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技術 非接触受電装置、非接触送電装置、非接触給電システムおよび電動車両

出願人 トヨタ自動車株式会社
発明者 市川真士
出願日 2008年9月18日 (12年2ヶ月経過) 出願番号 2008-239622
公開日 2010年4月2日 (10年7ヶ月経過) 公開番号 2010-070048
状態 特許登録済
技術分野 ロータリートランス及び誘導結合コネクタ 電車への給配電 車両の電気的な推進・制動 電池等の充放電回路 電磁波による給配電方式 車両の電気的な推進・制動
主要キーワード 遮蔽距離 共鳴体 面積最大 輻射電界 電磁流 地面近傍 給電ユニット 電気駆動装置
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (7)

課題

共鳴法を用いた非接触受電装置非接触送電装置非接触給電システムおよび電動車両におけるシールド手法を提供する。

解決手段

シールドボックス190は、面410が給電ユニット対向可能なように配設される。面410は開口しており、その他の5つの面は、給電ユニットからの受電時に受電ユニットの周囲に生成される共鳴電磁場近接場)を反射する。受電ユニットは、シールドボックス190内に配設され、シールドボックス190の開口部分(面410)を介して給電ユニットから受電する。シールドボックス250も、同様の構成であり、面420が開口し、その他の5つの面は、給電ユニットの周囲に生成される共鳴電磁場(近接場)を反射する。

概要

背景

環境に配慮した車両として、電気自動車ハイブリッド車などの電動車両が大きく注目されている。これらの車両は、走行駆動力を発生する電動機と、その電動機に供給される電力を蓄える再充電可能な蓄電装置とを搭載する。なお、ハイブリッド車は、電動機とともに内燃機関をさらに動力源として搭載した車両や、車両駆動用直流電源として蓄電装置とともに燃料電池をさらに搭載した車両である。

ハイブリッド車においても、電気自動車と同様に、車両外部の電源から車載の蓄電装置を充電可能な車両が知られている。たとえば、家屋に設けられた電源コンセントと車両に設けられた充電口とを充電ケーブルで接続することにより、一般家庭の電源から蓄電装置を充電可能ないわゆる「プラグイン・ハイブリッド車」が知られている。

一方、送電方法として、電源コード送電ケーブルを用いないワイヤレス送電が近年注目されている。このワイヤレス送電技術としては、有力なものとして、電磁誘導を用いた送電電磁波を用いた送電、および共鳴法による送電の3つの技術が知られている。

このうち、共鳴法は、一対の共鳴器(たとえば一対の自己共振コイル)を電磁場近接場)において共鳴させ、電磁場を介して送電する非接触の送電技術であり、数kWの大電力を比較的長距離(たとえば数m)送電することも可能である(非特許文献1参照)。
特開2008−87733号公報
特開平9−182303号公報
国際公開第2007/008646号パンフレット
アンドレ・クルス(Andre Kurs)、他5名、“ワイヤレスパワートランスファーバイアストロングリカップルマグネティックレゾナンス(Wireless Power Transfer via Strongly Coupled Magnetic Resonances)”、[online]、2007年7月6日、サイエンス(SCIENCE)、第317巻、p.83−86、[平成2007年9月12日検索]、インターネット<URL:http://www.sciencemag.org/cgi/reprint/317/5834/83.pdf>

概要

共鳴法を用いた非接触受電装置非接触送電装置非接触給電システムおよび電動車両におけるシールド手法を提供する。シールドボックス190は、面410が給電ユニット対向可能なように配設される。面410は開口しており、その他の5つの面は、給電ユニットからの受電時に受電ユニットの周囲に生成される共鳴電磁場(近接場)を反射する。受電ユニットは、シールドボックス190内に配設され、シールドボックス190の開口部分(面410)を介して給電ユニットから受電する。シールドボックス250も、同様の構成であり、面420が開口し、その他の5つの面は、給電ユニットの周囲に生成される共鳴電磁場(近接場)を反射する。

