図面 (/)

技術 流体流路装置における不具合弁の検出方法及びそのシステム

出願人 株式会社堀場製作所
発明者 廣瀬渉
出願日 2008年10月27日 (10年2ヶ月経過) 出願番号 2008-275842
公開日 2010年5月6日 (8年8ヶ月経過) 公開番号 2010-101468
状態 未査定
技術分野 弁開度、開閉状態の表示 弁の細部(II)
主要キーワード 重み付け数値 操作手数 具合状態 電気駆動弁 流路装置 モータ制御弁 自動リセット 方向電磁弁
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2010年5月6日)のものです。
また、この項目は機械的に抽出しているため、正しく解析できていない場合があります

図面 (4)

課題

ハードウェアの付加を要することなく、構成簡単かつローコストに実施できるものでありながら、不具合弁を容易迅速かつ確実に特定し検出することができる流体流路装置における不具合電磁弁検出方法及びそのシステムを提供する。

解決手段

予め定められた複数個自動弁SV−1〜SV−5または手動弁開閉動作パターンに対応して複数の流路4,7,14,15に流体流動させた際の流量等の流体物理量正常値からなる基準値と前記複数個の弁の開閉動作遷移状態数値化した数値とを用いて作成した弁検査パターンを記憶しておき、この弁検査パターンの実行によって、計測される流体物理量の値と基準値との比較判定により不具合候補の弁を抽出するとともに、不具合候補の弁の遷移状態の数値を積算することで複数個の不具合候補の弁の中から不具合弁の特定を行うようにしている。

概要

背景

この種の流体流路装置における不具合電磁弁の検出手段として、従来、電磁弁の吸着コイル近傍検査コイルを設け、そのうち一方のコイル閉弁維持程度のパルス電圧印加し、そのとき、他方のコイルに発生する誘導起電力を検出して、その誘導起電力を所定の基準値と比較することにより、電磁弁の開弁故障(不具合の一例)を検知するようにしたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。

また、電磁弁の開側ソレノイドと閉側ソレノイドに対して、CPUから一方のソレノイドに通電信号を、他方のソレノイドに通電遮断信号を出力して、非通電ソレノイド側の出力端子における電圧波形の有無を検出することにより、エッジが検出されていないと判定された場合、通電されているソレノイド又はそれの接続回路断線故障(不具合の一例)していると診断するようにしたものも知られている(例えば、特許文献2参照)。

特開平11−108232号公報
特開平8−319870号公報

概要

ハードウェアの付加を要することなく、構成簡単かつローコストに実施できるものでありながら、不具合弁を容易迅速かつ確実に特定し検出することができる流体流路装置における不具合電磁弁の検出方法及びそのシステムを提供する。予め定められた複数個自動弁SV−1〜SV−5または手動弁開閉動作パターンに対応して複数の流路4,7,14,15に流体流動させた際の流量等の流体物理量正常値からなる基準値と前記複数個の弁の開閉動作遷移状態数値化した数値とを用いて作成した弁検査パターンを記憶しておき、この弁検査パターンの実行によって、計測される流体物理量の値と基準値との比較判定により不具合候補の弁を抽出するとともに、不具合候補の弁の遷移状態の数値を積算することで複数個の不具合候補の弁の中から不具合弁の特定を行うようにしている。

目的

本発明は上述の実情に鑑みてなされたもので、その目的は、ハードウェアの付加を要することなく、構成簡単かつローコストに実施できるものでありながら、不具合弁を容易迅速かつ確実に特定し検出することができる流体流路装置における不具合弁の検出方法及びそのシステムを提供することにある。

効果

実績

技術文献被引用数
1件
牽制数
0件

この技術が所属する分野

(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成

ライセンス契約や譲渡などの可能性がある特許掲載中! 開放特許随時追加・更新中 詳しくはこちら

請求項1

複数個自動弁または手動弁を予め定められたパターン開閉動作させることにより、流体を選択的かつ順次的に切替流動させる複数の流路を有し、これら複数の流路に流体を選択的かつ順次的に流動させた際の流体物理量正常値基準値とし、これら基準値と前記複数個の弁の開閉動作の遷移状態数値化した数値とを記憶した弁検査パターンを作成しておき、この弁検査パターンを実行した時に計測される流体物理量の値と前記基準値とを比較して両値が異なると判定された場合、流体が現に流動している流路に関与する弁の中から不具合候補の弁を抽出し、さらに、複数の前記弁検査パターンを実行して不具合候補として抽出された弁の遷移状態の数値を積算することにより、不具合弁を特定することを特徴とする流体流路装置における不具合弁の検出方法

