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技術 磁気記録媒体用支持体

出願人 富士フイルム株式会社
発明者 竹内英明岩田充
出願日 2008年9月29日 (11年8ヶ月経過) 出願番号 2008-251798
公開日 2010年4月15日 (10年2ヶ月経過) 公開番号 2010-086570
状態 未査定
技術分野 磁気記録担体
主要キーワード コア状 金属アルミニウム膜 各積層構造 硬い酸 蒸着ドラム 送出しロール LTOカートリッジ 補強膜
関連する未来課題
重要な関連分野

この項目の情報は公開日時点(2010年4月15日)のものです。
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図面 (1)

課題

温湿度ドライブ内テンションによる変動の影響を抑えるべく、水蒸気バリア性剛性に優れ、コア状のものやカセットハブなどにロール状に巻きつけ屈曲させた場合でも、ひび割れすることがない水蒸気バリアまたは強度補強が可能な膜(層)を有し、高密度記録再生用磁気記録媒体に用いた場合にエラーレートを少なくすることが可能な磁気記録媒体用支持体を提供する。

解決手段

非磁性基板の両面に、金属アルミニウムまたはアルミニウム合金からなる膜と、金属アルミニウムまたはアルミニウム合金から酸化アルミニウム組成が連続的に変化する膜と、酸化アルミニウムからなる膜とを、この順に有し、金属アルミニウムまたはアルミニウム合金からなる膜の厚さが40〜100nmであり、金属アルミニウムまたはアルミニウム合金から酸化アルミニウムへ組成が連続的に変化する膜と酸化アルミニウムからなる膜との総厚が30〜100nmである。

概要

背景

近年、磁気テープの分野では、パーソナルコンピュータワークステーション等の普及に伴って、外部記憶媒体としてコンピュータデータを記録するための磁気記録媒体の研究が盛んに行われている。このような用途の磁気記録媒体の実用化に際しては、特にコンピュータの小型化、情報処理能力の増大と相俟って、記録装置大容量化、小型化を満足するために、記録容量の向上が強く要求される。

より高い記録密度でかつより大きな記録容量を実現するために、磁気記録媒体の記録・再生時のトラック幅は狭くなる傾向にある。さらに、磁気テープの分野では、高密度記録を可能とするために磁気テープの薄手化が進展しており、総厚さ10μm以下の磁気テープも数多く登場している。しかし、磁気記録媒体の厚さが薄くなると、保管時や走行時の温湿度テンション変化等の影響を受けやすくなる。

すなわち、例えばリニア記録方式を採用する磁気記録再生システムの記録・再生時には磁気ヘッドが磁気テープの幅方向に移動し、いずれかのトラックを選択しなければならないが、トラック幅が狭くなるに従い、磁気テープとヘッドとの相対位置を制御するために高い精度が必要になる。MRヘッドおよび微粒子磁性体を使用しS/N比を向上させ狭トラック化を実現しても、使用される環境の温湿度やドライブ内テンションの変動により磁気記録媒体が変形し、記録されたトラックを再生ヘッドが読み出せなくなる場合が生じるため媒体の寸度安定性もこれまで以上のものが要求される。このような高密度の磁気記録媒体にあっては、安定な記録再生を維持するためには従来の媒体よりもさらに高度な寸度安定性、機械的強度が要求される。

上記のように、磁気記録媒体の高度な寸法安定性を得るためには、磁気記録媒体に使用される、プラスチック基板等の非磁性支持体の温湿度による変動やドライブ内テンションの変動による影響を抑えることが考えられる。該非磁性支持体の温湿度等による変動を抑えるためには、該支持体の両面に水蒸気バリア性が高い膜を設けることが考えられる。
水蒸気バリア性が高い膜としては、金属アルミニウム膜酸化アルミニウム膜等が挙げられる。

