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技術 誘導加熱調理器

出願人 三菱電機株式会社三菱電機ホーム機器株式会社
発明者 田村憲一木下広一坂田直也竹下みゆき佐藤雅人
出願日 2008年10月8日 (9年11ヶ月経過) 出願番号 2008-261353
公開日 2010年4月22日 (8年4ヶ月経過) 公開番号 2010-092707
状態 特許登録済
技術分野 誘導加熱調理器
主要キーワード 高分解能センサ 非接触センサー 検出温度範囲 ダブルリング 接触式センサー 高温制御 故障センサ 加熱中心
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図面 (15)

課題

目標温度近傍での高精度な温度測定が可能な誘導加熱調理器を得る。

解決手段

本体1上部に被調理物2を載置する天板3と、本体1内の天板3の下方に配置された加熱コイル24と、制御部21は被調理物2の温度を測定する通常調理用サーミスタ11の検知した温度に基づいて沸騰調理モード温度帯に入ったと判断すると、通常調理用サーミスタ11からより分解能の高い沸騰調理用サーミスタ12に切り替えて測定する。また、制御部21が通常調理用サーミスタ11の検知温度から天ぷら調理モードの温度帯に入ったと判断する場合も同様である。これにより、沸騰調理温度帯あるいは天ぷら調理温度帯などの目標温度近傍での高精度な温度測定が可能になり、これに基づいて高い精度で温度制御が可能になる。

概要

背景

従来、調理具を載置する天板の裏面に感度の異なる複数の温度検知素子を設け、制御回路はこれらの温度検知素子の内のいずれかからの信号に基づいて誘導加熱コイルから発生する高周波磁界を制御することで誘導加熱されている調理具の温度を調整する誘導加熱調理器が知られている(例えば特許文献1参照)。
また、誘導加熱調理器のトッププレート上に、加熱コイル電磁気的に結合する結合コイル、結合コイルと接続されるヒータ、ヒータの輻射熱を透過させる輻射熱透過板及び被調理物を載せる網体を備えた焼き物調理器を載置し、加熱コイルからの高周波磁界により結合コイルに発生する誘導起電力をヒータに供給する。ヒータはニクロム線で構成されており、約800℃の温度に達して赤熱し、輻射熱となって上方に伝わる。輻射熱透過板はこの輻射熱を効率よく透過させ、網体上の被調理物を加熱する。これにより、あぶり焼きによる焼き物調理を行う技術が知られている(例えば特許文献2参照)。

特開昭63−152197号公報(第1頁、第1図)
特開平11−204243号公報(第3頁、図1)

概要

目標温度近傍での高精度な温度測定が可能な誘導加熱調理器を得る。本体1上部に被調理物2を載置する天板3と、本体1内の天板3の下方に配置された加熱コイル24と、制御部21は被調理物2の温度を測定する通常調理用サーミスタ11の検知した温度に基づいて沸騰調理モード温度帯に入ったと判断すると、通常調理用サーミスタ11からより分解能の高い沸騰調理用サーミスタ12に切り替えて測定する。また、制御部21が通常調理用サーミスタ11の検知温度から天ぷら調理モードの温度帯に入ったと判断する場合も同様である。これにより、沸騰調理温度帯あるいは天ぷら調理温度帯などの目標温度近傍での高精度な温度測定が可能になり、これに基づいて高い精度で温度制御が可能になる。

目的

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
1件

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請求項1

被調理物を載置する天板と、この天板の下方に配置された加熱コイルと、前記被調理物の温度を測定する第1の温度検出素子と、所定の温度帯で前記第1の温度検出素子より高い精度で前記被調理物の温度を測定する第2の温度検出素子と、制御部と、を備え、前記制御部は前記第1の温度検出素子の検出値に基づいて前記所定の温度帯にあると判断すると、測定手段を前記第1の温度検出素子から前記第2の温度検出素子に切り替えることを特徴とする誘導加熱調理器

請求項2

被調理物を載置する天板と、この天板の下方に配置された加熱コイルと、前記被調理物の温度を測定する第1の温度検出素子と、複数の温度帯に対応して設けられ、この温度帯において前記第1の温度検出素子より高い精度で前記被調理物の温度を測定する複数の第2の温度検出素子と、制御部と、を備え、前記制御部は前記第1の温度検出素子の検出値に基づいて前記複数の温度帯の内いずれかの温度帯にあると判断すると、測定手段を前記第1の温度検出素子から該当する温度帯に対応する第2の温度検出素子に切り替えることを特徴とする誘導加熱調理器。

