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技術 宇宙機の慣性車輪をアンロードする方法およびシステム

出願人 テールズ
発明者 フランソワ、ギョイヨ
出願日 2009年10月29日 (10年0ヶ月経過) 出願番号 2009-248356
公開日 2010年5月13日 (9年6ヶ月経過) 公開番号 2010-105659
状態 特許登録済
技術分野 飛行船・気球・飛行機 宇宙航行
主要キーワード 最大負荷値 磁気圏 角運動量保存の法則 固有特徴 慣性ホイール 事前ステップ 許容変動範囲 地磁場
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (14)

課題

宇宙機慣性ホイールアンロードする方法およびシステムを提供する。

解決手段

宇宙機が3つの基準軸X、Y、Zを備え、軸Zが指向方向に対応する、宇宙機の慣性車輪7をアンロードする方法は、指向方向を固定したままで、軸Zを中心として宇宙機を自動的に回転反転させることにより、慣性車輪7の角運動量蓄積方向を反転させることにある。衛星または惑星探査機の分野への用途。

概要

背景

予め定められた航路上の衛星または探査機等の宇宙機姿勢、すなわち角度方向は、通常、内部トルクを宇宙機にかけ、かつ宇宙機に関連する基準三面体を形成する軸X、Y、Zのうちの1つを中心として回転させることを可能とする慣性車輪等の内部アクチュエータによって制御される。宇宙機は、太陽圧空力摩擦力(aerodynamic friction force)、電磁トルク、および重力傾度によるトルク等の環境によって生成される妨害トルクの作用下で位置合わせがずれる傾向を有する。したがって、宇宙機の角度方向を積極的に制御し、3軸上のこの向きの安定性保証する必要がある。姿勢は、宇宙機の向きを測定するセンサ、これら測定値を処理し、かつ1つまたは複数のアクチュエータによって実行されて、ドリフトを相殺し、選択された方向への向きを維持するコマンドを確立する機内搭載コンピュータを含むフィードバックループによって永続的に制御される。しかし、車輪が内部トルクを供給する都度、車輪の速度は、飽和速度と呼ばれる最高速度まで増大する。最高速度に達すると、慣性車輪はもはやドリフトを補償することができず、機内搭載コンピュータは車輪アンロード動作を開始する。

車輪は、通常、車輪が元の速度に戻るまで、車輪の速度を低減するように選択された外部トルクを宇宙機にかける追加の外部アクチュエータを使用することによってアンロードされる。

慣性車輪をアンロードするために、地磁場相互作用し、磁気トルクを生成して、車輪の速度を低減する磁気トルカバー(magneto torquer bar)を使用することが既知の慣例である。これら外部アクチュエータは、地磁場の強度は惑星の近傍で高いため、地球等の磁気圏を有する惑星の周囲の、通常、地球の場合、高度2000kmまでの地球低軌道LEOに配置された宇宙機の場合に上手く機能するが、より高い高度では、平均的にあまり上手く機能しない。さらに、地球赤道軌道において、軌道の平面は赤道の平面であり、磁場の軸は、軌道の平面に略直交する。磁気トルクは磁場の軸上で生成されることができないため、衛星のドリフトはこれらアクチュエータによって補償することができない。

高い高度または静止軌道GEO(静止地球軌道)では、姿勢制御ロケットを使用して、慣性車輪のアンロードを実行することが既知の慣例である。姿勢制御ロケットは、ガスジェットの放出によって外部トルクを生成できるようにする。しかし、姿勢制御ロケットは、宇宙機を回転運動させるが、宇宙機の軌道を乱し、多くの振動を発生させ、指向を失わせる並進運動も宇宙機に生じさせるという欠点を有する。さらに、姿勢制御ロケットは、通常、宇宙機の片側に配置されるため、姿勢制御ロケットを正しく向けるために、慣性車輪をアンロードする動作中に宇宙機を回転させる必要がある。最後に、姿勢制御ロケットを使用して車輪をアンロードすると、宇宙機に嵌め込まれたソーラーパネルによって取り込まれた太陽エネルギーを介して慣性車輪が電気的に給電される間に、追加の燃料消費が生じる。

