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技術 MRI測定のために小動物を位置決めする装置および方法

出願人 ブルーカーバイオシュピンアー・ゲー
発明者 ディートマーヴォルケダニエルシュミッグ
出願日 2009年9月24日 (10年9ヶ月経過) 出願番号 2009-219014
公開日 2010年4月15日 (10年2ヶ月経過) 公開番号 2010-082439
状態 拒絶査定
技術分野 マイクロ波、NMR等による材料の調査 磁気共鳴イメージング装置
主要キーワード 回転防止要素 温度センサケーブル 同調ネットワーク 滑動部 鳥かご 撮像野 ラックレール 引込み線
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (10)

課題

MRI測定のためにRFアンテナに対して小動物を相対的に位置決めする装置を提供する。

解決手段

MRI磁石ステム(7)と、小動物(3)が載る架台(5)と、無線周波数(=RF)アンテナ(6)とを備え、RFアンテナ(6)および小動物(3)が互いに位置決め可能である、小動物(3)の関心領域(ROI)(9)内の磁気共鳴測定の画像化(=MRI)を行う際に使用される装置であって、装置が滑動部(1)を備え、滑動部(1)上において、架台と架台上に固定された小動物が共に、MRI磁石システムの外側および内側の両方に移動可能であることを特徴とし、RFアンテナが、滑動部上に堅固に固定されることを特徴とする装置。この結果、MRI測定のためにRFアンテナに対して小動物を相対的に位置決めする装置となり、この装置は既存の断層撮影機器に改造を行うことが容易であり、本装置を用いて、簡単な操作により、多大な技術的努力を新たに重ねることなく、MRI磁石の内側および外側の両方でこの位置決めが実施可能となる。

概要

背景

画像化工程
以下「被験者」と常に称される患者または動物が、強磁場内に配置されたとき、被験者の組織は、ある原子核挙動によって磁化される。この核磁場は、特定の周波数で回転する成分を有する。この現象は、核磁気共鳴(NMR)として知られている。共振周波数は、高磁場の強度に比例しており、ラーモア周波数と称される。実際、磁気共鳴(MR)のすべての臨床応用法は、1.5テスラ磁場強度において63.87MHzのラーモア周波数を有する、水素の核磁場の操作に基づいている。MR画像は、NMRの信号強度を表すものである。有用な画像をもたらすためには、異なる組織のタイプが、異なる信号強度(コントラスト)を発しなければならない。このために、MRIスキャナーは、第1に、組織において検出可能なNMR信号を発生させ、第2に、その信号を空間的に解像できなければならない。

MRIシステム概要
MRIシステムは、広く使用されている医療用および診断用の装置である。MRIシステムの主な構成要素は、安定した非常に強い磁場(B0)を発生する磁石と、付加的な変動磁場を発生する傾斜磁場コイルと、被験者へエネルギー送り空間的位置エンコードするために使用されるRF送信アンテナである。RF受信アンテナは、被験者からNMR信号を受信するために使用される。RFアンテナは、受信アンテナおよび送信アンテナとして使用することが可能である。コンピュータは全体の手順を制御し、受信された情報を処理することを要求される。

定義:「関心領域」
関心領域(ROI)は、以下、特に重要な被験者の領域を指すために使用される。これは、例えば、検査される小動物器官または体の部分であり得る。

定義:「撮像野
撮像野(FOV)は、RFアンテナによって十分に強い信号が発生される領域のサイズを定義するものとする。RFアンテナのFOVの外側にあるものは、MR画像に表示できない。

定義:「信号対雑音比
信号対雑音比(SNR)は、磁気共鳴断層撮影法における画質の基準である。SNRは、MRIシステムによって獲得された有効なNMR信号と、MRIシステムによって獲得されたランダム雑音信号との比である。

従来技術
MRI装置のRFアンテナシステムは、2つの範疇分類される。第1の範疇は、送信/受信アンテナと称される、伝送および送信するのに同じRFアンテナを使用するアンテナシステムを含む。

第2の範疇は、RF信号を伝送および送信するのに別々のRFアンテナを使用するアンテナシステムを含み、送信アンテナと称される1つのRFアンテナがRF信号を送信し、受信アンテナと称される1つのRFアンテナがNMR信号を受信する。

