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技術 撮像装置および再生装置

出願人 日本ビクター株式会社
発明者 赤坂宏則
出願日 2008年11月19日 (11年7ヶ月経過) 出願番号 2008-295259
公開日 2010年6月3日 (10年0ヶ月経過) 公開番号 2010-124174
状態 未査定
技術分野 TV信号の記録 記録のためのテレビジョン信号処理 記録に関連するカラーTV信号処理 スタジオ装置
主要キーワード 切り換え時刻 圧縮タイミング 両映像データ 追加映像 データ送信停止 混合映像 送信停止信号 データ送信停止要求
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (19)

課題

予め同期がとれている再符号化不要な複数の映像データを直接作成し、再生時には、1つのデコーダのみを用いて複数の映像データをシームレス切り換えて再生することを目的とする。

解決手段

本発明の撮像装置110は、符号化され、トランスポートストリームに変換されたマスタ映像データと、マスタ映像データのタイムスタンプの基準となる時刻情報とを受信するマスタ受信部240と、時刻情報に基づいて自機の時刻校正する時刻校正部256と、被写体を撮像して映像信号を生成する撮像部230と、生成された映像信号を符号化し、自機の時刻によるタイムスタンプを付してスレーブ映像データを生成しトランスポートストリームに変換する撮像符号化部262と、受信されたマスタ映像データのトランスポートストリームとを記憶媒体に記憶する記憶制御部264と、を備えることを特徴とする。

概要

背景

複数の撮影者が、それぞれ所有する撮像装置を用いて、異なる被写体または同一の被写体を異なるアングルで、同時に撮像した場合、その撮像装置の数だけ映像データが生成される。このような複数の撮像装置において同時に記憶された複数の映像データを集約し、映像データを切り換えて所望する映像シーンのみを連続的かつシームレス再生したいという要望がある。

しかし、撮像装置が一般的な家庭用ビデオカメラであった場合、各ビデオカメラは、同じ符号化方式を用いて映像データが生成されるとは限らず、異なる符号化方式の映像データが存在する可能性が高い。また、そのそれぞれの映像データは、符号化単位(GOP:Group of picture)が異なるので、同期がとられることがない。このような符号化方式が異なる複数の映像データを、1つのデコーダを用いて切り換えて再生しようとすると、デコーダが、符号化方式が異なる映像データのデコード処理に対応するまでに時間を費やしたり、符号化開始位置の相異による時間的なずれを修正するのに時間を費やしたりするために、その時間の間、映像非表示状態ミュート状態となり、映像のスムーズな切り換えに支障を来していた。

また、このようなビデオカメラでは、符号化した映像データを送信するときのトランスポートストリーム(以下、TSと呼ぶことがある)に含まれるパケット到達時間(以下、ATSと呼ぶことがある)の編集点でも不連続が生じることとなる。さらに、パソコン等において、上記各ビデオカメラで撮像、符号化した複数の映像データの編集を試みた場合に、映像データの編集点で再度の符号化処理が必要であった。

そこで、複数の映像データの択一的な再生を可能にするため、既に符号化済みの映像データを解析し、再符号化の必要性に応じ、符号化済みの映像データまたは再符号化を施した映像データを混在させてトランスポートストリームを生成するオーサリングシステムが提案されている(例えば、特許文献1)。
特許第3740978号

概要

予め同期がとれている再符号化不要な複数の映像データを直接作成し、再生時には、1つのデコーダのみを用いて複数の映像データをシームレスに切り換えて再生することを目的とする。 本発明の撮像装置110は、符号化され、トランスポートストリームに変換されたマスタ映像データと、マスタ映像データのタイムスタンプの基準となる時刻情報とを受信するマスタ受信部240と、時刻情報に基づいて自機の時刻校正する時刻校正部256と、被写体を撮像して映像信号を生成する撮像部230と、生成された映像信号を符号化し、自機の時刻によるタイムスタンプを付してスレーブ映像データを生成しトランスポートストリームに変換する撮像符号化部262と、受信されたマスタ映像データのトランスポートストリームとを記憶媒体に記憶する記憶制御部264と、を備えることを特徴とする。

目的

本発明は、このような課題に鑑み、他の映像信号と、時刻、符号化単位、符号化開始位置等を同期させて映像信号を符号化することで、予め同期がとれている再符号化不要な複数の映像データを直接作成し、再生時には、1つのデコーダのみを用いて複数の映像データをシームレスに切り換えて再生することが可能な撮像装置および再生装置を提供することを目的としている。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
1件

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請求項1

所定の符号化方式で符号化され、トランスポートストリームに変換されたマスタ映像データと、前記所定の符号化方式を示す情報と、前記マスタ映像データを符号化する際の各GOPの先頭を示す時刻情報である符号化開始位置情報と、前記マスタ映像データのタイムスタンプの基準となる時刻情報とを受信するマスタ受信部と、前記時刻情報に基づいて自機の時刻校正する時刻校正部と、被写体を撮像して映像信号を生成する撮像部と、前記映像信号を、各GOPの先頭の時刻を前記符号化開始位置に合わせるとともに、前記所定の符号化方式を示す情報で示される符号化方式で符号化し、自機の時刻によるタイムスタンプを付してトランスポートストリームに変換したスレーブ映像データを生成する撮像符号化部と、受信した前記マスタ映像データと前記スレーブ映像データとを記憶媒体に記憶する記憶制御部と、を備えることを特徴とする撮像装置

請求項2

前記マスタ映像データの発信元となるマスタ撮像装置に、前記マスタ撮像装置が対応する1または複数の符号化方式を示す情報の送信を要求するパラメータ送信要求部と、前記符号化方式を示す情報の送信要求に応じて送信された前記マスタ撮像装置が対応する1または複数の符号化方式を示す情報を前記マスタ受信部が受信した後、その中から自機が対応する1の符号化方式を選択するパラメータ選択部と、前記選択された符号化方式によるマスタ映像データの生成を要求するパラメータ設定要求部と、をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。

請求項3

前記マスタ受信部は、所定時間毎に時刻情報を受信し、前記時刻校正部は、前記受信毎に自機の時刻を校正することを特徴とする請求項1または2に記載の撮像装置。

請求項4

同一の符号化方式で符号化され、かつ、その符号化が行なわれた際の各GOPの先頭を示す時刻である符号化開始位置が合わされ、タイムスタンプが付加されてトランスポートストリームに変換されて記憶媒体に記憶されているマスタ映像データとスレーブ映像データとをそれぞれ抽出する映像データ抽出部と、前記マスタ映像データとスレーブ映像データとに付加されているタイムスタンプを用いて両映像データ同期再生させ、いずれか一方を選択するデータ選択部と、前記選択された映像データを復号し映像信号を生成する復号部と、前記復号された映像信号を出力する信号出力部と、を備えることを特徴とする再生装置

