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課題

光学補償膜、特に塗工後未延伸の状態でも光学補償機能、特に面外位相差量が大きい液晶表示用素子用の光学補償膜の効率良い製造方法を提供する。

解決手段

マレイミド系樹脂および溶剤を含有する塗工液基材フィルム上に塗工し、塗工面に乾燥風を吹き付けながら、乾燥風の温度を段階的に昇温することにより乾燥することを特徴とする光学補償膜の製造方法。

概要

背景

液晶ディスプレイは、マルチメディア社会における最も重要な表示デバイスとして、携帯電話からコンピューターモニターノートパソコンテレビまで幅広く使用されている。液晶ディスプレイには表示特性向上のため多くの光学フィルムが用いられている。

特に光学補償フィルムは、ディスプレイを正面や斜めから見た場合のコントラスト向上、色調の補償などに大きな役割を果たしている。従来の光学補償膜としては、ポリカーボネート環状ポリオレフィンセルロース系樹脂二軸延伸フィルムが用いられている。しかしながらこれらの光学補償膜には延伸工程が必要となること、延伸工程での位相差均一性を求めることが困難となる、等の課題がある。また、特に大面積フィルムにおいては、延伸により発現する位相差の制御を行うことがよりいっそう困難となる。

この延伸による課題を解決する方法として、未延伸で光学補償機能を発現させる光学補償膜の検討がなされている。

アクロン大学のハリス及びチェンは、剛直棒状ポリイミドポリエステルポリアミドポリアミドイミド)、ポリ(エステル−イミド)よりなる光学補償膜を提案しており(例えば特許文献1,2参照。)、これらの材料は、自発的な分子配向性を有していることから塗工により延伸工程を経ることなく位相差を発現するという特徴がある。

更に、ポリイミドの塗工性(溶剤への溶解性)を向上したポリイミドからなる光学補償膜(例えば特許文献3参照。)、ディスコティック液晶化合物偏光板保護フィルムに塗工した偏光板(例えば特許文献4参照。)、等が提案されている。

また、乾燥段階多段階で行う反射防止フィルムの製造方法が提案されている(例えば特許文献5参照。)。

しかしながら、特許文献1〜4には、マレイミド系樹脂及び乾燥の際に乾燥風の温度を段階的に昇温させることは記載されていない。また、特許文献5には、マレイミド系樹脂及び塗工膜基材に塗工して得られる光学補償膜については記載されていない。

米国特許第5344916号公報
特表平10−508048号公報
特開2005−070745号公報
特許第2565644号公報
特開2006−126799号公報

概要

光学補償膜、特に塗工後未延伸の状態でも光学補償機能、特に面外位相差量が大きい液晶表示用素子用の光学補償膜の効率良い製造方法を提供する。マレイミド系樹脂および溶剤を含有する塗工液基材フィルム上に塗工し、塗工面に乾燥風を吹き付けながら、乾燥風の温度を段階的に昇温することにより乾燥することを特徴とする光学補償膜の製造方法。 なし

目的

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
1件

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請求項1

マレイミド系樹脂および溶剤を含有する塗工液基材上に塗工し、塗工面に乾燥風を吹き付けながら、乾燥風の温度を段階的に昇温させることにより乾燥させることを特徴とする光学補償膜の製造方法。

請求項2

マレイミド系樹脂が、下記一般式(1)で示されるN−置換マレイミド残基単位よりなるマレイミド系樹脂であることを特徴とする請求項1に記載の光学補償膜の製造方法。(ここで、R1は、炭素数1〜12の直鎖状アルキル基分岐状アルキル基環状アルキル基ハロゲン基エーテル基エステル基アミド基を示す。)

請求項3

基材がセルロース系樹脂フィルムであることを特徴とする請求項1又は2に記載の光学補償膜の製造方法。

請求項4

乾燥風の風速が、0.5〜20m/secであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の光学補償膜の製造方法。

請求項5

乾燥風の昇温1段階目の温度が、20〜45℃であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の光学補償膜の製造方法。

請求項6

昇温1段階目の後、温度46〜120℃の範囲で乾燥することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の光学補償膜の製造方法。

請求項7

光学補償膜の面内で直交する任意の二軸をx軸、y軸とし、面外方向をz軸とし、x軸方向の屈折率をnx、y軸方向の屈折率をny、z軸方向の屈折率をnzとした際の三次元屈折率関係がnx≒ny>nzであることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の光学補償膜の製造方法。

請求項8

測定波長589nmの光で測定した際の下記式(2)で示される面外位相差量(Rth)が、光学補償膜の厚み100μmあたり140〜640nmの範囲内にあることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の光学補償膜の製造方法。Rth=((nx+ny)/2−nz)×d(2)(ここで、dは光学補償膜の膜厚(nm)を示す。)

請求項9

光学補償膜を40度傾斜させ測定波長450nmの光で測定した位相差量(R450)と測定波長589nmの光で測定した位相差量(R589)の比で示される位相差量の波長依存性(R450/R589)が、1.1以下であることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の光学補償膜の製造方法。

技術分野

0001

本発明は、光学補償膜、特に塗工後未延伸の状態でも光学補償機能、特に面外位相差量が大きい液晶表示用素子用の光学補償膜の効率良い製造方法に関するものである。

背景技術

0002

液晶ディスプレイは、マルチメディア社会における最も重要な表示デバイスとして、携帯電話からコンピューターモニターノートパソコンテレビまで幅広く使用されている。液晶ディスプレイには表示特性向上のため多くの光学フィルムが用いられている。

