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技術 解析装置、メッシュ生成プログラム

出願人 株式会社日立製作所
発明者 李燦宮田健治
出願日 2008年9月12日 (10年11ヶ月経過) 出願番号 2008-235052
公開日 2010年3月25日 (9年4ヶ月経過) 公開番号 2010-067170
状態 特許登録済
技術分野 CAD
主要キーワード 三次元有限要素法 粗メッシュ メッシュライン コアモデル 四面体形状 実施形式 メッシュ面 解析空間
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重要な関連分野

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図面 (20)

課題

メッシュ粗密法において、粗密による計算精度を向上する。

解決手段

解析対象となる三次元モデルを生成し(S01)、前記三次元モデルに使用される六面体メッシュ使用領域である六面体メッシュ使用領域および六面体メッシュのサイズを設定し(S02、S03)、前記三次元モデルに使用されるメッシュの全体または一部を粗化または密化する粗密移行メッシュの使用領域である粗密移行メッシュ使用領域を設定する(S04)。その後、設定内容に従って粗化または密化されたメッシュの全体を生成し(S06)、生成したメッシュの全体に対して有限要素法等の解析を行う(S09)。全体で生成される要素数は従来と比べて少なくて済む一方、重要な領域には六面体メッシュを使用しているので計算精度は高い。粗密化されたメッシュの全体やそのときの解析結果を表示装置に表示し、ユーザが気に入らなければ設定を変更できる(S08、S11)。

概要

背景

三次元有限要素法を用いて構造、流体電磁場などを解析する際、扱う解析空間に対して要素(element)を用いてメッシュを構成しなければならない。要素は節点(nodal point)と平面とで構成される。

要素により解析を行う対象の形状を表現する。物体または場などの解析対象を表現するにあたり、要素の数が多い、即ちメッシュが密な場合のほうが、要素の数が少ない、即ちメッシュが粗の場合より格段に計算精度は向上するものの、計算時間は増大してしまう。一般的に、有限要素法においては、要素の数Nに対して計算時間は、概ねN1.4に比例する。要素数が10倍になると、計算時間は約25倍になる。そのため、有限要素解析においては、要素数を減らしつつも、精度の高い解析を実現することになるため、メッシュの構成は重要である。

特に、解析したい対象が、その周辺に比べ極端に寸法が小さく複雑形状を有する場合、例えば、ハードディスクヘッド等のような複雑形状を有する場合、用いる要素の数は何百万以上に膨れ上がる。特別な処理を施さない限り、複雑形状部分(ヘッド等)に対して使用した密なメッシュがそのまま周辺のそれほど複雑でない形状部分(ハードディスクの筐体等)に移ることになるためである。そのような大規模解析は、普段使われる計算機(PC:Personal Computer)では解析不可能であり、大型計算機が必要になるだけではなく、計算時間も膨大になる。

以上の問題を解決するために,メッシュの粗密法が開発されてきた。メッシュの粗密法とは、精度良く解析したい対象物は密なメッシュで表現して、その周辺は粗なメッシュで表現し、その二つを矛盾なく連結させるメッシュの構成方法である。その代表的な方法として非特許文献1に開示されたものがある。非特許文献1で扱う方法は六面体を分割して粗から密に移行させる方法であり、その様子を図24に示してある。図24から分かるように、(a)から(c)に亘って1つの六面体を複数個の六面体に分割することにより、六面体の底面は一つの四角形として粗に表現されているのに対し、その上面は九個の四角形に分割されて密に表現されている。この方法により構成したメッシュの三次元モデルの具体例を図25に示す。

しかし、この方法では、図24で示しているように、メッシュの粗密法により要素の数は減らせるものの、底面近傍に接している六面体は歪みが大きい。つまり、その六面体の辺があまり直交していない。有限要素法において、計算精度が最もよい要素は(各辺が直交している)六面体であるが、このように歪みが大きいと計算精度が落ちる。そのため図25のように粗密を用いてメッシュを作成しても、高い計算精度を求めるために使用する密メッシュ(六面体)から、それほど高い計算精度を求めない周辺の粗メッシュ(六面体)への移行において要素数は少なく抑えられるものの、歪みの影響で計算精度が悪くなり、粗密を用いた効果が出ない。
S. Nakamura, S. Noguchi, and H. Yamashita: "Automatic Hexahedral Mesh Generation for FEMUsing Shape Recognition Technique and Tree Method",IEEE Trans. Magn., Vol. 38, No2, pp, 417-420 (2002)

概要

メッシュの粗密法において、粗密による計算精度を向上する。解析対象となる三次元モデルを生成し(S01)、前記三次元モデルに使用される六面体メッシュ使用領域である六面体メッシュ使用領域および六面体メッシュのサイズを設定し(S02、S03)、前記三次元モデルに使用されるメッシュの全体または一部を粗化または密化する粗密移行メッシュの使用領域である粗密移行メッシュ使用領域を設定する(S04)。その後、設定内容に従って粗化または密化されたメッシュの全体を生成し(S06)、生成したメッシュの全体に対して有限要素法等の解析を行う(S09)。全体で生成される要素数は従来と比べて少なくて済む一方、重要な領域には六面体メッシュを使用しているので計算精度は高い。粗密化されたメッシュの全体やそのときの解析結果を表示装置に表示し、ユーザが気に入らなければ設定を変更できる(S08、S11)。