概要

宇宙機の慣性ホイールをアンロードする方法およびシステムを提供する。宇宙機が3つの基準軸X、Y、Zを備え、軸Zが指向方向に対応する、宇宙機の慣性車輪7をアンロードする方法は、指向方向を固定したままで、軸Zを中心として宇宙機を自動的に回転反転させることにより、慣性車輪7の角運動量蓄積方向を反転させることにある。衛星または惑星間探査機の分野への用途。

目的

本発明の目的は、アンロードが自動的に実行され、追加の外部アクチュエータを必要とせず、燃料節減を可能にし、したがって、宇宙機の簡易化ひいては宇宙機の重量およびコストの低減を可能にする、宇宙機の慣性車輪をアンロードする新しい方法を提案することによって、これら問題を解消することである

効果

実績

技術文献被引用数
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牽制数
0件

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請求項1

宇宙機慣性車輪アンロードする方法であって、前記宇宙機が3つの基準軸X、Y、Zを備え、前記軸Zが指向方向に対応し、前記宇宙機が、最高角速度に対応する最大負荷値まで前記車輪機体角運動量蓄積する容量を有する方法において、前記3軸X、Y、Zに沿って前記宇宙機をアンロードするために、前記指向方向を固定したままで、前記軸Zを中心として前記宇宙機を自動的に反転させることにより、前記車輪の前記角運動量の蓄積方向を反転させることにあることを特徴とする方法。

請求項2

−前記車輪のアンロードを始動させる閾値Hsおよび基準機体角運動量ベクトルを選択すること、−各慣性車輪の前記角速度を周期的に測定すること、−各速度測定について、機体角運動量ベクトルを計算し、それから、前記機体角運動量ベクトルと前記基準機体角運動量ベクトルとの絶対値での差分に等しい蓄積角運動量Hiを推定すること、−前記蓄積角運動量Hiを前記閾値Hsと比較すること、−前記蓄積角運動量Hiが前記閾値Hsよりも大きい場合、前記車輪のアンロードを可能にする反転操作の始動を決定し(10)、それから、前記指向方向は固定したままで、前記軸Zを中心として予め定められた角度分だけ前記宇宙機を回転反転させる自動操作(30)を始動することにあることを特徴とする請求項1に記載の方法。

請求項3

前記反転操作の始動を決定すること(10)が、Hiが2つの連続した測定間で増大する場合に行われることを特徴とする請求項2に記載の方法。

請求項4

前記閾値Hsが、前記慣性車輪の前記最大負荷値未満であることを特徴とする請求項2に記載の方法。

請求項5

前記軸Zを中心として180°に等しい角度だけ前記宇宙機を反転させることにあることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の方法。

請求項6

前記回転反転操作を始動すること(30)が、前記宇宙機が航路上の予め定められた位置にあるときに前記アンロードすること(20)を可能にする前記反転操作を許可する事前ステップにおいて許可されることを特徴とする請求項2に記載の方法。

請求項7

前記予め定められた位置が、人口密度の低い地理陸地ゾーン上を通過している前記宇宙機、または前記宇宙機が夜であるゾーン内を通過しているときに対応することを特徴とする請求項6に記載の方法。

請求項8

前記宇宙機の前記回転反転操作(30)が、少なくとも1つの慣性車輪によって実行されることを特徴とする請求項6に記載の方法。

請求項9

少なくとも1つの慣性車輪を備え、最大負荷値までの機体角運動量を車輪に蓄積する容量を有する宇宙機の慣性車輪をアンロードするシステムであって、指向方向を固定したまま、前記指向方向に対応する軸Zを中心として予め定められた角度だけ前記宇宙機を回転反転させる自動操作を始動させる手段を備え、前記角度が、前記車輪の前記角運動量の蓄積方向を反転させるように選択されることを特徴とするアンロードシステム。

請求項10

前記慣性車輪に搭載された少なくとも1つの速度センサ測定速度に対応する前記慣性車輪に蓄積された角運動量Hiを計算する手段、前記車輪に蓄積された前記角運動量を、前記車輪のアンロードを始動するための事前に選択された閾値Hsと比較する手段、前記車輪に蓄積された前記角運動量の値が前記閾値よりも大きい場合、前記宇宙機の反転操作の始動を決定する手段も備えることを特徴とする請求項9に記載のアンロードシステム。