小動物の器官または体の部分のMR検査の場合、ROIの幾何学形状に適合したRFアンテナが、核磁気共鳴信号MR信号)を受信するためにますます使用されつつある。このRFアンテナは、検査されている小動物の器官または体の部分に直接、体表面に可能な限り接近して位置決めされる。通常、小動物全体の断面を作成するために使用される、小動物からより大きい距離を置いて位置決めされるRFアンテナとは対照的に、このタイプのRFアンテナは、幾何学的寸法においてかなり小型である。そのため、小動物の体内での誘電損失に起因する雑音成分が低減され、このことは、ROIの幾何学形状に適合したRFアンテナのSNRが、原理上、より離れたアンテナのSNRよりも良好であることを意味する。しかしながら、欠点は、より小型のRFアンテナは、RFアンテナの典型的な寸法とおよそ一致する限定された空間的広がりの中でのみ画像を生成可能なことである。

ROIの幾何学形状に適合した上述のRFアンテナは、表面コイルまたはいわゆるフェーズドアレイコイルであることが多い。しかしながら、上記の情報は、バードケージソレノイドヘルムホルツコイルなどのコイルタイプ、および平面アンテナにも適用される。

表面コイルは、RFアンテナとして機能し、被験者と直接接触する導電性材料のコイルであると理解される。

フェーズドアレイコイルは、並列で動作する複数のRFアンテナにより構成される。

バードケージコイルは、例えば、米国特許第4,680,548号から既知である。この2つの梯子ループは、通常、梯子状に互いに連結された、2つの等しいサイズの同軸円の形状を有する。この構造によって、MRコイル構成が鳥かご状の外観になり、そのため、このコイル構成は、専門家の間では「バードケージコイル」と一般的に称される。

RFアンテナのサイズを縮小することによって、1つの重要な問題が起こる。

より小型のRFアンテナのFOVは、RFアンテナの寸法に従ってより小さくなるので、これに付随して、検査される器官または体の部分(より一般にROI)がRFアンテナのFOVの中に配置されるように、小動物をRFアンテナに対して位置決めすることが、より困難となる。特に、より小型のRFアンテナの場合、RF磁場の強度は、さらに急速に減少するので、多くの場合、RFアンテナを小動物にできるだけ接近して位置決めすることが必要である。経験則では、表面コイルのFOVは、被験者の中へコイル径の半分だけ延在する。

結果として、RFアンテナに対して小動物を位置決めすることが、ますます重要な要素になっている。

ROIの位置は、MR画像化なしでは十分に正確には判定できないため、多くの場合、磁石の外側でのRFアンテナに対するROIの精密な位置決めはできない。例えば、小動物の心臓領域のMR画像化において、心臓の位置が感覚によって判定される場合、およそ±5mmの位置決め誤差が生じる。

従来技術において、この、RFアンテナに対する小動物の位置決めにおける問題は、基本的に、2つの異なる手段によって解決される。

Aタイプ
図6aは、RFアンテナに対して小動物3を位置決めする、従来技術において使用される典型的な装置を示す。小動物3は、架台5に配置される。小動物3は、定位固定補助器具もしくは他の補助器具を用いてこの架台5に固定されるか、または、固定されることなく架台5に配置される。しかしながら、基本的に、小動物3は架台5と共に移動する。RFアンテナを小動物3に対して位置決めするために、RFアンテナは特定の方法で架台5に取り付けられる。小動物3と架台5、および架台5に対して位置決めされたRFアンテナは、ここで、単一のユニットとしてMRI磁石の中へ移動する。典型的に、このタイプの装置では、装置が一旦磁石の内側へ移動すると、小動物3とHFアンテナとの間の相対位置が変更ができない。

米国特許第6,275,723号は、MRIのための小動物の定位固定化用の装置について開示する。この特許は、どのようにしてこの装置が磁石内に配置可能であり、どのようにしてRFアンテナがさらに装置の上に固定可能であるかを開示する。

米国特許出願公開第2001/053,878号は、動物が、動物の頭部用保持具を用いて架台に固定される、MRIシステムにおける動物の神経画像化用の固定機構について開示する。動物の頭部用の保持具がどのようにRFアンテナを包含できるかが開示される。

Aタイプの従来の装置の問題は、装置が一旦磁石の内側に配置されると、小動物とRFアンテナとの間の相対位置が変更できないことである。例えば、心臓の位置が正しく感知されていなかったため、MR画像が、動物に対してRFアンテナが正しく位置決めされていないことを示す場合、装置を磁石の外に出して、磁石の外側でRFアンテナに対して動物を再位置決めしなければならない。