目的

記事情を鑑みて、本発明では、メッシュの粗密法において、粗密による計算精度を向上することを目的とする。

効果

実績

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請求項1

有限要素法に使用するメッシュを生成して解析を行う解析装置において、解析対象となる三次元モデルと、前記三次元モデルに使用される六面体メッシュ使用領域である六面体メッシュ使用領域と、前記三次元モデルに使用されるメッシュの全体または一部を粗化または密化する粗密移行メッシュの使用領域である粗密移行メッシュ使用領域とを記憶する記憶部と、前記粗密移行メッシュ使用領域内に生成される粗密移行メッシュと前記六面体メッシュ使用領域内に生成される六面体メッシュとを連結し、または前記六面体メッシュに連結する粗密移行メッシュと前記六面体メッシュに連結する粗密移行メッシュに連結する別の粗密移行メッシュとを連結してメッシュの全体を生成する制御部と、を有することを特徴とする解析装置。

請求項2

前記粗密移行メッシュは、四面体ピラミッドプリズムの形状からなるメッシュの少なくとも一つであることを特徴とする請求項1に記載の解析装置。

請求項3

前記制御部は、前記六面体メッシュに前記粗密移行メッシュが連結したとき、または前記六面体メッシュに連結した前記粗密移行メッシュに別の粗密移行メッシュが連結したときのメッシュの集合を、前記解析装置自身が有する表示装置または前記解析装置と外部で通信可能に接続した端末の表示装置に表示するように制御することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の解析装置。

請求項4

有限要素法に使用するメッシュを生成して解析を行う解析装置のメッシュ生成プログラムにおいて、前記解析装置の記憶部は、解析対象となる三次元モデルと、前記三次元モデルに使用される六面体メッシュの使用領域である六面体メッシュ使用領域と、前記三次元モデルに使用されるメッシュの全体または一部を粗化または密化する粗密移行メッシュの使用領域である粗密移行メッシュ使用領域とを記憶し、前記解析装置の制御部に、前記粗密移行メッシュ使用領域内に生成される粗密移行メッシュと前記六面体メッシュ使用領域内に生成される六面体メッシュとを連結し、または前記六面体メッシュに連結する粗密移行メッシュと前記六面体メッシュに連結する粗密移行メッシュに連結する別の粗密移行メッシュとを連結してメッシュの全体を生成する処理を実行させることを特徴とするメッシュ生成プログラム。

技術分野

0001

本発明は、有限要素法(FEM:Finite Element Method)等による数値解析に使用するメッシュ構築する技術に関する。

背景技術

0002

三次元有限要素法を用いて構造、流体電磁場などを解析する際、扱う解析空間に対して要素(element)を用いてメッシュを構成しなければならない。要素は節点(nodal point)と平面とで構成される。

0003

要素により解析を行う対象の形状を表現する。物体または場などの解析対象を表現するにあたり、要素の数が多い、即ちメッシュが密な場合のほうが、要素の数が少ない、即ちメッシュが粗の場合より格段に計算精度は向上するものの、計算時間は増大してしまう。一般的に、有限要素法においては、要素の数Nに対して計算時間は、概ねN1.4に比例する。要素数が10倍になると、計算時間は約25倍になる。そのため、有限要素解析においては、要素数を減らしつつも、精度の高い解析を実現することになるため、メッシュの構成は重要である。

0004

特に、解析したい対象が、その周辺に比べ極端に寸法が小さく複雑形状を有する場合、例えば、ハードディスクヘッド等のような複雑形状を有する場合、用いる要素の数は何百万以上に膨れ上がる。特別な処理を施さない限り、複雑形状部分(ヘッド等)に対して使用した密なメッシュがそのまま周辺のそれほど複雑でない形状部分(ハードディスクの筐体等)に移ることになるためである。そのような大規模解析は、普段使われる計算機(PC:Personal Computer)では解析不可能であり、大型計算機が必要になるだけではなく、計算時間も膨大になる。

0005

以上の問題を解決するために,メッシュの粗密法が開発されてきた。メッシュの粗密法とは、精度良く解析したい対象物は密なメッシュで表現して、その周辺は粗なメッシュで表現し、その二つを矛盾なく連結させるメッシュの構成方法である。その代表的な方法として非特許文献1に開示されたものがある。非特許文献1で扱う方法は六面体を分割して粗から密に移行させる方法であり、その様子を図24に示してある。図24から分かるように、(a)から(c)に亘って1つの六面体を複数個の六面体に分割することにより、六面体の底面は一つの四角形として粗に表現されているのに対し、その上面は九個の四角形に分割されて密に表現されている。この方法により構成したメッシュの三次元モデルの具体例を図25に示す。

0006

しかし、この方法では、図24で示しているように、メッシュの粗密法により要素の数は減らせるものの、底面近傍に接している六面体は歪みが大きい。つまり、その六面体の辺があまり直交していない。有限要素法において、計算精度が最もよい要素は(各辺が直交している)六面体であるが、このように歪みが大きいと計算精度が落ちる。そのため図25のように粗密を用いてメッシュを作成しても、高い計算精度を求めるために使用する密メッシュ(六面体)から、それほど高い計算精度を求めない周辺の粗メッシュ(六面体)への移行において要素数は少なく抑えられるものの、歪みの影響で計算精度が悪くなり、粗密を用いた効果が出ない。
S. Nakamura, S. Noguchi, and H. Yamashita: "Automatic Hexahedral Mesh Generation for FEMUsing Shape Recognition Technique and Tree Method",IEEE Trans. Magn., Vol. 38, No2, pp, 417-420 (2002)

発明が解決しようとする課題

0007

記事情を鑑みて、本発明では、メッシュの粗密法において、粗密による計算精度を向上することを目的とする。

課題を解決するための手段

0008

前記目的を達成するため、本発明では、粗から密への移行または密から粗への移行に用いるメッシュとしてピラミッド三角柱プリズム)または四面体形状のメッシュを用いる。これにより、移行元(または移行先)に用いられるメッシュ(主に、六面体)の形状を歪ませる必要が無くなる。
詳細は、後記する。

