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技術 共振回路の出力から生成される直流電圧を安定化する駆動搬送波の制御

出願人 井森正敏
発明者 井森正敏
出願日 2008年9月8日 (10年10ヶ月経過) 出願番号 2008-229540
公開日 2010年3月18日 (9年3ヶ月経過) 公開番号 2010-063339
状態 未査定
技術分野 DC‐DCコンバータ
主要キーワード プラス誤差 周波数振幅 定電圧直流電源 振幅依存性 直流高電圧電源装置 同期素子 シミュレーション用回路 電気振動
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (20)

課題

送波によって駆動される共振回路の出力を整流することによって得られる直流電圧を搬送波の周波数帰還する出力電圧の安定化は、共振周波数から離れた周波数に対応する軽い負荷への出力が著しく低い効率となる。

解決手段

2個の独立した変数を入力とする統合増幅器を導入し、この統合増幅器が駆動する出力回路スカラー目的変数を出力する場合、2個の入力が通常の演算増幅器のプラス入力とマイナス入力と同様に考えて帰還を設計できる条件を求め、この条件をもとに共振回路から出力される高周波交流を整流平滑することにより得られる直流電圧が共振回路を駆動する搬送波の周波数と振幅とに帰還されることにより出力電圧を安定化する回路を求めた。この回路では、軽い負荷への出力に対応した搬送波の周波数が著しく効率の低下するほど共振周波数から離れないように、振幅への帰還が搬送波の振幅を減少させるので効率の低下が改善される。

概要

背景

共振回路を利用して電圧を発生する電源として、たとえば圧電トランスを共振回路として利用して直流高電圧を発生する電源がある。共振周波数依存性を利用して出力電圧を安定化する場合、出力電圧が共振回路を駆動する搬送波周波数帰還される。与えられた出力電圧を実現する搬送波の周波数は負荷に依存して広い範囲にわたり、とりわけ共振周波数から離れている周波数に対応する軽い負荷に対する出力は低い効率となる。

特開2002-359967
特開2005-137085
特開2007-330091
特願2007-018715
PCT/JP2007/000947

特許文献1は、安定化された高電圧を提供する、効率のよい直流高電圧電源装置の簡単な回路の構成を提供することを課題とし、直流高電圧電源に、通常の電磁トランスではなく、圧電トランスによる高電圧発生手段を採用することにより効率の向上を計り、しかも高電圧を安定化するために圧電トランスの共振特性の周波数依存性を利用することにより、回路の簡素化と部品点数の減少を計ることにより課題を解決する。

特許文献2は直流高電圧電源装置に関するもので、当該装置の出力電圧を安定化する帰還について、高電圧の発生に伴う遅れの大きい帰還とは独立な遅れの少ない帰還を実装することにより、出力電圧の安定化の精度の向上と応答高速化を実現する。

特許文献3は安定化直流電圧電源に関するものであり、共振回路における共振の周波数依存性を利用する安定化において、共振回路を駆動する搬送波の周波数に出力電圧を帰還する伝達関数原点の近傍に位置する極の導入された電源の構成とその回路定数を与える。

特許文献4は安定化直流電圧電源に関するものであり、共振回路における共振の周波数依存性を利用する安定化において、共振回路を駆動する搬送波の周波数に出力電圧を帰還する伝達関数に原点の近傍に位置する極の配置されていない電源の構成とその回路定数を与える。

特許文献5は安定化直流電圧電源に関するものであり、共振回路における共振の周波数依存性と振幅依存性とを利用する安定化において、原点の近傍に位置する極の配置された共振回路を駆動する搬送波の周波数に出力電圧を帰還する伝達関数と、原点の近傍に位置する極の配置されていない共振回路を駆動する搬送波の振幅に出力電圧を帰還する伝達関数とを備えた電源の構成とその回路定数を与える。