0003

特に光学補償フィルムは、ディスプレイを正面や斜めから見た場合のコントラスト向上、色調の補償などに大きな役割を果たしている。従来の光学補償膜としては、ポリカーボネート環状ポリオレフィンセルロース系樹脂二軸延伸フィルムが用いられている。しかしながらこれらの光学補償膜には延伸工程が必要となること、延伸工程での位相差均一性を求めることが困難となる、等の課題がある。また、特に大面積フィルムにおいては、延伸により発現する位相差の制御を行うことがよりいっそう困難となる。

0004

この延伸による課題を解決する方法として、未延伸で光学補償機能を発現させる光学補償膜の検討がなされている。

0005

アクロン大学のハリス及びチェンは、剛直棒状ポリイミドポリエステルポリアミドポリアミドイミド)、ポリ(エステル−イミド)よりなる光学補償膜を提案しており(例えば特許文献1,2参照。)、これらの材料は、自発的な分子配向性を有していることから塗工により延伸工程を経ることなく位相差を発現するという特徴がある。

0006

更に、ポリイミドの塗工性(溶剤への溶解性)を向上したポリイミドからなる光学補償膜(例えば特許文献3参照。)、ディスコティック液晶化合物偏光板保護フィルムに塗工した偏光板(例えば特許文献4参照。)、等が提案されている。

0007

また、乾燥段階多段階で行う反射防止フィルムの製造方法が提案されている(例えば特許文献5参照。)。

0008

しかしながら、特許文献1〜4には、マレイミド系樹脂及び乾燥の際に乾燥風の温度を段階的に昇温させることは記載されていない。また、特許文献5には、マレイミド系樹脂及び塗工膜基材に塗工して得られる光学補償膜については記載されていない。

0009

米国特許第5344916号公報
特表平10−508048号公報
特開2005−070745号公報
特許第2565644号公報
特開2006−126799号公報

発明が解決しようとする課題

0010

そこで、本発明は、高い面外位相差量を有する光学補償膜の製造方法に関するものであり、さらに詳しくは、塗工後の乾燥工程の制御により高い面外位相差量を有する光学補償膜の製造方法に関するものである。

課題を解決するための手段

0011

本発明者等は、上記課題に関し鋭意検討した結果、マレイミド系樹脂および溶剤を含有する塗工液を基材上に塗工した後、特定の乾燥方法を用いた製造方法により上記目的を達成できることを見出し、本発明を完成させるに至った。

0012

即ち、本発明は、マレイミド系樹脂および溶剤を含有する塗工液を基材上に塗工し、塗工面に乾燥風を吹き付けながら、乾燥風の温度を段階的に昇温することにより乾燥することを特徴とする光学補償膜の製造方法に関するものである。

0013

以下に本発明を詳細に説明する。

0014

本発明の光学補償膜に用いるマレイミド系樹脂としては、例えばN−置換マレイミド重合体樹脂、N−置換マレイミド−無水マレイン酸共重合体樹脂等が挙げられ、該マレイミド系樹脂を構成するN−置換マレイミド残基単位としては、例えば下記一般式(1)で示されるN−置換マレイミド残基単位を挙げることができる。

0015

(ここで、R1は、炭素数1〜12の直鎖状アルキル基分岐状アルキル基環状アルキル基ハロゲン基エーテル基エステル基アミド基を示す。)
一般式(1)で示されるN−置換マレイミド残基単位におけるR1は、炭素数1〜12の直鎖状アルキル基,分岐状アルキル基,環状アルキル基、ハロゲン基、エーテル基、エステル基、アミド基であり、炭素数1〜12の直鎖状アルキル基としては、例えばメチル基エチル基クロロエチル基、プロピル基n−ブチル基、メトキシプロピル基、ペンチル基ヘキシル基、オクチル基、ドデシル基等が挙げられ、炭素数1〜12の分岐状アルキル基としては、例えばイソプロピル基、iso−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基等が挙げられ、炭素数1〜12の環状アルキル基としては、例えばシクロプロピル基シクロブチル基、シクロヘキシル基等が挙げられ、ハロゲン基としては、例えば塩素臭素フッ素ヨウ素等が挙げられる。これらの1種又は2種以上が挙げられ、特に面外位相差量が大きく、溶剤への溶解性、機械的強度に優れる光学補償膜となることから、プロピル基、n−ブチル基、ヘキシル基、iso−ブチル基、tert−ブチル基、シクロヘキシル基が好ましい。

0016

一般式(1)で示されるN−置換マレイミド残基単位の具体的例示としては、例えばN−メチルマレイミド残基単位、N−エチルマレイミド残基単位、N−クロロエチルマレイミド残基単位、N−プロピルマレイミド残基単位、N−n−ブチルマレイミド残基単位、N−メトキシプロピルマレイミド残基単位、N−ペンチルマレイミド残基単位、N−ヘキシルマレイミド残基単位、N−オクチルマレイミド残基単位、N−ドデシルマレイミド残基単位、N−イソプロピルマレイミド残基単位、N−iso−ブチルマレイミド残基単位、N−sec−ブチルマレイミド残基単位、N−tert−ブチルマレイミド残基単位、N−シクロプロピルマレイミド残基単位、N−シクロブチルマレイミド残基単位、N−シクロヘキシルマレイミド残基単位等の1種又は2種以上が挙げられ、特に面外位相差量が大きく、溶剤への溶解性、機械的強度に優れる光学補償膜となることから、N−プロピルマレイミド残基単位、N−n−ブチルマレイミド残基単位、N−ヘキシルマレイミド残基単位、N−iso−ブチルマレイミド残基単位、N−tert−ブチルマレイミド残基単位、N−シクロヘキシルマレイミド残基単位が好ましい。

