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技術 記録ヘッドおよびこれを備える記録装置

出願人 京セラ株式会社
発明者 元洋一
出願日 2008年11月26日 (12年0ヶ月経過) 出願番号 2008-300752
公開日 2010年6月10日 (10年6ヶ月経過) 公開番号 2010-125648
状態 特許登録済
技術分野 サーマルプリンタ(構造)
主要キーワード 平面視幅 囲繞領域 外部接続用部材 疑似電極 電気抵抗値変化 SiC系材料 抵抗体薄膜 発熱素子近傍
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2010年6月10日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (12)

課題

発熱素子近傍の温度を良好に計ることが可能な記録ヘッドおよびこれを備える記録装置を提供する。

解決手段

本発明に係るサーマルヘッドX1は、基板10と、基板10上に矢印方向D1,D2に沿って配列されている複数の発熱素子21と、矢印方向D3,D4において複数の発熱素子21と離間して基板10上に配置されている複数の制御IC60と、基板10上に配置されている、複数の発熱素子21と複数の制御IC60の各々に設けられている複数の端子とを電気的に接続している複数の第1導電層31とを有しており、複数の第1導電層31が、接続されている制御IC60ごとに制御配線群31aを構成しており、一の制御配線群31aと該一の制御配線群31aに隣接する他の制御配線群31aとの間に位置し、かつ複数の制御IC60より複数の発熱素子21側に位置する基板10上の囲繞領域10aに、サーミスタ411が設けられている。

概要

背景

サーマルプリンタは、例えば特許文献1に開示されているように、ヘッド基板の上面に複数の発熱素子が配列されているサーマルヘッドと、このサーマルヘッドの発熱素子に向けて記録媒体を搬送する搬送機構とを備えており、サーマルヘッドに入力される信号に応じて各発熱素子で発生する熱を感熱紙などの記録媒体に伝達することで画像を形成するものがある。このような構成のサーマルプリンタに搭載されるサーマルヘッドの発熱素子は、導電パターンに接続されており、この導電パターンを介して所望の画像に応じた電力が供給される。

上述のサーマルヘッドでは、発熱素子の駆動によって当該発熱素子の温度が変動するので、画像の形成に必要な温度が変動してしまう場合があった。そこで、サーミスタをヘッド基板の下面に設けたサーマルヘッドが開発され、例えば特許文献2に開示されている。
特開昭53−016638号公報
特開2006−297665号公報

概要

発熱素子近傍の温度を良好に計ることが可能な記録ヘッドおよびこれを備える記録装置を提供する。 本発明に係るサーマルヘッドX1は、基板10と、基板10上に矢印方向D1,D2に沿って配列されている複数の発熱素子21と、矢印方向D3,D4において複数の発熱素子21と離間して基板10上に配置されている複数の制御IC60と、基板10上に配置されている、複数の発熱素子21と複数の制御IC60の各々に設けられている複数の端子とを電気的に接続している複数の第1導電層31とを有しており、複数の第1導電層31が、接続されている制御IC60ごとに制御配線群31aを構成しており、一の制御配線群31aと該一の制御配線群31aに隣接する他の制御配線群31aとの間に位置し、かつ複数の制御IC60より複数の発熱素子21側に位置する基板10上の囲繞領域10aに、サーミスタ411が設けられている。

目的

本発明は、このような事情のもとで考え出されたものであって、発熱素子近傍の温度を良好に計ることが可能な記録ヘッドおよびこれを備える記録装置を提供すること、を目的とする。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

基板と、該基板上に主走査方向に沿って配列されている複数の発熱素子と、副走査方向において前記複数の発熱素子と離間して前記基板上に配置されている複数の制御素子と、前記基板上に配置されている、前記複数の発熱素子と前記複数の制御素子の各々に設けられている複数の端子とを電気的に接続している複数の制御配線とを有しており、該複数の制御配線は、接続されている制御素子ごとに制御配線群を構成しており、一の前記制御配線群と該一の制御配線群に隣接する他の前記制御配線群との間に位置し、かつ前記複数の制御素子より前記複数の発熱素子側に位置する前記基板上の囲繞領域に、サーミスタが設けられていることを特徴とする記録ヘッド