しかしながら、金属アルミニウムは、優れた水蒸気バリア性が得られるが、高い剛性を有する膜が得られず、ドライブ内テンションの変動による影響を抑えるのは難しい。
一方、酸化アルミニウム膜は、高いヤング率を示すことから、金属アルミニウムよりも、ドライブ内テンションの変動による影響を抑える効果が期待できる。
しかし、酸化アルミニウムは、高いヤング率を示す反面、硬いセラミックである。酸化アルミニウム膜を用いる場合、剛性を高めようと膜厚を20nm以上に厚くすると磁気テープとしての使用条件、具体的には、コア状のものやカセットハブなどにロール状に巻きつけ屈曲させた場合に、硬いセラミックであるために、ひび割れし易く、膜厚を厚くできないため、結果的には十分な補強効果が得られなかった。

なお、特許文献1には、ポリエチレンテレフタレートからなるフィルムの両面に、厚みがそれぞれ100〜250nmの金属類または金属系無機化合物を含む層(M層)を有し、かつ、長手方向および幅方向のヤング率が共に7〜10Gpaである磁気記録媒体用支持体が開示されている。
また、特許文献2には、水蒸気遮断性を有し、金属蒸着層表面光沢反射率を長期安定化するために、金属アルミニウム蒸着層の上に酸化アルミニウム層を積層した金属蒸着フィルムが知られている。

特開2006−216194号公報
特開昭62−228462号公報

概要

温湿度やドライブ内テンションによる変動の影響を抑えるべく、水蒸気バリア性、剛性に優れ、コア状のものやカセットハブなどにロール状に巻きつけ屈曲させた場合でも、ひび割れすることがない水蒸気バリアまたは強度補強が可能な膜(層)を有し、高密度記録再生用の磁気記録媒体に用いた場合にエラーレートを少なくすることが可能な磁気記録媒体用支持体を提供する。非磁性基板の両面に、金属アルミニウムまたはアルミニウム合金からなる膜と、金属アルミニウムまたはアルミニウム合金から酸化アルミニウムへ組成が連続的に変化する膜と、酸化アルミニウムからなる膜とを、この順に有し、金属アルミニウムまたはアルミニウム合金からなる膜の厚さが40〜100nmであり、金属アルミニウムまたはアルミニウム合金から酸化アルミニウムへ組成が連続的に変化する膜と酸化アルミニウムからなる膜との総厚が30〜100nmである。なし

目的

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
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請求項1

非磁性基板の両面に、金属アルミニウムまたはアルミニウム合金からなる膜と、金属アルミニウムまたはアルミニウム合金から酸化アルミニウム組成が連続的に変化する膜と、酸化アルミニウムからなる膜とを、この順に有し、金属アルミニウムまたはアルミニウム合金からなる膜の厚さが40〜100nmであり、金属アルミニウムまたはアルミニウム合金から酸化アルミニウムへ組成が連続的に変化する膜と酸化アルミニウムからなる膜との総厚が30〜100nmである磁気記録媒体用支持体

技術分野

0001

本発明は、磁気記録媒体用支持体に関し、特に、温湿度による変動やドライブ内テンションの変動による影響を抑えることができ寸法安定性に優れた磁気記録媒体用支持体に関する。

背景技術

0002

近年、磁気テープの分野では、パーソナルコンピュータワークステーション等の普及に伴って、外部記憶媒体としてコンピュータデータを記録するための磁気記録媒体の研究が盛んに行われている。このような用途の磁気記録媒体の実用化に際しては、特にコンピュータの小型化、情報処理能力の増大と相俟って、記録装置大容量化、小型化を満足するために、記録容量の向上が強く要求される。

0003

より高い記録密度でかつより大きな記録容量を実現するために、磁気記録媒体の記録・再生時のトラック幅は狭くなる傾向にある。さらに、磁気テープの分野では、高密度記録を可能とするために磁気テープの薄手化が進展しており、総厚さ10μm以下の磁気テープも数多く登場している。しかし、磁気記録媒体の厚さが薄くなると、保管時や走行時の温湿度、テンション変化等の影響を受けやすくなる。