請求項5

前記データ選択部は、スレーブ映像データが存在する間、このスレーブ映像データを優先的に選択することを特徴とする請求項4に記載の再生装置。

請求項6

前記データ選択部は、外部指示に応じて前記マスタ映像データとスレーブ映像データのいずれか一方を選択することを特徴とする請求項4に記載の再生装置。

請求項7

前記データ選択部が選択する映像データの切り換え時刻情報を記憶する選択情報記憶部をさらに備えることを特徴とする請求項4から6のいずれか1項に記載の再生装置。

技術分野

0001

本発明は、撮像された映像信号を符号化し、映像データを生成および記憶する撮像装置、および、その記憶された映像データを再生する再生装置に関する。

背景技術

0002

複数の撮影者が、それぞれ所有する撮像装置を用いて、異なる被写体または同一の被写体を異なるアングルで、同時に撮像した場合、その撮像装置の数だけ映像データが生成される。このような複数の撮像装置において同時に記憶された複数の映像データを集約し、映像データを切り換えて所望する映像シーンのみを連続的かつシームレスに再生したいという要望がある。

0003

しかし、撮像装置が一般的な家庭用ビデオカメラであった場合、各ビデオカメラは、同じ符号化方式を用いて映像データが生成されるとは限らず、異なる符号化方式の映像データが存在する可能性が高い。また、そのそれぞれの映像データは、符号化単位(GOP:Group of picture)が異なるので、同期がとられることがない。このような符号化方式が異なる複数の映像データを、1つのデコーダを用いて切り換えて再生しようとすると、デコーダが、符号化方式が異なる映像データのデコード処理に対応するまでに時間を費やしたり、符号化開始位置の相異による時間的なずれを修正するのに時間を費やしたりするために、その時間の間、映像非表示状態ミュート状態となり、映像のスムーズな切り換えに支障を来していた。

0004

また、このようなビデオカメラでは、符号化した映像データを送信するときのトランスポートストリーム(以下、TSと呼ぶことがある)に含まれるパケット到達時間(以下、ATSと呼ぶことがある)の編集点でも不連続が生じることとなる。さらに、パソコン等において、上記各ビデオカメラで撮像、符号化した複数の映像データの編集を試みた場合に、映像データの編集点で再度の符号化処理が必要であった。

0005

そこで、複数の映像データの択一的な再生を可能にするため、既に符号化済みの映像データを解析し、再符号化の必要性に応じ、符号化済みの映像データまたは再符号化を施した映像データを混在させてトランスポートストリームを生成するオーサリングシステムが提案されている(例えば、特許文献1)。
特許第3740978号

発明が解決しようとする課題

0006

しかし、上述したオーサリングシステムは、既に撮像および符号化が完了した符号化データ同士の映像切り換えしか想定されておらず、映像データによっては、やはり煩雑な再符号化処理が必要になる。また、かかるオーサリングシステムは、符号化後の映像データの解析結果を、他の映像信号の符号化処理に適応することとしているため、複数の映像信号を同時に処理する、例えば、複数台の撮像装置で同時に撮像を行うといったリアルタイム性の高いシステムには適応できなかった。

0007

いずれにしても複数種類の撮像装置(例えば、家庭用ビデオカメラ)で撮影し、符号化された各映像データは、時刻、符号化単位(GOP)、その符号化単位の開始位置(先頭位置)等の同期がとれない問題がある。

0008

そこで、本願発明者は、撮像時、即ち、撮像処理を実施しつつその撮像した映像信号を符号化する時点に着目し、時刻、符号化単位、その符号化単位の開始位置等を複数台の撮像装置で同期することで、1本の撮像データと同様に複数の撮像データの符号化方式が統一されたトランスポートストリームを生成する手段を検討した。

0009

本発明は、このような課題に鑑み、他の映像信号と、時刻、符号化単位、符号化開始位置等を同期させて映像信号を符号化することで、予め同期がとれている再符号化不要な複数の映像データを直接作成し、再生時には、1つのデコーダのみを用いて複数の映像データをシームレスに切り換えて再生することが可能な撮像装置および再生装置を提供することを目的としている。

課題を解決するための手段

0010

上記課題を解決するために、本発明の代表的な撮像装置の構成は、所定の符号化方式で符号化され、トランスポートストリームに変換されたマスタ映像データと、所定の符号化方式を示す情報と、マスタ映像データを符号化する際の各GOPの先頭を示す時刻情報である符号化開始位置情報と、マスタ映像データのタイムスタンプの基準となる時刻情報とを受信するマスタ受信部と、時刻情報に基づいて自機の時刻を校正する時刻校正部と、被写体を撮像して映像信号を生成する撮像部と、映像信号を、各GOPの先頭の時刻を符号化開始位置に合わせるとともに、所定の符号化方式を示す情報で示される符号化方式で符号化し、自機の時刻によるタイムスタンプを付してトランスポートストリームに変換したスレーブ映像データを生成する撮像符号化部と、受信したマスタ映像データとスレーブ映像データとを記憶媒体に記憶する記憶制御部と、を備えることを特徴とする。

0011

マスタ映像データの発信元となるマスタ撮像装置に、マスタ撮像装置が対応する1または複数の符号化方式を示す情報の送信を要求するパラメータ送信要求部と、符号化方式を示す情報の送信要求に応じて送信されたマスタ撮像装置が対応する1または複数の符号化方式を示す情報をマスタ受信部が受信した後、その中から自機が対応する1の符号化方式を選択するパラメータ選択部と、選択された符号化方式によるマスタ映像データの生成を要求するパラメータ設定要求部と、をさらに備えてもよい。

0012

マスタ受信部は、所定時間毎に時刻情報を受信し、時刻校正部は、受信毎に自機の時刻を校正してもよい。

0013

本発明の代表的な撮像装置の他の構成は、同一の符号化方式で符号化され、かつ、その符号化が行なわれた際の各GOPの先頭を示す時刻である符号化開始位置が合わされ、タイムスタンプが付加されてトランスポートストリームに変換されて記憶媒体に記憶されているマスタ映像データとスレーブ映像データとをそれぞれ抽出する映像データ抽出部と、マスタ映像データとスレーブ映像データとに付加されているタイムスタンプを用いて両映像データ同期再生させ、いずれか一方を選択するデータ選択部と、選択された映像データを復号し映像信号を生成する復号部と、復号された映像信号を出力する信号出力部と、を備えることを特徴とする。