0017

具体的なN−置換マレイミド重合体樹脂としては、例えばN−メチルマレイミド重合体樹脂、N−エチルマレイミド重合体樹脂、N−クロロエチルマレイミド重合体樹脂、N−プロピルマレイミド重合体樹脂、N−n−ブチルマレイミド重合体樹脂、N−メトキシプロピルマレイミド重合体樹脂、N−ペンチルマレイミド重合体樹脂、N−ヘキシルマレイミド重合体樹脂、N−オクチルマレイミド重合体樹脂、N−ドデシルマレイミド重合体樹脂、N−イソプロピルマレイミド重合体樹脂、N−iso−ブチルマレイミド重合体樹脂、N−sec−ブチルマレイミド重合体樹脂、N−tert−ブチルマレイミド重合体樹脂、N−シクロプロピルマレイミド重合体樹脂、N−シクロブチルマレイミド重合体樹脂、N−シクロヘキシルマレイミド重合体樹脂等の1種又は2種以上が挙げられ、特に面外位相差量が大きく、溶剤への溶解性、機械的強度に優れる光学補償膜となることから、N−プロピルマレイミド重合体樹脂、N−n−ブチルマレイミド重合体樹脂、N−ヘキシルマレイミド重合体樹脂、N−iso−ブチルマレイミド重合体樹脂、N−tert−ブチルマレイミド重合体樹脂、N−シクロヘキシルマレイミド重合体樹脂が好ましい。

0018

具体的なN−置換マレイミド−無水マレイン酸共重合体樹脂としては、例えばN−メチルマレイミド−無水マレイン酸共重合体樹脂、N−エチルマレイミド−無水マレイン酸共重合体樹脂、N−クロロエチルマレイミド−無水マレイン酸共重合体樹脂、N−メトキシエチルマレイミド−無水マレイン酸共重合体樹脂、N−n−プロピルマレイミド−無水マレイン酸共重合体樹脂、N−イソプロピルマレイミド−無水マレイン酸共重合体樹脂、N−n−ブチルマレイミド−無水マレイン酸共重合体樹脂、N−イソブチルマレイミド−無水マレイン酸共重合体樹脂、N−sec−ブチルマレイミド−無水マレイン酸共重合体樹脂、N−tert−ブチルマレイミド−無水マレイン酸共重合体樹脂、N−ヘキシルマレイミド−無水マレイン酸共重合体樹脂、N−シクロヘキシルマレイミド−無水マレイン酸共重合体樹脂、N−オクチルマレイミド−無水マレイン酸共重合体樹脂、N−ラウリルマレイミド−無水マレイン酸共重合体樹脂等を挙げることができる。

0019

その中でも、特に製膜時の成膜性に優れ、光学補償機能、耐熱性に優れた光学補償膜となることからN−n−ブチルマレイミド重合体樹脂、N−ヘキシルマレイミド重合体樹脂、N−オクチルマレイミド重合体樹脂、N−オクチルマレイミド−無水マレイン酸共重合体樹脂が好ましい。

0020

また、本発明の光学補償膜を構成するマレイミド系樹脂は、本発明の目的を逸脱しない限りにおいてN−置換マレイミド残基単位、無水マレイン酸残基単位以外の単位を含有するものであってもよく、該残基単位としては、例えばエチレン残基単位、プロピレン残基単位、1−ブテン残基単位、イソブテン残基単位等のオレフィン類残基単位;アクリル酸メチル残基単位、アクリル酸エチル残基単位、アクリル酸n−ブチル残基単位等のアクリル酸アルキルエステル類残基単位;メタクリル酸メチル残基単位、メタクリル酸エチル残基単位、メタクリル酸n−ブチル残基単位等のメタクリル酸アルキルエステル類残基単位;スチレン残基単位、α−メチルスチレン残基単位等のビニル芳香族炭化水素類残基単位;酢酸ビニル残基単位プロピオン酸ビニル残基単位、ピバル酸ビニル残基単位等のカルボン酸ビニルエステル類残基単位;メチルビニルエーテル残基単位、エチルビニルエーテル残基単位、ブチルビニルエーテル残基単位等のビニルエーテル類残基単位;フマル酸ジイソプロピル残基単位フマル酸ジ−tert−ブチル残基単位、フマル酸ジシクロヘキシル残基単位等のフマル酸ジエステル類残基単位;アクリロニトリル残基単位;メタクリロニトリル残基単位;イタコン酸ジブチル残基単位等のイタコン酸ジアルキル類残基単位等の1種又は2種以上を挙げることができる。

0021

また、該マレイミド系樹脂としては、ゲル・パーミエイションクロマトグラフィー(以下、GPCと記す。)により測定した溶出曲線より得られる標準ポリスチレン換算の数平均分子量(Mn)が1×103以上のものであることが好ましく、特に機械特性に優れ、製膜時の成形加工性に優れた光学補償膜となることから2×104以上2×105以下であることが好ましい。

