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図面 (13)

課題

MR信号SN比が小さくても、ベースライン計算値の精度を高めることができる血流動態解析装置、およびその血流動態解析装置を有する磁気共鳴イメージング装置を提供する。

解決手段

系列に並べられたデータ系列DS1(図示せず)の中から、信号強度が最小となるデータD24と、データD24よりも前に現れるデータD1〜D23とを含むデータ系列DS2(図示せず)を取り出し、データ系列DS2を、信号強度の大きさの順に並べ替える。その後、信号強度の大きさの順に並べ替えられたデータD1〜D24の中から、中央に位置するデータD9を検出し、中央に位置するデータD9に基づいて最終的にベースラインを決定するために使用されるデータD3〜D19を決定する。

概要

背景

脳梗塞診断を行う方法として、造影剤を用いた方法がある。造影剤を用いて脳梗塞の診断を行うためには、被検体に造影剤を注入し、被検体に設定された各スライスから時系列的MR信号収集した後、スライス内の各領域ごとに、造影剤が到達する前のMR信号の信号強度を表すベースラインを決定する必要がある。ベースラインは、造影剤がスライスの領域を通過したときのスピン横緩和速度の変化分ΔR2*などを計算するためには必須のパラメータである。ベースラインは、手動で求める方法と自動で求める方法があるが、脳梗塞の診断は短時間で迅速に行う必要があることから、ベースラインを自動で求める方法が普及している(特許文献1参照)。
特開2004-57812号公報

概要

MR信号のSN比が小さくても、ベースラインの計算値の精度を高めることができる血流動態解析装置、およびその血流動態解析装置を有する磁気共鳴イメージング装置を提供する。時系列に並べられたデータ系列DS1(示せず)の中から、信号強度が最小となるデータD24と、データD24よりも前に現れるデータD1〜D23とを含むデータ系列DS2(示せず)を取り出し、データ系列DS2を、信号強度の大きさの順に並べ替える。その後、信号強度の大きさの順に並べ替えられたデータD1〜D24の中から、中央に位置するデータD9を検出し、中央に位置するデータD9に基づいて最終的にベースラインを決定するために使用されるデータD3〜D19を決定する。

目的

本発明は、上記の事情に鑑み、MR信号のSN比が小さくても、ベースラインの計算値の精度を高めることができる血流動態解析装置、およびその血流動態解析装置を有する磁気共鳴イメージング装置を提供することを目的とする。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

造影剤注入された被検体の所定の領域から時系列収集されたMR信号に基づいて、前記造影剤が前記所定の領域に到達する前の信号強度を表すベースラインを決定する血流動態解析装置であって、前記MR信号の各々の信号強度のデータが時系列に並べられた第1のデータ系列のうちの信号強度が最小となるデータの時刻を検出する時刻検出手段と、前記第1のデータ系列の中から、前記検出手段が検出した時刻よりも前に現れる第2のデータ系列を取り出すデータ取出手段と、前記第2のデータ系列を前記信号強度の大きさの順に並べ替えることにより得られる第3のデータ系列の中から、中央に位置するデータを検出するデータ検出手段と、前記中央に位置するデータに基づいて、前記第3のデータ系列からデータを抽出するデータ抽出手段と、前記データ抽出手段により抽出されたデータに基づいて、前記ベースラインを決定するベースライン決定手段と、を有する血流動態解析装置。

請求項2

前記ベースライン決定手段は、前記第2のデータ系列に含まれるデータのうち、前記第3のデータ系列から抽出されたデータに対応するデータに、ラベルを付するラベル付け部と、ラベルが付された前記データに基づいて、前記ベースラインを決定するために使用されるデータを決定するデータ決定部と、前記データ決定部により決定されたデータに基づいて、前記ベースラインを決定するベースライン決定部と、を有する請求項1に記載の血流動態解析装置。

請求項3

前記データ決定部は、ラベルが付された第1のデータと、ラベルが付された第2のデータとの間に、ラベルが付されていない第3のデータが存在している場合、前記第1のデータおよび前記第2のデータに加えて、前記第3のデータも、前記ベースラインを決定するために使用されるデータとして決定する、請求項2に記載の血流動態解析装置。