請求項2

複数個の自動弁または手動弁を予め定められたパターンで開閉動作させることにより、流体を選択的かつ順次的に切替え流動させる複数の流路を有するとともに、これら複数の流路に流体を選択的かつ順次的に流動させた際の流体物理量を計測する少なくとも一つの計測センサを有する流体流路装置において、前記複数の流路に流体を流動させた際に前記計測センサにより計測される流体物理量の正常値を基準値とし、これら基準値と前記複数個の弁の開閉動作の遷移状態を数値化した数値とにより作成した弁検査パターンを記憶する手段と、この記憶された弁検査パターンを読み出して実行した時に前記計測センサにより計測される流体物理量の値と前記基準値とを比較して両値が異なると判定された場合、流体が現に流動している流路に関与する弁の中から不具合候補の弁を抽出し、さらに、複数の前記弁検査パターンを実行して不具合候補として抽出された弁の遷移状態の数値を積算することにより、不具合弁を特定する演算処理手段とを備えていることを特徴とする流体流路装置における不具合弁の検出システム

請求項3

前記弁検査パターンの記憶手段に記憶されている弁の遷移状態の数値が、複数の流路に関与する弁について、不具合の発生度合いに応じて、その度合いが大きいほど大きな数値となるように重み付けされたものである請求項2に記載の流体流路装置における不具合弁の検出システム。

請求項4

前記流体物理量の値が、流路に本来的に介装されている温度計圧力計、圧力スイッチ、流体分析計を含む既設の計測センサによる計測値である請求項2または3に記載の流体流路装置における不具合弁の検出システム。

請求項5

対象とする流体流路装置が、ガス分析計スパンガスゼロガス測定ガスを選択的かつ順次的に流動させてガス分析を行うための複数の流路を有するものである請求項2ないし4のいずれかに記載の流体流路装置における不具合弁の検出システム。

技術分野

0001

本発明は、例えば、ガス分析計スパンガスゼロガス測定ガスを選択的かつ順次的に流動させてガス分析を行うガス分析用ガス流路装置のように、複数個の弁を予め定められたパターン開閉動作させることにより、流体を選択的かつ順次的に切替え流動させる複数の流路を有する流体流路装置における不具合弁の検出方法及びその検出システムに関する。

背景技術

0002

この種の流体流路装置における不具合電磁弁の検出手段として、従来、電磁弁の吸着コイル近傍検査コイルを設け、そのうち一方のコイル閉弁維持程度のパルス電圧印加し、そのとき、他方のコイルに発生する誘導起電力を検出して、その誘導起電力を所定の基準値と比較することにより、電磁弁の開弁故障(不具合の一例)を検知するようにしたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。

0003

また、電磁弁の開側ソレノイドと閉側ソレノイドに対して、CPUから一方のソレノイドに通電信号を、他方のソレノイドに通電遮断信号を出力して、非通電ソレノイド側の出力端子における電圧波形の有無を検出することにより、エッジが検出されていないと判定された場合、通電されているソレノイド又はそれの接続回路断線故障(不具合の一例)していると診断するようにしたものも知られている(例えば、特許文献2参照)。

0004

特開平11−108232号公報
特開平8−319870号公報

発明が解決しようとする課題

0005

しかし、上記特許文献1で示す従来技術の場合は、電磁弁自体に検査コイルを付加する必要があるとともに、バル電圧印加用回路及び誘導起電力検出・比較回路などの不具合検出回路の付加も必要であり、また、上記特許文献2で示す従来技術の場合も、近接する複数のソレノイドを必要とするとともに、それらソレノイドに通電及び通電遮断の制御信号を出力するCPUやエッジ検出回路などを付加する必要もある。このように複数個の電磁弁を備えた流体流路装置に従来技術を適用した場合、各電磁弁毎にコイルやソレノイド及び上記のような回路などハードウェアの付加が必要となるために、装置の全体構成が非常に複雑化するとともに、著しいコストアップを招くといった問題があるのみならず、複数個の電磁弁を一つ一つ順番検査(診断)していかねばならないために、不具合の発生した電磁弁を特定するのに多大な操作手数及び時間を要するという問題がある。

0006

また、上記した従来技術の場合はいずれも、電磁弁のソレノイドが正常位置まで移動していると正常と看做されるために、例えば微細異物弁座に付着して閉弁状態微小に生じているリークなどの異常、不具合を検出することは困難であるという問題があった。

0007

上述のような問題は、電磁弁に限らず、モータ制御弁などの電気駆動弁や、空気制御弁あるいは油圧制御弁などの流体駆動弁等の自動弁、さらには人手により開閉操作される手動弁を有する流体流路装置においても、同様に生じる問題である。

0008

本発明は上述の実情に鑑みてなされたもので、その目的は、ハードウェアの付加を要することなく、構成簡単かつローコストに実施できるものでありながら、不具合弁を容易迅速かつ確実に特定し検出することができる流体流路装置における不具合弁の検出方法及びそのシステムを提供することにある。