0004

すなわち、例えばリニア記録方式を採用する磁気記録再生システムの記録・再生時には磁気ヘッドが磁気テープの幅方向に移動し、いずれかのトラックを選択しなければならないが、トラック幅が狭くなるに従い、磁気テープとヘッドとの相対位置を制御するために高い精度が必要になる。MRヘッドおよび微粒子磁性体を使用しS/N比を向上させ狭トラック化を実現しても、使用される環境の温湿度やドライブ内テンションの変動により磁気記録媒体が変形し、記録されたトラックを再生ヘッドが読み出せなくなる場合が生じるため媒体の寸度安定性もこれまで以上のものが要求される。このような高密度の磁気記録媒体にあっては、安定な記録再生を維持するためには従来の媒体よりもさらに高度な寸度安定性、機械的強度が要求される。

0005

上記のように、磁気記録媒体の高度な寸法安定性を得るためには、磁気記録媒体に使用される、プラスチック基板等の非磁性支持体の温湿度による変動やドライブ内テンションの変動による影響を抑えることが考えられる。該非磁性支持体の温湿度等による変動を抑えるためには、該支持体の両面に水蒸気バリア性が高い膜を設けることが考えられる。
水蒸気バリア性が高い膜としては、金属アルミニウム膜酸化アルミニウム膜等が挙げられる。

0006

しかしながら、金属アルミニウムは、優れた水蒸気バリア性が得られるが、高い剛性を有する膜が得られず、ドライブ内テンションの変動による影響を抑えるのは難しい。
一方、酸化アルミニウム膜は、高いヤング率を示すことから、金属アルミニウムよりも、ドライブ内テンションの変動による影響を抑える効果が期待できる。
しかし、酸化アルミニウムは、高いヤング率を示す反面、硬いセラミックである。酸化アルミニウム膜を用いる場合、剛性を高めようと膜厚を20nm以上に厚くすると磁気テープとしての使用条件、具体的には、コア状のものやカセットハブなどにロール状に巻きつけ屈曲させた場合に、硬いセラミックであるために、ひび割れし易く、膜厚を厚くできないため、結果的には十分な補強効果が得られなかった。

0007

なお、特許文献1には、ポリエチレンテレフタレートからなるフィルムの両面に、厚みがそれぞれ100〜250nmの金属類または金属系無機化合物を含む層(M層)を有し、かつ、長手方向および幅方向のヤング率が共に7〜10Gpaである磁気記録媒体用支持体が開示されている。
また、特許文献2には、水蒸気遮断性を有し、金属蒸着層表面光沢反射率を長期安定化するために、金属アルミニウム蒸着層の上に酸化アルミニウム層を積層した金属蒸着フィルムが知られている。

0008

特開2006−216194号公報
特開昭62−228462号公報

発明が解決しようとする課題

0009

本発明は、上記の従来の技術の問題点を克服し、温湿度による変動やドライブ内テンションの変動による影響を抑えるべく、水蒸気バリア性、剛性に優れ、コア状のものやカセットハブなどにロール状に巻きつけ屈曲させた場合でも、ひび割れすることがない水蒸気バリアまたは強度補強が可能な膜(層)を有し、高密度記録再生用の磁気記録媒体に用いた場合にエラーレートを少なくすることが可能な磁気記録媒体用支持体を提供しようとするものである。

