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技術 快適性評価モデル作成装置、快適性評価装置および快適環境提供装置

出願人 パナソニック株式会社
発明者 中村透山本松樹藤原ゆり
出願日 2008年11月19日 (11年7ヶ月経過) 出願番号 2008-295384
公開日 2010年6月3日 (10年0ヶ月経過) 公開番号 2010-119563
状態 特許登録済
技術分野 生体の呼吸・聴力・形態・血液特性等の測定
主要キーワード 基準刺激 ブルーレイディスクドライブ 変更指示入力 評価軸 刺激データ 物理的空間 感覚量 付与順序
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2010年6月3日)のものです。
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図面 (10)

課題

本発明は、ユーザ個々人の快適性をより適切に評価し、快適性の評価の精度を向上し得る快適性評価モデル作成装置および快適性評価装置を提供し、また、前記装置による快適性評価に基づいてユーザに快適環境を提供する快適環境提供装置を提供する。

解決手段

本発明では、所定の基準刺激値が予め記憶され、基準刺激値の基準刺激を付与した場合に標準的に生じる標準心理状態属性ごと属性別標準心理状態として予め記憶される。そして、刺激付与部1によって基準刺激値の基準刺激がユーザに付与され、生理反応測定部2によって基準刺激を受けたユーザの生理反応が基準刺激ユーザ生理反応値として測定され、この測定された基準刺激ユーザ生理反応値およびユーザの属性に対応する属性別標準心理状態に基づいて、生理反応と心理状態との関係を表すユーザに固有なユーザ快適性評価モデルがユーザ快適性評価モデル作成部31によって作成される。

概要

背景

従来、この種の技術として、例えば、特許文献1に開示の快適性評価システムがある。図9は、この特許文献1に開示の快適性評価システムの構成を示すブロック図である。図9において、この快適性評価システム1000は、生理反応計測部1011と、生体信号処理部1014と、生理推定部1015と、感覚量推定部1016と、出力部1017とを備え、さらに、属性入力部1012と、申告値入力部1013とを備えて構成されている。この快適性評価システム1000では、生理反応計測部1011によって被測定者から脳波心電図、脈波等の複数の生理反応が検出され、生体信号処理部1014によってこれら複数の生理反応から脳波α波パワー周波数瞬時心拍値、呼吸性心拍変動、T波波高呼吸波形脈波高等の複数の評価パラメータが算出され、生理量推定部1015によってこれら複数の評価パラメータから生理反応モデルによって生体の内部生理量のセットに変換され、感覚量推定部1016によってこの内部生理量のセットから快適性や負の快適性であるストレス度多次元意味空間上の複数の評価軸における感覚量として推定され、この感覚量推定結果が快適性評価値として出力部1017より出力され、快適性評価がリアルタイムで行われる。そして、この快適性評価システム1000では、属性入力部1012から例えば性別年齢・体型・運動量・職種仕事の形態・性格行動特性等の被測定者の属性情報が予め入力されることによって、生理量推定部1015は、予め用意された属性別修正係数表から前記属性情報に対応する係数を抽出し、この係数を評価パラメータもしくは推定した生理量に乗じるなどして用いている。また、申告値入力部13から、経時的もしくは断続的に、被測定者の主観評価データである申告値が入力されることによって、感覚量推定部1016は、推定に際して、申告値に基づいた感覚量のキャリブレーションに用いている。
特許第3053455号公報

概要

本発明は、ユーザ個々人の快適性をより適切に評価し、快適性の評価の精度を向上し得る快適性評価モデル作成装置および快適性評価装置を提供し、また、前記装置による快適性評価に基づいてユーザに快適環境を提供する快適環境提供装置を提供する。本発明では、所定の基準刺激値が予め記憶され、基準刺激値の基準刺激を付与した場合に標準的に生じる標準心理状態属性ごと属性別標準心理状態として予め記憶される。そして、刺激付与部1によって基準刺激値の基準刺激がユーザに付与され、生理反応測定部2によって基準刺激を受けたユーザの生理反応が基準刺激ユーザ生理反応値として測定され、この測定された基準刺激ユーザ生理反応値およびユーザの属性に対応する属性別標準心理状態に基づいて、生理反応と心理状態との関係を表すユーザに固有なユーザ快適性評価モデルがユーザ快適性評価モデル作成部31によって作成される。

目的

本発明は、上述の事情に鑑みて為された発明であり、その目的は、ユーザ個々人の快適性をより適切に評価し、快適性の評価の精度を向上することができる快適性評価モデル作成装置および快適性評価装置を提供することである。そして、本発明の他の目的は、このような快適性評価装置によって評価した快適性に基づいてユーザに快適環境を提供する快適環境提供装置を提供することである。

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
3件

この技術が所属する分野

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請求項1

ユーザの属性を入力するための属性入力部と、前記ユーザに所定の刺激を付与する刺激付与部と、前記刺激付与部によって刺激を受けたユーザの生理反応を測定する生理反応測定部と、所定の基準刺激値を予め記憶する基準刺激値記憶部と、前記基準刺激値の基準刺激を付与した場合に標準的に生じる標準心理状態を前記属性ごと属性別標準心理状態として予め記憶する属性別標準心理状態記憶部と、前記刺激付与部によって前記基準刺激値の基準刺激を前記ユーザに付与させ、前記生理反応測定部によって前記基準刺激を受けた前記ユーザの生理反応を基準刺激ユーザ生理反応値として測定するとともに、前記属性入力部から入力された前記ユーザの属性に対応する前記属性別標準心理状態を前記属性別標準心理状態記憶部から取り出して、前記生理反応測定部によって測定された前記基準刺激ユーザ生理反応値および前記属性別標準心理状態記憶部から取り出した前記属性別標準心理状態に基づいて、生理反応と心理状態との関係を表す前記ユーザに固有なユーザ快適性評価モデルを作成するユーザ快適性評価モデル作成部とを備えることを特徴とする快適性評価モデル作成装置