目的

それゆえに、この発明の目的は、共鳴法を用いた非接触受電装置、非接触送電装置、非接触給電システムおよび電動車両におけるシールド手法を提供することである。

効果

実績

技術文献被引用数
12件
牽制数
11件

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請求項1

電源から電力を受けて電磁場を発生する送電用共鳴器と前記電磁場を介して共鳴することにより前記送電用共鳴器から受電する受電用共鳴器と、前記受電用共鳴器の周囲に配設され、前記受電用共鳴器が前記送電用共鳴器から受電可能なように一方向のみが開口された電磁気遮蔽材とを備える非接触受電装置

請求項2

前記電磁気遮蔽材は、前記受電用共鳴器が前記送電用共鳴器から受電するときに前記送電用共鳴器と対向する面が開口された箱状に形成され、前記受電用共鳴器は、前記電磁気遮蔽材の内部に格納される、請求項1に記載の非接触受電装置。

請求項3

前記電磁気遮蔽材は、直方体の箱状に形成され、前記電磁気遮蔽材において開口される面は、前記直方体において面積最大の面である、請求項2に記載の非接触受電装置。

請求項4

前記送電用共鳴器からの受電を禁止するように前記送電用共鳴器と前記受電用共鳴器との間に介在可能に構成された電磁気遮蔽板をさらに備える、請求項1から請求項3のいずれかに記載の非接触受電装置。

請求項5

前記送電用共鳴器は、電源から電力を受ける一次コイルと、前記一次コイルから電磁誘導により給電され、前記電磁場を発生する一次自己共振コイルとを含み、前記受電用共鳴器は、前記電磁場を介して前記一次自己共振コイルと共鳴することにより前記一次自己共振コイルから受電する二次自己共振コイルと、前記二次自己共振コイルによって受電された電力を電磁誘導により取出して出力する二次コイルとを含む、請求項1から請求項4のいずれかに記載の非接触受電装置。

請求項6

電源から電力を受けて電磁場を発生し、前記電磁場を介して受電用共鳴器と共鳴することにより前記受電用共鳴器へ送電する送電用共鳴器と、前記送電用共鳴器の周囲に配設され、前記送電用共鳴器から前記受電用共鳴器へ送電可能なように一方向のみが開口された電磁気遮蔽材とを備える非接触送電装置

請求項7

請求項1に記載の非接触受電装置と、請求項6に記載の非接触送電装置とを備える非接触給電システム

請求項8

車両外部に設けられる送電用共鳴器と電磁場を介して共鳴することにより前記送電用共鳴器から受電する受電用共鳴器と、前記受電用共鳴器によって受電された電力を整流する整流器と、前記整流器によって整流された電力を用いて車両駆動力を発生する電気駆動装置と、前記受電用共鳴器の周囲に配設され、前記受電用共鳴器が前記送電用共鳴器から受電可能なように一方向のみが開口された電磁気遮蔽材とを備える電動車両

技術分野

0001

この発明は、非接触受電装置非接触送電装置非接触給電システムおよび電動車両に関し、特に、共鳴法を用いて車両外部の電源から車両へ非接触で電力を供給する給電システムにおけるシールド技術に関する。

背景技術

0002

環境に配慮した車両として、電気自動車ハイブリッド車などの電動車両が大きく注目されている。これらの車両は、走行駆動力を発生する電動機と、その電動機に供給される電力を蓄える再充電可能な蓄電装置とを搭載する。なお、ハイブリッド車は、電動機とともに内燃機関をさらに動力源として搭載した車両や、車両駆動用直流電源として蓄電装置とともに燃料電池をさらに搭載した車両である。

0003

ハイブリッド車においても、電気自動車と同様に、車両外部の電源から車載の蓄電装置を充電可能な車両が知られている。たとえば、家屋に設けられた電源コンセントと車両に設けられた充電口とを充電ケーブルで接続することにより、一般家庭の電源から蓄電装置を充電可能ないわゆる「プラグイン・ハイブリッド車」が知られている。