請求項11

少なくとも1つの慣性車輪と、指向方向に対応する1つの軸Zとを備える宇宙機であって、請求項9に記載の慣性車輪のアンロードシステムを備えることを特徴とする宇宙機。

技術分野

0001

本発明は、宇宙機慣性車輪アンロードする方法およびシステムに関する。 本発明は、特に、ミッションに従って、アンテナソーラーパネル、および機内に搭載された科学機器の正確な向きを保証するために、航路または軌道に関係なく、姿勢と呼ばれる非常に厳密な向きを維持する必要がある衛星または惑星探査機の分野に適用される。

背景技術

0002

予め定められた航路上の衛星または探査機等の宇宙機の姿勢、すなわち角度方向は、通常、内部トルクを宇宙機にかけ、かつ宇宙機に関連する基準三面体を形成する軸X、Y、Zのうちの1つを中心として回転させることを可能とする慣性車輪等の内部アクチュエータによって制御される。宇宙機は、太陽圧空力摩擦力(aerodynamic friction force)、電磁トルク、および重力傾度によるトルク等の環境によって生成される妨害トルクの作用下で位置合わせがずれる傾向を有する。したがって、宇宙機の角度方向を積極的に制御し、3軸上のこの向きの安定性を保証する必要がある。姿勢は、宇宙機の向きを測定するセンサ、これら測定値を処理し、かつ1つまたは複数のアクチュエータによって実行されて、ドリフトを相殺し、選択された方向への向きを維持するコマンドを確立する機内搭載コンピュータを含むフィードバックループによって永続的に制御される。しかし、車輪が内部トルクを供給する都度、車輪の速度は、飽和速度と呼ばれる最高速度まで増大する。最高速度に達すると、慣性車輪はもはやドリフトを補償することができず、機内搭載コンピュータは車輪アンロード動作を開始する。

0003

車輪は、通常、車輪が元の速度に戻るまで、車輪の速度を低減するように選択された外部トルクを宇宙機にかける追加の外部アクチュエータを使用することによってアンロードされる。

0004

慣性車輪をアンロードするために、地磁場相互作用し、磁気トルクを生成して、車輪の速度を低減する磁気トルカバー(magneto torquer bar)を使用することが既知の慣例である。これら外部アクチュエータは、地磁場の強度は惑星の近傍で高いため、地球等の磁気圏を有する惑星の周囲の、通常、地球の場合、高度2000kmまでの地球低軌道LEOに配置された宇宙機の場合に上手く機能するが、より高い高度では、平均的にあまり上手く機能しない。さらに、地球赤道軌道において、軌道の平面は赤道の平面であり、磁場の軸は、軌道の平面に略直交する。磁気トルクは磁場の軸上で生成されることができないため、衛星のドリフトはこれらアクチュエータによって補償することができない。

0005

高い高度または静止軌道GEO(静止地球軌道)では、姿勢制御ロケットを使用して、慣性車輪のアンロードを実行することが既知の慣例である。姿勢制御ロケットは、ガスジェットの放出によって外部トルクを生成できるようにする。しかし、姿勢制御ロケットは、宇宙機を回転運動させるが、宇宙機の軌道を乱し、多くの振動を発生させ、指向を失わせる並進運動も宇宙機に生じさせるという欠点を有する。さらに、姿勢制御ロケットは、通常、宇宙機の片側に配置されるため、姿勢制御ロケットを正しく向けるために、慣性車輪をアンロードする動作中に宇宙機を回転させる必要がある。最後に、姿勢制御ロケットを使用して車輪をアンロードすると、宇宙機に嵌め込まれたソーラーパネルによって取り込まれた太陽エネルギーを介して慣性車輪が電気的に給電される間に、追加の燃料消費が生じる。

発明が解決しようとする課題

0006

本発明の目的は、アンロードが自動的に実行され、追加の外部アクチュエータを必要とせず、燃料節減を可能にし、したがって、宇宙機の簡易化ひいては宇宙機の重量およびコストの低減を可能にする、宇宙機の慣性車輪をアンロードする新しい方法を提案することによって、これら問題を解消することである。

課題を解決するための手段

0007

したがって、本発明の主題は、宇宙機が3つの基準軸X、Y、Zを備え、軸Zが指向方向に対応し、宇宙機が、最高角速度に対応する最大負荷値まで車輪に機体角運動量(onboard angular momentum)を蓄積する容量を有する、宇宙機の慣性車輪をアンロードする方法であって、3軸X、Y、Zに沿って宇宙機をアンロードするために、指向方向を固定したままで、軸Zを中心として宇宙機を自動的に反転させることにより、車輪の角運動量の蓄積方向を反転させることにあることを特徴とする方法である。

