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技術 回転体の支持装置

出願人 株式会社ジェイテクト
発明者 三浦悠一
出願日 2008年9月16日 (10年10ヶ月経過) 出願番号 2008-236231
公開日 2010年4月2日 (9年3ヶ月経過) 公開番号 2010-071310
状態 未査定
技術分野 軸受の支持 ころがり軸受け ころがり軸受
主要キーワード 回転数測定装置 剛性計 可変軸 二次共振周波数 圧力シリンダ 一次共振周波数 予圧調整機構 予圧付与機構
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課題

回転体回転周波数が回転体の共振周波数を通過する際に、回転体の振動を抑制することができる回転体の支持装置を提供する。

解決手段

制御手段34は、回転数調整手段31により回転体18の回転数を上昇させる際に、支持剛性変更手段22により第一の軸受13による支持剛性を低下させることで回転体18の共振周波数fnを低下させている間に、回転体18の回転周波数fが回転体18の共振周波数fnを通過するように支持剛性変更手段22を制御する。

概要

背景

従来、特開2004−353756号公報(特許文献1)には、回転体回転周波数が回転体の共振周波数を通過しないように、軸受剛性減衰特性を調整することで、回転体の共振周波数を回転体の回転周波数から遠ざけることが記載されている。
特開2004−353756号公報

概要

回転体の回転周波数が回転体の共振周波数を通過する際に、回転体の振動を抑制することができる回転体の支持装置を提供する。制御手段34は、回転数調整手段31により回転体18の回転数を上昇させる際に、支持剛性変更手段22により第一の軸受13による支持剛性を低下させることで回転体18の共振周波数fnを低下させている間に、回転体18の回転周波数fが回転体18の共振周波数fnを通過するように支持剛性変更手段22を制御する。

目的

本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、回転体の回転周波数が回転体の共振周波数を通過する際に、回転体の振動を抑制することができる回転体の支持装置を提供することを目的とする。

効果

実績

技術文献被引用数
0件
牽制数
0件

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請求項1

ハウジングと、回転体と、前記ハウジングと前記回転体との間に介装され、前記ハウジングに対して前記回転体を回転可能に支承し、前記ハウジングに対して前記回転体を支持する支持剛性を変更可能な第一の軸受と、前記回転体の回転数を調整する回転数調整手段と、前記第一の軸受による前記支持剛性を変更する支持剛性変更手段と、前記回転数調整手段により前記回転体の回転数を上昇させる際に、前記支持剛性変更手段により前記第一の軸受による前記支持剛性を低下させることで前記回転体の共振周波数を低下させている間に、前記回転体の回転周波数が前記回転体の共振周波数を通過するように前記支持剛性変更手段を制御する制御手段と、を備えることを特徴とする回転体の支持装置

請求項2

請求項1において、さらに、前記第一の軸受とは異なる軸受であって、前記ハウジングと前記回転体との間に介装され、前記ハウジングに対して一定の支持剛性により前記回転体を回転可能に支承する第二の軸受を備えることを特徴とする回転体の支持装置。

請求項3

請求項1または2において、前記ハウジングに対して前記回転体を支持する支持剛性を計算する剛性計算手段と、前記剛性計算手段により計算された前記支持剛性に基づいて、前記回転体の共振周波数を解析する解析手段と、前記制御手段は、前記解析手段による解析結果に基づいて、前記支持剛性変更手段を制御することを特徴とする回転体の支持装置。

請求項4

請求項1〜3の何れか一項において、前記制御部は、前記回転体の回転数を上昇させる際に、前記回転体の回転周波数が前記回転体の共振周波数より低い状態を維持しながら、前記第一の軸受による前記支持剛性を上昇させることにより前記回転体の共振周波数を上昇させるように前記支持剛性変更手段を制御する第一のステップと、前記第一のステップの後に、前記第一の軸受による前記支持剛性を低下させることにより前記回転体の共振周波数を低下させている間に、前記回転体の回転周波数が前記回転体の共振周波数を通過するように前記支持剛性変更手段を制御する第二のステップと、を実行することを特徴とする回転体の支持装置。

請求項5

請求項4において、前記制御部は、前記回転体の回転数を上昇させる際に、前記第一のステップを行う前において、前記第一の軸受による前記支持剛性を前記第一の軸受による前記支持剛性の変更可能範囲の最小値とすることを特徴とする回転体の支持装置。