発明の効果

0009

本発明により、メッシュの粗密法において、粗密による計算精度を向上することができる。

発明を実施するための最良の形態

0010

次に、本発明の実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。

0011

≪構成≫
図1は、本実施形態の解析装置ハードウェア構成を図示したものである。図1に示す解析装置100は、CPU(Central Processing Unit:制御部)101、ROM(Read Only Memory)102、RAM(Random Access Memory:記憶部)103、HDD(Hard Disc Drive:記憶部)104、グラフィック処理部105、入力I/F(Interface)106を含んで構成された計算機であり、これらはバス107を介して相互に接続されている。

0012

ここで、CPU101は、HDD104に格納されているプログラムメッシュ生成プログラムを含む。)に応じて各部を制御する。また、後記する各種の計算を行う。

0013

ROM102は、CPU101が実行する基本的なプログラムやデータを格納している。

0014

RAM103は、CPU101が実行途中のプログラムや、演算途中のデータを一時的に記憶する記憶領域である。

0015

HDD104は、CPU101が実行するOS(Operating System)や、後記する自動メッシュ生成処理を行うプログラム、3DCAD(3 Dimension Computer-Aided Design)データ(説明の便宜上、単に、「CADデータ」と称する。)などを記憶する。なお、CADデータについては、不図示の通信インターフェースを備え、ネットワークに接続した解析装置100が、そのネットワークに接続したデータベースサーバなどの外部から取得するようにしても良い。

0016

グラフィック処理部105には、ディスプレイ等の表示装置を備えるパーソナルコンピュータとしての端末200が接続されており、CPU101からの描画命令に従って、端末200の表示装置の画面上に画像を表示させる。

0017

入力I/F106には、端末200が備える入力装置を実現するマウスポインティングデバイス)やキーボードが接続されており、端末200のユーザにより入力された情報を受信し、バス107を介してCPU101に送信する。

0018

ここで、後記する処理(主にメッシュ生成に関する処理)は、CPU101の制御のもと、HDD104に格納されたプログラムを実行することによって実現される。つまり、図1に示す計算機上で、所定の解析プログラムに従って、各種処理を実行することにより、解析装置100の機能を実現することができる。その場合、解析装置100が有すべき機能の処理内容記述した解析プログラムが提供される。その解析プログラムをコンピュータで実行することにより、前記解析装置100の機能がコンピュータ上で実現される。なお、機能については後記する。

0019

処理内容を記述した解析プログラムは、コンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録しておくことができる。コンピュータで読み取り可能な記録媒体としては、磁気記録装置光ディスク光磁気記録媒体半導体メモリなどがある。磁気記録装置には、HDD、フレキシブルディスクFD:Flexible Disc)、磁気テープなどがある。光ディスクには、DVD(Digital Versatile Disc)、DVD−RAM、CD−ROM(Compact Disc Read Only Memory)、CD−R(Recordable)/RW(ReWritable)などがある。光磁気記録媒体には、MO(Magneto-Optical disc)などがある。

0020

この解析プログラムを流通させる場合には、例えば、そのプログラムが記録されたDVD、CD−ROMなどの可搬型記録媒体販売される。また、解析プログラムをサーバコンピュータ記憶装置に格納しておき、ネットワークを介して、サーバコンピュータから他のコンピュータにそのプログラムを転送することもできる。

0021

解析プログラムを実行するコンピュータは、例えば、可搬型記録媒体に記録されたプログラムもしくはサーバコンピュータから転送されたプログラムを、自己の記憶装置に格納する。そして、コンピュータは、自己の記憶装置からプログラムを読み取り、解析プログラムに従った処理を実行する。なお、コンピュータは、可搬型記録媒体から直接プログラムを読み取り、そのプログラムに従った処理を実行することもできる。また、コンピュータは、サーバコンピュータからプログラムが転送されるごとに、逐次、受け取ったプログラムに従った処理を実行することもできる。

0022

図2は、本実施形態の解析装置のソフトウェア構成を図示したものである。解析装置100が実現する機能は、このソフトウェア構成により具体的に表現される。この解析装置100は、三次元モデル生成部111、六面体メッシュ使用領域設定部112、六面体メッシュサイズ設定部113、粗密移行メッシュ使用領域設定部114、メッシュ生成用パラメータ取得部115、メッシュ生成部116、および解析処理部117を有している。

0023

三次元モデル生成部111は、HDD104から読み出したCADデータから解析対象の三次元モデルを生成する。三次元モデルを生成するときには、CADデータから当該物体の形状を取得し、その形状の外形をFEMによるメッシュ生成用のモデルに反映させる。形状を取得したときには、例えば当該物体を構成する部品の占める位置は、三次元モデル内に予め設定した三次元座標(本実施形態では座標軸は直交しているものとする。)の座標値によって定まり、記憶され、さらにその座標値に位置する部品を構成する物質物性値が定まり、記憶される。前記物性値は、CADデータから取得される。
また、電磁場等の場の解析を行う場合には、場の影響も考慮するため、磁性体等の物質が存在する領域だけでなく、その周辺にある空気または真空をも含めて三次元モデルを生成する。

0024

六面体メッシュ使用領域設定部112は、生成された三次元モデルの占める領域うち、ユーザが一定以上の計算精度を確保したい領域を包含するように六面体メッシュを使用することになる領域を六面体メッシュ使用領域として設定する。設定する六面体メッシュ使用領域はユーザが端末200のポインティングデバイス等から入力することで定まり、その領域の輪郭は、三次元モデルの形状に沿うように精密にしても良いし、直方体のように簡略化しても良い。六面体メッシュ使用領域が設定されると、その領域の輪郭を特定するのに最低限必要となる座標値が定まり、記憶される。

