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技術 誘電体発振器、低雑音ダウンコンバータおよびアンテナ装置

出願人 シャープ株式会社
発明者 田中仁司
出願日 2008年8月27日 (10年10ヶ月経過) 出願番号 2008-218150
公開日 2010年3月11日 (9年4ヶ月経過) 公開番号 2010-056746
状態 未査定
技術分野 LC分布定数、CR発振器
主要キーワード 生産ばらつき 合成キャパシタンス インドアユニット 誘電体発振器 低雑音ダウンコンバータ アンテナプローブ 反射棒 正帰還回路
関連する未来課題
重要な関連分野

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図面 (17)

課題

発振周波数の調整および制御を容易に行ない、かつ生産コストの増大を防ぐことが可能な誘電体発振器低雑音ダウンコンバータおよびアンテナ装置を提供する。

解決手段

誘電体発振器101は、第1のマイクロストリップライン61に接続された制御電極と、第2のマイクロストリップライン62に接続された導通電極とを有するトランジスタTRと、第1および第2のマイクロストリップライン61,62を磁気的に結合する誘電体共振器DRと、第1のマイクロストリップライン61に結合され、発振周波数を制御するための制御電圧が供給される第1の可変容量素子D1と、少なくとも第1のマイクロストリップライン61によって形成され、第1の可変容量素子D1と第1のマイクロストリップライン61との間の直流電圧の伝達を遮断する直流遮断部とを備える。

概要

背景

LNB(低雑音ダウンコンバータ:Low Noise Block Down Converter)およびトランスミッタは、双方向衛星送受信システムアウトドアユニットと呼ばれるアンテナに取り付けられるものである。LNBは、衛星からの微弱電波であるRF(Radio Frequency)信号をアンテナを介して受信し、受信したRF信号低雑音増幅し、かつ中間周波数(IF(Intermediate Frequency)周波数)に周波数変換する。そしてLNBは、低雑音でかつ十分なレベルIF信号インドアユニットに出力する。トランスミッタは、インドアユニットから受けた信号を周波数変換してRF信号を生成し、かつ増幅する。そしてトランスミッタは、増幅したRF信号をアンテナを介して衛星に送信する。

LNBおよびトランスミッタが行なう周波数変換で用いられる局部発振器には、誘電体発振器(DRO:Dielectric Resonator Oscillator)が一般的に使用されている。誘電体発振器は、誘電体共振器を用いることで、共振回路共振の鋭さを表わすQファクタ(Quality Factor)を大きくし、周波数安定化を図ったものである。

たとえば、特許文献1には、以下のような高周波発振器が開示されている。すなわち、誘電体基板と、誘電体基板上に設けられるトランジスタと、トランジスタの入力側に接続され、誘電体基板上に設けられる第1のマイクロストリップ線路と、トランジスタの出力側に接続され、誘電体基板上に設けられる第2のマイクロストリップ線路と、第1および第2のマイクロストリップ線路とそれぞれ結合するように誘電体基板上に設けられる誘電体共振器とを有し、第1のマイクロストリップ線路が、第2のマイクロストリップ線路よりも短く形成されている。

また、特許文献2には、以下のような電圧制御発振器が開示されている。すなわち、電圧制御発振器(VCO)を構成する誘導素子と、この誘導素子に接続したコンデンサ多層基板に内蔵し、これらに接続した複数の電極パターンを多層基板の表面に設けておく。調整時には、VCOの特性測定の結果に応じて、調整用のコンデンサを選定し、電極パターンに接続して、容量調整を行なう。

また、特許文献3には、以下のような発振器回路が開示されている。すなわち、相互に電磁的に結合可能な第1の共振回路と第2の共振回路とを備えた発振器回路であって、第2の共振回路は、誘電体エレメントと、第1の発振周波数を生じさせるように動作可能な励起手段とを備え、第1の共振回路は、誘電体エレメントと、印加信号応答して、第1の共振回路の共振周波数を変化させ、それにより発振器回路の発振周波数を変化させるように動作可能な二端子ショットキーデバイスを含む励起手段とを備える。
特開2008−35351号公報
特開平5−167346号公報
特表2002−518924号公報

概要

発振周波数の調整および制御を容易に行ない、かつ生産コストの増大を防ぐことが可能な誘電体発振器、低雑音ダウンコンバータおよびアンテナ装置を提供する。誘電体発振器101は、第1のマイクロストリップライン61に接続された制御電極と、第2のマイクロストリップライン62に接続された導通電極とを有するトランジスタTRと、第1および第2のマイクロストリップライン61,62を磁気的に結合する誘電体共振器DRと、第1のマイクロストリップライン61に結合され、発振周波数を制御するための制御電圧が供給される第1の可変容量素子D1と、少なくとも第1のマイクロストリップライン61によって形成され、第1の可変容量素子D1と第1のマイクロストリップライン61との間の直流電圧の伝達を遮断する直流遮断部とを備える。

目的

それゆえに、本発明の目的は、発振周波数の調整および制御を容易に行ない、かつ生産コストの増大を防ぐことが可能な誘電体発振器、低雑音ダウンコンバータおよびアンテナ装置を提供することである。

効果

実績

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請求項1

誘電体基板と、前記誘電体基板上に設けられた第1のマイクロストリップラインおよび第2のマイクロストリップラインと、前記誘電体基板上に設けられ、前記第1のマイクロストリップラインに接続された制御電極と、前記第2のマイクロストリップラインに接続された導通電極とを有するトランジスタと、前記誘電体基板上に設けられ、前記第1のマイクロストリップラインおよび前記第2のマイクロストリップラインを磁気的に結合する誘電体共振器と、前記誘電体基板上に設けられ、前記第1のマイクロストリップラインに結合され、発振周波数を制御するための制御電圧が供給される第1の可変容量素子と、前記トランジスタの制御電極にバイアス電圧を供給するためのバイアス回路と、少なくとも前記第1のマイクロストリップラインによって形成され、前記第1の可変容量素子と前記第1のマイクロストリップラインとの間の直流電圧の伝達を遮断する直流遮断部とを備える誘電体発振器

請求項2

前記誘電体発振器は、さらに、前記誘電体基板上に設けられ、前記第1のマイクロストリップラインと間隔を隔てて配置され、前記第1の可変容量素子に接続された第3のマイクロストリップラインを備え、前記直流遮断部は、前記第1のマイクロストリップラインと前記第3のマイクロストリップラインとの隙間により形成されている請求項1に記載の誘電体発振器。

請求項3

前記誘電体発振器は、さらに、前記誘電体基板上に設けられ、前記第1のマイクロストリップラインと前記第3のマイクロストリップラインの間に配置され、前記第3のマイクロストリップラインの先端に接続された第4のマイクロストリップラインと、前記誘電体基板上に設けられ、前記第1のマイクロストリップラインと前記第3のマイクロストリップラインの間に配置され、前記第4のマイクロストリップラインと間隔を隔てて配置され、前記第1のマイクロストリップラインの先端に接続された第5のマイクロストリップラインとを備え、前記第4のマイクロストリップラインおよび前記第5のマイクロストリップラインによって所定周波数以上の周波数成分を減衰させる結合器が形成されている請求項2に記載の誘電体発振器。

請求項4

前記誘電体発振器は、さらに、前記誘電体基板上に設けられ、前記第1のマイクロストリップライン、前記第3のマイクロストリップライン、前記第4のマイクロストリップラインおよび前記第5のマイクロストリップラインと間隔を隔てて配置され、かつ前記第4のマイクロストリップラインと前記第5のマイクロストリップラインとの間に配置された第6のマイクロストリップラインを備え、前記第4のマイクロストリップライン、前記第5のマイクロストリップラインおよび前記第6のマイクロストリップラインによって所定周波数帯域外の周波数成分を減衰させるバンドパスフィルタが形成されている請求項3に記載の誘電体発振器。

請求項5

前記第1の可変容量素子は、前記第3のマイクロストリップラインが接続され、かつ前記制御電圧が供給される第1端と、固定電圧が供給される固定電圧ノードに結合された第2端とを有し、前記誘電体発振器は、さらに、前記誘電体基板上に設けられ、前記固定電圧ノードと前記第1の可変容量素子の第2端との間に接続され、電気長を変更可能なショートスタブを備える請求項2に記載の誘電体発振器。