課題を解決するための手段

0009

上記目的を達成するために案出された本発明に係る流体流路装置における不具合弁の検出方法は、複数個の自動弁または手動弁を予め定められたパターンで開閉動作させることにより、流体を選択的かつ順次的に切替え流動させる複数の流路を有し、これら複数の流路に流体を選択的かつ順次的に流動させた際の流体物理量正常値を基準値とし、これら基準値と前記複数個の弁の開閉動作の遷移状態数値化した数値とを記憶した弁検査パターンを作成しておき、この弁検査パターンを実行した時に計測される流体物理量の値と前記記憶された基準値とを比較して両値が異なると判定された場合、流体が現に流動している流路に関与する弁の中から不具合候補の弁を抽出し、さらに、複数の前記弁検査パターンを実行して不具合候補として抽出された弁の遷移状態の数値を積算することにより、不具合弁を特定することを特徴としている(請求項1)。

0010

また、上記と同一の目的を達成するために案出された本発明に係る流体流路装置における不具合弁の検出システムは、複数個の自動弁または手動弁を予め定められたパターンで開閉動作させることにより、流体を選択的かつ順次的に切替え流動させる複数の流路を有するとともに、これら複数の流路に流体を選択的かつ順次的に流動させた際の流体物理量を計測する少なくとも一つの計測センサを有する流体流路装置において、前記複数の流路に流体を流動させた際に前記計測センサにより計測される流体物理量の正常値を基準値とし、これら基準値と前記複数個の弁の開閉動作の遷移状態を数値化した数値とにより作成した弁検査パターンを記憶する手段と、この記憶された弁検査パターンを読み出して実行した時に前記計測センサにより計測される流体物理量の値と前記基準値とを比較して両値が異なると判定された場合、流体が現に流動している流路に関与する弁の中から不具合候補の弁を抽出し、さらに、複数の前記弁検査パターンを実行して不具合候補として抽出された弁の遷移状態の数値を積算することにより、不具合弁を特定する演算処理手段とを備えていることを特徴としている(請求項2)。

発明の効果

0011

上記のような特徴構成を有する請求項1及び請求項2に係る本発明によれば、予め定められた複数個の自動弁または手動弁の開閉動作パターンに対応して複数の流路に流体を流動させた際の流量等の流体物理量の正常値からなる基準値と前記複数個の弁の開閉動作の遷移状態を数値化した数値とを用いて作成し記憶した弁検査パターンというソフトウェアを、例えばガス分析など流体流路装置の各動作開始前自己診断の必要時に実行することによって、現実に流体が流動している流路に関与する弁に不具合が生じていて、計測センサにより計測される流体物理量の値が基準値と異なると判定された場合、複数個の弁の中から不具合候補の弁を抽出することが可能であり、また、このとき、不具合候補の弁が複数抽出された場合、複数の弁検査パターンを実行して不具合候補として抽出された弁の遷移状態の数値を積算することによって、複数個の不具合候補の弁の中から不具合弁を特定することが可能である。したがって、複数個の弁毎にそれぞれ検査コイルや複数のソレノイド及び不具合を検出のための特別な回路などハードウェアの付加が全く不要で、装置の全体構成を非常に簡単化することができるとともに、著しいコストダウンを図ることができる。

0012

しかも、前記弁検査パターンを実行するだけでよく、従来技術のように、複数個の弁を一つ一つ順番に検査(診断)する必要がないために、操作手数の著しい減少を図り得るとともに、不具合の発生した弁を非常に短時間のうちに迅速に、かつ、確実に抽出し特定することができる。加えて、弁検査パターンの実行時に各流路に流動している流体流量等の流体物理量の値と正常値として予め記憶されている基準値とを比較して両値に差があるか否かを判定するものであるから、例えば電磁弁の場合、ソレノイドが正常位置にまで移動しているか否かの異常の有無だけでなく、例えば微細な異物が弁座に付着して閉弁状態で微小にリークが生じているなどのあらゆる弁の不具合を確実に検出し、その不具合弁を特定することができる。したがって、流体流路装置全体の本来機能が常に確実に達成されるような的確な検査を実現できるという効果を奏する。

