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技術 ピボット軸受および情報記録再生装置

出願人 セイコーインスツル株式会社
発明者 大海学平田雅一朴馬中鈴木瑞明
出願日 2008年11月21日 (11年7ヶ月経過) 出願番号 2008-298206
公開日 2010年6月3日 (10年0ヶ月経過) 公開番号 2010-123223
状態 特許登録済
技術分野 磁気ヘッドの位置調整,追随
主要キーワード 視中心 略四角状 各構成品 金属性材料 テーパ形 角揺動 ヒンジプレート 略六角形状
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (12)

課題

光源から発生する熱の影響を抑えるとともに、装置の小型化を図ることができるピボット軸受および情報記録再生装置を提供する。

解決手段

一定方向に回転する磁気記録媒体の外側に配置され、磁気記録媒体の表面と対向配置されたスライダが支持された回動部材14の回転中心に配された軸部を有するピボット軸受10であって、磁気記録媒体を加熱するため光束を出射する光源20と、光源から複数のスライダに光束を配給する光束配給手段21,32と、を備え、光源および光束配給手段が、軸部の周面に配されている。

概要

背景

近年、コンピュータ機器におけるハードディスク等の容量増加に伴い、単一記録面内における情報の記録密度が増加している。例えば、磁気ディスク単位面積当たりの記録容量を多くするためには、面記録密度を高くする必要がある。ところが、記録密度が高くなるにつれて、記録媒体上で1ビット当たりの占める記録面積が小さくなっている。このビットサイズが小さくなると、1ビットの情報が持つエネルギーが、室温の熱エネルギーに近くなり、記録した情報が熱揺らぎ等のために反転したり、消えてしまったりする等の熱減磁の問題が生じてしまう。

一般的に用いられてきた面内記録方式では、磁化の方向が記録媒体の面内方向に向くように磁気を記録する方式であるが、この方式では上述した熱減磁による記録情報消失等が起こり易い。そこで、このような不具合を解消するために、記録媒体に対して垂直な方向に磁化信号を記録する垂直記録方式移行しつつある。この方式は、記録媒体に対して、単磁極を近づける原理磁気情報を記録する方式である。この方式によれば、記録磁界記録膜に対してほぼ垂直な方向を向く。垂直な磁界で記録された情報は、記録膜面内においてN極とS極とがループを作り難いため、エネルギー的に安定を保ち易い。そのため、この垂直記録方式は、面内記録方式に対して熱減磁に強くなっている。

しかしながら、近年の記録媒体は、より大量且つ高密度情報記録再生を行いたい等のニーズを受けて、さらなる高密度化が求められている。そのため、隣り合う磁区同士の影響や、熱揺らぎを最小限に抑えるために、保磁力の強いものが記録媒体として採用され始めている。そのため、上述した垂直記録方式であっても、記録媒体に情報を記録することが困難になっていた。

そこで、この不具合を解消するために、光を集光したスポット光、若しくは、光を集光した近接場光を利用して磁区を局所的に加熱して一時的に保磁力を低下させ、その間に書き込みを行うハイブリッド磁気記録方式が提供されている。特に、近接場光を利用する場合には、従来の光学系において限界とされていた光の波長以下となる領域における光学情報を扱うことが可能となる。よって、従来の光情報記録再生装置等を超える記録ビットの高密度化を図ることができる。

上述したハイブリッド磁気記録方式による情報記録再生装置としては、各種のものが提供されているが、その1つとして、近接場光の生成を行うための光を近接場光ヘッドに供給することで、微小開口から十分大きな近接場光を生成し、超高分解能再生記録、高速記録再生、高SN比化を図ることができる情報記録再生装置が知られている。

この情報記録再生装置としては、ボイスコイルモータVCM)等によってピボットベアリング軸を中心にして角揺動可能な駆動アームキャリッジ)を備え、駆動アームの先端部に、近接場光ヘッドを備えたスライダが取り付けられている構成が知られている。例えば特許文献1の一実施例に示すように、スライダのABS側の面(浮上面)とは反対側の面、つまりスライダの上面に半導体レーザチップを備えたものが提案されている。また、特許文献1の別実施例では、半導体レーザおよび光切換器を情報記録再生装置のケーシングに配置し、光切換器から分岐された光ファイバをスライダに接続したものが提案されている。

上述した情報記録再生装置は、ピボットベアリング軸(ロータリアクチュエータ)を中心に駆動アーム(板バネ)を移動させることで、スライダにディスク上をスキャンさせ、スライダをディスク上の所望する位置に配置する。その後、光源から放射された近接場光とスライダから発生する記録磁界とを協働させることで、ディスクに情報を記録することができる。また、スライダのABSは、ディスクのうねり等により、スライダに風圧が加わったときに、この風圧に追従するように浮上するように構成されている。
特開2003−67901号公報

概要

光源から発生する熱の影響を抑えるとともに、装置の小型化をることができるピボット軸受および情報記録再生装置を提供する。一定方向に回転する磁気記録媒体の外側に配置され、磁気記録媒体の表面と対向配置されたスライダが支持された回動部材14の回転中心に配された軸部を有するピボット軸受10であって、磁気記録媒体を加熱するため光束を出射する光源20と、光源から複数のスライダに光束を配給する光束配給手段21,32と、を備え、光源および光束配給手段が、軸部の周面に配されている。

目的

そこで本発明は、このような事情に考慮してなされたもので、その目的は、光源から発生する熱の影響を抑えるとともに、装置の小型化を図ることができるピボット軸受および情報記録再生装置を提供することである。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

一定方向に回転する磁気記録媒体の外側に配置され、該磁気記録媒体の表面と対向配置されたスライダが支持された回動部材回転中心に配された軸部を有するピボット軸受であって、前記磁気記録媒体を加熱するため光束を出射する光源と、該光源から複数の前記スライダに光束を配給する光束配給手段と、を備え、前記光源および前記光束配給手段が、前記軸部の周面に配されていることを特徴とするピボット軸受。