請求項4

ラベルが付された前記データに基づいて、前記造影剤が前記所定の領域に到達した到達時刻を決定する到達時刻決定手段、を有する請求項2又は3に記載の血流動態解析装置。

請求項5

前記到達時刻決定手段は、フィッティング処理するための関数を用いて、前記到達時刻を決定する、請求項4に記載の血流動態解析装置。

請求項6

前記データ抽出手段は、前記中央に位置するデータに基づいて、前記第3のデータ系列の中から、データを仮抽出するデータ仮抽出部と、仮抽出された前記データの信頼区間を決定する信頼区間決定部と、仮抽出された前記データの中から、前記信頼区間に含まれるデータを抽出するデータ抽出部と、を有する、請求項1〜5のうちのいずれか一項に記載の血流動態解析装置。

請求項7

前記信頼区間決定部は、前記データ抽出部から抽出された前記データの平均値および標準偏差を算出し、前記平均値および前記標準偏差に基づいて、前記信頼区間を算出する、請求項6に記載の血流動態解析装置。

請求項8

前記第2のデータ系列を前記信号強度の大きさの順に並べ替えるソート手段を有する、請求項1〜7のうちのいずれか一項に記載の血流動態解析装置。

請求項9

前記データ取出手段は、前記第1のデータ系列の中から、前記時刻検出手段が検出した時刻におけるデータを、前記第2のデータ系列に含まれるデータとして取り出す、請求項1〜8のうちのいずれか一項に記載の血流動態解析装置。

請求項10

請求項1〜9のうちのいずれか一項に記載の血流動態解析装置を有する磁気共鳴イメージング装置

技術分野

0001

本発明は、被検体血流動態解析する血流動態解析装置、およびその血流動態解析装置を有する磁気共鳴イメージング装置に関する。

背景技術

0002

脳梗塞診断を行う方法として、造影剤を用いた方法がある。造影剤を用いて脳梗塞の診断を行うためには、被検体に造影剤を注入し、被検体に設定された各スライスから時系列的MR信号収集した後、スライス内の各領域ごとに、造影剤が到達する前のMR信号の信号強度を表すベースラインを決定する必要がある。ベースラインは、造影剤がスライスの領域を通過したときのスピン横緩和速度の変化分ΔR2*などを計算するためには必須のパラメータである。ベースラインは、手動で求める方法と自動で求める方法があるが、脳梗塞の診断は短時間で迅速に行う必要があることから、ベースラインを自動で求める方法が普及している(特許文献1参照)。
特開2004-57812号公報

発明が解決しようとする課題

0003

しかし、特許文献1の方法では、MR信号のSN比が小さい場合には、ベースラインの計算値の精度が低下するという問題がある。

0004

本発明は、上記の事情に鑑み、MR信号のSN比が小さくても、ベースラインの計算値の精度を高めることができる血流動態解析装置、およびその血流動態解析装置を有する磁気共鳴イメージング装置を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0005

上記の問題を解決する本発明の血流動態解析装置は、
造影剤が注入された被検体の所定の領域から時系列に収集されたMR信号に基づいて、上記造影剤が上記所定の領域に到達する前の信号強度を表すベースラインを決定する血流動態解析装置であって、
上記MR信号の各々の信号強度のデータが時系列に並べられた第1のデータ系列のうちの信号強度が最小となるデータの時刻を検出する時刻検出手段と、
上記第1のデータ系列の中から、上記検出手段が検出した時刻よりも前に現れる第2のデータ系列を取り出すデータ取出手段と、
上記第2のデータ系列を上記信号強度の大きさの順に並べ替えることにより得られる第3のデータ系列の中から、中央に位置するデータを検出するデータ検出手段と、
上記中央に位置するデータに基づいて、上記第3のデータ系列からデータを抽出するデータ抽出手段と、
上記データ抽出手段により抽出されたデータに基づいて、上記ベースラインを決定するベースライン決定手段と、
を有している。
また、本発明の磁気共鳴イメージング装置は、本発明の血流動態解析装置を備えている。