請求項6

請求項4または5において、前記制御部は、前記回転体の回転数を上昇させる際に、前記第二のステップにより前記第一の軸受による前記支持剛性を前記第一の軸受による前記支持剛性の変更可能範囲の最小値とすることを特徴とする回転体の支持装置。

請求項7

請求項1〜6の何れか一項において、前記制御部は、前記回転数調整手段により前記回転体の回転数を下降させる際に、前記支持剛性変更手段により前記第一の軸受による前記支持剛性を上昇させることで前記回転体の共振周波数を上昇させている間に、前記回転体の回転周波数が前記回転体の共振周波数を通過するように前記支持剛性変更手段を制御することを特徴とする回転体の支持装置。

請求項8

請求項2において、前記回転体の支持装置は、研削盤主軸装置に適用され、前記回転体の一端に砥石車を備え、前記第一の軸受は、前記第二の軸受より前記回転体の一端側に配置されることを特徴とする回転体の支持装置。

請求項9

請求項1〜8の何れか一項において、前記第一の軸受は、転がり軸受であり、予圧を調整することにより前記ハウジングに対して前記回転体を支持する支持剛性を変更可能とであり、前記支持剛性変更手段は、前記第一の軸受への前記予圧を調整することを特徴とする回転体の支持装置。

技術分野

0001

本発明は、回転体支持装置に関するものである。

背景技術

0002

従来、特開2004−353756号公報(特許文献1)には、回転体の回転周波数が回転体の共振周波数を通過しないように、軸受剛性減衰特性を調整することで、回転体の共振周波数を回転体の回転周波数から遠ざけることが記載されている。
特開2004−353756号公報

発明が解決しようとする課題

0003

回転体の共振周波数を大きくするには、回転体の支持剛性を大きくすることが必要となる。しかし、支持装置の構成上、回転体の支持剛性を大きくすることには限界がある。従って、特許文献1の手法を用いた場合には、回転体の回転数の上限ができてしまう。

0004

仮に、回転体の回転周波数が回転体の共振周波数を通過することができれば、回転体の回転数の限界が設定されることはない。しかし、回転体の回転周波数が回転体の共振周波数を通過しようとすると、回転体の振動が大きくなるため、回転体の回転周波数を回転体の共振周波数を通過させることは容易ではない。

0005

本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、回転体の回転周波数が回転体の共振周波数を通過する際に、回転体の振動を抑制することができる回転体の支持装置を提供することを目的とする。

課題を解決するための手段

0006

上記の課題を解決するため、請求項1に係る回転体の支持装置の発明の特徴は、
ハウジングと、
回転体と、
前記ハウジングと前記回転体との間に介装され、前記ハウジングに対して前記回転体を回転可能に支承し、前記ハウジングに対して前記回転体を支持する支持剛性を変更可能な第一の軸受と、
前記回転体の回転数を調整する回転数調整手段と、
前記第一の軸受による前記支持剛性を変更する支持剛性変更手段と、
前記回転数調整手段により前記回転体の回転数を上昇させる際に、前記支持剛性変更手段により前記第一の軸受による前記支持剛性を低下させることで前記回転体の共振周波数を低下させている間に、前記回転体の回転周波数が前記回転体の共振周波数を通過するように前記支持剛性変更手段を制御する制御手段と、
を備えることである。

0007

請求項2に係る発明の特徴は、請求項1において、
さらに、前記第一の軸受とは異なる軸受であって、前記ハウジングと前記回転体との間に介装され、前記ハウジングに対して一定の支持剛性により前記回転体を回転可能に支承する第二の軸受を備えることである。

0008

請求項3に係る発明の特徴は、請求項1または2において、
前記ハウジングに対して前記回転体を支持する支持剛性を計算する剛性計算手段と、
前記剛性計算手段により計算された前記支持剛性に基づいて、前記回転体の共振周波数を解析する解析手段と、
前記制御手段は、前記解析手段による解析結果に基づいて、前記支持剛性変更手段を制御することである。

0009

請求項4に係る発明の特徴は、請求項1〜3の何れか一項において、
前記制御部は、
前記回転体の回転数を上昇させる際に、前記回転体の回転周波数が前記回転体の共振周波数より低い状態を維持しながら、前記第一の軸受による前記支持剛性を上昇させることにより前記回転体の共振周波数を上昇させるように前記支持剛性変更手段を制御する第一のステップと、
前記第一のステップの後に、前記第一の軸受による前記支持剛性を低下させることにより前記回転体の共振周波数を低下させている間に、前記回転体の回転周波数が前記回転体の共振周波数を通過するように前記支持剛性変更手段を制御する第二のステップと、
を実行することである。