請求項6

前記第1の可変容量素子は、前記第3のマイクロストリップラインが接続され、かつ前記制御電圧が供給される第1端と、固定電圧が供給される固定電圧ノードに結合された第2端とを有し、前記誘電体発振器は、さらに、前記誘電体基板上に設けられ、前記固定電圧ノードと前記第1の可変容量素子の第2端との間に接続されたインダクタを備える請求項2に記載の誘電体発振器。

請求項7

前記第1の可変容量素子は、前記第3のマイクロストリップラインが接続され、かつ前記制御電圧が供給される第1端と、固定電圧が供給される固定電圧ノードに結合された第2端とを有し、前記誘電体発振器は、さらに、前記誘電体基板上に設けられ、前記固定電圧ノードと前記第1の可変容量素子の第2端との間に接続され、電気長を変更可能なショートスタブと、前記誘電体基板上に設けられ、前記固定電圧ノードと前記第1の可変容量素子の第2端との間に接続され、かつ前記ショートスタブと直列接続されたインダクタとを備える請求項2に記載の誘電体発振器。

請求項8

前記誘電体発振器は、さらに、前記誘電体基板上に設けられ、前記第1の可変容量素子と直列接続され、発振周波数を制御するための電圧が供給される第2の可変容量素子を備える請求項1に記載の誘電体発振器。

請求項9

誘電体基板と、前記誘電体基板上に設けられた第1のマイクロストリップラインおよび第2のマイクロストリップラインと、前記誘電体基板上に設けられ、前記第1のマイクロストリップラインに接続された制御電極と、前記第2のマイクロストリップラインに接続された導通電極とを有するトランジスタと、前記誘電体基板上に設けられ、前記第1のマイクロストリップラインおよび前記第2のマイクロストリップラインを磁気的に結合する誘電体共振器と、前記誘電体基板上に設けられ、前記第1のマイクロストリップラインに接続された第1端と、第2端とを有するバラクタダイオードと、前記トランジスタの制御電極にバイアス電圧を供給するためのバイアス回路とを備え、発振周波数を制御し、かつ前記可変容量素子をオフするための電圧が前記可変容量素子の第2端に供給される誘電体発振器。

請求項10

発振信号を出力する誘電体発振器と、前記発振信号に基づいて、受信された無線信号周波数変換するミキサとを備え、前記誘電体発振器は、誘電体基板と、前記誘電体基板上に設けられた第1のマイクロストリップラインおよび第2のマイクロストリップラインと、前記誘電体基板上に設けられ、前記第1のマイクロストリップラインに接続された制御電極と、前記第2のマイクロストリップラインに接続された導通電極とを有するトランジスタと、前記誘電体基板上に設けられ、前記第1のマイクロストリップラインおよび前記第2のマイクロストリップラインを磁気的に結合する誘電体共振器と、前記誘電体基板上に設けられ、前記第1のマイクロストリップラインに結合され、発振周波数を制御するための制御電圧が供給される第1の可変容量素子と、前記トランジスタの制御電極にバイアス電圧を供給するためのバイアス回路と、少なくとも前記第1のマイクロストリップラインによって形成され、前記第1の可変容量素子と前記第1のマイクロストリップラインとの間の直流電圧の伝達を遮断する直流遮断部とを含む低雑音ダウンコンバータ

請求項11

発振信号を出力する誘電体発振器と、前記発振信号に基づいて、受信された無線信号を周波数変換するミキサとを備え、前記誘電体発振器は、誘電体基板と、前記誘電体基板上に設けられた第1のマイクロストリップラインおよび第2のマイクロストリップラインと、前記誘電体基板上に設けられ、前記第1のマイクロストリップラインに接続された制御電極と、前記第2のマイクロストリップラインに接続された導通電極とを有するトランジスタと、前記誘電体基板上に設けられ、前記第1のマイクロストリップラインおよび前記第2のマイクロストリップラインを磁気的に結合する誘電体共振器と、前記誘電体基板上に設けられ、前記第1のマイクロストリップラインに接続された第1端と、第2端とを有するバラクタダイオードと、前記トランジスタの制御電極にバイアス電圧を供給するためのバイアス回路とを含み、発振周波数を制御し、かつ前記可変容量素子をオフするための電圧が前記可変容量素子の第2端に供給される低雑音ダウンコンバータ。

請求項12

無線信号を受信するアンテナと、前記受信された無線信号を増幅し、かつ周波数変換する低雑音ダウンコンバータとを備え、前記低雑音ダウンコンバータは、発振信号を出力する誘電体発振器と、前記発振信号に基づいて、前記受信された無線信号を周波数変換するミキサとを含み、前記誘電体発振器は、誘電体基板と、前記誘電体基板上に設けられた第1のマイクロストリップラインおよび第2のマイクロストリップラインと、前記誘電体基板上に設けられ、前記第1のマイクロストリップラインに接続された制御電極と、前記第2のマイクロストリップラインに接続された導通電極とを有するトランジスタと、前記誘電体基板上に設けられ、前記第1のマイクロストリップラインおよび前記第2のマイクロストリップラインを磁気的に結合する誘電体共振器と、前記誘電体基板上に設けられ、前記第1のマイクロストリップラインに結合され、発振周波数を制御するための制御電圧が供給される第1の可変容量素子と、前記トランジスタの制御電極にバイアス電圧を供給するためのバイアス回路と、少なくとも前記第1のマイクロストリップラインによって形成され、前記第1の可変容量素子と前記第1のマイクロストリップラインとの間の直流電圧の伝達を遮断する直流遮断部とを含むアンテナ装置

請求項13

無線信号を受信するアンテナと、前記受信された無線信号を増幅し、かつ周波数変換する低雑音ダウンコンバータとを備え、前記低雑音ダウンコンバータは、発振信号を出力する誘電体発振器と、前記発振信号に基づいて、受信された無線信号を周波数変換するミキサとを含み、前記誘電体発振器は、誘電体基板と、前記誘電体基板上に設けられた第1のマイクロストリップラインおよび第2のマイクロストリップラインと、前記誘電体基板上に設けられ、前記第1のマイクロストリップラインに接続された制御電極と、前記第2のマイクロストリップラインに接続された導通電極とを有するトランジスタと、前記誘電体基板上に設けられ、前記第1のマイクロストリップラインおよび前記第2のマイクロストリップラインを磁気的に結合する誘電体共振器と、前記誘電体基板上に設けられ、前記第1のマイクロストリップラインに接続された第1端と、第2端とを有するバラクタダイオードと、前記トランジスタの制御電極にバイアス電圧を供給するためのバイアス回路とを含み、発振周波数を制御し、かつ前記可変容量素子をオフするための電圧が前記可変容量素子の第2端に供給されるアンテナ装置。

技術分野

0001

本発明は、誘電体発振器低雑音ダウンコンバータおよびアンテナ装置に関し、特に、コンデンサを用いずに可変容量素子トランジスタとの間の直流電圧の伝達を遮断する誘電体発振器、低雑音ダウンコンバータおよびアンテナ装置に関する。

背景技術

0002

LNB(低雑音ダウンコンバータ:Low Noise Block Down Converter)およびトランスミッタは、双方向衛星送受信システムアウトドアユニットと呼ばれるアンテナに取り付けられるものである。LNBは、衛星からの微弱電波であるRF(Radio Frequency)信号をアンテナを介して受信し、受信したRF信号低雑音増幅し、かつ中間周波数(IF(Intermediate Frequency)周波数)に周波数変換する。そしてLNBは、低雑音でかつ十分なレベルIF信号インドアユニットに出力する。トランスミッタは、インドアユニットから受けた信号を周波数変換してRF信号を生成し、かつ増幅する。そしてトランスミッタは、増幅したRF信号をアンテナを介して衛星に送信する。

0003

LNBおよびトランスミッタが行なう周波数変換で用いられる局部発振器には、誘電体発振器(DRO:Dielectric Resonator Oscillator)が一般的に使用されている。誘電体発振器は、誘電体共振器を用いることで、共振回路共振の鋭さを表わすQファクタ(Quality Factor)を大きくし、周波数安定化を図ったものである。

0004

たとえば、特許文献1には、以下のような高周波発振器が開示されている。すなわち、誘電体基板と、誘電体基板上に設けられるトランジスタと、トランジスタの入力側に接続され、誘電体基板上に設けられる第1のマイクロストリップ線路と、トランジスタの出力側に接続され、誘電体基板上に設けられる第2のマイクロストリップ線路と、第1および第2のマイクロストリップ線路とそれぞれ結合するように誘電体基板上に設けられる誘電体共振器とを有し、第1のマイクロストリップ線路が、第2のマイクロストリップ線路よりも短く形成されている。