0022

本発明の光学補償膜を構成するマレイミド系樹脂の製造方法としては、該マレイミド系樹脂が得られる限りにおいて如何なる方法により製造してもよく、例えばN−置換マレイミド類、無水マレイン酸、場合によってはN−置換マレイミド類と共重合可能単量体を併用しラジカル重合あるいはラジカル共重合を行うことにより製造することができる。この際のN−置換マレイミド類としては、例えばN−メチルマレイミド、N−エチルマレイミド、N−クロロエチルマレイミド、N−プロピルマレイミド、N−n−ブチルマレイミド、N−メトキシプロピルマレイミド、N−ペンチルマレイミド、N−ヘキシルマレイミド、N−オクチルマレイミド、N−ドデシルマレイミド、N−イソプロピルマレイミド、N−iso−ブチルマレイミド、N−sec−ブチルマレイミド、N−tert−ブチルマレイミド、N−シクロプロピルマレイミド、N−シクロブチルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミド等の1種又は2種以上が挙げられ、共重合可能な単量体としては、例えばエチレン、プロピレン、1−ブテン、イソブテン等のオレフィン類;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル等のアクリル酸アルキルエステル類;メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル等のメタクリル酸アルキルエステル類;スチレン、α−メチルスチレン等のビニル芳香族炭化水素類;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ピバル酸ビニル等のカルボン酸ビニルエステル類;メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル等のビニルエーテル類;フマル酸ジイソプロピル、フマル酸ジ−tert−ブチル、フマル酸ジシクロヘキシル等のフマル酸ジエステル類;アクリロニトリル;メタクリロニトリル;イタコン酸ジブチル等のイタコン酸ジアルキル類等の1種又は2種以上を挙げることができる。

0023

また、ラジカル重合法としては、公知の重合方法で行うことが可能であり、例えば塊状重合法溶液重合法懸濁重合法、沈殿重合法、乳化重合法等のいずれもが採用可能である。

0024

ラジカル重合法を行う際の重合開始剤としては、例えばベンゾイルパーオキサイドラウリルパーオキサイドオクタノイルパーオキサイドアセチルパーオキサイド、ジ−tert−ブチルパーオキサイド、tert−ブチルクミルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、tert−ブチルパーオキシアセテート、tert−ブチルパーオキシベンゾエート、tert−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサネート等の有機過酸化物;2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(2−ブチロニトリル)、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、ジメチル−2,2’−アゾビスイソブチレート、1,1’−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)等のアゾ系開始剤が挙げられる。

0025

そして、溶液重合法、懸濁重合法、沈殿重合法、乳化重合法において使用可能な溶媒として特に制限はなく、例えばベンゼントルエンキシレン等の芳香族溶媒メタノールエタノールプロピルアルコールブチルアルコール等のアルコール系溶媒;シクロヘキサン;ジオキサンテトラヒドロフラン(THF);アセトンメチルエチルケトンジメチルホルムアミド酢酸イソプロピル;水;N−メチルピロリドン等が挙げられ、これらの混合溶媒も挙げられる。

0026

また、ラジカル重合を行う際の重合温度は、重合開始剤の分解温度に応じて適宜設定することができ、一般的には40〜150℃の範囲で行うことが好ましい。

0027

本発明において使用する溶剤については特に制限はなく、例えばトルエン、キシレン、クロロベンゼンニトロベンゼン等の芳香族系溶剤;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンシクロヘキサノン等のケトン系溶剤ジメチルエーテルジエチルエーテル、メチル−tert−ブチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル系溶剤酢酸メチル酢酸エチル酢酸−プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチル等の酢酸エステル系溶剤四塩化炭素クロロホルム塩化メチレンジクロロエタントリクロロエタン等の塩素系溶剤;ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等のアミド系溶剤;N−メチルピロリドン等が挙げられ、好ましくはトルエン、メチルエチルケトン、テトラヒドロフラン、酢酸エチルが挙げられる。これらの溶剤は一種類でもよいし、二種類以上を混合して使用してもよい。

0028

本発明における前記マレイミド系樹脂と前記溶剤を含有する塗工液のマレイミド系樹脂成分濃度は1〜60重量%が好ましく、特に1〜50重量%が好ましい。塗工時においては、より容易に高い透明性を有し、且つ厚み精度表面平滑性に優れた光学補償膜が得られることから、溶液粘度10〜10000cpsとすることが好ましく、特に10〜5000cpsとすることが好ましい。

0029

本発明において使用する基材としては、例えばガラス基板トリアセチルセルロースフィルム等のセルロース系樹脂製フィルム、環状ポリオレフィン系樹脂製フィルム、ポリエステル系樹脂製フィルム、ポリアクリレート系樹脂製フィルム、ポリアミド系樹脂製フィルム、ポリビニルアルコール系樹脂製フィルム等の光学フィルム;等が挙げられる。その中でも透明性、接着性に優れる光学補償膜が得られることからセルロース系樹脂製フィルムが好ましく、特にトリアセチルセルロースフィルムが好ましい。

0030

本発明の光学補償膜の製造方法は、前記マレイミド系樹脂および前記溶剤を含有する塗工液を前記基材上に塗工し、塗工面に乾燥風を吹き付けながら、乾燥風の温度を段階的に昇温させることを特徴とする光学補償膜の製造方法である。

0031

乾燥後の塗工膜の厚みは、単層当り0.1〜50μmであることが好ましく、特に1〜30μmであることが好ましい。

0032

本発明で使用する塗工液の塗工方法は特に制限はなく、例えばドクターブレード法バーコーター法、グラビアコーター法、スロットダイコーター法、リップコーター法、コンマコーター法等が用いられる。

0033

本発明において、乾燥風の風速は、高い面外位相差量および優れた表面平滑性を有する光学補償膜が得られることから、0.5〜20m/secであることが好ましく、特に1〜10m/secであることが好ましい。ここでの風速とは塗工面近傍の風速であり、塗工面から30mm以内で測定した風速である。風速の測定には熱線式、プロペラ式等一般的なものを用いることができる。乾燥風を吹き付ける角度は塗工面に対して垂直方向から60度以下が好ましく、特に30度以下が好ましい。

0034

本発明においては、乾燥風の温度を段階的に昇温させる製造方法であり、その中でも乾燥風の昇温1段階目の温度は、高い面外位相差量を有する光学補償膜が得られることから20〜45℃が好ましい。そして、乾燥風の昇温1段階目終了後の塗工液中溶剤成分濃度が40重量%以下となることが好ましく、特に30重量%以下となることが好ましい。