課題を解決するための手段

0010

本発明者らは、鋭意検討した結果、非磁性基板の両面に、金属アルミニウムまたはアルミニウム合金からなる膜と、金属アルミニウムまたはアルミニウム合金から酸化アルミニウムへ組成が連続的に変化する膜と、酸化アルミニウムからなる膜とを、設けることにより、水蒸気バリア性と剛性とひび割れ難さが得られることを見出し、この知見に基づいて本発明を成すに至った。
即ち、本発明の構成は、
非磁性基板の両面に、金属アルミニウムまたはアルミニウム合金からなる膜と、金属アルミニウムまたはアルミニウム合金から酸化アルミニウムへ組成が連続的に変化する膜と、酸化アルミニウムからなる膜とを、この順に有し、金属アルミニウムまたはアルミニウム合金からなる膜の厚さが40〜100nmであり、金属アルミニウムまたはアルミニウム合金から酸化アルミニウムへ組成が連続的に変化する膜と酸化アルミニウムからなる膜との総厚が30〜100nmである磁気記録媒体用支持体、である。

0011

酸化アルミニウム膜は高いヤング率を示すので、磁気テープ支持体の補強には好適な材料であるが、硬いセラミック膜ためにひび割れしやすく、従来は、磁気テープのように屈曲して使う用途では膜厚を厚くできないため、結果的には十分な補強効果が得られなかった。
本発明の磁気記録媒体用支持体は、非磁性基板の両面に設ける、水蒸気バリアまたは強度補強が可能な膜(層)を、柔軟性のある金属膜からだんだん硬い酸化膜にすることで、ひび割れが発生しにくい厚膜が得られる。ひび割れしない厚い膜が得られることで、フィルムの長手方向及び幅方向の剛性を大きくできる。
また、バリア性の良い金属膜が存在することで、水分透過が抑えられ湿度変化に対する寸法変化が小さくできる。

発明の効果

0012

本発明の磁気記録媒体用支持体は、非磁性基板の両面に、金属アルミニウムまたはアルミニウム合金からなる膜と、金属アルミニウムまたはアルミニウム合金から酸化アルミニウムへ組成が連続的に変化する膜と、酸化アルミニウムからなる膜とを、この順に有するとにより、水蒸気バリア性、剛性に優れ、コア状のものやカセットハブなどにロール状に巻きつけ屈曲させた場合でもひび割れすることがない水蒸気バリアまたは補強膜(層)が得られ、高密度記録再生用の磁気記録媒体に用いた場合にエラーレートを少なくすることができる。

発明を実施するための最良の形態

0013

以下、本発明に係る磁気記録媒体用支持体の好適な実施形態について説明する。
本発明の磁気記録媒体用支持体が、非磁性基板の両面に有する、金属アルミニウムまたはアルミニウム合金からなる膜と金属アルミニウムまたはアルミニウム合金から酸化アルミニウムへ組成が連続的に変化する膜と酸化アルミニウムからなる膜とをこの順に有する積層構造は、水蒸気バリア性と剛性と、コア状のものやカセットハブなどにロール状に巻きつけ屈曲させた場合にひび割れが生じないものであれば、特に限定されない。
なお、水蒸気バリア性、剛性、屈曲させた場合のひび割れ難さは、該積層構造の各構成膜の厚みによって異なってくるが、所望の使用形態に応じて適宜選択することができる。

0014

高い水蒸気バリア性及び剛性を得るため該積層構造の各構成膜の厚みを厚くすると、屈曲時にひび割れし易くなり、磁気記録媒体とした場合の総厚も厚くなり、近年、求められている、磁気記録媒体の高密度高容量記録のための薄型化が損なわれる方向に向かう。しかし、本発明の磁気記録媒体用支持体は、非磁性基板の両面に有する各積層構造全厚と、同じ厚みの単層の酸化アルミニウム膜、金属アルミニウム膜、アルミニウム合金膜等との比較により良否を判断するものである。
その中でも、該積層構造の金属アルミニウムまたはアルミニウム合金からなる膜の厚さは40〜100nmである。また、金属アルミニウムまたはアルミニウム合金から酸化アルミニウムへ組成が連続的に変化する膜と酸化アルミニウムからなる膜との総厚が30〜100nmである。金属アルミニウムまたはアルミニウム合金から酸化アルミニウムへ組成が連続的に変化する膜の厚さは、厳密に規定されるものではないが、10nm以上が好ましい。また、酸化アルミニウムからなる膜の厚さも、厳密に規定されるものではないが、20nm程度が好ましい。