0014

データ選択部は、スレーブ映像データが存在する間、スレーブ映像データを優先的に選択してもよい。

0015

データ選択部は、外部指示に応じてマスタ映像データとスレーブ映像データのいずれか一方を選択してもよい。

0016

データ選択部が選択する映像データの切り換え時刻情報を記憶する選択情報記憶部をさらに備えてもよい。

発明の効果

0017

以上説明したように本発明によれば、他の映像信号と、時刻、符号化単位、符号化開始位置等を同期させて映像信号を符号化することで、予め同期がとれている再符号化不要な複数の映像データを直接作成し、再生時には、1つのデコーダのみを用いて複数の映像データをシームレスに切り換えて再生することが可能となる。

発明を実施するための最良の形態

0018

以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。かかる実施形態に示す寸法、材料、その他具体的な数値などは、発明の理解を容易とするための例示にすぎず、特に断る場合を除き、本発明を限定するものではない。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略し、また本発明に直接関係のない要素は図示を省略する。

0019

ここでは、撮像時、即ち、撮像処理を実施しつつその撮像した映像信号を符号化する時点において、時刻、符号化単位、その符号化単位の開始位置等を他の撮像装置(マスタ撮像装置)と同期することで、1本の撮像データと同様に複数の撮像データの符号化方式が統一されたトランスポートストリームを生成する基本的な構成を、第1の実施形態で説明し、かかる技術を複数台の撮像装置に応用した構成を、第2の実施形態で説明する。

0020

(第1の実施形態:撮像システム100)
図1は、第1の実施形態の撮像システム100の概略的な構成を示した模式図である。撮像システム100は、撮像装置110と、マスタ撮像装置120と、記憶媒体130と、再生装置140と、モニタ150とを含んで構成される。

0021

かかる撮像システム100において、撮影者は、撮像装置110としての家庭用ビデオカメラを用いて被写体112を撮像し、映像データを記憶媒体130に記憶する。当該記憶媒体130は、再生装置140によって再生され、モニタ150に表示される。ここで、記憶媒体130は、DVDやBDといった電源不要な媒体や、RAM、EEPROM不揮発性RAMフラッシュメモリ、HDD等の電源を要する媒体を適用することができる。

0022

また、撮像システム100では、撮像装置110の他に、マスタ撮像装置120も撮像装置110に並行して被写体112を撮像している。本実施形態において、撮像装置110は、自機が撮像した映像信号を符号化し、その符号化された映像データ(スレーブ映像データ)を記憶する際に、マスタ撮像装置120の映像データ(マスタ映像データ)も取り込んで、記憶媒体130に記憶する。

0023

以下、撮像装置110、マスタ撮像装置120、および再生装置140の構成を詳細に述べる。

0024

(撮像装置110)
図2は、撮像装置110の一例を示した外観図である。撮像装置110は、携帯性を有するものが多く、本体210と、撮像レンズ212と、操作キー214と、ビューファインダ216とを含んで構成される。

0025

本体210は、撮像レンズ212を通じて撮像された映像信号を再視聴可能な映像データに変換して記憶媒体130に記録すると共に、操作キー214へのユーザ入力に応じてその記録タイミング画角が調整される。また、映像データにおける画像内の所望する被写体112の焦点および露光が所望する値になるよう自動調節される。ビューファインダ216は、液晶ディスプレイ有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイ等で構成され、実録される映像データを視認することができる。撮影者は、その画像を視認しながら被写体112を所望する位置および大きさで捉えることが可能となる。

0026

図3は、撮像装置110の構成を示すブロック図である。撮像装置110は、撮像部230と、音声入力部232と、撮像制御部234と、信号出力部236と、マスタ送信部238と、マスタ受信部240とを含んで構成される。

0027

撮像部230は、撮像レンズ212を通じて被写体112を撮像し映像信号を生成する。撮像部230は、具体的に、焦点調整に用いられるフォーカスレンズ270、露光調整に用いられる絞り272、撮像レンズ212を通じて入射する光を電気信号に変換する撮像処理回路撮像素子)274を含んで構成される。かかる撮像部230によって撮像された映像信号は、撮像制御部234、信号出力部236に転送される。

0028

音声入力部232は、マイク276で集音された音声音声処理回路278で補正し、本体内で処理可能な音声信号に変換する。

0029

撮像制御部234は、中央処理装置(CPU)や信号処理装置(DSP:Digital Signal Processor)を含む半導体集積回路により撮像装置110全体を管理および制御する。

0030

信号出力部236は、撮像部230からの映像信号および音声入力部232からの音声信号を視聴可能に加工してビューファインダ216に出力する。撮影者は、かかるビューファインダ216の映像を視認しながら撮像対象を特定することができる。ここでは、画像信号や音声信号の出力先をビューファインダ216としたが、別体のモニタ等様々な画像表示装置に接続することが可能である。

0031

マスタ送信部238は、TCP/IPのホスト機能を有するマスタ撮像装置120と、IEEE802.11b等の無線通信確立し、DHCP(Dynamic Host Configuration Protocol)接続を通じて種々の要求コマンドを送信する。また、マスタ送信部238は、IEEE1394接続を用いて映像データや音声データを送信することもできる。

0032

図4は、当該撮像装置110とマスタ撮像装置120とが交換する要求コマンドと回答の一覧を示した説明図である。かかる要求コマンドや回答はそれぞれコードが付され、撮像装置110とマスタ撮像装置120とはそのコードによってそれぞれの信号を伝達する。ここで示される要求コマンドおよび回答の内容は後述する構成要素の中で逐次説明する。

0033

マスタ受信部240は、マスタ送信部238同様、マスタ撮像装置120と無線通信を確立し、要求コマンドに対するマスタ撮像装置120からの回答、時刻情報、符号化開始位置、マスタ映像データ、他の撮像装置110のスレーブ映像データ等を受信する。

0034

また、撮像制御部234は、パラメータ送信要求部250、パラメータ選択部252、パラメータ設定要求部254、時刻校正部256、開始位置取得要求部258、映像データ要求部260、撮像符号化部262、記憶制御部264としても機能する。

0035

パラメータ送信要求部250は、マスタ送信部238からマスタ撮像装置120に、要求コマンド「パラメータ送信要求」を送信して、マスタ撮像装置120が対応する1または複数の符号化方式およびそのパラメータの送信を要求する。マスタ撮像装置120では当該撮像装置110以外にも複数の撮像装置と通信している可能性があるため、撮像装置110は、その要求コマンドが自機から発したものであることを示す識別子(識別ID)を要求コマンドに付して送信する。こうしてマスタ撮像装置120がサポートしている撮像および符号化条件を取得することができる。