請求項3

前記第1の温度検出素子および前記第2の温度検出素子は前記加熱コイルの中央に配置されることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の誘導加熱調理器。

請求項4

前記加熱コイルは同一中心を持ち、同心円状に同一平面上に異なる直径を有する複数の加熱コイルで構成し、前記第1の温度検出素子および前記第2の温度検出素子は最も径の小さいコイルより外側に配置され、測定するときに、前記制御部は前記第1の温度検出素子および前記第2の温度検出素子より内側のコイルへの通電を停止することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の誘導加熱調理器。

請求項5

前記第2の温度検出素子は非接触温度検出素子であることを特徴とする請求項1記載の誘導加熱調理器。

請求項6

前記第1の温度検出素子の検出温度帯と前記第2の温度検出素子の検出温度帯は近接または一部オーバラップすることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の誘導加熱調理器。

請求項7

前記制御部は、前記第2の温度検出素子の出力の検出周期を前記第1の温度検出素子の出力の検出周期より短く制御することを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の誘導加熱調理器。

請求項8

前記制御部は判定部を備え、この鍋判定部が特定直径以下の鍋を検知した場合には、前記第2の温度検出素子を用いて温度制御を行うことを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の誘導加熱調理器。

請求項9

前記制御部は、目標温度近傍に到達するまでは前記第1の温度検出素子を用いて制御し、目標温度より所定の値だけ離れた目標温度近傍に到達したら、前記第2の温度検出素子を用いて制御することを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の誘導加熱調理器。

請求項10

前記天板に載置された金属板を備え、前記制御部は、前記第2の温度検出素子の出力に基づいて前記加熱コイルを制御することを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の誘導加熱調理器。

請求項11

制御部は、前記第1の温度検出素子によって検出された温度と前記第2の温度検出素子によって同時に検出された同じ位置の温度とを比較し、その差が所定値以上の場合には、いずれか一方が故障したと判断し、警報出力を行うことを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の誘導加熱調理器。

技術分野

0001

本発明は、誘導加熱調理器に関するものであり、特に誘導加熱調理器の温度制御に関するものである。

背景技術

0002

従来、調理具を載置する天板の裏面に感度の異なる複数の温度検知素子を設け、制御回路はこれらの温度検知素子の内のいずれかからの信号に基づいて誘導加熱コイルから発生する高周波磁界を制御することで誘導加熱されている調理具の温度を調整する誘導加熱調理器が知られている(例えば特許文献1参照)。
また、誘導加熱調理器のトッププレート上に、加熱コイル電磁気的に結合する結合コイル、結合コイルと接続されるヒータ、ヒータの輻射熱を透過させる輻射熱透過板及び被調理物を載せる網体を備えた焼き物調理器を載置し、加熱コイルからの高周波磁界により結合コイルに発生する誘導起電力をヒータに供給する。ヒータはニクロム線で構成されており、約800℃の温度に達して赤熱し、輻射熱となって上方に伝わる。輻射熱透過板はこの輻射熱を効率よく透過させ、網体上の被調理物を加熱する。これにより、あぶり焼きによる焼き物調理を行う技術が知られている(例えば特許文献2参照)。

0003

特開昭63−152197号公報(第1頁、第1図)
特開平11−204243号公報(第3頁、図1

発明が解決しようとする課題

0004

然しながら、上記特許文献1で示される従来の誘導加熱調理器では、様々な調理状態について被加熱物の温度を検知する必要があるため、温度検知素子の測定温度範囲は凡そ20〜300℃程度と広い。そのため、例えば、沸騰温度帯(85〜105℃)や天ぷら調理温度帯(160〜200℃)、などの特定の温度帯を狙った温度制御を行う場合、温度検知素子の分解能が不十分であるため、目標温度に対するオーバシュートハンチング等が発生する問題があった。
また、上記特許文献2で示される従来の誘導加熱調理器では、抵抗加熱方式での伝熱加熱のため、あぶり調理等の高温調理には適しているものの、を載置して行う調理に関しては、誘導加熱方式と比較して効率が低い、投入火力が小さい、という課題を有している。