0010

請求項5に係る発明の特徴は、請求項4において、
前記制御部は、前記回転体の回転数を上昇させる際に、前記第一のステップを行う前において、前記第一の軸受による前記支持剛性を前記第一の軸受による前記支持剛性の変更可能範囲の最小値とすることである。

0011

請求項6に係る発明の特徴は、請求項4または5において、
前記制御部は、前記回転体の回転数を上昇させる際に、前記第二のステップにより前記第一の軸受による前記支持剛性を前記第一の軸受による前記支持剛性の変更可能範囲の最小値とすることである。

0012

請求項7に係る発明の特徴は、請求項1〜6の何れか一項において、
前記制御部は、前記回転数調整手段により前記回転体の回転数を下降させる際に、前記支持剛性変更手段により前記第一の軸受による前記支持剛性を上昇させることで前記回転体の共振周波数を上昇させている間に、前記回転体の回転周波数が前記回転体の共振周波数を通過するように前記支持剛性変更手段を制御することである。

0013

請求項8に係る発明の特徴は、請求項2において、
前記回転体の支持装置は、研削盤主軸装置に適用され、
前記回転体の一端に砥石車を備え、
前記第一の軸受は、前記第二の軸受より前記回転体の一端側に配置されることである。

0014

請求項9に係る発明の特徴は、請求項1〜8の何れか一項において、請求項1〜8の何れか一項において、
前記第一の軸受は、転がり軸受であり、予圧を調整することにより前記ハウジングに対して前記回転体を支持する支持剛性を変更可能とであり、
前記支持剛性変更手段は、前記第一の軸受への前記予圧を調整することである。

発明の効果

0015

上記のように構成した請求項1に係る回転体の支持装置の発明によれば、回転体の回転数を上昇させる場合に、回転体の回転周波数が回転体の共振周波数を通過する際に、コンプライアンス(支持剛性の逆数)が大きくなる時間を短くできる。その結果、回転体の回転周波数が回転体の共振周波数を通過する際において、コンプライアンスを小さくすることができる。つまり、回転体の回転周波数が回転体の共振周波数を通過する際に、回転体の振動を抑制することができるため、回転体の回転周波数が回転体の共振周波数を通過することが可能となる。

0016

請求項2に係る発明によれば、第二の軸受により基本的な支持剛性を安定して確保することができる。さらに、支持剛性が変化する第一の軸受のみを備える場合に比べると、支持剛性の安定性が非常に高くなる。
請求項3に係る発明によれば、確実に、回転体の回転周波数が回転体の共振周波数を通過することが可能となる。

0017

ここで、第一の軸受による支持剛性を小さい状態とすることにより、消費エネルギーを抑制できる。つまり、請求項4に係る発明によれば、回転体の回転周波数が回転体の共振周波数より低いときには、消費エネルギーを抑制することができる。請求項5に係る発明によれば、回転体の回転周波数が回転体の共振周波数より低いときに、最も消費エネルギーを少なくできる。請求項6に係る発明によれば、第二のステップを実行した後において、最も消費エネルギーを少なくできる。

0018

請求項7に係る発明によれば、回転体の回転数を下降する場合に、回転体の回転周波数が回転体の共振周波数を通過する際に、コンプライアンス(回転軸剛性の逆数)が大きくなる時間を短くできる。その結果、回転体の回転周波数が回転体の共振周波数を通過する際において、コンプライアンスを小さくすることができる。つまり、回転体の回転周波数が回転体の共振周波数を通過する際に、回転体の振動を抑制することができるため、回転体の回転周波数が回転体の共振周波数を通過することが可能となる。

0019

請求項8に係る発明によれば、本発明の回転体の支持装置を研削盤の主軸装置に適用した場合を対象としている。ここで、研削盤の主軸装置において、砥石車の影響を受けた共振周波数が最も大きな一次共振周波数となることが多い。そして、第一の軸受を第二の軸受よりも砥石車が設けられる側に配置することで、砥石車の影響を受けた一次共振周波数を変更することが確実に可能となる。これにより、砥石車の影響を受けた一次共振周波数を、回転体の回数数が通過することが可能となる。
請求項9に係る発明によれば、転がり軸受への予圧を調整することにより、確実に上記構成を達成できる。