0005

また、特許文献2には、以下のような電圧制御発振器が開示されている。すなわち、電圧制御発振器(VCO)を構成する誘導素子と、この誘導素子に接続したコンデンサを多層基板に内蔵し、これらに接続した複数の電極パターンを多層基板の表面に設けておく。調整時には、VCOの特性測定の結果に応じて、調整用のコンデンサを選定し、電極パターンに接続して、容量調整を行なう。

0006

また、特許文献3には、以下のような発振器回路が開示されている。すなわち、相互に電磁的に結合可能な第1の共振回路と第2の共振回路とを備えた発振器回路であって、第2の共振回路は、誘電体エレメントと、第1の発振周波数を生じさせるように動作可能な励起手段とを備え、第1の共振回路は、誘電体エレメントと、印加信号応答して、第1の共振回路の共振周波数を変化させ、それにより発振器回路の発振周波数を変化させるように動作可能な二端子ショットキーデバイスを含む励起手段とを備える。
特開2008−35351号公報
特開平5−167346号公報
特表2002−518924号公報

発明が解決しようとする課題

0007

ところで、誘電体発振器では、たとえば、信号を増幅するためのトランジスタの制御電極バラクタダイオードを結合し、このバラクタダイオードへの印加電圧を変更することにより、発振周波数を微調整する。そして、トランジスタの制御電極へのバイアス電圧とバラクタダイオードへの印加電圧とを独立に制御するために、トランジスタの制御電極とバラクタダイオードとの間の直流電圧の伝達を遮断するためのコンデンサが設けられる。しかしながら、このような構成では、コンデンサの生産ばらつきの影響により、発振周波数の調整および制御が困難となり、かつ生産コストが増大してしまう。そして、特許文献1および2には、このような問題点を解決するための構成は開示されていない。また、特許文献3記載の構成では、共振周波数を変化させるために2つの共振回路が必要となり、生産コストが増大してしまう。

0008

それゆえに、本発明の目的は、発振周波数の調整および制御を容易に行ない、かつ生産コストの増大を防ぐことが可能な誘電体発振器、低雑音ダウンコンバータおよびアンテナ装置を提供することである。

課題を解決するための手段

0009

上記課題を解決するために、この発明に係わる誘電体共振器は、誘電体基板と、誘電体基板上に設けられた第1のマイクロストリップラインおよび第2のマイクロストリップラインと、誘電体基板上に設けられ、第1のマイクロストリップラインに接続された制御電極と、第2のマイクロストリップラインに接続された導通電極とを有するトランジスタと、誘電体基板上に設けられ、第1のマイクロストリップラインおよび第2のマイクロストリップラインを磁気的に結合する誘電体共振器と、誘電体基板上に設けられ、第1のマイクロストリップラインに結合され、発振周波数を制御するための制御電圧が供給される第1の可変容量素子と、トランジスタの制御電極にバイアス電圧を供給するためのバイアス回路と、少なくとも第1のマイクロストリップラインによって形成され、第1の可変容量素子と第1のマイクロストリップラインとの間の直流電圧の伝達を遮断する直流遮断部とを備える。

0010

好ましくは、誘電体発振器は、さらに、誘電体基板上に設けられ、第1のマイクロストリップラインと間隔を隔てて配置され、第1の可変容量素子に接続された第3のマイクロストリップラインを備え、直流遮断部は、第1のマイクロストリップラインと第3のマイクロストリップラインとの隙間により形成されている。

0011

より好ましくは、誘電体発振器は、さらに、誘電体基板上に設けられ、第1のマイクロストリップラインと第3のマイクロストリップラインの間に配置され、第3のマイクロストリップラインの先端に接続された第4のマイクロストリップラインと、誘電体基板上に設けられ、第1のマイクロストリップラインと第3のマイクロストリップラインの間に配置され、第4のマイクロストリップラインと間隔を隔てて配置され、第1のマイクロストリップラインの先端に接続された第5のマイクロストリップラインとを備え、第4のマイクロストリップラインおよび第5のマイクロストリップラインによって所定周波数以上の周波数成分を減衰させる結合器が形成されている。

0012

より好ましくは、誘電体発振器は、さらに、誘電体基板上に設けられ、第1のマイクロストリップライン、第3のマイクロストリップライン、第4のマイクロストリップラインおよび第5のマイクロストリップラインと間隔を隔てて配置され、かつ第4のマイクロストリップラインと第5のマイクロストリップラインとの間に配置された第6のマイクロストリップラインを備え、第4のマイクロストリップライン、第5のマイクロストリップラインおよび第6のマイクロストリップラインによって所定周波数帯域外の周波数成分を減衰させるバンドパスフィルタが形成されている。

0013

より好ましくは、第1の可変容量素子は、第3のマイクロストリップラインが接続され、かつ制御電圧が供給される第1端と、固定電圧が供給される固定電圧ノードに結合された第2端とを有し、誘電体発振器は、さらに、誘電体基板上に設けられ、固定電圧ノードと第1の可変容量素子の第2端との間に接続され、電気長を変更可能なショートスタブを備える。

0014

より好ましくは、第1の可変容量素子は、第3のマイクロストリップラインが接続され、かつ制御電圧が供給される第1端と、固定電圧が供給される固定電圧ノードに結合された第2端とを有し、誘電体発振器は、さらに、誘電体基板上に設けられ、固定電圧ノードと第1の可変容量素子の第2端との間に接続されたインダクタを備える。

0015

より好ましくは、第1の可変容量素子は、第3のマイクロストリップラインが接続され、かつ制御電圧が供給される第1端と、固定電圧が供給される固定電圧ノードに結合された第2端とを有し、誘電体発振器は、さらに、誘電体基板上に設けられ、固定電圧ノードと第1の可変容量素子の第2端との間に接続され、電気長を変更可能なショートスタブと、誘電体基板上に設けられ、固定電圧ノードと第1の可変容量素子の第2端との間に接続され、かつショートスタブと直列接続されたインダクタとを備える。

0016

好ましくは、誘電体発振器は、さらに、誘電体基板上に設けられ、第1の可変容量素子と直列接続され、発振周波数を制御するための電圧が供給される第2の可変容量素子を備える。

0017

またこの発明のさらに別の局面に係わる誘電体共振器は、誘電体基板と、誘電体基板上に設けられた第1のマイクロストリップラインおよび第2のマイクロストリップラインと、誘電体基板上に設けられ、第1のマイクロストリップラインに接続された制御電極と、第2のマイクロストリップラインに接続された導通電極とを有するトランジスタと、誘電体基板上に設けられ、第1のマイクロストリップラインおよび第2のマイクロストリップラインを磁気的に結合する誘電体共振器と、誘電体基板上に設けられ、第1のマイクロストリップラインに接続された第1端と、第2端とを有するバラクタダイオードと、トランジスタの制御電極にバイアス電圧を供給するためのバイアス回路とを備え、発振周波数を制御し、かつ可変容量素子をオフするための電圧が可変容量素子の第2端に供給される。

0018

上記課題を解決するために、この発明に係わる低雑音ダウンコンバータは、発振信号を出力する誘電体発振器と、発振信号に基づいて、受信された無線信号を周波数変換するミキサとを備え、誘電体発振器は、誘電体基板と、誘電体基板上に設けられた第1のマイクロストリップラインおよび第2のマイクロストリップラインと、誘電体基板上に設けられ、第1のマイクロストリップラインに接続された制御電極と、第2のマイクロストリップラインに接続された導通電極とを有するトランジスタと、誘電体基板上に設けられ、第1のマイクロストリップラインおよび第2のマイクロストリップラインを磁気的に結合する誘電体共振器と、誘電体基板上に設けられ、第1のマイクロストリップラインに結合され、発振周波数を制御するための制御電圧が供給される第1の可変容量素子と、トランジスタの制御電極にバイアス電圧を供給するためのバイアス回路と、少なくとも第1のマイクロストリップラインによって形成され、第1の可変容量素子と第1のマイクロストリップラインとの間の直流電圧の伝達を遮断する直流遮断部とを含む。