請求項2

前記サーミスタに接続されている第2の制御配線を有しており、該第2の制御配線は、前記サーミスタが設けられている囲繞領域に隣接する前記制御配線群に接続されている前記制御素子に接続されていることを特徴とする請求項1に記載の記録ヘッド。

請求項3

前記サーミスタに接続されている第2の制御配線を有しており、一の前記囲繞領域に、二のサーミスタが設けられており、一方の前記サーミスタに接続されている前記第2の制御配線は、一方の前記サーミスタが設けられている囲繞領域に隣接する一方の前記制御配線群に接続されている前記制御素子に接続されており、他方の前記サーミスタに接続されている前記第2の制御配線は、他方の前記サーミスタが設けられている囲繞領域に隣接する他方の前記制御配線群に接続されている前記制御素子に接続されていることを特徴とする請求項1に記載の記録ヘッド。

請求項4

前記サーミスタに接続されている第2の制御配線と、外部へ信号を出力する接続端子とを有しており、前記第2の制御配線は、前記接続端子に接続されていることを特徴とする請求項1に記載の記録ヘッド。

請求項5

前記第2の制御配線は、前記制御配線群の前記主走査方向における両端に位置する前記制御配線に沿って設けられていることを特徴とする請求項2から4のいずれかに記載の記録ヘッド。

請求項6

前記囲繞領域に複数の疑似配線が設けられており、該複数の疑似配線は、前記制御配線群の前記主走査方向における両端に位置する前記制御配線および前記第2の制御配線に沿って設けられていることを特徴とする請求項5に記載の記録ヘッド。

請求項7

前記サーミスタは、前記第2の制御配線に接続する接続部に比べて平面視で幅の狭い細狭部を有していることを特徴とする請求項2から6のいずれかに記載の記録ヘッド。

請求項8

前記サーミスタに接続されている第2の制御配線を有しており、前記サーミスタは、前記第2の制御配線に接続する接続部に比べて平面視で幅の狭い細狭部を有していることを特徴とする請求項1に記載の記録ヘッド。

請求項9

請求項1から8のいずれかに記載の記録ヘッドと、記録媒体を搬送する搬送機構と、を備えることを特徴とする記録装置

技術分野

0001

本発明は、ファクシミリバーコードプリンタビデオプリンタ、またはデジタルフォトプリンタなどの印画デバイスとして用いられるサーマルヘッドなどの記録ヘッドおよびこれを備える記録装置に関する。

背景技術

0002

サーマルプリンタは、例えば特許文献1に開示されているように、ヘッド基板の上面に複数の発熱素子が配列されているサーマルヘッドと、このサーマルヘッドの発熱素子に向けて記録媒体を搬送する搬送機構とを備えており、サーマルヘッドに入力される信号に応じて各発熱素子で発生する熱を感熱紙などの記録媒体に伝達することで画像を形成するものがある。このような構成のサーマルプリンタに搭載されるサーマルヘッドの発熱素子は、導電パターンに接続されており、この導電パターンを介して所望の画像に応じた電力が供給される。

0003

上述のサーマルヘッドでは、発熱素子の駆動によって当該発熱素子の温度が変動するので、画像の形成に必要な温度が変動してしまう場合があった。そこで、サーミスタをヘッド基板の下面に設けたサーマルヘッドが開発され、例えば特許文献2に開示されている。
特開昭53−016638号公報
特開2006−297665号公報

発明が解決しようとする課題

0004

しかしながら、特許文献2に開示されているサーマルヘッドでは、サーミスタが基板の下面に設けられているので、発熱素子の発する熱の伝達に時間を要する場合があった。

0005

本発明は、このような事情のもとで考え出されたものであって、発熱素子近傍の温度を良好に計ることが可能な記録ヘッドおよびこれを備える記録装置を提供すること、を目的とする。

課題を解決するための手段

0006

本発明の記録ヘッドは、基板と、該基板上に主走査方向に沿って配列されている複数の発熱素子と、副走査方向において前記複数の発熱素子と離間して前記基板上に配置されている複数の制御素子と、前記基板上に配置されている、前記複数の発熱素子と前記複数の制御素子の各々に設けられている複数の端子とを電気的に接続している複数の制御配線とを有しており、該複数の制御配線は、接続されている制御素子ごとに制御配線群を構成しており、一の前記制御配線群と該一の制御配線群に隣接する他の前記制御配線群との間に位置し、かつ前記複数の制御素子より前記複数の発熱素子側に位置する前記基板上の囲繞領域に、サーミスタが設けられていることを特徴としている。