0025

六面体メッシュサイズ設定部113は、設定された六面体メッシュ使用領域内に生成される六面体メッシュのサイズを設定する。設定する六面体メッシュのサイズはユーザが端末200のポインティングデバイス等から入力することで定まり、記憶される。通常、解析したい数値の変化が大きい、または何らかの意図があって着目した領域を占めるメッシュには、サイズの小さな密メッシュ(六面体)を使用し、そうでもない領域を占めるメッシュには、サイズの大きな粗メッシュ(六面体)を使用する。なお、本実施形態では、メッシュのサイズの大小がどうあれ、あるメッシュの節点は、そのメッシュと連結するメッシュの節点をも構成するものとする。

0026

粗密移行メッシュ使用領域設定部114は、生成された三次元モデルの占める領域うち、六面体メッシュ使用領域以外の領域を包含するように粗密移行メッシュを使用することになる領域を粗密移行メッシュ使用領域として設定する。前記領域は、主に、密メッシュが生成される領域から粗メッシュが生成される領域に至るまで(または、粗メッシュが生成される領域から密メッシュが生成される領域に至るまで)に粗密移行メッシュを配置することになると想定される領域が挙げられる。また、粗密移行メッシュとは、密メッシュに連結し、連結元となる密メッシュの要素と比べて節点および平面の数を減少させてメッシュの全体または一部を粗化する機能を有し、連結先となる粗メッシュと連結することができるメッシュ(密メッシュに連結した粗密移行メッシュに連結する粗密移行メッシュも含む。)、または粗メッシュに連結し、連結元となる粗メッシュの要素と比べて節点および平面の数を増加させてメッシュの全体または一部を密化する機能を有し、連結先となる密メッシュと連結することができるメッシュ(粗メッシュに連結した粗密移行メッシュに連結する粗密移行メッシュも含む。)である。

0027

図3は、粗密移行メッシュとなる代表的な要素の形状を図示したものである。図示した要素は、(a)四面体(Tetrahedron(te))、(b)ピラミッド(Pyramid(py))、(c)プリズム(Prism(pr):三角柱)、(d)六面体(Hexahedron(hex))の形状からなる4つの要素である。なお、本実施形態では、特に説明しない限り、(d)六面体は、各辺が直交する六面体(つまり、直方体)を意味する。
(d)六面体を要素とする六面体メッシュは、六面体メッシュ使用領域には当然使用されるが(このときの六面体メッシュは、粗密移行メッシュとは呼ばない。)、粗密移行メッシュ使用領域に配置されても良い。ただ、(a)四面体、(b)ピラミッド、(c)プリズムを要素とするメッシュは、六面体メッシュ使用領域に配置されることは無い。

0028

設定する粗密移行メッシュ使用領域はユーザが端末200のポインティングデバイス等から入力することで定まり、その領域の輪郭は、三次元モデルの形状に沿うように精密にしても良いし、直方体のように簡略化しても良い。結果的に粗密移行メッシュ使用領域の一部または全部が六面体メッシュ使用領域の一部または全部と重なることになっても良い。ただし、重なる領域においては、六面体メッシュを優先的に配置するように制御がなされる。ちなみにメッシュ同士が重なることは無い。粗密移行メッシュ使用領域が設定されると、その領域の輪郭を特定するのに最低限必要となる座標値が定まり、記憶される。
なお、計算の便宜上、三次元モデルが生成される空間において、メッシュを無限遠方まで生成、配置することはなく、設計事項として、メッシュが配置される最大領域、つまり、六面体メッシュ使用領域および粗密移行メッシュ使用領域を包含するような領域が定められている。粗密移行メッシュ使用領域設定部114は、最大領域から六面体メッシュ使用領域を除いた部分を粗密移行メッシュ使用領域として設定しても良い。

0029

メッシュ生成用パラメータ取得部115は、端末200からメッシュ生成用パラメータを取得する。メッシュ生成用パラメータとは、六面体メッシュ使用領域、六面体メッシュのサイズおよび粗密移行メッシュ使用領域が設定された三次元モデルにおいて、計算精度および計算時間が最適になるようにメッシュを生成するために必要な条件を示すデータである。ユーザが所望の計算精度および計算時間を実現したいために端末200の入力装置からメッシュ生成用パラメータが入力される。メッシュ生成用パラメータとしては、少なくとも使用するメッシュの要素数の上限およびその節点数の上限が含まれる。他には、計算時間の上限、粗密移行メッシュの要素数の上限およびその節点数の上限が含まれていても良い。
端末200からメッシュ生成用パラメータを取得する際には、事前に端末200の表示装置に、メッシュ生成用パラメータを入力可能なダイアログを表示し、メッシュ生成用パラメータが入力されるまで待機する。

0030

メッシュ生成部116は、六面体メッシュ使用領域、六面体メッシュのサイズおよび粗密移行メッシュ使用領域が設定された三次元モデルにおいて、メッシュ生成用パラメータで定められた条件を満たすようにしてメッシュを生成する。

0031

解析処理部117は、有限要素法により、メッシュが生成された三次元モデルの解析を行うように処理する。その解析結果は、端末200の表示装置に表示される。
以上で、本実施形態の解析装置の構成に関する説明を終了する。

0032

≪処理≫
次に、本実施形態の解析装置における処理について説明する。
図4は、本実施形態の解析装置における処理をフローチャートとして図示したものである。この処理の主体は、CPU101である。CPU101の制御により、三次元モデル生成部111、六面体メッシュ使用領域設定部112、六面体メッシュサイズ設定部113、粗密移行メッシュ使用領域設定部114、メッシュ生成用パラメータ取得部115、メッシュ生成部116、および解析処理部117として具現化される処理部が実現される。