0013

特に、前記弁の遷移状態の数値として、複数の流路に関与する弁について、不具合の発生度合いに応じて、その度合いが大きいほど大きな数値となるように重み付けすることが望ましい(請求項3)。これは、以下の理由による。
検出対象とする前記弁が、例えば、ソレノイドへの通電時に弁体開動し、通電停止時に弁体がバネにより閉動するタイプの電磁弁の場合は、弁体自体の作動不良に伴い開動が不確実、不完全になる以外に断線等によりソレノイドへの通電が不能、不良なときも、弁体が開動しないといったように、閉から開への遷移状態のときの不具合の発生度合い、つまり、不具合の発生確率が、ソレノイドへの通電停止に伴いバネの力で弁体を閉動させる開から閉への遷移状態のときよりも大きい。また、検出対象とする前記弁が、上記とは逆にソレノイドへの通電停止時に弁体がバネにより開動し、通電時に弁体が閉動するタイプの電磁弁の場合は、開から閉への遷移状態のときの不具合の発生度合い、つまり、不具合の発生の確率が、閉から開への遷移状態のときよりも大きい。このような電磁弁の開閉タイプに対応して、電磁弁の遷移状態を数値化するにあたり、不具合の発生度合い(確率)が大きいほど大きな数値に重み付けすることによって、上記したいずれのタイプの電磁弁であっても、不具合候補として抽出された複数の電磁弁の中から実際に不具合を発生している電磁弁を必要最小限の弁検査パターンの実行により、容易かつ効率よく特定することができる。

0014

また、本発明において、前記流体物理量の値として、流路に本来的に介装されている温度計圧力計、圧力スイッチ、流体分析計を含む既設の計測センサによる計測値を用いることが望ましい(請求項4)。この場合は、不具合候補弁の抽出に際して、不具合検出のためだけの特別な計測機器を追加的に設置する必要がなく、計測センサも含めて既存の流体流路装置をそのまま利用して装置全体の構成を簡単かつ低コストに抑えつつ、不具合弁を容易迅速かつ確実に特定し検出することができる。

0015

さらに、本発明が対象とする流体流路装置としては、ガス分析計にスパンガス、ゼロガス、測定ガスを選択的かつ順次的に流動させてガス分析を行うための複数の流路を有するガス分析用流路装置における不具合弁の検出に好適に利用可能である(請求項5)が、このガス分析用流路装置以外のいかなる流体流路装置に適用してもよい。

発明を実施するための最良の形態

0016

以下、本発明の実施の形態を、図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明方法及びシステムが対象とする流体流路装置としてガス分析用流路装置に適用する場合の一例で、現実には存在しないものであるが、本発明による不具合弁の検出原理を説明するために示した最もシンプル原理構成図である。

0017

図1に示したガス分析用流路装置1は、校正用スパン(SPAN)ガスを収容したガスボンベ2からガス分析計(計測センサの一例)3に至るガス流路4に、検出対象弁のうち電気駆動弁の一例としての電磁弁SV−1と流量計(計測センサの一例)5が介在されているとともに、校正用ゼロ(ZERO)ガスを収容したガスボンベ6から前記電磁弁SV−1と流量計5との間で前記ガス流路4に合流してガス分析計3に至るガス流路7にも電気駆動弁の一例としての電磁弁SV−2が介在されている。これら二つの電磁弁SV−1,SV−2を、制御部8から出力される制御信号Cにより、表1に示すように、予め定められたパターンで開閉動作させることにより、前記二つのガス流路4,7にSPANガス及びZEROガスを選択的かつ順次的に流動させる状態及び二つのガス流路4,7のいずれにもガスを流動させない初期状態(all OFF)の三つのパターンa,b,fに切替え可能に構成されている。なお、表1において、○は電磁弁の開弁状態を、×は閉弁状態を示す。

0018

上記三つのパターンa,b,fに切替えて各流路4,7にSPAN及びZEROガスを流動させた状態において、前記ガス分析計3による分析値(流体物理量の一例)と流量計5による流量値(流体物理量の一例)を計測し、それら計測した値を正常時の基準値として、後述の判定処理を行うCPU9のメモリ10に記憶させる。詳述すると、パターンaでは、例えば分析値が5秒以内に100±5になり、流量値が5秒以内に10±1になるか否かを不具合有無の判定基準とし、パターンbでは、分析値が5秒以内に5未満になり、流量値が5秒以内に10±1になるか否かを不具合有無の判定基準とし、パターンfでは、流量値が5秒以内に0になるか否かを不具合有無の判定基準として前記メモリ10に保存させる。なお、上記した各判定基準の数値は、あくまでも一例である。

0019

0020

また、前記二つの電磁弁SV−1,SV−2の開閉動作の遷移状態を、例えば表2や表3に示すように数値化して、それら遷移状態の数値を前記の各判定基準値と共に前記メモリ10に記憶させることにより、弁検査パターンが作成されている。この弁検査パターンは前記CPU9の演算処理部11に読み出し可能に構成されているとともに、CPU9には、前記演算処理部11での演算処理結果を表示する表示部12が接続されている。