請求項2

前記光束配給手段は、前記光源から延設された第一光束伝播手段と、該第一光束伝播手段に設けられ前記光束の伝播方向を切換可能な複数の光分配器と、該複数の光分配器と前記複数のスライダとの間に前記回動部材に沿って配設された第二光束伝播手段と、を備え、前記光束配給手段のうち前記第一光束伝播手段が、前記軸部の周面に沿って配されていることを特徴とする請求項1に記載のピボット軸受。

請求項3

前記光源および前記光束配給手段が、前記回動部材における回動方向に沿う方向の中心部に対応した位置に配置されていることを特徴とする請求項1または2のいずれかに記載のピボット軸受。

請求項4

前記1〜3のいずれかに記載のピボット軸受と、一定方向に回転する磁気記録媒体と、前記ピボット軸受のまわりを回動可能に形成された回動部材と、該回動部材の基端側を支持するとともに、該回動部材を前記磁気記録媒体の表面に平行な方向に向けて移動させるアクチュエータと、前記磁気記録媒体を前記一定方向に回転させる回転駆動部と、前記スライダ及び前記光源の作動を制御する制御部と、を備えていることを特徴とする情報記録再生装置

技術分野

0001

本発明は、光を集光したスポット光を利用して磁気記録媒体に各種の情報を記録再生するピボット軸受および情報記録再生装置に関するものである。

背景技術

0002

近年、コンピュータ機器におけるハードディスク等の容量増加に伴い、単一記録面内における情報の記録密度が増加している。例えば、磁気ディスク単位面積当たりの記録容量を多くするためには、面記録密度を高くする必要がある。ところが、記録密度が高くなるにつれて、記録媒体上で1ビット当たりの占める記録面積が小さくなっている。このビットサイズが小さくなると、1ビットの情報が持つエネルギーが、室温の熱エネルギーに近くなり、記録した情報が熱揺らぎ等のために反転したり、消えてしまったりする等の熱減磁の問題が生じてしまう。

0003

一般的に用いられてきた面内記録方式では、磁化の方向が記録媒体の面内方向に向くように磁気を記録する方式であるが、この方式では上述した熱減磁による記録情報消失等が起こり易い。そこで、このような不具合を解消するために、記録媒体に対して垂直な方向に磁化信号を記録する垂直記録方式移行しつつある。この方式は、記録媒体に対して、単磁極を近づける原理磁気情報を記録する方式である。この方式によれば、記録磁界記録膜に対してほぼ垂直な方向を向く。垂直な磁界で記録された情報は、記録膜面内においてN極とS極とがループを作り難いため、エネルギー的に安定を保ち易い。そのため、この垂直記録方式は、面内記録方式に対して熱減磁に強くなっている。

0004

しかしながら、近年の記録媒体は、より大量且つ高密度情報の記録再生を行いたい等のニーズを受けて、さらなる高密度化が求められている。そのため、隣り合う磁区同士の影響や、熱揺らぎを最小限に抑えるために、保磁力の強いものが記録媒体として採用され始めている。そのため、上述した垂直記録方式であっても、記録媒体に情報を記録することが困難になっていた。

0005

そこで、この不具合を解消するために、光を集光したスポット光、若しくは、光を集光した近接場光を利用して磁区を局所的に加熱して一時的に保磁力を低下させ、その間に書き込みを行うハイブリッド磁気記録方式が提供されている。特に、近接場光を利用する場合には、従来の光学系において限界とされていた光の波長以下となる領域における光学情報を扱うことが可能となる。よって、従来の光情報記録再生装置等を超える記録ビットの高密度化を図ることができる。

0006

上述したハイブリッド磁気記録方式による情報記録再生装置としては、各種のものが提供されているが、その1つとして、近接場光の生成を行うための光を近接場光ヘッドに供給することで、微小開口から十分大きな近接場光を生成し、超高分解能再生記録、高速記録再生、高SN比化を図ることができる情報記録再生装置が知られている。

0007

この情報記録再生装置としては、ボイスコイルモータVCM)等によってピボットベアリング軸を中心にして角揺動可能な駆動アームキャリッジ)を備え、駆動アームの先端部に、近接場光ヘッドを備えたスライダが取り付けられている構成が知られている。例えば特許文献1の一実施例に示すように、スライダのABS側の面(浮上面)とは反対側の面、つまりスライダの上面に半導体レーザチップを備えたものが提案されている。また、特許文献1の別実施例では、半導体レーザおよび光切換器を情報記録再生装置のケーシングに配置し、光切換器から分岐された光ファイバをスライダに接続したものが提案されている。

0008

上述した情報記録再生装置は、ピボットベアリング軸(ロータリアクチュエータ)を中心に駆動アーム(板バネ)を移動させることで、スライダにディスク上をスキャンさせ、スライダをディスク上の所望する位置に配置する。その後、光源から放射された近接場光とスライダから発生する記録磁界とを協働させることで、ディスクに情報を記録することができる。また、スライダのABSは、ディスクのうねり等により、スライダに風圧が加わったときに、この風圧に追従するように浮上するように構成されている。
特開2003−67901号公報

発明が解決しようとする課題

0009

ここで、一般的に情報記録再生装置にはディスクが複数枚配置可能になっており、そのためスライダも複数配置されている。しかしながら、この複数のスライダに光束を供給するために複数の光源を設けると、装置が大型化したり、高コスト高消費電力になるという問題がある。
さらに、上述した特許文献1の情報記録再生装置の一実施例にあっては、光源がスライダの上面に搭載されているため、光源から発生する熱がスライダに直接伝わり、スライダが加熱される。スライダが加熱されると、スライダが反ったり、熱膨張が生じたりする虞がある。上述したスライダのABSは、ディスクのうねり等によりスライダに風圧が加わった際に、この風圧に追従してスライダが浮上するように構成されている。このABSが、スライダの反りや熱膨張により変形すると、スライダの浮上特性が変化するという問題がある。また、スライダが加熱されると、スライダの再生素子の特性等に影響が及び、情報の記録再生を高精度、かつ正確に制御することができない虞がある。
また、スライダは、ロータリアクチュエータを回転中心としてディスク表面を平行に移動するが、光源(半導体レーザチップ)をスライダに搭載すると、スライダの移動時において駆動アームに作用するモーメントが大きくなり、トラッキングの精度が低下するという問題がある。
また、上述した特許文献1の情報記録再生装置の別実施例にあっては、半導体レーザおよび光切換器を情報記録再生装置のケーシング上に配置しているため、装置の小型化を図ることができないという問題がある。
また、半導体レーザおよび光切換器をケーシング上に配置した場合に、特許文献1の別実施例のように光配線をキャリッジの側面に配置すると、キャリッジ回転時のバランスが悪くなるという問題がある。