発明を実施するための最良の形態

0020

以下、本発明の回転体の支持装置を具体化した実施形態について図面を参照しつつ説明する。回転体の支持装置を研削盤の主軸装置に適用した場合を例に挙げて説明する。本実施形態の研削盤の主軸装置について、図1図2を参照して説明する。図1は、研削盤の主軸装置を模式的に示した図であり、主軸装置の軸方向断面図とブロック図を含む。図2は、制御装置24のブロック図である。

0021

研削盤の主軸装置は、ハウジング11と、回転軸12と、予圧可変軸受13と、予圧一定軸受14、15と、モータ16と、砥石車17と、回転数測定装置21と、予圧調整機構22と、一定予圧付与機構23と、制御装置24とから構成される。

0022

ハウジング11は、ほぼ円筒状に形成され、砥石台(図示せず)に固定される。このハウジング11の貫通孔は、小径部11aと、大径部11bとからなる。回転軸12は、円柱状からなり、回転軸12の外径がハウジング11の大径部11bの内径より小さく形成されている。この回転軸12の軸長は、ハウジング11の大径部11bの軸長より僅かに短くされている。そして、回転軸12は、ハウジング11の大径部11bの内部に収容されており、予圧可変軸受13および予圧一定軸受14、15により、ハウジング11に対して軸回りに回転可能に支承されている。

0023

予圧可変軸受13(本発明の「第一の軸受」に相当する)は、ハウジング11と回転軸12との間に介装されており、ハウジング11に対して回転軸12を回転可能に支承している。この予圧可変軸受13は、回転軸12の一端側、すなわち、ハウジング11の大径部11bの開口側の端部に設けられている。この予圧可変軸受13は、アンギュラ転がり玉軸受であり、予圧を調整可能な構成からなる。従って、予圧可変軸受13は、ハウジング11に対して回転軸12を支持する支持剛性を変更することができる。つまり、予圧可変軸受13の予圧を上げると当該支持剛性が高くなり、反対に、予圧可変軸受13の予圧を下げると当該支持剛性が低くなる。

0024

予圧一定軸受14、15(本発明の「第二の軸受」に相当する)は、ハウジング11と回転軸12との間に介装されており、ハウジング11に対して回転軸12を回転可能に支承している。この予圧一定軸受14、15は、回転軸12の両端側に離隔して設けられている。ただし、予圧一定軸受14、15は、予圧可変軸受13より回転軸12の他端側(予圧可変軸受13より図1の右側)に設けられている。つまり、予圧可変軸受13が最も回転軸の一端側に位置し、その近傍に予圧一定軸受14が位置し、これらの軸受13、14から図1の右側に離隔した位置にもう一つの予圧一定軸受15が位置している。

0025

この予圧一定軸受14、15は、アンギュラ転がり玉軸受であり、予め付与された一定の予圧がかけられた状態を維持する。従って、予圧一定軸受14、15によりハウジング11に対して回転軸12を支持する支持剛性は、一定となる。予圧一定軸受14、15による一定の支持剛性は、ハウジング11に対して回転体18を安定して回転することができる最小の支持剛性である。つまり、予圧一定軸受14、15により、ハウジング11に対して回転体18を安定して回転可能となる。

0026

この予圧一定軸受14、15による支持剛性は、予圧調整軸受13による支持剛性の最小値(予圧を最小とした場合)よりも十分に大きく設定している。また、予圧一定軸受14、15による支持剛性は、予圧調整軸受13による支持剛性の最大値(予圧を最大とした場合)と同じ桁数、具体的にはほぼ同等となるように設定している。

0027

モータ16は、ハウジング11の小径部11aに収容されるように設けられている。つまり、モータ16は、回転軸12の他端側に設けられている。このモータ16は、ステータロータを備えており、ステータはハウジング11に固定され、ロータは回転体12に一体回転可能に連結されている。

0028

砥石車17は、工作物研削可能な円盤状をなしている。砥石車17は、回転軸12の一端側に一体回転可能に取り付けられている。つまり、砥石車17は、軸方向において予圧一定軸受14、15が設けられる位置よりも予圧調整軸受13が設けられる側に位置している。ここで、回転軸12、モータ16のロータ、および、砥石車17は、ハウジング11に対して回転する部材である。以下、ハウジング11に対して回転する部位を、回転体18と称する。なお、この回転体18が、本発明の回転体に相当する。