発明の効果

0006

本発明では、時系列に並べられた第1のデータ系列の中から、信号強度が最小となるデータの時刻よりも前に現れる第2のデータ系列を取り出し、第2のデータ系列を信号強度の大きさの順に並べ替えている。その後、信号強度の大きさの順に並べ替えられたデータの中から、中央に位置するデータを検出している。信号強度の大きさの順にデータを並べ替えると、ベースラインを決定するために使用できるデータは、並べ替えられたデータの中央付近に集中する傾向がある。したがって、中央に位置するデータを用いることにより、MR信号のSN比が小さくても、ベースラインの計算値の精度を高めることができる。

発明を実施するための最良の形態

0007

以下、図面を参照しながら、発明を実施するための最良の形態を詳細に説明する。

0008

図1は、本発明の一実施形態の磁気共鳴イメージング装置1の概略図である。

0009

磁気共鳴イメージング装置(以下、MRI(Magnetic
Resonance Imaging)装置と呼ぶ)1は、コイルアセンブリ2と、テーブル3と、受信コイル4と、造影剤注入装置5と、制御装置6と、入力装置7とを有している。

0010

コイルアセンブリ2は、被検体8が収容されるボア21と、超伝導コイル22と、勾配コイル23と、送信コイル24とを有している。超伝導コイル22は静磁場B0を印加し、勾配コイル23は勾配パルスを印加し、送信コイル24はRFパルスを送信する。

0011

テーブル3は、クレードル31を有している。クレードル31は、z方向および−z方向に移動するように構成されている。クレードル31がz方向に移動することによって、被検体8がボア21に搬送される。クレードル31が−z方向に移動することによって、ボア21に搬送された被検体8は、ボア21から搬出される。

0012

造影剤注入装置5は、被検体8に造影剤を注入する。

0013

受信コイル4は、被検体8の頭部8aに取り付けられている。受信コイル4が受信したMR(Magnetic Resonance)信号は、制御装置6に伝送される。

0014

制御装置6は、コイル制御手段61〜到達時刻決定手段69を有している。

0015

コイル制御手段61は、オペレータ9によって入力装置7から入力された被検体8の撮影命令応答して、被検体8を撮影するためのパルスシーケンスが実行されるように、送信コイル24および勾配コイル23を制御する。

0016

信号強度プロファイル作成手段62は、データ系列DS1の信号強度プロファイルGa(図5参照)を作成する。

0017

時刻検出手段63は、データ系列DS1のうちの信号強度Sが最小のデータD24における時刻T24を検出する(図5(b)参照)。

0018

データ取出手段64は、時系列に並べられたデータ系列DS1(図5(b)参照)の中から、データ系列DS2(図6参照)を取り出す。

0019

ソート手段65は、データ系列DS2(図6参照)を、信号強度の大きさの順に並び替える。

0020

データ検出手段66は、信号強度の大きさの順に並ぶデータ系列DS3の中から、信号強度Sが最小のデータD24を検出する。更に、データ検出手段66は、信号強度の大きさの順に並ぶデータ系列DS3の中から、中央に位置するデータも検出する。

0021

データ抽出手段67は、データ仮抽出部671と、信頼区間決定部672と、データ抽出部673とを有している。

0022

データ仮抽出部671は、データ検出手段66が検出したデータに基づいて、信号強度の大きさの順に並ぶデータ系列DS3の中から、データを仮抽出する。

0023

信頼区間決定部672は、データ仮抽出部671により仮抽出されたデータの集合Dset1に対して、ベースラインBLを決定するのに適したデータが存在していると思われる信頼区間CIを決定する(図9参照)。

0024

データ抽出部673は、仮抽出されたデータの集合Dset1の中から、信頼区間CIに含まれるデータの集合Dset2を抽出する(図9参照)。

0025

ベースライン決定手段68は、ラベル付け部681と、データ決定部682と、ベースライン決定部683とを有している。

0026

ラベル付け部681は、時系列的に並ぶデータ系列DS2に含まれるデータ(図6参照)のうち、データ系列DS3の信頼区間CIから抽出されたデータ(図9参照)に対応するデータにラベルを付する。