0035

本発明の製造方法では、昇温1段階目の後、温度46〜120℃の範囲で乾燥することが好ましい。特に、乾燥風を3段階で昇温することが好ましく、この場合、昇温2段階目の乾燥風の温度を46〜70℃とすることが好ましく、昇温3段階目の乾燥風の温度を75〜120℃とすることが好ましい。なお、乾燥風2段階目終了後の塗工液中の溶剤成分濃度が20重量%以下となることが好ましく、特に10重量%以下となることが好ましい、また乾燥風3段階目終了後の塗工液中の溶剤成分濃度が5重量%以下となることが好ましく、特に3重量%以下となることが好ましい。

0036

本発明の製造方法で得られる光学補償膜は、該マレイミド系樹脂からなる塗工膜であり、特に光学補償膜として用いる際の光学補償機能に優れたものである。そして高分子よりなるフィルムを光学補償フィルムとして用いる場合、一般的にフィルムの3次元屈折率の制御をフィルムの延伸などにより行うが、該延伸工程には製造工程や品質の管理が複雑になったりする等の課題を有する。それに反し、本発明の製造方法で得られる光学補償膜は、光学補償膜の面内で直交する任意の2軸をx軸、y軸とし、面外方向をz軸とし、x軸方向の屈折率をnx、y軸方向の屈折率をny(nx、nyが異なる場合、最も小さい屈折率をnxとする)、z軸方向の屈折率をnzとした際の3次元屈折率関係がnx≒ny>nzであることを特徴とする光学補償膜であり、未延伸で膜の厚み方向の屈折率が小さくなるという特異な挙動を示すことを見出している。

0037

また、本発明の製造方法で得られる光学補償膜の膜厚み方向の面外位相差量(Rth)は、該マレイミド系樹脂からなる塗工膜の厚みにより容易に制御することが可能であり、位相差フィルムとしての適応が期待できる光学補償膜となることから、測定波長589nmの光で測定した際の下記式(2)で示される面外位相差量(Rth)が光学補償膜の厚み100μmあたり140〜640nmの範囲内にあることが好ましく、特に液晶表示素子視野角改善効果に優れた光学補償膜となることから150〜440nmの範囲にあることが好ましい。
Rth=((nx+ny)/2−nz)×d (2)
(ここで、dは光学補償膜の膜厚(nm)を示す。)
本発明の製造方法で得られる光学補償膜は、液晶表示素子に用いた際に色ずれの小さい液晶表示素子となることから位相差量波長依存性が小さいものであることが好ましく、特に光学補償膜を40度傾斜させ測定波長450nmの光で測定した位相差量(R450)と測定波長589nmの光で測定した位相差量(R589)の比で示される位相差量の波長依存性(R450/R589)が1.1以下、特に1.08以下であること好ましい。

0038

本発明の製造方法で得られる光学補償膜は、液晶表示素子に用いた際に画質の特性が良好なものとなることから、JIS K 7361−1(1997年版)を準拠し測定した光学補償膜の光線透過率が85%以上であることが好ましく、特に90%以上であることが好ましい。また、JIS K 7136(2000年版)を準拠し測定した光学補償膜のヘーズ曇り度)が2%以下であることが好ましく、特に1%以下であることが好ましい。

0039

本発明の製造方法で得られる光学補償膜は、液晶表示素子に用いた際に画像のムラが小さいものとなることから、下記式(2)により示される波長550nmで測定した面内位相差量(Re)が5nm以下、特に3nm以下であることが好ましい。

0040

Re=(ny−nx)×d (2)
本発明の製造方法で得られる光学補償膜は、偏光板と積層して用いることもできる。

発明の効果

0041

本発明の製造方法により面外位相差が大きく液晶ディスプレイのコントラスト視角特性の改良に有効な光学補償膜を効率良く製造することができる。

0042

以下に本発明を実施例に基づき説明するが、本発明はこれら実施例により何ら限定されるものではない。

0043

〜マレイミド系樹脂の数平均分子量の測定〜
ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)(東ソー株式会社製、商品名HLC−802A)を用い、ジメチルホルムアミドを溶剤とし標準ポリスチレン換算値として求めた。

0044

〜位相差量の測定〜
試料傾斜自動複屈折計(王子計測機器(株)製、商品名KOBRA−WR)を用いて、測定波長589nmにおける面内位相差量(Re)と面外位相差量(Rth)を測定した。

0045

位相差量の波長依存性(R450/R589)は、塗工膜を40度傾斜させ測定波長450nmの光で測定した位相差量(R450)と測定波長589nmの光で測定した位相差量(R589)の比で示した。

0046

合成例1
攪拌機冷却管窒素導入管および温度計を備えた500mLの4口フラスコに、ヒドロキシプロピルメチルセルロース信越化学製、商品名メトローズ60SH−50)0.49g、蒸留水157g、N−n−ブチルマレイミド113g(0.74モル)、トルエン12.5gおよび油溶性ラジカル重合開始剤であるtert−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサネート0.32g(0.0015モル)を入れ、窒素バブリングを1時間行なった後、400rpmで攪拌しながら70℃で6時間保持することにより懸濁重合を行なった。懸濁重合反応の終了後、フラスコの中の懸濁重合により得られた重合体粒子濾過後、蒸留水500mLで4回およびメタノール500mLで4回洗浄を行うことによりN−n−ブチルマレイミド重合体樹脂を得た(収率:81%)。得られたN−n−ブチルマレイミド重合体樹脂の数平均分子量は142,000であった。