0010

そこで本発明は、このような事情に考慮してなされたもので、その目的は、光源から発生する熱の影響を抑えるとともに、装置の小型化を図ることができるピボット軸受および情報記録再生装置を提供することである。

課題を解決するための手段

0011

本発明は、前記課題を解決するために以下の手段を提供する。
本発明に係るピボット軸受は、一定方向に回転する磁気記録媒体の外側に配置され、該磁気記録媒体の表面と対向配置されたスライダが支持された回動部材の回転中心に配された軸部を有するピボット軸受であって、前記磁気記録媒体を加熱するため光束を出射する光源と、該光源から複数の前記スライダに光束を配給する光束配給手段と、を備え、前記光源および前記光束配給手段が、前記軸部の周面に配されていることを特徴としている。

0012

本発明に係るピボット軸受においては、スポット光と記録磁界とを協働させたハイブリッド磁気記録方式により、回転する光ディスク等の磁気記録媒体に対して情報の記録を行うことができる。まず、磁気記録媒体に対して、回動部材の先端に設けられたスライダを、磁気記録媒体の表面に平行な方向に移動させてスキャンさせる。これにより、磁気記録媒体上の所望する位置にスライダを位置することができる。次いで、光束配給手段により光束をスライダに導く。そして、スライダに導かれた光束は、光学系によって集光される。これにより、スポット光発生素子が、集光された光束からスポット光を発生させることができる。なお、このスポット光発生素子は、光学的な微小開口やナノメートルサイズに形成された突起部等から構成されているものである。そして磁気記録媒体は、このスポット光によって局所的に加熱されて一時的に保磁力が低下する。その結果、スライダを用いて記録媒体に各種の情報を記録再生することができる。

0013

特に、本発明のピボット軸受によれば、軸部の周面に沿って光束配給手段を配置することにより、光源から複数のスライダに光束を配給することができる。これにより、複数のスライダに対応して複数の光源を設ける必要がないため、装置の小型化、低コスト低消費電力を実現することができる。

0014

また、スライダの光学系に光束を供給する光源が、ピボット軸受の軸部の周面に設けられている。そして、この光源から発光された光束は、光束配給手段を介して回動部材の先端部に支持されたスライダへ導かれる。スライダに導かれた光束は、上述した光学系により集光された後、スポット光発生素子に導入され磁気記録媒体にスポット光が入射される。つまり、従来のようにスライダに光源を直接搭載する場合と異なり、ピボット軸受に設けられた光源から光束配給手段を介してスライダに光束を供給するため、光束の供給時に光源から発生する熱がスライダまで伝達する虞が極めて少なく、光源から発生する熱の影響を抑えることができる。これにより、スライダの熱膨張、反り等の影響によりスライダが変形するのを防止することができる。また、スライダの再生素子の特性を維持することができる。

0015

また、回動部材が、ピボット軸受を回転中心として回動可能に構成されているため、回動部材は、磁気記録媒体の表面に平行な方向に移動可能に構成される。この時、回転中心により近いピボット軸受の周面に光源を設けることで、スライダに光源を搭載した場合に比べて、スライダの移動時において光源に作用するモーメントが小さい。したがって、トラッキングの精度を維持することができる。

0016

このように、本発明に係るピボット軸受によれば、光源から発生する熱の影響を抑えるとともに、スライダの移動時に光源に作用するモーメントを抑えることで、情報の記録再生を高精度、かつ正確に行うことができる。

0017

また、ピボット軸受に光源を設けることで、ケーシング上に光源を搭載した場合に比べて、装置の小型化を図ることができる。

0018

また、本発明に係るピボット軸受は、前記光束配給手段は、前記光源から延設された第一光束伝播手段と、該第一光束伝播手段に設けられ前記光束の伝播方向を切換可能な複数の光分配器と、該複数の光分配器と前記複数のスライダとの間に前記回動部材に沿って配設された第二光束伝播手段と、を備え、前記光束配給手段のうち前記第一光束伝播手段が、前記軸部の周面に沿って配されていることを特徴としている。

0019

本発明に係るピボット軸受においては、光源から発せされた光束を第一光束伝播手段に伝播した後、光分配器により分岐して第二光束伝播手段を介して各スライダに光を伝達できるようにしたため、一つの光源で全てのスライダに光を導くことができる。したがって、装置の小型化を図ることができる。
また、光源および光束配給手段をピボット軸受に取り付け、従来構造の回動部材を形成した後に、スライダから延設された第二光束伝播手段を光分配器に接続すればよいため、製造コストを上昇させることなく装置を製造することができる。

0020

また、本発明に係るピボット軸受は、前記光源および前記光束配給手段が、前記回動部材における回動方向に沿う方向の中心部に対応した位置に配置されていることを特徴としている。

0021

本発明に係るピボット軸受においては、磁気記録媒体との干渉を避けつつ、平面視における回動部材の幅方向中心軸上に第二光束伝播手段を架設することができるため、スライダの幅方向の中心軸上で第二光束伝播手段を容易に接続することができる。したがって、スライダへの導光効率を向上することができるとともに、スライダの安定浮上に効果的である。