Bタイプ
図6bは、小動物3をRFアンテナに対して位置決めする従来技術である第2の典型的な装置を示す。小動物3は、架台5に配置される。小動物3は、定位固定補助器具もしくは他の補助器具を用いてこの架台5に固定されるか、または、固定されることなく架台5に配置される。しかしながら、基本的に、小動物3は架台5と共に移動し、RFアンテナは架台5に取り外せないようには固定されておらず、MRI磁石の内側に配置される。RFアンテナを小動物3に対して位置決めするために、小動物3と架台5が共に、MRI磁石7およびRFアンテナの中へ導入される。RFアンテナに対する小動物3の相対位置は、架台5を動かすことによって磁石の内側で変更可能である。典型的に、このタイプの装置では、小動物とRFアンテナとが磁石の外側で互いに位置決めすることができない。

米国特許出願公開第2005/027,190号は、MRIシステムにおける被験者の画像化を簡略化するシステムについて開示する。このシステムは、他の構成要素の中でも特に、RFアンテナの磁石への取り付けを簡略化する支持部を備える。この公開公報はまた、RFアンテナに対する小動物保持具の半径方向および軸方向に位置決めするための装置について開示する。しかしながら、磁石の外側でRFアンテナと共に動物の準備をすることはできない。

国際公開第94/28431号は、動物をRFアンテナと共に磁石の中へ移動させることなく、磁石システムに対する小動物保持具とRFアンテナとを半径方向および軸方向に位置決めをする装置について述べる。

Bタイプの従来の装置は、磁石の外側でRFアンテナに対する被験者の相対的な位置決めが監視できないという問題を有する。しかし、生きた動物での作業、または小動物をRFアンテナにできるだけ接近して位置決めしなければならないとき、磁石の外側でのこの位置決めを監視する可能性は、非常に重要である。位置決めが磁石の中でのみ実施可能であり、したがって目視で確認できない場合、小動物が負傷する危険がある。

概要

MRI測定のためにRFアンテナに対して小動物を相対的に位置決めする装置を提供する。MRI磁石システム(7)と、小動物(3)が載る架台(5)と、無線周波数(=RF)アンテナ(6)とを備え、RFアンテナ(6)および小動物(3)が互いに位置決め可能である、小動物(3)の関心領域(ROI)(9)内の磁気共鳴測定の画像化(=MRI)を行う際に使用される装置であって、装置が滑動部(1)を備え、滑動部(1)上において、架台と架台上に固定された小動物が共に、MRI磁石システムの外側および内側の両方に移動可能であることを特徴とし、RFアンテナが、滑動部上に堅固に固定されることを特徴とする装置。この結果、MRI測定のためにRFアンテナに対して小動物を相対的に位置決めする装置となり、この装置は既存の断層撮影機器に改造を行うことが容易であり、本装置を用いて、簡単な操作により、多大な技術的努力を新たに重ねることなく、MRI磁石の内側および外側の両方でこの位置決めが実施可能となる。

目的

本発明の目的は、MRI測定用のRFアンテナに対して小動物を相対的に位置決めするために既存の断層撮影装置を改造することが可能な装置を提供する

効果

実績

技術文献被引用数
2件
牽制数
1件

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請求項1

MRI磁石ステム(7)と、小動物(3)が載る架台(5)と、無線周波数(=RF)アンテナ(6)とを備え、前記RFアンテナ(6)および前記小動物(3)が互いに位置決め可能である、前記小動物(3)の関心領域(ROI)(9)内の磁気共鳴測定の画像化(=MRI)を行う際に使用される装置であって、前記装置が滑動部(1)を備え、前記滑動部(1)上において、前記架台(5)と前記架台(5)上に固定可能である前記小動物(3)が共に、前記MRI磁石システム(7)の外側および内側の両方に移動可能であり、前記RFアンテナ(6)が、前記滑動部(1)上に堅固に固定されることを特徴とする装置。

請求項2

前記RFアンテナ(6)が受信アンテナであり、RF送信信号を発生させるために第2のRFアンテナが設けられることを特徴とする、請求項1に記載の装置。

請求項3

前記滑動部(1)に堅固に固定される前記RFアンテナ(6)が、送信および受信をするために使用可能であることを特徴とする、請求項1に記載の装置。

請求項4

前記RFアンテナ(6)を1つもしくは複数の前置増幅器と接続する信号ケーブル、および/または前記前置増幅器、および/または同調ネットワークが、前記滑動部(1)に一体化されることを特徴とする、前記請求項のいずれか一項に記載の装置。