0005

本発明は上記の課題を解決するために為されたものであり、高精度な温度測定が可能な誘導加熱調理器を得ることを目的としている。

課題を解決するための手段

0006

本発明に係る誘導加熱調理器は、被調理物を載置する天板と、天板の下方に配置された加熱コイルと、被調理物の温度を測定する第1の温度検出素子と、所定の温度帯で第1の温度検出素子より高い精度で被調理物加熱の温度を測定する第2の温度検出素子と、制御部と、を備え、制御部は第1の温度検出素子の検出値に基づいて所定の温度帯にあると判断すると、測定手段を第1の温度検出素子から第2の温度検出素子に切り替えるものである。

発明の効果

0007

本発明によれば、被調理物を載置する天板と、天板の下方に配置された加熱コイルと、被調理物加熱の温度を測定する第1の温度検出素子と、所定の温度帯で第1の温度検出素子より高い精度で被調理物加熱の温度を測定する第2の温度検出素子と、制御部と、を備え、制御部は第1の温度検出素子の検出値に基づいて所定の温度帯にあると判断すると、測定手段を第1の温度検出素子から第2の温度検出素子に切り替えるので、目標温度近傍での温度検知精度が向上するため高精度な温度制御が可能となる。

発明を実施するための最良の形態

0008

実施の形態1.
図1は本発明に係る誘導加熱調理器の構成を示す図である。
図1に示すように、誘導加熱調理器は、加熱調理器の本体1と、本体1の上面を形成し鍋などの被加熱物(以下、鍋と呼ぶ場合もある)2を載置する耐熱ガラス製の天板3とから構成される。また、天板3には、加熱部における火力の強さを設定する火力設定部4や火力表示部等が設けられている。また本体1は、肉類焼くのに好適なグリル5と、加熱部及びグリル5等に対し火力、調理時間、温度等の条件を設定且つ表示できるように複数の回転式タンや表示部を備えた前面操作部6と、天板3下方に設けられ、加熱部の実体を構成する加熱コイル(図示せず)と、被加熱物2の温度を測定する温度センサー(図示せず)とを備えている。

0009

また、図2は本発明に係る誘導加熱調理器の実施の形態1を示す温度特性の異なる複数種類サーミスタの温度と抵抗値との関係を示す温度特性図である。また、図3図2で示した複数種類のサーミスタの配置位置を示す要部拡大図であり、加熱コイルの中央にサーミスタを配置した例を示している。また、図4は、図3に示す3種類のサーミスタと周辺回路を示す図である。また、図5は本発明の実施の形態1における誘導加熱調理器の構成を示すブロック図である。図5に示すようにサーミスタ11、沸騰調理用サーミスタ12、天ぷら調理用サーミスタ13、制御部21、メモリ22および表示部25はIOバス31に接続されている。また、加熱コイル24は加熱コイル24を駆動するインバータ23を介して制御部21に接続されている。
次に、本実施の形態1について図1図5を用いて説明する。
図2に示すように通常調理用サーミスタ11は50℃〜300℃程度の広い温度範囲で比較的低い分解能を示すのに対して、沸騰調理用サーミスタ12は80℃〜120℃の範囲で顕著な温度特性を示し、湯沸かし調理用の90℃〜110℃の温度帯で通常調理用サーミスタ11よりも約10倍の高い感度(即ち高い分解能)を示す。また、天ぷら調理用サーミスタ13は120℃〜220℃の範囲で顕著な温度特性を示し、天ぷら調理用の160℃〜200℃の温度帯で通常調理用サーミスタ11よりもかなり高い分解能を示す。
図3に示すように、従来の通常調理において鍋温度を検知する通常調理用サーミスタ(広温度範囲・低分解能)11に加え、特定の温度領域に対して検出感度が高いサーミスタ12、13が加熱コイル24の中央にそれぞれ配置されている。
また、図4に示すように従来のサーミスタ11、沸騰調理用サーミスタ12および天ぷら調理用サーミスタ13のそれぞれを対応する抵抗111、121、131を介して基準電圧を加え、抵抗とサーミスタの抵抗により基準電圧を分圧した電圧値が各サーミスタからそれぞれ出力されアナログ電圧信号として制御部21へ送られる。サーミスタが検知する周囲温度に応じてサーミスタの抵抗値が変化するため、アナログ電圧信号が変化する。
また、調理モードに対応した目標加熱温度を予めメモリ22に格納しておく。そして、使用者の操作により、沸騰調理、もしくは天ぷら調理が選択されると、制御部21は選択された調理モードに対応した目標加熱温度をメモリ22から取得し、この目標加熱温度となるようにインバータ23を高周波で駆動させ、天板3上に載置された鍋2を加熱する。
これにより、インバータ23は上記目標加熱温度に追従するように加熱コイル24に電力(火力)を供給して加熱コイル24を誘導加熱駆動する。また、制御部21は必要に応じて加熱状況(火力、現在の温度、調理の種類等)を表示するように加熱状況の情報を表示部25に出力する。
加熱が開始されると、制御部21は、周期的に通常調理用サーミスタ11によって検出された電圧値を監視し、この電圧値から調理温度換算して、鍋2の温度を検知する。そして、沸騰調理の温度帯に入った場合には、監視先を通常調理用サーミスタ11から沸騰調理用サーミスタ12に切り換え、サーミスタ12の検出感度に応じた高精度な温度制御を行う。
通常調理用サーミスタ11によって検出された電圧値から換算した調理温度が天ぷら調理の温度帯に入った場合も上記と同様に動作する。
なお、調理温度の換算方法としては、公知の数式を用いてもよいし、予めメモリ22にサーミスタの種類毎にアナログ電圧値と調理温度を対応させたテーブルを格納しておき、必要時にサーミスタの種類とアナログ電圧値を検索キーとしてこのテーブルを検索して調理温度を取得するようにしてもよい。