0004

一方、送電方法として、電源コード送電ケーブルを用いないワイヤレス送電が近年注目されている。このワイヤレス送電技術としては、有力なものとして、電磁誘導を用いた送電電磁波を用いた送電、および共鳴法による送電の3つの技術が知られている。

0005

このうち、共鳴法は、一対の共鳴器(たとえば一対の自己共振コイル)を電磁場近接場)において共鳴させ、電磁場を介して送電する非接触の送電技術であり、数kWの大電力を比較的長距離(たとえば数m)送電することも可能である(非特許文献1参照)。
特開2008−87733号公報
特開平9−182303号公報
国際公開第2007/008646号パンフレット
アンドレ・クルス(Andre Kurs)、他5名、“ワイヤレスパワートランスファーバイアストロングリカップルマグネティックレゾナンス(Wireless Power Transfer via Strongly Coupled Magnetic Resonances)”、[online]、2007年7月6日、サイエンス(SCIENCE)、第317巻、p.83−86、[平成2007年9月12日検索]、インターネット<URL:http://www.sciencemag.org/cgi/reprint/317/5834/83.pdf>

発明が解決しようとする課題

0006

上記の「ワイヤレスパワートランスファーバイアストロングリィカップルドマグネティックレゾナンス(Wireless Power Transfer via Strongly Coupled Magnetic Resonances)」に開示される共鳴法を用いたワイヤレス送電においては、電磁場を介して共鳴により送電が行なわれるところ、上記文献には、送電時のシールド手法について具体的な検討はなされていない。

0007

それゆえに、この発明の目的は、共鳴法を用いた非接触受電装置、非接触送電装置、非接触給電システムおよび電動車両におけるシールド手法を提供することである。

課題を解決するための手段

0008

この発明によれば、非接触受電装置は、受電用共鳴器と、電磁気遮蔽材とを備える。受電用共鳴器は、電源から電力を受けて電磁場を発生する送電用共鳴器と電磁場を介して共鳴することにより送電用共鳴器から受電する。電磁気遮蔽材は、受電用共鳴器の周囲に配設され、受電用共鳴器が送電用共鳴器から受電可能なように一方向のみが開口される。

0009

好ましくは、電磁気遮蔽材は、受電用共鳴器が送電用共鳴器から受電するときに送電用共鳴器と対向する面が開口された箱状に形成される。受電用共鳴器は、電磁気遮蔽材の内部に格納される。

0010

さらに好ましくは、電磁気遮蔽材は、直方体の箱状に形成される。電磁気遮蔽材において開口される面は、直方体において面積最大の面である。

0011

好ましくは、非接触受電装置は、電磁気遮蔽板をさらに備える。電磁気遮蔽板は、送電用共鳴器からの受電を禁止するように送電用共鳴器と受電用共鳴器との間に介在可能に構成される。

0012

好ましくは、送電用共鳴器は、一次コイルと、一次自己共振コイルとを含む。一次コイルは、電源から電力を受ける。一次自己共振コイルは、一次コイルから電磁誘導により給電され、電磁場を発生する。受電用共鳴器は、二次自己共振コイルと、二次コイルとを含む。二次自己共振コイルは、電磁場を介して一次自己共振コイルと共鳴することにより一次自己共振コイルから受電する。二次コイルは、二次自己共振コイルによって受電された電力を電磁誘導により取出して出力する。

0013

また、この発明によれば、非接触送電装置は、送電用共鳴器と、電磁気遮蔽材とを備える。送電用共鳴器は、電源から電力を受けて電磁場を発生し、電磁場を介して受電用共鳴器と共鳴することにより受電用共鳴器へ送電する。電磁気遮蔽材は、送電用共鳴器の周囲に配設され、送電用共鳴器から受電用共鳴器へ送電可能なように一方向のみが開口される。