請求項2

ユーザの属性を入力するための属性入力部と、前記ユーザに所定の刺激を付与する刺激付与部と、前記刺激付与部によって刺激を受けたユーザの生理反応を測定する生理反応測定部と、所定の基準刺激値を予め記憶する基準刺激値記憶部と、前記基準刺激値の基準刺激を付与した場合に標準的に生じる標準心理状態を前記属性ごとに属性別標準心理状態として予め記憶する属性別標準心理状態記憶部と、前記刺激付与部によって前記基準刺激値の基準刺激を前記ユーザに付与させ、前記生理反応測定部によって前記基準刺激を受けた前記ユーザの生理反応を基準刺激ユーザ生理反応値として測定するとともに、前記属性入力部から入力された前記ユーザの属性に対応する前記属性別標準心理状態を前記属性別標準心理状態記憶部から取り出して、前記生理反応測定部によって測定された前記基準刺激ユーザ生理反応値および前記属性別標準心理状態記憶部から取り出した前記属性別標準心理状態に基づいて、生理反応と心理状態との関係を表す前記ユーザに固有なユーザ快適性評価モデルを作成するユーザ快適性評価モデル作成部と、前記刺激付与部で前記ユーザに前記所定の刺激を付与した場合に前記生理反応測定部によって測定された生理反応値から、前記ユーザ快適性評価モデル作成部で作成されたユーザ快適性評価モデルを用いて、前記ユーザの心理状態を前記ユーザの快適性評価として求める快適性評価部とを備えることを特徴とする快適性評価装置

請求項3

ユーザの属性を入力するための属性入力部と、前記ユーザに所定の刺激を付与する刺激付与部と、前記刺激付与部によって刺激を受けたユーザの生理反応を測定する生理反応測定部と、所定の基準刺激値を予め記憶する基準刺激値記憶部と、前記基準刺激値の基準刺激を付与した場合に標準的に生じる標準心理状態を前記属性ごとに属性別標準心理状態として予め記憶する属性別標準心理状態記憶部と、前記刺激付与部によって前記基準刺激値の基準刺激を前記ユーザに付与させ、前記生理反応測定部によって前記基準刺激を受けた前記ユーザの生理反応を基準刺激ユーザ生理反応値として測定するとともに、前記属性入力部から入力された前記ユーザの属性に対応する前記属性別標準心理状態を前記属性別標準心理状態記憶部から取り出して、前記生理反応測定部によって測定された前記基準刺激ユーザ生理反応値および前記属性別標準心理状態記憶部から取り出した前記属性別標準心理状態に基づいて、生理反応と心理状態との関係を表す前記ユーザに固有なユーザ快適性評価モデルを作成するユーザ快適性評価モデル作成部と、前記刺激付与部で前記ユーザに前記所定の刺激を付与した場合に前記生理反応測定部によって測定された生理反応値から、前記ユーザ快適性評価モデル作成部で作成されたユーザ快適性評価モデルを用いて、前記ユーザの心理状態を前記ユーザの快適性評価として求める快適性評価部と、前記快適性評価部によって求められた前記ユーザの心理状態が所定の心理状態となるように、前記刺激付与部を制御する刺激付与制御部とを備えることを特徴とする快適環境提供装置

請求項4

前記快適性評価部は、所定の時間間隔で前記ユーザの心理状態を前記ユーザの快適性評価として求め、前記刺激付与制御部は、前記快適性評価部によって求められた前記ユーザの心理状態に応答して、前記刺激付与部を制御することを特徴とする請求項3に記載の快適環境提供装置。

請求項5

前記快適性評価部は、前記刺激付与部で前記ユーザに前記所定の刺激を付与した場合に前記刺激を付与した時点から所定の時間経過後に前記生理反応測定部によって測定された生理反応値から、前記ユーザ快適性評価モデル作成部で作成されたユーザ快適性評価モデルを用いて、前記ユーザの心理状態を前記ユーザの快適性評価として求め、前記刺激付与制御部は、前記快適性評価部によって求められた前記ユーザの心理状態に応答して、前記刺激付与部を制御することを特徴とする請求項3に記載の快適環境提供装置。

請求項6

前記刺激付与制御部の制御内容を変更する指示を入力するための変更指示入力部をさらに備えることを特徴とする請求項3ないし請求項5のいずれか1項に記載の快適環境提供装置。

請求項7

次回起動時に利用すべく、前記ユーザ快適性評価モデル作成部で作成されたユーザ快適性評価モデルを記憶するユーザ快適性評価モデル記憶部をさらに備えることを特徴とする請求項3ないし請求項6のいずれか1項に記載の快適環境提供装置。

技術分野

0001

本発明は、ユーザの快適性を評価するための快適性評価モデルを作成する快適性評価モデル作成装置、この快適性評価モデル作成装置によって作成した快適性評価モデルに基づいてユーザの快適性を評価する快適性評価装置、および、この快適性評価装置によって評価した快適性に基づいてユーザに快適環境を提供する快適環境提供装置に関する。

背景技術

0002

従来、この種の技術として、例えば、特許文献1に開示の快適性評価システムがある。図9は、この特許文献1に開示の快適性評価システムの構成を示すブロック図である。図9において、この快適性評価システム1000は、生理反応計測部1011と、生体信号処理部1014と、生理推定部1015と、感覚量推定部1016と、出力部1017とを備え、さらに、属性入力部1012と、申告値入力部1013とを備えて構成されている。この快適性評価システム1000では、生理反応計測部1011によって被測定者から脳波心電図、脈波等の複数の生理反応が検出され、生体信号処理部1014によってこれら複数の生理反応から脳波α波パワー周波数瞬時心拍値、呼吸性心拍変動、T波波高呼吸波形脈波高等の複数の評価パラメータが算出され、生理量推定部1015によってこれら複数の評価パラメータから生理反応モデルによって生体の内部生理量のセットに変換され、感覚量推定部1016によってこの内部生理量のセットから快適性や負の快適性であるストレス度多次元意味空間上の複数の評価軸における感覚量として推定され、この感覚量推定結果が快適性評価値として出力部1017より出力され、快適性評価がリアルタイムで行われる。そして、この快適性評価システム1000では、属性入力部1012から例えば性別年齢・体型・運動量・職種仕事の形態・性格行動特性等の被測定者の属性情報が予め入力されることによって、生理量推定部1015は、予め用意された属性別修正係数表から前記属性情報に対応する係数を抽出し、この係数を評価パラメータもしくは推定した生理量に乗じるなどして用いている。また、申告値入力部13から、経時的もしくは断続的に、被測定者の主観評価データである申告値が入力されることによって、感覚量推定部1016は、推定に際して、申告値に基づいた感覚量のキャリブレーションに用いている。
特許第3053455号公報

発明が解決しようとする課題

0003

ところで、特許文献1に開示の快適性評価システム1000では、快適性の評価に当たって、被測定者の属性情報が考慮されているが、予め用意された属性別の修正係数表から抽出した係数を評価パラメータもしくは推定した生理量に乗じるものであり、生理反応モデルを被測定者そのものに対応させているものではない。このため、生理反応モデルの精度に限界がある。また、感覚量(快適性評価値)の推定に当たって、被測定者の申告値に基づいて感覚量がキャリブレーションされているが、前記申告値は、被測定者の主観による主観評価データであるため、誤差を含むものである。したがって、誤差を含む申告値で感覚量をキャリブレーションしても感覚量には誤差が含まれてしまう。