0027

データ決定部682は、ラベル付け部681によってラベルが付されたデータに基づいて、ベースラインBLを決定するために使用されるデータを決定する。

0028

ベースライン決定部683は、データ決定部682により決定されたデータに基づいて、ベースラインBLを決定する。

0029

到達時刻決定手段69は、ラベル付け部681によってラベルが付されたデータに基づいて、到達時刻ATを決定する。

0030

入力装置7は、オペレータ9の操作に応じて、種々の命令を制御装置6に入力する。

0031

図2は、磁気共鳴イメージング装置1の処理フローを示す図である。

0032

テップS1では、被検体8の頭部8aの造影撮影が行われる。オペレータは、入力装置7を操作して、被検体8にスライスを設定する。

0033

図3は、被検体8に設定されたスライスの一例である。

0034

被検体8には、n枚のスライスS1〜Snが設定されている。スライスの枚数は、例えば、n=12である。スライスの枚数は、必要に応じて、任意の枚数を設定することができる。各スライスS1〜Snごとに、被検体8の頭部8aの撮影領域が決定される。

0035

オペレータ9は、スライスS1〜Snを設定した後、造影剤注入装置5に造影剤の注入命令を伝送するとともに、MRI装置のコイル制御手段61(図1参照)に、被検体8を撮影する撮影命令を伝送する。コイル制御手段61は、撮影命令に応答して、被検体8の頭部8aを撮影するためのパルスシーケンスが実行されるように、送信コイル24および勾配コイル23を制御する。

0036

本実施形態では、マルチスライススキャンにより、各スライスから、連続撮影されたm枚のフレーム画像を得るためのパルスシーケンスが実行される。したがって、1枚のスライスにつき、m枚のフレーム画像が得られる。例えば、フレーム画像の枚数m=85枚である。パルスシーケンスを実行することにより、被検体8の頭部8aからデータが収集される。

0037

図4は、スライスS1〜Snから得られるフレーム画像を示す概念図である。

0038

図4(a)は、被検体8の頭部8aに設定されたn枚のスライスS1〜Snから収集されるフレーム画像を、収集順序に従って時系列に並べて示した概略図、図4(b)は、図4(a)のフレーム画像を、スライスS1〜Snごとに分類した様子を示す概略図、図4(c)は、スライスSkから収集されたフレーム画像の概略図である。
である。

0039

被検体8の頭部8aに設定されたスライスS1〜Sn(図3参照)からフレーム画像[S1,t11]〜[Sn,tnm]が取得される(図4(a)参照)。図4(a)において、フレーム画像を表す記号[ , ]の左側の文字は、フレーム画像が取得されたスライスを表し、右側の文字はフレーム画像が取得された時刻を表す。

0040

図4(b)には、図4(a)のフレーム画像を、スライスS1〜Snごとに分類した様子を示している。図4(b)には、スライスS1〜SnのうちのスライスSkのフレーム画像[Sk,tk1]〜[Sk,tkm]が、図4(a)の時系列に並ぶフレーム画像[S1,t11]〜[Sn,tnm]の中のどのフレーム画像であるかを矢印で示してある。

0041

図4(c)には、スライスSkの断面と、スライスSkから取得されたm枚のフレーム画像[Sk,tk1]〜[Sk,tkm]が示されている。スライスSkの断面は、α×β個の領域R1、R2、・・・Rzに分割されている。また、各フレーム画像[Sk,tk1]〜[Sk,tkm]は、α×β個の画素P1、P2、・・・Pzを有している。各フレーム画像[Sk,tk1]〜[Sk,tkm]の各画素P1、P2、・・・Pzは、各時刻tk1〜tkm(時間間隔Δt)におけるスライスSkの各領域R1、R2、・・・Rzを撮影したものである。

0042

尚、図4(c)では、スライスSkで得られるフレーム画像のみが示されているが、他のスライスでも、スライスSkと同様に、m枚のフレーム画像が得られる。

0043

ステップS1を実行した後、ステップS2に進む。

0044

ステップS2では、信号強度プロファイル作成手段62(図1参照)が、データ系列SD1のプロファイルを作成する(図5参照)。以下、図5を参照しながら、信号強度プロファイル作成手段62が、どのようにしてデータ系列SD1のプロファイルを作成するかについて説明する。