請求項5

前記架台(5)が、前記滑動部(1)内で軸方向に偏位可能であることを特徴とする、請求項1から5のいずれか一項に記載の装置。

請求項6

前記架台(5)が、前記滑動部(1)内で径方向に偏位可能であることを特徴とする、請求項1から5のいずれか一項に記載の装置。

請求項7

前記装置の構成要素が、−15ppmから+15ppmの間の最大磁化率を示すことを特徴とする、前記請求項のいずれか一項に記載の装置。

請求項8

供給管、特に麻酔ガス管路が、好ましくは前記滑動部(1)に取り外せないように固定されて設けられることを特徴とする、前記請求項のいずれか一項に記載の装置。

請求項9

前記小動物(3)に麻酔ガスを供給することができる麻酔マスク(4)が設けられ、前記麻酔マスク(4)が、前記小動物(3)用の固定機構として同時に構成されることを特徴とする、前記請求項のいずれか一項に記載の装置。

請求項10

前記小動物(3)の温度を監視するための温度センサケーブルが、前記滑動部(1)に、好ましくは取り外せないように一体化されて設けられることを特徴とする、前記請求項のいずれか一項に記載の装置。

請求項11

前記装置が、前記小動物(3)用の好ましくは一体化された温度制御機構を有することを特徴とする、前記請求項のいずれか一項に記載の装置。

請求項12

前記RFアンテナ(6)が、形状、サイズ、および前記滑動部(1)上の位置に関して、前記小動物(3)の検査される器官幾何学形状に適合することを特徴とする、前記請求項のいずれか一項に記載の装置。

請求項13

架台(5)を小動物(3)と共に滑動部(1)に対して位置決めするステップが、手動で行われることを特徴とする、請求項1から16のいずれか一項に記載の装置を操作する方法。

請求項14

架台(5)を小動物(3)と共に滑動部(1)に対して位置決めするステップが、自動で行われることを特徴とする、請求項1から16のいずれか一項に記載の装置を操作する方法。

請求項15

MRI測定が、RFアンテナ(6)に対する前記小動物(3)のROI(9)の位置を判定するために行われることを特徴とする、請求項17または18のいずれか一項に記載の方法。

技術分野

0001

本発明は、小動物へのMRS(磁気共鳴分光法)およびMRI磁気共鳴画像法実験の実施において使用される装置に関する。特に、本発明は、無線周波数(RF)アンテナに対して、小動物を簡単かつ正確に位置決めする装置および方法に関し、「アンテナ」とは電磁波を送信および受信する装置である。

背景技術

0002

画像化工程
以下「被験者」と常に称される患者または動物が、強磁場内に配置されたとき、被験者の組織は、ある原子核挙動によって磁化される。この核磁場は、特定の周波数で回転する成分を有する。この現象は、核磁気共鳴(NMR)として知られている。共振周波数は、高磁場の強度に比例しており、ラーモア周波数と称される。実際、磁気共鳴(MR)のすべての臨床応用法は、1.5テスラ磁場強度において63.87MHzのラーモア周波数を有する、水素の核磁場の操作に基づいている。MR画像は、NMRの信号強度を表すものである。有用な画像をもたらすためには、異なる組織のタイプが、異なる信号強度(コントラスト)を発しなければならない。このために、MRIスキャナーは、第1に、組織において検出可能なNMR信号を発生させ、第2に、その信号を空間的に解像できなければならない。

0003

MRIシステム概要
MRIシステムは、広く使用されている医療用および診断用の装置である。MRIシステムの主な構成要素は、安定した非常に強い磁場(B0)を発生する磁石と、付加的な変動磁場を発生する傾斜磁場コイルと、被験者へエネルギー送り空間的位置エンコードするために使用されるRF送信アンテナである。RF受信アンテナは、被験者からNMR信号を受信するために使用される。RFアンテナは、受信アンテナおよび送信アンテナとして使用することが可能である。コンピュータは全体の手順を制御し、受信された情報を処理することを要求される。

0004

定義:「関心領域」
関心領域(ROI)は、以下、特に重要な被験者の領域を指すために使用される。これは、例えば、検査される小動物の器官または体の部分であり得る。

0005

定義:「撮像野
撮像野(FOV)は、RFアンテナによって十分に強い信号が発生される領域のサイズを定義するものとする。RFアンテナのFOVの外側にあるものは、MR画像に表示できない。