0029

回転数測定装置21は、モータ16の回転数を測定可能な装置である。つまり、回転数測定装置21は、回転体18の回転数を測定することができる。この回転数測定装置21には、例えば、エンコーダレゾルバなどの検出器と、この検出器の出力情報に基づいてモータ16の回転数を演算する演算処理部とが含まれる。

0030

予圧調整機構22(本発明の「支持剛性変更手段」に相当する)は、予圧可変軸受13の予圧を付与する機構であって、予圧可変軸受13へ付与する予圧を調整することができる。この予圧調整機構22により付与される予圧には、油圧空気圧水圧などの圧力シリンダ、または、電磁力シリンダなどが適用可能である。この予圧調整機構22により予圧可変軸受13の予圧を調整することにより、予圧可変軸受13による支持剛性を変更することができる。ここで、予圧調整機構22により予圧調整軸受13へ付与される予圧が大きいほど消費エネルギーが大きくなり、付与される予圧が小さいほど消費エネルギーが小さくなる。つまり、予圧調整軸受13の予圧が最小値である場合に、支持装置全体としての消費エネルギーが最小となる。

0031

一定予圧付与機構23は、予圧一定軸受14、15に予め一定の予圧を付与する機構である。この一定予圧付与機構23は、油圧、空気圧、水圧などが適用可能である。

0032

制御装置24は、回転数測定装置21により測定される回転軸12の回転数に基づいてモータ16を制御し、且つ、予圧調整機構22を制御する。この制御装置24の詳細について、図2を参照して説明する。

0033

図2に示すように、制御装置24は、モータ制御部31と、支持剛性計算部32と、共振周波数解析部33と、予圧制御部34とから構成される。

0034

モータ制御部31(本発明の「回転数調整手段」に相当する)は、図示しない数値制御装置からの指令値に基づいて、モータ16の回転制御を行う。モータ16は、モータ制御部31からの指令値に基づいて回転駆動する。さらに、モータ制御部31は、回転数測定装置21により測定されたモータ16の回転数に基づいて、フィードバック制御を行っている。つまり、モータ制御部31は、モータ16の回転数を調整することにより、回転体18の回転数を調整している。

0035

支持剛性計算部32(本発明の「剛性計算手段」に相当する)は、ハウジング11に対して回転軸12を含む回転体18全体を支持する支持剛性を計算する。ここで、ハウジング11に対して回転体18を支持する支持剛性として機能する部材は、予圧調整軸受13および予圧一定軸受14、15である。つまり、支持剛性計算部32は、予圧調整軸受13および予圧一定軸受14、15により、ハウジング11に対して回転体18を支持する支持剛性を計算する。そして、上述したように、予圧調整軸受13による支持剛性は予圧調整機構22により変更される。つまり、支持剛性計算部32は、予圧調整機構22により予圧調整軸受13の予圧を変更された結果の情報に基づいて、予圧調整軸受13および予圧一定軸受14、15による支持剛性を計算する。

0036

共振周波数解析部33(本発明の「解析手段」に相当する)は、支持剛性計算部32により計算された支持剛性に基づいて、回転体18の共振周波数を解析する。ここで、回転体18の共振周波数fnは、以下の式(1)(2)により表される。つまり、共振周波数解析部33は、支持剛性計算部32により計算された支持剛性に基づいて式(1)(2)の関係を用いて解析することにより、回転体18の共振周波数fnを求める。

0037

0038

ここで、予圧調整軸受13による支持剛性を変更した場合に、回転体18の共振周波数fnの変化について、図3を参照して説明する。図3は、回転体18の回転周波数fと回転体18のコンプライアンス(回転体18の曲げ剛性kの逆数)との関係を示す周波数特性グラフである。

0039

まず、予圧調整軸受13の予圧を変更可能範囲の最小値とする。つまり、予圧調整軸受13による支持剛性を最小値とする。ここで、上述したように、予圧調整軸受13による支持剛性の最小値は、予圧一定軸受14、15による支持剛性に比べて十分に小さく設定している。従って、この場合、ハウジング11に対する回転体18の支持剛性は、主として、予圧一定軸受14、15による支持剛性となる。ただし、厳密には、予圧調整軸受13による支持剛性がゼロでない限り、その影響度は小さいものの、ハウジング11に対する回転体18の支持剛性は、予圧調整軸受13および予圧一定軸受14、15による支持剛性である。このときの回転体18の共振周波数fnは、R1となる。