0047

合成例2
ガラス封管中に、N−ヘキシルマレイミド40g、重合開始剤として、ジメチル−2,2’−アゾビスイソブチレート0.05gを仕込み窒素置換後、重合温度60℃、重合時間5時間の条件にてラジカル重合反応を行なった。反応後、クロロホルムを加えポリマー溶液とした後に、過剰のメタノールと混合することにより重合体析出させた。得られた重合体を濾過後、メタノールで十分洗浄し80℃にて乾燥し32gのN−ヘキシルマレイミド重合体樹脂を得た(収率:80%)。得られたN−ヘキシルマレイミド重合体樹脂の数平均分子量は160,000であった。

0048

合成例3
ガラス封管中に、N−オクチルマレイミド28g、重合開始剤として、ジメチル−2,2’−アゾビスイソブチレート0.032gを仕込み、窒素置換後、重合温度60℃、重合時間5時間の条件にてラジカル重合反応を行なった。反応後、クロロホルムを加えポリマー溶液とした後に、過剰のメタノールと混合することにより重合体を析出させた。
得られた重合体を濾過後、メタノールで十分洗浄し80℃にて乾燥し15gのN−オクチルマレイミド重合体樹脂を得た(収率:54%)。得られたN−オクチルマレイミド重合体樹脂の数平均分子量は270,000であった。

0049

合成例4
攪拌機、冷却管、窒素導入管および温度計を備えた500mLの4口フラスコに、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(信越化学製、商品名メトローズ60SH−50)0.49g、蒸留水157g、N−n−ブチルマレイミド97g(0.63モル)、無水マレイン酸10.8g(0.11モル)トルエン12.5gおよび油溶性ラジカル重合開始剤であるtert−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサネート0.32g(0.0015モル)を入れ、窒素バブリングを1時間行なった後、400rpmで攪拌しながら70℃で6時間保持することにより懸濁重合を行なった。懸濁重合反応の終了後、フラスコの中の懸濁重合により得られた重合体粒子を濾過後、蒸留水500mLで4回およびメタノール500mLで4回洗浄を行うことによりN−n−ブチルマレイミド−無水マレイン酸共重合体樹脂を得た(収率:80%)。得られたN−n−ブチルマレイミド重合体−無水マレイン酸共重合体樹脂は無水マレイン酸基を10重量%含有するものであり、数平均分子量は139,000であった。

0050

実施例1
合成例1で得られたN−n−ブチルマレイミド重合体樹脂を、トルエン50重量%とエチルメチルケトン50重量%からなる溶剤に溶解して樹脂成分が15重量%の塗工液を作製した。塗工液をコーターにより基材としてのトリアセチルセルロースフィルム(厚み80μm)上に塗工し、エアブローノズルを塗工面に対し垂直に設置して、風速2m/secで25℃の風を1分間、50℃の風を10分間、90℃の風を5分間の順で吹き付けて乾燥し厚み20μmの塗工膜を有する光学補償膜を得た。乾燥の各段階が終了した後の光学補償膜中の溶剤成分濃度はそれぞれ14.1重量%、3.2重量%、0.7重量%であった。

0051

光学補償膜(塗工膜+基材)の3次元屈折率はnx=1.49473、ny=1.49473、nz=1.49302であり、厚み100μmあたりのRthは171.0nmであった。位相差量の波長依存性を示すR450/R589は1.05であり、光線透過率は91.8%、ヘーズ0.8%、Reは0nmであった。

0052

よって、面外位相差量が大きい光学補償膜が効率良く製造できた。

0053

実施例2
合成例1で得られたN−n−ブチルマレイミド重合体樹脂を、トルエン50重量%とエチルメチルケトン50重量%からなる溶剤に溶解して樹脂成分が15重量%の塗工液を作製した。塗工液をコーターにより基材としてのトリアセチルセルロースフィルム(厚み80μm)上に塗工し、エアブローノズルを塗工面に対し垂直に設置して、風速2m/secで、25℃の風を5分間、90℃の風を10分間の順で吹き付けて乾燥し厚み20μmの塗工膜を有する光学補償膜を得た。乾燥の各段階が終了した後の光学補償膜中の溶剤成分濃度はそれぞれ15.2重量%、0.9%重量であった。

0054

光学補償膜(塗工膜+基材)の3次元屈折率はnx=1.49364、ny=1.49364、nz=1.49119であり、厚み100μmあたりのRthは165.0nmであった。位相差量の波長依存性を示すR450/R589は1.06であり、光線透過率は92.1%、ヘーズ0.8%、Reは0nmであった。

0055

よって、面外位相差量が大きい光学補償膜が効率良く製造できた。

0056

実施例3
合成例1で得られたN−n−ブチルマレイミド重合体樹脂を、トルエン50重量%とエチルメチルケトン50重量%からなる溶剤に溶解して樹脂成分が15重量%の塗工液を作製した。塗工液をコーターにより基材としてのトリアセチルセルロースフィルム(厚み80μm)上に塗工し、エアブローノズルを塗工面に対し垂直に設置して、風速2m/secで、45℃の風を5分間、90℃の風を10分間の順で吹き付けて乾燥し厚み20μmの塗工膜を有する光学補償膜を得た。乾燥の各段階が終了した後の光学補償膜中の溶剤成分濃度はそれぞれ8.5重量%、0.8%重量であった。

0057

光学補償膜(塗工膜+基材)の3次元屈折率はnx=1.49341、ny=1.49341、nz=1.49189であり、厚み100μmあたりのRthは152.0nmであった。位相差量の波長依存性を示すR450/R589は1.06であり、光線透過率は91.6%、ヘーズ0.8%、Reは0.2nmであった。

