグラフG1から分かるように、トラック160における反転磁界が約13kOeであるのに対し、ガード・バンド170における反転磁界は約40kOeとなっている。

0065

ここで、一般的なHDDで採用されている磁気ヘッドで情報記録時に発生可能な最大磁界は12〜15kOe程度である。本実施形態では、HDD100の磁気ヘッド104が情報記録時に発生させる記録磁界Hwが、図6のグラフG1に示すように15kOeに設定されている。この記録磁界Hwは、トラック160における反転磁界よりも大きいが、ガード・バンド170における反転磁界よりは小さい。そのため、トラック160にはこの記録磁界Hwによる情報記録が可能となるが、ガード・バンド170への記録は確実に禁止されることとなる。

0066

このように、本実施形態の磁気ディスク150では、相対的に反転磁界の小さなトラック160が、相対的に反転磁界の大きなガード・バンド170で分離されることで、ディスクリート・トラック型の構造が実現されている。ここで、本実施形態の磁気ディスク150では、このようなディスクリート・トラック型の構造を得るには、詳細については後述する次のような処理だけで済む。即ち、第2磁性層156の構成材料(Co80Cr14Pt6)で一様に形成した磁性層から、トラック160として利用する箇所以外の他の箇所を除去するという処理だけで済む。このため、本実施形態の磁気ディスク150では、下地層上の磁性層の全てが除去されてガード・バンドが形成される従来のディスクリート・トラック型の磁気ディスク等に比べて、効率的に製造することができるようになっている。

0067

さらに、本実施形態では、ガード・バンド170の磁化が、基板151側を向く下向き方向に揃えられている。本実施形態では、このようにガード・バンド170の磁化の方向を1方向に揃えることで、情報再生時のノイズが低減されている。

0068

このことは、上述の基本形態に対し、次の応用形態が好適であることを示している。即ち、上記分離部が、磁化の向きが1方向に揃えられたものであるという応用形態である。

0069

本実施形態のガード・バンド170は、この応用形態における分離部の一例にも相当している。

0070

ガード・バンド170の磁化の上記のような配向には、ガード・バンド170における反転磁界を超える配向磁界が必要となる。

0071

以下、若干繰返しとなるが、トラック160における反転磁界と、ガード・バンド170における反転磁界と、トラック160への情報記録に使われる記録磁界と、ガード・バンド170での磁化の配向に要する配向磁界との関係について説明する。また、以下では、この説明を、トラック160についての磁化曲線と、ガード・バンド170についての磁化曲線とを使って行う。

0072

図7は、トラックについての磁化曲線と、ガード・バンドについての磁化曲線とを示すグラフである。

0073

図7には、横軸に磁界がとられ縦軸に磁化の大きさがとられたグラフG2が示され、そのグラフG2上に、トラック160についての磁化曲線L1と、ガード・バンド170についての磁化曲線L2とが記載されている。

0074

また、このグラフG2には、トラック160についての磁化曲線L1と横軸との交点に対応する、トラック160における正負2種類の反転磁界Hctが矢印で示されている。上述の図6のグラフG1では、トラック160における正の反転磁界Hctが示されており、上述したように、その反転磁界Hctの値は約13kOeとなっている。

0075

グラフG2には、ガード・バンド170についての磁化曲線L2と横軸との交点に対応する、ガード・バンド170における正負2種類の反転磁界Hcgも矢印で示されている。一方、図6のグラフG1では、ガード・バンド170における正の反転磁界Hcgが示されており、上述したように、その反転磁界Hcgの値は約40kOeとなっている。

0076

さらに、グラフG2には、正負2種類の記録磁界Hwが記載されている。この記録磁界Hwは、図7での各磁界を示す矢印の長さの比較から分かるように、トラック160における反転磁界Hctよりも大きく、ガード・バンド170における反転磁界Hctよりも小さい。図6のグラフG1では、正の記録磁界Hwが示されており、上述したように、その記録磁界Hcwの値が約15kOeとなっている。この記録磁界Hwによれば、トラック160への情報記録のみが可能であって、ガード・バンド170への書き滲み等が回避されることが、図7のグラフG2からも分かる。

0077

また、グラフG2には、ガード・バンド170の磁化を1方向に揃えるのに要する配向磁界Hiが記載されている。上述したように、本実施形態の磁気ディスク150では、ガード・バンド170の磁化が、基板151側を向く下向き方向に揃えられている。図7では、この下向き方向への配向に対応した、正の配向磁界Hiが記載されている。配向磁界Hiは、ガード・バンド170における正の反転磁界Hctよりも大きくなっている。

0078

尚、本実施形態では、ガード・バンド170の磁化の配向は、この図7に示すような配向磁界Hiよりも小さな磁界を印加することで行われる。本実施形態では、このような小さな磁界を印加による磁化の配向が、磁気ディスク150に対する瞬間的な加熱によってガード・バンド170の反転磁界を一時的に低減させることで可能となっている。この方法については、後で、磁気記憶媒体製造方法の一実施形態についての説明の中で詳細に説明する。

0079

次に、本実施形態の磁気ディスク150に形成されているサーボパターンについて説明する。

0080

図8は、図5の磁気ディスクにおけるサーボパターンを示す模式図である。

0081

この図8に示すように、本実施形態の磁気ディスク150では、トラック160は、192個のセクタ161に区切られている。そして、磁気ヘッド104から見たときの磁気ディスク150の回転方向(矢印R)における各セクタ161の先頭にサーボパターン180が形成されている。

0082

このサーボパターン180は、磁気ヘッド104が目的のトラック160を正確になぞるように磁気ヘッド104の位置を制御するサーボ制御に使われるサーボマークや、プリアンブル部、グレーコードポジションコード等を現している。

0083

以下、本実施形態におけるサーボパターン180について、次のような従来の磁気ディスクや従来のディスクリート・トラック型の磁気ディスクそれぞれにおけるサーボパターンと比較しながら説明する。従来の磁気ディスクは、一様な磁性膜からなる記録層を有する磁気ディスクである。従来のディスクリート・トラック型の磁気ディスクは、トラック間が非磁性材料で埋められた磁気ディスクである。

0084

尚、サーボパターンが表わしているマークやコード、および、サーボパターンを用いたサーボ制御等については公知であるので、ここでは説明を割愛する。

0085

図9は、図8に示すサーボパターンの拡大図である。また、図10は、図9のサーボパターンに対応する従来の磁気ディスクにおけるサーボパターンを示す図であり、図11は、図9のサーボパターンに対応する従来のディスクリート・トラック型の磁気ディスクにおけるサーボパターンを示す図である。

0086

また、各図には、サーボパターンの上面図と、その上面図における次のような拡大断面図とが示されている。図9には、サーボパターンの上面図における切断線A−Aに沿った拡大断面図が示されている。図10には、サーボパターンの上面図における切断線B−Bに沿った拡大断面図が示されている。図11には、サーボパターンの上面図における切断線C−Cに沿った拡大断面図が示されている。さらに、各拡大断面図には、その拡大断面図が示す断面におけるサーボパターン内の磁化の向きが矢印で示されている。

0087

図10に示す従来の磁気ディスクにおけるサーボパターン560は、磁化の向きが互いに逆向きになっている第1および第2の2つのパターン部分561,562によって構成されている。上述のようにこの従来の磁気ディスクは、一様な磁性膜からなる記録層を有しており、サーボパターン560は、互いに逆極性となっている2種類の記録磁界によって記録層に書き込まれたものである。