本発明は特許文献2の拡張であり、特許文献3,4,5の発明を基礎としている。

概要

搬送波によって駆動される共振回路の出力を整流することによって得られる直流電圧を搬送波の周波数に帰還する出力電圧の安定化は、共振周波数から離れた周波数に対応する軽い負荷への出力が著しく低い効率となる。2個の独立した変数を入力とする統合増幅器を導入し、この統合増幅器が駆動する出力回路スカラー目的変数を出力する場合、2個の入力が通常の演算増幅器のプラス入力とマイナス入力と同様に考えて帰還を設計できる条件を求め、この条件をもとに共振回路から出力される高周波交流を整流平滑することにより得られる直流電圧が共振回路を駆動する搬送波の周波数と振幅とに帰還されることにより出力電圧を安定化する回路を求めた。この回路では、軽い負荷への出力に対応した搬送波の周波数が著しく効率の低下するほど共振周波数から離れないように、振幅への帰還が搬送波の振幅を減少させるので効率の低下が改善される。 9

目的

特開2002-359967
特開2005-137085
特開2007-330091
特願2007-018715
PCT/JP2007/000947


特許文献1は、安定化された高電圧を提供する

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請求項1

独立な自由度に対応した2個の変数p, q を入力としzを出力する統合増幅器と、統合増幅器の出力zにより駆動される目的変数vを出力とする出力回路とについて、目的変数vが一定となる(p, q)の軌跡がp, qに関してp, qが同時に増加あるいは減少するような近似的に対角的な集合であるとき、目的変数vと参照量rとの誤差Δをpおよびqへ供給する入力回路1及び入力回路2が、Δが変化するとき(p, q)の軌跡をpが増加するときqが減少する、あるいはpが減少するときにはqが増加するような近似的に対角的な集合に変換することにより帰還を実現することを特徴とする回路

請求項2

統合増幅器はプラス入力とマイナス入力と出力とを備え、統合増幅器はスカラーな目的変数vを出力とする出力回路を駆動し、プラス入力への入力の増加は目的変数vの増加を伴い、マイナス入力への増加は目的変数vの減少を伴うとき、目的変数vと参照量rとの誤差(r-v)はプラス入力回路を通して、また誤差(v-r)はマイナス入力回路を通して、それぞれ統合増幅器のプラス入力およびマイナス入力に入力することにより目的変数vと参照量rの誤差を帰還することを特徴とする回路

請求項3

共振回路を駆動する搬送波を生成するドライバ回路と、この搬送波を入力とする共振回路と共振回路の出力である高周波交流整流することにより当該電源の出力となる直流電圧を生成する整流平滑回路とにより構成された電圧発生回路とについて、ドライバ回路は搬送波の周波数に対応した周波数入力と搬送波の振幅に対応した振幅入力とを備え、出力電圧参照電圧の誤差は、原点の近傍に極の配置された伝達関数を備えた周波数入力回路を通してドライバ回路の周波数入力に供給され、また原点の近傍に局の配置されていない、誤差に比例する項と誤差の微分の項とを含む伝達関数を備えた振幅入力回路を通してドライバ回路の振幅入力に供給される帰還により出力電圧を安定化することを特徴とする回路。

技術分野

0001

本発明は、共振回路の出力する搬送波整流して得られる出力となる直流電圧を、共振回路を駆動する搬送波に帰還することにより出力電圧の安定化を実現する。

背景技術

0002

共振回路を利用して電圧を発生する電源として、たとえば圧電トランスを共振回路として利用して直流高電圧を発生する電源がある。共振周波数依存性を利用して出力電圧を安定化する場合、出力電圧が共振回路を駆動する搬送波の周波数に帰還される。与えられた出力電圧を実現する搬送波の周波数は負荷に依存して広い範囲にわたり、とりわけ共振周波数から離れている周波数に対応する軽い負荷に対する出力は低い効率となる。

特開2002-359967
特開2005-137085
特開2007-330091
特願2007-018715
PCT/JP2007/000947

0003

特許文献1は、安定化された高電圧を提供する、効率のよい直流高電圧電源装置の簡単な回路の構成を提供することを課題とし、直流高電圧電源に、通常の電磁トランスではなく、圧電トランスによる高電圧発生手段を採用することにより効率の向上を計り、しかも高電圧を安定化するために圧電トランスの共振特性の周波数依存性を利用することにより、回路の簡素化と部品点数の減少を計ることにより課題を解決する。