0015

本発明の磁気記録媒体用支持体が、非磁性基板の両面に有する積層構造を構成する、金属アルミニウムまたはアルミニウム合金からなる膜、金属アルミニウムまたはアルミニウム合金から酸化アルミニウムへ組成が連続的に変化する膜、及び膜酸化アルミニウム層の作成方法としては、特に限定されないが、真空蒸着法スパッタ法イオンプレーティングなどのPVD法(物理蒸着法)や、CVD法が、適宜用いられる。例えば、真空蒸着法においては、金属アルミニウム膜を形成する場合には、蒸発材料源としてAlを用いて製膜し、金属アルミニウムから酸化アルミニウムへ組成組成が連続的に変化する膜および酸化アルミニウム膜、及び酸化アルミニウム膜を形成する場合には、さらに酸素を導入しながら製膜する。
また、加熱方式としては、抵抗加熱高周波誘導加熱電子ビーム加熱レーザー加熱などを用いることができる。
また、基板バイアス等を加えたり、本発明の目的を損なわない限りに於いて、作成条件を適宜変更してもよい。

0016

具体的には、図1に示す蒸着製膜装置を使用して、非磁性基板面上に、該積層構造を形成することが好ましい。
図1に示す蒸着製膜装置(1)は、蒸着ドラム(17)、送出しロール(12)、巻取りロール(13)、蒸着源1(14)、蒸着源2(15)及びガス導入孔(16)を有する。
非磁性基板(21)を送出しロール(12)から、蒸着ドラム(17)の表面に接するように搬送し、巻取りロール(13)で巻取る。蒸着源1(14)金属アルミニウムまたはアルミニウム合金を、蒸着源2(15)として金属アルミニウムを設ける。非磁性基板の一方の面に、蒸発源1(14)を用いた金属アルミニウムまたはアルミニウム合金からなる蒸着膜を形成し、ついで、該金属アルミニウムまたはアルミニウム合金からなる蒸着膜の上に、蒸発源2(15)側のガス導入孔(16)からO2ガスを導入しながら蒸発源2(15)を用いた、金属アルミニウムまたはアルミニウム合金から酸化アルミニウムへ組成が連続的に変化する蒸着膜と、その上に、酸化アルミニウム蒸着膜を形成する。
次に、非磁性基板の他方の面上に同様の操作で、金属アルミニウムまたはアルミニウム合金からなる膜と、金属アルミニウムまたはアルミニウム合金から酸化アルミニウムへ組成が連続的に変化する膜と、酸化アルミニウムからなる膜とを、この順に有する、同様の積層構造を形成する。

0017

本発明の磁気記録媒体用支持体において、両面に、上記積層構造が形成される非磁性基板としては、非磁性で可撓性のものであれば、特に限定されないが、プラスチック材料で、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル類ポリオレフィン類セルローストリアセテートポリカーボネートポリアミドポリイミドポリアラミドポリアミドイミドポリスフォン芳香族ポリアミドポリベンゾオキサゾールなどの公知のフィルムが使用できる。
前記基板は、本発明の目的を損なわない限りにおいて、前記積層構造を形成するに先行して、コロナ放電処理グロー放電処理、その他の表面粗面化処理が施されてもよく、また、アンカーコート処理印刷、装飾が施されてもよい。

0018

該磁気記録媒体用支持体は、少なくとも一方の面に、磁気記録媒体に使用し得る磁性層を設けることにより、環境の温湿度の変動やドライブ内テンションの変動があっても高度な寸法安定性を有し、高密度記録再生した場合でもエラーレートが少ない磁気記録媒体とすることができる。また、必要に応じて、磁性層と該支持体の間に磁気記録媒体に使用し得る非磁性層、又は、該支持体の磁性層を有する面とは反対側にバックコート層を設けることができ、この態様が好ましい。
該磁気記録媒体用支持体を用いて作製された磁気記録媒体は、内径44mmのリールハブを有するLTOカートリッジとすることが好ましい。