0014

好ましくは、電磁気遮蔽材は、送電用共鳴器が受電用共鳴器へ送電するときに受電用共鳴器と対向する面が開口された箱状に形成される。送電用共鳴器は、電磁気遮蔽材の内部に格納される。

0015

さらに好ましくは、電磁気遮蔽材は、直方体の箱状に形成される。電磁気遮蔽材において開口される面は、直方体において面積最大の面である。

0016

好ましくは、非接触送電装置は、電磁気遮蔽板をさらに備える。電磁気遮蔽板は、受電用共鳴器への送電を禁止するように送電用共鳴器と受電用共鳴器との間に介在可能に構成される。

0017

また、この発明によれば、非接触給電システムは、上述したいずれかの非接触受電装置と、上述したいずれかの非接触送電装置とを備える。

0018

また、この発明によれば、電動車両は、受電用共鳴器と、整流器と、電気駆動装置と、電磁気遮蔽材とを備える。受電用共鳴器は、車両外部に設けられる送電用共鳴器と電磁場を介して共鳴することにより送電用共鳴器から受電する。整流器は、受電用共鳴器によって受電された電力を整流する。電気駆動装置は、整流器によって整流された電力を用いて車両駆動力を発生する。電磁気遮蔽材は、受電用共鳴器の周囲に配設され、受電用共鳴器が送電用共鳴器から受電可能なように一方向のみが開口される。

発明の効果

0019

この発明においては、電磁場において共鳴する送電用共鳴器および受電用共鳴器により、送電用共鳴器から受電用共鳴器へ電磁場を介して非接触に送電される。ここで、受電用共鳴器が送電用共鳴器から受電可能なように一方向のみが開口された電磁気遮蔽材が受電用共鳴器の周囲に配設されるので、受電用共鳴器による送電用共鳴器からの受電が妨げられることなく、受電用共鳴器の周囲に発生する漏洩電磁界が電磁気遮蔽材によって遮蔽される。したがって、この発明によれば、共鳴法を用いて送電用共鳴器から受電用共鳴器へ非接触に送電が行なわれる際に発生する漏洩電磁界を適切に抑制することができる。

発明を実施するための最良の形態

0020

以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰返さない。
[実施の形態1]
図1は、この発明の実施の形態1による給電システムの全体構成図である。図1を参照して、この給電システムは、電動車両100と、給電装置200とを備える。電動車両100は、二次自己共振コイル110と、二次コイル120と、シールドボックス190と、整流器130と、DC/DCコンバータ140と、蓄電装置150とを含む。また、電動車両100は、パワーコントロールユニット(以下「PCU(Power Control Unit)」とも称する。)160と、モータ170と、車両ECU(Electronic Control Unit)180とをさらに含む。

0021

二次自己共振コイル110は、たとえば車体下部に配設される。二次自己共振コイル110は、両端がオープン(非接続)のLC共振コイルであり、給電装置200の一次自己共振コイル240(後述)と電磁場を介して共鳴することにより給電装置200から電力を受電する。なお、二次自己共振コイル110の容量成分はコイルの浮遊容量とするが、コイルの両端に接続されるコンデンサを設けてもよい。

0022

二次自己共振コイル110は、給電装置200の一次自己共振コイル240との距離や、一次自己共振コイル240および二次自己共振コイル110の共鳴周波数等に基づいて、一次自己共振コイル240と二次自己共振コイル110との共鳴強度を示すQ値(たとえば、Q>100)およびその結合度を示すκ等が大きくなるようにその巻数が適宜設定される。

0023

二次コイル120は、二次自己共振コイル110と同軸上に配設され、電磁誘導により二次自己共振コイル110と磁気的に結合可能である。この二次コイル120は、二次自己共振コイル110により受電された電力を電磁誘導により取出して整流器130へ出力する。