0088

また、図11に示す従来のディスクリート・トラック型の磁気ディスクにおけるサーボパターン660は、磁性材料からなり磁化を有する第1パターン部分661と、非磁性材料からなり磁化を持たない第2パターン部分662とで構成されている。このサーボパターン660は、次のような手順で形成される。まず、トラックとともに第1パターン部分661が形成される。次に、第1パターン部分661の間が非磁性材料で埋められて第2パターン部分662が形成される。さらに、第1パターン部分661の磁化が1方向に揃えられる。このような一連の処理によってサーボパターン660が得られる。

0089

これらのサーボパターンに対し、図9に示す本実施形態の磁気ディスク150におけるサーボパターン180は、次の第1パターン部分181と第2パターン部分182とで構成されている。第1パターン部分181は、上記の第1磁性層155と第2磁性層156とからなるECC構造を有する部分である。第2パターン部分182は、第1磁性層155のみからなる部分である。また、第1パターン部分181の磁化は、図6において基板151側とは反対向きの上向き方向に揃えられている。そして、第2パターン部分182の磁化は、ガード・バンド170の磁化と同じ向きであって、第1パターン部分181の磁化の向きとは逆向きの下向き方向に揃えられている。

0090

本実施形態における2つのパターン部分181,182は、トラック155やガード・バンド156とともに形成される。また、第2パターン部分182の磁化は、ガード・バンド170の磁化を下向き方向に揃える際に一緒に揃えられる。第1パターン部分181の磁化は、第2パターン部分182の磁化がこのように揃えられた後に、磁化を上向き方向に配向させる記録磁界Hwを印加することによって上向き方向に揃えられる。また、第2パターン部分182がガード・バンド170と同じ構造を有しているので、上記の記録磁界Hwでは第2パターン部分182の磁化は反転しないこととなる。これにより、第1パターン部分181の磁化の配向の際に、第2パターン部分182の磁化が誤って反転するといった事態が回避される。

0091

本実施形態では、サーボパターン180がこのように構成されていることから、例えば図10に示すように記録磁界で書き込まれただけのサーボパターンに比べて長期安定性に優れたものとなっている。また、本実施形態のサーボパターン180は、上記のトラック160と同様に、例えば図11に示す従来のディスクリート・トラック型の磁気ディスクにおけるサーボパターン660よりも効率的に製造することができる。

0092

ここで、本実施形態では、サーボパターン180を構成する2つのパターン部分の磁化が互いに逆向きとなっている。これにより、本実施形態のサーボパターン180は、例えば互いに同じ向きの磁化を有する2つのパターン部分で構成されたサーボパターンに比べて、次のような利点を有することとなっている。

0093

図12は、図9のサーボパターンとは異なり、2つのパターン部分の磁化が互いに同じ向きを向いている別形態のサーボパターンを示す図である。

0094

この図12には、上記の別形態のサーボパターンの上面図と、その上面図における切断線D−Dに沿った拡大断面図が示されている。さらに、その拡大断面図には、その拡大断面図が示す断面におけるサーボパターン内の磁化の向きが矢印で示されている。

0095

この図12に示すサーボパターン180’は、第1パターン部分181’と第2パターン部分182’とで構成されている。第1パターン部分181’は、第1磁性層155’と第2磁性層156’とからなるECC構造を有する部分である。第2パターン部分182’は、第1磁性層155’のみからなる部分である。このように、この図12に示すサーボパターン180’は、構造的には、図9のサーボパターン180と同様である。

0096

ここで、一般に、サーボパターンから得られる信号の振幅は、サーボパターンを構成する2つのパターン部分それぞれが発する磁界の強度の差に依存する。

0097

この図12のサーボパターン180’では、2つのパターン部分の磁化が互いに同じ向きを向いていることから、このサーボパターン180’では、このサーボパターン180’から得られる信号の振幅が小さい。その結果、この図12のサーボパターン180’は、サーボ制御の確度の点で不利となる。

0098

これに対し、図9に示す本実施形態のサーボパターン180では、2つのパターン部分の磁化が互いに逆向きとなっているので、それら2つのパターン部分それぞれが発する磁界の強度の差が大きい。このため、本実施形態のサーボパターン180によれば振幅の大きな信号を得ることができ、確度の高いサーボ制御を行うことができる。

0099

これら本実施形態のサーボパターン180が有する利点は、上述の基本形態に対し、次の応用形態が好適であることを意味している。まず、この応用形態の磁気記憶媒体は、上記記録部と上記分離部とで構成されたサーボパターンを有する。そして、この応用形態では、上記サーボパターンを構成する記録部における磁化の向きと、該サーボパターンを構成する分離部における磁化の向きとが互いに逆向きとなっている。

0100

本実施形態のサーボパターン180は、この応用形態におけるサーボパターンの一例に相当している。また、本実施形態のサーボパターン180を構成する第1パターン部分181および第2パターン部分182は、それぞれこの応用形態における記録部および分離部の各一例に相当する。

0101

以上で、磁気記憶媒体および情報記憶装置の第1実施形態についての説明を終了し、以下、第2実施形態について説明する。尚、この第2実施形態は、磁気ディスクにおけるトラックやガード・バンドの構成が上述の第1実施形態と異なっている。そこで、以下では、第2実施形態についてこの第1実施形態との相違点に注目した説明を行う。また、この第2実施形態に続いて後述する第3から第5までの各実施形態についても、この第2実施形態と同様に、第1実施形態との相違点に注目した説明を行う。

0102

図13は、第2実施形態における磁気ディスクの内部構造を示す模式的な断面図である。

0103

尚、この図13では、図6に示す第1実施形態の磁気ディスク150の構成要素と同等な構成要素については図6と同じ符号を付して示されており、以下では、これらの構成要素についての重複説明を省略する。

0104

この図13に示す磁気ディスク200は、基本形態について上述した磁気記憶媒体の第2実施形態に相当する。この磁気ディスク200では、上述の第1実施形態とは異なり、ガード・バンド220に相当する領域に第2磁性層201が残っている。その結果、この図13に示す磁気ディスク200では、ガード・バンド220は、第1磁性層155と、上記の窪みの底に相当する薄い第2磁性層201とが積層された構造となっている。そのため、本実施形態では、このガード・バンド220も、トラック210と同様にECC構造を有することとなっている。

0105

ただし、このガード・バンド220をなす第2磁性層201は、トラック210をなす第2磁性層201よりも薄いため、ガード・バンド220でのECC構造で生じる交換相互作用がトラック210での交換相互作用よりも弱い。その結果、ガード・バンド220における反転磁界は、トラック210における反転磁界よりも大きくなる。ここで、ディスクリート・トラック型の構造が実現されるためには、記録磁界によるガード・バンド220への情報記録は完全に禁止されている必要がある。即ち、ガード・バンド220における反転磁界が、記録磁界よりも大きくなっている必要がある。

0106

上述したように、ガード・バンド220での交換相互作用が、ガード・バンド220をなす第2磁性層201の厚みによって決まることから、ガード・バンド220における反転磁界の大きさもこの第2磁性層201の厚みによって決まる。