0010

なお、上記の例では、温度特性の異なる3種類のサーミスタを配置した場合について説明したが、これに限らず4種類でも5種類でも構わない。すなわち、利用する複数種類の調理の各々に適した温度特性を持つサーミスタを配置すればよい。
また、上記の例では、通常調理用サーミスタと異なる種類の高精度サーミスタを一緒に加熱コイルの中央に配置したが、調理モードが1種類のみであれば、当該調理の温度帯で分解能が高い高精度サーミスタのみを通常調理用サーミスタと一緒に加熱コイルの中心に配置してもよい。これにより、上記の調理において高精度な温度制御を損なうことなく部品点数を少なくできる。
また、制御部21は、サーミスタ11によって検出された温度と沸騰調理用サーミスタ12又は天ぷら調理用サーミスタ13のそれぞれによって同時に検出されたほぼ同じ位置の温度とを比較し、その差が所定値(この値は図2に示すグラフから得られる各サーミスタの温度に応じて変化する検出感度の誤差マージンを加味した値とし、予め設定値としてメモリ22に格納しておく)以上の場合には、いずれか一方が故障したと判断し、警報出力を行う。これにより、使用者は故障修理などの迅速な対応を行うことができ、結果として故障による誤検出、ひいては誤制御を防止することが可能となる。この場合、3種類のサーミスタの内、1種類のみが大きく外れている場合には、このサーミスタが故障している可能性が高く、故障センサーの特定が容易である。

0011

以上のように、本実施の形態によれば、上記構成により、各調理モード(天ぷら180℃、湯沸し100℃)で、目標温度近傍での温度検知分解能が向上するため、高精度な温度制御が可能となる。さらに温度センサーの故障検知も行うので、長期間継続的に高精度な温度検知および高精度な温度制御を維持することが可能となる。

0012

実施の形態2.
実施の形態1では、接触式センサーである高分解能サーミスタを利用して温度を測定する場合について説明したが、非接触式高分解能センサーを用いても温度の測定が可能である。本実施の形態では、この非接触式の高分解能センサーとして赤外線センサーを用いた場合について説明する。
図1は本実施の形態でも用いられる。図6は本発明の実施の形態2における非接触センサー(赤外線センサー)の配置位置を示す図である。また、図7は本発明の実施の形態2における誘導加熱調理器の構成を示すブロック図である。図7に示すように非接触センサーである高分解能の赤外線センサー14がIOバス31に接続されている。
次に、本実施の形態について図6及び図7を用いて説明する。
図6に示すように天板3の下方にある加熱コイル24の中央に従来の通常調理用サーミスタ(広温度範囲・低分解能)11を配置するのに加え、天板3の下方でしかも加熱コイル30の外周の外側であって、しかも天板3上の少なくとも前記加熱コイルの上方域の温度を監視できる位置に特定の温度領域に対して検出感度が高い非接触式の温度センサー(例えばサーモパイルなどの赤外線センサー14)を配置して併用する。制御部21は、この赤外線センサー14によって検出された信号により図示しない制御部21は鍋などの被加熱物2の底全体の温度分布が取得できる。これと、従来の通常調理用サーミスタ11から取得された温度情報とに基づいて、底のどの部分に反りがあるかを算出する。
なお、加熱コイル24から外れた位置に配置する理由は、加熱コイル24から発する熱によるノイズの影響を回避するためである。
また、制御部21は、サーミスタ11によって検出された温度と赤外線センサー14によって同時に検出された同じ位置の温度とを比較し、その差が所定値(この値は図2に示すグラフから得られる各サーミスタの温度に応じて変化する検出感度の誤差にマージンを加味した値とし、予め設定値としてメモリ22に格納しておく)以上の場合には、いずれか一方が故障したと判断し、警報出力を行う。これにより、使用者は故障修理などの迅速な対応を行うことができ、結果として故障による誤検出、ひいては誤制御を防止することが可能となる。