0021

なお、表2に示す遷移状態の数値は、電磁弁SV−1,SV−2として、ソレノイドへの通電時に弁体が開動し、通電停止時に弁体がバネにより閉動するタイプ(以下、常閉型という)のものを使用した場合の数値であって、このような常閉型の電磁弁の場合は、弁体自体の作動不良に伴い開動が不確実、不完全になる以外に断線等によりソレノイドへの通電が不能、不良なときも、弁体が開動しないことがあるといったように、閉(×)から開(○)への遷移状態のときの不具合の発生度合い(発生確率)が、ソレノイドへの通電停止に伴いバネの力で弁体を閉動させる開(○)から閉(×)への遷移状態のときよりも大きいことに鑑みて、その不具合の発生度合いが大きいほど大きな数値となるように重み付けして、×→×を0、×→○を10、○→×を1、○→○を5なる数値に設定したものである。

0022

また、表3に示す遷移状態の数値は、電磁弁SV−1,SV−2として、ソレノイドへの通電停止時に弁体がバネにより開動し、通電時に弁体が閉動するタイプ(以下、常開型という)のものを使用した場合の数値であって、このような常開型の電磁弁の場合は、開(○)から閉(×)への遷移状態のときの不具合の発生度合い(発生確率)が、閉(×)から開(○)への遷移状態のときよりも大きいことに鑑みて、その不具合の発生度合いが大きいほど大きな数値になるように重み付けして、×→×を5、×→○を1、○→×を10、○→○を0なる数値に設定したものである。

0023

0024

0025

上記のように構成された図1のガス分析用流路装置1において、所定のガス分析動作前あるいは自己診断動作時にCPU9に接続された制御部8から出力される制御信号CによりCPU9のメモリ10に保存されている上述のような弁検査パターンを演算処理部11に読み出して該弁検査パターンを、例えばf、f→b、b→a、a→bの順序で実行する。

0026

この場合、各パターン実行時のそれぞれにおいて計測されるガス分析計3による分析値及び流量計5による流量値が、前述の判定基準値と比較されて両値が一致する場合は不具合なし(OK)と判定され、一致しない場合は不具合あり(NG)と判定され、その判定結果が表示部12に表4のように表示される。この表示を見ることによって、作業者は、二つの電磁弁SV−1,SV−2のうち、SV−1が不具合候補の電磁弁であることを抽出(検知)することができる。また、このとき、NGと判定されたパターンについてのみ、遷移状態に対応して重み付けした数値が積算されてその積算合計値が表4のように表示されるので、この積算合計値からも不具合を発生した電磁弁が前記SV−1であることを特定(確認)することができる(これを、以下、Case1という)。このような確認に基いて、電磁弁SV−1を人為的にチェックして不具合の原因を調べ、その不具合を解消することができる。

0027

0028

また、所定のガス分析動作前あるいは自己診断動作時にCPU9のメモリ10に保存されている上述のような弁検査パターンを演算処理部11に読み出して該弁検査パターンを、例えば、Case1と同様な順序で実行した場合の判定結果が表5に示すように表示されたときは、二つの電磁弁が共に不具合候補であると抽出されてその何れが実際に不具合を発生しているのか特定できないが、ここで、NGと判定されたパターンの重み付け数値が積算されてその積算合計値が表5のように表示されるので、その積算合計値の大きい方のSV−2が不具合を発生している電磁弁であると特定することができる(これを、以下、Case2という)。このような確認に基いて、電磁弁SV−2を人為的にチェックして不具合の原因を調べ、その不具合を解消することができる。

0029

0030

なお、上述したように、二つのガス流路4,7及び電磁弁SV−1,SV−2からなるシンプルな原理構成のガス分析用流路装置の場合は、遷移状態の数値を重み付けしなくても単に1と0に数値化するだけで、不具合の発生している電磁弁を特定することが可能であり、表6は、ソレノイドへの通電時に弁体が開動する常閉型の電磁弁における開閉の遷移状態を数値化したものであり、表7は、ソレノイドへの通電時に弁体が閉動する常開型の電磁弁における開閉の遷移状態を数値化したものである。

0031

0032

0033

この場合においても、所定のガス分析動作前あるいは自己診断動作時にCPU9のメモリ10に保存されている上述のような弁検査パターンを演算処理部11に読み出して該弁検査パターンを、上記同様に、例えばf、f→b、b→a、a→bの順序で実行することにより、Case1の場合は、表8に示すような判定結果及び積算結果が表示され、また、Case2の場合は、表9に示すような判定結果及び積算結果が表示されて、不具合を発生している電磁弁を検出し特定することができるものである。