0040

次に、予圧調整軸受13の予圧を変更可能範囲の最大値とする。つまり、予圧調整軸受13による支持剛性を最大値とする。ここで、上述したように、予圧調整軸受13による支持剛性の最大値は、予圧一定軸受14、15による支持剛性に比べてほぼ同等に設定している。従って、この場合、ハウジング11に対する回転体18の支持剛性は、予圧調整軸受13による支持剛性の影響を大きく受けて、予圧調整軸受13および予圧一定軸受14、15による支持剛性となる。このときの回転体18の共振周波数fnは、R2となる。

0041

つまり、回転体18の共振周波数fnは、予圧調整軸受13の予圧が小さいほど小さく、予圧調整軸受13の予圧が大きいほど大きくなる。また、図3から分かるように、回転体18の回転周波数fが回転体18の共振周波数fn付近では、回転体18のコンプライアンスが大きくなり、回転体18の回転周波数fが共振周波数fnから遠ざかるほど、回転体18のコンプライアンスが小さくなる。つまり、回転体18の回転周波数fが回転体18の共振周波数fn付近となると、回転体18の振動が大きくなる。

0042

また、本実施形態においては、回転体18の共振周波数fnのうち一次共振周波数は、砥石車17の影響を大きく受ける。この理由は、砥石車17が回転体18の端部に位置する部材しており、回転体18の端部に位置する部材のうち砥石車17の質量が他の部材に比べて大きいためである。回転体18の共振周波数fnのうち二次共振周波数は、モータ16の影響を受ける。この理由は、モータ16が回転体18の端部に位置しており、回転体18の端部に位置する部材のうちモータ16の質量が砥石車17の質量の次に他の部材より大きいためである。

0043

予圧制御部34は、モータ制御部31が出力する指令値、共振周波数解析部33により解析して得られた回転体18の共振周波数fn、および、回転数測定装置21により測定された回転体18の回転数に基づいて、予圧調整機構22が予圧調整軸受13へ付与する予圧を制御する。予圧制御部34は、回転数測定装置21により、現在の回転体18の回転数を入力する。また、予圧制御部34は、モータ制御部31から出力される指令値に基づいて、回転体18の回転数が上昇するのか低下するのかを判断する。

0044

まず、予圧制御部34による制御のうち、回転体18の回転数を上昇させる場合について、図4を参照して説明する。図4(a)〜図4(d)は、回転体18の回転周波数fと回転体18のコンプライアンス(回転体18の曲げ剛性kの逆数)との関係を示す周波数特性グラフである。図4は、(a)(b)(c)(d)の順に、時間が経過している状態を示す。また、図4において、横軸ハッチング領域およびハッチング領域の内部に示す矢印は、その図の状態における実際の回転体18の回転周波数fとその変化方向を示す。

0045

図4(a)に示すように、回転体18の回転周波数fがゼロからN1まで上昇する間、予圧調整軸受13の予圧は最小値としておく。つまり、この間における回転体18の共振周波数fnはR1となる。ここで、回転体18の回転周波数N1は、予圧調整軸受13の予圧を最小値としている場合における回転体18の共振周波数R1より小さい周波数である。さらに、この場合には、支持装置全体としての消費エネルギーが最も小さい状態としている。

0046

続いて、図4(b)に示すように、回転体18の回転周波数fがN1からN2に上昇する際に、予圧調整軸受13の予圧を最小値から最大値へ上昇させる(本発明の「第一のステップ」に相当する)。ここで、回転体18の回転周波数N1、N2は、予圧調整軸受13の予圧を最小値としている場合における回転体18の共振周波数R1より小さい周波数である。つまり、予圧制御部34は、回転体18の回転数を上昇させる際に、回転体18の回転周波数fが回転体18の共振周波数fnより低い状態を維持しながら、予圧調整軸受13による支持剛性を上昇させることにより回転体18の共振周波数fnをR1からR2へ上昇させるように予圧調整機構22を制御する。