0019

以下に本発明を実施例によりさらに具体的に説明する。なお、ここに示す成分、割合、操作、順序等は本発明の精神から逸脱しない範囲で変更し得るものであり、下記の実施例に制限されるべきものではない。

0020

〔実施例1〕
図1に示す蒸着製膜装置(1)を使用して、PENフィルム(21)上に、金属アルミニウム膜と、金属アルミニウムから酸化アルミニウムへ組成が連続的に変化する膜と、酸化アルミニウムからなる膜とを、この順に有する積層構造を形成した。

0021

蒸発源1:Al
蒸発源2:Al
導入ガス:O2

0022

5μm厚PENフィルム(21)を送り出しロール(12)から搬送速度50m/minで送りながら、蒸発源1(14)からの蒸着膜厚を50nm、蒸発源2(15)からの蒸着膜厚を50nmとなるように蒸着速度を設定した。蒸発源2(15)側のガス導入孔(16)からO2ガスを2000sccm導入しながら蒸着し、総膜厚が約120nmの蒸着膜を得た。次いで、該PENフィルムの該積層構造が形成されていない他方の面にも、上記と同様の条件で蒸着膜を形成し、磁気記録媒体用支持体を得た。得られた磁気記録媒体用支持体の水蒸気透過度とヤング率を測定した。なお、水蒸気透過度は、JISK7129(A法)に準拠し、水蒸気透過度測定器Lyssyを用いて測定した。水蒸気透過度は、0.6g/m2/day、ヤング率は10Gpaであった。得られた磁気記録媒体用支持体は、磁気テープとしたときの湿度変動張力変動に対して優れた安定性が得られたものであった。
また、この磁気記録媒体用支持体を内径44mmのリールハブに巻き取ってLTOカートリッジに装填した。

0023

製造工程においても、また磁気記録媒体用支持体をカートリッジに巻き込んだ後も、蒸着膜にひび割れは見られなかった。この磁気記録媒体用支持体はカートリッジ内で100回送り出し・巻取りを繰り返した後も、ひび割れ等の変化は見られなかった。

0024

〔実施例2〕
蒸発源1:Al
蒸発源2:Al
導入ガス:O2

0025

5μm厚PENフィルム(21)を送り出しロール(12)から搬送速度50m/minで送りながら、蒸発源1(14)からの蒸着膜厚を50nm、蒸発源2(15)からの蒸着膜厚を15nmとなるように蒸着速度を設定した。蒸発源2(15)側のガス導入孔(16)からO2ガスを800sccm導入しながら蒸着し、総膜厚が約70nmの蒸着膜を得た。次いで、該PENフィルムの該積層構造が形成されていない他方の面にも、上記と同様の条件で蒸着膜を形成し、磁気記録媒体用支持体を得た。得られた磁気記録媒体用支持体の水蒸気透過度とヤング率を、実施例1と同様に測定した。水蒸気透過度は、0.7g/m2/day、ヤング率は9.5Gpaであった。得られた磁気記録媒体用支持体は、磁気テープとしたときの湿度変動や張力変動に対して寸法の変化が抑えられる効果が得られたものであった。
また、この磁気記録媒体用支持体を内径44mmのリールハブに巻き取ってLTOカートリッジに装填した。

0026

製造工程においても、また磁気記録媒体用支持体をカートリッジに巻き込んだ後も、蒸着膜にひび割れは見られなかった。この磁気記録媒体用支持体はカートリッジ内で100回送り出し・巻取りを繰り返した後も、ひび割れ等の変化は見られなかった。