0036

ここで、符号化方式は、MPEG2、MEPG4、H.264(MPEG4/AVC)等をいい、パラメータは、ATS、PAT、PMT、SIT、水平および垂直サイズアスペクト比フレームレートビットレートVBVバッファサイズ、プロファイルベルクロマフォーマットプログレッシブインターレース等の撮像条件、符号化条件、ストリーミング条件を含めることができる。かかるパラメータは、ここに挙げたものに限られず、用途に応じて様々な定義を含む。かかるパラメータは、例えば、ISO/IEC13818−1およびISO/IEC13818−2にその詳細が記載されている。

0037

パラメータ選択部252は、マスタ受信部240を通じて受信した、パラメータ送信要求に対するマスタ撮像装置120からの回答である、マスタ撮像装置120が対応する1または複数の符号化方式およびそのパラメータの中から、当該撮像装置110が対応する1の符号化方式と各パラメータを選択する。かかる選択は、符号化方式の選択肢をビューファインダ216に出力し、その選択肢に対するユーザの選択入力を受けて実行されるとしてもよい。また、予め自機がサポートする符号化方式に優先順位を付けておき、マスタ撮像装置120が対応する符号化方式の中から最優先の符号化方式を自動的に選択してもよい。

0038

パラメータ設定要求部254は、パラメータ選択部252で選択された符号化方式およびパラメータによる符号化をマスタ撮像装置120に遂行してもらうために、マスタ送信部238から、当該選択された結果と要求コマンド「パラメータ設定要求」を送信して、その設定要求を行う。

0039

かかる構成により、自機が対応する符号化方式にマスタ撮像装置120の符号化方式を合わせることができ、同一の符号化方式を用いた映像データを生成することが可能となる。

0040

時刻校正部256は、マスタ受信部240を通じて取得される、マスタ撮像装置120の基準時刻の情報(時刻情報)に基づいて自機の時刻(タイムコード)を校正する。時刻情報がマスタ撮像装置120から所定時間、例えば1秒毎に定期的に送信される場合、それに合わせて時刻の校正も定期的に実行される。時刻情報は、分解能を1/1000秒単位で取得することができる。従って、時刻が2010年12月24日午後6時21分16秒521であれば、時刻情報は「20101224182116521」と示される。かかる構成により、当該撮像システム100における基準時刻(マスタ撮像装置120の時刻)に自機を正確に同期させることができ、映像データ同士のずれを回避することができる。

0041

開始位置取得要求部258は、マスタ撮像装置120に、要求コマンド「開始位置取得要求」を通じて、マスタ映像データの符号化開始位置の送信を要求する。かかる符号化開始位置は、符号化単位毎の先頭のフレームとなるIピクチャまたはIDRピクチャの時系列上の位置のことである。例えば、開始時刻を2010年12月24日午後6時21分16秒の22フレームを符号化単位の先頭のフレーム(IピクチャまたはIDRピクチャ)とする場合、「2010122418211622」と表される。

0042

映像データ要求部260は、マスタ撮像装置120に、マスタ映像データの送信を要求する。ここで、マスタ映像データの送信開始時には、要求コマンド「映像データ送信開始」を、送信停止時には、要求コマンド「映像データ送信停止」を、マスタ送信部238を通じて送信する。かかる構成により、自機では、所望する被写体の撮像を実行しつつ、マスタ撮像装置120が他の位置から撮像したマスタ映像データを取り込むことが可能となる。

0043

撮像符号化部262は、撮像部230が生成した映像信号および音声入力部232が生成した音声信号を、マスタ撮像装置120から取得した符号化方式およびパラメータに基づいて、同マスタ撮像装置120から取得した符号化開始位置から符号化してスレーブ映像データを生成し、更に、自機の時刻によるタイムスタンプを付して、スレーブ映像データのTSに変換する。以下、理解を容易にするため、映像データに対してのみ説明するが音声データに対しても同様の内容が適用可能である。

0044

図5は、マスタ映像データとスレーブ映像データとの関係を示したタイミングチャートである。マスタ撮像装置120では、自機の時刻情報に基づいてタイムコードを生成し、符号化開始位置の指定があると、次のタイムコードのタイミングで符号化を開始する。ここでは符号化単位を15のピクチャ(IDR/Iピクチャ、Pピクチャ、Bピクチャ)からなるGOPとしている。従って、マスタ撮像装置120では、タイムコード15回に1回、つまり符号化単位毎に符号化開始位置の時刻が到来する。

0045

そして、撮像装置110は、マスタ撮像装置120から、図5中破線で示すように時刻情報と符号化開始位置を示す情報とを取得し、時刻情報に基づいて自機のタイムコードを校正し、マスタ撮像装置120同様、符号化開始位置の次のタイムコードのタイミングで符号化を開始する。このように、マスタ撮像装置120は、符号化単位(GOP)毎に、符号化開始位置を撮像装置110に送信する。

0046

かかる構成により、撮像装置110は、マスタ撮像装置120からのマスタ映像データと等しい符号化方式およびパラメータによる映像データ(スレーブ映像データ)を生成するので、符号化単位を等しくでき、更に、その符号化開始位置までも合わせることが可能となる。

0047

記憶制御部264は、マスタ受信部240を通じてマスタ撮像装置120から受信されたマスタ映像データのTSと、当該撮像装置110で符号化されたスレーブ映像データのTSとを、記憶媒体130に記憶する。記憶制御部264は、ユーザ入力に応じてその記憶対象を選択でき、例えば、当該撮像装置110のスレーブ映像データのTSのみ、またはマスタ撮像装置120のマスタ映像データのTSのみ、もしくは両映像データのTSを記憶する。

0048

ここでは、時刻、符号化単位、符号化開始位置等の同期がとれた複数の映像データのTS(例えば、マスタ映像データのTSとスレーブ映像データのTS)を記憶媒体130に記憶しているので、再生時に再符号化が不要であり、1つのデコーダのみを用いて複数の映像データをシームレスに切り換えて再生することが可能となる。また、撮影者による撮像と同時にTSが生成されるので、後の煩雑な編集作業を伴うこともない。

0049

(マスタ撮像装置120)
図6は、マスタ撮像装置120の構成を示すブロック図である。マスタ撮像装置120は、撮像部230と、音声入力部232と、マスタ制御部334と、信号出力部236と、撮像送信部338と、撮像受信部340とを含んで構成される。上述した撮像装置110における構成要素として既に述べた撮像部230と、音声入力部232と、信号出力部236とは、実質的に機能が同一なので重複説明を省略し、ここでは、構成が相違するマスタ制御部334と、撮像送信部338と、撮像受信部340とを主に説明する。