0007

本発明の記録ヘッドは、前記サーミスタに接続されている第2の制御配線を有しており、該第2の制御配線は、前記サーミスタが設けられている囲繞領域に隣接する前記制御配線群に接続されている前記制御素子に接続されていることが好ましい。

0008

本発明の記録ヘッドは、前記サーミスタに接続されている第2の制御配線を有しており、一の前記囲繞領域に、二のサーミスタが設けられており、一方の前記サーミスタに接続されている前記第2の制御配線が、一方の前記サーミスタが設けられている囲繞領域に隣接する一方の前記制御配線群に接続されている前記制御素子に接続されており、他方の前記サーミスタに接続されている前記第2の制御配線が、他方の前記サーミスタが設けられている囲繞領域に隣接する他方の前記制御配線群に接続されている前記制御素子に接続されていることが好ましい。

0009

本発明の記録ヘッドは、前記サーミスタに接続されている第2の制御配線と、外部へ信号を出力する接続端子とを有しており、前記第2の制御配線が、前記接続端子に接続されていることが好ましい。

0010

本発明の記録ヘッドは、前記サーミスタに接続されている第2の制御配線を有しており、該第2の制御配線が、前記制御配線群の前記主走査方向における両端に位置する前記制御配線に沿って設けられていることが好ましい。この記録ヘッドは、前記囲繞領域に複数の疑似配線が設けられており、該複数の疑似配線が、前記制御配線群の前記主走査方向における両端に位置する前記制御配線および前記第2の制御配線に沿って設けられていることがより好ましい。

0011

本発明の記録ヘッドは、前記サーミスタに接続されている第2の制御配線を有しており、前記サーミスタは、前記第2の制御配線に接続する接続部に比べて平面視で幅の狭い細狭部を有していることが好ましい。

0012

本発明の記録装置は、本発明に係る記録ヘッドと、記録媒体を搬送する搬送機構と、を備えることを特徴としている。

発明の効果

0013

本発明の記録ヘッドは、基板と、該基板上に主走査方向に沿って配列されている複数の発熱素子と、副走査方向において複数の発熱素子と離間して基板上に配置されている複数の制御素子と、基板上に配置されている、複数の発熱素子と複数の制御素子の各々に設けられている複数の端子とを電気的に接続している複数の制御配線とを有しており、該複数の制御配線が、接続されている制御素子ごとに制御配線群を構成しており、一の制御配線群と該一の制御配線群に隣接する他の制御配線群との間に位置し、かつ複数の制御素子より複数の発熱素子側に位置する基板上の囲繞領域に、サーミスタが設けられている。そのため、本発明の記録ヘッドは、制御配線を介して伝達される発熱素子の熱も感知することができる。したがって、本発明の記録ヘッドでは、発熱素子近傍の温度を良好に計ることができる。

0014

本発明の記録ヘッドは、サーミスタに接続されている第2の制御配線を有しており、該第2の制御配線が、サーミスタが設けられている囲繞領域に隣接する制御配線群に接続されている制御素子に接続されている場合、サーミスタを用いて計った発熱素子近傍の温度変化を発熱素子の制御に活用するうえで好適である。

0015

本発明の記録ヘッドは、サーミスタに接続されている第2の制御配線を有しており、一の囲繞領域に、二のサーミスタが設けられており、一方のサーミスタに接続されている第2の制御配線が、一方のサーミスタが設けられている囲繞領域に隣接する一方の制御配線群に接続されている制御素子に接続されており、他方のサーミスタに接続されている第2の制御配線が、他方のサーミスタが設けられている囲繞領域に隣接する他方の制御配線群に接続されている制御素子に接続されている場合、サーミスタを用いて計った発熱素子近傍の温度変化をより詳細な制御に活用するうえで好適である。

0016

本発明の記録ヘッドは、サーミスタに接続されている第2の制御配線と、外部へ信号を出力する接続端子とを有しており、第2の制御配線が、接続端子に接続されている場合、サーミスタを用いて計った発熱素子近傍の温度変化を記録ヘッド全体の制御に活用するうえで好適である。