0047

その後、回転体18の回転周波数fがN3直前に達するまでの間、または、回転体18の回転周波数fがN3に達するまでの間、予圧調整軸受13の予圧を最大値としたままとする。ここで、回転体18の回転周波数N3は、予圧調整軸受13の予圧を最小値とした場合の回転体18の周波数特性と、予圧調整軸受13の予圧を最大値とした場合の回転体18の周波数特性とが交差する周波数である。つまり、回転周波数N3は、予圧調整軸受13の予圧を最小とした場合の回転体18の共振周波数R1より大きく、予圧調整軸受13の予圧を最大とした場合の回転体18の共振周波数R2より小さくなる。

0048

続いて、図4(c)に示すように、回転体18の回転周波数fがN3直前またはN3に達すると、予圧制御部34は、次のような制御を行う。すなわち、回転体18の回転周波数fがN3直前またはN3からN3直後まで上昇する際に、予圧調整軸受13の予圧を最大値から最小値へ低下させる(本発明の「第二のステップ」に相当する)。つまり、予圧制御部34は、回転体18の回転数を上昇させる際に、予圧調整軸受13による支持剛性を低下させることで回転体18の共振周波数fnを低下させている間に、回転体18の回転周波数fが回転体18の共振周波数fnを通過するように予圧調整機構22を制御する。このようにすることで、回転体18の回転周波数fが、回転体18の共振周波数fnを通過することができる。

0049

続いて、図4(d)に示すように、回転体18の回転周波数fをさらに上昇させる間、予圧制御部34は、予圧調整軸受13の予圧を最小値としたままとする。つまり、回転体18の回転周波数fが回転体18の共振周波数fnを確実に通過した後においては、支持装置全体としての消費エネルギーが最も小さい状態としている。

0050

回転体18の回転数が上昇する際に、以上説明したように予圧制御部34を制御することにより、以下のような理由により、回転体18の回転周波数fが回転体18の共振周波数fnを通過できる。この説明に際して、図5を参照して説明する。図5は、図4のように予圧調整機構22を制御した場合における、回転体18の回転周波数fと回転体18のコンプライアンスとの関係を示す周波数特性グラフである。

0051

図4を用いて説明したように、回転体18の回転数を上昇させる際に、予圧調整機構2により付与される予圧を制御することで、回転体18の共振周波数fnを通過する時間が短くなる。その結果、周波数特性は、図5の太実線にて示すようになる。つまり、回転体18のコンプライアンスは、回転体18の共振周波数fnが一定の場合に比べて、大幅に小さくなる。従って、回転体18の回転周波数fが回転体18の共振周波数fnを通過する際に、回転体18に発生する振動を大幅に抑制できる。

0052

ここで、上記においては、予圧制御部34による制御のうち、回転体18の回転数を上昇させる場合について説明する。次は、予圧制御部34による制御のうち、回転体18の回転数を下降させる場合について、図6を参照して説明する。図6(a)〜図6(d)は、回転体18の回転周波数fと回転体18のコンプライアンス(回転体18の曲げ剛性kの逆数)との関係を示す周波数特性グラフである。図6は、(a)(b)(c)(d)の順に、時間が経過している状態を示す。また、図6において、横軸のハッチング領域およびハッチング領域の内部に示す矢印は、その図の状態における実際の回転体18の回転周波数fとその変化方向を示す。

0053

図6(a)に示すように、回転体18の回転周波数fがR2よりも大きな回転周波数fからN3直前またはN3まで低下する間、予圧調整軸受13の予圧は最小値としておく。つまり、この間における回転体18の共振周波数fnはR1となる。この場合、支持装置全体としての消費エネルギーが最も小さい状態となる。

0054

続いて、図6(b)に示すように、回転体18の回転周波数fがN3直前またはN3に達すると、予圧制御部34は、次のような制御を行う。すなわち、回転体18の回転周波数fがN3直前またはN3からN3直後まで下降する際に、予圧調整軸受13の予圧を最小値から最大値へ上昇させる。つまり、予圧制御部34は、回転体18の回転数を下降させる際に、予圧調整軸受13による支持剛性を上昇させることで回転体18の共振周波数fnを上昇させている間に、回転体18の回転周波数fが回転体18の共振周波数fnを通過するように予圧調整機構22を制御する。このようにすることで、回転体18の回転周波数fが、回転体18の共振周波数fnを通過することができる。