0045

図5は、被検体8の頭部8aに設定されたスライスSkの断面領域において、信号強度の時間変化を表す図である。

0046

図5(a)には、被検体8のスライスSkの断面と、スライスSkのフレーム画像[Sk,tk1]〜[Sk,tkm]が示されている(図4(c)参照)。

0047

図5(b)には、スライスSkの領域Raにおける信号強度の時間変化を表す信号強度プロファイルGaの概略図が示されている。

0048

横軸は、スライスSkからフレーム画像[Sk,tk1]〜[Sk,tkm]を取得した時刻tであり、縦軸は各フレーム画像[Sk,tk1]〜[Sk,tkm]の画素Paおける信号強度Sである。各フレーム画像[Sk,tk1]〜[Sk,tkm]の画素Paは、各時刻tk1〜tkmにおけるスライスSkの領域Raを撮影したものである。信号強度プロファイルGsは、データD1〜Dmが時系列的に並べられたデータ系列DS1が示されている。データD1〜Dmは、それぞれフレーム画像[Sk,tk1]〜[Sk,tkm]の画素Paにおける信号強度Sを表している。例えば、データD1は、フレーム画像[Sk,tk1]の画素Paにおける信号強度Sを表しており、データDgは、フレーム画像[Sk,tkg]の画素Paにおける信号強度Sを表している。

0049

図5には、スライスSkの領域Raにおける信号強度プロファイルGaが示されているが、スライスSk内の他の領域についても、信号強度プロファイルGaが作成される。更に、スライスSx以外の他のスライスについての各領域についても、同様に、信号強度プロファイルGaが作成される。

0050

本実施形態では、信号強度プロファイルGaのデータ系列DS1から、後述するベースラインBL(図11参照)を決定する。ベースラインBLは、造影剤がスライスSkの領域Raに到達する前の信号強度Sを表すラインであり、造影剤がスライスSkの領域Raを通過したときのスピンの横緩和速度の変化分ΔR2*などを算出するのに必要なパラメータである。ベースラインBLは、信号強度プロファイルGaの前半において、信号強度Sが増減を繰り返す範囲Aのいずれかの位置に設定される。しかし、ベースラインBLの最適な位置は、信号強度プロファイルGaごとに異なるので、信号強度プロファイルGaごとに、ベースラインBLの最適な位置を決定する必要がある。そこで、本実施形態では、ベースラインBLを最適な位置に設定することができるように、ステップS3〜ステップS11が実行される。以下に、ステップS3〜S11について説明する。

0051

ステップS3では、時刻検出手段63(図1参照)が、信号強度プロファイルGaのデータ系列DS1のうちの信号強度Sが最小となるデータD24における時刻T24を検出する(図5(b)参照)。時刻T24を検出した後、ステップS4に進む。

0052

ステップS4では、データ取出手段64(図1参照)が、時系列に並べられたデータ系列DS1の中から、図6に示すデータ系列DS2(時刻検出手段63が検出した時刻T24のデータD24と、時刻T24よりも前のデータD1〜D23とを含む)を取り出す。

0053

図6は、データ系列DS1の中から取り出されたデータ系列DS2を示す図である。

0054

データ系列DS2は、データD1〜D24を含んでいる。図6では、データD1およびD24のみが符号で示されており、その他のデータD2〜D23の符号は省略されている。データD1〜D24を取り出した後、ステップS5に進む。

0055

ステップS5では、ソート手段65(図1参照)が、取り出されたデータ系列DS2(データD1〜D24)を、信号強度の大きさの順に並び替える。

0056

図7は、並び替えられたデータD1〜D24を示す図である。

0057

グラフの横軸は、並び替えられた各データD1〜D24の位置を表しており、グラフの縦軸は、信号強度Sを表している。データ系列DS2(データD1〜D24)を、信号強度の大きさの順に並び替えることにより、信号強度の大きさの順に並ぶデータ系列DS3が得られる。データD1〜D24を信号強度Sの大きさの順に並び替えた後、ステップS6に進む。

0058

ステップS6では、データ検出手段66(図1参照)が、信号強度の大きさの順に並ぶデータ系列DS3の中から、信号強度Sが最小となるデータD24を検出する。

0059

更に、データ検出手段66は、信号強度の大きさの順に並ぶデータ系列DS3の中から、中央に位置するデータを検出する。ただし、本実施形態では、データ系列DS3に含まれるデータの数は、24個、すなわち、偶数個である。したがって、データ系列DS3の中央の位置は、信号強度Sの小さい側から数えて12番目のデータD9と、信号強度Sの大きい側から数えて12番目のデータD5との間の位置Eとなる。しかし、位置Eにはデータは存在していない。そこで、本実施形態では、位置Eに対して、信号強度Sの小さい側に隣接するデータD9を、中央に位置するデータとして検出する。ただし、信号強度Sの大きい側に隣接するデータD5を、中央に位置するデータとして検出してもよい。尚、データ数奇数個の場合は、真ん中に位置するデータを中央に位置するデータとして検出される。