0017

本発明の記録ヘッドは、サーミスタに接続されている第2の制御配線を有しており、第2の制御配線が、制御配線群の主走査方向における両端に位置する制御配線に沿って設けられている場合、制御配線を介して伝達される発熱素子の熱をより良好に感知することができる。したがって、この記録ヘッドでは、発熱素子近傍の温度をより良好に計ることができる。この記録ヘッドは、囲繞領域に複数の疑似配線が設けられており、該複数の疑似配線が、制御配線群の主走査方向における両端に位置する制御配線および第2の制御配線に沿って設けられている場合、前記制御配線上に保護層を形成する場合でも基板と保護層との密着性をより高めることができる。

0018

本発明の記録ヘッドは、サーミスタに接続されている第2の制御配線を有しており、サーミスタが、第2の制御配線に接続する接続部に比べて平面視で幅の狭い細狭部を有している場合、サーミスタの単位温度に対する抵抗値の変化を大きくすることができる。したがって、この記録ヘッドでは、発熱素子近傍の温度をより精度良く計ることができる。

0019

本発明の記録装置は、上述の本発明の記録ヘッドを備えているため、上述の本発明に係る記録ヘッドの有する効果を享受することができる。すなわち、本記録装置は、発熱素子近傍の温度を良好に計ることによって、良好な画像を形成することができる。

発明を実施するための最良の形態

0020

<記録ヘッドの第1の形態>
図1は、本発明の記録ヘッドの実施形態の一例であるサーマルヘッドX1の概略構成を示す平面図である。

0021

図2は、図1に示したサーマルヘッドX1の要部を拡大した平面図である。

0022

図3は、図1に示したサーマルヘッドX1の要部を拡大するとともに一部構成を省略した平面図である。

0023

図4は、図2に示したIV−IV線に沿った断面図である。

0024

サーマルヘッドX1は、基板10と、第1抵抗体層20と、導電層30と、測温素子40と、保護層50と、駆動IC60と、外部接続用部材70とを含んで構成されている。

0025

基板10は、第1抵抗体層20と、導電層30と、保護層50と、駆動IC60とを支持する機能を有するものである。この基板10は、平面視において矢印方向D1,D2に延びる矩形状に構成されている。ここで、「平面視」とは、矢印D6方向視のことをいう。また、この基板10は、主面上に蓄熱層11を有している。

0026

蓄熱層11は、第1抵抗体層20の後述する発熱素子21において発生する熱の一部を一時的に蓄積する機能を有するものである。すなわち、蓄熱層11は、発熱素子21の温度を上昇させるのに要する時間を短くして、サーマルヘッドX1の熱応答特性を高める役割を担うものである。この蓄熱層11は、基板10の主面上の全面に渡って設けられている。また、この蓄熱層11は、矢印方向D1,D2に延びる突出部を有している。この蓄熱層11の突出部は、矢印方向D1,D2に直交する矢印方向D3,D4における断面形状が略半楕円状に構成されている。

0027

第1抵抗体層20は、発熱素子21として機能する部位を有するものである。この第1抵抗体層20は、単位長さ当たりの電気抵抗値が導電層30の単位長さ当たりの電気抵抗値に比べて大きくなるように構成されている。本実施形態では、導電層30から電圧印加される第1抵抗体層20のうち導電層30が上に形成されていない部位が発熱素子21として機能している。この第1抵抗体層20を形成する材料としては、例えばTaN系材料と、TaSiO系材料と、TaSiNO系材料と、TiSiO系材料と、TiSiCO系材料と、NbSiO系材料とが挙げられる。

0028

発熱素子21は、電力供給により発熱するものである。この発熱素子21は、導電層30からの電力供給による発熱温度が例えば200[℃]以上550[℃]以下の範囲となるように構成されている。この発熱素子21は、蓄熱層11の上方に位置しており、矢印方向D1,D2に沿って配列されている。本実施形態では、この発熱素子21の配列方向がサーマルヘッドX1の主走査方向となる。また、この発熱素子21は、各々が平面視矩形状に構成されている。加えて、発熱素子21は、各々の矢印方向D1,D2に沿った平面視幅(矢印方向D1,D2における長さ)が略同一の長さに構成されており、約300dpiの密度で配列されている。ここで、「略同一」とは、一般的な製造誤差範囲内のものが含まれ、例えば各部位の長さの平均値に対する誤差が10[%]以内の範囲が挙げられる。