0006

定義:「信号対雑音比
信号対雑音比(SNR)は、磁気共鳴断層撮影法における画質の基準である。SNRは、MRIシステムによって獲得された有効なNMR信号と、MRIシステムによって獲得されたランダム雑音信号との比である。

0007

従来技術
MRI装置のRFアンテナシステムは、2つの範疇分類される。第1の範疇は、送信/受信アンテナと称される、伝送および送信するのに同じRFアンテナを使用するアンテナシステムを含む。

0008

第2の範疇は、RF信号を伝送および送信するのに別々のRFアンテナを使用するアンテナシステムを含み、送信アンテナと称される1つのRFアンテナがRF信号を送信し、受信アンテナと称される1つのRFアンテナがNMR信号を受信する。

0009

小動物の器官または体の部分のMR検査の場合、ROIの幾何学形状に適合したRFアンテナが、核磁気共鳴信号MR信号)を受信するためにますます使用されつつある。このRFアンテナは、検査されている小動物の器官または体の部分に直接、体表面に可能な限り接近して位置決めされる。通常、小動物全体の断面を作成するために使用される、小動物からより大きい距離を置いて位置決めされるRFアンテナとは対照的に、このタイプのRFアンテナは、幾何学的寸法においてかなり小型である。そのため、小動物の体内での誘電損失に起因する雑音成分が低減され、このことは、ROIの幾何学形状に適合したRFアンテナのSNRが、原理上、より離れたアンテナのSNRよりも良好であることを意味する。しかしながら、欠点は、より小型のRFアンテナは、RFアンテナの典型的な寸法とおよそ一致する限定された空間的広がりの中でのみ画像を生成可能なことである。

0010

ROIの幾何学形状に適合した上述のRFアンテナは、表面コイルまたはいわゆるフェーズドアレイコイルであることが多い。しかしながら、上記の情報は、バードケージソレノイドヘルムホルツコイルなどのコイルタイプ、および平面アンテナにも適用される。

0011

表面コイルは、RFアンテナとして機能し、被験者と直接接触する導電性材料のコイルであると理解される。

0012

フェーズドアレイコイルは、並列で動作する複数のRFアンテナにより構成される。

0013

バードケージコイルは、例えば、米国特許第4,680,548号から既知である。この2つの梯子ループは、通常、梯子状に互いに連結された、2つの等しいサイズの同軸円の形状を有する。この構造によって、MRコイル構成が鳥かご状の外観になり、そのため、このコイル構成は、専門家の間では「バードケージコイル」と一般的に称される。

0014

RFアンテナのサイズを縮小することによって、1つの重要な問題が起こる。

0015

より小型のRFアンテナのFOVは、RFアンテナの寸法に従ってより小さくなるので、これに付随して、検査される器官または体の部分(より一般にROI)がRFアンテナのFOVの中に配置されるように、小動物をRFアンテナに対して位置決めすることが、より困難となる。特に、より小型のRFアンテナの場合、RF磁場の強度は、さらに急速に減少するので、多くの場合、RFアンテナを小動物にできるだけ接近して位置決めすることが必要である。経験則では、表面コイルのFOVは、被験者の中へコイル径の半分だけ延在する。

0016

結果として、RFアンテナに対して小動物を位置決めすることが、ますます重要な要素になっている。

0017

ROIの位置は、MR画像化なしでは十分に正確には判定できないため、多くの場合、磁石の外側でのRFアンテナに対するROIの精密な位置決めはできない。例えば、小動物の心臓領域のMR画像化において、心臓の位置が感覚によって判定される場合、およそ±5mmの位置決め誤差が生じる。

0018

従来技術において、この、RFアンテナに対する小動物の位置決めにおける問題は、基本的に、2つの異なる手段によって解決される。

0019

Aタイプ
図6aは、RFアンテナに対して小動物3を位置決めする、従来技術において使用される典型的な装置を示す。小動物3は、架台5に配置される。小動物3は、定位固定補助器具もしくは他の補助器具を用いてこの架台5に固定されるか、または、固定されることなく架台5に配置される。しかしながら、基本的に、小動物3は架台5と共に移動する。RFアンテナを小動物3に対して位置決めするために、RFアンテナは特定の方法で架台5に取り付けられる。小動物3と架台5、および架台5に対して位置決めされたRFアンテナは、ここで、単一のユニットとしてMRI磁石の中へ移動する。典型的に、このタイプの装置では、装置が一旦磁石の内側へ移動すると、小動物3とHFアンテナとの間の相対位置が変更ができない。