0050

撮像送信部338は、撮像装置110と、IEEE802.11b等の無線通信を確立し、撮像装置110からの要求コマンドに対する回答や、マスタ映像データのTSを送信する。また、後述する撮像受信部340が他の撮像装置110から受信したスレーブ映像データのTSを、送信対象の撮像装置110へ転送することも可能である。

0051

撮像受信部340は、撮像送信部338同様、撮像装置110と無線通信を確立し、撮像装置110からの種々の要求コマンドを受信する。また、撮像装置110からスレーブ映像データのTSを受信することもできる。

0052

マスタ制御部334は、中央処理装置(CPU)や信号処理装置(DSP)を含む半導体集積回路によりマスタ撮像装置120全体を管理および制御する。また、マスタ制御部334は、パラメータ回答部350、パラメータ設定部352、開始位置配信部354、映像データ配信部356、マスタ符号化部358、記憶制御部360としても機能する。

0053

パラメータ回答部350は、撮像装置110からの要求コマンド「パラメータ送信要求」に応じて、「パラメータ回答」にマスタ撮像装置120自機が対応する1または複数の符号化方式と、そのパラメータ一覧を付し、要求コマンドの発信元撮像装置110に回答する。

0054

パラメータ設定部352は、パラメータ回答部350が回答した符号化方式およびパラメータの中から撮像装置110が選択した符号化方式およびパラメータを取得し、その符号化方式およびパラメータを自機に設定し、その確認応答として撮像装置110に「パラメータ設定応答」を配信する。かかる構成により、自機が対応する符号化方式と撮像装置110の符号化方式とを合わせることができ、同一の符号化形式を用いた映像データを生成することが可能となる。

0055

開始位置配信部354は、撮像装置110からの要求コマンド「開始位置取得要求」に応じて、後述するマスタ符号化部358における符号化開始位置を、要求コマンドの発信元撮像装置110に配信する。かかる符号化開始位置は、符号化単位であるGOP毎に継続して配信することもできる。

0056

映像データ配信部356は、撮像装置110からのマスタ映像データの送信要求「映像データ送信開始」および「映像データ送信停止」を受け、その要求コマンドに従ってマスタ映像データを配信する。また、映像データ配信部356は、そのマスタ映像データのタイムスタンプの基準となる時刻情報を定期的に撮像装置110に配信する。

0057

マスタ符号化部358は、撮像部230が生成した映像信号および音声入力部232が生成した音声信号を、パラメータ設定部352が設定した符号化方式およびパラメータに基づいて、所定の符号化開始位置から符号化し、自機の時刻によるタイムスタンプを付してマスタ映像データを生成する。

0058

かかる構成により、撮像装置110で符号化されるスレーブ映像データと等しい符号化方式およびパラメータによる映像データを生成でき、また、その符号化開始位置までも合わせることで、符号化単位も等しくなる。従って、撮像装置110においてスレーブ映像データのTSと当該マスタ映像データのTSとを記憶させることで、その再生時には、重畳した複数の映像データを再符号化すること無しに自由に切り換えて再生することが可能となり、シームレスな映像を得ることができる。

0059

図7は、マスタ撮像装置120において生成されるマスタ映像データの内容を示したタイミングチャートである。マスタ映像データは、映像そのものを示す映像ファイル(例えばvc_00000.m2ts)とその構成を示す情報ファイル(例えば、svr_recinfo.rec)とからなる。

0060

映像ファイルは、図7(a)に示すように、複数のGOPが連続したものであり、情報ファイルは、図7(b)に示すように、そのGOPの識別番号に、開始時刻およびバイトオフセットが関連付けられたものである。かかる情報ファイルの実際の構成例を図7(c)に示す。

0061

記憶制御部360は、マスタ符号化部358で符号化されたマスタ映像データをTSとして記憶媒体130に記憶する。

0062

撮像方法
次に上述したマスタ撮像装置120と撮像装置110とを用いて映像データを記憶する撮像方法を説明する。

0063

図8は、マスタ撮像装置120と撮像装置110との制御信号(コマンド)および撮像データの送受信処理を示したシーケンス図である。まず、撮像装置110は、要求コマンド「パラメータ送信要求」を送信して、マスタ撮像装置120に、マスタ撮像装置120が対応する1または複数の符号化方式およびそのパラメータの送信を要求する(S400)。マスタ撮像装置120は、「パラメータ回答」にマスタ撮像装置120自機が対応する1または複数の符号化方式とそのパラメータを付し、要求コマンドの発信元撮像装置110に配信する(S402)。撮像装置110は、取得した、マスタ撮像装置120が対応する1または複数の符号化方式およびそのパラメータから、当該撮像装置110が対応する1の符号化方式と各パラメータを選択する(S404)。

0064

続いて、撮像装置110は、マスタ撮像装置120に、選択した結果と要求コマンド「パラメータ設定要求」を送信して、その設定要求を行う(S406)。マスタ撮像装置120は、選択された符号化方式およびパラメータを取得し、その符号化方式およびパラメータを自機に設定し、その確認応答として撮像装置110に「パラメータ設定応答」を配信する(S408)。

0065

その後、マスタ撮像装置120からは、通信接続している間、例えば1秒毎に1回時刻情報が配信され(S410)、撮像装置110は、その時刻情報に基づいて自機の時刻(タイムコード)を校正する(S412)。

0066

マスタ撮像装置120との時刻同期が完了した撮像装置110は、要求コマンド「開始位置取得要求」を通じて、マスタ映像データの符号化開始位置の送信を要求し(S414)、マスタ撮像装置120は、要求コマンドの発信元撮像装置110に、符号化開始位置を配信し(S416)、撮像装置110は、その符号化開始位置により自機の符号化単位を定める(S418)。かかる符号化開始位置は、後述するマスタ映像データを配信している間、継続して配信される。

0067

符号化開始位置の同期が完了した撮像装置110は、マスタ映像データの受信を所望するタイミングで、マスタ撮像装置120に要求コマンド「映像データ送信開始」を送信し(S420)、マスタ撮像装置120は、符号化開始位置と共にマスタ映像データをパケットに分割して間欠的に送信する(S422)。撮像装置110は、撮像装置110自機における撮像を通じて生成した映像データ(スレーブ映像データ)をTSに変換し、マスタ映像データのTSと共に記憶する(S424)。

0068

マスタ映像データのTSの受信を止める場合、撮像装置110は、マスタ撮像装置120に、要求コマンド「映像データ送信停止」を送信する(S426)。撮像装置110は、要求コマンド「映像データ送信開始」と「映像データ送信停止」とを繰り返すことで、マスタ映像データのTSを繰り返し取得できる。