0055

続いて、図6(c)に示すように、回転体18の回転周波数fがN3直後からN1に達するまでの間、予圧調整軸受13の予圧を最大値としたままとする。

0056

続いて、図6(d)に示すように、回転体18の回転周波数fがN1からさらに下降する際に、予圧調整軸受13の予圧を最大値から最小値へ低下させる。ここで、回転体18の回転周波数N1は、予圧調整軸受13の予圧を最小値としている場合における回転体18の共振周波数R1より小さい周波数である。つまり、予圧制御部34は、回転体18の回転数をN1からさらに下降させる際に、回転体18の回転周波数fが回転体18の共振周波数fnより低い状態を維持しながら、予圧調整軸受13による支持剛性を低下させることにより回転体18の共振周波数fnをR2からR1へ低下させるように予圧調整機構22を制御する。この場合、支持装置全体としての消費エネルギーが最も小さい状態となる。

0057

回転体18の回転数が下降する際に、以上説明したように予圧制御部34を制御することにより、回転数を上昇させる際と同様の理由により、回転体18の回転周波数fが回転体18の共振周波数fnを通過できる。

0058

ここで、図4および図6において説明した共振周波数fnは、砥石車17の影響を大きく受ける一次共振周波数のみに適用してもよいし、当該一次共振周波数に加えてモータ16の影響を大きく受ける二次共振周波数に適用してもよい。上述したように、予圧調整軸受13は、回転軸12のうち砥石車17側の端部に設けられている。従って、予圧調整軸受13の予圧を調整することにより、砥石車17の影響を大きく受ける一次共振周波数に効果的に作用する。ただし、二次共振周波数に対してもある程度の効果を発揮できるため、一次および二次の共振周波数に対して上記制御を実行することにより、十分な効果を得ることができる。

0059

また、上記実施形態においては、予圧一定軸受14、15により基本的な支持剛性を安定して確保することができる。従って、仮に、予圧調整軸受のみを適用した支持装置に比べると、支持剛性の安定性が非常に高くなる。

0060

<その他>
上記実施形態においては、回転体18の支持剛性を調整する構成として、転がり軸受とその予圧を適用した。これに限られることなく、他の軸受、例えば、静圧軸受磁気軸受などを適用することもできる。例えば、静圧軸受の場合には、静圧軸受に付与する圧力を変更することで支持剛性を変更できる。また、磁気軸受の場合には、供給する電流量を変更することで、電磁力による発生する支持剛性を変更できる。

0061

また、上記実施形態においては、主として、砥石車17の影響を大きく受ける一次共振周波数に対して効果的に作用するために、予圧調整軸受13を予圧一定軸受14、15よりも軸方向において砥石車17側に配置した。予圧調整軸受13を予圧一定軸受14、15の軸方向間や、予圧一定軸受15よりも砥石車17と反対側に配置したとしても、ある程度の効果を発揮できる。ただし、上述したように、最も効果的な構成は、上記実施形態の場合である。この他に、モータ16の影響を大きく受ける二次共振周波数に対して、上記効果を得るためには、予圧調整軸受13を予圧一定軸受15よりもモータ17側に配置するとよい。

0062

また、上記実施形態において、本発明の回転体の支持装置として、研削盤の主軸装置に適用した場合について説明した。この他に、回転体であれば、どのような支持装置に対しても適用可能である。例えば、研削盤においても、工作物を支持する主軸装置に適用することもできる。

図面の簡単な説明

0063

研削盤の主軸装置を模式的に示した図であり、主軸装置の軸方向断面図とブロック図を含む。
制御装置24のブロック図である。
回転体18の回転周波数fと回転体18のコンプライアンス(回転体18の曲げ剛性kの逆数)との関係を示す周波数特性グラフである。
回転体18の回転数を上昇させる際に、予圧制御部34による制御を示す周波数特性グラフである。
図4のように予圧調整機構22を制御した場合における、回転体18の回転周波数fと回転体18のコンプライアンスとの関係を示す周波数特性グラフである。
回転体18の回転数を下降させる際に、予圧制御部34による制御を示す周波数特性グラフである。

符号の説明

0064

11:ハウジング、 11a:小径部、 11b:大径部
12:回転軸、 13:予圧可変軸受、 14、15:予圧一定軸受
16:モータ、 17:砥石車、 18:回転体
21:回転数測定装置、 22:予圧調整機構、 23:一定予圧付与機構
24:制御装置
31:モータ制御部、 32:支持剛性計算部、 33:共振周波数解析部
34:予圧制御部

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