0024

ここで、二次自己共振コイル110および二次コイル120は、シールドボックス190内に格納される。シールドボックス190は、たとえば直方体の箱状に形成されるが、二次自己共振コイル110および二次コイル120の形状に合わせて円柱状や多角柱状に形成されてもよい。そして、二次自己共振コイル110が一次自己共振コイル240から受電するときに一次自己共振コイル240と対向する面(図1では下面)が開口され、その他の部分は、二次自己共振コイル110および二次コイル120を覆うように配設される。シールドボックス190は、たとえば銅で構成してもよいし、安価な部材で構成してその内面または外面に電磁波遮蔽効果を有する布やスポンジ等を貼付してもよい。

0025

整流器130は、二次コイル120によって取出された交流電力を整流する。DC/DCコンバータ140は、車両ECU180からの制御信号に基づいて、整流器130によって整流された電力を蓄電装置150の電圧レベルに変換して蓄電装置150へ出力する。なお、車両の走行中に給電装置200から受電する場合には、DC/DCコンバータ140は、整流器130によって整流された電力をシステム電圧に変換してPCU160へ直接供給してもよい。また、DC/DCコンバータ140は、必ずしも必要ではなく、二次コイル120によって取出された交流電力が整流器130によって整流された後に直接蓄電装置150に与えられるようにしてもよい。

0026

蓄電装置150は、再充電可能な直流電源であり、たとえばリチウムイオンニッケル水素などの二次電池から成る。蓄電装置150は、DC/DCコンバータ140から供給される電力を蓄えるほか、モータ170によって発電される回生電力も蓄える。そして、蓄電装置150は、その蓄えた電力をPCU160へ供給する。なお、蓄電装置150として大容量のキャパシタも採用可能であり、給電装置200から供給される電力やモータ170からの回生電力を一時的に蓄え、その蓄えた電力をPCU160へ供給可能な電力バッファであれば如何なるものでもよい。

0027

PCU160は、蓄電装置150から出力される電力あるいはDC/DCコンバータ140から直接供給される電力によってモータ170を駆動する。また、PCU160は、モータ170により発電された回生電力を整流して蓄電装置150へ出力し、蓄電装置150を充電する。モータ170は、PCU160によって駆動され、車両駆動力を発生して駆動輪へ出力する。また、モータ170は、駆動輪や図示されないエンジンから受ける運動エネルギーによって発電し、その発電した回生電力をPCU160へ出力する。

0028

車両ECU180は、給電装置200から電動車両100への給電時、DC/DCコンバータ140を制御する。車両ECU180は、たとえば、DC/DCコンバータ140を制御することによって、整流器130とDC/DCコンバータ140との間の電圧を所定の目標電圧に制御する。また、車両ECU180は、車両の走行時、車両の走行状況や蓄電装置150の充電状態(以下「SOC(State Of Charge)」とも称する。)に基づいてPCU160を制御する。

0029

一方、給電装置200は、交流電源210と、高周波電力ドライバ220と、一次コイル230と、一次自己共振コイル240と、シールドボックス250とを含む。

0030

交流電源210は、車両外部の電源であり、たとえば系統電源である。高周波電力ドライバ220は、交流電源210から受ける電力を高周波の電力に変換し、その変換した高周波電力を一次コイル230へ供給する。なお、高周波電力ドライバ220が生成する高周波電力の周波数は、たとえば1M〜10数MHzである。

0031

一次コイル230は、一次自己共振コイル240と同軸上に配設され、電磁誘導により一次自己共振コイル240と磁気的に結合可能である。そして、一次コイル230は、高周波電力ドライバ220から供給される高周波電力を電磁誘導により一次自己共振コイル240へ給電する。

0032

一次自己共振コイル240は、たとえば地面近傍に配設される。一次自己共振コイル240も、両端がオープン(非接続)のLC共振コイルであり、電動車両100の二次自己共振コイル110と電磁場を介して共鳴することにより電動車両100へ電力を送電する。なお、一次自己共振コイル240の容量成分もコイルの浮遊容量とするが、コイルの両端に接続されるコンデンサを設けてもよい。