0008

有利なことには、この方法は、
−車輪のアンロードを始動させる閾値Hsおよび基準機体角運動量ベクトル



を選択すること、
−各慣性車輪の角速度を周期的に測定すること、
−各速度測定について、機体角運動量ベクトル



を計算し、それから、機体角運動量ベクトル



と基準機体角運動量ベクトル



との絶対値での差分に等しい蓄積角運動量Hiを推定すること、
−蓄積角運動量Hiを閾値Hsと比較すること、
−蓄積角運動量Hiが閾値Hsよりも大きい場合、車輪のアンロードを可能にする反転操作の始動を決定し(10)、それから、指向方向は固定したままで、軸Zを中心として予め定められた角度分だけ宇宙機を回転反転させる自動操作(30)を始動することにある。

0009

任意に、Hiが2つの連続した測定間で増大する場合、反転操作の始動を決定することにより、車輪をアンロードすることができる。

0010

有利なことには、閾値Hsは、慣性車輪の最大負荷値未満である。

0011

好ましくは、回転反転角度は180°に等しい。

0012

好ましくは、回転反転操作を始動することは、宇宙機が航路上の予め定められた位置にあるときに許可される。例えば、予め定められた位置は、地球の人口密度の低い地理的ゾーン上を通過している宇宙機、または夜であるゾーン内を通過している宇宙機に対応し得る。

0013

有利なことには、宇宙機の回転反転操作は、少なくとも1つの慣性車輪によって実行される。

0014

本発明は、少なくとも1つの慣性車輪を備え、最大負荷値までの機体角運動量を車輪に蓄積する容量を有する宇宙機の慣性車輪をアンロードするシステムであって、指向方向を固定したまま、指向方向に対応する軸Zを中心として予め定められた角度だけ宇宙機を回転反転させる自動操作を始動させる手段を備え、角度が、車輪の角運動量の蓄積方向を反転させるように選択されることを特徴とする、アンロードシステムにも関する。

0015

有利なことに、システムは、慣性車輪に搭載された少なくとも1つの速度センサ測定速度に対応する慣性車輪に蓄積された角運動量Hiを計算する手段、車輪に蓄積された角運動量を、車輪のアンロードを始動するための事前に選択された閾値Hsと比較する手段、車輪に蓄積された角運動量の値が閾値よりも大きい場合、宇宙機の反転操作の始動を決定する手段も備える。

0016

最後に、本発明は、少なくとも1つの慣性車輪と、指向方向に対応する1つの軸Zと、慣性車輪のアンロードシステムとを備える宇宙機にも関する。

0017

本発明の他の特定の特徴および利点は、添付の概略図を参照して純粋に例示的な非限定例として与えられる説明の残りの部分において明確になるであろう。

図面の簡単な説明

0018

本発明による宇宙機の例の斜視図である。
本発明による、惑星の周囲の赤道軌道に配置された宇宙機の例の概略的な斜視図である。
宇宙機の慣性車輪の例示的な構成の図である。
軸X、Y、Zに沿った妨害トルクの時間の関数としての傾向の例である。
軌道周期中の慣性車輪によって蓄積された角運動量に対する妨害トルクの影響の例である。
本発明による、宇宙機の慣性車輪をアンロードする方法の主要ステップを示すブロック図である。
本発明による、宇宙機の慣性車輪をアンロードする方法の主要ステップを示すブロック図である。
本発明による、宇宙機の回転反転前後の軸X、Y、Zに沿った妨害トルクの時間の関数としての傾向の例である。
本発明による、宇宙機の回転反転前後の軸X、Y、Zに沿った妨害トルクの時間の関数としての傾向の例である。
本発明による、宇宙機の回転反転前後の車輪によって蓄積された角運動量の傾向の例である。
本発明による、宇宙機の回転反転前後の車輪によって蓄積された角運動量の傾向の例である。
本発明による方法を宇宙空間内の宇宙機の車輪のアンロードに適用する第2の例である。
本発明による方法を宇宙空間内の宇宙機の車輪のアンロードに適用する第2の例である。