0107

図14は、図13のガード・バンドにおける反転磁界と、そのガード・バンドをなす第2磁性層の厚みとの関係を示すグラフである。

0108

この図14のグラフG3では、横軸にガード・バンド201をなす第2磁性層の厚みt2がとられ、縦軸にガード・バンド201における反転磁界がとられている。そして、このグラフG3において、第2磁性層の厚みt2が増すにつれて反転磁界が低下する様子が、丸印を結ぶラインL3で示されている。

0109

ここで、本実施形態における記録磁界Hwは、上述の第1実施形態における記録磁界Hwと同じ15kOeとなっている。従って、反転磁界をこの記録磁界Hw(15kOe)よりも大きくして、ガード・バンド220への情報記録を完全に禁止するためには、第2磁性層の厚みt2を4nm以下とする必要があることがこの図14のグラフG3から分かる。これを受けて、本実施形態では、ガード・バンド201をなす第2磁性層の厚みt2は3nmに設定されている。その結果、ガード・バンド220の反転磁界は、図14のグラフG3から読み取れるように約19kOeとなっている。

0110

図13には、本実施形態の磁気ディスク200の断面図の上に、トラック210に直行する方向についての反転磁界の分布を示すグラフG4が示されている。

0111

本実施形態では、トラック210の反転磁界は、上述の第1実施形態のトラック210の反転磁界と同様に約13kOeとなっている。また、ガード・バンド220の反転磁界は、上記のように約19kOeである。一方、記録磁界Hwは、上記のように15kOeである。このため、この図13のグラフG4に示されているように、記録磁界Hwが、トラック210における反転磁界より大きく、ガード・バンド220における反転磁界より小さくなっている。

0112

本実施形態のトラック210およびガード・バンド220も、それぞれ上述の基本形態における記録部および分離部の各一例に相当する。また、本実施形態の第2磁性層201も、上述の基本形態における第2磁性層の一例に相当する。

0113

以上、説明したように、本実施形態では、ガード・バンド201に第2磁性層を残しつつも、この第2磁性層の厚みを適切な厚みとすることで、ディスクリート・トラック型の構造が実現されている。

0114

尚、以上に説明した第2実施形態からは、ガード・バンドには、このガード・バンドの反転磁界が記録磁界を下回らない程度なら、第2磁性層が残っていても良いことが分かる。

0115

次に、第3実施形態について説明する。

0116

図15は、第3実施形態における磁気ディスクの内部構造を示す模式的な断面図である。

0117

尚、この図15では、図6に示す第1実施形態の磁気ディスク150の構成要素と同等な構成要素については図6と同じ符号を付して示されており、以下では、これらの構成要素についての重複説明を省略する。

0118

この図15に示す磁気ディスク250は、基本形態について上述した磁気記憶媒体の第3実施形態に相当する。この磁気ディスク250では、上述の第1実施形態と同様に、ガード・バンド270は保持力が相対的に大きい第1磁性層251のみで構成されている。ただし、この磁気ディスク250では、第1実施形態とは異なり、ガード・バンド270の第1磁性層251が、トラック260の第1磁性層251よりも薄くなっている。その結果、本実施形態では、ガード・バンド270における反転磁界が、第1実施形態のガード・バンド170における反転磁界よりも若干小さくなっている。

0119

ここで、ディスクリート・トラック型の構造が実現されるためには、上述したように、ガード・バンド220における反転磁界が、記録磁界よりも大きくなっている必要がある。このため、ガード・バンド270に相当する領域の第1磁性層251については、少なくとも、このガード・バンド270において記録磁界よりも大きな反転磁界が得られる程度の厚みが必要となる。

0120

図16は、図15のガード・バンドにおける反転磁界と、そのガード・バンドをなす第1磁性層の厚みとの関係を示すグラフである。

0121

この図16のグラフG5では、横軸にガード・バンド251をなす第1磁性層の厚みt1がとられ、縦軸にガード・バンド251における反転磁界がとられている。そして、このグラフG5において、第1磁性層の厚みt1が増すにつれて反転磁界が上昇する様子が、丸印を結ぶラインL4で示されている。

0122

本実施形態でも、記録磁界Hwは、上述の第1実施形態における記録磁界Hwと同じ15kOeとなっている。これに対し、第1磁性層が3nm程度の厚みを有していれば、この記録磁界Hw(15kOe)を大幅に上回る30kOe程度の反転磁化がガード・バンド270において得られることがこの図16のグラフG5から分かる。

0123

本実施形態では、ガード・バンド270をなす第1磁性層の厚みt1は、トラック260をなす第1磁性層の厚み(第1実施形態と同様の7nm)よりも2nmだけ薄い5nmに設定されている。その結果、ガード・バンド270の反転磁界は、図16のグラフG5から読み取れるように約38kOeとなっている。

0124

図15には、本実施形態の磁気ディスク250の断面図の上に、トラック260に直行する方向についての反転磁界の分布を示すグラフG6が示されている。

0125

本実施形態では、トラック260の反転磁界は、上述の第1実施形態のトラック260の反転磁界と同様に約13kOeとなっている。また、ガード・バンド270の反転磁界は、上記のように約38kOeである。一方、記録磁界Hwは、上記のように15kOeであるので、この図15のグラフG6に示されているように、記録磁界Hwが、トラック260における反転磁界より大きく、ガード・バンド270における反転磁界より小さくなっている。

0126

以上、説明したように、本実施形態では、ガード・バンド270の第1磁性層を、トラック260の第1磁性層よりも薄くしつつも、この第1磁性層の厚みを適切な厚みとすることで、ディスクリート・トラック型の構造が実現されている。

0127

尚、以上に説明した第3実施形態からは、ガード・バンドの第1磁性層については、このガード・バンドの反転磁界が記録磁界を下回らない程度なら、トラックの第1磁性層よりも薄くしても良いことが分かる。

0128

このことは、上述の基本形態に対し、次の応用形態が考えられることを意味している。この応用形態では、上記第2磁性層は、上記記録部において所定の厚みを有し上記分離部において厚み方向に全て除去されたものである。さらに、この応用形態では、上記第1磁性層が、上記分離部における厚みが上記記録部における厚みよりも薄く形成されている。

0129

本実施形態のガード・バンド270は、この応用形態における分離部の一例に相当する。

0130

ここまでに説明した第2および第3の各実施形態からは、ガード・バンドについては、このガード・バンドの反転磁界が記録磁界を下回らない程度なら、保持力の小さな第2磁性層が残っていても良いことが分かる。あるいは、第2磁性層とともに保持力の大きな第1磁性層も除かれて第1磁性層がトラックの第1磁性層よりも薄くなっていても良いことが分かる。このことは、例えば、第2磁性層の構成材料(Co80Cr14Pt6)で形成された一様な磁性層の一部を除去してトラックやガード・バンドを形成するに当たって、ある程度まで、この磁性層の膜厚方向加工マージン保証されていることを意味している。つまり、上述した各実施形態の磁気ディスクは、このような加工マージンが保証されているという意味においても、効率的に製造することができる磁気記憶媒体であるといえる。

0131

次に、第4実施形態について説明する。

0132

図17は、第4実施形態における磁気ディスクの内部構造を示す模式的な断面図である。

0133

尚、この図17では、図6に示す第1実施形態の磁気ディスク150の構成要素と同等な構成要素については図6と同じ符号を付して示されており、以下では、これらの構成要素についての重複説明を省略する。