0004

このように特許文献1に開示の快適性評価システム1000では、被測定者個々人に対応した快適性の評価が困難であるという側面があった。

0005

また、特許文献1に開示の快適性評価システム1000によって得られた快適性評価値に基づいて被測定者の環境を制御しても、被測定者個々人に対応した快適性の評価が困難であることから、必ずしも被測定者そのものに適した環境とはならない虞がある。

0006

本発明は、上述の事情に鑑みて為された発明であり、その目的は、ユーザ個々人の快適性をより適切に評価し、快適性の評価の精度を向上することができる快適性評価モデル作成装置および快適性評価装置を提供することである。そして、本発明の他の目的は、このような快適性評価装置によって評価した快適性に基づいてユーザに快適環境を提供する快適環境提供装置を提供することである。

課題を解決するための手段

0007

本発明者は、種々検討した結果、上記目的は、以下の本発明により達成されることを見出した。すなわち、本発明の一態様にかかる快適性評価モデル作成装置は、ユーザの属性を入力するための属性入力部と、前記ユーザに所定の刺激を付与する刺激付与部と、前記刺激付与部によって刺激を受けたユーザの生理反応を測定する生理反応測定部と、所定の基準刺激値を予め記憶する基準刺激値記憶部と、前記基準刺激値の基準刺激を付与した場合に標準的に生じる標準心理状態を前記属性ごと属性別標準心理状態として予め記憶する属性別標準心理状態記憶部と、前記刺激付与部によって前記基準刺激値の基準刺激を前記ユーザに付与させ、前記生理反応測定部によって前記基準刺激を受けた前記ユーザの生理反応を基準刺激ユーザ生理反応値として測定するとともに、前記属性入力部から入力された前記ユーザの属性に対応する前記属性別標準心理状態を前記属性別標準心理状態記憶部から取り出して、前記生理反応測定部によって測定された前記基準刺激ユーザ生理反応値および前記属性別標準心理状態記憶部から取り出した前記属性別標準心理状態に基づいて、生理反応と心理状態との関係を表す前記ユーザに固有なユーザ快適性評価モデルを作成するユーザ快適性評価モデル作成部とを備えることを特徴とする。そして、本発明の他の一態様にかかる快適性評価装置は、ユーザの属性を入力するための属性入力部と、前記ユーザに所定の刺激を付与する刺激付与部と、前記刺激付与部によって刺激を受けたユーザの生理反応を測定する生理反応測定部と、所定の基準刺激値を予め記憶する基準刺激値記憶部と、前記基準刺激値の基準刺激を付与した場合に標準的に生じる標準心理状態を前記属性ごとに属性別標準心理状態として予め記憶する属性別標準心理状態記憶部と、前記刺激付与部によって前記基準刺激値の基準刺激を前記ユーザに付与させ、前記生理反応測定部によって前記基準刺激を受けた前記ユーザの生理反応を基準刺激ユーザ生理反応値として測定するとともに、前記属性入力部から入力された前記ユーザの属性に対応する前記属性別標準心理状態を前記属性別標準心理状態記憶部から取り出して、前記生理反応測定部によって測定された前記基準刺激ユーザ生理反応値および前記属性別標準心理状態記憶部から取り出した前記属性別標準心理状態に基づいて、生理反応と心理状態との関係を表す前記ユーザに固有なユーザ快適性評価モデルを作成するユーザ快適性評価モデル作成部と、前記刺激付与部で前記ユーザに前記所定の刺激を付与した場合に前記生理反応測定部によって測定された生理反応値から、前記ユーザ快適性評価モデル作成部で作成されたユーザ快適性評価モデルを用いて、前記ユーザの心理状態を前記ユーザの快適性評価として求める快適性評価部とを備えることを特徴とする。すなわち、本発明の快適性評価装置は、上記快適性評価モデル作成装置と、快適性評価部とを備える。

0008

このような構成の快適性評価モデル作成装置および快適性評価装置では、基準刺激に対する標準的な心理状態(標準心理状態)が予め用意され、ユーザに前記基準刺激を与えて得られる生理反応(基準刺激ユーザ生理反応)および標準心理状態とから快適性評価モデルが作成される。このため、この快適性評価モデルは、ユーザに固有なモデル(ユーザ快適性評価モデル)となる。しかも、本発明では、標準心理状態は、属性ごとに予め用意されており、このユーザ快適性評価モデルの作成に当たって、ユーザの属性に対応した標準心理状態(属性別標準心理状態)が用いられる。このため、このような構成の快適性評価モデル作成装置および快適性評価装置は、ユーザ個々人の快適性をより適切に評価し、快適性の評価の精度を向上することが可能となる。

0009

そして、本発明の他の一態様にかかる快適環境提供装置は、ユーザの属性を入力するための属性入力部と、前記ユーザに所定の刺激を付与する刺激付与部と、前記刺激付与部によって刺激を受けたユーザの生理反応を測定する生理反応測定部と、所定の基準刺激値を予め記憶する基準刺激値記憶部と、前記基準刺激値の基準刺激を付与した場合に標準的に生じる標準心理状態を前記属性ごとに属性別標準心理状態として予め記憶する属性別標準心理状態記憶部と、前記刺激付与部によって前記基準刺激値の基準刺激を前記ユーザに付与させ、前記生理反応測定部によって前記基準刺激を受けた前記ユーザの生理反応を基準刺激ユーザ生理反応値として測定するとともに、前記属性入力部から入力された前記ユーザの属性に対応する前記属性別標準心理状態を前記属性別標準心理状態記憶部から取り出して、前記生理反応測定部によって測定された前記基準刺激ユーザ生理反応値および前記属性別標準心理状態記憶部から取り出した前記属性別標準心理状態に基づいて、生理反応と心理状態との関係を表す前記ユーザに固有なユーザ快適性評価モデルを作成するユーザ快適性評価モデル作成部と、前記刺激付与部で前記ユーザに前記所定の刺激を付与した場合に前記生理反応測定部によって測定された生理反応値から、前記ユーザ快適性評価モデル作成部で作成されたユーザ快適性評価モデルを用いて、前記ユーザの心理状態を前記ユーザの快適性評価として求める快適性評価部と、前記快適性評価部によって求められた前記ユーザの心理状態が所定の心理状態となるように、前記刺激付与部を制御する刺激付与制御部とを備えることを特徴とする。すなわち、本発明の快適環境提供装置は、上記快適性評価装置と、刺激付与制御部とを備える。