実施例

0019

図1は、ソーラーパネル2が嵌め込まれたプラットフォーム1と、送受信アンテナ3を備えたペイロードとを備えた宇宙機、例えば通信衛星の例を表す。宇宙機は、宇宙機に関連する基準座標系を形成する3軸X、Y、Zを備える。図1では、軸Xは、例えば図2に示すように、予め定められた軌道上、例えば、地球の周囲の軌道上等の飛行方向に対応し得、軸Yはに向けられ、偏揺れ軸Zは、軸Xおよび軸Yによって形成される平面に直交し、指向方向に対応する。ソーラーパネル2は、軸Yの方向に向けられ、アンテナ3は、偏揺れ軸Zに沿い、例えば、地球または星に向けられる。宇宙機は、例えば図3に示すように、リアクションホィールとも呼ばれる少なくとも3つの慣性車輪7を備える。慣性車輪は、通常、衛星の本体内、例えば、プラットフォーム1内に組み込まれる。3軸X、Y、Zに沿って反作用トルクを生成し、宇宙機の角方向の安定化を可能にするために、3つの車輪が必要である。第4の車輪の追加は、車輪のうちの1つが故障した場合に有用であり、または車輪が、衛星の指向の妨げとなることがあり得るゼロ速度に達するのを防ぐために有用な冗長である。宇宙機の姿勢におけるドリフトを修正するために実行される操作中、車輪7は、車輪7の回転速度を増大させひいては蓄積された角運動量を増大させることができる内部トルクをかける。

0020

さらに、車輪を使用しての衛星の回転操作は、操作開始から操作終了までの間、一時的に車輪の速度を増大させる。衛星を回転させるために、車輪に角運動量がロードされ、この角運動量は、角運動量保存の法則に従って、衛星の本体に伝達される。

0021

図4aおよび図4bは、軸X、Y、Zに沿った妨害トルクの時間の関数としての傾向および軌道周期中に慣性車輪7によって蓄積された角運動量に対するそれらの影響の例のそれぞれを示す。この例では、宇宙機は、2000km〜36000kmの中高度の赤道軌道に配置された衛星である。これら高度において、宇宙機の姿勢に対して作用する主要な妨害トルクは、太陽圧によるトルクおよび重力傾度によるトルクである。例えば、高度8000kmでは、大気摩擦によるトルクは極わずかである。

0022

さらに、残留磁気トルクは、時間の経過に伴い平均的に自己補償するため、慣性車輪によって蓄積された角運動量に影響を及ぼさない。これら図は、太陽圧により、妨害が、太陽に対する衛星の向きに応じて軌道に沿ってすべて変化すること、および軸X、Y、Zに沿った機体角運動量の成分が、1軌道後に増大したことを示す。さらに、地球が衛星に対して太陽を遮っているとき、すなわち、図示の曲線上の14000秒〜16000秒の間、太陽圧はなく、主に重力傾度による妨害トルクは多少なりとも一定である。機体角運動量の傾向の方向の変化は、衛星の軸Y(北/南)を中心とした回転による衛星の軸間での角運動量の交換によるものである。この回転は、地球の方向での衛星の指向に関連する。

0023

図5aおよび図5bは、本発明による、宇宙機の慣性車輪7をアンロードする方法の主要ステップを示す2つのブロック図を表す。本発明を理解しやすくするために、この方法は、地球等の惑星の周囲の軌道にあり、偏揺れ軸Zに対応する指向方向を向いたアンテナを有する宇宙機の例を採用して説明される。

0024

第1のステップ10は、周期的に行われる各慣性車輪の角速度の測定11に基づいて、慣性車輪をアンロードするための操作の始動を決定することにある。このステップ中、偏揺れ軸Zは固定されたままである。予備ステップ8における第1の反復i=1中、車輪のアンロードを始動させる閾値Hsおよび基準機体角運動量ベクトル



が選択される。



は、三次元ベクトルであり、機体角運動量の所望の値を形成する。該当する用途に応じて、ベクトル



は、ゼロであってもよいし、またはゼロでなくてもよい。

0025

宇宙機が、惑星の周囲の軌道にある衛星である場合、例えば、速度測定を各軌道に対して行うことができる。

0026

この場合、各軌道上で、各慣性車輪に配置された速度センサが、車輪の角速度Ωを測定する。測定された角速度Ωは、機内搭載コンピュータに送信され、機内搭載コンピュータは、速度測定値Ωに基づいて、各反復iについて、機体角運動量ベクトル