0004

特許文献2は直流高電圧電源装置に関するもので、当該装置の出力電圧を安定化する帰還について、高電圧の発生に伴う遅れの大きい帰還とは独立な遅れの少ない帰還を実装することにより、出力電圧の安定化の精度の向上と応答高速化を実現する。

0005

特許文献3は安定化直流電圧電源に関するものであり、共振回路における共振の周波数依存性を利用する安定化において、共振回路を駆動する搬送波の周波数に出力電圧を帰還する伝達関数原点の近傍に位置する極の導入された電源の構成とその回路定数を与える。

0006

特許文献4は安定化直流電圧電源に関するものであり、共振回路における共振の周波数依存性を利用する安定化において、共振回路を駆動する搬送波の周波数に出力電圧を帰還する伝達関数に原点の近傍に位置する極の配置されていない電源の構成とその回路定数を与える。

0007

特許文献5は安定化直流電圧電源に関するものであり、共振回路における共振の周波数依存性と振幅依存性とを利用する安定化において、原点の近傍に位置する極の配置された共振回路を駆動する搬送波の周波数に出力電圧を帰還する伝達関数と、原点の近傍に位置する極の配置されていない共振回路を駆動する搬送波の振幅に出力電圧を帰還する伝達関数とを備えた電源の構成とその回路定数を与える。

0008

本発明は特許文献2の拡張であり、特許文献3,4,5の発明を基礎としている。

発明が解決しようとする課題

0009

搬送波によって駆動される共振回路の出力である高周波交流を整流することによって得られる出力となる直流電圧を搬送波の周波数に帰還する出力電圧の安定化は、出力電圧の共振周波数から離れた周波数に対応する軽い負荷への出力が著しく低い効率となる。

課題を解決するための手段

0010

いわゆる2自由度制御を拡張してたとえば搬送波の周波数と振幅の2個の自由度を利用した制御の可能であることを示し、このような制御の実現できることをシミュレーションにより示す。

0011

出力電圧が共振回路を駆動する搬送波の周波数と振幅とに帰還される回路では、軽い負荷への出力に対応した搬送波の周波数が著しく効率の低下するほど共振周波数から離れないように出力電圧の搬送波の振幅への帰還が搬送波の振幅を減少させるので、軽い負荷への出力が伴う著しい効率の低下が改善される。

0012

1自由度制御
出力が直接入力に帰還される1自由度制御の回路例を図1に示す。安定性の向上に寄与する帰還が手軽に実装でき場合が多いので、電子回路では微分帰還は広く利用されている。電子回路では一般的な技術であるこの微分帰還を図1の回路に導入することにより、いわゆる2自由度制御を説明する。

0013

微分帰還
入力に追随する出力を実現した図?1の回路に微分帰還の組み込まれた回路を図?2に示す。図2局所的な微分帰の導入であるのみならず、図1の回路と異なるあたらしい回路でもある。図1の回路では出力の微分が帰還されている場合、自動的に入力の微分も帰還される。しかし図2の回路では出力の微分が帰還されている場合にも入力の微分の帰還されない回路を実現できる。図2の回路は一般にPI+D帰還と呼ばれる2自由度制御の特別な場合である。

0014

微分帰還の拡張
図2において信号が合流するノード増幅器に置き換えた回路を図3に示す。これを定電圧直流電源の回路と考えると、図2の入力は電源の出力直流電圧を設定するために外部から供給される参照電圧r であり、出力は電源が出力する直流電圧v である。図3の回路において、増幅器Aは参照電圧rと出力電圧vとの誤差(r−v)を出力する。

0015

増幅器Aを通して増幅器Cに入力される信号は、IP+D帰還では誤差の積分と誤差に比例する成分を含む。図3では増幅器Cのマイナス入力に出力電圧の微分が供給される。しかしマイナス入力へ供給される信号が出力電圧の微分に限定されているわけではない。たとえば出力電圧の微分とともに出力電圧と参照電圧との誤差(v−r)に比例する信号を供給するいわゆるI+PD帰還は広く行われている。このような増幅器Cのマイナス入力に供給される信号が出力電圧の微分に限定されない回路を図4に示す。