0019

またこの発明のさらに別の局面に係わる低雑音ダウンコンバータは、発振信号を出力する誘電体発振器と、発振信号に基づいて、受信された無線信号を周波数変換するミキサとを備え、誘電体発振器は、誘電体基板と、誘電体基板上に設けられた第1のマイクロストリップラインおよび第2のマイクロストリップラインと、誘電体基板上に設けられ、第1のマイクロストリップラインに接続された制御電極と、第2のマイクロストリップラインに接続された導通電極とを有するトランジスタと、誘電体基板上に設けられ、第1のマイクロストリップラインおよび第2のマイクロストリップラインを磁気的に結合する誘電体共振器と、誘電体基板上に設けられ、第1のマイクロストリップラインに接続された第1端と、第2端とを有するバラクタダイオードと、トランジスタの制御電極にバイアス電圧を供給するためのバイアス回路とを含み、発振周波数を制御し、かつ可変容量素子をオフするための電圧が可変容量素子の第2端に供給される。

0020

上記課題を解決するために、この発明に係わるアンテナ装置は、無線信号を受信するアンテナと、受信された無線信号を増幅し、かつ周波数変換する低雑音ダウンコンバータとを備え、低雑音ダウンコンバータは、発振信号を出力する誘電体発振器と、発振信号に基づいて、受信された無線信号を周波数変換するミキサとを含み、誘電体発振器は、誘電体基板と、誘電体基板上に設けられた第1のマイクロストリップラインおよび第2のマイクロストリップラインと、誘電体基板上に設けられ、第1のマイクロストリップラインに接続された制御電極と、第2のマイクロストリップラインに接続された導通電極とを有するトランジスタと、誘電体基板上に設けられ、第1のマイクロストリップラインおよび第2のマイクロストリップラインを磁気的に結合する誘電体共振器と、誘電体基板上に設けられ、第1のマイクロストリップラインに結合され、発振周波数を制御するための制御電圧が供給される第1の可変容量素子と、トランジスタの制御電極にバイアス電圧を供給するためのバイアス回路と、少なくとも第1のマイクロストリップラインによって形成され、第1の可変容量素子と第1のマイクロストリップラインとの間の直流電圧の伝達を遮断する直流遮断部とを含む。

0021

またこの発明のさらに別の局面に係わるアンテナ装置は、無線信号を受信するアンテナと、受信された無線信号を増幅し、かつ周波数変換する低雑音ダウンコンバータとを備え、低雑音ダウンコンバータは、発振信号を出力する誘電体発振器と、発振信号に基づいて、受信された無線信号を周波数変換するミキサとを含み、誘電体発振器は、誘電体基板と、誘電体基板上に設けられた第1のマイクロストリップラインおよび第2のマイクロストリップラインと、誘電体基板上に設けられ、第1のマイクロストリップラインに接続された制御電極と、第2のマイクロストリップラインに接続された導通電極とを有するトランジスタと、誘電体基板上に設けられ、第1のマイクロストリップラインおよび第2のマイクロストリップラインを磁気的に結合する誘電体共振器と、誘電体基板上に設けられ、第1のマイクロストリップラインに接続された第1端と、第2端とを有するバラクタダイオードと、トランジスタの制御電極にバイアス電圧を供給するためのバイアス回路とを含み、発振周波数を制御し、かつ可変容量素子をオフするための電圧が可変容量素子の第2端に供給される。

発明の効果

0022

本発明によれば、発振周波数の調整および制御を容易に行ない、かつ生産コストの増大を防ぐことができる。

発明を実施するための最良の形態

0023

以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
<第1の実施の形態>
[双方向衛星送受信システム]
図1は、本発明の実施の形態に係る誘電体共振器を含むLNBおよびトランスミッタを備えた双方向衛星送受信システムの構成図である。

0024

図1を参照して、双方向衛星送受信システム(アンテナ装置)201は、双方向人工衛星1と、パラボラアンテナ2と、フィードホーン3と、OMT(Orthogonal Mode Transfer)4と、LNB(Low Noise Block down converter)5と、受信用同軸ケーブル6と、インドアユニット7と、送信用同軸ケーブル8と、トランスミッタ9とを含む。

0025

双方向人工衛星1から送信されたRF信号は、パラボラアンテナ2によって集束される。なお、パラボラアンテナ2は、インドアユニット7に対して「アウトドアユニット」とも呼ばれる。パラボラアンテナ2によって集束されたRF信号は、フィードホーン3によってさらに集束され、OMT4へと送られる。OMT4は、フィードホーン3から送られてきたRF信号を直交偏波の方向に応じて分波する。LNB5は、フィードホーン3からOMT4を経て送られてきたRF信号を、低雑音でかつ十分なレベルのIF(Intermediate Frequency)信号に変換する。LNB5から出力された信号は、受信用同軸ケーブル6を通って、インドアユニット(IDU)7へと送られる。

0026

一方、インドアユニット7から出力された信号は、送信用同軸ケーブル8を通って、トランスミッタ9へと送られる。トランスミッタ9は、送信用同軸ケーブル8を通って送られてきたIF信号を、十分なレベルのRF信号に変換する。トランスミッタ9から出力されたRF信号は、OMT4、フィードホーン3およびパラボラアンテナ2を経て、双方向人工衛星1に向けて送信される。

0027

この双方向衛星送受信システム201により、ユーザは、インドアユニット7に接続された図示しないテレビコンピュータ等の端末を利用して、衛星放送インターネット接続サービスといった双方向通信サービスを受けることができる。

0028

[LNB]
図2は、本発明の実施の形態に係る誘電体発振器(DRO)を含むLNBの機能ブロック図である。

0029

図2を参照して、LNB5は、2入力1出力構成を有し、入力導波管30と、LNA(Low Noise Amplifier)31と、BPF(Band Pass Filter)32と、ミキサ33と、DRO34と、DRO35と、IFアンプ36と、電源制御回路39と、LPF(Low Pass Filter)41とを含む。

0030

LNA31は、HEMT(High Electron Mobility Transistor)31V、HEMT31HおよびHEMT31Aを含む。LPF41は、インダクタ37と、コンデンサ38とを含む。

0031

入力導波管30に入力された周波数10.7GHz〜12.75GHzの入力信号は、入力導波管30内に設置されたV偏波反射棒30Rにより、V偏波信号とH偏波信号とに分けられる。V偏波信号は、入力導波管30内におけるアンテナプローブ30Vによって受信され、LNA31におけるHEMT31Vに送られる。H偏波信号は、入力導波管30内におけるアンテナプローブ30Hによって受信され、LNA31におけるHEMT31Hに送られる。

0032

LNA31は、電源制御回路39の制御に基づいて、V偏波信号およびH偏波信号のいずれか一方を低雑音増幅し、BPF32へ出力する。すなわち、LNA31におけるHEMT31Vは、V偏波信号受信時には電源制御回路39から電源供給を受けて、V偏波信号を低雑音増幅し、出力する。一方、H偏波信号受信時には電源制御回路39からの電源供給が停止されるため、前述の処理を行なわない。また、LNA31におけるHEMT31Hは、H偏波信号受信時には電源制御回路39から電源供給を受けて、H偏波信号を低雑音増幅し、出力する。一方、V偏波信号受信時には電源制御回路39からの電源供給が停止されるため、前述の処理を行なわない。

0033

BPF32は、入力された信号のうち、所望の周波数帯域のみを通過させ、イメージ周波数帯域の信号を除去する。BPF32を通過した信号は、ミキサ33に入力される。

0034

DRO34は、Lowバンド用の周波数9.75GHzの発振信号を生成し、ミキサ33へ出力する。また、DRO35は、Highバンド用の周波数10.6GHzの発振信号を生成し、ミキサ33へ出力する。

0035

電源制御回路39は、Lowバンド信号受信時にDRO34への電源供給を行ない、DRO35への電源供給を停止する。また、電源制御回路39は、Highバンド信号受信時にDRO35への電源供給を行ない、DRO34への電源供給を停止する。これにより、LowバンドおよびHighバンドの切替に応じて、DRO34またはDRO35のいずれか一方からのみ発振信号が出力される。

0036

ミキサ33は、DRO34またはDRO35から発振信号を受けて、BPF32から受けた信号を、Lowバンド信号受信選択時は周波数950MHz〜1950MHzのIF信号に周波数変換する。また、ミキサ33は、Highバンド信号受信選択時は周波数1100MHz〜2150MHzのIF信号に周波数変換する。