0134

この図17に示す磁気ディスク300は、基本形態について上述した磁気記憶媒体の第4実施形態に相当する。この磁気ディスク300では、上述の第1実施形態と同様に、ガード・バンド320は保持力が相対的に大きい第1磁性層155のみで構成されている。ただし、この磁気ディスク300では、第1実施形態とは異なり、トラック310が、第1磁性層155と第2磁性層156との間に、これら2つの磁性層の間における交換相互作用を調整する結合制御層301が設けられたECC構造を有している。

0135

第2磁性層156は、上述したようにCo80Cr14Pt6で形成されている。このため、第2磁性層156はhcp構造を有することとなっている。また、本実施形態では、上述の第1実施形態と同様に、垂直磁気記録方式が採用されているために、第2磁性層156では、hcp構造のc軸がディスク面に対して垂直な方向を向いている。上記の結合制御層301は、第2磁性層156の形成時に、上記のような結晶成長を助ける役割も担っている。このような役割を担うには、結合制御層301が、fcc構造を有し(111)配向しているか、あるいは、hcp構造を有し(001)配向していることが望ましい。本実施形態では、上記の結合制御層301は、Coにhcp構造を有するRuが添加された合金であるCo80Ru20によって、(001)配向するように形成されている。

0136

ここで、2つの磁性層の間に結合制御層が設けられた3層構造のECC構造を有するトラックでは、2つの磁性層間の交換相互作用を強化して反転磁界を好適に低減するためには、結合制御層が適度に薄い薄膜である必要がある。結合制御層があまり厚くなり過ぎると、2つの磁性層が互いに離れ過ぎて、むしろ両者間での交換相互作用が弱まってしまい、その結果、トラックの反転磁界が上昇してしまうためである。

0137

図18は、図17のトラックの反転磁界と結合制御層の厚みとの関係を示すグラフである。

0138

この図18に示すグラフG7では、横軸に結合制御層301の厚みtcがとられ、縦軸にトラック310の反転磁界がとられている。そして、このグラフG7には、結合制御層301の厚みの増加に対する反転磁界の変化が丸印を結ぶラインL5で示されている。

0139

このグラフG7から、結合制御層301が非常に薄いうちは、2つの磁性層が直に積層された場合よりも反転磁界が低減されていることが分かる。そして、この結合制御層301がある程度以上に厚くなると、2つの磁性層が直に積層された場合よりも反転磁界が大きくなってしまうことが分かる。さらに、結合制御層301の厚みtcが1nmを超えて厚くなると、記録磁界Hw(15kOe)すらも大幅に上回ってしまい、トラック310への情報記録がもはや不可能となってしまっている。

0140

本実施形態では、結合制御層301の厚みtcは、2つの磁性層が直に積層された場合よりも小さな反転磁界が得られる0.6nmに設定されている。

0141

以上、説明したように、本実施形態では、トラック310における2つの磁性層の間に両者間の交換相互作用を調整する結合制御層301が設けられることで、このトラック310の反転磁界が一層低減されている。

0142

このことは、上述の基本形態に対し、次の応用形態が好適であることを意味している。即ち、上記第1磁性層と上記第2磁性層との間に形成され、その第1磁性層とその第2磁性層との間の磁気的な相互作用を調整する制御層を有するという応用形態である。

0143

本実施形態のトラック310は、上記の結合制御層301は、この応用形態における結合制御層の一例に相当する。

0144

尚、本実施形態では、結合制御層301による交換相互作用の強化の程度が、上述したようにこの結合制御層301の厚みtcによって調整されている。

0145

ここで、このような結合制御層を有するECC構造において交換相互作用の強化の程度を調整する方法としては、本実施形態のような結合制御層の厚みによる調整の他に、結合制御層の構成材料における組成比によって調整するという方法もある。以下、この組成比による調整について説明する。

0146

また、以下の説明では、結合制御層の構成材料としては、上述の第4実施形態の結合制御層301のようにCo−Ru合金を想定する。また、結合制御層の厚みは、図18のグラフG7において好適な反転磁界が得られる0.4nmに固定する。

0147

図19は、トラックの反転磁界と結合制御層の構成材料における組成比との関係を示すグラフである。

0148

この図19に示すグラフG8では、横軸にCo−Ru合金におけるCoの組成比xがとられ、縦軸にトラックの反転磁界がとられている。そして、このグラフG8には、Coの組成比xの増加に対する反転磁界の変化が丸印を結ぶラインL6で示されている。

0149

このグラフG8から、Coの組成比xが小さいときには交換相互作用によるトラックの反転磁界の低減効果が現れていないことが分かる。これは、Coの組成比xが小さいときには、Co−Ru合金がほとんど非磁性材料となってトラックを構成する2つの磁性層が互いに磁気的に分断されてしまい両者間に交換相互作用が働かないことによる。

0150

Coの組成比xがある程度の値を超えると、Co−Ru合金の磁性が強まり交換相互作用が表れてくる。そして、Coの組成比xが80%程度に達すると、反転磁界は、2つの磁性層が直に積層された場合の反転磁界よりも低くなる。さらに、Coの組成比xが増加すると、今度は、2つの磁性層の結合状態が、両者が直に積層された状態に近付くので、反転磁界は若干増加することとなる。

0151

以上、説明したように、ECC構造における交換相互作用の強化の程度については、結合制御層の構成材料における組成比によって調整することもでき、これによってトラックについて好適に低減された反転磁界を得ることができる。

0152

尚、ここまで、ECC構造における交換相互作用を強めるための結合制御層の構成材料として、Co−Ru合金を例示したが、結合制御層の構成材料はこれに限るものではない。この結合制御層の構成材料は、Coと、hcp構造を有する金属との合金であれば、例えばCo−Ti合金やCo−Zr合金等であっても良い。

0153

また、上述の図17に示す第5実施形態の磁気ディスク300では、結合制御層301は、トラック310についてのみ設けられているが、ECC構造における交換相互作用を調整する結合制御層はこのような形態に限るものではない。この結合制御層は、例えば第1磁性層上に一様に積層されガード・バンドにも存在しているといった形態であっても良い。このような形態の場合、トラックの結合制御層のみが交換相互作用を強める働きをすることとなる。

0154

次に、第5実施形態について説明する。

0155

図20は、第5実施形態における磁気ディスクの内部構造を示す模式的な断面図である。

0156

尚、この図20では、図6に示す第1実施形態の磁気ディスク150の構成要素と同等な構成要素については図6と同じ符号を付して示されており、以下では、これらの構成要素についての重複説明を省略する。

0157

この図20に示す磁気ディスク350は、基本形態について上述した磁気記憶媒体の第5実施形態に相当する。この磁気ディスク350は、基本的には、図6に示す第1実施形態の磁気ディスク150とほぼ同等な構成を有している。ただし、この磁気ディスク350では、第2磁性層156が形成される前に、第1磁性層351がArガスあるいは酸素ガス雰囲気中に一定時間曝されて、第1磁性層351の表面に酸化層等の変性層351aが形成されている。第2磁性層156は、この変性層351aの上に形成されている。

0158

このような変性層351aは、上述の第4実施形態における結合制御層301と同様に、第1磁性層351と第2磁性層156との間の交換相互作用を強めることによってトラック360の反転磁界を一層低減させる働きをする。