0069

続いて、マスタ撮像装置120および撮像装置110それぞれにおける動作処理を詳述する。

0070

図9は、マスタ撮像装置120の動作を示したフローチャートであり、図10は、撮像装置110の動作を示したフローチャートである。

0071

図9を参照すると、マスタ撮像装置120は、自機の撮像を開始し、その映像信号を符号化してマスタ映像データを生成し、更にTSに変換して記憶媒体130に記憶する(S500)。

0072

また、マスタ撮像装置120は、他の複数の撮像装置110を自機の時刻と同期させるため、所定時刻、例えば1秒間隔をおいた時刻が到来すると(S502のYES)、自機と通信接続されている撮像装置110に時刻情報をブロードキャストする(S504)。そして、映像信号の符号化および圧縮タイミングで(S506のYES)、開始位置送信要求がきている撮像装置110に対して、符号化開始位置を継続的に送信する(S508)。

0073

続いて、撮像装置110からの映像データ送信開始要求の有無を判定し(S510)、送信開始要求があれば(S510のYES)、マスタ撮像装置120において記憶しているマスタ映像データがGOPの先頭になったタイミングで(S512のYES)、送信開始要求元である撮像装置110にPAT、PMT情報、符号化パラメータを送信し(S514)、マスタ映像データのTSの送信を開始する(S516)。

0074

次に、現在、マスタ映像データのTSを送信中の撮像装置110からの映像データ送信停止要求の有無を判定し(S518)、送信停止要求があれば(S518のYES)、マスタ撮像装置120において記録しているマスタ映像データがGOPの終端になったタイミングで(S520のYES)、送信停止要求元である撮像装置110へのマスタ映像データのTSの送信を停止し(S522)、送信終了の回答を行う(S524)。

0075

ここで、自機の撮像が終了しているか否かが判断され(S526)、終了していなければ(S526のNO)、時刻情報のブロードキャスト(S502)から繰り返し、終了していれば(S526のYES)、マスタ撮像装置120における映像信号の符号化と、この符号化で生成されるマスタ映像データのTSの記憶媒体130への記憶とを停止するとともに、このマスタ映像データに対応する情報ファイルを生成して記憶媒体130へ記憶する(S528)。

0076

図10を参照すると、撮像装置110は、マスタ撮像装置120から時刻情報を受信していれば(S550のYES)、撮像装置110の時刻情報をマスタ撮像装置120と同期させる(S552)。

0077

そして、ユーザ入力により当該撮像装置110による撮像が指示されると(S554のYES)、マスタ撮像装置120から符号化開始位置が受信されるのを待って(S556)、受信した符号化開始位置に合わせて、即ちGOPの境界をマスタ撮像装置120と同期させて、自機の映像信号の符号化を開始し(S558)、符号化されたスレーブ映像データをTSに変換して記憶媒体130に記憶する(S560)。また、ユーザ入力により当該撮像装置110による現在撮像中のスレーブ映像データのTSの記憶停止が指示されると(S562のYES)、映像信号の符号化と、この符号化で生成されるスレーブ映像データのTSの記憶媒体130への記憶とを停止するとともに、このスレーブ映像データに対応する情報ファイルを生成して記憶媒体130へ記憶する(S564)。

0078

ここで、ユーザ入力によりマスタ撮像装置120からのマスタ映像データの取得が指示されると(S566のYES)、マスタ撮像装置120に映像データ送信開始コマンドを送信して、マスタ撮像装置120からマスタ映像データのTSを受信し(S568)、記憶媒体130に記憶する(S570)。また、ユーザ入力によりマスタ撮像装置120から現在受信中のマスタ映像データの記憶停止が指示されると(S572のYES)、記憶媒体130への記憶が停止される(S574)。

0079

このとき、マスタ撮像装置120からマスタ映像データの送信終了レスポンスを受信すると(S576のYES)、撮像装置110におけるマスタ映像データのTSの記憶を停止する(S578)。

0080

ここで、自機の撮像が終了しているか否か判断され(S580)、終了していなければ(S580のNO)、時刻同期(S550)から繰り返し、終了していれば(S580のYES)、撮像装置110における映像信号の符号化と、この符号化で生成されるスレーブ映像データのTSの記憶媒体130への記憶とを停止するとともに、このスレーブ映像データに対応する情報ファイルを生成して記憶媒体130へ記憶する(S582)。

0081

図11は、撮像装置110における記憶媒体130の記憶状態を示すイメージ図である。なお、実際の記録状態はTSの形式に変換されて記録されているので、このような状態とはなっていない。図11は、理解がしやすいようにTSから映像データを抽出して時系列に並べたものである。

0082

ここで、撮像装置110は、自機が撮像したスレーブ映像データと共にマスタ映像データも記憶している。スレーブ映像データは、ユーザ入力に応じて撮像開始信号の次のGOPから記憶を開始し、撮像停止信号のGOPでその記憶を終了する。また、マスタ映像データは、ユーザ入力に応じて送信開始信号の次のGOPから記憶を開始し、送信停止信号のGOPでその記憶を終了する。従って、図11において、スレーブ映像データは、tSV1〜tSV2およびtSV3〜tSV4の期間からなる2つのファイルとなり、マスタ映像データは、tSV0〜tSV5の期間からなる1つのファイルとなる。

0083

(再生装置140)
図12は、再生装置140の構成を示すブロック図である。再生装置140は、映像データ抽出部610と、ストリームバッファ612と、データ選択部614と、選択情報記憶部616と、復号部618と、信号出力部620とを含んで構成される。

0084

映像データ抽出部610は、記憶媒体130からデータを読み出し可能なディスクドライブ等で構成され、記憶媒体130に記憶されたマスタ映像データのTSとスレーブ映像データのTSからそれぞれの映像データを抽出する。ここでは記憶媒体130としてディスク形状の媒体を想定しているがスタティックメモリやHDD等様々な記憶媒体130を適用することができる。

0085

ストリームバッファ612は、映像データ抽出部610により読み出されたマスタ映像データとスレーブ映像データとを一時的に保持し、データ選択部614からの指令に従って随時映像データを出力する。

0086

データ選択部614は、マスタ映像データとスレーブ映像データとのタイムスタンプを用いて両映像データを同期させ、いずれか一方を選択する。データ選択部614は、いずれか一方しか映像データが存在しない場合、その映像データを復号部618に出力し、両映像データが存在する場合、ユーザの入力に応じて選択された映像データを復号部618に出力する。