0058

よって、面外位相差量が大きい光学補償膜が効率良く製造できた。

0059

実施例4
合成例1で得られたN−n−ブチルマレイミド重合体樹脂を、トルエン50重量%とエチルメチルケトン50重量%からなる溶剤に溶解して樹脂成分が15重量%の塗工液を作製した。塗工液をコーターにより基材としてのトリアセチルセルロースフィルム(厚み80μm)上に塗工し、エアブローノズルを塗工面に対し垂直に設置して、風速2m/secで25℃の風を1分間、46℃の風を10分間、80℃の風を5分間の順で吹き付けて乾燥し厚み20μmの塗工膜を有する光学補償膜を得た。乾燥の各段階が終了した後の光学補償膜中の溶剤成分濃度はそれぞれ13.3重量%、2.9重量%、0.9重量%であった。

0060

光学補償膜(塗工膜+基材)の3次元屈折率はnx=1.49425、ny=1.49425、nz=1.49256であり、厚み100μmあたりのRthは169.0nmであった。位相差量の波長依存性を示すR450/R589は1.06であり、光線透過率は92.0%、ヘーズ0.8%、Reは0nmであった。

0061

よって、面外位相差量が大きい光学補償膜が効率良く製造できた。

0062

実施例5
合成例1で得られたN−n−ブチルマレイミド重合体樹脂を、トルエン50重量%とエチルメチルケトン50重量%からなる溶剤に溶解して樹脂成分が15重量%の塗工液を作製した。塗工液をコーターにより基材としてのトリアセチルセルロースフィルム(厚み80μm)上に塗工し、エアブローノズルを塗工面に対し垂直に設置して、風速2m/secで35℃の風を1分間、60℃の風を10分間、100℃の風を5分間の順で吹き付けて乾燥し厚み20μmの塗工膜を有する光学補償膜を得た。乾燥の各段階が終了した後の光学補償膜中の溶剤成分濃度はそれぞれ13.3重量%、2.9重量%、0.7重量%であった。

0063

光学補償膜(塗工膜+基材)の3次元屈折率はnx=1.49326、ny=1.49326、nz=1.49156であり、厚み100μmあたりのRthは170.0nmであった。位相差量の波長依存性を示すR450/R589は1.06であり、光線透過率は91.3%、ヘーズ0.7%、Reは0nmであった。

0064

よって、面外位相差量が大きい光学補償膜が効率良く製造できた。

0065

実施例6
合成例1で得られたN−n−ブチルマレイミド重合体樹脂を、トルエン50重量%とエチルメチルケトン50重量%からなる溶剤に溶解して樹脂成分が15重量%の塗工液を作製した。塗工液をコーターにより基材としてのトリアセチルセルロースフィルム(厚み80μm)上に塗工し、エアブローノズルを塗工面に対し垂直に設置して、風速1m/secで25℃の風を1分間、50℃の風を10分間、90℃の風を5分間の順で吹き付けて乾燥し厚み20μmの塗工膜を有する光学補償膜を得た。乾燥の各段階が終了した後の光学補償膜中の溶剤成分濃度はそれぞれ12.8重量%、2.7重量%、0.8重量%であった。

0066

光学補償膜(塗工膜+基材)の3次元屈折率はnx=1.49421、ny=1.49421、nz=1.49252であり、厚み100μmあたりのRthは169.0nmであった。位相差量の波長依存性を示すR450/R589は1.06であり、光線透過率は92.4%、ヘーズ0.9%、Reは0nmであった。

0067

よって、面外位相差量が大きい光学補償膜が効率良く製造できた。

0068

実施例7
合成例1で得られたN−n−ブチルマレイミド重合体樹脂を、トルエン50重量%とエチルメチルケトン50重量%からなる溶剤に溶解して樹脂成分が15重量%の塗工液を作製した。塗工液をコーターにより基材としてのトリアセチルセルロースフィルム(厚み80μm)上に塗工し、エアブローノズルを塗工面に対し垂直に設置して、風速4m/secで25℃の風を1分間、50℃の風を10分間、90℃の風を5分間の順で吹き付けて乾燥し厚み20μmの塗工膜を有する光学補償膜を得た。乾燥の各段階が終了した後の光学補償膜中の溶剤成分濃度はそれぞれ11.1重量%、2.2重量%、0.7重量%であった。

0069

光学補償膜(塗工膜+基材)の3次元屈折率はnx=1.49387、ny=1.49387、nz=1.49217であり、厚み100μmあたりのRthは170.0nmであった。位相差量の波長依存性を示すR450/R589は1.06であり、光線透過率は92.7%、ヘーズ0.8%、Reは0nmであった。

0070

よって、面外位相差量が大きい光学補償膜が効率良く製造できた。

0071

実施例8
合成例2で得られたN−ヘキシルマレイミド重合体樹脂を、トルエン50重量%とエチルメチルケトン50重量%からなる溶剤に溶解して樹脂成分が15重量%の塗工液を作製した。塗工液をコーターにより基材としてのトリアセチルセルロースフィルム(厚み80μm)上に塗工し、エアブローノズルを塗工面に対し垂直に設置して、風速2m/secで25℃の風を1分間、50℃の風を10分間、90℃の風を5分間の順で吹き付けて乾燥し厚み20μmの塗工膜を有する光学補償膜を得た。乾燥の各段階が終了した後の光学補償膜中の溶剤成分濃度はそれぞれ12.9重量%、4.3重量%、1.1重量%であった。

0072

光学補償膜(塗工膜+基材)の3次元屈折率はnx=1.49516、ny=1.49516、nz=1.49358であり、厚み100μmあたりのRthは158.0nmであった。位相差量の波長依存性を示すR450/R589は1.06であり、光線透過率は92.5%、ヘーズ0.7%、Reは0nmであった。