0020

米国特許第6,275,723号は、MRIのための小動物の定位固定化用の装置について開示する。この特許は、どのようにしてこの装置が磁石内に配置可能であり、どのようにしてRFアンテナがさらに装置の上に固定可能であるかを開示する。

0021

米国特許出願公開第2001/053,878号は、動物が、動物の頭部用保持具を用いて架台に固定される、MRIシステムにおける動物の神経画像化用の固定機構について開示する。動物の頭部用の保持具がどのようにRFアンテナを包含できるかが開示される。

0022

Aタイプの従来の装置の問題は、装置が一旦磁石の内側に配置されると、小動物とRFアンテナとの間の相対位置が変更できないことである。例えば、心臓の位置が正しく感知されていなかったため、MR画像が、動物に対してRFアンテナが正しく位置決めされていないことを示す場合、装置を磁石の外に出して、磁石の外側でRFアンテナに対して動物を再位置決めしなければならない。

0023

Bタイプ
図6bは、小動物3をRFアンテナに対して位置決めする従来技術である第2の典型的な装置を示す。小動物3は、架台5に配置される。小動物3は、定位固定補助器具もしくは他の補助器具を用いてこの架台5に固定されるか、または、固定されることなく架台5に配置される。しかしながら、基本的に、小動物3は架台5と共に移動し、RFアンテナは架台5に取り外せないようには固定されておらず、MRI磁石の内側に配置される。RFアンテナを小動物3に対して位置決めするために、小動物3と架台5が共に、MRI磁石7およびRFアンテナの中へ導入される。RFアンテナに対する小動物3の相対位置は、架台5を動かすことによって磁石の内側で変更可能である。典型的に、このタイプの装置では、小動物とRFアンテナとが磁石の外側で互いに位置決めすることができない。

0024

米国特許出願公開第2005/027,190号は、MRIシステムにおける被験者の画像化を簡略化するシステムについて開示する。このシステムは、他の構成要素の中でも特に、RFアンテナの磁石への取り付けを簡略化する支持部を備える。この公開公報はまた、RFアンテナに対する小動物保持具の半径方向および軸方向に位置決めするための装置について開示する。しかしながら、磁石の外側でRFアンテナと共に動物の準備をすることはできない。

0025

国際公開第94/28431号は、動物をRFアンテナと共に磁石の中へ移動させることなく、磁石システムに対する小動物保持具とRFアンテナとを半径方向および軸方向に位置決めをする装置について述べる。

0026

Bタイプの従来の装置は、磁石の外側でRFアンテナに対する被験者の相対的な位置決めが監視できないという問題を有する。しかし、生きた動物での作業、または小動物をRFアンテナにできるだけ接近して位置決めしなければならないとき、磁石の外側でのこの位置決めを監視する可能性は、非常に重要である。位置決めが磁石の中でのみ実施可能であり、したがって目視で確認できない場合、小動物が負傷する危険がある。

発明が解決しようとする課題

0027

本発明の目的は、MRI測定用のRFアンテナに対して小動物を相対的に位置決めするために既存の断層撮影装置改造することが可能な装置を提供することであり、この装置では、位置決めが多大な技術的努力を新たに重ねることなく、MRI磁石の内側および外側の両方において、簡単な操作で実施可能である。

課題を解決するための手段

0028

この目的は、その上部または内部に小動物が配置される架台に滑動部を加えることによって達成され、架台は、この滑動部の上でMRI磁石の内側および外側の両方において移動可能であり、RFアンテナは滑動部に取り外せないように固定される。

0029

利点
図6cは、アンテナ保持具2に取り付けられたRFアンテナに対して、小動物3を位置決めする本発明の装置を示す。小動物3は、架台5に配置される。小動物3は、定位固定要素もしくは他の補助器具を用いてこの架台5に固定されるか、または、固定されることなくこの架台5に配置される。小動物は、架台5と共に移動可能である。本発明の1つの重要な構成要素は、架台5が配置され、架台5がその内部で移動可能である追加の搬器要素、いわゆる滑動部1である。小動物3は、滑動部1に連結されない。RFアンテナ6は、アンテナ保持部2を介して滑動部1に接続され、架台5および小動物3には接続されない。小動物3に対してRFアンテナを位置決めするために、架台5が滑動部1の中で移動する。小動物3は、架台5および滑動部1、ならびに滑動部1に接続されたRFアンテナ6と共に1つのユニットとしてMRI磁石7の中へと移動する。滑動部1の内部で架台5を動かすことによって、MRI磁石7の中でもRFアンテナに対する小動物3の相対位置を変更することが可能である。