0013

本実施の形態によれば、上記構成により、目標温度近傍での温度検知分解能が向上するのに加え、反り鍋等が載置されて接触式では温度検知ができない場合でも被加熱物(鍋など)の温度の検知が可能となる。さらに温度センサーの故障検知も行うので、長期間継続的に高精度な温度検知および高精度な温度制御を維持することが可能となる。

0014

実施の形態3.
本実施の形態では、複数の異なる径を有する加熱コイル(ダブルリングコイルあるいはトリプルリングコイル)内にサーミスタを配置した場合について説明する。
図1および図5は本実施の形態でも用いられる。また、図8は本発明に係る誘導加熱調理器の実施の形態3における温度特性の異なる複数種類のサーミスタの温度と出力電圧との関係を示す温度特性図である。図8に示すように通常調理用サーミスタは50℃〜300℃程度の広い温度範囲で比較的低い分解能を示すのに対して、沸騰調理用サーミスタは80℃〜120℃の範囲で顕著な温度特性を示し、沸騰調理用の90℃〜110℃の温度帯で通常調理用サーミスタよりも約10倍の高い感度(即ち高い分解能)を示す。また、天ぷら調理用サーミスタは120℃〜220℃の範囲で顕著な温度特性を示し、天ぷら調理用の160℃〜200℃の温度帯で通常調理用サーミスタよりもかなり高い分解能を示す。
図9図8で示した複数種類のサーミスタの配置位置を示す要部拡大図であり、図9(a)は3つの異なる径を有する加熱コイル(トリプルリングコイル)の加熱コイル間にサーミスタを配置した例、図9(b)は2つの異なる径を有する加熱コイル(ダブルリングコイル)の加熱コイル間にサーミスタを配置した例を示している。なお、図示しないが、ダブルリングコイル1個当たりインバータは2個、トリプルリングコイル1個当たりインバータは3個設けられている。図9に示すように、従来の鍋温度用サーミスタ(広温度範囲・低分解能)11に加え、特定の温度領域に対して検出感度が高いサーミスタをそれぞれ備える。図9(a)では、従来の鍋温度用サーミスタ11と沸騰調理用サーミスタ12と天ぷら調理用サーミスタ13をそれぞれ最も内側のコイルと中間のコイルとの間に配置しており、図9(b)では、従来の鍋温度用サーミスタ11と沸騰調理用サーミスタ12と天ぷら調理用サーミスタ13をそれぞれ最も外側のコイルと中間のコイルとの間に配置している。
次に、動作を説明する。実施の形態1と同様の部分についての説明は省略し、異なる部分について説明する。
制御部21は、目標温度の近傍で温度を測定する場合には、ダブルリングコイルあるいはトリプルリングコイルにおいて、サーミスタの内側のコイルの駆動を停止するように対応するインバータ23を制御する。
これにより、加熱コイル中央部に配置した場合に比べて、目標温度の近傍でのコイルから発する熱及び磁界の影響によるノイズが低減し、温度検知制度が向上する。
なお、上記の例では、温度特性の異なる3種類のサーミスタを配置した場合について説明したが、これに限らず4種類でも5種類でも構わない。すなわち、利用する複数種類の調理の各々に適した温度特性を持つサーミスタを配置すればよい。