0087

また、データ選択部614は、両映像データが存在する場合、スレーブ映像データを優先的に選択してもよい。

0088

図13は、データ選択部614の動作を説明するためのタイミングチャートである。ここでは、図11で示したように、スレーブ映像データとマスタ映像データの両映像データが記憶媒体130に記憶されている。データ選択部614は、いずれか一方の映像データしか存在しない期間Aでは、その存在する映像データ、ここではマスタ映像データを選択し、両映像データが存在する期間Bでは、スレーブ映像データを選択する。かかる選択結果は、そのまま後述する信号出力部620の出力となりモニタ150に表示される。

0089

かかる構成により、視聴者は、例えば、撮影者個人が撮像した特定の競技者出演者が十分な大きさおよび頻度で再生でき、かつ、競技演技の全体像を把握することが可能となる。

0090

選択情報記憶部616は、データ選択部614により選択された映像データの選択順および切り換え時刻情報を記憶する。かかる構成により、同一のTSを再生する際、データ選択部614の前回の選択結果を参照することができるので、ユーザによる選択入力を省略することができる。

0091

復号部(デコーダ)618は、データ選択部614が選択した映像データを復号し、映像信号を生成する。本実施形態においては、再符号化を要さないため、当該復号部618は1つあれば足りる。かかる構成により、1つの復号部(デコーダ)のみを用いて複数の映像データをシームレスに切り換えて再生することが可能となる。

0092

信号出力部620は、復号部618により復号された映像信号および音声信号をモニタ150に出力する。

0093

再生方法
次に上述した再生装置140を用いて映像データを再生する再生方法を説明する。

0094

図14は、再生装置140の動作を示したフローチャートである。再生装置140は、記憶媒体130からTSを読み出し、1または複数の映像データとその情報ファイルを抽出する(S650)。そして、再生用時計を映像データの時刻に設定して再生を開始する(S652)。

0095

再生用の時計に合わせて対応するGOPが抽出され(S654)、さらに、対応するGOPが1つの映像データのものであるか否かが判定され(S656)、1つの映像データのものであれば(S656のYES)、その映像データが復号される(S658)。対応するGOPが複数ある場合(S656のNO)、いずれかが選択されて(S660)、選択されたGOPが復号される(S662)。ここで、ユーザ入力により予め指定されている1の映像データを選択するとしてもよいし、複数の映像データのうちスレーブ映像データをマスタ映像データより優先して選択させてもよい。

0096

ここで、スレーブ映像データおよびマスタ映像データの両映像データが途切れると(S664のYES)、再生用の時計を次に再生すべき映像データの開始時刻に再設定(リセット)しなければならない(S666)。

0097

最後に、再生すべき映像データが終了したか否か判断され(S668)、終了していなければ(S668のNO)、次のGOPの抽出(S650)から繰り返し、終了していれば(S668のYES)、再生装置140におけるTSの再生を停止する(S670)。

0098

以上、第1の実施形態によれば、他の映像信号と、時刻、符号化単位、符号化開始位置等を同期させて映像信号を符号化することで、予め同期がとれている再符号化不要な複数の映像データを直接作成し、再生時には、1つのデコーダのみを用いて複数の映像データをシームレスに切り換えて再生することが可能となる。

0099

(第2の実施形態:撮像システム700)
第1の実施形態では、1台の撮像装置110が1台のマスタ撮像装置120からマスタ映像データのTSを取得し、自機で撮像したスレーブ映像データのTSと共に記憶媒体130に記憶する構成を述べた。ここで、マスタ撮像装置を基準とすれば、さらに複数の撮像装置を同期させることができる。第2の実施形態では、複数の撮像装置710が1台のマスタ撮像装置720に追従する構成を述べる。

0100

図15は、第2の実施形態の撮像システム700の概略的な構成を示したブロック図である。撮像システム700は、複数の撮像装置710と、1台のマスタ撮像装置720とを含んで構成される。ここで、マスタ撮像装置720は、複数の撮像装置710と並行して通信を行うことができ、撮像装置710は、マスタ撮像装置720との図中破線で示す要求コマンドおよび回答を通じて、図中実線の矢印で示すように、マスタ映像データを取得する。

0101

(撮像装置710)
図16は、第2の実施形態における撮像装置710の構成を示すブロック図である。撮像装置710は、撮像部230と、音声入力部232と、撮像制御部234と、信号出力部236と、マスタ送信部238と、マスタ受信部240とを含んで構成され、撮像制御部234は、パラメータ送信要求部250、パラメータ選択部252、パラメータ設定要求部254、時刻校正部256、開始位置取得要求部258、映像データ要求部260、撮像符号化部262、記憶制御部264、スレーブ映像要求部730、スレーブ映像配信部732としても機能する。

0102

第1の実施形態の撮像装置110における構成要素として既に述べた、撮像部230と、音声入力部232と、信号出力部236と、マスタ送信部238と、マスタ受信部240と、撮像制御部234におけるパラメータ送信要求部250、パラメータ選択部252、パラメータ設定要求部254、時刻校正部256、開始位置取得要求部258、映像データ要求部260、撮像符号化部262、記憶制御部264は、実質的に機能が同一なので重複説明を省略し、ここでは、構成が相違する、スレーブ映像要求部730と、スレーブ映像配信部732とを主に説明する。

0103

スレーブ映像要求部730は、マスタ送信部238を通じた要求コマンド「スレーブ映像要求」により、マスタ撮像装置720以外のさらに他の撮像装置710で生成されたスレーブ映像データの取得を、マスタ撮像装置720に要求する。このとき、所望する撮像装置710の識別子(識別ID)を要求コマンドに付すことによって、所望するスレーブ映像データを特定する。

0104

スレーブ映像配信部732は、マスタ撮像装置720からスレーブ映像データの取得要求があった場合、その取得要求に応じて、自機で符号化したスレーブ映像データのTSを配信する。

0105

(マスタ撮像装置720)
図17は、第2の実施形態におけるマスタ撮像装置720の構成を示すブロック図である。マスタ撮像装置720は、撮像部230と、音声入力部232と、マスタ制御部334と、信号出力部236と、撮像送信部338と、撮像受信部340とを含んで構成され、マスタ制御部334は、パラメータ回答部350、パラメータ設定部352、開始位置配信部354、映像データ配信部356、マスタ符号化部358、記憶制御部360、追加映像要求部740、追加映像取得部742としても機能する。

0106

第1の実施形態のマスタ撮像装置120における構成要素として既に述べた、撮像部230と、音声入力部232と、マスタ制御部334と、信号出力部236と、撮像送信部338と、撮像受信部340と、マスタ制御部334における、パラメータ回答部350、パラメータ設定部352、開始位置配信部354、映像データ配信部356、マスタ符号化部358、記憶制御部360は、実質的に機能が同一なので重複説明を省略し、ここでは、構成が相違する、追加映像要求部740と、追加映像取得部742とを主に説明する。