0060

上記のようにして、データ検出手段66が、データD24およびD9を検出する。データD24およびD9が検出された後、ステップS7に進む。

0061

ステップS7では、データ仮抽出部671(図1参照)が、検出したデータD24およびD9に基づいて、信号強度の大きさの順に並ぶデータ系列DS3の中から、ベースラインBLを決定するために使用できそうなデータを仮抽出する。

0062

データ仮抽出部671は、データを仮抽出するために、先ず、データを仮抽出するための基準となる信号強度Sの下限値LC1および上限値UC1を求める。下限値LC1および上限値UC1は、以下の式から算出される。
LC1=Sm1−(Sm1−Slow)×k1 ・・・(1)
UC1=Sm1+(Sm1−Slow)×k2 ・・・(2)
ただし、Sm1:中央の位置のデータD9の信号強度、Slow:データD24の信号強度、k1およびk2:定数

0063

したがって、式(1)および(2)から、下限値LC1および上限値UC1が算出される。

0064

図8は、下限値LC1および上限値UC1の位置を示す図である。

0065

下限値LC1および上限値UC1を算出した後、下限値LC1と上限値UC1との間に位置するデータの集合Dset1(データD6、D17、D3、D4、D19、D9、D5、D18、D12、D13、D15)を仮抽出する。

0066

尚、下限値LC1と上限値UC1は、Sm1およびSlowの他に、定数k1およびk2に依存する(式(1)および(2)参照)。定数k1およびk2が小さくなればなるほど、下限値LC1と上限値UC1との間の間隔は狭くなり、一方、定数k1およびk2が大きくなればなるほど、下限値LC1と上限値UC1との間の間隔は広くなる。下限値LC1と上限値UC1との間の間隔が狭すぎると、仮抽出されるデータ数が少なくなるので、ある程度の数のデータが仮抽出できるように、下限値LC1と上限値UC1との間の間隔はある程度広くする必要がある。しかし、下限値LC1と上限値UC1との間の間隔が広すぎると、仮抽出されるデータ数も増えるので、仮抽出されるデータ数に対して、ベースラインBLを決定するのに不適切なデータ数の割合も多くなる。したがって、下限値LC1と上限値UC1との間の間隔が適切な値となるように、定数k1およびk2を設定する必要がある。本実施形態では、k1=k2=0.1と設定している。しかし、k1およびk2の値は、撮影条件などに応じて、0.1以外の別の値に設定してもよい。

0067

本実施形態では、データの集合Dset1が仮抽出される。仮抽出されたデータの集合Dset1に含まれる全てのデータを、ベースラインBLを決定するためのデータとして使用することも可能である。しかし、仮抽出されたデータの集合Dset1に含まれるデータの信号強度の偏差によっては、データの集合Dset1に、ベースラインBLを決定するためのデータとして使用するには好ましくないデータが含まれている可能性もある。そこで、本実施形態では、仮抽出されたデータの集合Dset1の中から、ベースラインBLを決定するために使用するデータを抽出する。このため、ステップS8に進む。

0068

ステップS8では、信頼区間決定部672(図1参照)は、仮抽出されたデータの集合Dset1に対して、ベースラインBLを決定するのに適したデータが存在していると思われる信頼区間CIを決定する。信頼区間CIは、信号強度Sの下限値LC2および上限値UC2によって決定される。下限値LC2および上限値UC2は、例えば、以下の式から算出される。
LC2=Sm2−STD×k3 ・・・(3)
UC2=Sm2+STD×k4 ・・・(4)
ただし、Sm2:仮抽出されたデータの集合Dset1に含まれる全データの信号強度の平均値、STD:標準偏差、k3およびk4:定数