0030

磁石の外側でRFアンテナに対して小動物を位置決めすることの主な利点は、動物の正しい位置を容易に目視で確認することが可能な点である。さらに、小動物がRFアンテナの近くに位置決めされるとき、小動物が負傷していないことを確認することができる。RFアンテナがすでに磁石の内側にあり、小動物が中のRFアンテナに対して位置決めされている場合、目視による確認はできない。

0031

磁石の内側で位置決めすることの主な利点は、磁石から小動物を取り出すことなく、ROIの位置が確認可能であり、おそらくはMR画像を用いて修正可能な点である。

0032

本発明によって、磁石の外側で位置決めする利点および磁石の内側で位置決めする利点の両方を、十分に活かすことができる。

0033

本発明の好ましい実施形態では、架台に沿って小動物を固定することで、小動物を磁石の外側でRFアンテナに対して大まかに位置決めすることが可能である。

0034

次に、滑動部内で架台を動かすことにより、磁石の内側での細かい位置決めが行われる。

0035

「大まかな位置決め」とは、±1cmの精度の位置決めを意味し、「細かい位置決め」とは±0.5mmの精度の位置決めを意味する。

図面の簡単な説明

0036

麻酔マスクの断面を含む本発明の装置の図である。
RFアンテナ保持部およびRFアンテナを備えた滑動部の図である。
麻酔マスクの断面を含む架台の図である。
装置が挿入された状態のMRI磁石の断面図である。
磁気の中心の外側に動物の心臓の位置があると判定された場合における、磁石の断面図である。
動物の心臓の位置が修正された場合における、磁石の断面図である。
従来技術(変形例A)を示す図である。
従来技術(変形例B)を示す図である。
本発明の新規な例を示す図である。

実施例

0037

本発明を実施する方法は、以下に詳述される。この説明は、本発明を実施例のこの方式だけに限定することを意図しない。

0038

RFアンテナ6に対して小動物3を相対的に位置決めする本発明の装置の基本設計が、図1に示される。図1が示すように、本発明の装置は、3つの主な構成要素、すなわち架台5と、滑動部1と、アンテナ保持部2に取り付けられたRFアンテナ6とを備える。

0039

架台5は、小動物3を支持するために使用され、すなわち、小動物3は架台5に大まかに位置決めされ、必要に応じて固定されている。小動物3を架台5に大まかに位置決めするために、架台5は磁気の中心を示す印を備えることができる。この印は、滑動部1に対する架台5のゼロ位置を示す。

0040

滑動部1は、架台5を保持するために使用され、すなわち、架台5は滑動部1内に配置され、滑動部1に対して移動可能である。滑動部1に取り付け可能である目盛りによって、滑動部1に対する架台5の相対位置を読み取ることができる。

0041

RFアンテナ
図2は、滑動部1におけるRFアンテナ6を示す。RFアンテナ6は、アンテナ保持部2を介して滑動部1に取り外せないように一体化されるか、または他の何らかの手段によって滑動部1に堅固に固定される。表面コイル、平面アンテナ、またはフェーズドアレイアンテナが、RFアンテナとして使用可能である。RFアンテナ6は、受信アンテナとしてのみ使用することも可能であり、この場合、RF送信信号を発生させるために第2のアンテナが備えられる。第2のアンテナは、MRI磁石7に取り外せないように取り付け可能であり、または受信アンテナと共に滑動部1の上に固定可能である。また、RFアンテナ6は、それ自体で送信および受信が可能であるように構成することができる。

0042

ボリュームコイルとは、広く均質なB1磁場を用いてより広い領域をカバーするRFアンテナのことを言う。これらは、いわゆるバードケージ共振器、ヘルムホルツコイル、およびソレノイドコイルを含む。特別な場合においては、また、いわゆるボリュームコイルを備えた本発明の装置を使用することが望ましいであろう。

0043

同調ネットワーク、RF引込み線
コイルのインピーダンスを適合させるのに使用される電子構成要素、いわゆるRFアンテナ6の同調ネットワーク、およびこれに付随するRF引込み線は、滑動部1に直接組み込まれる。

0044

前置増幅器
RFアンテナ6から受信されたNMR信号は、さらに処理される前に、増幅されなければならない。これは、滑動部1に直接組み込まれた1つ以上のレベルの前置増幅器によって行われる。