0016

統合増幅器
図4の回路において、増幅器Cの出力がその入力に関して対象である場合、すなわちその出力がプラス入力とマイナス入力に供給される信号の差だけに依存する場合には、増幅器Cのプラス入力とマイナス入力に供給されるそれぞれの信号の極性反転して交換しても増幅器Cの出力は変わらない。

0017

増幅器Cのマイナス入力に出力電圧の微分が供給される図3の回路は、図4の回路の特別の場合である。図3の回路から分かるように、増幅器Cの出力がその入力に関して対象である場合は稀であり、多くの場合増幅器Cの出力はその入力に対して対象ではない。

0018

そこで2個の独立した自由度に対応した変数p, qを入力とする統合増幅器を考える。統合増幅器はたとえば搬送波の独立な自由度である周波数と振幅に対応した変数を入力として、入力された周波数と振幅の搬送波を出力する。統合増幅器の出力は出力回路に入力され、出力回路が目的変数vを出力する。

0019

共通集合
目的変数vが一定の値aとなる(p, q)の集合Aaが、値aに依らず図5に示すように、pとqとが同時に増加するあるいは減少する近似的に対角的な集合となるとき、目的変数 vと参照量rとの誤差Δを変数p, qに入力する入力回路が、Δの変化したときの(p, q)の軌跡BΔが、pが増えるときはqが減りあるいはpが減るときにはqが増えるような近似的に対角的な集合であるならば、AaとBΔとは互いに対角的であるので、値a あるいは誤差Δに依らずAaとBΔとは共通な集合を持つ。

0020

帰還の直流的な平衡
軌跡A, Bは多くの場合なめらか曲線であり、したがってAとBとの共通な集合は1点Tからなり、帰還は点Tにおいて直流的に平衡する。つまり帰還が直流的に平衡する動作点の存在を保証する。点Tの座標を(pT, qT)、このときの誤差をΔTとすると、統合増幅器への入力はpT とqTであり、それぞれ入力回路から統合増幅器に入力される。

0021

直流的に平衡する動作点の安定性
この直流的に平衡する動作点の安定性は、帰還を記述する微分方程式系が定義する特性方程式の根の実部正負に依存する。

0022

共振回路
高いQ値の共振回路は鋭い周波数特性や大きな負荷依存性などの共振特性を示す。周波数変調された一定の振幅を持つ搬送波が共振回路に入力されると、その搬送波は振幅変調されて出力される。共振回路の出力に負荷抵抗を接続し、入力された搬送波と出力された搬送波の振幅電圧の比である昇圧比駆動周波数関数として見ると、共振回路は共振を示し、共振周波数の付近で昇圧比は大きくなる。共振回路を用いた電源はこの昇圧比を利用して電圧を発生する。また昇圧比が搬送波の周波数に依存することを利用して、周波数を制御することにより出力電圧を安定化することができる。

0023

周波数変調
共振回路を駆動する搬送波の周波数が、たとえば図6に示すように共振回路の共振周波数より高くなるように選ばれている場合、出力電圧が出力電圧を設定するために外部から供給される参照電圧より低いときには周波数を下げて共振周波数に近づき、また出力電圧が参照電圧より高いときには周波数を下げて共振周波数より遠ざかることにより電圧を安定化する。

0024

搬送波の周波数が共振周波数より低くなるように選ばれている場合、出力電圧が参照電圧より低いときには周波数を上げて共振周波数に近づき、また出力電圧が参照電圧より高いときには駆動周波数を下げて共振周波数より遠ざかることにより電圧を安定化する。

0025

搬送波の制御と出力直流電圧
搬送波が共振回路を駆動し、この搬送波の周波数と振幅が共振回路から出力される搬送波の振幅を制御する。すなわち駆動搬送波の周波数を変化させることにより共振回路から出力される搬送波の振幅を制御することができる。同様に駆動搬送波の振幅を変化させることにより共振回路から出力される搬送波の振幅を制御することができる。共振回路から出力される搬送波を整流平滑することにより出力である直流電圧を得る。つまり駆動搬送波の周波数あるいは振幅を制御することにより出力直流電圧を制御することができる。