0037

IFアンプ36は、適切な雑音特性利得特性を有しており、ミキサ33から受けたIF信号を増幅して出力端子40へ出力する。

0038

また、出力端子40に、レシーバとしてテレビジョン受像機を接続することにより、LowバンドおよびHighバンドの放送番組を受信することができる。

0039

電源制御回路39は、LPF41を介して直流バイアスの供給および切替信号を受ける。また、電源制御回路39は、レシーバからの切替信号に基づいて、V偏波信号またはH偏波信号を選択し、前述のように、HEMT31VおよびHEMT31Hへの電源供給制御を行なう。また、電源制御回路39は、レシーバからの切替信号に基づいて、Lowバンド信号またはHighバンド信号を選択し、前述のように、DRO34およびDRO35への電源供給制御を行なう。ここで、レシーバからの切替信号は、V偏波信号を表わす場合に切替信号の直流電圧が13Vとなり、H偏波信号を表わす場合に切替信号の直流電圧が17Vとなる。また、レシーバからの切替信号は、Highバンド信号を表わす場合には、22kHzのパルス信号となり、Lowバンド信号を表わす場合には、直流成分のみの信号となる。さらに、電源制御回路39は、HEMT31A、ミキサ33およびIFアンプ36への電源供給を行なう。

0040

なお、LPF41は、低い周波数帯の信号のみを通過させるため、電源制御回路39はIFアンプ36が出力するIF信号を受けない。

0041

[トランスミッタ]
図3は、本発明の実施の形態に係る誘電体発振器(DRO)を含むトランスミッタの機能ブロック図である。

0042

図3を参照して、トランスミッタ9は、入力端子11と、HPF(High Pass Filter)12と、IFアンプ13と、IFアンプ15と、減衰回路14と、BPF16と、BPF18と、BPF20と、BPF22と、BPF24と、ミキサ17と、DRO28と、RFアンプ19と、RFアンプ21と、ハイパワーアンプ23と、出力端子25と、インダクタ27と、コンパレータ26と、電源回路29とを含む。

0043

ローパスフィルタの機能を有するインダクタ27は、入力端子11から受けた信号のうち、13V〜26Vの直流バイアスのみを通過させる。

0044

電源回路29は、インダクタ27を介して直流バイアスの供給を受けて、HPF12と、IFアンプ13と、IFアンプ15と、ミキサ17と、DRO28と、RFアンプ19と、RFアンプ21と、ハイパワーアンプ23とに対して、電源供給を行なう。

0045

コンパレータ26は、インダクタ27を介して受けた直流バイアスが所定のしきい値電圧以下となった場合、たとえば、11V以下となった場合に、電源回路29が行なう電源供給を停止させる制御を行なう。

0046

ハイパスフィルタ12は、入力端子11から受けた、950MHz〜1450MHzの帯域内の周波数成分を有する信号のうち、950MHz以上の高域周波数の成分のみを通過させる。

0047

IFアンプ13は、HPF12から受けた信号を増幅する。IFアンプ13によって増幅された信号は、減衰回路14によって利得が調整され、IFアンプ15によって再び増幅される。

0048

BPF16は、IFアンプ15から受けた信号のうち、IF帯域の周波数成分のみを通過させる。BPF16を通過した信号は、ミキサ17に入力される。DRO28によって生成された周波数13.05GHzの発振信号もまた、ミキサ17に入力される。

0049

ミキサ17は、BPF16から受けた信号およびDRO28から受けた発振信号をミキシングし、周波数14GHz〜14.5GHzの信号に周波数変換する。BPF18は、ミキサ17によって周波数変換された信号のうち、RF帯域の周波数成分のみを通過させる。

0050

RFアンプ19は、BPF18から受けた信号を増幅する。BPF20は、RFアンプ19によって増幅された信号のうち、RF帯域の周波数成分のみを通過させる。RFアンプ21およびBPF22においても、RFアンプ19およびBPF20と同様の処理がなされる。

0051

ハイパワーアンプ23は、BPF22から受けた信号を増幅する。BPF24は、ハイパワーアンプ23によって増幅された信号のうち、RF帯域の周波数成分のみを通過させる。BPF24を通過した周波数14GHz〜14.5GHzの信号は、出力端子25から出力される。

0052

[誘電体発振器]
図4は、本発明の実施の形態に係る誘電体発振器の構成を示す図である。

0053

図4を参照して、誘電体発振器101は、たとえば、バイポーラトランジスタを用いたエミッタ接地型誘電体発振器である。誘電体発振器101は、後述する誘電体基板Bと、この誘電体基板B上に設けられた、バラクタダイオード(可変容量素子)D1と、マイクロストリップライン61〜63と、誘電体共振器DRと、バイポーラトランジスタTRと、バイアス回路81〜83と、コンデンサC4と、出力端子T4とを備える。バイアス回路81は、バイアスライン71と、オープンスタブSTB1と、抵抗R1と、コンデンサC1と、入力端子T1とを含む。バイアス回路82は、バイアスライン72と、オープンスタブSTB2と、コンデンサC2と、入力端子T2とを含む。バイアス回路83は、バイアスライン73と、オープンスタブSTB3と、コンデンサC3と、入力端子T3とを含む。

0054

バイポーラトランジスタTRは、マイクロストリップライン61の第1端およびバイアスライン72の第1端に接続されたベースと、マイクロストリップライン62の第1端、バイアスライン73の第1端およびコンデンサC4に接続されたコレクタと、接地電圧が供給されるノードに接続されたエミッタとを有する。バラクタダイオードD1は、バイアスライン71の第1端およびマイクロストリップライン63の第1端に接続されたカソードと、接地電圧が供給されるノードに接続されたアノードとを有する。コンデンサC4の第2端が出力端子T4に接続されている。

0055

バイアスライン71の第2端と、オープンスタブSTB1の第1端と、抵抗R1の第1端とが接続されている。抵抗R1の第2端と、コンデンサC1の第1端と、入力端子T1とが接続されている。コンデンサC1の第2端が、接地電圧の供給されるノードに接続されている。バイアスライン72の第2端と、オープンスタブSTB2の第1端と、入力端子T2と、コンデンサC2の第1端とが接続されている。コンデンサC2の第2端が、接地電圧の供給されるノードに接続されている。バイアスライン73の第2端と、オープンスタブSTB3の第1端と、入力端子T3と、コンデンサC3の第1端とが接続されている。コンデンサC3の第2端が、接地電圧の供給されるノードに接続されている。

0056

図5は、本発明の実施の形態に係る誘電体発振器における誘電体共振器の共振周波数の調整方法を示す図である。なお、図5は誘電体発振器の縦方向の断面を示している。

0057

図5を参照して、誘電体発振器101は、筐体Kと、誘電体基板Bと、調整ビスSCと、誘電体共振器DRと、デバイスDVとを備える。デバイスDVは、バイポーラトランジスタTR等に対応している。

0058

誘電体発振器の発振周波数は、誘電体共振器の共振周波数によって決まる。そして、誘電体共振器の共振周波数は、誘電体共振器の材質、形状および寸法によって決まる。誘電体共振器の共振周波数は、さらに、誘電体共振器と誘電体発振器の筐体との距離等、誘電体共振器と誘電体共振器周辺の他の誘電体との距離の影響を受ける。

0059

誘電体発振器101では、筐体Kの天井部に調整ビスSCをねじ込むことにより、誘電体共振器DRの共振周波数を調整する。すなわち、ビスを回すことで、ビスと誘電体共振器との距離を変化させ、誘電体共振器DRの共振周波数を粗調整している。

0060

再び図4を参照して、誘電体共振器DRは、マイクロストリップライン61およびマイクロストリップライン62を磁気的に結合する。

0061

バイアス回路82は、入力端子T2において受けた電圧+Vに基づいて、バイポーラトランジスタTRのベースにバイアス電圧を供給する。

0062

バイアス回路83は、入力端子T3において受けた電圧+Vに基づいて、バイポーラトランジスタTRのコレクタにバイアス電圧を供給する。

0063

以下、誘電体共振器DRの共振周波数をfrとし、波長をλとする。
バイポーラトランジスタTRは、バイアス回路82およびバイアス回路83の各々から供給されるバイアス電圧により、オンする。

0064

バイポーラトランジスタTRによって増幅された信号がコレクタから出力される。この増幅された信号のうち、誘電体共振器DRの共振周波数frを有する信号のみが、互いに電磁結合しているマイクロストリップライン62、誘電体共振器DRおよびマイクロストリップライン61を介してバイポーラトランジスタTRのベースへ伝達される。これにより正帰還回路が形成され、バイポーラトランジスタTRが、誘電体共振器DRの共振周波数frで発振する。そして、出力端子T4から共振周波数frの発振信号が出力される。