0010

このような構成の快適環境提供装置は、ユーザに刺激が与えられ、ユーザに固有なユーザ快適性評価モデルによって快適性が評価され、その評価結果に応じてユーザに付与される刺激がフィードバック制御される。このため、このような構成の快適環境提供装置は、ユーザそのものに適した環境になるように、より適切に刺激をユーザに与えることが可能となる。

0011

また、上述の快適環境提供装置において、前記快適性評価部は、所定の時間間隔で前記ユーザの心理状態を前記ユーザの快適性評価として求め、前記刺激付与制御部は、前記快適性評価部によって求められた前記ユーザの心理状態に応答して、前記刺激付与部を制御することを特徴とする。

0012

この構成によれば、予め設定された所定の時間間隔で、ユーザの快適性評価値が求められ、この求められた評価結果に応答して刺激付与制御部によって刺激付与部が制御される。このため、刺激付与部の刺激によって時間経過に従って変化するユーザの心理状態に応じて適切に刺激付与部を制御することが可能となる。

0013

また、上述の快適環境提供装置において、前記快適性評価部は、前記刺激付与部で前記ユーザに前記所定の刺激を付与した場合に前記刺激を付与した時点から所定の時間経過後に前記生理反応測定部によって測定された生理反応値から、前記ユーザ快適性評価モデル作成部で作成されたユーザ快適性評価モデルを用いて、前記ユーザの心理状態を前記ユーザの快適性評価として求め、前記刺激付与制御部は、前記快適性評価部によって求められた前記ユーザの心理状態に応答して、前記刺激付与部を制御することを特徴とする。

0014

ユーザの心理状態を反映した生理反応は、刺激の種類や内容等に応じてその応答性が異なる。この構成によれば、刺激を付与した時点から所定の時間経過後に、ユーザの快適性評価値が求められ、この求められた評価結果に応答して刺激付与制御部によって刺激付与部が制御される。このため、例えば刺激の種類や内容等に応じて前記所定の時間を予め設定することによって、刺激付与によるユーザの生理反応をより適切に測定することができ、ユーザの心理状態に応じて適切に刺激付与部を制御することが可能となる。

0015

また、これら上述の快適環境提供装置において、前記刺激付与制御部の制御内容を変更する指示を入力するための変更指示入力部をさらに備えることを特徴とする。

0016

例えば、体調や心理状態等によって同じ刺激を付与された場合でも、ユーザの心理状態の応答性が異なる場合がある。この構成によれば、刺激付与部の制御内容を変更することができるので、ユーザの目標心理状態になるように、例えばユーザの体調や心理状態等に応じて、より適切に刺激付与部を制御することが可能となる。また、刺激付与部の制御内容を前回の使用時における制御内容とすることによっても、ユーザの目標心理状態になるように、より適切に刺激付与部を制御することが可能となる。

0017

また、これら上述の快適環境提供装置において、次回起動時に利用すべく、前記ユーザ快適性評価モデル作成部で作成されたユーザ快適性評価モデルを記憶するユーザ快適性評価モデル記憶部をさらに備えることを特徴とする。

0018

この構成によれば、ユーザ快適性評価モデルが記憶されるので、使用の際に、必ずユーザ快適性評価モデルを作成する必要がなく、ユーザは、目標心理状態にすべく、本装置を速やかに使用することが可能となる。

発明の効果

0019

本発明にかかる快適性評価モデル作成装置および快適性評価装置は、ユーザ個々人の快適性をより適切に評価し、快適性の評価の精度を向上することが可能となる。また、本発明にかかる快適環境提供装置は、ユーザそのものに適した環境になるように、より適切に刺激をユーザに与えることが可能となる。

発明を実施するための最良の形態

0020

以下、本発明にかかる実施の一形態を図面に基づいて説明する。なお、各図において同一の符号を付した構成は、同一の構成であることを示し、適宜、その説明を省略する。
(第1実施形態)
まず、本実施形態の構成について説明する。図1は、第1実施形態における快適環境提供装置の構成を示すブロック図である。この快適環境提供装置Sは、ユーザの快適性を評価すべく、ユーザの生理反応に基づいてユーザの快適性評価値を求め、この求めたユーザの快適性評価値が所望の快適性評価値(目標快適性評価値)となるようにユーザに所定の刺激を付与し、ユーザに快適な環境を提供する装置である。第1実施形態の快適環境提供装置Sには、ユーザに固有な快適性評価モデル(ユーザ快適性評価モデル)を作成する快適性モデル作成装置、および、このユーザ快適性評価モデルを用いて快適性評価値を求めることによって、ユーザの快適性を評価する快適性評価装置が組み込まれている。

0021

このような快適環境提供装置Sは、例えば、図1に示すように、刺激付与部1と、生理反応測定部2と、演算処理部3と、記憶部4と、属性入力部5と、変更指示入力部6と、出力部7と、バス8とを備えて構成される。

0022

刺激付与部1は、演算処理部3の制御に従って、ユーザに所定の刺激を付与する装置である。前記所定の刺激は、視覚による刺激、聴覚による刺激、触覚による刺激および嗅覚による刺激のうちの1または複数である。視覚刺激の場合では、刺激付与部1は、例えば、静止画を映すプロジェクタおよび動画を映す映写機ビデオ等の画像形成装置である。聴覚刺激である場合では、刺激付与部1は、例えば音楽再生するCDやMD等の音を再生する音再生装置である。

0023

生理反応測定部2は、刺激付与部1によって刺激を受けたユーザの生理反応を測定する生体センサ装置である。生理反応は、例えば、脳波、心拍、脈波、血圧発汗呼吸瞬目および顔の表情等である。本実施形態では、生理反応測定部2は、例えば、脈波を測定する脈波センサであり、この脈波センサによって生理反応として心拍のRR間隔およびCvRRCV間隔変動係数)が測定され、出力される。脈波は、生体組織の或る部分への血液の流入によって生じる容積変化体表面から波形として捉えたものであり、脈波センサは、例えば、赤外光を体表面に照射してその透過光または反射光受光することによって脈波を測定する装置である。RR間隔は、心電図波形におけるR波と次のR波との間隔であり、脈波波形から公知の常套手段によって求められる。RR間隔は、交感神経系および副交感神経系によって短縮あるいは延長され、心的事象に関係することが知られている。演算処理部3の制御に従ってユーザの生理反応を測定すると、生理反応測定部2は、その測定結果を演算処理部3へ出力する。