0033

まず、ステップS01において、CPU101は、三次元モデル生成部111の機能を実現すべく、HDD104から読み出したCADデータから解析対象の三次元モデルを生成する。生成した後、ステップS02に進む。

0034

次に、ステップS02において、CPU101は、六面体メッシュ使用領域設定部112の機能を実現すべく、六面体メッシュ使用領域を設定する。設定した後、ステップS03に進む。

0035

次に、ステップS03において、CPU101は、六面体メッシュサイズ設定部113の機能を実現すべく、六面体メッシュのサイズを設定する。設定した後、ステップS04に進む。

0036

次に、ステップS04において、CPU101は、粗密移行メッシュ使用領域設定部114の機能を実現すべく、粗密移行メッシュ使用領域を設定する。設定した後、ステップS05に進む。

0037

次に、ステップS05において、CPU101は、メッシュ生成用パラメータ取得部115の機能を実現すべく、端末200からメッシュ生成用パラメータを取得する。取得した後、ステップS06に進む。

0038

次に、ステップS06において、CPU101は、メッシュ生成部116の機能を実現すべく、三次元モデルのメッシュを生成する。生成した後、ステップS07に進む。

0039

次に、ステップS07において、CPU101は、生成したメッシュを、その生成のときに使用した要素数および節点数とともに端末200の表示装置に表示させる。表示させた後、ステップS08に進む。なお、この表示をした後、解析装置100は端末200からの指示があるまで待機する。

0040

次に、ステップS08において、CPU101は、端末200から、生成したメッシュの変更指示があったか否かを判定する。例えば、生成したメッシュの全体の形状がいびつであったり、要素数や節点数の数が多すぎて多大な計算時間を要したりしてしまうために再度メッシュを作り直そうと、ユーザが判断したのであれば、端末200の入力装置から解析装置100に対しその旨の指示を入力する。変更指示があった場合(ステップS08でYes)、ステップS02に戻る。そうでなければ(ステップS08でNo)、ユーザが生成したメッシュに満足したものとして、ステップS09に進む。

0041

次に、ステップS09において、CPU101は、解析処理部117の機能を実現すべく、生成したメッシュに対し、有限要素法による解析処理を実行する。実行した後、ステップS10に進む。

0042

次に、ステップS10において、CPU101は、前記解析処理による解析結果を端末200の表示装置に表示させる。表示させた後、ステップS11に進む。なお、この表示をした後、解析装置100は端末200からの指示があるまで待機する。

0043

次に、ステップS10において、CPU101は、端末200から、生成したメッシュの変更指示があったか否かを判定する。例えば、解析結果の計算精度が悪すぎたり、計算時間が長すぎたりしたために再度メッシュを作り直そうと、ユーザが判断したのであれば、端末200の入力装置から解析装置100に対しその旨の指示を入力する。変更指示があった場合(ステップS10でYes)、ステップS02に戻る。そうでなければ(ステップS10でNo)、ユーザが解析結果に満足したものとして、処理を終了する。
以上で、本実施形態の解析装置の処理に関する説明を終了する。

0044

≪具体例≫
次に、本実施形態で使用する粗密移行メッシュを用いたメッシュの粗密法の具体例を紹介する。

0045

〔具体例1;メッシュの粗化〕
図5は、180(=6×6×5)個の六面体メッシュの集合を図示したものである。有限要素法による解析は、このメッシュの節点を連続的に移動させて解析対象の形状を表現した後に実行する。

0046

図6は、メッシュを粗化する過程を図示したものである。(a)において、図5に示した六面体メッシュの集合(網掛け表示)の外周を、プリズムを用いて粗化した様子が描かれている。そして(b)において、内部の密メッシュと外周の粗なメッシュとの蓋をするようにメッシュを追加していき、傍から見れば粗なメッシュが2段積み上げられたようにしてメッシュの集合を粗化している。(a)から(b)への移行は、複数個のプリズム(pr)および複数個のピラミッド(py)を用いて実現される。図6(a)でわかるように、蓋を追加する前のプリズムおよび六面体の要素は、図25の六面体のように不定型に歪んでいないことがわかる。図6の(a)から(b)への移行が実現されることは、後記図7に示す手順が証明されれば、この手順を繰り返すことができるということで証明される。

0047

図7は、メッシュを粗化する過程の一部を図示したものである。(a)には、六面体メッシュの集合の上面において、その集合の中にプリズムと密な六面体が配置された状態を確認することができる。(b)は、プリズムの上に一つのピラミッド(py)を置いた状態である。そして、(c)、(d)、(e)と続いてピラミッド(py)を一つずつ(b)のピラミッドに連結するように置いている。(e)からわかるように、正面を除く他の面は四角形で構成されている、つまり、粗化されていることがわかる。

0048

次に、(f)に示すように、密な六面体の一つの上に2つのプリズム(pr)を置き、さらに(g)に示すように、その2つのプリズムの蓋をするように1つのプリズム(pr)を置いている。他の密な六面体に対しても同様に繰り返し、さらに残りのプリズムに対して、(b)〜(e)の手順を行うと、1列分蓋をした(h)の状態ができあがる。(h)は、外見からするといかにも六面体で構成されているように見えるが、中には密なメッシュが隠れている。つまり、粗化されている。このような方法を用いることで、図6に示す移行が可能になる。

0049

以上の方法を底面および周囲面にも実施することにより、密から粗への移行が簡単に実現される。また、このような方法は簡単であるため、そのプログラム化も簡単である。そのため自動メッシュ生成プログラムにおいては最適な方法となる。一方、粗密移行メッシュとして用いたピラミッドおよびプリズムは多少歪みがあるものの不定形ではなく、六面体においては歪みを加えてないことが特徴である。