0026

周波数帰還と振幅帰還
出力直流電圧を駆動搬送波の周波数に帰還することにより出力直流電圧を安定化することができる。この出力電圧の駆動周波数への帰還を周波数帰還と呼ぶ。同様に出力直流電圧を駆動搬送波の振幅に帰還することにより出力電圧を安定化することができる。この出力直流電圧の駆動振幅への帰還を振幅帰還と呼ぶ。

0027

駆動搬送波の振幅が近似的に一定と考えられる場合の周波数帰還を図7に示す。出力直流電圧と参照電圧とが比較され、出力直流電圧と参照電圧との電位差が誤差として駆動周波数に帰還される。つまり、この電位差がドライバ回路に供給される。ドライバ回路は振幅が近似的に一定な、周波数入力によって周波数変調された駆動搬送波を生成する。この駆動搬送波が共振回路に入力され、共振回路から出力された搬送波によって出力回路が駆動される。出力回路は、共振回路から出力される搬送波を整流平滑することにより出力直流電圧を生成する。

0028

駆動搬送波の周波数が近似的に一定と考えられる場合の振幅帰還を図8に示す。出力直流電圧と参照電圧とが比較され、出力直流電圧と参照電圧との電圧差が誤差として駆動搬送波の振幅に帰還さる。つまり、この電位差がドライバ回路に入力される。ドライバ回路は、周波数が近似的に一定な、振幅入力によって振幅変調された駆動搬送波を生成する。この駆動搬送波が共振回路に入力され、共振回路から出力された搬送波によって出力回路が駆動される。出力回路は、共振回路から出力される搬送波を整流平滑することにより出力直流電圧を生成する。

0029

入力ドライバ回路
ドライバ回路から出力される駆動搬送波が共振回路に入力され、この共振回路から出力される搬送波を出力回路において整流平滑することにより出力直流電圧が生成される。つまり出力直流電圧はドライバ回路から出力される駆動搬送波によって決まる。そこでドライバ回路の入力をこれまでの1入力からプラス入力とマイナス入力の2入力を備えた統合増幅器に拡張する。

0030

プラス入力の増加は出力直流電圧の上昇を伴い。マイナス入力の増加は出力直流電圧の下降を伴う。プラス入力が周波数入力かつマイナス入力が振幅入力である場合と、プラス入力が振幅入力かつマイナス入力が周波数入力である場合とが考えられる。たとえばプラス入力が周波数帰還である場合には、プラス入力の増加が出力直流電圧の増加を伴うように実装される。またマイナス入力が周波数帰還の場合にはマイナス入力の増加が出力直流電圧の下降を伴うように実装される。プラス入力が振幅帰還あるいはマイナス入力が振幅機関の場合も同様である。

0031

誤差の搬送波の周波数および振幅へ帰還
共振回路を駆動する搬送波を生成するドライバ回路と、この搬送波を入力とする共振回路と、共振回路の出力である高周波交流を整流平滑することにより出力となる直流電圧を生成する出力回路とについて、ドライバ回路は搬送波の2個の独立した自由度である周波数と振幅に対応した周波数入力と振幅入力を備え、入力された周波数と振幅を備えた搬送波を生成する。周波数入力回路振幅入力回路は、電圧発生回路の出力電圧と参照電圧の電位差を入力とし、ドライバ回路の周波数入力と振幅入力に出力する。

0032

周波数入力回路
電位差を搬送波の周波数に帰還することにより出力電圧を安定化する場合、周波数入力回路の伝達関数は特許文献1および3、4,5により、共振回路における搬送波の周波数変調から振幅変調への変換が近似的に微分であることに対応して原点の近傍に位置する極が必要となる。つまり周波数の急激な変化は共振回路のインダクタンスにより共振回路から出力される搬送波の急激な振幅の変化を引き起こすため、あらかじめ周波数の変化を穏やかにすることが必要である。