0024

属性入力部5は、ユーザの属性を入力するための装置である。属性は、ユーザを特徴付け事項であり、例えば、年齢、性別および性格等である。本実施形態では、同じ刺激でも年齢および性別によってユーザの受け取られ方が異なることから、属性として年齢および性別が属性入力部5で受け付けられる。属性入力部5に属性が入力されると、属性入力部5は、その属性を演算処理部3へ出力する。

0025

変更指示入力部6は、刺激付与部1の刺激内容を変更すべく、後述の刺激付与制御部33の制御内容を変更する指示を入力するための装置である。刺激内容の変更は、例えば、刺激を付与している刺激付与時間をデフォルト標準時間より長くしたり短くしたりする変更(刺激付与時間間隔の変更)や、異なる複数の種類の刺激に対してその付与順序の変更(刺激付与パターンの変更)等である。複数種類の刺激には、異種の刺激(例えば視覚刺激および嗅覚刺激)だけでなく、同種の刺激(例えば視覚刺激)における互いに異なる複数のコンテンツ(例えばリラックスさせる画像Aおよびリラックスさせる画像B)も含まれる。刺激付与順序の変更には、刺激付与における、順序の入れ替えスキップおよび逆転等が含まれる。変更指示入力部6に変更指示が入力されると、変更指示入力部6は、割り込み処理させるべく、その変更指示を演算処理部3へ出力する。

0026

これら属性入力部5および変更指示入力部6は、例えば、キーボードマウス等の入力デバイスである。また、カーソルキーおよび決定キーを備え、出力部7に属性項目を表示させ、前記カーソルキーで属性項目を選択させ、決定キーで選択属性項目確定させることによって、属性を入力する装置であってもよい。また、同様に、カーソルキーおよび決定キーを備え、出力部7に変更指示項目を表示させ、前記カーソルキーで変更指示項目を選択させ、決定キーで選択変更指示項目を確定させることによって、変更指示を入力する装置であってもよい。

0027

出力部7は、属性入力部5で受け付けた属性、変更指示入力部6で受け付けた変更指示および演算処理部3の演算処理結果等を出力するための装置であり、例えばCRTディスプレイ、LCD、有機ELディスプレイおよびプラズマディスプレイ等の表示装置プリンタ等の印刷装置等である。

0028

なお、刺激付与部1が視覚刺激を付与する場合には、出力部7と刺激付与部1とは、兼用されていてもよい。もちろん、このような場合でも両者は、別体であってもよい。

0029

記憶部4は、快適性評価モデル作成プログラムや快適環境生成プログラム等の各種プログラム、および、各種プログラムの実行に必要なデータやその実行中に生じるデータ等の各種データを記憶する。記憶部4は、例えば、演算処理部3の所謂ワーキングメモリとなるRAM(Random Access Memory)等の揮発性記憶素子、ROM(Read Only Memory)や書換え可能なEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)等の不揮発性の記憶素子、および、各種プログラムや各種データを格納しておくハードディスク等を備えて構成される。そして、記憶部4は、機能的に、基準刺激値記憶部41、属性別標準心理状態記憶部42、ユーザ快適性評価モデル記憶部43および刺激値記憶部44を備えている。

0030

基準刺激値記憶部41は、所定の基準刺激値を予め記憶するものである。属性別標準心理状態記憶部42は、基準刺激値の基準刺激を刺激付与部1によって人に付与した場合にその人に標準的に生じる標準心理状態を人の属性ごとに属性別標準心理状態として予め記憶するものである。例えば、視覚刺激の場合、前記所定の基準刺激値としてIAPSによって標準化されているスライド画像を採用することができる。ユーザ快適性評価モデル記憶部43は、演算処理部3(ユーザ快適性評価モデル作成部31)によって作成されたユーザに固有な快適性評価モデル(ユーザ快適性評価モデル)を記憶するものである。刺激値記憶部44は、ユーザの快適性評価値(心理状態)が目標快適性評価値(目標心理状態)となった場合における刺激付与部1によってユーザに付与された刺激値を記憶するものである。この刺激値は、単一の刺激値(例えば視覚刺激である場合では画像データC)であってもよく、ユーザに刺激を与え始めてからユーザの快適性評価値が目標快適性評価値に至るまでの一連の時系列刺激データ(例えば視覚刺激である場合では画像データD1、D2、・・・、Dn)であってもよい。

0031

演算処理部3は、例えば、マイクロプロセッサおよびその周辺回路等を備えて構成され、機能的に、ユーザ快適性評価モデル作成部31と、快適性評価部32と、刺激付与制御部33とを備え、制御プログラムに従い刺激付与部1、生理反応測定部2、属性入力部5、変更指示入力部6、出力部7および記憶部4を当該機能に応じてそれぞれ制御する。

0032

ユーザ快適性評価モデル作成部31は、刺激付与部1によって基準刺激値の基準刺激をユーザに付与させ、生理反応測定部2によって基準刺激を受けたユーザの生理反応を基準刺激ユーザ生理反応値として測定するとともに、属性入力部5から入力されたユーザの属性に対応する属性別標準心理状態を属性別標準心理状態記憶部42から取り出して、生理反応測定部2によって測定された前記基準刺激ユーザ生理反応値および属性別標準心理状態記憶部42から取り出した前記属性別標準心理状態に基づいて、生理反応と心理状態との関係を表すユーザに固有な快適性評価モデル(ユーザ快適性評価モデル)を作成するものである。ユーザ快適性評価モデル作成部31は、この作成したユーザ快適性評価モデルを記憶部4のユーザ快適性評価モデル記憶部43に記憶する。

0033

快適性評価部32は、刺激付与部1でユーザに所定の刺激を付与した場合に生理反応測定部2によって測定された生理反応値から、ユーザ快適性評価モデル作成部31で作成されユーザ快適性評価モデル記憶部43に記憶されたユーザ快適性評価モデルを用いて、ユーザの心理状態をユーザの快適性評価として求めるものである。

0034

刺激付与制御部33は、快適性評価部32によって求められたユーザの心理状態(快適性評価値)が所定の心理状態(目標心理状態、目標快適性評価値)となるように、刺激付与部1を制御するものである。

0035

これら刺激付与部1、生理反応測定部2、演算処理部3、記憶部4、属性入力部5、変更指示入力部6および出力部7は、信号を相互に交換することができるようにバス8でそれぞれ接続される。