0050

〔具体例2;メッシュライン消去
本実施形態のメッシュの粗密法は全体の粗密化が可能となるばかりでなく、特定のメッシュラインを消去するという用途にも用いることが可能である。ここでは、説明を簡単にするため、64個の六面体で構成されるx軸、y軸、z軸に接する1/8モデルを密から粗に移行する例を示すことでメッシュラインの消去による粗密化について説明する。

0051

図8は、x軸、y軸、z軸に接する1/8モデルのメッシュの集合を図示したものである。図中上面の1ライン太線)および前面の交差した2ライン(太線)を消去していく。

0052

図9は、1/8モデルのメッシュの集合の上面の1ラインを消去する過程を図示したものである。(a)〜(g)に亘ってプリズム(pr)を用いてその1ラインを消去する様子が描かれているが、方法としては、図7に示したものと同様であるのでその説明は省略する。結果的に、z方向の粗密化が実現されている。

0053

図10は、1/8モデルのメッシュの集合の上面の1ラインを消去することで表面に出現した三角形を消去する過程を図示したものである。図9続きである。(a)〜(e)に亘ってピラミッド(py)を用いてその三角形を消去する様子が描かれているが、方法としては、図7に示したものと同様であるのでその説明は省略する。

0054

図11は、1/8モデルのメッシュの集合の前面の2ラインを消去する過程を図示したものである。図10の続きである。(a)の状態に対し、(b)、(c)のように分割交差点に接する4個の四角形上に4つのピラミッド(py)を位置させる。そこに四面体(te)4つをピラミッドの間を連結するように位置させてから((d)、(e))、(f)に示すようにピラミッド(py)で蓋をすることで六面体を作り上げることができる。残りは、プリズム(pr)と六面体(hex)等を用いて(g)から(i)へ移行していく。外部からは12個の六面体メッシュ構成と同様になる。結果的に、x方向の粗密化が実現されている。なお、y方向の粗密化も同様の手順で実現することができる。

0055

図12は、1/8モデルのメッシュの集合におけるメッシュラインの消去により使用された要素数の変遷を図示したものである。元の状態(a)、z方向を粗密化した状態(b)、x方向およびy方向も粗密化した状態(c)へと移行するに従って、使用された要素数は64→84→146といった具合に増加している。一見、元の状態(a)から単に六面体メッシュを1層分だけ仮に追加したときと比較すると要素数は増大しているように見える。しかし、追加したメッシュ、つまり、粗密移行メッシュのサイズは、仮に追加した六面体メッシュのサイズよりも大きい(仮に追加した六面体メッシュのサイズは元の状態(a)のそれに依存してしまい、密メッシュが追加されてしまう)ため全体で見れば少ない要素数で構成することができる。よって、計算時間を短く抑えることができる。また、六面体メッシュを仮に追加したときと比べれば、ただでさえ計算精度の低下を招くプリズム等を使用しており、さらにサイズの大きな粗のメッシュを使用することになるのでメッシュ全体の計算精度は低下するように思われる。しかし、粗密移行メッシュを使用する領域は、特に高い計算精度を要求する領域ではないため、全体の計算精度に及ぶ影響は気にならない程度で済む。従来のように、高い計算精度を要求するにもかかわらず歪んだ六面体メッシュを使用してしまわざるを得ない状態に比べればはるかに優れている。

0056

〔具体例3;残留磁化解析において使用するメッシュの粗化〕
本実施形態のメッシュの粗密法は、場の解析にも有効である。以下、磁場の解析を例にしてメッシュの粗化の有効性について説明する。

0057

図13は、磁性体の上にコイルを配置したときの動磁場を表現する三次元モデルの1/4モデルを図示したものである。(a)に示すこのコアモデルはコイル2(濃い網掛けで表示)に電流を流した場合、磁性体1(薄い網掛けで表示)がどのように磁化するかを調べるためのモデルである。ここで、磁性体1の表面の隅のメッシュは細かく分割されている。このように分割して密にしたのは、電流の立ち上がり(または下がり)の時に磁性体1の表面に表皮効果(skin depth)が起こるため、それに伴う物理量の大きな変化を適切に捉えて解析するためである。また、動磁場の解析を行うので、このコアモデルにおいて空気層を表現するメッシュ(空気3)をコイル2と磁性体1との間およびそれらの周辺に配置する必要がある。その結果、コアモデルにおいて使用する要素数は12096個であり、節点数は13750個である。

0058

このコアモデルに対し、粗密移行メッシュを用いてメッシュの粗化を行う様子が(b)〜(d)に示されている。すなわち、一部を拡大したコアモデル(b)に対し、空気3を構成するメッシュとしてプリズム(pr)を追加して表皮効果用に設定した密メッシュを一部粗化した様子が(c)に示されており、さらにその粗化が拡大してコアモデルの上面全領域を粗化した様子が(d)に示されている。

0059

このような体系では磁場が広範囲に及ぶため、コアモデルを捉える空気3の領域を広くとらなければならない。図14は、通常の方法で、すべての空気3のメッシュを生成した動磁場解析用の三次元モデルを図示したものである。このモデルに使用された要素数は127575個であり、節点数は135424であり、コアモデルに使用した要素数および節点数のおよそ10倍である。特に、表皮効果を捉えるための密メッシュはそのまま遠方まで延びており、要素のアスペクト比が大きくなってしまっている。その結果、計算時間が非常に大きくなる。