0029

導電層30は、発熱素子21に対して電圧を印加する機能を有するものである。この導電層30は、一部が第1抵抗体層20上に位置している。また、この導電層30は、第1導電層31と、第2導電層32と、第3導電層33とを含んで構成されている。導電層30を形成する材料としては、例えばアルミニウム、金、銀、および銅のいずれか一種の金属、またはこれらの合金が挙げられる。

0030

第1導電層31は、その一端部が発熱素子21の各々の矢印D4方向側の一端部に接続されている。また、第1導電層31は、その他端部が駆動IC60に接続されている。本実施形態の第1導電層31は、接続されている駆動IC60ごとに制御配線群31aを構成している。

0031

第2導電層32は、配線部321と、共通接続部322とを含んで構成されている。

0032

配線部321は、その一端部が発熱素子21の各々の矢印D3方向側の他端部に接続されている。

0033

共通接続部322は、複数の配線部321の他端に共通に接続されており、矢印方向D1,D2に沿って延びている。この共通接続部322は、図示しない電源に接続されており、発熱素子21に電力を供給する機能を担っている。

0034

第3導電層33は、その一端部が駆動IC60に接続されており、その他端部が外部接続用部材70に接続されている。この第3導電層33は、外部接続用部材70に入力される電気信号を駆動IC60に伝達する機能を担っている。

0035

測温素子40は、発熱素子21近傍の温度を計るのに寄与している。この測温素子40は、第2抵抗体層41と、該第2抵抗体層41上に設けられている第4導電層42とを含んでいる。

0036

本実施形態では、第4導電層42から電圧が印加される第2抵抗体層41のうち第4導電層42が上に形成されていない部位がサーミスタ411として機能している。また、この第2抵抗体層41は、第4導電層42に比べて温度変化に対する電気抵抗値の変化率が大きい材料によって形成されている。この第2抵抗体層41を形成する材料としては、例えばTaN系材料と、TaSiO系材料と、TaSiNO系材料と、TiSiO系材料と、TiSiCO系材料と、NbSiO系材料とが挙げられる。

0037

サーミスタ411は、温度変化によって電気抵抗値が変化するものである。本実施形態のサーミスタ411は、抵抗体薄膜によって形成されている。このサーミスタ411は、一の制御配線群31aと、矢印方向D1,D2において当該一の制御配線群31aに隣接する他の制御配線群31aとの間に位置し、かつ駆動IC60よりも矢印D3方向側に位置する囲繞領域10aに設けられている。

0038

第4導電層42は、サーミスタ411に対して電圧を印加する機能を有するものである。この第4導電層42は、第2抵抗体層41上に位置している。この第4導電層42を形成する材料としては、例えばアルミニウム、金、銀、および銅のいずれか一種の金属、またはこれらの合金が挙げられる。

0039

保護層50は、発熱素子21と、導電層30とを保護する機能を有するものである。保護層50を主として形成する材料としては、例えばダイヤモンドライクカーボン材料と、SiC系材料と、SiN系材料と、SiCN系材料と、SiON系材料と、SiONC系材料と、SiAlON系材料と、SiO2系材料と、Ta2O5系材料と、TaSiO系材料と、TiC系材料と、TiN系材料と、TiO2系材料と、TiB2系材料と、AlC系材料と、AlN系材料と、Al2O3系材料と、ZnO系材料と、B4C系材料と、BN系材料とが挙げられる。ここで「ダイヤモンドライクカーボン材料」とは、sp3混成軌道をとる炭素原子(C原子)の割合が1[原子%]以上100[原子%]未満の範囲である膜をいう。また、ここで「〜系材料を主とする材料」とは、主とする材料が全体に対して50[質量%]以上であるものをいい、例えば添加物を含んでいてもよい。本実施形態の保護層50は、スパッタリング法により形成されている。なお、保護層50は、見やすさの観点から図3において省略している。

0040

駆動IC60は、複数の発熱素子21の発熱を制御する機能を有するものである。この駆動IC60は、第1導電層31の他端部に接続されている。このような構成とすることにより、発熱素子21を選択的に発熱させることができる。なお、駆動IC60は、見やすさの観点から図3において省略している。