0022

また、本発明に係る情報記録再生装置は、上述のいずれかに記載したピボット軸受と、一定方向に回転する磁気記録媒体と、前記ピボット軸受のまわりを回動可能に形成された回動部材と、該回動部材の基端側を支持するとともに、該回動部材を前記磁気記録媒体の表面に平行な方向に向けて移動させるアクチュエータと、前記磁気記録媒体を前記一定方向に回転させる回転駆動部と、前記スライダ及び前記光源の作動を制御する制御部と、を備えていることを特徴としている。

0023

本発明に係る情報記録再生装置においては、小型化、低コスト、低消費電力を実現するピボット軸受を用いているため、情報記録再生装置の小型化、低コスト、低消費電力を実現することができる。

発明の効果

0024

本発明に係るピボット軸受によれば、ピボット軸受の軸部の周面に沿って光束配給手段を配置することにより、光源から複数のスライダに光束を配給することができる。これにより、複数のスライダに対応して複数の光源を設ける必要がないため、装置の小型化、低コスト、低消費電力を実現することができる。
また、ピボット軸受に設けられた光源から光束配給手段を介してスライダに光束を供給するため、光束の供給時に光源から発生する熱がスライダまで伝達する虞が極めて少なく、光源から発生する熱の影響を抑えることができる。また、ピボット軸受に光源を設けることで、ケーシング上に光源を搭載した場合に比べて、装置の小型化を図ることができる。さらに、光源から発せされた光束を光束配給手段を介して各スライダに光を伝達できるようにしたため、一つの光源で全てのスライダに光を導くことができ、装置の小型化を図ることができる。

発明を実施するための最良の形態

0025

(情報記録再生装置)
以下、本発明に係る一実施形態を、図1図11を参照して説明する。図1は、本発明に係る情報記録再生装置1の第一実施形態を示す構成図である。なお、本実施形態の情報記録再生装置1は、垂直記録層を有するディスク(磁気記録媒体)Dに対して、垂直記録方式で書き込みを行う装置である。

0026

本実施形態の情報記録再生装置1は、図1に示すように、キャリッジ11と、キャリッジ11の回動軸として機能するピボット軸10と、キャリッジ11の先端側に支持されたヘッドジンバルアセンブリ(HGA)12と、ヘッドジンバルアセンブリ12をディスク面D1(ディスクDの表面)に平行なXY方向に向けてスキャン移動させるアクチュエータ6と、ディスクDを回転軸Lを中心に回転させるスピンドルモータ7と、情報に応じて変調した電流をヘッドジンバルアセンブリ12のスライダ2に対して供給する制御部5と、これら各構成品を内部に収容するハウジング9とを備えている。

0027

ハウジング9は、アルミニウム等の金属材料からなる上部開口部を有する箱型形状のものであり、上面視四角形状の底部9aと、底部9aの周縁において底部9aに対して鉛直方向立設する周壁(不図示)とで構成されている。そして、周壁に囲まれた内側には、上述した各構成品等を収容する凹部が形成される。なお、図1においては、説明を分かりやすくするため、ハウジング9の周囲を取り囲む周壁を省略している。また、このハウジング9には、ハウジング9の開口を塞ぐように図示しない蓋が着脱可能に固定されるようになっている。底部9aの略中心には、上記スピンドルモータ7が取り付けられており、該スピンドルモータ7に中心孔を嵌め込むことでディスクDが着脱自在に固定される。

0028

ディスクDの外側、つまり底部9aの隅角部には、上記アクチュエータ6が取り付けられている。このアクチュエータ6には、ピボット軸10を中心にXY方向に対して回動可能なキャリッジ11が取り付けられている。

0029

このキャリッジ11は、基端部から先端部に向けてディスク面D1に沿って延設されたアーム部14と、アーム部14を基端部を介して片持ち状に支持する基部15とが、削り出し加工等により一体形成されたものである。基部15は、直方体形状に形成されたものであり、ピボット軸10まわりを回動可能に支持されている。つまり、基部15はピボット軸10を介してアクチュエータ6に連結されており、このピボット軸10がキャリッジ11の回転中心となっている。

0030

アーム部14は、基部15におけるアクチュエータ6が取り付けられた側面15aと反対側の側面(隅角部の反対側の側面)15bにおいて、基部15の上面の面方向(XY方向)と平行に延出する平板状のものであり、基部15の高さ方向(Z方向)に沿って3枚延出している。具体的には、アーム部14は、基端部から先端部に向かうにつれ先細テーパ形状に形成されており、各アーム部14間に、ディスクDが挟み込まれるように配置されている。つまり、アーム部14とディスクDとが、互い違いになるように配されており、アクチュエータ6の駆動によってアーム部14がディスクDの表面に平行な方向(XY方向)に移動可能とされている。なお、キャリッジ11及びヘッドジンバルアセンブリ12は、ディスクDの回転停止時にアクチュエータ6の駆動によって、ディスクD上から退避するようになっている。また、キャリッジ11のアーム部14にはピボット軸10に平行な方向(厚さ方向)に平面視略台形貫通孔18が形成されている。貫通孔18は3枚のアーム部14全てに形成されている。なお、貫通孔18の形状は切欠き形状であってもよい。

0031

ここで、ピボット軸10の周面には、スライダ2に対して光束を供給するレーザ光源20と、レーザ光源20から発せられた光を各スライダ2に対して分岐する光分配器21とを備えた光学装置50(図6図7参照)が設けられている。具体的には、キャリッジ11の最上面の直上に相当する位置にレーザ光源20が設けられており、レーザ光源20から鉛直下方に光導波路32(第一光束伝播手段)が延設され、各アーム部14に対応した位置に光分配器21が配され、光分配器21から略水平方向に光導波路32(第二光束伝播手段)が延設され、各スライダ2に接続されている。なお、光分配器21は、一般的なものであり、電場をかけて光の屈折率を変動させることにより光を分配(分岐)するものである。また、光学装置50は、アーム部14の幅方向中央部に相当する位置に配置されている。また、光分配器21および光導波路32が光束配給手段を構成している。さらに、本実施形態ではディスクDの両面に対して情報の記録、読み取りができるように、一つのアーム部14には二組のサスペンション3およびスライダ2が設けられている。したがって、アーム部14の両面に光導波路32が延設されている。なお、キャリッジ11とヘッドジンバルアセンブリ12のサスペンション3とで回動部材を構成している。