0073

よって、面外位相差量が大きい光学補償膜が効率良く製造できた。

0074

実施例9
合成例3で得られたN−オクチルマレイミド重合体樹脂を、トルエン50重量%とエチルメチルケトン50重量%からなる溶剤に溶解して樹脂成分が15重量%の塗工液を作製した。塗工液をコーターにより基材としてのトリアセチルセルロースフィルム(厚み80μm)上に塗工し、エアブローノズルを塗工面に対し垂直に設置して、風速2m/secで25℃の風を1分間、50℃の風を10分間、90℃の風を5分間の順で吹き付けて乾燥し厚み20μmの塗工膜を有する光学補償膜を得た。乾燥の各段階が終了した後の光学補償膜中の溶剤成分濃度はそれぞれ11.5重量%、3.5重量%、0.8重量%であった。

0075

光学補償膜(塗工膜+基材)の3次元屈折率はnx=1.49419、ny=1.49419、nz=1.49268であり、厚み100μmあたりのRthは151.0nmであった。位相差量の波長依存性を示すR450/R589は1.06であり、光線透過率は91.9%、ヘーズ0.8%、Reは0nmであった。

0076

よって、面外位相差量が大きい光学補償膜が効率良く製造できた。

0077

実施例10
合成例4で得られたN−n−ブチルマレイミド−無水マレイン酸共重合体樹脂を、トルエン50重量%とエチルメチルケトン50重量%からなる溶剤に溶解して樹脂成分が15重量%の塗工液を作製した。塗工液をコーターにより基材としてのトリアセチルセルロースフィルム(厚み80μm)上に塗工し、エアブローノズルを塗工面に対し垂直に設置して、風速2m/secで25℃の風を1分間、50℃の風を10分間、90℃の風を5分間の順で吹き付けて乾燥し厚み20μmの塗工膜を有する光学補償膜を得た。乾燥の各段階が終了した後の光学補償膜中の溶剤成分濃度はそれぞれ13.1重量%、3.9重量%、1.0重量%であった。

0078

光学補償膜(塗工膜+基材)の3次元屈折率はnx=1.49397、ny=1.49397、nz=1.49228であり、厚み100μmあたりのRthは169.0nmであった。位相差量の波長依存性を示すR450/R589は1.06であり、光線透過率は91.6%、ヘーズ0.8%、Reは0nmであった。

0079

よって、面外位相差量が大きい光学補償膜が効率良く製造できた。

0080

比較例1
合成例1で得られたN−n−ブチルマレイミド重合体樹脂を、トルエン50重量%とエチルメチルケトン50重量%からなる溶剤に溶解して樹脂成分が15重量%の塗工液を作製した。塗工液をコーターにより基材としてのトリアセチルセルロースフィルム(厚み80μm)上に塗工し、無風下で、25℃で5分間、90℃で10分間乾燥し厚み20μmの塗工膜を有する光学補償膜を得た。乾燥の各段階が終了した後の光学補償膜中の溶剤成分濃度はそれぞれ45.7重量%、1.2重量%であった。

0081

光学補償膜(塗工膜+基材)の3次元屈折率はnx=1.49313、ny=1.49313、nz=1.49182であり、厚み100μmあたりのRthは131.0nmであった。位相差量の波長依存性を示すR450/R589は1.06であり、光線透過率は91.9%、ヘーズ0.9%、Reは0.2nmであった。

0082

よって、乾燥の際無風であったため、面外位相差量が小さいものであった。

0083

比較例2
合成例1で得られたN−n−ブチルマレイミド重合体樹脂を、トルエン50重量%とエチルメチルケトン50重量%からなる溶剤に溶解して樹脂成分が15重量%の塗工液を作製した。塗工液をコーターにより基材としてのトリアセチルセルロースフィルム(厚み80μm)上に塗工し、エアブローノズルを塗工面に対し垂直に設置して、風速2m/secで、90℃の風を15分間吹き付けて乾燥し厚み20μmの塗工膜を有する光学補償膜を得た。乾燥が終了した後の光学補償膜中の溶剤成分濃度は0.9重量%であった。

0084

光学補償膜(塗工膜+基材)の3次元屈折率はnx=1.49385、ny=1.49385、nz=1.49262であり、厚み100μmあたりのRthは123.0nmであった。位相差量の波長依存性を示すR450/R589は1.05であり、光線透過率は92.2%、ヘーズ0.8%、Reは0nmであった。

0085

よって、乾燥を1段階で行ったため、面外位相差量が小さいものであった。

0086

比較例3
合成例1で得られたN−n−ブチルマレイミド重合体樹脂を、トルエン50重量%とエチルメチルケトン50重量%からなる溶剤に溶解して樹脂成分が15重量%の塗工液を作製した。塗工液をコーターにより基材としてのトリアセチルセルロースフィルム(厚み80μm)上に塗工し、エアブローノズルを塗工面に対し垂直に設置して、風速2m/secで25℃の風を室温で24時間吹き付けて乾燥し厚み20μmの塗工膜を有する光学補償膜を得た。乾燥が終了した後の光学補償膜中の溶剤成分濃度は2.3重量%であった。

0087

光学補償膜(塗工膜+基材)の3次元屈折率はnx=1.49355、ny=1.49355、nz=1.49190であり、厚み100μmあたりのRthは165.0nmであった。位相差量の波長依存性を示すR450/R589は1.05であり、光線透過率は91.7%、ヘーズ0.7%、Reは0nmであった。

0088

よって、面外位相差量が大きい光学補償膜が製造できるが、乾燥の際段階的に昇温しないために製造効率は劣るものであった。

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