0065

また、オープンスタブSTB1の電気長はλ/4であり、その先端が開放されているため、オープンスタブSTB1の先端では、共振周波数frの信号の振幅が最大となる。したがって、オープンスタブSTB1とバイアスライン71との接続点において、共振周波数frの信号の振幅は常に0となる。また、バイアスライン71は、電気長がλ/4である。以上より、バイポーラトランジスタTRのベースからバイアスライン71を見たインピーダンスは、共振周波数frにおいて無限大、すなわち開放状態となる。

0066

同様に、オープンスタブSTB2の電気長はλ/4であり、バイアスライン72の電気長波はλ/4である。したがって、バイポーラトランジスタTRのベースからバイアスライン72を見たインピーダンスは、共振周波数frにおいて無限大、すなわち開放状態となる。

0067

同様に、オープンスタブSTB3の電気長はλ/4であり、バイアスライン73の電気長波はλ/4である。したがって、バイポーラトランジスタTRのベースからバイアスライン73を見たインピーダンスは、共振周波数frにおいて無限大、すなわち開放状態となる。

0068

これにより、バイアス回路81〜83が、共振周波数frの発振信号に対して影響を及ぼすことを防ぐことができる。

0069

また、コンデンサ51〜53は、共振周波数frの信号を除去することができる容量値が選択されており、オープンスタブSTB1〜STB3と同様の目的で配置されるものである。

0070

バイアス回路81は、入力端子T1において受けた制御電圧CVに基づいて、バラクタダイオードD1のカソードにバイアス電圧を供給することにより、バラクタダイオードD1の容量を制御する。これにより、誘電体発振器101の発振周波数が微調整される。

0071

誘電体発振器101では、バイポーラトランジスタTRのベースラインを構成するマイクロストリップライン61の先端近傍にDCカットを目的とした凡そ0.1mmの隙間を設ける。この隙間の大きさによりバイポーラトランジスタTR側とバラクタダイオードD1側との結合量を変化させることができる。すなわち、バラクタダイオードD1とマイクロストリップライン61との間の直流電圧の伝達を遮断する直流遮断部が、マイクロストリップライン61とマイクロストリップライン63との隙間により形成されている。

0072

ところで、従来の誘電体発振器では、トランジスタのベースとバラクタダイオードとの間の直流電圧の伝達を遮断するためのコンデンサの生産ばらつきの影響により、発振周波数の調整および制御が困難であり、かつ生産コストが増大してしまうという問題点があった。また、特許文献3記載の構成では、共振周波数を変化させるために2つの共振回路が必要となり、生産コストが増大してしまう。

0073

しかしながら、本発明の実施の形態に係る誘電体共振器では、バラクタダイオードD1とマイクロストリップライン61との間の直流電圧の伝達を遮断する直流遮断部が、マイクロストリップライン61とマイクロストリップライン63との隙間により形成されている。このような構成により、トランジスタのベースとバラクタダイオードとの間の直流電圧の伝達を遮断するためのコンデンサを設けることなく、トランジスタのベースへのバイアス電圧とバラクタダイオードへの印加電圧とを独立に制御することができる。

0074

したがって、本発明の実施の形態に係る誘電体共振器では、発振周波数の調整および制御を容易に行ない、かつ生産コストの増大を防ぐことができる。

0075

次に、本発明の他の実施の形態について図面を用いて説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。

0076

<第2の実施の形態>
本実施の形態は、第1の実施の形態に係る誘電体発振器と比べて結合器を設けた誘電体発振器に関する。以下で説明する内容以外は第1の実施の形態に係る誘電体発振器と同様である。

0077

図6は、本発明の第2の実施の形態に係る誘電体発振器の構成を示す図である。
図6を参照して、誘電体発振器102は、本発明の第1の実施の形態に係る誘電体発振器と比べて、さらに、マイクロストリップライン64,65を備える。

0078

マイクロストリップライン64は、誘電体基板B上に設けられ、マイクロストリップライン61とマイクロストリップライン63の間に配置され、マイクロストリップライン63の先端(第2端)に接続されている。

0079

マイクロストリップライン65は、誘電体基板B上に設けられ、マイクロストリップライン61とマイクロストリップライン63の間に配置され、マイクロストリップライン64と略平行に間隔を隔てて配置され、マイクロストリップライン61の先端(第2端)に接続されている。

0080

誘電体発振器102では、トランジスタTRのベースラインを構成するマイクロストリップライン61の先端近傍にマイクロストリップライン64,65から成る結合器を設けている。すなわち、マイクロストリップライン64およびマイクロストリップライン65によって所定周波数以上の周波数成分を減衰させる結合器が形成されている。

0081

図7は、マイクロストリップライン64およびマイクロストリップライン65によって形成される結合器の周波数特性を示す図である。図7において、グラフG1〜G5は、マイクロストリップラインの線路幅等のサイズがそれぞれ異なる場合の周波数特性を示している。

0082

図7を参照して、この結合器は緩やかな周波数選択性を有する。このため、誘電体発振器102の出力周波数に対応する結合器になるようにマイクロストリップラインのサイズ等を調整することにより、誘電体発振器102における高調波の発振を阻止することができる。

0083

その他の構成および動作は第1の実施の形態に係る誘電体発振器と同様であるため、ここでは詳細な説明を繰り返さない。

0084

したがって、本発明の第2の実施の形態に係る誘電体発振器では、発振周波数の調整および制御を容易に行ない、かつ生産コストの増大を防ぐことができる。

0085

次に、本発明の他の実施の形態について図面を用いて説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。

0086

<第3の実施の形態>
本実施の形態は、第1の実施の形態に係る誘電体発振器と比べてバンドパスフィルタを設けた誘電体発振器に関する。以下で説明する内容以外は第1の実施の形態に係る誘電体発振器と同様である。

0087

図8は、本発明の第3の実施の形態に係る誘電体発振器の構成を示す図である。
図8を参照して、誘電体発振器103は、本発明の第1の実施の形態に係る誘電体発振器と比べて、さらに、マイクロストリップライン66〜68を備える。

0088

マイクロストリップライン67は、誘電体基板B上に設けられ、マイクロストリップライン61とマイクロストリップライン63の間に配置され、マイクロストリップライン63の先端(第2端)に接続されている。

0089

マイクロストリップライン68は、誘電体基板B上に設けられ、マイクロストリップライン61とマイクロストリップライン63の間に配置され、マイクロストリップライン64と平行にかつ間隔を隔てて配置され、マイクロストリップライン61の先端(第2端)に接続されている。

0090

マイクロストリップライン66は、誘電体基板B上に設けられ、マイクロストリップライン61、マイクロストリップライン63、マイクロストリップライン64およびマイクロストリップライン68と平行にかつ間隔を隔てて配置され、かつマイクロストリップライン61とマイクロストリップライン63との間に配置されている。

0091

誘電体発振器103では、トランジスタTRのベースラインを構成するマイクロストリップライン61の先端近傍にマイクロストリップライン66〜68から成るバンドパスフィルタを設ける。すなわち、マイクロストリップライン66〜68によって所定周波数帯域外の周波数成分を減衰させるバンドパスフィルタが形成されている。

0092

図9は、マイクロストリップライン66〜68によって形成されるバンドパスフィルタの周波数特性を示す図である。図9において、グラフG11およびG12は、マイクロストリップラインの線路幅等のサイズがそれぞれ異なる場合の周波数特性を示している。

0093

図9を参照して、マイクロストリップラインから成るバンドパスフィルタは比較的狭い周波数選択性を有する。このため、誘電体発振器103の出力周波数に対応するバンドパスフィルタになるようにマイクロストリップラインのサイズ等を調整することにより、誘電体発振器103における高調波の発振を阻止することができる。

0094

その他の構成および動作は第1の実施の形態に係る誘電体発振器と同様であるため、ここでは詳細な説明を繰り返さない。

0095

したがって、本発明の第3の実施の形態に係る誘電体発振器では、発振周波数の調整および制御を容易に行ない、かつ生産コストの増大を防ぐことができる。

0096

次に、本発明の他の実施の形態について図面を用いて説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。

0097

<第4の実施の形態>
本実施の形態は、第1の実施の形態に係る誘電体発振器と比べてショートスタブを設けた誘電体発振器に関する。以下で説明する内容以外は第1の実施の形態に係る誘電体発振器と同様である。