0032

ヘッドジンバルアセンブリ12は、図示しない近接場光発生素子(スポット光発生素子)を有する近接場光ヘッドであるスライダ2に、レーザ光源20(光学装置50)からの光束を導いて近接場光(スポット光)を発生させ、該近接場光を利用してディスクDに各種情報を記録再生させるものである。なお、近接場光発生素子は、例えば、光学的微小開口や、ナノメートルサイズに形成された突起部等により構成されている。

0033

図2は、スライダ2を上向きにした状態でサスペンション3をスライダ2側から見た斜視図である。図3は、スライダ2を上向きにした状態でジンバル17を見た平面図である。図4は、図3のA−A線に沿う断面図であり、スライダ2を上向きにした状態におけるサスペンション3先端の断面図である。
図2図4に示すように、本実施形態のヘッドジンバルアセンブリ12は、上記スライダ2をディスクDから浮上させるサスペンションとして機能するものであり、スライダ2と、金属性材料により薄い板状に形成され、ディスク面D1に平行なXY方向に移動可能なサスペンション3と、スライダ2を、ディスク面D1に平行で且つ互いに直交する2軸(X軸、Y軸)回りに回動自在な状態、即ち、2軸を中心として捻れることができるようにサスペンション3の下面に固定させるジンバル手段16とを備えている。

0034

まず上記スライダ2は、ディスクDとサスペンション3との間に配置された状態で、サスペンション3の下面に後述するジンバル17を挟んで支持されている。スライダ2は、先端側に固定された再生素子(不図示)と、該再生素子に隣接して固定された記録素子(不図示)とを備えている。また、スライダ2は、記録素子を間に挟んで再生素子の反対側に、レーザ光源20から出射された光束を集光させる図示しない集光レンズ(光学系)と、該集光レンズによって集光された光束から近接場光を発生させる上記近接場光発生素子とを有している。つまり、スライダ2には、先端部に再生素子、記録素子、近接場光発生素子が並んだ状態で配置されている。

0035

また、スライダ2の下面は、ディスク面D1に対向する浮上面2aとなっている。この浮上面2aは、回転するディスクDによって生じた空気流粘性から、浮上するための圧力を発生させる面であり、ABS(Air Bearing Surface)と呼ばれている。具体的には、スライダ2をディスク面D1から離そうとする正圧とスライダ2をディスク面D1に引き付けようとする負圧とを調整して、スライダ2を最適な状態で浮上させるように設計されている。スライダ2は、この浮上面2aによってディスク面D1から浮上する力を受けているとともに、サスペンション3によってディスクD側に押さえ付けられる力を受けている。そしてスライダ2は、この両者の力のバランスによって、ディスク面D1から浮上するようになっている。

0036

サスペンション3は、平面視略四角状に形成されたベースプレート22と、ベースプレート22の裏面(下面)に取り付けられるとともに、先端部がベースプレート22から延出するように形成されたヒンジプレート23と、ヒンジプレート23の延出部23aに連結された平面視略三角状のロードビーム24と、で構成されている。

0037

ベースプレート22は、ステンレス等の厚みの薄い金属材料によって構成されており、基端側には厚さ方向に貫通する開口22aが形成されている。そして、この開口22aを介してベースプレート22がアーム部14の先端に固定されるようになっている。ベースプレート22の下面には、ステンレス等の金属材料により構成されたシート状のヒンジプレート23が配置されている。このヒンジプレート23は、ベースプレート22の下面の全面に亘って形成された平板状のものであり、その先端部分はベースプレート22の先端からベースプレート22の長手方向に沿って延出する延出部23aとして形成されている。延出部23aは、ヒンジプレート23の幅方向両端部から2本延出しており、その先端部分には幅方向内側、つまり互いの延出部23aに向かう方向に幅が拡大する拡大部23bが形成されている。この拡大部23bの上面には、ロードビーム24が連結されている。

0038

ロードビーム24は、ベースプレート22と同様にステンレス等の厚みの薄い金属材料によって構成されており、その基端がベースプレート22の先端との間に間隙を有した状態でヒンジプレート23に連結されている。これにより、ヒンジプレート23はベースプレート22とロードビーム24との間で屈曲して、ディスク面D1に垂直なZ方向に向けて撓み易くなっている。つまり、ヒンジプレート23の延出部23aが湾曲するように構成されている。

0039

また、ロードビーム24の先端側には、フレクシャ25が設けられている。フレクシャ25は、ステンレス等の金属材料により構成されたシート状のものであり、シート状に形成されることで厚さ方向に撓み変形可能に構成されている。フレクシャ25は、ロードビーム24の先端側に固定され、外形が上面視略六角形状に形成されたジンバル17を有している。

0040

図3図4に示すように、ジンバル17は、中間付近から先端にかけてディスク面D1に向けて厚さ方向に僅かながら反るように形成されている。そして、この反りが加わった先端側がロードビーム24に接触しないように、基端側から略中間付近にかけてロードビーム24に固定されている。

0041

また、この浮いた状態のジンバル17の先端側には、周囲がコ形状に刳り貫かれた切欠部26が形成されており、この切欠部26に囲まれた部分には連結部17aによって片持ち状に支持されたパッド部(舌片部)17bが形成されている。つまり、このパッド部17bは、連結部17aによってジンバル17の先端側から基端側に向けて張出し形成されており、その周囲に切欠部26を備えている。これにより、パッド部17bはジンバル17の厚さ方向に撓みやすくなっており、このパッド部17bのみがサスペンション3の下面と平行になるように角度調整されている。そして、このパッド部17bに上記スライダ2が載置固定されている。つまり、スライダ2は、パッド部17bを介してロードビーム24にぶら下がった状態となっている。