0027

〔実施例3〕
蒸発源1:Al
蒸発源2:Al
導入ガス:O2

0028

5μm厚PENフィルム(21)を送り出しロール(12)から搬送速度50m/minで送りながら、蒸発源1(14)からの蒸着膜厚を50nm、蒸発源2(15)からの蒸着膜厚を70nmとなるように蒸着速度を設定した。蒸発源2(15)側のガス導入孔(16)からO2ガスを2600sccm導入しながら蒸着し、総膜厚が約150nmの蒸着膜を得た。次いで、該PENフィルムの該積層構造が形成されていない他方の面にも、上記と同様の条件で蒸着膜を形成し、磁気記録媒体用支持体を得た。得られた磁気記録媒体用支持体の水蒸気透過度とヤング率を、実施例1と同様に測定した。水蒸気透過度は、0.6g/m2/day、ヤング率は10.7Gpaであった。得られた磁気記録媒体用支持体は、磁気テープとしたときの湿度変動や張力変動に対して寸法の変化が抑えられる効果が得られたものであった。
また、この磁気記録媒体用支持体を内径44mmのリールハブに巻き取ってLTOカートリッジに装填した。

0029

製造工程においても、また磁気記録媒体用支持体をカートリッジに巻き込んだ後も、蒸着膜にひび割れは見られなかった。この磁気記録媒体用支持体はカートリッジ内で100回送り出し・巻取りを繰り返した後も、ひび割れ等の変化は見られなかった。

0030

〔比較例1〕
蒸発源1:Al
蒸発源2:Al
導入ガス:O2

0031

5μm厚PENフィルム(21)を送り出しロール(12)から搬送速度50m/minで送りながら、蒸発源1(14)からの蒸着膜厚を50nm、蒸発源2(15)からの蒸着膜厚を70nmとなるように蒸着速度を設定した。蒸発源2(15)側のガス導入孔(16)からO2ガスを2800sccm導入しながら蒸着し、総膜厚が約160nmの蒸着膜を得た。次いで、該PENフィルムの該積層構造が形成されていない他方の面にも、上記と同様の条件で蒸着膜を形成し、磁気記録媒体用支持体を得た。得られた磁気記録媒体用支持体の水蒸気透過度とヤング率を、実施例1と同様に測定した。水蒸気透過度は、0.6g/m2/day、ヤング率は11Gpaであった。この磁気記録媒体用支持体を内径44mmのリールハブに巻き取ってLTOカートリッジに装填し、カートリッジ内で100回送り出し・巻取りを繰り返した後に蒸着膜を調べたところ、蒸着膜にはひび割れが発生していた。蒸着膜を分析したところ、酸化膜は110nmの厚みがあった。

0032

〔比較例2〕
蒸発源1:Al
蒸発源2:Al
導入ガス:O2

0033

5μm厚PENフィルム(21)を送り出しロール(12)から搬送速度50m/minで送りながら、蒸発源1(14)からの蒸着膜厚を50nm、蒸発源2(15)からの蒸着膜厚を10nmとなるように蒸着速度を設定した。蒸発源2(15)側のガス導入孔(16)からO2ガスを500sccm導入しながら蒸着し、総膜厚が約65nmの蒸着膜を得た。次いで、該PENフィルムの該積層構造が形成されていない他方の面にも、上記と同様の条件で蒸着膜を形成し、磁気記録媒体用支持体を得た。得られた磁気記録媒体用支持体の水蒸気透過度とヤング率を、実施例1と同様に測定した。水蒸気透過度は、0.7g/m2/day、ヤング率は9.0Gpaであった。得られた磁気記録媒体用支持体は、磁気テープとしたときの湿度変動や張力変動に対して寸法の変化の改善効果は小さく、寸度安定性は得られなかった。

図面の簡単な説明

0034

本発明の磁気記録媒体用支持体を作製するための蒸着製膜装置の1例を示す図である。

符号の説明

0035

1蒸着製膜装置
12送出しロール
13巻取りロール
14蒸着源1
15 蒸着源2
16ガス導入孔
17 蒸着ドラム

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