0033

振幅入力回路
搬送波の振幅は、周波数変調から振幅変調への変換を経ることなく共振回路から直接的に出力される。振幅入力回路は、周波数入力回路の伝達関数が含む近似的に微分となる周波数変調から振幅変調への変換を補償する遅れの大きい績分を含まないので、振幅帰還は周波数帰還にくらべて遅れの小さな帰還となる。このため出力電圧の微分を搬送波の振幅に有効に帰還することが可能となる。

0034

遅れの補償
出力電圧と参照電圧との電圧差が搬送波の周波数と振幅に帰還される。電圧差の振幅への帰還は電圧発生回路による遅れの補償が必要である。これにより電圧差は、遅れにより生成される極を補償するゼロ点を備えた伝達関数を通して搬送波の振幅に帰還される。
電圧差の搬送波の周波数への帰還は、電圧発生回路による遅れの補償と共振回路における周波数変調から振幅変調への変換を補償する必要があり、このため電圧差は遅れを補償するゼロ点と変調の変換を補償する原点に位置する極とを備えた伝達関数を通して搬送波の周波数に帰還される。

0035

振幅入力回路の伝達関数と周波数入力回路の伝達関数は電圧発生回路の極を補償するゼロ点を含むが、ゼロ点はそれぞれが独立な評価のもとで最適の帰還となるように選ぶことができる。

0036

ブロック図
図9に、共振回路、電圧発生回路、2入力ドライバ回路、周波数入力回路、振幅入力回路を含む回路のブロック図を示す

発明の効果

0037

複数の独立した変数を入力とする統合増幅器の駆動する出力回路が目的変数を出力する場合、統合増幅器の入力が2個に限定されかつ目的変数がスカラーである場合、統合増幅器の2個の入力を通常の演算増幅器のプラス入力とマイナス入力と同様に取り扱うことができる条件を明らかにすることにより、見通しのよい帰還回路の設計を可能にした。

0038

共振回路から出力される高周波交流を整流平滑することにより得られる直流電圧を、共振回路を駆動する搬送波の周波数と振幅に帰還することにより安定化する回路において、入力された周波数と振幅からこの周波数と振幅を備えた搬送波を出力する統合増幅器がこの条件を満たすように設計することにより帰還が直流的に平衡する動作点の存在が保証される。

0039

この動作点の安定性は、帰還を記述する微分方程式系が定義する特性方程式の根の実部の正負に依存する。

0040

出力電圧が共振回路を駆動する搬送波の周波数と振幅とに帰還される回路では、軽い負荷への出力に対応した搬送波の周波数が著しく効率の低下するほど共振周波数から離れないように出力電圧の搬送波の振幅への帰還が搬送波の振幅を減少させるので、軽い負荷への出力が伴う著しい効率の低下が改善される。

発明を実施するための最良の形態

0041

共振回路として圧電トランスを使用した安定化直流電源が、本発明に従い出力電圧を搬送波の周波数と振幅とに帰還することにより、広い範囲の負荷に対して効率よく動作できることをシミュレーションにより示す。

0042

安定化直流電源
圧電トランスを共振回路として使用した安定化直流電圧電源は、圧電トランスからの出力が入力される電圧発生回路と電源の出力電圧をドライバ回路に入力する帰還回路から構成される。電圧発生回路は整流平滑回路から構成され、電源の出力電圧を生成する。帰還回路は周波数入力回路と振幅入力回路から構成される。出力電圧は帰還回路において参照電圧と比較され、ズレが検出される。このズレが周波数入力回路と振幅入力回路とを通して、ドライバ回路の周波数入力と振幅入力に帰還され、出力電圧が安定化される

0043

ドライバ回路は周波数入力と振幅入力の2入力を備え、外部の電源よりドライバ回路に供給される直流電圧を、入力された周波数と振幅を持つ高周波交流の搬送波に変換し、この搬送波により圧電トランスを駆動する。圧電トランスは入力された搬送波の振幅を変調した高周波交流を出力する。整流平滑回路は圧電トランスからの変調された高周波交流を直流の電圧に変換し、これを電源の出力として負荷に供給するとともに帰還回路に入力する。

0044

この直流電源のシミュレーションを行うシミュレーション用回路を構成する。このシミュレーション用回路を用いて本発明の出力電圧を搬送波の周波数と振幅とに帰還することにより、広い範囲の負荷に対して電源が効率よく動作できることを示す。