0041

さらに本実施形態の駆動IC60は、第4導電層42を介してサーミスタ411に略同一の大きさの電圧を印加するとともに、サーミスタ411へ流れる電流量の変化からサーミスタ411の温度変化の大きさを計る機能を有している。この駆動IC60は、計ったサーミスタ411の温度変化の大きさを用いて発熱素子21に供給する電力を制御するように構成されている。

0042

外部接続用部材70は、発熱素子21を駆動するための電気信号を供給する機能を有するものである。外部接続用部材70は、第3導電層33を介して駆動IC60に電気的に接続されている。この外部接続用部材70としては、例えばフレキシブルケーブルおよびコネクタの組み合わせが挙げられる。

0043

サーマルヘッドX1は、基板10と、基板10上に矢印方向D1,D2に沿って配列されている複数の発熱素子21と、矢印方向D3,D4において複数の発熱素子21と離間して基板10上に配置されている複数の制御IC60と、基板10上に配置されている、複数の発熱素子21と複数の制御IC60の各々に設けられている複数の端子とを電気的に接続している複数の第1導電層31とを有しており、複数の第1導電層31が、接続されている制御IC60ごとに制御配線群31aを構成しており、一の制御配線群31aと該一の制御配線群31aに隣接する他の制御配線群31aとの間に位置し、かつ複数の制御IC60より複数の発熱素子21側に位置する基板10上の囲繞領域10aに、サーミスタ411が設けられている。そのため、サーマルヘッドX1は、第1導電層31を介して伝達される発熱素子21の熱も感知することができる。したがって、サーマルヘッドX1では、発熱素子21近傍の温度を良好に計ることができる。

0044

サーマルヘッドX1は、サーミスタ411に接続されている第4導電層42を有しており、第4導電層42が、制御配線群31aの矢印方向D1,D2における両端に位置する第1導電層31に沿って設けられているので、第1導電層31を介して伝達される発熱素子21の熱をより良好に感知することができる。したがって、サーマルヘッドX1では、発熱素子21近傍の温度をより良好に計ることができる。

0045

サーマルヘッドX1において、第4導電層42が、サーミスタ411が設けられている囲繞領域10aに隣接する制御配線群31aに接続されている制御IC60に接続されているので、サーミスタ411を用いて計った発熱素子21近傍の温度変化を発熱素子21の制御に活用するうえで好適である。
<記録ヘッドの第2の形態>
図5は、本発明の記録ヘッドの実施形態の他の例であるサーマルヘッドX2の概略構成を示す平面図である。

0046

図6は、図5に示したサーマルヘッドX2の要部を拡大するとともに一部構成を省略した平面図である。

0047

サーマルヘッドX2は、測温素子40に代えて測温素子40Aとした点において、サーマルヘッドX1と異なる。サーマルヘッドX2の他の構成については、サーマルヘッドX1に関して上述したのと同様である。

0048

測温素子40Aは、第2抵抗体層41Aと、第4導電層42Aとを含んでおり、一の囲繞領域10aに第1サーミスタ412Aおよび第2サーミスタ413Aが設けられている。

0049

第2抵抗体層41Aは、第1サーミスタ412A,第2サーミスタ413Aとして機能する部位を有するものである。本実施形態では、第4導電層42Aから電圧が印加される第2抵抗体層41Aのうち第4導電層42Aが上に形成されていない部位が第1サーミスタ412Aまたは第2サーミスタ413Aとして機能している。

0050

第1サーミスタ412Aおよび第2サーミスタ413Aは、温度変化によって電気抵抗値が変化するものである。この第1サーミスタ412Aは、囲繞領域10aの矢印D1方向側に位置しており、第1サーミスタ412が設けられている囲繞領域10aの矢印D1方向側に位置する駆動IC60に第4導電層42Aを介して電気的に接続されている。また、第2サーミスタ413Aは、囲繞領域10aの矢印D2方向側に位置しており、第2サーミスタ413が設けられている囲繞領域10aの矢印D2方向側に位置する駆動IC60に第4導電層42Aを介して電気的に接続されている。

0051

第4導電層42Aは、第1サーミスタ412Aおよび第2サーミスタ413Aに対して電圧を印加する機能を有するものである。この第4導電層42Aは、第2抵抗体層41A上に位置している。