0042

また、ロードビーム24の先端には、パッド部17bおよびスライダ2の略中心に向かって突出する突起部19が形成されている。この突起部19の先端は、丸みを帯びた状態となっている。そして突起部19は、スライダ2がディスクDから受ける風圧によりロードビーム24側に浮上したときに、パッド部17bの表面(上面)に点接触するようになっている。この浮上する力は、突起部19からロードビーム24に伝わって、該ロードビーム24を撓ませるように作用する。また、ディスクDのうねり等により、スライダ2にXY方向に向かう風圧が加わったときに、スライダ2およびパッド部17bは、突起部19を中心としてX軸およびY軸の2軸回りに捩じれるようになっている。これにより、ディスクDのうねりによるZ方向の変位(ディスク面D1に略直交する方向への変位)を吸収することができ、スライダ2の姿勢が安定するようになっている。なお、これら突起部19とパッド部17bを有するジンバル17とが、ジンバル手段16を構成している。

0043

図5は、キャリッジ11の基部15に取り付けられたターミナル基板30の平面図である。
図1,5に示すように、キャリッジ11の基部15における側面15cには、ターミナル基板30が配置されている。このターミナル基板30は、ハウジング9に設けられた制御部5とスライダ2とを電気的に接続する際の中継点となるものであり、その表面には、各種制御回路が形成されている。制御部5とターミナル基板30とは可撓性を有するフラットケーブル4により電気的に接続されている一方、ターミナル基板30とスライダ2とは、電気配線31により接続されている。電気配線31は、各キャリッジ11毎に設けられたアーム部14の数に対応して3組設けられており、フラットケーブル4を介して制御部5から出力された信号が、電気配線31を介してスライダ2に出力されるようになっている。本実施形態では、スライダ2がアーム部14の両面に設けられているため、電気配線31は、途中で分岐してアーム部14の両面に延設されている。

0044

図6は、ピボット軸10にキャリッジ11を取り付けた状態の斜視図である。図7は、ピボット軸10(光学装置50が装着された状態)の斜視図である。
図6図7に示すように、キャリッジ11は、基部15に貫通孔37が形成されており、貫通孔37にピボット軸10が挿通されている。また、キャリッジ11の貫通孔37における光学装置50が配される位置には凹部38が形成されている。この凹部38は、アーム部14の幅方向(水平方向)中央部に対応した位置に形成されている。なお、キャリッジ11のアーム部14には厚さ方向に貫通した貫通孔18が形成されている。この貫通孔18は、組立時の位置決めのために用いるとともに、キャリッジ11の軽量化を図る目的で形成されている。
ここで、ピボット軸10の周面には光学装置50がピボット軸10の軸方向(鉛直方向)に沿って配置され、光学装置50と凹部38とを位置合わせした状態でキャリッジ11の貫通孔37にピボット軸10が挿通されている。

0045

光学装置50は、スライダ2の集光レンズに向けて光束を供給するレーザ光源20と、レーザ光源20から発光された光束を各スライダ2に分配する光分配器21と、を備えている。本実施形態の光学装置50では、一個のレーザ光源20と、五個の光分配器21とを有している。なお、レーザ光源20と光分配器21とは、光導波路32にて接続されている。

0046

レーザ光源20は、制御部5から出力された信号を受信し、この信号に基づいて光束を出射するものである。光分配器21は、各アーム部14(サスペンション3)に設けられたスライダ2の数に対応してキャリッジ11の高さ方向(Z方向)に沿って3個配列されている。なお、最下部の光分配器21aは、光を屈折させる機能のみを有している。また、各光分配器21の出射側には、各レーザ光源20から出射された光束をスライダ2の集光レンズまで導く光導波路32が接続されている。また、本実施形態では、レーザ光源20が光学装置50の最上部に位置し、レーザ光源20より鉛直下方に光導波路32および光分配器21が配された構成であるが、レーザ光源20を最下部に配し、レーザ光源20より鉛直上方に光導波路32および光分配器21を配した構成にしてもよい。

0047

また、図2図8に示すように、上述した電気配線31と光導波路32とは、それぞれ別個配線として構成されている。光導波路32は、光学装置50とスライダ2とを接続するようにサスペンション3の長手方向に沿って略直線状に架設されている。なお、光導波路32は、互いに屈折率の異なるコア35とクラッド34とからなるものであり、レーザ光源20から出射された光束はコア35とクラッド34との間の屈折率の違いにより全反射条件でスライダ2の集光レンズまで導かれるようになっている。

0048

また、クラッド34及びコア35として使用される材料の組み合わせの一例を記載すると、例えばPMMAメタクリル酸メチル樹脂)により、厚さが3〜10μmでコア35を形成し、フッ素含有重合体により、厚さが数十μmでクラッド34を形成する組み合わせが考えられる。また、コア35及びクラッド34をともにエポキシ樹脂(例えば、コア屈折率1.522〜1.523、クラッド屈折率1.518〜1.519)で構成したり、フッ素化ポリイミドで構成したりすることも可能である。また、コア35とクラッド34との屈折率差が大きいほど、コア35内に光束を閉じ込める力が大きくなるので、コア35とクラッド34とを構成する樹脂材料の配合等を調整して、両者の屈折率差を大きくすることが好ましい。例えば、フッ素化ポリイミドの場合、フッ素含有量を調整したり、放射光等のエネルギー照射によって、屈折率を制御することができる。

0049

さらに、例えば石英(SiO2)によりコア35を形成し、フッ素をドープした石英によりクラッド34を形成する組み合わせも考えられる。この場合には、光束の波長が400nmのときに、コア35の屈折率が1.47となり、クラッド34の屈折率が1.47未満となるので好ましい組み合わせである。また、ゲルマニウムをドープした石英でコア35を形成し、石英(SiO2)でクラッド34を形成する組み合わせも考えられる。この場合には、光束の波長が400nmのときに、コア35の屈折率が1.47より大きくなり、クラッド34の屈折率が1.47となるのでやはり好ましい組み合わせである。