0036

このような演算処理部3、記憶部4、属性入力部5、変更指示入力部6、出力部7およびバス8は、例えば、コンピュータ、より具体的にはノート型ディスクトップ型等のパーソナルコンピュータ等によって構成可能である。そして、刺激付与部1および生理反応測定部2も公知の常套手段によって構成可能である。

0037

なお、必要に応じて快適環境提供装置Sは、図略の外部記憶部をさらに備えてもよい。外部記憶部は、例えば、フレキシブルディスクCD−ROM(Compact Disc Read Only Memory)、CD−R(Compact Disc Recordable)、DVD−R(Digital Versatile DiscRecordable)およびブルーレイディスク(Blu-ray Disc)等の記録媒体との間でデータを読み込みおよび/または書き込みを行う装置であり、例えば、フレキシブルディスクドライブ、CD−ROMドライブ、CD−Rドライブ、DVD−Rドライブおよびブルーレイディスクドライブ等である。

0038

ここで、快適性評価モデル作成プログラムや快適環境生成プログラム等が格納されていない場合には、これらプログラム等を記録した記録媒体から前記外部記憶部を介して記憶部4にインストールされるように構成してもよい。あるいは、作成したユーザ快適性評価モデアル等のデータが前記外部記憶部を介して記録媒体に記録されるように構成してもよい。

0039

次に、本実施形態の動作について説明する。図2は、第1実施形態の快適環境提供装置におけるユーザ快適性評価モデル作成動作を示すフローチャートである。図3は、人の2次元心理モデルと基準刺激との関係を示す図である。図4は、ユーザ快適性評価モデルの作成を説明するための図である。図5は、心拍のRR間隔およびCvRRを用いたユーザ快適性評価モデルの作成を説明するための図である。

0040

例えば、図略の起動スイッチが投入されると、あるいは、図略の起動スイッチが投入され、ユーザ快適性評価モデルの作成指示が入力されると、快適性評価モデル作成プログラムが実行される。この快適性評価モデル作成プログラムの実行によって、演算処理部3にユーザ快適性評価モデル作成部31が機能的に構成される。そして、快適環境提供装置Sは、快適性評価モデル作成装置として機能し、以下の動作によって、ユーザに基準刺激を与えて得られる基準刺激ユーザ生理反応および標準心理状態とから快適性評価モデルが作成される。

0041

まず、ステップS11では、ユーザによって属性入力部5からユーザの属性が入力される。例えば、本実施形態では、ユーザの年齢および性別が入力される。続いて、ステップS12では、ユーザ快適性評価モデル作成部31によって基準刺激値記憶部41から基準刺激値が読み出され、この読み出された基準刺激値の基準刺激を出力するように刺激付与制御部33によって刺激付与部1が制御される。これによって基準刺激値の基準刺激が刺激付与部1によってユーザに付与される。続いて、ステップS13では、生理反応測定部2によって基準刺激を受けたユーザの生理反応が基準刺激ユーザ生理反応値として測定される。例えば、本実施形態では、脈波センサによって脈波が測定され、この測定した脈波から心拍のRR間隔およびCvRRが測定される。続いて、ステップS14では、ユーザ快適性評価モデル作成部31によって、ステップS11で属性入力部5から入力されたユーザの属性(年齢および性別)に対応する属性別標準心理状態が属性別標準心理状態記憶部42から読み出され、ステップS13で生理反応測定部2によって測定された基準刺激ユーザ生理反応値(RR間隔およびCvRR)および属性別標準心理状態記憶部42から読み出した属性別標準心理状態に基づいて、生理反応と心理状態との関係を表すユーザに固有なユーザ快適性評価モデルが作成される。そして、ステップS15では、ユーザ快適性評価モデル作成部31によって、この作成されたユーザ快適性評価モデルがユーザ快適性評価モデル記憶部43に格納され、記憶される。

0042

ここで、ユーザ快適性評価モデルの作成についてより具体的に説明する。人の心理状態は、例えば、2次元心理モデルによって表現することができる。この2次元心理モデルは、図3に示すように、快度を表す快度軸(X軸)と覚醒度を表す覚醒度軸(Y軸)とから成る2次元座標系を備え、人の心理状態をこの2次元座標系上の座標点で表現している。なお、不快度は、快度軸上における負の領域であり、鎮静度は、覚醒度軸上における負の領域である。

0043

そして、ユーザ快適性評価モデルの作成に当たって、所定の刺激値が基準刺激値として用意される。この基準刺激値は、2次元心理モデルにおいて異なる象限における心理状態を生じさせる複数の刺激値であることが好ましい。例えば、刺激A、刺激B、刺激Cおよび刺激Dの4個の刺激値が基準刺激値として用意され、図4に示すように、刺激Aの基準刺激A、刺激Bの基準刺激B、刺激Cの基準刺激Cおよび刺激Dの基準刺激Dの各基準刺激を付与した場合に人に標準的に生じる特定の心理状態A、特定の心理状態B、特定の心理状態Cおよび特定の心理状態Dの各特定の心理状態が標準心理状態とされる。図3に示す例では、この標準心理状態Aは、快度軸が正であって覚醒度軸が負である領域である第4象限(快&鎮静、リラックスさせる刺激)における特定の座標点(XA,YA)であり、標準心理状態Bは、快度軸が正であって覚醒度軸が正である領域である第1象限(快&覚醒リフレッシュさせる刺激)における特定の座標点(XB,YB)であり、標準心理状態Cは、快度軸が負であって覚醒度軸が正である領域である第3象限(不快&覚醒、イライラさせる刺激)における特定の座標点(XC,YC)であり、そして、標準心理状態Dは、快度軸が負であって覚醒度軸が正である領域である第3象限(不快&鎮静、退屈させる刺激)における特定の座標点(XD,YD)である。このような刺激A、刺激B、刺激Cおよび刺激Dの各基準刺激値が基準刺激値記憶部41に予め記憶され、これらの標準心理状態A(XA,YA)、標準心理状態B(XB,YB)、標準心理状態C(XC,YC)および標準心理状態D(XD,YD)の各標準心理状態が属性別に属性別標準心理状態記憶部42に予め記憶される。

0044

一方、快度および覚醒度は、例えば、心拍のRR間隔およびCvRRの関数として定義することができる。言い換えれば、快度および覚醒度は、例えば、心拍のRR間隔およびCvRRに基づいてそれぞれ求めることができる。快度および覚醒度は、例えば、それぞれ式1−1および式1−2によって与えられる。
(快度X)=a1・(RR間隔)+b1・(CvRR)+c1 ・・・(1−1)
(覚醒度Y)=a2・(RR間隔)+b2・(CvRR)+c2 ・・・(1−2)
このように本実施形態では、心理状態を表す心理指標として快度および覚醒度が採用され、また、生理反応として心拍のRR間隔およびCvRRが採用されている。