0045

圧電トランス
圧電トランスはあらかじめ分極された圧電素子が持つ圧電効果を利用する。圧電素子に外力を加えて変形させれば電圧が発生し、逆に電圧を加えれば応力が発生し変形する。圧電トランスはこの効果を利用して、1次側電気振動機械振動に変換して二次側に伝送し、二次側でこれを再び電気振動に戻すことにより、電気エネルギーを伝送する。

0046

圧電トランスは内部に共振回路を含む。このため圧電トランスは通常の電磁トランスと異なり、鋭い周波数特性や大きな負荷依存性を示す。この圧電トランスの出力が電圧発生回路に入力される。圧電トランスの入力電圧と出力電圧の比を昇圧比と定義すると、図6から分かるように圧電トランスは共振周波数の付近で大きな昇圧比を示す。

0047

整流平滑回路
整流平滑回路は整流を行うダイオードブリッジリップルの低減を目的とする出力キャパシタンスから構成される。

0048

圧電トランスの駆動回路
図11に圧電トランスの駆動回路を示す。圧電トランスはフェイズシフトモードで動作するフルブリッジにより駆動される。圧電トランスを入力から見るとキャパシタンス見える。キャパシタンスを効率的に駆動するためには正弦波を使用することが不可欠である。キャパシタンスは正弦波により効率よく駆動することができるので、圧電トランスをインダクタンスと共振させることによりキャパシタンスに正弦波が印加されるように、直列に接続された圧電トランスとインダクタンスをフルブリッジが駆動する。

0049

フルブリッジ
互いにコンプリメンタリゲートパルスによってオンオフされる2個のスイッチを直列に接続したハーフブリッジを2組並列に接続することによりフルブリッジが構成される。フルブリッジを構成する2組のハーフブリッジのゲートパルス間の位相の差が外部の信号によって制御されるフルブリッジの動作をフェイズシフトモードと呼ぶ。

0050

ドライバ回路
2組のハーフブリッジをオンオフするゲートパルスは同一の周波数を持ち、これが搬送波の周波数となる。ドライバ回路の周波数入力はこのゲートパルスの周波数を制御する。また2組のハーフブリッジをオンオフするゲートパルス間の位相の差は搬送波の振幅を制御する。つまりドライバ回路の振幅入力はこのゲートパルス間の位相の差を制御する。

0051

誤差増幅器
出力電圧vと参照電圧rとの電圧差は誤差増幅器によって検出される。プラス誤差増幅器はr - vを、またマイナス誤差増幅器はv - rを出力する。誤差増幅器の出力は入力回路を経てドライバ回路に入力される。プラス誤差増幅器の出力は入力回路を経てドライバ回路のプラス入力に、またマイナス誤差増幅器の出力は入力回路を経てドライバ回路のマイナス入力に入力される。

0052

ドライバ回路のプラス入力が周波数入力である場合、プラス誤差増幅器の出力は周波数入力回路を経て周波数入力に入力され、マイナス誤差増幅器の出力は振幅入力回路を経て振幅入力に入力される。

0053

周波数入力回路
周波数入力回路の伝達関数は、正の定数a1, b1, c1により、



と与えられる。定数の選び方は特許文献3に述べられている。

0054

振幅入力回路
振幅入力回路の伝達関数は、正の定数b2, c2により、



と与えられる。定数の選び方は特許文献5に述べられている。

0055

シミュレーション用回路
スイッチング電源のシミュレーションを行うプログラムSCATを用いて、圧電トランスを使った安定化直流電源のシミュレーションを行う。シミュレーションのための電源の回路を図11に示す。

0056

フルブリッジ
フルブリッジを構成するスイッチをPWM SWITCHと定義し、Q1, Q2, Q3, Q4と呼ぶ。スイッチQ1, Q2が1組のハーフブリッジを構成し、Q3, D4が他の1組のハーフブリッジを構成する。これらのPWM SWITCHの設定を図12に示す。