0060

図15は、本実施形態のメッシュの粗密法で、コアモデル以外のすべての空気3のメッシュを粗密移行メッシュとして生成した動磁場解析用の三次元モデルを図示したものである。図13(b)〜(d)に示したような具合に、粗密移行メッシュを追加していくと、図15(a)に示す三次元モデルが得られる。(a)に示す三次元モデルの要素数は28196個であり、節点数は22930個である。通常の方法により生成した三次元モデル(図14参照)では、コアモデル部分を除く空気3の領域の要素数は115479個であるが、本実施形態のメッシュの粗密法によるそれは16100個に過ぎない。よって、この粗密法により空気3の領域の要素数を約1/7程度に抑えたことになる。

0061

この2つのメッシュモデル同一条件で160ステップの動磁場解析を行った結果、通常の方法による三次元モデルでは、計算時間として1436.6秒かかったところ、本実施形態のメッシュの粗密法によるそれでは、345.8秒となり約4倍の高速化が確認された。また、解析から得られる磁場強度の差は1%未満であり、つまり、解析結果のズレが1%未満で済んでいることになるので、本実施形態のメッシュの粗密法の有効性を実証しているといえる。

0062

なお、図15の(b)は、(a)に示された切断用矢印Aから三次元モデルを切断して上方から眺めたときの断面図である。(b)に示されているメッシュの形状は、普段二次元で行われるメッシュの粗密化(三角形および四角形の要素を用いて行う粗密化)で生成される平面と類似することが確認された。

0063

〔具体例4;メッシュ面消去〕
具体例2では、メッシュラインを消去する方法を説明した。ただ、本実施形態のメッシュの粗密法はメッシュラインだけでなくメッシュの面も消去することが可能である。ここでは、説明を簡単にするため、複数の六面体で構成されるx軸、y軸、z軸に接する1/8モデルを密から粗に移行する例を示すことでメッシュ面の消去による粗密化について説明する。

0064

図16は、x軸、y軸、z軸に接する1/8モデルのメッシュの集合を図示したもの(a)(b)である。(b)は(a)の三次元モデルをz軸に関して90度時計回りに回転させた状態のものである。図中上面の交差した2本のおよび側面の1本の縞を消去していく。

0065

図17は、1/8モデルのメッシュの集合の上面の2本の縞を消去する過程を図示したものである。(a)の状態に対し、(b)のように縞の分割交差領域に四面体(te)を配置した後、(c)、(d)のように縞の残りの領域にプリズム(pr)を位置させる。最後に(e)において、残りの上面に六面体を被せるようにして上面を平らにする。このように、ピラミッド(py)やプリズム(pr)を用いてその2本の縞を消去する様子が描かれているが、方法としては、図11に示したものの応用である。結果的に、z方向の粗密化が実現されている。

0066

図18は、1/8モデルのメッシュの集合の側面の1本の縞の一部を消去する過程を図示したものである。図17の続きである。(a)〜(i)に亘って四面体(te)やプリズム(pr)を用いてその2本の縞を消去する様子が描かれているが、方法としては図17に示したものとほぼ同様であるのでその説明は省略する。四面体(te)は角のメッシュを構成するのに使用されている。結果的に、x方向の粗密化が実現されている。

0067

図19は、縞の一部を消去した1/8モデルのメッシュの集合を図示したものである。図18の続きであり、図19(a)は、図18(i)と同一である。(b)は、(a)の三次元モデルをz軸に関して90度時計回りに回転させた状態のものである。(c)は、(b)において、y軸方向にある面を角の部分を拡大した図である。(c)に着目すると、z方向およびx方向の粗密化により、2つの三角形で成り立つ面が出現している。以下、この面を消去していく。

0068

図20は、1/8モデルのメッシュの集合の側面の1本の縞の一部を消去する過程を図示したものである。図19の続きであり、図20(a)は、図19(c)と同一である。(a)〜(h)に亘って四面体(te)やピラミッド(py)を用いて角にある面を消去する様子が描かれている。その手順を追っていくと、これまでに示した手順とほぼ同じ要領で行うことができることがわかる。

0069

図21は、1/8モデルのメッシュの集合の側面の縞の一部を消去する過程を図示したものである。図18図20の続きであり、図21(a)は、図19(b)と同一である。 (a)〜(h)に亘って、図20で示した手順を含めつつ、四面体(te)やプリズム(pr)等を用いてその縞を消去する様子が描かれているが、方法としては図17に示したものとほぼ同様であるのでその説明は省略する。最後に(h)において、残りの側面に六面体を被せるようにして側面を平らにする。結果的に、y方向の粗密化が実現されている。

0070

図22は、1/8モデルのメッシュの集合を粗化したときの元の形状(a)と粗化後の形状(b)とを図示したものである。(a)は図16に示した状態に等しく、(b)は図21(h)に示した状態に等しい。x方向、y方向、z方向において縞が消去され、メッシュ面が粗化されている様子が確認できる。

0071

〔具体例5;メッシュの密化〕
これまでは、メッシュを粗化する様子を説明した。ここでは、メッシュを密化する様子について説明する。

0072

図23は、メッシュの粗から密への移行の様子を図示したものである。元の状態(a)に対し、プリズム(pr)やピラミッド(py)等の粗密移行メッシュを追加して配置していくことにより六面体メッシュが密化していく様子が状態(b)から確認することができる。追加する様子は図7論理的には同じであるため、その手順に関する説明は省略する。
以上で、本実施形態で使用する粗密移行メッシュを用いたメッシュの粗密法の具体例に関する説明を終了する。

0073

≪まとめ≫
本実施形態により、以下の効果を奏する。すなわち、粗密移行メッシュとして主に四面体、ピラミッド、プリズムを用い、六面体の粗メッシュと密メッシュとを矛盾なく連結するので、六面体メッシュを歪ませることなくメッシュを生成することができる。よって、使用する要素数を抑え、短時間で計算を行いつつも、高い計算精度を実現することができる。