0098

図10は、本発明の第4の実施の形態に係る誘電体発振器の構成を示す図である。
図10を参照して、誘電体発振器104は、本発明の第1の実施の形態に係る誘電体発振器と比べて、さらに、ショートスタブSTB4を備える。

0099

図11は、ショートスタブSTB4の構成を示す図である。
図11を参照して、ショートスタブSTB4は、誘電体基板B上に設けられ、接地電圧が供給されるノードとバラクタダイオードD1のアノードとの間に接続され、電気長を変更可能である。すなわち、カッターなどを用いてラインを切ることにより長さを変えられるはしご状のショートスタブSTB4をバラクタのアノードに追加する。

0100

このような構成により、バラクタダイオードD1のアノードにおけるDC的な接地を確保するとともにショートスタブSTB4の寄生キャパシタンスを調整することが可能になる。そうすると、誘電体発振器104の発振周波数をバラクタダイオードD1のキャパシタンスとショートスタブSTB4の寄生キャパシタンスとの合成キャパシタンスによって制御できるため、最適化調整の自由度が大きくなる。

0101

その他の構成および動作は第1の実施の形態に係る誘電体発振器と同様であるため、ここでは詳細な説明を繰り返さない。

0102

したがって、本発明の第4の実施の形態に係る誘電体発振器では、発振周波数の調整および制御を容易に行ない、かつ生産コストの増大を防ぐことができる。

0103

次に、本発明の他の実施の形態について図面を用いて説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。

0104

<第5の実施の形態>
本実施の形態は、第1の実施の形態に係る誘電体発振器と比べてインダクタを設けた誘電体発振器に関する。以下で説明する内容以外は第1の実施の形態に係る誘電体発振器と同様である。

0105

図12は、本発明の第5の実施の形態に係る誘電体発振器の構成を示す図である。
図12を参照して、誘電体発振器105は、本発明の第1の実施の形態に係る誘電体発振器と比べて、さらに、インダクタLを備える。

0106

インダクタLは、誘電体基板B上に設けられ、接地電圧が供給されるノードとバラクタダイオードD1のアノードとの間に接続されている。

0107

このような構成により、バラクタダイオードD1のアノードにおけるDC的な接地を確保するとともにインダクタLの選択によってインダクタLの寄生キャパシタンスを調整することが可能になる。そうすると、誘電体発振器104の発振周波数をバラクタダイオードD1のキャパシタンスとインダクタLの寄生キャパシタンスとの合成キャパシタンスによって制御できるため、最適化調整の自由度が大きくなる。

0108

その他の構成および動作は第1の実施の形態に係る誘電体発振器と同様であるため、ここでは詳細な説明を繰り返さない。

0109

したがって、本発明の第5の実施の形態に係る誘電体発振器では、発振周波数の調整および制御を容易に行ない、かつ生産コストの増大を防ぐことができる。

0110

次に、本発明の他の実施の形態について図面を用いて説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。

0111

<第6の実施の形態>
本実施の形態は、第4の実施の形態に係る誘電体発振器および第5の実施の形態に係る誘電体発振器を組み合わせた誘電体発振器に関する。以下で説明する内容以外は第1の実施の形態に係る誘電体発振器と同様である。

0112

図13は、本発明の第6の実施の形態に係る誘電体発振器の構成を示す図である。
図13を参照して、誘電体発振器106は、本発明の第1の実施の形態に係る誘電体発振器と比べて、さらに、ショートスタブSTB4およびインダクタLを備える。

0113

ショートスタブSTB4は、誘電体基板B上に設けられ、接地電圧が供給されるノードとバラクタダイオードD1のアノードとの間に接続され、電気長を変更可能である。

0114

インダクタLは、誘電体基板B上に設けられ、接地電圧が供給されるノードとバラクタダイオードD1のアノードとの間に接続され、かつショートスタブSTB4と直列接続されている。

0115

このような構成により、バラクタダイオードD1のアノードにおけるDCな接地を確保するとともに、誘電体発振器104の発振周波数をバラクタダイオードD1のキャパシタンスとショートスタブSTB4の寄生キャパシタンスとインダクタLの寄生キャパシタンスとの合成キャパシタンスによって制御できるため、本発明の第4の実施の形態および第5の実施の形態に係る誘電体発振器と比べて最適化調整の自由度がさらに大きくなる。

0116

その他の構成および動作は第1の実施の形態に係る誘電体発振器と同様であるため、ここでは詳細な説明を繰り返さない。

0117

したがって、本発明の第6の実施の形態に係る誘電体発振器では、発振周波数の調整および制御を容易に行ない、かつ生産コストの増大を防ぐことができる。

0118

次に、本発明の他の実施の形態について図面を用いて説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。

0119

<第7の実施の形態>
本実施の形態は、第1の実施の形態に係る誘電体発振器と比べてバラクタダイオードを追加した誘電体発振器に関する。以下で説明する内容以外は第1の実施の形態に係る誘電体発振器と同様である。

0120

図14は、本発明の第7の実施の形態に係る誘電体発振器の構成を示す図である。
図14を参照して、誘電体発振器107は、本発明の第1の実施の形態に係る誘電体発振器と比べて、バイアス回路81の代わりにバイアス回路84を備え、さらに、バラクタダイオードD2を備える。バイアス回路84は、バイアスライン71,74と、オープンスタブSTB1,STB5と、抵抗R1,R11,R12と、コンデンサC1と、入力端子T1とを含む。

0121

バラクタダイオードD1は、バイアスライン71の第1端およびマイクロストリップライン63の第1端に接続されたカソードと、バラクタダイオードD2のカソードに接続されたアノードとを有する。

0122

バラクタダイオードD2は、バラクタダイオードD1のアノードおよびマイクロストリップライン74の第1端に接続されたカソードと、接地電圧が供給されるノードに接続されたアノードとを有する。

0123

バイアス回路84において、バイアスライン71の第2端と、オープンスタブSTB1の第1端と、抵抗R1の第1端と、抵抗R11の第1端とが接続されている。抵抗R1の第2端と、コンデンサC1の第1端と、入力端子T1とが接続されている。コンデンサC1の第2端が、接地電圧の供給されるノードに接続されている。バイアスライン74の第2端と、オープンスタブSTB5の第1端と、抵抗R11の第2端と、抵抗R12の第1端とが接続されている。抵抗R12の第2端が、接地電圧の供給されるノードに接続されている。

0124

バイアス回路84は、入力端子T1において受けた制御電圧CVに基づいて、バラクタダイオードD1およびD2のカソードにそれぞれバイアス電圧を供給することにより、バラクタダイオードD1およびD2の容量を制御する。これにより、誘電体発振器101の発振周波数が微調整される。

0125

このように、誘電体発振器107では、トランジスタTRのベースラインに接続するバラクタダイオードをグランドに対して2個直列に接続し、各バラクタダイオードのバイアス電圧は抵抗分割にて決定する。高周波の発振周波数を制御するためには低容量のバラクタダイオードを使用する必要が生じる場合があるが、バラクタダイオードを直列に接続することにより、バラクタダイオードの合成容量をバラクタダイオード単体の容量よりも小さくすることができる。最適な合成容量が得られるバラクタダイオードを選択することにより、所望の特性を得ることができる。

0126

その他の構成および動作は第1の実施の形態に係る誘電体発振器と同様であるため、ここでは詳細な説明を繰り返さない。

0127

したがって、本発明の第7の実施の形態に係る誘電体発振器では、発振周波数の調整および制御を容易に行ない、かつ生産コストの増大を防ぐことができる。

0128

次に、本発明の他の実施の形態について図面を用いて説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。

0129

<第8の実施の形態>
本実施の形態は、第1の実施の形態に係る誘電体発振器と比べて直流電圧を遮断する方法を変更した誘電体発振器に関する。以下で説明する内容以外は第1の実施の形態に係る誘電体発振器と同様である。

0130

図15は、本発明の第8の実施の形態に係る誘電体発振器の構成を示す図である。
図15を参照して、誘電体発振器108は、誘電体基板Bと、この誘電体基板B上に設けられた、バラクタダイオード(可変容量素子)D1と、マイクロストリップライン61〜63と、誘電体共振器DRと、バイポーラトランジスタTRと、バイアス回路81〜83と、コンデンサC4と、出力端子T4とを備える。