0057

ゲートパルス
スイッチQ1, Q2の構成するハーフブリッジを駆動するゲートパルスをP1, P2とする。同様にスイッチQ3, Q4の構成するハーフブリッジを駆動するゲートパルスをP3, P4とする。ゲートパルスP1, P2, P3, P4を図13に示す。パルスP1とP2 は近似的にコンプリメンタリであり、パルスP3とP4も近似的にコンプリメンタリである。

0058

ゲートパルスはSYC1?SYC6の同期素子とパルスの周波数を変調する素子SFM1とハーフブリッジ間の位相の遅れを変調するPWMによって生成される。SYC1?SYC6の設定を図14に、SFM1とPWM の設定を図15に示す。 P1の周波数すなわち周期はSFM1によって変調される。つまりSYC1はSFM1によってトリガーされP1が立ち上がり、周期の50%の遅れたP2の立ち上がりをトリガーする。またSYC2はP2の立ち上がりの200 nsecまえにP1の立ち下がりをトリガーする。

0059

P1の立ち上がりからP4の立ち上がりまでの遅れすなわち位相差はPWMによって変調される。すなわちPWMによってP4の立ち上がりがトリガーされる。またP4の立ち上がりによってP4の立ち上がりの200 nsec前にP3の立ち下がりがトリガーされる。またP4の立ち上がりはその立ち上がりから周期の50 %の遅れでP3の立ち上がりをトリガーする。P3の立ち下がりはその立ち下がりから周期の50 %の遅れでP4の立ち下がりをトリガーする。

0060

パルスの立ち上がりおよび立ち下がりの関係が図13に示されている。図から明らかなように位相差の最小値は200 nsecであり、この条件を満たすようにPWMの設定においてその最小値が定められている。

0061

ダイオードブリッジ
圧電トランスから出力された高周波交流はダイオードブリッジDB1により整流される。DB1の設定を図16に示す。

0062

周波数帰還
参照電圧はVT1によって供給される。出力電圧と参照電圧との電圧差はSFM1を通して搬送波の周波数に帰還される。電圧差の積分項比例項および微分項が生成され、それらの重み付き和がSFM1に入力される。積分項はIGR1によって、また微分項はDFR1によって生成される。IGR1の設定は図17に、またDFR1の設定は図18に示されている。

0063

振幅帰還
出力電圧と参照電圧との電圧差はPWMを通して搬送波の振幅に帰還される。電圧差の比例項および微分項が生成され、それらの重み付き和がPWMに入力される。微分項はDFR4によって生成される。DFR4の設定は図18に示されている。

0064

動作波形
出力電圧2 V、負荷抵抗RLが400 mΩ, 500 mΩ, 600 mΩ, 800 mΩの場合について、RLの両端の電圧すなわち出力電圧、SFM1への入力電圧OUTA2, PWMへの入力電圧OUTB1の動作波形およびOUT3における搬送波の包絡線OUT3_HIGHとOUT3_LOWを示す。

0065

RLが400 mΩの場合を図19に, 500 mΩの場合を図20に, 600 mΩの場合を図21に, 800 mΩの場合を図22にそれぞれ示す。図19の左端の縦軸は出力電圧の座標軸であり、図20の左端の縦軸はOUTB1の座標軸であり、図21の左端の縦軸はOUT3_HIGHとOUT3_LOWの座標軸であり、図22の左端の縦軸はOUTA2の座標軸である。それぞれの波形の縦軸のスケールはすべての図について共通である。

図面の簡単な説明

0066

1自由度制御の帰還
微分帰還
定電圧直流電源
微分帰還の拡張
帰還の平衡する動作点
搬送波の周波数の範囲
周波数帰還
振幅帰還
周波数振幅帰還
圧電トランスの等価回路
シミュレーション用回路
PWM SWITCH Q1, Q2, Q3, Q4の設定
ゲートパルスP1, P2, P3, P4
同期素子SYC1, SYC2, SYC3, SYC4, SYC5, SYC6の設定
SFM1およびPWMの設定
ダイオードブリッジDB1の設定
IGR1の設定
DFR1, DFR4の設定
負荷400 mΩの動作波形
負荷500 mΩの動作波形
負荷600 mΩの動作波形
負荷800 mΩの動作波形

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