0107

追加映像要求部740は、撮像装置710からの「スレーブ映像要求」に応じて、撮像装置710が指示する他の撮像装置710に、他の撮像装置710で符号化されたスレーブ映像データの送信要求を行う。

0108

追加映像取得部742は、スレーブ映像データの送信要求に応じたスレーブ映像データのTSを他の撮像装置710から受信する。こうして受信されたスレーブ映像データのTSは、マスタ映像データのTSと共に、または単独で、撮像装置710内で生成されるスレーブ撮像データのTSと共に記憶媒体130に記憶される。従って、撮像装置710の記憶制御部264は、3以上の映像データを記憶することができる。

0109

(撮像方法)
次に上述したマスタ撮像装置720と撮像装置710とを用いて映像データを記憶する撮像方法を説明する。

0110

図18は、マスタ撮像装置720と撮像装置710との制御信号(コマンド)および撮像データの送受信処理を示したシーケンス図である。まず、撮像装置710(710A、710B、710C)は、それぞれ、図8に示した処理を通じてマスタ撮像装置720からマスタ映像データのTSを取得している(S800)。

0111

ここで、撮像装置710Aが、マスタ撮像装置720のマスタ映像データに加えて、他の撮像装置710Bのスレーブ映像データの取得を試みたと想定する。撮像装置710Aは、自機の識別IDとスレーブ映像データの生成元撮像装置710Bの識別IDを付して、マスタ撮像装置720に対して要求コマンド「スレーブ映像要求」を送信する(S802)。

0112

マスタ撮像装置720は、撮像装置710からの「スレーブ映像要求」に応じて、撮像装置710が指示する他の撮像装置710に、他の撮像装置で符号化されたスレーブ映像データの送信要求を行う(S804)。

0113

ここで、他の撮像装置710Bは、マスタ撮像装置720からスレーブ映像データの取得要求に応じて、自機で符号化したスレーブ映像データのTSを送信する(S806)。マスタ撮像装置720は、他の撮像装置710Bからスレーブ映像データのTSを受信すると、そのスレーブ映像データのTSをマスタ映像データのTS同様、スレーブ映像要求があった撮像装置710Aに配信し、撮像装置710Aはスレーブ映像データのTSを取得することができる(S808)。

0114

かかる撮像システム700においては、複数の撮像装置710それぞれがマスタ撮像装置720と同期している。即ち、撮像装置710同士も、時刻、符号化単位、符号化開始位置等が同期していることになる。従って、撮像装置710が、マスタ映像データのTSのみならず、他の撮像装置710におけるスレーブ映像データのTSを取得したとしても、マスタ映像データのTS同様同期がとれているので、再生時において、複数の映像データのTSをシームレスに切り換えて再生することができる。

0115

以上、第1および第2の実施形態を通じて説明したように、撮像装置110、710において、他の映像信号の時刻、符号化単位、符号化開始位置等を同期させて映像信号を符号化することで、予め同期がとれている再符号化不要な複数の映像データを直接作成し、再生する際も1つのデコーダのみを用いて複数の映像データをシームレスに切り換え、所望する混合映像を取得することが可能となる。従って、例えば、特定の競技者や出演者が十分な大きさおよび頻度で撮像され、かつ、競技や演技の全体像を把握可能な映像を個人の撮像装置110、710に記憶できる。

0116

以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。

0117

例えば、上述した実施形態においては、撮像装置110、710においてスレーブ映像データのTSとマスタ映像データのTSとを記憶しているが、かかる場合に限られず、マスタ受信部240がマスタ映像データのタイムスタンプの基準となる時刻情報のみを受信し、記憶制御部264は、符号化されたスレーブ映像データのみをTSとして記憶媒体に記憶し、後からマスタ映像データをスレーブ映像データに重ねることもできる。

0118

なお、本明細書の撮像方法または再生方法における各工程は、必ずしもフローチャートとして記載された順序に沿って時系列に処理する必要はなく、並列的あるいはサブルーチンによる処理を含んでもよい。

図面の簡単な説明

0119

第1の実施形態の撮像システムの概略的な構成を示した模式図である。
撮像装置の一例を示した外観図である。
撮像装置の構成を示すブロック図である。
撮像装置とマスタ撮像装置とが交換する要求コマンドと回答の一覧を示した説明図である。
マスタ映像データとスレーブ映像データとの関係を示したタイミングチャートである。
マスタ撮像装置の構成を示すブロック図である。
マスタ撮像装置において記憶されるマスタ映像データの内容を示したタイミングチャートである。
マスタ撮像装置と撮像装置との制御信号(コマンド)および撮像データの送受信処理を示したシーケンス図である。
マスタ撮像装置の動作を示したフローチャートである。
撮像装置の動作を示したフローチャートである。
撮像装置における記憶媒体の記憶状態を示すイメージ図である。
再生装置の構成を示すブロック図である。
データ選択部の動作を説明するためのタイミングチャートである。
再生装置の動作を示したフローチャートである。
第2の実施形態の撮像システムの概略的な構成を示したブロック図である。
第2の実施形態における撮像装置の構成を示すブロック図である。
第2の実施形態におけるマスタ撮像装置の構成を示すブロック図である。
マスタ撮像装置と撮像装置との制御信号(コマンド)および撮像データの送受信処理を示したシーケンス図である。

符号の説明

0120

110、710 …撮像装置
120、720 …マスタ撮像装置
130 …記憶媒体
140 …再生装置
230 …撮像部
250 …パラメータ送信要求部
252 …パラメータ選択部
254 …パラメータ設定要求部
256 …時刻校正部
258 …開始位置取得要求部
260 …映像データ要求部
262 …撮像符号化部
264 …記憶制御部
350 …パラメータ回答部
352 …パラメータ設定部
354 …開始位置配信部
356 …映像データ配信部
358 …マスタ符号化部
610 …映像データ抽出部
612 …ストリームバッファ
614 …データ選択部
616 …選択情報記憶部
618 …復号部
730 …スレーブ映像要求部
732 …スレーブ映像配信部
740 …追加映像要求部
742 …追加映像取得部

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  • キヤノン株式会社の「 撮像装置及びその制御方法、プログラム、記憶媒体」が 公開されました。( 2020/04/09)

    【課題】撮像素子と信号処理回路間の画像データの伝送における消費電力を軽減することができる撮像装置を提供する。【解決手段】複数の画素が配置された画素部と、画素部から得られた画像データとクロックとを重畳し... 詳細

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