0159

この本実施形態における変性層351aも、記録層が結合制御層を有したタイプの上述の応用形態における結合制御層の一例に相当する。

0160

ここで、第1磁性層351がArガスあるいは酸素ガスの雰囲気中にあまり長時間に亘って曝されると、変性層351aにおける非磁性が強くなって交換相互作用を弱めてしまい、トラック360の反転磁界をむしろ増加させてしまう。このため、本実施形態では、上記ガス中での暴露時間を、トラック360の反転磁界が、2つの磁性層が直に積層された場合の反転磁界よりも低くなる好適な暴露時間に設定する必要がある。

0161

このトラック360の反転磁界と暴露時間との関係を下記の表1に示す。

0162

0163

この表1には、上記の第1磁性層351を、5PaのArガスおよび酸素ガスの雰囲気中に、様々な暴露時間に亘って曝して図20の磁気ディスク350を得たときの各暴露時間に対するトラック360の反転磁界が記載されている。

0164

この表1から、Arガスについては、20秒以下の暴露時間において、トラック360の反転磁界が、2つの磁性層が直に積層された場合の反転磁界(上述の第1実施形態において示したように13kOe)よりも小さくなっていることが分かる。一方、暴露時間が30秒を超えると反転磁界が上記の記録磁界Hw(15kOe)を大幅に上回ってしまいトラック360への情報記録が不可能となってしまっている。

0165

また、酸素ガスについては、10秒以下の暴露時間において、トラック360の反転磁界が、2つの磁性層が直に積層された場合の反転磁界よりも小さく、20秒を超えると情報記録が不可能な程に反転磁界が増加してしまうことが表1から読み取れる。

0166

以上、説明したようにArガスや酸素ガスの雰囲気中への第1磁性層351の暴露によってトラック360の反転磁界を一層低減させることができる。一方で、その暴露時間には限度があり、Arガスについては20秒以下が望ましく、酸素ガスについては10秒以下が望ましい。

0167

以上で、磁気記憶媒体および情報記憶装置の第1〜第5の各実施形態についての説明を終了し、次に、磁気記憶媒体製造方法の具体的な実施形態について説明する。

0168

尚、以下に説明する磁気記憶媒体製造方法の具体的な実施形態は、図6に示す第1実施形態の磁気ディスク150を製造するための磁気ディスク製造方法である。

0169

図21は、図6の磁気ディスクを製造する磁気ディスク製造方法におけるステップS101〜ステップS104の一連の処理を示す模式図である。また、図22は、この磁気ディスク製造方法におけるステップS105〜ステップS108の一連の処理を示す模式図である。そして、図23は、磁気ディスク製造方法におけるステップS109〜ステップS111の一連の処理を示す模式図である。

0170

この磁気ディスク製造方法では、まず、ステップS101において、基板151上に、密着層152、軟磁性裏打ち層153、下地層154、第1磁性層155、Co80Cr14Pt6層156’、およびDLC層157が積層された積層物が形成される。ここで、Co80Cr14Pt6層156’は、上記の第2磁性層156の元となる一様な磁性層である。また、このステップS101では、これらの各層が、基板151側から上記の記載順で積層される。

0171

上記の積層物はスパッタ法によって形成され、その形成には、複数の製膜チャンバが連結されているスパッタ装置が用いられる。ステップS101では、このスパッタ装置のロード室から基板151が装置内部に投入され、以下に説明する形成処理が順次に実行されて上記の積層物が形成される。そして、形成が完了するとスパッタ装置のアンロード室からその積層物が取り出される。尚、本実施形態では、このスパッタ装置では、スパッタガスとしてArガスが用いられる。

0172

以下、ステップS101において実行される、このスパッタ装置を用いた積層物の形成処理について説明する。

0173

まず、基板151上に、上記の密着層152(厚さが5nmのCrの層)が、0.2Paという低いガス圧の下で12kWのスパッタパワーで形成される。本実施形態では、上記のような低いガス圧の下で密着層152を形成することで、この密着層152の密着力が高められている。

0174

次に、密着層152の上に、上記の軟磁性裏打ち層153が形成される。この軟磁性裏打ち層153は、上述したようにアンチパラレル構造を有しており、2枚のCo80Zr10Nb10膜でRu膜を挟んだ3層構造となっている。本実施形態では、Co80Zr10Nb10膜は、0.4Paのガス圧の下で2kWのスパッタパワーで形成され、Ru膜は、0.4Paのガス圧の下で0.4kWのスパッタパワーで形成される。

0175

ここで、本実施形態では、Co80Zr10Nb10のターゲットが、そのターゲットの中心と基板151の中心とがほぼ一致して並ぶようにチャンバ内に配置される。その結果、Co80Zr10Nb10膜が基板151の半径に沿った方向に放射状に形成されることとなる。その形成の過程では、Co80Zr10Nb10の磁気的なクラスタが形成されるとともにCo80Zr10Nb10膜内に歪みが生じる。そして、その歪みによる磁歪逆効果によって、Co80Zr10Nb10膜内に、ディスク面に平行で半径に沿った方向を磁化容易軸とした磁気異方性が生じることとなる。

0176

軟磁性裏打ち層153の形成が終了すると、その軟磁性裏打ち層153上に、上記の下地層154(厚さが20nmのPtの層)が、5Paというガス圧の下で1kWのスパッタパワーで形成される。

0177

そして、この下地層154上に、上記の第1磁性層155(厚さが7nmのCo50Pt50−8TiO2の層)が、10Paというガス圧の下で1kWのスパッタパワーで形成される。さらに、この第1磁性層155の上に、厚さが6nmのCo80Cr14Pt6層156’が、1Paというガス圧の下で1kWのスパッタパワーで形成される。

0178

最後に、Co80Cr14Pt6層156’の上に、DLC層157が形成されて上記の積層物の形成が完了する。

0179

図21のステップS101では、さらに、このように形成された積層物に対して、赤外線ランプ炉を用いたパルスアニールが施される。このパルスアニールでは、50℃/秒の昇温速度で温度が上げられ、300℃で約10秒保持した後に温度が下げられる。このような処理により、第1磁性層155およびCo80Cr14Pt6層156’等に上述したような磁気特性が付与される。

0180

以上に説明したステップS101の一連の処理が、上述の磁気記憶媒体製造方法の基本形態における積層物形成過程の一例に相当する。

0181

次に、ステップS101で得られた積層物におけるDLC層157の上に、紫外線硬化樹脂であるUVレジスト401が50nmの厚さで塗布される(ステップS102)。

0182

ここで、UVレジスト401は各種製造されているが、一例として、東洋合成社製のPAK−01シリーズ等を用いることができる。

0183

また、このステップS102では、UVレジスト401の塗布がスピンコート法によって行われる。まず、スピンコータで上記の積層物を1000rpmで回転させながら、その回転中の積層物の上に適量のUVレジスト401を滴下する。滴下の後、上記の回転速度で30秒間回転が続けられる。その後、回転速度を4000rpmに上げてさらに30秒間回転させることで、UVレジスト401が50nmの厚さで均一に塗布されることとなる。