0015

本実施の形態によれば、上記構成により加熱コイル中央部に配置した場合に比べて、中央部のコイルから発する熱及び磁界の影響によるノイズを低減できるため、コイル直上部(加熱中心部)の温度の検知精度が向上する。

0016

実施の形態4.
本実施の形態では、特定の温度領域に対して検出感度が高いサーミスタを複数備え、各サーミスタの検出温度範囲オーバーラップさせて、各温度帯での分解能の高いセンサーの検出値を用いる場合について説明する。
図1は本実施の形態でも用いられる。また、図10は本発明に係る誘導加熱調理器の実施の形態4を示す温度特性の異なる複数種類のサーミスタの温度と出力電圧との関係を示す温度特性図である。図11図10で示した複数種類のサーミスタの配置位置を示す要部拡大図であり、加熱コイルの中央にサーミスタを配置した例を示している。また、図12は本発明の実施の形態4における誘導加熱調理器の構成を示すブロック図である。図12に示すようにA〜Bの温度帯で高い分解能をもつ第1のサーミスタ15と、このA〜Bの温度帯近傍のC〜Dの温度帯で高い分解能をもつ第2のサーミスタ16がIOバス31に接続されている。
次に、本実施の形態について図10図12を用いて説明する。
図10において、A〜Bの温度帯とC〜Dの温度帯はかなり接近しているか一部重なっている場合を示しており、第1のサーミスタ15はA〜Bの温度帯で高い分解能をもち、第2のサーミスタ16はC〜Dの温度帯で高い分解能をもっている。
制御部21は、周期的に通常調理用サーミスタ11によって検出された電圧値を監視し、この電圧値から調理温度を換算して、A〜Bの温度帯に入った場合には、監視先を通常調理用サーミスタ11から第1のサーミスタ15に切り換え、第1のサーミスタ15からの電圧値を監視して調理温度に換算する。これにより、A〜Bの温度帯での温度測定が高精度で行われるので調理温度の制御も高精度で行うことができる。また、温度帯がC〜Dの温度帯に入った場合には、監視先を第1のサーミスタ15から第2のサーミスタ16に切り換え、第2のサーミスタ16からの電圧値を監視して調理温度に換算する。これにより、C〜Dの温度帯での温度測定が高精度で行われるので調理温度の制御も高精度で行うことができる。以上より、ほぼ連続する温度領域A〜BおよびC〜Dにおいて調理温度の制御を高精度で行うことができる。

0017

本実施の形態によれば、このように特定の温度領域に対して検出感度が高いサーミスタを複数備え、前記各サーミスタの検出温度範囲をオーバーラップさせて、各温度帯での分解能の高いセンサーの検出値を用いることで温度検出分解能を向上させることができるため、目標温度近傍まで迅速に立ち上げ、しかも幅広目標温度範囲に対し高精度に温度制御することができる。

0018

実施の形態5.
以上の実施の形態では、どの温度帯でも温度検出の周期が同じであることを前提としていた。しかし、温度検出の周期を通常調理の温度帯と、特定温度帯で異なるように変えてもよい。本実施の形態では、このような形態について説明する。
通常調理の温度帯では、分解能の比較的低い通常調理用センサー11を使用するため、比較的大雑把な監視および制御をしても問題ない。そこで、制御手段は、所定の温度帯になるまでは、所定の周期で温度検出を行い、検出した温度に基づいて温度制御を行う。また、微妙な温度制御を必要とする調理の場合にはこの調理の温度帯における温度検出の周期を通常調理の場合と同じようにして調理すると具合の悪い場合がある。そこで、このような場合には、制御部21はこの調理の温度帯に入ったことを検知したら、この温度帯で感度の高いセンサーに切り換えると共に、温度検出の周期をより短く制御する。これにより、細かいタイミングで温度を管理できるため、そのタイミングに応じてインバータを駆動させる。これにより、微妙な温度制御を必要とする調理の場合でも木目細かな温度制御が可能になる。

0019

実施の形態6.
本実施の形態では、特定直径以下の鍋(小鍋)を検出した場合について説明する。
次に本実施の形態について説明する。
制御部21は機能として鍋判定部を備え、鍋判定部で特定直径以下の鍋(小鍋)が検知された場合には、特定の温度領域に対して検出感度が高いサーミスタを用いて温度制御を行う。
これにより、熱容量が小さい小鍋は投入電力に対する温度変化が相対的に大きくなるため、検出感度が高いサーミスタを用いることで、目標温度に対するオーバシュートを抑制することができる。