0069

したがって、式(3)および(4)から、下限値LC2および上限値UC2が算出される。

0070

図9は、信頼区間CIを示す図である。

0071

信頼区間CIの下限値LC2および上限値UC2は、データを仮抽出するときに使用された下限値LC1と上限値UC1との間に位置している。この結果、データD6は、信頼区間CIから除かれており、ベースラインBLを決定するためのデータとしては信頼性が低いことがわかる。信頼区間CIには、データの集合Dset2(データD17、D3、D4、D19、D8、D9、D5、D18、D12、D13、D15)が含まれている。

0072

尚、下限値LC2と上限値UC2は、Sm2およびSTDの他に、定数k3およびk4に依存する(式(3)および(4)参照)。定数k3およびk4の値は、撮影条件などに応じて種々の値をとり得るが、本実施形態では、k3=k4=3に設定している。しかし、k3およびk4の値は、撮影条件などに応じて、3以外の別の値に設定してもよい。

0073

信頼区間CIを決定した後、ステップS9に進む。

0074

ステップS9では、データ抽出部673(図1参照)が、仮抽出されたデータの集合Dset1の中から、信頼区間CIに含まれるデータの集合Dset2(データD17、D3、D4、D19、D8、D9、D5、D18、D12、D13、D15)を抽出する。データの集合Dset2を抽出した後、ステップS10に進む。

0075

ステップS10では、ラベル付け部681(図1参照)が、時系列的に並ぶデータ系列DS2に含まれるデータ(図6参照)のうち、データ系列DS3の信頼区間CIから抽出されたデータに対応するデータにラベルを付する。

0076

図10は、時系列に並ぶデータ系列DS2のうちのラベルが付されたデータを説明する図である。図10では、ラベルが付されたデータ(D3、D4、D5、D8、D9、D12、D13、D15、D17、D18、D19)は、白丸で囲んで示されている。図10図9とを比較すると、図9に示すデータの集合Dset2に含まれるデータは、図10においてラベルが付されていることがわかる。

0077

図10を参照すると、ラベルが付されたデータ(D3、D4、D5、D8、D9、D12、D13、D15、D17、D18、D19)は、信号強度の増減が繰り返される範囲Aに現れていることがわかる。したがって、ラベルが付されたデータは、ベースラインBLを決定するのに適したデータであることがわかる。データにラベルを付けた後、ステップS9に進む。

0078

ステップS11では、データ決定部682(図1参照)が、ラベルが付されたデータに基づいて、ベースラインBLを決定するために使用されるデータを決定する。図10を参照すると、信号強度が増減を繰り返す範囲Aには、ラベルが付されたデータの他に、ラベルが付されていないデータ(D2、D6、D7、D10、D11、D14、D16)も存在している。しかし、データD2以外のラベルが付されていないデータ(D6、D7、D10、D11、D14、D16)は、ラベルが付されたデータに挟まれている。このような場合は、ラベルが付されていないデータ(D6、D7、D10、D11、D14、D16)であっても、ベースラインBLを決定するのに適したデータであると考えられる。そこで、データ決定部682は、ラベルが付されたデータ(D3、D4、D5、D8、D9、D12、D13、D15、D17、D18、D19)と、ラベルが付されていないデータ(D6、D7、D10、D11、D14、D16)との両方を、ベースラインBLを決定するために使用されるデータとして決定する。したがって、データ決定部682は、データD3〜D19を、ベースラインBLを決定するために使用されるデータとして決定する。その後、ステップS12に進む。

0079

ステップS12では、ベースライン決定部683(図1参照)が、データ決定部682が決定したデータD3〜D19の信号強度Sの平均値を算出し、算出された平均値をベースラインBLとして決定する。また、到達時刻決定手段69(図1参照)が、ラベルが付されたデータ(D3、D4、D5、D8、D9、D12、D13、D15、D17、D18、D19)に基づいて、造影剤がスライスSkの領域Raに到達した時刻(到達時刻)ATを決定する。

0080

図11は、ベースラインBLおよび到達時刻ATを示す図である。

0081

図11では、領域A内のデータについては、データD19を除き、符号が省略されている。

0082

図11を参照すると、ベースラインBLは、信号強度Sの増減が繰り返される範囲A内に設定されていることがわかる。また、ラベルが付されたデータ(D3、D4、D5、D8、D9、D12、D13、D15、D17、D18、D19)のうち、時系列的に最後に現れるデータD19の時刻T19が、到達時刻ATとして決定されている。データD19の直後から信号強度Sは急激に減少しており、データD19の時刻が、到達時刻ATとして適切であることがわかる。