0034

0035

0036

図2は、本発明方法及びシステムが対象とする流体流路装置として、現実に存在し実用されているガス分析用流路装置に適用した場合の一例を示す構成図である。このガス分析用流路装置1は、校正用スパン(SPAN)ガスを収容したガスボンベ2からガス分析計3に至るガス流路4に電磁弁SV−1と流量計5が介在されているとともに、校正用ゼロ(ZERO)ガスを収容したガスボンベ6から前記電磁弁SV−1と流量計5との間で前記ガス流路4に合流接続されてガス分析計3に至るガス流路7に電磁弁SV−2が介在されていることに加えて、測定対象MEAS)ガスを収容したガスボンベ13から前記電磁弁SV−1と流量計5との間で前記ガス流路4に合流してガス分析計3に至るガス流路14に電磁弁SV−3が介在され、かつ、パージ(PUGE)及びチェック(TEST)のためにZEROガスを流すように前記電磁弁SV−2の上流側でガス流路7に分岐接続されているとともに、前記ガス分析計3の下流側でガス流路4に合流接続されているガス流路15に電磁弁SV−4が介在され、さらに、前記ガス流路15の合流接続箇所よりも下流のガス流路4にも電磁弁SV−5が介在されている。
なお、図2では、ガスボンベ13に収容されている測定対象(MEAS)ガスをガス流路14に供給し流動させるものについて示したが、例えば自動車排気管などMEASガスの発生源から直接、MEASガスをガス流路14に供給するものであっても、また、サンプリングによって発生源より回収したMEASガスをそのサンプリング回収装置からガス流路14に供給するものであってもよい。

0037

これら五つの電磁弁SV−1〜SV−5を、制御部8から出力される制御信号Cにより、表10に示すように、予め定められたパターンで開閉動作させることにより、前記四つのガス流路4,7,14,15にSPANガス、ZEROガス、MEASガス、PUGEガス及びTESTガスを選択的かつ順次的に流動させる状態及び四つのガス流路4,7,14,15のいずれにもガスを流動させない初期状態(all OFF)の六つのパターンa,b,c,d,e,fに切替え可能に構成されている。なお、表10において、○は電磁弁の開弁状態を、×は閉弁状態を示し、また、PUGE時には、ZEROガスのみならずMEASガスもガス流路14及び流量計5、ガス分析計3に流すべく電磁弁SV−3を電磁弁SV−4と共に開弁するものである。

0038

図2に示すガス分析用流路装置において、上記六つのパターンa〜fに切替え流動させた状態で、前記ガス分析計3による分析値と流量計5による流量値を計測し、それら計測した値を正常時の基準値として、後述の判定処理を行うCPU9のメモリ10に記憶させる。詳述すると、パターンaでは、例えば分析値が5秒以内に100±5になり、流量値が5秒以内に10±1になるか否かを不具合有無の判定基準とし、パターンbでは、分析値が5秒以内に5未満になり、流量値が5秒以内に10±1になるか否かを不具合有無の判定基準とし、パターンcでは、分析値が5秒以内に5以上になり、流量値が5秒以内に10±1になるか否かを不具合有無の判定基準とし、パターンdでは、分析値が5秒以内に5未満になり、流量値が5秒以内に10±1になるか否かを不具合有無の判定基準とし、パターンeでは、分析値が5秒以内に5以上の変動が無く、流量値が5秒以内に0になるか否かを不具合有無の判定基準とし、さらに、パターンfでは、流量値が5秒以内に0になるか否かを不具合有無の判定基準として前記メモリ10に保存させる。なお、上記した各判定基準の数値は、あくまでも一例である。

0039

0040

また、前記五つの電磁弁SV−1〜SV−5の開閉動作の遷移状態を、例えば上述した表2に示すように数値化して、それら遷移状態の数値を前記の各判定基準値と共に前記メモリ10に記憶させることにより、弁検査パターンが作成されている。この弁検査パターンは前記CPU9の演算処理部11に読み出し可能に構成されているとともに、CPU9には、前記演算処理部11での演算処理結果を表示する表示部12が接続されている。

0041

なお、表2に示す遷移状態の数値は、各電磁弁SV−1〜SV−5として、既述の常閉型のものを使用する場合の数値であって、このような常閉型の電磁弁の場合は、閉(×)から開(○)への遷移状態のときの不具合の発生度合い(発生確率)が、開(○)から閉(×)への遷移状態のときよりも大きいことに鑑みて、その不具合の発生度合いが大きいほど大きな数値となるように重み付けして、×→×を0、×→○を10、○→×を1、○→○を5なる数値に設定(数値化)している。

0042

また、各電磁弁SV−1〜SV−5として既述の常開型のものを使用する場合の遷移状態の数値は、例えば上述した表3に示すように数値化すればよい。すなわち、常開型の電磁弁の場合は、開(○)から閉(×)への遷移状態のときの不具合の発生度合い(発生確率)が、閉(×)から開(○)への遷移状態のときよりも大きいことに鑑みて、その不具合の発生度合いが大きいほど大きな数値になるように重み付けして、×→×を5、×→○を1、○→×を10、○→○を0なる数値に設定(数値化)する。