0033

この一次自己共振コイル240も、電動車両100の二次自己共振コイル110との距離や、一次自己共振コイル240および二次自己共振コイル110の共鳴周波数等に基づいて、Q値(たとえば、Q>100)および結合度κ等が大きくなるようにその巻数が適宜設定される。

0034

ここで、一次自己共振コイル240および一次コイル230も、車両側の二次自己共振コイル110および二次コイル120と同様に、シールドボックス250内に格納される。このシールドボックス250も、たとえば直方体の箱状に形成されるが、一次自己共振コイル240および一次コイル230の形状に合わせて円柱状や多角柱状に形成されてもよい。そして、一次自己共振コイル240から二次自己共振コイル110へ送電するときに二次自己共振コイル110と対向する面(図1では上面)が開口され、その他の部分は、一次自己共振コイル240および一次コイル230を覆うように配設される。シールドボックス250も、たとえば銅で構成してもよいし、安価な部材で構成してその内面または外面に電磁波遮蔽効果を有する布やスポンジ等を貼付してもよい。

0035

図2は、共鳴法による送電の原理を説明するための図である。図2を参照して、この共鳴法では、2つの音叉が共鳴するのと同様に、同じ固有振動数を有する2つのLC共振コイルが電磁場(近接場)において共鳴することによって、一方のコイルから他方のコイルへ電磁場を介して電力が伝送される。

0036

具体的には、高周波電源310に一次コイル320を接続し、電磁誘導により一次コイル320と磁気的に結合される一次自己共振コイル330へ1M〜10数MHzの高周波電力を給電する。一次自己共振コイル330は、コイル自身のインダクタンスと浮遊容量とによるLC共振器であり、一次自己共振コイル330と同じ共振周波数を有する二次自己共振コイル340と電磁場(近接場)を介して共鳴する。そうすると、一次自己共振コイル330から二次自己共振コイル340へ電磁場を介してエネルギー(電力)が移動する。二次自己共振コイル340へ移動したエネルギー(電力)は、電磁誘導により二次自己共振コイル340と磁気的に結合される二次コイル350によって取出され、負荷360へ供給される。なお、共鳴法による送電は、一次自己共振コイル330と二次自己共振コイル340との共鳴強度を示すQ値がたとえば100よりも大きいときに実現される。

0037

なお、図1との対応関係について説明すると、図1の交流電源210および高周波電力ドライバ220は、図2の高周波電源310に相当する。また、図1の一次コイル230および一次自己共振コイル240は、それぞれ図2の一次コイル320および一次自己共振コイル330に相当し、図1の二次自己共振コイル110および二次コイル120は、それぞれ図2の二次自己共振コイル340および二次コイル350に相当する。そして、図1の整流器130以降が負荷360として総括的に示されている。

0038

図3は、電流源磁流源)からの距離と電磁界の強度との関係を示した図である。図3を参照して、電磁界は3つの成分から成る。曲線k1は、波源からの距離に反比例した成分であり、「輻射電界」と称される。曲線k2は、波源からの距離の2乗に反比例した成分であり、「誘導電界」と称される。また、曲線k3は、波源からの距離の3乗に反比例した成分であり、「静電界」と称される。

0039

「静電界」は、波源からの距離とともに急激に電磁波の強度が減少する領域であり、共鳴法では、この「静電界」が支配的な近接場(エバネッセント場)を利用してエネルギー(電力)の伝送が行なわれる。すなわち、「静電界」が支配的な近接場において、同じ固有振動数を有する一対の共鳴器(たとえば一対のLC共振コイル)を共鳴させることにより、一方の共鳴器(一次自己共振コイル)から他方の共鳴器(二次自己共振コイル)へエネルギー(電力)を伝送する。この「静電界」は遠方にエネルギーを伝播しないので、遠方までエネルギーを伝播する「輻射電界」によりエネルギー(電力)を伝送する電磁波に比べて、共鳴法は、より少ないエネルギー損失で送電することができる。