0083

これまでは、スライスSkの領域Ra(図5参照)におけるベースラインBLおよび到達時刻ATを決定する手順について説明されている。しかし、スライスSkの他の領域や、スライスSk以外の他のスライスの各領域におけるベースラインBLおよび到達時刻ATについても、同様のやり方で決定される。

0084

本実施形態では、時系列に並べられたデータ系列DS1(図5(b)参照)の中から、信号強度が最小となるデータD24と、データD24よりも前に現れるデータD1〜D23とを含むデータ系列DS2(図6参照)を取り出している。データ系列DS2は、信号強度の大きさの順に並べ替えられ、その後、信号強度の大きさの順に並べ替えられたデータD1〜D24の中から、中央に位置するデータD9が検出される。信号強度の大きさの順にデータを並べ替えると、ベースラインBLを決定するために使用できるデータは、並べ替えられたデータの中央付近に集中する傾向がある(図9参照)。したがって、中央に位置するデータD9に基づいて最終的にベースラインBLを決定するために使用されるデータD3〜D19を決定することによって、MR信号のSN比が大きくても、ベースラインBLの計算値の精度を高めることができる。

0085

尚、本実施形態では、仮抽出されたデータの集合Dset1の中から、信頼区間CIに含まれるデータの集合Dset2を抽出し、データの集合Dset2に基づいて、ベースラインBLを決定するために使用するデータD3〜D19を決定している。しかし、仮抽出されたデータの集合Dset1に基づいて、ベースラインBLを決定するために使用するデータを決定してもよい。

0086

また、本実施形態では、データ系列DS2として、データD1〜D24が取り出されている。しかし、データD1〜D24のうち、信号強度Sが最小となるデータD24を取り出さずに、データD1〜D23をデータ系列DS2として取り出してもよい。

0087

また、本実施形態では、データD19の時刻T19を到達時刻ATとして決定しているが、別の方法で到達時刻ATを決定することもできる。以下に、別の方法で到達時間ATを決定する方法について説明する。

0088

図12は、到達時間ATを決定する別の方法の一例を説明する図である。

0089

先ず、図12(a)に示すように、データD19〜D24を直線で結び、データD19〜D24を結ぶラインL1を規定する。

0090

次に、図12(b)に示すように、ラインL1を、所定の関数ガンマ関数多項式)を用いてフィティングする。フィティングにより、ラインL1は、ラインL1’に変化する。ラインL1’から、データD19に対応する位置の時刻T19’を算出する。このようにして算出されためた時刻T19’を、到達時刻ATと決定してもよい。

図面の簡単な説明

0091

本発明の一実施形態の磁気共鳴イメージング装置1の概略図である。
磁気共鳴イメージング装置1の処理フローを示す図である。
被検体8に設定されたスライスの一例である。
スライスS1〜Snから得られるフレーム画像を示す概念図である。
被検体8の頭部8aに設定されたスライスSkの断面領域において、信号強度の時間変化を表す図である。
データ系列DS1の中から取り出されたデータ系列DS2を示す図である。
並び替えられたデータD1〜D24を示す図である。
下限値LC1および上限値UC1の位置を示す図である。
信頼区間CIを示す図である。
時系列に並ぶデータ系列DS2のうちのラベルが付されたデータを説明する図である。
ベースラインBLおよび到達時刻ATを示す図である。
到達時間ATを決定する別の方法の一例を説明する図である。

符号の説明

0092

1磁気共鳴イメージング装置
2コイルアセンブリ
3 テーブル3
4受信コイル
5造影剤注入装置
6制御装置
7入力装置
8 被検体
8a 頭部
21ボア
22超伝導コイル
23勾配コイル
24送信コイル
31クレードル
61コイル制御手段
62信号強度プロファイル作成手段
63時刻検出手段
64 データ取出手段
65ソート手段
66データ検出手段
67データ抽出手段
68ベースライン決定手段
69到達時刻決定手段
671 データ仮抽出部
672信頼区間決定部
681ラベル付け部
682 データ決定部
683 ベースライン決定部

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