0043

上記のように構成された図2のガス分析用流路装置1において、所定のガス分析動作前あるいは自己診断動作時に制御部8から出力される制御信号CによりCPU9のメモリ10に保存されている上述のような弁検査パターンを演算処理部11に読み出して該弁検査パターンを、例えばe→b、b→a、a→cの順序で実行する。

0044

この場合、各パターン実行時のそれぞれにおいて計測されるガス分析計3による分析値及び流量計5による流量値が、前述の判定基準値と比較されて両値が一致する場合は不具合なし(OK)と判定され、一致しない場合は不具合あり(NG)と判定され、その結果が表示部12に表示される。この表示を見ることによって、作業者は、五つの電磁弁SV−1〜SV−5のうち、不具合候補の電磁弁がSV−1であることを抽出(検知)することができる。また、このとき、NGと判定されたパターンについては、遷移状態に対応して重み付けした数値が積算されてその積算合計値が表11のように表示されるので、不具合を発生した電磁弁が前記SV−1のみであることを特定(確認)することができる(これを、以下、Case3という)。このような確認に基いて、電磁弁SV−1を人為的にチェックして不具合の原因を調べ、その不具合を解消することができる。

0045

0046

また、所定のガス分析動作前あるいは自己診断動作時にCPU9のメモリ10に保存されている上述のような弁検査パターンを演算処理部11に読み出して該弁検査パターンを、例えば、Case3と同様な順序で実行した場合の判定結果が表12に示すように表示されたときは、不具合候補といえる電磁弁SV−4が弁検査パターンに含まれていなかった場合(これを、以下、Case4という)である。

0047

0048

このCase4の場合は、前記e→b、b→a、a→cに加えて、c→dの順序で弁検査パターンを実行する。これによって、c→dの弁検査パターンによって不具合あり(NG)と判定され、その結果が表示部12に表13のように表示されるので、この表示を見ることによって、作業者は、不具合候補の電磁弁がSV−3、SV−4、SV−5であることを抽出(検知)することができる。また、このとき、NGと判定されたパターンについてのみ遷移状態に対応して重み付けした数値が積算されてその積算合計値が表13のように表示されるので、不具合候補の電磁弁がSV−3、SV−4、SV−5のうち実際に不具合を発生した電磁弁が前記SV−4であることを特定(確認)することができる(これを、以下、Case5という)。このような確認に基いて、電磁弁SV−4を人為的にチェックして不具合の原因を調べ、その不具合を解消することができる。

0049

0050

また、所定のガス分析動作前あるいは自己診断動作時にCPU9のメモリ10に保存されている上述のような弁検査パターンを演算処理部11に読み出して該弁検査パターンを、例えば、Case3と同様な順序、すなわち、e→b、b→a、a→cの順序で実行した場合、その判定結果は表14に示すように表示される。このときは、分析値のいずれも変化がなく、流量値がNGであると検出されるだけであるから何れの電磁弁が不具合を発生しているのかを特定できないものの、NGと判定されたパターンの重み付け数値が積算されてその積算合計値が表14のように表示されるので、その積算合計値の大きい方SV−5が不具合を発生している電磁弁であることを検出し特定することができる(これを、以下、Case6という)。このような確認に基いて、電磁弁SV−5を人為的にチェックして不具合の原因を調べ、その不具合を解消することができる。

0051

0052

さらに、所定のガス分析動作前あるいは自己診断動作時にCPU9のメモリ10に保存されている上述のような弁検査パターンを演算処理部11に読み出して該弁検査パターンを、例えば、Case5と同様な順序、すなわち、e→b、b→a、a→c、c−dの順序で実行した場合も、その判定結果及び重み付け数値の積算合計値は表15に示すように表示される。この表示を見ることによって、作業者は不具合を発生している電磁弁はSV−5であることを検出し特定(確認)することができる(これを、Case7という。このような確認に基いて、電磁弁SV−5を人為的にチェックして不具合の原因を調べ、その不具合を解消することができる。

0053

0054

なお、上記実施の形態では、電磁弁が全て2方向の電磁弁である場合について説明したが、実際には、流路を3方向などの多方向に分岐・合流させる形態の電磁弁が存在し実用されていることが多い。このような3以上の多方向に分岐・合流させる形態の電磁弁が介在されている流路装置の場合は、例えば、図3(A)に示すように、X方向から流れてくるガス等の流体をY及びZ方向に選択的に切替えて流す形態の3方向電磁弁SV−iであれば、図3(B)に示すように、Y方向及びZ方向への流れを相互に背反的に開閉する2つの電磁弁SV−i1とSV−i2に置き換えることによって、遷移状態の数値化や判定基準方法を上記実施の形態で示した2方向電磁弁の場合と同様に適用することが可能である。