0052

サーマルヘッドX2は、一の囲繞領域10aに、第1サーミスタ412および第2サーミスタ413が設けられており、第1サーミスタ412に接続されている第4導電層42が、第1サーミスタ412が設けられている囲繞領域10aに隣接する一方の制御配線群31aに接続されている制御IC60に接続されており、第2サーミスタ413に接続されている第4導電層42が、第2サーミスタ413が設けられている囲繞領域10aに隣接する他方の制御配線群31aに接続されている制御IC60に接続されているので、第1サーミスタ412および第2サーミスタ413を用いて計った発熱素子21近傍の温度変化をより詳細な制御に活用するうえで好適である。
<記録ヘッドの第3の形態>
図7は、本発明の記録ヘッドの実施形態の他の例であるサーマルヘッドX3の概略構成を示す平面図である。

0053

図8は、図7に示したサーマルヘッドX3の要部を拡大するとともに一部構成を省略した平面図である。

0054

サーマルヘッドX3は、測温素子40に代えて測温素子40Bとした点において、サーマルヘッドX1と異なる。サーマルヘッドX3の他の構成については、サーマルヘッドX1に関して上述したのと同様である。

0055

測温素子40Bは、第2抵抗体層41Bと、第4導電層42Bとを含んでいる。

0056

第2抵抗体層41Bは、サーミスタ411Bとして機能する部位を有するものである。本実施形態では、第4導電層42Bから電圧が印加される第2抵抗体層41Bのうち第4導電層42Bが上に形成されていない部位がサーミスタ411Bとして機能している。

0057

サーミスタ411Bは、温度変化によって電気抵抗値が変化するものである。本実施形態のサーミスタ411Bは、抵抗体薄膜によって形成されている。このサーミスタ411Bは、囲繞領域10aに設けられており、第4導電層42を介して外部接続用部材70に接続されている。

0058

第4導電層42Bは、サーミスタ411Bに対して電圧を印加する機能を有するものである。この第4導電層42Bは、第2抵抗体層41B上に位置している。また、この第4導電層42Bは、外部接続用部材70に接続されている。

0059

サーマルヘッドX3は、外部へ信号を出力する外部接続用部材70を有しており、前記第4導電層42が、外部接続用部材70に接続されているので、サーミスタ411を用いて計った発熱素子21近傍の温度変化をサーマルヘッドX3全体の制御に活用するうえで好適である。
<記録装置>
図9は、本発明の記録装置の実施形態の一例であるサーマルプリンタYの概略構成を表す全体図である。

0060

サーマルプリンタYは、サーマルヘッドX1、搬送機構80、および駆動手段90を備え、矢印D3方向に搬送される記録媒体Pに対して印画を行うためのものである。ここで記録媒体Pとしては、例えば加熱によって表面の濃淡が変動する感熱紙または感熱フィルムと、熱伝導によって溶融したインクフィルムインク成分転写用紙転写することによって像を形成するものとが挙げられる。なお、本実施形態においては、サーマルヘッドとしてサーマルヘッドX1を採用したが、サーマルヘッドX1に代えてサーマルヘッドX2またはサーマルヘッドX3を採用してもよい。

0061

搬送機構80は、記録媒体Pを矢印D3方向に搬送しつつ、該記録媒体PをサーマルヘッドX1の発熱素子21に接触させる機能を有するものである。この搬送機構80は、プラテンローラ81、および搬送ローラ82,83,84,85を含んで構成されている。

0062

プラテンローラ81は、記録媒体Pを発熱素子21上の保護層50に押し付ける機能を有するものである。このプラテンローラ81は、発熱素子21上の保護層50に接触した状態で回転可能に支持されている。このプラテンローラ81は、円柱状の基体外表面を弾性部材により被覆した構成を有している。この基体は、例えばステンレスなどの金属により形成されており、この弾性部材は、例えば厚みの寸法が3[mm]以上15[mm]以下の範囲ブタジエンゴムにより形成されている。