0040

図4は、図1に示したシールドボックス190,250の構造を詳しく説明するための図である。なお、この図4では、二次自己共振コイル110および二次コイル120から成るユニット(以下「受電ユニット」とも称する。)は、円柱状に簡略化して記載され、一次自己共振コイル240および一次コイル230から成るユニット(以下「給電ユニット」とも称する。)についても同様である。

0041

図4を参照して、シールドボックス190は、最も面積の大きい面410が給電ユニットと対向可能なように配設される。面410は開口しており、その他の5つの面は、給電ユニットからの受電時に受電ユニットの周囲に生成される共鳴電磁場(近接場)を反射する。そして、二次自己共振コイル110および二次コイル120から成る受電ユニットがシールドボックス190内に配設され、受電ユニットは、シールドボックス190の開口部分(面410)を介して給電ユニットから受電する。なお、最も面積の大きい面410が給電ユニットと対向可能なように配設したのは、給電ユニットから受電ユニットへの伝送効率をできるだけ確保するためである。

0042

シールドボックス250についても、最も面積の大きい面420が受電ユニットと対向可能なように配設される。面420は開口しており、その他の5つの面は、受電ユニットへの送電時に給電ユニットの周囲に生成される共鳴電磁場(近接場)を反射する。そして、一次自己共振コイル240および一次コイル230から成る給電ユニットがシールドボックス250内に配設され、給電ユニットは、シールドボックス250の開口部分(面420)を介して受電ユニットへ送電する。なお、最も面積の大きい面420が受電ユニットと対向可能なように配設したのも、給電ユニットから受電ユニットへの伝送効率をできるだけ確保するためである。

0043

なお、シールドボックス190,250の大きさ、特に車両に搭載されるシールドボックス190の大きさは、搭載スペース送電効率とを考慮して決定される。すなわち、車両における搭載スペースの観点からは、シールドボックス190はできるだけ小さい方がよい。一方、送電効率の観点からは、シールドボックス190は大きい方が好ましい。

0044

図5は、反射電力遮蔽距離との関係を示した図である。図5を参照して、縦軸は反射電力を示し、横軸は、電磁流源(二次自己共振コイル110)とシールドボックス190との距離(遮蔽距離)を示す。図5に示されるように、遮蔽距離が小さいほど、反射電力は大きくなる。言い換えると、遮蔽距離が大きいほど、反射電力は小さい。したがって、効率の観点からは、シールドボックス190は大きい方が好ましい。

0045

そこで、車両における搭載スペースのみを考慮してシールドボックス190を最小化するのではなく、スペース許す限りシールドボックス190は大きめに設計される。なお、給電装置200のシールドボックス250についても、スペースの許す限り大きめに設計するのが好ましい。

0046

以上のように、この実施の形態1においては、電動車両100においては、受電ユニットが給電ユニットから受電可能なように一方向のみが開口されたシールドボックス190内に受電ユニットが格納されるので、受電ユニットによる給電ユニットからの受電が妨げられることなく、受電ユニットの周囲に発生する漏洩電磁界がシールドボックス190によって遮蔽される。また、給電装置200においても、給電ユニットから受電ユニットへ送電可能なように一方向のみが開口されたシールドボックス250内に給電ユニットが格納されるので、給電ユニットによる受電ユニットへの送電が妨げられることなく、給電ユニットの周囲に発生する漏洩電磁界がシールドボックス250によって遮蔽される。したがって、この実施の形態1によれば、共鳴法を用いて給電ユニットから受電ユニットへ非接触に送電が行なわれる際に発生する漏洩電磁界を適切に抑制することができる。
[実施の形態2]
この実施の形態2では、電動車両において受電を禁止するための構成、および給電装置において送電を禁止するための構成が示される。

0047

図6は、実施の形態2における共鳴電磁場の遮蔽構造を説明するための図である。図6を参照して、この実施の形態2では、図4に示した実施の形態1の構成において、シールド板430,440がさらに設けられる。