0131

バイポーラトランジスタTRは、マイクロストリップライン61の第1端およびバイアスライン72の第1端に接続されたベースと、マイクロストリップライン62の第1端、バイアスライン73の第1端およびコンデンサC4に接続されたコレクタと、接地電圧が供給されるノードに接続されたエミッタとを有する。バラクタダイオードD1は、マイクロストリップライン61の第2端に接続されたカソードと、マイクロストリップライン63の第1端に接続されたアノードとを有する。マイクロストリップライン63の第2端とマイクロストリップライン71の第1端とが接続されている。

0132

バイアスライン71の第2端と、オープンスタブSTB1の第1端と、抵抗R1の第1端とが接続されている。抵抗R1の第2端と、コンデンサC1の第1端と、入力端子T1とが接続されている。コンデンサC1の第2端が、接地電圧の供給されるノードに接続されている。

0133

バイアス回路81は、入力端子T1において受けた制御電圧CVに基づいて、バラクタダイオードD1のアノードにバイアス電圧を供給することにより、バラクタダイオードD1の容量を制御する。これにより、誘電体発振器108の発振周波数が微調整される。

0134

誘電体発振器108では、上記のように発振周波数を制御するとともに、バラクタダイオードD1をオフするための電圧がバラクタダイオードD1に供給される。

0135

すなわち、誘電体発振器108では、通常、バラクタダイオードD1のカソードに正の電圧を印加することにより逆電圧を得るところを、バラクタダイオードD1のカソードをトランジスタTRのベースラインに接続し、アノードにたとえば負電圧を印加する。これにより、バラクタダイオードD1はオフされるため、トランジスタのベースとバラクタダイオードとの間の直流電圧の伝達を遮断するためのコンデンサを設けることなく、トランジスタのベースへのバイアス電圧とバラクタダイオードへの印加電圧とを独立に制御することができる。また、バラクタダイオードD1をオフすることにより、バラクタダイオードD1をコンデンサとして扱うことができ、バラクタダイオードD1のキャパシタンスを制御することができるため、発振周波数を制御することができる。

0136

なお、バラクタダイオードD1のアノードには、負電圧に限らず、トランジスタTRのベース電圧(たとえば0.8V)以下の電圧を印加すればよい。

0137

また、本発明の第8の実施の形態に係る誘電体発振器では、本発明の第1の実施の形態に係る誘電体発振器と比べて回路構成がよりシンプルになり、また、部品点数が減ることにより、部品等のバラツキおよび生産コストをさらに低減することができる。

0138

その他の構成および動作は第1の実施の形態に係る誘電体発振器と同様であるため、ここでは詳細な説明を繰り返さない。

0139

したがって、本発明の第8の実施の形態に係る誘電体発振器では、発振周波数の調整および制御を容易に行ない、かつ生産コストの増大を防ぐことができる。

0140

次に、本発明の他の実施の形態について図面を用いて説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。

0141

<第9の実施の形態>
本実施の形態は、第1の実施の形態に係る誘電体発振器と比べて直流電圧を遮断する方法を変更した誘電体発振器に関する。以下で説明する内容以外は第1の実施の形態に係る誘電体発振器と同様である。

0142

図16は、本発明の第9の実施の形態に係る誘電体発振器の構成を示す図である。
図16を参照して、誘電体発振器109は、誘電体基板Bと、この誘電体基板B上に設けられた、バラクタダイオード(可変容量素子)D1と、マイクロストリップライン61〜63と、誘電体共振器DRと、バイポーラトランジスタTRと、バイアス回路81〜83と、コンデンサC4と、出力端子T4とを備える。

0143

バイポーラトランジスタTRは、マイクロストリップライン61の第1端およびバイアスライン72の第1端に接続されたベースと、マイクロストリップライン62の第1端、バイアスライン73の第1端およびコンデンサC4に接続されたコレクタと、接地電圧が供給されるノードに接続されたエミッタとを有する。バラクタダイオードD1は、マイクロストリップライン61の第2端に接続されたアノードと、マイクロストリップライン63の第1端に接続されたカソードとを有する。マイクロストリップライン63の第2端とマイクロストリップライン71の第1端とが接続されている。

0144

バイアスライン71の第2端と、オープンスタブSTB1の第1端と、抵抗R1の第1端とが接続されている。抵抗R1の第2端と、コンデンサC1の第1端と、入力端子T1とが接続されている。コンデンサC1の第2端が、接地電圧の供給されるノードに接続されている。

0145

バイアス回路81は、入力端子T1において受けた制御電圧CVに基づいて、バラクタダイオードD1のカソードにバイアス電圧を供給することにより、バラクタダイオードD1の容量を制御する。これにより、誘電体発振器108の発振周波数が微調整される。

0146

誘電体発振器108では、上記のように発振周波数を制御するとともに、バラクタダイオードD1をオフするための電圧がバラクタダイオードD1に供給される。

0147

すなわち、誘電体発振器108では、バラクタダイオードD1のアノードをトランジスタTRのベースラインに接続し、カソードにトランジスタTRのベース電圧(たとえば0.8V)以上の電圧を印加する。これにより、バラクタダイオードD1はオフされるため、トランジスタのベースとバラクタダイオードとの間の直流電圧の伝達を遮断するためのコンデンサを設けることなく、トランジスタのベースへのバイアス電圧とバラクタダイオードへの印加電圧とを独立に制御することができる。また、バラクタダイオードD1をオフすることにより、バラクタダイオードD1をコンデンサとして扱うことができ、バラクタダイオードD1のキャパシタンスを制御することができるため、発振周波数を制御することができる。

0148

また、本発明の第9の実施の形態に係る誘電体発振器では、本発明の第1の実施の形態に係る誘電体発振器と比べて回路構成がよりシンプルになり、また、部品点数が減ることにより、部品等のバラツキおよび生産コストをさらに低減することができる。

0149

したがって、本発明の第9の実施の形態に係る誘電体発振器では、発振周波数の調整および制御を容易に行ない、かつ生産コストの増大を防ぐことができる。

0150

今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。

図面の簡単な説明

0151

本発明の実施の形態に係る誘電体共振器を含むLNBおよびトランスミッタを備えた双方向衛星送受信システムの構成図である。
本発明の実施の形態に係る誘電体発振器(DRO)を含むLNBの機能ブロック図である。
本発明の実施の形態に係る誘電体発振器(DRO)を含むトランスミッタの機能ブロック図である。
本発明の実施の形態に係る誘電体発振器の構成を示す図である。
本発明の実施の形態に係る誘電体発振器における誘電体共振器の共振周波数の調整方法を示す図である。
本発明の第2の実施の形態に係る誘電体発振器の構成を示す図である。
マイクロストリップライン64およびマイクロストリップライン65によって形成される結合器の周波数特性を示す図である。
本発明の第3の実施の形態に係る誘電体発振器の構成を示す図である。
マイクロストリップライン66〜68によって形成されるバンドパスフィルタの周波数特性を示す図である。
本発明の第4の実施の形態に係る誘電体発振器の構成を示す図である。
ショートスタブSTB4の構成を示す図である。
本発明の第5の実施の形態に係る誘電体発振器の構成を示す図である。
本発明の第6の実施の形態に係る誘電体発振器の構成を示す図である。
本発明の第7の実施の形態に係る誘電体発振器の構成を示す図である。
本発明の第8の実施の形態に係る誘電体発振器の構成を示す図である。
本発明の第9の実施の形態に係る誘電体発振器の構成を示す図である。

符号の説明

0152

1 双方向人工衛星、2パラボラアンテナ、3フィードホーン、4 OMT、5 LNB、6受信用同軸ケーブル、7インドアユニット、8送信用同軸ケーブル、9トランスミッタ、11入力端子、12HPF、13,15,36IFアンプ、14減衰回路、16,18,20,22,24,32 BPF、17,33ミキサ、28,34,35 DRO、19,21RFアンプ、23ハイパワーアンプ、25出力端子、26コンパレータ、27,37インダクタ、29電源回路、30入力導波管、31 LNA、31A,31V,31HHEMT、38コンデンサ、39電源制御回路、41LPF、61〜68マイクロストリップライン、71〜74バイアスライン、81〜84バイアス回路、101〜109誘電体発振器、201 双方向衛星送受信システム(アンテナ装置)、K筐体、B誘電体基板、SC調整ビス、DVデバイス、L インダクタ、R1,R11,R12抵抗、D1,D2バラクタダイオード(可変容量素子)、DR誘電体共振器、TRバイポーラトランジスタ、C1〜C4 コンデンサ、T1〜T3 入力端子、T4 出力端子、STB1〜STB3,STB5オープンスタブ、STB4ショートスタブ。

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