0063

搬送ローラ82,83,84,85は、記録媒体Pを搬送する機能を有するものである。すなわち、搬送ローラ82,83,84,85は、サーマルヘッドX1の発熱素子21とプラテンローラ81との間に記録媒体Pを供給するとともに、サーマルヘッドX1の発熱素子21とプラテンローラ81との間から記録媒体Pを引き抜く役割を担うものである。これらの搬送ローラ82,83,84,85は、例えば金属製の円柱状部材により形成してもよいし、例えばプラテンローラ81と同様に円柱状の基体の外表面を弾性部材により被覆した構成であってもよい。

0064

駆動手段90は、駆動IC60に画像情報を供給する機能を有するものである。つまり、駆動手段90は、外部接続用部材70を介して、発熱素子21を選択的に駆動する電気信号を駆動IC60に供給する役割を担うものである。

0065

サーマルプリンタYは、サーマルヘッドX1を備えている。そのため、サーマルプリンタYは、サーマルヘッドX1の有する効果を享受することができるのである。つまり、サーマルプリンタYは、発熱素子21近傍の温度を良好に計ることによって、良好な画像を形成することができる。

0066

以上、本発明の具体的な実施形態を示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、発明の要旨から逸脱しない範囲内で種々の変更が可能である。

0067

本実施形態では、記録ヘッドの一例としてサーマルヘッドを記載したが、本発明はサーマルヘッドに限るものでない。本発明の構成を例えばインクジェットヘッドまたはLEDヘッドに採用した場合でも、同様の効果を奏することができる。

0068

本実施形態における発熱素子21は、第1導電層31に個別に接続されているが、細隙を介して隔てられた複数の発熱素子21が一の第1導電層31に接続されていてもよい。

0069

本実施形態の導電層30は、電気的に独立している疑似電極34を含んでいてもよい。例えば図10に示したように、この疑似電極34が制御配線群31aの矢印方向D1,D2における両端に位置する第1導電層31および第4導電層42に沿って設けられている場合、保護層50を良好に密着させることができ、サーミスタ411を良好に保護することができる。

0070

本実施形態の第2導電層32では、3つ以上の発熱素子21に接続されているが、このような構造に限るものでなく、例えば第2導電層32が2つの発熱素子21に接続されるように構成されていてもよい。

0071

本実施形態のサーミスタ411は、先に示した構成に限られるものでなく、例えば図11に示す構成が挙げられる。サーミスタとしては、第4導電層42に接続する接続部に比べて平面視幅の狭い細狭部を有していることが好ましい。このような場合、サーミスタ411の単位温度に対する抵抗値の変化を大きくすることができ、発熱素子21近傍の温度をより精度良く計ることができる。

0072

本実施形態の駆動IC60は、電流制御によってサーミスタ411の電気抵抗値変化を計っているが、このような構成に限るものでなく、電圧制御によってサーミスタ411の電気抵抗値変化を計ってもよい。

図面の簡単な説明

0073

本発明の記録ヘッドの実施形態の一例であるサーマルヘッドの概略構成を示す平面図である。
図1に示したサーマルヘッドの要部を拡大した平面図である。
図1に示したサーマルヘッドの要部を拡大するとともに一部構成を省略した平面図である。
図2に示したIV−IV線に沿った断面図である。
本発明の記録ヘッドの実施形態の他の例であるサーマルヘッドの概略構成を示す平面図である。
図5に示したサーマルヘッドの要部を拡大するとともに一部構成を省略した平面図である。
本発明の記録ヘッドの実施形態の他の例であるサーマルヘッドの概略構成を示す平面図である。
図7に示したサーマルヘッドの要部を拡大するとともに一部構成を省略した平面図である。
本発明の記録装置の実施形態の一例であるサーマルプリンタの概略構成を表す全体図である。
本発明の記録ヘッドの実施形態の他の例であるサーマルヘッドの概略構成を示す平面図である。
本発明のサーミスタの変形例を示す平面図である。

符号の説明

0074

X1,X2,X3サーマルヘッド
Yサーマルプリンタ
10基板
11蓄熱層
20 第1抵抗体層
21発熱部
30導電層
31 第1導電層
32 第2導電層
321配線部
322共通接続部
33 第3導電層
34疑似電極
40、40A、40B 測温素子
41 第2抵抗体層
411サーミスタ
42 第4導電層
50 保護層
60 駆動IC
70外部接続用部材
80搬送機構
81プラテンローラ
82,83,84,85搬送ローラ
90 駆動手段
P 記録媒体

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