0045

そして、このように予め用意された刺激Aの基準刺激A、刺激Bの基準刺激B、刺激Cの基準刺激Cおよび刺激Dの基準刺激Dの各基準刺激がユーザに付与され、基準刺激ごとに当該基準刺激を受けた際のユーザの生理反応が測定される。例えば、図4に示すように、刺激Aの基準刺激A、刺激Bの基準刺激B、刺激Cの基準刺激Cおよび刺激Dの基準刺激Dの各基準刺激を受けた場合におけるユーザの各生理反応(RR間隔、CvRR、・・・)は、それぞれ、生理反応A(PA,QA、・・・)、生理反応B(PB,QB、・・・)、生理反応C(PC,QC、・・・)および生理反応D(PD,QD、・・・)である。

0046

以上から、刺激A、刺激B、刺激Cおよび刺激Dの各基準刺激に対し、図5に示すように、RR間隔Pn、CvRRQn、快度Xnおよび覚醒度Ynの各データが得られる。なお、快度Xnおよび覚醒度Ynの各データは、ユーザの属性に対応した値である。

0047

そして、これら各データを用いて式1−1および式1−2を例えば重回帰分析することによってユーザに固有なa1、a2、b1、b2、c1およびc2のパラメータが求められ、これら各パラメータがユーザに応じて定量化され、ユーザに固有なユーザ快適性評価モデルが作成される。

0048

一方、このような動作によってユーザ快適性評価モデルが作成され、記憶部4に格納された後に、例えば、快適環境の提供指示が入力されると、快適環境生成プログラムが実行される。この快適環境生成プログラムの実行によって、演算処理部3に快適性評価部32および刺激付与制御部33が機能的に構成される。そして、快適環境提供装置Sは、快適性評価装置および快適環境提供装置として機能し、以下の動作によって、ユーザ快適性評価モデルを用いてユーザの快適性を評価しながら刺激付与部1をフィードバック制御することによって、所望の環境がユーザに提供される。この場合において、より適切な刺激をユーザに与えるべく、ユーザ快適性モデルを作成する場合のユーザを取り巻く物理的空間(ユーザの周囲環境)とユーザに快適環境を与える場合のユーザを取り巻く物理的空間とは、同一であることが好ましい。

0049

図6は、第1実施形態の快適環境提供装置における快適性評価および快適環境提供の動作を示すフローチャートである。図6において、まず、ステップS21では、変更指示入力部6から変更指示の入力があったか否かが判断される。この判断の結果、変更指示があった場合(Yes)には、ステップS22を介してステップS23が実行され、一方、変更指示がない場合(No)には、ステップS23が実行される。

0050

ステップS22では、変更指示が刺激付与制御部33によって割り込み処理され、刺激付与部1の制御内容が変更される。ステップS23では、刺激付与制御部33の制御内容に従って刺激付与部1が動作され、刺激付与部1によってユーザに所定の刺激が付与される。

0051

続いて、ステップS24では、刺激付与部1でユーザに前記所定の刺激を付与した場合における生理反応が生理反応測定部2によって測定される。続いて、ステップS25では、この測定した生理反応値から、図2に示す上述のステップS11ないしステップS14の各処理によってユーザ快適性評価モデル作成部31で作成されたユーザ快適性評価モデルを用いて、ユーザの心理状態がユーザの快適性評価として算出される。続いて、ステップS26では、この算出したユーザの快適性評価値(心理状態)が所望の目標快適性評価値(目標心理状態)に一致しているか否かが判断される。この判断の結果、ユーザの快適性評価値が所望の目標快適性評価値に一致していない場合(No)には、ユーザの心理状態を目標心理状態へ移行させるべく刺激付与部1の制御内容が変更され、処理がステップS21へ戻され、一方、ユーザの快適性評価値が所望の目標快適性評価値に一致している場合(Yes)には、ステップS27が実行され、その刺激値が刺激値記憶部44に格納され、記憶される。そして、次に快適環境の提供指示が入力された場合に、この刺激値記憶部44に記憶されている刺激値が参照される。

0052

以上説明したように、本実施形態の快適環境提供装置Sでは、快適性評価モデル作成装置および快適性評価装置として機能する場合において、基準刺激A,B,C,Dに対する標準心理状態A,B,C,Dが予め用意され、ユーザに基準刺激A,B,C,Dを与えて得られる基準刺激ユーザ生理反応(RR間隔PA,PB,PC,PD;CvRRQA,QB,QC,QD)および標準心理状態A,B,C,Dから快適性評価モデルが作成される。このため、この快適性評価モデルは、ユーザに固有なユーザ快適性評価モデルとなる。しかも、本実施形態の快適環境提供装置Sでは、標準心理状態A,B,C,Dは、属性ごとに予め用意されており、このユーザ快適性評価モデルの作成に当たって、ユーザの属性に対応した標準心理状態(属性別標準心理状態)A,B,C,Dが用いられる。このため、本実施形態の快適環境提供装置Sは、ユーザ個々人の快適性をより適切に評価し、快適性の評価の精度を向上することが可能となる。

0053

そして、本実施形態の快適環境提供装置Sでは、快適環境提供装置として機能する場合において、ユーザに刺激が刺激付与部1によって与えられ、ユーザに固有なユーザ快適性評価モデルによって快適性が評価され、その評価結果に応じてユーザに付与される刺激がフィードバック制御される。このため、本実施形態の快適環境提供装置Sは、ユーザそのものに適した環境になるように、より適切に刺激をユーザに与えることが可能となる。

0054

また、本実施形態の快適環境提供装置Sでは、変更指示入力部6を備えている。このため、割り込み処理によって刺激付与部1の制御内容を変更することができるので、ユーザの目標心理状態になるように、例えばユーザの体調や心理状態等に応じて、より適切に刺激付与部1を制御することが可能となる。また、刺激付与部1の制御内容を前回の使用時における制御内容とすることによっても、ユーザの目標心理状態になるように、より適切に刺激付与部1を制御することが可能となる。

0055

また、本実施形態の快適環境提供装置Sでは、ユーザ快適性評価モデル記憶部43を備え、ユーザ快適性評価モデルが記憶されるので、使用の際に、必ずユーザ快適性評価モデルを作成する必要がなく、ユーザは、目標心理状態にすべく、次回起動時に本装置Sを速やかに使用することが可能となる。