0050

このように構成された光導波路32は、ジンバル17の長手方向に沿って延在し、ジンバル17の切欠部26を跨いでスライダ2の基端側に直接接続する。光導波路32は、電気配線31の分岐地点C近傍においてジンバル17の下面から離間されており、分岐地点Cからスライダ2の基端側に向かうにつれ、パッド部17bとジンバル17との間を架け渡すように僅かながら浮いた状態で延在している。つまり、ジンバル17の下面において、光導波路32は略直線的に延在した状態でスライダ2の基端面側に引き回されている。スライダ2の基端面側に引き回された光導波路32は、スライダ2内で集光レンズを介してスライダ2の先端面側に設けられた近接場光発生素子に接続されている。

0051

一方、電気配線31は、制御部5から出力された信号をスライダ2に伝達する導電性の電気配線31aをクラッド34により封止したものである。なお、本実施形態では電気配線31aは4本形成されている。電気配線31は、サスペンション3の先端、具体的にはジンバル17の中間位置(図3のC部)において2本の電気配線31,31(2本の電気配線31aずつ)に分岐している。分岐地点Cにおいて、電気配線31はジンバル17の外周部分に向けて屈曲されており、ジンバル17の外周部分、つまり切欠部26の外側から引き回されている。そして、切欠部26の外側から引き回された2本の電気配線31は、連結部17a上を通ってスライダ2の先端面側にそれぞれ接続されている。すなわち、電気配線31は、スライダ2の先端面側に設けられた上記再生素子や記録素子に対して、スライダ2の外部から直接接続されている。

0052

なお、上述した電気配線31と光導波路32とは、それぞれ別個の配線として構成されている(図2参照)が、スライダ2近傍および光学装置50近傍以外の箇所(光学装置50近傍とスライダ2近傍との間)は、図9に示すように、光電気複合配線33として一体的に形成してもよい。この光電気複合配線33は、光導波路32と電気配線31とがクラッド34により封止されることで一体的に形成されたものであり、アーム部14およびサスペンション3上に引き回されている。

0053

光電気複合配線33は、クラッド34の幅方向(YZ平面)における断面視中心に光導波路32のコア35が配置され、光導波路32の両側方から光導波路32を挟むように電気配線31が2本ずつ配されている。つまり、光電気複合配線33は、コア35を中心にして対称に構成されている。

0054

なお、光電気複合配線33として形成した場合には、光電気複合配線33は、サスペンション3の先端、具体的にはジンバル17の中間位置(図3のC部)において電気配線31と光導波路32とに分岐する。

0055

次に、このように構成された情報記録再生装置1により、ディスクDに各種の情報を記録再生する場合について以下に説明する。
まず、スピンドルモータ7を駆動させてディスクDを所定方向に回転させる。次いで、アクチュエータ6を作動させて、ピボット軸10を回転中心としてキャリッジ11を回動させ、キャリッジ11を介してヘッドジンバルアセンブリ12をXY方向にスキャンさせる。これにより、ディスクD上の所望する位置にスライダ2を位置させることができる。

0056

次いで、レーザ光源20から光分配器21を介して、光束を光導波路32に入射させて、光束をスライダ2に導く。すなわち、光導波路32によってサスペンション3の基端側から先端側に光束を導くと共に、この光束をスライダ2に導く。そして、スライダ2に導かれた光束は、集光レンズによって集光される。これにより、近接場光発生素子の周囲には、近接場光が滲み出るように発生する。

0057

ディスクDは、この近接場光によって局所的に加熱されて一時的に保磁力が低下する。一方、制御部5によってスライダ2の記録素子に電流が供給されると、電磁石の原理によりディスクDに対して垂直方向の記録磁界を発生させることができる。その結果、近接場光と記録素子で発生した記録磁界とを協働させたハイブリッド磁気記録方式により情報の記録を行うことができる。

0058

これに対して、ディスクDに記録された情報を再生する場合には、記録素子に隣接して固定されている再生素子が、ディスクDから漏れ出ている磁界を受けて、その大きさに応じて電気抵抗が変化する。よって、再生素子の電圧が変化する。これにより制御部5は、ディスクDから漏れ出た磁界の変化を電圧の変化として検出することができる。そして制御部5は、この電圧の変化から信号の再生を行うことで、情報の再生を行うことができる。このように、スライダ2を利用してディスクDに対して各種の情報を記録再生することができる。

0059

スライダ2は、サスペンション3によって支持されていると共に所定の力でディスクD側に押さえ付けられている。また、これと同時にスライダ2は、浮上面2aがディスクDに対向しているので、回転するディスクDによって生じる風圧の影響を受けて浮上する力を受けている。この両者の力のバランスによって、スライダ2はディスクD上から離間した位置に浮遊している状態となっている。

0060

この際スライダ2は、風圧を受けてサスペンション3側に押されるので、スライダ2を固定するジンバル17のパッド部17bとサスペンション3に形成された突起部19とが、点接触した状態となる。そして、この浮上する力は、突起部19を介してサスペンション3に伝わり、該サスペンション3をディスク面D1に垂直なZ方向に向けて撓ませるように作用する。これにより、上述したようにスライダ2は浮上する。なお、サスペンション3には、ベースプレート22とロードビーム24とがヒンジプレート23を介して連結されているため、ベースプレート22とロードビーム24との間を中心に撓み易くなっている。

0061

またスライダ2は、ディスクDのうねりに起因して発生する風圧(XY方向に向かう風圧)を受けたとしても、ジンバル手段16、即ち、突起部19の先端に点接触したパッド部17bを介してXY軸回りに捩じれるようになっている。そのため、うねりによるZ方向への変位を吸収することができ、浮上している際のスライダ2の姿勢を安定にすることができる。