0184

次のステップS103では、塗布されたUVレジスト401に、トラックパターン等に対応した凹凸が表面に形成され紫外線を透過させる透明モールド402が、その凹凸をUVレジスト401に向けて押し当てられる。本実施形態では、透明モールド402における、トラックパターンに対応した凹凸は、凸の幅が30nmで、凹の幅が80nmで、ピッチが110nmの同心円状の凹凸となっている。また、この透明モールド402には、上述したサーボパターンに対応した凹凸も形成されている。

0185

ステップS103では、このような透明モールド402がUVレジスト401に押し当てられ、その透明モールド402越しに概ね10秒間のUV照射が行われる。このUV照射によって、UVレジスト401は硬化する。

0186

このUVレジスト401の硬化後に、UVレジスト401から、透明モールド402が剥がされる(ステップS104)。本実施形態では、このステップS104を経て、上記の積層物の上に、トラック等となるべき保護領域を保護するマスクが形成される。尚、このステップS104の段階では、上記の保護領域以外の他の領域にも、UVレジスト401が若干残る。以下、この若干残ったUVレジスト401を残膜401aと呼ぶ。

0187

次に、上記の残膜401aと、この残膜401a下のDLC層157が酸素プラズマエッチングによって除去される(ステップS105)。このステップS105では、この酸素プラズマエッチングは、酸素とArとのガス流量比を1:1、トータルガス圧を1Pa、RFエッチングパワーを1kWとした条件下で実行される。

0188

このステップS105では、残膜401a以外のUVレジスト401の下のDLC層157は残ることとなるが、この残ったDLC層157は、UVレジスト401とともに上記のマスクとしての役割を果たすこととなる。

0189

ステップS105の後に、一様なCo80Cr14Pt6層156’のうち、上記のマスクで保護されている保護領域以外の他の領域が、イオンビームエッチング装置を使ったイオンビームエッチングによって除去される(ステップS106)。このステップS106の処理が、上述の磁気記憶媒体製造方法の基本形態における除去過程の一例に相当する。

0190

このステップS106の処理では、まず、エッチング用ガスとしてArガスが用いられる。また、イオンビームエッチング装置内のガス圧は0.05Paに設定され、イオンビームエッチング装置のグリッド1のプラス加速電圧が500Vに設定され、グリッド2のマイナス収束電圧が−500Vに設定される。そして、このような設定条件下で、RFグロー放電により形成されたAr+イオンイオンビーム源から放出され、さらにニュートライザで中和されてAr原子となって上記の積層物に照射される。このような照射によって、Co80Cr14Pt6層156’のうち、上記のマスクで保護されている保護領域以外の他の領域にAr原子が衝突し、その衝突によってその領域のCo80Cr14Pt6層156’がエッチングされることとなる。以上に説明した、ステップS106の処理によって、第1磁性層155の上に、図6にも示した上記の第2磁性層156が形成されることとなる。

0191

ここで、エッチングレートはイオンビームエッチング装置内のガス圧や上記の2つのグリッドにおけるグリッド電圧に依存するが、上記のような条件下では、6nmのCo80Cr14Pt6層156’に対する除去が4秒程度で完了する。仮に、従来、ディスクリート・トラック型の磁気ディスクを製造するときのように下地層154上の磁性層を第1磁性層155も含めて全て除去すると仮定すると、上記のような条件下では、約2倍のエッチング時間が必要となる。このことから、第1磁性層155を残してエッチングを行う本実施形態の磁気ディスク製造方法は、上記のような従来の製造方法に比べて効率的であり量産性に優れていることが分かる。

0192

ステップS106の処理によって第2磁性層156が形成されると、次に、その第2磁性層156上に残っているUVレジスト401とDLC層157とが除去される(ステップS107)。このステップS107の処理は、上述のステップS105における酸素プラズマエッチングと同じ処理によって行われる。このステップS107の処理を経て、図6にも示したトラック160とガード・バンド170とが完成する。

0193

次に、第2磁性層156の間隙が次のような非磁性材料158で充填される(ステップS107)。

0194

この充填用の非磁性材料158は、結晶質でも非晶質でも構わない。また、酸化物、窒化物、合金、単元素の金属のいずれでも構わない。ただし、後述するように非磁性材料158と第2磁性層156との上にDLC製の保護層が形成されることから、この保護層の密着性の均一化という観点からは、第2磁性層156と同様な材料特性を有していることが望ましい。例えば、本実施形態では、第2磁性層156がCoを主成分とした磁性材料で形成されていることから、非磁性材料158もCoを主成分としていることが望ましい。

0195

また、例えば、第2磁性層156が、本実施形態とは異なり、酸化物が添加された磁性材料で形成されることも考えられる。そのような場合、非磁性材料158として、その酸化物と同じ酸化物が添加された材料を用いることは、第2磁性層156と非磁性材料158とで、非磁性材料158に対する密着性を同程度にするという点で都合が良いといえる。

0196

具体的には、非磁性材料158は、Coに、CrやMoといった非磁性材料を添加した材料でも良い。あるいは、Coベースでは無いが、第3繊維金属であるCrをベースにしたCr−Mo合金や、Cr−W合金等といった材料でも良い。また、第2磁性層156が、本実施形態とは異なり、酸化物が添加された磁性材料であるCoCrPt−TiO2で形成されている場合には、非磁性材料158としてCoCr−TiO2を用いるとDLC製の保護層の密着性の均一性が向上する。また、第2磁性層156が、CoCrPt−SiO2で形成されている場合には、非磁性材料158としてCoCr−SiO2を用いると保護層の密着性の均一性が向上する。

0197

上述したように、本実施形態では、第2磁性層156がCoを主成分とした磁性材料で形成されていることから、非磁性材料158として、Coを主成分としたCo50Cr25Mo25が採用されている。

0198

ステップS108の処理では、この非磁性材料158による充填が、通常のRFスパッタバイアスが印加されたバイアススパッタによって行われる。Co50Cr25Mo25のターゲットが使われ、スパッタ装置内のガス圧は10Paに設定され、RFスパッタ電圧は200V、基板側バイアス電圧は−60Vに設定されている。ステップS108の処理では、このような条件下で、約20秒間のスパッタ時間でのスパッタが実行される。

0199

本実施形態では、上記のような比較的高いガス圧でのバイアススパッタによって、非磁性材料158の充填中は、凸状となっている第2磁性層156の上に一旦堆積したCo50Cr25Mo25がエッチングされやすくなっている。その結果、約20秒間のスパッタによって、第2磁性層156の間隙が充填された後の非磁性材料158の表面が均されて概ね平坦になる。尚、上記のような条件では、第2磁性層156の高さを超えて余剰に堆積した非磁性材料158の厚みは約5nmとなる。

0200

非磁性材料158の充填が終了すると、上記の余剰に堆積した約5nm分の非磁性材料158が、イオンビームエッチングにより除去される(ステップS109)。イオンビームエッチングはビーム直進性が高いので、このステップS109の処理では、余剰な非磁性材料158が均一にエッチングされることとなる。尚、このステップS109でのイオンビームエッチングは、上記のステップS106でCo80Cr14Pt6層156’を除去するイオンビームエッチングにおける設定条件と同じ条件下で実行される。