を計算し、そこから、機体角運動量ベクトル



基準ベクトル



との絶対値での差分に等しい蓄積角運動量Hiを推定する。蓄積角運動量Hiは、好ましくは、衛星の3軸に沿って示されるアンロードの場合、機体角運動量ベクトル



と基準ベクトル



との差分の二次ノルムを計算することによって得られ、または単位ベクトル



を有する単一軸に沿った部分アンロードの場合、機体角運動量ベクトル



と基準ベクトル



との差分と単位ベクトルとのスカラー積



を計算することによって得られる。例えば、ゼロ基準ベクトル



を有する軸Yのアンロードの場合、蓄積角運動量Hiは、機体角運動量ベクトル



の軸Yに沿った成分Hy,iに等しい。

0027

基準角運動量ベクトル



パラメータであり、三次元ベクトルである。三次元機体角運動量ベクトル



は、車輪の角運動量のベクトル和によって計算される。各車輪の角運動量は、車輪の角速度を車輪の回転慣性乗算することによって得られる。各車輪の慣性Iは、車輪の固有特徴である。すべての車輪が同一の場合、車輪は同じ慣性を有する。速度ベクトルはn次元ベクトルであり、nは車輪の数である。

0028

次に、車輪をアンロードする操作を始動する決定が、機内搭載コンピュータによって以下のプロセスに従って行われる。少なくとも1つの軸上の蓄積角運動量の値Hiは、アンロードを始動させる閾値Hsと比較される。次に、テスト13が実行されて、値Hiが閾値Hsよりも大きいか否かが決定される。任意に、第2のテスト14を実行して、蓄積角運動量Hiが増大しているかHi>Hi−1否かを決定してもよい。テスト13、および該当する場合にはテスト14が、肯定である場合、車輪のアンロードを可能にする反転操作を始動するという決定が下される。テスト13、または該当する場合にはテスト14が、否定の場合、この方法は、慣性車輪の新しい角速度測定を有する次の反復に向けてインクリメントされる。閾値Hsは、機体角運動量の許容変動範囲に従って予め決定される値である。閾値の選択は、慣性車輪の角運動量の最大容量、宇宙機内の車輪の向き、衛星の所望の平均機体角運動量、例えば、宇宙機の操作および姿勢制御割り当てられた角運動量マージン、ならびにアンロードをあまりに頻繁には始動せず、車輪が飽和値に達しないように十分に早期にアンロードを始動させることにある折り合いの結果に依存する。

0029

第2のステップ20はオプションである。第2のステップは、軌道での宇宙機の位置が操作の許可範囲に達した場合、車輪をアンロードする操作の始動を許可することにある。本発明によれば、車輪をアンロードする操作は、偏揺れ軸Zを中心とした予め定められた角度だけ、宇宙機を偏揺れ反転させることにあり、偏揺れ軸Zは固定されたままである。

0030

軸ZまたはZに近い軸を中心としたこの回転により、空間の三方向での車輪のアンロードが可能になる。特に、軸Zを中心とした回転により、地磁場に平行する北/南方向に対応する軸Yをアンロードする初期問題を完全に解消することが可能となる。しかし、時間の経過と共に潜在的に増大し得る残留角運動量が残り得る。有利なことに、この残留角運動量をなくすために、本発明による車輪をアンロードするシステムは、追加のアンロードシステム、例えば、磁気アンロードシステムで補足することができる。宇宙機が惑星の周囲の軌道にある場合、回転反転前後に漂遊磁場によって宇宙機に対して及ぼされるトルクが逆方向でありかつそれらの影響が図6aおよび図6bに示すように漸進的に相殺されるように、回転反転角度は、好ましくは、宇宙機の反転に対応する180°に等しいか、または180°におおよそ等しい。したがって、この回転反転は、初期値に戻るまで慣性車輪の角速度を低減することを可能にし、宇宙機の回転反転前に車輪によって宇宙機に蓄積された角運動量は、図7aおよび図7bに示すように、回転反転後に漸進的に補償される。図7a図7bはそれぞれ、軌道周期中に衛星の3軸に車輪によって蓄積される角運動量を示し、この蓄積は、衛星の軸Zを中心とした180°反転の前後それぞれの図6a図6bのそれぞれに表される妨害トルクによるものである。軌道周期に対応する16000秒において、図7aの機体角運動量の成分は、図7bの機体角運動量の成分の逆であり、絶対値的に等しい。