0056

なお、本実施形態の快適環境提供装置Sにおいて、快適性評価部32は、所定の時間間隔でユーザの心理状態をユーザの快適性評価として求めるように構成され、刺激付与制御部33は、快適性評価部32によって求められたユーザの心理状態に応答して、刺激付与部1を制御するように構成されてもよい。このように構成することによって、予め設定された所定の時間間隔で、ユーザの快適性評価値が求められ、この求められた評価結果に応答して刺激付与制御部33によって刺激付与部1が制御される。このため、刺激付与部1の刺激によって時間経過に従って変化するユーザの心理状態に応じて適切に刺激付与部1を制御することが可能となる。

0057

また、本実施形態の快適環境提供装置Sにおいて、快適性評価部32は、刺激付与部1でユーザに所定の刺激を付与した場合に前記刺激を付与した時点から所定の時間経過後に生理反応測定部2によって測定された生理反応値から、ユーザ快適性評価モデル作成部31で作成されたユーザ快適性評価モデルを用いて、ユーザの心理状態をユーザの快適性評価として求めるように構成され、刺激付与制御部33は、快適性評価部32によって求められたユーザの心理状態に応答して、刺激付与部1を制御するように構成されてもよい。このように構成することによって、ユーザの心理状態を反映した生理反応が例えば刺激の種類や内容等に応じてその応答性が異なる場合であっても、例えば刺激の種類や内容等に応じて前記所定の時間を予め設定することによって、刺激付与によるユーザの生理反応をより適切に測定することができ、ユーザの心理状態に応じて適切に刺激付与部1を制御することが可能となる。

0058

次に、別の実施形態について説明する。
(第2実施形態)
第2実施形態は、映像の視覚刺激を与え、生理反応測定部2をソファーに埋め込んだ快適環境提供装置Saの実施形態である。図7は、第2実施形態の快適環境提供装置を配置したリビングを示す図である。

0059

第2実施形態の快適環境提供装置Saを配置したリビングSPaでは、刺激付与部1として、一方壁面に例えば液晶ディスプレイプラズマディスプレイ装置等の映像表示装置101およびスピーカ102を備えた映像システムが組み込まれ、生理反応測定部2として、RR間隔やCvRRを測定可能心拍情報取得部104aがソファーに埋め込まれ、属性入力部5、変更指示入力部6および出力部7として、リモコン103が例えばテーブル上に置かれ、演算処理部3および記憶部4として、例えばマイクロプロセッサ、メモリおよびその周辺回路を備える情報処理装置105が壁内に組み込まれている。

0060

映像システムは、基準刺激として、リラックスさせる映像A、リフレッシュさせる映像B、イライラさせる映像Cおよび退屈させる映像を映像表示装置101から出力する。心拍情報取得部104aは、例えば圧電シートを備えて構成され、ユーザが腰掛けた場合にユーザの略心臓高さ位置となるように、ソファーの背もたれ部に埋め込まれる。心拍情報取得部104aは、ユーザの心拍による背もたれ部にかかる圧力変動を圧電シートで検出することによって、ユーザの心拍情報を取得し、RR間隔やCvRR等を検出する。このように構成することによって、ユーザに特に意識させることなくユーザの生理反応を検出することができる。

0061

次に、別の実施形態について説明する。
(第3実施形態)
第3実施形態は、映像の視覚刺激を与え、生理反応として顔表情を利用する快適環境提供装置Sbの実施形態である。図8は、第3実施形態の快適環境提供装置を配置したリビングを示す図である。

0062

第3実施形態の快適環境提供装置Sbを配置したリビングSPbでは、刺激付与部1として、一方壁面に例えば液晶ディスプレイやプラズマディスプレイ装置等の映像表示装置101およびスピーカ102を備えた映像システムが組み込まれ、生理反応測定部2として、顔表情情報取得部104bが映像表示装置101の近傍に配設され、属性入力部5、変更指示入力部6および出力部7として、リモコン103が例えばテーブル上に置かれ、演算処理部3および記憶部4として、例えばマイクロプロセッサ、メモリおよびその周辺回路を備える情報処理装置105が壁内に組み込まれている。

0063

映像システムは、基準刺激として、リラックスさせる映像A、リフレッシュさせる映像B、イライラさせる映像Cおよび退屈させる映像を映像表示装置101から出力する。顔表情情報取得部104bは、例えばCCDカメラを備えて構成され、ユーザが腰掛けた場合にユーザの略顔高さ位置を撮像することができるように、映像表示装置101の近傍に配設される。顔表情情報取得部104bは、顔の表情をCCDカメラによって画像データで取得してパターン認識によって顔表情から心理状態を測定する。このように構成することによっても、ユーザに特に意識させることなくユーザの生理反応を検出することができる。

0064

本発明を表現するために、上述において図面を参照しながら実施形態を通して本発明を適切且つ十分に説明したが、当業者であれば上述の実施形態を変更および/または改良することは容易に為し得ることであると認識すべきである。したがって、当業者が実施する変更形態または改良形態が、請求の範囲に記載された請求項の権利範囲離脱するレベルのものでない限り、当該変更形態または当該改良形態は、当該請求項の権利範囲に包括されると解釈される。

図面の簡単な説明

0065

第1実施形態における快適環境提供装置の構成を示すブロック図である。
第1実施形態の快適環境提供装置におけるユーザ快適性評価モデル作成動作を示すフローチャートである。
人の2次元心理モデルと基準刺激との関係を示す図である。
ユーザ快適性評価モデルの作成を説明するための図である。
心拍のRR間隔およびCvRRを用いたユーザ快適性評価モデルの作成を説明するための図である。
第1実施形態の快適環境提供装置における快適性評価および快適環境提供の動作を示すフローチャートである。
第2実施形態の快適環境提供装置を配置したリビングを示す図である。
第3実施形態の快適環境提供装置を配置したリビングを示す図である。
特許文献1に開示の快適性評価システムの構成を示すブロック図である。

符号の説明

0066

S快適環境提供装置(快適性評価モデル作成装置、快適性評価装置)
1刺激付与部
2生理反応測定部
3演算処理部
4 記憶部
5属性入力部
6変更指示入力部
31 ユーザ快適性評価モデル作成部
32 快適性評価部
33 刺激付与制御部
41基準刺激値記憶部
42属性別標準心理状態記憶部
43 ユーザ快適性評価モデル記憶部
44刺激値記憶部

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