0201

余剰な非磁性材料158のエッチングが終了すると、まず、第2磁性層156と非磁性材料158との表面に平坦化処理が施され、その表面上へのDLC製の保護層171の形成と、その保護層171上への潤滑剤172の塗布が行われる(ステップS110)。このステップS110では、保護層171の形成は、上記のステップS101におけるDLC層157の形成と同様にスパッタ法によって行われる。尚、この保護層171の形成やステップS101におけるDLC層157の形成は、このスパッタ法に限らず、例えばCVD(化学気相成長)法や、FCA(Filtered Cathodic Arc)法等によって行われても良い。また、ステップS110で保護層171上に塗布される潤滑剤172は、パーフルオロポリエーテルを主鎖として末端基がOHやフェニル基等からなる有機系液体潤滑剤である。尚、この有機系液体潤滑剤は、上記のDLC製の保護層171に良好に塗布できる潤滑剤の一例である。また、保護層171の材質によっては、潤滑剤172を塗布しなくても良い。

0202

このステップS110までの処理で、図6等に示した上述の磁気記憶媒体の第1実施形態である磁気ディスク150が得られる。ただし、このステップS110が終了した段階では、ガード・バンド170、図9のサーボパターン180の第1パターン部分181および第2パターン部分182についての磁化は未だ配向されていない。

0203

そこで、上記のステップS110が終了すると、次のような磁化配向処理が実行される(ステップS111)。まず、ガード・バンド170および図9のサーボパターン180の第2パターン部分182の磁化を、基板151側を向く下向き方向に揃える磁化配向処理が実行される。次に、サーボパターン180の第1パターン部分181の磁化を、基板151側とは逆向きの上向き方向に揃える磁化配向処理が実行される。

0204

ガード・バンド170については、上述したように磁化が1方向に揃えられていることで、情報再生時のノイズの低減という効果を得ることができる。ステップS111による磁化配向処理のうち、特にガード・バンド170に対する磁化配向処理は、このような効果を得るために実行される。

0205

このことは、上述の磁気記憶媒体製造方法の基本形態に対し、次の応用形態が好適であることを意味している。即ち、上記分離部の磁化の向きを1方向に揃える磁化配向過程を、さらに有するという応用形態である。

0206

上記のステップS111の処理は、この応用形態における磁化過程の一例に相当する。

0207

上記の図7等を参照して説明したように、ガード・バンド170や第2パターン部分182における反転磁界Hcgは、トラック160や第1パターン部分181における反転磁界Htgよりも大きく、本実施形態では概ね40kOeとなっている。このため、この40kOeの反転磁界Hcgを超える、例えば42kOeの配向磁界Hiを印加すること等によりガード・バンド170や第2パターン部分182の磁化を反転させて所望の方向に揃えることができる。

0208

ここで、このような大きな配向磁界Hiの印加には、例えば電磁石を利用する場合には電磁石に非常に大きな電流を供給しなければならず、また永久磁石を利用する場合には永久磁石を印加対象物に非常に接近させなければならないといった困難さが伴う。そこで、本実施形態では、以下のような方法により、ガード・バンド170や第2パターン部分182に対する磁化を、上記の大きな配向磁界Hiよりも小さな配向磁界で反転させることが可能となっている。

0209

本実施形態では、ガード・バンド170および第2パターン部分182に対する磁化配向処理が、磁気ディスク150を瞬間的に加熱して、ガード・バンド170や第2パターン部分182を構成する第1磁性層155の保磁力を一時的に低減させて行われる。また、本実施形態では、この磁気ディスク150の瞬間的な加熱が、磁気ディスク150にキセノンランプからの光を瞬間的に照射することで行われる。これにより、ガード・バンド170や第2パターン部分182の磁化を、上記の大きな配向磁界Hiよりも小さな配向磁界で反転させることができる。

0210

このことは、上述の磁化配向過程を有するタイプの応用形態に対し、次の応用形態が好適であることを示している。即ち、上記磁化配向過程が、上記積層物形成過程で形成され、上記除去過程を経た積層物に磁界を印加しながら、その積層物を加熱する過程であるという応用形態である。そして、この応用形態の一例として、上記磁化配向過程が、上記積層物に対してキセノンランプからの光を照射することでその積層物を加熱する過程であるという応用形態が考えられる。

0211

上記のステップS111の処理は、これらの応用形態における磁化過程の一例に相当する。

0212

上記のステップS111では、具体的には、磁界の印加にSm−Coからなる永久磁石が使われる。そして、この永久磁石の上に、上記の磁気ディスク150が、第1磁性層155に対して基板151側を向く磁界が印加されるように載置される。この状態の磁気ディスク150に対して、キセノンランプからの光が約1msecの間照射される。この光の照射により、磁気ディスク150の温度は瞬間的におよそ150℃まで上昇する。そして、その後、磁気ディスク150が冷却していく冷却過程において、ガード・バンド170や第2パターン部分182の磁化が、永久磁石からの磁界の向きに応じて、基板151側を向く下向き方向に配向されることとなる。

0213

尚、この段階では、ガード・バンド170や第2パターン部分182の磁化だけでなく、トラック160や第1パターン部分181の磁化も全て上記の下向き方向に揃えられている。ここで、第1パターン部分181の磁化については、図9のサーボパターン180を完成させるためには、第2パターン部分182の磁化とは逆向きに配向させる必要がある。

0214

そこで、ステップS111では、第1パターン部分181の磁化を、第2パターン部分182の磁化とは逆向きの上向き方向に配向すべく、再度の磁界の印加が実行される。ただし、この磁化配向は、記録磁界と同程度の大きさの磁界で十分であるので、上記のような光の照射は不要となる。そして、このときには、第1磁性層155や第2磁性層156に対して基板151側とは反対側を向く磁界が印加される。このような磁界の印加により、第1パターン部分181の磁化が、上記の上向き方向に配向される。尚、この第1パターン部分181の磁化反転に使われる記録磁界と同程度の大きさの磁界は、ガード・バンド170や第2パターン部分182の反転磁界よりも小さいので、これらの箇所における下向き方向を向いた磁化はそのまま維持される。これにより、図9のサーボパターン180が、各パターン部分の磁化の向きも含めて完成することとなる。

0215

また、この記録磁界と同程度の大きさの磁界により、トラック160の磁化も、第1パターン部分181の磁化と同じ上向き方向に配向される。ただし、このトラック160の磁化については、図5のHDD100に搭載されて、そのHDD100において情報が記録される際に、記録磁界によって情報に応じた所望の向きに配向されることとなる。

0216

以上、図21図22を参照して説明した本実施形態の磁気ディスク製造方法によれば、上述したようにステップS106でのエッチング対象がCo80Cr14Pt6層156’だけであることから処理が効率的である。また、エッチング対象がCo80Cr14Pt6層156’だけであることから、そのエッチングで形成される窪みが浅くて済み、その分、ステップS108での充填処理等も効率的となる。このように、本実施形態の磁気ディスク製造方法によれば、ECC構造が適用された上記のディスクリート・トラック型の磁気ディスク150を効率的に製造することができる。

0217

尚、上記では、基本形態について上述した磁気記憶媒体の一実施形態としてディスクリート・トラック型の磁気ディスクを例示したが、この基本形態について上述した磁気記憶媒体はこれに限るものではない。この磁気記憶媒体は、例えば、各々にビット情報が記録される複数のドットが配列されたいわゆるビットパターンド型の磁気ディスク等であっても良い。