0048

シールド板430は、スライド可能に構成され、シールドボックス190の面410を覆うことができる。電動車両において給電装置から受電中は、面410が開口するようにシールド板430が移動する。一方、非受電時あるいは何らかの異常により緊急に受電を停止する必要があるときは、受電ユニットと給電ユニットとの間にシールド板430が介在するようにシールド板430が移動する。なお、シールド板430の移動は、適当なアクチュエータにより、たとえば車両ECU(図示せず)によって制御される。

0049

シールド板440も、スライド可能に構成され、シールドボックス250の面420を覆うことができる。そして、給電装置から電動車両への送電中は、面420が開口するようにシールド板440が移動する。一方、非送電時あるいは何らかの異常により緊急に送電を停止する必要があるときは、給電ユニットと受電ユニットとの間にシールド板440が介在するようにシールド板440が移動する。

0050

以上のように、この実施の形態2によれば、シールド板430が設けられるので、給電装置から送電が行なわれていても、電動車両側において受電を確実に禁止することができる。さらに、給電装置においても、シールド板440が設けられるので、緊急時等に給電装置からの送電を確実に禁止することができる。

0051

なお、上記の各実施の形態においては、二次自己共振コイル110および一次自己共振コイル240の各々の容量成分は、各共振コイルの浮遊容量としたが、二次自己共振コイル110および一次自己共振コイル240の各々において、コイル端部間にコンデンサを接続して容量成分を構成してもよい。

0052

また、上記においては、二次コイル120を用いて電磁誘導により二次自己共振コイル110から電力を取出し、一次コイル230を用いて電磁誘導により一次自己共振コイル240への給電を行なうものとしたが、二次コイル120を設けることなく二次自己共振コイル110から整流器130へ電力を直接取出し、高周波電力ドライバ220から一次自己共振コイル240へ直接給電してもよい。

0053

また、上記においては、コイルを共鳴させて送電するものとしたが、共鳴体として共振コイルに代えて高誘電体ディスクを用いてもよい。

0054

なお、電動車両は、モータ170に加えてエンジンを動力源としてさらに搭載したハイブリッド車両であってもよい。また、電動車両は、直流電源として燃料電池を搭載した燃料電池車であってもよい。

0055

また、上記においては、給電装置200から供給される電力は、蓄電装置150に充電されるものとしたが、この発明は、蓄電装置を備えない車両にも適用可能である。すなわち、走行中に給電装置から電力を受電しながらモータで走行する電動車両にもこの発明は適用可能である。

0056

なお、上記において、二次自己共振コイル110および二次コイル120は、この発明における「受電用共鳴器」の一実施例を形成し、一次自己共振コイル240および一次コイル230は、この発明における「送電用共鳴器」の一実施例を形成する。また、シールドボックス190は、この発明における「受電用共鳴器の周囲に配設される電磁気遮蔽材」の一実施例に対応し、シールド板430は、この発明における「電磁気遮蔽板」の一実施例に対応する。さらに、シールドボックス250は、この発明における「送電用共鳴器の周囲に配設される電磁気遮蔽材」の一実施例に対応し、PCU160およびモータ170は、この発明における「電気駆動装置」の一実施例を形成する。

0057

今回開示された実施の形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施の形態の説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。

図面の簡単な説明

0058

この発明の実施の形態1による給電システムの全体構成図である。
共鳴法による送電の原理を説明するための図である。
電流源(磁流源)からの距離と電磁界の強度との関係を示した図である。
図1に示すシールドボックスの構造を詳しく説明するための図である。
反射電力と遮蔽距離との関係を示した図である。
実施の形態2における共鳴電磁場の遮蔽構造を説明するための図である。

符号の説明

0059

100電動車両、110,340二次自己共振コイル、120,350二次コイル、130整流器、140 DC/DCコンバータ、150蓄電装置、160 PCU、170モータ、180 車両ECU、190,250シールドボックス、210交流電源、220高周波電力ドライバ、230,320一次コイル、240,330一次自己共振コイル、360負荷、410,420 面、430,440シールド板。

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