0074

≪その他≫
なお、前記形態は、本発明を実施するための最良のものであるが、その実施形式はこれに限定するものではない。したがって、本発明の要旨を変更しない範囲において、その実施形式を種々変形することが可能である。

0075

例えば、本実施形態では、メッシュを用いた解析の手法として有限要素法を採り上げたが、この他にも有限体積法有限差分法による解析にも用いることができる。

0076

また、本実施形態では、解析装置100と通信可能に接続した端末200の入力装置から変更指示等の入力をし、端末200の表示装置に生成したメッシュや解析結果等を表示するように制御した。しかし、解析装置100自身が入力装置および表示装置を有し、その入力装置から変更指示等を入力したり、その表示装置に、生成したメッシュや解析結果等を表示したりしても良い。

0077

また、粗密移行メッシュを配置するにあたり、互いに密度の異なる六面体メッシュの集合が定まった状態で双方の集合を連結するように粗密移行メッシュを配置していくように制御しても良いし、1つの六面体メッシュの集合が定まっており、その集合から粗化する旨の指示または密化する旨の指示を、例えば、端末200の入力装置から入力すれば、その集合を粗化または密化するように粗密移行メッシュを配置するように制御しても良い。

0078

また、本実施形態では、解析装置100は、メッシュの全体を生成した後にメッシュを作り直す旨の変更指示を取得するように処理を進めた。しかし、メッシュを生成している途中であってもその変更指示を取得するように処理を進めても良い。例えば、メッシュの生成に必要な情報を一通り設定した後(図4のS02〜S05参照)、メッシュを生成するときに六面体メッシュの集合がまず生成され、その周囲に1段目分の粗密移行メッシュの集合が生成された状態で処理を一旦保留する。その後、その状態を一旦端末200の表示装置に表示させてからユーザからの変更指示を取得する。それまでに使用した要素数や節点数も合わせて表示しても良い。ユーザは表示されたメッシュ等が気に入らなければ途中段階でメッシュを再度作り直すように指示し、そうでなければ2段目分の粗密移行メッシュの集合を生成するように指示する。解析装置100はその指示に従うように少しずつメッシュを生成する。このような手順を踏み、メッシュの粗化過程または密化過程を少しずつ表示して、ユーザからの変更指示を逐一受け付けるようにしていきながらメッシュの全体を生成するように処理を進めても良い。また、ユーザからの変更指示を随時受けることができるようにして、端末200の表示装置にゆっくりとしたペースでメッシュを1つずつ表示していくように処理を進めても良い。このようにして、ユーザにとって不要と思われるメッシュの生成に要する時間を省くことができ、解析の作業の効率が増す。

0079

その他、ハードウェアソフトウェア、各フローチャートなどの具体的な構成について、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更が可能である。

図面の簡単な説明

0080

本実施形態の解析装置のハードウェア構成を図示したものである。
本実施形態の解析装置のソフトウェア構成を図示したものである。
粗密移行メッシュとなる代表的な要素の形状を図示したものである。
本実施形態の解析装置における処理をフローチャートとして図示したものである。
180(=6×6×5)個の六面体メッシュの集合を図示したものである。
メッシュを粗化する過程を図示したものである。
メッシュを粗化する過程の一部を図示したものである。
x軸、y軸、z軸に接する1/8モデルのメッシュの集合を図示したものである。
1/8モデルのメッシュの集合の上面の1ラインを消去する過程を図示したものである。
1/8モデルのメッシュの集合の上面の1ラインを消去することで表面に出現した三角形を消去する過程を図示したものである。
1/8モデルのメッシュの集合の前面の2ラインを消去する過程を図示したものである。
1/8モデルのメッシュの集合におけるメッシュラインの消去により使用された要素数の変遷を図示したものである。
磁性体の上にコイルを配置したときの動磁場を表現する三次元モデルの1/4モデルを図示したものである。
通常の方法で、すべての空気3のメッシュを生成した動磁場解析用の三次元モデルを図示したものである。
本実施形態のメッシュの粗密法で、コアモデル以外のすべての空気3のメッシュを粗密移行メッシュとして生成した動磁場解析用の三次元モデルおよびその断面図を図示したものである。
x軸、y軸、z軸に接する1/8モデルのメッシュの集合を図示したもの(a)(b)である。
1/8モデルのメッシュの集合の上面の2本の縞を消去する過程を図示したものである。
1/8モデルのメッシュの集合の側面の1本の縞の一部を消去する過程を図示したものである。
縞の一部を消去した1/8モデルのメッシュの集合を図示したものである。
1/8モデルのメッシュの集合の側面の1本の縞の一部を消去する過程を図示したものである。
1/8モデルのメッシュの集合の側面の縞の一部を消去する過程を図示したものである。
1/8モデルのメッシュの集合を粗化したときの元の形状(a)と粗化後の形状(b)とを図示したものである。
メッシュの粗から密への移行の様子を図示したものである。
六面体メッシュだけを用いた従来のメッシュの粗密法の説明図である。
六面体だけを用いた従来のメッシュの粗密法より作成された三次元モデルの具体例である。

符号の説明

0081

1磁性体
2コイル
3 空気
100解析装置
101 CPU
102 ROM
103 RAM
104 HDD
105グラフィック処理部
106 入力I/F
107バス
111三次元モデル生成部
112六面体メッシュ使用領域設定部
113六面体メッシュサイズ設定部
114粗密移行メッシュ使用領域設定部
115メッシュ生成用パラメータ取得部
116 メッシュ生成部
117解析処理部
200 端末

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