0062

特に、本発明の情報記録再生装置1によれば、スライダ2の集光レンズに光束を供給するレーザ光源20が、ピボット軸10の周面に沿って設けられている。そして、このレーザ光源20から発光された光束は、光導波路32を介してサスペンション3の先端部に支持されたスライダ2へ導かれる。スライダ2に導かれた光束は、上述した集光レンズにより集光された後、近接場光発生素子に導入されディスクDに近接場光が入射される。つまり、従来のようにスライダ2に光源を直接搭載する場合と異なり、ピボット軸10に設けられたレーザ光源20から光導波路32を介してスライダ2に光束を供給するため、光束の供給時にレーザ光源20から発生する熱がスライダ2に伝達する虞が極めて少なく、レーザ光源20から発生する熱の影響を抑えることができる。
これにより、近接場光と記録素子で発生した記録磁界とを協働させたハイブリッド磁気記録方式の情報記録再生装置1において、スライダ2の熱膨張、反り等の影響によりスライダ2が変形することがない。したがって、スライダ2の浮上特性を維持することができる。
また、レーザ光源20から発生する熱の影響を抑えることができるので、スライダ2の再生素子の特性を維持することができる。

0063

また、ピボット軸10にレーザ光源20を設けることで、スライダ2にレーザ光源を搭載した場合に比べて、スライダ2の移動時においてキャリッジ11(サスペンション3)に作用するモーメントが小さい。したがって、トラッキングの精度を維持することができる。

0064

このように、本実施形態における情報記録再生装置1によれば、レーザ光源20から発生する熱の影響を抑えるとともに、スライダ2の移動時にキャリッジ11に作用するモーメントを抑えることで、情報の記録再生を高精度、かつ正確に行うことができる。これに伴って、ディスクDの高密度記録化を図ることができる。

0065

また、ピボット軸10にレーザ光源20を設けることで、ケーシング9(底部9a)上にレーザ光源を搭載した場合に比べて、情報記録再生装置1の小型化を図ることができる。

0066

また、1つのアーム部14の両面にスライダ2を設けたことにより2枚のディスクDの情報を記録再生することができるため、情報記録再生装置1の記録容量の増加及び装置の小型化を図ることができる。

0067

さらに、レーザ光源20から発せされた光束を光分配器21により分岐して各スライダ2に光を伝達できるようにしたため、一つのレーザ光源20で全てのスライダ2に光を導くことができる。したがって、情報記録再生装置1の小型化を図ることができる。

0068

そして、ピボット軸10に光学装置50(レーザ光源20および光分配器21)を取り付け、光学装置50とキャリッジ11の凹部38とを位置合わせした状態でキャリッジ11の貫通孔37にピボット軸10を挿通した後、スライダ2から延設された光導波路32を光分配器21に接続するだけで製造することができるため、製造コストを上昇させることなく情報記録再生装置1を製造することができる。

0069

また、光学装置50(レーザ光源20および光分配器21)をピボット軸10の周面で、かつ、キャリッジ11(アーム部14)の回動方向に沿う方向の中心部に配置したため、ディスクDとの干渉を避けつつ、平面視におけるキャリッジ11の幅方向の中心軸上に光導波路32を略直線状に架設することができるため、スライダ2の幅方向の中心軸上で光導波路32を容易に接続することができる。したがって、スライダ2への導光効率を向上することができるとともに、スライダ2の安定浮上に効果的である。

0070

なお、本実施形態では、アーム部14の両面にヘッドジンバルアセンブリ12(スライダ2)が設けられている構成について説明したが、各ディスクD間に差し入れられるアーム部14の片側面のみに、各ディスクDに対向するようにそれぞれヘッドジンバルアセンブリ12(スライダ2)を設けるような構成も可能である。この場合、アーム部14の片側面(例えば裏面)に設けられたヘッドジンバルアセンブリ12の各スライダ2により、各スライダ2に対向するディスク面(ディスクDの表面)の情報の記録再生を行うことができる。また、このようにアーム部14の片側面のみにヘッドジンバルアセンブリ12を設ける場合には、図10図11に示すように、光学装置50からアーム部14の片側面のみに光導波路32を延設すればよい。このように構成することで、各スライダ2に対応した全てのディスクDの表面に対してハイブリッド磁気記録方式により情報を記録することができる。

0071

なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、上述した実施形態に種々の変更を加えたものを含む。すなわち、上述した実施形態で挙げた構成等はほんの一例に過ぎず、適宜変更が可能である。

0072

例えば、上述の実施形態では、スライダを浮上させた空気浮上タイプの情報記録再生装置を例に挙げて説明したが、この場合に限られず、ディスク面に対向配置されていればディスクとスライダとが接触していても構わない。つまり、本発明のスライダは、コンタクトスライダタイプのスライダであっても構わない。この場合であっても、同様の作用効果を奏することができる。

0073

また、上述の実施形態では、光学装置をピボット軸の周面で、かつ、アーム部の幅方向中央部に配置した場合の説明をしたが、光学装置はピボット軸の周面に配置されていればよい。

図面の簡単な説明

0074

本発明の実施形態における情報記録再生装置の概略構成図である。
本発明の実施形態におけるヘッドジンバルアセンブリの斜視図(背面)である。
本発明の実施形態におけるジンバルの平面図である。
図3のA−A線に沿う断面図である。
本発明の実施形態におけるターミナル基板の側面図である。
本発明の実施形態におけるキャリッジの斜視図である。
本発明の実施形態におけるピボット軸の斜視図である。
図2のB−B線に沿う断面図である。
本発明の実施形態における光導波路および電気配線の別の態様を示す断面図(図8に相当)である。
本発明の実施形態におけるキャリッジの別の態様を示す斜視図である。
本発明の実施形態におけるピボット軸の別の態様を示す斜視図である。

符号の説明

0075

1…情報記録再生装置2…スライダ3…サスペンション(回動部材) 10…ピボット軸(ピボット軸受、軸部) 11…キャリッジ(回動部材) 14…アーム部(回動部材) 15…基部 20…レーザ光源(光源) 21…光分配器32…光導波路(第一光束伝播手段、第二光束伝播手段) D…ディスク(磁気記録媒体) D1…ディスク面(磁気記録媒体の表面)

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