0218

また、上記の各実施形態では、磁気ディスクを構成する各層の材料や厚み、さらに、それら各層を形成するに当たっての各種設定条件等について具体的に示した。しかしながら、これら各層の材料や厚みや各種設定条件等については、上記の具体的なものに限らず、他の材料や厚みや設定条件等であっても良い。

0219

以下、上述した基本形態を含む種々の形態に関し、更に以下の付記を開示する。

0220

(付記1)
各々に情報が磁気的に記録される複数の記録部と、互いに隣り合う記録部どうしを分離する分離部とを有する磁気記憶媒体において、
第1磁性層と、
前記第1磁性層が有する保磁力よりも小さい保磁力を有し、前記記録部において所定の厚みに形成され前記分離部において厚み方向に部分的あるいは全て除去された第2磁性層とを有することを特徴とする磁気記憶媒体。

0221

(付記2)
前記第2磁性層は、前記記録部において所定の厚みを有し前記分離部において厚み方向に全て除去されたものであって、さらに、
前記第1磁性層が、前記分離部における厚みが前記記録部における厚みよりも薄く形成されたものであることを特徴とする付記1記載の磁気記憶媒体。

0222

(付記3)
前記記録部が帯状のトラックであり、
前記分離部が、互いに隣り合うトラックどうしを分離するものであることを特徴とする付記1又は2記載の磁気記憶媒体。

0223

(付記4)
前記第1磁性層と前記第2磁性層との間に形成され、該第1磁性層と該第2磁性層との間の磁気的な相互作用を調整する制御層を有することを特徴とする付記1から3のうちいずれか1項記載の磁気記憶媒体。

0224

(付記5)
前記分離部が、磁化の向きが1方向に揃えられたものであることを特徴とする付記1から4のうちいずれか1項記載の磁気記憶媒体。

0225

(付記6)
当該磁気記憶媒体が、前記記録部と前記分離部とで構成されたサーボパターンを有し、
前記サーボパターンを構成する記録部における磁化の向きと、該サーボパターンを構成する分離部における磁化の向きとが互いに逆向きとなっていることを特徴とする付記1から5のうちいずれか1項記載の磁気記憶媒体。

0226

(付記7)
各々に情報が磁気的に記録される複数の記録部と、互いに隣り合う記録部どうしを分離する分離部とを有する磁気記憶媒体が搭載された情報記憶装置において、
前記磁気記憶媒体が、
第1磁性層と、
前記第1磁性層が有する保磁力よりも小さい保磁力を有し、該第1磁性層に対して磁気的な相互作用を有する、前記記録部において所定の厚みを有し前記分離部において厚み方向に部分的あるいは全て除去された第2磁性層とを有し、
前記磁気記憶媒体に対し、情報記録及び/又は情報再生を行うヘッドを備えたことを特徴とする情報記憶装置。

0227

(付記8)
各々に情報が磁気的に記録される複数の記録部と、互いに隣り合う記録部どうしを分離する分離部とを有する磁気記憶媒体を製造する磁気記憶媒体製造方法において、
第1磁性層と、該第1磁性層が有する保磁力よりも小さい保磁力を有し、該第1磁性層に対して磁気的な相互作用を有する磁性膜とからなる積層物を形成する積層物形成過程と、
前記磁性膜を、局所的に、該磁性膜の厚み方向に部分的あるいは全て除去することで、前記記録部が所定の厚みを有し前記分離部が厚み方向に部分的あるいは全て除去された第2磁性層を形成する除去過程とを有することを特徴とする磁気記憶媒体製造方法。

0228

(付記9)
前記分離部の磁化の向きを1方向に揃える磁化配向過程を、さらに有することを特徴とする付記8記載の磁気記憶媒体製造方法。

0229

(付記10)
前記磁化配向過程が、前記積層物形成過程で形成され、前記除去過程を経た積層物に磁界を印加しながら、該積層物を加熱する過程であることを特徴とする付記9記載の磁気記憶媒体製造方法。

0230

(付記11)
前記磁化配向過程が、前記積層物に対してキセノンランプからの光を照射することで該積層物を加熱する過程であることを特徴とする付記10記載の磁気記憶媒体製造方法。

図面の簡単な説明

0231

従来、HDDの多くに搭載されている磁気ディスクの内部構造を示す模式的な断面図である。
ディスクリート・トラック型の磁気記憶媒体の一例について内部構造を示す模式的な断面図である。
図2に示すディスクリート・トラック型の磁気記憶媒体を製造する製造方法を示す模式図である。
ECC構造を模式的に示す図である。
基本形態について説明した情報記憶装置の具体的な一実施形態に相当するハードディスク装置(HDD)を示す図である。
図5に示す磁気ディスクの内部構造を示す模式的な断面図である。
トラックについての磁化曲線と、ガード・バンドについての磁化曲線とを示すグラフである。
図5の磁気ディスクにおけるサーボパターンを示す模式図である。
図8に示すサーボパターンの拡大図である。
図9のサーボパターンに対応する従来の磁気ディスクにおけるサーボパターンを示す図である。
図9のサーボパターンに対応する従来のディスクリート・トラック型の磁気ディスクにおけるサーボパターンを示す図である。
図9のサーボパターンとは異なり、2つのパターン部分の磁化が互いに同じ向きを向いている別形態のサーボパターンを示す図である。
第2実施形態における磁気ディスクの内部構造を示す模式的な断面図である。
図13のガード・バンドにおける反転磁界と、そのガード・バンドをなす第2磁性層の厚みとの関係を示すグラフである。
第3実施形態における磁気ディスクの内部構造を示す模式的な断面図である。
図15のガード・バンドにおける反転磁界と、そのガード・バンドをなす第1磁性層の厚みとの関係を示すグラフである。
第4実施形態における磁気ディスクの内部構造を示す模式的な断面図である。
図17のトラックの反転磁界と結合層の厚みとの関係を示すグラフである。
トラックの反転磁界と結合制御層の構成材料における組成比との関係を示すグラフである。
第5実施形態における磁気ディスクの内部構造を示す模式的な断面図である。
図6の磁気ディスクを製造する磁気ディスク製造方法におけるステップS101〜ステップS104の一連の処理を示す模式図である。
図6の磁気ディスクを製造する磁気ディスク製造方法におけるステップS105〜ステップS108の一連の処理を示す模式図である。
図6の磁気ディスクを製造する磁気ディスク製造方法におけるステップS109〜ステップS111の一連の処理を示す模式図である。

符号の説明

0232

100ハードディスク装置
101スピンドルモータ
102アーム
103ボイスコイルモータ
104磁気ヘッド
150,200,250,300,350,500,600磁気ディスク
151,510基板
152密着層
153,520軟磁性裏打ち層
154,530下地層
155,251,351 第1磁性層
156,201 第2磁性層
156’ Co80Cr14Pt6層
157DLC層
158非磁性材料
160,210,260,310,360,611トラック
161セクタ
170,220,270,320,612ガード・バンド
171,550 保護層
172潤滑剤
180,180’,560,660サーボパターン
181,181’,561,661 第1パターン部分
182,182’,562,662 第2パターン部分
301,703結合制御層
351a変性層
401 UVレジスト
401a残膜
402 透明モールド
540,610,700記録層
620 磁性層
630 レジスト
640 モールド
650 非磁性材料の膜
701 下部ハード層
702 上部ソフト層

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