0020

実施の形態7.
なお、制御部21は、目標温度より所定の値だけ離れた目標温度近傍までは従来の鍋温度用サーミスタ(広温度範囲・低分解能)11の検知値を用いて制御し、目標温度の近傍になったら、特定の温度領域に対して検出感度が高いサーミスタの検知値を用いて制御するように構成してもよい。
これにより、目標温度から大きく乖離している場合は、検知温度の制度は要求されないため、従来のサーミスタで温度検知(サンプリング時間間隔を拡大)することで、目標温度への到達時間を低減しつつ、調理目標温度に対して高精度な温度制御をすることができる。

0021

実施の形態8.
本実施の形態では、あぶり調理について説明する。
図1は本実施の形態でも用いられる。
図13は本発明の実施の形態8におけるあぶり調理を行う場合の温度帯と概念図であり、図13(a)はあぶり調理用のサーミスタの温度特性を示す図であり、通常調理用サーミスタの温度特性との対比で示している。また、図13(b)はあぶり調理を行う場合の様子を示す概念図である。図13(b)において、15はあぶり調理用で高い分解能をもつあぶり調理用サーミスタである。また、図14は本発明の実施の形態7における誘導加熱調理器の構成を示すブロック図である。図14に示すように通常調理用サーミスタ11およびあぶり調理用サーミスタ15はIOバス31に接続されている。
次に、本実施の形態について説明する。
図13(a)に示すようにあぶり調理用温度帯で検出感度が高いあぶり調理用サーミスタ15(300〜400℃)と、金属板30を併用することで、天板3上に載置した金属板を高精度に高温制御して、あぶり調理を可能にする。
制御部21は、あぶり調理用温度帯に到達するまでは、通常調理用サーミスタ11を用いて、大雑把な温度検知と温度制御を行うことで、あぶり調理用温度帯までの到達時間を低減できる。また、あぶり調理用温度帯に到達したら、あぶり調理用サーミスタ15に切り換えて温度検知と温度制御を行う。これにより、あぶり調理の温度制御を高精度で実現できる。
上記のようにあぶり調理用温度帯で検出感度が高いサーミスタと、金属板を併用することで、天板上に載置した金属板を高精度に高温制御して、あぶり調理を行うので、従来のIH調理器では使用できない非金属鍋土鍋)の加熱、及び干物海苔等のあぶり調理が可能となる。

図面の簡単な説明

0022

本発明に係る誘導加熱調理器の構成を示す図である。
本発明に係る誘導加熱調理器の実施の形態1を示す温度特性の異なる複数種類のサーミスタの温度と抵抗値との関係を示す温度特性図である。
図2で示した複数種類のサーミスタの配置位置を示す要部拡大図である。
図3に示す3種類のサーミスタと周辺回路を示す図である。
本発明の実施の形態1および実施の形態3における誘導加熱調理器の構成を示すブロック図である。
本発明の実施の形態2における非接触センサー(赤外線センサー)の配置位置を示す図である。
本発明の実施の形態2における誘導加熱調理器の構成を示すブロック図である。
本発明に係る誘導加熱調理器の実施の形態3における温度特性の異なる複数種類のサーミスタの温度と出力電圧との関係を示す温度特性図である。
図8で示した複数種類のサーミスタの配置位置を示す要部拡大図である。
本発明に係る誘導加熱調理器の実施の形態4を示す温度特性の異なる複数種類のサーミスタの温度と出力電圧との関係を示す温度特性図である。
図10で示した複数種類のサーミスタの配置位置を示す要部拡大図である。
本発明の実施の形態4における誘導加熱調理器の構成を示すブロック図である。
本発明の実施の形態8におけるあぶり調理を行う場合の温度帯と概念図である。
本発明の実施の形態8における誘導加熱調理器の構成を示すブロック図である。

符号の説明

0023

1 本体、2被加熱物(鍋)、3天板、4火力設定部、5グリル、6 前面操作部、11通常調理用サーミスタ、12沸騰調理用サーミスタ、13天ぷら調理用サーミスタ、14赤外線センサー、15 第1のサーミスタ、16 第2のサーミスタ、17あぶり調理用サーミスタ、21 制御部、22メモリ、23インバータ、24加熱コイル、25 表示部、30金属板、31IOバス、111抵抗、121 抵抗、131 抵抗。

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