0055

また、電磁弁の不具合状態とその不具合原因とは、電磁弁の構造や形態、使用年月等によって異なるので、CPU9に学習機能を付加して適宜に学習を行い、その結果で自動的に重み付け数値を変更するようにすることが望ましい。

0056

そして、弁検査パターンとしては、例えばガス分析用流路装置である場合、ガス分析のために通常一般的に動作されるパターン、即ち、PUGEガス、SPANガス、ZEROガス、MEASガスの順に切替え流動させる基本パターンに一致させることが望ましい。この場合は、弁検査実行のために余分な動作が不要であるとともに、上記基本パターンでのガス流動時における分析値、流量値が安定しているので、弁検査パターンの実行時に計測される分析値、流量値との比較による判定精度を一層向上することができるからである。

0057

また、上記各実施の形態において、重み付け数値の積算合計値のリセットは、弁検査パターンの実行後に手動で行っても、電源投入時に自動で行ってもよく、さらに、例えばボンベ残圧不足などのアラームと組み合わせて該アラーム発生と同時に自動リセットもしくはリセットを促すメッセージを出力するようにしてもよい。

0058

さらに、判定基準値は、手入力してもよく、また、SPANガスやZEROガス濃度のボンベ値を管理するように設けられているデータベースからCPUに直接入力してもよい。

0059

さらにまた、本発明は上記実施の形態で示したガス分析用流路装置に限らず、液体気体などいかなる流体流路装置に適用しても上記同様の機能及び効果を奏するものであり、また、検出対象とする弁としては、上記実施の形態で示した電磁弁などの電気駆動弁に限られることなく、流体駆動弁などの自動弁であっても、さらに、人手により開閉する手動弁であってもよい。また、流体物理量の計測センサとしては、ガス分析計、流量計に限定されることなく、圧力計、圧力スイッチ、温度計などを利用することも可能である。

図面の簡単な説明

0060

本発明による不具合電磁弁の検出原理を説明するために示した最もシンプルな原理構成図である。
本発明方法及びシステムが対象とする流体流路装置として、現実に存在し実用されているガス分析用流路装置に適用した場合の構成図である。
(A),(B)は、本発明方法及びシステムを3方向電磁弁を有する流体流路装置に適用する場合の要部の説明図である。

符号の説明

0061

3ガス分析計(計測センサの一例)
4,7,14,15ガス流路
5流量計(計測センサの一例)
9 CPU
10メモリ
11演算処理部
SV−1〜SV−5電磁弁(検出対象弁の一例)

ページトップへ

この技術を出願した法人

この技術を発明した人物

ページトップへ

関連する挑戦したい社会課題

関連する公募課題

該当するデータがありません

ページトップへ

技術視点だけで見ていませんか?

この技術の活用可能性がある分野

分野別動向を把握したい方- 事業化視点で見る -

(分野番号表示ON)※整理標準化データをもとに当社作成

ページトップへ

新着 最近 公開された関連が強い 技術

  • 株式会社不二工機の「 電動弁」が 公開されました。( 2018/11/15)

    【課題】 弁体の位置をより正確に検出することが可能な電動弁を提供する。【解決手段】 電動弁は、弁軸と、弁体と、第1方向に平行な方向に弁軸とともに移動可能なロータ部材と、ロータ部材に回転力を付与する... 詳細

  • 日東工器株式会社の「 継手部材」が 公開されました。( 2018/11/15)

    【課題】流体中に含まれる塵や埃などのごみを濾過部材に至る前に捕捉して濾過部材の濾過材にまで到達する塵等の量を減らすようにした継手部材を提供する。【解決手段】当該継手部材10は、継手本体10の流体通路1... 詳細

  • アズビル株式会社の「 バルブポジショナ」が 公開されました。( 2018/11/15)

    【課題】振動の影響を受けることなくバルブの開度変化が開度センサに精度よく伝達されるとともに、屋外で使用したとしてもバルブの開度を正確に検出可能なバルブポジショナを提供する。【解決手段】バルブ駆動軸7と... 詳細

この 技術と関連性が強い人物

関連性が強い人物一覧

この 技術と関連する挑戦したい社会課題

関連する挑戦したい社会課題一覧

この 技術と関連する公募課題

該当するデータがありません

astavision 新着記事

サイト情報について

本サービスは、国が公開している情報(公開特許公報、特許整理標準化データ等)を元に構成されています。出典元のデータには一部間違いやノイズがあり、情報の正確さについては保証致しかねます。また一時的に、各データの収録範囲や更新周期によって、一部の情報が正しく表示されないことがございます。当サイトの情報を元にした諸問題、不利益等について当方は何ら責任を負いかねることを予めご承知おきのほど宜しくお願い申し上げます。

主たる情報の出典

特許情報…特許整理標準化データ(XML編)、公開特許公報、特許公報、審決公報、Patent Map Guidance System データ