0031

しかし、宇宙機の回転中、アンテナが位置ずれし、データ伝送ビットレートに悪影響を及ぼす危険性がある。宇宙機が地球の軌道にある衛星、例えば、通信衛星等である場合、データ伝送ビットレートの低下は、深刻な結果を招き得る。その結果を制限するために、有利なことに、宇宙機の回転反転は、軌道にある宇宙機の位置が、通信ビットレート要件が低減する居住者がまばらな地理的ゾーン上または夜間中の地理的ゾーン上にあるときに許可される。宇宙機の偏揺れ軸Zは固定され、宇宙機は、操作許可範囲上を通るまで、軌道上で航行し続ける。宇宙機が許可範囲に達すると、コンピュータは、宇宙機の回転反転を指示する。

0032

第3のステップ30は、回転反転操作の実行に関する。宇宙機が、操作が完了するまで、好ましくは180°に等しいか、または180°に近い予め定められた角度だけ偏揺れ軸Zまたは偏揺れ軸に近い軸を中心として回転する間、宇宙機の偏揺れ軸Zは固定されたままであり、地球に向けられる。回転反転操作は、有利なことに、慣性車輪によって実行され、追加のアクチュエータを必要としない。回転反転操作中、車輪の機体角運動量は、車輪の速度変化により変化するが、衛星および車輪によって形成された組立体総角運動量は、慣性座標系内で一定のままであり、車輪間で角運動量の交換が一度あるだけである。慣性座標系に示される車輪の機体角運動量は、反転操作の前後で多少なりとも同一である。

0033

回転反転操作が完了すると、本発明による方法は、ステップ10に戻り、宇宙機の慣性車輪の角速度を監視して必要であればアンロード操作をする新しいサイクルを繰り返すことにある。各アンロード操作中に衛星を自動的に反転させることにより、太陽圧および重力傾度等の妨害外部トルクを、第1の方向に、次に、第1の方向とは逆の第2の方向に慣性車輪の平均速度を変更させることができ、それにより、慣性車輪の速度を飽和閾値未満に留めることができる。

0034

図8aおよび図8bは、慣性指向モードの宇宙空間内の任意の場所に配置された宇宙機、例えば、衛星の車輪をアンロードする方法の適用の第2の例を示す。衛星は、例えば、ラグランジュ点L2に配置された宇宙空間内のゾーンから星に向けられ得る。衛星は、重心Gおよび太陽圧の推力中心に対応するポイントPを有し、プラットフォーム1とソーラーパネル2とを備える。ソーラーパネルの長手軸は、例えば軸Yであり、指向軸は軸Zであり、軸Xは平面YZに直交する。太陽圧を受ける衛星は、1つのみのソーラーパネルおよび重心からオフセットされた太陽スラスト中心(solar thrust center)を有するため、平衡されず、かなりの角運動量を、太陽トルクの軸に対応する車輪の軸Δに蓄積する。車輪をアンロードするために、本発明による方法は、指向軸Zを中心として衛星を反転させ、車輪の角運動量の蓄積方向を反転させることにある。反転角度は、好ましくは180°に等しい。反転後、角運動量は、通常、衛星の重心に対する太陽スラスト中心のシフトにより、軸Δからわずかに異なる軸Δ’に蓄積される。軸Δが軸Δ’と同一である場合、3軸X、Y、Z上のアンロードは完全である。図8bに示すように、2つの軸ΔとΔ’との間に差がある場合、アンロードは3軸X、Y、Z上で完全ではなく、残留角運動量が、軸Δと軸Δ’によって形成される平面の、この例では主に軸Y上に残る。この場合、この残留角運動量がΔとΔ’とを二等分する平均軸上の蓄積と比較して小さい場合、例えば、姿勢制御ロケット型の追加のアンロードシステムを追加することが好ましい。

0035

本発明を特定の実施形態を参照して説明したが、本発明が決して特定の実施形態に制限されず、本発明の文脈に含まれる場合、説明された手段およびその組み合わせのすべての技術的均等物を含むことが明らかである。

0036

1プラットフォーム
2ソーラーパネル
3送受信アンテナ
7慣性車輪
8予備ステップ
10 第1のステップ
11 慣性車輪の角速度の測定
13、14テスト
20 第2のステップ
30 第3のステップ

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