0045

固定(架台に沿って移動可能)
図3は、小動物3が固定機構を用いて架台5にどのように固定されるかを示す。固定は、小動物3が定位置に保持される定位固定機構または単純なラックレール機構を用いて行われ得る。

0046

架台5に沿って固定機構を動かすことによって、小動物3と架台5との間の相対位置が設定可能である。固定機構は、固定機構が架台5に対して不随意に移動するのを防ぎ、小動物3を架台5に確実に取り付けるために、架台5の上の最終位置保持可能である。

0047

温度制御
本発明の装置は、小動物3のための温度制御機構を特徴とし得る。好ましいさらなる実施形態では、温度制御機構は、架台5の中を蛇行する溝を備える。小動物3の領域の架台5を所望の温度にする、温度制御された熱媒質が、この溝の中を流れる。

0048

麻酔ガス
本発明の装置の実施形態は、好ましくは一体化された麻酔ガス管路を備えることができる。麻酔ガスは、小動物3の固定機構に向けて、架台5に構成された溝の中を流れる。麻酔ガスは、小動物3を固定する働きを同時にする麻酔マスク4を介して小動物3に与えられる。

0049

温度センサ
本発明の装置は、温度センサ用の一体化された信号ケーブルを構成することができる。温度センサのケーブルは、好ましくは架台5に直接一体化される。

0050

RFアンテナの形状およびサイズ
本発明の装置の一部であるRFアンテナ6は、サイズおよび形状に関してROI9に一致しなくてはならない。

0051

半径方向および軸方向の移動ならびに回転防止要素
本発明の装置では、架台5は軸方向および/または半径方向に滑動部1内で移動可能である。軸方向に動く滑動部1の上に、回転防止要素をさらに備えることができる。

0052

非磁性
本発明の装置の構成要素は、B0の均質性保証するために、非磁性材料製でなくてはならない。この場合、−15ppmから+15ppmの間の磁化率が非磁性であるとみなされる。

0053

滑動部内における架台の自動移動
好ましい実施形態では、架台5は滑動部1内で自動的に移動可能である。

0054

滑動部内における架台の遠隔制御された自動移動
滑動部1内の架台5が遠隔制御をよって自動的に移動する、さらなる実施形態もまた好ましい。これは、MRIシステムの操作者が、MR画像データが表示されるワークステーションにおいて、直接、小動物3とRFアンテナ6との相対位置を修正することができる利点を有する。

0055

方法
RFアンテナ6に対して小動物3を位置決めする方法は、後述のとおり行われる。後述の方法は、本発明の装置が使用されるものとする。この説明は、ここに説明される方法または発明をこのタイプの実施例だけに限定することを意図しない。

0056

通例、小動物3の検査される器官または体の部分はROIであり、目視で、または感覚によってまず局限される。ROIが一旦局限されると、操作者は、架台5上のROI9が、MRI磁石システム7の磁気の中心10の印に位置決めされるように、架台5の印を用いて小動物3を架台5に位置決めすることができる。小動物3は、固定機構を用いて架台5上のこの位置に固定される。最後に、架台5は滑動部1内に配置され、RFアンテナに対して大まかに位置決めされる。

0057

小動物3は架台5および滑動部1と共に、図4に示されるように、ユニット8としてMRI磁石7に導入され、RFアンテナ6を備えた滑動部1が、MRI磁石7の磁気の中心10に対して位置決めされる。

0058

この状態でMRI実験が行われる。測定位置においてMRI磁石7の磁気の中心10と一致するRFアンテナ6の中心に対するROI9の偏位が、ここで判定可能である。図5aにおいて、図示の場合は、磁気の中心10に対するROI9の偏位を示す。RFアンテナ6に対するROI9の相対位置は、MRI磁石7から滑動部1を出すことなく、MR画像において偏位値として読み取られ得る値によって、変更可能となる。このために、図5bに示すように、架台5は滑動部1内で正確に偏位値の分だけ偏位される。その結果、ROI9はRFアンテナ6の中心に位置決めされる。

0059

MRI実験を実行し、磁石の中の位置を修正する手順が繰り返して行われる。

0060

ROI9およびRFアンテナ6の相対位置が修正された後で、最終的なMR実験を行うことができる。

0061

1滑動部
2RFアンテナ保持部
3小動物
4麻酔マスク
5架台
6 RFアンテナ
7MRI磁石システム
測定システム全体
9ROI
10磁気の中心

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